ミカサ「エレン、いつかまた会おう…」(154)

※10巻までのネタバレありです。

エレン「…」

エレン「…ここは…」

エレン「…それに…俺は一体…」チラッ

???「……」

エレン(…このきれいな女の子は…衛生班って感じでもなさそうだが…)


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エレン「なぁ、あんた」

エレン(声を出すのも久しぶりって感じだ)

エレン「どうして泣いてるんだ?」

???「...ッ」ハッ

???「……エレンッ」

エレン「…え…えれん?」

エレン(…?)

???「私の名前…わかる?」

エレン「…すまん,どこかであってるか?」

エレン(…思い出せない…そんなことより早く…巨人どもを駆逐しなければ…)

???「そう…私の名はミカサ・アッカーマン」

エレン「みかさ…あっかーまん…」

ミカサ「ミカサと呼んでほしい」

エレン「ミカサ…俺はどうしてここにいるんだ?ここは…医務室みたいだが…」

ミカサ「あなたがここにいるのは、任務中に巨人に襲われたから」

エレン(そうか、俺は巨人に...っぐ!通りで頭が痛いわけだ…)ズキッ

ミカサ「ごめん…私はこれから先生を呼んでくる」

ミカサ「すぐに戻るから待ってて」

エレン「ちょっと待ってくれ」

エレン「ひとつ訊きたいんだが…ミカサ…はどうして、ここにいるんだ?」

ミカサ「あなたの名はエレン・イェーガー、私の名はミカサ・アッカーマン」

ミカサ「…私たちは血は繋がっていなくとも…幼いころからずっと家族だ」

ーーーーーー
ーーー



医師「イェーガーくん、体の具合はどうかね?」


エレン「少し頭に痛みは残っていますが問題ありません。すぐにでも任務に復帰したいのですが。」


エレン (あの子、さっきからずっと心配そうな顔してるな…)

医師「まぁ落ち着いてくれ。これからいくつか質問させてもらうよ。」


医師「今日はいつか、今日は何曜日か、私の顔を知っているか、それぞれ教えてくれ。」


エレン(なんなんだ、このふざけた質問は…)


エレン「あの、質問の要領を得ないのですが。俺はどうしてそんなことを訊かれているのですか?」


エレン(こんなことをしてる間に巨人たちはまた…)

医師「やはり…アッカーマンくん、君から説明してくれるかね?多分、その方がいいだろう。では、後は頼んだよ」…バタン


ミカサ「…エレン」スタスタ


ミカサ「落ち着いて聞いてほしい」


ミカサ「あなたは…記憶を失っている」


エレン(記憶を…?そんなバカなことがあるか)

ミカサ「この手鏡を覗いてみて」


エレン(…映っているのは確かに俺だ…だが記憶にある俺とは違う…こんなに老けてたか?)ズキッ


ミカサ「大丈夫っ?」


エレン「あ..ああ..。なぁ、ミカサ…これは誰だ?」


ミカサ「そこに映っているのは、エレン」


ミカサ「エレン・イェーガー…私の最も大切な人」

ミカサ「エレン、あなたはどこまで覚えている?」


エレン「ある日突然やってきた巨人に母さんが襲われた...」


エレン「それで、おれは巨人どもに復讐を誓って...だから15のときに調査兵団に入ったんだ。それで...」


エレン(なんなんだ...前後が全然思い出せない...)


エレン(...俺の記憶の中にはミカサどころかほかの思い出もほとんどないじゃないか...)

エレン「...ミカサ、自分が記憶喪失だってのを認めるよ」


ミカサ「大丈夫。少しずつ思い出してくれればそれで良い。」


エレン「ありがとう。それで…もし良かったら全部教えてくれないか?」


エレン「俺たちが出会った頃のこととか、訓練兵だったころのこととか。」


ミカサ「もちろん。波乱万丈な物語だった。それはもう本当に色々とあった。長くなるから覚悟して。」クスッ


エレン(こんな顔もするんだな...)

ーーーーーー
ーーー


エレン「なんか嘘みたいな話ばっかりだな。」ハハッ


エレン(でも、この子の目を見てる限り全部本当なんだろう。)


エレン(少なくとも今の俺にとってはミカサしか信用できる人物もいないからな。)

ミカサ「私にとってはどれも大切な思い出。」


ミカサ「でも、エレンがあまり深刻にならないでくれると、私もどこか安心してしまう。」


エレン「きっと、すぐに全部思い出すさ。」


エレン「で、おれはこれからどうなるんだ?」


ミカサ「ちょっと待ってて,もう一度先生を呼んでくる。」


エレン(まぁ、しばらくは入院かもな…)

ーーーーーー
ーーー



医師「もう一度、一通りの検査はするが、明日にも退院してもらうことになるだろう。」


エレン(ん?案外すんなりしてるな)


