ミカサ「‥‥ので」(243)

※現パロ
※ネタバレしないように頑張る→開き直ってもうネタバレ注意
※えれん「くちく!」の続き










コッコッコッコッ


クリスタ『結構遅くなっちゃったなぁ‥‥急いで帰らなきゃ、またあの変な人に会っちゃうかも‥‥』ブルッ

?????『‥‥』ジィー

クリスタ『っ!? っきゃ、きゃぁっ、』

????『クリスタ!!』バッ

クリスタ『! た、助けて下さい!この大きな人、知らない人で、いつも私を見てて‥‥っ』タタタッ ウルウル

????『‥‥結婚しよ』

クリスタ『えっ、ぁ‥‥ま、まさか、あなたも変な人‥‥、そういえば、私の名前‥‥何で‥‥』ブルブル

????『‥‥ク、クリスタ』フンッ フンッ

?????『‥‥』ジィー

クリスタ『‥‥い、いやぁあ!!!助けて、誰か助けてー!!』






えれん「くちく、くちく‥‥」ユサユサ

クリスタ「ぃや、いやぁ‥‥っ、ぅ、‥‥んん‥‥?」パチッ

えれん「くちくっ」ギュ

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クリスタ「えれん‥‥?私、うなされてた‥‥?」ナデナデ

えれん「くちくー」スリスリ

クリスタ「‥‥ありがとえれん、また守ってくれたね」ギュッ

クリスタ(それにしても、もうあの二人にはずっと会ってないのに‥‥なんで今更、夢なんて見たんだろう?‥‥あれ?)

えれん「くちくー‥‥」ブルブル

クリスタ「え、えれん?一体どうしたの!?こんなに怯えて‥‥!」ギュッ

えれん「く、くちく、くちく」クイクイッ

クリスタ「‥‥リビングに何か、あるの?ちょっと待ってね、ユミルに声掛けてみるから‥‥」ソロリソロリ

クリスタ「ユミル、ユミル‥‥」ユサユサ

ユミル「‥‥ん、ぁー?」パチッ ゴロン

クリスタ「ユミル、あのね、リビングにね‥‥きゃっ!」ボフッ

ユミル「夜這いかクリスタぁ、でもねみぃから腕枕で我慢してくれ」ムギュー

クリスタ「ち、違うってばぁ!ちょっとユミル、ユミル寝ないで!!」ペチペチ

えれん「‥‥くちく」ガブッ

ユミル「‥‥ってぇ!!」バッ

クリスタ「きゃっ!!‥‥め、目が覚めた?ユミル」ホッ

ユミル「おいクリスタ、夜這いに子連れはマナー違反だろ」ジロリ

えれん「‥‥くちく」スリスリ

ユミル「うわっ、なんで私にすり寄ってんだ?」

クリスタ「あのね、えれんがリビングがおかしいって教えてくれて‥‥怖いから、ユミルにも一緒に見に行って欲しくて、ごめんね」

タイトルが片仮名…?
まさかマジもん登場フラグ…?

ユミル「‥‥ここ、オートロックの高層マンションだろ」グリグリ

えれん「くちぃー」イヤイヤ

クリスタ「でも、あんなに気の強いえれんが怯えちゃうくらいなんだよ?多分、トイレに起きたついでにお水を飲みに行って、それで何かに気付いたんだと思うんだけど‥‥」

ユミル「‥‥ま、いいや。目も覚めちまったから見に行ってやるよ。‥‥私の後ろから絶対に出るなよ」

クリスタ「う、うん‥‥ありがと、ユミル」







ギィ‥‥


クリスタ(‥‥暗い、電気‥‥は駄目だよね。ユミルには何か見えてるのかな‥‥)チラッ

クリスタ「ユミル、何か‥‥」コソコソ

ユミル「‥‥」シー

クリスタ「っ」コクコク

えれん「」コクコク

ユミル「‥‥」トントン

クリスタ(耳?よく聞いてみろってこと?‥‥)





フンッ フンッ

>>9
っべぇ、間違えたわ立て直したいくらいだけどこのまま行くわ
豆腐メンタルなんでちょっとプリン食ってくるわ

>>12
ごめんな、そんなつもりやなかったんや…
めっちゃ好きやけん頑張ってな

豆腐プリンもずく乗せ食って復活した
>>15いや指摘してくれてありがとう、気付けずにもっと進んでたらふて寝してたわ
続き行きます

クリスタ「っひ、んぐっ」モガッ

ユミル「馬鹿!」ギュー

えれん「くち‥‥くち‥‥」ブルブル



フンッ フンッ フ....



クリスタ(止ま、った‥‥?)

ユミル「‥‥ちっ、気付かれたか。電気付けるぞ、部屋戻ってろ」グイッ パチッ

クリスタ「ユ、ユミルっ!」


パチッ


みかさ「‥‥ので?」キョトン

クリスタ「~~~~~~~!!!」ヘタッ

ユミル「‥‥んだぁ?その恰好、まさかお前腹筋でもしてやがったのか?」ジロッ

みかさ「ので?ので、のでっ」フンッ フンッ

クリスタ「‥‥よ、よかったぁ‥‥」ムギュー

えれん「‥‥くちく!!」ダッ

クリスタ「あっ、えれん?」



みかさ「!!の、ので!」

えれん「くちく!くち!くちく!!」ガミガミ

みかさ「ので‥‥ので、ので‥‥」オロオロ

えれん「くちく、くちくっ!!」ガミガミ

みかさ「ので‥‥」ショボーン

えれん「くちくくちくくちくっ!」ビシィ

みかさ「‥‥ので」コクン



ユミル「‥‥あれ、会話成立してんのか?」

クリスタ「た、多分‥‥?」

えれん「くちく、くちっ!」グイッ

みかさ「のでので、ので‥‥」ペコリ

クリスタ「あ、ユミル、みかさがごめんなさいだって」

ユミル「は?お前も成立すんの?」ササッ

クリスタ「微妙に引かないでよ!違うの、みかさは叱ったり、えれんとケンカしたりした時にこうやってお辞儀するから‥‥」

ユミル「‥‥へぇ、やっぱゴマ粒よりは賢いって訳か」ツンツン

みかさ「‥‥ので」ショボーン

クリスタ「はぁ、もう‥‥私からも起こしちゃってごめんなさい、ユミル。えれんだって、私達をびっくりさせた張本人なんだよ?」ツンッ

えれん「くち?」キョトン

ユミル「コイツ、去年の秋だかにストーカー野郎ぶっ倒したんじゃなかったか?弱くなってねぇ?」デコピン

えれん「くちっ!」パタン

クリスタ「でもさっきは、うなされてたの起こしてくれたし‥‥優しく育ってくれてるならいいもの」ヒョイッ ギュー

みかさ「ので!ので!」ピョンピョンッ

クリスタ「はい、みかさも一緒に抱っこだよ」ヒョイッ ギュー

ユミル「‥‥んだよ、何の夢見たんだ?」ジー

クリスタ「‥‥ちょっとね」ナデナデ

えれん「くちくー」スリスリ

みかさ「ので‥‥」スリスリ

ユミル「‥‥お子ちゃまクリスタちゃんの為に、寝つきの良くなるミルク入れてやるよ。待ってろ」グシャグシャ

クリスタ「わっ、‥‥ありがと、ユミル」ホッ

クリスタ(‥‥初めて怖い目にあったのが、もう一年くらい前。その後、暫くしてユミルが気付いてくれて、私を助けてくれて、変な人を追い払ってくれて‥‥)

