まどか「魔法少女の短編集」(795)

早乙女「はい、今日は転校生を紹介します」

ガラッ

ほむら「…?」

ほむら(なにかしら、教室に甘い匂いが――!?)

早乙女「ハイ暁美さん、自己紹介をどうぞ」

ほむら「え、えと、暁美ほむらです……」

さやか(なんかこっち見てる?)

まどか(あの子、夢で逢ったような……)

ほむら(……なんで……なんで美樹さやかの顎からバナナが生えてるのよ!しかも三本!!)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1338381521(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)

それから――

マミ「使い魔は追い払ったわ」

まどか「誰!?」

さやか「なんなんですか今の!?」

マミ「今のは使い――!?」

マミ(あれ?見間違いかしら?この子の顎にバナナがあるような……疲れてるのかな……)

さやか「そうだ助けたお礼しなくちゃ」ブチィッ

マミ「!?」ビクッ

さやか「はいどうぞ」スッ

マミ「いや、あの……」

まどか「さやかちゃんのバナナとっても美味しいんですよ!」

マミ「はぁ……いただき、ます」パクッ

マミ「ほわぁぁなにこれぇぇあまぁぁぁ~~いぃ」ウットリ

さやか「気に入ってもらえてよかったです!」

ほむら(なにこれ)

マミ「ティロ・フィナーレ!」

シャルロッテ「チーズキター」グニョーーン

さやか「マミさん危ない!」

シャルロッテ「あん?」ギロッ

まどか「ひぃっ!こっち見てるよさやかちゃん!」

シャルロッテ「青と黄色……」

さやか「あたしとバナナのことか…?」

シャルロッテ「うまそうなブルーチーズや!」アーン

さやか「誰が青カビだこんなろー!!っていうかこっちくんな!」ダッ

マミ「……」

まどか「マミさん何とかしてくださいよ!」

マミ「ハッ!ティ、ティロ・フィナーレ!」ドギャーーン

シャルロッテ「なんってこったい」

まどか「やったぁー!流石マミさん!!」

ほむら(なんなの)

しばらくして――

さやか「これでとどめだああーーー!!!」

ズバァァーーン

まどか「さやかちゃん魔法少女になっちゃったの!?」

さやか「うん、まあ心境の変化ってやつ?」

ほむら「……」

さやか「なんだよ転校生、遅かったじゃん」

ほむら「なってしまったのね、魔法少女に……」

さやか「ふん、あんたには関係ない」

さやか「あたしは恭介が立派なバナナ農家になれるように腕を治してあげたんだ…後悔なんてあるわけない!」

ほむら「……ごめんなさい、私の耳には届いたんだけど心には届かなかったみたい……もう一度言ってもらえる?」

さやか「あたしは恭介が立派なバナナ農家に――」

ほむら「もういいわ」

数日後――

杏子「ちょっとちょっとなにやってんの――!?」

さやか「なんなのあんた!使い魔逃げちゃうじゃんか!」

杏子(えっ、なんだコイツ……なんで顎からバナナ生えてんの?)

さやか「そこどけっ!」ガキィィン

杏子「ッ!なんなんだあんた……とりあえず、卵産む前の鶏の首絞めてどうすんのさ」

さやか「はぁ!?意味分かんないこと言うな!」

杏子「いや分かるだろ」

さやか「じゃあバナナで分かりやすく例えてよ!」

杏子「え」

さやか「言えないんだね」

杏子「……つ、つまり……種を生む前のバナナの木を折る気かよ……?」

杏子(合ってるのか?)

さやか「なるほど……でも納得できない!」

杏子(合ってたのか)

杏子「一丁派手にいこうぜ」

さやか「舐めるんじゃないわよ!」

まどか「やめてさやかちゃん!こんなの絶対おかしいよ!」

さやか「邪魔しないで、これはあたしの戦いなの」

まどか「どうしてもやめないんなら引きちぎるよ!さやかちゃんのバナナこれでもかって言うくらい残酷な方法で引きちぎるからね!」

さやか「ちょい待って!それなんかおかしくない!?」

まどか「おりゃあああ!」ヒュッ

さやか「あぶなっ!」パシッ

杏子「あっ、ソウルジェムが飛んでった」

ヒュー ポスッ

マミ「トラックの荷台に落ちたわね」

さやか「」ガクッ

杏子「?どうした――!どういうことだおい……こいつ死んでるじゃねえかよ!」

まどか「そんな…!」

ほむら「あーもー」

翌日――

杏子「ここはさ、あたしの親父の教会だったんだ」

さやか「あたしあんたのこと誤解してたよ、ごめん」ブチィッ

杏子「ひっ!?」ビクゥッ

さやか「これ、あげるよ……まあ、仲直りの印みたいなもんかな」

杏子「あ、あぁ……」ドキドキ

さやか「食うかい?」

杏子「……」パクッ

杏子「ほわぁぁなんだこれぇぇうまああぁぁぁ~~いぃっ!」ウットリ

さやか「でしょ!」

~~~~~

マミ「二人とも仲直りできたみたいね」

ほむら「そうね」

ほむら(……美樹さやかのバナナ……一体どんな味がするのかしら)ゴクリ

数日後――

ほむら(ついうっかり口を滑らせて魔法少女が魔女になることを言ってしまった……)

ほむら(マミも杏子も危なかったけど、さやかのバナナの皮の臭いを嗅いでいたら急に落ち着いた)

ほむら(そういえばバナナの皮から麻薬が作れるという話を聞いたことがあるけど多分関係ない)

ほむら(多分関係ない)

ほむら(肝心のさやかは走っていったけど、一体どこに行ってしまったのかしら……皆で探しても全然見つからないわね)

~~~~~

杏子「やっと見つけた……おい!」ガシッ

さやか「あぁ……杏子じゃん……」

杏子「落ち着いたか?それはともかくバナナの皮が欲しいんだけど」

さやか「誰かの助けた分誰かを呪わずにはいられない……あたし達魔法少女ってそういう仕組みだったんだね」

杏子「おいバナナを……ってお前!ソウルジェム真っ黒じゃねえか!」

さやか「あたしって、ほんとバナナ」

杏子「いや、それで?」

さやか「……え?」

杏子「まさかバナナが本体とか言う訳じゃないだろ?」

さやか「本体はソウルジェムじゃん」

杏子「いや、そういうことじゃなくて……」

さやか「???」

杏子「あんたってホント馬鹿」

さやか「せめてバナナと言え!」

杏子「いいからバナナよこせ!!」バッ

さやか「ダメダメ!これはあんたにあげるんじゃないの!!」

その後――

まどか「さやかちゃん無事だったんだね!」

マミ「見つかってよかったわね美樹さん!さあバナナを頂戴!」

さやか「マミさんまで!?一体どうしたの二人とも!」

ほむら「大体あなたのせいだと思うけど」

さやか「おっ!ほむらもちゃんといたんだね」ブチィッ

ほむら「いいの?最後の一本なんでしょ?」

さやか「いいっていいって!また生えてくるしさ」

杏子「あたしにか!?」

マミ「私でしょ!?」

さやか「ほら、あんたの分だよほむら」スッ

ほむら「えっ…?」

さやか「これであたしたちは友達だよ」

ほむら「うっ……」ゴクリ

パクッ

ほむら「ほわぁぁなにこれぇぇさいこぉぉぉぉ~~っ!」ウットリ

ワルプルギスの夜襲来――

杏子「くっそ…なんてやろうだ……」

マミ「もう魔力が……」

ほむら「四人で挑んだこの時間軸でも駄目なの…?もう、どうすればいいのか……」

さやか「諦めない……バナナの力を舐めるなー!!」

カッ

ほむら「何…?さやかの顎からバナナが…!六本も!」

杏子「また生えてきただと!ヨコセ!」

マミ「よく見て…あれはただのバナナじゃないわ……ゴールデンバナナよ!」

さやか「いでよバナナのしもべ達!」ドドーン

ほむら「だ、誰!?」

香取「Doleマンだよ」 完熟王「俺はみんなに甘いのさ~!」 ドンキー「ウッホホー!」

日村「あどで~」 設楽「なに?なんなの一体?」 耳バナナ「Sorry、悪いが聞こえないよ。耳にバナナが入っててな」

ほむら「最後のは違うんじゃないの?」

さやか「一斉攻撃だ!おりゃあああああああああ!!!」

ドドドドドズバババババムキムキムキムキッドッカーーン

ワル夜「アハハハー……」シュー

マミ「ワルプルギスが消えていくわ……」

杏子「勝った…のか?」

ほむら「え…いや…あの……」

QB「やれやれ、まさかワルプルギスがやられるとはね……」

まどか「やったねさやかちゃん!」

さやか「はっはっはー!見たかゴールデンバナナの実力!」

ほむら「えぇー……なぜかしら……」

ほむら「納得がいかない」

さやか「ほら、新しいバナナだよ……食うかい?」スッ

ほむら「……いただくわ」

ほむら「……まあ、バナナが美味しいから結果オーライでいいわね」モソモソ



こっち立ててる間にvip復活しちゃったか

何個か書き溜めてるのもあるんだけど、せっかくこっち来ちゃったから後々ゆっくり投下しよう
なんにしてもひどいよこんなのあんまりだよ…


VIPの方で読んでたら落ちてびっくりしたよ
面白いからどうか続けてくれ

 こちらも見ずに手渡されたプリントを受け取り、必要はないけど一枚自分の分を抜き出す。
 私は体をよじって後ろの子にプリントを手渡してから、ようやく中身を確認してみた。

 何が書かれているのかは知っているから確認という言い方は少しおかしいけれど、とにかく確認。

(授業参観、ね)

 わざわざ休日に行うとは、教師はよほど自分達の授業に自信があるということなのかしら。

 そんなわけはないだろうけど。

 今日の日付からプリント製作者まで、隅から隅まで読み潰す。

(あっ、誤字発見)

 担任の教師がプリントを見れば分かることをわざわざ話している。
 二度手間もいい所だと思う。
 誤字があることも見れば分かるというのに。

 乱雑にプリントを鞄にしまってから、しまったと思った。

(置いておけばよかったわ……私にはどうせ関係ないんだから)

 私、巴マミの両親が死んでしまったのは二年ほど前。
 あれは不幸な事故だったのだなんて、耳が腐るほど周りの人には散々言われたけど、余計な御世話でしかなかった。

 すでに脳がとろけて腐るほど自分に言い聞かせてきたのだから。

 あの事故から私だけが生き残ってしまったけど、その話はあまり今は関係ない。

 とにかく参観してくれる人がいないから、私としては妙にそわそわすることもなくチラチラ周りを気にすることもなく、普段通りの態度でいるだけだ。

 そういえば担任は「普段通りで頼むよ。僕もそうするから」と言っていた様な気がする。
 どうせ普段は使わない小道具を使用することもお約束。

 そんなことより、私の頭は今日の夕飯のことを考える方にシフトしていた。

 行きつけのスーパーで安かった物はなんだったかしら。

(卵、まだ残ってるといいんだけど……卵といえば最近オムライス食べてないわね)

 あのふわふわ感を出すにはもう少し修業が必要だけど。

 勝手に開いてくれたドアを潜り、カートの上に灰色のカゴを乗せて鞄を突っ込む。
 まだ本来の用途には使わない。

(目玉焼きもアリよね……いえ、西海岸っぽくサニーサイドアップとでも呼んでみようかしら)

 心なしかおしゃれな感じに。

 そんなどうでもいいことを考えながら、曲がる回数は左右一回ずつ、最短距離で卵の特売コーナーを目指す。

(良かった、まだあったのね。私の……じゃなかった、私達のオムライス)

 特売コーナーの棚から無事救出成功。カゴも本来の役割を思い出したように卵のパックを受け入れた。
 これより、他に助けるべきものがないかフロアの散策を開始する。

 なんといっても、私は正義の味方だものね。

 青果、鮮魚、精肉、インスタントコーナーと、次から次へ回っては手を差し伸べていく。
 残るはお菓子コーナーだけとなった。

(さてと、迷える子羊ちゃんは……あら)

 見つけたのは迷える……いや、迷っている子猫ちゃんだった。
 声をかけるべきかミリ単位で迷ってから、背後でそっと呟いてみた。

「ロッソ・ファンタズマ」

「はぁ!?」

 まるで幽霊にでも出会ったような声を出して飛び上がった。
 グリーンのパーカーにホットパンツ、鮮やかに魂まで燃えるような紅蓮のポニーテールの少女。

「何選んでるの佐倉さん?」

 私のお友達の佐倉杏子さん。

「おどかすなよ……外であんまりそれ言わないでくれる?」

「大丈夫よ、周りには誰もいなかったもの」

「それでもだよ」

 言い終わる前にさっさと棚に向き直ってしまった。
 先輩と話すのがそんなに嫌なのだとしたら、それはもうソウルジェムが濁るどころの騒ぎでは済まない事態になりそうだと思う。

 そういえば質問にも答えて貰ってない。

「むぅー」

「何選んでるの?」

 勇気のもう一投。

「Rockyの抹茶味と抹茶ミルク味の違いが分かんねーからどうしよっかなってさ」

 良かった。嫌われてはいないようだ。
 自然と口元も出てくる言葉も緩んでしまう。

「両方買っちゃえば?」

「……分かってて言ってんだろ。どっちかしか買う金がないの!」

「えっ」

 数日前から、彼女はちょっとした魔法で年齢と経歴を詐称し、アルバイトを始めたらしい。
 らしいというのは、まだ彼女がどんなところでどんな仕事をしているのか見たことがないからだ。

 ためしに聞いてみたところ、

「……ぜってー言わねぇ」

 なぜか顔を赤らめながらそう答えられた。

 とにもかくにも、彼女の財布……もとい小銭入れには、その名の通り小銭しかないのだろう。

 ……でも待ってほしい。

 私が出世払いでいいからと言って渡したはずの、福沢さんが一人入っているはずなのに。

「私がこの間貸したでしょ?」

「そう簡単に使えるかよ。ていうか、マミに貸しなんか作りたくない」

 別に気にしないのに。
 そもそも、佐倉さんが独り立ちできるまでは私の家にいる約束だから、今更だというのに。

「佐倉さんはどっちが食べたいの?」

「それが決まってたら苦労しねーよ」

「そう。なら私は抹茶ミルク味にしようかな」

「あぁ!」

 佐倉さんの手の中からヒョイと取り上げてカゴに入れる。
 あとRocky一箱くらいなら入る余裕はある。

「私はもう行くけど、どっちにするか決めた?」

 悪戯っぽく笑ってみせる。

「分かったよ、あたしは抹茶味に決めた」

「ふふっ、私のカゴに入れる?」

「それは断る」

 少し悔しそうに見えた。

 やりすぎちゃったかな?

*************************

 今度は自動でない扉の鍵を開けて、ほっと一息つく。

「ただいま」

「誰もいないだろ」

 そう、誰もいなかった私の家。

「佐倉さん、あなたに言ったのよ?」なんて言うと、なんとなく怒られそうだから黙っておきましょう。
 靴を脱いで買い物袋はキッチンのテーブルに、鞄はソファにポイ。
 もう一度、一息。

「今日は魔女はいたの?」

「うんにゃ。収穫ゼロ」

「使い魔は?」

「……ゼロだよ」

「……そう」

 佐倉さんは、また昔みたいに戻ろうとしてくれている。
 でもそう簡単にはできることじゃないと思う。
 彼女が嘘をついているのか、分からない。

 確認をしていないから。

 もし嘘をついていると分かってしまったら、なんて言えばいいのか分からないから。

 後ろにいる彼女の顔が見れなった。

 宣言通り、今夜はオムライスを作った。
 自分ではお店で出されるようなふわふわ感には及ばないと思ったけど、佐倉さんは「十分うまいよ」と言ってくれた。

 片付け、お風呂、洗濯。
 全ての家事を終わらせてからがようやく私の時間。
 佐倉さんも結構積極的に手伝ってくれるから、すぐに終わる。

 鞄から宿題を取り出し、リビングでせっせとノートを黒で埋める。
 ソファで佐倉さんがテレビのチャンネルを回してるけど、もうそれにも慣れっこ。
 気になるほどじゃない。

「マミ、これ何?」

「何って……もう、ちゃんと書いてるじゃない」

 彼女がひらひらとさせていたのは例のプリント。
 私には一切関係のないプリントだ。

 鞄にしまっていたはずなのに、勝手に取り出してわざわざ私に見せつけてきた。

「授業参観って書いてるでしょ」

「ふーん……いや、そりゃ知ってるけどマミにしちゃ珍しくぐしゃぐしゃにしてるなと思って」

 それはそうでしょうね。

「そりゃそうよ。私には関係ないんだもの」

「あっ……悪い」

「ふふっ、いいのよ別に」

 自分でもびっくりするほどの、とびきりの笑顔で返した。

 宿題が全部終わると、これで完全に私の時間。
 と言っても特別することなんかなくて、テレビを見るか本を読むか。

 昨日読みかけた本はどこまで読んだかな……
 あまり面白くなかった気がするけれど、物語の終わりというのはどんなものでも気になる。

「なあ、マミんとこの授業参観ってどんな感じ?」

「まだその話?別に、他の学校と同じだと思うけど……うちはお昼からの授業に保護者達が教室の後ろで様子を眺めてるだけ。私は詳しく知らないけど、終わった後にPTAの話し合いがあるとかないとか」

「なんだ、どこも似たようなもんだな」

「当たり前じゃない。むしろどんなのだと思ったの?」

 唸りながら天井を見つめている。
 特に何も考えていなかったのかもしれない。

「あー、ほら、これから皆さんには殺し合いをしてもらいます……とかさ」

「あはは、何よそれ!映画の見すぎじゃないの」

「うっせー」

 それから佐倉さんは先に部屋に戻ってしまった。

 私は本を読み終わった後、余韻に浸りながら部屋の明かりを消して布団に入った。

 まさか序盤から一緒にいたあの人が幽霊だったなんてね……

 しばらく眠れなかったのは私だけの秘密。

*************************

 爽やかな日が差す絶好の行楽日和、もしくは睡眠日和な日曜日だというのに、私は学び舎に向かうために早起きをしなければならなかった。
 平日の休日のためとはいえ、本来の休みが潰れるというのは喜ばしいものとは言えない。

 軽く朝食を済ませて制服に袖を通し、癖っ毛の髪をせっせと整える。

 うん、いつも通りの私。

 先生のご要望通りの私。

「佐倉さーん、起きてるんでしょ?」

「んむーあー」

 猫の様な声と一緒に、もぞもぞと布団が蠢く。
 体は起きているようだけど頭はまだらしい。

「私は学校に行くから、自分の食器は洗っておいてね。それと出掛けるんなら戸締りも忘れずに」

「んへーい」

 大丈夫かしら?

 今日は夕方からバイトがあるらしいから、その時間までには起きると思うけれど……

 紅茶一杯ほどの不安を残して私は家を出た。

 午前中の授業は短縮だったからか、どれもふわふわした空気に包まれていた。
 午後から授業がある先生もない先生も、保護者が来る生徒も来ない生徒も、どこか浮足立っている。
 このふわふわ感はオムライスに似ているかも、なんて思う。

 私はというと、やっぱり自分で作ったオムライスみたいだった。

 昼食を終えて本番が始まる。

 何人かは昼休みのうちに現れ、ちらちらとガラス壁の向こうから覗きこんでいる。
 気の早い人たちね。

 担任が教室に入って、「先生はいつも通りにやるから、君らもいつも通りにな」と、テンプレートの様な挨拶をした。

 授業は授業、受験も近いからしっかりやる。
 いつも通りと言いながら、いつもより分かりやすい授業をしようとする先生は、少し面白い。
 本当に普段もこうだったらいいのに。

「次の問題は……巴。どうだ?」

「はい」

 なんてことはない問題だった。

 いえ、少し油断していたけど。
 保護者がいるいない関係なく当ててくるなんて、普通思わないじゃない。

 そんなことを考えながら答え終わって座る直前、ふと廊下側のガラスに目が移った。

「ひゃっ!」

 まるで幽霊にでも出会ったような声が出た。

「……どうした巴」

「い、いえあの……なんでもない、です」

 教室に少し笑いが起こった。
 俊敏に席に座って顔を伏せるけど、もう遅い。

 だってしょうがないじゃない。

 あり得ないものが見えたら、誰だって声の一つや二つあげるに決まってる……

 私の顔ほど真っ赤な髪の彼女に、テレパシーで会話を試みてみる。

『何やってるの佐倉さん!』

『あらら、バレたか。へへっ、魔法を使えばこれくらい楽勝だよ』

 普段の姿から数年成長した佐倉さんがそこにいた。

 ポニーテールはそのままに、オレンジのカーディガンとカナリヤ色のワンピース、眼鏡までかけて完全に変装したつもりらしい。

 さらに問題なことがもう一つ。

『それ私の服でしょ!』

『おう!ちょっと借りてるよ』

 後ろに回ってしまったからその表情は全く分からないけれど、まず間違いなく笑っている。
 それも、愉快な笑顔に違いない。

『何しに来たのよいったい』

『決まってんじゃん。授業参観だよ、マミの』

『別に頼んでないわよ』

『なんだよ、あんだけ寂しそうな顔しておいて』

 私が?いつ?
 そんな顔してません、と胸を張って言いたかった。

 言いたかったのに、言えなかった。

『まあとにかく、最後までしっかり見せてもらおうかな』

『ちょっと……本気?』

『ほうら、前見とかないとまた当てられんぞ』

 酷い話だわ。

 勝手に来ておいて気にするなという方が無理というものだ。
 しかも保護者でもなく、お友達に見られるなんて恥ずかしいったらない。

(……)

 でも、なんだか、嬉しいかも。

*************************

 授業が終わって後ろを振り返った時、もうそこに佐倉さんの姿はなかった。

 教室は一気にざわつき始め、先生が教室の扉を開けるのと同時に、中の空気と皆の肩の力が一斉に抜けた。

「なんか凄い若い人いなかった?」

「俺もちらっと見た!誰の母さんだよ?」

「いやいや普通に姉ちゃんじゃないの?」

 多分佐倉さんのことだろう。

 あれだけで有名になっちゃって……他の人になんて説明すればいいのかしら。

「ねえねえ、巴さんの知り合い?」

「えっと」

 その通りよ、と言うべきかナノ単位で迷ってから、

「私は知らないわ」

 と答えておいた。

 学校を出てしばらく歩いたところにある公園で、私の服を着た誰かさんがベンチに座っていた。

 さてと、どんな仕返しをしてあげましょうか。

「ロッソ」

「それはやめろって言ったろ」

 残念、すぐに気付かれてしまった。

「もう、勝手に持ち出して」

「意外と似合ってんだろ?」

 八重歯を見せてはにかんでいる。

 正直な話、かなり似合っていると思う。
 自分の服だというのが少し気がかりではあるけど。

 でも言わない。

「何か言いたいことは?」

「そうだなあ、普段からあんな感じなの?ちょっと落ち着きないんじゃない?」

「誰のせいだと思ってるのよ」

 立ち上がって私に向き合ってきた。

 大人になった佐倉さんをマジマジと見ていると、モヤモヤとドキドキとザワザワがごちゃ混ぜになったような感覚が襲ってきて、なんだか胸がそわそわしてくる。

 この不思議な感情は何なのかしら。

「怒った?」

 まさか。そんなはずない。

 多分あんなにニコニコしていた授業はなかったんじゃないかと思うほどに。
 後ろにいた佐倉さんにはバレてないと思うけど、先生には見られたかもしれない。
 それはちょっと恥ずかしい。

「……いいえ。ありがとう佐倉さん」

「全く、ホントはもうちょっと早く来るつもりだったんだけどさ。途中で使い魔を見つけちゃって」

「使い魔を?」

 今は彼女の正面に立っている。

 逃げることは、できない。

「軽ーく潰してやったよ。魔法を使うまでもなかったね」

 ああ、この顔はまだ佐倉さんと初めて出会った頃の顔だ。

 昔、一緒に使い間を倒していた頃の、懐かしい笑顔。

「……なんだよ、人の顔ジロジロ見て」

「ふふっ、なんでもないわ」

「言えよ。気になるじゃんか」

「別に。バイトの時間に遅れるんじゃないかなーと思って」

 ハッとして佐倉さんが公園の時計に振り向いた。
 その瞬間、顔の血が引いていくのが目に見えて分かった。

「しまったもうこんな時間かよ!早く行かなきゃ!」

「その格好で?」

「だぁそうだった!一回家帰んなきゃじゃねーか!ぬかった……早く帰るぞマミ!」

 見た目は大人なのに、まるで子供みたいにはしゃいでるように見える。

 慣れないワンピースなんか着て転ばなければ――

「ぎゃふっ」

 いいけどと思っていた矢先にこれだった。

「大丈夫?」

「痛て……悪いマミ、服汚しちまった」

「そんなの洗濯すればいい話よ!平気?」

「魔法少女舐めんなって感じだよ」

 サッと立ち上がって土を払う。
 怪我も大したことなさそうだった。

「よーし、今度こそ全力ダッシュだ」

「佐倉さん、今日の晩御飯は何がいい?」

「なんでもいいよ!昨日と一緒でもなんでもオッケーさ」

 そっか。昨日と一緒でもいいらしい。
 確かに言質を貰った。

「あたしは先に帰るからな!」

 言うが早いか、また駆けだしていった。

(……さてと、買い物はいらないかしらね)

 冷蔵庫にあった材料を思い出す。
 必要な物はまだ残っていたはずだった。

(今日はなんだかいけそうな気がするわ)

 昨日よりふわふわのオムライスが作れるような気がした。



おしまい

せっかくだからもうちょっと置いておこう

乙乙
>>33
短編集と呼ぶにはまだ早い、続けるんだ。


マミ杏とは良いものですね

( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)
                       ミーンミンミンミ~~ン
   じ わ ぁ~~

           「・・・・・・・・・・・・」

                               BANBANBAN>

 ???

             Door OPEN! ガチャッ


Oh! MADOKA! And Friends!


                       Hey! Let’s Go to Sea! 


With me!?

            Y E A H !

         ざっぱ~~~~~~~~~ん


         S   E   A   !


Let’s swim! HOMURA!

                             No~~ XXX

YAHHOOO---!!


            \どっぱーーん/


  BUKBUK・・・・・・      \ Hey! SAYAKA!! / ザパーン


HAHAHAHA~
ケラケラ
                  Tiro・Finare!!

                   / ドーーーン!! \

NOOOO!!!

                         Thank you MAMI!

 Hey!スッ     \S U I K A !/
                           Nice KYOKO!
   
mmmm……MAMI’s like…… ジーッ

     !?ゾクッ

                   MomiMomi……ジリッ


NO…NOO~~~AKEMISAAANN!!!



              GO SAYAKAChan!>

<Year! Hmmm…… This way!! バーーン


It’s meeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!! ベチャァァッ



              Oh INCUBATOR!!

Last……    H A N A B I !


 
      ヒュ~~~~~           








          ドーーーーン!!!


                          \ BEAUTIFUL! /


    HAPPY SUMMER DAY…!


(________________________________________)

o


ほむら「ハッ!」ガバッ

ミンミンミンミンミーーン

チリンチリーン

ほむら「……夢……」

ほむら「まどかがうちに来て皆と一緒に海に行こうって誘ってくれて泳げない私をさやかが付き落としたらマミがティロってくれて
    杏子が持ってきたスイカをさやかがたたき割ったら実はQBで最後はみんなで花火をして」

ほむら「なんてことは全然なかったわね」ファサァ

チリンチリーン

ほむら「……八月が終わるわね」


~Fin~

明日の深夜また投下するよ(多分)

乙!
何事かと思ったwww

ほむら「……」スッ

さやか(……習字?)

ザザ ザザザ ザッ

ピシィィ

『明日から頑張る』

さやか「……明日から頑張る」

ほむら「明日から頑張る」コクリ

ほむら「思えば私は一カ月単位でループを終わらせようとしていた――」

ほむら「でもそれだと変わるものも変わるはずがない」

ほむら「一日一日を踏みしめ一歩……そしてまた一歩と少しずつ成長する。それが人間というモノなのよ」パァァ

さやか「……今日からじゃ駄目なの?」

ほむら「私もそう思う。でもムリなのよ……」

ほむら「今日はまだまどかの警護が終わってないのよ……まどかが起きて眠るまでだから、これが意外と一日かかる作業でね」

さやか「むしろ一日中張り付いてるってことか」

ほむら「明日から頑張る!次の最終日だけ頑張って次のループに希望を抱くよりよほど健康的ではないカシラ!?」パァァ

さやか「ハイ、明日になりました」パン

ほむら「ウーン明日から頑張るわよー」

さやか「そんなんだからまどかを救えないのよ!」

ほむら「はゥ」ドズゥ

さやか「そんなんだからあたしを魔女にして!ワルプルにも負けて!」

さやか「まどかにちょっと優しくされたくらいで『もうすぐね……』とか訳の分からんこと口走るよーになるんだよ!!」

ほむら「おおおぉおぉ……」

さやか(……平気なフリしてるけど、今までの時間軸でまどかやマミさん達も救えなかったこと、やっぱ相当気にしてるなあ)

さやか(なんとか忘れさせて……イヤ、忘れさせたら進歩しないか……なんとかこう、元気を出させるにはどうしたらいいもんか)

ピンポーン

さやか「ん?誰か来たよ」

ほむら「ぬ゛う゛ぅぅぅぅうぅうぅぅぅぅ」

さやか「……はいはーい」ガチャッ

まどか「ほむらちゃん、落ち込んでるんだって?」ニュッ

さやか「まどか獲ったどーーッ!!」ガシィ

まどか「ななななんなのさやかちゃん離してよ!?」

~~~~~~~~~~

まどか「……えー、つまり」

まどか「ほむらちゃんに元気を取り戻してやれと……え?それ私が?」

さやか「エエ、あんたが!」

ほむら「まどか……お泊り……お泊り保育……」ジィー

さやか「ほら、ほむさんも嬉しそう」

まどか「なんか嫌だよ!!大事なもの失っちゃいそうだよ!そもそもなんで私がやらなきゃ駄目なの!?」

ほむら「!!」

ほむら「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」メソメソ

さやか「よしよし……おおよしよし。所詮やつは人の痛みの分からぬ冷血どうぶつ」

さやか「そういえば、やつの髪の毛は冷酷なピンクの悪魔と同じ肌の色をしている……!」

まどか「そんなピンポイントに言われても…っていうか、ピンクの悪魔って別に冷酷じゃないよね?」

まどか「まあ……ほむらちゃんのためなら少しくらい手伝ってあげてもいいけど、で、何をすればいいの?」

さやか「イエ……特に何も」

さやか「強いて言えばしばらく話したり遊んであげたりすればもう」

まどか「そうなんだ……」

さやか「じゃ……わたくししばらく恭介のお見舞いに行ってないので顔を見せに行ってきます」スチャッ

まどか「お疲れ様~」

さやか「ちょっとの間よろしくね、まどか」

まどか「いってらっしゃ~い」

ガチャッ バタン

まどか「…………」

まどか(しばらくってどれくらい!?)

ゴゴゴゴ

ほむら「ふぅー…ふぅー……はふう」

まどか(さやかちゃんが上条君のお見舞いに行ってすぐに帰ってくるなんてありえない!っていうかもうすぐ夜だし家に帰っちゃう!!)

まどか(その間なんだか野獣みたいなほむらちゃんと同じ部屋にいなくちゃならないの!?)

ほむら「……」

まどか「……しっ!」パン

ほむら「!!」ビクッ

まどか「どう…どう……いいほむらちゃん?あんまり酷いことをしたらQBと契約しちゃうからね?分かった?」ゴゴゴゴゴゴ

ほむら「ホムウウ、ウウ」コクコク

まどか「分かる言葉で喋って!」

ほむら「ハイまどか!」キッ

まどか「な、なにほむらちゃん!」

ほむら「さっきからニョーイ・デマイオなのでトイレに行ってもいいかしら!?」モジリモゾリ

まどか「意味がよくわからないけどゆっくり移動してよね!」

ジリジリ

ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「あっ」ガッ

ほむら「きゃー急に足がもつれてしまったわ!」ガバァ

まどか「いやーーー!!!!」ドザザー

まどか「……で、私の上に被さってこれからどうするつもりなのかなほむらちゃん?」ゴゴゴゴゴ

ほむら「いや……あの、単に足がもつれただけで……あの」

まどか「じゃあ本気で怒る前にどいて」

ほむら「ハイ!それはもう単なる事故なのですぐにどきますっ!!」バッ

まどか「じゃあさやかちゃんに頼まれたし何かやろうかなって思うけど――」

まどか「もし何かしたらほむらちゃんが本っっっ気で後悔するような願い事でQBと契約するから……イイネ?」

ほむら(この子怖い)

ほむら「……肝に銘じます」

まどか「それじゃあまずはなにしよっか?」

ほむら「まずはナニをするですって!?」ズァァ

まどか「うん、そういう小ボケはどうでもいいから」

ほむら「そうねエ……そろそろお腹空いたから晩御飯の準備でもどう?」

まどか「それイイネ、採用」

ほむら「私が作るわ――」

まどか「それはノーサンキューで」

ほむら「どういう意味よまどか!私があなたの料理になにかこう、手を下すような真似をするとでもっ!?」ズバぁぁ

まどか「うん、そう思う」キッパリ

ほむら「フゥー…オゥフゥー……いいまどか?まどかは一つ勘違いをしているわ」

ほむら「私は無抵抗のあなたに手を出すような紳士の風上にもおけないような輩とは違うのよ」

ほむら「ナゼなら私はこれでも英国紳士を目指しているのだからッ!」キッ

まどか「どうせなら淑女を目指そうよほむらちゃん」

まどか「まあせっかくだから一緒に作ろっか」

ほむら(ま、まどかと初めての共同作業…!)

ほむら「ロンモチよまどか~~」ニパァァ

まどか「これ以上ないくらいの真っ黒い笑顔をありがとう」

まどか「それじゃあ早速冷蔵庫を――」ガバッ

ポツーーーーーン

まどか「……冷やしインスタントラーメン(袋未開封)が四つ……」

ほむら「醤油・塩・味噌・とんこつ……なんでもゴザレよ」キラン

ほむら「それ一つとご飯で一日に必要なカロリーの三分の一が補えるのよ!実に素晴らしい食べ物だわッ!」キリッ

まどか「一食分だから当たり前すぎるよね」

まどか「……しょうがないなあ、何か買いに行く?」

ほむら「え……ひょっとしてまどかはパスータ派だったかしら」

まどか「そういう問題じゃないよ!こんなのばっかり食べてるから栄養偏って育つものも育たないんだよ!」ズバァァ

ほむら「ウ……ウワワーーー!!気にしないようにしてたのにィィーーーッ!!!」

まどか「とにかく、今日はちょっと他の物食べようよ」

ほむら「そっそれは私のために……!?」

まどか「私も人のこと言えないからね、一応言っとくと」

ほむら「まどかぁ!」ゴパァッ

まどか「わ!?」

ほむら「なんて事……まどかがそんなにも私のことを……!応えなければね、まどかのその想いにッ!!」プルプル

まどか「いやあのっ、そんなことは全然……」

こうして元気を取り戻したほむらとまどかのイヤな緊張感溢れる共同生活が始まった!

以前のクールさを取り戻しセクハラを試みようとするほむらと

どうにかしてそれを回避するまどか――――

そして

12時間の時が過ぎた!!

翌日

ピピピガッ

ドドドドドド ほむら「……」 ドドド

ほむら「オハヨウまどかッ!」ガラッ

まどか「ひゃっ!?ビクゥッ

ほむら「今日も一緒にごはんを作りましょう!さあ遠慮せずにッ!」ググググッ

まどか「わ……分かったからフスマから手を離してっ」グググッ

さやか「…………」

ゴゴゴゴゴゴゴ さやか(帰ったら面白いことになってる) ゴゴゴゴゴ

さやか(でもなんでまどかのやつ押し入れで寝てるんだろ……)

ほむら「サア早く!」

まどか「分かったから手を離して!」

ピシャッ

ほむら「チチィ……意外な怪力ね。そこがまたなんというか…もーーいーーかーーいっ!!」パァッ

しんっ…

さやか「天の岩戸というモノをご存じほむさん」ズバァ

ほむら「きゃっびっくりした!お……おかえりさやかっ」

ほむら「ほっぺにキスマークなんか付けてトンだビィッチになったようね」キッ

さやか「あたしのことはほっとけ!」

さやか「これ、さっきそこで出会ったマミさんに貰ったお土産」スッ

ほむら「あ、これはどうもご丁寧に」

さやか「日本の古い神話で、名前忘れたけど女の神様が怒って洞穴に入って岩で入り口を閉じてしまうの」

さやか「それを開くために岩の前で皆してバカ騒ぎをして――」

さやか「興味引かれて中からそーっと岩戸を開けた瞬間に手を突っ込んで開けちゃうとか何かそんな」

ほむら「なるほどね……よしそれで行くわよ!」

<うわっ!?

まどか(?)

<わぁっこのお菓子おいしーーーー!!

    本当ね!生クリームとその……アレよ、ハーモニーがンマーイわ!!>

まどか(ひょっとしてさやかちゃんたち私をバカにしてる……?)

    うわっ!しかもチョコの中からグリーフシード出てきたわっ!うわコレも!!>

<こ……これはすごいですよほむさん!抱いてッ!

    それは断るわッ!>

まどか(それとも私の予想をはるかに上回るおバカさんなのかな……)

さやほむ「…………」ゴゴゴゴゴゴゴ

ほむら「ダメね……心の曲がったまどかは人を信用する習慣を持たないみたい」

さやか「さあて誰のせいだろうネ」

ほむら「よし……アレを出す時が来たよオね……」ゴソゴソ

ほむら「バストアップ効果付き巴マミのブラジャー!!!」ズドバァァァン

さやか「あんたいつの間にマミさんから!?ど…努力家…さん……!?」

ほむら「これを私が装備することによって……」スルスル

さやか「ちょっタンマ!あたしの目の前で脱ぐな!!」

ほむら「巴マミのような化け物オッパイにそれはもう大変身なのですよ!?」

ガチャガチャ ゴソゴソ

まどか(……ナニやってるんだろう)

ほむら「ホーラこんな!こ、これは一見の価値ありですよ!!」

ピンポーン

ガチャッ

マミ「美樹さん、外で待ったんだけど一体いつまで――」

さやほむ「…………」

<ちょっと二人ともそこ座りなさい

     あ、イヤ、これはその……ハイ>

<美樹さんも座りなさいイヤ違う正座で

<えっ嘘、なんで私も痛っ!?

まどか(……)

<暁美さん……人の家から物を盗るのがどれだけ悪いことか言わなくても分かるでしょう?

<夢を見るのは素敵だけど、もう少し周りのことに目を向けたらどうカシラ

    ウ……ウワワーーーッ!!!大きくなるもん!これから巴さんみたいな素敵なオッパイになる予定だったのに……>

<そうなの美樹さん?

<マミさんのような化け物オッパイになるって言ってました

<コラ暁美さん逃げないで!!

    ウワワーーーー!!>

<ティロ・フィナーレ! ズガーーン

しん…

まどか(…………)ソーッ

さやか「……」ボロッ

まどか「……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

まどか「……私そろそろ帰るね」

さやか「あ……そうっすね、ほむらにも言っとく。あ、コレマミさんにもらったお土産」

まどか「……ティロっちゃってボロボロじゃん」ゴゴゴゴゴゴ


数日後

ほむら「少しだけ変えたわ。『今晩から頑張る』」

さやか「…まあ……頑張って」

寝る前にナニを頑張るのか


おわり

元ネタが分かった人は偉い

読んだ事はないけどラブやんか……
ほむほむがロリオタプーのポジなのねwww

織莉子(鹿目まどか……魔法少女としてのとてつもない素質を持っている)

織莉子(しかしそれは同時に最悪の魔女になるということ)

織莉子(彼女が魔女になれば地球は…世界は破滅する)

織莉子(だから私は鹿目まどかを殺す……最悪の絶望をこの手で終わらせる…!)

織莉子「鹿目まどかさん、あなたを殺しに来たわ」

まどか「……はぁ」

キリカ「くくっ、悪いね」

織莉子「ワルプルギスの夜が来ればあなたは契約してしまうでしょう……だから、今ここで殺してあげるわ」

まどか「……はぁ」

ほむら「あの、美国織莉子…?」

織莉子「来たわね暁美ほむら…邪魔をしようとするのなら容赦はしないわ」

ほむら「いえ、だから」

ほむら「もうワルプルギスは倒したわよ」

織莉子「え……?」

ほむら「しかもついさっき」

織莉子「え……?」

キリカ「……あれ!?この荒地はまさかやつの仕業なのか!?」

さやか「なにこいつら、いきなり出てきてまどかを殺すとか」

ゆま「だれ?」

杏子「意味が分からねえ」

マミ「新しい魔法少女みたいだけど」

キリカ「お、織莉子、なんか変だよ……私達が鹿目まどかを殺す準備をしてる間に何があったの?」

織莉子「え……?」

キリカ「織莉子…?」

ほむら「あなたたちの目的がよく分からないのだけど」

織莉子「目的……そ、そうよ!鹿目まどかを魔法少女にするわけにはいかないのよ!」

まどか「あっ、その点ならご心配なく」

織莉子「え……?」

まどか「QBならなんやかんやあって結果的に見滝原から出ていきましたけど」

織莉子「え……?」

マミ「なんというか、鹿目さんに素質が感じられなくなったとか何とか言ってね」

さやか「あれにはびっくりだよね」

キリカ「なんなの一体……織莉子、私達は未来を見ながら準備をしてたんじゃないの!?」

織莉子「………その…一度未来を見ただけであとは一心不乱に準備してたから……」

キリカ「……つまり、こんな未来は見てなかったわけかい?」

織莉子「……」

キリカ「刻一刻と変化する未来には目もくれず鹿目まどかを殺す準備をしてた、と」

織莉子「…………」

マミ「魔法少女が魔女になるって聞いた時は驚いたけど、意外となんとかなるものね」キリッ

さやか「ソウルジェムがあたしらの魂ってのもショックだけど、意外となんとかなるもんだね」キリッ

杏子「まあようするに、いろんな苦難を乗り越えてワルプルを倒したわけだ」

ゆま「ほむらねーちゃんが頑張ったからね」

ほむら「ようやくこの結末を手に入れられたところなんだけど……えっと、どうするの?」

キリカ「織莉子…?」

織莉子「……」ジワァ

ほむら「無表情で涙を流してる…!?」

キリカ「織莉子しっかりして!今からでも鹿目まどかを殺そうよ!」

杏子「だから意味ないってば」

織莉子「……」ピシッ

ほむら「あっ」

パキッ

魔女「オオオォォォォォォォォォオオ」ゴァァァ

キリカ「織莉子おおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ほむら「えぇー……」

杏子「あたしのせいか!?」


バケツの魔女 その性質は「迂闊」
自らの失態に苛まれる魔女。
両手に持ったバケツは罰を受けるためであり、入っているのは彼女の涙。
あまりの重さに魔女は満足に歩くことができず、水面に映る顔を眺めては存在意義を問いただしているが、答えが返ってくることはない。
もし誰かが片方のバケツを持ってあげられるなら、魔女は歩き出しどこへともなく去っていくという。

~~~~~

その後なんやかんやあってQBは地球から手を引き、織莉子は謎のパワーで元に戻りました。

ほむら「ご都合主義エンド!?」

織莉子「失礼、うっかり魔女化してしまったわ」

一同「…………」

織莉子(……うっかり言わなくてもいいことを言ってしまったわ)


END

誰かうっかりや織莉子さんの可能性を広げてくれ

まどか「ほむらちゃんって部活はいらないの?」

ほむら「部活、ですか?いえ、私はその……」

まどか「せっかくだから手芸部入らない?」

ほむら「手芸部ですか?」

まどか「そう!今部員が少なくて困ってるんだあ…見学だけでもしていかない?」

ほむら「えっと、じゃあ……見学してから」

まどか「ありがとうほむらちゃん!放課後待っててね!」ギュッ

ほむら「は、はい……」

まどか「そうだ!先輩来てくれるかなあ」ポチポチ

ほむら「先輩がいるんですか?」

まどか「うん、あんまり出てくれる人じゃないんだけど……って、それは私もだけどね」ティヒヒ

ほむら「どんな方、なんですか?」

まどか「えーっと、そうだなあ……ちょっと大人しくって見た目は怖いかもしれないけど、いい人だよ」

~放課後~ ―手芸部部室―

まどか「あれ、鍵が開いてる」ガチャッ

まどか「あっ、キリカさん!来てくれたんですね」

キリカ「……」

まどか「こっちがお昼にメールした暁美ほむらちゃんです」

ほむら「はじめまして…暁美ほむらです……」

キリカ「……呉キリカ」

まどか「部員は私たち二人だけなんだ」

ほむら「えっ…少ないんですね」

まどか「だからほむらちゃんが入ってくれたらそれはとっても嬉しいなって思うんだけど」

ほむら「はぁ……」

まどか「まあ今日は見学だけだもんね!ちょっと準備するね」

ほむら「はい」チラッ

キリカ「……」ペラッ

ほむら(確かにちょっと怖いかも……手芸部なのにずっと本読んでるし)

まどか「よーし今日もあみぐるみ頑張るよ!」

ほむら「あみぐるみ、ですか?」

まどか「うん、タッくん…弟の誕生日にあげようかなと思って」

まどか「えへへ、まだ練習中なんだけどね」

ほむら「そうなんですか……」

まどか「ほむらちゃんも何かやってみる?」

ほむら「いえそんな!私こういうのやったこと無くって……」

まどか「私もこないだまでやったこと無かったんだよ?一緒に本見ながらやってみようよ!」

ほむら「えっと…じゃあ……ちょっとだけ……」

キリカ「……」ペラッ

ほむら「……あの、呉さんは」

キリカ「なに」ジッ

ほむら「ひっ…いえあの、どうして呉さんは本を読んでるのかなって」

キリカ「……別に、ここが静かだから」

ほむら「えっと…?」

まどか「本当は図書部だったらしいよ」

ほむら「そうなんですか?」

キリカ「まあね。でも、向こうはくだらない馬鹿ばかりでうるさかったから人がいないこの部に入っただけ」

キリカ「ここの部員は私一人になったから、静かに本を読むにはいい環境だったしね……鹿目たちが来なかったら」

まどか「あはは、まだ根に持たれてる……」

ほむら「たち…?」

まどか「最初は私以外にも入ってくれてた子がいたんだけど、みんな辞めちゃって」

キリカ「私としては大助かりだけどね」

まどか「でもね、私が何か作ってたらキリカさんがアドバイスくれるんだよ」

キリカ「あんなのアドバイスでも何でもない、書いてあることと違うことやってるから教えただけ」

キリカ「どうして書いてある通りにできないのか不思議でしかたないよ」

まどか「え、えへへ……」

ほむら「でも、本読んでるんじゃないんですか?」

まどか「キリカさんすごいんだよ!本読みながら私のこと見てくれてるの!」

キリカ「普通だよ」

ほむら「呉さんってすごいんですね」

キリカ「……すごいことなんてなにもない」

キリカ「いいから早くやればいい。一週間もたってまだ終わってないんだね」

まどか「うっ…だって練習頑張ってたんだもん……」ムゥー

キリカ「……もういい?挨拶も終わったしこれ以上いる理由ないよね」

まどか「そんなあ!できるだけ静かにしますから!」

キリカ「……二人でやろうだなんて時点で無理に決まってるけど、まあいいよ」

まどか「やった!ほむらちゃん、さっそくやろう!」

ほむら「は、はい」

まどか「……」アミアミ

ほむら「……あれ?」

まどか「ほむらちゃん、ここはこうして……」

ほむら「あっ、そうなんですね」

キリカ「……」ペラッ

カチッ カチッ カチッ ペラッ カチッ カチッ 「痛っ」

カチッ カチッ ペラッ カチッ カチッ カチッ ペラッ 「痛っ」

カチッ カチッ ペラッ 「痛っ」

ほむら(うぅ……指が……)

まどか「大丈夫?やっぱり最初って難しいよね」

ほむら「そうですね……私なんかには全然できそうにないです」

まどか「そうかなあ?」

キリカ「鹿目よりは飲み込み早そうだけど」フッ

まどか「えぇ!?ひどいですよキリカさん!」

ほむら(あっ、初めて笑った……)

キーンコーン カーンコーン

まどか「時間だ…今日も全然進まなかったよ」

ほむら「はぁ……」

まどか「どうかな?」

ほむら「えっと……まだちょっと」

まどか「あはは、だよねえ…明日も来てくれるかな!?」

ほむら「あの…考えておきます」

まどか「違うよほむらちゃん…そこは『いいともー!』って言うところだよ~」

ほむら「え?え?」

まどか「……まいっか!キリカさんは……あれ?」

ほむら「あの、チャイムが鳴ったと同時に帰っちゃいましたけど……」

まどか「えぇー、いっつも気が早いんだからなあ」

ほむら「わ、私達も帰りますか…?」

まどか「そうだね!」

まどか「ばいばーい!」

ほむら「え、えと…さよう、なら……」

ほむら「……聞こえたかな」

テクテク

ほむら(はぁ……全然駄目だったなあ……)

ほむら(でも、呉さんはちょっとだけ褒めてくれたし…私にも何か作れたりできるのかな)

ほむら(そうだ、今日の晩御飯買わないと……あれ?)

キリカ「……」

ほむら(呉さんだ……何見てるんだろう?)

キリカ「あっ……」

ほむら(手にハンカチ持って……誰かを見てる…?)

キリカ「……」クルッ

ほむら「あっ」

キリカ「っ!」

キリカ「…………」

ほむら「…………あ」

キリカ「――ッ!」ダッ

ほむら「あぁあの!……走って行っちゃった……あの人に用があったんじゃないのかな…?」

ほむら(綺麗な人……白女の制服だし、どこかのお嬢様みたい)

ほむら(ひょっとして、落としたハンカチを返そうとしてたとか?)

ほむら(明日呉さんに聞いてみよう……)

ほむら(私なんかに答えてくれるかな…?)

~翌日・放課後~ ―手芸部部室―

まどか「良かった、また来てくれたんだね!」

ほむら「はい…せっかく作り始めたんで、せめて完成できるまではと思って」

まどか「えぇー!作り終わったらもう来ないの!?」

ほむら「いえ、そういうわけじゃ……」

まどか「ほんと!?やったぁ!待ってるからね!」

ほむら「は、はい」

ほむら(鹿目さんすごく嬉しそう……私が人形作ったら、鹿目さん喜んでくれるかな)

ガチャッ

まどか「あれ、呉さん今日も来てくれ――!?」

キリカ「……やあ」

ほむら「呉さん、昨日は……あれ、それって」

キリカ「……別に」

まどか「キリカさんが……」

まどか「キリカさんがあみぐるみ作ってるっ!!!」

キリカ「手芸部なんだ、当然だ」

まどか「どうしたんですか!?何か嫌なことでもあったんですか!?」バッ

キリカ「いやだから」

まどか「大丈夫です、私はキリカさんがいい人だってちゃんと分かってますから!」

まどか「確かにキリカさんって口数少なくて暗いしあんまり話しかけても返事してくれなかったりたまに馬鹿にしたような目で見られたり難しい本読んでたりあんまり学校来なかったりしてますけど」

まどか「でもでもそんなキリカさんが私は好――」

キリカ「うるさい!」バシッ

まどか「あうぅ」

キリカ「君はあれか、私を馬鹿にしているんだね?」

まどか「そんなつもりは……スイマセン……」

キリカ「何でもいいでしょ別に」

まどか「本当になんにもないんですか?」

キリカ「しつこいね」

まどか「でも……」

ほむら「あの、そういえば昨日のことなんですけど」

キリカ「暁美だったっけ」ギロッ

ほむら「ひっ」ビクッ

キリカ「昨日、何かあったかな…?」

ほむら「えと…あの……」

まどか「なになにほむらちゃん、昨日何かあったの?」

キリカ「質問してるのは私だよ」

ほむら「うぅっ……」

まどか「ほむらちゃん!」

キリカ「暁美」

ほむら「うぅぅぅぅぅ……」

ほむら「き、昨日くく呉さんと会ったんですけど何やってたんですかっ!!」

キリカ「~~~ッ!!!」

まどか「そうなのほむらちゃん!?キリカさん何やってたの!?」

キリカ「別に」フイッ

ほむら「えっと、ハンカチを落とした人に渡そうとしてたみたいなんですけど、結局渡せなかったようで……」

キリカ「あ~け~み~……」

まどか「ハンカチ?」

キリカ「はぁ……違う…違うよ暁美……あのハンカチは落とし物じゃない、借り物だ」

ほむら「借りもの、ですか?」

キリカ「そう。だから返さなきゃいけない。あの人はあげると言ってたけど、それじゃあ私の気が済まない」

まどか「それで返そうと……でも、渡せなかったのはなんで……」

キリカ「っ!……」カァァ

ほむら「呉さん?」

まどか「赤くなってる……あっ!ひょっとして恥ずかしかっただけですか!?」

キリカ「そんなわけない!」ガタッ

まどか「ムキになって否定するところがますます怪しいですよ」ティヒヒ

しばらくして―――

まどか「……」

ほむら「……あの、鹿目さん」

まどか「なにかなほむらちゃん?」

ほむら「キリカさんて、いつもアドバイスしてくれてたんですよね?」

まどか「……うん、そうだよ」

ほむら「じゃあ、えっと、これはどういう……」

キリカ「なんなのこれどういうことなの……なんで書いてある通りにやってるのにできないの!」バン

まどか「確かに今まで何か作ってるところは見たことなかったけど」

ほむら「なんていうか……ごちゃごちゃしてます」

キリカ「そこうるさい!気が散る!」

ほむら「すすすいません!」

まどか「まあまあキリカさん、せっかくだから三人で頑張りましょう」

キリカ「チッ……」

それから三日後―――

ほむら「……やっとできた……」

まどか「可愛くできたね!」

ほむら「いえ、私なんかまだまだで……鹿目さんは早かったし上手でしたね」

まどか「ううん、私はほら、練習してたから……」

まどか「キリカさんのも上手く出来ましたね」

キリカ「まあ……ね」

まどか「それじゃあさっそく行きましょうよ!」

ほむら「そうですね」

キリカ「…?どこに?」

まどか「もう決まってるじゃないですか!ハンカチのお礼しに行くんですよね?」

キリカ「……~~~っっ!ついてくるつもり!?」

まどか「勿論です」ウィヒヒ

―駅前―

キリカ「本当についてくるやつがあるか」

まどか「まあまあ、私達隠れてるんで」

ほむら「頑張ってくださいね」

キリカ「いいから帰れって――」

ほむら「あ、あの人じゃないですか?」

キリカ「ッ!」バッ

まどか「確かに綺麗な人だね……キリカさんファイト!」

キリカ「べ、別に、ハンカチ返すだけだし……」

まどか「そうですよ!だからリラックスして!」

キリカ「……よ、よく考えたら、会ったの結構前だしもう向こうは私のことなんか覚えてるわけないから、無理に話しかける必要なんて……」

ほむら「そ、そんなことないと思います!」

キリカ「え…?」

ほむら「いえ、だからあの……覚えてもらえてなくてもいいと思うんです。お礼を言えば、きっと呉さんの気持ちは伝わるはずですから」

ほむら「呉さんの気持ち分かります。人に優しくされた時の嬉しい気持ちも、お礼が言えてないもどかしさも……」

ほむら「うまく言えないんですけど、とにかく勇気を出して下さい!わ、私も…………」

キリカ「……分かった行くよ。行けばいいんでしょ」スタスタ

まどか「キリカさん頑張って!」

ほむら「うまく渡せますかね…?」

まどか「大丈夫だよ、キリカさんなら……それよりほむらちゃん、さっきの続きは?」

ほむら「え?」

まどか「だから、『私も』の後。何言おうとしてたのかなって」

ほむら「それは……私も勇気を出してお礼を言いたくて……」

まどか「そうなの!?誰に誰に!?」

ほむら「……鹿目さんです」

まどか「私…?」

ほむら「転校初日に私に声をかけてくれて、手芸部にも誘ってくれて…私、とっても嬉しかったんです」

ほむら「だから、その……ありがとうって言いたくて……これ、受け取ってくれたらいいなって……」

まどか「これ、ほむらちゃんが作ってたあみぐるみ……」

ほむら「い…いらないんなら持って帰りますか――」

まどか「ありがとうほむらちゃん!私大事にするからね!」

ほむら「――!はい!!」

まどか「よし!あとはキリカさんだね!」

ほむら「ふふっ、そうですね」

ほむら(私はちゃんとお礼が言えましたよ、あとは呉さんだけです)

ほむら(呉さんがうまくいきますように……)





キリカ「あ……あの……」

織莉子「はい?」

キリカ「えと、その」

織莉子「あら、先日ハンカチを差し上げた」

キリカ「――っ!覚えてて、くれてたんだ」

織莉子「それは勿論。それで、何かご用でしょうか?」

キリカ「あぁ……その…………ハンカチのお礼で……だから…これ……」


キリカ「君にあげる」



おわり

思えばメガほむを書いたのは初めてだ

きりかわいい

乙!

早乙女「はい、こないだのテスト返しまーす」

さやか「まどか英語のテストどうだった?」

まどか「うーん微妙」 \びみょう/

さやか「当ててみせよっか…36だね!」

まどか「えっ、さやかちゃんなんで分かったの」 \すげえ/

さやか「おぉ本当に36点だったの?」

まどか「私の平熱」

さやか「平熱!?」

さやか「私は赤点だったんだよねえ」

まどか「実は私も」 \やべえ/

早乙女「赤点の人は明日追試しまーす」

さやか「だってさ」

まどか「マジで」 \こええ/

さやか「こりゃ勉強しないと大変だね」

まどか「明日飛行機に乗る予定はないけど死にたくはないね」 \やべえ/

さやか「墜死じゃねーよ」

さやか「勉強しなきゃならないけど、私達二人じゃどうしようもないなー」

まどか「そーだね」 \ムリ/

仁美「お二人とも、私のノートをお貸ししますわ」

仁美「大切なお友達が困っているのに放ってはおけません」

まどか「仁美ちゃん…」

まどか「それはおかしいね」

まどか「お貸しだけに!」

仁美「別におかしくありませんわ」

まどか「英語って難しいけど日本でもよく使うよね」

さやか「確かに」

仁美「“テスト”もそうですし“ノート”もですわね」

さやか「いっぱいあるよね」

さやか「“クラス”とかもだし、国語は“ジャパニーズ”っていうし」

まどか「英語も“Ei GO!”って言うしね」 \Yo/

さやか「ラップかよ」

まどか「そういえば英語は英語でなんて言うんだっけ」

さやか「流石のあたしもそれくらい知ってるよ」

まどか「確かイ…イン……」

さやか(イングリッシュだね)

まどか「インキュベーター!」

さやか「インしかあってない!」

まどか「インキュベーターは宇宙人だけど」

まどか「宇宙人と言えば八本足だよね」

さやか「ちょっと古くない?」

まどか「でもキュゥべえは二本ほど足りてないよね」 \ざんねん/

さやか「耳から生えてるのは足じゃないからね」

仁美「あの、お二人とも一体何の話をされてるんですの?」

さやか(しまった仁美がいたの忘れてた…)

さやか(ここは適当に誤魔化すしかないな)

さやか「その…こないだ見た映画の話でさ」

まどか「そうそう、こないだの“Ei GA!”の話で」 \Yo/

さやか「ラップかよ」

仁美「酷いですわ!お二人で内緒なんて!」

まどか「えっ、いやぁそんなに褒められると照れるね」 \照れる/

さやか「いやいや、どこにそんな要素があったのさ」

まどか「でも、お二人で“Nice Show”なんて、って言ってたよ」 \ナイス/

さやか「なんでそこは英語に聞こえたの!?」

まどか「まあ、別にショーなんてしてないんだけどね」

さやか「なら言うなよ」

ほむら「何の話をしているの?」

まどか「あっ、ほむらちゃ…じゃなかった、“Homerun”ちゃん」

さやか「ホームランちゃん!?」

さやか(しかも言い直した!)

ほむら「……なにかしら」

さやか「まさかのスルー!」

まどか「今三人で“Thas's dun”…つまり、こげ茶色のような不毛な話をしてたの」 \こげちゃ/

さやか「雑談でしょ!」

さやか(ひょっとしてまどか……英語できるんじゃないの)

よくもまあ毎月ネタを考えられるものだと尊敬する

まどかねーしょんかあ\おつ/

さやか「あたしとまどかが英語で赤点取っちゃったから勉強しなきゃねって話」

ほむら「なるほどね。確かに英語って勉強するの面倒よね」

仁美「単語を覚えるのも一苦労ですしね」

まどか「タンゴ?」

さやか「綴り間違えちゃったりね」

まどか「ツヅラ?」

ほむら「読みながら練習すると覚えやすいって言うわよ」

まどか「へぇー……」

まどか「……つづらを使ったタンゴの練習は歌いながらやればいいのか」 \なるへそ/

さやか「何の話だ」

ほむら「そういうことなら少しくらい教えるけど」

仁美「私も塾の時間までなら」

さやか「ありがと、助かるよ」

さやか「あたしらだけだったら絶対点を取れる自信がないや」

まどか「そうそう」

まどか「今後一生無理だろうね」

さやか「そこまで言ってないよ」

まどか「いやいや、英語だけに……」

まどか「未来永劫無理なんじゃないかな」

さやか「」


\おわり/

\おわり/と入れてなかったから適当に追加

乙!
よくもまあ思いつくなwww

まどかwwww

だれうまwwww

あー、今からする話はアタシの独り言だ

だからまあ、気軽に聞いててくれよ

でもちょいとばかし長い話になるから……

食うかい?