ミカサ「よかった、エレン。明日は気分転換に外を歩いて回ろう。」


医師「どこかに記憶の種が転がっているかもしれん。アッカーマンくんと共に過ごしながら養生してくれ。」

エレン「でも、俺たちの故郷には帰れないんだよな...」


ミカサ「大丈夫。私と過ごしていればきっとエレンも思い出すことが出来ると思う。」


ミカサ「それに、エレンと一緒ならばどこに行こうと構わないし、そこが私にとって一番だ」


ミカサ「だから私たちが過ごした日々を思い出してほしい...」


ミカサ「もう一度、私たちが家族として過ごすために。」

ミカサ「エレン。私はそのためなら何でもする…だから…一緒に頑張ろう」ニギッ


エレン(きれいだけど少しごつごつした手のひらだ)


エレン(この子も立派な兵士らしいからな...しかも俺の身を案じて調査兵団に...)


エレン「任せとけ!ぜってー思い出すからさ!」ギュッ


エレン(この子ためにも頑張らなきゃな)


ミカサ「うん、エレンならきっと思い出せる。」

医師「ええ、そろそろいいかね?」コホンッ


エレン・ミカサ  スッ アセアセ


医師「それではイェーガーくん。今日はゆっくり休むように。明日の朝、検査をするのでね。では、私はこれで失礼するよ。」…バタンッ

エレン「ミカサ、カーテンを開けてくれないか?ちょっと外を見たいんだ」


ミカサ「ふふ」


ミカサ「私に甘えたいの?」


エレン「ち、違うって!」ビクッ


ミカサ「エレンはあまり病人らしくしないから、なんでも言ってほしい」


エレン(調子狂うなぁ…)

エレン「それじゃぁ、窓も開けてくれないか?」


ミカサ「外は風が気持ちいい」ガラガラ


エレン「あれは訓練所か...」


ミカサ「エレンッ、記憶が!?」


エレン「...すまん」


ミカサ「...気にしないで...中央に行ければもっと大きな病院もあるんだけど、そっちはわけあって...」


エレン「それこそ気にすんなって!治療してもらえただけありがたいんだからよ。」

エレン「それで、その、ミカサは俺に付きっきりだけど平気なのか?」


ミカサ「もちろん。私はエレンのためなら、どこへでも駆けつける。」


ミカサ「たとえ、壁の外であっても。エレンのためならば、私はどんな苦労をもいとわない。」


ミカサ「それは間違いない。信用してほしい。」

エレン「ミカサは...その...本当に俺のことを大事に思ってくれてるんだな。」


エレン(我ながらなんと恥ずかしいことを...)


ミカサ「そんなの当たり前のこと。」


エレン(こんなきれいな子に...おれは本当にそんなに価値のある人間だったのか...?)

エレン「俺もミカサのことを…その…」


エレン「ちゃんと大事に思っていたんだよな?」


ミカサ「そう…私たちは互いにかけがえのない存在だった。」

ーーーーーー
ーーー


エレン「だいぶ日も落ちてきたな」カーカー


ミカサ「あまり風にあたると、体にさわる」ガラガラ


ミカサ「今日はそろそろ休んだ方がいい。私も家に戻ってエレンが帰ってきた時のために準備をする」

エレン「あれ?お前って調査兵団だよな?隊舎に戻るんじゃないのか?」


ミカサ「エレンの体が良くなるまで、この町に家を借りることになった。」


ミカサ「明日から二人でそこで過ごそう。」


エレン「よくそんな許可が下りたな!お前って首席なんだろ?」


エレン「任務のほうは大丈夫なのか?」


ミカサ「大丈夫。問題ない。だからエレンは安心して休むといい。」

ミカサ「とりあえず明日はごちそうを作る。退院祝いだから。」


エレン「退院って言ったって、入院はたった一日だろ?」


ミカサ「一日。そう、確かに一日。それでもお祝いしたいから。」


ミカサ「また、エレンと私が一緒に過ごす日々が始まる。」

エレン「そうか。でも、体力が回復してきたらすぐに調査兵団に復帰するからな!」


ミカサ「ふふ、エレンはいつも巨人のことばかりだ」


ミカサ「明日の朝は検査で忙しいと思うから、昼頃迎えにくる。」


エレン「ああ、頼む」


ミカサ「それじゃ、また明日」…キー、バタン


エレン(自然体で接してくれるから、ついつい甘えちまったな。)

