五和「 ダ イ ス キ 」(174)

prrrrr

上条「ん、電話か」ピッ

上条「もしもしー」

五和『あ、はいっ!もしもし!かか上条さんですかっ!?』

上条「……あれ、その声は五和?」

五和『えっ?あっ、はいっ。わかります?』

上条「まあな。で、いきなり何の用だ?」

五和『いえっ、すす、少し、あ、会いたいなーーなんてっ、ははは…//』

上条「会いたい?俺は別にいいけど」

五和『\ドンガラガッシャン!!/』

上条「えっ、何この音ォ!?五和ァァ!?」

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五和『……ず、ずびばぜん…戸惑ってしまったもので…』

上条「俺、そんなに変なこと言ったか?」

五和『……はぁ』

上条「……何故にため息を吐くのでせう…?」

五和『いえいえっ、何でもありませんよーだ!』

上条「今度は怒ってる!?俺そんなに悪いこと言ったか!?」

五和「…………鈍感」ボソッ

上条「すみません五和さん、よく聞こえなかったのですが…」

五和「何でもないんですーっ!」

上条「……はぁ、不幸だ…」

五和『と、とにかく、会ってくれるんですよねっ!?』

上条「お、おう」

五和『い、何時にしますかっ!?』

上条「じゃあ…、明日とか?」

五和『すぐ行きますっ!!\ガチャンッ!/』

上条「ええ!?ちょ、五和!?」アタフタ

上条「……明日、か」

 次の日

上条「おはよう、インデックス」ふぁ~あ

イン「おはようなんだよ…」ふぁ~あ

上条「……あ、今日は五和がこっちに来るんだっけ」

イン「っ!!」ガタンッ

上条「うわ!?いきなり何だよ!?」

イン「いつわが来るなんて聞いてないんだよ!!」

上条「だって今初めて言うんちょっとその狂暴な犬歯をギラつかせて何をするつもぎゃあああ!!?」ガブリンチョ

イン「ふんっ!」プンスカ

ピンポーン

イン「むっ!きっといつわなんだよ!」ドタドタ

ガチャ

五和「ど、どうもです。インデックスさん」ペコリ

イン「え、はい?こちらこそなんだよ」ペコリ

五和「か、上条さんはいますか…?あ、会う約束で来たんですけど…」

イン「それなんだよ!どうして会う必要があるの!?」

五和「え、そ、それは…//」オドオド

イン「……予想はつくんだよ。とりあえず入って」

五和「い、いいんですか!?」

イン「風邪引いても知らないんだよ!」プイッ

五和「お、お邪魔しまーす…」

上条「」プシュー…

五和「か、上条さん!?どうして倒れて……、ッ!!」

五和「……ッ!!」ジロッ

イン「……い、いつわ?どうしたの--きゃっ!」ガシッ!

五和「アナタですかぁぁっ!!!!!」グググ

イン「うぐっ…!?そんなに、強く、掴まれる、とっ…!痛い…!」ギリギリ

五和「またアナタは上条さんにこんな仕打ちをぉぉっ!!!!」グググ

イン「ひぅ!?痛い痛い!!腕が折れちゃうッ!!」

五和「ころ…!殺してやる!!ズタズタにしてやるっっ!!」グググゲ

イン「いやぁぁぁああああ!!!!」ミシッ!バキッ!