えれん「くち?」ジー

みかさ「ので?」ジー

クリスタ「‥‥ふふっ」

ユミル「ほらよクリスタ、熱いから気を付けな。‥‥何ニヤニヤしてたんだ?」

クリスタ「ん、ちょっとね。この子達がうちに来て、もう八か月…ううん、えれんは九か月になるんだなぁって」

ユミル「私がやっとの思いで出張から帰ったら、リビングまで猫タワーに浸食されてるくらいだもんなぁ」

クリスタ「みかさはユミルの言う事もちゃんと聞くようになったし、すっかり四人家族だね」クスクス

ユミル「この年で三人の子持ちとか気が滅入るぞ」ハァ

クリスタ「私も子供カウントなの!?」

ユミル「いいのか、起きるぞ」

クリスタ「えっ?」

えれん「‥‥」スピスピ

みかさ「‥‥」スヤスヤ

クリスタ「‥‥ちょっと家に戻してくるね」パタパタ



クリスタ「お待たせー、よいしょっと」

ユミル「お、女神がおっさん化かぁ?」ケラケラ

クリスタ「こ、このくらいいいじゃない!ユミルこそ、この時間にカップ酒にするめとかっ!」

ユミル「私はいいんだよ私は」

クリスタ「太るよっ!」

ユミル「残念、太らん」ニィ

クリスタ「ずるいよ!!」ポカポカ

ユミル「ってか、本題早く入れよ」ペシッ

クリスタ「‥‥うん」

クリスタ「最近ね、ちょっと二匹とも力を持て余してる感じで‥‥この間も、遊んでて植木鉢倒しちゃったりしててね」ハァ

ユミル「んだよ、酷いんならしつけ教室でも連れてけばいいだろ?」

クリスタ「一番近い所でも新幹線使わなきゃ行けないし、ちょっとでも長引いたら日帰りも無理なくらいなの」

ユミル「んじゃ、きっちりしつけが済むまで預ける」

クリスタ「‥‥寂しくて死んじゃうかも」ウルウル

ユミル「二匹一緒なら平気だろ」

クリスタ「私がだよぉ」ウルウル

ユミル「馬鹿か」デコピン

クリスタ「痛いよユミル‥‥」ウルウル

ユミル「お手上げじゃねぇか、どうすんだよ」

クリスタ「それについて相談してるんだよぉ」ハァ

ユミル「‥‥まぁ、夜中に筋トレ如きで起こされるのももう勘弁して欲しいしな‥‥こっちでも考えといてやる」グシャグシャ

クリスタ「ユミル‥‥!」パァアアア

ユミル「ゴマ粒くれたブリーダーにでも話通せば、多少は違うだろ。相談料取られたらきっちり折半な」ニィ

クリスタ「‥‥」タラリ

ユミル「‥‥お前、もしかしてまた小人関連で無駄遣いしたろ?」ジロッ

クリスタ「し、してないよ!ミルクありがと、お休み!!」ゴクゴクゴクッ ダダダッ


クリスタ(みかさの為にフリフリお洋服セット箱買いなんて言えない‥‥!)




クリスタ「ペトラさん、こんにちはーっ!」

ユミル「‥‥っす」ペコ

ペトラ「あっ、クリスタにえれん、みかさ!‥‥と、初めましてさんね。今日はどうしたの?」

クリスタ「実は、トイレが壊れちゃって‥‥それで、新しいのを買いに。私だけでいいって言ったのに、一人だとまた無駄に高機能で高い奴買うからって‥‥」

ペトラ「あら、そうなの‥‥」チラッ


ユミル「‥‥うわ、たっか」ジー


ペトラ「‥‥彼氏?同棲?」ニンマリ

クリスタ「‥‥あの、女性です、友達です、ルームシェアの‥‥」

ペトラ「ええっ!?」

ユミル「あ?どうした?」クルッ

クリスタ「何でもないよ!それより、今日は夕飯のお買い物もするから急ごう!」アタフタ

ペトラ「え、ええ、じゃあお友達と一緒なら私はレジで待ってるね」アタフタ

ユミル「あ、自分彼氏です」キリッ

ペトラ「やっぱり‥‥!」

クリスタ「ユミル!!もう!!ペトラさんも信じないで下さーい!」



えれん「くちくー」キラキラ

みかさ「‥‥ので?」

えれん「くちく!」ビシッ


【人類最強の兵士変身セット】


えれん「くちく!!」パァア

みかさ「‥‥ので」フゥ

えれん「くち?くちくっくちく!!」フンス

みかさ「‥‥ので、ので」グイッ

えれん「くち!?くちくー!!」ジタバタ ズルズル

えれん「くちくー!!」ズルズル

みかさ「ので、ので」


ペトラ「はい、いつもありがとね!」

クリスタ「ありがとうございます!わぁ、ポイント結構貯まったなぁ‥‥ってあれ、えれんとみかさ!何か見てたの?」

えれん「くちく!」ビシッ

ユミル「ん?‥‥うっわ、何だこの店。よく見たら半分以上小人関連じゃねぇか」

ペトラ「あはは、最近すっかり小人専門店並になってきちゃって‥‥あっちはおもちゃコーナーね。‥‥あ、そっか!」

クリスタ「? ペトラさん、どうしたんですか?」

ペトラ「ふふっ、多分これよ、こっちの‥‥ほら、えれん?これだよね?」


【人類最強の兵士変身セット】


ユミル「‥‥痛い名前だな」

クリスタ「お店の人の前で言わないの!もう!」

ユミル「ってことはお前も多少は思ってる、と」

クリスタ「ちちちちち違うよ!ペトラさん、違いますからね!!」アタフタ

ペトラ「ふっふっふ‥‥えれんはこの『立体機動装置』にきっと惹かれたのよ!」

クリスタ「え?それって、立体機動ベルトと何か関係があるんですか?」

ペトラ「うん、専用アタッチメントでね。ベルトの腰部分につけてあげて、小人が自分で立体的な移動が出来るようになるものなの!」

ユミル「立体的?余計に悪さが加速しそうだな」

ペトラ「え?‥‥もしかして、えれん達って今結構やんちゃになってる?」

クリスタ「はい、実は‥‥でも、訓練所は通えないし‥‥」

ペトラ「そうねぇ‥‥この立体機動装置の教室も、訓練所と併設が殆どだし。それだと、えれんにはちょっと無理かな‥‥」

クリスタ「そうですか‥‥でも‥‥」チラッ


えれん「くちっ!くちっ!」キラキラ


クリスタ「‥‥決めた、私通っいひゃい!」ジタバタ

ユミル「流されやすいのはこの口か?お?」グイグイ

クリスタ「やめふぇよぉ!」ジタバタ

みかさ「‥‥ので」ズツキ

ユミル「ってぇ!!!弁慶やるなよなんだお前嫌な方向に賢いな!!」パッ

クリスタ「ふ、ふぅ‥‥ありがとう、みかさ」

ユミル「褒めるな!!」

ペトラ「立体機動装置だけなら、うちの子もう五歳以上だから教えたりも出来ると思うんだけどね‥‥」

クリスタ「え!?小人が小人に教えるんですか!?」

ペトラ「うん、相性もあるんだけどね。訓練所は統率力のある種類の子が先生してくれるの。私もここに来る前は訓練所が通える距離だったから、そこで教えてもらったの」

クリスタ「あ、そういえば何だかんだでまだペトラさんの小人って見たことないですよね」

ペトラ「あ、見たい?‥‥そうだ!丁度、立体機動装置使ってるムービーがあるから‥‥ちょっと待ってね」ゴソゴソ




えれん「くちー!くちー!」ダダッコダダッコ

みかさ「ので‥‥」フゥ

ユミル「‥‥おいゴマ粒、その辺にしとけよ」ギロッ

えれん「くち‥‥っ」ピタッ

みかさ「‥‥」ギロッ

ユミル「お?なんだ、やる気か?」

みかさ「‥‥のでっ」スタスタ ゴッ

ユミル「っだぁ!!今度は肘かよ、どこから仕入れてるんだよその情報は!!」ジンジン

みかさ「の、ので‥‥」プルプル

ユミル「自爆か!!」

クリスタ「‥‥あの、舌お大事にって、伝えて下さい‥‥」

ペトラ「ええ!?感想それなの!?凄いでしょ、立体機動装置!」

クリスタ「はい、その、上手でしたけど‥‥あんなに舌噛んじゃうのはちょっと‥‥」

ペトラ「違うの、おるおはちょっとおしゃべりが好きだから、私に見て欲しくってね‥‥!!」


ユミル「おいクリスタ、もう出るぞ!」ジンジン

クリスタ「っと、待たせてごめんねユミル!じゃあペトラさん、また来ますね」

ペトラ「え、ええ‥‥その、ホントに立体機動装置は普通は安全だからね?誤解しないでね!」

クリスタ「は、はいっ!」


クリスタ「‥‥ところでユミル、みかさ肩に乗せてあげるなんて珍しいね?肘も抑えてどうしたの?」

ユミル「聞くな、全部ゴマ粒が悪い」

えれん「くち!?」



ユミル「おいクリスタ、例のブリーダーと渡り付いたぞ」コツン

クリスタ「!! 本当ユミル!!」

ユミル「基本的に事務所に籠ってるから、いつでも来いってさ。私の休みに合わせるなら車出してやる」

クリスタ「やった!ユミル大好きっ!!」ギュー

ユミル「おう、愛してるぜクリスタぁ。で、いつ行くんだよ」

クリスタ「明日!」グッ

ユミル「合わせる気ゼロかよ」ペシッ

クリスタ「だ、だって、一日も早く解決しないと‥‥」


\くちくー!!/ドッタンバッタン

       \のでっ、ので!/バタバタバタ

  ガチャーン!!


クリスタ「私の部屋がぁ‥‥」ウルウル

ユミル「あー、うん。分かった分かった」グシャグシャ

クリスタ「‥‥よーし、準備完了!えれん、みかさー!お出掛けするよー!」

えれん「くちくー!!」タタタタッ ピョン!