ーーーーーー
ーーー



医師「それではイエーガーくん、これにて検査は終了だ。」


エレン「先生、お世話になりました。それじゃぁ俺はこれで。」


医師「うむ。そういえば待合室のほうで誰か君のことを待っているそうだ。行ってあげなさい。」

ーーーーーー
ーーー


???「どうも。ミカサじゃなくてがっかりした?」


エレン「えっと…あんたは?」


???「アニ・レオンハート。あんたと同じ104期生の同期だよ。」


エレン「そうか、でもすまんな。どうやら記憶喪失になっちまったらしく、自分の名前さえ忘れてたんだ。だから、あんたのことも…」

アニ「話は聞いてる。あんた本当に何も覚えてないのかい?」


エレン「ああ、巨人を倒すっていう復讐心だけはハッキリ覚えているんだが」


エレン「それ以外のことは…」


アニ「ふっ、巨人のことしか覚えてないなんてアンタらしいよ」クスクス

エレン「ところで、今日は見舞いにでも来てくれたのか?」


アニ「まぁ、そんなとこ」


アニ「でも、本当に何もかもわすれちまったってことはないだろう?」


アニ「例えば、対人格闘術では私のほうが上だったこととか」


エレン「...覚えてないな」


エレン(こんな小柄なやつに負けるなんてことは、さすがにないよな)

アニ「それじゃぁ…」


アニ「あんたが私に惚れてたことも忘れたの?」


エレン「は!?」ドキッ


アニ「冗談だよ」クスクス


エレン(食えねぇ女だな…)

アニ「最後に…」


アニ「あんたは自分が巨人になれることも覚えてないの?」


エレン「…それも何かの冗談か?今のはちょっと面白かったぜ」ハハッ

ミカサ「アニ、エレンと何を話してるの?」スタスタ


アニ「おっと、ミカサ。少しエレンの顔を見に来ただけさ。」


アニ「何も取って食おうとしてたわけじゃない。だからそんな怖い顔しないでよ。」


ミカサ「エレンは今、病人なんだから、あまり変なことをしないで。」

アニ「わかってるって。任務の関係で近くに寄ったついでさ。」


アニ「まぁ、とりあえずは元気そうで安心したよ。」


アニ「近くに来たらまた顔を見に来るよ。それじゃ。」カランカラーン


ミカサ「アニに変なこと言われなかった?」


エレン「言われたような言われてないような。」


エレン(実際、からかわれてただけだしな。)

ミカサ「そう...アニの言ってたことはあまり真に受けなくていい。」


ミカサ「ところで、今日はどこに行きたい?」


エレン「そうだなぁ、訓練所にはちょっと行ってみたいかな」


ミカサ「わかった。まずはそこに行ってみよう。ここからなら歩いてすぐ。」

エレン「...」


ミカサ「...エレン、なんだかぼーっとしてない?」


エレン「ん?そうか?」


エレン(アニに変なことを言われたからか?)


ミカサ「わかった。エレンは私と一緒にいれるのが嬉しいんだ。」


エレン「え!?」

ミカサ「私もエレンと一緒にいれることがすごく嬉しい。だからわかる。」


ミカサ「しばらく一緒に過ごせば、きっとエレンの記憶も戻る。」


ミカサ「そのためならば、私はなんでもする。誓ってもいい。」


エレン「そんな大袈裟な。」アセアセ


エレン(俺には本当に心強い味方がいるんだな)

今日の夜にまた投下します!

コメあざっす!
これから投下します!

ーーーーーー
ーーー



ミカサ「ここがエレンと私が3年間、厳しい訓練を受けた場所。」


エレン「ここで3年も過ごしてるのか。それなのに…」


ミカサ「エレン。私はエレンに記憶を取り戻してもらいたい。でも、エレンが混乱するのもわかるつもり。」


ミカサ「いきなり知らない人間が、あなたの家族だと言うのだから。」


ミカサ「それでも、私は...」


ミカサ「あなたに記憶を取り戻してほしい...」


エレン「ああ、絶対にだ。約束する。」


エレン(これ以上、ミカサを悲しませるわけにはいかないからな)

ーーーーーー
ーーー



エレン「ここが借りた家か。」


ミカサ「少し狭いかもしれないけど...あがって」


エレン「お、お邪魔します」


エレン(借りたばかりだからか、綺麗というより物がほとんどないな)

ミカサ「ここはあなたの家でもあるのだから、そんなに固くならなくていい。」


エレン「そ、そうだな」


エレン(…俺にとってはまだ出会ったばかりなんだし…)


エレン(…女の子と一つ屋根の下ってのはやっぱり緊張するよな…)

ーーー



ミカサ「料理が出来た、食べてほしい…」モジモジ


エレン「お!ついに飯か!いただきます!」パクッ


エレン(…なんだか懐かしい味だ。それに)


エレン「これうまいな!」


ミカサ「エレンは昔からこの料理が好きだったから。エレンは病み上がりだからたくさん食べるといい。」
ニコニコ

エレン(やっぱり、コイツと昔からずっと一緒だったっていうのは間違いないんだよな)