……うん、あんがとね

そうだな

何から話せばいいかな……

とりあえず、アタシが魔法少女になった頃の話でもしようか

いや、あんたはとっくに知ってるだろうけどさ、なんつーか……

思い出しておきたいんだ

あの頃のアタシを

さっきも言ったけど、だから、のんびりそこで聞いててくれないか

アタシの願いは「みんなが父さんの話を真面目に聞いてくれますように」だった

父さんは聖職者だったんだ

他人の幸せを誰よりも願う人で、正直で、優しくて……毎朝新聞を読んじゃ頭を抱えてるような人だった

初めは普通にしてたんだけど、そのうち父さんは教義にないことまで説教するようになった

当然本部からは破門されたし、話を聞いてくれる人もいなくなってったよ

そりゃあ確かに、傍から見たら胡散臭い宗教みたいだったかもしれないけど

でも、父さんはなにも間違ったことなんか言ってなかった

父さんの話は正しかったんだ

絶対に……

アタシはそれが我慢できなかった

だから願った

あの時のアタシは、世界平和みたいな大それた願いで……

いや、違うな

きっと本当は、父さんの為に……

家族の為に魔法少女になったんだと思う

……え?

そういやそうだな……

なんでだろうな、あんたの前だと素の自分が出ちまうみたいなんだ

ま、話はまだこれからさ

そんで晴れて魔法少女になったアタシは、馬鹿みたいに意気込んでたよ

親父の説法が表から、アタシが魔獣相手に裏から、この世界を守るんだってね

自分でもちょいと舞い上がってたって思うよ

……あぁ、そうそう、ちょうどそんな頃だったよ

マミと出会ったのは

恥ずかしながら魔獣ごときにやられそうになっちまってね

ま、まあ、初心者だったっつうのもあるけどさ……

とにかく!

アタシはマミに助けられたんだ

マミはそれからアタシとも仲良くしてくれたし、いろんなことも教えてくれたよ

それこそ色々さ

戦い方、魔法の使い方、ついでに料理なんかもね

……ハハッ、よく分かってんじゃん

カッコいい登場の仕方とか魔法の出し方もね

必殺技名まで考えてくれた時は正直ちょっと笑っちまったね……

……なんか、すげぇ懐かしいな

マミは知っての通り正義の魔法少女だったよ

世界の為、他人の為に魔法を使う人だった

あの頃のアタシはそんなマミに……

正直言うと、憧れてたかもしれない

でもそんな時にね、カラクリがばれたんだ

信者たちが信仰の為じゃなく、ただの魔法で話を聞いてたってことさ

そんで親父はブチ切れたよ

アタシのこと魔女だってさ

笑っちまうよね、こちとら魔女だか魔獣だかよく分かんねえもんと毎日戦ってんのにさ

…………そっか……そうなのかもな

とにかく、そんで親父は壊れて、家族も壊れた

……悪い、やっぱりちゃんと言うよ

親父は酒に溺れて、頭がイカれて、最後はアタシ一人残して家族道連れに無理心中さ

……謝る必要なんかないさ

こんな機会でもなきゃ向き直ることなんてないからな

それからのアタシもまた酷かったね

魔獣を狩ることにも疑問を持って、一体何の為に生きてんのか分かんなくなっちまって

マミは心配してくれてたけど、そんな気遣いすら鬱陶しく感じて、アタシは逃げた

そう、逃げたんだ

救おうとした世界から

他人から

自分から

ま、元々あたしもマミも違う街に住んでたからな

その気になりゃ全く会わずに済ませることなんて楽勝だった

逃げるのはいつだって簡単だった……

んで、逃げた先はこれまた酷い有様でさ

盗みとか平気でやっちゃうコソ泥みたいな生き方しかできなくなっちまってた

……いいんだ、自分でも分かってる

やれ正義の為だ他人の為だと粋がってたアタシはどこへやら、完全に自分の為に生きてた

いや……生きる為に生きてた?

自分でもよく分かんねーな……なんて言やいいと思う?

……まあ、そりゃそうだわな

生きる為に魔獣を狩って、その日食うものを盗んで、適当にぶらついて、寝て、それで終わり

ホント、あの頃は何の為に生きてたんだろうな

どれくらいだったかな?

忘れたけど、随分とマミにも会わずその日暮らししてたんだけどね

そしたらある日久しぶりにマミに会っちまったんだ

そんで驚いちゃったよ

知らない奴らが一緒にいるんだ

しかも二人だぞ?

おまけにマミの弟子面までしやがって……兄弟子のアタシに挨拶なしと来たもんだ

……第一印象?

そりゃ……まあ、酷かったな

ほむらはクールぶって仏頂面で睨んでくるし

さやかにいたっちゃアホ面で威嚇かまして来る始末さ

……言うなよ?

ま、そしたらマミがアタシと知り合いだったこと話してその日はなんも無しで終わったけどね

次の日また驚いちまったよ

いきなりさやかに殴りかかられたんだぞ?

軽くカウンターかましてやったけどね

……人が魔獣退治しようってとこにいきなりさ

なんなんだって聞き返したら、あいつ謝りもしないで睨んできやがるし

意味分かんねーからほったらかして魔獣狩ってたらあいつも戦い始めたけど、そりゃ酷かった

そりゃあ初心者だって分かってたら、ちっとは違ったろうけどね

酷いの一言だったよ

あれならまだ昔のアタシの方がマシさ

全部狩り終わった頃にもっかい理由聞いたら……なんつったっけな……

あぁ、そうだ

あんたなんか魔法少女じゃない!だとさ

開いた口が塞がらないなんてのは、ああいう時の為にあるんだって実感したよ

いくらマミに感化されてたんだとしても、そこまで言われるとは思わないじゃん

流石のあたしもイラっと来たからね

喧嘩おっぱじめっちまったよ

……結果?んなもん聞くまでもねえだろ?

……正解

今なら、さやかがあたしに怒ってた理由、少し分かる

許せなかったんだろうね

他人の為に祈って戦ってたさやかにしちゃ、自分の為に生きて戦ってたアタシが

……そうだ、言ってなかったな

あの頃のアタシは、ヤバいと思ったら魔獣からだってすぐに逃げてたからな

そのせいできっと死んだ人間もいたのかもな……

……そうだな、湿っぽいのはあんまり好きじゃねえや

どこまで話したっけ?

……そうそう、そこでようやくマミとほむらのご登場さ

ほむらがさやかを連れて帰って、アタシは久々にマミと二人っきりで会話したよ

話はまあ、さっき話した様な事さ

だから、なんでさやかが襲ってきたのかってこと

アタシのこと話したからだって、さやかは正義の為に戦いたいんだって

マミは謝ってたけど、やっぱりアタシはマミを煩わしく思っちまった

まだ全然向き合えるような状態じゃなかったんだ、アタシは

そっからまた顔合わせた時も嫌な顔されたっけな

いい加減こっちも鬱陶しくなってさ、なんでそこまで突っかかって来るのか聞いたんだ

いやまあ、さっき話した様な事言われたんだけどね

…………そうだよ、あいつはそういうやつさ

会ったことあるんだっけ?

流石だよ

はぁ

ちょっと休憩しないか?

退屈してない?

…………そっか、それがあんたの役目か

林檎が……あれ、もうないのか

……あんがと、ありがたく貰うよ

で、さやかがうぜーって話だったっけ?

いや、実際そこまでは思ってなかったと思うけどな

……悪い、やっぱ思ってた

あん時のアタシにとっちゃ、あいつの言葉はやたら痛かったんだよ

結局さ、いつまで経ってもアタシはアタシだったんだよ

昔のね

さやかみたいな、魔法少女の力は世界の為に、弱い人たちの為にあるんだって信じて疑わないような

脆くて

弱くて

壊れやすい

子供みたいな魔法少女……

いや、年齢的にガキだったけどさ

結局のところ、アタシもさやかも

マミは当然として

多分……ほむらも

正義の味方になりたかったのさ

……マミには辛い思いさせちまったよな……弟子二人が先に導かれちまうんだもん

ま、それはいいんだけどね

そう、正義の味方

さやかはまさにこれだった

アタシがなれなかった正義の味方になろうとしてた

だからかな

つい聞いちまったんだ

さやかはどんな願いで魔法少女になったんだってね

……そ、男の為だとさ

まあ、今更どうこう言うつもりもないしそんな資格もないし

そもそも言うべきことじゃなかったんだろうけど……

アタシは愕然としたよ

アタシみたいに他人の為に祈って魔法少女になる馬鹿がいたのかって

結局それは、他人の都合を聞きもしないで勝手に願った自己満足な祈り

自分の魂を差し出してまでする願いかよって言った

あぁ、言っちまったんだ

でもあいつはそんなことお構いなしに笑ってた

見てられなかったよ

あいつもいつかアタシみたいになっちまうんだって思ったら……

…………やっぱりお見通しか

うん、昔のアタシと重ねてたってのもあったよ

だから目を背けたんだ

間違い続けてると思った

他人の為の祈りは、いつか自分も周りも何もかも壊しちまうから

結果はどうだったんだろうな

あんたは何か知ってんのか?

……なんだよ、教えてくれたっていいじゃん

んで、そん頃だったかな

マミとほむらがアタシを仲間に引き入れようとしてきた

正直断るつもりだったよ

最初はね

でも、さやかのことが気になってた

あいつが間違えたまんま後悔するんじゃないかって

そいつを止めるのは、なんとなくあたしじゃないかと思って

……本当になんとなくさ

理由なんてそんなもんだろ?

…………そっか、そうだな

で、結局アタシは一緒に戦うことにした

さやかは渋ってたけどね

そんなもんだろうさ、嫌いな奴と一緒に戦うなんて

武器の関係上、必然的にアタシとさやかが前衛で一緒に戦うわけだけど、まあ酷かったよ

チームワークなんてあったもんじゃなかったさ

そんな日が何日か続いて、たまらなくなったのはこっちさ

つい、かな

つい口が滑ってアタシの祈りのこと話しちまった

全部聞き終わったら複雑な顔してたよ

そりゃそうだろう

いつ自分がそうなるかって不安になるだろうからな……

でも違ったんだ

さやかはまずあたしに謝って

それから宣言した

やっぱり正義の為に戦い続けるって

どうやら逆効果だったらしいね

アタシの二の舞はごめんって感じか

……違う?

そうかな……あんたが言うんならそうなのかもな

まあとにかく、それからさやかはちょっと柔らかくなった気がする

アタシに対してね

それがまたアタシを不安にさせたよ

なんであいつはそんなになんでも信じられるんだろうって

なんでずっと世界の為なんかに戦ってられるんだろうって

んー、なんか言いたいことがごちゃごちゃしてきたな

ちょっと短めに話すよ

結局のところ、あたしはさやかに惹かれてたんだと思う

変な意味じゃねーぞ?

言っとくが

魔法少女としてあるべき姿ってのが、マミやほむら以上に

さやかから感じられたんだ

さっきも言ったかもしれないけど

アタシはさやかに昔の自分を重ねてた

だからだろうな

そうやって少しだけ心開けたかなって思った頃だったな

さやかが円環の理に導かれたのは

あの日はさ、さやかが願った男のコンサートかなんかがあったらしいんだ

コンサートか試験か詳しくは聞いてなかったけど

とにかくそいつが腕が治って初めて人前で演奏するって日だったらしい

魔獣くらい三人もいれば余裕なのによ……

アタシもマミも、ほむらだってベテランだぞ?

さやか一人いなくてもなんとかできたはずなんだ

でもあいつ、これがアタシの使命なんだって張り切ってさ

後からほむらに聞いたんだけど、なんかクラスメイトと男取り合ってたらしいんだ

……いや、ほむらに聞いた話だからな?

……まあ細かいことはいいんだけど

いつも無茶ばっかする奴だったけど、その日は特に無茶苦茶だった

今でもあの時は覚えてる

あいつ馬鹿だからさ……

アタシなんか庇ったんだ

傷くらいどうとでもなるのに

そんなことしなけりゃ……消えずに済んだのに……

…………泣いてねえよ

……そう

あいつは最後まで自分の為じゃなくって他人の為に魔法少女を続けた

馬鹿だよな……

アタシはさ、ようやく友達になれたと思ったんだ

でも、そう思った頃にはもういなかった

ほむらはまどかとか突然呟くし

…………

あぁ

そうだったのか





あんたがまどかだったのか



なんだよ、勝手にさやかを導きやがって

……ごめんで済んだら魔獣は生まれてこねーだろうさ

……そっか

最後は納得できたのか

なら良かったんだ

さやかのやつ、辛い思いしたまんま消えちまったんじゃないかって思ってたから

…………

どこまで話したっけな

そう、さやかが導かれちまった

だから今度は

アタシがさやかの代わりに世界を守ることにした

何の為に戦ってるのか、自分でも分からなくなってたところにあいつは現れた

昔のアタシの幻を引き連れてね

あいつの為……

いや、今の無し

あいつの守ろうとした世界の為

アタシは戦うことにしたんだ

まあ、こんなところかな

悪いね、独り言って言ったのに付き合ってもらっちゃって

でも、自分が何なのか改めて確認できたよ


アタシは魔法少女


他人の幸せの為に戦う


正義の味方さ


父さんの意志

ちゃんと継げてたかな

……

あんがとね

そろそろ時間か?

……そうだな、あんまり長いことここにいてもしょうがないもんな

ところでさ、さやかに会えんのか?

……なんだよ、教えてくれてもいいじゃん

まあ、行けば分かるか


じゃあ、頼むよまどか



即興だと長くなっちゃったな

乙!

ごめんなさい、訳あってまだ更新できそうにない…
もし暇&ポケモン知ってるという方は俺のもう一つのスレであるこちらでも読んでくれるとそれはとっても嬉しいなって

QB「僕と契約してポケモン図鑑所有者になってよ!」

Case1

ほむら「まどかを守れる私になりたい!」

~~~~~

ほむら(まどかの進行方向に車が!時間停止!!)


ほむら(まどかが宿題を家に忘れてる!時間停止!!)


ほむら(まどかがお弁当のおかずを落としそうになってる!時間停止!!)


ほむら(まどかが!時間停止!!)


ほむら(時間停止!!)

ジカンテイシ ジカンテイシ ジカンテイシ……

――――
――


ワルプルギスの夜「アーッハハハハハハハハキャハハハハハハ」

ほむら「まずは時間停止で……あれ?」

ほむら「もう時間停止できない!?なんで!?」


<時間停止の配分を間違える>

Case2

まどか「あの、私が保険係だって、どうして?」

ほむら「早乙女先生に聞いたの」

まどか「あ、そうなんだ……」

女子1「すげぇ美人だね」

男子1「可愛い」

女子2「マジやべえ」

男子2「超可愛い」

女子3「髪きれー」

男子3「それもまたよし」

まどか(みんな噂してる……でも全然動じてないなあ)


ほむら(恥ずかしいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃいぃぃぃいいいいいいぃ)

ほむら(みんな見てる見てる見てる!!!)

ほむら(なんでなの?髪をほどいてからこんなのばっかり!)

ほむら(おかしいよぉ、今まで地味で控え目で生きてきたはずなのに……)


<実は内心恥ずかしがってる>

Case3

マミ「暁美さんには、爆弾以外の武器ってないのかしら?」

ほむら「……ちょっと、考えてみます」

~~~~~

ほむら(これが拳銃……)

ほむら(ためしに撃ってみよう)

バチューン

ほむら「~~~~~~っっっ!!!!」

ほむら(か……肩が……ッ!!)


<初めての銃で脱臼する>

Case4

ほむら「もう、誰にも頼らない」

~~~~~

マミ「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい」

ほむら「私が用があるのは」

マミ「飲み込みが悪いのね。見逃してあげるって言ってるの」

ほむら「……いいわ、今回は手を引くわ。巴さ……マミ」スッ


まどか(巴さまみ?)

さやか(巴様?)

マミ(ひょっとして噛んだ?)


ほむら「~~~~~~っっっ!!!!」ダンダンダン


<「巴マミ」と言おうとして「巴さん」といいそうになる>

Case5

ほむら「ワルプルギスについては大体こんなところよ」

杏子「ふーん」

ほむら「理解して貰えた?佐倉杏子」

杏子「あのさあ、信用できないのは分かるけどその呼び方何とかならない?」

ほむら「というと?」

杏子「フルネームってなんかむず痒いからさ」

ほむら「あぁ、そういうこと」

杏子「もうちょい普通に呼んでくれよな」

ほむら「……きょ」

杏子「……」

ほむら「きょ、きょきょ、きょう……佐倉さん」

杏子「なんでだよ!」


<あと一歩が踏み出せない>

Case6

―小学校時代―

女子1「暁美さんってさー」

ほむら「うぅ……」

女子2「ほむらっていうんだよね?」

ほむら「は、はい」

女子3「『ほむ』って響き可愛いよねー!ほむー!」

女子1「分かる分かる!ほむほむー!!」

女子2「きゃはは!それいいかも!!」

ほむら「うぅぅっ」グスン


<よく名前をいじられる>

Case7

ほむホーム


―第3話後―

ガチャッ バタン

ほむら「巴さん……」

ほむら「うううぅぅぅううぅぅぅぅ」


―第9話序盤―

ガチャッ バタン

ほむら「美樹さん……」

ほむら「ヒック……グスッ……」


―第9話後―

ガチャッ バタン

ほむら「杏子……」

ほむら「なんでぇ……ぅぅっ……うぁぁぁぁ」


<家でこっそり泣いてる>

Case8

QB「おはようまどか!僕と契約して」

ほむら「おはようまどか」

ほむら「あと死ね」バキューン


QB「もうお昼の時間だね。僕と契や」

ほむら「一緒にお昼を食べない?」

ほむら「あと消えて」バキューン


QB「学校が終わったようだね。僕と」

ほむら「一緒に帰りましょうまどか」

ほむら「あとうるさい」バキューン


QB「一日が終わるのは早いね。ぼ」

ほむら「おやすみまどか」

ほむら「あと黙れ」バキューン

まどか「なんで私の部屋にいるの」


<なんかもう日常化してる>

Case9

早乙女「それでは自己紹介いってみよう」

ほむら「暁美ほむらです」

ほむら「よろしくお願いします」ペコリ

早乙女「暁美さんは心臓の病気で――」

ほむら「……」クイッ

まどか(眼鏡あげる動作だ)

さやか(眼鏡かけてないのに)

仁美(クイっとやりましたわ)

早乙女(エア眼鏡ね)

中沢(エア眼鏡)

男子(エア眼鏡か)

女子(エア眼鏡……)

ほむら「……ッ!」カァァ

一同(あっ、気付いた)


<眼鏡外したの忘れてクイってやっちゃう>

Case10

まどか「ほむらちゃんって最近おんなじお昼御飯だよね?」

ほむら「!」ギクリ

ほむら「そ、そうかしら」

仁美「ご自分で料理なさってるのなら、確かに偏りがちになってしまいますものね」

ほむら「えぇ、そんなところよ……」

さやか「それにささ身とかキャベツって安いしねー。やっぱ一人暮らしにはあ

りがたいんだ」

ほむら「まあ、まあね」


ほむホーム~風呂場~

ほむら「……」

ほむら(毎日豆乳を飲んでキャベツも鳥肉も食べて運動もしてるのに……)

ほむら「なぜなの……」


<胸を気にしてる>

Case11

早乙女「それでは自己紹介いってみよう」

ほむら「ハァーイ!暁美ほむらでーす!魔法少女とかやってます☆」キャピッ

ほむら「趣味は爆弾作りとか弾道軌道の計算です!よろしくー☆」


一同「……………………」

ほむら「……………………はい」


ほむら(死にたい……)


<たまにキャラを変えてみようとして失敗する>

Case12

―寝る前―

ほむら「……」

~~~~~

ほむら「魔法少女とかやってます☆」

~~~~~

ほむら「~~~~~~っっっ!!!!」ジタバタジタバタ


<どうしてあんなことをしたのかとベッドを転がりまわる>

Case13

ほむら「……」ソワソワ

さやか「なんか落ち着きない?」

ほむら「べ、別にそういう訳じゃないわ」

さやか「ふーん」

まどか「お待たせー!」

仁美「遅くなってしまいましたわ」

さやか「気にしない気にしない!んじゃま、帰ろっか」

ほむら(とにかく相談……相談しないと)

ほむら「あの」

まどか「そういえば仁美ちゃんまたラブレター貰ったんだって!」

ほむら「えっ」

さやか「なぬぅー!?相変わらずモテモテだなあ仁美は」

仁美「困りましたわ」

まどか「仁美ちゃんがどんどん高嶺の花になってくよ」

さやか「ほんと、あたしらには理解できない悩みだよ……ところでほむら、なんか言おうとしてなかった?」

ほむら「い、いえ、なんにも……」


ほむら(言えない……私もラブレターを貰ったこと相談したかったなんて……)


<なんだかんだ動揺する>

Case14

ほむら(まどかに喫茶店に誘われた……多分美樹さやかのことね)

ほむら「ホットコーヒーを」

まどか(ほむらちゃん大人っぽいなぁ)


ほむら「それで、話って何?」

まどか「その、さやかちゃんのことなんだけど……」

ほむら(やっぱりね……)ゴクリ

ほむら「うぶっ!」ブハッ

まどか「!?ほむらちゃん大丈夫?」

ほむら「ゴホッゴホ……だ、なんでも、大丈夫よ……」

ほむら(苦っ!苦すぎて吐きそう!!ちょっと大人の余裕を見せようと思って何気なく頼んだだけのになんなのこれは……想像以上に苦いじゃない!)

ほむら(そうだ、お砂糖とクリームを入れれば……ハッ!)

まどか「……」ジー

ほむら(まどかが見てる……)

ほむら(飲まないわけには……いかない!)カッ


<飲めないコーヒーを飲んで自爆する>

Case15

さやか「お待たせー!購買んとこ混んでてさー」

まどか「ありがとうさやかちゃん」

さやか「ほむらは何でもいいって言ってたよね?はい、コーヒー」

ほむら「……えぇ、いただくわ」


マミホーム

杏子「おぉー!ナイスケーキ!」

マミ「ふふっ、飲み物用意するわね。暁美さんはコーヒーでよかったかしら?」

ほむら「……えぇ、ありがとう」


まどか「えっと、私はアイスココアを」

ほむら「私もそれで」

まどか「へぇー……珍しいね」

ほむら「何が?」

まどか「ほむらちゃんっていつもコーヒー飲んでるイメージがあるから」

ほむら「……そうかしら」


ほむら(別に好きってわけでもないのに……むしろ苦いのはあんまり好きじゃないのだけれど)

ほむら(どうしてそんなイメージを持たれてるのかしら)


<自分の過去をたまに忘れる>

Case16

ほむら(なるほど、この計算ならこの場所から……)

ほむら(でも待って、その場合軌道の修正が……)

ほむら「んん~~」

ほむら「ちょっと休憩しましょうか」

ほむら「0時に始めて、今は5時……まだそれだけしか経ってないのね」

ほむら「そういえばカーテン閉めっぱなしだったわ」

シャッ

ほむら「……太陽がビル群の狭間に……」

ほむら「あれは朝日?」

ほむら「いえ……夕日?」

ほむら「……」

ほむら「学校は!?」


<物事に熱中しすぎて半日くらい没頭する>

Case17

ザバー

ほむら(お風呂に入って)

ブオーーン

ほむら(髪を乾かして)

バサッ

ほむら(寝る)


~翌朝~

ほむら「なんで髪が二つに分かれるのよっ!?」


<髪がストレートにならないことにイラっとする>

Case18

さやか「ほむらの家」

杏子「ほむらホーム」

マミ「ほむホーム」ボソッ

さやか「……ぷっ」

杏子「あはははは!ほ、ほむホームって!!」

さやか「ぷふーくくくっ……ま、マミさんそれいいですね!なははは!!!」

マミ「ふふっ……ご、ごめんね暁美さん……ぷふっ」

まどか「うくっ……ほ、ほむらちゃんが可哀想だよぉ」

さやか「ほむホーム」ボソッ

まどか「ぶふっ!」

\あはははははうふふふふふ/


ほむら(そっちは面白いのかもしれないけど、それを言うのはあなた達で100万人目なのよ)


<100万回言われてイラっとする>

Case19

ほむら(この周回は割かし平和ね)

ほむら「こんな幸せがいつまでも続けばいいのに……」ボソッ

さやか「ちょっとみんな聞いてー!ほむらが変なこと言い出したよ!!」

ほむら「ちょっ、やめてよ!」

まどか「ティヒヒ、私も平和でいいなあって思うよ!」

マミ「うふふ、可愛いところもあるのね」

ほむら「違っ、私はただ魔法少女が魔女にならずに生きていけたらいいのにって思っただけで」

マミ「え?」

さやか「は?」

杏子「ん?」

ほむら「あ」


キャンデロロ「オロローーン」

オクタヴィア「ヴォヴォーー」

オフィーリア「ウゴゴアーー」

まどか「酷いよこんなのあんまりだよ!」

ほむら(一体どうしてこんなことに……)


<うっかり口を滑らせる>

Case20

男子1「なあ、暁美ってさあ」ヒソヒソ

男子2「いやまさかな」コソコソ

男子3「でももしかしたら」ヒソヒソ

ほむら「……?」


さやか「あのさあ、ほむらっていっつもまどかといるよね」

ほむら「そうね」

さやか「しかも男子からの告白は全部断ってるよね」

ほむら「ま、まあね」

さやか「そのせいでほむらは『女の子が好きなんじゃないか』って噂が流れてるんだけど」

ほむら「……え?」


<周りにレズ疑惑を持たれる>

Case21

杏子「さやかは?おいさやかはどうした!」

マミ「いってしまったわ……円環の理に導かれて……」

ほむら「……うっぅぅぅ」ガクッ

杏子「ほむら……」

マミ「佐倉さん……」フルフル

マミ「今は一人で泣かせてあげましょう」

杏子「くそう……」

ほむら「うおぉぉおおおおぉぉ!!!!」

マミ杏「!?」ビクッ

ほむら「おぉぉぉおおおんんんぁぁぁああぁぁぁううううぅぅぁぁぁぁうあうううああああ」

マミ杏「……」

ほむら「まどがぁぁぁぁぁぁぁああああぁあぁぁぁっぁあっぁぁぁぁ!!!」

杏子「窓…?」

マミ「暁美さん……」


さやか「うおぉーーい!!あたしはどうでもいいのかよ!?」


<まどかを思い出した時点で号泣する>

Case22

QB「美樹さやかの件は残念だったね」

ほむら「ッ!インキュベーター……」ギリッ

QB「何を怒っているんだい?」

マミ「暁美さん……QBに当たっても、美樹さんはもう……」

ほむら「……ハッ!」

ほむら(そういえばこの世界だとQBがそんなに嫌な奴じゃなかった……)

ほむら(むしろ結構お世話になってた気がする!)

ほむら(で、でも前の世界では散々な目に遭ってたわけだし……)

ほむら「くっ!」ギリリッ

QB「なんで睨まれてるのかな?わけがわからないよ」


<改編前後のQBのギャップに苦しむ>

Case23

ほむら「まどかに貰ったリボン……夢物語なんかじゃない、まどかは確かにいたのよ」

ほむら「まどか……」

ほむら(このリボン、私が大切に保管……)

ほむら(いえ、でも、せっかくまどかがくれたのだから、ここは思い切って使った方が……)

ほむら(いいえ駄目よ!そんなことしてボロボロになったりなんかしたら……)

ほむら(でも、魔法少女がそんなに長生きできるなんて話は聞かないし、死ぬ前に使わないと……)

ほむら「うーーん……」


<リボンを使うか否かで一日悩む>

Case24

「頑張って」

ほむら「……うん」


杏子『なあ、今誰に返事したんだ?』

マミ『さ、さあ……』


<幻聴が聞こえる>

Case25

ほむら『繰り返す……私は何度でも繰り返す』

ほむら『まどかを救う為なら、私は永遠の迷路に閉じ込められてもかまわない』

ほむら『悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけれど』

ほむら『だとしてもここは、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ』

ほむら『それを覚えてる』

ほむら『決して、忘れたりしない』

ほむら『だから私は』

ほむら『戦い続ける』

~fin~


まど神「はい、こうして私が円環の理になったわけなんですね」

魔法少女たち「おおー!」

\ホムラサンステキー/ \カッコイイー/ \カワイイー/

ほむら「やめて……恥ずかしいからもうやめてよぉ……」


<ほむらの人生を、導かれた後の魔法少女たちに「円環の理誕生秘話」として語られる>



おわる

別にありがちなことでも何でもないのは気にしてはいけない



ほむほむは苦労しすぎなんだ…

>>137
こういうSS見たことあるな

乙ー☆

>>130
いっそ、ずっと巴さんって呼んでたらよかったのに。
と一瞬だけ思ってしまった。

case2とか5とか10もいいね。

7とかも、意外と有りそうな感じがする。

9は...
それはないわ。眼鏡がずれて鬱陶しいからクイってやるだけなのに。
と今まで思ってたが、昨日、自分でもやってしまったのを思い出した。

>>154
ほむら「はぁーい転校生の暁美ほむらでーす!ヨロシク!」
ほむら「はぁーい転校生の暁美ほむらでーす!ヨロシク!」 - SSまとめ速報
(ttp://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1314097866/)
のことだな
それの前には何回も137みたいな失敗を繰り返してたのかもしれんと思うと、それはそれで萌える。

今回の短編は特によかったなあ。乙

>>156
書きながら、どっかで聞いたことあるフレーズだなと思ってたがそれだったのか

眼鏡クイっのネタは、きららではるみ読むついでに眺めてたAちゃんねるからちょっと拝借させていただいた

まだ書きたいネタはいくつかあるからゲームしながら書いていきます

>>157
なるほど。
楽しみに待ってます。

眼鏡クイッ
といえば、「まどかが天才になった」ってSSが記憶に残ってます。アレもたぶんギャグの範疇に入るのかなあ?

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。
周りの音も光も完全に拒絶されたこの空間には、薄暗い蛍光灯に照らされた二人分の呼吸音が僅かに聞こえるだけでした。

まどか「…………」

さやか「…………」

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。

 私は友人のさやかちゃんのマンションに遊びに行った帰りでした。
私は遠慮していましたが、わざわざさやかちゃんは見送りに来てくれることになったのです。
それが間違いだったのかもしれません。
1階に向かうため、私達はエレベーターに乗りました。

 しかし、二つほど階を下ったところで、突然その動きを停止してしまいました。
それと同時に一瞬真っ暗になったものの、非常用の明かりがすぐに点いたので、私は少しだけ安心していました。

 二人で何事なのかと話し合ってからすぐに、「きっと停電に違いない」という結論に達しました。
だから、この異常事態も少しの間だけだと高を括っていました。

まどか「…………」

さやか「…………お腹空いたね」

まどか「…………さやかちゃん」

さやか「…………」

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。
間違いなく、何時間も閉じ込められていると思います。

 しかし助けは来ないのでした。

まどか「それ13回目…………」

さやか「…………知ってた」

まどか「………………うん」

さやか「…………」

まどか「…………」

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。

まどか「暇だね」

さやか「暇だね」

まどか「…………」

さやか「…………」

 ずっと昔のことを話します。

 なかなかエレベーターが直らないことを不審に思った私達は、不安に支配される前に助けを呼ぶボタンを何度も押しました。
すぐに人に繋がり、私達は安心して助けを要求し、電話の先の人たちもそれに応えてくれました。

 それからしばらくは、本当に軽い雑談をしていました。
そうして待っていました。
待っていましたが、二回目の「お腹が空いたね」という発言をしてから私達は押し黙ってしました。
そして一向に人が来ない不信感に仰々しく煽られ、またまたボタンを押しました。

 今度は繋がりませんでした。

まどか「…………カクテルの名前でしりとりしよっか」

さやか「…………あたしら未成年じゃん」

まどか「…………」

さやか「…………二階堂」

まどか「…………さやかちゃん」

さやか「…………」

まどか「それ日本酒だよ…………」

さやか「………………うん」

 急に不安になった私達は、とにかく外部に連絡する手段を模索しました。
しかしこんな状況で頼りになるものといえば、鞄の中にある携帯電話くらいでした。
それでもまだマシだと思い、さやかちゃんはポケットをまさぐり始めました。

 そしてすぐに、忙しなく動いていた手を休めてしまいました。
さやかちゃんのポケットはそれほど広くはないのです。

 当然と言うべきか、さやかちゃんは携帯電話を持っていませんでした。
ほんの僅かに家を離れるだけなら、わざわざポケットを重たくしてまで緊急連絡手段を持ち運ぶ理由はないからです。
私は一瞬がっかりしましたが、さやかちゃんを責めるのは間違ってるとすぐに気付いて、今度は自分の鞄を探し始めました。

まどか「…………」

さやか「…………ねえまどか、ティッシュ持ってる?」

まどか「…………はい」

さやか「…………ありがと」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………何作ってるの」

さやか「…………まどかにもあげる」

まどか「これなに」

さやか「まずこうやって曲げるでしょ」

まどか「うん」

さやか「まどかのに引っかけるでしょ」

まどか「うん」

さやか「で、お互いに引っ張り合ってどっちのティッシュが先に千切れるかっていう勝負」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………さやかちゃん」

さやか「…………」

まどか「…………それ面白そうだね」

さやか「でしょ」

 私は鞄に突っ込んだ手にしっくりと収まる、長方形の少し分厚いプラスチックの手触りをした、お皿より軽くフォークより重いものを見つけました。
希望は私の手の中にあったのです。
それはまさしく私が愛用している、愛らしい猫のストラップを身に付けたピンクの携帯電話でした。
私達は歓喜の声を上げ、私は貝の様に二つに閉じられたそれを、パカリと勢いよく開けました。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………さやかちゃん」

さやか「…………なに」

まどか「…………つまんない」

さやか「…………あたしもそう思ってた」

まどか「…………」

さやか「…………」

 確かに私は普段どんくさいところもあるけれど、勢いをつけすぎて真っ二つにするようなドジを踏む私ではありません。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………お腹空いたね」

さやか「…………まどか」

まどか「…………」

さやか「…………それ20回目」

 画面は真っ暗でした。

まどか「………………へぇ」

さやか「………………うん」

まどか「…………」

さやか「…………」

 先生達には内緒ですが、昼休みに友人のほむらちゃんと仁美ちゃん、そして私達のみんなで私の携帯電話を使って素敵な雑貨が置いてあるというお店を探していました。
今度先輩のマミさんのお誕生日だから、みんなでお祝いのプレゼントを買うお話をしていたんです。
明日みんなで買いに行く予定で、今日さやかちゃんの家に来たのもその話をしていたからなのでした。

まどか「青いもの」

さやか「…………」

まどか「…………古今東西ゲーム」

さやか「…………今の私の心」

まどか「…………」

さやか「…………ごめん間違えた」

まどか「………………うん」

さやか「…………これは黒だった」

まどか「…………だよね」

 話が逸れましたが、そんなわけでバッテリーをこれでもかと酷使した私の携帯電話は、「売り切れ御免!本日の営業は終了しました」と言わんばかりに、空っぽになっていたのです。
画面を見せたさやかちゃんの顔が、一瞬でじっとりとした表情になりました。
それと同じ現象が私にも起こっていたと思います。
キュゥべえの顔にも負けません。
これだと家に電話して少し遅くなるという連絡もできないので、私はまた心配事が増えたと思いげんなりしてしまいました。
いえ、出られるのかどうかは知りませんけど。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………1830×98××632×0×54×33×8×0×0×0×0は」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………ごめん、もう一回言って」

まどか「…………1×0は」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………ノートとペン貸してくれる」

まどか「…………はい」

 言い忘れていましたが、キュゥべえというのは魔法少女になる少女を探している猫と兎を足したような、不思議な生き物です。
新種に違いないのですが、残念ながら普通の人には見えないそうです。

 それもそうですよね。
見えていたなら今頃学会とかは大盛り上がりしてるはずです。
よく知りませんけど。

 私がそこで三回目の空腹発言をしたことは覚えています。
逆に言うと、ここまでしか覚えてませんでした。

 そして、さやかちゃんが妙案を出しました。
すなわち、キュゥべえに助けを呼んできてもらおうというのです。

 私は激しく同意して、声を荒げてキュゥべえの名を叫びました。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………答えは」

さやか「…………分かんない」

まどか「…………」

さやか「…………答えは」

まどか「…………どんな問題だったっけ」

さやか「…………忘れた」

まどか「…………」

さやか「…………」

 結果的に、私の喉がカラオケでその場の雰囲気に飲まれてテンションを上げてしまいつい歌えないような低音域の歌を歌ってしまった後の様なダメージを受けただけでした。
自分で言うのもなんですが、割と深刻です。
とにかくキュゥべえは現れませんでした。
途中からさやかちゃんは何かに気付いたのか、目を瞑り押し黙っていました。
何してたのか聞いたところ、テレパシーを試みていたそうです。

 そんなファンタジーに目覚めた心が走りだしたなら、今頃私達は魔法少女をやっていることでしょう。
残念ながら私達はまだ魔法少女ではありませんでしたから、テレパシーが使えなかったのです。

 奇跡も魔法もありません。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………面白い話して」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………ブラジャー」

まどか「…………」

さやか「…………」

 私達はそれで完全に沈黙しました。
私は鞄を放って、スカートでお尻が汚れないように体育座りをしました。
目の前のさやかちゃんが何か言いたげでしたが、とてもそんな気分になれなかったのか、口を半開きにしたまま私と同じように座りこんでしまいました。

まどか「…………昨日テレビ見てたの」

さやか「…………」

 この頃はまだ、僅かながらに元気があったと思います。
さやかちゃんは半開の口を全開にしてどうにか気分だけでも明るくしようと、必死に話を盛り上げてくれました。
私もなんだか楽しくなってきて、ほんのちょっぴり気分がよくなりました。
どんな話をしていたのかはほとんど思い出せませんが、さやかちゃんが6回「お腹空いたね」と発言したことはしっかり覚えています。

まどか「そしたらママがカルピスを作ってくれたんだけど」

さやか「…………」

まどか「物は試しだなって言って、トマト割りカルピス出してきたの」

さやか「…………どうだったの」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………私はママの名誉を守りたい」

さやか「…………おっけ」

まどか「…………」

さやか「………………おっけ」

 その頃からでしょうか。

 もう誰も助けには来ないんじゃないかという絶望。

 もう太陽の光を拝めないんじゃないかという恐怖。

 もう近しい人に会えないんじゃないかという悲哀。

 もうご飯が食べられないんじゃないかという無念。

 もうやりたい事出来ないんじゃないかという後悔。

 もうご飯が食べられないんじゃないかという不安。

 もうそうすら許されないんじゃないかという焦燥。

 もうご飯が食べられないんじゃないかという絶望。

 そういったものが脳裏をマッハで駆け廻っては消えていました。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………映画とかでさ」

さやか「…………」

まどか「天井を開けて外に出るけどさ」

さやか「…………」

まどか「無理だよね」

さやか「…………天井にドアないじゃん」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………一応やってみよっか」

まどか「………………うん」

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。

 私達はいつの間にか口数も少なくなり、この状況を打破する気力などとうに枯れ果ててしまいました。
ただ文明の利器に照らされながら生命の脈動を感じつつ、たまに何かを口走りながら待つことだけが、私達にできることでした。
来るかどうかも分からない一縷のレスキューを待ち望むだけが、私達に残されたたった一つの道しるべとなっていたのです。

 さて、そんなことを話しているうちに、私は昔見た映画の話をポツリと漏らしました。
さやかちゃんが立ち上がったので、釣られて私も腰を上げます。

 陰険な空気とは真逆の、軽快な音が私の背中辺りから聞こえました。
もう少しでお婆さんになるところかと思いました。

 兎にも角にも、早速私達は、天井を調べてみることにしたのです。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………さや……ちゃ…………」

さやか「…………」

 どうして私が下なのでしょうか。

まどか「…………こんな…………ぜっ……おかしいよ…………」

さやか「…………」

 背の低い私は、自分で言うのもなんですがそんなに体力に自信がある方ではありません。
さやかちゃんを肩車する屈強な筋肉は、私には備わっていないのです。

まどか「…………」

さやか「…………」

 しかし言いだしっぺは私です。
映画のように雄叫びを上げるには、些かキュゥべえの名前を叫ぶときに酷使した喉では不安だったので、無言で気合を入れます。

 私は頭の中で一、二の三と数え、さやかちゃんを一気に持ち上げました。

さやか「がっ」

 ゴッという音が小さな空間に響き渡りました。

 その音が聞こえたのと同時に、頬っぺたにくっつくすべすべふにふにの柔らかな太ももを通って、突然私の肩に衝撃が押し寄せたのです。
思わずバランスを失ってしまった私は、もはや自分を支えることもできず、前面に倒れこみました。

さやか「がっ」

 ゴッという音が再び小さな空間に響き渡りました。

 どういうわけだか、私の体は前傾姿勢を保ったまま、それ以上地面に近づくことはありませんでした。
今のうちに所在を失っていた右足を押し出し、なんとか二人分支えようと試みます。

 すると、何かが擦れるような。
まるで誰かのおでこと壁が擦れるような、キュキュキュッという音が鳴りながら、私の頭は垂れてしまい、

さやか「がっ」

 三度目のゴッという音が響き渡りました。

 そして、壁と床の間に頭を突っ込んださやかちゃんと目が合いました。

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

 私は全ての事情を察し、ゆっくりと肩からさやかちゃんを降ろしました。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………いくよ」

まどか「…………」

 次は私が体を預ける番です。
さやかちゃんのうなじに跨りそっと息を整えます。

まどか「いいよがっぐっみゅっ」

 見事な高速三連コンボが決まりました。

 ちょっと早すぎないかな、という言葉を紡げないまま、私は頭頂部とおでこから広がる熱い痛みのせいで涙を流しそうでした。
そしてバッチリと壁と床の間に頭を突っ込んだ状態で、さやかちゃんと目が合いました。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………ごめん」

さやか「…………こっちこそごめん」

 私はスカートをさやかちゃんの頭に引っ掛けながら肩から降りました。

 そして二人で10秒くらい見つめあってから、

まどか「…………」

さやか「…………」

 また座りました。

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私には分かりません。

 不思議とトイレに行きたいという気持ちにはなりませんでした。
でもお腹はずっと空いたままなので、もう何もする気になれませんでした。
今キュゥべえが来たら、きっと契約してしまうと思います。
ただエレベーターから出る為だけに魔法少女になるというのも、それはそれで楽しいのかもしれません。

 私は嫌ですけど。

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「…………なんでだろう~なんでだろう~」

さやか「…………」

まどか「…………」

さやか「なんでだなんでだろう~」

まどか「…………」

さやか「…………」

まどか「エレベーターに乗ったら閉じ込められたのなんでだろう~」

さやか「なんでだろう~」

まどか「…………」

さやか「助けを呼んだはずなのに誰も来ないのなんでだろう~」

まどか「なんでだろう~」

さやか「…………」

まどか「…………」

まどか「何度繰り返しても抜け出せないのはなんでだろう~」

さやか「なんでだろう~」

さやか「二人でいるのに孤独に押しつぶされそうなのはなんでだろう~」

まどか「なんでだろう~」

まどか「お腹が空いてるのにご飯が食べられないのなんでだろう~」

さやか「なんでだろう~」

まどか「これは本当のお話~で~」

まどか「いつまでも助けが来ないの…………」

さやか「…………」

まどか「…………」

まどかさやか「なんでだろう~!」

 その時、私達の間には、目には見えないけれど、確かに新しい絆が生まれていたと思います。

 なんだか分かりませんが、急に活力が湧いてきてじっと座っているのが我慢できなくなって、潰れかけた喉なんか気にせず、私達は立ち上がって歌い始めました。
どうしてこの歌だったのかは分かりませんが、楽しかったのでどうでもいいのです。
肩を組んで体を揺らし、ノリノリです。

 そういえば、お昼のお弁当のおにぎりを食べたら、歯に海苔が付いてることをほむらちゃんに指摘されて恥ずかしかったことを思い出しました。

まどか「なんでだろう~!」

さやか「なんでだろう~!」

まどかさやか「なんでだなんでだろう~!」

 いえ、本当になんでこんなことを思い出したのかは分かりませんけど、楽しかったのでどうでもいいのです。

「君達大丈夫ですか?」

まどかさやか「え?」

 楽しかった個室空間は、いつの間にか文明の利器に守られた頑丈な扉が破られて生暖かい風が流れ込む、ちょっと狭い凹み程度になっていました。
壁があったはずのその向こうから、青い制服を着た若い男性が、私達が初めてキュゥべえを見た時の様な表情でこちらを見ていました。

まどか「…………え?」

「通報を受けて来たんですが」

さやか「…………え?」

 私達はまだ肩を組んでいました。

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、私には分かりません。

 気が付くと私達は、まださやかちゃんの家を出た頃とほとんど変わらず紅いままだった空を眺めていました。
目を凝らせば、一番星どころか十番星くらいは見つけられそうな、そんな空です。
二人してぼーっと顔を上げていました。
そういえばお腹が空きました。

まどか「…………」

さやか「…………なんだったんだろうね」

まどか「…………さあ」

さやか「…………家帰んなくて大丈夫?」

まどか「多分……時間分かんないけど」

 今時の女子中学生は、携帯電話で時間を確認するものなのです。
 
さやか「そっか……じゃあ、あたしそろそろ家に戻るね」

まどか「うん、ありがとうさやかちゃん」

さやか「今度は階段を使うよ」

 ナイスアイディアだと思います。

さやか「じゃあねまどか、また明日」

まどか「ばいばーい」

 さやかちゃんを見送ってから、私も家を目指して歩き出しました。
本当に長い時間、あのエレベーターにいたような気がしていたのですが、空から察するに全然時間が進んでいないようでした。
とはいえ、私は少し駆け足で歩きます。
お腹が空いていたのです。
どこかで聞いたことのある声が聞こえた気がしたのですが、お腹が空いていたので聞こえなかったことにしました。
どこかで見たことある姿が視界に映った気がしたのですが、お腹が空いていたので見えてなかったことにしました。

 さて、いつの間にか私は我が家の前に立っていました。

まどか「ただいま!」

 空腹を我慢できずに勢いよくドアを開けて、私は急いでリビングに向かいました。

 ご飯はまだ出来ていませんでした。


―劇終―

果たしてこれが面白いのかどうかは、私には分かりません。
でも書いてて楽しかった

なんだこのコントww
行間ねえしww

この作風どっかで見たぞw

乙www

お腹空いたけど埋もれた良SS発見

マミ「鹿目さん、それがどんなに恐ろしい願いかわかっているの?」

まどか「たぶん」

マミ「未来と過去と、全ての時間で、あなたは永遠に戦い続けることになるのよ」

マミ「そうなればきっと、あなたはあなたという個体を保てなくなる」

マミ「死ぬなんて生易しいものじゃない。未来永劫に終わりなく、魔女を滅ぼす概念として、この宇宙に固定されてしまうわ」

まどか「いいんです。そのつもりです」

まどか「希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、私、そんなのは違うって、何度でもそう言い返せます。きっといつまでも言い張れます」

杏子「いいんじゃねぇの?やれるもんならやってみなよ」

杏子「戦う理由、見つけたんだろ?逃げないって自分で決めたんだろ?なら仕方ないじゃん。後はもう、とことん突っ走るしかねぇんだからさ」

まどか「うん。ありがとう杏子ちゃん」

マミ「じゃあ、預かっていた物を返さないとね」

まどか「あはは……」

マミ「はいコレ……あなたは希望を叶えるんじゃない」


マミ「あなた自身がごぼうになるのよ」

まどか「……」

杏子「……」

マミ「……」

まどか「……?」

杏子「……」

マミ「……」

まどか「えっと…?」

杏子『まてまどか。今のマミは相当ヤバい』

まどか『え?』

マミ「……待って」

杏子『ほれみろ。震えてやがる』

マミ「今のは違うの」

杏子『しかも顔真っ赤だ。相当キテる』

マミ「宇宙のことを考えてたからなの!」

杏子『噛んだだけなのにそれを隠すために必死だ』

まどか「え……あ、はい」

マミ「――ッ!!!」

杏子『まずい!マミの奴後に引けなくなってやがる』

マミ「……ほら、昔からよく言うじゃない?」

マミ「ごぼうと人参と大根がお風呂に入った時、大根は体をよく洗ったから真っ白で、人参は長い時間お湯につかってたから真っ赤で」

マミ「ごぼうは体もあんまり洗わずお湯にもあんまりつからなかったから茶色いんだって」

まどか「はぁ……は?」

マミ「――ッ!!!」

杏子『おいよせ!もうやめてやれ!』

まどか「それって、私はもっと汚くなった方がいいってことですか…?」

マミ「ちっ、違うの!そういう意味じゃないの!」

マミ「なんていうか……アルデンテの方が美味しいじゃない?」

まどか「……?ごぼうの話ですよね?」

マミ「魔法少女の話よ!」

まどか「え?」

マミ「え?」

マミ「鹿目さん、よく聞いてね」

まどか「はい?」

マミ「ごぼうの旬は冬らしいわよ」

まどか「そうなんですか?」

マミ「だから冬に食べるのが一番美味しいの!」

まどか「でも私もう食べる機会ないと思うんで、あんまり意味ない情報ですね」

マミ「――ッ!!!」

杏子『言ってやるなよ……』

マミ「ほら、ごぼうって見た目のインパクトが強いじゃない?」

まどか「まあ確かに」

マミ「だからバラエティでたまに使われるらしいわ」

マミ「タレントの山崎邦正さんは『ごぼうはただの棒』って言ってるらしいわ」

まどか「はぁ……?」

マミ「Wikipediaに書いてあったわ」

まどか「えっと、それで、その情報が何か役に立つんでしょうか?」

マミ「――ッ!!!」

マミ「えっとね、だから、その……」

まどか「あの、一つ聞きたいんですけど」

まどか「間違えたんですよね?」

マミ「……な、何がかしら」

まどか「だから、希望とごぼうを間違えたんですよね?」

マミ「――ッ!!!」

杏子『おいよせ!事実を突きつけてやるな!』

まどか『でも……』

マミ「……違うの」

マミ「犬より猫の方が大きいの!」

杏子『見ろ!もう支離滅裂だ!』

まどか「でも、チワワとか小さいですよ?」

杏子『お前もまともに返すなよ!』

マミ「そ、そうね……その通りだわ」

まどか「で、結局間違えたんですよね?」

マミ「……」

まどか「希望とごぼうを間違えたんですよね?」

マミ「いい鹿目さん?私達は真面目な話をしていたわよね?」

まどか「はい」

マミ「あなたが魔法少女になって、全ての魔女を滅ぼす概念となる……」

マミ「それがどれほど恐ろしい事だと分かってても、あなたは契約をするのよね」

まどか「はい」

マミ「だから佐倉さんも来て応援してくれて、私もあなたのノートを返したのよ」

まどか「はい」

マミ「その流れで、私が何か間違えると思う?」

まどか「思いませんけど、でも現に間違えましたよね?」

マミ「いい鹿目さん!?それがどんなに恐ろしいことか分かってるの!?」

マミ「こんな大事な場面で!私が!よりによって一番大事な言葉を根菜類のアレと間違えると思うの!?」

まどか「え……うん?」

マミ「――ッ!!!」

杏子(もう駄目だ!マミが必死になればなるほどまどかが冷めてく!)

マミ「そういえば、名前はまだよね?」

まどか「名前、ですか?」

マミ「ほら!あなたが概念になった後の名前よ!」

マミ「『鹿目まどかの概念』、みたいな名前だと不格好じゃない」

まどか「そうかな……」

マミ「何か新しい名前を考えた方がいいんじゃないかしら」

まどか「うーん、今ここで考えてもしょうがない気もするけど」

マミ「いいえ!こういうのは心構えが大事なのよ!」

マミ「そうね……鹿目……まどか……」

マミ「『マドカンの理』ってどうかしら!?」

まどか「はぁ……いや、どうって言われても」

マミ「――ッ!!!」

マミ「じゃ、じゃあ『かまどの概念』は!?」

まどか「もう意味分かんないです」

マミ「――ッ!!!」

まどか「もういいの」

まどか「もういいんだよ」

マミ「鹿目さん……?」

まどか「もう誰も恨まなくていいの。誰も、呪わなくていいんだよ」

まどか「そんな姿になる前に、あなたは私が受け止めてあげるから」

マミ「待って!私まだ普通だから!魔女になんてなってないから!」

まどか「似たようなものですよね」

マミ「全然違うわよ!」

まどか「じゃあもう一回聞きますけど」

マミ「――ッ!!!」

まどか「希望とごぼう、言い間違えましたよね?」

マミ「……」

まどか「よね?」

杏子「もういいだろ」

マミ「……佐倉さん?」

杏子「なに必死になってんだ」

杏子「言い間違いくらい誰だってある」

杏子「マミも素直に認めればいい」

杏子「まどかもそこまで拘らなくていいだろ」

まどか「……」

マミ「……」

杏子「なにをそんなに必死になってんだよ」

まどか「だって、私はこのまま別れたくないから」

マミ「鹿目さん……」

まどか「きっとマミさんと会うのはこれからしばらくないと思うから……」

まどか「かっこつけなくていい、少しくらい抜けてたって構わない」

まどか「マミさんにありのままでいてもらいたいの」

マミ「……ごめんなさい。私、鹿目さんに嘘吐いてたわ」

マミ「私は希望と言おうとして、ごぼうと言ってしまったわ」

マミ「本当にごめんなさい」

まどか「……もういいんです。分かってましたから」

マミ「でもね、私も鹿目さんの前では、最後くらいかっこいい先輩でいたかったの」

まどか「それも分かってます」

マミ「……あーあ、後輩に格好悪いところ見せちゃったわね」

まどか「あはは、それもマミさんのいい所だと思います」

杏子「よし!いい感じの雰囲気になってきたところで、改めてきっちり締めようじゃねーか」

まどか「うん……じゃあ、改めて」

マミ「えぇ」

マミ「あなたは希望を叶えるんじゃない」

マミ「あなた自身が希望になるのよ」


マミ「私達全てのきびょうに」

まどか「……」

杏子「……」

マミ「あっ」

まどか「……」

杏子「……」

マミ「……」

まどか「に」

――――――
――――
――

まどか「二度目はないよっ!!!」

ほむら「何が!?」

QB「ど、どうしたんだい?願いを叶えた途端叫んだりして……」

まどか「あ、うん、なんでもない……」

まどか「さあ、始めよう…!」

ワルプルギスの夜を消滅させ、自分自身の魔女をも消し去った鹿目まどかは概念となった。

ちなみに円環の理に導かれる直前は、多くの少女がうなだれていることからそういう病気なのではないかとの説もある。


おごり

なんか最後間違えた気がするけど気にしない

ワロタww 乙

今更ながら>>1

乙www

奇病になっちゃダメだろwwww

このシチューにソテーされてしまうわ

QB「契約しようよ!よ!」

ほむら「余計なこと言ってんじゃないわよ!」バシッ

杏子「よく分かんねーけど、あたしらなんで集められたんだ?」

まどか「だからね杏子ちゃん、今日はマミさんがもうすぐ卒業するから何かお祝いしようよって話」

マミ「してくれるのは嬉しいんだけど……うちでやるのはどうなのかしらね」

さやか「ねー……まどかももうちょっと考えれば?」

まどか「馬鹿なこと言わないでさやかちゃん!マミさんの喜ぶ者は本人に聞かなきゃ分かんないでしょ!」

さやか「……しょーがない、さっそく話し合いますか!」

マミ「鹿目さんがやる気だし、まあ、今日のところはそういうことにしておきましょう」

杏子「うめー!このケーキうめーなー」

ほむら「中々の味ね。おかわりお願い」

マミ「いいわよ、ちょっと待っててね。今持ってくるから」

まどか「来年はもうこんな風に集まれないのかな……」

さやか「何言ってんの!いつまでもあたしらは友達だよ!ね、ほむら?」

ほむら「……来年は実家に帰ろうかな」

さやか「なんでだよ!?そこは空気読もうよ!!」

マミ「よいしょっと……お待たせ、ケーキ切ってきたわよ。それとジュースも」

まどか「もうお腹一杯なんですけど」

さやか「どこまで厚かましいんだ!せっかくマミさんが用意してくれたのに!!」

杏子「二個も食うと太るぞマミ」

マミ「妙なことを言わないで頂戴……これでも気を使ってカロリー控えめのケーキにしてるんだからね!」

杏子「寝言は寝て言え」

さやか「ええ加減にしなさいよあんたは!マミさんの気持ちも考えなさい!」

マミ「い、いいのよ美樹さん……少しは自覚してるから……」グスン

まどか「らいじょうぶえふよぉ、じぇんじぇんふふうえふって」モグモグ

さやか「手を置け、口を拭け、飲み込め。さっきの発言を取り消すかのように食べながら話すんじゃない!」

ほむら「いいから話を進めましょう」

まどか「うん……それで、マミさんはどういう物が欲しいんですか?」

マミ「……鹿目さん達がくれるっていうのなら何だって嬉しいのだけれど……」

さやか「どういう物がいいかとか、漠然とでもなんかないです?」

杏子「すな」

マミ「すん」

杏子「……」

マミ「……」

杏子「……す、素直になっちまえよ」

さやか「喜んでくれるんならあたしらなんだって用意しますからね!」

まどか「猫とかどうですか?」

さやか「可愛いけどここペット禁止だから」

杏子「らいじょうぶらろ、きゅぅべえらっているんらし」モグモグ

さやか「仕方ない、そういうことなら問題は……ってキュゥべえはなんか違うでしょ!あともぐもぐさせながら喋らない!」

ほむら「いい案だとは思うけど、どう?」

マミ「うーん……やっぱり生き物を飼うのって難しいと思うのよね。特に私達だと何があるか分からないし」

杏子「仕方ないよなそれは。他の案出そうぜ」

まどか「絶対いけると思ったんだけどなぁ……」

さやか「あ、じゃあこんなんどうです?みんなで卒業旅行とか!」

杏子「金かかりそうだな……大丈夫かよ?」

ほむら「予算をしっかり組めば悪くないと思うけど、どう?」

マミ「うん、いいわね!あなた達とならきっと楽しい旅になるわ!」

まどか「私もいいと思うよ!」

さやか「よし、じゃあ行き先とか決めようか」

まどか「かが」 ほむら「かなが」 杏子「かなざ」

まほ杏「……」

まどか「わ」

ほむら「わ」

杏子「わ」

さやか「……分かった分かった、ちゃんと話し合おうね」

マミ「ねぇ、何か飲み物入れてきましょうか?もうみんな無くなってるみたいだもの」

まどか「飲み物……私はなんでも」

さやか「桃…のラテとかそんなのないっすか?」

マミ「買ってないわね」

ほむら「ねぇ、私はカフェラテがいいわ」

杏子「……わ、私も何でもいい」

マミ「いいわよ、なら暁美さん以外の分は私に任せてもらうわよ」

さやか「よろしくでーす!」

まどか「凄いよねマミさんって、何でも一人で出来ちゃうんだもん……ね?」

杏子「ねーよ。結構間抜けなところもあるんだぜ?」

さやか「是非聞きたいですなぁその話!」

杏子「しかしだなぁ……いや、本人もいないし大丈夫か。ちょっと前に洗濯物を干してた時の話なんだが……」

マミ「がっかりさせるようなこと言わないでくれるかしらー?聞こえてるわよー」

杏子「翌朝気が付いたらお気に入りの下着が無いって騒いだらしくってさ」

マミ「佐倉さん聞いてるの!?やめなさいって!」

杏子「手当たり次第探しても見つからないから、とうとうあたしまで狩りだして探してたんだが……マミの奴普通に履いてた」

さやか「たまらんですなぁその話!!」

まどか「しっかりしてないマミさんか…可愛い」

マミ「いやー!やめてって言ったでしょその話は!!」

ほむら「はい次、まどかは何か巴マミの面白エピソード知らない?」

まどか「いきなり言われてもなぁ……」

マミ「あるわけないでしょ、もう!」

まどか「うちに来てくれた時の話なんだけどね」

マミ「ねえ待ってその話は駄目よ絶対駄目よ!」

さやか「よいよい、続けたまえ」

まどか「えぇーっと、確か――」

ガシャーン

マミ「片付けなくちゃ……ティーカップ割っちゃたわ……」

まどか「……私手伝います……」

さやか「凄い……ティーカップ犠牲にしてでも聞かれたくないとかどんだけな話なの」

ほむら「飲み物が入って無くてよかったわね。杏子が怒り狂うところだったわ」

杏子「悪いがそこまで意地汚くねーよ。落ちたもんは飲めないしな」

さやか「何その落ちたのが食べ物なら問題ないみたいな発言は」

杏子「は?当然だろ?」

ほむら「……ロッキー、今度奢ってあげるわ」

さやか「悪かったね、ごめん杏子」

杏子「この空気なんなんだよ……そんな目で見るんじゃねえ!」

さやか「えっと、そっちはもう終わった?」

マミ「頼まれてた物が出せなくなったわ……掃除は終わったわよ」

まどか「よし、じゃあさやかちゃんが我慢ね」

さやか「ねーよ!いや待って、仕方ないんで別にいいけど他にカップはないんですか…?」

マミ「買ってないわね、残念ながら」

さやか「……ら、来週までに買っといてくれるとそれはとっても嬉しいなって」

まどか「てい!」

さやか「痛いっ!いきなり何すんのさ!」

まどか「さやかちゃんがその台詞言っちゃだめでしょ!私の台詞!」

さやか「フッ……油断してる方が悪いんだよ!いついかなる時も隙あらばぐっとくる言葉を狙っていくのがあたしらなのよ!」

まどか「よく分かんないけど、そんなの絶対おかしいよ!」

杏子「よくもまあ次から次へと出てくるもんだな……」

ほむら「なかなか覚えてないわよね、実際」

マミ「言っちゃ駄目よそういうことは……」

マミ「はい、今日は私が我慢するからみんなで飲んでちょうだい」

さやか「いいんすか!?じゃあ遠慮なくいただきまーす」

ほむら「すっかりお世話になって、なんだか悪いわね」

まどか「……猫みたいだね私達」

ほむら「……違いないわね」

杏子「猫って、どこがどう猫なんだ?」

まどか「だって、私達マミさんにおやつ貰ってこうやってのんびりしてるんだもん。手なずけられた猫みたいだなぁって」

さやか「手なずけるって……確かにその通りだけどさ。っていうかまた猫の話か」

ほむら「可愛いからいいじゃない」

まどか「いいんだよね、可愛いから」

さやか「……楽そうに見えて飼うの難しいんじゃないの?」

マミ「野良猫よりは簡単なんじゃない?」

杏子「いや、その理屈はおかしい。つーか別に飼うとかの話でもなかったよな」

さやか「なら、何の話してたんだっけ?」

QB「契約しようよ!」

さやか「それはさっきも聞いたよ!」

まどか「あっ」

杏子「おっ」

マミ「あら」

ほむら「ふぅ」

さやか「あっ……」

まどか「さやかちゃんの負けー!」

さやか「ぐぁーしまったぁー油断したぁぁぁ!!!」

ほむら「結構難しかったわね」

杏子「よく言うぜ、お前らは普段の口調からしてあたしらを陥れる気満々だったじゃねーか!」

マミ「それは仕方ないわよね」

ほむら「そうよ、仕方ないのよ」

まどか「杏子ちゃんなんて焦って『私』って言ってたもんね」

杏子「それを言うなよ!」

さやか「そもそもまどか!あんたの『らいじょうぶ』ってのがずるい!!」

まどか「だ、だって思い付かなかったんだもん!杏子ちゃんだって言ってたし!」

杏子「あれはまどかが言ってたからいいかなって思ったんだよ」

ほむら「そういえば台詞が被った時は焦ったわね。幸か不幸かみんな『かで始まってわで終わる場所』だったからよかったけど」

杏子「そういや最初マミと被ったことあったよな。なんて言おうとしてたんだ?」

マミ「なんだったかしら……『寸法があってればなんでも』だったかしら?」

さやか「何貰うつもりだったんですか!?」

ほむら「なんにしても負けたのはさやかよ」

さやか「ぐっ……キュゥべえにしてやられた……いきなり会話に入ってくるんだもん」

QB「これも作戦のうちさ」

杏子「嘘吐け、会話に入ってこれなかっただけだろ」

マミ「さてと、罰ゲームは何だったかしら?」

さやか「ほ、ホントにやるの…?」

まどか「勿論!じゃあ、さやかちゃんの一発ギャグまでじゅう~きゅう~……」

さやか「ちょっ!待ってよ!考える時間を――」

マミ「ろーく~ご~」

杏子「よーん~さーん~」

さやか「くっ、こうなったら……」

ほむら「ぜろ~。さ、どうぞ」


さやか「今からサーベルを飲み込む芸をしたいと思いまーす」

さやか「んぐっ…ぉごぉ……」ズプッブチッ

さやか「ぉごごごごごごごごご」ジュプッピチャァブチュッ


四人「」

さやか「はい、見事に飲み――」ゴパァッ ビチャビチャッ

ほむら「普通に中身傷つきまくってるじゃないの!」

まどか「いやぁぁぁぁぁ痛い痛い痛い!!!」

さやか「大丈夫大丈夫、痛覚遮断して――」ゴフゥッ ビチャッ

杏子「いいから早く治せ馬鹿!!」

マミ「あぁぁ……部屋が血まみれ……」


QB「……これにて終了だね。最後は『ん』で終わらせるんだっけ?」


~ふぃん~

久しぶりなのに短いうえにネタが分かりにくいか…?
まあいいや

たねあかしのあとよみなおしたよおもしろいよ

よくできてるなぁ、乙!

ネタがわかったときはホントに驚いた
すげえ 乙

乙、同じ言葉を使わないルールだったのかな?
熱で頭が働かないせいかよく分からない
なんとか面白さは感じ取れたけど
あと最後のオチが痛い、喉痛いw

ああ、やっとわかった
なるほど上手いな

しかたない
律儀に
とりあえず
リクチャーするよ(無茶

スレイヤーズNEXTのサブタイ思い出した乙乙

狙い澄ましてたQB可愛い

凄いと思ったけど何で最後にさやかちゃん体張ったし

前回の最後は『完』で良かったかなと反省

<マミホーム>

マミ「いらっしゃい。ゆっくりしていってね」

ほむら「お邪魔します……」

マミ「珍しいわね、暁美さんから私に相談だなんて」

ほむら「こういうのは巴さんに相談した方がいいのかなと思って……」

マミ「どんなことなの?」

ほむら「えっと、この間魔女退治があった日に相談しようと思ってたことなんですけど……」

マミ「この間のこと?」

マミ(あの日何があったかしら……確か魔女を退治した後にみんなでモールに行ったのよね)

マミ(そこで確か暁美さんは――)

―~―~―~―~―~―~―

まどか「わぁ!マミさんが持ってるブラ可愛いですね」

マミ「あら、鹿目さんの方こそいいんじゃない?」

ほむら「うぅ……」

マミ「暁美さんは何かいいやつ見つかった?」

ほむら「いえ、まだ……あの、巴さんは……」

マミ「?」

ほむら「いえ、なんでもないです……また今度……」

―~―~―~―~―~―~―

マミ(ってことがあったわね……ひょっとして、ブラジャーの相談がしたかったのかしら?)

マミ「オッケー分かったわ! ちょっとお茶淹れてくるから待っててね」

ほむら(あっ、ちゃんと分かってくれてたんだ……流石巴さんだなぁ)

ほむら(やっぱりこういうことは巴さんに相談するべきだよね……)

―~―~―~―~―~―~―

まどか「やったぁー! 流石マミさん!」

マミ「ふぅ……結構手強かったわね」

ほむら「すごい……」

マミ「鹿目さんはもう一人でも大丈夫そうね。その調子で頑張りましょう」

まどか「はい!」

マミ「暁美さんはもう少しね。どこから持ってきたのか分からないけど、その銃……まだ扱い慣れてないみたいね」

ほむら「すっ、すみません……」

まどか「大丈夫だよほむらちゃん! これから上手くなっていくって!」

ほむら「うん、頑張ります……」

マミ「さてと、それじゃあこれから――」

ほむら「あの! 巴さん!」

マミ「なに?」

ほむら「えぇっと、あの……やっぱり、なんでもないです……」

まどか「いいの? 変なほむらちゃん」

ほむら「……」

―~―~―~―~―~―~―

ほむら(本当はあの時聞いておけばよかったんだけど、鹿目さんもいたから迷惑になったかもしれないし)

ほむら(それにあの後みんなでお買い物行ったから、やっぱり相談しなくて正解だったのかも)

ほむら(とにかく、今日は銃の扱いに慣れてる巴さんに銃のことを相談をしよう!)

マミ「お待たせ」

ほむら「ありがとうございます」

マミ「なんでも聞いてくれていいのよ」

ほむら「えっと……じゃあまずは、どんな風に選んだんですか?」

ほむら(巴さんの銃、結構扱いにくそうなのに……)

マミ「そうねぇ、やっぱり最初は見た目じゃない?」

ほむら「見た目……」

マミ「そう! 可愛いやつにしないとね」

ほむら「可愛い? カッコいいでなくて?」

マミ「カッコいい? そういうのもあるかもしれないけど……暁美さんはそういうのがいいの?」

ほむら「はぁ……まず可愛いやつを見たことが無いというか……」

マミ「そうなの? もっとこう、羽付きのやつとか……」

ほむら「羽付き!? 邪魔じゃないですか!?」

マミ「そんなことないわよ?」

マミ「色とかはどういうのがいいの?」

ほむら「色、ですか? やっぱり黒とか茶色とかが普通だと思うんですけど」

マミ「え!? ちょっと地味すぎない!?」

ほむら「そんなに選べるほどないと思うんですけど……」

マミ「ほら、白とかピンクとか水色とかあるじゃない」

ほむら「そんなカラフルでいいんですか!?」

マミ「まあ確かに、茶色はともかく黒っていうのは結構大人っぽいって言うけど」

ほむら「大人っぽいですか? 私が持っててもあんまりそんな感じはしないんですけど」

マミ「暁美さん黒色を持ってるの!?」

ほむら「えぇ。普通に黒ばっかりですけど」

マミ「はぁ……結構大胆なのね」

マミ「後はやっぱり大きさよね。自分に合ったものを選ばないと」

ほむら「大きさ、ですか? 私的には大きい方がいいんじゃないかなと思うんですけど」

マミ「え?」

ほむら(その方が強そうだし)

マミ「ちょっと言い辛いけど、暁美さんにあまり大きいのは合わないんじゃないかしら……」

ほむら「そうですか? 確かに体力ないんで大きいのは必要ないかもしれないですけど……」

マミ「いや、体力とかの問題じゃないと思うんだけど」

ほむら「巴さんのは結構大きい方に入るんですかね?」

マミ「私は、まあ……友達にも大きいって言われるわね……」

ほむら「友達に見せたことあるんですか!?」

マミ「見せるって言っても体育の時間とかよ?」

ほむら「なおすごくないですか!? 友達以外の人にも全員に見られそうですけど!?」

マミ「そこまで言われるとちょっと恥ずかしいわね……」

ほむら(恥ずかしいで済む問題なのかな……)

ほむら「あっ、そういえば私結構忘れっぽくてよく安全装置外すの忘れちゃうんです」

マミ「安全装置!?」

ほむら「はい」

マミ(安全装置……? 一体どういう……あっ、ひょっとしてホックのことを言ってるのかしら?)

マミ「そうよね、慣れないうちは苦労するわよね。私も初めての時は苦労したわ」

ほむら「私も初めての時はもたもたしちゃって、外すのに一分くらいかかっちゃいました」

マミ「流石に掛かり過ぎじゃない!?」

ほむら「あぅ……そうですかね……」

マミ「あっ、ごめんなさい! そうよね、人それぞれだものね」

ほむら「初めてと言えば、初めて使った時は大変でした」

マミ「ふふっ、私も大変だったわ」

ほむら「肩が外れちゃって」

マミ「肩が!? どんな着け方したのよ!?」

ほむら「そういうことなかったですか?」

マミ「ちょっと大きめの使って肩からズレそうになったことはあったけど、外れたことはないわね……」

ほむら「はぁ……やっぱり私なんかが扱うのは無理なんですかね……」

マミ(あら? 自信なくさせちゃったかしら……)

マミ「これはしっかり暁美さんに合ったものを選ぶべきね。どういうのがいいか分からないし、今から行きましょうか」

ほむら「行くって、どこにですか?」

マミ「決まってるじゃない、デパートに買いに行くのよ」

ほむら「買いに!? しかもデパートに売ってるんですか!?」

マミ「当たり前じゃない。確かに専門店に行ってもいいけど、ここからだとちょっと遠いし」

ほむら「この変に専門店なんかあるんですか!? 初耳です……」

マミ「暁美さんだってデパートで買ったんでしょ?」

ほむら「えっと……ここだけの話、人の物を盗ってきたというか……」

マミ「泥棒したの!? 大変じゃない!」

ほむら「あ、でも、警察とかじゃなくって裏の世界の人たちのですから」

マミ「そういう問題じゃないわよ!」

マミ「そういうことはやっちゃ駄目です!」

ほむら「でも、私には他に武器なんて……」

マミ(武器? まさか勝負下着なんていうんじゃ……!)

マミ「大丈夫よ! 女子の武器は他にもあるから!」

ほむら「はい?」

マミ「具体的には私も上手く言えないけど……可愛さをアピールするとかあるじゃない!」」

ほむら「可愛さアピールって、そんなので魔女に勝てるんですか?」

マミ「魔女相手に勝負するつもりだったの!?」

ほむら「他に誰がいるんですか?」

マミ「誰って、普通に男子でしょ!」

ほむら「私捕まっちゃいますけど!?」

マミ「時と場合によるわよ! 暁美さんにはまだ早いと思うけど、多分二人っきりなら大丈夫のはずよ!」

ほむら「早いも遅いもないと思うんですけど……」

ほむら「やっぱり、練習するしかないんですよね」

マミ「そうね。練習とか新しいものを手に入れたりするといいと思うわ」

ほむら(でも私一人だったら結局今までどおりに……迷惑かもしれないけど、ここは勇気を出して言ってみよう!)

ほむら「あの、そのことなんですけど……出来たら巴さんに色々教えてほしいんです」

マミ「さっきまでも色々言ってきたけど……私なんかで良かったらいつでも教えてあげるわ」

ほむら「あ、ありがとうございます!」

マミ「どういたしまして」

ほむら「それじゃあ早速教えてほしいんですけど……」

マミ「えぇ。何を知りたいの? サイズの合わせ方とかかしら」

ほむら「いえ。サイズは今のままのを使うことにして、とりあえず実戦経験です」

マミ「え?」

ほむら「ここじゃなんですから、やっぱり外のどこか人気のない所で……」

マミ「待って待って! 外でやるの!?」

ほむら「だってここ巴さんの家ですよ?」

マミ「だからやるんでしょ!?」

ほむら「だからまずいんじゃないんですか!?」

マミ(えぇぇぇ!? もしかして暁美さんにそういう趣味が!? でも、一度教えると言った以上私にも責任が……)


<人気のない橋の下的な場所>

ほむら「ここなら大丈夫そうですね」

マミ「ほ、ほんとにやるのよね……?」

ほむら「ぜひお願いします」

マミ(仕方ないわ……これも後輩の為だもの!)

ほむら「ってなんでいきなり脱いでるんですか!?」

マミ「ほら見て! まずはこれが私の下着よ!!」

ほむら「巴さん変態さんだったんですか!?」

マミ「暁美さんもさあ早く見せて!」

ほむら「い、いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

―――――――
――――
――


ほむら「もう、誰にも頼らない」


END

タイトルはこんなだけどアンジャッシュを意識してみたり
とあるスレで、アンジャッシュ書けたら大した奴だ的なレスを見つけたので頑張ってみた

一番大切な部分が省かれたようだが

良い先輩すぎる

次の短編にはかずみ☆マギカ四巻のネタが含まれます故

まだ読んでない、完結したら読もうと思ってた、そもそもかずマギ読んでないって人は気を付けてね

















かずみ「私が見せてもらった記憶と彼女の記憶が結び付いた。彼女が素敵な子でみんなにとってどれだけ大切な子なのか分かった」

かずみ「そして生き帰らせたいと願う気持ちも」

かずみ「でも一つだけ分からない」

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「芸人魂に支配された漫談師になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「はいどうもー!ミチミチミッチーのショートコント!」

ミチル「魔女」

ミチル「ふぇっふぇっふぇ、あとはこのドラゴンの爪を入れてじっくり煮込めば若返りの秘薬が完成するのじゃ」

ミチル「よし出来た!早速飲むのじゃ!」

ミチル「ゴクゴク……うっ…うっ……うぅぅぅ~~~」

ミチル「バブー」

ミチル「って心だけ若返っちゃったよ!」

