咲「次鋒戦と副将戦、無くなっちゃうんですか?」(784)

部室

咲「優希ちゃん、それロンだよ」ニコッ

優希「げぇ、跳満直撃でまた最下位だじぇ……」

まこ「優希は相変わらず後半集中力が足りんのう」

優希「うぅ……タコスパワーが完全に切れたじぇ……」

和「そういえば、須賀君遅いですね……」

久「咲、何か聞いてる?」

咲「いえ、何も……」

咲(京ちゃんどうしたんだろう……。 私より先に教室を出た筈なのに……)


ドア「がちゃっ……」


まこ「おっ、来たか?」

咲「京ちゃん遅いよっ! 何やって……」




黒服サングラスの男達「失礼します」ゾロゾロ

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黒服「……」

黒服2「……」

黒服3「……」

黒服4「……」

黒服5「……」

黒服6「……」

黒服7「……」



咲(ひぃ……)カタカタ

優希(一体何なんだじぇ!?)ガクガク

和(この方達は一体……)ブルブル

まこ(どこの組のモンじゃ……?)

久「あ、あのー……どちら様でしょう?。。。」

黒服「……」

久「失礼ですが、校内への部外者の立ち入りは……」

黒服「……清澄高校麻雀部」

久「えっ?」

黒服「竹井久様、染谷まこ様、原村和様、片岡優希様、宮永咲様」

黒服「以上5名で間違いありませんね?」

久「え、ええ……」

黒服「驚かせてしまって申し訳ございません、どうぞ楽にしてください」

優希「お、おまえらは何者なんだじぇ!?」

咲(優希ちゃんっ……!)

和(優希っ!)

黒服「突然ですが、今日は皆様に重要なお知らせがあって参りました」

久「……重要なお知らせ?」

黒服「はい」

そう言うと、黒服は何やら合図をした。

数人の男達が軽く頷いた後、ドアから出て行き、
暫くすると、超特大の薄型モニターを運んで戻ってきた。

コンセントは不要らしい、その画面を5人に向け、黒服は言った。



黒服「それでは、我等が神のお言葉をお聞きください」

『あっ……あっ……テスト……テスト……』

そこには、疲れ果て生気を失った様子の女性が一人映し出された。

久(綺麗な人……この人が神……? それに、どこかで見た様な……)

優希(美人だけど、凄くくたびれた感じのお姉さんだじぇ……)

まこ(何かのドッキリかのう……?)

和(……意味が分かりませんね)

咲()カタカタカタカタ


『清澄高校麻雀部の皆さんこんにちは、この世界の創造神、リツベです』


小林立『突然ですが、皆さんに残念なお知らせをしなくてはなりません』




小林立『私は……この世界を……縮小する事にしました……』

まこ(世界を縮小……? 一体何の話じゃ???)



小林立『〝咲〟は私の予測を遥かに超え、膨張し過ぎたのです』



咲(えっ、私?!)カタカタ



小林立『このままだと、〝咲〟は制御を失い、その全てが消滅するでしょう』

小林立『最悪のシナリオを未然に防ぐ為、私はある結論に至りました』




小林立『この世界を守る為に、各校麻雀部員2名の命を頂きたいと思います』




小林立『それでは、皆さんの幸運を祈ります』

モニターの画面に、テレビ放送終了時に流れるカラーバーが表示された。

久「……」

まこ「……」

和「……」

優希「……」

咲「……」カタカタ

黒服「……」

和「何ですかこれは……。全く意味が分かりません」

久「世界を守る為に、各校の麻雀部員2名が死ぬって事?」

まこ「アホらし。っちゅうか、そんなんで世界が救えるとも思えんがの」

優希「なーんか胡散臭いじぇ」

咲「……」カタカタカタ



黒服「神は少々お疲れのご様子なので、私が代わりに説明させて頂きます」

久「あー、分かり易く簡潔にお願いするわ」ヤレヤレ



黒服「皆様は、〝咲〟という漫画のキャラクターなのです」キリッ

久「……はっ?」

優希「〝咲〟って、もしかして咲ちゃんの事?」

黒服「イエス。宮永咲様は、この漫画の主人公です」

咲「へっ? 私が主人公……???」

和(確かに、超絶美少女である咲さんが主人公というのは納得ですね)

久「あら、私が主人公じゃないの? ざ~んねん」

まこ「わりゃ、どちらかと言えば悪役向きじゃけんのぉ」

久「えぇっ~?! ひどっ!」

黒服「話を続けてよろしいですか?」

久「あ、どうぞどうぞ」

黒服「〝咲〟は、美少女達が高校生麻雀の頂点を目指す物語です」

久「美少女達……ねぇ」

優希「確かに〝美少女〟だじぇ!」ウムッ!

まこ(わしも当然その中に含まれとるんじゃろうな?)ドキドキ

咲(美少女なんて……)テレテレ

和(顔を真っ赤にして照れてる咲さん……アリですねっ!)

黒服「〝咲〟は評判も良く、空前の大ヒット作品となりました」

優希「ふむふむ、私が出てるんだから、当然の結果だじぇ!」

黒服「ところが、この作品には2つの難題があったのです」

久「難題?」

黒服「はい、それは……」


黒服「多過ぎる登場人物達と、複雑化する闘牌描写です」バーン

黒服「物語には、個性ある魅力的なキャラクターが必要ですが、
   その性格や背景を設定するのに、膨大な労力が掛かります」

黒服「そして、その登場人物達が、今度は舞台で麻雀を打つ訳ですが、
   その時に下手な闘牌をしては、全てが台無しになってしまいます」

黒服「各キャラの個性を生かした、刺激的かつ感動的な闘牌を演出しなければならず、
   その構成を考えるのに、また膨大な時間と労力が必要となってしまうのです」

久「……それって、私達が自分で打っていると思っていた麻雀は、
  全てリツベ神が描いた筋書き通りだったって事になるわよね?」

黒服「イエス」

久「って事は、私が悪待ちで和了り易いのは、リツベ神の意思って事?」

黒服「イエス」

咲「私が嶺上開花で和了れるのも、リツベ神の……」

黒服「イエス」

まこ「まさか、優希の東場の爆発力も……」

黒服「イエス」

優希「のどちゃんのオッパイも……」

黒服「イエス」



和「……」

黒服「神は寝る間も惜しみ、この作品の完成に力を注いできました」

黒服「ですが、無理が崇り、体調を崩し、遂には入院する羽目に……」

和(神も入院するのですか……はぁ……)

久「詰まる所、このままだとリツベ神の体力が限界でヤバイって事?」


黒服「イエス」


黒服「このまま神が病に伏し、物語の続きが描かれなければ、
   そう遠くない未来、この世界は崩壊(連載終了)するでしょう」

俺「なんだってー!(AA略)」

まこ「それで、登場人物を減らして手間を減らそうって訳か」

黒服「イエス」

黒服「こんなにも登場人物が増えてしまった原因は、
   〝団体戦は5人で行う〟という大会ルールにあります」

黒服「県大会はともかく、全国大会が始まると、その数は一気に増大しました」


優希「へっ?」

久「ちょっと待って。全国大会はおろか、まだ県大会すら始まって無いわよ?」


黒服「いえ、本当の〝咲〟は全国大会準決勝まで終わっています。
   しかし、そこで神が倒れてしまった為、以降は描かれず……」




黒服「 こ の 世 界 は 崩 壊 し ま し た 」

咲()ゾクッ

久「あははっ、世界が既に崩壊しているですって?」

優希「……意味分かんないじぇ」シラー

まこ「じゃあ、ここにいるわしらは幽霊か何かかの?」

和「そんなオカルトありえません」キリッ

黒服「……」

黒服「この世界は一度破滅を迎えました。残念ながら、これは紛れも無い事実です。
   しかし、神が自らの雀力をもって時間を巻き戻し、〝咲〟を再構築したのです」

優希(ふあぁ……。う~、なんかもう飽きてきたじぇ……)

和(この話、いつまで続くのでしょうか……)

まこ(仕掛け人は誰かのぅ)

咲(……)カタカタカタカタカタ

久「……まぁ、大体話は理解したわ」

久「今年の夏の高校生麻雀大会の団体戦は、5人から3人になるって事ね」

黒服「イエス」

優希「ん? そうなの???」

まこ「わりゃ、話の流れを読まんかい……」

和「リツベ神(笑)が、〝各校麻雀部員2名の命を頂きたい〟と言ってましたからね」

優希「そだっけ?」ハテ?

咲「私達の中の2人が……」ガクガク

和(こんな突飛な話を真に受けて震える咲さん可愛い)モッコリン

久「いくつか気になる事があるのだけれど、質問してもいいかしら?」

まこ(あ、久の奴、悪い顔になりよった)

黒服「構いません。どうぞ」

久「貴方さっき、咲が主人公って言ったわよね?」

黒服「イエス」

久「咲が主人公って事は、〝咲は絶対に死なない〟って解釈でいいのかしら?」ニヤッ

咲「!!」

黒服「……」






黒服「ノー」






咲「っ!?!?」ビクッ

優希「ええ? 主人公が死んじゃったら、物語が終わっちゃうじぇ?」

和「主人公である咲さんが死んでも良いと? 説明を希望します」


黒服「……宮永咲様は、〝現在〟この物語の主人公でありますが、
   この物語の主人公が〝宮永咲様でなければいけない〟という事はありません」

まこ「ふむ」

黒服「故に、宮永咲様以外の方が主人公になる可能性もあります」

咲()ガタガタガタ

優希「という事はっ! 私が主人公になる可能性もあるのか??」

黒服「イエス」

咲()ガクガクガク


まこ「(あんまり咲を怖がらせるのはやめんしゃい……)」

久「(だって可愛いんだもん。あんなに震えちゃって……抱き締めたいわ~)」

和(同感です)

まこ(こいつ直接脳内に……!?)

咲()ブルブルブル

久(流石にちょっとやり過ぎたわね……)

久「ねぇ」

黒服「はい?」

久「試合に出ないのなら、死ぬ必要は無いんじゃない?」

咲「っ!!」

咲「そっ、そうですよ! 別に死ななくても良いじゃないですか!」

黒服「いえ、それは無理です」

咲「どうして……」

黒服「〝魂収容の限界値(ソウルキャパシティ)〟があるからです」

優希「そうる……きゃぱしてぃ???」

まこ「なんじゃそりゃ?」

黒服「漫画の世界に存在できる魂(人間)の質量には限りがあります」

久「魂の……〝質量〟??」

黒服「魂の質量は、個人によって大きく異なります。
   背景の一部になっている様なエキストラ達の魂はごく僅かですが、
   物語の中枢を担う貴女達の様な方々の魂の質量は莫大なのですよ」

黒服「現在〝咲〟の世界では、この質量が限界値を超え、溢れ出ている状態なのです」

優希「溢れ出ると……どうなるの?」

黒服「存在を忘れ去られたり、ある筈の描写が消えてしまう人間が発生します」

黒服「それらが頻繁に発生すると、世界が変質・崩壊する危険性が高まるのです」

咲「そんな……」ヘナヘナヘナ

黒服「〝咲〟の世界で最も大きな魂を持つ人間がどういう者達か、分かりますか?」

咲「高校生麻雀部の……レギュラー……?」カタカタカタ

黒服「イエス」

久「風越みたいな部員が多い所でも、必ずレギュラーが2人死ぬのかしら?」

黒服「イエス」

まこ「じゃあ逆に、麻雀部員でも、補欠やそれ以下なら助かるって事かの?」

黒服「……ノー」

黒服「助かる可能性は高いと思われますが、人員削減の対象になる事態も有り得ます」

まこ「ほう……」



部室に不気味な沈黙が流れた……。

校内放送「完全下校時刻になりました。
     校内に残っている生徒は、速やかに下校してください」


静寂を破ったのは、下校時間を知らせる校内放送。
穏やかなメロディが、麻雀部の部室に響いている。


久「あら、もうこんな時間。今日の部活はここまでにしましょう」

まこ「お、おう」

優希「結局、京太郎は来なかったじぇ」

和「連絡もありませんでしたね」

まこ「咲も帰る準備をしんしゃい」

咲「は、はい」


黒服「……」


久「……ちょっと、退いてくれないかしら?」


黒服「……」


帰宅しようとする久の前に、黒服の男が立ち塞がった。
彼女が幾ら睨みつけても、黒服の男はその場を動かない。

痺れを切らし、強引に進もうとする久。
黒服の男は、そんな彼女の胸に張り手を喰らわせた。

ドンッという鈍い音と共に、久の体は後方へ飛ばされた。


久「かっ……はっ……っっっ!!!」

優希和咲「「「部長っっ!!」」」

1年生3人が、久の元へと駆け寄った。

久「……まこっ!」

咳き込み、苦しみつつも、振り絞る様に声を出す久。
まこは久の思考を読み、携帯から警察に通報を試みた。

まこ(つながれ……はよつながらんか……っっっ!)

プーップーップー

幾ら掛け直しても、電話は一向につながる気配がない。
焦るまこを、黒服の男達は、ただじっと見詰めていた……。

和や咲、優希も、自宅や友人に電話を掛ける。
しかし、誰一人電話がつながる事は無かった。


黒服「……無駄です。皆様の携帯は、既に隔離済みですから」


久(……隔離?)

黒服「この部屋から出る方法は1つだけ……」

黒服「我々の定めたルールに基づき、皆様の中から〝生贄〟を2名選出して頂きます」

黒服のその言葉に、5人の少女達は身震いした。
彼女達は、今やっと事の重大さを理解したのだ。

これは決して冗談などではない。
彼等は〝本気〟なのだと。

それまで強気だった久が、歯をガチガチと震わせている。
その事が、他の4人に、より一層の恐怖を与えた。

5人は抱き合い、小さく固まり、寄り添っていた。
強く抱き締め合う事で、互いの震えを抑えようとしたのだ。

相手は屈強なる男7人。
女5人でどうにかできる状況ではない。


久は女である自分の弱さを痛感した。

まこは久に縋る事しかできなかった。

和は目を瞑り、ただ只管祈っていた。

優希は大声を上げ泣きじゃくった。


咲(……)


咲は、この場に居ない京太郎の事を想っていた。
彼は今、何処にいるのだろう。無事なのだろうか。


黒服「……」

黒服の男達は、彼女達に何かする訳でもなく、微動だにしない。


黒服「生贄選出のルールを説明してよろしいですか?」


5人「……」


5人に黒服の声は届いていなかった。


黒服「……」

黒服「……」



ドア「バーン」



5人「!!?」



次の瞬間、ドアが勢い良く開き、金髪の少年が飛び込んできた。

京太郎「うおおぉぉおおぉぉぉおぉぉおおおおっっっっ!!!」

咲「京ちゃんっ!」

咲「っ!!?」

京太郎の額からは、真っ赤な血が大量に流れ出ていた。
しかし、彼はそれを物ともせず、鉄製のバットで黒服に襲い掛かる。


京太郎「うららあああぁあぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!!」


強烈な一撃が、黒服の後頭部に炸裂する。


ガキンッ!


まるで金属と金属がぶつかりあう様な音がした。
その衝撃で、黒服のサングラスが地面に落ちる。

黒服は、怪しく赤く光る瞳で京太郎を凝視した。


京太郎「早くっ! みんなここから逃げるんだっ!」


だが、皆、恐怖で足が震え、その場から動く事さえできなかった。
刹那、ドアから入ってきた8人目の黒服の拳が、京太郎の頭部を強打した。

京太郎「がっ……」

京太郎はその場に崩れ落ちた。

黒服「……これはどういう事か」

落ちたサングラスを掛け直し、黒服が黒服8に問い掛ける。

黒服8「申し訳ございません、須賀京太郎様の説得に失敗しました」

黒服「……」

黒服8「これ以上暴れられない様、手足を破壊します」

そう言うと、黒服8は、朦朧としている京太郎の右腕を両手で掴み、
まるでネギを折るかの如く、簡単に、京太郎のそれを圧し折った。



ボギッ

京太郎「ぐっ……ぐああぁぁぁああぁぁぁあああっっっ!!!」

京太郎の悲鳴が部室内に響き渡る。

黒服8は表情一つ変えず、今度は左腕を掴もうとした、その時!


咲「うあああぁぁぁぁあああぁぁぁあああああっっっ!!!」


突然、咲が叫び声を上げ、黒服8に飛び掛かった。


咲「京ちゃんに酷い事しないでよおおおぉぉおぉおおお!!」


黒服8は体勢を崩し、その場に仰向きに倒れた。
その上に咲が跨り、叫びながら黒服8の顔面を連続殴打した。

京太郎「……さ……咲っ!」


咲は殴る……!自らの拳で……!殴る……!泣きながら……!只管殴打……!


咲の拳からは血が流れ出していた。
黒服8は動かず、ただじっとしている。

咲が右腕を振り上げ、渾身の一撃を放とうとしたその時、黒服が咲のその腕を掴んだ。

黒服「申し訳ございません、宮永咲様……」

その言葉に咲は我に返った。
黒服8の上から退き、京太郎の元へ駆け寄る。

咲「京ちゃん……京ちゃん……」

泣き崩れる咲を、京太郎は左腕で抱き止めた。


京太郎「大丈夫だ、心配すんな……」

黒服8「……」

静かに立ち上がる黒服8の前に、黒服が立ち塞がった。

黒服「お前は首だ」

そう言い放つと、黒服は拳を振り上げ、黒服8の顔面に一撃を加えた。
その衝撃で黒服8の頭部はもげ、ガラスを突き破って校舎外へ吹き飛んだ。


首を失った胴体が音を立て崩れ落ちる。


京太郎「やっぱりこいつ……人間じゃなかった……サイボーグだ……!」

黒服8を始末した黒服が、京太郎に頭を下げた。

黒服「申し訳ございません、須賀京太郎様……」

京太郎「俺に謝る必要は無い……。それより、みんなを解放しろ」

黒服「……それはできません」

京太郎「なぜだっ!?」

黒服「それは黒服8が、既に貴方に申し上げた筈です」

京太郎「あんな説明、納得できるかよっ!」


京太郎は鬼の形相で黒服を睨み付けた。
暫く沈黙が続き、黒服がゆっくりと口を開く。


黒服「須賀様が納得できるかどうかは、問題ではありません」


京太郎「なんだと……?」

黒服「清澄高校麻雀部、レギュラー2名の処刑……。
   非常に残念ですが、これは既に決定事項なのです。
   私にも、須賀様にも、この運命を変える事はできません」

京太郎「……てめぇ、ふざけんなっ!」

黒服「これ以上抵抗を続けるのであれば、私も貴方を傷付けなくてはなりません」

咲「やめてっ! これ以上、京ちゃんを傷付けないで!」

咲「お願い……します、何でも……しますから……」

黒服「ん? 今、何でもするって言ったよね?」

咲「はい……」


黒服「それでは、この鉄紐で須賀様を拘束してください」ジャラジャラ


黒服「須賀様が暴れなければ、我々も彼に手を出しません」

咲「分かりました……」

京太郎「やめろ……やめろ咲……」

咲「ごめんね、京ちゃん……京ちゃんの為だから……」ジャラ


頭部のダメージで上手く体を動かせない京太郎は、
為す術も無く、咲に拘束されてしまった。


黒服「……お茶でも入れてきましょう」

それから30分は経っただろうか。
咲以外の4人も、ある程度平静を取り戻した。

優希「うぅ……京太郎……ごめんなさい……」

優希「私、怖くて……動けなくて……京太郎を助けられなかった……」

和「ごめんなさい……ごめんなさい……私……私……」


京太郎「優希も和も、そんな事、気にすんなよ……」


久「ごめんね須賀君……。部長なのに、私も、何もできなかった……」

まこ「先輩として情けない……すまん、京太郎……」


京太郎「あーもう、やめやめ! この話はもう終わりにしましょう!」


京太郎は痛みを堪え、明るい笑顔を見せた。

事態は決して好転などしてはいない。
けれど、皆の不安を煽らない様、京太郎は普段の姿を演じていた。


咲「…………。」




黒服「それでは、生贄選出のルールを説明します」

まこ「ここまできたら、もう腹を括るしかないじゃろ……」

和「どういう結果になっても、う、恨みっこは無しです」カタカタ

久「ええ……」

優希「し、仕方ないじぇ……」ブルブル

咲「そう……だね……」



京太郎(みんな……)



黒服「それでは皆様、モニターをご覧ください!」


===========

1:

2:

3:

4:

===========


黒服「これから皆様に、この様な紙が配られます」


黒服「この紙に、自分以外の名前を、上から順に、3名〝以上〟書いて頂きます」

まこ(なんじゃ、それだけか……?)