エレン「ところで、ミカサ、これからどうするんだ」


ミカサ「何の話?」


エレン「いや、お前にはお前の生活があるだろ?俺ばかりに関わっているわけにもいかないだろうし…」


ミカサ「エレンっ!」


ミカサ「何度言ったらわかるの。エレンの記憶が戻ることが、私のすべて。それを差し置いて、ほかに何をすることがある?」


ミカサ「確かに、今私は少し休みをもらっているが、それをエレンが気に病むことはない。」

エレン「あ、ああ、わかったよ」


エレン(俺のことをよっぽど大切に思ってくれてるんだな)


エレン「とりあえず明日の予定、訊いていいか?」


ミカサ「明日も訓練所に行こう。それで今度はもう少し中の方にも行ってみよう。」


ミカサ「故郷を奪われた私たちにとって、あそこが第二の故郷みたいなものだから。」


エレン「わかった。」

ミカサ「今日はもう遅い。そろそろ睡眠をとろう。」


エレン「そうだな。今日もいろいろと世話になった。」


ミカサ「気にしなくていい。私が好きでやっていることだから。」


エレン「ありがとう。おやすみ。」


ミカサ「ふふ、おやすみ。」

エレン(…血は繋がっていないという話だったな…)


エレン(…恋人みたいなものだったのかな…)


エレン「…」


...グスッ...

エレン(...ミカサ...泣いてるのか)

エレン「ミカサ…」


ミカサ「...ん?」


エレン「いや、なんでもない。悪いな、疲れてるのに。」


ミカサ「ねぇ、エレン…」


ミカサ「そっちに行ってもいい?」


エレン「お、おれは構わねぇけど…」ドキッ


エレン(ど、どうしよう…)アセアセ

ミカサ「エレン、とてもあったかい」ピトッ


エレン(ミカサの体、ひんやりしてるな...それにほのかに良い香りが...)


ミカサ「私の髪、さわって…」


エレン「!? こ、こうか?」ナデナデ


ミカサ「うん、エレンがそばにいると安心する」


エレン「そ、そうか。ってかいつもこんなことやってたのか?俺たちは」アセアセ

ミカサ「...」


エレン「...?」


ミカサ「...」スヤスヤ


エレン(?寝ちまったか、一日中俺の世話を焼いてくれたからな...)


エレン「(おやすみ...)」

ーーーーーー
ーーー



それから一週間近くが経過したが俺の記憶は一向に戻らなかった。


エレン「もう朝か…」


エレン(今日はいつもより頭が痛いしだるいな…風邪か?)

ミカサ「エレン、おはよう。具合はどう?」


エレン「今日は少し頭が痛む…家で休んでて良いか?」


ミカサ「それは...だめ...」


ミカサ「今日も訓練所に行こう。まだ見てないところがあったはず。」


エレン「え?…わかったよ」


エレン(確かに、歩けないほどじゃないがつらいな...)

ーーー


ミカサ「あの時、エレンのベルトだけ破損していて...............」


ミカサ「サシャとコニーが対人格闘術の訓練で教官に叱られて...............」


エレン(なんだか今日はやけに一方的だな)


ミカサ「何か思い出せることはない?」


エレン「悪い。」


エレン「なぁ、ミカサ。今日はもう帰らないか?朝も言ったと思うが、今日はちょっと頭が痛いんだ。」


ミカサ「そ、そう…ごめん…」

エレン「なぁ、もしかして俺の記憶喪失の原因となにか関係あるんじゃないか?」


エレン「巨人に襲われたときに頭を打ったんだよな?」


ミカサ「…うん…でも…」


ミカサ「きっと風邪に違いない!だから…そんなに心配することじゃない」


エレン「そうか…ならいいんだが」


エレン(今日のミカサは明らかに様子が変だ)

ミカサ「エレン、もう少しだけ付き合ってほしい、ほら退院してから今日で一週間になる」


ミカサ「そろそろ記憶も戻るころだと思う。だから、そのためにもう少し......」


エレン「なぁ、ミカサ」


ミカサ「なに....?」


エレン「別に今日じゃなくもいいだろう。そりゃ、頭が痛いのは別に我慢できないほどじゃない。」


エレン「でも、それこそ本格的に風邪をひいたら、明日から出歩けなくなる。」


エレン「家で寝込んでいたら、戻る記憶も戻らなくなりそうじゃないか」


エレン「今日はもう帰ろう」

ミカサ「だめ…」


エレン「なにがダメなんだ」


エレン「今日のお前はちょっとおかしいぞ」


ミカサ「だから...今日じゃなければダメ...」


ミカサ「.....もう、そろそろだから」


エレン「ミカサっ!」


ミカサ ビクッ


エレン「何か隠してるんじゃないのか?」

ミカサ「.......」


ミカサ「...エレン」


ミカサ「...少し昔の話をしていい?まだ、伝えてなかったことがある」


ミカサ「...覚えていないかもしれないけど...あなたは一度、巨人に飲み込まれている。」


ミカサ「アルミンから戦場でそれを聞いたとき、私は現実を現実として感じられなかった。」

ミカサ「...一度は、巨人の前で戦うことをあきらめもした。」


ミカサ「でも、エレン。あなたが巨人になって私を助けてくれたことを知ったとき、私は心が震えた。」


エレン「...俺が巨人に...」


エレン(アニの言ってたことは本当だったのか......)