~~~~~~~~~~

サキ「あまりに面白くなかった」

かずみ「嘘だッ!!!」

Take2

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「物欲に支配されたオタクになってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「フヒヒヒ!このフィギュアの造形は実に素晴らしいですな!」

ミチル「この腰回りの脚線美なんかたまんないよねぇ」

ミチル「そういえばまだ買ってないゲームもあったっけ……」

ミチル「あの漫画もラノベも読んでないしお金が全然足りないなぁ」

カオル「いい加減部屋をフィギュアだらけにするのはやめてくれ!」

ミチル「まだまだ!こんなんじゃ満たされないよ!!」

海香「……」

~~~~~~~~~~

海香「私の貯蓄がみるみる減っていったわ」

かずみ「ごめん!」

Take3

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「製作意欲に支配された技術者になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「インスピレーション湧いてきた!」

ミチル「設計図はこれでよし!ニコ手伝って」

ニコ「ウィームシュー」

ミチル「ここをこうしてプログラムを組み込んで実演テスト!」

ミチル「駄目か!だったらこれでどうだぁ~~~!」

ミチル「やったー!遂に頭で考えたことを文章にしてくれる機械が完成したよ!」」

~~~~~~~~~~

ニコ「ラブレター作りが捗ったよ」

かずみ「待ってその話詳しく聞かせて」

Take4

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「野生の本能に支配された熊になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「ガルルルルル……ガァァァアアア!!!」

ミチル「グルルル」

ミチル「ガゥガァァ」

ミチル「グゴゴゴゴゴゴゴ」

ミチル「オガアアァァアアアアガアァァァァァ」

~~~~~~~~~~

みらい「その時のミチルをイメージしたテディベアがこれ」

かずみ「何やってたか全然分かんないッ!!!」

Take5

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「サッカー愛に支配されたサッカー少年になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「ボールは友達!部屋も模様替えしなきゃ」

ミチル「海香ー!カオルと朝錬行って来るねー」

ミチル「ヘイパスパース!」

カオル「オーライ!」

ミチル「任せて!!リーミティ・シュート!!!」

ミチル「やったー!まずは一点だよ!」

ミチル「後半まで絶対取られないようにしようね!」

~~~~~~~~~~

カオル「ただのシュートに技名付けてるのは面白かったよ」

かずみ「何で少年なの!?」

Take6

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「厨二病に支配された霊能力者になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「ククク……哀れな生者達ね。あなた達の隣にはいつも見えない影が憑いているというのに」

ミチル「可哀想に……元魔法少女達の悲痛な声が聞こえてくるわ」

ミチル「救われない魂よ、今浄化してあげるわ」

ミチル「破ぁーーーー!!!」

ミチル「これで成仏できたでしょう。せめて輪廻の最果てで新しい命に生まれ変われますように……」

~~~~~~~~~~

里美「ごめんね、ちょっと引いちゃった」

かずみ「……あれ?里美って確か私が殺し――」

Take7

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「生殖本能に支配されたエロ娘になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「もう我慢できない!」シュルッパシッ

一同「ッ!?」

ミチル「ふふっ……ねぇみんな、もっと気持ちいいことしたいと思わない…?」

カオル「いや、意味がよく分からないんだが」

ミチル「もう、鈍感なんだから……」

海香「ちょっと、どこ触って――」

ミチル「みんなで気持ちいいこと……しよ…?」

~~~~~~~~~~

サキ「興奮した」

かずみら「嘘だッ!!!」

Take8

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「闘争本能に支配された決闘者<デュエリスト>になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「速攻魔法発動!狂戦士の魂<バーサーカーソウル>!!」

ミチル「手持ちのグリーフシードを全て墓地に捨て、使い魔が出てくる限り何度でも攻撃できる」

使い魔「ピー」

ミチル「リーミティ・エステールニ!」

魔女「ウギャアアアアアアアアア」

使い魔「ピー」

ミチル「リーミティ・エステールニ!」

魔女「ウギャアアアアアアアアア」

使い魔「ピー」

ミチル「リーミティ・エステールニ!」

魔女「ウギャアアアアアアアアア」

カオル「もうやめろ!魔女はとっくにグリーフシードになってる!」

ミチル「離して!」

~~~~~~~~~~

サキ「そのまま魔力を使い果たして……」

かずみ「残念すぎるよッ!!!」

Take9

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「食欲に支配されたフードファイターになってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「はむっはふはふっ!」

ミチル「ん~~!このジューシー感がたまんないね!」

ミチル「どんどん持ってきて!」

ニコ「ノン、もう食料は――」

ミチル「だったらさっさと買ってきてよ!」

海香「……」

~~~~~~~~~~

海香「私の貯蓄がまたみるみる減っていったわ」

かずみ「ごめんって!」

Take10

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「AIに支配された機械人形になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「ハロー ミナサン ゴキゲンイカガデスカ」

ミチル「ワタシハ カズサミチルト イイマス」

ミチル「ミナサンノ ショウゴウヲ カイシシマス」

ミチル「ピピピピピガーガーピピピピ」

ミチル「マキカオル ショウゴウカンリョウ ミサキウミカ ショウゴウカンリョウ」

ミチル「カンナニコ ショウゴウカンリョウ ウサギサトミ ショウゴウカンリョウ」

ミチル「アサミサキ ショウゴウカンリョウ ワカバミライ」

ミチル「データショウゴウ フカノウ」

みらい「なんでだよー!」

~~~~~~~~~~

みらい「どうせボクなんか存在感が薄いんだ……」

かずみ「……」

みらい「謝れよー!」

Take11

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「商売魂に支配された商人になってしまった」

かずみ「え?」