優希(どういう事だじぇ……?)

和(名前を書くだけ……ですか)

久(一体これは……)

咲(……)

黒服「1の所に名前を書かれた方は1P
   2の所に名前を書かれた方は2P
   3の所に名前を書かれた方は3P
   4の所に名前を書かれた方は5P」

黒服「それぞれポイントが加算されます」

黒服「ただし、名前を書かれなかった方は0P、ポイントは加算されません」

黒服「また、4人目の名前を書いた方は、自身に2Pが加算されます」

黒服「この様にして、5人で互いにポイントを与え合い、
   獲得ポイントの一番高かった方が、1人目の生贄となります!」

久 「……っ!!」
まこ「……っ!!」
和 「……っ!!」
優希「……っ!!」
咲 (……)



黒服「分かり易い様に、具体例を挙げて説明させて頂きます」

つまり自分を書いて誰か一人を守るか、自分を書かないで自分を守るか選べって事か

黒服「例えば、竹井久様がこの様に書かれた場合……」

==========
1:染谷まこ +1P
2:原村和  +2P
3:片岡優希 +3P
4:
==========

黒服「宮永咲様は名前を書かれなかった為、ポイントは加算されません。
   また、4人目が空欄の為、竹井久様にもポイントが加算されません」

宮永咲 0P
竹井久 0P



黒服「次に、染谷まこ様がこの様に書かれた場合……」

==========
1:宮永咲  +1P
2:原村和  +2P
3:片岡優希 +3P
4:竹井久  +5P
==========

黒服「4人目を記入した為、染谷まこ様自身にも2Pが加算されます」

染谷まこ +2P



黒服「この竹井久様と染谷まこ様の結果を加算すると、この様になります」

========
片岡優希 6P
竹井久  5P
原村和  4P
染谷まこ 3P
宮永咲  1P
========

>>38
黒服「申し訳ございません、自身のお名前を書く行為は認められていません」

麻雀ですらないというのが悲劇的

黒服「実際はこれを5人分行う訳ですが、今回はこの2人だけだと仮定しましょう」

黒服「この場合、最も獲得ポイントの多い、片岡優希様が1人目の生贄となります」

黒服「1人目の生贄が確定した時点で、すぐに処刑も執行されます」

黒服「1人目の処刑が執行された後、2人目の生贄を決めます」

黒服「2人目の生贄を決めるのは、ポイントの最も少なかった〝宮永咲様〟です」

黒服「宮永咲様は、自身や他者の〝ポイントに関係なく〟、
   竹井久様、染谷まこ様、原村和様の中から1名を生贄に指名する事ができます」

黒服「2人目の生贄が確定したら、1人目と同じ方法で処刑が行われます」

黒服「2人の処刑が終了した時点で、皆様はこの部屋から解放される事となります」

>>43
?「麻雀がよかったなぁ……。私以外、みんな雑魚だし」ニコッ

黒服「最後に、稀なケースですが……」

黒服「最もポイントの多い方が複数出てしまった場合と、
   最もポイントの少ない方が複数出てしまった場合です」


黒服「まずは前者から……」


黒服「最もポイントの多い方が2人の場合、
   その2人がそのまま生贄となります」

黒服「最もポイントの多い方が3人の場合、
   残りの2人が話し合って、3人の中から1人を救います」

黒服「最もポイントの多い方が4人の場合、
   残りの1人が生贄を2人選ぶ事になります」
   

黒服「続いて、後者です」


黒服「最もポイントの少ない方が2人の場合、
   2人目の生贄を決める時は相談し、自分達以外から1人選びます」

黒服「最もポイントの少ない方が3名の場合、
   その時点で、残りの2人が生贄となります」

黒服「最もポイントの少ない方が4名の場合、
   1名を処刑した後、再び4人で再投票を行います」


黒服「前者と後者が同時に条件を満たす場合、前者が優先されます」
   


黒服「上記に無い、想定外の事態が発生した場合には、
   その都度、適正かつ公平な対応をさせて頂きます」

つまり下手にやったら生け贄増えちゃうのか

黒服「何か質問はありますか?」

咲「京ちゃんは……」

咲「京ちゃんは救われるんだよね……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


黒服「イエス。須賀様の生命は保障されております」


京太郎「……理由を……理由を教えろ……」

京太郎「なぜ、俺は……俺だけは、無条件で救われるんだ?」


黒服「須賀様には、新しい〝咲〟の世界で、重要な役割を担って頂くからです」


京太郎「は……? 麻雀最弱の俺に、どんな役割があるってんだ……?」



黒服「それは……」

>>53
黒服「麻雀部レギュラー部員から選出される生贄は、必ず〝2名〟となります」

黒服「それ以上に増える事はありませんし、減る事もありません」

黒服「主人公(ヒロイン)の恋人役です」

咲「っ!?」

優希「なっ!?」

久「っ!!」

まこ「なんじゃって?!」

和「須賀君が……恋人ですって?」

黒服「イエス」


黒服「須賀様は、〝咲〟の新しい主人公と大恋愛の末、結ばれる運命にあります」


京太郎「ちょっ、ちょっと待てよ! 俺の意思はどうなるんだよ!?」

京太郎「相手が誰であれ、俺は、その〝新主人公〟とやらに惚れちまうってのか!?」

黒服「イエス」

京太郎「今、別の奴を好きでも、そいつが主人公じゃなかったら結ばれないのかよ!?」

黒服「イエス」

黒服「須賀様の、女性に対する外見や性格の好みは、
   新しい〝咲〟の主人公に最も適合する様に、改変される事になります」

京太郎「なん……だと……?」

優希「っっっっっ!!!!????」

咲「ッッッッッ!!!!!」

京太郎「で、でもっ! 主人公が俺を好きにならない可能性も……」




黒服「ノー」

黒服「現在、清澄高校の女子麻雀部員達は、皆、程度の差はあれ、
   須賀様に対し、恋愛可能規定値に達する程度の好意は抱いています」


京太郎「えっ……?!」

和「なっ???!!!/////」

久「ちょっ!!!!???////」

まこ「げぇ!?!?!?////」

優希(そ、そんなぁ……)

咲「…………」ザワ…ザワ…

京太郎「はぁっ?! 嘘だろそんなの!?」

黒服「ノー」

黒服「長身、イケメン、爽やか、細かい気遣い、料理上手、甘い声等々。
   須賀様が持つ、女性から好かれる要素は、決して少なくありません」

黒服「よって、須賀様に対する現在の好意レベルは、適正の範囲内であるかと」


京太郎「……////」


京太郎は頬を紅潮させ、静かに俯いた。

優希(うぅ……のどちゃんや部長までが、京太郎の事を好きだったなんて……)

優希(結局、私には〝咲〟の主人公になるしか、京太郎と結ばれる道は……)


優希「質問、私はどうすれば〝咲〟の主人公になれるんだじょ?」


黒服「まず……宮永様が生き残った場合、主人公は必ず宮永様になります」



咲「えっ!?」

和「っ!!」

まこ「はぁ?」

久「なっ……」

優希「そ、そんな……」ヘナヘナ


黒服「これは、リツベ神の意思、及び宮永様の〝魂の質量〟によって確定しています」

黒服「よって、宮永様が生贄になり、死亡しない限り、
   他の方々は〝咲〟の主人公になる事ができません」

京太郎(な、なんだって……? それだと咲は……)


久「で……、咲が生贄になった場合、誰が主人公になるのかしら?」


まこ「なっ! おまえ……っ!」

和(そんな事を、よく口に出して言えますね……)

優希(部長……。で、でも、正直、私も気になるじぇ……)



黒服「宮永様が生贄となった時、ポイントが一番少ない方が新主人公になります」

久「……」

まこ「……」

和「……」

優希「……」

咲「……」ゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォ


黒服「他に質問はありますか?」

咲「はい」

黒服「どうぞ」



咲「私達の記憶はどうなるのかな?」



和(さ、咲さん……?)



咲「これって、死んで欲しい人に、沢山のポイントを入れるって事でしょ?」

黒服「基本的にそうなりますね」

咲「だとしたら、後々軋轢が生じる可能性もあるよね? 色々とさぁ……。
  恨みっこ無しって言っても、そんな簡単に許せる事じゃ無いと思うんだけどなぁ」

久「それなら、誰が誰を書いたのか、非公開にしたら?
  黒服さんしか書いた紙を見なければいいんじゃない?」

咲「はぁ? 駄目に決まってるじゃないですか、そんなの……」

久「えっ?」



咲「だって、黒服さんが本当に公平かどうかなんて、誰にも分からないじゃないですか」ニコッ



黒服「」ゾクッ

つまり主人公になるには咲を生け贄にしなきゃいけないのか

>>68
黒服「イエス」

咲「黒服さんが、都合の良い様に、勝手に名前を改竄するかもしれないよ?」ニコッ

優希「で、でも、公開しちゃうと、2人目の生贄が選ばれる時に大変だじぇ……?
   もし、自分が沢山ポイントを入れた人が、生贄を選ぶ側になっちゃったら……」

咲「……何言ってるのかな……。そんなリスクは当たり前、自己責任、自業自得だよ。
  相手にポイントを入れたけど、自分は殺されたくないなんて、最低の人間だよ?」

優希「う、うぅ……」

優希は唸り声を上げながら、お腹を抱え、その場に蹲ってしまった。

和「大丈夫ですか優希……? 気をしっかり持ってください……」


優希(和ちゃんの手、震えてるじぇ……)
   
優希(そうだ、みんな怖いんだ……。私だけじゃない……。
   部長も染谷先輩ものどちゃんも……咲ちゃんだって……)


優希「ありがとうのどちゃん、私はもう大丈夫だじぇ」


和「そうですか……(優希が元気を取り戻せて良かった……)」


咲「……」ゴゴゴゴゴ……


久「た、確かに、咲の言う事も一理あるわね……」

まこ「それに、考えたくはないが、もし自分が生贄に選ばれたとしたら……、
   誰が自分を怨んでいたのか分からんと、死んでも死に切れんからのぉ……」

咲(考えたくないって……必ず2人は選ばれるんですよ? 染谷先輩……)



咲「で、結局、そこの所はどうなるのかな? 黒服さん……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ただの百合アンチか

黒服「申し訳ありません、話すタイミングを逃して言い出せなかったのですが……」

黒服「紙は原則、公開される決まりになっております。
   理由は、公正であると皆様に納得して頂く為です」

黒服「いくら私自身が公平・公正であると言っても、
   それを皆様に証明する術はありませんからね」

黒服「記憶に関しては、我々が関係した全ての事象が削除されます。
   現在の須賀様の怪我も完治させますので、どうぞご安心を……」

咲「うん、それだけ分かれば、私は十分かな」

黒服「他に、何か質問のある方は?」

久「……」

まこ「……」

和「……」

優希「……」

咲「……」


黒服「何か聞きたければ、その都度、お声掛けください」


黒服「それでは始めましょう……」

>>73
黒服「代筆されてる>>1は、ノンケも百合もレズもゲイもいけるらしいです」

黒服「ただ、ホラーとかミステリー関係が大好物との事です」

============

1:

2:

3:

4:

============


久、まこ、和、優希、咲に、それぞれ紙とペンが配られた。


制限時間などは特に決められていない。
考える時間は十分にある。

久は指先でクルクルとペンを回していた。

まこはペンを口に咥え、苦い顔をしている。

優希と和はただボーっと天井を見詰めていた。

咲はペンを持ったまま、紙をじっと見ている。


その様子を、京太郎は複雑な心境で眺めていた。



流れる静寂……それを断ち切ったのは……黒服の男だった。



黒服「それでは、途中経過を発表させて頂きます」

一同は驚きの表情で黒服を見た。

久「はい……?」

優希「まだ何も書いてないじぇ?」

まこ「……どういうことじゃ?」

和「せ、説明を要求します!」


咲「……」



黒服「これが、現在の皆様のポイントでございます」



黒服が特大モニターを指差した。
画面が白くなり、赤い文字が浮かび上がってくる。


===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 0P 

竹井 久  : 1P

片岡 優希 : 2P

原村 和  : 4P

染谷 まこ : 5P

===========


まこ「なっ……!」

久「誰か投票したの?」

優希「私じゃないじぇ!」

和(私が……4P?!)クラッ



咲「……」

黒服(どうしよう、これは安価スレで、まだ誰も投票してないんだけど、
   異世界の電子掲示板では既に誰が投票したのかの考察が始まっちゃったよ……)ガクガク

咲「私は0Pかぁ……」ニヤニヤ

まこ「……これは咲がやったんか?」

優希「隠しても、咲ちゃんが0Pだからバレバレだじぇ!」

咲「何怒ってるのかな……? 優希ちゃんは2Pだよ?
  全体で見れば、全然良い方だと思うんだけどなぁ……」

優希「ポイントの問題なんかじゃない!」

咲「はぁ? 意味分からないよ、優希ちゃん……」

優希「~~~~っ!」

和「落ち着きなさい優希っ!」

優希「で、でも……!」

久「……それは咲が書いた結果じゃないわ」

優希「へっ?」

まこ「どういう事じゃ……」

和「点数を良く見てください、優希」

優希「点数……?」

久「もし、咲が書いたとしたら、点数が合わないでしょう?」

優希「あ……っ!」

和「咲さんが3人の名前を書いたとしたら、
  咲さんを含めた2人が0Pになる筈です」
  
和「けれど、0Pが咲さん1人だけになっています
  つまり、これは3人の名前が書かれた物ではありません」


和「次に、4人の名前を書いた場合を考えますと、
  咲さんは2Pになっていなければなりません」

和「しかし、2Pなのは現時点で優希のみ……」

優希「ち、違うっ! 私はまだ書いてないじょ! 本当だじょ!」

咲「くくっ……くくくっ……ぷぷっ……」

優希「さ、咲ちゃん……?」



咲「優希ちゃんさぁ……和ちゃんのポイントを良く見ようよ……」

優希「のどちゃんは……4P?」

咲「そこで優希ちゃんに問題です。どういう風にすれば、4Pつける事ができるかな?」

優希「4Pをつけるには……あれっ? 一回で4Pつけるのは無理だじぇ!?」

久「そう、最初の一回でつけられるPは、0、1,2,3、5の5種類だけ」

まこ「なるほど、つまりこれは、わしらの中の誰かがつけたものじゃないと」

和「そうなりますね……」

まこ「すまん、咲……。ちょっと混乱しとった……」

優希「うぅ、ごめんなさい咲ちゃん……」

咲「ううん、気にしないで。どうせ、これから本当に書く事になるし」ゴゴゴゴッ

久 「」ゾクッ
まこ「」ゾクッ
和 「」ビビクン
優希「」ゾクッ

咲「それにしても、誰だろうね、このPをつけたのは……」

咲「私達の中に、1人でこのPをつける事ができる人はいない」

咲「つまり、これをつけたのは、黒服さんの言っていたルールに縛られない人物」

4人「……」

咲「可能性として考えられるのは……」

咲は少し天井を眺めた後、薄ら笑いを浮かべながら京太郎を見た。

咲「 京 ち ゃ ん か な ? 」



京太郎「……」

京太郎「……」

優希(京太郎が……?)

まこ(だとすれば、少しショックじゃのう……)

和(須賀君……)

久「須賀君……なの……?」



京太郎「いえ、違いますよ……。俺は紙もペンも貰ってないっす……」



咲「京ちゃんじゃないのかぁ……。ざ~んねん!」



咲「京ちゃんが私に0Pをつけてくれたら、凄く嬉しかったんだけどなぁ~」ニタァ

京太郎「悪いけど、本当に俺じゃない……」

咲「ん~、じゃあ一体誰なのかなぁ? かなぁ?」ギロッ


顔を少し上へ上げながら、横目で黒服を睨む咲。

そのとき、突如巨大モニターにリツベ神の映像が映し出された。



小林立『すまない、そのPをつけたのは、この私だ』

咲「ふ~ん……」

小林立『黒服達にも伝え忘れていたんだ。〝初期P〟の話を……』



久「初期P……ですって?」



まこ「とりあえず、わしが5Pスタートである事の説明をしてもらおうかの」

和(……)ゴクリ

優希「……」ドキドキ



小林立『それは、私が望んでいる、新しい〝咲〟のシナリオに関係しているのだ』



京太郎「ほう……。なら聞かせて貰おうか。その新しいシナリオって奴をよォ!」



小林立『うむ』

小林立『私が考える、新しい〝咲〟!』バーン


小林立『まず、登場人物である3人は、咲、久、優希だ。
    久は変わらず、清澄高校に1人で麻雀部を作る。
    新入部員はおらず、2年間孤独に過ごす事になる』

まこ「わしがいないからのう」

小林立『2年後、久の中学の後輩である優希が、
    尊敬する久を追いかけて麻雀部に入部』

優希「部長と知り合ったのは高校だじぇ?」

小林立『舞台設定を少し変えてあるのだ』

小林立『もう一人、久と幼馴染である京太郎も入部』

久「私と須賀君が幼馴染なの!?」


小林立『久は京太郎の隣に住んでいる、少しHで悪戯好きのお姉さんなのだ』


久「……まぁ、否定はしないわ」

咲「へぇ~、面白いね。それで私は?」ゴッ!バシュゥ!

小林立『謎の文学少女咲。一見クールな彼女だが、実は夢見る乙女少女なのだ』サッ

小林立『引っ込み思案で人付き合いが悪く、ちょっと根暗で妄想好きな咲。
    しかし、ひょんな事から、京太郎に秘密の妄想日記がばれてしまう』

咲「」

小林立『その弱みを利用され、咲は麻雀部に無理矢理入部させられてしまうのだ!』

小林立『そして咲は、自分と性格が正反対の優希と吸った揉んだを経てやがて友情が…』



和「あの、もういいです」

小林立『ふぁっ?! これから良い所なのに……』

和「それより、私が知りたいのは……」

小林立『ああ、分かってる、分かってる』

小林立『和とまこのPの高さ、即ち、この物語から切りたかった理由だが……』



小林立『登場人物の数を絞った事による、バランス調整の結果だ』



和「バランス調整?」

小林立『久、咲、優希の〝キャラ〟を考えてみようか』

モニターに久、咲、優希のデフォルメ姿が映し出された。


小林立『久の属性は、お姉さん、クール、子悪魔、セクシー等、
    咲の属性は、乙女、大人しさ、真面目、どじっ子等、
    優希の属性は、ロリ、元気っ子、KY、ギャグ要因等』   


優希(私ってKYなのか……?)

小林立『これらは君達の一部分に過ぎないが、これは非情にバランスが良いのだよ』

小林立『ここで、和の属性を考えてみよう。
    君の属性は、クール、セクシー、真面目、天然、KY等』

小林立『まず、久とクールな部分やセクシーな部分で被っている。
    また、真面目な所や、大人しさで咲との共通点も多いのだ』

小林立『久、咲、和のパターンも考えたのだが、それだと部室が静かになって……』

小林立『というか、雰囲気が重苦しくなり過ぎてしまうのだ』



和(いまいち良く分かりません)

小林立『まぁ、簡単に言うと、和は、咲や久と相性が悪い、という事だ。
    故に、物語から外れて貰いたいと思い、初期Pを高めに付けさせて貰った』


小林立『私が独断で生贄を選んだ場合、和とまこが犠牲になるだろう。
    2人は生き残る可能性すら与えられず、ただ消えて逝くのだ』



小林立『 だ が 、そ れ は 余 り に も 理 不 尽 だ ろ う ? 』



小林立は背筋が凍る様な冷たい笑みを浮かべた。


小林立『だから、2人には最後のチャンスをやろう……』



小林立『自らの手で、その全身に絡みつく死の運命から逃れてみせよ!
    もしそれが叶うのであれば、私が新たな未来をお前達に与えよう!』



小林立は立ち上がり、拳を振り上げ力強く言い放った。

和(…………)

和(今まで、部長や咲さんとは仲が良いつもりでいましたが……)

和(もし、リツベ神の言う様に、それが私の思い上がりだとしたら……)ポロポロ

優希(っ!!)