ミカサ「そして、私はあなたをもう二度と失わないと誓った。」


ミカサ「私はあの日、奇跡はあるんだと思った。」


ミカサ「なのに...私は...またあなたを失ってしまった。」


ミカサ「でも、私は信じてる、何度失おうとも...エレンはまた、戻ってきてくれると...」ブワッ

エレン「......ミカサ」


エレン「......」


エレン「.....俺はミカサが好きだ。」


エレン「...確かに俺にとってはまだ出会って一週間分の記憶しかない。」


エレン「でも、この気持ちは本物だと思う。これからもお前の側にいたい。」


エレン「だからもう、お前の前からいなくなるなんてことはしない。」


ミカサ「...」


エレン「なんか間違ったこと言ってるか?」オロオロ

ミカサ「...うれしい」グスッ


ミカサ「私も、エレン、あなたのことが好き」


ミカサ「.....そう、これを終わりじゃなくて始まりにしたい」


ミカサ「だからエレン.....」


ミカサ「あなたに伝えなければならないことがある......」

ミカサ「エレン.....聞いて.....」


ミカサ「あなたは、もうすぐ.....この一週間の記憶を失うかもしれない...」


ミカサ「あなたが私を好きだと言ってくれた、その気持ちも」


エレン「...え...?」

ミカサ「あなたが記憶をなくしたのは一週間前のことじゃない。」


ミカサ「それにあなたが記憶をなくした原因は頭を打ったからでもない...」


ミカサ「3年前、あなたは任務遂行のために巨人になった。」


ミカサ「巨人化を解いた後、あなたは死んだように眠っていて...」


ミカサ「そして、やっと目を覚ましたかと思うと記憶を失っていた...」


ミカサ「詳しい原因はわからないけれど、巨人化の副作用ではないかと言われている。」

エレン「3年前…巨人化…」


ミカサ「巨人になれるあなたは人類にとっての希望であり、それと同時に畏怖の対象でもあった。」


ミカサ「だから、中央ではなくこの前線に近い場所でその様子を観察されてきた。」


エレン「ちょっと待ってくれ」


エレン(だめだ、ただでさえ頭が痛いのに思考が追い付かない…)


エレン(でも、嘘じゃないんだろうな…)

ミカサ「これを見てほしい」スッ


エレン「手帳か」パラパラ


エレン(これは........一週間ごとに退院記念日の文字が...)


ミカサ「3年間で何回、エレンに自己紹介をしたかな」


エレン(俺は一週間ごとに記憶を......)


エレン(3年もの間、同じ一週間を繰り返してきたのか.....)

ミカサ「...今度こそ大丈夫かもしれない...」


ミカサ「...今度こそエレンがすべてを思い出してくれるかもしれない...」


ミカサ「そんなことを言いながら3年も経ってしまった」


エレン(...何も知らずに俺は...)


エレン(...ミカサ...お前はどんな気持ちで3年間を...)


ミカサ「ごめん。決してだますつもりではなかった。」


エレン「わかってる。ただ...つらかっただろ...」

ミカサ「...」


ミカサ「一度は心が折れかけたこともあった。」


ミカサ「こんな世界ならばなんの価値もないと思った。」


ミカサ「でも、そんなとき、アルミンが私を励ましてくれた。今こそエレンを守るときじゃないかって。」

エレン「......」


ミカサ「守る強さを見失っても...捨てる強さも私にはなかった...」


ミカサ「私は...弱かったんだ...エレンがいないと、やっぱり私は弱いままだった...」


エレン「ミカサ…俺は…ウグッ」ズキ


ミカサ「エレンっ!」

エレン(ヤバい...頭が割れそうだ...なんだこの痛みは...)フラッ


ミカサ「エレンっ!エレンっ!しっかりして!」


エレン(意識が...俺はまた...ミカサのことを...)