~~~~~~~~~~

ミチル「はいいらっしゃいいらっしゃい、今日はグリーフシードが安いよ安いよ!」

ミチル「よっ!そこのお嬢ちゃん達!採れたて新鮮のグリーフシードはどうだい?」

ミチル「今ならなんと特別価格イチキュッパ!イチキュッパでご提供!」

ミチル「さらにさらに三つ以上お買い上げの方にはセット価格!」

ミチル「ヨンキュッパでご提供!!」

ミチル「さあさあ買った買ったっ!」

~~~~~~~~~~

ニコ「いい買い物した」

かずみ「私は赤字だよッ!!!」

Take12

かずみ「どうして私にミチルの記憶を与えなかったの?」

「……」

サキ「和沙ミチルが拒絶したんだ」

サキ「ミチルの記憶とともに蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めた途端心を失った」

サキ「戦闘本能に支配された殺戮者になってしまった」

かずみ「嘘だッ!!!」

一同「え?」

かずみ「え?」

「……」

かずみ「間違えちゃった」


おしまい

























昔カスミンってアニメあったよね、主人公みずはすで
それとは何の関係もないけど


もうお前ら普通に13姉妹として活動しろwwwwww

 今日はお昼から雨が降り始めたから、あたしが傘を持っていないことは何の不思議でもないのだ。

 収納式の机と椅子は一つを覗いて収納済みで、ただでさえ広く感じる教室をさらに広く感じる。
 一面ガラス張りの教室は水族館の水槽みたいで、廊下を歩く人から丸見えなあたしこと美樹さやかは、さながら一人で泳いでるアザラシといったところか。
 いや、そんなに丸くないはずだけど。

 我ながらくだらないことを考えているなあとは思いつつも、そうでもしないとこの時間を潰すのは難しいと思うわけで。
 委員会に所属している友人二人、まどかは保健委員として、仁美は委員長としてそれぞれ月一の定期会議に赴き、どこにも所属していないあたしはこうして一人待ち惚け。
 仁美は習い事のせいですぐに帰るらしく、鞄を持って行ったからすでにさよならは告げてある。
 他のみんなも委員会やら部活動やらですでに帰宅済み。

 雨が降っているのに傘を持っていない今のあたしは、まどか(正確にはまどかの傘と言い換えてもあながち間違いじゃない)を待っている状態なのであった。

 あぁ、それにしても暇だ。

 遠くで響く個人練習中の金管楽器による演奏に混じって、壁を打ち付ける雨の音が聞こえる。

 ふと思い立って携帯電話を取り出し、ネットの通販サイトで面白そうなクラシックのCDを探してみる。
 色々クリックはするけれど、その場で買うことはせず、どこかで、例えばCDショップなどの視聴コーナーで聞いてから買うことに決めていた。
 そうすれば、より気に入ったものを選ぶことができるし、他の掘り出し物を発掘できることもあるわけだ。
 まあ、一番の理由は、一介の中学生に過ぎないあたしはとてもじゃないが、たくさんのCDを買うお金なんて持ってないからというだけなんだけど。
 さっそくお気に入りの演奏家のまだ見ぬCDを見つけたのでチェックを入れる。
 今日にでも探しに行きたいけど、さすがにまどかを連れ回すわけにはいかないし、マミさんとパトロールにも出かけなきゃならない。

 そんなことを考えていると、教室の扉が開けられ一人の女子が入ってきた。
 目に映るのは流れるような綺麗な黒髪とすらりとした細い脚、誰が見ても認めるくらい整った顔、透き通るような瞳。
 みんなが来ているはずの制服なのに、人一倍着こなしているような錯覚に陥るほどの美人。
 そんなあいつの顔を見て、あたしは思いっきり顔をしかめた。
 別にあたしよりちょっと頭がいいからとか、そんなつまらない理由じゃない。

 転校生、暁美ほむら。

 彼女があたしの敵だからだ。

 転校生は、チラリとあたしを見ると、さっさと机と椅子を出して何事もないように座りノートを広げて宿題を始めた。
 まるであたしなんか存在せず、この教室には自分一人しかいないとでも言うように、こっちが睨みつけていたのも一切無視して自分の世界に閉じこもった。
 こういう、自分以外のことはどうでもいいといった態度がとことん気に食わなかった。
 同業者のよしみでひょっとしたら仲良くなる可能性もあったかもしれないけど、向こうにそのつもりがさらさらなく、明らかに敵視しているのだから、こっちだって警戒するしかない


 今だって隙を窺って何か狙っているのかもしれない。
 さすがに学校で騒ぎを起こすとは考えられないけど、どうにも転校生の能力が分からないから絶対とは言えないのだ。

 それにしてもさっきの目。
 あたしを「見た」というよりは、ただ視界に入れただけのような、「視た」という表現が似合う、とにかく変な感じがした。
 誰かが言った、「透き通るような瞳」というのは、多分褒め言葉じゃなくって、きっと「空っぽな」何もない様子を言い表わしたんだと思う

 うまく説明出来ないけど、なんとなく不気味だと思った。

 転校生はなんでまだこの学校に残っているんだろう。
 転校して間もない彼女は、任されている委員もなく、部活動に汗水流しているわけでもない。
 やっぱり何か仕掛けてくるつもりなのかな。
 
「あんたさあ、なんでまだ帰らないわけ」

 先制攻撃で様子見。
 このままあたしや、会議から帰ってきたまどかを狙うつもりなら、その時は容赦しない。
 もうマミさんは先に帰っちゃってるだろうし、学校だからとか周りに人がいるとか関係なく、あたしがまどかを守る。

 そして沈黙。
 相変わらず雨は止まないらしい。 
 会話すらする気がないというのが本当にムカつく。

「傘を忘れてしまったのよ。雨が止むまで待っているだけ」

 こちらを振り向くこともなくようやく、しかしさらりと答えた。
 そして、まさかあたしと似たような状況だとは思わなかったけど、だからと言って親近感が湧くわけでもない。
 それに、まだその言葉が真実だとも限らない。

「そんなの、あんたが魔法でも使ったら濡れずに帰るくらいできるんじゃないの」

「できるけど、まだ明るいのに雨に濡れず歩くなんて周りに怪しく思われるだけよ。それくらいあなただってできるでしょ。それに、そんなことに魔法を使うなんてもったいないだけよ



 ツラツラと正論を並べ立てて反撃してきた。

 別に魔法のことを意識してなかったわけじゃない。
 まどかと仁美を見送った後に、一瞬魔法でどうにでもなるなあと考え、そのすぐ後にそんな目立つこと出来るわけないなあと思い直したのだ。

 そんなことは分かっていたのに、つい言ってしまった。
 思わぬカウンターにギャフンと言わせるような良い返しが重い浮かばなくて、それがまた苛立ちに繋がった。
 転校生が悪いわけじゃなく完全な八つ当たりだけど、この怒りをどこにぶつけてくれようか。

「あなたはなぜ帰らないのかしら、美樹さやか」

「別に。まどかを待ってんの」

「そう。てっきりあなたも傘を忘れたのかと思ったわ」

「あんたってさ、ホント人の神経逆撫でするのうまいよね」

「そんなつもりはないわ。ただ、そう思っただけ」

「あぁそうですよ忘れてますよ! まどかに傘貸してもらって一緒に帰るつもりよそれが何か! どうせあんたは暗くなるまで待って一人で帰るんでしょうけどね!」

 思わず立ち上がって一気に捲し立ててしまった。
 正直、この雨の様子だと夜になっても止む気配はないので、本当に傘なしで帰るなら暗くなるのを待つくらいしなければならないだろう。
 どうせそんなことになる前に先生が貸してくれるだろう。

「そうよあんた、なんで先生に借りないのよ」

 あたしはまどかがいるからいいけど、こいつにはわざわざ待つ理由なんてないはずなのに。
 いくら転校生でも、天気が回復に向かう見込みがないことくらい分かってるはずだ。

 再び沈黙。

「待っている間に雨が止めばわざわざ借りる必要もなくなる、それだけよ。最終的には借りるかもしれないけど、特に意味なんてないわ」

 またさらりと言ってのけ、やはりなんてことない素振りを見せる。
 ただし、今度はちゃんとこっちを見ていた。
 その目はさっきまでと変わらず全てを見透かすようで、でも何かが違うと思ったのは、あいつがこっちを向いたからなのか。

 話している相手の目を見るというのは、自分を信じてくれという意思の表れで、嘘は吐いてないんだと証明したいからだと思う。
 そういう場合に限って、本心の本心では相手を騙すことを考えているなんてことがほとんどだったりする。
 それなら、あいつが残ってることには何か意味があるのかもしれないということになる。
 とにかく、こちらを見るという行為に違和感を覚えた。

 流石に考え過ぎかな。

 勢いで立ち上がってしまい、しかもバッチリ目が合ってる状態だとどうにも座り辛くなったあたしは、質問をぶつけることにする。

「あんた、杏子ってやつと組んだんでしょ。やっぱりマミさんの縄張りを奪うつもりなの」

 正確には、あたしとマミさんの、だ。
 
「どうせ違うと言ったところであなたは信じないでしょ」

「それもそうだね。そんなに人に言えないようなことしでかすわけ」

「現状敵対しているあなたに言うことでないことは確かよ」

 ほんっとにこいつは人の神経を逆撫でするのがうまいみたいだ。
 どうしてそう、一々言い方に棘を隠さず振り回して来れるんだと問い詰めてやろうかと思うほど。
 あたしにはこいつの考えは分からないけど、ただ一つ言えるのは、こいつとは友達になれないってことだけだ。
 この際だ。

 はっきり宣戦布告してやろう。

 そう思ったあたしは、仰々しくズカズカと転校生の前まで歩いてこれでもかと仁王立ちをしてわざとらしく腕を組んで、簡潔に、手短に、一文を伝える。

「あんたらには負けないから」

 こいつがどんな理由を持っていようが、どんな目的で動いてようが、どんな信念を掲げていようが、そんなことは関係ない。
 どんなベテランと組んでようがあたしが新米だろうが関係ない。
 あたしのやるべきことは、大事な人を守るために魔女も使い魔も倒す。
 マミさんがずっと守ってきた見滝原を、部外者の転校生や杏子とか言うやつに取られるわけにはいかないんだ。

 転校生は何も言わず、じっとあたしを見る。
 相変わらず、本当に見ているのかと不安になるほどに透き通った瞳。
 
 虚ろだ。
 
 そういう表現が一番似合うと思った。

 あたしはたまらず目線を下に逸らした。
 そこにあったのは4時間目に出された国語の宿題のノート――

「なに、これ」

 ではなく、小難しい計算式と簡単な絵でびっしりと埋められた宿題とはほど遠いものだった。
 書かれていることの内容は全く分からなかったけど、一番大きい丸で囲まれているのは「War」という言葉が気になった。
 確か、英語で戦争という意味だったっけ?

「それなんなの」

「あなたには関係ない」

 言うが早いかノートを閉じて、あたしは部外者だとでも諭すように無言で睨んでくる。
 あたし達を追い出すための算段を立てていたのか、あるいは何かこいつが隠してることに関係してるのか。
 いずれにしても、これ以上詮索するつもりはなかった。

「あ、あの、さやかちゃん」

 ちょうどその時、後ろの扉からまどかが顔だけを覗かせていた。
 もう話すこともなくなり自分の席に帰ろうとした矢先だったから、ナイスタイミング。
 鞄に携帯を入れて机を収納してからまどかに向かって歩き出す。
 心配そうな顔であたしと転校生を見比べてるけど、あたしはもう目を向けるつもりはない。
 多分、向こうもこっちなんて見てないと思う。
 
「お待たせ。悪いね、傘忘れちゃってさ」

「うん、それは大丈夫だけど」

「ほらほら早く帰ろう」

「えっと、バイバイほむらちゃん」

 何も言わずに扉を閉めた。

 返事は聞こえなかった。

 下駄箱まで着くと雨の音が一層大きくなった。
 
「んじゃまあ、さっそく相合傘といきますか!」

「うん。さやかちゃんが傘持ってくれる?」

「はいはい、まどかは背がちっちゃいからねー」

「酷いよお!これでもちょっと気にしてるんだから」

「ごめんごめんって!ほら、行くよ」

 可愛らしいピンク色の傘をさして一緒に歩き出した。
 こういう天気の悪い日でも使い魔や魔女を探しに行った方がいいらしいから、家に帰ったあとでまたマミさんと待ち合わせをしなきゃいけない。

 ふと見上げた空は、どこまでも厚く暗い雲に覆われていて、ずっと止むことはないんじゃないかって錯覚を覚えるほど。
 まるで、雨まで黒に染められたみたいに世界が澱んで見える。
 こんなんじゃ、いつになったら青空を拝めるのやら。

 酷く振りつける冷たい雨の中を一人で帰るのは、きっと辛いんだろうなと思って、一瞬だけあいつの顔が浮かんだ。
 
 そしてすぐに頭から消した。

流石お尻に定評のあるさやかちゃんはシリアスでもイケるね!

>>247でちょっとミスってるけど気にしなーい

どこに投稿すればいいのか迷ったけど前違う場所で書いたのをここで一気にでさらしてみる

※タイトルで丸分かりな気もするけど濃厚まどほむ注意

ほむら「まどかが友達同士なのにキスしてくる…」

第一部 まどか「ほむらちゃんキスしよっか…」

  「ほむらちゃんキスしよっか…。」

いやいや、キスしよっかではない。最近のまどかはおかしい。

二人きりになると異様に甘えてくる。

私達はただの女の子同士の友達に過ぎないというのにキスをせがんでくるのだ。

…私としては将来的には美樹さやかのように無二の親友の座を獲得したいところだが。

  「ほむらちゃんの唇ってぷにぷにって凄い柔らかいよね。ずっと重ねたくなっちゃうよ。」

いや、唇が柔らかくて…ではない。

私は何時彼女に許可を出したのだろうか?

記憶を必死で辿るが全く見当もつかない。

  「ど、どうしたのほむらちゃん?そんな険しい顔して。…も、もしかして私とのキス嫌だった。」

  「いえ、別に嫌ではないわ。」

まどかが涙ぐんでしまったので慌てて正直な気持ちを伝える。

別にまどかとのキスそのものはどうでもよいのだ。

それでまどかが喜ぶのならどうぞ好きにして欲しい。

ただ過程が気に食わないだけ。

なぜまどかは私にキスをせがむの…?

それとどうして私の返事も聞かずにキスをするの…?

  「そっか…。ほむらちゃん私とのキス嫌じゃないんだ…。えへへ、嬉しいな。」

まどかが何やらもじもじ顔を赤らめている。

たかだかキスなどという生殖行為ですらないものになぜそこまで執着できるのか。

私にはいつまでたっても理解できそうにない。

とはいえもちろんどこぞの馬の骨にキスをせがまれた所でキスしてやるつもりは毛頭ない。

人として集団の中で生きていくのに、

価値観又は倫理観と呼ばれるものを他者と共有する事は絶対欠かす事の出来ないものだ。

理解できないからといってそういった集団規範にわざわざ従わない理由がない。

そんなことしても私には不利益しか生まれないからだ。

私を評価するのは私自身ではなくいわゆる世間様だからである。

私は無駄な事が嫌いだ。

私がまどかとのキスを特別拒まないのは大切な彼女がそれを欲しているからそれに応えているだけなのだが、

まどかがその事をきちんと把握しているかは甚だ疑わしい。

  「ほむらちゃんベッド行こっか。」

  「待ちなさい、ストップ。落ち着いて、はい深呼吸。」 

さすがにそれはアウトよまどか。

>>254の続き

第二部 まどか「ほむらちゃんキスしようよ」
  
  「ほむらちゃんキスしようよ。」

またか…。

正直そう思ってしまった。

私は別にまどかとのキスが嫌だというわけではない。

嫌ではないが最近まどかがキスを求める量はおかしい。

放課後後私の家に来てずっとキスだけして帰って行く日すらある。

私としてはまどかと外でお買い物したり巴マミお薦めのケーキ屋さんに行ったりしたい。

もっと言えば他の皆とも一緒に遊びたい。

まあまどかが居ることが前提ではあるけど。

  「ほむらちゃんの口の中可愛いね…。ねぶりがいがあるよ…。」

この子は何を言っているのだろう。

そして何をしているのだろう。

今日は何時になく積極的で私の口の中に舌をねじ込んできた。

本当なら口内の雑菌を交換するような汚い事はしない方が良いと忠告したい所だが、

このテンションの時のまどかに水を差すような事を言うと烈火のごとく怒られるのである。

私は学習する。

どこぞの宇宙人ですらする事だろうがそれに加えて私には感情がある。

正直もうあの時の様な怖い思いはしたくないのだ。  

  「ほむらちゃん舌出して。」

私もここで舌を出すからいけないのだと心の中で自分を叱る。

だがここで邪魔したら絶対怒られる。

怖いのは嫌いだ。

  「じゅぶ…。じゅぶ…。じゅぶ…。」

大きな音を立ててまどかが私の舌を吸っている。

必死にお祭りなどで見かけるひょっとこの面みたいな顔をして上下するまどかは正直言ってかなり面白いのだが、

多分今笑ったら何日か無視される気がする。

それは困る。

なので必死に我慢する。

どうやら勝負は私の勝ちのようでようやくまどかが口を離してくれた。

  「…ふう。ほむらちゃんおパンツぬぎぬぎしよっか?」

  「あなたが帰ったらいくらでも着脱するわ。」

さすがにそれはアウトよまどか。

>255の続き
 
完結 まどか「ほむらちゃんキスしてよ…!」
  
   「ほむらちゃんキスしてよ…!」

今日は久しぶりにさやかやマミ、杏子達とも一緒になって遊んだ。

いや、まともに遊ぶ事がそもそも久しぶりな気がする。

そんなわけで私としては物凄く楽しかったわけだが、

私が楽しめば楽しむだけまどかは不機嫌になってゆき、

夕方になったので皆と別れまどかを家まで送り届けたらこれである。

この子は自分の家の玄関の前で何を言っているのだろう。

往来だということをわかってやっているのだとしたらなかなかまどかも度胸がついたものだ。

何故か私が誇らしい気分になった。

  「どうして皆と一緒に居るとそんなに楽しそうなの?私と二人きりの時はあんな顔しないのに。私と一緒に居るのがそんなにつまらないの?だったらそう言ってよ!変な期待なんてさせないでよ!」

だってまどか二人きりだと最近キスしかしないんですもの。

正直退屈だわ。

まどかと一緒に居るだけで幸せだから内心複雑だけど。

直接言うとかなり傷付けてしまう気がするので出来るだけオブラートに包む。

  「私もまどかと一緒に居るのは楽しいわよ?というよりまどかと一緒に居られる時間が一番幸せ。」

  「だったら…。」

  「でもね、私って嫌いではないけどキスするのが別に好きじゃないのよ。」

  「…ええ!?キスが好きじゃない女の子なんているの!?」

  「ここに居たわね。それはともかく私はまどかともっと他に色々な事がしたい。遊園地に行ったりカラオケに行ったりボーリングに行ったり、とにかく何でも遊んでみたい。」

  「そっか…。まだ早過ぎたんだね…。いけないなぁ、私。キスするまでにはもっと手を繋いだりデートしないと駄目だよね。私達中学生なのに焦りすぎだよね。」

まだ早いとかそういう問題ではないのよまどか。

この調子だとまどかの頭の中では私と付き合っている事になっているに違いない。

ズキズキと頭が痛くなってきた。

  「でもね、やっぱりほむらちゃんから一度キスして欲しいな。ほむらちゃんからの目に見える愛の形が欲しいよ。ほむらちゃんいっつもそんな素振り見せてくれないから。」

…まあここまで来たら恋人でも良いか。

そう思った。

私の目標はまどかの最高の友達になる事だがそれって恋人と大して違わないんじゃないか。

そう思う事に決めた。

おそるおそるまどかに口づけをし、ためしに舌を入れてみる。

暫く続けるとまどかの方から私を引き剥がしてきた。

ちょっと…いや、かなり傷つく。

  「ほむらちゃんって実はキス下手なんだね。いい?キスってこうやるんだよ。」

まどかがいつもよりだいぶ大人しいキスをしてくる。

これ以上私にどうしろって言うのよ…。

私は本格的に困惑してしまった。

終わり

ああ、そういえば前書いた奴だから「」内の。抜き忘れてた

今書いてるスレで普通のまどほむ書いてって言われたから引っ張り出して投稿してみた

うーんやっぱりここの雰囲気からは浮いてるなあ…すいません

ってここ一人の方がSS短編投稿するほうのスレじゃねーか!

【皆で】【更新】の方と素で間違えましたひどい誤爆しました本当にすいません

なんだ立て続けに更新が来たから本気だしたのかと思ったら

>>258
おう、びっくりした
気にしないでくださいな

>>260

ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございませんでした

また短編が才能なくて中々書けないので手元にあったパパッと投稿できるのがこれだけだったせいで…どう見てもここの作品の中で浮いてるし…

今さら言い訳してもしょうがないのですが、タブで同時に開いてて暁美ほむらにありがちな事読んだ辺りで残りはあとで読もうとそのままにしてたら何故かこんなミスを…

ウガアアアアアア!
申し訳ないし恥ずかしくて胃がキュッてするよお
おおおおおお!うわああああああああ!すいませんでしたもう大人しくして頭冷やしてきます

>>261
もう見てないかな?
せっかくだしゲスト扱いでwikiの目次に加えさせて貰ってもいいかな?
無理にとは言わないので

>>262

どうぞ煮るなり焼くなり好きになさってください

何度思い返しても何故よりによってこれを誤爆したのかと後悔してるので、
そのように扱っていただけるとしたら身に余る光栄です

ID変わっちゃったので一応酉で本人であることを証明しておきます

二人とも楽しそうだなぁ(二重の意味で)


沈みすぎで更新気づかなかった
一人称さやからしさがでてて上手い
あと百合ごちそうさまです

ここって>>1が書いた短編披露していくスレじゃないの(困惑)

このスレで百合なんて何事かと

>>266-267
ひとは間違えるものだ。
故意に荒らしたわけじゃないんだからこれ以上責めてやるな

>>268
すまない、それはわかってるし責めてるつもりもないんだぜ

さやか「とうとうここまで来たね」

――勇者 さやか Lv35

杏子「ここがワルプルギスの根城か……今更ビビんなよゆま」

――戦士 杏子 Lv33

ゆま「ゆまへーきだよ!みんなの役に立つもん!」

――僧侶 ゆま Lv33

まどか「大丈夫だよ、ゆまちゃんはみんなの中で一番勇敢だもんね」

――魔法使い まどか Lv34

さやか「さあ……行こうみんな!」

それぞれの目に希望の火を灯し城の中へと踏み出す四人!

一方その頃外で待つ馬車の中では……
                                            雑魚は邪魔だおおおりゃああああああ!!!>
マミ「……」

――踊り子 マミ Lv33

                                                    焦んなよ!サポートすんぜ>
織莉子「……」

――占い師 織莉子 Lv32

                                               手を貸すよ杏子ちゃん!バイキルト!>
キリカ「……」

――武道家 キリカ Lv33

                                                             ザラキ>
ほむら「……」

――商人 ほむら Lv31

他の四人がジト目で膝を抱えて座っていた

マミ「外は騒がしいわね」
                                                                          ぐあッ!!>
織莉子「ここまで声が聞こえてくるなんてよほど気合入ってるのね」
                                                                    杏子!ほらベホイミ!!>
ほむら「で、何で私達は馬車の中なのかしらね……」
                                                             サンキューさやか!お返しだおらあ!!>
キリカ「……今それを言うかい?」
                                                                    よーし私も!マヒャド!>
マミ「仕方ないわよ、一度に組めるパーティは4人って決まってるんだもの」
                                                                   ゆまもえっと……えいや!>
ほむら「だからってこれからラストダンジョンなのに」
                                                                  どぉだぁぁぁーーーー!!!>
織莉子「まあ、大人しく待っていましょう」
                                                                               \
ほむら「懸命ね」                                                           ドゴオオオオオオオオオオン
                                                                               /
キリカ「……でもさあ、素早くて二回攻撃で来て会心の一撃狙いやすい私の方がよかったんじゃないかなあ」
                                                                やったぁー!流石さやかちゃん!>
織莉子「今愚痴をこぼしても仕方ないわよキリカ」
                                                                   さやか大丈夫?回復いる?>
キリカ「納得いかないよ織莉子ー」
                                                               平気平気!まだまだ先は長いよ!!>
マミ「そんなこと言ったらみんな何かしらの言い分があるわよ」
                                                                     じゃあ、早く先に――>
マミ「私だって呪文の火力なら負けてないんだから」
                                                                      ッ!まどか後ろ!!>
ほむら「……」
                                                                            ザラキ>

マミ「……せっかくだから何か飲む?」
                                                                    ありがとうゆまちゃん!>
ほむら「なら、満月草のスープをお願い」
                                                                     くらえライディン!!>
キリカ「私は毒消し草のティーがいい!」

                                         ドドドドドドドゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンン

マミ「何?もう一度言って?」
                                                                      うるせえぞさやか!>
キリカ「毒消し草のティーだってば!」
                                                                さやかちゃん気合入り過ぎだよお>
織莉子「はいはい。私もそっちにするから準備するわね」
                                                                     ごめんごめんってば!>
キリカ「砂糖とジャムよろしくっ!」
                                                                 みんな!こっちに道があるよ!>
ほむら「相変わらず甘党ね」
                                                                     よっしゃー皆行くよ!>
キリカ「ハッ!甘くない旅なんてスライムのいないドラクエみたいなものだよ」

マミ「よく分からない例えね」

カチャカチャ コトコト

トトト…

織莉子「お待たせキリカ」

キリカ「ありがとう織莉子、愛してるよっ!!」

マミ「はい、暁美さんの分」

ほむら「どうも」

ほむら「ふぅ……満月草といえば、杏子が昨日勝手に焼いて食べてたわね」
                                                                   やっと二階に着いたー!!>
マミ「何ですって!?もう、あれだけ食糧は大切にって言ってるのに」
                                                        でも、休ませてくれるつもりはないみたいだなッ!>
キリカ「ちっちゃいことを気にするなよピョンピョン、どうせもうすぐ旅は終わるんだ」
                                                        気を付けてキョーコ!あいつすっごく硬そうだよ!>
織莉子「名残惜しいわね」
                                                                    だったら私の出番だね!>
マミ「この旅もいろんなことがあったわね……」
                                                               あたしも呪文でいくよ!イオラ!!>
織莉子「今でも覚えています……エンドールで勇者と出会った時のことを」
                                                                          えいやっ!>
キリカ「あぁ懐かしいね、裏切りの洞窟での一悶着とか」
                                                                         ヒャダイン!>
キリカ「よりによって織莉子を疑うもんだからなんだか印象深いよ」
                                                     ゆまちゃんはMP温存しといてね、いざという時のために!>
マミ「私は気球に乗った時が感動したわね。まさか空を飛べる日が来るなんて……」
                                                                          きゃぁっ!>
マミ「暁美さんは何かある?」
                                                                  さっそくだね!ベホイミ!!>
ほむら「……うや」
                                                                         残り三匹っ!>
マミ「え?」
                                                                       おりゃああああ!>
ほむら「ガーデンブルグの牢屋……」
                                                                            ザラキ>

マミ「……」
                                                                  そっちは粗方片付いたかー?>
織莉子「……」
                                                                     こっちにはいないよー>
キリカ「……」
                                                       みんな大丈夫?すぐにゆまが回復してあげるからね!>
ほむら「苔の生えた牢屋はなかなか居心地が良かったわよ……」
                                                           敵も手強くなってきたし少し慎重に行くよー>
マミ「ごめんなさい」
                                                                       あ、まだ一匹いた>
織莉子「ごめんなさい」
                                                                            ザラキ>
キリカ「どんまい」

ほむら「別にいいのよ。確かに武器を鑑定するくらいしか私に出来ることなんてなかったし」

ほむら「まあ、旅の資金をやりくりするのも簡単じゃなかったけど、別にいいのよ……別にね」

マミ「……で、でもほら!あなたのおかげで船が手に入ったんでしょ!」

キリカ「そうともさ友人!」

織莉子「戦闘でもよく会心の一撃でやっつけてくれたじゃない!」

ほむら「……まあ、私のことはいいじゃない。ここまで来たらあとはワルプルギスを倒すだけでしょう」

マミ「そうね。外のみんなも頑張ってるみたいだし」

キリカ「それにしても待ってる間は暇だよー織莉子ー」

織莉子「そうね、ティーももう無くなってしまったみたいだし」

ほむら「……毒消し草のティーといえば、さやかの作ったティーっていつも薄味だと思わない?」

マミ「……まあ、そういう時もあるわね」

キリカ「張り切って作るくせに気が早いからなー勇者は」

マミ「もう少し味が出るまで待てるといいんだけど」

織莉子「みんなも薄々感じてたのね」

ほむら「……」

マミ「……」

キリカ「……薄味だけに?」

織莉子「ちがっ、違うわよ?別に薄味と掛けたわけじゃないのよ?」

マミ「あら、またみんな戦い始めたみたいよ」
                                                                    みんな構えてッ!かなり手強そうだよ!!>
織莉子「あからさまに話を逸らさないでくれるかしら?」
                                                                   周りの敵は呪文で一掃するから任せて!>
ほむら「その点、巴さんや織莉子の作るものは安定感あるから安心ね」
                                                                   ハッ!上等だかかってきな!!>

キリカ「戦いといえば、せっかく武器を新調したのに意味ないね」
                                                                             マヒャドっ!>
マミ「だからそういうこと言わないの……まあ、私は魔法を使う方が多いから関係ないんだけど」
                                                                           くらええええっ!!!>
織莉子「でも防具はもったいないわ」
                                                                            スクルト!>
マミ「それもそうね。それにしても、全員分の装備を整える余裕があったなんてね」
                                                                           ぶち抜けえええっ!!!>
ほむら「……頑張ったわ」
                                                                        あらよっと!あと一撃!>
織莉子「……お疲れ様」
                                                                           キョーコ危ない!!>
キリカ「それはいいけどピョンピョンのそれほんとに防具かい?布の類のそれじゃんさ」
                                                            ゴアアアアアアアアアアアアアアアア!!!>
ほむら「面積も小さいし」

マミ「なっ、いいのよこれは!魔法耐性が上がるんだからねっ!」
                                                                            ドグシャアアアアアアアアアアァァァァァァァンン

織莉子「あ、誰かやられたわ」
                                                                              パラッ…ボロボロ…
キリカ「痛恨の一撃だ、ありゃあプッツンだ」
                                                                              ぉこ……>
ほむら「今の声は杏子ね……ご愁傷様」
                                                                        杏子おおおおおお!!!>
マミ「なんでかしらね……昔は一人死ぬ度に怒りやら悲しみやらが湧いてきたのに」
                                                                        杏子ちゃああああん!!!>
ほむら「ゆまちゃんが復活の呪文を覚えて世界樹の葉も手に入って緊張感減ったわよね」
                                                                            ザオリク>

ほむら「それになにより、私が持ってる時の砂が以外と便利なのよね」
                                                                        杏子しっかり!!>
マミ「そ、そうね」
                                                                マヒャドッ!杏子ちゃん大丈夫!?>
織莉子「その時の戦闘前までという少し面倒な仕様だけれど」
                                                              痛つ……くっそ、やりやがったなぁ!!!>
キリカ「いや、あんまり使ったことな――」
                                                                       スカラ!杏子頑張って!>
織莉子「キリカ!しーっ!」
                                                                  きっちり返させてもらうぞ!>
ほむら「……実はこれ、使う度に時間を巻き戻しているのではなく似たような別の世界に移動しているの」
                                                                  だぁぁらああああああああ!!!>
マミオリキリ「!?」
                                                               ギャァオオオオオオオォォォォ!!!>
ほむら「……だとしたらどうする?」

一同「……」                                                                 ドゴオオオオオオオオオォォォォォォォオンンン

マミ「それはちょっと怖いわね……」
                                                                  駄目押しぃっ!ライディンッ!>
織莉子「パラレルワールド?それって、元の世界の私達は……」

マミ「いなくなってる、とか…?」                                                             バキッ…メキメキョッ…

キリカ「え?なに?別にどうでもよくない?」

ほむら「まあ、確かにそうね。今を認識できていればそれで」                                        バゴゴゴゴオオオオオオオォォォォォォオオオオオン

マミ「そういうものなのかしらね…?」

<ドッッジャァァァァァァン!!

キリカ「なんだいなんだい?隕石でも降ってきたかな」
                                                                         まだやんのか!>
織莉子「上で戦闘やってた残骸……ただの瓦礫ね」
                                                             さっさとワルプルギスまでの道、開けてもらうよっ!!>
<ちょっとみんな早く降りてきてよ!これどうにかしてくれないかな!?
                                                                一気に畳みかけようみんな!ピオリム!>
ほむら「ちょっとうるさいわよパトリシア」
                                                                   ベホマラー!みんな今のうちだよ!>
マミ「そうよ、静かにしててくれる?」
                                                                    おりゃああああああ!!>
QB「いやだから僕パトリシアじゃないから!」
                                                                  どけどけぇええぇぇぇぇぇぇ!!!>
QB「キュゥべえだって何回も言ってきたよね!?」
                                                                       マヒャデドスッ!!!>
キリカ「全くさぁ、瓦礫程度でワンワン五月蠅いよしろまる」
                                                                              ザラキ>
QB「僕は馬だよ!あっ違うホントは馬でもないんだけど……」

ほむら「なに?まさか瓦礫の下敷きになったわけでもないでしょうに」                                 ドガガガガアアアアアァァァァァァンンン

QB「違うよモンスターも降ってきたんだよ!」
                                                            ギニァァァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!>
織莉子「私たちそれどころじゃないから静かにしてくれる?」
                                                                 これでとどめだああああぁぁぁ!!!>
QB「えぇー……」
                                                                     おりゃあああああああ!!>
ほむら「どうせ死んでるんでしょうに」
                                                                             ザラキ>

マミ「はぁ……でも、やっぱり最後くらい一緒に戦いたいわよね」

織莉子「あなたがそれを言ったら……はぁ……」

キリカ「なんだかんださぁ、外は楽しそうなんだよね」

ほむら「どうせ私達ははみ出し者よ……」

一同「はぁ~…………」
                                                                      ブォォォォーーーーォォン>
ほむら「何かしら今の音……」

織莉子「笛の音っぽかったわね……」

キリカ「どうせ私達にはかんけーなっしさ……」

マミ「ワルプルギスともどうせ……」

QB「うおおおおおおおおお!!!みんなしっかり掴まってるんだよ!!」

一同「へ?」

キュゥべえは突然飛び上がり空を駆けた!

中にいる四人を振り回しながら、やがて馬車は城を乗り越えて反対側に着地した

QB「僕も本気を出せば空を飛べるんだ……すごいね!」

マミ「もう、一体何事よ……」

ほむら「ぶふっ……ティーがひっくり返ったわ……」

キリカ「し~ろ~ま~る~……よし、刻もう」

織莉子「まさかパトリシアが飛べるなんて、予想してなかったわ……」

さやか「みんな大丈夫?」

マミ「美樹さん!?」

杏子「あっははは!お前ら見事に散らかってんな!」

キリカ「あんこ!?」

ゆま「怪我してない?」

織莉子「ゆまちゃん!?」

まどか「ティヒヒ、結構激しく飛んで来たんだね」

ほむら「まどか!?」

さやか「これね、『バロンの角笛』っていって馬車を呼び寄せることができるんだよ」

織莉子「ここは一体どこなの?」

杏子「決まってんだろ?ワルプルギスのいる玉座の前だよ」

マミ「あの丘の上にいるのね……ワルプルギスが…!」

まどか「ここからはみんなの力が必要なんだよ!」

キリカ「ッ!戦えるのかい!?」

ゆま「もっちろん!頑張ろうね!!」

ほむら「まさか……ずっとエンディングまで馬車で沈んでるかと思ってたわ」

さやか「マミさんはいろんな魔法で攻撃を」

さやか「キリカさんはその素早い攻撃で」

さやか「織莉子さんにはサポートを」

さやか「みんなの力を合わせてワルプルギスを倒そう!!」

一同「おおぉぉーーー!!!!」

ほむら「ところでさやか、私は何をすればいいの?」

さやか「ほむらには大役があるよ!」

ほむら「それは一体…?」ワクワク

さやか「みんなが負けそうになったら時の砂で時間を巻き戻してね!よろしくっ!」

ほむら「…………」

ほむら「やってられないわ」

ワルプルギス「ぐはぁぁぁぁ……

        何者だ お前達は?

        私は ワルプルギスの夜。

        舞台装置の 魔女として 廻っているのみだ」

ワルプルギス「うぐおぉぉぉ……

        私には 何も 思い出せぬ……

        しかし なにを やるべきかは 分かっている」

ワルプルギス「があああ……!

        お前達 魔法少女どもを

        根絶やしにしてくれるわっ!」

さやか「さあ、いくよみんな!」


みんなの勇気が世界を救うと信じて!

                   ご愛読ありがとうございました!

正直なところⅣやったのだいぶ前で、いろいろ調べながら書いたからちょっと変なとこあるかも…
あと左右読み辛くなって申し訳ない
実験的にやってみたけどめちゃくちゃになっちゃった

とりあえずよいお年を

乙です!
良いお年をー

ほむほむは8回逃げるんだろ乙

一方別世界では仲間同士ボコり合うことで熟練度を上げる魔法少女達が

実はあれ非効率だって知ったら魔女化するだろうな

一月六日 日曜日(晴れ)

 今日から日記を付けることにした。なぜなら、今日は記念すべき
僕達の子供が生まれた日だからだ。病院で待っている時はひやひや
したが、心のどこかでママを信じていたからか、産声を聞いた時は
流石だなんて思ってしまった。ママが仕事を始めてから長い間子供
がいない生活が続いていたから、きっとこれから大変な毎日になる
のだろう。結婚生活を始めたころも大変だったけど、ひょっとした
らそれ以上になるかもしれないのだ。
 なにしろ僕もママも初めてだらけ…。名前とか考えなきゃいけな
いこともたくさんある。実はコレにしようという案はもうあるんだ
けど…。明日から忙しくなるだろうけど、日記を書くのは出来る限
り続けていくつもりだ。できれば、息子が大人になるくらいまで続
けてみたい。日記を付けるのも初めてだし、今日はこれくらいにし
ておこうと思う。

一月七日 月曜日(晴れ)

 今日は一日中忙しかった。まず書かなきゃいけないのは、やっぱ
り息子の名前が決まったことだろう。
 名前は「鹿目タツヤ」だ。
 子供が生まれる前から候補はいくつか考えていて、実際に決める
となるともの凄く悩むと思っていた。でも、実は昨日顔を見た瞬間
この名前しかないという予感がした。不思議なことに、ママもどう
やら同じ名前を思い浮かべていたらしい。
 僕達の新しい家族だ。男の子は母親に似るっていうけど、ママも
父さんたちも揃って僕に似てると言った。言われてみると確かに似
てるのかもしれない。こういうことを言われる日が来るなんて思っ
てもみなかったから、少しむず痒かった。いつか僕もタツヤに行っ
てあげる日が来るのだろうか…かなり先の話だけど。
 今更ながら、家族が増えるというのは想像していたよりずっと嬉
しいものなのかもしれない。ママがミルクをあげてるのを見た時、
僕も頑張ろうと思った。明日が来るのが楽しみで仕方ないなんて思
うのはいつ以来だろうか?いろいろとやることはあるけど、それも
きっと子育ての醍醐味だ。

二月六日 水曜日(くもり)

 早いものでタツヤが生まれてから一カ月が経った。こうして日記
を書くのも毎日の習慣になったから、これからもずっと書いていき
たい。ミルクを作ったり体を洗ってあげたり、まだまだ不慣れなと
ころはあるけど、タツヤは夜泣きをしてもすぐに泣き止むし人前で
も大人しいし、よく言う手のかからない子みたいで助かる。それで
も子育ては初めてのことばかりだから、うまく出来ているのか心配
になる。タツヤは僕が撫でていても全然違う方を見ていたりするか
ら、ひょっとしてまだ親だと認識してもらえてないんじゃないかと
すら思ってしまう。ママが、一生懸命やってくれるならそれで大丈
夫だよと言ってくれるのはとても励みになるし、それだけでなんだ
って乗り越えて行ける気がしてくる。昔を思い出すようでちょっと
だけ懐かしい。
 今日はこの辺にしておく。

二月十五日 金曜日(雪)

 今日はタツヤに初めて雪を見せてやった。タツヤが生まれてから
も何度か降ってはいたけど、なんとなく外に出すのはまだ早い気が
してずっと渋っていた。でもママが、「男の子ならこれくらいへっ
ちゃらだよ」なんてことを言うもんだから思い切って外に連れ出し
たという訳だ。落ちてくる雪を必死に手を伸ばして捕まえようとし
たり、雪に触って冷たさに驚いたり、中々可愛いものがあった。こ
うして初めての経験をこれからもっとたくさんしていくことになる
んだろう。いつか息子と雪合戦が出来る日が来るのだろうか。かま
くらを作って上げられるくらい雪が積もればいいけど。

三月三日 月曜日(雨)

 今日は雨。しかも春の嵐ということで荒れに荒れたから、世間の
女の子を持つ家庭はさぞかし残念なことになっているだろう。うち
にも女の子がいれば少し暗い気分のままお雛様を飾ったりしていた
んだろうけど、うちにいるのはタツヤだけだしね。
 とまあ、こんな感じのことをママに言ったら一発叩かれてしまっ
た。タツヤはこの流れを見てなぜか大笑いしていたけど。
 ママは今日から育児休暇を終えて仕事場に復帰した。本当はもっ
と休めるんだけど、あんまり休んでたら体がなまっちゃうんだそう
だ。ママは、昔からずっとこうだ。いやなことや辛いことがあって
も、それを乗り越えた時の満足感がたまらないみたいで、どんなこ
とにも一生懸命僕とタツヤのために頑張ってくれる。そういうとこ
ろを僕は好きになったのかもしれない。
 さて、タツヤのために僕も五月人形やらを用意しておかないと。
今日も無事一日が終わった。

四月二十四日 木曜日(晴れ)

 ついにタツヤが自分で寝転んだ。ちょっと目を話した隙にいつの
間にかひっくり返っていたのだ。なんて瞬間を見逃してしまったん
だろうと嬉しさと悔しさで悶々としていたら再び寝転んだので、今
度はバッチリ見ることが出来た。本当にただ自分で寝転ぶことが出
来ただけだというのに、こんなにも嬉しいことだとは思わなかった。
タツヤがしっかり成長できているんだと実感できる。
 近所の美樹さんによると、どうやらタツヤは世間的には少し早い
方らしい。その子は半年近く掛かっていたというし、やっぱり人に
よるんだろう。せっかちなのはどっちに似たのやら。

五月五日 月曜日(くもり)

 タツヤのための初めての端午の節句ということで、今日は気合を
入れて朝からせっせと準備した。その甲斐あって、今日はとても楽
しい一日になった。おまけにママも休みだったし父さん達も遊びに
来たからかなり賑やかだった。思い切って正装させてみたけど、な
かなかいい感じだったと思う。「馬子にも衣装」だなんてよくある
言葉だけど、いざ我が子のこととなるとあまり言われたくないもの
だと実感してしまったけど。親バカと言われようと、似合っていた。
間違いない。
 せっかく作った柏餅をタツヤが食べられるようになるのは、一体
いつ頃になることやら…。離乳食離れもまだだし先は長そうだ。
 今日は疲れたからこの辺にしておく。

八月十五日 金曜日(晴れ)

 今日は久しぶりに実家に帰って来た。ついこの間も会ったばかり
だというのに、父さん達はもっと孫の顔を見せに来いとうるさい。
ついこの間離乳食離れ出来たことを報告したら、さらに喜んだ。気
持ちは十分分かるけど、そこから僕の話に移るのはやめてほしかっ
た。
 昔は田舎すぎるなと思っていたここも、こうして年に数回しか帰
って来ないようになると不思議と感慨深く感じる。僕も歳をとって
しまったということなのか。

十月三日 金曜日(晴れ)

 今日はまた記念日になった。
 ついにタツヤが「はいはい」を出来るようになったのだ。初めは
バタバタしているだけだと思っていたけど、そのうちしっかりと自
分の手足で歩き出したのだ。嬉しくて何度もはいはいさせていたら、
僕が呼んでも全然違う方に向かって行っちゃったりもしたけど、こ
れは本当に大きな進歩だ。他の子に比べて寝転びが早かった分なの
か、はいはいし始めるのは少し遅かったけど、ついにやったって感
じがした。思わずカメラで撮りまくってしまった。
 この何気ない日が記念日になるとは思わなかった。これを書いて
いる今、ママはまだ帰ってきていない。タツヤはもう寝ちゃってる
から、昼に撮ったビデオや写真を見せてあげようと思う。久しぶり
に二人で乾杯といきたいところだ。

十一月二十九日 土曜日(晴れ)

 立った!タツヤがつかまり立ち出来るようになった。しかもそこ
から歩き出そうとしたのだ。さすがに一歩目でこけてしまったけど、
つかまり立ちからいきなり歩き出すとは、ママに似てなかなか度胸
がある子なのかもしれない。
 はいはいが遅かったから心配していたけど、最近は随分いろいろ
と歩き回るようになっていたから、立ってみたくなったのだろうか。
それとも、何か気になるものを見つけたのかもしれない。このまま
順調にいけば、年が変わる頃には伝い歩きも出来るようになるだろ
う。手を取って歩かせる練習をした方がいいのだろうか?一度母さ
んにでも聞いてみた方がいいのかもしれない。

一月六日 火曜日(雪)

 タツヤが生まれてから早いものでもう一年が経った。年始で忙し
かったろうに、今日は早めに仕事を切り上げてきてくれたママと三
人で、ちょっとだけ豪華に誕生日パーティと洒落込んでみた。こう
やって三人で食事をするのも、思えば久しぶりかもしれない。たく
さん写真も撮ったから、あとで編集して部屋に飾っておきたい。
 タツヤが話せるようになるのはいつかな、なんて話も出たけど、
そろそろじゃないかなと思ってる。最近「マー」とか「カー」、や
たらママ寄りの言葉らしきものを発しているし。多分僕がママとか
母さんのことを呼ぶことが多いから、それを真似しているのかもし
れない。残念ながら、初めてタツヤに呼ばれるのはママに軍配が上
がりそうだ。
 最後に、誕生日おめでとうタツヤ。これからもタツヤが健康に育っ
てくれるなら、それが何より僕らにとって一番嬉しいことだ。

一月十日 土曜日(雨)

 全くいきなりでびっくりした。朝ご飯を作っていると、突然洗面
所からママの悲鳴が聞こえてきた。何事かと思ったら、なんとタツ
ヤが廊下を一人で歩いてるじゃないか!本当にゆっくりとだけど、
しっかりと一歩ずつ歩いてくれた。途中何度か手を突いて、何度も
駆け寄ろうかと思ったけど、後ろでママがじっと見守っていたから
僕も黙って待っていた。
 どれくらい経ったか、いつの間にかタツヤが僕の足にしがみつい
ていた。
 おめでとうタツヤ。これから君は自分の足で歩いてもっともっと
いろんなものを見て、たくさんのいろんな経験を積んでいくんだろ
う。本当に一人立ちできるまで、僕達が手を添えてあげるから。思
いっきり歩き出してほしい。

二月四日 水曜日(晴れ)

 今までも何度かそれっぽい言葉は発していたけど、今日初めてはっ
きりと「ママ」と言った。しかも続けて「パパ」と来た。もう感動
のあまりビデオを回して何度もせがんでしまった。なんにしてもよ
うやくタツヤが言葉を覚えた。
  タツヤは平均的な他の子より少し成長に遅れが見られるようだ。
こういうことを言われると不安になってくるけど、そういう時こそ
僕達が何とかしなくちゃいけないに違いない。
 それにしても、やっぱりママの方がタツヤに呼ばれる先だったか…。
少し期待していただけにちょっとだけ悔しいかな。

六月七日 日曜日(雨)

 今日もまたタツヤが新しい言葉を覚えた。最近のお気に入りは
「にゅーにゅー」だったけど、今日は「マロン」だ。一体こういう
のはどこで覚えてくるんだろう?テレビかな。
 タツヤは最近よく一人で行動をするようになった。一人で家中歩
き回るし、一人でおもちゃで遊んでいるし。外に出た時はそうでも
ないけど、家の中だと特にその傾向が強い気がする。なんだか僕と
いる時でも全然違うところに向かって話しかけているような、隣に
もう一人誰かいるような…。どうやらママも前からそう感じること
があったらしい。もう少し様子を見てみようと思う。

七月二十二日 木曜日(晴れ)

 今日は興味深い話を聞いた。近所の美樹さんとこの娘さんも、昔
タツヤと同じように、まるで誰もいない方に向かってそこに誰かい
るように話してかけていることがあったそうだ。詳しい話は覚えて
ないらしいけど、所謂「見えないお友達」というやつなのだろうか。
美樹さんの娘さんはすぐに見えなくなったらしいけど、タツヤはど
うなることやら。

十月三日 土曜日(晴れ)

 今まで何度か見えない何かに話しかけてるんじゃないかと思って
いたけど、今日遂に「まどか」という名前をはっきり口に出してい
た。しかも誰もいない方を見ながらだ。タツヤに「まどかって誰?」
と聞いても、まともな答えは返ってこない。まだ1歳なんだから当
然だけど、すごくモヤモヤとする。タツヤの見えないお友達の名前
は、どうやらまどかという名前らしい。聞いたことない名前だし、
本当にそこにいて会話しているのだろう。ひょっとしたら今も僕の
後ろにいたりして…。
 やっぱりママと相談して、今度医者に見せた方がいいのだろうか。

一月六日 水曜日(くもり)

 二歳の誕生日おめでとうタツヤ。
 早いものでタツヤが生まれてからもう二年が経った。なんだか去
年も似たようなことを書いた気がするけど、本当に月日が経つのは
早い。日記も遂に三冊目になった。タツヤが立って歩けるようになっ
たり、喋る様になったり、食べ物の好き嫌いを示すようになったり、
そしてまどかという子と話すようになったり。いい機会だから、タ
ツヤが話してくれたり、描いてくれた絵から分かったその子の特徴
でも書いておこう。
・女の子
・ピンクの派手な服
・髪は二つに縛っている
・優しいらしい
・たまに怒るらしい
・よく遊んでくれる
 こんなところだろうか。
 医者が言うには、こういうのは自然に消えるのを待つしかないそ
うだ。タツヤは絵を書いたりするのは好きみたいだけど、少しだけ
他の子と遊ぶのが得意じゃないらしい。全く苦手という訳でもない
けど、まどかということ遊んでばかりいて友達ができなくなったり
しないか心配している。
 なんて、僕があまりネガティブになっても仕方ないか。これから
もタツヤが元気に育ってくれますように。

九月二十九日 水曜日(くもり)












九月三十日 木曜日(雨)

 昨日は大変だった。おかげで日記を書く暇もなかった。
 朝からタツヤが調子が悪く、体中に赤いプツプツとしたものがあ
り、熱を計ると38度もある。すぐに病院に行って検査してもらった
ら水ぼうそうらしく、昨日はずっとタツヤの看病をしていた。ママ
にも帰って来たばかりだったのに手伝ってもらい、塗り薬を塗って
もらったり解熱剤を入れたりしてもらった。
 さっきもう一度熱を計ると37度。解熱剤が少しずつ効いてるよう
だが、しばらく発疹と高熱が続くらしいから、油断は出来ない。昔
風邪をひいたときは結構泣いたりして大変だったけど、今回はそれ
ほどでもない。流石僕達の息子だ。

十月三日 日曜日(晴れ)

 ようやく発疹と熱が引いた。予定では一週間ほどかかると言われ
ていたのに、随分早く治った。完治とは言えないが、調子は良いみ
たいだ。しかし本当にびっくりだ。昨日はまだ苦しそうだったのに、
一日で見違えるほど良くなった。
 ただ、夜中におかゆを持っていってあげた時、ドアを開ける前に
タツヤが誰かと話してるような声が聞こえた。いつものまどかとい
う子だろうか。ひょっとしたらずっと見守っていてくれたのかもし
れない。もしかしたらずっと大人しかったのもそのおかげだったり
するのだろうか?だったらいつかお礼を言わないといけないな。
 実を言うと、僕はまどかという名前を聞いたことがあるような気
がしている。小さい頃に聞いたことがあるからなのかは覚えてない
けど、少し懐かしいような響きだ。一体どこで聞いたんだろう?

十二月二十四日 金曜日(雪)

 今日はホワイトクリスマスだ。去年は特になかったけど、今年は
遂にプレゼントをねだられてしまった。もっとも、僕達もようやく
サンタになれるんだと思うとちょっとだけ感動した。それにしても
おもちゃや食べ物かと思えば、まさかお絵かきセットとは…。タツ
ヤは絵を描くのが好きみたいだから、将来は画家や漫画家になれる
かもしれない、というのは少し親バカだろうか。それでも周りの子
と比べると、かなりうまい気がする。これも親バカだろうか。
 さて、これを書き終わったら寝てるタツヤの枕元にプレゼントを
置いてこないと。

一月六日 木曜日(晴れ)

 今日はタツヤの三歳の誕生日だ。
 大きな怪我もなく、病気にもどうにか負けず、ここまで無事に育っ
てくれた。最近になって少しずつ近所の子供たちとも打ち解けられ
るようになった。タツヤも三歳になったし、そろそろ幼稚園への入
園を考えないといけないと思うけど、ママは少し心配しているみた
いだ。僕も正直なところ不安はある。打ち解けられるようになった
と入っても、まどかという子は相変わらず一緒にいるみたいだから
だ。外ではタツヤもまどかと話すことはないほとんどないけど、そ
ういうことで何か子供たちに言われたりしないだろうか。
 駄目だな、どうもネガティブな方へと考えてしまう…。うちのタ
ツヤならきっと大丈夫だろうけど、もう少し慎重に考えてからにし
よう。
 誕生日おめでとうタツヤ。

四月二十四日 日曜日(晴れ)

 今日久しぶりに三人で散歩をしていたら、中学生の女の子と出会っ
た。きっかけは、タツヤを河原の公園で遊ばせていたらその子が隣
に座って一緒に遊んでくれようとしたのだ。タツヤが「まどかまどか」
と言ってたけど、その子はあんまり動じていなかった。おもむろに
髪の毛を触ろうとしたから慌てて止めたけど、まどかというのは最
近の子供はみんな知っているものなのだろうか?でも、近所にまど
かという子のことを知っている子はいないし、あの女の子だけだっ
たのだろうか。
 僕がタツヤと遊んでいる間もママとなにやら話し込んでいたけど、
何を話していたのかは聞いても教えてくれなかった。ただ、あの女
の子のリボンがツボにハマったと喜んでいた。
 タツヤのお友達のまどかが、タツヤ以外の子とも友達なのかもし
れないというのは新しい発見だ。いつか見えなくなってしまうのだ
ろうけど、いつまでもまどかのことを覚えてあげてほしいものだ。
少なくとも、僕は忘れることはない。
 今日はこの辺にしておこう。

何?オチが無い?
オチがつくのは知久が日記書くのをやめたときだけさ!

短編集では初の改変後だけどまさか知久視点とはね

こういう話で終わらせようという案はあるけどまだ手は付けてないし、このスレが終わるのはいつになるかな

ほむらと会うまでか
その後も気になるけどどうなるやら

そういえば、時々SSWiki更新してるから「この話読み直すか」とか思い立ったら目次もあるし見に来てくれてもいいのよ
初見の人でも分かるあらすじ付き!
http://ss.vip2ch.com/jmp/1338381521

何?特にそういう話が無い?
精進します…

ずしりとくる雰囲気のある話だった

ただ、短く改行してあるせいでつい縦読みを探してしまう


少なくとも俺は新しいのがきたらいくつか読み返してるし気にしなくていいんじゃね?読み直しでレスはしないだろうし

ただ長編書いてると伏線やら誤字文法のチェックやらのせいで自分自身が一番の読者だっていうのを時々実感する
他人が読み直したくなるような話が書きたい

 少女は雪の中を歩いていた。
 夜は重く、街は瘴気に沈んでいるようだ。
 少女が散歩に出かけたのは、なんとなくだった。
 ただ、目的もなく、当てもない。
 深夜零時。
 その日はとても静かな夜で、雪の積もる音が聞こえるほどだった。
 往く道に人の気配はなく、いつか彼女に助けられた橋の上に差し掛かった。
「―――久しぶりだね、ほむらちゃん」
 そして、彼女に出会った。
「久しぶり。あなたは誰」
 ほむらと呼ばれた少女は、初対面の彼女の顔を見てほんの一瞬だけ驚いて見せ、すぐに微笑んだ。
 白いドレスの彼女は、そこにあるのが自然であるように佇んでいる。
「私は――――マドカだよ」
 マドカと名乗った彼女は、黄金色の瞳で見つめ返し、笑みを浮かべた。

       …

タイトル入れてなかった…
ごめんなさい仕切り直し

 少女は雪の中を歩いていた。
 夜は重く、街は瘴気に沈んでいるようだ。
 少女が散歩に出かけたのは、なんとなくだった。
 ただ、目的もなく、当てもない。
 深夜零時。
 その日はとても静かな夜で、雪の積もる音が聞こえるほどだった。
 往く道に人の気配はなく、いつか彼女に助けられた橋の上に差し掛かった。
「―――久しぶりだね、ほむらちゃん」
 そして、彼女に出会った。
「久しぶり。あなたは誰」
 ほむらと呼ばれた少女は、初対面の彼女の顔を見てほんの一瞬だけ驚いて見せ、すぐに微笑んだ。
 白いドレスの彼女は、そこにあるのが自然であるように佇んでいる。
「私は――――マドカだよ」
 マドカと名乗った彼女は、黄金色の瞳で見つめ返し、笑みを浮かべた。

       …

「私は――――マドカだよ」
 色だけは暖かな街灯に照らされながら、彼女は懐かしい微笑みを返す。
 降り積もる雪のように白く薄いドレスを纏い、傘も差していない彼女は、果たして寒さを感じないのだろうか。
「あなたは、どうしてここにいるの」
 どうしてだろうね、と彼女は言う。
 白い羽根のようにふわふわと墜ちる雪を、あるいはただの闇を、彼女はぼう、と見つめている。
 ほむらは単純な好奇心から尋ねた。
「あなたは、誰なの」
「私は私だよ。鹿目まどかでもなく円環の理でもなく、そこにあったはずの空白の中に存在する私」
 ……かつて彼女は言った。

  あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない。
  あなた達は、誰も呪わない、祟らない。
  因果は全て、私が受け止める。
  だからお願い。
  最後まで、自分を信じて。

 彼女の祈りは、彼女自身の存在を概念と昇華することで叶えられた。―――かつて存在していた鹿目まどかは、世界を覆す願いの果てに、世界を支える現象へと転化したのだ。
 そうして鹿目まどかという存在は、世界から消えた。
「そう。あなたのことは、まどかと、そう呼べばいいのかしら」
「うん。ほむらちゃんが呼んでくれるなら、やっぱりそうしてほしいな」
 かつてここにいた友の名前。
 目の前にいる彼女は、果たしてまどかの容姿をしているが、その人格はまどかのものではない。
 一目見て、ほむらはすぐに気が付いた。
「何年振りかしら、こうしてまどかと話すのは。―――いえ、あなたとはいつも話していたような気がするけど」
「そうかもしれないね。私はどこにもいなくて、どこにでもいるから」
 彼女はあっさりとそう言った。

       …

 それから二人は取り留めのない話をした。
 何のことはない、友人や家族のことなどだ。
 しかしほむらの話を聞くほどに、彼女は口を噤んでいった。
 こうして話しているだけで、二人の距離も、感覚も、時間さえもずれていることに気が付いたからだ。
 橋を抜ける風はどこまでも肌を傷め付け、靡く黒髪は闇に溶ける。
 ほむらはまどかの隣、光降る場所に佇み静かに白い息を吐いた。近くで見ると、着ているドレスに負けないくらい白く、あるいは透き通っている肌がそこにあり、淡いリボンで二つに結われた桃色の髪はうっすら燃えるように煌めいている。
「ほむらちゃんは、空っぽについて考えたことはあるかな?」
 唐突に、しかし極自然な流れで、彼女は尋ねた。
「空っぽ……。そこにあったものが無くなってしまった、あるいは初めから何も無かった状態。空っ欠、すっからかん、伽藍洞、空ろ、虚ろ―――零の状態と言えるかしら」
「零の状態、ね。―――確かにその通りだね。何もない零っていうのは、空っぽを形容するのにふさわしいかもしれない。でもほむらちゃん、本当にそうかな。
 だって、私は空っぽについて考えてと言われた時は、同時に外側の器もイメージするから。たとえどんなに薄くて、脆くても、外側が残ってれば、その中身が無くなったとしても、本当に空っぽになったと言えるのかな。外側には、何の価値もないのかな」
 それは場合によるわ、とほむらは言う。
 例えば瓶に入れられた水があったとして、その水を飲んで無くしてしまえば、もう飲むことは出来なくなる。その時になれば、もはや瓶に価値などない。
「そうだね。じゃあ、魂をソウルジェムに移された魔法少女の場合だったら、どうかな。魔法少女は、空っぽになっちゃったのかな?」
 ほむらは答えに窮する。
 人は魂の在り処にこだわる生き物だ。
 元々その存在を知覚出来ず、不確定な概念でしかないものであるにも拘らず、人は自らの魂を燃やし、震わせ、刻む。
 魂がその身から離されたというのなら、元々魂とはどこにあったというのだろう。
「人の体は魂と精神、それに肉体の三つで構成されるっていうけど、実は全部繋がってるものだと思うの。思考して、判断して、行動をする。あるいはその逆。健全なる精神は健全なる肉体に宿る―――肉体なくして精神は成り立たないし、精神なくしても肉体は成り立たない。魂はその二つを包むもの……その人のカラ。魂は生命の源で、心や人格、気持ちを司るものだと思う。気持ちがあるから考えるし、人格の現れる行動になる。
 ただ脳内で思考して動くだけなら、それはロボットと同じだよ」
 ほむらに思い当たる節はある。
 ソウルジェムが生命活動の一部を担う器官になっていたり、円環の理に導かれた魔法少女の体が消えてしまったりするのは、魂と肉体が繋がっているからなのだろうか。
「それだと、魔法少女に残っているのは肉体と精神だけね。それとも、魂も繋がっているから三つ揃っている、と言えるのかしら」 
「そう。全てが繋がっていると考えたら、その子自身は全く空っぽでもなんでもない。魂という外側が無くなっちゃえば、中身は溢れるしかなくなるもんね。それなのに、魔法少女になった子は、まるで自分が何にもなくなっちゃったみたいに感じてしまう子が多いの。
 これって変だと思わない? その子は本当に空っぽになってはいなくて、精神も肉体もちゃんと残ってるはずなのに。
 本当の空っぽっていうのは、あったはずの中身や周りにあるはずの外側……精神も肉体も、魂も、完全に何も無くなった時に初めて言えるんだよ」
 彼女からは、悲しそうだとか寂しそうだという表情は一切読み取れない。
 そこに本当に存在しているのか、こうして話しているほむらですら不鮮明だ。
 彼女の頭の上には全く雪が積もっていなかった。
「奥が深いわね、空っぽ。あるかないかの二極化と思っていたわ」
「それもまた一つの答えかもしれないよ。少なくとも、私は、魔法少女達が空っぽだと思ってる状態は―――その境界はあなた達が思ってるほど脆くないんだよって、伝えてあげたいの」
「……それが、あなたの願いなの?」
「違うよほむらちゃん。―――私がその願いの結果なの。あなた達は空っぽじゃないんだよって鹿目まどかが願ったから、今の私がここにあるんだよ」

       …

 ほむらは空っぽについてもう一度考えた。
 魂を失っても魔法少女は、なお空っぽではない。
 なぜなら、精神も肉体もそこに残っているから。
 しかし―――ほむらは鹿目まどかについては、やはり当て嵌まりはしないだろうと思う。
 彼女の肉体は消失してしまっており、魂や精神すらもはや残っているはずがないだろうからだ。彼女の言うところの空っぽに、彼女は既になっているのだ。
 ならば、本当に零になってしまった目の前にいる彼女は、一体何者だと言えるのか。
「私はマドカだよ。―――鹿目まどかが概念になって消えた魂の後に残った存在に在ったもの。鹿目まどかの存在そのもの。本質――――って、誰かが言ってたかな。
 鹿目まどかの魂も精神も肉体も、全てこの世の理から外れてしまった……。けれど、唯一この世界に残っていたのは、彼女が居たという"存在〟だった。あなたがいたから、彼女の存在というカラは消えることなくこの世に留まり、その結果私が生まれたの。鹿目まどかが本物の空っぽになるのは、ほむらちゃんというカラが無くなった時だよ」
 それは違う、とほむらは思う。
 ほむらはほむらであり、まどかはまどかだ。
 他人の存在がその人の外側になることなど有る筈がない。
 まどかの最後のカラは、きっとほむらが身に付けている赤いリボンに他ならないのだろう。
 それこそが鹿目まどかが存在していたという、唯一の証なのだから。
 しかし、ほむらはそれを口にしなかった。
「ほむらちゃんが、私の最後の外側なんだよ」
 彼女は懐かしい笑みを浮かべた。
「――――私が、あなたの境界なのね」

       …

       ◇

 それから――
 ほむらは彼女に手を振って、一人で橋を渡った。
「さようなら、まどか」
 彼女はほむらに手を振らず、そこに立っていた。
「さようなら、ほむらちゃん」
 ほむらはもう一度、彼女に手を振った。
 振り向いた時、そこには誰も存在していなかった。


 少女は白い雪の中を歩いていた。
 あの日―――まどかに助けられた日は、規則的な模様を描く地面ばかり見ていた。
 今は前を見るしかない。
 夜道は危険なのだから。
 少女は、ただ歩くことに必死で、どこまでも黒く濁り切った世界を、しかしその足取りを緩めることなく進む。
 その日はとても静かな夜で――
 いつまでも少女達の声が響いているようだった。



タイトル通り空の境界のパロというかなんというか
なんかこれでこのスレ終わっていいんじゃないかって気もしたけどまだだ、まだ終わらんよ

元々は安価で1レス選手権のほうで書いたお題だったけど、なんかもったいなかったので自分なりに進化させてみた
自分の中では魔法少女と空っぽ(虚ろ)の関係がかなり深くなってるのでそれとなく伝わればそれ幸い

乙であります

杏子「ヘックシュ!」

ほむら「ッ!」

杏子「んあー、悪い、ティッシュ貰うぞ」ズズッ

ほむら「杏子……あなた、今何をしたの?」

杏子「うん? なにってくしゃみしただけだけど」チーン

ほむら「そ、そうよね……気のせいかしら」

杏子「なんなんだよ?」

ほむら「いえ、なんでもないわ。風邪でも引いたの?」

杏子「熱はないんだけど最近やたらくしゃみが出るんだよ……鼻も詰まるし痒いし、あと目も痒くてさ」

ほむら「それって花粉症じゃないの?」

杏子「なに!? 魔法少女って花粉症になるのか!?」

ほむら「それは知らないけど、この季節に鼻詰まりや目の痒みが出てくるってことはそういうことなんじゃない?」

杏子「なんてこった、保険効くかな……」

ほむら「あなた持ってたの!?」

杏子「めんどくせえなあ」

ほむら「薬とか市販のやつ買えばいいじゃない」

杏子「薬局はよく行くぞ。食いもんをぬす」

ほむら「セッ!」

杏子「目がッ!」

ほむら「で、食べ物をどうするって?」

杏子「ブェックシ!」

ほむら「ッ!」

杏子「うぅ辛い……ズズー……あ、買います、はい」

ほむら「あなたやっぱりなにかしたでしょう!」

杏子「はぁ? だから、くしゃみしかしてないだろ」ズビッ

ほむら「じゃあ誰の仕業だって言うのよ!」

杏子「うん? ……お前、なんか変わったか?」

ほむら「ギクッ」

杏子「なんだろう、なんか違和感がエッキシ!」

ほむら「ひっ!」

杏子「ティッシュティッシュ……」チーン

ほむら「これは一体どういうことなの……」

杏子「ふぅ……で、なにが……」

ほむら「……」タユン

ゴゴゴゴゴゴゴ

杏子「……」

ほむら「えっと」

杏子「分かった!!」

ほむら「!?」ビクッ

杏子「時間停止使ったな!」

ほむら「…………えっ?」

杏子「そんでその隙に詰め物をせっせこ詰めたんだろ! しかも少しずつ大きくすることで……ア……アナ体験? とかさせるつもりだったんだな!」

ほむら「違うわよ!」ユッサ

杏子「うわっ! 揺れてる! 一生拝めない映像見ちまった!!」

ほむら「ちょっとそこに直りなさい」

杏子「なるほど、確かに詰め物じゃないみたいだな」ボロッ

ほむら「証明のためとはいえ見せるのは流石に恥ずかしいわね……」

杏子「つーかお前ブラしてたんだな……軽くカルチャーShockだ」

ほむら「ここと隣町にどんな文化の違いがあるっていうのよ」

杏子「クシュン」

ほむら「ひゃっ!」

杏子「うへぇ辛い……」チーン

ほむら「ほら! やっぱりあなたのくしゃみのせいよ!」

杏子「はぁ? そんなことありえんのかよ」

ほむら「私だって信じられないわよ……でも確かに! 私のおっぱいが成長してるの!!」

杏子「フゥ……ほむら、お前疲れてるんだよ」

ほむら「夢だったらどんなに……あ、いえ、これはこれでいいのかもしれないけど」

杏子「それはどうでもいい」

ほむら「ところでさっきから言うべきか言わないべきか迷ってたんだけど……」

杏子「……?」

ほむら「急激におっぱいが成長したせいでさっきから胸が苦しいのよ……吐きそう」ウップ

杏子「なっなにいィィィィィィィ!? 今ここでか!?」

ほむら「さすがに伸縮性に定評のあるスポーティな奴でももう限界みたいね……とにかく一旦着替えるから向こうに」

杏子「クチュン」

ほむら「……ウェップ」

杏子「うわあやめろ馬鹿! こっちくんな!」

ほむら「いいから早く出て行きなさい……部屋を昼間に食べたラーメンまみれにしたくないのは私もなのよ」

ほむら「……」モゾモゾ

ほむら(生で見ると半端ないわね……これが本物のおっぱいというやつなのね)タプタプ

ほむら(多分1くしゃみで1カップくらい大きくなってる気がするから、今はきっとFかGね)

ほむら「……フンッ!」ユッサ

ほむら「ぬぅ~~~~ッ!!!」ゴロゴロ