上条「……うぅ…何か悲鳴が聞こえたような…」パチリ


五和「!!」

五和「チッ……。ブツブツブツ…」

ポワァン
シュゥゥゥ

イン「いっ…!ひぐっ…!…、あれ、ひっく…腕が治ったんだよ…ぐすっ」

五和「上条さん、大丈夫ですか!?」

上条「ああ、俺は大丈夫だけど…、って何で泣いてんだインデックス!?」トタタッ

五和「あっ……」

五和「……っ」


上条「どうしたインデックス!」

イン「え…?そ、その…」チラッ


五和「……っ!」ギロッ


イン「ひっ…!……何でもないんだよ」

上条「そ、そうか…?ならいいんだけど…」

五和「……」

五和「か、上条さん、少しどこかに出掛けませんか?」

上条「ん?そうだな、天気もいいし。どこ行く?」

五和「こ、公園なんかはどうでしょうっ?」

上条「公園かあ、じゃ、着替えてくるから待っててくれ」

五和「あ、はいっ」

ガチャ バタン

五和「……」

イン「……っ」ブルブル

五和「……またあのようなことをしたら今度こそ殺しますから」

イン「ひぃっ…!!やめっ、やめてよぉ…!ひっく…」ブルブル

五和「……」

ガチャ

上条「じゃ、行こうぜ」

五和「はっ、はいっ!」トテテ

イン「……」ブルブル

上条「あれ、インデックスは行かないのか?」

イン「わ、私は行かないっ、んだよ…!」ブルブル

上条「……おい、震えてるじゃねぇか。本当にどうしたんだよ!?」

イン「っ!」ブルブル

五和「……」

上条「おい!黙ってないで--」スッ

イン「いいから行って!!」バシッ

上条「っ!?」

五和「……行かないんですか?」

上条「あ、ああ…」

五和「……」

上条「……誰か来てもドア開けるなよ」

イン「……わかってるんだよ」ブルブル

上条「……じゃ、行ってくる」

五和「……」

ガチャ バタン

 道

上条「……」

五和「……あの」

上条「……」

五和「……」

上条「……インデックス…あいつ…」ボソッ

五和「……っ」

上条「……」

五和「……」

上条「……ごめん五和、やっぱ俺インデックスのことが心配だから--」

五和「……私が行きますよ」

上条「え?」

五和「女同士の方が話しやすいことがあるかもしれませんし」

上条「で、でも…」

五和「たまには私を頼って下さいよ」ニコ

上条「……そうか、じゃあ頼む」

五和「上条さんはここで待ってて下さいね」

タッタッタ…

上条(……インデックス…)


五和「……チッ」タッタッタッ

コンコン


イン「……ひぃっ!」ビクッ

イン「……誰が来ても開けちゃいけないんだよ…」ブルブル


コンコンコン


イン「……誰が来ても…」ブルブル


コンコンコンコンコンコン


イン「……」


シーン…


イン「……?」

イン「もう行ったのかな…?」


ドンッドンッ!!


イン「ひっ……!」ブルブル


ドンドンドンドンドンドン!!!