みかさ「‥‥ので」ヨジヨジ

クリスタ「あ、ごめんね二人とも‥‥電車に乗るから、これに入ってね」


【移動用おうち】


えれん「‥‥くち」プイッ

みかさ「ので、ので」グイグイ

えれん「くちっ!?くちー!!」ズルズル

クリスタ「みかさ、いつもありがとうね。よーし、初電車だよー」タタタ

えれん「‥‥」ジィイー

みかさ「‥‥」ジィイイイー

クリスタ(二人とも、ずーっと外見てる‥‥よっぽど気になるのかな)クスッ

えれん「‥‥くちくっ」キラキラ

みかさ「‥‥ので」キラキラ

クリスタ(何話してるのかなぁ)ニコニコ




クリスタ「えっと‥‥ここ、で合ってるのかな?」


【小人牧場】


クリスタ(なんか研究施設みたいで‥‥ちょっと怪しい、けど‥‥名前も合ってるし)

クリスタ「‥‥こ、こんにちはー」オソルオソル

ハンジ「はいはいっ、はーい!」

ハンジ「やぁ、いらっしゃい!君がクリスタだよね?」ジロジロ

クリスタ「へっ!?あ、はいっ、えっと、ユミルからの紹介で‥‥」

ハンジ「話は聞いてるよ!その籠小人だよね?んじゃ、こっちの部屋に行こう、付いてきて!」スタスタ

クリスタ「は、はいっ!」



ハンジ「はい、ここどうぞ!二重扉にしてるし離しといていいよ。トイレは‥‥」

クリスタ「あ、携帯トイレ持ってきてます!」

ハンジ「ああいいよいいよ、部屋の隅に置いてるから。それ教えてからこっちのソファに来てもらえるかな、コーヒーでいい?」

クリスタ「はい、あっ、これお土産です!」

ハンジ「おお、気が利くねぇ。じゃあ皿も取ってこなきゃ、待ってて!」スタスタ

クリスタ「は、はい‥‥何かすごいキビキビしてるなぁ」パカッ

えれん「くちっ!」バッ

みかさ「‥‥ので」フゥ キョロキョロ

クリスタ「えれん、みかさ、おトイレはここね。ちょっと待っててね、お話してるから」ナデナデ

ハンジ「で、今日は二人の躾について聞きたいんだっけ?」

クリスタ「はい‥‥最近どうも体力を持て余してるみたいで、特にえれんのやんちゃが凄くって‥‥」

ハンジ「恋愛期が来る年齢になれば、つがいならわりと抑えられるんだけどねぇ。二人はそろそろ一歳だったね」

クリスタ「えっ、分かるんですか?」

ハンジ「そりゃ、私が育てた子だしね!今までに里子に出した子の誕生日と幼名、癖なんかは大体記憶にあるよ」

クリスタ「す、すごい‥‥!小人の事、本当に好きなんですね!」

ハンジ「‥‥んん、新しい意見だね。友人や後輩には大抵変態って言われるから」

クリスタ「そんなことないです、愛情がないと出来ないですよ‥‥!」

ハンジ「っと、話がそれたね。とりあえず、散歩の際に十分に運動させるのが第一の解決法」

クリスタ「‥‥お散歩は夜なので、あんまり遅くなると‥‥ちょっと」

ハンジ「あー、そうか、そういう事情だったっけ。ごめんごめん、普通にお勤めしてるなら難しいね。家の中にタワーは?」

クリスタ「あります!‥‥でも、そこを足場にして活動範囲広げちゃって‥‥余計に」

ハンジ「一部屋遊び用のを用意してあげられたりは‥‥」

クリスタ「それは‥‥同居してもらってる身ですし、彼女人の気配があると眠りが浅くなるって」

ハンジ「んん、マンションとかそういう感じ?」

クリスタ「はい。一部屋貸してもらってて‥‥殆ど居候みたいなものなんです」

ハンジ「ふーむ。じゃ、やっぱり個人で地道に躾していくしかないね。結構大変だけど、大丈夫?」

クリスタ「はいっ、もちろんです!その、ご迷惑をおかけすると思いますが‥‥!!」ペコッ

ハンジ「いいっていいって、元々うちの子だった子なんだし!それに何より、世話になってる友人伝いだしね」

クリスタ「本当にありがとうございます‥‥!」フカブカ


ピンポーン


ハンジ「‥‥あれ?ちょっと待っててね、宅配かも」スクッ

クリスタ「あ、はいっ!」

クリスタ「‥‥えれん、みかさ!私頑張るからね!一緒に頑張ろうね!」

えれん「くちくー!くちー!!」ボヨヨンボヨヨン

みかさ「のでっ、の、のでっ」ボボボボーン

クリスタ「‥‥うん、トランポリン買おう」ウットリ




ハンジ「クリスタ!クリスタ!!」バタバタ

クリスタ「っひゃい!」ビクッ

ハンジ「君は最高にラッキーだよクリスタ!!」

クリスタ「ど、どうしたんですか?ハンジさん‥‥」

ハンジ「抜群のタイミングだったってこと!」


ピクシス「おや、来客中だったのか」

リコ「‥‥あの、出直しますか?」

ハンジ「クリスタ、こちらピクシスさんとリコ!ピクシスさんは私のブリーダーの師匠でね、リコは姉弟子って所だよ」

クリスタ「は、初めまして、クリスタ・レンズです」ペコリ

ピクシス「こちらこそ初めまして、ドット・ピクシスだ。いやぁ可愛らしいお嬢さんだ、実にいい」ニコニコ

リコ「先生、セクハラです。初めまして、リコ・ブレツェンスカです」ペコ

ハンジ「ほんっとにナイスタイミングだよ、素晴らしいねクリスタ」バシバシ

クリスタ「きゃっ、え、えっと、あの、話がよく‥‥」

ハンジ「この二人はね、この地域に新しい訓練所が創設される報せを持って来たんだよ!」

クリスタ「!! じゃ、じゃあ、通えるんですか!?」バッ

リコ「施設は抑えていますし、来月には‥‥希望者ですか?」

クリスタ「はいっ!あっ、通いたいのはこの子達で!あの、立体機動装置の訓練なんかもあるんですか!?」

えれん「くちく?」キョロキョロ

みかさ「ので?」キョロキョロ

ハンジ「落ち着きなよクリスタ!新しいコーヒーを淹れよう、時間はたっぷりあるからね!」



クリスタ「‥‥ってことでね!受付開始したらすぐに連絡くれるって!」

ユミル『で、話し込んでこの時間か』

クリスタ「うん!それまでの間の躾の事とかも教えてくれたから、つい‥‥ピクシスさんたちが帰ってからも、ハンジさんがすごく熱心に話してくれて。えれんとみかさは寝ちゃうし‥‥」