ほむら(イタッ! 信じられないくらい揺れたわ……! 軽い凶器じゃないの!!)

ほむら(巴さんはいつもこんなものをぶら下げて生活して……)

ほむら「ッ!?」バッ

杏子「……」ニヤニヤ

ほむら「普通! 巨乳を手に入れたらまずそれを揺らすのは普通の行為故!!」

杏子「ウンウン、ソウダネ」

ほむら「誰のせいでこうなったと思ってるのよ!」

杏子「ハ」

ほむら「ッ!」ビクッ

杏子「なんてね」

ほむら「……」

杏子「で、どうすりゃそれ治るんだ」ボロッ

ほむら「こっちが聞きたいわよ」

杏子「フェッキュショイ!」

ほむら「っ!」

杏子「んあー……鼻が止まらん」チーン

ほむら「ついにここまで大きくなってしまったわね」タユン

杏子「うわー、流石にキモイな。似合わな過ぎだろ」

ほむら「キモイとか言わないで……軽くへこむから」

杏子「まあおっぱいはへこんでないわけだが」

ほむら「黙らっしゃい」

杏子「マミは一体何を思ってこんなもんぶら下げてんだろうな」

ほむら「……」

杏子「どうした?」

ほむら「見せびらかしたい」キッ

杏子「……は?」

ほむら「この大きさなら間違いなく巴さんに勝てる! 今こそ勝機と見た!!」

杏子「なんの勝負してんだよ」

ほむら「ことあるごとにおっぱいでセックシュアピールしてくる巴さんに勝ちたいと思わないの!?」

杏子「いやだからなんの勝負なんだよ」

ほむら「早速出かけるわよ杏子!」

杏子「エェーめんどくせーよー」

ほむら「あとで甘いの三個あげるから」

杏子「フム、それであたしが釣れると思ってるならだいぶ舐められたもんだな……まあ行ってやるけどさ」

ほむら「さあ、行くわよ」

ガチャッ

杏子「ヌエックシュ」

ほむら「ひぃっ! あんまり大きくさせないで頂戴! 丁度いい大きさのブラが無いからいろんな布をさらしっぽく巻いてるだけなのよ!」

ほむら「おかげで擦れていろいろと痛いんだから!」

杏子「いやだって、外は花粉が……クチュッ!」

ほむら「分かった分かったから! マスクと薬買ってくるから!!」

三十分後

ほむら「……」ドヨーン

杏子「おう、おかえり」

ほむら「これ……マスクとそれっぽい薬……」

杏子「元気ないな。出掛ける前の威勢はどこいった」

ほむら「分かってるでしょ! 買い物中に遠慮なくくしゃみしてんじゃないわよ!! 少しは気を使いなさい!!」

杏子「まあ、なんとなく分かってたけど、またでかくなってるな……まさかの羞恥プレイか?」

ほむら「さらしに使ってた布が破れたから、時間止めてお金だけ置いて出てきたわ」

杏子「ズッケー!」

ほむら「さあ、今度こそ巴さん家に行くわよ!」

杏子「マミを呼べば買いに行かなくて済んだのにな」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ほむら「……何で言わなかったのよ」

杏子「言う前に出て行っちゃったからまあいっかと思ってさ。んじゃあマミんとこ行くか」

アナ体験(意味深)

三十分後

マミ「お邪魔しまーす。珍しいわね、暁美さんが誘ってくれるだなんて」ガラッ

杏子「……」ボロッ

ほむら「……」ボロッ

マミ「……お邪魔しました」

ほむら「待っていかないで!」

マミ「何か……うん、まあ、あったんでしょうけど……それより暁美さん」

ほむら「なにかしら」タユン

マミ「……大丈夫、生きてればきっといいことあるから」ブワッ

ほむら「えっ何その反応!? 違うわよよく見て!」ガバッ

マミ「いいの! 無理して見せてくれなくても!! その気持ちはちゃんと分かってるから!」プイッ

ほむら「いいからこっちを見なさいよ!」

マミ「見た見た! 超見たから大丈夫よ!」プイッ

ほむら「違アアアアアう! 本物なんだってば!」

マミ「そうよね! どう見ても本物っぽかったわね!」プイッ

ほむら「ぽくない! 本物ッ!!」

杏子「ヘックシュ!」

ほむら「やっ! ほらまた大きくなったわ」

マミ「じゃっじゃあ私そろそろ帰るからこの辺で……」

ほむら「いいからこっちをミロ」クイッ

マミ「いやあの、私そういう趣味は」

ほむら「趣味とかじゃないから! こちとらもう羞恥心とかとっくにどこかに蒸発してるのよ!」

マミ「……」ジッ

ほむら「これで分かったでしょ? 本物だってことが」

杏子「なんかさ、あたしがくしゃみしたらでかくなるんだってさ」

マミ「……」

ほむら「信じられないでしょうね。でも事実よ」

マミ「……」スッ

ほむら「三本。ちゃんと指見えてるから、正常だから」

マミ「……」ピトッ

ほむら「熱なんかないから」

マミ「……」チラッ

ほむら「暖かくなってきたけどまだ4月1日じゃないから」

マミ「えっと…………説明を求めます」

ほむら「杏子がくしゃみをした」

杏子「ほむらのおっぱいがでかくなった」

ほむ杏「ドゥーユーアンダースターン?」

マミ「1ミリも分からないことだけ分かったわ」

ほむら「私達だって訳が分からないのよ。でも、事実なの」

杏子「あたしがどうやら花粉症っぽくてさ。くしゃみする度にうぎゃっとかメコリッとか叫ぶんだよ」

ほむら「言ってない言ってない」

マミ「それで、どうして私を呼んだの?」

ほむら「いや、なんだか見せびらかしたくなって」

マミ「あぁそうなの……」

ほむら「正直ここまで大きくなるとは思ってなかったわ……さっきからくしゃみをされっぱなしなせいで、育ちまくってるのよ」

杏子「ギネス級だな。キモイ」

ほむら「率直な感想を淡々と述べないで」

マミ「確かにあんまり大きくなりすぎても不便よね」

ほむら「普段からおっぱいをぶら下げている巴さん、何か解決策はないですか?」

杏子「そうだよ、普段からおっぱいをぶら下げてるマミならなんかいいアイディア思いつくんじゃないのか?」

マミ「何かしらそのトゲのある言い方……とりあえず、そのままだと確実に垂れるわね!」キリッ

ほむら「ヒィッ! おばあちゃんみたいなのは嫌です!」

マミ「ブラジャーを買ってきましょう! 特注サイズのやつを!」

ほむら「でもそれって根本的な解決にならないんじゃ……?」

マミ「甘いわね! まずは目先のことを考えて対処していかないと本当に取り返しがつかなくなるわ!! どうやって戻すかはその後!」

杏子「クッション!」

ほむら「うっ……また大きくなった……」

マミ「恐ろしいわね……どこまで育つのかしら」ゴクリ

杏子「もはや人間のものじゃねえな。化け物おっぱいだ」

ほむら「人事だと思って……大体あなたのせいなんだから」

杏子「くしゃみしただけだろ! あたし関係なくないか!?」

ほむら「そのくしゃみに何か秘密があるのは間違いないわ!」

杏子「エッキシ!」

ほむら「ひっ……」

杏子「ズズ……なんかもうおっぱいが本体みたいだな」

ほむら「……フゥ」

杏子「どうした?」

ほむら「正直体が重いわ」

マミ「まあ、胸だけで体重以上ありそうだものね」

ほむら「ハァ……なんか、最初の方はいいかなって思ってたけど、正直邪魔ね、コレ」

杏子「今更かよ」

ほむら「最初はアレよ? 普段から見せつけてくる巴さんに勝てると思ってちょっと喜んでたのよ」

マミ「何の勝負?」

ほむら「でもね、気付いたの……コレいらないわ。生きていく上で全く必要ないもの」

ほむら「無駄に大きくても重いし気持ち悪いし周りの人に変な目で見られるし、いいことなんて何にもない」

ほむら「おっぱいは大きすぎてはいけない……むしろ無い方が体も軽くてなんでもできる……!」

ほむら「そう、貧乳こそ至高なのだと……!!」

マミ「なるほど、いわゆる芥川理論ね…!」

杏子「エッ?」

マミ「芥川先生の『鼻』という話を知ってるカシラ? 鼻の大きなお坊さんがいて、どうにか小さくしようとしていたの」

マミ「ある日とうとう小さくなったのはいいんだけど、鼻が無いせいで落ち着かなくなって弟子にも笑われて、結局元の方が良かったんだと気付いたってお話し」

マミ「それを芥川理論というのよ……!」

杏子「嘘吐け! 聞いた事ねえよ!!」

ほむら「もう私おっぱいが欲しいなんて望まないわ! だから早く誰か元に戻して!!」

杏子「それが出来たらとっくにやってるっつーの!」

ほむら「うぅっ……一生このまま大きくなり続けて、いつしか地球よりも……」グスッ

杏子「いやいや、そうなったら斬るわ」

ほむら「物騒なこと言わないで!」

杏子「なんか、なんもしてないのに疲れた……」

マミ「そういえば、いつの間にか暗くなってるわね。そろそろお腹が空く頃かしら」

杏子「ふぁ~……それより一眠りしたい気分だ」

ほむら「あれ?」

マミ「あら?」

杏子「ん?」コスコス

ほむら「縮んだ……なんか一瞬で元のサイズに縮んでるわ!」

マミ「いつの間に!?」

杏子「全然気付かなかったぞ!?」

ほむら「ありがとう神様! 私の願いが届いたのね! 私これからも貧乳キャラとして生きていくわ!!」

マミ「なんだったのかしら一体……」

杏子「ファックショ!」

ほむら「えっ」

杏子「つれー……どうした?」

ほむら「やっぱり大きくなったわ……1カップだけど」

マミ「じゃあやっぱり佐倉さんのくしゃみのせい?」

杏子「知らねーっての……ふぁ~」

ほむら「あ、戻った」

マミ「……まさか」

杏子「ん?」

マミ「佐倉さんが欠伸をしたら元のサイズに戻るんじゃないの……?」

杏子「マジか……どっかの大魔王かよ」

ほむら「そういえばさっきも欠伸してたわね」

杏子「まあなんだ、解決法が見つかって良かったじゃねえか!」

ほむら「それもそうね」

マミ「それじゃあなんとかなったところで、せっかくだからこのまま晩御飯にしちゃいましょうか」

ほむ杏「ご馳走様です」

マミ「手伝うつもりはないみたいね……何かしましょうよ、何か」

杏子「ところでさー」

ほむら「何かしら?」

杏子「一体いつまでそのまんまなんだろうな?」

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「ねえ、四回くらいくしゃみしたらもう一生くしゃみと欠伸しないでくれる?」

杏子「まずアンタがやれ」

マミ「芥川理論はどこに行ったのかしらね……」

結局三日間続いたらしい

原因は不明だとか


何でこんな話思いついたのか覚えてない


今晩うなされそう
アナ体験

これはキュゥべえの純愛なんやな

ほむら「何度繰り返してもまどかを救えない……メモでも取りながら目的をはっきりさせたいわね」

ほむら「まどかを救うのがまず一番の目的」カキカキ

ほむら「みきさやか……彼女はよく魔女になるし救っておいた方がいいわね」カキカキ

ほむら「ともえさんは味方になってくれるのかしら……いつかみたいに殺されかけたらたまらないけど、救えるに越したことはないわ」カキカキ

ほむら「きょうこ……彼女はきっと協力してくれるから、救う必要があるわね」カキカキ

ほむら「無理だと分かっていても、できることなら全員救いたい……私がやらなければならないことは……」カキカキ

まどか
みきさやか
ともえさん
きょうこ
すくう!

ほむら「…………」







ほむら「!?」ビクッ

ニコ(イベントの地味な嫌がらせを考えよう……)

ニコ(豆まきの豆を納豆にする)

ニコ「…………」

ニコ「ククク」

かずみ「なに笑ってるのー?」

マミ「まずみかんの皮を手に入れるでしょ」

マミ「それを水と一緒に煮てしばらくしたら取り出すの」

マミ「これでみかん洗剤の完成よ!」

ほむら「なるほど、これで台所回りの汚れが取れるんですね」

マミ「ソウルジェムの濁りが綺麗になるの」

ほむら「え?」

マミ「え?」

QB「え?」

さやか「…………」


まどか「ねえねえ、今日のさやかちゃん大人しすぎない?」

仁美「表情に陰が濃くなったというか、物憂げというか」

ほむら「いつもの活発さが全くないわね」

まどか「ん?」


男子1「おい、今日の美樹どうしたんだ?」

男子2「いつもはうるさいくらいなのにやたら静かだ」

男子3「クール系にイメチェンか…!?」

中沢「今更な気もするが……だが正直どう思う?」

男子1「黙ってればアリだ」

男子2「なんか抱え込んでそうな女子ってのはアリだ」

男子3「ショートヘアからの明るいイメージと反するクールさ……ギャップがたまらん」


まどか「さやかちゃんがモテモテに…!?」

仁美「ほむらさんの真似でしょうか?」

ほむら「やめて」



さやか(あぁもう虫歯痛い……最近炬燵でアイス食べるのがマイブームだったもんなぁ……)

さやか(こんなとんでもないおまけが付いてくるとは……)

海香(ブラックサンダーおいしいわ……)

海香「…………」

海香(ブラックって人がいたら、「あ、ブラックさんだー!」って呼んでるようなものだし、ブラックさんにとっては迷惑な話ね)

海香「…………」

海香(逆に言えば「○○さんだー」って言う時は「○○サンダー」って言ってるのと一緒よね)

海香「…………」

海香(「御崎サンダー」、「マミサンダー」、「奥サンダー」、「太陽サンサンサンダー」)

海香(「私の考えた話が絶サンダー」、「良い編集に出会えなくって非サンダー」、「私が舐めたのは辛サンダー」)

海香「…………」

海香(良いからネタ考えろよ私……!)

かずみ「あっ、海香にまた角が生えてる」

カオル「こりゃ雷が落ちるな」

さやか「こんなコネクトは繋がれない」


さやか「目覚めたトーコロはー走りー出したー」

まどか(ジョージ!)

さやか「こんなMagiaはボスっぽくない」


さやか「子供ーの頃 ゆーめに見てた いにしーえーの魔法のように」

さやか「闇さーえー 砕くー 力で」

さやか「ホモエームー 君にー 会いたい」

まどか(ホモM!)

織莉子「どうぞキリカ、お茶よ」

キリカ「ありがとう織莉子!」ゴク

キリカ「ブーッ!」

織莉子「どうしたの!?」

キリカ「ぺっぺっ!これ本当に砂糖とジャム三杯入れてくれたの!?なんだかすっごくしょっぱいんだけど!」

織莉子「あら!私ったらうっかり」

キリカ「ふふっ、織莉子でも砂糖と塩を間違えることがあるんだ」

織莉子「砂糖と間違えて納豆を入れてしまったみたい」

キリカ「それ間違えるかなぁ!?」

さやか「歴戦の戦士ってみんな膝に矢を受けたことがあるんだって~」

まどか「へぇ~そうなんだ」

――――
――


まどか「……」グググッ

まどか(これで私も歴戦の戦士――ううん、魔法少女に…!)

ほむら「なにしてるの?」

まどか「ひゃっ!」チュイン

ほむら「なんで矢を自分の足に向けてたの?」

まどか(あぁ、どっか飛んでっちゃった……)

まどか「えっと、その、蚊が止まってたっていうか」

ほむら「ダイナミックすぎるわよ!」


マミ「うっ…うぐっ……」ガクッ

さやか「大変だー!マミさんが刺客に膝をやられたー!」

ほむら「鹿目まどか、あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友達を大切にしてる?」

まどか「うん、大切だよ。家族も友達のみんなも、大好きで、とっても大事な人達だよ」

ほむら「本当に?」

まどか「本当だよ。嘘なわけないよ」

ほむら「もしそれがほんとうなら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね」

ほむら「さもなければ、全てを失うことになる」

まどか(今とは違う自分に……?でもそんなこと不可能だよね)

まどか(私達の体は日々成長を続け細胞は生まれ変わり常に新しい情報を取り入れてるし、考え方だって出来ごとによって簡単に変わっちゃうし)

まどか(私が意識してなくてもいつの間にか違う自分になってるのが人間だし……)

まどか(違う自分になろうと思うなって言われてもそんなの無理なことは分かってるはずなのに、なんでそんなことを……)

まどか(も、もしかして、私に……私に死んでほしいって思ってるんじゃ…!?)

まどか「ほむらちゃん酷い!そんなのあんまりだよ!!絶対にほむらちゃんの言う通りになんかならないんだからね!!」

ほむら「ええっ!?そんなレベルで否定するの!?」

ただの1レスネタ集
近いうちに同じ感じで更新予定
安価で1レスで書いたネタとか引っ張ってますごめんなさい

さやか「マミさん、魔法少女やってて良かったことって何かあります?」

マミ「よかったこと?そうね――」

マミ(えっと、なにを伝えればいいかしら……)

マミ(魔法を使って化け物みたいな魔女を倒す……大変なことばっかりだったわ)

マミ「……ほ……………もの……………おす………………」ブツブツ

マミ(魔法でどかーんと敵を倒すばかりで……でも願いのおかげで生きていられるわけだし)

マミ「ま………ん………………………………がい…………」ブツブツ

マミ(命がけで危険な目にもあうし、大変なことばっかりだけど……街の人達を助けることができたわけだし)

マミ「い…け……め………………ん…………………………」ブツブツ

マミ「たくさんの人を助けられて良かったわ」

さやか(ホモの雄、マン、GUY、イケメン……を、助けられてよかった……?)

さやか(男ばっかり…!?)

二人で登山に来ました

キリカ「織莉子、あの木何て名前だろう?」

織莉子「桐か!」

キリカ「あれ、なんか工具が落ちてる」

織莉子「錐か!」

キリカ「なんか急に靄が出てきたよ!」

織莉子「霧か!」

キリカ「うわぁ落ちるぅー!」

織莉子「キリカァーーー!!!」

杏子「…………」タタン スタッ タタタッ

ほむら(流石杏子、カンペキな足捌きね)

さやか「だったらこっちはランペキだ!」

ほむら「!?」

仁美「うふふふ」

さやか「どうだ!」

ほむら「…………」


藍碧(らんぺき)―――青に近い緑、青緑

ニコ(イベントの地味な嫌がらせを考えよう……)

ニコ(クリスマスのツリーを巨大キノコで作る)

ニコ「…………」

ニコ「ククク」

カオル「思い出し笑いか?」

マミ「無理してカッコつけてるだけで、怖くても辛くても、誰にも相談できないし、一人ぼっちで泣いてばかり」

マミ「いいものじゃないわよ。魔法少女なんて」

まどか「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」

マミ「……そうね。そうなんだよね……本当に、これから私と一緒に戦ってくれるの?傍にいてくれるの?」

まどか(そばにいて…?でもそれって不可能だよね)

まどか(お互いの都合もあるからいつでも一緒に魔女退治が出来るなんてあるはずないし、そばにいるってことは動きづらくなって魔女に狙われやすくもなるし)

まどか(マミさんだってそんなこと分かってるはずなのになんでそんなことを……)

まどか(もしかして、『そば』っていうのは『蕎麦』の方で、『にいて』は『煮て』って言ったとか!?)

まどか(だとしたら蕎麦がでろんでろんに伸びちゃうよ!!)

まどか「マミさん酷い!食べ物を粗末にしちゃダメなんですよ!!」

マミ「何の話!?」

杏子「あんた、卵産む前の鶏シメてどうすんのさ」

さやか「じゃあ逆に卵産む前の鶏を開いたら!?」

杏子「開く……!?」

さやか「こう、お腹からかっ捌いて」

杏子「怖い想像すんなよ」

さやか「!?」

杏子「食物連鎖って知ってる?学校で習ったよねぇ……弱い人間を魔女が食う、その魔女をあたしたちが食う」

さやか「じゃあ逆に人間に魔女が食べられたら!?」

杏子「人間に……!?」

さやか「こう、お腹からかっ捌いて」

杏子「だから怖い想像すんなよ!」

杏子(なんかあたしが「食うかい」って言ってるせいでネタみたいに思われてんだよなあ)

杏子(そんなつもりないっての!こうなったら別の言い方考えた方がいいかもな)

杏子(「食べるかい」……あたしっぽくねーかな)

杏子(「食えよ」……んー、ちょっと命令っぽいな)

杏子(「食べろよ」……普通すぎるか)

杏子(一体どうしたらいいもんか……食えよ……食べろよ……食べ……食え……)

ゆま「ねえキョーコ、お腹空いた」

杏子「たえよ!」

ゆま(耐えよ!?)

ゆま(断食!?)

さやか「こんなルミナスは頬ずりできない」


さやか「呼ーんだ希望辿って 止めた世界を超えた」

さやか「諦めない思い いつしか こーこーろー繋ーげーたー」

さやか「泣ーいていたってー笑って あーしたー迎ーえに行こう」

さやか「決めた誓い辛ーくてー たーおれーてーもー」

さやか「君のートコーローをー まーもーるーたーめー」

まどか(またジョージ!)

さやか「こんなひかりふるは救済できない」


さやか「いーかーりーやー」

まどか(ちょうさん!)

マミ「アルマディッリディリウム=ウルガーレ…?」

マミ「なんだか分からないけどカッコいい響きね!」

マミ「どういう意味なのかしら」カチカチッ


([[[[[)<

オカダンゴムシ
Armadillidium vulgare


マミ「…………」

杏子「うぐっ、ヒック、えぅぅグスン」

まどか「……なんで泣いてるの?」ヒソヒソ

さやか「ほら、あたしらはお守りのグッズがあるのに杏子だけないから」ヒソヒソ

マミ「鹿目さんが心願成就、暁美さんが学業成就、美樹さんが恋愛成就、私が厄除成就……」

ほむら「杏子、あなたには家庭円満のお守りを作ってあげるから」

杏子「そんなご利益なさそうなのやだーーー!」

ニコ(イベントの地味な嫌がらせを考えよう……)

ニコ(七夕の短冊をこんにゃくにする)

ニコ「…………」

ニコ「ククク」

海香「!?」ビクッ

詢子「お前には実は双子の姉がいるんだ」

まどか「え?」

詢子「名前は……まろか」

詢子「鹿目まろか」


           「;:丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
             ト、;:;:;:丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
           {::ト、:;:;:;:;:;:` '' ー―――;:;: '|

            l::l . 丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
            ',:i r- 、、` ' ―――一'' " .|
             || ヾ三)       ,ィ三ミヲ  | まろかが
             lj         ゙' ― '′ .|
            | , --:.:、:..   .:.:.:.:..:.:...  | 妹を
            | fr‐t-、ヽ.  .:.:. '",二ニ、、|
            l 丶‐三' ノ   :ヾイ、弋::ノ| 見つけました
            ', ゙'ー-‐' イ:   :..丶三-‐'"|
             ',    /.:   .      |
             ',  ,ィ/ :   .:'^ヽ、..  |
              ',.:/.:.,{、:   .: ,ノ 丶::. |
             ヽ .i:, ヽ、__, イ    _`゙.|
               ,.ゝ、ト=、ェェェェ=テアヽ|
            _r/ /:.`i ヽヾェェシ/   |
      _,,. -‐ '' " ´l. { {:.:.:.:', `.':==:'."    |
 一 '' "´        ',ヽ丶:.:.:ヽ、 ⌒      ,|
              ヽ丶丶、:.:.ゝ、 ___,. イ |
               `丶、 ``"二ユ、_,.____|

(T_T)こんな魔法少女や  (;_;)こんな魔法少女も

       円環に導かれれば

         \(^o^)/
         こうなります

ニコ(イベントの地味な嫌がらせを考えよう……)

ニコ(ハロウィンカボチャの中身を全部食べさせる)

ニコ「…………」

ニコ「ククク」

カンナ(あんなやつが私のオリジナル……)

マミ「それじゃあさっそく魔法少女体験ツアーを始めるわよ」

まどさや「はい!」


マミ「ティロ・ボレー!」

マミ「レガーレ・ヴァスタアリア!」

マミ「ティロ・リチェルカーレ!」

マミ「パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータ!!」

~vsゲルトルート~

マミ「ボンバルダメント!」

マミ「惜しかったわね――」

マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

ドギャァァァーーン


まどか「すごかったぁ……」

マミ「ふぅ……これがグリーフシードよ」

マミ「見て。私のソウルジェム、昨日より濁ってるでしょう?」

マミ「でも、これを使ったら綺麗に……」

さやか「まだちょっと濁ってますけど」

マミ「え……ま、まあ、そういうこともあるわよ!」

マミ(やばっ……ちょっと張り切りすぎちゃったかしら……)

ほむら「これで年越し用のお蕎麦が作れるわね……あら、杏子?」

杏子「ん?よう、何やってんだこんなところで」

ほむら「それはこっちの台詞よ。なにしてるの?」

杏子「あぁ、今からこいつをすり潰しに行くんだ」

ほむら「…?これは、何かの種?」

杏子「蕎麦」

ほむら「えっ?これが!?」

杏子「風見野の山奥に誰かが育ててたのが野生化した天然物の蕎麦があるんだ」

杏子「これはそいつを収穫して置いといたやつでな」

杏子「こいつをすり潰すのさ」


杏子「これをな、こうしてな」

ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ

杏子「……」

ほむら「……」

杏子「で、これを練って蕎麦にするんだ」

コネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネコネ

杏子「……」

ほむら「……」

杏子「切って湯がけば」

トントントントン グツグツグツ

杏子「蕎麦の完成だ!」

ほむら「……」

ズルッ ジャリッ ブチッ

杏子「……」

ズズッ ジャリジャリッ ブチッ

杏子「……」グスッ

ほむら「もういい……もういいから、みんなで巴さんの家に行きましょう」

海香(ガリガリ君のおいしいわ……)

海香「…………」

海香(ガリガリ君ってアイスばっかり食べてそうなのに、絵を見る限り顔以外はそこまで太ってるわけではないのね)

海香「…………」

海香(そもそもガリガリ君って全然痩せてないのにガリガリって名前にされたのよね……両親は一体どういう思い出ガリガリなんて名前を付けたのかしら)

海香「…………」

海香(まさかいきなりガリガリになってほしいなんて望まれていたわけでもないでしょうし)

海香(そりゃあ確かに年をとって病床に臥せるときはガリガリに痩せているかもしれないけど、そんな先のことまで見据えていたとは思えないし)

海香「…………」

海香(だからいい加減ネタを考えなさいよ私……!)

かずみ「海香のアイスが溶けてる」

カオル「あれはもう駄目だな」

杏子「えっ!?マミってあたしの師匠だったのか!?」

マミ「えっ」

杏子「いや、てっきり隣町で二・三度戦ったことある程度の間柄かと思ってたんだが」

マミ「……」

杏子「ほら、おりマギでも普通に話してるし全然師弟関係があって喧嘩別れした感じじゃないだろ」

マミ「……」

杏子「今更そんな設定後付けされても正直困るっていうか」

マミ「うわああああああああんん!!!」ダッ

杏子「おい!……行っちまいやがった」

杏子「……まあ、色々言ったけどあたしは今の関係の方がいいかな」

まどか「魔法少女って悪い奴らをやっつけるよね」

さやか「……」

まどか「アニメとかの話」

さやか「あぁ、うん、だと思った」

まどか「それでね、この間気付いたんだけど、魔法少女物と時代劇って似てるよね」

さやか「ほう」

まどか「どっちも一般市民とか普通の人が被害に遭って、悪事を働く敵を主人公達がバッサリ薙ぎ倒してハッピーエンド」

さやか「いわゆる勧善懲悪ってやつだね」

まどか「ね?似てると思わない?」

さやか「確かに一理ある。BUTだがしかし!一つだけ違うところがある!」

まどか「?」

さやか「魔法少女は現実だしリアルで人が死んでるしハッピーエンドはないんだよ……」

まどか「……ほ、ほら!ひょっとしたら時代劇だって本当にあったことかも――」

さやか「黄門様こと光圀さんって実はほとんど旅に出てなかったらしいね」

まどか「なんかごめん」

ニコ「魔法少女って触手に弱いよね」

サキ「……」

ニコ「ゲームとかの話」

サキ「あぁ、うん、知らん」

ニコ「それでこの間思いついたんだけど、触手魔法を身につければ対魔法少女において最強だよね」

サキ「ほう」

ニコ「うねうねぬるぬるなれなれねりねりのろのろあらゆる方向から襲いかかって絶対に逃がさない」

ニコ「じんわり体が熱くなる液体を飲ませ注入し魔法少女を文字通り骨抜きにし、最初は気高かった魔法少女も次第に身を震わせ触手には勝てなかったよと言いながら闇に墜ちる」

ニコ「それが触手」

サキ「言ってることの半分は理解できんが……それで魔法少女狩りが楽になるんだな?」

ニコ「いや、ただ単に面白そうだと思って」

サキ「おい!」

ニコ「ちなみに私の再生成の魔法を使えば……」ジリ

サキ「……嘘だろ」

ニコ「アメリカ人嘘吐かない」ニコッ

サキ「お前ハーフだろうが!」

中沢「上条、お前もう平気なのか」

恭介「あぁ、リハビリをしっかりやればまた歩けるようになるって」

中沢「良かったな!」

恭介「ところで中沢、お前下の名前なんだっけ」

中沢「何ッ!?友達の名前忘れるかよ普通!」

男子1「そういや」

男子2「なんて名前だっけ」

中沢「お前らまで……いいかよく聞け!俺の名前は――」

早乙女「はい席についてー!」

マミの家でお泊り会だそうで――

まどか「いいお湯でした~」

マミ「それじゃあ最後は私ね」パチン

さやか(おっ、流石に髪ほどくよね)

ほむら(そういえば髪下ろしたところ見たことなかったわね)

まどか(どんな感じなんだろう)

杏子「ッ!」ハッ

杏子「ヤバいみんな伏せろぉーー!!!」

マミ「ふぅ」パチン

ムファサッ

モコモコモコモコ

まどか「きゃぁっ!なんなのこれ!」

さやか「髪の毛!?みんなどこ行ったのー!?」

ほむら「部屋が髪の毛で埋まってるじゃない!」

マミ「あら、ごめんなさい。ついいつもの癖で」

杏子「あいつはいつもこの長すぎて溢れんばかりの髪を全部あのピョンピョンドリルにまとめ上げてんだよ!!」

さやか「ブッダかよっ!」

さやか「うぅ……恭介にラブレター書いてみたけど渡す勇気が……」

まどか「さやかちゃんどうかしたの?」

さやか「うわぁっ!って、なんだまどかか……実はラブレターを書いたんだけど渡す勇気が無くって……」

まどか「ホント!?誰に誰に!?」

さやか「もう!分かってるでしょ!きょう……きょう……すけ……」ゴニョゴニョ

まどか「きょう…?――ッ!」

まどか(最後の方聞き取れなかったけど、もしかして杏子ちゃん!?)

まどか「任せてさやかちゃん!私が届けてあげる!!」

さやか「ホント!?ありがとうまどか!!」


まどか「ハイこれ!さやかちゃんから!」

杏子「さやかから?なんだって手紙なんか」

まどか「えっとなんていうか、ハートがこもってるっていうかハートを狙う手紙っていうか……バイバイ杏子ちゃん!」ピュー

杏子「お、おい!なんだったんだ……ハートを狙う…?――ッ!」

杏子「まさかあたしの心臓、つまり命を狙ってやがるのか!?あの野郎ぶっ潰してやる!!」

カチリッ

杏子「あれ?手紙はどこいった?」


ほむら(ふぅ……まどかがまさか杏子にラブレターを渡すなんて……許されないわ!どれ、ちょっと燃やす前に確認を……)

ほむら(……って、これさやかから上条君へのラブレターじゃない!盗んで損したわ)

ほむら(どうしてまどかが杏子に渡したのかは分からないけど、普通に上条君に渡した方がよさそうね)


ほむら「はいこれ、ラブレターよ」

恭介「えぇ!?暁美さんが!?」

ほむら「じゃ、確かに渡したから」スタスタ

恭介「え、あの……どうしよう」

恭介(僕は昔からさやか一筋だって言うのに、こんなの貰っても仕方ないよ……でも、今更さやかに改めて告白するのって恥ずかしいし……)

恭介「そうだ!僕もラブレターを書けばいいんだ!」

恭介「さて、書いたはいいけどよく考えたらどうやって渡せば……ここはシンプルに下駄箱に入れよう!」ポイッ


さやか「ん?手紙が入ってる……差出人は書いてない……どうしよう、あたしは恭介一筋なのに、モテル女の子は参っちゃうなぁ!」

まどか「おはようさやかちゃん!」

さやか「おはようまどか!ところでさ、ちゃんと手紙渡してくれたんだよね?」

まどか「バッチリだよ!」


まどか(杏子ちゃんはもう読んだかな)
さやか(もう恭介も手紙読んだかな?)
ほむら(まどか……本命は誰なの…?)
杏子(さやかの野郎ぶっ潰してやる!)
恭介(さやかはもう読んでくれたかな)

里美「にゃーにゃー」

猫「にゃー」

里美「にゃにゃーん」

猫「……にゃー」

里美「うふふ」

みらい「なんて言ってたの?」

里美「ポリニャックって名前だけだと猫の名前っぽくて可愛いよねって」

みらい「あー」

里美「でもマリー=アントワネットにお金を出させたのは当時の思想から考えたら当然のことかもしれないけどやっぱり人としてどうかと思うよねって」

みらい(人として!?)

ほむら「私の武器は重機なのよ」

杏子「えっ」

ほむら「私の武器は重機なのよ」

杏子「何それすごい」

ほむら「メンテナンスが大変で困るの」

杏子「免許の更新とか?」

ほむら「盗んだものだから免許なんて必要ないわ」

杏子「盗めたのか、あんな大きいのに」

ほむら「えっ」

杏子「えっ」

ほむら「頑張って運んだのよ」

杏子「よくばれなかったな」

ほむら「魔法を使ったから兵器よ」

杏子「何それこわい」

ほむら「えっ」

杏子「兵器も盗んだのか?」

ほむら「そうよ、魔法を使って運んだのよ」

杏子「操作するの大変そうだな」

ほむら「確かに警察は捜査が大変でしょうね」

杏子「えっ」

ほむら「えっ」

杏子「最近の警察は兵器を操作できるのか」

ほむら「えっ」

杏子「えっ」

ゆま「見て織莉子おねーちゃん!コウテイペンギンだよ!」

織莉子「あれがコウテイペンギン……」

ゆま「可愛いね!」

織莉子「あれが最大のペンギンとして世間からもその存在を認められたペンギンね」

ゆま「えっ」

織莉子「じゃああまりに希少種で誰にも知られてないような、父の存在が大きすぎるせいで誰からもその子自身を見てもらえてないような」

織莉子「自分の存在をヒテイされたペンギンはどこにいるのかしら!?」

ゆま「肯定じゃなくてエンペラーの方だよおねーちゃん」

仁美「実はわたくし、上条恭介君のことをお慕いしてましたの」

さやか「えっ……そ、そうだったんだ……あはは、まさか仁美がねー」

仁美「さやかさんは上条君とは幼馴染でしたわね」

さやか「そうだけど、まあ腐れ縁っていうかなんていうか」

仁美「本当にそれだけ?わたくしもう決めたんですの……自分に嘘はつかないって」

仁美「あなたはどうですかさやかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」

さやか「……っ」

仁美「上条君のことを見つめていた時間は、わたくしよりさやかさんの方が上ですわ」

仁美「だからあなたには、私の先を越す権利があるべきです」

さやか「それは逆にあたしの背中を押したいってこと!?」

仁美「えっ?えぇ、まあ」

さやか「それとも逆にあたしを恭介に推したいってこと!?」

仁美「逆?」

さやか「あるいは逆にあたしが邪魔だから圧したいってこと!?」

仁美(しちめんどくさいですわ……)

ほむら「分かってるの?貴女は無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」

マミ「彼女たちはキュゥべえに選ばれたのよ。もう無関係じゃないわ」

ほむら「貴女は二人を魔法少女に誘導している」

マミ「それが面白くないわけ?」

ほむら「ええ、迷惑よ。特に鹿目まどか」

マミ「ふぅん……そう、あなたも気づいてたのね。あの子の素質に」

ほむら「彼女だけは、契約させるわけにはいかない」

マミ「自分より強い相手は邪魔者ってわけ?いじめられっ子の発想ね」


警察官「えっと、もういいかな」

マミ「待って下さいあとちょっとなんで!」

ほむら「後一言ずつなんでどうか!」

警察官「そうは言ってもね、こんな時間に中学生がうろうろするのは問題があるわけよ」

あすみ「暇だ……」

あすみ「モーニングスターが釣竿っぽいから釣りでもするか」

あすみ「釣りキャラだけに」

あすみ「…………」

あすみ「別に普段ネタにしない子を取り上げて読者を釣ろうだなんて思ってない」

あすみ「…………」

あすみ「いやマジで」

ほむら「また駄目だった……メモを取りながら今後のことを考えましょう」

ほむら「ワルプルギスの夜……奴は絶対倒す!」カキカキ

ほむら「キュゥべえも倒さなきゃ……どうすればいいのかは分からないけど」カキカキ

ほむら「誰にも頼らないつもりだけど……敵対はしたくないわね……」

ほむら「かなめまどかは当然として、みきさやかにも敵対心は抱かれたくないし」カキカキ

ほむら「あとはやっぱりさくらきょうこ、それからともえまみね……魔法少女だからちょっと二人から離して書いておきましょう」カキカキ

ほむら「……そういえばしづきひとみを忘れてたわ。まどか達に何か吹き込まれたら大変ね」カキカキ

ほむら「さて、いずれ誰かと接触することになるわけだけど、誰からになるかしら……」

ワルプルギス
キュゥべえ
たおす!

かなめまどか
みきさやか

さくらきょうこ
ともえまみ
しづきひとみ

ほむら「…………」












ほむら「脇田、神、聡!?」

ほむら「誰よこいつら!?」

まどか「ショートコント、バナナ」

まどか「せんせー、バナナはおやつに入るんですかー」

まどか「入りません」

まどか「せんせーにバナナは入るんですかー」

まどか「頑張れば入ります」

まどか「って下ネタかよー!」

まどか「はいっ!」ビシィッ

まどか「……」

まどか「……イケる!」


それは

概念となった鹿目まどかが

最初にはっちゃけた時のネタであったという



~おしまい~

以上小ネタマギカ終わり
昔のネタ入れたせいで思ったより多くなったけどまあいっか

投下レスがいつもの数倍多く見える
きっと熱のせいだな
今日読むのは控えよう

乙で

実は まどか に戦闘能力は皆無だった 全てが はったり で ここまで勝ち上がって来ていた
上条 当麻 だから返り討ちにあった まだ バレていない バカ殿続けよう 誰も小さな数字とは 言い出さないな


ちらほら安価スレの懐かしいのが見える

まめに358まで読んだ(栞)
みおぼえがあるようなないような
とても面白い
きゅぅべえは具材
すめしの

                ____                    /       >>397

              ´           、                /         _|_ \
           /              丶                 ,'             |____
          /                 `ヽ             |         /|    ヽ
           /:. /                                  |  l       (_ノ  _ノ
        /::::/   :::'::::/    '  ∧      \ ヽ   i         |  |
.         :::::,  . ...:::!:::|:;イ :::/! / ',:ト、    , ', __|           !  l       lヽ│/ /
       l:::::′  ' ::/!斗‐ト/ ,::/   , ! ヽ::ヽ:  ‘r=《 }}          |   ヽ_ノ   !ー┼‐ |‐┬
       |::|::|::::::. '::/__j/ j/ j/  .‐‐トミ、V    |{ 坏ハ.       |          |./│ヽ l  |
       |::|::|::::::. ,斗==x     __j!  ` V:  }》圦リ,_ノ        .|  ー┼─ └── l  |
       |ハ::' ::::! "イi;;;r圷   x==-ェ、.i:. ∥ ,'Lソ'ヾ}       |   ー┼-
.         八::\ト、 弋z ノ     仡j;;;rハ`}:. jjノ、ノ弋ノ.        |    _⊥_     l   |
         \ミ/l/l/   、    弋zxり' ノ//) }  > '"  ̄}    .|   (__丿 ヽ    レ  |
.            λ    `i`ァー-- 、  /l/l/l ノ'ノ//::   ‘:,   |             l
         _ `、     レ'    ',      ,///::     _)  _| .   __|_       _ノ
         ノ⌒ヽ、 ` = 、 '、    ノ  ,./ト、,ノ〃::  > '"     \    ._|
        {::::::::::::::辷=‐-`>-r----i´、.,_ //__,, -…ニ二}    .|  .(_|
           \::\:::::::/⌒ヽ 人/ ̄~¨\\ /:::      _)    .|    ノ

休憩挟もうと思ったがいつの間にか完走してた、めちゃおもろい
最後がまどかの下ネタとは思わなんだ
それにしてもあの読みしずきだったのか
今まで筑紫で覚えてたから勘違いしたままだった

.            l  l'^l l } l//    ヽ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
     ☆――‐イ  Dノノノ ノ |       |  レ- 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
        \  l  `ー '  l      /      ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
         \ |_____ヽ,__/___    l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
           | | l  / ヽ / ヽ /ヽ/  /     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.   やっぱり奥に虫歯が――  ∨   /    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.        , ┐                 _/    ∠、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
     //⌒ト、           __ヽ/        ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
    /7トィト、、ハ|_           ヽ、 /           l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
   L.ノ;.二_ミ、ゝ’_!        ____〉        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
    にニミ}>‐イ         \  /      __/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
.     `ー㍉)/⌒l¨ヽ 、      __ヽ′     ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
    r‐ニ彡l  〉   )    \ /          ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;  '
    ヽ  ヽ`r‐ュ---イ        /      _/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_. - '
.         l ̄ハ:.:.:.:.:l       `ー-  _ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:_  -‐ ¨
.         〈 〈 }:.:.:.:.l                  ̄ ̄ ̄
.         |  「¨⌒Y\

     /  ∥ =只= ∥ ヘ
     i  /   ´ `   ヘ  i
      ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
      |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|

      | | | |,・╂>.|,| | i
       ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.
     /´,`ヾ、∥, /`ヽ、.i

    /  /   | `´冫 丶. \
  /  /    |  /   .丶  ゝ
  \ /⌒へ、 | 丶,ィ´⌒冫 ノ

    ` ` .|  |ソ__,ノ  |-_〆、  ノノ
       |――|ー|――|
       .| l l l:l| . | l .| l:;
       冫; ; ;! |. l : 〈

       // l l| !l l l i!
       ! l .l l|  i l l l i,.

       /\/| |\/:i
       |..:::::::::|   i.::::::::::|
       .!:::::::::|   !.::::::::|
       |::::::::!    !:::::::|
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       `|.  l  /  丿
        \_/  ヽ-´ 彡

     ._
      \ヽ, ,、
       `''|/ノ
        .|
    _   |
    \`ヽ、|
     \, V
        `L,,_
        |ヽ、)  ,、
       /    ヽYノ
      /    r''ヽ、.|
     |     `ー-ヽ|ヮ

     |       `|
     |.        |
     ヽ、      |

       ヽ、   __ノ      
       ___,,\,,,ノ,,,_
     ,r ´    ;   \
   ./   /    /`ヽ  ヽ
  /  .// l/  从  γ、
  '´|  l \   / | l弋ノ
   ヽ乂 ┃   ┃ リ´)
  l二入____ヮ___.,ィ7´彡

  辷彡┘ /{:::u::::} ヽ ゙辷ヨ     ┼ヽ  -|r‐、. レ |
  乂   /  介    }  乂    d⌒) ./| _ノ  __ノ

              \まだこれからよ!/

                     ,.   ¨  ̄ ̄ ` ー- .,
                  /         ;     \        っ
             ー=彡          /\.     ハ__    つ
                /   / ///{ /   ヾ, j} __{ i}
              ;    厶斗/  j/ `ー- V} {__@~}     
               |  /   \      /  }  夂!乂      
                 《゙Vヘ{   /      \  }/丿 /ヽ    
            へ 圦XX         XX / i}〃 ∠_   
             -≠\ ヽ|!`≧=‐ュェェ---rzz‐=≦ ≒l|‐⊃≠、`ヽ
.          {/¨¨ ⊂|i{三   {i:i:i:i水i:i:i:リ     三|il二つ  ヽl}
            ⊂二!|i三j  `¨¨介¨¨´   ャ‐≠|i⊃    _乂
        (     ⊆__i{彡;i}_             {   }i!  、
       ( ` ー--    i}! x;仼≧;xィ仝x;≦至私     ノ、
        ` ー--     `¨弌三三三三三ア¨´     ,ノ
                     V::::i}   {!:::::/
                     `¨´   `¨´

マミ「今日はどうされました?」

杏子「ちょっと奥歯が痛くって……」

マミ「じゃあちょっと見てみるわね。口開けて」

杏子「あーーーー」

マミ「……んー、やっぱり虫歯ね」

杏子「マジかよ!?」

マミ「お菓子の食べすぎね。歯も磨いてなかったんでしょう」

杏子「参ったな……保険証ねーんだけど」

マミ「そういうシビアな問題は持ち出さないでくれるかしら」

マミ「今日はどうされました?」

恭介「ちょっと虫歯の検査を」

マミ「じゃあ椅子を倒すわね」

恭介「お願いします」

マミ「どれどれ……」

恭介(おっ……これは!!まさか顔に当たっているのは、「お」から始まり「い」で終わるアレなのでは――)

バターーーン

さやか「……」

マミ「美樹さん…?」

さやか「フンッ!」ボゴォッ

恭介「ふがっ」

さやか「すんませんすぐ連れて帰るんで」

マミ「え、でもまだ検査の途中――」

さやか「うふふふふ心配しなくても歯は全部抜いてあげるよそうすれば虫歯の心配もないしそれに食事は全部任せてね歯が無くても食べられる流動食を」

マミ「今日はどうされました?」

ニコ「……」

マミ「何か?」

ニコ「いや、なんでもない。ちょいと虫歯っぽくてね」

マミ「痛むところがあるのね。ちょっと見てみるわ」

ニコ「……」

マミ「うん、やっぱり虫歯ね。すぐに治療しないと」

ニコ「ということは、ドリルの出番かな」

マミ「まあ、そうなるわね」

ニコ「……」

マミ「じゃあ口開けて下さいね」チュイーン

ニコ「あぁ、やっぱり普通のドリルなんだね……」

マミ「普通?」

ニコ「てっきりその髪のドリルで削るのかと」

マミ「あらあらうふふふふ」

ニコ「ハハハハ」

マミ「お望みとあらば」←魔力で髪硬質化

ニコ「ソーリー」

マミ「今日はどうされました?」

シャルロッテ「……」

マミ「……」

シャルロッテ「……」

マミ「……じゃあ、口を開けてもらえるかしら」

     /  ∥ =只= ∥ ヘ
     i  /   ´ `   ヘ  i
      ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
      |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|

      | | | |,・╂>.|,| | i
       ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.
     /´,`ヾ、∥, /`ヽ、.i

    /  /   | `´冫 丶. \
  /  /    |  /   .丶  ゝ
  \ /⌒へ、 | 丶,ィ´⌒冫 ノ

    ` ` .|  |ソ__,ノ  |-_〆、  ノノ
       |――|ー|――|
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       冫; ; ;! |. l : 〈

       // l l| !l l l i!
       ! l .l l|  i l l l i,.

       /\/| |\/:i
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       .!:::::::::|   !.::::::::|
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       `|.  l  /  丿
        \_/  ヽ-´ 彡

         /           ,   ヽ  \
.        /  /   /   /   i    ヽ、
        /  /    /   /   ノ /\  ',  iz  
       ,'  |   /  _,,ォ´  // /ヽ、 ',  i i ',`¨-
       | _._ |   {  /  / /ノ/    }   } | }
      ___{{¨}}',   { i  /__ //   ___ } ノi {
     《¨ヾ(`V、 リ { i´`゛ ̄`    ゙ ゙̄`'}  /゙゙'ー      茶番はやめましょう
      ヽ==〉゚{ \  { 〃''     ,  〃 /l/ヾ     っ
      └ノ廴iヽ_ニ\{     ___     |     っ      ハイ!! やめやめ
    / ̄¨ミヽ<z--ゝ_\'    ´  ノ  /
    |    ._,-,_\_,,,-} ` ‐ ,_`   />ー=ミヽ   __./.)_
   ニュzy,,,/.| / l 'y亠- ,,_   l二'_´7´    _}. / / / |
   i´⌒' /| |│.l,_/i z、  __`-y´ | ゙ii,  / ̄_-ヽ_/ i゙ │|ヽ.
   }_.. l゙ |│| .|/ ,-| \ `-,|__ノ_,,、,,iiく ̄`==ミミ|' | | | .| |
   /,∠{ | ' ` ∨ j゙| , '" ̄7'i~i-、,    ̄i_, 、= | l、 '   |
  │ /^' |    ノ  | 7′  / }~\ヽ  /、\ヽ|  `i    │
  ヽ.!  |.      | \    /__」 \ /  \'ノ ゙l,  i     |
   ヽ _,-}     _/.   \_,イ│ \ \   ∨_j    __/
  _,x-´ ヾ   _/´      { │ `,  `,    'i \   /\

マミ「今日はどうされました?」

ゆま「うぅ……」

織莉子「ほらゆまちゃん」

ゆま「歯が痛いの……」

マミ「どれどれ……あら、虫歯になってるわね。すぐ治療しないと」

ゆま「いやだ!怖い!」

織莉子「歯を磨かないからよ」

ゆま「ごめんなさい……」

マミ(ふふっ、まだまだ子供ね)

マミ「大丈夫よ。痛かったら手を上げていいから」

ゆま「んっ!」バッ

マミ「まだ何にもしてないわよ」

ゆま「魔法で治したからもう大丈夫」

マミ(何しに来たのかしら……)

マミ「今日はどうされました?」

キリカ「くっ……」

織莉子「ほらキリカ」

キリカ「歯が……痛いんだ……」

マミ「どれどれ……これは酷い虫歯ね。すぐ治療しないと」

キリカ「いやだ!ごめん蒙る!」

織莉子「シロップみたいな紅茶ばかり飲むからよ」

キリカ「あれは私のアイデンティティだよ織莉子」

マミ(子供みたいね……なんて言ったら怒られそうだけど)

マミ「じゃあ口を開けて。痛かったら手を上げてね」

キリカ「んっ!」バッ

マミ「まだ何にも……ってその手の爪は何!?」

キリカ「痛くしたらその首貰う」

マミ(何しに来たのよ……)

マミ「今日はどうされました?」

石島美佐子「親知らずが生えてきたみたいで」

マミ「あら。じゃあ早く抜いた方がいいですね」

石島「まさかこの年で生えてくるなんて……」

マミ「そうですね。若いうちに出てくる人が多いんですけど、人によっては――」

石島「それは私が若くないということかしら」

マミ「あ、いえ、そういうつもりじゃ――」

石島「どういうつもりかしら」

マミ「あの、だから――」

石島「かしら?」

マミ「ごめんなさい!」

マミ「今日はどうされました?」

早乙女和子「親知らずが生えて来たみたいなのよね」

マミ「では早く抜いた方がいいですね」

早乙女「まさかこの年で生えてくるなんて……」

マミ「……それでは診療台の方に移動してください」

早乙女「でもでも、これは私がまだ若いっていう証拠かしらね!」

マミ「……そ、そうかもしれませんね」

早乙女「あなたも若いからって油断してちゃ駄目よ!いつの間にかいろんなことが億劫になってくるんだから!」

マミ「そうなんで――」

早乙女「そうなのよ!目玉焼きの焼き加減とかどうでもよくなるのよ!それなのにあの人ったら半熟じゃないと嫌だのなんだのおまけに柏餅の葉っぱは外した方がいいだの焼きいもの皮は剥いた方がいいだのそんなこ」

マミ「今日はどうされました?」

QB「どうやら虫歯になったらしくてね」

マミ(QBなのに?)

マミ「じゃあちょっと口を開けてくれる?」

QB「分かったよ」パカッ

マミ「……あの、背中じゃなくて口を開けてほしいんだけど」

QB「でも痛むのはこっちの歯なんだよね」

マミ「これ口だったの!?」

マミ「今日はどうされました?」

さやか「奥歯が痛くって」

マミ「どれどれ……これは酷い虫歯ね。すぐに治療しましょう」

さやか「うわぁ、やだなぁ……」

マミ「痛かったら手を上げてね」

チュイィィィィィン

さやか「――――ッ!!!」バッ

マミ「もう少し我慢して下さいね」

さやか「――――ッ!?」

マミ(結構根深いわね。もう少し時間がかかりそうかな)

さやか「……」

マミ(でもさっきより静かにしてくれてるからやりやすいわね)

マミ「はい、終わったわよ」

さやか「あははははは!!本当だぁ!その気になれば痛みなんて簡単に消しちゃえるんだ!!」

マミ「そんなことしてたの!?」

さやか「痛いって言ったのに……」

マミ「ごめんなさい……」

マミ「……」

まど神「ちょっと口内炎が出来てて」

マミ「えっと、概念様が一体どういった御用なのでしょうか」

まど神「だから、口内炎なんです!」

マミ「わ、分かったわ。見てみるわね」

まど神「あーーーー」

マミ「確かに一度に7つも出来てるなんて相当酷いわね……あの、治療した方がいいのかしら?」

まど神「お願いしまーす」

マミ(万能ってわけでもないのかしら……)

マミ「はい、終わったわよ。といっても、薬塗っただけなんだけど」

まど神「ありがとうマミさん!かなり楽になりましたよ!」

マミ「よかったわ」

まど神「みんなにも宣伝してこなきゃ」

マミ「はい?」

=一週間後=

「神を治療した歯医者ってのはここなの!?」
「あたしも治療して!」
「私も是非お願いします!!」」
「俺も俺も!」
「俺は検査だけしてくれ!」
「ずるいぞてめぇ!顔に当たるおっぱい目的だろうが!」
「てめぇこそ!」

\ワイワイ/ \ギャーギャー/


マミ「なんだかすごいことになっちゃったわね……神様効果凄まじいわ」

マミ「次の方どうぞ」

シャルロッテ「……」

マミ(……流石に三回目はないわよね)

マミ「今日はどうされました?」

シャルロッテ「アーーー」

マミ「口の中が痛いの?どれどれ……」

シャルロッテ(大)「アーーー」

マミ「そっち!?」

シャルロッテ(大)「……」ムズムズ

マミ「……虫歯ね」

     /  ∥ =只= ∥ ヘ
     i  /   ´ `   ヘ  i
      ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
      |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|

      | | | |,・╂>.|,| | i
       ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.
     /´,`ヾ、∥, /`ヽ、.i

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  /  /    |  /   .丶  ゝ
  \ /⌒へ、 | 丶,ィ´⌒冫 ノ

    ` ` .|  |ソ__,ノ  |-_〆、  ノノ
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  ヽ/  / /ヽ       ィ       ゝ{  .i;/‐/ /フ二ヽ-   } }
  /_、  /  ヽ              ./ .i ´i_{/=。/´.{;;.゚jヽ  ;ィ、.}
    | ` / \ ヽ.   ロ   ⌒ ヽ. `´`.、 .l´.{;;リ    ` }  ノ※j   _
  } | {                  ( r―-ヽi ,,,  '_ ,  '''ノ/_ノゝ´ ̄   ヽ
.  ´ | `  \     ・      くr_ ヽ ヽ、     , ィ´ く  ,r=≡=‐'
                  ⌒~___\_j>rf´= ヽ  (//;(-―‐- 、

               フ     ,ィ'}    {- ィノ.||_ -‐'`‐---、/  ,、_,'
   _|二__    |         f:ミ{    .}f二ス7\ヽ、 |/´  ヽ、巛、__
   |‐┼‐ .´ ! │   ィ    rノ:::|==ァ´/ ‐/- | !ヽノ.ノ    |  ̄`ヽ`ヽ
   !  `ー'  |  .|        /`ヽノノ"´` -/- /.j   /     ヽ  丿)ノ
   | フヽ ̄   |  .|   .ナ    '. `ヽ {.   -{-.  '´  /  、     )  ノ
   !./ノヽ´   │       .|    ヽ、  _ヽ、     .〉‐; `ヽ ノ/
  ノ / ノ\   、|.   |     !    }`{= =| |=`==,=‐'}二二{
                   l    i /}⊂二 ̄ ̄'.ノ  ̄二⊃]

              レ    ヽ  ノノ }  | |入t弋 ='刀  \`,
                     `´   ノ =| |=``ー'´ノ   ゝ'、

AA使って遊んでみたかっただけなんです
ポケモン書いてきます

知ってる人は知っているだろうけど、月初めに書いたSSも読んでくれたらそれはとっても嬉しいなって
さやか「あたしが僕で僕があたしで」

更新乙
マミさんの首が鍛えられるな

>>420
リアルタイムで追いかけてたぜ!
久々に恭さやSS読んだから楽しかった

使い魔「ウフフフー」

さやか「なんかここヤバいよ!」

まどか「私に任せて!」ヒュッ

スパパパ

使い魔「GINYAAAA!」ゴハッ

さやか「流石まどか!カッコいい!」

まどか「えへへ、それほどでも」

ほむら「え、いや、あの、今のは一体……」

さやか「どうだ転校生!なんとまどかはどこからか糸を出して戦うことが出来るのだ!」

ほむら「えぇー……」

ほむら「えっと、その糸?なに?」

まどか「なんかよく分かんないけど、最近になって急に体から変な糸が出せるようになったの」

さやか「まどかアレ見せてやんなよ!」

まどか「えぇ!?でも恥ずかしいよ……」

さやか「いいからほら!」

まどか「よし、行くよ!……えいっ!」ヒュッ

グイーン

ほむら「天井のとっかかりに糸を引っ掛けてターザンみたいなことを!」

さやか「これぞスパイダーマンごっこ!」

ほむら「パンツ見えてるわよ」

さやか「こまけぇことはいいんだよ」

まどか「だからやりたくなかったのに!」

ほむら「……うん、まあ、それはいいとして……なんで戦えるの?」

まどか「だってスパイダーマンはHEROだよ!戦わなくてどうするの!」

さやか「カッコいいでしょうが!あえてマスクとか被らずに制服でやってるところがカッコいいでしょうが!」

まどか「さやかちゃん褒めてくれてる!?馬鹿にしてる!?」

ほむら「えっと、つまり……HEROに憧れて戦う訓練をしたと?」

まどか「二日でマスターして大根の千切りくらいなら出来るよ」

ほむら「細かいのね…!」

まどか「でも実際に戦うことになるなんて思わなかったよ……今の何?」

さやか「綿毛の化け物……コットンマンと名付けよう」

ほむら「名前は知らないけど多分違うわ……ところで、いつまでそこにいるつもり?」

マミ「……」シュン

まどさや「……誰?」

マミ「偶然通りかかったから助けようと思ったのに私なんか必要ないみたいだったから……」

ほむら「……まあ、気持ちは分かるわ」

マミの家~

マミ「――とまあこんなところよ」

さやか「なるほど、コットンウィッチと名付けるべきだったってことですね」キリッ

マミ「全然違うわ」

まどか「そっか、私にも魔法少女の素質が…!」

QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」

まどか「どうしようかなぁ、コスチュームだけ欲しいなぁ」

マミほむ「そんな願いで魔法少女になっちゃ駄目!!」

まどか「あっ、そうだよね。作ればいいもんね!」

ほむら「と、とにかく魔法少女になっちゃ駄目なんだから!」

病院にて~

マミ「ティロ・フィナーレ!」

魔女「ヤーマイマスター!」ウニョーン

スパパパパパパ

マミ「きゃぁっ!……って、魔女の輪切りが…!」

???「もう大丈夫ですよ」

マミ「誰!?」

まど仮面「まど仮面参上!」

さやか「さやか参上!」

ほむら「……縛られてたけど助けられた暁美ほむら参上」

さやか「ちょっと少しはノリなさいよ!まどかを見習え!」

まど仮面「さやかちゃん言っちゃ駄目だよ!」

マミ「……」

病室にて~

恭介「もう僕の腕は治らないんだ!奇跡か、魔法でもない限り」

???「果たして本当にそうかな!」

恭介「だ、誰だ!?」

まど仮面「まど仮面参上!」

さやか「さっきまでいたけどさやか参上!」

恭介「……鹿目さん?」

まど仮面「さ、さあそれはどうだろうね!とにかく私が頑張ってみるよ!」

恭介「頑張るって、一体――」スパァン

恭介「うわああああ僕の腕があああああ!!!!!」

まど仮面「すかさず縫合っ!」シュルルル

恭介「痛えええええええええ!!!!いぎゃあああああああああああ!!!」

まど仮面「……麻酔は使うべきだったかな」

さやか「うん」


数日後~

さやか「なんか治ったって」

仁美「まさに奇跡ですわね!」

まどか「よかったね上条君!」

ほむら「……」

仁美「ほむらさんどうかいたしました?」

ほむら「いえ、なんかこう……ずるいなって思って……」

数週間後~

ほむら「なんでまどかはあんなに強いのかしら……」

ほむら「この間は不良を縛り上げて警察に突き出しちゃうし」

ほむら「万引き犯を捕まえて警察に突き出しちゃうし」

ほむら「しかもそれ杏子だったし」

ほむら「なにがどうなってるの……」

QB「それは僕が聞きたいよ」

ほむら「インキュベーター……」

QB「あの糸を僕らの技術で分析してみたんだ。あっ、僕ら実は宇宙から来たんだけど」

ほむら「知ってる、続けて」

QB「あ、ウン……するとどうやらあれは概念上にしか存在しないようなんだ」

ほむら「……うん?」

QB「あの糸はなんとまどかに巻き付いていた因果の糸だったんだよッ!」

ほむら「な、なんですってーー!!!」

ほむら「……で、因果の糸って何?」

QB「えっと、魔法少女の才能は云々カンヌン――――」

ほむら「エェー……ようするに要約すると」

ほむら「私が巻き付けた因果の糸がまどかに取り込まれてなぜかそれを発現できるようになって」

ほむら「しかも因果の糸は普通じゃないからいろんなことが出来るし超強い」

ほむら「こういうことでいいのかしら?」

QB「訂正するほど間違ってないね」

ほむら「なるほど……つまり、私のおかげ」キッ

QB「うん、ほむらのせいだ」

ほむら「私のおかげね」

QB「……うん?」

ほむら「まどかが自分で戦えるようになったからまどかは自信を持てるようになって、魔法少女になろうとしない」

ほむら「つまり、私のおかげでまどかに自信が付いたと」

QB「前向きだね」

それから~

さやか「うえーんまどかー!仁美に恭介を盗られちゃうよー!」

まどか「任せてさやかちゃん!赤い糸は用意できないけど、この糸で小指を団子結びにしといてあげるから!」キュッ

恭介(なんだろう、さやかのことを思うとドキドキが止まらない…これって運命!?)

さやか「ありがとうまどか!」

まどか「ごめんね仁美ちゃん!あとで素敵な英国紳士と結んであげるから!」


しばらくして~

杏子「なんかマミと仲直りした」

マミ「不思議ね」

まどか(私が二人の絆を糸でギチギチに締め上げたからだよ!でも言わないよ!)

まどか(こっそり仕事をするのもHEROの務めだもんね!)


ワルプルギスの夜がやって来た~



マミ「さあ、かかってらっしゃい!」



杏子「好きにはさせねーよ!」

ほむら「今度こそ決着をつける!」



まど仮面「行こうみんな!」



ワル夜「アハハハハハハハハハハハーキャハハハハハハハハハー」

ほむら「……しれっとまどかがいた気がするけどとにかく頑張りましょう」

まど仮面「さようなら……」

ギリギリギリバッツーン

ワル夜「ギャハハハッ……」

シュァーン

杏子「ワルプルギスが消えていく……」

マミ「勝てたのね…!」

ほむら「やったわ……ついにワルプルギスを倒したのね!」

まど仮面「やったねほむらちゃん!」

ほむら「ありがとうまどか!あなたのおかげよ」

まど仮面「えへへ……って違う違う!ワタシマドカチガウよ!!」

QB「だがまだハッピーエンドではない!」

さやか「出たなインキュベーター!」

QB「君達はいずれ魔女になるのさ。その事実は変わらないよ」

まどか「……」スッ

まどか「えいっ!」ヒュッ

QB「きゅぷっ!?」

さやか「まどか何してるの!?こいつら殺したって意味ないんだよ!」

まどか「殺さないよさやかちゃん……私のこの糸、因果の糸っていうんだって」

ほむら「だからって、一体どうするつもり?」

まどか「こうするんだよ!」シュルルルルルルドギュゥーン

QB「うわぁぁぁぁ!こっこれはッ!!僕の中に巻き付いた因果の糸を通じて因果が入り込んでりゅうううう!!!!」

QB[んほおおおおらめえええええ!これ以上因果を入れられたら溢れちゃうのおおおお!!!」

シューン…

杏子「キュゥべえは?おいキュゥべえはどうした!」

まどか「キュゥべえは因果の糸が巻き付き過ぎて概念になったんだよ」

ほむら「……ぱーどぅん?」

まどか「私の因果の糸は全部キュゥべえに巻きついた」

まどか「因果の糸によって収束していたエネルギーは解放されて宇宙のために使われるはず」

まどか「その膨大な因果の糸によって起因するあらゆる事象をキュゥべえが受け止めてエネルギーを保守する概念になったの」

まどか「だからもう大丈夫だよ」

ほむら「意味が分からな過ぎて怖い……」

杏子「つまり、どういうことだ?」

まどか「宇宙はキュゥべえ達によって守られる!みんなが魔法少女になる必要はもうない!」

まどか「みんなとソウルジェムがギッチリ因果の糸で結ばれて人間になるの!」

まどか「多分魔女達はエネルギーになったと思う!」

マミ「なんだかよく分からないけど戻ったのね!」

さやか「ずっけぇー!でも流石まどか!もう何でもありだね!!因果ってすげー!」


その後世界中から魔法少女と魔女が消えていった

それが良かったのか悪かったのかは分からないが

この世から魔法少女システムは消滅してしまった

インキュベーターもいなくなりこうして世界に一時の平和が訪れた

まどかはもう糸を出すことが出来なくなってしまったが――

世界は平和になったのだ

まどか「因果の糸って凄い」

まどか「改めてそう思ってしまうのでした」



END

【悲報】俺氏、遂に一カ月ルールに屈して過去のネタを投下

ごめんなさい
一応次のネタは決めてるから書くだけなんです
ただ時間が無かっただけなんです

乙!


世界各地で白い生き物があへ顔で絶叫しながら消滅する超常現象が同時多発したのか。嫌すぎる

なんとかなりそうだから明日の夜中に投下予定


▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

とにかく腹が減っていた。


初夏。

じわじわと日差しが肌を焼く時間帯に、佐倉杏子は立ち並ぶビルの隙間を歩きながら涼んでいた。

しかしすぐに照り返す太陽光が降り注ぎ、杏子はまた辟易として唾を飲み込む。


なんでもいい。

どこか涼しいところでご飯を食べよう……。


そんなことを考えてフラフラと街の一角に差しかかり、足を止めた。



          『葉影亭』



はっきり言って、外観は"いかにも"という感じで古臭かった。

商い中という掛札はあるものの、本当に料理が出てくるのか疑問だ。

杏子は、何故かそんな寂れた定食屋に吸い寄せられるように扉を開けた。


そして決めていた。



今日はここでご飯を食べて―――――



逃げよう、と。

ガタついた扉をスライドさせると、店内は薄暗く、昼間だというのに蛍光灯なしではメニューすら見えないような、そんな暗さ。

先程まで外にいたからか、目が慣れず尚のこと何も見えない。

それもこれもカーテンで必要以上に遮光されているからに違いない。

クーラーは効いておらず、扇風機が無粋に首を振っているのみで、とてもじゃないが涼しい空間とはほど遠い。


だが一度入った手前、すぐに出ていくのも忍びなくなり、ここで昼食にすることに決めた。


腹の虫が限界だったこともある。


店内にはカウンター席しかなく、厨房は暖簾で仕切られ見ることが出来ない。

当然というべきか、やはり誰も座っていなかった。

お昼時にこれでは、この店の将来も知れたものである。


杏子はこんな店の将来を微塵も心配していない。


世界は弱肉強食。

食物連鎖に適わない。


強いものが勝ち、弱いものが負ける。

それが人生なのだ。


弱者から奪い取って何が悪い。


弱者を守ったって何も良いことなどない……。

「ん、いらっしゃい」



カウンターから顔を上げたのは、意外にも若い女性であった。

てっきり死に遅れた老夫婦がせっせこ経営でもしているのかと思っていた杏子は、少し面食らった。

逃げやすいように、扉に一番近いカウンター席に座る。

店員もカウンターの中にいる。


まず間違いなく逃げ切れる。

床がほんの僅かに油か何かで滑りそうではあるが、大した問題ではない


店員は何も言わずに水を注ぎ、そっと杏子の前に置く。


一先ず半分ほど体を潤すために口に流し込み、杏子はメニュー表を探した。


それにしても、少し水がぬるすぎるのではないだろうか。



そして傍と気付く。


メニュー表が見当たらない。

「メニューは?」


「ん、うちは三つの日替わりしかメニューないからね」


なるほど、と杏子は思った。

そんなんじゃ潰れそうになるわけだと、内心鼻で笑いながらも壁に目をやる。

確かに『A定食』『B定食』『C定食』と、それだけが書かれた紙が貼ってある。

だが奇妙だ。


値段が書かれていない。



「日替わりだからね。毎日値段も変わるし、後で決めることにしてる」



ますますもって不思議な話だ。

よく今まで営業で来ていたものだと呆れて薄い笑いすら浮かび上がる。


「じゃあ、C定食一つ」


しかしそんなことは関係ない。




どうせ金銭を払うつもりなどないのだから―――――。

「ん、それはやめといた方がいいと思うよ」


「はぁ?」


「あんた、最近あんまりいいことなさそうだからね。だったらA定食かB定食だね」


「余計な御世話だっての。好きなもん食わせてくれりゃいいじゃん」


「駄目駄目。今のあんたがCを食べても美味しくないと思うよ」


「分かったよ。そんなに言うなら、A定食で」


「ん、はいよ」


杏子は意味が分からなかった。

好きなものを食べさせない上に、一応の形式として料理を作っているくせに、美味しくないとはどういうことなのだろうか。

理不尽な要求に、しかし従わざるを得なかったのは、なんでもいいから腹に入れたいと思っていたからだ。

言い争いをしている時間すら惜しい。


女が暖簾の奥に消え、

しばらくして香辛料の匂いが鼻を刺激してくる。

このメニューが何なのか思考を巡らせる必要などない。


間違いなくカレーだ……!


爪楊枝を一本手に取り、ツンツコ指を突きながらその時を待つ。

「ん、お待たせしました。A定食になります」


杏子の前に林檎が何個も並んだ模様の、少々控えめな大きさの皿が置かれ、ふわりと蒸気が舞う。

と同時に、日本人なら誰もが嗅いだ事のある香りが杏子の顔に襲いかかる。

申し訳程度に添えられた真っ赤な福神漬がこれまた生唾を飲ませる。


白いお米を覆うのは、

微かに煮崩れしたジャガイモと人参を含むトロリとしたルー。


続けて、氷を一杯に入れた麦茶とヨーグルトの入った器が添えられた。

ヨーグルトにフルーツが入っているのも嬉しい。


定食と呼ぶには些か質素な気もするが、

今の杏子にそんなことを考える余裕はなかった。


スプーンを取り出し、ルーを絡ませながら米を掬い、一息だけ冷まして口に入れる。




美味い……









美味いじゃないか!

たまらずもう一口放りこむ。


いきなりの熱さに口を開けて空気を取り込めば、ピリッとした舌と口内がじわりと涼しい。

甘すぎず辛すぎない、少女がちょっとだけ背伸びしたくなった時に食べたくなるような……

そんな辛さ。


落ち着いたところで少しだけ麦茶と共に胃に流し込み、



もう一口。



やはり美味い。





今まで何度も食べたことがある、

言ってしまえば素朴な味。



いや、だからこそ美味いと感じられるのだろうかなどと、杏子は少しだけ思う。


紅々と存在感を放つ福神漬を手繰り寄せ、スプーンがカレーと福神漬に埋め尽くされたら、すぐに食べる。


漬物の酸味と歯応えが、カレーの辛さとふっくら感に融合し、何杯でも食べられそうだ。


(でも、昔はおかわりできなかったっけ)



杏子は幼い日々を思い起こす―――――。



あれはいつの日だったか……。


杏子には妹がいた。

近所に友人と呼べるような同年代の子供はおらず、もっぱら二人で遊ぶのが日常だった。


公園で、

汗と泥に塗れながら遊び回った日々。


真っ赤に空が染まるころ、家に帰れば玄関からも分かる今日の晩御飯。



手を洗って来なさいと怒られ、

焦って席について、

母が皿にご飯を持ってくれるのを今か今かと待っている。


リビングに充満する匂いが何度も腹の虫を鳴かせる。

思わず、



家族に笑みが零れた。


そしてようやくありついたカレーの味は、

鍋一つで作れる、

子供向けに甘く、大人でも楽しめる辛さにブレンドされた―――



佐倉家の味……!











林檎が並んだ模様の皿に盛られた……




一杯だけのカレーライス―――――









気が付けば、杏子は完食していた。

夢中で食べた。


ただひたすら、




夢中で食べた。



ルーはほとんど残っていない。


ヨーグルトに手を伸ばし、僅かにルーの付いたスプーンでそのまま食べる。




美味い。



カットされたリンゴの酸味とヨーグルトの酸味がマッチし、

輪切りのバナナから芳醇な香りと甘味が口一杯に広がる。



子供の頃大好きだった味。


やはり杏子は夢中で食べた。

カレー味になった口の中が爽やかな甘酸っぱさでスキっとする。



「ごちそうさま」




自然とその言葉が出てきていた。

「ん、はいよ」

素っ気なく、女は答える。


この時、杏子の心中に一つの感情が生まれていた。