イン「ひぃ!!やめてよおお!!!ひっく!ひっく!」ブルブル

五和「……これくらいやっとけば充分でしょう」

・・・

上条「……あ、五和」

五和「……はぁ、はぁ」タッタッタッ

上条「どうだった?」

五和「相談に、乗ってあげたら、解決、したみたいです…ぜぇぜぇ」

上条「そうか…。ありがとな。お礼に何か奢ってやるよ」

五和「奢るだなんてそんなっ…はぁ、はぁ」

上条「……何飲みたい?」

五和「……何でもいいです」

チャリン ガターン

上条「ほい」スッ

五和「あ、ありがとうございます…」

五和「んぐ…んぐ…ぷはぁ~!生き返りますっ!」

上条「はは!それなら良かったよ」

「あ、アンタ!!何でこんなことに!?」

上条「ん?……げっ、御坂か」

御坂「げっ、って言った?今」バチッ

上条「い、言ってませんよー」

御坂「……まぁいいわ。その隣の女は何でここにいるのよ?」

五和「わ、私ですか?」

上条「ん、五和は今日は遊び来たんだってよ」

御坂「男のためにわざわざ遥々遊びに来るってことまさか!?」ワナワナ

上条「何を勘違いしてんだ?俺達は今から公園に行くだけだぞ」

御坂「それってカップr!!!」ガーン

御坂「」ズーン

上条「お、おい」

御坂「」ズーン


五和「……」

五和「……この人は気分が悪いみたいですし、早く行きませんか上条さん?」

上条「ん~…、行くけどいいか御坂?」

御坂「……行けば」プイッ

上条「……そうか。ま、ちゃんと家には帰ろよ」

御坂「……子供扱いすんなっつの」

上条「またなー」

五和「……」


御坂「……」

 公園

上条「着いたな」

五和「そっ、そうですねっ」

上条「……そういえば俺に会いに来た理由聞いてないぞ」

五和「えっ、あ、そうでしたね…」

五和「……じゃあ、あそこのベンチに座りましょう。そこで話します」

上条「おう、わかった」

五和「……」座り

上条「……」座り

五和「……よ、よく聞いててくださいね」

上条「?おう」

五和「わ、私は…!かか、上条さんのことが、す、すす、す、す//」

上条「す?」

五和「す、好きですっ!///」

上条「……え」

五和「本当に本当に、大好きですっ!!///」

上条「あー……ちょっと待ってくれ。それって…」

五和「は、はいっ。できれば、わ、私とお付き合いを…っ!///」

上条「……そうか…えー…っと」

五和「すっ、すみませんっ。いきなりこんなこと言われても戸惑いますよね…」タハハ

上条「……」

五和「……っ」

五和「……駄目…ですか」

上条「……えと、駄目とかじゃなくて…」

五和「そうですか…」

上条「……え?」

五和「ここまで言っても私の愛は伝わらないんですね」

上条「ちょ、五和?何を言って--」

五和「分かりました。じゃあ、私の愛がどれほどの物か見せてあげます」

上条「おい、何をする気だ…?」

五和「決まってるじゃないですか」


五和「上条さんを不幸にする女共を一人残さず消すんですよ」


上条「……!?」ゾクッ

上条「消、…す…?」

五和「いつも上条さんに不幸を与える女共はすぐに消したほうがいいんです」

上条「……違う」

五和「私はいつでも上条さんの幸福を願っていますからね」ニコッ

上条「違う!俺はあいつらのせいで不幸なんじゃない!」

五和「いいえ、違いません」

五和「あの女共は現に身体的に損傷を与えるほどの攻撃をしてるじゃないですか」

上条「そ、それは…!」

五和「……私はいつでも上条さんの味方です」ニコッ

上条「お、おい五和!どこに行くつもりだ!!……クソッ…!」

上条「……クソっ」タッタッタッ

上条「……っ」タッタッタッ

上条「クソッ!」タッタッタッ

上条「どこに向かうつもりなんだ五和は!」

上条「……、っ!?」



イン『……』ブルブル



上条「朝のインデックスの様子……まさか!」

ガチャッ バンッ!

上条「インデックス!!」

イン「とうまあっ!!」ポロポロ

上条「インデックス…!無事か…!?」

イン「うんっ…!うんっ…!大丈夫なんだよっ…!」ビエーン

上条「すまん…!お前を守るって約束したのに…!」ダキッ

イン「ううんっ!来てくれただけで嬉しいんだよ…!」グスッ

イン「……ッ!!」ビックゥ

上条「どうしたインデックス!?」

イン「……げ、玄関に…!!」ブルブル

上条「玄関?……、お、お前は!」


五和「こういうときだけ媚売って」

五和「気に入らないときはすぐに噛みつくんですよね」

五和「ねぇ、インデックスさん」チャキッ

イン「ひぃ!」ブルブル

上条「五和!?どこに行ってたんだ!?てっきりここに来てるもんだとばっかり……」

五和「他の女を先に殺しに行ってたんですよ」

五和「えーと、名前は確か……」

五和「………、御坂…?でしたっけ」

上条「!!テメェ!!御坂に何をした!!」

五和「……っ、テメェ、だなんて」ジワッ

上条「いいから何をしたか答えろ!!」

五和「……何って、そりゃあズタズタの散り散りにしてやったんですよ」

上条「テン、メェ…!!」ギリッ

五和「……そんなに私の愛は伝わりづらいですか…っ?」グスッ

上条「何……?」

五和「……それなら私の愛の大きさをさらに証明してやります」チャキッ

五和「インデックスさんを、あの茶髪の電気女を殺ったときよりも酷い有り様にしてあげます…」グッ

五和「やぁぁぁ!!」ダッ


回想入ります

・・・・・

上条「お、おい五和!!どこに行くつもりだ!!……クソッ…!」


 公園前

五和「上条さんの為なんです、すみません」タッタッタッ

五和「ん?…あれは…」


御坂「はぁ…」トボトボ


五和「あの人は確か、上条さんに日常的に電撃を撃ち込んでる人でしたね…」

五和「しかも、その電撃は人が即死するレベルを優に越える電力だとか…」ギリッ

五和「……背後から狙えば」チャキッ


御坂「……はぁ…」トボトボ

御坂「……っ!!」サッ

槍<空振りブンッ

御坂「誰!?」

五和「……なぜ分かったんですかっ!」ブンッブンッ

御坂「私にかかれば電磁レーダーで……、ってアンタさっきの!?」サッサッ

五和「はい、五和です」

五和「……と言っても貴女は今から私に八つ裂きにされるので名乗っても意味ないですけど」チャキッ

御坂「……何ですって?」バチッ

五和「だって貴女は常日頃から上条さんに不幸を与える人間でしょう?」

御坂「私が…アイツに…?」

五和「そうです。上条さんのためにも貴女は死んだ方がいいんですよ」

御坂「そんな!私はアイツに…、気持ちを……っ」

五和「上条さんを一番愛してるのは私なんですから」

五和「上条さんが愛するのも私だけでいいんですよ」ニコッ

御坂「……ッ!」ギリッ

御坂「……ア、アイツのっ」

御坂「アイツの彼女だからって調子に乗るんじゃないわよぉぉぉぉ!!!」バヂィィィイ!!