ユミル『ったく、はしゃぎ過ぎだ馬鹿。すぐ行くから駅ん中に居ろよ?』

クリスタ「分かった!ありがと、ユミル!」ピッ


クリスタ(すっごく充実したなぁ‥‥あ、復習にメモ読み返しておこっと)ゴソゴソ パラパラ





?????「‥‥」ジー

????「‥‥」フンッ フンッ

クリスタ「いよいよ初訓練の日だよ、えれん!みかさ!」ワクワク

えれん「くち?」キョトン

みかさ「‥‥ので」フンス

クリスタ「ふふっ、みかさはお出掛けって分かってるみたいだね」ナデナデ

ユミル「おい、早くしろよ。乗せてってやらねーぞ」コツン

クリスタ「わっ、ごめんねユミル!‥‥お仕事平気なの?」

ユミル「向こう三か月無理矢理休み合わせた。そして私の携帯は今電池切れだ」ヒラヒラ

クリスタ「‥‥ありがたいけど、あの、上司さんに怒られたり‥‥」

ユミル「だーかーらー、残業と持ち帰りで済ませるから平気だっつの!気にすんな、行くぞ!」

クリスタ「‥‥はーいっ。ほら、えれん、みかさ!行くよー!」

えれん「くちくー!」タタタッ

みかさ「ので、ので」ヨジヨジ

クリスタ「うんうん、今日は籠じゃなくていいからね」ナデナデ

クリスタ「車だとすぐだけど、やっぱりちょっと遠めだったね」

ユミル「林の近くかよ、車汚れんじゃん」チッ

クリスタ「せ、洗車するならお金出すよ!」

ユミル「あー、いい、いい」ヒラヒラ

クリスタ「うう‥‥ところでユミル、近くにあんまりお店無いみたいだけど、訓練の間はどうするの?」

ユミル「は?クリスタも預けたら暇になるだろ?」

クリスタ「ううん、飼い主も一緒に講座受けるんだよ!ちゃんと言ったのに」

ユミル「‥‥マジかよ」

えれん「くちくっ!」フンッ

みかさ「‥‥ので?」ジー

ユミル「‥‥チッ。今日は暇つぶし持ってきてねーし、私も一緒に行く」ハァ

クリスタ「きっと楽しいよ、ねーえれん?みかさ?」ナデナデ

クリスタ「わぁ、知らない小人もたくさん来てる‥‥!」ワクワク

えれん「くちく?」キョロキョロ

みかさ「‥‥の、ので」ギュッ

えれん「くちっ!?」グェッ

ユミル「おい、ゴマ粒が赤くなってんぞ」

クリスタ「きゃ、きゃあっ!みかさ、手加減して!!」

みかさ「の、のでっ」オロオロ パッ



リコ「‥‥はい、皆さん自己紹介ありがとうございました。三か月という短い期間ではありますが、立派な小人となるように皆さんで切磋琢磨していきましょう。敬礼!!」

えれん「くちくっ!」ビシーッ

みかさ「ので」ビシー


ワイワイ ガヤガヤ


リコ「基礎は出来ている子が殆どのようで安心です。‥‥左右が逆な子も、すぐn」

キース「逆だ、スプリンガー‥‥!!」ザッザッザッ

クリスタ「!?きゃ、きゃあああ!あの人っ、あの人変な人なんです!!」

リコ「‥‥失礼しました。不審者は引き渡しましたので、訓練を続けます。きっつ!」

きっつ「‥‥」ビシッ

リコ「この子は統率力に優れた種類の子です。年齢も十五歳で、ありとあらゆるマニュアルを叩き込んであります」

ユミル「‥‥随分厳つい顔してるな」ヒソヒソ

クリスタ「しっ!静かにして、ユミル!」メモメモ

リコ「小人への指示の飛ばし方などは、小人独特のサインなどもあるようなので未だ完全にはされていません。そこで、小人が教官となって訓練をサポートします」

クリスタ「あ、あのっ!質問です!」

リコ「はい、レンズさん」

クリスタ「動画で撮ってもいいですか!?」

リコ「‥‥個人使用の目的なら、訓練所は禁止していません。他の方で反対の方は居ますか?」


シーン


リコ「‥‥大丈夫みたいですね。では、このクラスでは他の方も個人使用であるなら訓練の録画は許可します」

クリスタ「はい、ありがとうございます!」ペコッ イソイソ

ユミル「真面目だな、‥‥って、オイ」

クリスタ(可愛い!みんな可愛い!)キラキラ

ユミル「‥‥」ハァ

ユミル「っだぁ!なっげぇ!!」ドサッ

クリスタ「でも、正しい筋トレの仕方とか、やっちゃいけない躾の方法とか、すっごい為になったよ?」

ユミル「にしても、二時間ぶっ続けだぞ。ゴマ粒なんて敬礼しながら寝てたじゃねぇか」

えれん「‥‥くちく」ゴシゴシ

みさか「ので」フキフキ

えれん「く、くちく!」イヤイヤ

クリスタ「ほら、午後からは身体を使った訓練だから飼い主は見学だけでいいらしいし!後期になれば、訓練中は預けて席を外すのもいいって‥‥」

ユミル「とにかく、午後はここにいることにする。授業はもうまっぴらだ」ヒラヒラ

クリスタ「うん、分かった。それにしても、併設に小人カフェなんて素敵だよね!」キョロキョロ

ユミル「ただの食堂だろ、なんだよカフェって」

クリスタ「い、いいのそこは!ほら、メニューに小人用のがあって、すっごい可愛いんだよ!えれん、みかさ、お昼はどれっがいい?」キラキラ

えれん「くちく、くちくっ」フンフン

みかさ「‥‥ので」パラパラ



ミーナ「クリスタ!」

クリスタ「え?」キョトン

ユミル「‥‥ん、知り合いか?」ジー

ミーナ「私よ、まさか覚えてないの?‥‥って、私はあなたと違って目立ってなかったからしょうがないか」ハァ

クリスタ「‥‥ミーナ?ミーナだ!わぁ、久し振り!」

ミーナ「良かった、思い出してくれた?席一緒していいかな、あと彼も。覚えてる?」

マルコ「こ、こんにちは」ペコリ

クリスタ「‥‥えっと、マルコ?」ジー

マルコ「ああ!マルコだよ、良かった!覚えててくれたんだね!」

ユミル「‥‥おい」クイッ

クリスタ「あ、ごめんねユミル。二人とも大学の合同サークルで一緒だったの。って言っても私は一年の終わりに辞めちゃったし、二人は別の大学だったから‥‥」

ミーナ「クリスタを巡って男子が殴り合いになったんだよねー、懐かしいなぁ」

ユミル「‥‥へぇ。ユミルだ、同席許可するからその話聞かせろよ」ニヤリ

ミーナ「ミーナよ、ミーナ・カロライナ!よろしくね!で、クリスタ争奪戦なんだけど‥‥」

クリスタ「ちょ、ちょっとぉ!もうっ、二人とも!」

マルコ「僕はマルコ・ボットだよ。ちょっとミーナ、まだこの子たちの紹介が済んでないよ」

ミーナ「あ、ごめんごめん‥‥えっと、私の子はこっちのスプリンガー種のこにぃ。小柄だけど、もう訓練に参加できる月齢よ」

こにぃ「オアエリ!!」

クリスタ「わぁ、可愛い!さっきは怖い目に合いそうでびっくりしたね、よしよし」ナデナデ

マルコ「僕の子はこの子、キルシュタイン種だよ。じゃんって言うんだ」

じゃん「じゃんwwwwww」

クリスタ「あ、イケメンの子だね。えっと、うちの子のえれんとみかさです。イェーガー種と、アッカーマン種なの」

えれん「くちく!」フン

みかさ「‥‥ので」ペコ

ミーナ「うわぁ、可愛いね!しかもアッカーマン種かぁ、血統書付の凄い種類じゃない!」

マルコ「うーん‥‥うちのじゃんとえれんは相性、やっぱり悪いのかな?一緒にいて大丈夫かな」

えれん「くちくー!」パンッ

こにぃ「オアエリー!」パンッ

みかさ「ので?」キョトン

えれん「くちく、くちくくちく」カクカクシカジカ

みかさ「‥‥ので。のでので、ので」ペコリ

こにぃ「オアエリ!」ビッ

じゃん「‥‥じゃん、じゃんじゃんwwww」

えれん「‥‥くちく?」ピクッ

じゃん「じゃんじゃんwwwww」ニヤニヤ

えれん「‥‥くちく!」ビキビキ

みかさ「ので、のでので」グイッ

じゃん「‥‥じゃん!?」ズキューン

えれん「‥‥くちっ」フン

みかさ「のでので」ナデナデ

えれん「く、くちく!」イヤイヤ

じゃん「‥‥じゃんじゃんじゃあああああああん!!!!」グイッ

えれん「くちく!くちくくちく!!」グイッ

こにぃ「オアエリッ!!」


クリスタ「‥‥な、仲良くはないみたいだね」ショボン

マルコ「こら、じゃん!なんで君はいつもそうやって‥‥!こにぃとは仲良くできたろう!」ヒョイッ

ミーナ「‥‥ってことで、後に男子に紳士協定が結ばれて終結したの」

ユミル「マジでモテ過ぎだろ、なんなんだよアイツ‥‥」

ミーナ「あ、心配?大丈夫よ、紳士協定にはね、抜け駆け禁止と女神の幸せを見守ることこそが‥‥」


ジリリリリリリリリリリリ


マルコ「おっと、もう休憩は終わりみたいだよ。次の教室はここから一番遠いし、急がないと」

じゃん「じゃん、じゃんじゃん!」

みかさ「‥‥ので」フイッ ヨジヨジ

じゃん「」ジャーン

ミーナ「あら、もう?残念、じゃあ続きはまたねユミル!行くよこにぃ!」ヒョイッ

こにぃ「オアエリ!」

ユミル「おお、いってらー」ヒラヒラ

クリスタ「ユミル、終わったらすぐに戻るからね!」タタタ

えれん「くちくー!」ブンブン

ユミル「‥‥‥‥」ヒラヒラ

ユミル「しっかし、暇だな‥‥仕事持ってくりゃ良かったか」ハァ


....カタン


ユミル「‥‥」チラッ

アルミン「‥‥」ハァ

ユミル「っ、げぇ!!」ガタッ!!