逃げてはいけない……。


今でも絶対に忘れない、家族の団欒の日々。



ここで逃げるということは、あの時の自分に目を背けること――――。





「あの、金なんだけど……」


「ん、100円ね」


「……それだけ?」




一般的に、定食屋においてカレー一品にデザートが付いてもワンコインで十分である場合などありえない。


そっとポケットに手を突っ込む。



あったかどうか確証はなかったが……




幸いにも、ぴったり100円が残っていた。

「ん、毎度」


杏子は未だに信じられなかった。

これだけ美味しいカレーを食べさせてもらって、こんなに安くていいのだろうか。


あの味は、確かに美味しくて。



それでいて懐かしいのだ。


本当に信じられないくらい、昔食べたカレーと全く同じ味だったのだ……。




佐倉家の味だったのだ……!



昔を想起した杏子は、


まだ何者にも縛られない純粋だった頃の杏子に、




ほんの一瞬でも戻ってしまった。






だから逃げられなくなった。

お金を払わないことに、罪悪感を抱いた。


貧乏だった自分の子供時代を知っているからこそ、お金を払わなくてはならないと思ってしまったのだ。

「あの、何でこんなに安いんだ」


「さあね。うちの値段は気紛れだから」



店を出ると、またうだるような暑さが杏子に襲ってくる。

杏子は誰もいない路地裏に向かって歩き出した。



巨大な隙間風が唸りながら擦り抜けていく。


時間にして30分程度の食事だったが、杏子にはずっと長く感じられた。




永遠に続くような幼年時代の思い出が張り付いて離れない。


心の中でずっと、



あの時のまま時間が止まってしまったかのように……。






杏子はもう一度あの料理を食べたくなった。



願わくば、正しい形で―――――。

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


世間はすっかり長袖を着こむ季節になった。


佐倉杏子は、再びあの店の前にいた。

そのポケットに、財布を入れて。


「ん、いらっしゃい」


その店は相変わらず薄暗く、人もいない、寂れ果てた空間。

活気立つ外の世界とは隔絶された異空間……。



カウンターで新聞を読む若い女は、依然変わりなく声を掛ける。


その姿を見て、杏子は心底ほっとした。



もし、あの味が二度と食べられなくなっていたら……。

そう考えるだけで胸が苦しくなった。


この日の杏子に、暗澹とした気持は一切ない。



とにかく腹が減っていた。









美味いものが食いたかった。

席に座ると、またぬるい水の入っているであろうコップが置かれる。

杏子の眼は既に壁に移っていた。


「B定食……一つ」


「ん、はいよ」


女が暖簾の奥に消え、

何かを切る音……

何かを揚げる音……

何かを掻き混ぜる音がする。


甘いソースの香りが店の中に充満してくれば、


杏子の髪の先から心の中まで空腹に―――




想像を放棄し、

いかなる食事すら受け入れる為に、





空っぽに……!

「ん、お待たせしました。B定食になります」


一目で分かるシャッキシャキの千切りキャベツが山を作り皿を半分も覆っており、キラキラとドレッシングで装飾されている。


その脇に本日のメインであろうエビフライが1、2……全部で5尾。

僅かに小ぶりだが、杏子の前に出されても尚聞こえるジュワッという音が、揚げたてだという証拠である。


小鉢に分けられた甘い匂いを漂わせるソースは、タルタルとウスターの2種類を選べるのが嬉しい。

少々小さめのお茶碗から溢れそうな白飯もいい。



そして横に置かれた味噌汁独特の甘辛そうな匂いが、杏子の神経を限界まで鋭利にさせる。



早く……



早く食べたい……!




昔から、フォークやナイフの扱いは得意ではなかった杏子は、それらを無視して箸を手に取った。


もたもたしていてはせっかくの料理が冷めてしまうのだから、

箸以外の選択肢などもはや存在していないのだ。

杏子は迷いなく一番大きな海老を掴み、やはり箸は真っ直ぐウスターソースに突っ込む。


筆先に墨汁を付けるが如く、


たっぷりと染み込ませ、




喰らいつく。







熱い。


油が滴る。



ソースが滴る。



プリッとした海老の旨みが滴る。





ソースの酸味と熱を逃がそうと、口内に唾液が充満してくる。



続け様にタルタルを掬うようにくぐらせ、齧り付く。






そうだ、これが―――――




エビフライだ!


ごくりと飲み込み、白米をかき込む。

ソース一色に染まる杏子の身体が真っ白に……。


味噌汁を啜れば、涼しくなった世間から保護してくれるような暖かさを感じる。

『わーい! エビフライもーらった!』


三尾目を口に入れたところで、杏子はまた追想する―――。


エビフライは杏子の妹の好物であった。

料理に出される度に必ず1匹持っていかれるのは、日常茶飯事。


それを普段ならいざ知らず。


よりによって大事な日にやらかすものだから、杏子の内心は怒りやら羞恥やらで氾濫しそうだった。



あれは初めての記念日。




恥ずかしくて否定はしたが、絶対に忘れられない日。





巴マミを初めて杏子の家に招いた日のこと―――――




あの時ほど嬉しかった日を、杏子は体験したことはないだろう。

杏子の母はあり合わせと言ったが、杏子は並んだご馳走の材料が、その日購入されたものだということを知っていた。

杏子の突然のお願いを、母は寧ろ喜んでいた。


あれほどに腕によりを掛けた日はそれまでもそれ以降も、一度として無いであろう。



新しい家族が増えたような団欒の日々は、



とても楽しかった。




今でこそマミと杏子は別の道を歩んでいるが、当時は志を共にした仲間だった。



あるいはもっと深い、家族のような関係だった。


本当なら今でも同じように接することが出来ていたのかもしれない。




しかし、










杏子は全てを失った。





家族のための願いが、家族を失わせた。


父も母も妹も、みんな死んだ。



今でも杏子は考える。


他にやりようはなかったのか……と。



なぜ自分達がこんな目に遭わなければならなかったのか。




ただ父は、世界が平和になることを願っていただけなのに。

ただ母は、家族を支えていきたいと願っていただけなのに。

ただ妹は、好きなものを食べたいと願っていただけなのに。



ただ杏子は、家族の願いを叶えたかっただけなのに―――――




あるいは、それが間違いだったのだろう。

誰かを思う願いで誰かを失ってしまうのなら、初めから自分のために願い、生きればいい。



家族を失い、家族のように慕っていたマミと会わなくなってから、

杏子の胸中はどす黒い靄で埋め尽くされていた。


幼い頃。

父の教えを一番近くで聞いていた杏子にとって、忌むべき悪行の数々を、当然のように行った。


それが生きる為に仕方のなかったことであろうと―――。




それが罪であることに変わりはないのだ。






他にやりようはなかったのか……と。









そんな自問自答の日々は、ある日唐突に終わりを告げた。

誰かを思う願いで誰かを失ってしまうのなら、初めから自分のために願い、生きればいい。



家族を失い、家族のように慕っていたマミと会わなくなってから、

杏子の胸中はどす黒い靄で埋め尽くされていた。


幼い頃。

父の教えを一番近くで聞いていた杏子にとって、忌むべき悪行の数々を、当然のように行った。


それが生きる為に仕方のなかったことであろうと―――。




それが罪であることに変わりはないのだ。






他にやりようはなかったのか……と。









そんな自問自答の日々は、ある日唐突に終わりを告げた。

コップに入った水を飲み干し、杏子は深呼吸をする。




海老がそうだったのか。


あるいはやはりソースか。




マミを呼んだ日に食べた、


あのエビフライの味がした。




杏子の精神は以前と同じように―――


あの日と同じように穏やかだった。




なぜここの料理を食べると過去を思い出すのか。


なぜあんなに安かったのか。


なぜこんなに美味しいのか……。



疑問はいくつかあれど、杏子の心に掛かっていた靄は既に晴れている。




今なら。






今の杏子なら……。







巴マミと正面から向き合える気がした。



本当は一緒に戦いたい。

一度家族だと思ったマミのことを忘れることは出来ない。



その上で、もう一度歩めるのなら。






今一度、共に―――――

「ごちそうさま」


「ん、はいよ」


杏子は満足していた。



それは文字通り汗水を垂らし、艱難辛苦を乗り越えて手に入れた、初めてのお金。

頭を下げ、頼み込み、働かせてもらって手に入れたもの。

決して正しい道理ではないが、正しい手段で手に入れたもの。


その金で、



自分の金で、



好きなものを食べられるようになったのだ。




そこに疾しさなど露ほどもない。



今の自分なら、過去の自分に見られていようと恐れることはない。




堂々と、





胸を張って生きていける―――






そんな気がしていた。

「ん、4000円ね」


「……え?」


聞き間違いかと杏子は思った。

確かに杏子は満足していたが、お世辞にも量が多かったというわけでもないし、高級であったとも思えない。

一般的なエビフライ定食にしては、いささか色が付き過ぎているのではないだろうか。


「うちの定食は気紛れだからね。諸々の材料費込みで」


「だ、だからって……」



反論の言葉を、しかしぐっと飲み込むことで平静を保つ。


今日はそんなくだらない争いをしに来たのではない。



そうだ。


ただ、美味い物を食べに来ただけなのだ……!




値段など、どうでもいいではないか。

「ん、毎度」


店を出れば異世界に来たような喧騒に包まれ、昼間の眩しさもあって杏子は眉を顰める。

不自然なくらい自然に、この周りには人が寄り付いて来ない。


視界に入ってすらいないのではないどころか、存在すら認知されていないのではないだろうか。



杏子は振り返り、店の扉を見る。




明日にでも無くなりそうな、儚い陽炎のような入口。





次に来る時は、


願わくば、


家族を連れて―――――。





不思議とそんなことを思っていた。

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


身を竦ませる冬は終わり、人々が浮足立つ春が訪れた。

あれから幾月も経った。


杏子の隣には、いつかの友人の姿が。

巴マミの姿があった。



足音を四つ鳴らしながら、杏子達はあの店を目指す。

目的は勿論、あの店で料理を食べることだった。

そして、食べさせてやりたかったのだ。

今の自分は一人で生活が出来ることを示したかった。


変な心配は掛けたくなかったし、いつまでも世話になるわけにもいかないのだ。


街の一角、人の寄りつかないその場所に、その店はあった。


息勇んで杏子は扉に手を掛けスライドさせる。





ガタッ。









しかし扉は開かなかった。

「なんなんだ一体……」


「ねえ、これ見て」


果たしてそこには張り紙があった。



          『本日 定休日』



なぜ扉が開かないのか、確固たる理由が書かれていた。


まさに不意打ち。

考慮し、予測しておくべきであったとはいえ、せっかく美味い物を食べさせられると思っていた杏子は心底肩を落とす。



「また今度連れてきてくれればいいから、ね」


「なんか、悪いな」


仕方なくこの日は別の店に行くことになり、モヤモヤとした気分のまま街を歩き、一日を終えることになった。



マミと夕飯を食べ、別れたその夜。

杏子は再び店に向かって歩いていた。


すると、中から明かりが漏れている様子が遠くからでも瞭然としていた。


杏子は走って店の前に向かい、張り紙を確認する。

昼間貼られていたはずの紙は取り除かれていた。

杏子が安堵の息を吐いて、その扉に手を掛ければ、まるで自分の家に帰って来た娘を迎えるように、あっさりと開いた。




「ん、いらっしゃい」



そして昼間より一層薄暗い店内で、女は椅子に座って待っていた。


客が来るのを。





杏子が来るのを―――――




扉を閉め、いつもの席に座る。

いつもといっても、杏子がここを訪れるのはこれでたったの三度目。

初めこそ顔を顰めるような古臭い雰囲気が苦手だったが、今ではそれもどこか心地いい。

既に夕飯は食べてあるのだが、この店の空気を吸うと不思議と胃が圧縮されていくのを感じる。

喉を鳴らさずにはいられない。


せっかく入ったのだから、何か食べていかなければ失礼だろうと考える。

早速昼に食べようと思っていたメニューを頼みたいところだが、まずは聞きたいことがあった。


「何で昼は開いてなかったんだ?」


「ん、ちょっと下準備をしていてね」


手短にそれだけ答えると、黙りこんでしまった。

そう言われてしまえば返す言葉もなく、杏子は首を振る。

マミにはまたいつか食べさせればいいのだ。


「C定食、頼むよ」


「ん、はいよ」

女は暖簾の奥に消える。


頭の中では昼と夜に食べたマミとの食事を思い出しては消し、何が出てくるのかを想像する。


初めて食べたここのカレーは美味しかった。

幼い頃の純粋な気持ちを思い出せた。


次に食べたここのエビフライは美味しかった。

一昔前の楽しかった気持ちを思い出せた。



どういうわけだか、杏子がここの料理を食べると、そういった思い出が蘇る。

本当にその時に戻ったかのような味がする。

心まで逆流してその場で食べているような気がする。



そんな不思議に対する疑念も、料理を食べれば吹き飛ぶ。




全てが幸福に支配される―――――

「ん、お待たせしました。C定食になります」


いつも以上に早い登場に、杏子は目を丸くする。

明らかに何かを調理している時間などなかったはずである。


そしてそれは皿が置かれた時にはっきりと分かった。


白い小さな皿に載せられていたのは、白い生クリームでコーティングされ、心電図のように波を描くチョコクリームで彩られたケーキだったのだ。


そして女は自分の椅子に座る。




つまり、これで終わりなのだ。




もはや料理ではない。

完全にデザートの部類である。


流石の杏子も、これには憤りを隠せず声を荒げる。

「なんなんだよこれは! これが定食だって言うのかよ!」


しかし女は、悪びれる様子はなくカラっと答える。


「うん。お昼から作ってたんだ」


「昼のうちって、なんでそんな準備を?」


「なんとなくかな」


杏子には意味が分からない。


この女が何を思ってケーキを作るためだけに昼は店を閉め、夜にそれを振る舞っているのか。

ケーキのみを客に提供し、定食と言い張れるのか。


女はニコニコと、早く食べてくれないだろうかと催促するように、杏子をじっと見つめる。



考えてみれば、今は夕食を食べた後にデザートというのなら悪くはない。

流石に二食分一度に食べきれるかどうかは、杏子にも怪しいところだった。

それを見越してケーキを出したのではないかと思うほどである。


怒っているのもなんだか馬鹿らしくなり、杏子は改めてケーキに目をやる。



バニラとチョコの香りが鼻孔をくすぐり、肺の中まで甘ったるくなれば、体中にヘモグロビンを通じて甘味が駆け巡る。


たまらずフォークで一刀、先端部分を切り取り、そっとフォークの腹に乗せて口に運ぶ。

しっとりとしたスポンジが口の中でほぐれ、じわりと二つのクリームが融合する。


重過ぎない甘さが、疲れていた胃に負担を掛けないようにしっくり収まる。




美味い……。




瞬間……









杏子の脳内には、








いつかの情景がフラッシュバックする―――――



それはほんの数か月前。


仲直りというわけではなく、ただの昔馴染みとして情報を交換するために訪れた巴マミの家。



まるで杏子が来ることが分かっていたかのように準備されていた丸いケーキ。


切り分けられたそれを食べながら、事務的な話を繰り返す。


マミが時々おずおずと杏子の近況を聞こうとするのを遮り、杏子は思考する。




(何をやっているんだ、あたしは)


ただ自分の思いをぶつければいいだけなのに。



気恥かしさと後ろめたさが邪魔をする。



だがふと思い出したのは、あの店で食べた料理のこと。





あの時のように、穏やかな気持ちでいられたら。




やがて杏子は静かに口を開いた―――――

そして再びケーキにフォークを入れたところで、現実に引き戻されていく。









そうだ、このケーキは……





あの時マミが用意してくれたケーキの味そのものなのだ……!







少しずつ切り分けては少しずつ食べていく。

いつまでも終わってほしくないこの感覚を、しかし引きずるわけにもいかず、やがて最後の一口を飲み込み完食する。


「ごちそうさま」


「ん、はいよ」


女はいつも通りに返事をし、皿を片付け始める。

微笑みながら作業をする姿を見て、杏子はたまらず口走った。


「なあ、なんでここの料理はこんなに美味いんだ?」


女は作業を止めず、どう答えるか迷う暇もなく口を開く。


そう、初めからこの質問が来ることは分かっていたのではないかと思うほど。



すぐに。










「君が幸せだった時に食べた料理だからだよ」










「どういう、意味だ」


「あんたが笑顔になってる訳を考えれば分かるよ」


言われてようやく杏子は気が付いた。


ここの料理を食べたその瞬間から、ずっと笑顔になっていたことに。


初めての時も。

二度目の時も。


勿論今も―――。



「笑顔って……」


「幸せの味は誰でも覚えてるものだよ。幸せな時に食べた料理は美味しいに決まってる」



貧乏だったが、両親がいて、妹がいて。

何気ない会話を交えながら食べる料理はどこの店の高級なものより美味しかったはずだ。


初めてできた友人を招いて。

和気藹々とした空気の中で食べたご馳走の数々は美味しかったはずだ。












幸せの味がした―――――











「そうそう。うち、明日で店を閉めるんだよ」


まるで明日の天気の話でもするように、女はするりと口を滑らせる。

一瞬何を言われたのか分からず立ち竦む杏子を余所に、話は続いていく。


「まあ、あんたが幸せを少しでも思い出せたならそれで十分かなと思ってね」


「ま、待ってくれよ。そんなこと言わずに、続けてくれよ。あたし、ここの料理が好きなんだよ」


「あんたが好きなのはうちの料理じゃないよ。あんたの中の思い出さ」


「何言ってんだよ……あたし、毎日くるから。マミにだって、まだ食べさせてやれてなくて」


「ありがとう。あんたはもう前に進めばいいんだよ」


「だから、どういう意味なんだよ」


カウンターで仕切られた僅かな空間が杏子にはやけに遠く感じられた。


手を伸ばせば届きそうな女に、しかし何年かかっても追い付けないような感覚。




幽玄たる空間の中に、その女は確かに存在していた―――






「あんたは幻の世界から抜け出さなきゃならない」


目を覚ますと杏子は自分のベッドで眠っていた。

カーテンの隙間から光が漏れていることに気が付き、ゆっくりと開けば太陽が自己主張を始めている。


昨日何があったのか、あれからのことはよく覚えていない。

ただぼんやりとした気分のまま店を後にし、暗い道を歩きながらいつの間にか自分の部屋に辿り着いていた。



ハッとなった杏子は慌てて外へと飛び出し、ひたすらに走り続ける。

人を押しのけ、訝しい目で見られることも厭わず、ただ目指す。



(この路地を抜ければ、あの店が……!)




肩を揺らしながら、目に入る物の認識を開始する。




そこに店などなかった。










あるのはただ、




ボロボロに朽ち果てた廃屋だった。

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


それから随分と季節が移り変わった。

よく晴れた、うんざりするほど降り注ぐ日差しの中で、エプロン姿の杏子は店の前に看板を出す。


店を構えるなんて昔の自分からは想像も出来ないなと、思わず自嘲の笑みを零す。


(父さんは世界を平和にしようと頑張ってた。あたしはあたしのやり方で、平和を目指してみるよ。だから、みんな見守っててくれよな)



どれだけの人間を幸せに出来るか分からない。

だが客のために料理を提供するのが、今の杏子に出来ること。


髪を束ね、三角頭巾をキュッと結べば心まで引き締まる。



さあ、まずは下ごしらえから始めようか……。







店の場所は、とある街の一角。


店の名前は―――――





          『葉影亭』





                                ―END―

Q.店主何者?
A.御想像にお任せします

いろーんな作品を参考にさせてもらいました

腹減った

まさかこのスレで夜食テロに遭遇するとは…
無意識下のロッソ・ファンタズマかもしんねーね

どうやらテロに成功したようだ
予告した甲斐があったかな

カレー食いたくなった

今日の夕飯丁度カレーだから超タイムリー
面白かった

乙、面白かった
色々とイメージが残るものが多くて読後感も良いしで、今回の話もかなり好みだ

あとついで、該当スレがもうないからここに書いとこう
さやかと恭介のSS、恭介の雰囲気が個人的に違和感なかったな
音楽関係の描写があっさりしてても、上手く描けてるなと感心した
こっそり参考にさせてもらおう

読みはハノカゲでいいのか
生えてーって呼んでたわ

保守カキコしにきたけど丁度人がいたか
自動html化のルールがどんなだったか忘れてしまった

作者が二ヶ月書き込みなしか誰も一ヶ月書き込まないかが落ちる条件だよ

>>490thx!

<マミーンマミンマミンマミンマミンマミーーーーーーン

日本の夏

人々の喧騒に混じってマミの声が響いていますね

この音を聞くと夏を感じる人も多いのではないでしょうか

子供たちが網と虫籠を持ってマミを捕獲しています

楽しそうですね

今日はそんなマミの一生について勉強してみましょう

幼いころのマミは地中で過ごしています

マミ「くぅ……くぅ……」

気持ち良さそうに眠っていますね

マミ「ふぁぁ~……ご飯……」

目を覚ましたようです

マミは地中にある紅茶やケーキを主食としています

マミ「美味しいわ」

美味しそうに食べていますね

マミ「おやすみなさい……」zzZ

幼いころはこうして食べて寝るだけの生活をしています

そして成長期が訪れます

この頃になると食べて寝るだけの生活に新しい習慣が加わります

マミ「……運動しなきゃ」

適度な運動ですね

こうしておかなければ成長した時とても苦労するのです

マミ「はっ…はっ……今日は…もう、休みましょう……」

このマミは少し根気が無いようですね

三日坊主を繰り返しているようです

しかししっかりと紅茶とケーキで成長しているのです

さて、七年の月日が流れました

もう立派に成長したマミはいよいよ地上に出ます

マミ「えっほ、えっほ……んー!やっと地上に出られたわ」

辺りを見回すと地面に穴がたくさん

そう、マミの出て来た穴なのです

すでにたくさんのマミが地上に出て大人になり元気に鳴いているのです

このマミも脱皮する場所を探しています

マミ「は、恥ずかしいからあんまり見ないで……」

このマミは照れ屋なようですね

さて、いよいよ殻(服)を脱ぎ大人の姿に生まれ変わります

軽快な音楽と共に踊り始め殻(服)を脱いでいきます

時間にしてわずかに一分程度

新しい姿(魔法少女衣装)になりました

マミ「ちょっと一仕事片付けちゃっていいかしら!」

ノリノリですね

マミが飛び立っていきました

マミの抜け殻を集めた人も多いのではないでしょうか

あのマミはどこかの木に止まったようです

マミ「マミーンマミンマミンマミンマミンマミンマミーーーーーーン」

元気に鳴いているようですね

マミにはたくさんの種類がいます

日本には五種類のマミがいます

今鳴いているのはマミンマミンマミですね

おや、あそこにいるのはなんでしょう

マミ「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬしかなぁぁぁぁぁぁぃ……」

どうやらクマミマミですね

さて、大人になったマミですが実はその命は一週間と言われています

その間にマミは魔女をたくさん退治するのです

マミ「ティロティロティロティロティロロロロロ……ティロティロティロティロティロロロロロ……」

この鳴き声はヒトリグラシですね

夕方になると鳴いている声を聞いたことある人も多いのではないでしょうか

マミはひたすら魔女を退治し続けます

一週間が立ちました

あのマミはどうなっているでしょう

マミ「もう何も怖くない……私、一人ぼっちじゃないもの!」

元気そうに見えますが、そろそろ寿命が近づいているようです

いよいよその時が近づいてきました

マミ「ティロ・フィナーレ!」

そして今、マミは命を落としました

とても悲しいですね

しかしマミの命は無駄ではありません

他のマミを見て下さい

マミ「私……もう魔法少女じゃないんだ……」

絶望して命を落としてしまいましたね

すると希望から絶望へのエネルギーが残り、新しい命となるのです

新しいマミが誕生しました

このマミが次に地上に出てくるのは七年ほど先の話

それまでにもたくさんのマミが生まれ、命を落としていきます

こうしてマミの一生は繰り返されていくのです

いかがだったでしょうか

マミの一生を学ぶことが出来ましたか

マミは今日も元気にあちこちで鳴いているようです

たまにはマミの声に耳を傾けてみるのもいいかもしれません


  ,-─-、,
|||.,-─--マミ*
||(ノノ´ヽゞ)*ν
|ξ゚ ヮ゚* ノξ
||||Z 六ヽ
||||/ヽ二|
|||||V\|
|||||


~おわり~

最近暑い日が続いてますが、みなさん体調には気をつけましょう
私は元気です

セミの脱け殻は嫌いだけど
巴セミの脱け殻が超欲しいです

飼育が困難なだけで野外だと一ヶ月くらい生きることもあると最近聞いた
本当かどうかはちょっと自信ない

天敵はシャルロッテだな

乙。うまいことネタ考えるなあ

弓道とは――

和弓で矢を射て的に当てる一連の所作を通し、心身の鍛練をする日本の武道である(出典:Wikipedia)

ここ見滝原中学校にも弓道に励む少女たちがいた…!


まどか「……」スッ

まどか「……」ググッ

まどか「……」

まどか「……」ヒュッ

スパーン

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

スパーン

まどか「うーん、やっぱり皆中って難しいよねえ」

┌弓道部メモ1────────────────────────────┐
│皆中…4射全て的に中ること。的心(的の真ん中)である必要はない。難しい   │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「私もなんとか中るようになってきたけど、最近射形が崩れてる気がして」

まどか「じゃあ私が見てあげよっか?」

ほむら「お願いするわ」

┌弓道部メモ2────────────────────────────┐
│射形…弓を引く時のフォームのこと。部員同士で確認し合うのは日常風景    │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

ポスッ

ほむら「どうだった?」

まどか「……」

ほむら「そ、そんなに変だった?」

まどか「形は良いんだけど、早くない?」

ほむら「早い?」

まどか「もう一本いってみよっか。今度はよく狙って」

ほむら「えぇ」

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

ポスッ

ほむら「どう?」
                         ハヤケ
まどか「うん……ほむらちゃん、もしかして早気?」

ほむら「……そんなに早い?」

まどか「もう早過ぎってくらい早いよ。引いた瞬間放っちゃってるよ」

ほむら「そんな……私が早気だなんて……」

┌弓道部メモ3────────────────────────────┐
│早気…会(弓を引いて放つまで)の時間が短いこと。もはや弓道者特有の病気  │
└─────────────────────────────────┘

まどか「大変だよ! すぐに直さなきゃ!」

ほむら「でも、先輩達にだって早気の人はいるしそんなに焦らなくても――」

まどか「ダメだよ!放っておいたら早気が進行して、その内弓を引き切る前に手を放しちゃって、弦で顔を打ったりしたらその恐怖心からまた弓が引けなくなるループに入るんだよ!」
     そのまままともに弓を引けなくなって、よしんば命中が良くても大会に出る時は他の早気じゃない人の方が安定するから、選手にもなれないんだよ!
     しかも弓道の昇級試験でも3級以上になったら早気じゃないことが必須条件だから、他の人がどんどん昇給して段の試験してる間でも一人だけ3級の試験を引退するまでずっと続ける羽目になるんだよ!
     さらに早気ってことで他の部員達からからかわれて治そうにも治らなくて、別に早気でもいいかなとか思ってたら全然中らなくなって自己嫌悪に陥るんだよ!」

まどか「ほむらちゃんはそれでもいいの!?

ほむら「な、なんだか経験してきたような忠告ね……」

┌弓道部メモ4────────────────────────────┐
│昇級試験は級ならば中らなくてもいい。3級以上は早気なだけで即不合格    │
└─────────────────────────────────┘

まどか「私も協力するから、頑張って治そ!」

ほむら「ありがとうまどか! 私頑張るわ!」

しまったタイトル間違えてるorz
ごめんなさい仕切り直させてください

弓道とは――

和弓で矢を射て的に当てる一連の所作を通し、心身の鍛練をする日本の武道である(出典:Wikipedia)

ここ見滝原中学校にも弓道に励む少女たちがいた…!


まどか「……」スッ

まどか「……」ググッ

まどか「……」

まどか「……」ヒュッ

スパーン

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

スパーン

まどか「うーん、やっぱり皆中って難しいよねえ」

┌弓道部メモ1────────────────────────────┐
│皆中…4射全て的に中ること。的心(的の真ん中)である必要はない。難しい   │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「私もなんとか中るようになってきたけど、最近射形が崩れてる気がして」

まどか「じゃあ私が見てあげよっか?」

ほむら「お願いするわ」

┌弓道部メモ2────────────────────────────┐
│射形…弓を引く時のフォームのこと。部員同士で確認し合うのは日常風景    │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

ポスッ

ほむら「どうだった?」

まどか「……」

ほむら「そ、そんなに変だった?」

まどか「形は良いんだけど、早くない?」

ほむら「早い?」

まどか「もう一本いってみよっか。今度はよく狙って」

ほむら「えぇ」

ほむら「……」スッ

ほむら「……」ググッ

ほむら「……」ヒュッ

ポスッ

ほむら「どう?」
                         ハヤケ
まどか「うん……ほむらちゃん、もしかして早気?」

ほむら「……そんなに早い?」

まどか「もう早過ぎってくらい早いよ。引いた瞬間離しちゃってるよ」

ほむら「そんな……私が早気だなんて……」

┌弓道部メモ3────────────────────────────┐
│早気…会(弓を引いて放つまで)の時間が短いこと。もはや弓道者特有の病気  │
└─────────────────────────────────┘

まどか「大変だよ! すぐに直さなきゃ!」

ほむら「でも、先輩達にだって早気の人はいるしそんなに焦らなくても――」

まどか「ダメだよ!放っておいたら早気が進行して、その内弓を引き切る前に手を放しちゃって、弦で顔を打ったりしたらその恐怖心からまた弓が引けなくなるループに入るんだよ!」
     そのまままともに弓を引けなくなって、よしんば命中が良くても大会に出る時は他の早気じゃない人の方が安定するから、選手にもなれないんだよ!
     しかも弓道の昇級試験でも3級以上になったら早気じゃないことが必須条件だから、他の人がどんどん昇給して段の試験してる間でも一人だけ3級の試験を引退するまでずっと続ける羽目になるんだよ!
     さらに早気ってことで他の部員達からからかわれて治そうにも治らなくて、別に早気でもいいかなとか思ってたら全然中らなくなって自己嫌悪に陥るんだよ!」

まどか「ほむらちゃんはそれでもいいの!?」

ほむら「な、なんだか経験してきたような忠告ね……」

┌弓道部メモ4────────────────────────────┐
│昇級試験は級ならば中らなくてもいい。3級以上は早気なだけで即不合格    │
└─────────────────────────────────┘

まどか「私も協力するから、頑張って治そ!」

ほむら「ありがとうまどか! 私頑張るわ!」

まどか「まずは射形の見直しからだね。射方八節の足踏みから!」

ほむら「そ、そこから?」

┌弓道部メモ5────────────────────────────┐
│射法八節…足踏み・胴造り・弓構え・打ち起し・引分け・会・離れ・残心のこと。  │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「……」スッ ススッ

まどか「オッケーだね。次は胴造り!」

ほむら(ほんとに八節全部やるつもり…?)

┌弓道部メモ6────────────────────────────┐
│弓道部に入るとまず射法八節を叩き込まれる。基本動作なので超大事      │
└─────────────────────────────────┘
               ユガマ
ほむら(これでよし。次は弓構え……)スイッ ススッ

ほむら(それから打ち起し)スッ

まどか「ここからだよ! ゆっくり引いて」

ほむら(そう、引分けはゆっくり……そして口割りに持ってきて――)

まどか「ここで――」

ヒュッ

スパーン

まどか「……」

ほむら「……」スッ ススッ

まどか「……ね、早気でしょ?」

ほむら「えぇ……自分でもびっくりするくらい早かったわ……」

まどか「会から離れまで一瞬だったよ!? 口割りに来た瞬間すぐだったよ!?」

┌弓道部メモ7────────────────────────────┐
│口割り…矢を口の位置まで引くこと。矢を引く時は上から腕を開くようにして引く │
└─────────────────────────────────┘

┌弓道部メモ8────────────────────────────┐
│会…弓を引いて狙いを定めて射るまでの動作。最も大切な部分          │
└─────────────────────────────────┘

ほむら「なんかこう、自分の中で『ここだ!』っていうのが見えちゃって……」

まどか「その思考が一番危ないんだよ! さっきだって中ってちょっと嬉しかったでしょ?」

ほむら「それは、まあ」

まどか「それじゃダメなんだよ! そうやって調子に乗ってるとどんどん体が覚えちゃって二度と戻らなくなるんだよ!?」

ほむら「分かった、分かったから落ち着いて!」

まどか「とにかく、これは本格的な指導が必要だね」

ほむら「とりあえずあと2本あるからお願いするわ」

┌弓道部メモ9────────────────────────────┐
│射場に入る時は矢を4本まで持てるのが基本。人がいなければ8本持つことも  │
└─────────────────────────────────┘

まどか「引分けになったら私が肘を押さえてあげるね。絶対離しちゃだめだよ? 絶対だよ!?」

ほむら(それはフラグ……いえ、とりあえずまどかが自分の練習もせず付き合ってくれてるんだから頑張らないと)

ほむら(矢を構えて、打ち起してからの引き分け…!)

まどか「ゆっくりだよ、ゆっくりね」スッ

ほむら(っ!肘を押さえられるだけで弓が軽い……これなら会に集中できるかも)

まどか「いーち――」

スパーン

ほむら「……」スッ ススッ

まどか「1秒ギリギリ届かなかったくらいだね」

ほむら「え!? 1秒経ってなかったの!?」

┌弓道部メモ10───────────────────────────┐
│会は5秒くらいが適切と言われている。早気にとっての1秒は長い。相対性理論 │
└─────────────────────────────────┘

まどか「でも、ほんのちょっとだけ伸びたからいけるかもしれないよ!」

ほむら「そ、そうね! ほんのちょっとでも進歩よね!」

まどか「そうだ、狙いが付いたら離しちゃうんなら、狙いをあえて外してみるのはどうかな?」

ほむら「なるほど、それなら離したくなる衝動を抑えられるかもしれないわね」

┌弓道部メモ11───────────────────────────┐
│割と効果的な対策。ただし恐ろしい副作用が出ることもある……          │
└─────────────────────────────────┘

ほむら(ゆっくり引分けて、あえて狙いをずらす…!)

まどか「いーち」

ほむら「っ!」ビクッ

まどか「!?」

ほむら「っ!」ビクビクッ

カランカラン

ほむら「……」

まどか「矢、落ちちゃったね」

ほむら「今のは……」

まどか「どうしたの? 会が緩んじゃってたけど……」

ほむら「分からない……ただ、頭ではまだ離しちゃダメって思ってたのに、体が勝手に……」

まどか「もう一回やってみる?」

ほむら「え、えぇ」

ほむら「…………」スッ スイッ ススッ ググッ

まどか「いーち――」

ほむら「っ!」ビクビクン

カランカラーン

ほむら「……」

まどか「また会が緩んじゃった……」

ほむら「手から矢が離れない……どうして…?」

┌弓道部メモ12───────────────────────────┐
│ビク…文字通り手がビクビクと震えること。矢を落としたり暴発したりして危険  │
└─────────────────────────────────┘

まどか「ビクかぁ……こっちのほうが危ないよね」

ほむら「確かにまともに矢も飛ばせないんじゃダメよね」

まどか「そうじゃないよ!ビクのせいで暴発して顔を打ってその恐怖心からさらに早気が――」

ほむら「まどか、それさっき聞いたわ」

まどか「とにかくそっちも治さなきゃだね……的を外すのはしばらくやめて、時間を延ばすほうから考えよっか」

ほむら「そうね、ありがとう……でもこれは私の問題だから、まどかは自分の練習してくれていいのよ?」

まどか「……そうしたらほむらちゃんと一緒に試合に出られなくなっちゃうかもしれないよ……私、ほむらちゃんと試合に出たいよ!」

ほむら「まどか……私絶対早気治すわ! 二人でワルプルギスの夜を倒そう!」

まどか「うん!」

┌弓道部メモ13───────────────────────────┐
│ワルプルギスの夜…弓道に関係はない。なお団体戦は基本5人なので2人では無理│
└─────────────────────────────────┘

その日からほむらの早気克服の特訓が始まった――!

まどか「いち、に――」

ヒュッ

ポスッ

何度も射場に立つ日々――!

まどか「そうだ! 矢を持たずに引いてみようよ!」

ほむら「ここで!?」

まどか「まずは会を延ばすイメージを掴むんだよ! 矢がないから離すわけにはいかないでしょ?」

ほむら「なるほど、それもそうね」

先輩からのプレッシャーに耐える日々――!

先輩「君らいつまで射場占領してんの?」

まどほむ「「早気が治るまで?」」

先輩「ちょっとは代わろうよ!?」

┌弓道部メモ14───────────────────────────┐
│基本的に弓を射る場所が少ないので交代制。代わるのが普通。礼儀が大事  │
└─────────────────────────────────┘

時には昔の練習に戻る日々――!

ほむら「ビクが酷いわ……なんとかならないかしら」

まどか「じゃあ巻藁まで戻る?」

ほむら「そんなに?……いえ、確かに初心を思い出すのが大事よね」

┌弓道部メモ15───────────────────────────┐
│巻藁…米俵の様に藁をたくさん集めて丸めた練習用の的。専用の矢がある   │
└─────────────────────────────────┘

パスン

まどか「巻藁だとちゃんと会は持つんだよね」

ほむら「なんでかしらね。やっぱり的を狙うと心理的に離したい衝動が出てくるのかしら」

まどか「ビクは少し収まってきてるんだけどね。射場に立つと出ちゃう?」

ほむら「もの凄くビクンビクンするわ。右手だけ別の生き物みたいよ」

┌弓道部メモ16───────────────────────────┐
│離したい…! でも離しちゃダメ……! 悔しい! ビクンビクン            │
└─────────────────────────────────┘

時にはスランプに陥りながらも――!

ほむら「ダメ……まさか口割りまで引くことすらできなくなるなんて……」

まどか「諦めちゃだめだよ! また素引きから頑張ろう!」

ほむら「もう早気なんて治らなくていい! 的に中ればそれで――」

まどか「ほむらちゃんのバカー!」

ほむら「まどか……」

まどか「そんなに早気がいいなら、ほむらちゃんなんか早気星人になっちゃえばいいんだよ!」ダッ

ほむら「まどか! 道場ではすり足!」

先輩「あと静かに」

┌弓道部メモ17───────────────────────────┐
│道場ではすり足。あと静かに                               │
└─────────────────────────────────┘

早気とビクの板挟みの中で――!

まどか「いち、に、さん、よん――」

ヒュッ

スパーン

ほむら「……」ススッ

まどか「凄いよほむらちゃん! 記録更新だよ!」

ほむら「今のは自分でもいい感じだったわ。ビクが多かったのがきついけど」

まどか「ビクは確かに要注意だけど、この調子なら次の大会に間に合うかもね!」

ほむら「えぇ……必ず完治させてみせるわ!」

まどか「選手に選ばれるといいね」

ほむら「まどかの方は大丈夫なの?」

まどか「最近は皆中もよく出るようになったんだ。運が良かったら出られるかも」

ほむら「まどかならきっと大丈夫よ、一緒に大会に出ましょう!」

まどか「うん!」

選手選考の日が訪れた――!

顧問「はじめ」

ほむら(大丈夫、きっとなんとかなる……早気なんて大したことないわ……それにしても袴なんて久しぶりに着たわ)

┌弓道部メモ18───────────────────────────┐
│多くの場合普段の練習で袴を着ることは少ない。上は体操服下は制服とか   │
└─────────────────────────────────┘

ほむら(的を見て、弓を構えて、矢を番えて、もう一度的を見る……)

ドクン

ほむら「(っ! まずい……中てたくて仕方がなくなってる…! 大会に出たい! 試合に出たい……!)

ドクン

ほむら(いいえ、落ち着いて暁美ほむら……普段の練習を思い浮かべるのよ……)

ドクン

ほむら(あえて狙いを外す作戦も今ならできる。ビクもかなり抑えられてる……)

まどか「……」ヒュッ

スパーン

ほむら(流石まどか。一射目から中てていくわね)

ヒュッ

ポスッ

ほむら(いよいよ次は私)

スイッ

ドックン

ほむら(っ…! 普段通り……普段通りに)

ススッ

ググッ

ほむら(いける……!)

ほむら「……」
       5……       4……
ほむら(まだよ……狙いは付いてない……)
     3……     2……
ほむら(中てたい……中てたい……!)
      1……
ほむら(中れ…!)

ヒュッ

スパーン

ほむら「……」スッ ススッ

ほむら(……やった、やったわ! 今のは会も完璧だった! これならもしかしたら……)

その後ほむらは堂々の皆中をやってのけた

\パチパチパチパチ/

ほむら(そういえば拍手貰ったの初めてかも……)

┌弓道部メモ19───────────────────────────┐
│大会など重要なときに皆中すると拍手してもらえる。邪魔にならない程度に    │
└─────────────────────────────────┘

まどかは惜しくも一射外してしまったが、他の者と比べても実力は十分だった

まどか「どうだったほむらちゃん?」

ほむら「今までで最高の弓が引けたわ! まどかのおかげよ!」

まどか「練習した甲斐があったね! あとは選手になれるかどうかだけど……」

ほむら「大丈夫、信じましょう」

全員終わり、その日の部活終わりに正式に顧問によって選手が発表された

そして見事ほむらとまどかは選手に選ばれたのだ――!

しかしこれで安心してはならない

今まで己との戦いのみだったものに、他者との戦いも加わるのだ

早気に負けるなほむら!

華々しい弓道生活を送るのだ!

彼女達の明日はこれからだ――!

┌弓道部メモ20───────────────────────────┐
│ここまでが、弓道で言うところのこの話の離れ。                    │
└─────────────────────────────────┘

┌弓道部メモ21───────────────────────────┐
│残心までが射方八節です。                                │
└─────────────────────────────────┘

まどか「早速練習しよう! 私の射形見てくれる?」

ほむら「えぇ、任せて」

まどか「……」スッ ススッ スッ

ほむら(弓構えから打ち起し、引き分けまでは大丈夫)

まどか「……」ググッ

ほむら(あ、少し腕が下がってるかも)

ほむら「まどか、ちょっと――」

ヒュッ

スパーン

ほむら「……」

まどか「……」スッ ススッ

ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「……まどか」

まどか「……」タラタラ

ほむら「もしかして早気?」

┌弓道部メモ22───────────────────────────┐
│早気は誰でもなり得る。昨日まで普通だったあの子もふと気が付けば……    │
└─────────────────────────────────┘


叛逆ポスターのまどかの弓の引きっぷりがなかなか良かったのでつい
魔女や魔獣相手にのんびり構えてると死ぬけどね

どこの世界でも早いのはだめなんだね

海香「……」

かずみ「あれ海香、そんなとこでなにしてんの?」

海香「スタバのコーヒー」

かずみ「なに?」

海香「スタバのコーヒーが飲みたい」

かずみ「うん……うちにあるインスタントのじゃ駄目なの?」

海香「スタバのコーヒー」

かずみ「……じゃ、じゃあ買ってくれば?」

海香「スタバのコーヒー」

かずみ「……小説のお仕事忙しいの?」

海香「スタバのコーヒーが飲みたい」

かずみ「……あ、私買ってきてあげるね!」

かずみ「相当根詰めてるみたいだなぁ、大丈夫かな海香」

カオル「……」

かずみ「あ、カオル!今部活の帰り?」

カオル「……」

かずみ「どうしたの?もしかして疲れてる?」

カオル「ファミチキ」

かずみ「なに?」

カオル「ファミチキが食べたい」

かずみ「あー、あれ美味しいよねえ」

カオル「ファミチキ」

かずみ「……晩御飯は唐揚げにしようか?」

カオル「ファミチキ」

かずみ「食べたいんなら買って帰れば良かったのに」

カオル「ファミチキ」

かずみ「……あ、私海香にスタバのコーヒー頼まれてるんだった。よかったら一緒に買いに行く?」

カオル「……」

かずみ「……そか、疲れてるんだもんね。いいよ、私買ってくるね!」

<アリヤトヤーシター

かずみ「大丈夫かなカオル……かなり目の焦点が合ってなかったけど……」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「ジュゥべえ?なんでゴミ箱に入ってるの?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「なに?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「いや、ジュゥべえは自分でしょ」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「……」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「もしかして、お腹空いてたりする?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「何か食べたいの?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「……自分?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「あ、ごめん私海香とカオルに持っていかなきゃならないから!」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「どうしたんだろジュゥべえ……頭おかしくなったのかな」

かずみ「ただいまー!」

海香「コーヒー」

かずみ「ハイこれ、スタバのコーヒー」

海香「もう飲んだ」

かずみ「……え?」

海香「飲んだ」

かずみ「あ、そうなんだ……ごめんね、遅くなっちゃったから」

海香「かずみが出てすぐお湯沸かした」

かずみ「……」

海香「飲んだ」

かずみ「そうだ、私晩御飯の用意するね」

海香「美味しかった」

かずみ「……」

かずみ「もう、せっかく買ってきたのに……まあ、明日また飲みたくなるかもしれないしね」

カオル「Lチキ」

かずみ「カオル!頼まれてたファミ……今何て?」

カオル「Lチキ」

かずみ「あの、これ、ファミチキ買ってきたけど」

カオル「もう食べた」

かずみ「そうなんだ……ローソン帰り道にあったっけ?」

カオル「ダッシュで街まで行った」

かずみ「……」

カオル「食べた」

かずみ「じゃあ私晩御飯作るから」

カオル「美味しかった」

かずみ「……」

かずみ「もう、二人とも酷いよ……ファミチキは冷めちゃったら美味しくないのに」

かずみ「しょうがない、おかずの材料が増えたと思えばいっか」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「ジュゥべえ、おかえり!」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「なに?」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「……」

JB「ジュゥべえ」

かずみ「そんなに食べたいなら自分の尻尾食べてなさい!」

JB「ふぅへぇ」

かずみ「全くもう、みんなしてどうしたの?」

JB「ふぅへぇ」

かずみ「おーい海香ー!カオル―!晩御飯出来たよー!」

かずみ「さあ食べよ食べよ!」

海香「……」

カオル「……」

JB「……」

かずみ「どうしたの?」

海香「ドトールのコーヒーが飲みたい」

カオル「から揚げ君が食べたい」

JB「キュゥべえが食べたい」

かずみ「うるさあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


~おわり~

なんだこの話…

JBがきゅうべえの死体食べたらどうなるの?

なんか怖い

中沢は?

ほむら「となりの中沢くん」


まどか「見滝原中出身!鹿目まどか!」

まどか「ただの人間には興味はありません!」

まどか「宇宙人!未来人!超能力者!がいたら私のところに来てください!」

まどか「以上です!」

さやか(授業中になんかさけびだしたー!)


先生「転校生を紹介します、暁美ほむらさんです」

ほむら「よろしく」

まどか「さやかちゃん!なぞの転校生だよ!なぞの転校生!」ユッサユッサ

さやか「ちょ、ちょっと落ち着いてまどか、まあ転校生自体珍しいけどさ…」カックンカックン

先生「では、一番手前の席が空いているのでそこへ…暁美さん?」

さやか(ん?あの転校生こっちのほうに歩いてきた…?)

ほむら「鹿目まどかね」

まどか「う、うん」キラキラ

ほむら「愛の告白をしたいから保健室へ連れて行って」キラキラ

さやか(初対面で告白!?って女同士だし!おまけに愛のこくは…ってもう突っ込むのめんどくさい!)


まどか「さやかちゃん!魔法少女ってあこがれない!?」

さやか「え、いきなり何言い出すのまどか」

まどか「こんな風にかわいい服着て何も無いところから杖を出したり
    呪文を唱えるとビーってビームみたいなのがでたり…かっこいい~♪」

さやか(黒歴史ノート!)
   「まどか~魔法なんてもう歳も歳なんだから口に出すのやめなよ~恥ずかしいよ?」

まどか「だって、目の前で見せられたらやりたくならない?」

さやか「目の前って、一体どこに…」

ほむら ポンポンポンポン

さやか(銃火器だしてる!)

ほむら カチャッ

さやか「重火器なんか打ったら死人が出るからやめて!」ダッ


さやか「て、転校生…あんたってマジシャンなの?」ゼーゼー

ほむら「いいえ、魔法少女よ」

さやか(魔法少女って本当にいるんだ…)

ほむら「でも美樹さやか、まどかには黙っておいて」

さやか「黙っておいてって言われても…さっきの光景もろに見ちゃったしねぇ…」

まどか キラキラキラ

さやか( 転校生(あ~やっちまった~この先どうすればいいんだろう~))
   「って自業自得じゃない! 」


まどか「ほむらちゃん、銃火器意外には何か出せないの?」キラキラ

ほむら「なんでも出せるわ」

まどか「本当に!?じゃあ、ハトだしてよ!」キラキラ

ほむら「分かったわ」

ほむら「はい!」ハァハァ

さやか(あれ、一瞬にして息が上がった…?)

まどか「次はペンギンさん!」

ほむら「ほむっ!」ハァハァハァ

さやか(手から血が出てる!)

まどか「今度はライオンさん!」

ほむら「ほむほむっ!!」ピュー ゼーゼー

さやか(頭から血が出てる!)

まどか「じゃあ次は…」

さやか「これ以上やったら何故か分からないけど死んじゃいそうだからやめて!」


まどか「ということで、MOM団を作ろうと思うんだけど、どうかな?さやかちゃん」

さやか「え、え~っと…なんとなく予測がつくんだけど団の名前の意味聞いてもいい?」

まどか「M【魔法少女を】O【大いに盛り上げる為の】M【まどかの】団の略だよ~」

さやか(やっぱ何かのパクリだったー!ってか最後のMは苗字じゃないのね…鹿目だとKになっちゃうからゴロは良いけど)

まどか「ちなみに部室も見つけたんだよ?放課後見に行こう?」

ほむら「私もついていくわ」コクッ

さやか(え?部?部活にするつもりなの?)


放課後--

まどか「ここが部室になりま~す」ジャーン

さやか(天体部?)
   「まどか、ここ天体部って書いてあるから天体部の部室なんじゃないの?」

まどか「うん、そうなんだけど、部の人が私たちに投資してくれるんだって」

さやか「まさか、そんな甘い話が…」

まどか トントン ガチャ
    「しつれいしま~す」

QB「やあみんな、よく来たね。僕と契約して魔法少女に / ほむら ターン!!

さやか(入ってすぐ蜂の巣になった!)

まどか「もう、ほむらちゃん、さっきもそれやったよ?投資してくれる人にそんなことしたら失礼だよ」

さやか(さっき?!ってか人?!おまけにまどかに似つかわしくない平常心!)

ほむら「ごめんなさい」ゴォォォォ

さやか(謝りながら殺意むき出しにしてる!)

QB「そうだよ体がいくつあっても足りないじゃないk / ほむら ターン!!

さやか(転校生怖ー!)


ほむら ターン! ターン! ターン! ターン! ターン! ターン!

さやか「まったく、まどかは部室…って言って良いのか分からないけど、私たちを残してどこに行ったのよ…」

まどか「ただいま!さやかちゃん」

さやか「あ、おかえり…ってその人は?」

まどか「3年の教室で会ったんだ。なんか困ってるらしくて、ついでにつれてきちゃった」

さやか(上級生のクラスにまで行って何をしてきたのかこの子は)

マミ「えっと…QBっていう体が白くて目が赤くて耳にわっかがついてる生き物、見なかったかしら…?」

さやか(体が白くて目が赤い生き物…?)
   「もしかして、あそこの屍の山ですか?」

マミ「あ、そうそう、あの屍の山全部ね」

さやか(なんか探してる割にはそっけない態度)
   「てか、転校生~そろそろやめてあげてもいいんじゃない?」

ほむら ターン! ターン! ターン! ターン! ターン! ターン!

--翌日

先生「昨日に引き続き転校生を紹介します、佐倉杏子さんです」

杏子「よろしくお願いします」

まどか「さやかちゃん!またしてもなぞの転校生だよ!なぞの転校生!」ユッサユッサ

さやか「だ、だから落ち着いてまどか」カックンカックン
   (また転校生?)

先生「では、後ろから2番目の左からそこの席が空いているのでそこへ」

杏子「はい」

さやか(また指定された席無視してこっちに来たよ新たな転校生さん)

杏子「そこの青い髪」

さやか「へ?私?」

杏子「愛の告白をしたいから保健室へ連れて行け!」

さやか(今度は私にきたー!って何で愛の告白が保健室なのか分からないし!ってもう後は同じよ!)

まどか「さやかちゃん!運命の人だよきっと!ここで逃したら後が無いよ!」

さやか(まどか!話がややこしくなるからだまってて!)

ほむら ホムッ!

さやか(転校生そのグッジョブは何!?)

--おわり--

おつ

ただ、ここ一応私のスレなんだけど…誤爆ではないよね?
書いてなかったから間違えられてもいた仕方ないけれど、こんなときどんな顔をすればいいか分からないの…

よく見たら末尾違ったな。

スレタイ的に、まどマギ短編総合スレ的な勘違いをしたのでは?

うん、俺が>>1に何も書かず始めたのが悪いんだ
誤爆された方も前に一度いたから仕方ない
まだ見てるか分からんけど、もしよかったら>>544-552さんの話をwikiに追加させてもらっていいかな?

あと、1アッピルするために投下します

ほむら(いい天気ね……晴れ渡った空を見てるとワルプルギスのことなんか忘れてしまいそうになるわ)

まどか(あ、ほむらちゃんが黄昏てる)

ほむら(たくさんの雲が流れてるのを見ると、昔を思い出すわ……病院の窓から見えた景色はいつも空ばかり)

ほむら(病弱で身体の弱かった私は、いつも雲になってのんびり遠くへ行きたいなんて思ってたっけ)

ほむら「雲になってみたいなぁ……」ボソッ

まどか(蜘蛛になりたい!?)

ほむら(そうやって空に浮かんで、一緒に鳥さんと並んでみたりして)

ほむら「鳥と飛んでみたいなぁ……」ボソッ

まどか(捕食されてる!?)

マミ「……」ゴゴゴゴゴゴゴ


ほむら(今回の巴マミは何かが違う……でも一体何が……)

まどか「凄い……流石マミさんだよ……」

ほむら「知ってるのまどか?」

さやか「あれが伝説の超[ピーーー]……やっぱ凄すぎ……」ゴクリ

ほむら「え、何?」

まどか「伝説の超[ピーーー]だもん、凄いのは当然だよ……」ゴクリ

ほむら「ごめんなさい、雑音でよく聞こえなかったのだけど」

仁美「伝説の超[ピーーー]の巴さんもまさかここまで凄いことになるとは思っていなかったでしょうね……」ゴクリ

ほむら「いやだから、すーぱーの後は何?何て言ったの?」

杏子「いくらあんたがイレギュラーでも伝説の超[たぬき]のマミには手も足も出ないだろうさ……」ゴクリ

ほむら「たぬき!?今たぬきって聞こえなかった!?」

織莉子「あんなのが相手では鹿目まどかの殺害も不可能ですわ……伝説の超[ピーーー]から逃げられるかしら」ゴクリ

キリカ「織莉子のためなら私は戦うよ……伝説の超[ピーーー]相手だろうと、織莉子のためなら……」ゴクリ

ほむら「何?放送禁止なの?歩く18禁か何かなの?」

QB「マミがこんなことになるなんてね。伝説の超[禁則事項です]だなんて、僕達でも手に負えないよ……」ゴクリ

ほむら「やっぱり禁則事項なのね……それにしてもキュゥべえがそこまで言うなんて、結局なんなの?」

ゆま「ねえお姉ちゃん、伝説の超[ピーーー]ってなに?」

ほむら「私が聞きたいわ!!!」

バキューン

杏子「あっ」バタッ

マミ「ソウルジェムが魔女を生むなら……みんな死ぬしかないじゃない!」

杏子「なんてな」

マミ「後ろ!?」

杏子「そいつは幻だ!すり替えておいたのさ!」

パリーン

マミ「あっ」バタッ

杏子「悪く思うなマミ……こうするしかなかったんだ」

マミ「なんてね」

杏子「後ろか!?」

マミ「リボンで作った人形よ!すり替えておいたのよ!」

バキューン

杏子「あっ」バタッ

マミ「みんな死ぬしかないじゃない!あなたも!私も!!」

杏子「残像だ」

マミ「後ろ!?」

杏子「あいつも幻だ!」

パリーン

マミ「あっ」バタッ

杏子「馬鹿野郎……」

マミ「残像よ」

杏子「後ろか!?」

マミ「あれも人形よ!」

バキューン

杏子「あっ」バタッ

マミ「後ろ!?」

杏子「後ろか!?」

マミ「後ろね!?」

杏子「後ろか!?」


ほむら(早くほどいてくれないかなぁ……)

うおう!
投下ミス申し訳ないです

失礼しましたorz

『受けとるといい。それが君の運命だ』

私は時間遡行という魔法を手に入れた

まどか「あれ、私の下着どこ置いたっけ」

それは一カ月までしか戻れないという制約付き

まどか「ここに入れてたと思うんだけどなぁ」

でもそんなことは関係ない

まどか「っ!な、なに?」

私はまどかとの約束を……そう、誓約を果たすためにどんな困難にも立ち向かって見せる

まどか「いやあああ!あなた誰!?何で私のぱ、パンツ被ってるの!?」

しかし最近気付いたことがある

まどか「パパー!ママー!」

まどかによく避けられるようになってしまったことだ

私が何度も繰り返すうちに制約が増えてしまったのだろうか

キリカ「織莉子ー!ケーキ食べよー!!」

織莉子「いい加減にしてよ!毎日毎日私がケーキと紅茶を用意して……たまにはキリカがやったらどうなの!?」

キリカ「なにをぉ!?私は織莉子のために魔女を退治してグリーフシードを稼いでるんだよ!」

織莉子「いつも我儘ばっかりでうんざりよ!」

キリカ「誰のおかげで生きてると思ってるの!?」

織莉子「私のこと何にも知らないくせに!」

キリカ「私だって命懸けてるんだ!」

織莉子「もういいわ、あなたとはやっていけない」

キリカ「勝手にしてくれ!私はもう出て行くよ……二度と織莉子の顔は見たくないっ」

織莉子「清々するわ、そうして頂戴」

沙々(倦怠期の夫婦かよ……)

キリカ「私が間違ってたよ織莉子!酷いこと言ってごめーん!!」

織莉子「私も言い過ぎたわ!私にはあなたが必要なの!!」

沙々(ギャグかよ……)

マミ「紅茶、どれがいい?」

まどか「どんなのがあるんですか?」

マミ「そうねえ、例えばダージリンとか」

まどか(田ー尻ん…?)

マミ「アッサムとか」

まどか(あっ、サム…?)

マミ「オレンジペコとかね」

まどか(オレンジペコちゃん…!?)

まどか「人の名前付けるのが流行ってるんですか?」

マミ「はい?」

さやか「ねえまどか、次のこくつの宿題やってきた?」

まどか「国…なんて?」

さやか「だから、こくつの宿題だってば!」

まどか「国語のことだよね?うん、やってきたよ」

さやか「是非見せて下さい!」

まどか「えぇー、また忘れちゃったの?」

さやか「いやー、ツールデンウィーク遊びまくっちゃってさ」

まどか「ツール…なんて?」

さやか「お願い!つしょうだから!」

まどか「つしょ…?」

さやか「頼むよまどかー、ほうかつにジュースおつるからさ!」

まどか「さやかちゃんさっきからなんか変じゃない?」

仁美「さやかさん、わたくしのでよろしければどうぞ」

さやか「サンキュー仁美!最近やる気でなくってさー、つがつ病ってやつかなーなんてね」

仁美「さやかさんに限って五月病なんてことありましたっけ?」

さやか「どういう意味よそれは!」

まどか「……ハッ!」

まどか「『ご』が『つ』病!?」

マミ「いい?戦いの基本は格闘よ」

まどか「はい!」

マミ「私達は遠距離攻撃の武器を使うけど、だからと言って近接戦を甘く見ていけないわ。むしろ一番警戒すべきよ」

ほむら「なるほど!」

マミ「そこで敵に接近されたらどう格闘するか……答えはこうよ!」

スッ

マミ「……」

まどか「……あの、ソレは」

マミ「死んだふりよ」

ほむら「えっ!?」

マミ「こうすることで油断した相手が遠ざかるのを待つッ!自分の有利な間合いを維持するのよッ!!」

まどか「な、ナルホド!」

喰われました

さやか「ショートコント、"同棲"」

杏子「一緒に暮さないか」

さやか「まあステキ!」

杏子「部屋も既に決めてあるんだ」

さやか「どんなところなの?」

杏子「雨が降るとなくなる」

さやか「ダンボールハウスかーい!」

マミ「姉が欲しい」

杏子「……はぁ」

マミ「という訳で連れてきたわ」

ほむら「いや、あの、私年下よね?」

杏子「お姉ちゃーんおやつ買ってー」

ほむら「やめなさい。誰がお姉ちゃんか」

杏子「お姉ちゃんのお姉ちゃんなんだからお姉ちゃんだろ」

ほむら「は!?あなた達そういう関係!?」

マミ「お姉ちゃん、今日の料理はなに?」

ほむら「やめなさい。パスタでもかじってなさい」

杏子「お姉ちゃーん家買ってー」

ほむら「急に大きく出たわね!」

マミ「お姉ちゃん、弟が欲しいわ」

ほむら「ふざけなさい」

杏子「親父が欲しい」

マミ「お母さんが欲しい」

ほむら「急に重くなるからやめて……」

マミ「こういう妹がいればいいと思わない?」

杏子「モモには及ばねえがな」

ほむら「帰っていい?」

マミ(ある日気まぐれに魔法少女服のブーツを脱いでみた)

マミ「……」

マミ(やだっ、シークレットブーツ…!?)

まどか「はぁ」

さやか「おはようまどか!」

まどか「おはようさやかちゃん」

さやか「どうしたの?気の抜けたサイダーみたいな顔してさ」

まどか「え?えっと、今日のテスト大丈夫かなって思ってて」

さやか「そうなんだよねぇ、あたしも昨日勉強するつもりだったんだけどつい映画見ちゃってさ」

仁美「おはようございます」

さやか「おはよう仁美!」

仁美「はぁ」

さやか「どうしたの!気の抜けたサイダーみたいな顔してさ!」

仁美「え?いえ、実はラブレターを貰ってしまって返事をどうしようかと」

さやか「マジで!?流石仁美だわ~」

ほむら「おはよう」

まどか「おはようほむらちゃん」

さやか「はよーっす。なんだよぉ気の抜けたサイダーみたいな顔してさ」

ほむら「え?別にいつも通り――」

さやか「さては今日のテスト不安なんでしょ!それともまさかラブレター貰ったとか!?」

ほむら「は?特に何もないけど……」

さやか「またまた~!そんな顔してるくせに」

ほむら(どんな顔よ……)

~放課後~

マミ「あら、みんな今帰り?」

まどか「マミさん!」

さやか「あぁ、どうも……」

マミ「美樹さんどうかしたの?気の抜けたサイダーみたいな顔してるわよ」

さやか「う、うわあああぁぁぁぁぁぁん!!!」ダッ

マミ「美樹さん!何かあったの?」

仁美「恐らく、自分が言われることになるとは思わなかったからじゃないかと思いますわ」

ほむら「巴さんも昨日映画見てたのね」

マミ「なんでそれを!?」

『男の恋は名前を付けて保存、女の恋は上書き保存』なんて言葉がある

誰が考えたのか知らないけど

ふざけた言葉だ

あたしの恋は間違いなく名前を付けて保存なんだもの

永久保存版

世界がセピア色に染まろうともきっといつまでも覚えてる

例え誰に忘れられてもだ

この恋はあたしの心のファイルに保存されました

心のパスワードが解かれない限り

誰にも消させたりしない


HUまどか「というわけでさやかちゃんのポエムも永久保存するね」

さやか「やああああああああめええええええええええええてえええええええええええええええええええええええええ」

まどか「お洒落だよねえ」

さやか「お洒落だねえ」

マミ「もう、二人ともうちに来る度にそればっかり……」

まどか「だってホントにいい部屋ですもん」

さやか「うちもこれくらい広かったらなあ」

マミ「褒めても何も出ないわよ!」

まどか「ホントお洒落だよねえ……」

さやか「お洒落だねえ……」

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まどさや(あれさえなかったらなあ……)

まどか(必要なのは分かるけどねえ)

さやか(もう少し隠してほしいねえ)

~双樹あやせ~

二重人格を持つ魔法少女

あやせ「ふふ、こんな問題楽勝ね」

ルカ『あやせなら余裕でしょう』

理数系の問題が得意

~双樹ルカ~

あやせのもう一つの人格

ルカ「こっちはお任せです」

あやせ『ありがとねー』

文系の問題が得意

あやせ「私がやるわ!」

ルカ「いいえ私が!」

二人とも運動は得意

あやせ『……ルカが解けばいいじゃない。私はこういうのスキくないから』///

ルカ『いえいえ、あやせが解くべきですから……私の扱う問題に非ず』///

二人とも保健は苦手

キリカ「逃げて織莉子!」

織莉子「キリカ……ッ! 私は一体…?」

沙々「あらら、バレちゃいましたか」

織莉子「沙々さん、どういうこと……私達、確か友人で……?」

沙々「友人? 私が? 誰に? そこの女に?」

沙々「冗談はスパッツだけにして下さいよ」

織莉子「そ、そんな……」

キリカ「……」 ←スパッツ装着中

沙々「さあ私の可愛い魔女さん達、やっちゃって!」

キリカ「気を付けて……魔女操ってる……」←スパッツの何が悪いのか考えている

魔女1「……」

魔女2「……」

沙々「……何やってるんです、早くやっちゃいなさい!」

織莉子「……何? 魔女は彼女に忠誠を誓っているのではないの?」

魔女1「忠誠? 私達が? 誰に? そこの女に?」

魔女2「冗談はスパッツだけにして下さいよ」

沙々「そ、そんな……」

キリカ「……」←スパッツは悪いのかもと考え始めた

こうしてさっちゃん帝国は夢と消えた……

まどか「ショートコント、"同棲"」

ほむら「一緒に暮らししょう」

まどか「まあステキ!」

ほむら「部屋も既に決めてあるの」

まどか「どんなところなの?」

ほむら「だだっ広いけどイスと机しかないの」

まどか「寂しすぎるよ!」

さやか(なんでだろう、あたしってばやけに『バカ』って言われ過ぎじゃないかな)

さやか(そりゃ仁美達みたいに頭がいいわけじゃないけど、言われるほどでもないと思うんだよなあ)

さやか(やっぱあれかな、「あたしってほんとバカ」って台詞のせいかな)

さやか(よし、これからは改心してあたしをバカにしてきた奴らを見返してやる!)


さやか「というわけで眼鏡かけてみた!どう!?頭良く見えるでしょ!?」

杏子(その言動がバカっぽいことに気付いてねえのかなあ)

寝落ちした結果wwwwwwwwwwwwww

1 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:40:10.19 ID:waRuyoRu0
  遅刻決定ンゴ……

2 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:40:10.20 ID:ELlykirs0
  ざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

3 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:41:59.22 ID:CHARLOTEO
  はいはい社畜アピール乙

4 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:42:36.01 ID:waRuyoRu0
  今から行っても駄目だよね?

5 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:44:00.03 ID:akeMiHOmO
  その必要はないわ

6 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:44:49.23 ID:PyotrSan0
  体が睡眠を欲してたんだろ
  今日は休め
  ついでに明日も休んでそのまま辞めちまえ

7 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:45:36.09 ID:waRuyoRu0
  >>6
  せっかくの大役なのに……
  どうすりゃいいの

8 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:46:10.87 ID:waRuyoRu0
  キャハハハハハハなんか変な笑い出て来たwwwwwwwwww







  いやワロエナイ……

9 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)09:48:55.90 ID:klarissa0
  マジレスするとさっさと行って謝れ
  うちの上司みたいに普通に仕事してたのに後ろからタイヤぶっこんでくるような奴でもあるまい

10 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)9:50:10.19 ID:OkTaViAAO
  >>9
  そいつやば杉wwwwwwwwwwww

11 :魔法少女にかわりまして名無しの魔女がお送りします :2013/04/13(土)9:50:39.32 ID:LzaMaria0
  以下>>9を慰めるスレ x

さやか「熱中症対策にはスポーツドリンク!」

さやか「早速いただきまーす!」ゴクゴク

さやか「ぷはーっ!」

さやか「まずい!もう一杯!!」

さやか「って青汁じゃねーか!!!」

ミツル「久しぶりまどか」

まどか「え、だ、誰!?」

ミツル「覚えてないかな?幼稚園の時一緒だったんだけど」

まどか「もしかしてミツルくん!?久しぶりだね!」

ほむら「なんちゃって、実は私でした」

まどか「――ッ!う、嘘……」

ほむら「杏子に協力してもらって変装を――」

まどか「ミツルくんの正体がほむらちゃんだったなんて!」

ほむら「ミツルくんの正体はミツルくんだから安心して」

杏子「昨日?昨日は朝起きて飯食ってゲーセン巡って飯食って公園で時間つぶして飯食って寝たかな」

杏子「一昨日?一昨日は朝起きて飯食ってゲーセン巡って飯食って公園で時間つぶして飯食って寝たかな」

杏子「その前?その前は朝起きて飯食ってゲーセン巡って飯食って公園で――」

まどか「ごめん杏子ちゃん!!今日は私の家に来ていいから!!!」

ニコ「ちゃお
   私が作ったアプリを紹介するコーナー
   ニコニコアプリタイムはっじまーるよー
   今日のゲストは一緒に開発を手伝ってくれたこの人だ」

織莉子「Ciao
    昔イタリア語を習っていたこともあります、美国織莉子です
    好きなものはお父様とキリカ、嫌いなものは現実です」

ニコ「五郷の織莉子に協力を要請したぞ」

織莉子「一体どんな風になったのか気になるわね」

ニコ「本日ご紹介するのは『未来カメラ』」

織莉子「直球なお名前ね」

ニコ「素直が一番、普通が一番
   その名の通り写真に映った物の未来が映るカメラさ」

織莉子「あら素敵
    早速ツーショットで撮ってみましょう」

パシャリ

ニコ「どれどれ……」

織莉子「あら?
    ニコさんが物凄い勢いでぶれてるわね」

ニコ「ふむふむ、なるほどなるほど……
   私の未来が読めたよ」

織莉子「あっ」

ニコ「きっと織莉子とツーショット撮ったから彼女が怒」ドゴォォ

キリカ「織莉子ぉぉぉぉぉっっ!!!
    変なことされてないかいッ!?」

織莉子「とりあえず謝りなさい」

ニコ「ぐふっ……
   に……ニコニコアプリタイム…………また、来週……」

マミホームにて

マミ「遠慮なく食べていってね」

まどか「いつもありがとうございます」

さやか「いやぁ、ほんとケーキって美味しいよね。ついつい食べ過ぎちゃうけど」

まどか「油断してるとすぐ体重増えちゃうよね」

QB「魔法少女になればそんなこと気にならないよ」

さやか「そうなの!?」

QB「勿論だよ!マジカルな力を持ってるすれば体重を変えるくらい雑作もないよ」

QB「持ち上げた人は思わずこう言っちゃうだろうね」

QB「マジ軽ー!って」

まどか「……」

さやか「……」

マミ「ほ、ほら!もしQBがルー大柴だったら!」

まどさや「?」

マミ「きっとこう言っちゃうわよね」

マミ「マジか、ルー!って」

まどか「マミさん、それフォローになってないですよ」

さやか「っていうか自爆テロですよ」

杏子「痛えなあくそっ……あたしとしたことがドジ踏んじまったな……」

マミ「佐倉さん…?どうしたのこんなところで!」

杏子「よお、マミじゃねえか……なに、昨日のやつの後遺症が残ってるだけさ……」

マミ「まさか魔女に…!傷口を見せて!すぐに治療するから!!」

杏子「いや、怪我してるわけじゃねえけど……腹が痛いんだ……」

マミ「じゃあ、呪いか何かを――」

杏子「昨日牛乳飲んでから腹が痛くて……」

マミ「腐ってたのよ!」

まどか「あ、今日"勇気"充電するの忘れてきちゃった!」

さやか「うわぁまどかまでキャラが立ち始めたよ」

まどか「一大事だよ!いつも100%にしてるのに昨日宿題やってたら寝落ちしちゃったから……でも今から帰ってられないし……」

さやか「いや、そんな勇気のいるようなことが日常で起こるわけないし」

まどか「あんまり話しかけないでね」

さやか「そんなにか!?友人と話す勇気すらないのか!?」

まどか「そういうわけじゃないん……」パクパク

さやか「……なに?何で口パク?」

まどか「……」ポチポチ

さやか「メール??」

『今"悠木"0%だから話せないの。ごめんね』

さやか「そっちの"ゆうき"か…!!」

ゆま「マッチいりませんか!マッチいりませんか!」

ゆま「はぁ……全然売れないよ……」

ゆま「寒い……マッチ、使ってもいいよね……」

プシュッ

ゴクゴク

ゆま「ぷはぁー!渇いた喉にはやっぱりビタミンスーのMATCHだよね!」

ゆま「……」ガタガタブルブル

さやか「あ、捨て犬だ」

まどか「可愛い~。連れて帰りたいけど、パパがなんて言うかな……」

さやか「うちはマンションだから無理だしねえ」

杏子「よう、何やってんだお前ら」

まどか「あ、杏子ちゃん。捨て犬見つけちゃってどうしようって話してたの」

杏子「へぇー、犬かぁ……」

グゥー

杏子「あ」

まどさや「……」

まどか「とと、とりあえずうちで預かれないか聞いてみるから!!」

さやか「あたしも張り紙とか必要なら協力するから!!」

杏子「待てお前らなんか失礼なこと考えなかったか!?」

杏子「ハートの6」

キリカ「ハートの9」

織莉子「縛りでくることは分かっていたわ!」

杏子「あーずっけぇー!魔法禁止って言ったろ!」

織莉子「見えてしまったものは仕方ないじゃない」

キリカ「やっぱり織莉子は強いなぁ……」

杏子「で、何出すんだよ?」

織莉子「見えていても何か出せるものがあるかというのは話が別よね?」

杏子「ハートのキングで」