五和「……っ」サッ

御坂「つけ上がってんじゃないわよ!!大勢の中からアイツを勝ち取ったからって!!」バチィ!バチィ!

五和「……っ!」サッ サッ

御坂「私だってアイツに想いのたけを思いっきりぶつけたいのよ!!」ゼェゼェ

御坂「仕方ないの…!気持ちより先に電気ぶつけちゃうのは…!」ジワッ

五和「……彼女、ね」ボソッ

五和「そうです!私は上条さんの彼女です!だから上条さんと愛し合うのは私だけでいいんです!」

御坂「だからぁ…!」チャリーン

御坂「つけ上がってんじゃないわよぉぉぉ!!!」バヂュゥゥウウウン!!

ズドォォオオン……!!

五和「ひっ……」

御坂「ハァ…ハァ…」

五和「(何て威力…)」

五和「(こんな力をいつも上条さんに…!)」ギリッ

御坂「……そりゃ私よりもアンタのほうがアイツに好かれる要素はたくさんあるわよ…」

御坂「だからって!」砂鉄ズォォォ

御坂「アイツがアンタだけを見続ける理由なんてどこにもないでしょうが!!」砂鉄剣ブォォン

五和「あはは。何を言ってるんですか?彼氏が彼女だけを見るのは当然--」

御坂「……アンタ、そんな簡単なこともわからないの?」

五和「え?」

御坂「彼女ができたからってそいつだけしか目に入らない…」グッ

御坂「そんな安い男じゃないのよアイツはぁぁ!!」ブォォン!

五和「っ!」チャキ

ガキィイィイン!

御坂「そりゃあ彼女を第一に心配するかもしれないけど!でも!」ブォォン!

五和「(何…!?この剣…!?)」ガキィン!

御坂「アイツはきっと彼女ができても!今まで通り他人を第一に行動するはずよ!」ブォォン!

五和「くっ…!」ガキィン!

御坂「だから…彼女になったからってアイツを手駒に押さえられるとはぁ…!」ググッ

五和「(……来る…!?)」チャキッ

御坂「思うなぁぁあ!!!」ブオオオン!!

五和「くっ…!はっ…!?」ガキィイィン!

槍折れる<バッキャァン!

五和「嘘…特殊加工をした私の海軍用船上槍<フリウリスピア>が…」パラパラ

御坂「私に喧嘩売るなんて百年早いのよ!」砂鉄剣解除パラパラ

御坂「……早く何処へなりと帰れば」クルッ スタスタ


五和「……くそぉ」ギリッ

五和「……」スッ


・・・・・
・・・


ザクッ

御坂「……え…?」ボタボタ

御坂「背、中、い、た、いっ……。痛、い…!痛い!痛い痛い痛い痛いぃぃっ!!」ボタボタ

五和「ふふ。スペアを持っていたって不思議ではないですよね…?」ニヤ

御坂「くっ!はぁっ!アンタ、はぁぁ、ぁぁ!!」

五和「……あは」グリッ

御坂「ひぐぅ!!?痛い痛いっ!やめ…!はぁはぁ…!」ストン

五和「痛さのあまり崩れ落ちちゃいましたか…うふふ」グチャグチャ

御坂「うぅあああああああ!!!やめろああああ!!!」ボタボタ

五和「私にも慈悲ってものがあります」

五和「一瞬で楽にしてあげますよ?」スポッ

御坂「ぐ……槍を抜いた、から、血が溢れて…意識が」グワングワン

五和「それは好都合!」ブンッ

ザクッチャァ…

五和「死ぬときは意識がないほうがいいって聞きますしね」スポッ

五和「さて、次は…」

五和「……インデックス…」ギリッ

タッタッタッ

回想終わります


・・・・・

五和「やぁぁぁ!!」ダッ

イン「ひっ!!」

上条「インデックス!!」ダッ

五和「うりゃああ!!」槍ブンッ

上条「やめろ!」槍を弾くバシッ

パキーン!