アルミン「うわっ、何!?‥‥あ、あっ!」ビククッ

ユミル「テメェ、何してやがる‥‥」ジロリ

アルミン「え!?あっ、そうか、‥‥ご、ごめんなさい!」タタタタタ

ユミル「‥‥はぁ?」キョトン

職員「あのー‥‥何かありましたか?」

ユミル「‥‥いや、なんでも。‥‥ッチ、くそが」ボソッ

職員「? 先ほどの不審者の件もありますし、何かありましたらすぐに教えて下さいね」

クリスタ「ごめーんユミル、お待たせ!」タッタッタッ

えれん「く、くち‥‥」ボロッ

みかさ「ので‥‥」オロオロ サスサス

ユミル「来たか。よし、帰るぞ」グイッ

クリスタ「えっ?あの、もうすぐミーナ達がくるから、少しだけお茶したいなって‥‥駄目?」

ユミル「‥‥おねだり上手だなぁクリスタ。アイツらに見せ付けたいならここでもいいけど?」ニヤニヤ ムギュー

クリスタ「へ、変な冗談は止めてよ!ちょっと!!」ジタバタ

ユミル「‥‥ストーカー野郎が来た」ボソッ

クリスタ「!!」ビクッ

えれん「く、くち、くちく‥‥」ヨロヨロ ペチペチ

みかさ「‥‥ので」ナデナデ

ユミル「一先ず迅速に離れる。いいな?」

クリスタ「‥‥っ」コクコク

クリスタ「‥‥ギリギリでミーナには会えたから、連絡先の交換は出来たけど‥‥ねぇ、本当に、その、‥‥居たの?」

ユミル「ああ、確かに見た。金髪チビの奴だ、私を見てすぐに逃げ出したってのもやましい証拠だろ?」

クリスタ「‥‥アルミン、かぁ」ハァ

ユミル「‥‥通うの止めるってのが最善だけど、どうするよ?」

クリスタ「それは‥‥えれん達のためだし、せっかくユミルが無理してまでお休みも合わせてくれたし‥‥昔の友達にも、会えたし‥‥」グッ

ユミル「なら、きっちり守ってやる。だけどな、一つだけ約束しろ。二度と奴に同情するな、いいな?それが守れないなら訓練所は無しだ」

クリスタ「‥‥うん、うん。分かったよ、ありがとユミル」

みかさ「‥‥ので?」ヒョコッ

クリスタ「あ、みかさ!どうしたの、えれんはぐっすりなのに‥‥」

みかさ「‥‥ので」ビシーッ

クリスタ「‥‥?」

ユミル「お、コイツも守るってよ。モテモテだなぁクリスタ」ツンツン

みかさ「ので」フスー

クリスタ「‥‥えへへ。ありがとね、二人とも」ムギュー

~一か月後~



ピクシス「えー、座学がひと段落したので、今日から立体機動装置の講座を開始します。立体機動装置の小人教官は、このえるびんだ」

えるびん「けいれい!ささげよ!」キリッ

小人一同「!!」ビシーッ

クリスタ「!?す、すごい!!初対面なのに、みんな一斉に‥‥!」

ピクシス「まぁ、分かりやすく言うならカリスマ性があるってところだ。ええー、この講座は怪我の危険性が大きいので‥‥」

リコ「希望者のみになっています。飼い主が希望をしても、小人自身が興味を示さない場合は危険度が跳ね上がるため受講は出来ません。今から申請用紙を配りますので‥‥」

えれん「‥‥!!」キラキラ

ミーナ「えれん、すっごいやる気満々みたいじゃない」ヒソヒソ

クリスタ「実は、立体機動装置に憧れてたみたいで‥‥」ヒソヒソ

マルコ「じゃん、君はどうする?怪我するかもしれないらしいけど‥‥」ナデナデ

じゃん「‥‥じゃん、じゃんじゃん」プイッ

マルコ「あー、やっぱり駄目か」

ミーナ「相変わらず危険には敏感だよね、じゃんって」

クリスタ「じゃあ終了時間もズレちゃうよね‥‥寂しくなっちゃうな」シュン

えれん「くちく?くちく、くちく!」

みかさ「‥‥ので、のでので」フルフル

えれん「‥‥くちくっ」プイ

みかさ「ので」コクン

クリスタ「ん、みかさもやっぱりやりたい?」

みかさ「ので、ので」コクコク

じゃん「じゃん!じゃんじゃんじゃん!!」グイグイ

マルコ「え!?いきなり凄いやる気だね、嬉しいよ!」

ミーナ「こにぃはやるよねー」

こにぃ「オアエリッ!」グッ

リコ「立体機動装置では、ゴムの力でこの特殊なワイヤーを射出し、吸盤を対象に張り付けることで固定、反動とモーターで巻き上げて上昇します。

当初はガスが使われていましたが、安全性を考慮して改良されました」

えれん「く、くちく‥‥」ズシッ

みかさ「ので」ピョンピョン

リコ「この訓練場は地面はクッション、障害物も吸盤固定用の部分も含めて柔らかな素材で作られています。初めは失敗を繰り返すつもりで、根気よく進めましょう」

じゃん「じゃんじゃん!じゃん!」フンフン

こにぃ「オア‥‥オアエ‥‥」ブルブル

ミーナ「こ、こにぃ!!吸盤顔に付けちゃダメよ!!」

マルコ「専用の遊び場が必要になるんだね‥‥また僕の食費は切り詰めだな」ハハハ

リコ「説明は以上です。細かな動作の指示は小人同士のコミュニケーションに任せざるを得なくなりますので、上手くいかない子は積極的に飼い主さんがこちらまで連れてきて下さい」

クリスタ「頑張ろうね、えれん!みかさ!」グッ

ちょっと頭が働かなくなってきたので一度持越します
おやすみ

再開します
支援絵とか人生初でスレタイ三度見くらいした、ありがとう!
明日休みだから出来れば終了まで頑張る

えれん「」グッタリ

こにぃ「」グッタリ

じゃん「じゃ、じゃん‥‥」グッタリ

みかさ「ので‥‥」オロオロ

ミーナ「ちょっと、男の子が全滅で女の子一人ピンピンしてるってどういうこと?だらしないよ、こにぃ!」

クリスタ「み、みかさはちょっと力持ちさんだから‥‥で、でもほら!じゃんも立ってるよ!偉いねー」

じゃん「じゃぁん‥‥」プルプル

えれん「く、くちぃ‥‥」ギリッ

マルコ「普段はどっちかっていうと無理はしないタイプなんだけど‥‥僕も驚いてるよ」

ミーナ「負けず嫌いタイプだよねーじゃんって‥‥えい」ツンッ

じゃん「じゃぁああああああんッ!!」ガクリ

クリスタ「ミ、ミーナ!可哀想だよぉ!」

ミーナ「ごめんごめん!でもさ、今日の訓練で移動成功したのってみかさとじゃんだけでしょ?ちょっとヤキモチっていうか‥‥」

クリスタ「そうそうっ!じゃん凄かったよね、えれんはムキになりすぎちゃって‥‥」ハァ

マルコ「で、でも最後の一回だけだったし‥‥みかさは一発成功だったじゃないか」

みかさ「‥‥ので?」キョトン

ミーナ「血統書付ってこうも違うのかぁ‥‥それとも、女の子の方が向いてるのかな?」ナデナデ

みかさ「の、ので‥‥」モジモジ

ミーナ「あ、みかさ照れてる。可愛い!こにぃも二人に負けないように頑張ろうね?」ヒョイッ

こにぃ「オ‥‥オア‥‥」キュウ

えれん「‥‥」ゴロン

じゃん「じゃぁああん‥‥」ニィ

えれん「‥‥!」プルプル

みかさ「の、ので、ので‥‥」オロオロ

クリスタ「え?どうしたの、‥‥あれっ、えれん?」ツンツン

えれん「‥‥」プルプル ギリリ

ミーナ「‥‥拗ねちゃってない?」

マルコ「自分だけあんまり褒められてない、って思っちゃったのかな‥‥」

クリスタ「え、ええっ!?そんな事ないよえれん、いっぱい頑張ってたもの!」ギュウーッ

えれん「くちく!」プイッ

ミーナ「えれんも負けず嫌いだねぇ」クスクス

マルコ「男としては、常に一緒にいる女の子がこれだけ優秀だと負けず嫌いになるしかないのかもしれないね」

ミーナ「つがいの子がこんなに美人じゃ、張り切っちゃうわよね!」

みかさ「のでっ!!」グルンッ

ミーナ「きゃあ!わ、私何か駄目なこと言っちゃった!?」

クリスタ「違うの、みかさってえれんと夫婦とか恋人とかつがいとか言われると嬉しいらしくって‥‥でも表情にはあんまりでないから‥‥」

みかさ「ので‥‥」キラキラ

マルコ「言語の発達が凄い優れてるんだね‥‥本当にずば抜けてるなぁ。そういえば、きっつ教官もえるびん教官も二語程度は喋ってたよね」

ミーナ「そうそう!本にはすごく頭のいい子だけが文字を書くってだけだったから、びっくりしちゃった」

クリスタ「実は結構いるんだって、知り合いのブリーダーさんが言ってたよ!普通の子でも、飼い主の名前とかは言えるようになったりはあるみたいでね」

ミーナ「ほんと!?こにぃ、ミーナって言ってみて!!」キラキラ

こにぃ「オアエリ‥‥」グター

クリスタ「いきなりは無理だよ」クスクス

ユミル「おい、そろそろ行くぞ」グシャグシャ

クリスタ「わっ、もうっ!‥‥じゃあ、私達はこれで。またね、みんな」

えれん「‥‥」ムスッ ヨジヨジ

ユミル「あ?なんでこっちなんだよ、クリスタに乗れよ」

みかさ「‥‥ので」ペコリ ヨジヨジ

ユミル「おい止めろ!二匹で群がるな!」

じゃん「じゃ、じゃじゃ、じゃん!」ブンブン

こにぃ「オアエリ‥‥」ヒラヒラ

マルコ「また来週、えれんはお大事にね」

ミーナ「またねー!」



ユミル「おいゴマ粒、運転中だ!肩乗るな微妙に重いんだよ!」

クリスタ「ご、ごめんね、私が怒らせちゃったみたいで‥‥」オロオロ

みかさ「ので‥‥」オロオロ

えれん「くちくっ!」フンフン

クリスタ「え、えれん?早くご飯食べよ、今日はもう疲れたでしょ?」

えれん「くちく、くちく!」パシュッ ビヨヨヨヨーン

ユミル「うわ、吸盤飛んでくってシュールな絵だな‥‥」

みかさ「の、ので‥‥っ」ズルズル

クリスタ「みかさ!クッションなら私が敷き詰めるから、無理しないの!」ヒョイッ

えれん「くち、くちぃいいいいいい!?」ヒューン ポスッ

クリスタ「きゃあ!あ、危ない‥‥!!」

えれん「‥‥くちく、くちく!」メラメラ

クリスタ「‥‥はぁ、やっと寝てくれた‥‥部屋中またぐちゃぐちゃ‥‥」ボロッ

クリスタ(拗ねていじけちゃうかも、っていう心配が無駄になったのはいいんだけど‥‥)カパッ チラリ

えれん「くちく‥‥」スピー

みかさ「‥‥」フンッ フンッ

クリスタ「‥‥み、みかさ、えれん起きちゃうよ‥‥」コソコソ

みかさ「!?‥‥の、ので」コクコク モゾモゾ

クリスタ「おやすみ、二人とも」クスッ

クリスタ(‥‥うん、部屋はまた掃除すればいいか‥‥)