キリカ「甘いね!エースだよ!」

マミ「ショートコント、"同棲"」

QB「一緒に暮らそう」

マミ「まあステキ!」

QB「部屋も既に決めてあるんだ」

マミ「どんなところなの?」

QB「ここだよ」

マミ「居座る気満々ね!」

ゆま「マッチいりませんか!マッチいりませんか!」

ゆま「はぁ……全然売れないよ……」

ゆま「寒い……マッチ、使ってもいいよね」

ポチッ

『ギンギラギンにさりげなくぅ~』

ゆま「ふぅーー!!!マッチさいこーーーーーー!!!!」

ゆま「なんだか暖かくなってきた気がする!」

まどか「ねえ、せっかくのお泊りだしみんなで麻雀やらない?」

マミ「鹿目さん麻雀なんて持ってたの?なんだか意外ね」

杏子「親父さんのお下がりとか?」

まどか「ううん、普通に買ってくれたよ」

杏子「そういうもんなのか?」ヒソヒソ

マミ「さあ?」ヒソヒソ

さやか「やるならカモカモ!言っとくけどあたしはやったことあるから負けないよ!!」

ほむら「ルールさえ教えてもらえば何とか……」

まどか「じゃあ準備するね。確か押し入れに入れてたはずだから」ゴソゴソ

ほむら「確か役が揃えばいいのよね?」

さやか「そうそう、結構簡単だよ。一度だけ全部ドラえもん揃った時は思わず笑っちゃったわ」

三人「ドラえもん…?」

まどか「お待たせ!」

ほむら「……ねえまどか、ひょっとしてこれ……」

まどか「麻雀だよ?」

杏子「いや、ドンジャラだよな」

マミ「麻雀とはちょっと違うわよね」

まどさや「そうなの!?」

まどか「夏休みだー!」

さやか「遊んで遊んで遊びまくるぞー!」

QB「夏休みね……それ、本当に夏休みなんですかね」

さやか「どういう意味?」

QB「あれを見て下さい」

マミ「はぁ……せっかくの休みなのに毎日家にいるばっかりで海とかお祭りとか全然行ってない……憂鬱だわ……」

まどか「せっかくの休みなのにすっごいネガティブ!?」

QB「そう!この世には夏になると必ず憂鬱になる人達がいるんですよ!!」

・休みなのに寝て起きて一日が終わる   ・合宿やキャンプに誘われない
・お盆に親戚が帰ってくる           ・好きな人が恋人と遊んでいる事実を知る
・夏の夕暮れに少年時代を思い出す    ・甲子園を見て夏の終わりを実感する
・毎年金ローでやるほたるの墓を見る    ・毎日素麺ばかり

QB「つまり、鬱休みです!」

さやか「それが言いたかっただけかよ!」

仁美「分かりますわ。わたくしも習い事が忙しくて宿題が結構溜まっていくと憂鬱になってしまいますの」

QB「……普通」

仁美「普通って言うなあ!」

まどか「じゃあ、みんなで遊びに行かない?」

ほむら「どこへでも行くわ」

まどか「いたんだ」

ほむら「ええ、ずっと」

さやか「でも確かに、言われてみれば毎年夏になると何かしら落ち込むことがあるような……」

QB「絶望した!憂鬱にしかなれない季節に絶望した!!!」

杏子「やだなー、こんなに楽しい季節に憂鬱になる奴ばかりなわけねえじゃねーか! これは秋を楽しむための壮大な前振りなんだよ!」

QB「前振り?」

杏子「準備に苦労してればしてるほど本番で報われた嬉しさが大きくなる。つまり、振り幅が大きい方がより本番を楽しめるだろ!」

・映画前の予告               ・ボス戦前のレベル上げ
・料理する前の食材購入          ・ほたるの墓からのトトロ
・文化祭の準備               ・ホテルに入ってからのシャワータイム
・希望が大きいほど絶望も大きい     ・秋の映画公開前の妄想

杏子「だから今から秋を楽しむために振り幅を大きくしてんだよ!」

QB「秋に楽しみなんてないから!」

さやか「いやあるだろなんか!」

QB「それに、本番になってみたら意外とガッカリってパターンの時どうするんですか!?」

杏子「何言ってるんだよ! こんなに頑張って準備してるんだから本番で楽しまないわけにはいかないだろ?」

QB「何その、お店に入ったらまずい料理出されたけどお金払ったし仕方ないから最後まで食べようみたいな理論!?」

杏子「そうだ! キュゥべえも今後のために振り幅を大きくしとこうぜ!」

QB「いや、僕はそういうの間に合って……」

QB2「キュゥべえ。君は精神疾患を患ったから破棄させてもらうよ」

QB「ひぃっ! そういえば普通に『絶望した』とか言ってた!!」

QB2「大丈夫、心配はいらないよ。たっぷり苦しめてあげるからその分昇天した後は天国さ」

QB「文字通りの天国行きなんて嫌だあああああ!!!」


マミ「今日のオチは……あら残念、余白が足りないわね」

マミ「大変だよ。怪我もするし、恋したり遊んだりしてる暇もなくなっちゃうのよ」

まどか「でも、それでも頑張ってるマミさんに、私、憧れて――」

マミ「孤独死もするし」

まどか「え」

マミ「鹿目さんは孤独死したことある?」

まどか「そんなのある方がおかしくないですか!?」

マミ「私は……あるわ」

まどか「え」

マミ「一年ほど前にね、日干ししてたソウルジェムをカラスに取られたの」

マミ「それからしばらく誰にも気付かれず、部屋の中で腐っていたわ」

マミ「佐倉さんが私を見ないことに疑問を感じて部屋に来てくれなければ今頃は……」

マミ「いいものじゃないのよ、魔法少女なんて」

まどか「突っ込みたいところは色々あるんですけど、とりあえず考え直させて下さい」

まどか「大変だよマミさんが殺された!」

ほむら「なんですって!?」

ナレーション「説明しよう30秒探偵とはどんな難事件も経った30秒で解決してしまうとんでもない探偵なのだ
       しかしこうして話しているだけでも既に10秒経過してしまった果たしてが間に合うのか!?」

ほむら「時間停止」カシャリ

ナレーション「……おい」

ほむら「なるほどこれがこうなって……」

ナレーション「そりゃ実時間は12秒で止まってるけどさ」

ほむら「そうすると証拠は……」

ナレーション「…………まだ~?」

ほむら「謎は全て解けた!」カシャリ

ナレーション「果たして間に合うのか(棒)」

ほむら「犯人はお前よキュゥべえ!あなたは巴さんにペット扱いされるのが嫌だったそうね!証拠はこの白い毛よ!!」

QB「チクショウ!マミは僕を猫と同等に扱いやがった……それが許せなかったんだ!」

ほむら「事件は解決よ」

ナレーション「こうして見事事件を解決した30秒探偵だが次回も無事30秒で事件を解決することが出来るのか!」

   ブルーアイズアルティメット
まどか「青眼の究極さやかちゃん召喚!!」

さやか「「「あたしってほんと馬鹿」」」

杏子「うわきもっ!」

さやか「「「強靭!無敵!最強!」」」

杏子「いつもの3倍鬱陶しいんだが」

まどか「正面の顔が普通のさやかちゃん、右が怒りのさやかちゃん、左が悲しみのさやかちゃん」

杏子(どっちかって言うとアシュラマンみてぇだ……)

早乙女「今日から新学期です。みなさん楽しい夏休みを過ごせましたか?」

さやか「先生!」ガタッ

早乙女「美樹さん?」

さやか「今年は夏休み中に二回台風が来ましたよね!?」

早乙女「えぇ、大変でしたね」

さやか「合わせて二日、暴風警報が出ていたんですよ!」

早乙女「はぁ」

さやか「ロスタイムはないんですか!?」

早乙女「宿題が出来ていないのなら正直に言いましょうね」

杏子「え?あたしが盲導犬普及のポスターに!?」

杏子「しょ、しょうがねえなあ……そこまでいうなら……」

後日

杏子「……おい」

杏子「おい、なんだこれ」

銅のつるぎ「キィィィヤァァァァァァアアアアアアアアアアアア」シャキンシャキン

杏子「獰猛剣じゃねえか!!」

杏子「え、猛銅剣?」

杏子「知るかよッ!!!」

魔獣A「おーい新しい求人が出たぞー」

魔獣B(どうせまた"三番目の乳歯"とかだろ)

魔獣C("ナイトオブ男子トイレ"みたいなのはもうヤメロよ)

魔獣D(去年の"雷帝―嵐魔―"みたいなイカした魔獣ネームはしばらく出てこんだろう)

魔獣E(あーあ、俺も魔獣Fさん達がやってた"げきオコリスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム"になりたかったなあ)

魔獣A「今回の募集が発表された魔獣ネームは……"終焉の使者"だ……」

魔獣's「!?」ザワザワ

魔獣A「数は全部でなんと300だ」

魔獣's「!?」ザワワワワ

魔獣A「時給は1000円」

魔獣's「!!!!」ザワ…ザワ…

魔獣A「ちなみに俺が既に応募したから残り299だ」

魔獣's「「「「うおおおおおてめえふざけんなああああああああ!!!!」」」」

半沢直樹『やられたらやり返す。倍返しだ!』

全沢直樹『やられたらやり返す。10倍返しだ!』

半々沢直樹『やられたらやり返す。等倍返しだ!』


ほむら「この時、中沢直樹は何倍返しであるか答えなさい」

杏子「待て、意味が分からん」

ほむら「中沢というのはうちのクラスの――」

杏子「そういう意味じゃねえ!」

QB「僕の耳にある輪っかがなんの為にあるか知ってるかい?」

まどか「意味があったの?」

QB「多分物干し竿に通して干しやすいようにだと思う」

まどか「多分?」

ほむら「君の瞳で乾杯」ブミュゥッ

QB「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

まどか「すぅー……すぅー……」

QB「起きなよまどか、もう朝だよ」

まどか「んん……今日はお休みだからいいの……」

QB「やれやれ、規則正しい生活が最も効率のいい身体の運用法だと教わら――」

まどか「静かにしてよぉ」ガバッ

QB「僕を枕にするのはやめてくれないかな」

まどか「……すぅー……」

QB「やれやれ」

知久「まどか、起きてるかい?朝ご飯だよ」ガチャッ

まどか「すぅー……」

知久(あ…頭が浮いてる……!?)



~おしまい~

安価で1レスのネタが溜まってたので新ネタは少なめ

>>559
どうかお気になさらず
分かりにくいスレタイにしたり文体ちょいちょい変えたりしてる俺が悪いということで
SSwikiにあらすじ載せさせてもらうけどね!

しかしこんなアクティブなまどかさんなら契約いらんやろな…

投下お疲れ様です

私用スレであることを知らなかったとはいえの投下と
それを指摘されてテンパってしまい、書き込み中にもかかわらずレスしてしまったこと
改めてすみませんでした

wiki追加の件ですが、お任せします
失礼しました


はやけ奥が深いな
あとまた投下事故、スレタイのせいかww

憂鬱の方は別の人でかずみ叫ぶの方は>>1でいいのか
両方おもしろかったんだけど
二つともカオスだから把握しづらい

ああ、末尾か
連レスが目立つ

>>570
このオブジェ、何?

>>605
消火器

>576まで読んだ(栞
デジャブ率が高い、票入れたやつが幾つかあったw

キリカ「時は来たれり! 今こそ織莉子と勝負しよう!!」

織莉子「どうしたのキリカ、急に大きな声出して?」

キリカ「だってだってさあ! 織莉子はもう予知をコントロールできるようになったんでしょ!?」

織莉子「そうね。かなり落ち着いたし、これで二人一緒に戦えるわね」

キリカ「それも大事だけどさあ、私はずっと織莉子とやりたかったことがあるんだよ!」

織莉子「それが勝負? 何をするの?」

キリカ「ジャジャーンッ!」

織莉子「チェス?」

キリカ「こう見えて私の得意技なのさ」

織莉子「そうなの? なんだか意外ね、初耳だわ」

キリカ「聞かれなかったからね!」

織莉子「どこかの宇宙人みたいなこと言うのね」

キリカ「あぁっ! ちがっ、そんなつもりじゃないよぉ!?」

キリカ「私が黒で織莉子が白ね!」

織莉子「色に差があるの?」

キリカ「ないけど、私個人として黒が好きなだけさ。あ、織莉子が黒がいいって言うならすぐ変わるよ!」

織莉子「いいえ、白でいいわよ」

キリカ「やっぱり織莉子には潔白や純白って言葉が似合うよねえ」

織莉子「もうキリカったら、そんなことないわよ」

キリカ「あるよ! 卵白や蛋白質って言葉も似合うよっ!」

織莉子「それは似合いたくないわね」

キリカ「うぬぬぬ……それならここだぁ!」

織莉子「あら、そこでいいの? はい、チェックメイト」

キリカ「うわああああ!? ずるいよ織莉子!!」

織莉子「勝負にずるいも何もないわよ」

キリカ「ま、まさかとは思うけど、こっそり魔法使ってないよね!?」

織莉子「さっき私には潔白が似合うと言ってくれたのはキリカでしょう?」

キリカ「流石織莉子……私の得意なチェスで勝てないなんて……そういう頭がいい所もカッコいい! 好きだ!!」

織莉子「それはありがとう。私もよ」

キリカ「あぁでも負けるのは悔しいーー!! 私はどうすればいいんだぁーーーー!!!」

織莉子「ならもう一戦しましょうか」

キリカ「り、リベンジしてもスネない?」

織莉子(それは寧ろキリカの方じゃないかしら……)

キリカ「ギリ……ギリ……」

織莉子「落ち着いてキリカ。擬音が声に出てるわよ」

キリカ「うがぁあああ! 頭の使い過ぎでもう脳がフットーしそうだよ!!」

織莉子「そうね、少し休憩しましょうか」

キリカ「今すぐ甘い物食べよう! 砂糖を振りかけたショートケーキが食べたいッ!」

織莉子「甘党なんてレベルじゃないわよ……」

キリカ「織莉子はなんで平気なの?」

織莉子「平気じゃないわよ? 私もそろそろ甘いものが食べたいなと思ってたところなの」

キリカ「おぉ! やっぱり私達は心と心で通じ合ってるんだね!」

織莉子「ふふっ、そうかもね」

キリカ「――ハッ!? まさかそこから私の思考を読み取って!?」

織莉子「ごめんなさいキリカ、すぐに甘い物用意するから落ち着いてちょうだい」

キリカ「んー! 普通のケーキでも美味しい!!」

織莉子「はい紅茶よ。いつも通りお砂糖三個ジャム三杯」

キリカ「ありがとう織莉子!」

織莉子「今日の紅茶はいつものアッサムティーからオレンジペコにしてみたの。どうかしら?」

キリカ「織莉子が淹れてくれたお茶なら何でも美味しいよ!」

織莉子「もう、ちゃんと味の感想を聞いてるのに」

キリカ「ちゃんと美味しいってば」

織莉子「じゃあ歌に乗せて感想をどうぞ」

キリカ「えぇっ!? えっと、あの……」

織莉子「なんてね、無理しなくても――」

キリカ「こーおーちゃーが~~ おーいーしーい~♪」←君が代のリズム

織莉子(どうしてそのチョイスに……)

キリカ「無茶ぶりはやめてよぉ!」

織莉子「ふふっ、ごめんなさい。まさか本当に歌うなんて思わなくて」

キリカ「むぅー、今日は私ばっかり酷い目にあってる気がする……」

織莉子「そんなことないわよ」

キリカ「織莉子はいっつも完璧でスタイルも良くて頭も良くて性格も良くて私のために何でもしてくれる世界一素敵な女性だからそんなこと言えるんだ!」

織莉子「そそそ、そんなことないからそれ以上やめて!!!」

キリカ「え、これ以上は……」

織莉子「え」

キリカ「あるあるいっぱいあるよ織莉子のいい所! 多すぎて日が暮れちゃうくらいさ!!」

織莉子「もう言わなくていいから! 恥ずかしいから!!」

キリカ「ほらほら、チェスの続きやろうよ織莉子!?」

織莉子「……」

キリカ「楽しいよ?」

織莉子「そうだわ、負けたら罰ゲームをしましょう」

キリカ「罰ゲーム?」

織莉子「嫌いな食べ物食べてもらうわ」

キリカ「なっ!!! ピーマンも!?」

織莉子「ピーマンも」

キリカ「生で!?」

織莉子「生で」

キリカ「青椒肉絲じゃ駄目!?」

織莉子「それなら食べられるの?」

キリカ「……無理だけど」

織莉子「どうして聞いたの?」

キリカ「ぬむぅ、織莉子は辛い打ち方ばっかりだね」

織莉子「辛い?」

キリカ「甘いの反対」

織莉子「なるほど」

キリカ「ねえ織莉子、チェックメイトのカッコいい呼び方でも考えようよ」

織莉子「十分カッコいいと思うけれど……それくらいで私は油断しないわよ」

キリカ「そうだなぁ、私はオラクルレイとかいいと思うよ」

織莉子「っ!?」

キリカ「あ、逆にグローリーコメットなんてのもありかな」

織莉子「き、汚いわよキリカ!!」

キリカ「動揺はするみたいだね織莉子っ! この勝負もら」

織莉子「ヴァンパイアファング」

キリカ「っ!?」

織莉子「なんてどうかしら?」

キリカ「ふ、ふーん……いいと思うよ、うん、実に愉快」

織莉キリ「……」

織莉キリ(でも、実際使ってるところはカッコいいわけで……)

織莉子「……」

キリカ「ここだぁ!」

織莉子「あ、あぁっ……!?」

キリカ「やったー! 織莉子に勝ったよーーー!! どんなもんだーい!」

織莉子「むぅ……流石ねキリカ」

キリカ「ふっふふのふ、やはり今までの私は本調子じゃなかった! 織莉子には悪いけどこれが私の実力なのさ!」

織莉子「仕方ないわね。嫌いなもの、用意してくるわ」

キリカ「いってらっしゃい! あれ、でも織莉子に嫌いな食べ物なんてあったっけ?」

織莉子「勿論あるわよ。私、実はアイスクリームが苦手なの」

キリカ「絶対嘘だッ!!!!」

織莉子「あの頭がキーンとなるのと歯に染みるのが嫌なの」

キリカ「そんなの私だって頭が痛く……歯の方はヤバくないかい…!?」

織莉子「ん~~! 頭が……!」

キリカ「うぅー、織莉子ばっかりずるい……私は生野菜食べさせられるの確定してるのに……」

織莉子「ふぅ、美味し……もとい、痛くて辛かったわ」

キリカ「いいもん今度は新しい罰も入れよう! 私が勝ったら私の分のピーマン食べてもらうんだから!!」

織莉子「なら私が勝ったら私の分のアイス食べていいわよ」

キリカ「本当かい!?」

織莉子「ピーマンと一緒にね」

キリカ「何その酷い組み合わせ!?」

織莉子「突然だけどキリカ」

キリカ「どうしたんだい織莉子」

織莉子「世の中はやっぱり白よりも黒の方が多いと思わない?」

キリカ「そうかい?」

織莉子「キリカがいくら私に白が似合うと言ってくれても、結局黒い部分は他の人と同じくらい持ってるわけなのよ」

キリカ「ふむふむ」

織莉子「お父様を追い込んだ政治家もマスコミも世間の人間もみんな心の中は真っ黒だったわ」

キリカ「……分かるよ織莉子」

織莉子「……」

キリカ「例えば同じ大きさの黒い■と白い□を書いてみても、周りの線の分、白の方が割合が低いんだよね」

織莉子「……まあ、そういうことね」

キリカ「そう、世の中黒ばっかりなんだね」

織莉子「チェックメイト」

キリカ「ピーマンアイスは嫌だーー!」

織莉子「他のものでもいいのよ?」

キリカ「本当かい!?」

織莉子「うちにあればね」

キリカ「ニンジンも苦手!」

織莉子「なるほど」

キリカ「あとシイタケも嫌だ!」

織莉子「多いわね」

キリカ「あとは納豆かなぁ」

織莉子「全部あるわ」

キリカ「あるの!?」

織莉子「どうしましょうか」

キリカ「うーーーん、この中でアイスとの組み合わせが合いそうなものなんて……」

織莉子「全部振りかけましょう」

キリカ「織莉子!?」

キリカ「うぇー……ほんとに食べさせるなんて……織莉子は鬼だよ! お腹真っ黒だよっ!!」

織莉子「好き嫌いはよくないわよ。子供じゃあるまいし」

キリカ「あぁー! 久しぶりにまた私を子ども扱いするんだね!! もう本当に織莉子のことなんか!!!」

織莉子「嫌いになった?」

キリカ「なるわけないじゃないかぁー!」

織莉子「ふふ、私もよ」

キリカ「織莉子は凄いよ、なんでもできちゃうんだから」

織莉子「言ってなかったけど、実は私もチェスは得意なのよ」

キリカ「ひれっ!? そんなの聞いてないよ!」

織莉子「聞かれなかったからよ」

キリカ「そんなしろまるみたいなことー!」

キリカ「よしっ、チェスはやめよう。今度はオセロで勝負だぁ!」

織莉子「あら、オセロこそ私の本領発揮よ」

キリカ「確かに織莉子なら何でも出来ちゃうだろうね……やっぱりやめよう」

織莉子「あら、いいの?」

キリカ「じゃあ私達がやったことないゲームにしよう!」

織莉子「私達がやったことない物……」

キリカ「んー……」

織莉キリ「囲碁なんてどう?」

織莉子「ふふっ、決まりみたいね」

キリカ「やっぱり私達は心と心で通じ合ってたってことだね!」

織莉子「なら、今私が考えてることも知られちゃってるのかしらね」

キリカ「当然! むむむむ……織莉子が考えてること、それは! 『お父様の部屋にある囲碁を持ってきて』、だね!?」

織莉子「惜しいわ。少し違うわよキリカ」

キリカ「あ、あれぇ!?」

織莉子「キリカの家にある囲碁を持ってきて、よ」

キリカ「え、うちにはないよ?」

織莉子「でもうちにもないわよ?」

織莉キリ「……」

キリカ「やっぱりオセロにしよう」

織莉子「賛成ね」


fin

俺にしてはお早い更新
なお次の投下は未定の模様
こういうのってほのぼのになるんですかね

キリカが騒々しいのでほのぼの感が全然しないという
1もつ

ほのぼのいいね

まどっちお誕生日おめでとうSSだヒャッハー

ほむら「はっぴばーすでーい でぃあー まーどかー」

ほむら「はっぴばーすでー とぅー ゆー」

QB「どうしてこんなに部屋が暗いんだい?」

ほむら「その声は、キュゥべえ…?」

QB「久しぶりだね、暁美ほむ」

ほむら「きゅぅううううべえええええええ!!!」ダキッ

QB「きゅぷっ!?いきなり首を締めてくるなんて、しばらく見ない間にあらぬ進化を遂げたね」

ほむら「抱きついてるのよ!見れば分かるでしょ!?」

QB「いや、さっぱり」

ほむら「誰もいなくて寂しいのよ!もうこの際キュゥべえでいいわ!!」

QB「わけがわからないよ」

ほむら「私も今年で31歳……巴さんは10年くらい前に導かれたし、杏子も後を追ってすぐ……」

ほむら「さやかなんか私がまだピチピチだった頃に……」

ほむら「それ以来仲間も作れず友達も出来ず彼氏なんてもってのほかで、気が付けば三十路超えの一人寂しい魔法少女人生……」

ほむら「今なら早乙女先生の気持ちが分かる……一人は寂しいのよ!」

QB「ふーん」

ほむら「私がこんなに話してるのに何よその態度は!!」

QB「何と言われても、僕らには感情が無いからどう反応するのが最適なのか分からないよ」

ほむら「あー、はいはい、出ました出ました。お得意の感情ないアピール」

ほむら「もうほんとそういうのいいから。いいから私の話相手になって」

QB「暁美ほむら、君はアルコールを摂取することで失敗を犯すと学習したはずじゃなかったのかい?」

ほむら「ちなみに今日は私の誕生日じゃないのよ、知らなかったでしょう」

QB「毎年やってるじゃないか」

ほむら「そう、何を隠そうかつて世界を変えた私の友達の誕生日なのよ!」

QB「うん、だからさっき歌ってたまどかって子のことなんだろう?」

ほむら「まどかも順調に生きていれば、私と同じ31歳……三十路超え……」

ほむら「そんなまどかの誕生日を私が祝ってあげないとダメなのよ!」

QB「どうして地球の雌達は30という年齢に拘るんだい?」

ほむら「あなたには分からないわよ!この雌雄同体野郎!」

QB「僕達に性別は――」

ほむら「はいはい、ないっていうのよねどうせ」

QB「それが分かってるならどうして――」

ほむら「かんぱーい!お誕生日おめでとうまどか!!」

QB「君は会話を求めていたんじゃないのかい?」

ほむら「会話……えぇそうね、会話したいわ。人間と」

QB「それなら僕を相手にするのは間違っていると思うけど」

ほむら「あと、できることならまどかと会話したい……乾杯したい……」

QB「君は去年もそうやって一人で――」

ほむら「ケーキ美味しい……美味しいわ」

QB「……あまってるグリーフシードの回収に来たんだけど、ないんならもう帰っていいかい?」

ほむら「寂しいじゃない!置いてかないでよ!!」

QB「僕は別に飲食する必要もないし、いても意味がないよ」

ほむら「独り言をぶつぶつ言いながらケーキ食べて缶チューハイ飲むよりよっぽどマシよ……」

QB「君は本当に契約した頃と比べて変わったね」

ほむら「私だってね、これでも結構可愛いなんて言われたことがあったのよ」

QB「へぇ」

ほむら「それでね、時々告白されたりしたこともあったのよ」

QB「はぁ」

ほむら「なのにどいつもこいつも私を捨てて……」

QB「ふーん」

ほむら「私にはまどかさえいてくれればそれで良かったのに!っていうか男なんかいらないんじゃないの!?」

QB「ほーん」

ほむら「もう31よ!結婚とかしなくてもいいんじゃないの!?」

QB「さぁ」

ほむら「私の話聞いてるの!?」

QB「そうやって七面倒くさいって言われて繁殖に失敗してきたんだったよね」

ほむら「はぁ……まどかがいれば……あっ」

QB「どうしたんだい?自分の愚行に気付いたのかい?」

ほむら「もしかしたら、まどかはもう結婚して子持ちになってるかも……」

QB「何の話だい?」

ほむら「まどかのお母さんはあんなに若いのにまどかを生んでた……」

ほむら「もしまどかが生きてたら、優しい旦那さんと結婚して可愛い子供がたくさんいて……」

ほむら「いえ!もしかしたら神様になっても神様と結婚してその子供たちが新しい神様になってたりして……!!!」

QB「仮定の話だよね?」

ほむら「家庭の話よ!」

QB「うん?」

ほむら「はぁ……ケーキが無くなる……まどかが消える……」

QB「ちょっと何言ってるのか分からないよ。嗜好品は嗜好品だろう?」

ほむら「あなたにはなにも分からないでしょうね」

ほむら「こうやってまどかの誕生日をお祝いしてる時だけまどかを感じられるのよ」

ほむら「あの子がこの世界にいたことを忘れないために、私が毎年お祝いしてあげなきゃならないのよ」

QB「そうかい……じゃあ僕は帰らせてもらうよ」

ほむら「これからもずっとあなたとだけ会話して生きていくのかな……」

QB「僕にとってはどうでもいいけど、嫌なら友人を見つければいいじゃないか」

ほむら「私の友人はまどかだけよ!」

QB「そんなことばかり言ってるから友人が見つからないんだろう?」

ほむら「分かってるわよ!」

QB「解決策が分かってるのに実行しないなんて、わけがわからないよ」

ほむら「自分の誕生日でさえあなたとだけ会話しながら生きていくのかな……」

QB「さあね。先のことは誰にも分からないよ」

ほむら「毎年まどかの誕生日はお祝いしてるけど、自分の誕生日は祝いたくなくなってきてるのよね」

QB「そういうものなのかい」

ほむら「まあ、一人身だからかしらね。ただ年を取るのを実感していくだけなんて辛すぎるのよ……」

QB「それは仕方ないよ。生物というものは生まれてから年齢を重ねて――」

ほむら「言わないで!辛くなるだけだから!!」

QB「おや、どうやら日付が変わったようだよ」

ほむら「これでまどかも完全なる31歳……」

QB「いや、実年齢は止まってるんだろう?」

ほむら「一緒に年を取りましょうまどか……」

QB「君はアルコールの摂取を控えた方がいいって言われないかい?」

ほむら「言われるほど仲のいい人はいないわ」

QB「あぁ、うん、そうだったね」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

まどか「はっぴーばーすでーい わーたしー」

まどか「はっぴーばーすでーい でぃーあ わーたしー」

まどか「はっぴばーすでー とぅ みー」

まどか「お誕生日おめでとう私!」

まどか「何歳になったんだっけ?」

まどか「∞歳だよ!」

まどか「あんなに小さかったまどかがこんなに……私は嬉しいよ!」

まどか「もう、大げさだよう」

まどか「じゃ、乾杯しよっか!」

まどか「かんぱーい!」

まどか「わぁ!ケーキ美味しい!」

まどか「私が作ったの!?すごーい!」

まどか「……」

まどか「はぁ……ほむらちゃんだけじゃないからね……安心してくれていいよ……」

まどか「っていうかほむらちゃん心強すぎ!」


おわり…?

おめでとうまどっち
ほのぼのSSで和んでね

ちなみにこの話でゲストさん含めて31作目
故に31歳になったのだ…キャラ崩壊とか知らない

1おつ

このほむはたっくんからもメンドクセーって避けられたんだろうか…
それ以前に知り合いと言える段階まで進まなかったんじゃないかとは思うが

※注意※
これから投下する短編に叛逆のネタバレが含まれて




























いません

知久「あっちむいてホイ!」

タツヤ「あはははーまたまけたー!」

まど神(タツヤってあっちむいてホイ全然勝ててない……ちょっとサービスしてあげようかな)

知久「あっちむいてホイ!」

タツヤ「こ――」

まど神「えいっ!」ゴキャッ


知久「タツヤぁぁぁ!!!返事をしてくれええぇぇぇぇ!!!!」

まど神「…………」

ほむら「そうやって、貴女はますますまどかを苦しめるのよ」

さやか「まどかは関係ないでしょ」

ほむら「いいえ、何もかもあの子のためよ……貴女って鋭いわ」

ほむら「ええ、図星よ。私は貴女を助けたい訳じゃない。貴女が破滅していく姿を、まどかに見せたくないだけ」

ほむら「ここで私を拒むなら、どうせ貴女は死ぬしかない。これ以上、まどかを悲しませるくらいなら……」

さやか「っ!」

杏子「さやか!」

ほむら「バケツに入れた水に映る月を一晩中眺め続けなさい」

杏子「は?」

さやか「……」


22:00

さやか「…………」

2:00

さやか「…………」

6:00

さやか「…………」


翌朝

さやか「…………」ボー

まどか「さやかちゃんすっかりおとなしくなっちゃったね」

杏子(なんとなく精神的に来そうだったもんな)

奥様の名前はオクタヴィア

オクタヴィア「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

旦那様の名前は恭介

恭介「あははは」

ごく普通の二人は

オクタヴィア「ウオオオオオオオオオオオオ」

ごく普通の恋をし

恭介「じゃあいってきます」

ごく普通の結婚をしました

ただ一つ違っていたのは――

オクタヴィア「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

奥さまは魔女だったのです


ほむら「っていうサクセスストーリーはいかが」

さやか「絶対に許さない絶対にだ」

Q:HTMLって何の略?

恭介「仁美ラブ、さ」

仁美「まぁ」


さやか「……」ギリッ

ほむら「例えば寝る前に隣に誰かがいる妄想をするじゃない?」

マミ「そんなことするの?」

ほむら「例えばよ。例えば、そうね…隣にぬいぐるみがいるとするじゃない?」

マミ「もはや人じゃないわよ」

ほむら「とっても暖かそうで思わず抱きつこうとするんだけど、結局それは私の妄想だから抱きつけないのよね」

マミ「それはそうよね」

ほむら「そんなことを考えながら深い眠りについて、翌朝目が覚めたらなぜかぬいぐるみが枕元に置いてあったの!」

マミ「暁美さんそれって!」

QB「僕がサンタに頼んでおいてあげたのさ」

ほむら「初めて見直したわ!」

マミ「やればできるじゃない!」

マミ「いい?私が『よし』と言ったらスイッチを押すのよ?」

ゆま「分かった!ゆま頑張る!」

マミ「……」ガチャガチャ

ゆま「……」

マミ「……」ゴソゴソ

ゆま「……」

マミ「……よし――」

ゆま「!」

マミ「幾三さんの『俺ら東京さ行ぐだ』、お聞きください」

ゆま「!!」ポチッ

QB「はぁ~てれびもね、らずおもね」

杏子(何のスイッチだよ……)

ほむら「ワルプルギスがどうして炎を吹くか知ってる?」

杏子「なんでだ?」

ほむら「暴君ハバネロを食べたせいなのよ」

杏子「漫画か!」

みらい「はいどうも~!パンダでーす!」

里美「よろしくお願いしま~す」

みらい「いやぁ、ボク達『パンダ』っていう名前でね、活動させてもらってるんだけどね」

里美「私が猫好きで、みらいちゃんが熊好きだから『熊猫』っていうんですよ」

みらい「そう、ボクはテディベアが好きなんだよね」

里美「淫乱テディベア」

みらい「言ってない! 人に変な趣味付加しないでくれる!?」

里美「そんなことよりみらいちゃん」

みらい「唐突だね里美」

里美「私最近気になってることがあるんだけど、頑張って一人で解決するね」

みらい「じゃあなんで切り出したの!? そこはボクに相談する場面でしょ!」

里美「相談に乗ってくれるの? 実はうちで猫飼ってるんだけど大きくなりすぎちゃって」

みらい「へぇ、所謂デブ猫ってやつ?」

里美「1メートルくらいなんだけど」

みらい「それトラだよ! もしくはライオンとかその辺!!」

里美「あぁ、どおりで首のドーナツ食べられると思った」

みらい「それポンデライオンじゃない!? 逆にちょっと羨ましいよ」

里美「どうすれば子猫の頃みたいになるかな?」

みらい「無理だよ。大人になったらそのままだよ。時間は残酷なんだよ」

里美「みらいちゃんって大人になってもボクとか言うの?」

みらい「ほっといてよ好きでやってるんだから!」

里美「それでみらいちゃんが淫乱テディベアが好きって話に戻るけど」

みらい「戻り過ぎてるし冤罪だよ!」

里美「私はタチよりネコが好きなんだよね」

みらい「淫ティ好きなのは里美じゃないか! もういいよ!」

みら里「どうも、ありがとうございました~!」

マミ「なるほど、あの綿菓子みたい使い魔は56QB、蝶々みたいなのは79QBってところね」

マミ「それじゃあ魔法少女体験コース、張り切って行くわよ!」

さやか「すいませんその前に突っ込みの時間を貰っても?」

マミ「何か聞きたいことが?」

さやか「そのQBってのは…?」

マミ「魔女や使い魔の戦闘力を表す単位よ。読みはキュービー」

さやか「はぁ……基準は?」

マミ「1QBあたりキュゥべえ1匹分の戦闘力よ」

まどか「キュゥべえって戦えるんだ……」

マミ「魔女は大体500~1000QBくらいの戦闘力を持ってるわ。使い魔はその10分の1くらい」

マミ「魔法少女は平均して800~900QBってところね」

さやか「へぇ……それ分かったところでなんか意味があるの?」

マミ「……」

マミ「まあ、戦いは戦闘力が全てじゃないから」

さやか「じゃあいらないんじゃないの!?」

ほむら「まどかあああああああああああああ好きだあああああああああああああああああああああああああああああ」

さやか「恭介ええええええええええええええええええ愛してるううううううううううううううううううううううううううううううう」

杏子「あああああああああああああああああさやかああああああああああ一人ぼっちは寂しいもんなあああああああああああああああああああああああああああああああああ」

マミ「死ぬしかないじゃなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああいいいい」

織莉子「まどか死ねええええええええええええええええええええええええええ」

キリカ「織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

ゆま「いつかは今だよおおおおおおおおおおおおおおうぇええええええええええええええええい」

QB「契約ううううううううううううううううううううううううううううしろよおおおおおおまどかあああああああああああああああああああああああああ」


まどか「どうしようもねえ」

ザザーン

あすみ「……」

杏子「よう」

あすみ「……」

杏子「何が釣れるんだ」

あすみ「……イサキ」

杏子「イサキか、悪くねえな」

あすみ「……」

杏子「お前釣りとかする奴だったっけ」

あすみ「……」

杏子「……まあ別にいいけど」

あすみ「釣りキャラだから」

杏子「……そっか」

あすみ「……」

杏子「……」

あすみ「……」

杏子「まだか」

あすみ「……」

杏子「……」

あすみ「つーか何、まさか人の釣ったもの横取ろうとか思ってない?」

杏子「……イサキは、悪くねえな」

あすみ「帰れ」

杏子「……」

あすみ「……」

杏子「お前の武器って釣竿っぽいよな」

あすみ「……」

杏子「まだかなあ」

あすみ「帰れって言ってるだろ」

童話 ~ランタン売りの杏子~

雪の降る年暮の夜でした。
杏子は街に出てランタンを売っていました
しかし使う機会の少ないランタンを欲しがる者はいませんでした。

杏子「ランタンいりませんかー!ランタンいりませんかー!!」

杏子「全然売れない……うぅっ、寒い……ちょっとくらい、使ってもいいよな」

杏子「あぁ、暖かいなあ……」

杏子「あっ、明りの中にストーブやご馳走が見える…!すげー!!」

杏子「…………」

杏子「…………」

杏子「おい、全然火が消えねえけどいいのかこれ」


めでたしめでたい

シャルロッテ「チョコになっちゃえー!」

まどか「きゃあ!助けてヒーロー!」

???「待てーい!」シュタッ

???「こ、この世に悪が栄える限り……その存在を許しはしない!めたっ、メタルヒーローマミト推参!!」

マミト「私が来たからにはもう大丈――」バタッ

まどか「なんでいきなり倒れるの!?」

マミト「実はこのメタルスーツ胸のところがキツキツで……」ガクッ

まどか「マミさーーーん!!」

QB「さあ、鹿目まどか。その魂を代価にして、君は何を願う?」

まどか「私……全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、」

えりか「ちくわ大明神」

まどか「過去と未来の全ての魔女を、この手で」

QB「その祈りは――そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない!因果律そのものに対する反逆だ!」

ほむら「誰よ今の」


まどか『もういいの。もう誰のことも呪わなくてもいいんだよ』

魔法少女「……」

まどか『ほら、青い空と白い雲を眺めながらちくわを咥えて深呼吸するといいよ』

魔法少女「すぅ……」

まどか『空気がちくわ味になって嫌な気持ちも消えてきっとすごいアイディアが浮かぶよ』

魔法少女「はぁ……」


~そして世界は一巡した~


ほむら「はっ!」

杏子「さやか……くそっ!」

マミ「逝ってしまったわ……竹輪の理に導かれて……」

ほむら「……ん?」

杏子「バカ野郎……惚れた男のために自分が消えちまってどうするんだよ」

マミ「美樹さん、あれが最後の魔力だったのね」

ほむら「何の理ですって?」

マミ「だから、竹輪の理よ」

ほむら「何でちくわなの」

杏子「今更何言ってんだ……ちくわはな、輪っかだろ」

ほむら「……」

杏子「つまりそういうことだ」

ほむら「は?」

マミ「円いでしょ」

ほむら「……」

マミ「つまりそういうことよ」

ほむら「キュゥべえ!実はカクカクシカジカだったんだけど!」

QB「君の話が本当なら、鹿目まどかは神になってしまったんだろうね」

ほむら「……まさか」

QB「竹輪の理のちくわ大明神に」

ほむら「まどか!?あなたはそれで納得してるの!?」

まどか「いらっしゃーい」

さやか「お邪魔しまーす!早速まどかが飼い始めたっていうペット見せてもらおうかな」

まどか「もう、気が早いよ。ちょっと待ってってね」

さやか「なんだろうなあ、まどかのことだから猫?それとも犬かな……ハムスターとかも可愛いよねぇ」

まどか「お待たせ」

さやか「おぉ!遂に…………」

まどか「ねっ?可愛いでしょ?」

さやか「……ねえまどか、それなんていうやつ?」

まどか「名前はデーボくんだよ」

さやか「いや、うん、いい名前だね……そうじゃなくて」

まどか「この頭の部分がいいよね、何回触っても飽きないよ」

さやか「へ、へぇ……その四角いやつ、そうなんだ……いやだから、それの種族というか分類というか」

まどか「餌は煮干しなんだよ。でも、時々冷蔵庫勝手に開けていろいろ食べちゃうからパパによく怒られてるんだぁ」

さやか「雑食なんだ、ね……あの、だからそれ」

まどか「足回りもいいよね!この滑らかな動き、見惚れちゃうよ」

さやか「うん……滑らかというかぬめらかというか……五本脚って珍しいけど、なんていう」

まどか「さやかちゃんも触ってみる?」

さやか「だからそいつなんなんだよぉぉぉぉ!!!!!」

ギーゼラ「ぐへへへ、夜の校舎窓ガラス壊してまわろうぜ!」

まどか「きゃあ!助けてヒーロー!」

???「待てーい!」シュタッ

???「待てーい「待てーい「待てー「待てー「待て「待て「待「待「待てーい!」シュタタタタタタタタタタッ

???「この世に悪が栄える限り!その存在を許しはしない!メタルヒーローサクラー推参!!」×100

サクラー「あたしが来たからにはもう大丈夫!」×100

まどか「多すぎるよ!」

サクラー「ヒーローは多勢に無勢が基本なんじゃないのか?」

まどか「それは戦隊物!!」

ほむら「人は……恐怖を克服することで成長する……」

ほむら「例えどれほどの絶望が待ち受けていようと、打ち克たなければならないッ!」

ほむら「私は今ッッ!!自分の運命を克服するッ!!!」


スパァ――z_ン!


ほむら「ひ、ひぃぃぃ中身が……ごきっ、ゴキの中身が……ひぃゃぁぁぁ掃除いやぁぁぁ」

エリー「ぐへへへ、一生お前の脛を齧らせろー!」

まどか「きゃあ!助けてヒーロー!」

???「待てーい!」シュタッ

???「この世に悪が栄える限り!その存在を許しはしない!メタルヒーローサーヤカ推参!!」

サーヤカ「あたしが来たからにはもう大丈夫!やあ!とう!はあっ!!」ドカッバキッ

まどか「……」ソワソワ

サーヤカ「これでとどめだー!!」ズバーン

まどか「……」

サーヤカ「怪我はない?」

まどか「ボケは?」

ほむら「まどか……あなたは概念となって今でもこの世界を見守っているのよね……」

ほむら「でも不思議ね。耳を澄ませば今にもあなたの声が聞こえてきそう――」

ガチャッ

バタン

~♪~♪ ~♪~♪

ジャバー

ガチャッ

バタン

ほむら「違うわこれは幻聴よ……概念が、ましてやまどかがトイレに行くはずないじゃない」

普通に行くよ

ほむら「いやあああああ幻聴なのにどうしてまどかの声で聞こえるのよおおおお!!!!」


               ‐====‐
             . ´ : γ⌒: : : : : : : : :ヽ.
.          .′: : : :|: : : : : : : : : : : : : : .
         .: : i : : : :|: : : : : |: : : : :| |: : : :.
          i: : | : : : :ト、.: : : :|\: : :| |: : : :i
          |: 八: :|ヽ|⌒\: | ⌒、ハl : : : |;
          |:! : |: Y rワヾ  ` YrワYヽ: : : 八
          |:! : |:i:| 弋'ノ    弋'ノ |: : イ:l
.          从: :|从 ""     "" ノ|: / }′
.  ______ヽト、 |> 。. `__´.。< |/  _
〃   ξヽ┬――个ー'⌒ヽ人ノ`┬―┬'´ξ

八    >- ┴――┴ァ、_彡~、,~┴―┴<
  \/   \    /、:::::::::::::人ノ-――-=ミ `ヽ
          `ー/   ̄ ̄ 人{        `ソ
.             〉ゝ、__彡ヘゝ
.            《::::/::::::::::::/::::∧
.            `≧ァ‐-=廴/::::}
.             / ヽ{ニニフ′`⌒
.            \_j| _|
             廴 `)


これをデフォルメすると





こうなります

どうですか?

段々『 さ 』が腕を広げたさやかに見えてくるでしょう?

見えませんか?

そうですか…

私も無理があると思います

ホスト「電車に揺られてると俺あの頃を思い出すんですよ」

ショウ「へぇー、話してみろよ」

ホスト「昔潰れかけのバーでバイトしてた頃何スけど、カウンターに忘れ物があることに気がついたんス」

ショウ「それ電車関係あんのか?」

ホスト「で、ふと何か書いてあって、よく見たら『5t』って」

ショウ「?」

ホスト「まさかと思って持ち上げようとしたらほんとに重くて思わず落としちゃったんス。ガタンって」

ショウ「おいまさか」

ホスト「ガタンゴトンつって」

ショウ「おらああああああ」バキィッ

さやか「一番胸がときめく数字は何か知ってる?」

杏子「は?んなもん人によって違うだろ」

さやか「正解は……」スッ
     ココロ
さやか「556だよ」

杏子(うざっ)

織莉子「沙々さん!沙々さ……沙々さんって誰…?」

キリカ「織莉子大丈夫!?」

織莉子「キリカ!」

キリカ「優木沙々々、魔法少女だよ」

沙々「さが一つ多い……私の名前は沙々ですよ」

織莉子「沙々々々々さん……」

沙々「増えてる!沙々ですっての!」

ゆま「ゆうきささん?」

沙々「そう……じゃない!今度は少ない!私の名前は優木沙々です!!」

織莉子「優木沙々々々々々々々々ん」

沙々「いい加減にしてくださいっ!っていうかさん付けですらないですねっ!?」

マミ「危なかったわね」

まどか「助かりました!」

マミ「あら?どこからか声が聞こえるわね」

さやか「あれ、まどかどこ行っちゃったんだろう」

まどか「いやあの、ちゃんとここに」

さやか「おっかしいなあ声は聞こえるんだけどなあ」

まどか「いやだからここ!もっと声がする方に寄ってきて」

さやか「こっちかしら?」

まどか「見下~げて、ごらん」

マミさや「わっ!」

まどか「あなた結構目が合ってましたよね」

マミ「そそ、そんなことないわよ!」

まどか「いやぁ助かりました! どうも初めまして、保安官のロバートです」

さやか「誰だよ!」

ほむら「……」

マミ「魔女は逃げたわ。倒したいならすぐに追いかけなさい」

ほむら「私が用があるのは」

マミ「飲み込みが悪いのね。見逃してあげるって言ってるの」

まどか「そうだよ。この人がリボンを解いたらどうなるか分かる?」

ほむら「どうなるというの?」

まどか「私の背の高さと一緒なの」

さやか「うわほんとだ!」

まどか「うぇひひひひ……ぐすっ」

マミ「泣かなくてもいいじゃない!?」

ほむら「も、もういいから帰るわ」

まどか「ちょっと待ってよ!……いつからだ……いつからだ言ってみろ!? いつからそんな腰ぬけになってしまったのか言ってみろと言ってるんだ!
    私達がこの土地に来た頃を思い出してみろ…何もなかった。家も車もなかった。だが、私達には笑顔があった! 勉強しようという意欲があった!
    そして何よりも、私達には信頼があった! そいつをみんな裏切って行こうってのか? ハッ、そんな奴は生きていく価値はない……
    死ね! ここで死んでしまえ! 死ねないなら私が殺してあげるよ!! さあ! さあほら!!!」

ほむら「ちょ、やめ」

まどか「ッ! ……っ……ぁぁ……すまなかった……最近学校がうまくいってなくて疲れがたまっててイライラしてたんだ……
    気持ちを落ち着けたい、一緒に熱い紅茶でも飲もうじゃないか。スマンが紅茶を淹れてくれないかバンビーノ」

マミ「誰よそれ!」

海香(私は小説家……執筆が捗らない時は気分転換をすることにしている)

海香「ねえ、今日は私もサッカーしに行っていい?」

カオル「え、いいけど別に」


海香「カオルそこよそこ!ちょっと何やってるの!」

海香「じれったいわね、私が出てやるわ!」

その後海香が女子サッカー界に伝説を作る選手になったのはまた別のお話…

仁美「わたくし、上条君をお慕いしておりましたの」

さやか「そんな……」

仁美「さやかさんは、どう思って――」

『思春期に~♪少年から♪』

さや仁「!?」

『大人に、変わる~♪』

仁美「この声はまさか……」

『ホントの幸せ教えてよ』

さやか「早乙女先生……の生霊」

早乙女『ねえ、幸せって何なのか教えてよ思春期真っ只中の少女たち……じゃないと私、どうにかなっちゃうわよ』

さやか「今それどころじゃないんですけど」

マミ「"見滝原のリヴァイアサン"なんてどうかしら?」

杏さや「はい?」

マミ「美樹さんの通り名よ!」

杏子(いや、どうと言われてもありえな――)

さやか「それいい!」

杏子「え!?」

さやか「いかにもあたしにちなんでる感じがして超カッコいい!」」

杏子「いやいや、全然ちなんでねえよ」

マミ「佐倉さんは"風見野のベヒモス"なんてどうかしら?」

杏子「……べ、ベヒ…?」

さやか「なんかノロそう」

杏子「ノロ!?」

マミ「そうかもしれないけど」

杏子「!?」

マミ「ちゃんと佐倉さんにちなんでるのよ。リヴァイアサンと対を成す陸の怪物で、暴飲暴食を司るのよ!」

さやか「確かに杏子っぽい!」

マミ「姿は象とかカバっぽいんだけど」

さやか「いいんじゃないすか別に?大事なのはイメージだからね!」

杏子「良いイメージ一個もねえよ!」

杏子(なんだこれ新手のいじめ?)

※三人はJSです

仁美「おはようございます」

さやか「あらぁ、おはようございますですわー」

まどか「おはようですわー」

仁美「……なんですのその語尾は」

まどか「てぃひひ、これは仁美さんごっこですわー。わたくしお嬢様なのですわー」

さやか「ですわー」

仁美「そんなに『ですわ』なんていいませんわ!」

さやか「突然怒鳴られたらびっくりしますわ」

まどか「お嬢様落ち着きになってですわ」

仁美「むぅー……じゃあわたくしはまどかさんごっこやりますわ!」

さやか「それは面白そうですわー!」

まどか「それはちょっと恥ずかし――」

仁美「うぇひひひひひひひ」

さやか「あっはははは!確かにまどかっぽいかもですわー!」

まどか「えぇ、わたしそんな笑い方かなぁ」

仁美「うぇひっうぇひひひひひひひひひ」

さやか「もう、仁美ってばそればっか――」

仁美「うぇひひひひいいひひひひひひひっひひっひ」

まどか「……仁美ちゃん?」

仁美「うぇぇぇひひひひっひっっひひひひひ」

さやか「仁美、だいじょう――」

仁美「うぇひひひひひひいいいいいいいいいいいいひひひひひひいいいひ」

まどか「あぅ……あ、あの、わたしもうやめるから、仁美ちゃんもやめ――」

仁美「うぇひっひっひっひひひひひひひひい」

まどか「ひと」

仁美「うぇひいいいいいいいいいひひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいひい」

まどか「うわぁぁぁん!!!」

さやか「やめたげてよお!」

ほむら「またまどかを救えなかった……ってソウルジェムがない!?」

ほむら「QBも見えない……この世界にはQBがいない?」

ほむら「やったわ!これでまどかを救えるわ!!」


「うわあああああ!!!もうこれ以上やめてくれえええええ!!有り金が溶けるううううう!!!!」
「せっかく玉の輿にのったのにいいいいいいいいい!!!」
「返済はもう少し待ってくださああああい!!!」


QB「この惑星の住人は、お金と呼ばれる流通物に弄ばれている」

QB「生きるために必要なお金などそんなにあるはずないのに……」

QB「全くわけがわからない」

QB「ただ」

QB「この惑星の希望から絶望への相転移のエネルギーは、すごい」

QB「思春期の少女なんかよりよっぽど効率がいいね」

カオル「……はぁ」

立花「カフェラテお待ちどうさま」

カオル「立花さんはさ、ツッコミしてる?」

立花「いきなりどうした哀愁中学生」

カオル「あたしはまあ、時々疲れることもあるけど、そういうのやってると楽しかったんだ」

立花「へえ」

カオル「最近、ツッコミさせてもらえてないんだあたし」

立花「……」

カオル「そんなに使いにくいキャラかなあ……そりゃ確かに絶対ツッコミキャラってわけでもないけど」

カオル「なんかツッコミキャラが定着しちゃってるしさ……でも、他の人の方が使いやすいみたいでさ」

カオル「ちょっとつまんないかなぁ、なんて……ごめん、変な話して」

立花「……まずは冷める前に飲んでからにしたらどうだ」

カオル「そうだね……ブフォッ!げほっげほっ!!!?」

立花「しまった、泡をうっかり洗剤の泡で作っちまった」

カオル「殺す気か!!!」

立花「フッ……良いツッコミだな」

カオル「ハッ!立花さん、まさかわざと……」

立花「今新しいものを入れ直すよ」

カオル「あ、ありがとね……でも訴えられたらガチでアウトだよ」

立花「お気に召したならそりゃ良かった。料金は1000円です」

カオル「まあ、今度はみんなで来……なんで2杯分の料金なんだよ!」

マミ「みんな落ち着いて。魔法少女が魔女になるからなんだというの」

ほむら(いつもからは考えられない落ち着きっぷり……まるで鋼のような強靭メンタル…!)

マミ「ふふふふ、どうせ私達なんか植物の先っぽみたいに簡単に摘まれて死ぬんだけどね」

マミ「だったらいっそ皆死んじゃえばいいのよ……ふふっ、ふふふふふふ……」

ほむら(えっと……葉か根のような狂人メンタル…?)

ニコ「できたよかずみ!サキの眼鏡が自動で割れるスイッチだ!」

かずみ「へぇ」ポチッ

サキ「ぎゃぁああああ!!目があああああ!!!!」

みらい「サキ!?」


ニコ「できたよかずみ!サキの頭頂部が避雷針になるスイッチだ!」

かずみ「へぇ」ポチッ

ゴロピシャーン

サキ「ぎゃぁああああ!!」

みらい「サキぃ!?」


ニコ「できたよかずみ!サキがトイレに行きたくなる度に壮大なオーケストラが流れるスイッチだ!」

かずみ「へぇ」ポチッ

ジャジャジャジャーン

サキ「!?」

みらい「!?」


ニコ「できたよかずみ!サキの心がジワジワ崩壊するスイッチだ!」

かずみ「へぇ」

みらい「もう崩壊寸前だよ!!」

QB(あすなろ市。ここはとある魔法のせいで僕の存在が認識されない町)

QB(でも魔法少女候補の子はそれなりにいるわけだし、なんとかアプローチを掛けたいな……)

QB(そうだ、尻尾に墨汁を染み込ませてみよう)

QB(そして筆代わりにして気になる子の部屋の壁に文字を書けばいいんだ)

QB(ぼ…く……と……なかなか難しいね)

QB(契約して……まずい、部屋の子が帰ってきた!)


名無子「ただいまー……って、壁に落書きが!」

ぼ く と け い

名無子「僕、時計…?私の時計に意志が宿った!?」

~どこかの鉄塔~

QB「なるほど、仮説としては面白いね」

ほむら「仮説じゃなくて事実よ。あの子は概念、あるいは神様になって魔法少女たちを救ったのよ」

ほむら「まどか……私はあなたの望んだこの世界で、私にできることをするわ」

ほむら「そしていつか、あなたに触れられるその時まで……」

まど神『ほむらちゃん頑張ってるなぁ……頭撫でられたりしないかな』ポムッ

ほむら「あ」グラッ

まど神『あ』


\イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア/

まどか「いっけなーい忘れ物してきちゃった!」

さやか「なにを?」

まどか「将来の夢」

まどか「」チラッ

さやか(なんも言えねえ……)

ほむら「まどか、そこに将来の夢が落ちてたわよ」

まどか「ありがとうほむらちゃん!」

まどほむ「」チラッ

さやか(なんも言えねえって……)

ほむら「中身は何?」

まどか「私、将来ビー玉になりたかったの」

まどほむ「」チラチラッ

さやか(なんも言えねえって言ってるでしょ……)

さやか(あ、言ってなかった)

QB「まどかを魔法少女にしなければいいんだね?」

ほむら「そうよ」

QB「この国ではかつて少女のことも含めて少年と呼んでいたそうだね」

ほむら「だから?」

QB「だからまどか、僕と契約して魔法少年になってよ」

ほむら「契約するなって言ってるのよ!」

ほむら「はっぴーばーすでーまーどかー」

さやか「はぴばーすでーまどーかー」

仁美「Happy Birth Day dear まどかさーん」

一同「おめでと~~!!!」

まどか「みんなありがとう!!!」

ほむら「放課後にはもっと盛大にお祝いするからね」

早乙女「そうね、今日はまどかちゃんの誕生日だったわね」

さやか「ほらほら、先生も祝ってあげてくださいよ!」

早乙女「おめでとうまどかちゃん。祝える時に祝っとかないとね」

仁美「そんな!私達が卒業するまでいてくだ――」

早乙女「そうじゃないのよ……この年になると誕生日がくる度に祝う気が抜けていくのよ……」

一同(なんも言えねえ……)

あやせ「おーっほほほ!ソウルジェムはいただいたわ!!」

ニコ「」

かずみ「くっ、何者なのあいつ!」

JB「あいつは高級宝石専門の泥棒だ!」

かずみ「高級宝石専門!?略して言うと高専の泥棒!?」

JB「あぁ、高専だ」

かずみ「じゃあ高校生!?」

JB「あぁ」

かずみ「もしかしたら光線じゃなくて!?」

JB「あいつはビームも使うからきっとそうだ。ダブルミーニングだな」

あやせ「違うわよ!」

ニコ「早く助けて」

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(    , --‐―‐ 、     )
(   /  「ニニニiヽ    )
(   l i| |ノ/ノハノ))!    )
(   | (| | ┰ ┰| |    )
(   | ハN、  - ノN    )
(  ノノ /,}| {.》《} lヾ,ヽ   )

(  ((バCく_#l_##j,〉D・←  )
(       (__j__)     ノ
  ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

      O 。

          /''⌒\
.         ,,.'--==""フ
        l ,イl//`ヘヘ!

        リノ(; ゚ ヮ゚ノリ
         ノ /)o={=}o   , ; .'´ `. ゙ ; ` 
       (( Uく__ハj_)\\,.'.;´," :´,´' . ゙ .`|
.,,.,.,,,.,.,,,.,.,,,.,.,,,.,.,,,.,しー-J ミ(.@)wwwwwwwwww
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    .ハ7'´ ̄`ヽ.
    .l ,イl//`ヘヘ

     リノリ ゚ ヮ゚ノリ .__
     / つ=O===|__)ミ.・
     し―‐J       ミ∵
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次の日。。。
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                 __ i' ノ__
                ,r'´___``´´__`>
               i'______i'
               |______|
               'i______ゝ、

     /''⌒\       ゝ______ノ
    ,,.'--==""フ     _`-.,,_,,..-..,,_,,.-'´
   l ,イl//`ヘヘ!     \`ヽ、|

   リノ(! ゚ ヮ゚ノリ       \, V

   ノ /)i杏i|、          `L,,_
  (( Uく__ハj_)           |ヽ、)
      し'ノ           .|
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////Ⅳ::!::::::::!! マ ̄ ア::心≧ェ、_   ゝ._:_.:)ノ八:::::ノ    |;;;;;;;;::}:/::::::::::::
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///////////ノ::::>._     ,/vー ̄ ̄、 ソ   .イ       i;;;;;;;;;;;;;;
/////////∧ヽ::\i:::≧ェ.、 ヒゝ、:::::::::::::::ノノ ,.ィ::∧ヽ        |;;;;;;;;;;;;;;
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まどか「こんにちは!私鹿目まどか、見滝原中学に通うごく普通の中学二年生!」

まどか「だけど私には秘密があるの」

まどか「それは……」キラリーン

まど神「円環の理として魔法少女たちを導いてるの!」

まど神「いけない!またどこかで魔法少女が絶望してる!今いくからね!!」バビューン

まど神「もういいの、もう誰も恨まなくていいんだよ」

魔法少女「ドモ、アリガト……」

まど神「私の役目は魔法少女たちに希望を与えること」

まどか「って大変!急がないと学校に遅刻しちゃう!」

まどか「ちょっぴり大変なこともあるけど、これからも理生活頑張ります!」


ほむら「なんとかっ!なんとかこんな感じで改変してくださいっ!!」

まどか「そんなこと言われても……」



~おしまい~

安価で1レスなどの小ネタ集
その内Rebellionも

次の短編には叛逆のネタバレのような何かが含まれます
飛ばしたい方は>>691まで



























さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがマグマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「ゴポゴポポ、早く富士山から噴火したいわ」

ほむら「ゴポポポ」

ほむら「……マグマじゃなくて悪魔なのだけど」

さやか「あんたノリつっこみ下手くそだね」

ほむら「うるさいわよ!」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがタクマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「……お、俺様がタクマだぜ」

ほむら「えぇー……世の中の女は全て俺の女だぜ」

ほむら「……タクマじゃなくて悪魔なのだけど」

さやか「うん、無理にノらなくていいから」

ほむら「タクマって誰よ!」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがヒグマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「実はシャケよりも酒が好きです」

ほむら「がおー」

ほむら「……ヒグマじゃなくて悪魔なのだけど」

さやか「がおーが可愛いかったからよし」

ほむら「よくない!」

さやか「これだけは忘れない……アケビほむら、あんたが悪魔だってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「秋の味覚よね。こう、皮を剥いて食べるのよね」

ほむら「結構種が多くて大変だけど」

ほむら「……アケビじゃなくて暁美なのだけど」

さやか「知ってる」

ほむら「名前変えるのは反則よ!」

さやか「これだけは忘れない……暁美フォーミュラ、あんたがクルマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「ヴーン!今日もマッハでレース場を駆け抜けるわ」

ほむら「私のスピードについて来れるかしら!?」

ほむら「……フォーミュラでもないし車でもないわ」

さやか「ダブルでイケると思ったらつい嬉しくて」

ほむら「黙りなさい美樹さやcar」

さやか「なんだとこのヤロウ」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがノロマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「あの、えっと、その、暁美ほむらです……」

ほむら「私、入院してばっかりで、全然運動とかも駄目で、皆さんには迷惑ばかりで……」

ほむら「だから、鹿目さんに守られる私じゃなくて、守る私になりたかったの」

ほむら「……ノロマじゃないわ、今は」

さやか「懐かしくて涙がちょちょぎれるわ」

ほむら「放っておいて!」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがシグマだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「こう、チューする口をすればΣ(シグマ)に見えるでしょ?」

ほむら「うぅーーー」

さやか「ごめん、ε(イプシロン)にしか見えない」

ほむら「くっ……」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがアクアマリンだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「あーあ、私も早く綺麗なネックレスや指輪になって誰かに着けてもらいたいわ」

ほむら「きっと似合う人がどこかにいるはずよね」

ほむら「……アクアマリンじゃなくて悪魔なのだけど」

さやか「え、なに?ツンデレ?実は近くにいるよ的な?」

ほむら「違うわよ!」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたがサクマ式ドロップスだってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「節子、それドロップちゃう!おハジキや!」

ほむら「知ってるわよ……このハジキで、私は組を乗っ取る!」

ほむら「……サクマ式ドロップスじゃなくて悪魔なのだけど」

さやか「火垂るの墓泣ける……グスッ」

ほむら「可哀想な節子……グスッ」

さやか「これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたが悪魔だってこと!」


ほむら「……そうそうそう」

ほむら「黒い翼を広げてね、世界の理を覆すような悪いことを……って」

ほむら「普通に悪魔って言ってた!?」

さやか「ナイスノリ突っ込み!」


~完~


























なんだか二番煎じ臭いけど気にしない
そろそろシリアス目なの書きたいですね

次の短編はキノの旅×まどか☆マギカのクロスになります
クロス物を載せるのはどうなんだろうと迷った結果、
「キノを知らなくてもそんな問題ないかな」「雰囲気でゴリ押せばいいか」「それよりそろそろ投下しないと存在を忘れられる」
との結論に至ったので載せます
一応叛逆の物語を観ていないと意味不明だと思います


 穏やかな日差しの春の日です。
 キノはパラパラと台本を捲っていました。横にいるモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)にも見せてやります。
「もう、ページを捲るのが早いよキノ。それじゃあ台詞を覚えられない」
「台詞って言っても、ボク達に台詞なんてないじゃないか」
 二人は入国して早々に分厚い台本を渡されました。一日分を何十冊もです。
 しかし台本の中身は真っ白でした。
「三日分だけにしてもらえてよかったね。この国に住むことになったら、あれを全部覚えなきゃならなくて大変だよ」
「多分、全部白紙だろうけどね」
 聞くところによると、この国では掟により、誰もが与えられた役を演じなければならないというのです。
 理由を尋ねると、この国の主がそう決めたから、だそうです。
 主役たちは既に決まっており、この国の住人ほぼ全ては脇役です。入国した二人も掟に従って役を演じることになりました。
 二人に与えられた役割は、そのものずばり"旅人"です。旅の準備をするために訪れただけという設定でした。なので、台詞は必要ないのです。勿論主役たちに声を掛けることは禁止されました。
「キノなら立派な悪役になれたんじゃないかな。この国にはパースエイダーを持ってる人全然いないんだもん」
「ボクにはそういうの向いてないと思う」
 細い腰に巻いた太いベルトにぶら下げているホルスターを押さえながら答えます。中にはハンド・パースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)が収まっています。
「おっと、そろそろ出番みたいだよ」
 二人は主役の少女達を遠巻きに見つめながら道を走ります。
 それほど広い国ではなかったので、同じ場所を何度もぐるぐる回っていました。主役たちのいないところでは観光も許されていましたが、特に面白いものは見当たりませんでした。
 一日目が終わりました。


 翌日も二人は昨日と同じ道を走っていました。
 時々、主役達のいない舞台裏では休みが貰えました。その間に必要な食料や燃料などを揃えます。他の住人達はキノ達を気にもとめません。声を掛けても無視されます。
「誰かにぶつかってみようか」
「やめなよ」
 エルメスが制止します。
 しかしエルメスも同じ景色ばかり見ていたので、次第に飽きてきました。
「ねえ、他にやることないの?」
「仕方ないよ。これがボク達の役なんだから。食料も燃料も泊まるところもタダなんだし、我慢しようよ」
「主役の子達に話しかけちゃ駄目かな」
「怒られると思うよ」
 裏方をしているらしき黒いドレスの少女が、大きな画用紙を掲げてこちらを見ています。紙にはただ一言、"自分の役を演じろ"と書かれています。
「この国の人達は同じことの繰り返しで嫌にならないのかな」
「彼らは多分、"日常を演じる"っていう役なんだよきっと」
「そうだキノ、この国の住人になろうよ。そうすれば普通に暮らせるよ」
「昨日自分で言ったこと忘れたの? 何十冊もある台本を覚えなきゃならないんだよ」
「そりゃ勘弁だ。まあでも」
「白紙だろうけど」「白紙だろうね」
 二日目が終わりました。


 三日目、キノ達は出国の準備を整え最後の舞台に立ちます。
「一つ気になってたんだけどさ」
「なんだい」
「このお芝居は一体誰が見ているんだろうね」
「そりゃこの国の主じゃないの?」
「せっかくだから挨拶しておけばよかった」
「案外誰も見てなかったりしてね。ボクが観客だったら、こんなお芝居絶対見ないよ。毎日同じようなことの繰り返ししかしないなんて」
「でも、大切なのは主役であって、脇役じゃないからね。彼女達には何かドラマが起きてるんじゃないかな」
「主役ばっかりずるいよ、エゴひのきだ!」
「……エコヒイキ?」
「そうそれ」
 二人はまた同じ道を走っていました。すると突然、脇から少女が飛び出してきたので、慌ててブレーキを掛けます。
「危ないなあ。モトラドは急に止まれないんだよ」
「いやあごめんごめん。ちょっと急いでてさ」
「おや、あなたは確か主役の方でしたよね」
 薄いベージュのブレザーと黒のチェックスカートに身を包んだ少女を見てキノが尋ねます。鮮やかな空色の髪を靡かせ、少女は答えます。
「主役ってほどでもないよ。本当の主役はこの国の主、一人だけだから」
「どういうこと? てっきりこの国の主は、お芝居を見てる方なのかと思ってた」
「あいつはこの世界を壊したくないだけなんだよ。この変わらない日常が好きでたまらないから、自らメガホンをとって役者を揃えて舞台を整えたの。
 そうやって楽しんでるんだけなんだ。誰も傷付かない、平和な世界をね。この国の主は、役者兼脚本兼監督ってところかな」
「それは一体何の為に……」
「おっと、あたしもそろそろ出番だから! じゃあね、旅人さん!」
「あの、最後に一つ聞きたいことが」
「何?」
「観客は一体誰なんです?」
 少女は僅かに黙って、答えます。
「……さあ、白いネズミとかじゃないかな」
 少女は駆けていきました。
 少女が見えなくなった途端、黒いドレスの少女達が怒りだし、キノ達は国外に追い出されてしまいました。
 仕方なく走り出すと、視界が濃い霧に包まれます。振り返っても、もはや何も見えません。
 慎重に道を進んでいくと、やがて霧が晴れ、見晴らしのいい荒野に辿り着きました。
「なんとか抜け出せたね」
「うん……でも、不思議な国だったね。食料と燃料がタダだったのは嬉しいし、食事も美味しかったけど」
「あれを見て楽しんでる観客はいないね。断言できるよ。あんな平和なだけの世界、面白いわけないって」
「それは人それぞれ、モトラドそれぞれだね」
「あんな何の変哲もない日常を楽しめる人がいるのかな……なんだか怖いね」
「だから、それはボク達が知らないだけで、主役の彼女達にはドラマが起きてるんだよ。観客もそっちを見て楽しんでるんじゃないかな」
「ところでキノ、女優になってみてどうだった? 主役になってみたいと思った?」
「そうだなあエルメス、ボクにはやっぱり役者は向いてないと思う。主役なんてもってのほかだね。白紙じゃない台本なんて、覚えられる気がしないよ」
 キノはエルメスを再び走らせ始めました。
 二人を見送る、白い体毛の観客がいたことには気付きませんでした。


うちの地域は叛逆公開終了してしまったから、そろそろ叛逆ネタも普通に投下する予定
次回はいつになるか…


舞ってるよ

1なのです

どうやら1月末まで忙しいことが判明し、ちょっと書けそうにないです
一日一レスが精一杯です
苦し紛れに次回の予告(ただの冒頭)でもしておきます

等価交換とは、何かを得る為には同等に価値のある何かを代償にしなければならないということ意味である。
しかし第三者がその交換に納得するかどうかは全くの別問題になる。
交換する者同士で価値の共有が出来ている場合に当事者達が納得できるのであって、傍から見れば釣り合わないと思われることもあるのだ。
当人達が満足していようとも、それを認められない時、外側にいる人間は何をするべきなのか。
納得を了解し諦めるのか、損をした者のために足掻き続けるのか。
価値観は常に揺らいでいる。
かつて同等だと思っていた心の移り変わりを知った時、私は歩みを止めた。
あらかじめ言っておくけれど、これはあくまで私の独白であって、果たして他人がどう思っていたのかとか真実とは何だったのかなんてことには一切触れられない。
私がかつて何を思い、誰を想い、どう感じてどう行動したのか。

ただそれだけを、まさしく独り言として白々しく孤独に面白味もなく呟くだけのお話―――――――――――ドクハクメモリアル

なお、予定は予告なく変更される場合がございます
予めご了承ください

生存報告
二月が思ったより忙しそうでした

いきとったんかワレー!

>>702
選手権にはほぼ毎日参加してるんだけどね
こっちに活かせてないのがよろしくない…

保守

なぎさ「マミは昔なぎさが見た怖い夢に出てきた人に似てるのです」

マミ「どうしたの藪から棒に」

なぎさ「カース・マルツゥからチーズ部分を除いてなぎさに食べさせようとした悪魔に似てるのです……」ガクブル

マミ「想像しただけで鳥肌が!」

※蛆虫入りチーズのこと

なぎさ「第108回! “チーズケーキとレアチーズケーキはどっちが美味しいのか!?選手権”なのでーす!!!」ドンチキドンチキパフパフ

さやか「レアチ!」

まどか「わたしもレアのほうが好きかな」

なぎさ「ふむふむ、レアチーズケーキに二票」

まどか「審査委員長はどっち?」

なぎさ「むむむ……それは……」

さやか「それは?」

なぎさ「どっちも美味しくて決められないのです! 今日の勝負はここまで!」

まどさや(またか……)

なぎさ「バターダイエットというものを考案したのです」

ほむら「逆にカロリー高そうだけど」


シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
ほむら「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ

なぎさ「もうすぐなのです! ファイト!」

杏子「作る方かよ!」

なぎさ「ピザじゃなくてピッツァなのです!」

杏子「超どうでもいいな」

なぎさ「よくないのです! そういう慢心がピッチャーの高騰を招くのです!」

杏子「野球始まってんぞ」

なぎさ「ビザをもっと安く食べられるようにするべきなのです!」

杏子「外国でも行くのか」

なぎさ「なぎさは安くて美味しいピッツァレラチーズたっぷりのモッツァ食べたいだけのです!」

杏子「もうぐちゃぐちゃだな」

なぎさ「なぎさのことサナギと呼んだ人は斬首の刑なのです」

まどか「厳しすぎる!」

なぎさ「あいつは絶対に許さないのです……」

まどか「クラスの男子に呼ばれたの?」

なぎさ「そうなのです! よくなぎさを叩くしスカート捲ろうとするし馬鹿とか言うし」

まどか(もしかしなくてもその男子、なぎさちゃんのこと好きなんじゃ……)

なぎさ「今度痴漢免罪で訴えてやるのです」

まどか「それは本当にやめてあげて!」

なぎさ「Zzz……」

ほむら「こんなところで寝たら風邪ひくわよ」

なぎさ「むにゃ……もう食べられないのです……」

ほむら「ほんとにそんな寝言言う人がいるなんて……どんな夢見てるのかしらね」

なぎさ「マミの体は……もうないのです……」

ほむら「い、意外とバイオレンス…!」

スタスタ

なぎさ「……ハッ! 今すれ違った人、かなりのチーザーなのです…!」

さやか「いやまずチーザーってなに!?」

なぎさ「チーザーとはチーズ好きの人に与えられる称号なのです」

さやか「普通! でもどうやって見分けるの?」

なぎさ「“見分ける”!? これだから素人は困るのです! チーザーは“嗅ぎ分ける”ものなのです!!」

さやか「いやいや! そんなん直前にチーズ食べてたらわかんなくなるでしょ」

なぎさ「はぁ……」

さやか「え、溜息吐かれるレベル……?」

なぎさ「それを嗅ぎ分けるのが本物のチーザーなのです。そんなのじゃ立派なチーザーにはなれないのです」

さやか「ご、ごめ……」

さやか(ん? なんであたしがチーザー目指す流れになってんの!?)

なぎさ「ごめんなさい! ごめんなさいなのです!!」

???「一流のチーザーならカース・マルツゥが食べられるはずよね」

なぎさ「どうしてチーズ部分を削るのですか! どうしてなのですか!!!」

???「はい、アーンして」

なぎさ「縄を! お縄を解いてぎゃああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

なぎさ「……」ジー

杏子「……なんだよ」

なぎさ「いつもジャンクフードばかりで栄養偏らないのですか?」

杏子「チーズばっか食ってるお前に言われたくねえ!」

なぎさ「マミが作ってくれたものは何でも美味しいのです!」

マミ「ふふ、ありがとう」

なぎさ「マミは料理の天才なのです!」

マミ「あらあら、そんなに大したものじゃないわよ」

なぎさ「謙遜することないのです!」

マミ「謙遜なんてしてないわよ」

なぎさ「もっと胸を張るべきなのです!」

マミ「なら何にでもチーズかけるのやめてくれないかしら……」

なぎさ「それはその……ごめんなさい……」

なぎさ「契約すればチーズ食べ放題とかもできるのですか?」

QB「どんな願いだって叶えられるよ。君が本当にそれを望むならね」

なぎさ「……」

QB「百江なぎさ。君はその魂を対価にして、何を望むんだい」

なぎさ「なぎさは、もう一度チーズが食べられるようになりたいのです」

QB「その願いは間違いなく叶えられるよ」

なぎさ「ありがとうなのです」

QB「はい、カース・マルツゥ」

なぎさ「ぎゃああああああぁぁぁぁ!!! もうそれはいらないのです!!!!」


おしまい

なぎさ短編集でした
次回予告なんてなかったんや…

乙です
なぎさだとチーズネタばかりになりますな

>>686
今更だけど、偽街の子供(悪魔ほむらの使い魔)の中にノロマという子がいたな

しばらく書けそうにないですの意を込めた保守

結構好きなのあったからのんびり待ちますわ

初手言い訳安定

結構ポケモンする暇もないくらい忙しかったのです
だから新ネタがほとんどなくても仕方がないのです

まどか「ほむらちゃん、わたし大発見したんだよ!」

ほむら「大発見?」

まどか「"な"の付く言葉を"にゃ"にするとなんでも猫っぽくなるっていう法則!」

ほむら「……にゃんでも?」

まどか「そうそうそんな感じ!」

ほむら「にゃっとう、にゃまえ、にゃまこ、かたにゃ、たにゃばた……」

まどか「ほらね?」

ほむら「なるほど、それならこの子も」

まどか「にゃぎさちゃん!」

なぎさ「いきなりなんなのですか!」

まどか「これ特許取れないかな?」

ほむら「取ってどうするの」

まどか「いや、なんかこう、商品化できないかなって……」

ほむら「たぶんゆるキャラ業界が死ぬわね」

なぎさ「ほ、ホントに二人についていけばチーズをくれるのですか……?」

まどか「もちろん!その代わり、円環の理としての役割をしっかり忘れないようにね!」

なぎさ「はいなのです!」