優希「のどちゃん! 私はのどちゃんの事を一番大切な友達だと思ってるじぇ!」

和「っ!!」

和「優希……ありがとう……ありがとう……」ヒックヒック

久「神様かなんか知らないけれど、勝手に相性が悪いだのなんだの言わないでくれる?」

久「私にとって、和は大切な後輩よ。キャラが被るとかどうとか、そんなの関係無いわ!」

和「部長……」ズッキューン


まこ「美味しい所はいつも久が持っていくのう……」


まこは和の頭を撫でながら言った。

まこ「わりゃ、いつも深刻に考えすぎじゃ。もっと気楽に生きんしゃい」

和「染谷先輩……」

まこ「ところでリツベ神、わしは何がいけないんじゃ?」

小林立『全部!』プンスコ

まこ「ああ、そう……」レイプメ



咲「………………」イライライライライラ

咲「あのさぁ……そういう偽善的な友情ごっこは、もうやめようよ? ね?」

和「さ、咲さん……?」

咲「これから殺し合いみたいな事をするのに、仲良くなってどうするの?」

咲「あ、そういう作戦か! 油断させて背後からグサッ! みたいな!」アハハハハ

優希「さ、咲ちゃん……どうしちゃったんだ……?」

久「咲、ちょっと落ち着きなさい」

まこ「わりゃ、大丈夫か?」


咲「 大 丈 夫 な ワ ケ な い じ ゃ ん ! 」


優希「……」

和 「……」

久 「……」

まこ「……」


咲「これから自分が死ぬかもしれないのに、普通でいられる訳無いでしょ……」

京太郎「咲……ちょっと聞いてく……」


咲「 京 ち ゃ ん は 黙 っ て て く れ る か な ? 」


京太郎「くっ……」

咲「私には見えるんだよ……これから起こる、裏切りの連鎖がね……。
  気の流れっていうのかな……和ちゃんには分からない感覚かもしれないけど」

和「咲さん……」

優希「咲ちゃん、なんでそんな事言うの……?」ポロポロ

久「そうよ、私達は仲間じゃない……」

まこ「辛い時は、みんなで力を合わせて……」



咲「でもっ! この中の2人は死んじゃうんだよ! 確定事項なんだよっ!」



咲「みんなは、私にきちんと感謝して欲しいなぁ。
  私のお陰で、1枠は死ぬ人間が確定してる訳だし」


優希「ま、まだ咲ちゃんが死ぬって決まった訳じゃ……」



咲「私が、何時、自分が死ぬって言った……?」



優希「」ハッ



咲「優希ちゃんの中では、私が死ぬ事になっているんだね……ふふふっ……」


優希「」ガクガクガク

久「咲、貴女……いい加減にしなさ……」

咲 「 部 長 は あ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ぁ あ あ っ ッ ッ ! 」

久「」ビクッ

咲「染谷先輩と長い付き合いなんでしょう?
  2人の間には、強い絆があるんだろうなぁ……」フフフ

まこ「……」カタカタ

咲「和ちゃんと優希ちゃん……。2人は中学生の時から親友なんだよねぇ……?」

和「はい……」

優希「そ、そうだじぇ……」



咲「いいなぁ、そういうの……私だけだよ、何も持ってないの……」ウツムキ


 
久(咲……)



咲「麻雀部に入ったのも、私が一番最後だしね……」ウワムキ



咲「私がこの中で、一番〝いらない子〟だよね~」シャフ度



久「お願い、もうやめて!」



咲「……」

久「もう、これ以上、そんな悲しい事を言うのはやめてよぉ……」ポロポロ



咲「……なんで?」



久「」ビクッ

咲「部長だって、本当は私に死んで欲しいんでしょ?」



咲「私が死ななきゃ、 京 ち ゃ ん が手に入らないもんね~!!!!!」



京太郎「」ビクッ

咲「ほんと、びっくりしちゃったよ~」

咲「優希ちゃんはともかく、和ちゃんや部長、染谷先輩(笑)まで
  京ちゃんの事が好きだったなんてさぁ~! ホント、傑作だよ~」ククク

咲「主人公の座を狙って、みんなが私を殺しに来るんだ」ボソッ



咲「ふふふっ……くくくっ……きゅふふふっ……」クチオサエ



咲「あ、そういえばっ! 私にもいた! 中学校からの友達!」ピコーン



咲「そ~れ~は~」フラフラフラ



咲「京ちゃんで~す!」ジャーン



そう言うと、咲は床に座っていた京太郎に正面から抱きついた。

京太郎「咲……」

咲「京ちゃんは……京ちゃんだけは、何があっても私の親友だよね……?」

京太郎「……あぁ、何があっても、俺はお前の親友だ……」

咲「ありがとう、京ちゃん……」


そう言うと、咲は京太郎にねっとりと濃厚なキスをした。
久やまこ、和は優希に魅せつけるかの様に……。


?「」ギリッ


京太郎は微動だにせず、咲の全てを受け入れた。
そうする以外の選択肢が、彼には無かったのだ。

咲「それじゃあ、行ってくるね……」

京太郎の頬を撫でながら、咲はゆっくりと立ち上がった。



咲「仕切り直して……始めよっか」ニコッ



咲はまるで天使の様に優しい笑顔で言った。

和「私達の」久

咲「戦いは」まこ

優希「これからだじぇ!」



京太郎「姦!」

===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 0P 

竹井 久  : 1P

片岡 優希 : 2P

原村 和  : 4P

染谷 まこ : 5P

===========

いつの間にか、モニターから小林立の姿が跡形も無く消えていた。

再び、ペンを持ったまま、紙との睨み合いが始まる。
しかし、1人、鼻歌を歌いながら楽しそうにペンを走らせる少女がいた。

咲「ふ~んふ~んふ~ん♪」カガヤイテーココイチバーンジブンノチョッカンヲシンジテー破ァ



咲「できたぁ!」



4人+京太郎「」ビクッ

咲「はい!」

勢い良く、叩き付ける様に、黒服に紙を手渡す。
彼は、紙にきちんと名前が書いてあるかを確認した。


黒服「有効です」


最初、久は誰の名前も書かずに、黒服に紙を手渡した。
それを見た黒服は、ルール違反は認められないと、久に紙を返した。

誰も傷付けたくない、そんな理想論が通用する程、甘くはなかったのだ。



咲「は~や~く~し~て~?」バタバタ



雀卓に腰を掛け、足をブラブラさせながら咲が喚く。
しかし、誰も反応せず、ただ沈黙だけが続いていた。

久(私は現在1P……)

久(まこや和に比べれば、絶対ではないけれど、安全圏にいる)

久(でも、私が助かるという事は、代わりに誰かが死ぬという事よね……)

久(しかも、自分の身近にいる人間が……)ブルブル

久(部長だからとか先輩だからとか、他者の前ではカッコ良い事を言っているけれど、
  実際、私は死を誰よりも恐れている……。卑怯者、臆病者の偽善者なんだわ……)



久(何故なら、今、私は、助かる3人の中に入りたいと思っていて、
  生贄に捧げる2人を誰にしようかと思い悩んでいるのだから……)



久(自分が生き残る為に、友人を犠牲にしようとしている……)


久は手を組んで机の上に載せ、その上に頭を置いた。


久(自分が生き残る為だけに努力するのであれば、もっと上手く立ち回れるのに……)

久(優柔不断……私は咲の様に強くはなれない……)

紙を眺めながら、ふと、4人目を書く欄に目を向ける。


久(4人目に名前を書かれた人間は+5P、致命的な数字ね……。
  もし、誰か1人にでも、この欄に自分の名前を書かれたら……)


久は体を小さく震わせた。


久(でも、書いた人間にも+2Pのペナルティ。リスクが大き過ぎる……。
  自殺願望者以外に、ここに名前を書く人なんて、本当にいるのかしら?)


久(………………)


久(待って、じゃあなんで、こんな事ができる様になっているの……?)

久(もし、そこに何らかの意図があり、意味があるのだとしたら……)


久(………………)


久(相手に致命傷を与え、自らの肉も切り裂く狂気の刃。
  強力な武器となり得るのか、あるいは破滅の罠か……)


久(それを利用するもしないも、全ては私に委ねられている……)



久(とにかく、まずはこの〝4人目〟の真意を読み解かなくては……)

まこ(わしゃ5Pスタートか……)

まこ(ここからトップを狙うのは、まず無理じゃろう。
   正直な所、3位以内に入るビジョンすら見えん……)



まこ(なら、どうすればいい?)



まこ(絶望を抱いたまま、適当に名を書いてしまうか、あるいは……)



まこ(ここに名前を書いて、怨嗟の一撃を為すか……)



まこは4人目を書く欄をそっと指でなぞった。



まこ(この4人目が、復讐の為に用意された事は間違いないじゃろう。
   自らの命を削り、憎むべき相手を道連れにする死の予告状……)



まこ(…………)



まこ(もし、わしがここに名前を書けば、それだけで7P……死は目前……。
   じゃけど、ここに名を書かなくとも、死ぬ可能性が一番高い現実……)



まこ(それならいっそ、死神の鎌を振るってみるのも、良いかもしれんのぉ)



まこ(なんてな……)

和(……)

和は涙を溜めながら、まだ何も書き込まれていない用紙を眺めていた。
数学が得意な彼女は、自身が如何に不利な状況に置かれているかを自覚していた。


1つ上、救われる位置にいる優希との差は僅か2P。
しかし、その2Pという壁は、実数より遥かに高い。


そして何より苦痛なのは、誰かを犠牲にしなければ助からない、この順位。
今、自身が座っている死の台座に、身代わりを用意しなくてはならないのだ。


和は大粒の涙を流しながら、鼻を何回も啜り上げた。
その音は部屋中に響き渡ったが、誰1人気付く者はいなかった。


和は気付かれぬ様、、咲の方をチラリと盗み見た。
咲は頭をボリボリと掻きながら、ぶつぶつと独り言を呟いている。

豹変した咲、そのきつい言動。
しかし、和は今でも信じていた。
咲の本当の優しさ、一緒に過ごした時間の絆を。


咲と和は知り合ってまだ二ヶ月であったが、
和はそれよりも遥かに長い時を感じていた。


もしかしたら、巻き戻る前の記憶が、心のどこかに残っていたのかもしれない。


用紙をぼんやり眺める和、次の瞬間、和の脳裏に電流が走る!



和(もしかして、4人目の本当の意味は……っ!)

和も、最初はまこと同様、4人目は復讐の為の剣だと考えていた。


しかし、今、それとは全く正反対の考えに辿り着いたのだッッ!



和(もしも、救いたい人がいて、その人を一番上に書き込めば……)



和(自分ともう一人を犠牲にして、その人を救う事ができるかもしれない!)



A(自分)、B、C、D、Eの5人がいて、例えばBを救いたい場合……


3人の名前を書くのであれば、AとBが0、残りの3人が123Pを得るのが最適。

この場合、Bと他者の差は、A=0 C~E=+1+2+3である。



これが4人の場合になると、A=+2、B=+1 C~E=+2+3+5

これをB=0と考えると、A=+1 C~E=+1+2+4 となる。



和は今、〝誰かを救う為に4人の名前を書き込む〟という新たな選択肢を獲得した。

ただし、1人は自身と共に、地獄へ突き落とさなければならないけれども……。



しかし、新しい可能性によって、和は前向きに現在の苦境に立ち向かう力を得たのだ。

優希(うぅ……私はどうすれば……)


優希は京太郎の方に目を向けた。


優希(京太郎……)


優希は、和や部長に対し、劣等感を感じていた。
それは、自分を〝女〟扱いせず、まるで男友達といるかの様に接してくる京太郎が、
彼女達に対しては、〝性〟を意識した思春期の少年の様な振る舞いを見せていたからだ。


〝京太郎が自分の身体に性的関心を一切示さない〟


その事で、優希は自身の肉体に強いコンプレックスを抱いていた。


〝このままだと、自分が京太郎と結ばれる結末は来ない〟


しかし、今、その全てを覆す〝奇跡〟が神によって提示されたのだ。
それは、手を伸ばせば触れる事のできる場所に、確かに存在している。


優希(主人公になれば、京太郎が振り向いてくれる……)

優希(でも、その為には咲ちゃんを……)


咲は、先程から虚ろな目をして、ただぼんやりしている。
その姿を見て、優希は自らの手を胸に当て、強く握り締めた。

優希(迷うな……。どうせ、2人は確実に死ぬんだじょ……。
   咲ちゃんが死ななければ、他の誰かが代わりに死ぬだけ)

優希(現状は2Pで3位……それが私である可能性だって十分ある……)


優希は4人目の欄を静かに見詰めた。


優希(ここに咲ちゃんの名を書けば、私が4Pで咲ちゃんが5P……)

優希(でも、それじゃ、私が1位になる事も難しいじぇ……)


が、暫くして、優希は〝ハッ〟と我に返った。
自身が恐ろしい思考に陥っている事に気付いたのだ。


優希(咲ちゃんとは、確かに付き合いが一番短いけど、
   それでも、自分の欲望の為の犠牲にするなんて……)



優希(私は最低だ……)



優希(こんなんじゃ、京太郎と付き合う資格なんて……無い……)



優希はペンを握り締めたまま、無言で涙を流し続けた。

皆に対して、異常なまでに強気な態度を見せる咲。
しかし、決して必勝法などがある訳ではなかった。

むしろ、状況から、咲は一番狙われ易いポジションにいる。
咲にとって、0Pである事など、何のアドバンテージにもならない。
トップにならなければ、直撃で2人目の生贄に選ばれる事は必至だ。


ニュータイプである咲は、他の部員達の〝無意識の悪意〟を敏感に感じ取っていた。


咲が他者に大して、強烈な威嚇を繰り返すのは、
自身を守ろうとする、〝ボッチ〟の防衛本能からだったのだ。


そして、その差し向けられる悪意の元凶となっているのは、〝須賀京太郎〟の存在。

他者が京太郎と結ばれる為には、咲が死ななければならないからだ。
しかし、咲はその因果を悲観したりせず、寧ろ憧れすら抱いていた。



〝運命〟英語で言うと〝Destiny〟



咲は今回の事で、京太郎との間に〝運命的な縁〟があると強く再認識した。

その事が、咲に〝どんな逆境でも必ず自分は生き残る〟という信念を抱かせていたのだ。

咲(京ちゃん京ちゃん京ちゃん……)ブツブツブツブツ

咲(私は人付き合いが苦手で、いつも一人で本を読んでいた)

咲(でも、本当は寂しかった……)

咲(お母さんとお姉ちゃんが東京へ行ってから、家でもずっと一人だったから……)

咲(友達の作り方さえ知らなかった私……)

咲(そんな私に、京ちゃんはいつも優しく話し掛けてきてくれた)

咲(それがとても嬉しくて、楽しくて……)

咲(灰色だった学校生活に、鮮やかな色彩を齎してくれたんだ……)



咲(京ちゃんは私の全て……誰にも渡さない……)ギリッ

咲(麻雀部のみんななんて、たった二ヶ月、京ちゃんと一緒にいただけじゃない)

咲(そんなニワカ共に、京ちゃんの何が分かるって言うの?)

咲(私が一番、京ちゃんの事を知ってるんだ!)
  
咲(京ちゃんに対する〝好き〟な気持ち、私が一番強いに決まってるんだ!)



咲(私は負けない……絶対に負けない……)



咲(ニワカ京ちゃん共に媚びたりもしない!)



咲(〝咲〟の主人公になって、京ちゃんと幸せなキスをするのは私ッッ!)



咲(誰にも邪魔なんてさせるものか……)ゴゴゴゴゴゴゴ

それから数時間が経過したただろうか。
外は闇に包まれ、月すらも顔を見せない。

和が最後に紙を提出、皆それを無言で見守った。


黒服「……有効です」


久「……」

まこ「……」

優希「……」

咲「~♪」

和「……」


黒服「紙に書かれた内容の発表は、1人ずつ行います」

黒服「順位と累計ポイントは、モニターに、常に最新の物が表示されます」

黒服「発表の順番は、私の独断で決めさせて頂きます」

黒服「それでは始めます」



黒服「まずは……」



久「……っ!」

まこ「……」ブルッ

優希「……」カタカタ

和「……」フルフル

咲「……」ゴゴゴゴゴオオォォオオォォォ

黒服「染谷まこ様」

安価:まこの紙の内容

========
1:
2:
3:
4:
========

3人、あるいは4人の名前を記入してください。
複数の安価レスがついた場合、カンマの一番大きいレスが採用されます。
安価レスがつかない場合、>>1が適当に決めて話を続けます。

レス番は指定しません。
レスを待つ時間は未定です。

安価によって、ストーリーや好感度が、大幅に改編される可能性があります。
例え、矛盾等が出たとしても、>>1は一切の責任を負いません。


◆清澄高校麻雀部の人間関係◆
信頼度・親友度  高い← →低い

咲  和>久>優希=まこ

和  優希>咲>久=まこ

優希 和>まこ>久>咲

久  まこ>和=優希>咲

まこ 久>優希>和>咲


黒服「>>1はおやすみになるそうです」

乙乙
安価じゃなくても良くないかな、と思うから指定しないけど

うん、安価じゃなくて>>1の思うように書いていってもらった方が面白そう
というかそっちの方が興味がわく

>>148>>149
黒服「>>1は染谷様以外の生贄を選べないご様子です」

黒服「また、誰を善人にし、誰を悪人にするか、決められないそうです」

黒服「色々なパターンを考えてはいる様ですが……」

黒服「故に、それらは安価の結果を参考にして決めたいらしいのです」

黒服「皆様、ご協力をお願い致します」



黒服「また、安価後は書き溜めが無いので、書き込むスピードが落ちるそうです」

黒服「まこの安価は引き続き募集します」

黒服「しかし、安価無しの方が良いという意見が多い様なので……」

黒服「もう1つ安価を出します」バーン

黒服「仮に>>1が独断で話を進める事になった場合、今後の方針として参考にさせて頂きます」

黒服「この安価は、数が多い意見を優先したいと思います」



1:『でめぇだけはぶち[ピーーー]ルート』
  嫌いな人にクリティカルヒットを連打するルートです。
  

2:『守りたい人がいるんだルート』
  好感度の高いキャラを守ろうとする、ぬくいルートです。


3:『お前ら[ピーーー]よ、私は生きるルート』
  自分が生き残る事を最優先に選ぶルートですが、>>1は数学が苦手な為、裏目に出る可能性もあります。






3だ! 3しかない

黒服「数年ぶりの書き込みなので、文字規制忘れてました」



黒服「まこの安価は引き続き募集します」

黒服「しかし、安価無しの方が良いという意見が多い様なので……」

黒服「もう1つ安価を出します」バーン

黒服「仮に>>1が独断で話を進める事になった場合、今後の方針として参考にさせて頂きます」

黒服「この安価は、数が多い意見を優先したいと思います」



1:『てめぇだけはぶち殺すルート』
  嫌いな人にクリティカルヒットを連打するルートです。
  

2:『守りたい人がいるんだルート』
  好感度の高いキャラを守ろうとする、ぬくいルートです。


3:『お前ら死ねよ、私は生きるルート』
  自分が生き残る事を最優先に選ぶルートですが、>>1は数学が苦手な為、裏目に出る可能性もあります。

4:『色んな人がいるよねルート』
  善人悪人を、その時の気分で>>1が独断で決めて進むルートです。
  正直、コレを選ばれると>>1は辛いそうです。
  

4(ゲス顔)

メル欄にsagaを入れよう
特定文字のフィルター解除されるから

安価は2かな
正直にいうとどの可能性も見てみたい

4で

どのルート行っても咲さんが死にそう・・・3だな

自分も全部見たいけど、敢えて選ぶなら勿論4でお願いします。

安価は4だけど、この展開で善とか悪とか区別つくのか?とは思う
例えば久がまこを守ろうとして、現在2位の和に5Pつけたらそれは善なのか?

それにもう咲さんは2のルート進めないしなぁ…
咲さんの>>137な可能性を潰した時点で安価の自由度を奪ってる

安価ってなってるけど、レス番指定なしってことはアンケかね?