えれん『くちくっ!くちくくちくっ!』ビュンビュン

じゃん『じゃ、じゃんじゃん!じゃんじゃあああん!』ガクッ

みかさ『ので、のでので‥‥』ガクッ

こにぃ『オアエリーッ!!』パチパチパチパチ


えれん「くちく‥‥」ムニャムニャ



ミーナ「クリスタ!今日のえれん、凄かったねー!」

マルコ「本当、じゃんも頑張ってたけど一気に抜かされちゃった感じだったよ」

じゃん「」ジャーン

えれん「く、くちく‥‥!」プルプル グッ

みかさ「ので‥‥」ニコ ナデナデ

じゃん「!!」ズキューンッ パタリ

マルコ「あれ?じゃん、そんなにショックだったの?」ナデナデ

ミーナ「うちのこにぃも頑張ったけど、体が軽い分結構振り回されちゃってて。筋トレ頑張ってもらわないとかなー」ハァ

こにぃ「オアエリ‥‥」グター

クリスタ「大丈夫だよ、こにぃの狙いって正確だし‥‥あれ?」


アルミン「‥‥」ハァ

クリスタ「‥‥!!」

マルコ「ん、どうしたの?急に立ち止まって‥‥」

クリスタ「ユ、ユミル、ユミルは‥‥」キョロキョロ

ミーナ「どうしたのクリスタ、ユミルなら‥‥」


アルミン「えっ!?」クルッ


クリスタ「ひっ!!」ビクッ!!

マルコ「‥‥あの、知り合い‥‥で、いいのかな?」サッ

ミーナ「ちょっと、どうしたの?クリスタ、大丈夫?」

クリスタ「あ、あのっ、ユミル、ユミルを‥‥!」

アルミン「‥‥!」オロオロ


クリスタ(‥‥あ、れ?ちょっと、様子が‥‥)

マルコ「‥‥ミーナ、ユミルを探してきてもらっていいかな?クリスタも、動けるなら一緒に‥‥」

ミーナ「よ、良く分からないけど‥‥クリスタ、動ける?」

クリスタ「‥‥ちょ、ちょっと待って、その‥‥」

アルミン「‥‥あ、あの!!僕なら、もう帰ります!」

マルコ「‥‥とにかくミーナ、」

アルミン「それと!‥‥クリスタ、本当に‥‥ごめんなさい!」バッ

ミーナ「え、えぇ‥‥?ちょっと、何なの?行った方がいいの?」オロオロ

クリスタ「‥‥だ、大丈夫。ごめんねマルコ、‥‥人違いだったみたい」

アルミン「!?」

マルコ「‥‥クリスタ、本当かい?」

クリスタ「うん‥‥ちょっと、彼とお話したいの。あ、でも、出来れば、‥‥見える位置にいて欲しいな、とか‥‥迷惑かな?」

ミーナ「私は全然いいけど‥‥どういうことなの?意味分からないよ」

マルコ「‥‥分かったよ。話の聞こえない距離で、様子を見てる。えれん達は‥‥離れそうにないから、あずかれないね」

えれん「‥‥」ジロリ

みかさ「‥‥」ジロリ

クリスタ「迷惑かけて、ごめんなさい‥‥好きな飲み物、頼んでいいから!ごめんね!‥‥アルミン、いいよね?」

アルミン「‥‥君が、そう言うなら」

ミーナ「ホントに意味分からないんだけど‥‥クリスタのあんなに怯えた顔、初めて見たよ?誰なんだろうね、アレ」

マルコ「‥‥憶測じゃ話せないよ。とにかく、僕はあの二人を見てる。君はユミルが来たらすぐこっちに呼べるように入り口を見てて」

ミーナ「うん‥‥もう!クリスタめ、あとで問い詰めてやるんだから!」




アルミン「‥‥」

クリスタ「‥‥さっきの、ごめんなさいって‥‥」

アルミン「‥‥そのままの意味だよ。その、‥‥迷惑をかけた事と。あと、‥‥二度と見たくない顔を見せちゃったこと、かな。ハハ‥‥」

クリスタ「‥‥そっか」

アルミン「‥‥怖く、ないの?」

クリスタ「ううん、怖いよ。手も震えてるの。でも、‥‥さっきのあなたの顔、バイトで優しかったアルミンだったから」

アルミン「‥‥何が聞きたくて引き止めたの?」

クリスタ「うーん‥‥全部、かなぁ?」

アルミン「‥‥言い訳しか言えないんだけど、いいかな」

クリスタ「私が無理矢理に聞き出してるの。あ、あなたに拒否権なんて、ないんだからね?」ムッ

アルミン「ああ、そうだったね‥‥じゃあ、簡潔に話すよ」

アルミン「君にはっきり、嫌いって言われて。‥‥僕なりに色々試行錯誤したんだ。正直、嫌われるはずがないと思っていたから、あの時は」

クリスタ「‥‥っ」

アルミン「それで、心理学の分野に手を付けてみたんだ。何でだろうね、狂った思考であれは照れ隠しだ!なんて思いこまなかったのは。‥‥それで、自分の見たくなかった歪んでた部分を否応なく理解しちゃって」

クリスタ「‥‥ストーカーの本とか、読んだの?」

アルミン「うん、そういうのも読んだよ。あとは犯罪心理学とか、とにかく手当たり次第‥‥どれも、僕が否定される側にいた。

僕って無駄に頭がいいだけが取り柄だからかな、理屈が脳に入ってくると、知識は否定できなくて」

クリスタ「そ、それだけで、自力で治っちゃったの‥‥?」

アルミン「ううん、流石にそれはね。かなり不安定になってたみたいで、教授が通院を勧めてくれたんだ。で、今にいたるって感じ、かなぁ‥‥」

クリスタ「‥‥なら、なんでここにいたの?みかさは私が貰っちゃったから、‥‥その、居る意味ってない、よね?」

アルミン「それは‥‥こんなこと言うのは本当に馬鹿だと思うんだけど、信じてもらえないかもしれないけど‥‥初めは君がいるって、本当に知らなかったんだ」

クリスタ「そ、そうなの?」

アルミン「うん。実は、あの後ちょっと色々あって‥‥改めて、小人を飼ってるんだ。その子が内向的な子だから、友達作りにって思ったんだけど、飼い主も参加なのはコミュニケーションが苦手な僕的にネックでさ。

見学に来てたところに、君のルームメイトに会っちゃって‥‥今日は一応、サイトとかで受講時間に被らないようにチェックしてから、来月からの新規生についてちょっとメモしに」ヒラヒラ