~~~

クインテット「ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット!!!!!」

さやか(本人が一番忘れてるんだよねえ)

ベベ(チーズ結局貰えてないのです……)

ふにゃっしーはふにゃふにゃかわいい

佐倉父「最近どうも信者が増えたと思ったら、お前の仕業だったんだな」

杏子「あたしはただ、父さんの話を聞いて欲しくて――」

佐倉父「黙れ魔女め!あいつらは誰も私の話なんて聞いていない、ただの狂信者だ!!」

杏子「そ、そんなことない!」

佐倉父「試しに今日はお前が生まれてからの可愛らしいエピソードを話したが、あいつらは素直に頷いていただけだった」

杏子「何やってんの父さん!?」

佐倉父「そして誕生したのが杏子信者だ」

杏子「ホントに何やってんの!?」





杏子「それで親父は壊れちまった。酒に溺れて、頭がイカれて、とうとう家族を道連れに……」

佐倉父「杏子いずNO.1~~~!!!」

信者「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

杏子「変な団体作っちまったんだ!」

さやか「なんていうか、どんまい」

キリカ「織莉子!これ食べに行こうよ!」

レパ・マチュカのバケツプリン

織莉子「……」ゴゴゴゴゴゴ

キリカ「美味しそうだよねぇ」

織莉子(悪気はない……キリカに悪気はないはず……はずだけど……)

キリカ(織莉子の魔法少女衣装の帽子はこれイメージなのかなあ)

羽衣の魔女
その性質は羨望
誰よりもお洒落に見られたかった魔女
結界に入りこんだ者の衣服を剥ぎ取り自分の服を作る
それ以外は使い魔に燃やしてもらう

魔女「クフクフクフクフ」バリバリィッ

マミ「きゃぁっ!」

まどか「マミさんの服が!?」

魔女「クフクフウウウ」ズバァッ

ほむら「ひゃぁっ!」

まどか「ほむらちゃんまで!?」

マミ「ど、どうやら服以外は興味ないみたいね……まさか下着姿にされるとは思わなかったわ」

まどか「ほむらちゃん立って!使い魔が来てるよ!」

ほむら「無理ですぅー!こんな格好恥ずかしすぎます!」

魔女「ウウウウウウクッフ」バリィッ

まどか「っ!……分かった、私が囮になる!」

魔女「クフフクフ」バリバリィッ

まどか「上はちょっと恥ずかしいけど、下はどう!?」

魔女「……クフフフ」バリバリバリッ

まどか「まだまだ!スカートは全然脱げてないよ!」

魔女「クウウウウウウウウフウウウウウウウウ」バリバリバリバリバリバリバリ

ほむら「凄い!鹿目さんのスカート、いくら破っても全然脱げない!」

マミ「まるで玉ねぎかタケノコの皮みたいね!」

ほむら「え、タケノコって皮いっぱいあるんですか?」

マミ「この間スーパーで皮付きを見かけたから買ったんだけど、どれだけ剥いても中身が見えてこないのよ」

ほむら「へぇー」

マミ「部屋中変な臭いが充満しちゃうし……回覧板届けに来た隣のおばさんに怪訝な顔されたわ」

ほむら「それは仕方ないですね」

マミ「しかも『若いのはいいけどほどほどにね?』なんて意味の分からない助言もらったわ」

ほむら「確かに分かりませんね……私も玉ねぎはよく剥くんですけど、あれって剥いてる時点で目が痛くなっちゃっていつも目を瞑りながらやっちゃうんですよね」

マミ「そんなに?」

ほむら「気が付いたら芯だけになってて凄く勿体ないことしちゃいました……」

マミ「大丈夫よ、すぐに慣れるわ」

まどか「二人とも私が囮になったって忘れてない!?」

さやか「迫真のくしゃみします」

さやか「ハ……ハックシン!!」

かずみ「なんで私達ってあんまり知名度ないんだろうね」

海香「分析完了」

かずみ「理由が分かったの?」

海香「まどか☆マギカは一週間ごとに放映されたから盛り上がりが衰えることなく最終回まで持っていくことが出来た」

海香「対してかずみ☆マギカは一カ月ごとの連載、単行本に至っては4,5ヶ月かかってしまう」

海香「だから勢いが無くなって人気が失速してしまったのよ」

かずみ「つ、つまりどうすれば…?」

海香「かずみ、勢いよ!」


立花「このトランクを――」

かずみ「エイシャオラー!!犯人は婦警だああああ!!!!」バキィッ

かずみ「そしてトランクを間違えたのはそこのツインテールだ!!!」

ユウリ「フン、見つかってしまって――」

かずみ「エイシャオラー!!魔女れやああああ!!!」パキーン

ニコ「ちょ、まだ私達が――」

かずみ「お前らみんな魔女れやあああ!!!!」パキーン

四人「うわあああああ!!!!」

かずみ「そして記憶を取り戻した!ついでに謎も解けて真犯人は聖カンナだ!!!」

カンナ「ちょ、まだ準備が――」

かずみ「エイシャオラー!!」バキィッ

かずみ「勝ったッ!かずみ☆マギカ完!!!」

杏子「あいつは魔女になっちまったけど、あんたが呼びかけたら戻るかもしれねえだろ」

まどか「うまくいくかな…?」

杏子「分かんねえからやるんだよ。もしかしたらどっかの童話みたいに、あの魔女にキスしたらさやかに戻るかもしれねえだろ」

まどか「キス!?」

杏子「そういうもんじゃん?最後にハッピーエンドを迎えるストーリーってのは」

まどか「誰がやるの?」

杏子「……ま、まあ、さやかのためなら仕方ないな。あたしが一肌脱ぐのもやぶさかじゃ」

まどか「杏子ちゃんズル…じゃなくて……私じゃ何にも役に立てそうにないから、せめてそれくらいやらせて」

杏子「いや、そんな危険なことは任せられない」

ほむら「その通りよ」

まどか「ほむらちゃん!?」

杏子「ほほう、話が分かるようだな」

ほむら「まどかには危険すぎる……ま、まあ、私なら時間停止できるから私がやってあげてもいいのだけれど」

まど杏「おい」

仁美「そういうことでしたら私もさやかさんを助ける為に」

まどか「仁美ちゃん!?」

マミ「全く、後輩たちに任せっぱなしってのもよくないわよね」

杏子「お前死んでるだろ!」

オクタヴィア「本命がいないのはどういうことかね」

ほむら「蒼樹うめ先生の絵ってほんと可愛いわね。もう完成してるんじゃないかしら」

さやか「いや、あたしはまだ進化出来ると思う」

ほむら「そう?今でも充分だと思うけれど」

さやか「きっと華麗なバタフリーになれるはず!」

ほむら「見た目の話!?」

なおレベル100の模様

さやか「お腹空いたなー」

杏子「しょうがねえな……ほら、食うかい」

さやか「お、サンキュー」

QB「はいそこ、『さや杏』カップリング」

杏子「はあ?いきなり何言ってんだ」

QB「君達がやりとりしたことによって『さや杏』というカップリングが成立したんだよ。既に同人界では君達の百合漫画や百合SSがしこたま創られているよ」

杏子「お前、頭大丈夫か…?」

QB「まあ、君達はしばらく一緒にいたから、今さっき出来たカップリングってわけでもない……だがあれを見てくれ」

さやか「あれってマミさん?」


マミ「危ない!」バッ

なぎさ「きゃぁっ!」

マミ「気を付けなきゃだめよ」

なぎさ「ありがとうなのです」

スタスタ


さやか「流石マミさん!崩れたチーズの山からマミさんが小学生を助けるなんて」

QB「はい、あれで『マミなぎ』カップリングの成立だよ」

杏子「あれで!?ちょっと会話しただけじゃねえか!」

QB「その通り……だが現状ではその一言二言でありとあらゆるカップリングが作成されまくっているっ!
  『タツほむ』『さやショウ』『織莉ゆま』……もはや存在しているのかすら怪しいものばかりだ」

ほむら「何の話をしているのかしら」

さやか「うっ、暁美ほむら……」

QB「はい、『さやほむ』カップリング成立」

さやか「なんで!?あたしこいつ苦手なんだけど!」

QB「それが逆にイイんだよ。『仲の悪い二人が少しずつ惹かれあう』なんて、少女マンガの王道だろう?」

杏子「お前が王道語るなよ……」

QB「『さや杏』も元はそうだし『まど杏』のような一見うまくいかなそうなものから『さや仁』なんてものまで……可能性は数知れず!」

さやか「軽くショックなんだけど」

QB「さらに凄いのは一度も会話したことすらないカップリングだよね」

杏子「一度もだと…?」

QB「『ゆまなぎ』『ほむ中』『まどキリ』『杏仁』までなんでもござれだ」

杏子「ホントに無茶苦茶だなオイ!」

QB「絶望した!何でもかんでもカップリング化する世界に絶望した!!」

さやか「ということは、当然キュゥべえのもあるんだよね」

QB「……ハッ!」

杏子「『Qまど』『さやQ』『Q和』……確かに何でもありだな」

QB「いや、まさかそんな……」

ほむら「もう話は終わった?ちょっとコイツ借りてくわよ。世界の秩序を守ってもらわなきゃ」

QB「ヒィッ!もう勘弁して下さい!!」

さや杏「おぉ、『ほむQ』だ」

QB「助けてっ!!」

杏子「うひゃー、随分積もったなあ」

ほむら「見滝原ってこんなに降るのね」

杏子「久しぶりに今日はご馳走だな!」

ほむら「ご馳走?」

杏子「なんたって食い放題だしな」

ほむら「……え…ちょっと待って……何をしてるの……?」

杏子「なにって、雪シャリ作ってんだけど? これに醤油付けて食うのが美味――」

ほむら「今日はカッパ寿司に行きましょうそれがいいわ今すぐ行きましょうさあ早く準備して!!!!」

ニコ「できたよかずみ!Small Rightだ!」

かずみ「本場の発音でありがとうニコ!早速サキに試してみるね」

サキ「えっ」

かずみ「くらえっ!」

サキ「ぎゃあぁっ!」

サキ「……」ピクッ

かずみ「……あれ、おかしいよニコ。全然小さくならないんだけど」

ニコ「そりゃそうだよ。そういう注文だったじゃないか」

かずみ「私はスモールライトを作ってって言ったんだよ?」

ニコ「だからSmall Right……『小さく右に』動く仕様だよ」

かずみ「???」

ニコ「なんで日本人はLとRの発音が使い分けられないんだい」

サキ「でも懐中電灯型なんだな」

杏子「なあさやか。『さやえんどう』と『やかん』、どっちか選べって言われたらどっちがいい?」

さやか「何その二択……どうせなら食べられるさやえんどうの方が好きかなあ」

杏子「ふむふむなるほど」

さやか「いきなり何?」

杏子「さやかのニックネーム考えてたんだ」

さやか「待て」

彼女からの呼び出しに私は生返事をして教室を出る。
背中からでも分かる楽しそうな彼女に比べて、私の足取りはなんと重いのだろう。
友達ならば横に並んで軽い世間話でもするのかもしれないけど、彼女は友人ではなかった。
人気のない廊下でとびきりの笑顔で振り向いた。
今日は契約更新日。
"友人代行"の彼女に、私は黙って封筒を差し出す―――


海香「やっぱり古いかしらこういう設定」

かずみ「そうなの?」

カオル「確かによく見るもんな」スッ

海香「別のネタにするわ」スッ

かずみ「え、何その封筒手渡す感じ」

海香「……」

カオル「……」

かずみ「ま、まさか友達料とかじゃないよね…?」

海カオ「……」

かずみ「何か言ってよ二人とも!」

カオル(家賃なんだけどな)

海香(面白いからもう少し黙っておきましょう)

杏子「おい、今日は円環日蝕の日らしいぞ」

ほむら「えっ」

マミ「大丈夫よ。しっかり専用のグラス用意してるから」

杏子「今日はどんな感じだろうな」

ほむら「え、あの、円環日蝕って何?」

マミ杏「!?」

ほむら「何その反応」

マミ「暁美さん、本当に魔法少女なの…!?」

杏子「もぐりにも程があるぜ!」

ほむら「そんなに常識レベル…?」


マミ「もうすぐよ。これで太陽を見てればいいわ」

ほむら(これが円環日蝕専用グラス……普通のサングラスみたいね)ジー

まどか『ふぁぁぁ日光浴気持ちいぃぃ~~~』

ほむら「まどか!?」バッ

マミ「暁美さん駄目!!」

ほむら「目がぁぁぁぁぁ目がァァァァァ」

杏子「直接太陽と円環の理見たらそうなるに決まってるだろ!」

まどか「ねぇ、ホム」

ホム「…」チリーン

まどか「今度みんなでお出かけしようと思うんだけど、どう?」

ホム「…」チリーン

まどか「ねぇ、聞いてる?」

ホム「…」チリーン

まどか「ちょっとホムってば!」

ホム「…」チリーン

仁美「まどかさん、彼女はホム僧です」

まどか「知ってるよ、それがなに?」

仁美「察してあげて下さい」

ホム「…」チリーン

まどか「メルカトル図法にモルワイデ図法……」

さやか「モルカトル図法」

まどか「地理って覚えること多くて大変だよね」

さやか「メルワイデ図法」

ほむら「名前と見た目を結び付けていけばなんとかなるわよ」

さやか「メルカイデ図法」

まどか「うーん、四角い方が」

さやか「モルワトル図法」

まどか「そうそう、モルワトル……ってそれなんか違うっ!」

ほむら「さっきから微妙に違うことばかり呟いて錯乱させようとしないの」

さやか「いいじゃんいいじゃん、案外こういうのがあると覚えやすいんだって!」

案の定テストで自分の罠に嵌るさやかであった

ワルプルギスを倒す前にまどかが魔女になってしまった

ワル夜「キャハハハハハハ」

クリーム「アアアアアア」

ほむら「くっ……私はまた何も守れなかった……ん?」

ワル夜「……」

クリーム「……」

ほむら「見つめあって何を……まさか戦うつもり?」

クリーム「一発ギャグやりまーす」

スッ

ガキーン

▽←ワルプルギス
△←クリームヒルト

ワルクリ「砂時計!!」

ほむら「……」

カチッ キュイーン

ワルクリ「……」

ほむら「はい集合ー」パンパン

偽街の子供達「ワイワイガヤガヤ」

ほむら「静かにっ!」

偽街の子供達「……」

ほむら「みんなが静かになるまで38秒かかったわ……それはともかくっ!!!」

ほむら「今日は生まれて初めてのデート。それはもう前の日に眠れないくらい緊張していたわ」

偽街の子供達「プププ」

ほむら「そこ静粛に!で、私はドキドキしながら待ち合わせ場所に向かったわけだけど……」

偽街の子供達「……?」

ほむら「なんでそこにいるのよ!?」

ほむら「大体私、あなた達には教えてなかったでしょう!?どうして私がデートするって知ってるのよ!?」

ほむら「行く先々にまで先回りして!!!撒いても撒いても先回りしてどこにでもいるってどういうことよ!!!」

ほむら「しかも何二人一組で行動してるの!?ダブルデートのつもり!?むしろいくつ!?」

偽街の子供達「ケラケラケラ」

ほむら「そこ静粛に!大体あなた達はいつもそう!学校からなにからどこにでもついてこないで!」

ほむら「そのうち夜の営み中にまで現れそうで怖いわ!」

偽街の子供達「……?」

ほむら「あ、うん、分からないならいいわ」

ほむら「とにかく、今後私をつけ回したりしないで。いい?」

偽街の子供達「サーイエッサー」


~数日後~

ほむら「まさかあなたの家に招かれるなんて……おじゃましま――」

偽街の子供達「オカエリー」

ほむら(こんガキども)

杏子「食品サンプルってなんであんなにうまそうなんだろうな」

さやか「杏子、あんたまさか食べたいんじゃ」

杏子「セッ!」

さやか「目がッ!」

杏子「偽物なのにすごいよなあ、ホント本物みたいだ」

さやか「痛た……ったく、なんでいきなりそんな話してんの?」

杏子「いやなに、案外気づかないもんなんだなって」

さやか「だから、何の話――」ガチン

杏子「スプーン突きたてるまでバレないとは思わなかった」

さやか「あたしのプリン返せえええええええ!!!!」

海香「斎藤は必死に叫ぶ。"何を躊躇っているのだダディ! 早くしないと手遅れになる!"しかし斎藤の思いは虚しく、ダディは銃を降ろし――」

海香「うぅぅああぁああなんか違うわあぁぁぁぁぁあああああああああ」ワシャワシャ

海香「って、もうこんな時間? 完全に徹夜コースだわ……」

海香「あぁ斎藤、どうしてお前はエスパーになってしまったの! 一体誰のせいよ!!」

海香「ハイ! それは海香先生です!」

海香「正解ッ! 罰として廊下に立っとれい!!」

海香「って横暴かっ!」ペシッ

海香「……今の微妙にネタが古い気がするわ。もっとこう、新時代のトレンドを取り入れなきゃ。"なう"とか」

海香「……トゥイッターなのかハヤシなのか分からないわね」

海香「あーあもうやめよやめ! エスパー斎藤なんていなくなればいいのよ!」

海香「そうよダディに裏切らせましょう! そしてダディは銃を斎藤に向け……」

海香「"はっぴーばーすでいつーゆー、はっぴばーすでーつーゆー"」

海香「きゃぁー! ダンディズムサプライズね!!」

海香「…………」

海香「カフェインが足りないわ」ガタッ

海香「それにしても深夜になるとついつい独り言が多くなるわね。誰も聞いていないから言いけど……」

海香「フッ、本当は聞こえてるんでしょう…?」

海香「みたいなテレパシーごっこさえできちゃうし」

ミシッ

海香「…………」

海香「あぁ、家鳴りね。そうやって人を驚かすのが生業の妖怪なんて怖くないわ」

海香「私が本当に怖いのは……」

海香「お化け」キッ

海香「って子供かっ!」

海香「あら、妖怪とお化けって似たようなものじゃない。今のボケは失敗ね」

海香「……はぁ……コーヒー入れてこよ」ガチャッ

かずカオ「…………」

本当に怖いのは徹夜のテンションだったと後に海香は語る―――……

ふと思い立って薬莢の代わりにらっきょうを使ってみた

ほむら「……撃てない」

杏子「てめえええええ食い物粗末にしやがったなああああああああ!!!!!」


発狂された

ソーラン節からの――

ゆま「千歳ゆま!」

盆踊りからの――

モモ「佐倉モモ!」

雅楽からの――

なぎさ「百江なぎさ!」

三人「ピュエラ・マギ・ローリー・クインテット!!」

ゆま「って、三人しかいないんじゃクインテットにならないよ」

モモ「あの、モモは魔法少女じゃな――」

なぎさ「むむぅ……仕方ないのです、オリキャラのあすみでも呼ぶのです」

ゆま「オリキャラかぁ、仕方ないね。あと一人どうしよう?」

なぎさ「あとはロリっぽいまどかでも呼んでくるのです」

ゆま「それいいね!」

モモ「抜けていい?」

クリームヒルト「オアアアアアアアアアアアア」

ほむら「まどか、ごめん……また次の世界に……」

ほむら「せっかくだからちょっとだけ結界の中を覗いてみましょう。なに、いざとなったら盾を回せばいいのよ」

ほむら「看板?喫茶マウンテンって何かしら」ガチャッ

まどか「おかえりなさいませご主人さま!」

ほむら「!?」

まどか「メイド喫茶『マウンテン』へようこそ!」

ほむら「!?」

まどか「こちらへお掛けになってお待ちください」

ほむら「は、はぁ……」

ほむら(メイド服のまどかがたくさん……お客さんは一般市民かしら)

まどか「ご注文は何になさいますか?」

ほむら「あの、どうしてメイド喫茶なの?」

まどか「私は、最後まで誰の役にも立てなかったから……だから、みんなを招いておもてなしすることにしたの」

まどか「お客様が天国だと思えるような世界を作るのが私の夢なの」

ほむら「……どうして『マウンテン』なの?」

まどか「誰かが山っぽいって言ったから」

ほむら「……」

まどか「ご注文は何になさいますか?」

ほむら(どうしよう、この結界で生きていくのも悪くないかもとか思ってる……)

私は朝の夢を見る♪

まだだめよ まだだめよ♪

~中略~

さあ おはよう♪

悪いお夢はこれっきり♪


杏子「これ長いから マダオ♪ でいいんじゃない?」

マミ「ダメよ」

キリカ「織莉子、私大発見したよ!」

織莉子「大発見?」

キリカ「"かつ"の付く言葉を"キャッツ"にするとなんでも猫っぽくなる法則!」

織莉子「……?」

キリカ「だからね、とんキャッツとかキャッツ丼とか」

織莉子「ハムキャッツとか」

キリカ「それそれ!就キャッツとかね!」

織莉子「いキャッツいとか」

キリカ「……?」

織莉子「ほら、厳ついっていう言葉があるでしょ」

キリカ「あー、それね、うん、なるほど」

織莉子「なんなのその微妙な反応は」

キリカ「ごめん、なんかイメージと違ったから」

織莉子「……」

神様と悪魔が、いい人と悪い人どちらが多いかについて話していました。
神様はいい人が多いと言い、悪魔は悪い人の方が多いと言い張り譲りません。
埒が明かないと思った悪魔は、紙を取り出して二つの四角を描き始めました。

ほむら「■と□、黒と白の面積はどちらが大きいと思う?」

まどか「どっちも同じ大きさなら、どっちも一緒かな?」

ほむら「答えは黒よ。白を囲っている線の分だけ黒の方が多いの」

ほむら「結局世の中、黒いことの方が多いのよ。政治だって会社だって、黒い思想の持ち主ばかり」

ほむら「こんな嫌な世界にいい人なんてほとんどないのよ」

ほむら「だからこんな世界、滅茶苦茶にすればいい」

悪魔はこれで上手く言いくるめられたと思いました。
しかし神様は笑顔のままです。

ほむら「なによ、なにがおかしいの」

まどか「わたしはやっぱり白の方が多いと思うから」

ほむら「どうしてそう言えるの?」

まどか「だって、白い紙に描いてるんだもん」

まどか「いっくよー!はい、チーズ!」パシャリ

さやか「ちゃんと撮れてる?」

まどか「……うん、撮れてるには撮れてるんだけど」

なぎさ「何か変なのですか?」

まどか「なぎさちゃんっていっつも写真撮る時ブレるよね」

なぎさ「ちゃんとじっとしてるのです!まどかの腕が悪いのです!」

まどか「そんなことないよ!」

さやか「でも確かに、あたしは普通なのになぎさだけブレブレだ」

なぎさ「今度はさやかに撮ってもらうのです」

さやか「はいはい。いちたすいちはー?」

まどなぎ「にー!」パシャリ

なぎさ「どうですか?」

さやか「今度はブレてない、か」

なぎさ「やっぱりまどかが悪いのです!」

まどか「そんなぁ……」

さやか「これからのカメラマンはこのさやかちゃんにお任せあれってことだね!」

なぎさ「これでブレなくて済むのです!もう一回撮って!」

さやか「よーし!はい、チーズ!」パシャリ

なぎさ「どう?」

さやか「……ブレてる」

なぎさ「なんでなのですか!?」

まどか「さやかちゃん、わたし原因分かっちゃった」ジー

さやか「あたしも」ジトッ

なぎさ「なになに…?なんなのですか!?」

里美「はいどうも~パンダでーす!」

みらい「よろしくお願いしま~す!」

里美「突然だけどみらいちゃん、私やりたいことがあるの」

みらい「どうしたの里美」

里美「漫才って知ってる?」

みらい「今まさにやってるよ!」

里美「じゃあ、私ツッコミやるからみらいちゃんがボケで」

みらい「そんなコントに入るみたいな流れにならないから!!」

里美「あ、もしかしてダブルツッコミがいい?」

みらい「ダブルボケじゃなくて!?どんな漫才になるんだよ逆にちょっと興味沸くよ」

里美「なんでやねん!」

みらい「なんでやねん!」

里美「なんでやねん!」

みらい「なんでやねん!」

里美「なんでや」

みらい「もういいよつまんないって分かったよ!」

里美「じゃあ私がツッコミやるから、みらいは司会者やってて」

みらい「え」

里美「なんでやねん!」

みらい「はははは」

里美「んなあほな~」

みらい「ふふふふ」

里美「もうやってられんわ」

みらい「だからつまんないってば!なんでちょっとバラエティ意識したポジションやらされたの!?」

里美「じゃあ私がツッコミやるから、みらいは背後霊」

みらい「せめて生きてる役がいい!」

里美「わがままだねぇみらいちゃんは。わがままボディとは程遠いくせに」

みらい「ぶった切るよ!!」

里美「もうやってられんわ」

みらい「それ私のセリフだから!もういいよ!」

里みら「どうも、ありがとうございました~!」

ほむら「あなたは欲望よりも秩序を大切にしてる?」

まどか「私は尊いと思うよ……」

ほむら「なら、あなたはいずれ私の敵になるかもね……」


~数日後~


ほむら(私があんなこと言ったからなのかなんなのか)

まどか「なんですかその髪型!中学生らしい髪型にしなさい!」

マミ「ご、ごめんなさい」

まどか「学校におやつ持ってくるの禁止!没収します!!」

杏子「そんな殺生な!」

まどか「学校内でピアスは禁止!!すぐに外しなさい!」

ほむら(風紀委員になってしまった……)

贅沢な時止めの使い方講座―その1―

ほむら「はい。この間貸すって言ってた小説よ」モジモジ

まどか「ありがとうほむらちゃん!」

ほむら「きっとまどかも気に入ると思うわ」ムズムズ

まどか「わたし小説って一気に読むほうだからすぐ返せると思うよ」

ほむら「ぜひ感想を聞かせてね」ウズウズ

カチリッ

ほむら「黒幕はヒラマツ黒幕はヒラマツ黒幕はヒラマツ黒幕はヒラマツ黒幕はヒラマツ死んだと見せかけたトリックから裏で糸を引くためにアマスギから尊厳と自由を奪い操ってクロエに仕掛けた罠があるんだけどあっさり突破したときの台詞が本当に格好よくて――」

杏子「なんで冬に扇風機が!?」

ほむら「ハロゲンヒーターよ。ベタなボケをありがとう」

杏子「いや、別にボケたわけじゃ……これほんとに暖かくなんの?」

ほむら「スイッチ付ければすぐよ」ポチッ

杏子「おぉースゲェ!」

ほむら「さてと、炬燵を捲くって熱を入れなきゃ」

杏子「ワレワレハー」

ほむら「だから違うってば」

QB「寒さというのは生物の活動を鈍くさせるから厄介だよね。まあ僕には関係な――」

まどか「キュゥべえ寒いの!?」

マミ「大変! すぐに暖房の用意するわね!」

QB「え、いや別にいらな――」

ほむら「七輪持ってきたわ!」

さやか「練炭燃やしたよ!」

杏子「密室も準備オッケーだぞ!」

五人「さあキュゥべえ! 入っていいよ!」

QB(謎の団結力……)

さやか「ほむらからノベルゲームっていうの貸してもらったし、やってみようかな」カチッ

さやか「おっ、タイトル出てきた」

 プレイアデス殺人事件
  ~聖カンナの動機~

さやか「犯人分かっちゃったよ!!!!」

さやか「こんなんで大丈夫なわけ!? まあせっかくだから続けてみるけど」ポチッ

「私の名前はかずみ。
 いきなりだけど、目を覚ますと、身動きできないくらい真っ暗で狭いに閉じ込められていた。
 おまけに自分の名前以外のことをほとんど思い出せない。記憶喪失というやつだ。 ▽」

さやか「へぇ、主人公は記憶喪失なんだ」

「他に覚えていることと言ったら、本名は和紗ミチルで女子中学生で二年生で担任の両親は海外へ仕事に行っていて
 友人三人と同じ家で暮らしていて料理が得意で食いしん坊で実はキュゥべえと契約した魔法少女で魔法少女が魔女
 になるという事実を知ってグリーフシードを他の子にあげてたら自分が魔女化してなんやかんやあって生き返らせ
 てもらったけれどその私は暴走してしまい新しく作り直され続けて私は13人目として生まれてきたことぐらいだ。 ▽」

さやか「全部覚えてるじゃん!!!!」

「そして超絶可愛いということだ。 ▽」

さやか「いや、その情報はいらんでしょ」ポチッ

「空間がガタリと揺れる。
 どうやらトランクのようなものに入れられて運ばれているようだ。
 私は一か八か、中から思い切って蹴りを入れて脱出を試みた。 ▽」

「ドカッ! ▽」

さやか「おお! 大丈夫なのかずみちゃん」

「オギャ~! オギャ~!」

さやか「ん?」

「おやおやお爺さん、元気な女の子ですよ。 ▽」

「まさかトランクからこんな可愛らしい女の子が生まれるとはのう。
 きっと神様からの授かりものじゃ。ワシらの娘にしよう。 ▽」

さやか「桃太郎かよ!!!」

「それはいい考えですねぇ。トランクから生まれたから、"トラン子"にしましょう。 ▽」

さやか「微妙に語呂が良いけど!!!」

「それから私はトラン子として育てられた。
 しかし名前が原因で苛められることもたまにあった。結構あった。かなりあった。 ▽」

さやか「不憫すぎる!!!!」

「誰が生んでくれと頼んだ!
 誰が名付けてくれと頼んだ!
 私は私を名付けた全てを恨む・・・!
 だからこれは、攻撃でもなく宣戦布告でもなく!
 私を名付けた人間(お前たち)への、逆襲だ・・・! ▽」

さやか「どっかで聞いたことある台詞だこれ!!!!」

「ちなみに改名したいとお願いしたらしてくれた。
 聖カンナになった。 ▽」

さやか「お前犯人じゃん!!!!」

チャラララ~♪

さやか「え、スタッフロール?」

デーン♪

BAD END

さやか「終わっちゃったよ!!!! 何にも操作とかしてないんだけど!?」

さやか「しかもバッドエンドってなんだよ舐めんなこんちくしょー!!!」

さやか「まどかはあたしの嫁になるのだ……」ググッ

ほむら「いいえ私の嫁よ……」ググッ

まどか「あっ…あの、服引っ張らないで……裂けちゃう……裂けちゃうよ…………」

さやか「あたしのだぁ……」グググッ

ほむら「私のよ……」グググッ

まどか「も…ホント無理っていうか……裂け……千切れ……」


ビリィィィッッ


まどか「きゃぁぁ!!!」

さやほむ「!?」

まどか「二人のばか!制服破れちゃったじゃん!真っ裸になっちゃったよー!!!」

まどか「もう!これじゃあ歩けないよぉ……」グスン

さやほむ(引っ張っていたのは袖だけのはず……なぜスカートまで……)

さやほむ(そしてなぜ制服の下に何も着ていない……)

なぎさ「はぁ……」

マミ「なぎさちゃんどうかしたの?元気ないわね」

なぎさ「あぁ、マミ……実は今朝アニメの最終回を見たのです」

マミ「8:30からのやつ?」

なぎさ「プリプアは貧乏な女の子たちが衣装代や治療費、日々の生活費などを気にしながら悪と戦うアニメなのです」

マミ「なにその残念な設定……」

なぎさ「いよいよ今日で最終回だったのですが……なんと夢落ちだったのです!」

なぎさ「しかもずっと貧乏だったと思ってた女の子たちが実は超お嬢様で、『貧乏人ならこんな生活しなきゃいけないけどその点私たちは大丈夫☆』みたいなこと言って終わったのです!」

なぎさ「許せないのです!」

マミ「それはちょっとひどいわね」

なぎさ「こんな最終回なら見なければよかったのです……」

マミ「まあまあ、そういうこともあるわよ。私達の最終回だって、見ようによっては夢落ちみたいじゃない?」

マミ「本当は最初から魔獣だらけの世界だけどひょっとしたら円環の理はこうやってできたんじゃないかっていう妄想、とか」

なぎさ「それほむらの前で言ったらプチ転がされそうなのです」





さやか「っていう夢を見た」

杏子「オチてねえよ!」

まどか「怖いもの見たさってあるよね」

さやか「深夜のホラー映画とかつい見ちゃう感じだね」


マミ「卑猥もの見たさってあるわよね」

杏子「深夜の映画とか特にエロ要素もないのについ見ちゃう感じだな」

おはぎ『るんるるーん』

さやか「おらおら嬢ちゃん、いいもん着てんじゃねえかよ」

おはぎ『きゃあ!あなたなんなんですか!』

さやか「おらあ!」パクッ

おはぎ『ひぃっ!』

さやか「ふっふっふ、周りの餡子だけ食ってやったわ!」

おはぎ『ひどい……おはぎが追い剥ぎに遭うなんて』

さやか「そして最後は中身を――」

杏子「食いもんで遊ぶなッ!」ゴチン

マミ「……」

まどか「マミさんちょっと不機嫌そうじゃない?」ヒソヒソ

さやか「あたしらの漫画読んでからずっとああじゃない?」ヒソヒソ

まどか「よく四コマとかでネタにされてるからかな?」ヒソヒソ

さやか「そんなのあたしらだって同じじゃん」ヒソヒソ

まどか「確かにわたしもイヤな気持ちになるけど、二次創作だもんね」ヒソヒソ

さやか「マミさんだってそんなに心狭くないと思うけど」ヒソヒソ

ほむら「何がそんなに不満なの、巴マミ」

まどさや(き、聞いた…!)

マミ「聞いてよ暁美さん!ひどいと思わない!?」

ほむら「ネタキャラになるのが?」

マミ「それより酷いことよ!漫画版の一巻読んだの!?」

マミ「フィロ・フィナーレってなによフィロ・フィナーレって!!間違えないでほしいわ!!!」

まどさや(それか!!)

ほむら(キュゥべえが急に消えてからもう一週間が経った)

ほむら(まどかが契約される心配がないから構わないけど、いつ奴が現れるかと思うと安心はできない)

ほむら(消えた理由が分からない以上油断をするわけにはいかないのよ)

ほむら(来るなら来なさい…必ず仕留めてみせるわ!)

ほむら(まだ?まだ来ないのかしら?)

ほむら「早く帰って来なさいよキュゥべえ!」


まどか「ほむらちゃんがQBの帰りを心待ちにしてるみたいなんですけど」

マミ「恋かしらね?」

「見てくださいこのイヤーカフス!なんとお値段一千万円なんです!」

\オー!!!/


詢子「いるよなー、小物ばっかにこだわって肝心の服が適当なヤツ」

和子「なんで男ってこういうこだわりが分からないのかしらね」

詢子(またフラれたのか……)

ほむら(見滝原で迎える初めての冬……元病弱だった私には中々辛い)

まどか「おはようほむらちゃん!」

ほむら「おはようまどか。あら、どうしたのその左手?」

まどか「これ?えへへ、手袋忘れちゃったの」

ほむら「え、でも右手にはしてるじゃない」

まどか「左手だけ」

ほむら「…?」

まどか「だからね……誰かに暖めてもらいたいなあって……」

ほむら「……ポケットになら、その……入れてもいいわよ」スッ

まどか「ありがとっ!」ギュッ

ほむら「冷たいわね」

まどか「うん……でも、ほむらちゃんの手、暖かい」

ほむら(……確かに辛いけど、冬が寒くて本当に良かったと思う)


『冬コミュニケーション、始めませんか』



~おしまい~

なんか綺麗に終わらせてしまった…

新ネタ少なくて申し訳ない
見直してたら織キリネタをぜんぜん書いてなかったことをつい最近知った
そして特定の組み合わせが多くなってることにも気付いた
もっと可能性を模索していこう

次回予告のあの話はいつになるかなマジで

とんでもないミスが発覚したのでこっそり修正
>>750


里美「はいどうも~パンダでーす!」

みらい「よろしくお願いしま~す!」

里美「突然だけどみらいちゃん、私やりたいことがあるの」

みらい「どうしたの里美」

里美「漫才って知ってる?」

みらい「今まさにやってるよ!」

里美「じゃあ、私ツッコミやるからみらいちゃんがボケで」

みらい「そんなコントに入るみたいな流れにならないから!!」

里美「あ、もしかしてダブルツッコミがいい?」

みらい「ダブルボケじゃなくて!?どんな漫才になるんだよ逆にちょっと興味沸くよ」

里美「なんでやねん!」

みらい「なんでやねん!」

里美「なんでやねん!」

みらい「なんでやねん!」

里美「なんでや」

みらい「もういいよつまんないって分かったよ!」

里美「じゃあ私がツッコミやるから、みらいは司会者やってて」

みらい「え」

里美「なんでやねん!」

みらい「はははは」

里美「んなあほな~」

みらい「ふふふふ」

里美「もうやってられんわ」

みらい「だからつまんないってば!なんでちょっとバラエティ意識したポジションやらされたの!?」

里美「じゃあ私がツッコミやるから、みらいは背後霊」

みらい「せめて生きてる役がいい!」

里美「わがままだねぇみらいちゃんは。わがままボディとは程遠いくせに」

みらい「ぶった切るよ!!」

里美「もうやってられんわ」

みらい「それボクのセリフだから!もういいよ!」

里みら「どうも、ありがとうございました~!」

乙~

おつ

もうちょっと待ってくださいの意の保守

久しいのう
待ってるよ

まーたエタ候補スレの寿命が無駄に伸びた
保守カス害悪すぎる

1です
ネタは思い浮かんでるんで今週末投下予定です

「あんた、自分が何をしたか解ってんの」

何をしたか、ですって?

私、暁美ほむらは神に仇なし、世界の条理を覆した"悪魔"。
魔法少女を救済する円環の理から"鹿目まどか"を奪い、この世に再誕させた不徳者。

「私が奪ったのはほんの断片でしかないわ。まどかがまどかでなくなる前の、人としての記憶だけ。どうやら、あなたたちまで巻き込まれて戻れなくなってしまったようだけれど」

目の前で私に怒りを向ける少女美樹さやかと、無邪気な笑顔で友人たちに駆け寄っていく少女百江なぎさ。
かつてまどかと同じく円環の理の一部としてこの世に切り取られた二人は、二度と向こう側へ戻ることはない。

「いったい何の権利があってそんな真似を!」
「今の私は"魔"なる者……摂理を乱しこの世界を蹂躙する存在。神の理にあらがうのは当然のことでしょう?」
「……あんたは、この世界を壊すつもりなの?」

人魚の魔女が水のカーテンを破り現れる。
魔女のいないこの世界で、未だに円環の理の力を操る彼女の存在はあまりに歪だ。

「全ての魔獣が滅んだあとは、それもいいかもしれないわね。その時は、改めてあなたたちの敵になってあげる。でも美樹さやか、あなたは私に立ち向かえるの?」

悪魔となった私は、神の一部だった彼女とどうあっても敵対するしかない、ということなのかしら。

イヤーカフスが風もなく炎のように揺らめく。
魔女がいなくなり魔獣が現れたように、円環の理が欠けた世界はあるべき正しい形へと戻ろうとする。
歪みを形成するのは、神ですら及ばない領域にある秩序や戒律だろう。
私のしたことは法則の捻じ曲げだ。
しかし悪いことだとは思わない。
まどかがまどかとして生きていられるなら、私はこの身が亡ぶまで誰にでも、何にでも抗おう。

歪みを矯正するため、私は掲げた手を鳴らした。

「うわあああああああああああああああああああああああ!!!!」
「…………」
「…………」
「…………い、今でも徐々に記憶は変わりつつ――」
「いやちょっと待って。今の何?」

学校の近くから男子の悲鳴が響いてきた。
登校する生徒たちのざわめきが激しくなり、私と美樹さやかの間を幾人も通り過ぎていく。
自分の魔女が消えてしまい、記憶が薄れているはずの彼女ですら困惑している。

なんだというのだろう。

「おいなにがあったんだ?」「二年の男子が突然穴に落ちたらしいぜ!」「やだこわーい」「落とし穴ってこと?」「地盤沈下じゃね?」

誰かが穴に落ちたらしい。
それにしても、なんとタイミングの悪いことだろう。
おかげで歪みの修正がうまくいかなかったじゃない。

「ひょっとして、あんたがなんかしたの?」
「そんなわけないでしょう。私はあなたの記憶を人として生きていけるようにしてあげようとしただけよ」
「余計なお世話だ! あたしは……あたしは……たしかに、もっと大きなものの存在の一部だったはずなのに、それが何なのか思い出せない……」

どうやら焦ることはないらしい。
時間をかけながらも次第に彼女が外側の力と繋がっていたことさえ忘れて、違和感すら感じなくなり、普通の魔法少女としての人生を歩むことでしょう。
百江なぎさは既に円環の理としての自我を失っている。
気にすることはない。

「だとしても、これだけは忘れない……暁美ほむら、あんたが悪魔だってこと」
「せめて普段は仲良くしましょうね。あまり喧嘩腰でいると、あの子にまで嫌われるわよ」

もっとも、慣れ合うつもりはもはやない。
結局のところ、そうやって何度も失敗をしてきたことをいい加減学ばなければならない。
べしゃり、と頭に冷たい何かがぶつかり、ぬるりとした液体が頬を滑る。
青臭いトマト独特の香りが鼻孔を突く。
魔女に成り損なった私の使い魔たち。
何が言いたいのか解らないけれど、こんな格好で学校に行くわけにはいかない。
魔女のいない世界にいる使い魔もまた歪んだ存在であり、彼女たちに汚されたこの顔もまた歪みの一部と言えるわね。

私はその手を鳴らした。

「あだぁっ!!!」

ピチピチ。

「な、何が……」

ピチピチ。

赤い鱗、白い腹。
恵比寿様に捕えられている哀れな縁起物の象徴。
鯛だ。

ピチピチ。

自らの新鮮さをこれでもかと見せつける海産物は、美樹さやかの頭の上に突如舞い降りて脳天をひっぱたいた。

ピチピチ。

「……やっぱりあんたのせいでしょ」
「まさか、そんなわけない――」
「明らかにあんたが手を叩いたからでしょ」

勿論、彼女の頭に鯛を降らせようなどと全くもって考えていなかった。

私の顔からトマトの化粧は綺麗さっぱり落ちている。
歪みを直したのだから当然のこと。
先程の男子生徒がどうやら穴に落ちたことと言い、何か関係があるのかしら。

「やあさやか。おはよう」
「おはようございますさやかさん」
「あ、うん、えっと……おはよう」

上条恭介と志筑仁美。
私は一先ず退散するとしましょうか。

それにしても、この現象……少し、気になるわね。

「今朝、中沢君が突然校庭にできた大穴に落ちて全治2か月の怪我をしてしまいました。皆さんもあの穴には近づかないように」

落ちたのはどうやらクラスメイトの中沢らしい。
彼が落ちたことはどうでもよいことだが、なぜ穴ができたのかについては原因はわかっていないらしい。

まさか本当に私が何かしたとでもいうのかしら。

「それから、今日は皆さんに転校生を紹介します。鹿目さん、入ってきてください」

教室に入ってきた彼女を見てざわめきが大きくなる。
私の知らない黄色いリボンで髪を結い、気恥ずかしそうに手を組んでいる。

あぁ、やっと帰ってきてくれた……。

まどか―――

私を救ってくれた、たった一人の、私の友達。

そんな彼女が自己紹介をしている最中、視界の中に異変を感じた。

油のような紫色の液体が廊下の天上から滲み出していた。
誰も気が付かないソレは、世界の色を滲ませ一色に染め上げようとしていく。

まさか、こんなにも早く歪みが生じるとは思ってもいなかったわね。
しかし慌てる必要はない。
この手を一つ、パンと打ち鳴らせばそれで全て解決できるはず。

「…………」

ふと、この手を鳴らすことによって何か予期せぬ出来事が起こるのではないかと感じた。
歪みを矯正するために生じた歪みが、別の形となってこの世に現れているのではないだろうか、と。
破れた紙を貼り直しても破れた傷跡は消えはしないし、糊の皺やテープは形として残ってしまうというように。

液体は浸食を強め、放っておけばまどかを円環の理へ戻そうとするかもしれない。

考える時間はなく、私は手を鳴らした。

「よ、よろしくお願いします!」

無事にまどかの自己紹介が終わり、戸惑いながらも彼女があるべき席へと向かっていった。
謎の液体は消え去り、歪みはなくなった。
何事が起きた形跡も見当たらない。

やはり私の勘違いだったということね。

「きゃあぁっ!」

まどかの悲鳴でその考えは一瞬で覆された。

「鹿目さん? どうかしたんですか?」
「つ、机の中に、うどんがたくさん……」

誰の仕業でもなく突然机の中に現れたうどんの正体は、結局分からず仕舞いとなり、佐倉杏子が残念そうに見守る中破棄された。
そういえばどうして彼女が見滝原中学にいるのかしら。
これもまた歪みの一つのような気がしなくもないけれど、今はそれどころではないわね。
残念なことに、どうやら美樹さやかの言うとおりだったらしい。

私が手を叩くことで世界の歪みを正すと同時に、謎の現象が近くで発生する。

なんとも面倒なことになってしまった。

恐らくまどかが存在する限り、世界を正そうと歪みは生じ続けるでしょう。
その度に何かよからぬことが起きてしまうということね。

しかし、まどかが生きていられるならば世界がどうなろうと些細な問題に他ならない。
まどかのためならばいくらでも手を叩き続けよう。
鳴らし続けよう。

休み時間になり、まどかはアメリカにいたことや今朝のうどん事件のことなど質問攻めにあっていた。
まどかと直接関わり合うことにはなりたくなかった。
彼女は私のような悪魔と口を聞くべきではない。
もっと普通の人たちと接して普通の人生を歩むべきなのよ。

しかし、今彼女が困っている姿を見た途端、私の足は自然と動き出していた。

いつか彼女がそうしてくれたように……。

「鹿目まどかさん。学校を案内してあげるわ」

転校生というものはやはり珍しいらしく、周囲の視線はまどかへと向けられ、恥ずかしそうにしているのが後ろを向かずとも分かる。
久しぶりの見滝原はどうかとか、名前のことだとか、そんな他愛のない話をした。

歩を進める音が大きくなるほど、私たちの距離が離れていく。

これでいい。

今日限りでまどかに接触することはないだろう。

私の役目は、ひたすら歪みを直すだけなのだ。

「むしろ変っちゃったのはわたしのような……そう。わたしにはもっと違う姿、違う役目があったはず……それが、どうして」
「――っ!」

最も恐れていた事態が、唐突に発現した。
まどかが円環の理としての役割を思い出し、再びこの世界から逸脱しようとしている。
再び法則に取り込もうと、煌めく星々が冷たく見守る宇宙空間のような景色が広がっていく。

まずいまずいまずいまずい……。

これこそ最大の歪みじゃない。

私は一つ手を鳴らした。

…***…

同じ頃、佐倉杏子が早弁をしようと弁当箱の包みを広げていた。

「あんたまた早弁? そんで昼にまたパンとか買うんでしょ」
「当たり前だろ! 腹が減って勉強なんかできねえよ」
「そんなんだと太るよ」
「いいんだよ、あたしは太りにくい体質だからな」
「うわっ、ムカつくわこいつ」

さやかに茶化されながら、杏子は嬉々として弁当箱の蓋に手をかける。
勉強になかなかついていけない杏子にとって、この早弁タイムは数少ない楽しみなのだ。

「さあて、今日のおかずはなんだろなあ」

大爆発が起こった。

―――――
―――

私は焦っていた。
まどかが全く元に戻ろうという気配がないのだ。
まどかの瞳が黄金色に染まり、魔法少女たちを救済してきたあの目に戻ろうとしている。

このままでは間に合わなくなってしまう。

私は再び手を鳴らした。

…***…

同じ頃、巴マミは慌てて自分の教室に駆け込んできた。

次は音楽の授業ということで移動をしていたのだが、資料を鞄に入れたままにしていたのだ。
まだのんびりしている他のクラスメイトを尻目に、鞄の中から目当ての資料を取り出す。

「良かった、忘れてきてなくて。さてと、急いで戻らないと」

見滝原中学の教室はガラス張りなため、左右の確認をすることなく教室を駆け足で飛び出しても滅多な事故は起こらない。

まさか真横から突如出現したサイに突き飛ばされようとは、マミは微塵も思ってもいなかった。

―――――
―――

これでも駄目だというの?
流石にこの世界を形作った際の歪みそのものを正すには、この程度では足りないということなのかしら。
髪を結ったリボンも解け、髪の毛も少し伸びてきたような気がする。

私は三度目の手を叩いた

面白いww

…***…

同じ頃、百江なぎさは同級生たちと一輪車に乗る練習をしていた。

しばらく病院通いだったなぎさは運動ができる方ではなく、友人たちの中で一人だけ一輪車に乗ることができないのだった。
コツを教えてもらいながら、少しずつ進めるようになってきたのだった。

「だからね!体は前に出しすぎちゃダメなんだよ!」
「分かってるのです!でもやっぱり難しい……」
「なぎさちゃんファイト!」
「今度こそやってやるのです!」

目指すは体育館の壁から壁への大移動だ。

恐る恐るペダルを踏み込む。

瞬間、泥になった床に車輪を取られ顔面ダイブをした。

―――――
―――

三度叩いても全く効果はなく、まどかは順調に世界の法則に飲み込まれていく。

こんなちゃちな叩き方では駄目なようだ。
恐らくどこかで不思議な事象が起こっているのかもしれないが、そんなことを気にしてはいられない。

何に対しての賞賛か、まるで拍手の如く両手を打ち鳴らし続けた。

…***…

同じ頃、見滝原の小高い丘で一匹の白い獣が街を見下ろしていた。
猫のような耳から垂れる毛には、原理は分からないが金輪がくっついており、チェリーのように赤い瞳は、歪みと瘴気に溢れる空を映している。

「魔獣が現れたけれど、魔法少女たちは学校という教育機関に軟禁されている。しばらくは放置するしかないみたいだ」

この獣の名は通称キュゥべえ、真名をインキュベーターという。

彼らは地球の生命体にあらず、人類の技術では届かない彼方から訪れた、いわゆる宇宙人である。
人類のような感情を持たず、かつて魔法少女を生み出し希望と絶望の相転移から得られるエネルギーを収集していた彼らも、今では暁美ほむらにより細々と魔獣の持つ少量のエネルギーにすがるだけである。

そんなキュゥべえが今、足元から湧き上がった源泉によって吹き飛ばされた。
浮き上がったところを巨大なハンマーで打ち込まれクレーターを作り忍者に撒菱を投げつけられたかと思うと現代に蘇った始祖鳥(ジェラ期に生息した最古の鳥)に捕まり川へ放り出された途端竜巻が発生し風に身を引きちぎられそうになった瞬間マヨネーズを塗られグミとなった鉄橋に不時着する寸前で近くを通りかかった軽トラックの荷台に乗りキャベツと赤ん坊とギタリストに囲まれながら市場へと出荷されたのと同時刻に、どこかで何かが壊れる音がした。

その様子を新たなキュゥべえが見送ったところで、キュゥべえの背中にカブトムシの羽が生えた。

―――――
―――

「ちょ、ちょっとほむらちゃん!?」

気が付けば、私はまどかに抱き付いていた。
私の力ではもはやどうしようもないと思うと、咄嗟に体が動いてしまったのだ。

絶対に、二度と放さない。

まどかの怯える声が遠くに聞こえる。

駄目よまどか。

そちら側に言っては駄目なのよ!

「大丈夫……あなたは間違いなく本当のあなたのままよ」

どうやら正気に戻ったらしいまどかを恐る恐る見つめ、肩に置いた自分の手が震えていることに気が付いた。

でも、やはりまどかはこの世界のことを考えて、秩序を尊ぶのでしょう。
それでも構わない。
まどかが幸せになれるのなら、例え敵対することになろうとも……。

リボンが解けたまどかは少しだけ大人びた気がする。

あぁ、そうだ。

それならば―――

「ほ、ほむらちゃん?」
「やっぱり、あなたの方が似合うわね」

この赤いリボンを返さなければ。

私なんかが決して持つことのないように、返さなければ。

月明かりの夜。
クレーターが出来て大騒ぎになったという丘で、私は一人世界を見守る。
見守る、という言い方は語弊があるけれど。
歪んだものは直さなければならないから、こうして誰もいない見通しのいい場所でまどかが愛したこの街を眺めることにしている。

プーン。

「…………」

いや、誰もいないというのもまた語弊のある言い方だ。
特に夏場なものだから、蚊の一匹くらいいるのも仕方がない。

パン、と挟み撃ちにしてやった。

プーン。

「…………」

なるほど。

私に潰されない蚊というのもまた、この世界の歪みなのかもしれないわね。

「――っ!」

今度こそ仕留めた。
悪魔である私から逃れようなんて、愚かにもほどが――

プーン。

「…………」




             だぁぁまあああありぃぃなぁぁぁぁさあああぁぁぁぁあぁぁあぁぁいぃぃいいいぃぃぃぃぃ!!!!!!!

翌日、美樹さやかのスマートフォンがたまごっちになり、佐倉杏子が歩くたびにスココロロンという音がし、巴マミに求愛する鹿が奈良公園の如く現れ、百江なぎさを乗せた台車が高速道路を爆走したという話を聞いたが、どうでもいいことだった。

まどかが幸せならば、それで構わない。

「おはようまどうわぁっ!」
「まどか! お前どうしたんだその髪!?」
「わかんないよぉ! 今朝起きたら、髪の毛が針金みたいに固くなっちゃってたの!!」

私は、なんて馬鹿な間違いを……!

通学路で膝から崩れ落ち、自らの失態を悔やんだ。

まどかのためを思い世界を矯正しているというのに、不用意にまどかさえ巻き込んでしまうとは思ってもいなかった。
金輪際むやみに手を鳴らしたりはしない。
蚊を殺そうともしない。

確実に生じた歪みだけを直すと、心に誓った。

「今日は皆さんに、大事なお知らせがあります」

先日不審物が爆発したらしい教室も、何事もなかったかのように元に戻っている。
歪みを直したついでだろうか。

「私、結婚することになりました」

…………なんということだろう。

確実に私のせいだ。

そうでなければ早乙女先生の口からそんな言葉が出てくるはずがないじゃない。

魔法など使っていないのに時が止まっていた生徒たちが、次第に冗談の類でないことを受け入れ始めたのか、一人、また一人と拍手を始めた。
「オメデトウ」という言葉がなぜか抑揚なく聞こえたが、気のせいでしょう。

そうだ、なにも私のせいだと決まったわけではない。
彼女も知らないところで努力をしていたということに違いない。
一応お世話になってきた身でもある。
ここは素直に、担任の些細な幸せくらいならば祈ってあげてもいいわね。

「おめでとうございます」

私は溢れんばかりの拍手を浴びせた。

「…………あ」


                               ヽ`
                              ´
                               ´.

                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´





~~終演~~

蚊がうるさいなと思ったら閃いた
しばらく忙しくて書いてなくてごめんなさい

今週末更新めざします

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