上条「……!?」

五和「……やっぱり消えますか」

上条「お前…その槍に魔術を仕込んで…?」

上条「どんな魔術を使おうとしてたんだ!どんな魔術でインデックスを--」

五和「どんな意味を持つか分かります?槍の柄の先に付いてるこの動物のキーホルダー」

上条「キーホルダー…?」

五和「うさぎや熊に、爬虫類、昆虫類…。みんな刺すような寒気が迫る前には冬眠に入ってしまう動物達です」

上条「どういうこ……、それって…!」

五和「『刺すような寒気』に対応させるは、冷たく鋭い鉄の刃を持つ槍」

五和「『冬眠する動物』に対応させるは、“寒気”と化した槍が刺そうと矛先の向かう“対象”」

上条「ということはまさか…?」

五和「ええ、そうです。槍が対象に向けられ迫る時点で対象は昏倒します。あたかも冬眠に入ったように」

五和「逆に疑似冬眠に入った対象は『刺すような寒気』である刃物では傷付けることができなくなります」

五和「さすがにイギリス清教の宝ともいうべき魔道図書館を殺すなんて真似はできませんからね」

上条「……そうだったのか…」ホッ

五和「理解してくれましたか?ならいいですよね。昏倒させた魔道図書館はイギリスに送りますけど」

上条「なッ!?」

五和「上条さんを日常的に不幸へ導く輩は遠ざけたほうが良いに決まってるじゃないですかぁ」

五和「私なりの愛情表現です」ニコッ

上条「……っ」

五和「術式を組直すので少し待っててくださいね」ムムムーン

イン「と、とうま…」ギュッ

上条「そんな……インデックスは俺が守るって約束したんだ!」

五和「守る側が守られる側に酷い仕打ちを受けているのを見過ごせと?」

上条「それは…!」

五和「もはや後戻りはできませんよ、インデックスさん。覚悟!」チャキッ

槍の先をインデックスに向け、突き刺すが如く降り下ろす。

イン「ふぁ…!?…っ…」バタン

上条「インデックス!?」

五和「安心してください上条さん」ニコッ

上条「……?」

五和「イギリスにはステイルさんや女教皇様がいらっしゃいますから」ニコッ

上条「それはそうだけど…!こんなのって…!!」

五和「……では」イン抱え ダッ

上条「お、おい!五和!」

上条「……っ」

上条「……くそっ」

上条(全力で止める気が起きなかった…)

 とある場所

ステイル「……では、上条当麻は本当にこの子をイギリスに預けると…?」

五和「ええ。シスターとして経験を積んだ方がインデックスさんの為だと」

ステイル「……見捨てた、という訳じゃないだろうね?」

五和「いえ、上条さんも最後まで迷っていましたし」

ステイル「そうか…。では、この子の身柄は僕が責任を持って運ぶよ」

五和「お願いします」ペコリ

ステイル「……」イン抱え ダッ


五和「……」フゥ

五和「(数日の間は上条さんのあとをつけ回してみます)」

五和「(もし上条さんに危害を加える者がいれば)」

五和「……潰す」ボソッ

 次の日

上条「あはようインd……、あ…そうか…」

上条「(インデックスはいないんだっけ…)」

上条「(御坂も殺られて……。五和の奴…ッ!)」ギリッ

上条「……」

上条「……学校で土御門に相談するか」

 学校

青ピ「おはよ~ カミやーん」

上条「おう…」

土御門「おはようだにゃー」

上条「おう…」

青ピ「何や今日は元気ないなー」

土御門「……そうだにゃー」ナルホド

上条「そうか?朝食抜いてきたからかなー?あはは…(嘘)」

青ピ「それはアカンでー?朝食は食べんとー」

上条「アレだ、寝坊しちゃってさー…(嘘)」

青ピ「そんなら仕方ないんやけどな」

上条「昼食で頑張ればいいんですよー」

土御門「(カミやんの頭の中、バレバレだにゃー)」

小萌「はーい、皆さん席についてくださいなのですよー!」

ウィース
ガタガタ

上条「……なぁ土御門…」コソコソ

土御門「……ああ、事情はわかってる。放課後に話そう…」コソコソ

上条「……お、おう…」コソコソ

上条(マジ口調だ。インデックスとかのことはもう知ってるってことか)



五和「……」

 お昼休み

青ピ「ふぅ。お昼休みやぁあぁあぁ」グテー

土御門「青ピは購買に行かなくてもいいにゃー?」

青ピ「ふふふ。僕ぁ下宿してるパン屋さんのパンという自前弁当アイテムがあるんやでー!!」ジャーン!