エレン「忘れたく...ないのに...」


ミカサ「エレンっ!私は絶対にあきらめない!私があなたを守り続けるから!」


エレン「...ミカサ...」


ミカサ「だから...泣かないで...」


エレン「あり...がとう...」ドサッ


ミカサ「エレンっ!エレンっ!エレ.........」

ーーーーーー
ーーー


そのままエレンは意識を失ってしまった。

彼が目覚めたとき、私のことはもう覚えていないかもしれない。

それでも、私はあきらめるわけにはいかない。約束だから。


ミカサ「エレン…」


エレン「…スー…」


トントン


ミカサ「…どうぞ」

ライナー「エレンの野郎、また倒れたらしいな。」


ライナー「それにこんな地下室じゃ治るもんも治らなそうだ。」


ベルトルト「ミカサ、大丈夫かい、ひどく疲れてるように見えるけど」


ミカサ「私なら大丈夫」


ミカサ「ところで二人そろって何の用?」


ミカサ「世間話をしに来たってわけでもなさそうだけど」

ライナー「そうだ。ミカサ、おちついて聞いてくれ。」


ライナー「エレンをここから連れていく。中央からの命令だ。」


ミカサ「…?…そんな話聞いてない」


ベルトルト「機密事項なんだ。これを知ってるのは僕とライナーだけだ。」


ミカサ「機密事項って...いったい何のためにエレンを連れていくの?」


ベルトルト「ごめん。それは言えない。」

ライナー「なぁ、ミカサ。お前がかいがいしくエレンの看病をしてきたことは知ってる。」


ライナー「お前とエレンを引き離すのが酷なこともわかってる」


ベルトルト「それでも、そこをどいてくれないか?」


ミカサ(二人とも様子がおかしい.....)


ミカサ「あなたたち、なんで立体起動装置なんて装備してるの?」


ライナー「それは...まぁ万が一ってこともあるからな」


ミカサ「万が一って?」

ライナー「…ミカサ…」


ライナー「…いい加減そこをどけ」


ミカサ「いやだと言ったら?」


ベルトルト「ミカサ、僕たちは任務で来てるんだ」


ベルトルト「私情を持ち出すのは兵士のすることじゃない」


ミカサ「なら、私は兵士をやめてもいい」


ライナー「ミカサっ!時間がない、早くどけ!」ドドッ

リヴァイ「…穏やかじゃねぇなぁ」


エルヴィン「女性にはもう少し紳士的な対応をお願いしたいところだったが」


ライナー「…あんたたちがなんでここに!?」ギチギチ


ベルトルト「壁外調査に行ったはずじゃ…?」ミチミチ


アルミン「ミカサ!大丈夫かい!?」


ミカサ「アルミン?」

ミカサ「これはどういうことなの?」


アルミン「ごめん、ミカサ。どこから話せばいいか。」


アルミン「実はその…」


アルミン「ライナーとベルトルトに対して前々からある嫌疑がかけられていたんだ。」


アルミン「それぞれが鎧の巨人、超大型巨人ではないかという疑いだ。」


ミカサ(二人が巨人…?)