3で

>>163
ルート解説追記


1:『てめぇだけはぶち殺すルート』

  嫌いな人にクリティカルヒットを連打するルートです。
  好感度が高くても、ヒットされる可能性があります。
  むしろ、付き合いが長い程、嫌な所も見えるよね!(ゲス顔)
  まさしく裏切りの連鎖、関係悪化は必至です。


2:『守りたい人がいるんだルート』

  好感度の高いキャラを守ろうとする、ぬくいルートです。
  クリティカルヒットも多様されます。たぶん。
  守ろうとしている割りに、それによって地獄に近付く人が多数?


3:『お前ら死ねよ、私は生きるルート』

  自分が生き残る事を最優先に選ぶルートですが、>>1は数学が苦手な為、裏目に出る可能性もあります。
  性質的に、クリティカルヒットが出にくいルートです。
  地味な戦いとは裏腹に、性格がゲスになるキャラが増える可能性があります。


4:『色んな人がいるよねルート』
  善人悪人を、その時の気分で>>1が独断で決めて進むルートです。
  正直、コレを選ばれると>>1は辛いそうです。
  

意見を変えたい場合は、自分の安価にレスを付ける形で変更してくれると分かり易いかもです。

>>169
黒服「咲さんは悪ぶってるだけかもしれません。
   何故か突然、脈絡もなく良い人になる可能性も捨て切れません」

黒服「もしかしたら、京ちゃんが凄い何かの力で、全てをどうにかしてくれるかもしれません」

黒服「咲さん2のルートでも、何の問題もありませんよ」ニコッ

3にする

誰が助かるかまだ分からないけど、とりあえず助かったキャラには
実は助かったとしてもキャラ設定が新しい世界に合わせて変わるんだから
今までの自分は結局「死ぬ」事に気付いて絶望してほしい
そしてまこさんに対して心の底から懺悔してほしい

2で

3かなぁ
それぞれ考え方は違うだろうから本当は4がいいけど>>1がきつそうなので

この投票、生き残っても京太郎とラブコメできる権利獲得ぐらいしかメリットないよね
どうしても許せない奴を完全抹消できるチャンス、と見ればそれもメリットかも…

1で

安価(アンケ?)途中経過

1:『てめぇだけはぶち殺すルート』   →2人

2:『守りたい人がいるんだルート』   →2人

3:『お前ら死ねよ、私は生きるルート』 →4人

4:『色んな人がいるよねルート』    →5人



黒服「間違いがあれば、指摘をお願いします」

黒服「1,2,3のいずれのルートになったとしても、
   ストーリー上、タイトルとは違う行動をするキャラもいる可能性があります」

3かな
4は>>1がきつそうだ

正直畜生になる展開好き

>>183
3選んでるの5人じゃない?>>162>>167>>170>>174>>180
ちなみに安価投票の締切はいつまで?

>>186
黒服「今、突然ストーリーが閃いたので、安価投票を締め切ります」

黒服「3:『お前ら死ねよ、私は生きるルート』 を中心に構成しました」

黒服「間違いの指摘ありがとうございます、>>167を見逃していたようです」


安価投票はこんな感じでしょうか。
2人 1:>>181>>182
2人 2:>>165>>177
7人 3:>>162>>167>>170>>174>>180>>184>>185
5人 4:>>164>>166>>168>>169>>171

今まで起きて数えてたのか、律儀だな。乙


ふと思ったが「生き残った場合、咲だけは確実に主人公になれる」って設定はアンフェアでは?

投票を1位で乗りきっても咲が生き残っている場合は主人公になれない以上、
咲以外のメンバーは率先して咲を狙わざるをえないような

★67
===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 0P 

竹井 久  : 1P

片岡 優希 : 2P

原村 和  : 4P

染谷 まこ : 5P

===========


黒服「これが、染谷まこ様の選択です」


==========

1:竹井 久  +1

2:原村 和  +2

3:片岡 優希 +3

4:

==========


黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 0P 

竹井 久  : 2P

片岡 優希 : 5P

染谷 まこ : 5P

原村 和  : 6P

===========

咲「やったぁ、私0Pだ~」ピョンピョン

優希「わ、私が3P……。でも最下位は……」チラッ

和「……」

久(なるほど、流石に手堅い打ち筋ね……)


まこ「さって、次の開票は誰かのぅ?」メガネクイ



優希「ちょ、ちょっと待って……!」



まこ「ん?」

優希「理由を……理由を説明して欲しいじぇ!」

まこ「あ~」

優希「私は3P……染谷先輩に嫌われてる理由が知りたいじぇ……」

優希「のどちゃんだって、2P貰って最下位……理由が聞きたいハズ!」



和「……私は別に。理由は既に分かっていますから」



優希「へっ?」

久「ま、生き残るには、それが最善……かもしれないわね」

和「想定の範囲内です」



優希「?????」



咲「まぁまぁ。優希ちゃんは分かって無いみたいだから、説明してあげようよ」

まこ「ふむ、そうじゃの」

優希「染谷先輩……」


まこ「優希、わしは別に、あんたが嫌いな訳じゃあない」


優希「へっ?」

まこ「ただ、自分が生き残る可能性に懸けただけじゃ」

優希「???」



まこ「この死のゲーム、好き嫌いだけで投票していたら、まず助からん」



優希「ええっ?!」

まこ「特に、わしや和は、初期値のハンデが大きいからのぉ」

まこ「自分の選択肢をミスれば、その時点で、即、ゲームオーバーじゃ」


優希「全然意味が分からないじぇ……」



ふぅ、小さく溜め息を吐いたあと、まこは鋭い眼光で話し始めた。



まこ「まず、わしは既に5Pを与えられているじゃろ?
   この時点で、トップを狙うのは、正直、かなり厳しいのは分かるな?」

優希「う、うん……」

まこ「このゲームで、〝生〟が確定するのは、トップの者だけ。
   逆に、2位、3位、4位だと、同点で無い限り、何も変わらん」

まこ「だから、わしはトップを諦め、単独4位を目指す事にしたんじゃ」

優希「!?」

咲「でも、それなら、和ちゃんに3P与えた方が良いですよね」フフフッ

まこ「確かに、そういう方法もあるじゃろ」

まこ「けれど、1人にポイントを集中させるのも、それはそれで危険じゃからのぉ」

久「そうね。事前に打ち合わせでもしていない限り、ね」

咲「打ち合わせをしていても、〝裏切り者〟が出ないという前提が必要ですけどね」


まこ「そこで、わしは、リスクを分散させる事にしたんじゃ……」



まこ「初期P3位の優希と、4位の和にな」

まこ「咲と久の初期Pは0と1……。
   正直、〝4人目〟に書かれない限り、最下位にはならんじゃろ」

久「う~ん、そうかしらねぇ……」

咲「……」

和「……」


まこ「じゃが、問題は、そもそも〝4人目を書く者がおるか〟という事じゃ」


まこ「これは、自身にも2Pをつける、諸刃の剣……」

まこ「わしは、今回、4人目を書く者はおらんと読んだ」メガネクイ



まこ「誰だって、自分の命が一番大切じゃろ?」ニカッ



まこ「そこで、久と咲の、加算Pを0と1にした……っちゅう訳じゃ」



優希(そ、そんな……)ガクガクガクガク

優希はその場に崩れ、ガクガクと震え始めた。

まこ「というわけで、別にわしは、優希の事を、本当に嫌ってなどおらん」

優希「……」ガタガタガタガタ

まこ「それに、あんたはまだ、わしと同率3位」

まこ「自分の投票がある分、わしより実質上じゃ」

まこ「そこまで悲観する事はないじゃろて」

優希「う、うぅ……」ポロポロポロポロ

和「優希……」

久「……」

咲「くくくっ……」



まこ「以上、わしの説明は終わりじゃ。次の開票、よろしくっ!」ビシッ

===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 0P 

竹井 久  : 2P

片岡 優希 : 5P

染谷 まこ : 5P

原村 和  : 6P

===========
まこ 投票完了

優希「うぅ……うあああぁぁぁぁあああぁぁあああ!!!!」

部室に、優希の叫びにも似た泣き声が響いた。
和が駆け寄り、宥め様とするも、全く効果は無い。

まこ(優希の奴……何をそんなに嘆いとるんじゃ……?)ハテッ

久(現時点では、そこまで悪い状況では無いわよね……。だとすれば……)



咲「次は、優希ちゃんの紙が見たいなっ!」



優希「っっ!!」ビクッ



黒服「片岡様がそれでよろしければ、私は構いませんが……」



優希は黒服の問い掛けに反応せず、ただ震えている。


咲「沈黙は肯定だよ? 優希ちゃん……」ニコッ


優希「……勝手にすればいいじぇ」メソメソ


優希は、投げ遣り気味に、鼻を啜り、声を震わせながら呟いた。



黒服「……それでは、次は、片岡優希様です」

京豚はキモいんだよ 神聖不可侵である百合漫画の咲に手を出すんじゃねえ チンポ脳どもが
百合は神聖なもので 男は汚いの わかる? お前らのしてることは いちゃついてる女の子達に うんこ投げつけて喜んでるようなものなんだよ

あと 咲が百合漫画じゃないとか言ってる奴はアニメ見てないだろ 麻雀興味ないから 原作は知らないけど あんな百合百合してる素晴らしいアニメの原作が百合漫画じゃないわけがない それに 作者も百合好きらしいし 咲が百合漫画だというのは 紛れもない事実

それに 百合が世間ではマイナーだとか 言ってる奴がいるけど そんなわけ ねーだろ なのはやゆるゆり らきすたがどれだけ人気だとおもってんだよ こんな当たり前のことも理解できずに 性欲のためだけに喚き散らすから京豚は馬鹿にされるんだよ

優希は誰に5P入れたんだろう?

★1
黒服「これが、片岡優希様の選択です」


===========

1:染谷 まこ +1

2:竹井 久  +2

3:宮永 咲  +3

4:

===========


黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 3P 

竹井 久  : 4P

片岡 優希 : 5P

染谷 まこ : 6P

原村 和  : 6P

===========

黒服「これが、片岡優希様の選択です」


===========

1:染谷 まこ +1

2:竹井 久  +2

3:宮永 咲  +3

4:

===========


黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

宮永 咲  : 3P 

竹井 久  : 4P

片岡 優希 : 5P

染谷 まこ : 6P

原村 和  : 6P

===========

優希「……」ヒックヒック

和(優希……)

まこ(ふ~む、なるほどなるほど)

久(これは……)

咲「……」

咲「……」

咲「……」

咲「……」

咲「……」

咲「ふ~ん……」



優希「……」カタカタカタ



咲「優希ちゃんって、やっぱり私の事、嫌いだったんだぁ……」ニタァ



優希「」ビクッ

咲「私、3Pも入れられちゃったよ~」アチャー

優希「」カタカタ

咲「優希ちゃんは、京ちゃんの事、大好きだもんね~」ウフフ

優希「」ガクガク

咲「当然、私には死んで欲しいよね~」キュフフッ



優希「ち、違うっ!」ブルブル



咲「……私に3Pも入れておいて、何が違うっていうのかな? かな?」クビカシゲ

優希「そ、それは……」ブルブル

咲「優希ちゃんは、染谷先輩と違って、初期値は2Pの3位……」

咲「十分、トップを狙える位置にいるよね、私と部長を捲ってさ」ニコッ

咲「どう考えても、私と部長を蹴落として、トップを取りたい様にしか見えないよ?」



咲「トップになって、私を殺して、京ちゃんを手に入れたいんでしょ?」キャハッ



優希「そ、そんなつもりじゃ……」ブルブル

久「点数配分を見る限り、咲の言い分が正しい様に見えるけれど……」


優希「ち、違う!」ガクガク


優希「わ、私も……私も、自分が生き残れる様に名前を書いただけだじぇ……」ブルブル

咲「そんなの、分かってるよ。だから、1位になって、私を殺すんでしょ?」ハイッ、セイカイ!

優希「そ、そうじゃなくてっ!」ガタガタ

優希「点数的に見ればそうだけど、それは違くて……」ガタガタ

久「……どういう意味かしら?」

優希「私はただ……」



優希「順位の高い人に、いっぱいポイントを入れれば、助かるんじゃないかなって思って……」



優希「私は、自分が助かりたいから、1位の咲ちゃんに3P……」

優希「2位の部長に2P入れたんだじぇ……」

優希「よく分からなかったけど、それが一番良いんじゃないかなって……」ポロポロ



久「あらまぁ……」

咲「くっ……きゅふふっ……」

優希「でも、染谷先輩が、何か違う事を言ってるみたいだし……」グスグス

咲「実際、今、優希ちゃんって、最下位と1Pしか違わないしね♪」

優希「」ビクッ


咲「自分の紙が開票されていてこの順位だと、相当危ないかもね!」アハハ


優希「うぅ……」ポロポロ


咲「和ちゃんはまだ未開票だしさ!」


優希「ふ、ふえぇぇ……」ポロポロ


優希はその場に泣き崩れた。



和「……」



咲「和ちゃんか染谷先輩に、いっぱいポイントを入れておいた方が良かったかもね!」ニコッ





和「……果たして、本当にそうでしょうか?」

咲「……ん?」フキュッ?

和「確かに、現在の状況を見れば、優希が最下位になる可能性は否定できません」

和「初めの状態より、多少悪化しているのも事実です」

優希「ふ、ふぇぇぇ~ん」ポロポロ


和「しかし、優希の初期ポイントなら、
  1位と2位からトップを奪い取る戦法は、
  あながち、間違いとも言い切れませんよ?」


咲「うん、そうだね。作戦としては、ね……」


咲「でも、今の点数状況を見れば、優希ちゃんの作戦が失敗なのは明白だよ」ニコッ


まこ「初期値の高いわしと和は、咲や久を狙う可能性が低いからのぅ」

久「実際まこも、優希と和に、大きなポイントを与えていたし、ね……」


咲「優希ちゃんは、和ちゃんと染谷先輩が、
  この初期Pから、どういう行動を起こすのか、
  予測できてなかったんだよ。それが失敗の原因」キュフフッ


優希「……」ポロポロ


咲「和ちゃんは、生粋のデジタルで、守りを重視するタイプだからね。
  あの初期値で、トップを狙う様な、リスクの大きい行為は取らないよ。
  自分が助かりたいなら、まずは染谷先輩、次に優希ちゃんを狙う筈だよ」ニタァ





和「…………」

咲「でも、優希ちゃんなら、私を〝4人目〟にするかなって思ってたよ。
  『咲ちゃんに5P与えれば、私の逆転トップだじぇ~』みたいな!」キャッキャ


優希「ば、馬鹿にするなっ!」キッ


優希は体を震わせながら、咲の方を睨んだ。


優希「私だって、〝4人目〟を書いたら、トップは難しくなるって分かってるじぇ!」ブルル


涙を浮かべながら、優希は咲に言い放った。


咲「……」


咲「……まぁ、いいや」


咲「そろそろ、次、行こう?」ニコッ


咲「次の開票は、誰かな? 誰かな?」ピョンピョン



落ち込む優希とは対照的に、咲は室内を飛び跳ね回っていた。




和「次は、私の紙を公表してください」

咲「ふにゅ?」クビカシゲ


咲は動きを止め、無表情で和を見詰めた。


黒服「宮永様、竹井様、よろしいでしょうか?」


竹井「……私は、別に構わないわよ」

咲「どうぞどうぞ!」ペッコリン



黒服「それでは、原村和様の選択を公表します」

黒服「これが、原村和様の選択です」


===========

1:染谷 まこ +1

2:竹井 久  +2

3:宮永 咲  +3

4:

===========


咲(何、これ……優希ちゃんと同じ?!)

まこ「なん……じゃと……?」


黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

片岡 優希 : 5P

宮永 咲  : 6P 

竹井 久  : 6P

原村 和  : 6P

染谷 まこ : 7P

===========

咲が生き残ると次の世界で京太郎と結ばれる→心中 ってこと?

>>227
黒服「宮永様と須賀様が幸せなキスをして終了となります」

あのピンク髪が、裏切りやがったぞ
レズじゃなかったのか

>>228
京太郎厨に原作ファンはいないことを理解したよ
アウェーであることを理解せず市民権だけを主張するゴキブリ以下

>>227は和が咲にポイントを入れたのは咲が生き残って次の世界にいくと主人公になって必然的に京太郎と結ばれてしまう
→だったらここで咲を殺して心中したほうがいい っていう意味な