生徒「スゲー!」

生徒「さすがー!」

上条「……」

土御門「……カミやん」

上条「…………、土御門か」

土御門「……悩みも含めて、詳しくは放課後に聞いてやるぜい…」

上条「ああ…ありがとう…」



五和「……」

青ピ「ほいカミやん、パン一つあげるで」スッ

上条「……え?」

青ピ「朝食抜いたゆうてたやん。これで元気つけーや」

上条「青髪ぃぃぃ!!」ウルウル

青ピ「わお。そんなに喜ぶもんなん?……ま、まさかホモ!?」ビクッ

上条「は?ち、違うわっ!」ソゲブ

青ピ「だから可愛い娘だらけのハーレムにも興味がなグボぉあァ!?」ドムッ

生徒「腹パンアッパー…!…手厳しいぜぇ…」

生徒「容赦ねぇな…上条当麻…!」


生徒A「~♪」フンフフーン

生徒「お、生徒A、今日は一番乗りだったのか?」

生徒A「おお!久しぶりに綺麗な良い弁当が……」パカッ

土御門「…!!それをカミやんの側で開けたら…!?」

生徒A「え?」

青ピ「」グテー

生徒A「うわぁ!?青髪が足元にぃ!?」ズッコケ 弁当スポーン


生徒A「ぶぇーんとぉーぅがぁぁーー」スロー


土御門「やぁーっぷぁーりぃぃぃーーー!?」スロー


上条「……ん…ぅ……ぁあ……?」スロー


ブチャッァアアアァッ

上条「」ドロドロ

土御門「……あーあ…」ハァ

生徒A「す、すまん!!上条!!……、?」肩ポン

土御門「……」

生徒A「な、何だよ土御門?」

土御門「……お前、今殺される身になったから」

生徒A「えええええええ!?」



五和「……コ ロ ス…!!」ギリギリ

上条「しかし不幸中の幸いとはこのこと」

上条「次の授業が体育で上条さんは本当に助かりましたよー」

上条「しかもプールだし!ある程度はベタベタも落とせるはずさ!」ハハハー

上条「……っと、更衣室はここだよな」スッ


吹寄「」ぼいーん

姫神「」まっぱだかーにばる

生徒一同「「キャァァァァァァァアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」」


上条「わっきゃああああああ!!??」ダダダダ

がしっ

上条「誤解です!誤解です!誤解です!誤解です!誤解です!誤解です!誤解です!誤解ですーっ!!!」

吹寄「このぉ…!」グググ

上条「ひぃぃぃ!!?吹寄おでこデラッ」

吹寄「馬鹿者がああああああああ!!!!」ズゴッシャア!!