エルヴィン「もっとも、それはアルミンの推理に基づくものだったが」


アルミン「でも、その確証はなくって…」


アルミン「だから、軍の中で混乱を招かないためにも」


アルミン「このことを知らせるのは、エルヴィン団長とリヴァイ兵長だけにしたんだ」


リヴァイ「まぁ、俺も今の今まで半信半疑だったがな」

アルミン「それで、今日、ライナーとベルトルトが何かをたくらんでいることがわかって...」


リヴァイ「泳がせてみたところ、それがエレンの誘拐だったってわけだ」


エルヴィン「で、君たちはエレンを連れだして何をするつもりだった?」


ライナー「........」


ミカサ「...答えて!」


リヴァイ「知らぬ存ぜぬじゃ通らないことくらいわかるよな、ライナー」


エルヴィン「まぁいい、幸いここは地下だ、ゆっくり聞き出そう。口を割らせる方法はいくらでもある。」

ベルトルト「ライナー」


ライナー「わかってる...」


リヴァイ「ところで、もう一人のお仲間はどうしてる?」


ベルトルト ギクッ


ライナー「…さぁな」


ライナー「あいつは何を考えてるのか俺達でもわからないようなやつだ...」


ベルトルト「…そうだ、僕たちはまだ負けたわけじゃない」


アルミン「2人とも…」

ダダダダダ


兵士A「…報告っ!」ハァハァ


兵士A「女型の巨人がこちらの建物に向かって進撃していますっ!」


リヴァイ「チッ!」


ベルトルト「…」


ライナー「俺たちが遅いから業を煮やしたんだろう…」


エルヴィン「迎え撃つしかないな…ライナー、ベルトルトの両名はこのまま地下に拘束しておけ!」


兵士たち「「は!」」

ーーー


ジャン「追いつけねぇ…!」


コニー「コイツ、速すぎる…」


ガシッ


駐屯兵士A「ぐはぁっっ!!いやだ…やだ…」


グシュッ


サシャ「うう…」


ジャン「目を閉じるなサシャ!何としてもあいつを仕留めるんだ!」

女型の巨人「」スタ


クリスタ「女型の巨人の動きが止まった…?」


女型の巨人「」クルッ


女型の巨人「」スッ


ユミル「なんだあの構えは…やろうってのか」


クリスタ「建物が少なくてアンカーを固定しにくい…」


ユミル「まるで、あえてここで戦うことを選んだみたいだな」

ジャン「上等じゃねぇか…お前ら!やつをここで仕留めるぞ!」ヒュンッ


サシャ「ふふ、まるでいつかのエレンみたいですね」


コニー「おい!来るぞ!」


女型の巨人「」ダダッ


バキ バキャバキッ


調査兵団兵士A「ぐはぁっ」


ユミル「こいつは厳しいな…」


クリスタ「誰も間合いに入れない」

ジャン「クソッ!おい、コニー、サシャ!三人で同時に仕掛けるぞ!」


コニー「わかった!」


サシャ「やりましょう!」


女型の巨人「」ニヤ


クリスタ「コニー!後ろ!」


コニー「え?」


ヒョイ


巨人「アー」パク


バキバキ


コニー「あああぁぁぁっっっっっっ!!」

ユミル「どっから湧いてきやがった!?」


クリスタ「壁は壊されてないのに…」


クリスタ「これじゃ、3年前と同じ…」

ジャン「コニー!今助ける!」ヒュンッ


サシャ「危ない!!」


女型の巨人「」パシ


プラーン


ジャン「ワイヤーを…」


ジャン「おい、てめぇ、まさか…っっっ!!」


ヒュンヒュンヒュン

サシャ「ああ…ジャンが…」


ヒュンヒュンヒュン プチッ


サシャ「ああ…」


クリスタ「そんな…」フラッ


ユミル「おい、クリスタしっかりしろ!」


ユミル(サシャの野郎も戦意喪失しちまってる)


ユミル(女型の巨人のほかにも…大体20体くらいか)

女型の巨人「」ジロ


サシャ「わ…私なんか食べてもおいしくないですよ…」


ユミル(ヤバい…このままじゃ全滅だ。こうなったら私が巨人化してクリスタだけでも逃がすか…)


女型の巨人「」ガシ


サシャ「ひぃっ!やだ…」ミチミチ

ヒュン シュン スパッ


サシャ「…ッ…..」


サシャ「…あ…あれ?」


ミカサ「ごめん、遅くなった」


サシャ「…ミカサ?」


リヴァイ「ずいぶん、派手にやられたな」


女型の巨人「ヴアアアーッ!」


リヴァイ「指と目玉くらいすぐに再生できるんだろ?」

ユミル「やっと援軍か…」


アルミン「クリスタっ!大丈夫っ!?」


クリスタ「...私…何もできなかった...」ボソ


エルヴィン「しかし…」


エルヴィン「この戦況はひどいな…」

アルミン「アニ…許せない…」


エルヴィン「女型の巨人はあの二人に任せる」


エルヴィン「残りのものたちで周りの巨人の討伐だ」

ミカサ「アニ…どうしてこんなことを」


女型の巨人「…」


リヴァイ「こいつは危険すぎる、容赦するな」


ミカサ「…はい!」


ヒュンッ シュッ


リヴァイ「ち、やたらと素早い奴だ」


リヴァイ「ミカサ!お前はうなじを狙い続けろ!」


リヴァイ「その隙におれがこいつの両脚の腱を切断する!」


リヴァイ「倒れた瞬間を狙え!」


ミカサ「はい!」ハァハァ

ヒュンッ ザシュッ ヒュン スパッ


女型の巨人「ッッ!?」ドカーン


リヴァイ「ミカサ!」


女型の巨人「ヴアァァァッッッ!」


ミカサ「耳が…痛い…!」


リヴァイ(ヤバい、奇行種がきやがった…)

リヴァイ「急げ!」


女型の巨人「...ミカサ...」


ミカサ「...え?」


女型の巨人「...エレンヲ タスケタイ?」


ミカサ「...何を言っている」


女型の巨人「...ワタシ ナラ」


女型の巨人「...エレンノキオクヲ トリモドセル」


リヴァイ「そんなやつに耳を貸すな!」

ミカサ(エレンの記憶を...........)


リヴァイ「ミカサ!集中しろ!」


女型の巨人「タスケタインダロ?」シュ~


リヴァイ(くそっ!早速再生が始まったか)


リヴァイ(一か八か奇行種を無視してアニにとどめを刺しにいくか.......)

ダダッ ヒュン


リヴァイ(いけるか…?)


ブォン シュッ


リヴァイ(!?奇行種ごと俺を薙ぎ払うつもりか)


リヴァイ(避けきれねぇ........)

バシュ グチャァ


リヴァイ(直撃は避けたが…脚が…)


奇行種「…スヒュー…スヒュー…」グチャリ


ミカサ「…リヴァイ兵長!」


リヴァイ「おい!敵から目を離すな!」


ミカサ(…しまった)

女型の巨人「」スッ


女型の巨人「...ゴメン ミカサ」


女型の巨人「...サヨナラダ」


ミカサ(...ごめんなさい...)


ミカサ(...あなたとの約束...守れなかった)


ミカサ(これじゃぁあの時と......)