>>233
黒服「ああ、なるほど、理解しました」

黒服「私は書き込みの意図を勘違いしていた様です」

黒服「質問の回答としては、物語が進めば明らかになる……かもしれません」

優希「のどちゃんの選択が……私と同じ……??????」

まこ「こりゃ、一体……。どうなっとるんじゃ??」

久(流石ね、和……。貴女はやっぱり、私の予想を超えてくる……ッ!)ゾクゾクッ



咲「……………………」ボーゼン



咲は口をポカンと開け、放心状態のまま、ただモニターを眺めていた。



和「予想外の出来事で驚きましたか、咲さん……?
  ですが、夢ではありません、これが私の選択です」


和は咲をキッと睨み付けながら言った。


厳しい口調で放たれる和の言葉、しかし、咲の耳には、全く届いていなかった。
咲は、暫くその場に立ち尽くした後、無言で部屋の隅に行き、そこに座り込んだ。


久「……説明、お願いできるかしら?」


和は無言のまま久の方へ振り向き、小さくコクッと頷いた。

和「最初、私は、リツベ神によって与えられた初期Pを見て、衝撃を受けました」

和「4P……。それは、トップを狙うには、絶望的な数値である事は勿論、
  簡単に最下位に転落してしまう、絶壁の上に立たされていたのですから」


和「どう足掻いても、首に突き付けられた、死神の鎌を外す事はできない……」


和「この、自らの命が確約されない、厳しい状況の中で、私はある結論に至りました」



和は目を瞑り、胸の谷間に手を当てた。



和「それならば、この魂と引き換えに、大切な人の命を守ろう、と……」



咲「……………………」



優希「のど……ちゃん……」エグエグ

和「けれど、私はそれ程、強い人間ではありません……」

和「死の恐怖心から逃れる為、私は〝自身も〟助かる方法を、懸命に模索しました……」

和「そして辿り着いたのが、この選択です……っ!」



和「私は……染谷先輩と同様に、単独4位を目指す事にしました」



和「同時に、最も信頼できる者をトップに立たせ、2番目の生贄を回避する!」ゴッ



まこ「なんじゃと……っ!?」

久「何て大胆な……」ゾクゾクゾクッ

優希「っ!!」ヒックヒック



咲「……………………」

久「つまり、貴女は、最も信頼する〝優希〟をトップにするつもりなのね?」

和「はい」

まこ「優希がトップになった場合、自分が2番目の生贄には、確実に選ばれないと?」

和「はい、それは確信しています。優希とは、長い付き合いですからね」

優希「うぅ……のどちゃん……のどちゃーん」ダッ

優希は立ち上がり、和の元へ駆け寄り、雪崩れ込む様にして、その胸に飛び込んだ。

和は優しい笑顔で、慈しむ様に優希の頭を撫でた。



咲「…………」



まこ「なるほど、それで、咲と久にそれぞれ3Pと2P……か」

久「だけど、それだと、まこに与えられるポイントは、たった1しかない……」

久「まこが、貴女に高ポイントを与える可能性も、当然、考慮していた筈よね?」

和「勿論です」

久「なら、自分が最下位になる危険性は?」


和は目を瞑りながら、ゆっくりと首を横に振った。


和「私は、優希を信じていましたから……」



和「優希が、私にポイントを入れる事は無いと……」

久「優希の投票まで計算に入れる事で、
  自分がまこに入れるポイントを減らしても、
  まこに対して、有利に立てると読んだ訳ね?」

和「はい」

まこ「じゃけど、わしに多くのPを獲得させ、
   自身の順位争いを優位にする方が……」

久「そうね、仮に、優希以外がトップになったとしても、
  貴女が2人目の生贄に選ばれるとは限らないわよ?」

和「はい、そこは私も、危険を承知で勝負に出ました」



和「要は〝ポイント差〟です」



咲「…………」



久「……ポイント差?」

和「例えば、最終結果、4位と5位の差が、1Pでも10Pでも、意味はありません」

和「そう考えると、10P差で勝った場合、9Pが無駄になる、という事です」

和「だから、私は、Pをできる限り無駄なく、有効に活用しようと考えました」


まこ「ほう……」


和「私の初期値は4、染谷先輩は5。染谷先輩が私に3P入れたと仮定して、私は7」

和「優希は私にPを入れず、染谷先輩に1以上を入れる。ここで、最低でも6:7」

和「ここで、私が染谷先輩に1Pを入れれば、7:7。これが私の〝理想形〟でした」


和「実際は、染谷先輩は、三つ巴の形を呈する為、
  私に2P、優希には3Pを入れた訳ですが、
  正直、これは誤算であり、私にとっては痛手でした」


まこ「優希に3Pではなく、自分に3P与えられた方が、都合が良かったっちゅう事か?」


和「はい」



和「私、優希、染谷先輩、3人の選択が公表された時点で、
  私と染谷先輩が同点であれば、確実に、私は貴女に勝てますから」ゴゴゴゴゴゴゴ



まこ「……」ザワ…ザワ…

和「染谷先輩、貴女、言いましたよね?」

和「咲さんと部長は、4人目に書かれない限り、最下位にはならない、と。
  それと同時に、4人目を書く者はいない、という主旨の発言もしています」

まこ「ああ、そうじゃな」

和「私も、それに同意します」


和「ですが、咲さんと部長は、必ず、〝4人目対策〟を講じなければならないのです」



和「何故なら、それが唯一の〝自身が最下位に落とされる可能性を秘めた攻撃〟だからです」



和「そして、咲さんと部長の、〝4人目〟に対する具体的な対応策はただ1つ……」



和「2人で協力して、〝圧倒的最下位〟を作る事です」カッ



まこ「ッッッッッッッ!!!!!!!」

和「自分が5Pを獲得しても、それより多い点数の人間が1人でもいればいい」

和「咲さんと部長は、トップ争い故に、互いに3Pを与え合う事は必須……」

和「念を入れるならば、初期値3位の優希にも、ポイントを与えておきたい」

和「そうすると、残りのポイントは極僅かになってしまいます」


まこ「なるほど、その残りを、全てわしに入れるっちゅう訳か……」



和「もし、咲さんと部長が、〝1Pの重み〟を理解しているのであれば、
  2人は私でなく、貴女にPを入れる事は、最早必然と言えるでしょう」



まこ「……まぁ、久と咲は、1Pの重みを当然理解してるじゃろうな……」



和「以上が、私の導き出した結論です」





久「う~ん、なかなか面白かったけれど……」



久「和にしては、穴の多い推理ね」ゴゴゴゴゴ

和「っ!!」


久が妖しく微笑みながら、和に視線を向ける。
和は、毅然とした態度で、久を睨み返した。


久「それは、感情を全て抜きにした、デジタル思考に過ぎないわ」

久「私が、長年付き合いのあるまこを、簡単に見捨てると思う?」

和「……」

久「和にそういう目で見られていたとしたら、ちょっとショックね~」ケラケラ

和「……結果が公表されれば、自ずと全て明らかになる事です」ギリッ



久「……」



久「そう、そこまで言うのなら、貴女自身の目で、確かめればいいわ」



そういうと、久は雀卓の方へ歩いていき、その上に置いてあった牌に手を掛けた。



黒服「次は、竹井様でよろしいのでしょうか?」



久「ええ、私の打ち筋、篤とご覧あれっ!」カッコイイツモ!

上から3名以上(自分の名前はダメ)なんだよな
同じ名前を複数書いてもOKだったらまた違うんだけど

>>254
黒服「同じ名前を複数書く事は禁止です」

黒服「ルール説明に明記しておくべきでした、申し訳ございません」

黒服「カイジスレなら寧ろOKだと思いますが、ここだとちょっと無理っぽいです」

黒服「これが、竹井久様の選択です」


===========

1:染谷 まこ +1

2:宮永 咲  +2

3:原村 和  +3

4:

===========


和「私に3ポイント!? そんな……そんなオカルト、ありえませんっ!!」カタカタカタ


黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

片岡 優希 : 5P

竹井 久  : 6P 

宮永 咲  : 8P

染谷 まこ : 8P

原村 和  : 9P

===========

霞「彼らはね、咲のSSが好きなのではないのよ」

霞「自分の姿を須賀くんに重ね、咲キャラたちと絡みたいだけなの」

初美「そうなんですかー?」

霞「そうよ。須賀くんはかわいそうだわ。京豚の、自己投影の犠牲になってしまったせいでいろいろな人に嫌われてし亦野だから・・・」

霞「京太郎SSの『京太郎』を、『俺』に置き換えて御覧なさい」

霞「ほとんどのSSで、違和感なく話が進むはずよ」

初美「うわー・・・ほんとうなのですよー」

霞「こういったスレにはね、ただちにふんふむを召還しなくてはならないの」

霞「『悪』をのさばらせてはいけないのよ」

久(少し予測から外れたけれど、これなら……何とかいけそうね♪)ニヤリ

和「どうして……どうしてこんな事に……
  ありえない……こんなの、ありえない……」ガタガタガタガタ

優希(の、のどちゃんが単独最下位に……。
   もう、咲ちゃんの開票しか残ってないのに……)ガクガクガク

まこ(久の奴……、思わせ振りな事を言っておいて、
   ちゃんと〝保険〟を掛けとる……食えん奴じゃ……)カタカタ

まこ(未開票は、咲のみ……このままだと……死ぬのは、わしと和か……?)ガクガクガク


咲(………………)


和(いえ、まだです……まだチャンスは残っています……)カタカタ

和(もし、咲さんが部長に3Pをつければ9P、染谷先輩に1P入れば9P……)カタカタ

和(同率3人……3分の1の確率で、まだ生き残る可能性はあります……)カタカタ

和(それに、染谷先輩が2P以上獲得すれば、優希が単独1位になる場合も……)カタカタ

和(条件は厳しいですが、不可能という訳ではありません……)カタカタカタ

和(咲さん……)ポロポロ


和の瞳からは、大粒の涙が止め処なく溢れ出していた。
咲の方へ視線を向けるも、視界が涙で歪み、咲の表情等は一切分からない。


彼女は笑っているだろうか?


策を巡らせ、咲をトップから引き摺り下ろそうとした自分を。


自分の命が、陥れようとした相手に、今、完全に握られている。
左右にフラフラと揺らめきながら、和はその場に静かに崩れ落ちた。

誰も久に、ポイント配分の理由を聞こうとはしなかった。
それを聞いた所で、今更、どうしようもない、どうにもならない。

〝生き残る為に、最善を尽くした〟

ただ、それだけの事に過ぎないのだから。

嫌いな人間にポイントを多く入れるとか、
大切な人間の為に自己を犠牲にするとか、
そんなに単純で、幼稚な物ではない。

相手の思考を読み、その裏をかく。
そういう駆け引きも、重要なのだ。

それは、〝麻雀〟とも共通している。

和は、全身から力が抜けていくのを感じた。
手足をだらんとさせ、半開きになった口からは、唾液が滴り落ちる。

その姿を見て、優希は、和に縋り付き、泣き続ける。
やがて声も嗄れ果て、鼻水を啜る音だけが響いた。

京太郎の存在は最初から忘れ去られており、
誰もその姿に気付かなかった。声も届かなかった。


久「…………」


まこ「おい、久」





まこ「そのニヤケ面、やめろ」

まこの言葉を聞き、優希がクシャクシャになった顔を上げた。

久「……えっ?」ニヤニヤ

まこ(無意識じゃったんか、コイツ……)

まこ「あんた、何がそんなにおかしいんじゃ?」

久「そ、そんな事、ないわよ……」

まこ「……」

優希「……」



久「……」


先程とは異質な空気が室内を包む。


まこ「随分と余裕じゃのう、久。もう、勝ったつもりでいるんか?」アッ?

優希「……まだ、咲ちゃんの投票が終わってないじぇ……」グスッ

久「……」

まこ「あんたは、咲から3Pを受ける可能性が高い。
   そうなれば、わしや和と、同率になる事だって……」



久「ん~、それは多分無いわね!」ニコッ

黒服「>>1はSSの展開に矛盾が生じ、困っている様です」

黒服「問題解決まで、少し時間が掛かりそうです」

まこ「……何?」

優希「そんな事、分からないじぇ!」グスグス

久「確かに、咲の紙が公表されるまで、真実は咲にしか分からない」

久「でも、私が思うに、咲は……」


久「優希、あなたに3Pをつけたんじゃないかしら?」


優希「!?」


久「そうでしょ? 咲!」


部屋の隅で蹲っていた咲が、顔をこちらに向けた。
しかし、咲はその事について、肯定も否定もしない。


まこ「何故、そう思うんじゃ?」


久「……何故も何も、彼女は、そうせざるを得なかったからよ」


久「咲は恐れていた……」

久「須賀君を奪う為に、誰かが自分を殺そうとするんじゃないかって」

久「そして、点数状況も踏まえ、自分を殺しにくる可能性が一番高い人物は……」



久「優希、あなただと、考えていた筈よ」

優希「わ、私はそんな事……」

久「じゃあ、結果的に自分がトップなったとして、誰を殺すの?」

優希「!?」

久「和は抜きとして……私を殺す? それともまこ?」

優希「ぅっ……」

久「誰も殺したくない、でも、誰かを殺さなきゃならない」


久「それなら、普通、一番存在が邪魔な人間を殺すでしょう?」ニヤァ


優希「」ゾクッ


久は厭らしい笑みを浮かべた。


久「私にはね、確信があるの。機会があれば、優希は必ず咲を殺すって」ニコッ


久「だから、私も、優希がトップになってくれればいいなって、思ってたのよ」フフフッ

優希「で、でもっ! トップにならなければ、京太郎と……」

久「あー、京太郎と本気で結ばれたいと思っているのは、咲と優希だけよ?」



優希「へっ?」



久「黒服が言ってたでしょ? 〝程度の差がある〟って」



久「確かに、須賀君なら、付き合ってもいいかなって思ったりもするけれど、
  自分の命を懸けてまで取り合おうとなんて、少なくとも、私は思わないわよ」

久「実際、私は咲に2P入れ、優希にはPを入れなかった」

久「私がトップになれば、当然、私は助かる。
  優希がトップになっても、最下位でなければ、私は助かる」

久「優希にPを入れる必要は無い、私はそう考えたの」

久「私が、優希にポイントを入れなければ、
  咲にとって優希は、相対的に、私よりも危険な存在となる」

久「その事に、咲も気付いていたでしょう」

久「私が、優希をアシストする事は、既に確定していた。
  だから、咲は、優希を止める以外、選択肢は無いのよ」


まこ「じゃあ、何故、咲に3P入れなかった?」


まこ「わしと和は、端から、トップ争いとは無縁の存在。
   咲さえ押さえ込めば、ほぼあんたの勝ちじゃろが」

久「それは、和が言う所の、〝ポイント効率〟って奴かしら」

久「3P入れなくても、咲より有利に立てるってね」

久「咲は、私と優希の、2人を相手にしなければならないのだから」

久「それに、和が言う様に、〝4人目〟についても、考えなければならなかった」

久「トップ争いで優位に立つ事と、4人目対策、その2つを同時に行う必要があったのよ」





咲「その結果、両方が中途半端になった」

咲はゆっくりと立ち上がり、久の方へと歩き出した。

咲「私も、始めは考えていたんです」

咲「〝トップになる〟〝4人目対策をする〟」

咲「この2つを並行するには、どうしたら良いのかって」


咲「結論から言うと、不可能でした」


久「……」


咲「基本的には、3人にしかPを与えられず、1人に与えられる最高値は3P。
  逆に、自分にポイントをつける可能性がある人間は多く、4人も存在する」

咲「全ての可能性を考慮したら、使えるポイントが、圧倒的に足りないんです」


久「だからこそ、他者がどの様にPをつけるのか予測し、利用するのよ、咲」


咲「そうですね、事実、部長はそれを上手くやってのけました……」

咲「部長が和ちゃんに3Pを入れたのは、染谷先輩の行動を予測した結果ですよね。
  単独最下位の染谷先輩は、初期値4位である和ちゃんに大量のPを与える筈、と」

咲「和ちゃんを4人目対策の人柱にしつつ、優希ちゃんをトップ争いに利用した」


咲「では、何故、私に2Pしか入れず、和ちゃんに3P入れたのか?」


咲「部長からすると、トップ争いよりも、4人目対策が重要だったからです」


咲「先程、部長自身が言いました。京ちゃんは、命を懸ける程の存在ではない、と」

咲「私自身も、他の人が、京ちゃんをそこまで愛しているのか、疑問だったんです」

咲「京ちゃんの事が無ければ、危険を冒してまで、トップに拘る必要は無い」

咲「何故なら、私がトップになった所で、通常、3分の2の確率で助かるのだから」

咲「それよりも、5P直撃で最下位になる方を、貴女は警戒したんです」


久「……確かに、その通りよ」


咲「部長の点数配分と読みは絶妙でした」

咲「けれど、完全に予想外の事態も起きました」



咲「染谷先輩が、私ではなく、部長に1Pをつけた事です」

咲「染谷先輩は、人間関係よりも、自身が生き残る事を最優先にしました。
  その結果、私より1P差で最下位に近い部長に、余りのPを入れたのです」

咲「この1Pは、4人目対策にも、トップ争いにも、大きな影響を及ぼす物……」


咲「染谷先輩から1Pを受けた時、部長、凄い怖い顔をしてましたよ」


久「……」


咲「染谷先輩も、それ程、京ちゃんに好意を抱いていなかった。
  だから、私が、〝狙われ易い〟という事態に、懐疑的だった」


咲「故に、〝誰が誰を狙うか〟という不確定な要素は考慮せず、
  〝初期値〟という確定事項をもって、点数配分をしたのです」


咲「三つ巴を演出したのも、不確定事項のリスクを軽減する為。
  万が一、狙う相手を間違えては、目も当てられませんからね」


久「……言ってる事は分かるけれど、私が中途半端だっていうのは?」


咲「優希ちゃんにトップを狙わせるのであれば、
  染谷先輩の言う通り、私に3Pつけるべきでした」

咲「4人目対策をするのであれば、和ちゃんの言った通り、
  初期値5の染谷先輩に、より多くのポイントを入れるべきでした」



咲「染谷先輩は、〝和ちゃんに2P〟〝優希ちゃんに3P〟それぞれ入れましたよね」



咲「これは、部長の計画からすれば、完全に裏目っています。
  不確定な事を前提に、点数配分を行った結果、
  貴重なポイントを、無駄に消費する事態を招きました」


久「後出しでなら、何とでも言えるわ。
  貴女の言い分は、結果から逆算して、
  都合の良い理由付けをしているだけよ」



咲「……確かに、そうかもしれませんね」

咲「麻雀の……」

久「……?」

咲「積まれた牌の中身って、一体どうなっているのでしょうね」

久「はっ?」

咲「積まれた時点で、牌の中身は、全てが確定しているのでしょうか。
  その牌を手に取るまで、それは不確定な物として、存在しているのでは?」

咲「そんな疑問を、部長は持った事はありませんか?」

久「現物なら前者、ネト麻なら後者も在り得るわね。疑問を持つ事は無いわ」

咲「そうですか……」



咲「では、人間の行動はどうでしょう?」


久「???」

咲「〝個人の行動は、与えられた条件により、最初から確定している〟」

咲「例えば、〝生贄を2人選ぶゲーム〟という条件を与えられた時、
  私達の行動は、その性格によって、予め決まっているんですよ」

久「……」

咲「部長も、染谷先輩も、和ちゃんも、優希ちゃんも、私も、
  その行動の結果が、ゲーム開始時点で、既に確定された物だったとしたら?」

久「不確定要素という概念が消滅するわね」

咲「その通りです」

久「さっき、貴女が私に対して言っていた事と、矛盾するわね」

咲「はい……。でも、私、思うんです」


咲「麻雀を打っている時、牌の位置が全て確定しているのなら、
  個人が取る行動も確定され、結果も確定されるんじゃないかって」


咲「卓に着いた時点で、既に勝敗は決している」



咲「このゲームも、最初から死ぬ人間が確定していたんじゃないかな?」ゴゴゴゴゴ




黒服「それでは、最後の開票を行います」

黒服「これが、宮永咲様の選択です」


===========

1:原村 和

2:片岡 優希

3:染谷 まこ

4:竹井 久

===========

これは本来「一人目の生け贄」を決める投票だったから
例えばまこさんがビリだった場合は、
まこさん処刑後「ポイントが一番少ない者」が「残ったメンバーから任意で」
二人目の生け贄を選ぶ事になっていた

しかし「同ポイントのビリが二人いる」場合は、二人を処刑して終了になるから…

京太郎は投票する権利って持ってたっけ?
持ってたら此処から更に一波乱きそうだけど

>>318
黒服「須賀様に投票権はありません」

黒服「投票に参加できるのは、生贄選出の対象にされている、レギュラー部員5名だけです」

黒服「ただし、5人が同率だった場合に限り、レギュラー以外の、より関係の深い人物が、生贄を選ぶ事もありえます」

黒服「清澄高校の場合ですと、須賀様が生贄を2人選ぶ事になったでしょう」

黒服「安価で進めていれば、極めて稀なケースではありますが、そういう状況になったかもしれません」

黒服「初期Pから不可能な場合もあるかもしれませんが、数学の苦手な>>1には分かりません」

結果論だけど、優希が咲に5P振り込んでいたら京太郎の彼女になれたのにね

黒服「これが、宮永咲様の選択です」


===========

1:原村 和  +1

2:片岡 優希 +2

3:染谷 まこ +3

4:竹井 久  +5

===========


黒服「〝4人目〟を記入した為、宮永様には、2Pが加算されます」

黒服「累計ポイントは、この様になりました」


===========

★累計ポイント数★

片岡 優希 : 7P 

宮永 咲  : 10P

原村 和  : 10P

染谷 まこ : 11P

竹井 久  : 11P

===========


黒服「最多P獲得者は、11Pの、染谷様と竹井様になります」

黒服「よって、ルールに基づき、両2名が生贄に選出されました」

まこさんはある意味これからが見せ場です

久「……そ……そんな……そんな馬鹿な事が……」ガクッ

久はその場にペタンと座り込んだ。

まこ「死ぬのは、わしと久か……」ブルブル


咲「……」


優希「のどちゃん、のどちゃんっ!」


優希は、倒れ込んでいる和に駆け寄ると、彼女の体をゆさゆさと揺らした。


優希「助かったじぇ……私とのどちゃんは……助かったじぇ……っ!」ポロポロ

和「う、うぅ……」

和はゆっくりと体を起こし、モニターを見た。


和(生贄は……部長と染谷先輩に……っ)


まこ「クソが、最初の5Pが、余りにも重過ぎじゃっ!」

まこは、部室にあった椅子を、思いっ切り蹴飛ばした。

まこ「初期値のハンデが無ければ、わしは生き残れたのに……」





咲「……それはどうでしょう」

まこ「ああんっ?」ギロリ


咲「これは、初期値の問題なんかじゃありませんよ、染谷先輩……」


まこ「わりゃ、何言っとんじゃ!」

まこ「あれが無ければ、わしのPは6。優希を抜いて、単独首位じゃろがっ!」



咲「結果論なんて、何の意味もありません……」



まこ「なに……?」



咲「これは、〝今回与えられた条件〟から導き出された、一つの帰結に過ぎません」

咲「その条件が異なれば、結末も変わります」

まこ「だから、わしが助かる事になるんじゃろ!?」

咲「結果は変わるでしょう。結果は変わるでしょうが……」



咲「 〝 運 命 〟 は 決 し て 覆 ら な い ん で す よ 」

和(運命……)ポー


まこ「運……命……じゃと?」


咲「初期条件が変わる事により、私達の〝行動〟は必ず変化するでしょう。
  けれど、まこ先輩と、部長が死ぬという〝運命〟に変わりはありません」


咲「〝ファイナルディスティネーション〟って映画をご存知ですか?」


まこ「いや……」

咲「死ぬ筈だった者達が、突然の未来予知により、一時的に助かりますが……」

咲「その後、死ぬ筈だった者達が、次々と不可解な死を遂げていくんです」



咲「〝死の運命からは、誰も逃れられない〟」



優希(ごくりっ……)

咲「興味があるなら、レンタルビデオ屋で借りてください。おススメですよ」ニコッ



まこ(いや、わし、これから死ぬんじゃが……)

まこ「すると、あんたには、その、〝死の運命〟っちゅうのが見えるんか?」

咲「……いえ。でも、感じる事はできます」



咲は目を瞑り、顔を上向け、両手を広げた。



咲「〝生と死〟が、天命により定まっているのならば、
   変にジタバタせずとも、その流れに身を任せればいい」


まこ「天命……か……」

和(私、優希、咲さんが生き残った事が……天命……)ポワワ~ン


優希「咲ちゃん、その〝天命〟って言うのは、絶対に変えられないのか?」


咲「この世界の人間には、決して変える事のできない物だと思うよ」


咲「でも、この時空の人間じゃない、〝異世界の者〟達の力なら、あるいは……」


和(異世界の者……?)