クリスタ「!!‥‥ねぇ、ちょっと聞いていい?」ズイッ

アルミン「わっ!ち、近いよクリスタ!」アタフタ

クリスタ「‥‥その子の名前は、ちゃんと考えて付けてあげた?」ジー

アルミン「え、えっと‥‥僕、ネーミングセンスはからっきしだから、ブリーダーの付けた幼名のままにしたよ」

クリスタ「‥‥もう!ちゃんと顔を見て考えてあげてよね!」ハァ

アルミン「でも、変な名前よりはマシかなって‥‥本人も、僕が考えたのは全く反応してくれなかったんだよ」

クリスタ「‥‥どんな名前だったの?」

アルミン「‥‥わ、笑わない?」

クリスタ「笑ったりしないよ!教えて?」ジー

アルミン「う‥‥、えっと、ギリシア神話の女神の名前を組み合わせてね‥‥、」


ユミル「クリスタ!!」

クリスタ「!!」

アルミン「‥‥じゃあ、僕はこれで」ガタッ

クリスタ「!!あっ、アルミン!」

ユミル「おい待てよ、一発殴らせろ」ギロッ

クリスタ「ユミルやめて、ごめんなさい!落ち着いて!」アタフタ

アルミン「それで君の気が済むなら、いくらでも殴られるけど‥‥、っ!!」



ライナー「‥‥」フンッ フンッ

ベルトルト「‥‥」ジー

クリスタ「?‥‥ひゃっ、ユ、ユユユユユミル!あの二人!二人!!」グイグイ

ライナー「‥‥」ズンズン

ベルトルト「‥‥」ズンズン

ユミル「は?‥‥っは、ストーカー大集合かよ、笑えねえな!」ググ

アルミン「ぼ、僕が相手をするよ‥‥君は、クリスタと友達と、先に‥‥!」

ユミル「何寝ぼけてんだよ、お前はあっち側だろうが。結託してたら手に負えねぇ!」



ミーナ「な、なんか増えたよ!?ちょっとマルコ、警備員さん呼んできた方がいいの!?」ガクガク

マルコ「‥‥いや、大丈夫だ。‥‥クリスタだけは安全だ、クリスタは‥‥紳士協定で‥‥」ブツブツ



アルミン「ああ!僕は胸糞悪いストーカー野郎だ、だからここで問題を起こしても何も失わない!だから‥‥!」

ユミル「だから信用できるか、このクズ野郎!」



えれん「く、くち、くちく‥‥!」ググッ

みかさ「‥‥ので」ジリッ



ベルトルト「‥‥」

ライナー「‥‥そうだ、アルミン。お前はストーカーだろう。なぜクリスタと談笑出来る?」


クリスタ(え!?喋れたの!?)

アルミン「っ!」

ライナー「どの面下げて、彼女に笑顔を向けたんだと聞いている」

ベルトルト「‥‥ライナー」

ユミル「‥‥ああ?何だ、仲間割れなら他所でやってくれよ。また延髄蹴り食らいたいか?」

ベルトルト「‥‥ライナー」

クリスタ(あっ、この人も喋った!)ビクビク

ライナー「分かっている。‥‥そいつの話を聞いたというなら、俺達の話も聞いて欲しい」

ユミル「いや意味わかんねぇよ、さっきのはこっちの監督不行き届きだ。今から金髪チビは警察に突き出すし、お前らも立ち去らないなら‥‥」



マルコ「待って!待ってユミル、なら僕の話なら聞いてくれるかい?」

ユミル「‥‥はぁ?」ギロッ

ミーナ「ねぇマルコ、なんなの?ちょっと、私だけ全っ然ついてけないんだけど‥‥」

マルコ「彼らの身分は僕が保証する。そして出来れば、場所を移したい」チラッ


ザワザワ ジロジロ

>>138訂正


アルミン「っ!」

ライナー「どの面下げて、彼女に笑顔を向けたんだと聞いている」

ユミル「‥‥ああ?何だ、仲間割れなら他所でやってくれよ。また延髄蹴り食らいたいか?」

ベルトルト「‥‥ライナー」

クリスタ(あっ、この人も喋った!)ビクビク

ライナー「分かっている。‥‥そいつの話を聞いたというなら、俺達の話も聞いて欲しい」

ユミル「いや意味わかんねぇよ、さっきのはこっちの監督不行き届きだ。今から金髪チビは警察に突き出すし、お前らも立ち去らないなら‥‥」



マルコ「待って!待ってユミル、なら僕の話なら聞いてくれるかい?」

ユミル「‥‥はぁ?」ギロッ

ミーナ「ねぇマルコ、なんなの?ちょっと、私だけ全っ然ついてけないんだけど‥‥」

マルコ「彼らの身分は僕が保証する。そして出来れば、場所を移したい」チラッ


ザワザワ ジロジロ

ユミル「知るかよ。さっさと制裁加えて帰るだけだ、クリスタはもうここには来ないから問題もない」

クリスタ「ユ、ユミ‥‥」

ユミル「お前はイライラするからもう黙ってろ」ジロッ

クリスタ「‥‥」シュン

マルコ「でも、彼女は当事者で事情を知るべきだよ。何もわからないまま、意味のない恐怖で怯える生活は良くない」

クリスタ「‥‥」コクコク

ユミル「‥‥ああそうか、お前も蹴られたいんだな?だったら‥‥」


えれん「くちっ!!」ケリッ

みかさ「ので」ケリッ

ユミル「っどぁ!?」カクッ

ミーナ「あ、暴漢訓練の膝カックン!息ぴったりだなぁ」

ユミル「‥‥おいゴマ粒!敵はあっちだろ、何やってんだ!!」

えれん「‥‥くちくっ」フンス

みかさ「ので」フンス

ピクシス「‥‥うむ、見事なもんだな」

ミーナ「!!所長!」

ピクシス「職員が呼んだから見に来たんだが‥‥ああ、奥の教室を使うといい。いやぁ、見事な膝カックンだった」ハッハッハッ

ユミル「‥‥チッ。くだらなかったら途中でぶん殴って帰るぞ!」プイ

クリスタ(ちょっと恥ずかしかったんだ‥‥)


ライナー「マルコ‥‥すまん」

マルコ「いいんだ、僕たちは仲間だろう?」

ベルトルト「ああ‥‥これで、やっと‥‥」

アルミン「‥‥あの、なんで僕が机で囲った真ん中に‥‥」

ユミル「逃亡の恐れがあるからだ。さっさと話せよマルコ」ジロリ

マルコ「あ、ああ。実は‥‥」

ライナー「いや、俺達から話そう。マルコには補足を頼む」

マルコ「‥‥その方がいいか。いい?ユミル」

ユミル「いいから早くしろ」ヒラヒラ


ミーナ「‥‥仲間外れだよ、私」ショボーン

こにぃ「オアエリッ!オアエリッ!」ピョンピョン

じゃん「じゃんじゃん、じゃん」ポンポン

ライナー「まずは俺達の所在を明らかにした方がいいかと思う。‥‥敬礼!」ビシッ

ベルトルト「我ら、女神を守る紳士の軍団!」ビシッ

マルコ「イエスクリスタノータッチ!」ビシッ

こにぃ「オ、オア?」ビシッ


ユミル「‥‥おーいクリスタ、帰るぞー」ガタッ

クリスタ「ちょ、ちょっと、もうちょっとだけ!ね!このまま帰ったら余計怖いから!!」


ライナー「‥‥枯れた理系の大学に咲いた一輪の花のような女神、クリスタ。彼女を巡って起きた、第一の絶対防衛ラインの壁を次々と破壊して起こってしまった惨劇‥‥ウォール・マリア(聖母的な意味で)襲撃事件」

ベルトルト「その後改めて男子間で固く結ばれたのが、紳士協定‥‥通称ウォール・ローゼ(茨で守られた花的な意味で)なんだ」

マルコ「その中でも親衛隊と呼ばれ、心身ともに潔癖で健康な男子だけが選ばれるウォール・シーナ(美しい女王的な意味で)。

そこに所属しているのが、この二名の戦士・ライナーとベルトルトなんだ」


ユミル「帰ろうぜクリスタぁ」

クリスタ「もうちょっと‥‥頭痛いけど、もうちょっと‥‥」

ライナー「我々は影から日向から、あくまでも紳士的に彼女を見守ってきた。卒業後も、近隣の生活圏の男子がたまたま見かけた情報を分かち合い、あくまで健全に女神を信仰していた‥‥」

ベルトルト「‥‥でも、ある日‥‥責任感の強いクリスタが、唐突にバイトを無断欠勤し、辞めたと店の常連であったメンバーが話したんだ」

クリスタ「あ‥‥」チラッ

アルミン「‥‥僕が、無理矢理言い寄ったからだね」

ライナー「その情報は聞き込みによって我々に浸透した。そして、比較的自由の利く俺達二人がストーカー排除の任務に乗り出したんだ」

ベルトルト「‥‥でも、その時、僕が‥‥しくじってしまって‥‥」






クリスタ『結構遅くなっちゃったなぁ‥‥急いで帰らなきゃ、またあの変な人に会っちゃうかも‥‥』ブルッ

ベルトルト(ああ‥‥クリスタ!話ではなく生で見る君なんて学生時代以来‥‥あんなに美しく‥‥う、動けない‥‥!)ジィー

クリスタ『っ!? っきゃ、きゃぁっ、』

ベルトルト(! し、しまった!見つかった!)