上条「」チーン



五和「上条さんは誤解だと言ってるのにあの女ァ……!!」ギリギリ

吹寄「さてこのド変態のクズ野郎はどこに捨てようかしら」胸ぐら掴み上げクグッ

上条「」プラーン

生徒「生徒指導のゴリラに引き渡すのはどうっ?」プンプン

吹寄「それはいいわね。私は水着に着替え終わったし、引き渡してくるわ」スタスタ

姫神「……裸。上条くんに見られた…。うぅ…///」モジモジ///



五和「か、上条さんのことをド変態のクズ野郎、ですってェ…!!??」オオオオオオオ

・・・・・
・・・

オオオキイイイイロオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

上条「……うわっ!?ゴリラの雄叫び!?」ムクッ

災誤「誰がゴリラだ!!」ゲンコツボカッ

上条「へぶぅっ!?……ひたかんら(舌噛んだ)…」カッチン

災誤「……まあいい」

災誤「しかし上条。なぜこんな白昼堂々と女子更衣室の覗きなんかしたんだ?」

上条「女子更衣室?あそこは俺たち男子が水着に着替える男子更衣、し、ちゅ……?」

災誤「?」

上条「……忘れてたあああああ!!!」

災誤「!?」

上条「今日から陸上競技とプールの種目が男女入れ替わるんだったああああああ!!!!」

災誤「……勘違いか」ハァ

災誤「まあ体育の時間はあと30分あるが行くか?気絶してたし保健室で休憩でも通るが」

上条「……体育着持ってないし休憩したいです」ズーン



五和「あのゴリラは前に私がアックアと勘違いして伸してしまった教師…」

五和「……上条さんに暴力を振るうからには覚悟をしてください…」ギリッ

 保健室

上条「zzZ」スースー

上条「……ん」パチッ

上条「寝ちまってたのか…」目コスリコスリ

小萌「起きましたか上条ちゃん?」

上条「あれ、小萌先生…?どうしてここに?」

小萌「上条ちゃんが吹寄ちゃんの頭突きで気絶したって聞いたので飛んできたのです!」

上条「は、はぁ…」

小萌「……」

小萌「……上条ちゃんも吹寄ちゃんのことは恨まないでくださいね?」

上条「え?」

小萌「吹寄ちゃんはきっと他の女子の為にも上条ちゃんを強制シャットダウンをしたんだと思うのです」

小萌「着替えを男子に見られて恥ずかしくない女子はいませんからね」

上条「……そりゃそうだけど気絶するほどの打撃って脳に悪いと思うのですが…」

小萌「そこは先生の連絡をちゃんと聞いていなかった上条ちゃんが悪いのです!」

上条「……仰る通りで…」グヌヌ

小萌「では、先生は次の授業があるのでもう行くのです」

小萌「上条ちゃんも授業に遅れないようにしてくださいねー!」タタタ

上条「……うーす」

上条「……」

上条「……って」

上条「俺も時間やべえええええ!!!」ドタバタ

ベッドから落ち

上条「えっ」

顔面強打ゴシャァァアア!

上条「ふごォおおお!!?…おおおおおお!!!!??!!!」鼻血ブシャアアアアアアア



五和「あの小さい教師は一先ず安全のようですね…」ホッ

五和「……って上条さん鼻血!!?」

上条(体育も休み、その次も鼻血出して休み、放課後になってしまった)

上条「授業も終わったみたいだしそろそろ教室に戻ろうかな」ゴソゴソ

ガラッ

土御門「やーやーカミやん災難だったみたいだにゃー」

上条「あれ?土御門?お前もどっか怪我したのか?」

土御門「まさか。ここで秘密会議といこうぜい…?」

扉の鍵ガチャンっ



五和「……!?土御門さんと二人きりに…」

五和「私に気づいたか…それとも…」

五和「……ホモプrきゃあああああイメージがああああ//」

五和「……あ、出てきた」



ガチャッ ガラッ

土御門「じゃあ頑張るぜよカミやん」

土御門「……あと、お前の突き方気持ちよかったぜい…!」



五和「」パクパク

五和(それっ、それ、それってまさか本当にホモプレイ…!!?)

上条「さて、土御門とも話終わったし俺も帰るか」スタスタ

上条「……」遠ざかる背中



五和(上条さんと土御門さんが……!?はわわわわわわわ!?!?!?)アウアウ

五和「しかし、突き……気持ち良かった……これは間違いない…」

五和「……上条さんはホモだったんですね…」ズーン



上条(俺の右ストレートの突きってそんなに見てて気持ちいいほど綺麗なのか)シュッシュッ

上条(格闘術のプロの土御門が言うんだから間違いないな、うん)シュッシュッ



五和「……恋敵が男だなんて、ね」

五和「土御門さんは手強いですけど頑張って殺してやります…」フフフ

上条「特売買って帰るか…」スタスタ

イラッシャイマセー



五和「……さて、殺しに行きますか…あは」

生徒Aの家・前

五和「……まずはここですね」

ピンポーン

インターホン『はーい』

五和「すみません。生徒Aさんは帰ってますか?」

インターホン『あ、僕が生徒Aです。今出まーす』プツッ

五和「……はい」ニヤ

ガチャ

生徒A「あ、どうも。僕に何か用ですか?(可愛い人キター)」

五和「はい」チャキッ

五和「死んでください…!」グッ

ズッ!
ほわぁ~ん…ゆらゆら

五和(ッ!?消えた…!?…いや、もともとここにはいなかった!?)