優希(咲ちゃんの読んでる、小説か何かの話かな……?)




久「……何が運命だ、ざッけンな……ざッけンな……」ゴゴゴゴゴ

優希「ぶ、部長……」


久「私が死ぬのは、テメェが私を〝4人目〟に書いたからだろうが……」ドドドドド


久「自分自身の行動を、運命のせいにするんじゃねぇよ……」ゴゴゴゴゴゴ



咲「いえ、〝運命〟です」



咲「選出のルールを聞き、各人の初期値を見た時、私はそれを確信しました」



咲「何故なら、私がこの部活内で、唯一、嫌悪している人物を確実に殺すには、
  この〝4人目〟というシステムの力を利用するしか無かったからです……」



咲「逆に、このシステムは、私が貴女を殺す為に用意された物かもしれません」





京太郎「なんだってぇー!?」←空気から復活した

CM

宥「私、玄ちゃんの事、ずっと嫌いだったんだ~」ゲス顔

穏乃「アコ、お前、裏切ったな……」ギリッ

初瀬「私、レギュラーじゃないのに……」

やえ「お、お見せしよう、王者の死に様を……」カタカタ

衣「衣、何か悪い事、したのかな……」ガクガク

純「国広君クンニしろオラァァァァッッッ!」

智紀「死ぬ前に、ハギヨシさんのホモセックスが見たい」

華菜(初期P10……。でも、華菜ちゃんは最後まで諦めないし!)

桃子(ステルス状態の私に、5Pを与えるなんてっ!)

佳織「ごめんなさい、間違えて、4人目書いちゃいました~」ニヤァ

尭深「……死ねよゲス野郎」ボソッ

淡「あわわわわ……」

誠子(麻雀でも、こんなにポイントを得た事は無い……)ガクガク

郁乃「イーッヒッヒッヒーーー……ッ!」

恭子「め、めげるわ……」カタカタカタ

竜華「あんた、どうせ近い内に死ぬやん……」

セーラ「死者ガデルデー」

初美「死ねっ! ババアッ!」ドドドド

霞「あらあら、死ぬのはどっちかしらね~」ゴゴゴゴゴ

春「……」ポリポリ

豊音(超怖いよ~)

塞(4人目……塞いでおくか……)

煌(私の為に犠牲になる姫子……スバラですっ!)

仁美「なんもかんも、政治が悪い……」

美幸「さっさと死んでよもー」

玉子「貴様が今宵の生贄であるっ!」

なんて醜いんだ
だが、それがいい

仮にクロチャー死んで宥姉だけになって最構成された場合、幼少期のアレはどうなっちゃうんだろ……?

>>385
黒服「代わりの人物が現れ、何とかしてくれます」

穏乃「やめろー、お前ら! 宥さんをいじめるな!」
憧 「やめなさいよ、あんた達!」
灼 「やめるべきだとおも……」
宥 「ぶち殺すぞ貴様ら」

久「あァ? 結局、テメェの意思じゃねーか!」ナメンナクソガ

まこ「これは、わしも理解できんな……」

和(部長の名を4人目に書いたのは、純粋な咲さんの意思……。
  運命と知りつつも、それを否定する事は可能だったはず……)

和(でも、そうできない事情があったとしたら、それは……)


優希「わ、私は、難しい事は分からないけど……、
   ただ、咲ちゃんに聞きたい事が、1つだけあるじぇ」



優希「咲ちゃんは、部長の事が嫌いだったのか……?」



久「……」

まこ「……」

和「……」



咲「…………」





咲「うん、私は部長の事が、 大 嫌 い だったよ」

まこ「そうなんか……全然、気付かんかったわ……」

優希「なんで……」

咲「優希ちゃん、何故、部長が〝悪待ち〟を好んでするのか、知ってる?」

優希「う、う~ん、相手の裏をかくのが、麻雀の定石だから???」

咲「違うよ、そんな殊勝な理由なんかじゃない」



咲「部長はね、相手が泣いたり、悔しがったり、絶望したり、
  そういう、〝戦犯顔〟を見るのが、大好きなんだよ……」



久「……」


まこ「うわぁ……」ドンビキ

和(部長に、そんな性癖があったなんて……)

優希(ぶ、部長は意地悪って事なのかな……?)


咲「だから、より相手に精神的なダメージを与えられる、
  〝悪待ち〟で、いつも相手から和了ろうとしていた……」


まこ「まぁ、さっきのニヤケ面を見れば、咲の言い分に、説得力はあるのぅ」


咲「私はね、そういう邪悪な思念を、敏感に感じちゃうんだ。ニュータイプだから」


咲「部長が、和ちゃんに3Pを入れた真意は、自分が生き残る為じゃない。
  普段、何事にも動じない和ちゃんの、絶望した顔が見たかったからなの」

久「ふ……ふふふっ……きゅふふふっ……」


久「そうよ、私は、女の子のそういう顔を見るのが大好きなの……」シャフ度


優希「ひぃっ!」ゾクリ


久「涙を流し、絶望した和のあの表情……とても綺麗だったわぁ……。
  儚く崩れ落ちる姿も、最高。今までで、一番ゾクゾクしちゃった」ビビクンビビクン


和「」ゾクッ


まこ「あんたぁ……最っ低じゃな……」



咲「私は、暫くの間、麻雀から離れて生活をしていました。
  でも、和ちゃんのお陰で、麻雀の楽しさを思い出した。
  自分が、どれだけ麻雀を好きだったのかも、全部思い出したの」



咲「その麻雀を、悪意を持って打っている人間がいたとしたら、
  私は、その人の事を、絶対に許せない、許さないっ!!!」ゴゴゴゴゴ

久「うっざ……。私が何を思って麻雀をしようが、あんたには関係無いでしょうが」


咲「……」


久「それよりさ、提案があるんだけどっ!」


久は颯爽と立ち上がり、黒服に向かって話し掛けた。



久「もう一度、この投票を、やり直してもいい?」



和「っ!」

優希「えっ!?」

咲「……」

まこ「アホか。そんなん、無理じゃろ……」


久は4人の方へ振り返り、笑顔で話し始めた。


久「さっきの咲の話、みんな聞いたでしょ?」


久「私とまこが死ぬのは、決められた〝運命〟だって。
  それなら、それが本当かどうか、試してみましょうよ」


久「私達が、死の運命から逃れられないと言うのなら、
  何回やっても、私とまこが、同率最下位になるはず。
  それなら、もう一回、投票をやり直しても、問題ない筈よね?」


久「という訳で、この投票は全部無効にしましょう?」


久「はいっ、ノーカン、ノーカン、ノーカン、ノーカン……」


久はその場で、手を叩き音頭を取りながら、声を高くして叫び続けた。


咲「……」

和「……」

優希「……」




まこ「やかましいっ!」バキッ

久「ぶべらっ!」

まこの一撃が久の顔面を捉え、久は後方へ吹き飛んだ。

まこ「見苦しいわっ!」カッ

久は鼻血と涙を流し、まこを睨みながら言った。

久「何で私を殴るのよ……。あんただって、再投票が無ければ、死ぬのよ!?」エグエグ

まこ「……」


久「私は嫌よ! まだ死にたくない!」ポロポロ


久「小さい頃、酒癖の悪い父から暴力を振るわれ、
  離婚してからは、ずっと苦しい貧乏暮らし……」ポロポロ

久「高校を出たら、独立して、新しい人生を歩き始める予定だったのに……!」


久「なんで、こんな所で、死ななくちゃいけないのよ……っ!」ポロポロ


和「……」ポロポロ

優希「……」エグエグ


久「まこだって、咲が3Pを入れなければ、助かる可能性はあった!」

久「あんただって、咲の事が憎いでしょ!」


まこ「まぁ、憎くない、と言えば、嘘になるかのう」


咲「……」

咲「……4人目を書く事は、私にとっても、大変危険な行為でした。
  だから、初期値が最下位である染谷先輩に、3Pを入れました」


咲「例えそれが、優希ちゃんや和ちゃんであったとしても、
  最下位を免れる為なら、私はきっと、同じ事をしたでしょう」


咲は目を細め、まこに向かって、正面からはっきりとした口調で言った。

しかし、言葉とは裏腹に、その瞳には、うっすらと涙が滲んでいた。



久(私は諦めない……生きる事を諦めない……っ!)



久は突然走り出し、黒服達を華麗に躱して、部室のドアに手を掛けた。



久「私は生きるッ! 生きるんだッッ!!」



久は勢い良く、部室のドアを開けた。

久「外へ………………えっ……なにコレ……」


それは、校舎の廊下へと繋がっている扉、の筈だった。
しかし、そこには、一寸先も見えない、真の暗闇が広がっていた。


久「なに……一体、なんなのよ……」


久はその場に、茫然と立ち尽くした。


咲、和、優希、まこも、驚きの余り、言葉を失った。


黒服「言った筈です……」


黒服「2人の処刑が終了した時点で、この部屋から解放される事になります、と」ゴゴゴゴ

◆説明及び安価の要求◆

黒服「このSSは、当初予定していたSSと、掛け離れた物になっています」

黒服「各キャラクターは、安価で与えるポイントを決定し、
   それを見て>>1が適当にキャラの性格を決め、話をサクサク進める予定でした」


黒服「このSSは、元々、〝推理サスペンス〟ではなく〝安価ホラー〟だったのです」


黒服「しかし、前者の部分が長くなり過ぎた為、>>1は相当疲れているご様子です」



1:このまま、推理サスペンスっぽく、サラッと終わる


2:本来の安価ホラーSSに回帰する



レス番は指定しません。
レスを待つ時間は未定です。



1か2、どちらかを選んでください。


一回1で終わってまた2ってのはアリ?

>>433
黒服「結末は1つです。両方はやる事は、100%無いと思われます」

清澄編はこのまま1で終わって残りの学校があるなら2でってのは無理?
無理なら2で

>>439
黒服「清澄高校編以外を書く場合には、2以外ありえないかと思われます」

黒服「清澄高校編以外は、全て安価ホラーになります。Pの与え合いも、全て安価になります」

2でもええんやで

黒服「安価を締め切ります」

1:13くらい

2:6 くらい

黒服「それでは、安価無しのサスペンス路線で行きたいと思います」

久「あ……ああ……」

久は、その場に、力無く倒れ込んだ。
この場から逃れる術は無い、久はその事を認めざるを得なかった。


黒服「それでは、処刑方法について説明します」


まこ「おい、待てぃ。説明ってなんじゃ? 説明って……」

まこ「あんたらが、わしらをサクッと殺るだけじゃろ?
   覚悟はできとる、一思いにやってくれ。できれば、楽にな」ブルブル


体を震わせながら、最後の勇気を振り絞り、まこは黒服に啖呵を切った。
その場に、胡坐をかく様に座り込み、両腕を組んで、静かに目を瞑った


そんなまこに対し、黒服は、皆が予想していなかった言葉を口にした。



黒服「楽に死ねるかどうかは、まだ分かりませんよ?」



優希「!!」

和「!!」

京太郎「!!」

咲「……っ」

まこ「なんじゃと……?」



まこが、黒服を睨み付けた。
久は呆けたまま、言葉を失っている



まこ「一体、どういう意味じゃ……?」

うわああああああああ

黒服「こちらをご覧ください」

黒服は、特大モニターの方を指差した。
画面は真っ黒のまま、何も映し出されてはいない。


黒服「実は、まだ、我々も、処刑方法について、何も知りません」


黒服の不可解な言葉に、皆、不安と恐怖に満ちた表情を浮かべる。


黒服「これから、このモニターに、処刑方法が提示されます。」


黒服「その示される処刑方法は、リツベ神の意思と、全く関係が無いそうです」

黒服「誰が、どの様な意図で、それを決めたのか、我々にも分かりません」



黒服「我々は、ただそれを、忠実に、速やかに、確実に、実行するだけです」



黒服「それが、我々に与えられた使命、存在意義なのです」

こーわーいー

まこ「」カタカタカタカタカタ


まこは、恐怖に怯え、歯をガチガチと振るわせた。


久「嫌あああぁぁぁああぁぁぁぁぁああっっっ!!」


久が発狂した様な叫び声を上げた。


咲、和、優希、京太郎は、ただ、唖然とするばかりだった。


まこは、それ程苦しみを味わう事無く死ねるのだと、勝手に思い込んでいた。
しかし、蓋を開けてみれば、それは自らの願望、幻想に過ぎなかったのだ。

いや、もしかしたら、苦痛を伴わずに、楽に死ねるかもしれない。
だが、逆に、拷問の様な責め苦を受けながら、殺される可能性もあり得る。


〝生贄〟


顔も名前も知らぬ、どこかの誰かが、自分の死を操っている。


その者に、例え悪意が無かったとしても、安心は出来無い。
子供が、小さな虫を、無邪気に、残酷な方法で殺す様に……。


皆、戦慄の中で、その時が来ない事を祈り、願っていた。

モニターに、処刑方法が示される、その瞬間を。

咲「……」

和「……」ソワソワ

優希「……」ゴクリ

久「……」ブルブルブル

まこ「……」ガタガタガタ

京太郎「……」ブルッ



だが、何時まで経っても、モニターに変化は無い
皆の祈りが通じ、奇跡的に助かったのだろうか?
あるいは、更なる恐怖心を煽る為の、演出なのか?



黒服「……」

黒服「…………」

黒服「………………」





黒服「……………………?」

それまで微動だにせず、仁王立ちしていた黒服達が、顔を見合わせている。


何か手違いでもあったのだろうか?
しかし、無表情故に、彼等の思考は読めない。


それから、30分程度が過ぎただろうか。
突然、黒服達が、一斉に口を開きだした。


黒服「Congratulation……!」

黒服1「Congratulation……!」

黒服2「Congratulation……!」

黒服3「Congratulation……!」

黒服4「Congratulation……!」

黒服5「Congratulation……!」

黒服6「Congratulation……!」

黒服7「Congratulation……!」



全員が同じ言葉を発しながら、同時に拍手を始めた。



一同「……っ!?」




黒服「皆様には、幸運の女神がついている様です……」

久「……っ!」エグエグ

京太郎「どういう……事だ?」

黒服「システムに、何やら重大なトラブルが発生しました」

黒服「その為、現在、モニターを起動する事ができません」

黒服「復旧するには、相当の時間が掛かる様です」

黒服「その間、貴女方を、このまま拘束し続ける訳にもいきません」


黒服「……処刑方法が分からない以上、我々がそれを実行する事もできません」


咲「っ!!」

優希「っ!!」

和「っ!!」

京太郎「染谷先輩と部長は……」

まこ「た、助かるんか……?」ポロポロ

久「……っ!」ポロポロ





黒服「……そう、解釈して、よろしいかと」

黒服は、部室の出口の方へ、静かに歩いていく。
そして、開いた状態だった扉を一度閉め、再びそれを開けた。


京太郎「うぉっ! まぶしっ!」


先程まで暗闇だった扉の先から、眩いばかりの光が差し込んできた。


黒服「その光の先に、貴女方の新しい未来があります」


黒服「進みなさい、自らのその足で、光のその先へ……」


そう言うと、黒服達は、一人、また一人と、光の中へ消えていった。


和「部長……」

和は、扉の近くでへたり込んでいた久に、優しく手を伸ばした。

和「行きましょう……みんなで……私達の未来へ……」

久「のどか……」


涙を流しながら、久はその手を取った。


優希「染谷先輩も……」

まこ「優希……」


皆が扉の先へ進もうとした、その時……。



咲「待って」

京太郎「咲、お前もこっちへ……」


咲「その前に……京ちゃんに、どうしても聞きたい事があるの」


咲「今の記憶が無くなる前に、1つだけ、京ちゃんに教えて欲しい」


京太郎「……?」


優希「咲ちゃん、何を……」

和「咲さん?」



咲「京ちゃんが、今、本当に好きなのは誰?」

京太郎「……」


皆の視線が、京太郎に集まる。


咲「……京ちゃんっ!」

優希(京太郎……)

和(須賀君……)

まこ「……ふむ」メガネクイ

久「……」ヒックヒック



京太郎「俺は……」



1:「可愛い幼馴染が大好きだ」ニコッ

2:「おっぱい星人さ」ニカッ

3:「ちっちゃい女の子(意味深)が大好きなんだ」ニタァ

4:「味噌汁の臭いがしそうな女性が好きだよ」

5:「チョイ悪のお姉さんにお仕置きされたいな」



安価方法:多数決
投票締切:未定

◆途中経過(>>489まで)◆
1:9票
2:6票
3:1票
4:2票
5:0票


黒服「間違いがあれば、指摘してください」

黒服「>>1は安価集計を間違える可能性があります」

黒服「意見を変えたい場合は、自分のレスに安価をつけて、新しい番号を書いて貰えると助かります」

黒服「引き続き、意見を募集します」ペッコリン

?「咲ちゃんはどうせ幸せになれるんだから、今くらい私を応援して欲しいじぇ」

?「須賀君となら、エッチな事してもいいかなって」

?「方言を喋る娘って、可愛くないかのう」

?「須賀君、私のおっぱい触ってもいいんですよ?」

22

◆途中経過2(>>502まで)◆
1:13票
2:12票
3:2票
4:2票
5:0票


?「チッ、淫乱ピンク、ウザいなぁ……」マージャンタノシマセルヨ?

?「おっぱいが無い人には、人権が無いそうです?」ウケテタチマス

1じゃないと来世で詰みそう

>>504
黒服「その意見は1に投票、という事で良いでしょうか?」

黒服「2のルートは、ちょっぴりビターになります。既に展開も考えてあります」

>>506 1でお願いします

◆投票締切&結果発表(>>517まで)◆

1:16票

2:20票

3:2票

4:2票

5:0票


?「貴様ら……絶対に、麻雀を楽しませてあげるからね」嶺上開花!!

?「おっぱいは正義です! 真理です!」胸元開放!!

咲「京ちゃん……」

京太郎「咲、俺は……」


京太郎「俺は……」



京太郎「おっぱい星人さ」ニカッ



咲「……」



和「知ってました」

優希「知ってたじぇ」

まこ「知っとった」

久「知ってたわ」





咲「……」





咲「うん、私も知ってたよ、クソが」ニコッ

1はもう手遅れデスカ?