ライナー(チッ、問題発生か!ここは説明を‥‥)ダッ

ライナー『クリスタ!!』バッ

クリスタ『! た、助けて下さい!この大きな人、知らない人で、いつも私を見てて‥‥っ』タタタッ ウルウル

ライナー(う、涙目上目づかい、だと‥‥!?俺を頼っている‥‥!!なんだこの女神、いや天使?ヤバイマジでヤバイわコレ)

ライナー『‥‥結婚しよ』

クリスタ『えっ、ぁ‥‥ま、まさか、あなたも変な人‥‥、そういえば、私の名前‥‥何で‥‥』ブルブル

ライナー(し、しまったぁああああ!!誤解を解かねば!!)ハッ

ライナー『‥‥ク、クリスタ』フンッ フンッ

ベルトルト(ライナー羨ましいしねばいいのに)ジィー

クリスタ『‥‥い、いやぁあ!!!助けて、誰か助けてー!!』

ライナー「‥‥と、いう訳なんだ‥‥情けない‥‥!」ズザッ

ベルトルト「本当にごめんよクリスタ‥‥君を怖がらせる気はなかったんだけど、僕どうしても緊張すると口が回らなくて‥‥」ズザッ

マルコ「今回、一度クリスタとユミルが慌ただしく帰った日の事があったから、気になっていて‥‥

何をするか分からないストーカー相手なら、荒事に慣れている彼らがいいだろうと思って僕が連絡したんだ。怖がらせてしまって申し訳ない!!」ズザザッ

こにぃ「オ?オアエリ?」ズザー

ミーナ「こにぃ、馬鹿がうつるよ」


クリスタ「‥‥じゃ、じゃあ、その‥‥ストーカーじゃ、ないの?」

ライナー「‥‥正直、そこは全力で否定したい。怖がらせていた身で言えた口ではないが‥‥」

マルコ「彼らはクリスタをつけていたんじゃないんだ、そこのアルミンを見張っていただけなんだ!」

クリスタ「‥‥だって、ユミル」チラッ

ユミル「‥‥」

えれん「くちく?」ヒョコッ

クリスタ「え、えれん、今大事なお話し中だから‥‥!」

えれん「‥‥くちく!」ヨジヨジ ガスッ

ベルトルト「痛っ!」

みかさ「‥‥ので」ヨジヨジ ペシッ

ライナー「っがぁ!?脳天がぁ!」ゴロゴロ

じゃん「!! じゃん、じゃん!!」ヨジヨジ ブッチィイイ

マルコ「ぎゃあぁあああ!!じゃん!!それだけは駄目だよね!?」ゴロゴロ


えれん「くちく!」ドヤッ

みかさ「‥‥ので」フンス

じゃん「じゃんじゃんじゃじゃんwwww」ドッヤァアアアアア チラッチラッ


ユミル「‥‥よし、これでお前だけだな?」ニィ

アルミン「‥‥え?あのっあっちの子だけ仲間外れっぐふ!!」ドゴォ!! ゴロゴロ


こにぃ「オアエ?オアエリッ!?」オロオロ

ミーナ「うん、混ざらなくていいから」ナデナデ

クリスタ「‥‥えっと、あの‥‥私の事を好意的に見てくれて、とっても嬉しいけど‥‥やっぱりコソコソされるのは、ちょっと」

ライナー「ぐ、あ、ぁあ‥‥もちろん、もう二度と、しない‥‥ぐぬぅううううう」ギリギリ

ベルトルト「生きる‥‥希望が‥‥」ガクリ

マルコ「僕も、ここを卒業したら‥‥無関係に戻るよ‥‥」ハァ

クリスタ「で、でも、普通のお友達としてなら、私は嬉しいよ?ライナーもベルトルトも、大学一緒だった‥‥んだよね?なら、たまに会ったら立ち話くらいなら‥‥」

ライナー「!」

ベルトルト「!!」

えれん「くちく!」ビシッ

みかさ「‥‥ので」ジィー

クリスタ「マルコのじゃんとは、えれん達がお友達なんだもん。だから、無関係なんて言わないで?」

マルコ「!!!」

ライナー(小人飼お)

ユミル「‥‥はぁ。っま、お前とは私もオトモダチだもんなぁ?」ガシッ ニヤニヤ

ライナー(やっぱやめよ)

ユミル「で、話が終わったならコイツを突き出していいんだよな?」

アルミン「」グッタリ

みかさ「‥‥ので」サッ

ユミル「あ?んだよ、お前コイツに捨てられたんじゃなかったか?」ジロリ

みかさ「‥‥ので、ので」フルフル

えれん「‥‥くちく、くちく!」ピョンピョン

みかさ「‥‥ので、いいこ」ナデナデ

えれん「くちく!」ビシッ

ユミル「‥‥おーい、通訳ー」ヒラヒラ

クリスタ「みかさが喋っ、‥‥じゃなくて、うん、‥‥えーと。多分、本能的に悪い人じゃないって分かってるんじゃない?」

ユミル「‥‥けどなぁ」

クリスタ「本当に反省して、謝ってくれたよ。永遠に許されないことってあるだろうけど‥‥被害者本人としては、もういいかなって思う。

それに、小人ってすっごい敏感なんだから!この二人が庇ってるのも、理由にはならない‥‥かな」

ユミル「‥‥‥‥底抜けのお人好し馬鹿。阿呆、いつか刺されて死ぬぞ?」ジト

クリスタ「うぅ‥‥」


アルミン「‥‥通報してくれた方が、いっそ楽なんだけどなぁ」グタ

ユミル「うわ、生きてやがった」

クリスタ「‥‥ねぇアルミン、ウォール・ローゼには謝ったの?」ジー

アルミン「‥‥ごめん、まだだった」

クリスタ「じゃあ、ちゃんと謝ってね。小人の事も分からなかったらペトラさんに聞いて、大事にしてね?‥‥あと私、許すって言わないよ」

アルミン「‥‥うん、ありがとう。えれん、みかさも‥‥ありがとう」

えれん「くちく!」フンフン

みかさ「いいこ、いいこ」ナデナデ


ユミル「‥‥じゃ、私はもうノータッチだ。後は親衛隊とやらに身柄引き渡しだな」ゲシッ

アルミン「えっ!?」

ライナー「よしきた」ガッシ

ベルトルト「大丈夫、すぐに立派な戦士にしてあげる」ガッシ

マルコ「情報網を潰すだけの対価が必要なところだったんだ‥‥アルミン、覚悟は良いよね‥‥」ガッシ

アルミン「ちょっと待って!僕真っ当になる努力中だから!ちょっと!!」ズルズル


ミーナ「あ、終わったー?」

こにぃ「オアエリ?」

クリスタ「ごめんね!また今度詳しく話すから‥‥」

ミーナ「いいよなんかすごく疲れたから」フッ

クリスタ「ご、ごめん‥‥」

ユミル「っし、帰るか。ミーナは駅まで送ってやるよ」

ミーナ「ほんと?ありがと!あ、じゃあここのカギ返してくるね!」

クリスタ「わ、私も‥‥もう来れないけど、挨拶はきちんと‥‥」シュン

えれん「くち?」キョトン

みかさ「ので‥‥」シュン

ユミル「‥‥っだぁもう!帰りにガソスタでハイオク満タン!で、チャラ!」グシャグシャ

クリスタ「っひゃ!あ、ありがとユミル!!‥‥って、ユミルの車ってすっごい量入るよね!?手持ちないよ!?」オロオロ

ユミル「安心しろ、カード利用できるトコ寄ってやる」ニィ

えれん「‥‥くちく?」ヒソヒソ

みかさ「‥‥ので」ソロソロ

ユミル「お前ら見えてるからな」ギロリ

えれん「!!」

みかさ「‥‥」チッ

ミーナ「いやー、でもあのクリスタ争奪戦にあんな変な背景があったなんてねー」

クリスタ「あ、あはは‥‥ほら、理系って女の子少ないから、たまたまだよ‥‥」

ユミル「いや、たまたまで全学年男子のトーナメント戦組まれるかよ」



えれん「くちく?くちー」フゥ

みかさ「‥‥ので。のでので、いいこ」ムフー

こにぃ「オアエリッ?」

みかさ「のでので、ので。いいこ。ので、いいこ」ナデナデ

えれん「く、くちく!!」イヤイヤ

こにぃ「オアエリッ!」ズザー

えれん「くち?」

みかさ「‥‥ので、ので」フゥ





ライナー「親衛隊掟第一訓!!」ビシッ

アルミン「イエスクリスタノータッチ!イエスクリスタノータッチ!」ビシッ

じゃん「じゃじゃんじゃじゃじゃじゃーんじゃん!」ビシッ

ベルトルト「声が小さいよ!!もっと大きく!!」

マルコ「次!親衛隊掟第二訓!!」ビシッ





おしまい

前回眠気に負けてアルミンの改心ちゃんと書けなかったからリベンジ出来た、ほのぼの少なくてごめんなさい
ライベルはギャグ的にストーカーでも良かったけどなんか可哀想だから誤解ってことに変更
人物の設定はみんな大体+十歳前後、家族構成とかも原作のを現代に置き換えたと脳内保管してもらえると

あと前スレで咲SSのこと教えてくれた人ありがとう、続き読みたかったから検索できた
ちっちゃい咲達ってくらいしか記憶なかったスプリンガー種なので

書きたい物を書いたら不評だったみたいなんで、後日談と次回も一応ネタあったんだけど打ち切りで
ほのぼのとギャグとちょっとシリアス、でも創作だからこそ大団円って思ったけど下手くそすぎて胸糞の悪い話になったみたいでなんかすまん
正直ストーカーとかは半分ギャグのつもりだったんだけどガチでアルミンがクズとか男側がダメとか書かれて豆腐メンタルもう持ちません
あと前作もしまとめられてるなら、こっちはまとめないでお願いします、もうしんじゃう

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