??「気付いてないとでも?」

五和「っ!?」

ステイル「あの生徒にはインターホンにだけ出て貰ったよ」煙草フゥ~

五和「……蜃気楼、ですか」

ステイル「まあね。さて、戦う前に言っておくことがある」

五和「……?」

ステイル「必要悪の教会、天草式、双方の魔術師が既に君を包囲している」

五和「……!?」

五和「……何故そこまでする必要が?」

ステイル「……僕としては認めたくないが」

ステイル「上条当麻の人の良さがそうさせるのかもしれないね」

五和「……それはどういう?」

ステイル「つまり、今ここにいる魔術師達は誰一人として事務で来ている者はいないということだ」

ステイル「私情さ。僕も含めてね」

五和「……クソォ…!」ダン

建宮「……さすがにここまでの横暴は許せないのよな」

五和「教皇代理…!」

神裂「いくらなんでも簡単には許せませんよ、五和」

五和「女教皇…!!」

土御門「これで分かっただろ。上条当麻に関することはデリケート過ぎるってことを」

五和「土御門さん…」

五和「……でも上条さんは……ホモ、なんでしょう?」

一同「「……、は?」」

土御門「な、何を言ってるんだぜい?」

五和「とぼけないでください!ちゃんとこの目で見たんですから!」

五和「今日学校の保健室で上条さんと土御門さんが堀り合ってるところをね!!」

一同「「ざわざわ…」」

土御門「ごっ!誤解だにゃー!!」

神裂「」ポカーン

アニェーゼ「」ポカーン

五和「土御門さんが『突きが気持ち良かった』って言いながら出てくるのを見たんですから!」

五和「だから恋敵です!土御門さん!勝負を!」チャキッ

土御門「……えー。完全なる誤解なんだけどにゃー…」

土御門「……つか!俺は舞夏一筋だにゃぁぁぁぁ!!!」

五和「嘘つき!上条さんの隣の部屋なのも好きだからなんでしょう!?」

土御門「それは学園都市から監視の為に……」

五和「……そ、それなら命がけ上条さんを守るため戦ったりしてたじゃないですか!」

土御門「そりゃあ友達だから…」

五和「……ぐぬぬ。一応筋は通ってる…」

ステイル「なあ、これって本当に無差別暗殺計画阻止の集まりなんだよね?」

建宮「……まあ、本当ならそのはずなのよな…」

ステイル「それが何故、勘違いのホモ談義になっているんだい」ハァ

かくして、五和ールドは収束に至らず、
土御門はホモで上条の彼氏と五和に疑われたまま
五和はイギリスに連行されたとさ。

それからインデックスも返還されて数日がたちました。


土御門「……散々だったにゃー…」

上条「元気だせよ。他の奴等にはちゃんと事実を伝えたんだろ?」

土御門「まあそうなんだけど、ホモと疑われたこと自体傷つくんだぜい…?」

上条「そんなもんか…?」

bbbbbbb

上条「……っと、メールか」ピッ

from:御坂美琴
sub:お見舞いありがとね
txt:この前、病院までお見舞いに来てくれてありがとう
   今度何か奢るね

上条(奢るほど嬉しかったと取っておこう)パタン

上条「しかし、御坂も助かって良かったよなー」

土御門「一応それも俺のおかげってことを忘れんなだぜい」

上条「土御門が病院に運んでやったんだったよな」

土御門「まあにゃー。あの五和が一人で来るって自体怪しいし」

上条「さすがスパイ」

土御門「それほどでもあるにゃー!はっはっはっー!」

上条「まあ、全て丸く収まって良かったよ…」

上条(御坂は不憫だったけど…)


ガラッ

小萌「野郎共に子猫ちゃん共!座るのです!」

小萌「今日から転校生が来るのですよー!」

エー!?
マジデー!?

小萌「ではさっそく…、入ってきてくださ~い」

スッ

五和「五和です。よろしく」ペコ


上条「……えっ!?」

土御門(ッ!?聞いてないぞ…ッ!?)

五和「」パクパク

上条(……!)ゾクッ


五和は口パクで、後ろの席にいる上条に何かを伝えた。
それが何か、上条にははっきりわかってしまい、鳥肌が立つ。
五和が放った言葉。それは、


五和『 ダ イ ス キ 』


五和は、血にまみれた手を後ろに隠しながらそう言った。
キラリと光るその手には何が握られているか。想像に難くない。


小萌「では五和ちゃんは後ろの上条ちゃんの隣の席に座ってくださいね~」

五和「はい」

コツ、コツ、と。
上条に段々と近づく足音。
その足音という名のカウントダウンが終わりを迎える時、

……物語は終わる。


五和「ヨロシクね。カミジョウくん」ザクッ

上条「はっ…!?うっぅ……!!」ドクドク

五和「……あは。ダイスキだよ……っ」ピシャッ

上条「」バタッ
五和「」バタッ


五和はその手にある刃物で、上条の心臓を刺し、自分の首をかっ切った。
あっという間の地獄絵図。
苦痛の上条。恐怖の生徒たち。
その中で、五和の笑う顔だけが浮いていた。

血の池に浮かぶ五和の笑顔。
その笑顔を作る口元が不自然に動いた。

ダ イ ス キ

と。

終わりです

ヤンデレものは初めてだから途中でギャグ路線に走っちゃったけど後悔はしてない
ただ最後に一つ

五和大好き!


はい、これで本当に終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月22日 (日) 12:34:18   ID: O3YGTQpC

やべぇwww

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