>>529
黒服「現在、ルート2で話を作成中です」

黒服「投票は終了していますが、>>529までの集計でも、1:20票、2:24票となっております」

1を2回書き込んでるのが1人、2を2回書き込んでるのが2人いるがまぁそれでも>>529までで1:19票、2:22票か
手遅れだけど1

>>532
黒服「すみません、重複レスがある事に気づきませんでした」ペッコリン

黒服「以後、注意深くIDチェックを行う様に心掛けます」



黒服「今後、同じIDで重複レスをされた場合、その方の意見は全て除外させて頂きます」

黒服「携帯等を使って、ばれない様に自演してください(ぉ」

黒服「できれば、1人1票が好ましいですが、疑わしきは罰せずですし、
   1人1票と言い切ってしまうと、真面目にルールを守る人が不利になる可能性もあるので、
   IDが違う場合には、こちらからは詮索はしませんし、基本複数投票でも構いません」

黒服「ただし、やり過ぎはアレですので、各人、そこの所はよろしくお願いします。」



黒服「もし、重複レスに気付いた方は、レス番を教えて頂くと助かります」

黒服「安価時に同じ意見を2度言うと、その気は無くとも、>>1が勘違いしてカウントする可能性があります」

黒服「間違い防止の為に、安価に参加する時は、番号を★で囲む(★1★)等の対応策を検討しています」

黒服「今回は、投票を締め切っている事と、私の不手際も考慮して、不問とさせて頂きます」

黒服「1の咲様ルートを希望の方には、申し訳ありませんでした」

黒服「2の和様ルートでも、満足していただける様、全力であたらせて頂きます」ゴッ

京太郎「咲……」

咲「ふんだ」ムスッ

咲「でも、次の世界では、京ちゃんは、私や優希ちゃんみたいな、
  〝控えめな胸の子〟を好きになるんだからね! ざまーみろ!」フンッ

優希(うぅ……なんか複雑な気分だじぇ……)

和「咲さん……」

咲「行こ、優希ちゃん、染谷先輩、部長。あんなオッパイ星人、ほっといてさ!」

優希「う、うん……」

久「そうね……」

まこ「あばよっ!」


咲はそう言うと、一度も振り返る事無く、光の中へ駆けて行った。

優希は、寂しそうな顔で何度も振り返りつつも、歩みを止める事はなかった。

久は、京太郎と和に優しく微笑み掛けながら、静かに去って行った。

まこは、誰にも気付かれず、いつの間にか消えていた。


部室には、京太郎と和の二人だけが残された。



京太郎「……」

和「……」

和は、少し頬を赤く染め、黙ったまま俯いている。

京太郎は、何を話せば良いのか分からず、
顔を上へ向け、指で頭をぽりぽりと掻いた。


暫しの間、部室には気まずい空気が流れていた。


京太郎「……」

和「……」

京太郎「あの……」

和「……」


京太郎「俺さ、和の胸ばっか見てた。男の性って言うかさ……。
    その……男ってのはさ、胸の大きい女の子を見ると、つい……」


和「……知ってます。女の子は、そういう視線には、非常に敏感なんです。」


和は顔を上げ、ツンとした態度で京太郎に言った。


京太郎「最初はさ、俺、エロい目でしか、和の事を見てなかったんだ」

和「……」

京太郎「でも、一緒にいる内に、いつの間にか、
    エロとか、そういうの、関係無くなってた」

京太郎「和の、別の部分も好きになっていったんだ」

和「別の部分……ですか?」


京太郎「真面目で、正義感が強くて、凛としている所とか、
    その割りに、ちょっと子供っぽくて、天然で、怖がりで……」


和「子供っぽいって、何ですか……」


和はムスッとしつつも、火照った顔で、小さく呟いた。

京太郎「い、いや、和の事を、馬鹿にしてる訳じゃなくて、
    可愛らしいっていうか、守ってあげたいというか、
    〝良い意味で子供っぽい〟っていうか、何ていうか……」

京太郎は、あたふたしながら、必死に言い訳をした。

和「ふ、ふふふっ……」


和は口元に手を当て、気品に溢れる笑みを浮かべた。
それはまるで、天使の様に高貴で可憐な微笑みだった。


京太郎「……」


京太郎は、呼吸する事を忘れてしまう程に、
和の、その眩しい笑顔に、吸い込まれていた。



京太郎「和……」



和「はい」



京太郎「俺、和の事が好きだ」

それは、無意識から出た言葉だった。

高揚し、和に対する気持ちが、心から溢れ、
そのまま音となって、京太郎の口から零れた。


京太郎「あっ……」


ふと、我に返り、自分が口にした言葉を思い出し、赤面した。
和も、先程よりも顔を赤くし、完全に下を向いてしまっている。


京太郎「わ、悪い、和、今のは無し、忘れてくれ」


和「っ!」


告白した所で、新しい世界へ行けば、この記憶は全て無くなってしまう。
それに、好感を持たれているとはいえ、〝程度の差がある〟という事実。

和が困っている様子を察し、京太郎は、返事を待たずに切り出した。


京太郎「どうせ今の記憶も、すぐに無くなっちまうもんな。
    俺達も、さっさと光の向こうへ行こうぜ、和……」


和「っ!!!」


京太郎は和に背を向け、扉に向かって歩き出した。




和「待ってくださいっ!」

和は、光の方へ進む京太郎の左腕を、後ろから掴んだ。

京太郎「和……?」

和「待ってください、私はまだ、須賀君の告白に、返事をしていませんっ!!」

京太郎は歩みを止め、和の方へ振り返った。

京太郎「返事なんて……いいよ。どうせ、意味無いしさ……」

和「っっっ!!!」


ぱしんっ


乾いた音が、室内に響いた。


和の突然の行動に、京太郎はキョトンとした目で彼女を見た。



和「意味が無いなんて事はありませんっ!」



和の瞳からは、涙が止め処なく溢れ出していた。

京太郎「和……」

和「どうして、意味が無いのですか?
  残された時間が少ないからですか?」

京太郎「……」

和「じゃあ、どれ位の時間があれば良いのですか?
  一日ですか? 一週間ですか? 一ヶ月ですか? それとも、一年ですか?」

和「あるいは、それ以上の時間が無ければ、
  貴方や私の〝想い〟に、意味は無いのですか?」



和「私は、そうじゃないと思いますっ!」



心の奥底から振り絞る様にして、和は叫んだ。




和「例え僅かな間でも、この〝想い〟の価値が変わるとは思いませんっ!」

和「私は、母親の都合で、転校を繰り返してきました」

和「その為、級友達と一緒に過ごした時間は、人よりも少なかったと思います」

和「それでも、私には、信頼できる、大切な友人達がいます」

和「それは、例え、短い期間でも、濃密な時を共に過ごしたからです」


和「だから、私は、常に全力で、今、この時を、精一杯、生きているんですっ!」


和は、止まる事の無い涙を必死で拭いながら、京太郎に言った。


京太郎「ごめんな……」


和「っ!?」


京太郎は、ポケットからハンカチを取り出し、和の涙を拭いた。


京太郎「だからお前は、いつでも、何事に対しても、一生懸命だったんだな」


そう言いながら、和の頭を優しく撫でた。


和「ふきゅっ……」

京太郎「俺が間違ってたよ、和……ごめん……」


京太郎は、深々と、和に対して頭を下げた。


京太郎「もう一度、やり直させて欲しい……」


そう言うと、京太郎は、和の正面に立ち、目をしっかりと見据えて言った。



京太郎「俺、須賀京太郎は、貴女の事が好きです」



京太郎「……貴女の答えを、聞かせてください」



和は、目を逸らさず、じっとその言葉を聞いていた。



京太郎「和……」



和「私は……」



和「私は、須賀君の事が……」





和「嫌い……」





和「……でした」

和「初めて会った時から、私の胸ばかり見ていましたし……」

京太郎「はい……」

和「麻雀をしている時も、牌より、私の胸を気にしてましたし……」

京太郎「はい……」


和「私は、正直、何かされるのではないかと、毎日がとても不安でした」


京太郎「……すみません」


和「だから、私は、ずっと須賀君に隙を見せぬ様、警戒していたんです」

和「同時に、大切な友人達を魔の手から守る為、常に貴方を監視していました」





和「暫くして、私は、貴方という人間を、誤解していた事に気付きました」

和「確かに、須賀君は、少し……いえ、とてもエッチな男性です」


少し目を横に逸らしながら、和は言った。


和「でも、女の子が嫌がる様な事は、決してしませんし、
  いつも、細かい配慮をもって、人と接していました」

和「もう、貴方を監視する必要は無い、私はそう思いました」


和「そう思った筈なのに……」


和「それ以降も、気が付くと、私は貴方を、無意識の内に、目で追い掛けていました」

和「貴方の笑顔を見る度に、心が大きく揺さ振られる様な感覚に襲われました」

和「今まで、男性に対して、この様な気持ちを感じた事は一度も無く、
  私には、何が原因でこの様な気分になるのか、全く分かりませんでした」


和「けれど、今では、ハッキリしています」


和は胸の谷間に手を当て、京太郎を見詰め、しっかりとした声で言った。


和「私は、貴方の事が……須賀君の事が……大好きです」


和は可愛らしく、ニコッと京太郎に微笑んだ。


京太郎「和……」


和「須賀君……」


二人は見詰め合い、やがてその距離は縮まっていき、唇と唇が重なり合った。

和「転居する度に、親しくなった者達と別れねばならず、悲しい思いをしてきました」

和「でも、貴方と巡り会えた事で、私は初めて、自分の境遇に感謝する事ができたんです」


涙を流しながら、和は京太郎に言った。


京太郎「和……」


京太郎は、優しく、そして力強く、柔らかい和の体を抱き締めた。


和「少し、このままでいさせてください、お願いします……」


目を瞑り、か細い声で和が言った。


京太郎「お前が望むなら、俺はいつまでも、こうしているさ……」


和「ありがとう……ございます……」


京太郎の優しさ溢れる温もりの中で、和は、かつてない幸せに満ち足りていた。

これは(アカン)

そういえば京太郎はいつの時点拘束を解かれたんだ?

>>566
黒服「須賀君は縄抜け名人だったので、存在を忘れられている隙に、自力で外した様です」

暫くの間、二人は何も言わず、静寂の中、互いの温もりに浸っていた。

いつの間にか、部室の屋根と、四方の壁が、すっかりと無くなっている。
この空間は、少しずつ、ゆっくりと、崩壊をし始めている、京太郎はそう感じた。


ここに、永遠に留まる事はできない。


京太郎「和……」

京太郎の呼び掛け、和も、その意味に気付いていた。

和「……」

和は京太郎の胸に顔を埋めたまま、動こうとしない。

京太郎「和……」

京太郎は、もう一度、和に言葉を投げ掛けた。

和「……須賀君は、私に嘘を吐いたのですか?」

京太郎「……」

和「貴方は、私が望む限り、こうしていると、先程、言ったじゃないですか」

京太郎「……ごめん」

和「謝らないでください……」

和は小さく肩を震わせている。

京太郎「……」

和「……」

暫し沈黙が続いた後、和が小さく、震えた声で言った。





和「私の胸……触ってみたいですか……?」

京太郎「えっ……?」

京太郎は一瞬、聞き間違いかと疑ったが、すぐにそうではないと確信した。
何故なら、和の耳が、まるで苺の様に、真っ赤に染まっていたからだ。


和「……私の胸……触っても良いんですよ?」


京太郎と和、互いの心臓の鼓動が、共鳴するかの様に高まっていく。
相手も、自分と同じ様に緊張している、その事を、すぐに理解できる程に。


京太郎「お、俺は……」


京太郎の理性は、和の誘惑に、大きく揺らめいていた。
本能から来る欲求では、当然、触れたいに決まっている。

しかし、耳を真っ赤にし、体を小刻みに震わせている和……。
きっと、初めて男性に、そこを触れさせる事が、怖いのだろう。


けれど、そうしなければ、自分をこの場に繋ぎ止めてはおけない。
和はきっと、そう考えているだろう、京太郎は、手に取る様に分かった。



だからこそ、今、ここで、和のそれに触れて良いのか?

黒服「>>1はご飯を食べたり、お風呂に入る様です」

黒服「この続きはまだ書いていない様ですが……」

黒服「高校生が、この先に進んでしまって良いのでしょうか……?」

まこ「キングクリm……」

大丈夫大丈夫ヘーキヘーキ(楽観)

和「須賀君……」

京太郎「!!」

紅に染まった顔、潤んだ瞳で、和は京太郎に、上目遣いで迫る。
それにより、僅かに残っていた京太郎の自制心は、完全に失われた。

同時に、京太郎の下半身が、急激に膨張を始める。

京チン「来たか」ムクムクムク

和「っ!!」

密着している為、当然、和にもそれが伝わる。
驚いた和は、サッと京太郎から距離を取った。

その態度から、自分の下半身が原因だと悟った京太郎は、顔を真っ赤にした。

京太郎「ご、ごめんっ!」

和「い、いえ……。当然の生理現象ですから///」

お互いに俯く二人。

和「そ、そう言えば、腕はもう平気なんですか?」

京太郎「あっ……」

京太郎は、折られた筈の腕をグルグルと回した。

京太郎「直ってる……。そういや、鉄紐も、いつの間にか無くなってたな……」

そんな会話も長くは続かず、再び訪れる沈黙。

和「……」

京太郎「……」

和「……」

京太郎「……」

和「……」

京太郎「触っていいか……?」



和は、無言のまま、小さく頷いた。

まこが未だに行ってなくてずっと覗き見してたら笑う

>>595
黒服「それは ホ ラ ー です」

黒服「>>1はまとめサイトの未読咲ssを読みたい様です」

黒服「今日の、このssの更新はもうされないかもしれません」ペッコリン

なんという焦らしプレイ

京太郎は、ゆっくりと、和のその豊満な胸に手を伸ばした。
和は、目をギュッと硬く瞑り、カタカタと震えている。

京太郎「ホントに良いのか……?」

和「何度も言わせないでくださいっ!」

京太郎「ご、ごめんっ!」

京太郎は服の上から、和の胸部を撫でる様に触ってみた。

京太郎「……」サワサワ

京太郎「……」サワサワ

京太郎「……」サワサワ

京太郎「……」

京太郎(ブラジャーのせいで、全然おっぱいの感触が伝わってこない!)

実際、触られている和も、感覚が余り無い様だ。

京太郎「あ、あの、和……」

和「はい?」

京太郎「ブラジャー取って貰って良いか?」

和「はいっ!?」

京太郎「ブラジャーの上からだと、胸の感覚が、良く分からなくて……」

和「……う……うぅ……」

今にも泣き出しそうな顔で俯く和。

京太郎「あ、ああ、無理なら良いんだ、別に、強制してる訳じゃないから!」シュン

和「っ!!」

とは言ったものの、京太郎の失望感は、露骨に顔に表れていた。

和「……わ、分かりました」

京太郎「へっ?」パアァァァァ

和は後ろを向き、その場でブラを外し始めた。

和は元々、責任感が強く、負けず嫌いで、頑固な性格をしていた。
自ら、胸を触らせる事を提案した為、今更、後に引く事もできない。
相手から要求があれば、それがどんな物であれ、受け入れる覚悟もあった。

和「は、外しましたよ……どうぞ……」

和はこちらに振り返り、顔を横に向けた。

夏服の為、生地は薄く、肌色と淡い桃色が透けて見えている。
触って良いか?と、確認の言葉を出し掛けたが、それを止めた。

京太郎「」ゴクリ

生唾を飲み込み、京太郎は、先程と同じ様に、
軽く表面を撫でる様にして、和の胸に触れた。



和「あっ……」

京太郎「っ!?」

先程とは違い、軽く指先が触れただけで、和はビクッと体を反応させた。
しかも、今まで聞いた事の無い様な、艶かしい声を上げた。

京太郎「だ、大丈夫か?」

和「へ、平気です、どうぞ……」

京太郎「わ、分かった……」

もう一度、和の胸を軽くなぞってみる。


和「っん!」ピクッ


和は全身に力を入れ、声が出ない様に堪えている。
その姿は、まさに、男の持つ嗜虐心をそそる物であった。


京太郎「……」


京太郎は、緩急を付けつつ、和の乳房を様々な方法で刺激した。


和「んっ! んふっ、っんん!!」


和は体をピクつかせ、声を漏らしつつも、
その刺激に抵抗しようと、必死に努力していた。

京太郎「和……」

和「……は、はい……」

とろんとした目で、和は京太郎を見詰めた。
呼吸は少し早くなり、口で息をしている。

京太郎「服の下から、直接触って良いかな?」

和「そ、それは……」

京太郎「頼む」

京太郎は、両手を和の肩に掛け、真剣な表情で迫った。

和「は、はい……」

思考能力が著しく低下している和は、うっかりそれを承諾してしまう。
自分が何を言っているのかすら、正常に判断できない状態になっていた。

そんな事にお構いなく、京太郎は、和の後ろに回り込み、
ワイシャツの下から両手を入れ、和の乳房を丁寧に、しかし大胆に揉み拉く。

和「あっ! んんっ! ちょっと……んぁ! まっ……っん……あぁん!」

先程とは比較にならない、強烈な性的刺激が、和の全身に駆け巡る。
余りの衝撃に嬌声を上げ、立ったまま、その肉体を弓形に仰け反らせた。

ちょっと待ってください、そう発言しようにも、
押し寄せる快楽によって、言葉の形がままならない。

和「あぁんんっ! ふぁっ! ぁあぁんんっ! んんんっっっ!!」

体をくねらせ、京太郎から逃れようとするも、
背後からがっちりと固められ、それも不可能だった。

和「ふぁっ!?」

和は、自分の恥部から、大量の雫が漏れ出ている事に気がつく。
自慰行為をした事の無かった彼女は、それを尿と混同していた。

和「あっ……あぁ……」

好意を抱いている人の前で、失禁をしてしまうなんて……。
和は、恥かしさと、情けなさで、その場から逃げ出したい思いでいっぱいだった。

けれど、性の野獣と化した京太郎は、絶対にそれを許さない。
有無を言わさず、一方的に、激しい快楽的刺激を与えてくる。

そこに、新たな〝責め〟が加わった。

和「っんん!?」

京太郎が、首筋に舌を這わせてきたのだ。

和「あん、だめ……んっ、そ、こは、ぁん!」

キスをしたり、肉を啄んだり、喉の近くまで舌を這わせたり、
まさしく、縦横無尽に、和の首を、やりたい放題に蹂躙していく。

もう、これを超えるであろう、強い性的刺激は無い筈だ。
そう思い込んでいた和に、更に凶悪な快感が襲いかかる。

京太郎が、下着の中に手を入れ、秘部に指を挿れてきたのだ。
それは、今まで与えられてきた刺激の、数倍も強いものだった。

頭蓋に、何度も何度も、激しく電流が津波の様に迸る。

和は何度も背中を仰け反らせ、悲鳴にも似た喘ぎ声を、数え切れぬ程あげた。

連続的に与えられる、強烈な性的刺激によって、和の意識は朦朧としていた。

その時、突然、ふわっと、体が宙に浮く感覚がした。
京太郎が、室内にあるベッドへと運ぶ為に、和を抱き上げたのだ。

京太郎は、怪我をしない様、和を優しくベッドに寝かせた。
そして、和の衣服を、丁寧に、そして迅速に脱がせ始めた。

それが、どういう行為の下準備であるのか、和も理解していた。

和「だ……め……だめ……です……それは……いけま……せん……」

乱れた呼吸を必死に整え、京太郎に懇願する和。
しかし、京太郎は、無表情のまま、和の衣服を剥ぎ取っていく。

遂に、抵抗する間も無く、和は、一糸纏わぬ姿にされてしまった。

和「あっ……」

気付けば、京太郎も、自分と同じ、裸体を晒している。
和は、無意識の中で、京太郎の引き締まった体に触れていた。

和(何て硬いのだろう……)