┣¨┣¨┣¨┣¨ド ド  ドガァッ  


女型の巨人「!?」ドサッ


巨人化エレン「ヴォオオオオォォォォ!!」


女型の巨人「ッッ..」ビクッ


アルミン「あれは…」


エルヴィン「エレンなのか......?」ハァハァ

ミカサ「.....エレン!どうして.....?」


巨人化エレン「」ガブリッ


女型の巨人「ヴグッッッ」


バキャバキャ グチャリグチュッ


アルミン「すごい一方的だ.......」

女型の巨人「...エレ...」


グチャグチャ


女型の巨人「...ン...」シュワー


アルミン(蒸発した........)


アルミン(エレンが勝ったのか?)

ミカサ「エレン....なぜ巨人に.....」


ミカサ「また.....またエレンの体が壊れてしまう....」


巨人化エレン「」ズシズシ


ガシ 


駐屯兵士B「え?」


巨人化エレン「」パクリ


バキバキ グチャ

リヴァイ(あいつ今.....)


アルミン「エレンが.....」


エルヴィン「食ったのか...人間を...」


クリスタ「どうして?」ガタガタ


ユミル「あの野郎.....もう.....」

巨人化エレン「」ガシ


駐屯兵士C「やだ…やめてくれ…!うっ…」


バキ グチャグチャ


兵士たち「「逃げろー!」」


ミカサ「どうして...エレン...」


ミカサ「一番巨人を憎んでいたあなたが.....」


ミカサ「どうして......巨人と同じことをしているの......」

リヴァイ(クソッ.....脚が動かねぇ.....)


リヴァイ「聞こえるかミカサ!」


ミカサ「!」


リヴァイ「このままやつを放っておくわけにはいかん!」


リヴァイ「......お前がエレンを殺せ!」

ミカサ「..........」


リヴァイ「なんのために、お前はエレンの監視役になった!」


リヴァイ「責務を果たせ!!」


ミカサ「..........」


リヴァイ「ミカサ!!」


ミカサ「......わかりました.......」

巨人化エレン「ヴヴヴァアアアア!」


巨人化エレン「」ガブ 


クチャクチャ


アルミン「エレンが人を.......何人も」


エルヴィン「こうなってしまった以上...彼も討伐対象だ」


エルヴィン「我々は全力をもって、エレンを始末しなければならない」


アルミン「そんな.......」ガクッ

ミカサ「.....エレン」スタッ


巨人化エレン「」ジロ


ミカサ「.......」


ミカサ「.....エレン.....またあなたに助けてもらった」


ミカサ「結局、いつも肝心なところで助けてくれるのはエレン、あなたの方だ」


ミカサ「私のこと、わかる?」

巨人化エレン「.......」


ミカサ「.......」


巨人化エレン「」スッ


リヴァイ(エレンの野郎...跪いたのか...?)


ミカサ「エレン......?」


巨人化エレン「.....ミカサ」


ミカサ「...覚えてるの...!?」


巨人化エレン「....オレヲ...コロシテクレ.....」


ミカサ「......え......」

巨人化エレン「......オレハモウ..........ニンゲンジャナイ...........キョジンダ.........」

ミカサ「.............エレン.................」

巨人化エレン「.........コロシテクレ..........」

ミカサ「......」

巨人化エレン「........タノム」

ミカサ「.............」

ミカサ「............わかった」

巨人化エレン「....ワルイ....」


巨人化エレン「.....キツカッタダロ....」


ミカサ「....ふっ、エレンはやっぱりエレンだ」


ミカサ「エレン、あなたからはたくさんのものをもらった。だから心配しなくていい」


ミカサ「私なら大丈夫。もう二度と絶望などしない」


巨人化エレン「...アア」

ミカサ「この世界は残酷だ....」


ミカサ「そしてとても美しい...」


ミカサ「だからきっと....」


ミカサ「何度生まれ変わっても、そのたびにエレン、あなたのことを好きになるだろう」


巨人化エレン「....」


ミカサ「だから、もう泣かないで...エレン...」


スパッ


巨人化エレン「...アリ...ガトウ...」


ミカサ「エレン、いつかまた会おう...」


ミカサ「...きっと...」

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ミカサ「─エレン」


ミカサ「エレン!!」


エレン「ん...?」


ミカサ「起きて」


ミカサ「もう帰らないと日が暮れる」


エレン「......?」

エレン「...あれ?」


エレン「ミカサ...お前...」


エレン「髪が伸びてないか...?」


ミカサ「そんなに寝ぼけるまで熟睡してたの?」


エレン「イヤッ... なんかすっげー長い夢を見ていた気がするんだけど.......」


エレン「何だったっけ思い出せねぇな...」


ミカサ「エレン...?」


ミカサ「どうして泣いてるの?」


エレン「え...?」


- End -

完走できてよかった!

読んでくれた人ありがとうございました!

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