運動が得意な京太郎は、筋肉質の、逞しい肉体を持っていた。

初めて触れて知る、男と女の身体の違い。
特に女らしい体をした和と、男らしい体をした京太郎。

互いの肉体を求め合うのは、もはや必然であった。

京太郎は和に覆い被さり、濃厚なキスをする。
和も、貪る様に、京太郎の唇を、ただ只管求めた。

二人の理性は、一片の欠片も残らない程に吹き飛んでいた。

まるで野生の動物の様に、激しい衝動と共に、肉体を只管重ね合った。

キョウタロ……

京太郎『んん……』

キョウタロ……キョウタロウ……

京太郎『染……谷……先輩?』

隣で寝ている和を起こさぬ様、京太郎は、静かにベッドから降りた。

キョウタロウ……

京太郎『どこです? 染谷先輩』

ワシハココジャキョウタロウ

足元の方から、声が聞こえる気がする。

京太郎『染谷先輩?』

京太郎は、四つん這いになり、ベッドの下を覗き込んだ。

まこ『ココジャヨ、キョウタロウ……』ニタァ

ベッドの下に、張り付く様にして、マコが潜んでいた。



京太郎『うあぁぁあぁああぁぁァァァ!』




京太郎「ハッ」





京太郎「夢か」

激しい行為で、体力を消耗し、眠りに落ちてしまった京太郎と和。
二人の手は、誰にも解けない程に、固くギュッと結ばれていた。


京太郎「んっ……」


暫くして、京太郎が目を覚ました。
そして、ゆっくりと上半身を起こす。

すると、掛け布団の上に、一枚の紙切れが落ちていた。

和「んんっ……」

どうやら、和も起きた様だ。
目を擦りながら、京太郎に問い掛ける。

和「どうしました?」

京太郎「神様に怒られちまったよ。早く行けってさ」

京太郎は、苦笑いをしながら、その紙切れを、和にも見せた。
和が紙の内容を確認した瞬間、それは光の粒子となって、消えてしまった。

部室という空間は、既に無くなっていた。
暗闇の中に、ベッドだけが浮いている状態だ。

光の扉が、そこに隣接する様についている。


そこに入れば、今の記憶を全て失う。
京太郎は、強く唇を噛み締めた。


その時、和が京太郎の手を握り、優しい笑顔で言った。



和「大丈夫です」

京太郎「和……」

和「例え、今の記憶が無くなったとしても……」
  
和「例え、須賀君に対する、今の〝想い〟を失ったとしても……」


和「私は、必ず、また貴方を好きになります」


京太郎の目を見詰め、和は、確信に満ちた表情でそう言い切った。


和「世界を移動しても、生まれ変わったとしても……」
  
和「絶対に……絶対に、私は、何度でも、貴方の事を好きになりますから」


和は、一粒の涙も流さなかった。


和「……行きましょう、……京太郎」

京太郎「ああ……」



二人は手を繋ぎながら、光の中へと消えていった。

エピローグ

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
京太郎の部屋


キョウタロウ……

京太郎「んっ……」

キョウタロウ……キョウタロウ……

京太郎「んんっ……」

オキテクダサイキョウタロウ……

京太郎「んあ……」

和「さっさと起きて、準備してください。学校に遅刻しますよ?」

京太郎が目を覚ますと、目の前には、エプロン姿の、原村和の姿があった。

布団から出て、制服に着替え、居間に行くと、
そこには、豪勢な朝食が、食卓に並べられていた。

京太郎「朝からスッゲー量だな……」

和「おば様から、旅行で不在の間、京太郎の面倒を見る様にお願いされていますからね」

京太郎「俺は、一人じゃ何もできないガキですか」

和「嫌なら、食べなくても良いんですよ?」

京太郎「いえいえ、ありがたく頂かせて貰います、幼馴染様」

和「素直でよろしいです」

京太郎は、あっと言う間に朝食を平らげた。

二人で食後の片付けを済ませ、一緒に家を出る。

「今日も仲良く、二人で登校?」

京太郎「あ、花屋の綺麗なお姉さん」

久「ふふ、ありがとう」

和「おはようございます」ペッコリン

久「おはよう、礼儀正しいお嫁さんね」

和「嫁さん違いますっ! ただの幼馴染ですから!」プンスコ

京太郎「真っ向否定ですか」

久「はいはい」

京太郎「それじゃ、俺達、急ぎますので」

和「失礼します」ペッコリン

久「いってらっしゃい」



久「高校か……私も、行ってみたかったなぁ……」

清澄高校 昼休み

京太郎「和、一緒に学食行こうぜ」

和「また、レディースランチですか?」

京太郎「へへ、お察しの通りで」

和「京太郎が私を食事に誘う時は、いつもそれが目当てじゃないですか」プンスコ

京太郎「日替わりのレディースランチが、めちゃくちゃ美味そうでさ」

京太郎「どうしても、食べたいんだよね」合掌&ウィンク

和「全く……仕方無いですね……」

そう言うと、和はスタスタと教室から出て行った。

京太郎「あ、ちょっと待てって、俺も一緒に……ぐぇっ」

突然、背後から、級友が京太郎に襲い掛かる。

級友「おいおい、学校一のアイドルと同棲だって?」

京太郎「ぐっ……何処からそれを聞いたっ!?」

級友「もう、おっぱいとか揉んだのか? ちくしょうっ! ちくしょうっ!」

京太郎「っんな事、してねーよっ!」

級友「良いよなあ、あんな可憐で清楚な子が幼馴染なんて……」

京太郎「いや、あいつ強気だし、結構、凶暴だぞ……」

級友「……お前ら、絶対付き合ってるだろ?」

京太郎「いやいや、それは無いって」

級友「あんな可愛くて、おっぱいの大きい子に、興味が無いって言うのか?」アアン?

京太郎「俺は、もっとお淑やかで、控えめな性格の子が好きなんだよ」

級友「くそっ、贅沢言いやがって……死ね、リア充っ!!」ダッ



京太郎「リア充って……」

食堂

「ほいっ、レディースランチ、お待ちっ!」

和「ありがとうございます」

まこ「また、こいつが食うんじゃろ? ライス、大盛りにしといたぞ」

京太郎「えへへ、ゴチになりますっ!」

和「いつも、すいません……」

まこ「なーに、良いって事よっ!」ビシッ

和「あそこの席、空いてますよ。行きましょう」

京太郎「了~解!」



まこ「まったく、お熱いのぉ……」

部室

ドア「ガチャ」

京太郎「うーっす」

和「失礼します」


「遅いじぇ、二人ともっ!」


京太郎「すまんすまん」

和「って、何ですか、そのマントは……」

優希「これは、部長っぽさを出すアイテムだじぇ!」

京太郎「そう言えば、部長は優希だったな」

和「部員がいなくて、廃部になっていた麻雀部を、
  新たに立ち上げたのは、優希ですからね……」

京太郎「行動力だけは、無駄にあるからな、優希は」

優希「部長と呼べ、犬っ!」

京太郎「誰が犬だ、誰が。それより、3人揃った事だし、早速打とうぜ」

優希「うぅ、早くあと1人確保して、4人打ちしたいじぇ……」

和「量産型麻雀専用機、ASIMO-MJ型を買う予算が、ウチにはありませんからね」

京太郎「リース位なら、できるんじゃないか?」

優希「部の予算は、雀卓のメンテで、全部消えて無くなったじぇ……」

和「古い物ですし、暫く使われていませんでしたからね……」

優希「何としてでも、あと1人、麻雀部に呼び込むじぇ!」

京太郎「夏の大会に出るにも、後1人女子が必要だしな。
    俺は初心者だから、大会とかに出るつもりは無いけど……」

優希「いざという時は、犬に女装をさせて……」

和「それは……アリですね」

京太郎「絶対に嫌だからな」



ドア「ガチャ」



?「失礼します……」

京太郎「んっ……?」

優希「入部希望者かっ!?」ガタッ

咲「えっ……?」

京太郎「……っ!」

咲「あっ……」

それが、京太郎と咲の初めての出会いだった。

京太郎「……」

咲「……」

優希「???」

和(いつまで、二人で見詰め合っているつもりでしょうか)イラッ

和「あの」

優希「取り合えず、部員、確保だじぇー!」ガバッ

咲「ええっ!?」

咲「ち、違います、私、図書室を探してて……」

優希「そんな事は、どうでもいいじぇ。名前は? 麻雀打てる?」

咲「宮永……咲……です。ルール位は知ってますけど……」

優希「オッケーオッケー! 早速、特打ちだじぇ、咲っ!」

咲「わ、私、麻雀は……」

和「……」ポカッ

優希「イタッ」

和「強引過ぎますよ、優希。宮永さん、嫌がってるじゃないですか」

咲「」オロオロ

優希「……どうしても、駄目なのか……?」ウルウル

咲「うっ……」

京太郎「あ、あの、宮永さん、だっけ?」

咲「……はい」

京太郎「うちの麻雀部、人数不足でさ、碌に練習すらできないんだ……」

咲「……」

京太郎「もし……もし、迷惑じゃなかったら……」


京太郎「一局だけでも構わないから、俺達に付き合って貰えないかな……?」


咲「……」

咲「……分かりました、一局だけで良ければ、お付き合いします」


京太郎「ありがとう、宮永さん」ニコッ


咲「いえ……」ドキッ



こうして、何だかんだありつつも、咲は麻雀部に入部する事となった。
その後、吸った揉んだを経て、京太郎と咲は付き合う事になったとさ。



終わる。

京太郎の部屋


京太郎「ハッ」

京太郎「夢か……」

京太郎「……ん?」フトンメクリ

和「すーすー」

京太郎「おわぁっ!」

和「……ん、おはようございます、京太郎」

京太郎「お前、何で俺の布団の中で寝てんだよっ!」ドキドキ

和「お義母様が、また旅行に行くから、京太郎の事を頼む、とお願いされましたので」

京太郎「だ、だからって、何で……」ドキドキ

和「ん? 何か、都合が悪いのですか?」

和「家に両親がいない事を利用して、
  咲さんを、自分の部屋に連れ込む気ですか?
  あんな事や、こんな事まで、するつもりですか?」


和「させません」キリッ


和「高校生なのですから、あくまで、健全なお付き合いでなければ。」

京太郎「いやいや、そんなつもりは無いって!」


和「信じられません」ツンッ


和「……朝食の用意をしてきます」

京太郎「……はい」

京太郎「ふぅ……食った食った」

和「京太郎は、早く制服に着替えてください。片付けは私がしますから」

京太郎「サンキュー」


ピンポーン ピンポーン


京太郎「ん? こんな朝早くに、誰だ?」


ピンポンピンポンピピピピピピピピピピピンポンピンポン


京太郎「な、なんだ!?」ゾクッ

和「……」



玄関「……」


京太郎「ど、どちら様ですか?」ソッ


玄関「ガラッ」





咲「 来 ち ゃ っ た 」

和「ああ、咲さんおはようございます。何しに来たんですか?」

咲「何しにって、迎えに来たに決まってるじゃん。
  恋人は、一緒に登校しなくちゃいけないからね」


和「そんな規則はありません」


和「それに、咲さんの家は、学校を挟んで、正反対じゃないですか。
  こんな所まで迎えに来るなんて、気持ち悪いですよ。ストーカーですか?」

咲「はぁ? ストーカー? 私と京ちゃんは恋人同士だよ。何でそうなるの?
  和ちゃんって、もしかして、頭の中にも、脂肪が詰まってるんじゃない?」

和「意味が分かりません。この胸に対する、嫉妬ですか?」ポヨンポヨン

咲「そんな無駄な物に、嫉妬なんてするわけないよ」ペタンペタン

和「無駄じゃないですよ。何と言っても、〝女性の象徴〟ですからね」タユンタユン

咲「その割に、和ちゃんには、恋人がいないよね。
  逞しい程の〝女性の象徴(笑)〟とやらを持ってるのに」ペタンペタン



和「ああん?」ギロッ

咲「ああん?」ギロッ



京太郎(あわわわわ……)オロオロ

咲「京ちゃんは、控えめな胸が好きだよね? 奇乳とか、気持ち悪いよね?」ペターン

和「小さいと不便ですよ? 大きいと、色々な事(意味深)もできますし」ポヨヨン


咲「京ちゃん!」

和「京太郎!」



京太郎「小さいとか、大きいとか、それだけで、オッパイの良さは決められないよ。
    役割が違うというか、個性というか、単純に善悪を決められる物じゃない」キリッ



咲「あ゛ぁ?」ギロッ

和「あ゛ぁ?」ギロッ


京太郎「すみません……」ドゲザ


咲「まぁ、いいよ。そんな事より、早く学校行こう、京ちゃん」グイグイ

和「急がないと遅刻しますよ、京太郎」グイグイ



京太郎「痛い痛い……イダダダダ……もげる、もげちゃう! 割とマジでっ!」ギチギチギチ

咲「……ちょっと、和ちゃん。これから、〝恋人同士〟で登校するからさ。
  邪魔しないでくれる? 少しは、空気を読もうよ。早く消えてくれる?」

和「いえ、これは幼馴染の責務ですから。」

咲「責務って何さ。それに、幼馴染って、要するに、ただの〝他人〟だよね」

咲「恋人同士の間に割り込むとか、図々しいにも程があるよ」

和「幼馴染は、他人じゃないです。幼馴染は、〝宇宙の真理〟ですから」ドヤ

咲「はぁ? 意味不明だよ。宇宙の真理って何? 頭おかしいの?」

和「それに私は、お義母様から、京太郎の事を一任されています。
  だからこそ、責任を持って、京太郎の世話をしなければならないんです」

咲「ちょっと。人のお義母さんの事を〝おかあさま〟とか呼ぶの、やめてよ」イラッ

咲「それに、お世話なら、私がするよ。寧ろ、恋人の役目でしょ、それは」

和「胸の小さな咲さんに、京太郎の世話役ができるとは思えません」

咲「胸は関係無いでしょ! 馬鹿なの? 死ぬの? 死ねよ。
  それに、私、昔、亀飼ってた事あるし。世話とか、得意中の得意だし」

咲「大体、京ちゃんは、私の事が好きなんだよ。ぞっこんなんだよ。
  告白して来たのも、京ちゃんからだし。和ちゃんの出る幕じゃないよ」

和「それは、京太郎が、咲さんの本性を知らなかったからでしょう?
  猫の皮を被って、純真な京太郎を騙して、弄んでるだけじゃないですか」

咲「あぁ? 私と京ちゃんは、互いに、心から愛し合っているんだよ!」

和「そんなオカルト、ありえません!」



ギャースギャースギャース



京太郎(俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる……)

清澄高校 部室


京太郎「それ、ロン!」

咲「あーん、京ちゃんに振り込んじゃった>_<」テヘッ

京太郎「へへ、見たか! これが俺の、本当の実力よ」ドヤァ

咲「京ちゃんカッコ良い! 素敵! 結婚して!>_<」

和「……」

優希「また私がビリだじぇ……」


京太郎 30700

和   30300  

咲   30000

優希   9000


咲「凄いよ、京ちゃん! 10回連続で1位なんて! 才能あるよ!」

京太郎「そ、そうかな……?」テレテレ


和「ちょっと、咲さん」


咲「ん?」

和「わざと京太郎に振り込まないでください」

京太郎「えっ? そうなの?」

咲「何の事? 言い掛かりはやめてよ」ハテッ?

和「さっきから、ずっと、±0じゃないですか」

和「そのフザケた点数調整、いい加減、止めてくださいよ!」

咲「えぇ~? そんな事してないし、できる訳ないよ~」エーン



咲「相手が、余りにも〝雑魚〟なら、できるかもしれないけどね」ニタァ



和「……」ギリギリギリギリ





優希(あわわわわ……)

とある日!


優希「今日は、龍門ワンダーランド(遊園地)で、京太郎達とダブルデートだじぇ!」
   

京太郎「……」

咲「……」

和「……」


優希(……あれっ?)


咲「……」

和「……」



咲「この中に1人、仲間ハズレがいまーす!」



京太郎「」ビクッ

優希「」ビクッ


和「????」キョロキョロ


咲「お前だよ、お前。」


優希(ひぃぃぃっ! 咲ちゃんの顔、超怖いじぇ……)ガクガクガクガク


和「?」クビカシゲ


咲「今日は、私達と優希ちゃん達との、ダブルデート何ですけど。」

和「はい」

咲「はい、じゃないが」

和「???」

咲「彼氏のいない和ちゃんには、関係の無いイベントだよね」

和「果たして、そうでしょうか? ダブルデートとは、
  男性2人と、女性2人の、計4人でデートをすること。
  特定の男女が恋人関係である場合と、恋人関係はない場合とがある。」ウィキペディア!

和「恋人がいないからといって、ダブルデートができない訳ではありません」ドヤッ



咲「……」イラッ

改変後の迷走っぷりがやばいww
お前ら、とりあえず、全国さっさと目指せよww

純「わりぃ、わりぃ、ちょっと遅れちまったわ」フリフリ

優希「純~遅いじぇ~」ジャンピングダキツキ

純「おっと」ウケトメ

優希「彼女を待たせるなんて、最低の男だじぇ!」

純「ハハハッ、悪かったな~」ワシャワシャグワシグワシ

優希「えへへ~///」


京太郎「お久し振りです、純さん」

純「よっ、京太郎、久し振り。お前も元気みたいだな」

京太郎「ええ、お陰様で」

咲「お久し振りです」ペッコリン

純「咲も、元気か?」

咲「はい、純さん」

和「今日は、一日、よろしく御願いします」ペッコリン

純「おっ? おう。……おぅ????」



咲「……」ズゴゴゴゴゴゴ



純「う゛っ……」クラッ

優希「どうした? 純?」ドシタノ?

純「い、いや、何か今、凄い邪悪な気の流れを……」



優希「???」ナニソレ?

>>666
黒服「既に、夏の全国大会は終わっております」

黒服「大会が終わった頃辺りに、須賀様と宮永様の交際が始まった様です」

黒服「大会は、先鋒の宮永様が、全試合で他校を飛ばし、優勝したそうです」

黒服「一応ですが、優勝したのは清澄高校です」

優希「揃った事だし、早速、中に入ろうじぇ!」

京太郎「そうだな」

咲「行こ、京ちゃん」グイグイ

和「行きましょう、京太郎」グイグイ

京太郎「い、いだだだだだ……」ミシミシメキメキメキ


純「あ、ちょっとタンマ」


優希「ん?」

咲「どうしました?」パッ

和「何か問題でも?」パッ

京太郎(た、助かった……)ズキンズキン


純「すまん、チケット4枚しか無くて……」


和「ど、どうしましょう? 咲さん分のチケットが足りません……」オロオロ

咲「ナチュラルに私を外さないでくれるかな? 和ちゃん……」ゴゴゴゴゴ



純「ぐぉ……また……」グラッ



京太郎「あ、俺、自分の分、出しますんで……」

優希「凄い人の数だじぇ……」

純「人気のデートスポットだからな」


ワーイイッパイアソブゾー
ワハハーコロモハゲンキダナー


咲「……」バチバチバチ

和「……」バチバチバチ

京太郎(胃が痛い……)キリキリキリ


純「優希は何に乗りたい?」

優希「コーヒーカップ!」

純「おーい、京太郎、最初はコーヒーカップでいいか?」

京太郎「俺は何でも良いんですが……」チラッ


咲「うん、コーヒーカップで良いよ」ピコーン!

和「楽しみですね、コーヒーカップ」ピコーン!


優希「レッツ・ゴー! だじぇ!」

優希・純組

優希「スピードアップだじぇー!」グルングルン

純「はははっ、じゃあ俺も!」グルングルン

優希「わーい」グルングルン

純「ははははっ」グルングルン


サトミースピードアゲロー
ワハハーフルスロットルダー


京太郎・咲・和組

咲(ここで和ちゃんを……)グルングルングルングルン

和(ここで咲さんを……)グルングルングルン


咲和(リタイアさせる!)グルグルグルグルグルン……



京太郎「ぐおおおぉぉおおおぉぉぉぉっっ!」ギュォォオオオオォォォオオオオォォォォ



京太郎「」チーン


純「ったく、京太郎は、男の癖に、情けねぇーなぁ」

優希「まったくだじぇ」


咲(中々やるね、和ちゃん)ゼーハーゼーハー

和(咲さんこそ)ゼーハーゼーハー

黒服「あ、本編は>>635で完全に終わりでございます」

黒服「長い間、ありがとうございました。>>1の今後のSSにご期待ください」

黒服「後は、スレ埋め的なアレなので、暇な方のみ、お付き合いください」

優希「次はジェットコースターだじぇ!」

純「京太郎、行けるか?」

京太郎「大丈夫です、たぶん……」

優希「この遊園地の〝ファイナルデッドコースター〟は、
   ギネスにも乗ってる、世界一凄いアトラクションだじぇ」

京太郎(俺、死ぬかも……)

和(ジェットコースターは、バーで胸が圧迫されるので苦手です)シュン

咲(はっ! 良い事思いついちゃった!)ピコーン



係員「5名様どうぞ」



京太郎「席順は……」

純「先頭行こうぜ、京太郎!」グイグイ


和「……やっぱり、私、乗るのをやめま……」

咲「駄目だよ、和ちゃん、いこいこ!」グイグイ



和「あ……」



優希「……あれ?」ポツーン

純「おぉ、これすっげーな、京太郎っっっ!」ヒュオオォォォ……


ギュオオオォォォォオオオォォオオオオォォォン


京太郎「ひぃ!」ウツムキ


和「これは……なかなかのなかなかですね」ビュオオオォォオオオォォォ

咲(よし、ここで〝雀力〟を使って、安全バーのネジを破壊する!)パキン


ガタン


和「あ、安全バーが外れた!?」

咲「これは大変だー(棒)」


優希「げぇ! 前の席の安全バーが上がってるじぇ!?」


咲(この先の大回転、質量が大きい(主に胸のせい)和ちゃんは、遠心力に耐えきれず……)


和「あ……」スポーン

咲「逝ったー!!!!」片手ガッツポ


優希「ひぃ! のどちゃんが外に投げ出されたじぇ!
   咲ちゃんは、安全バーに何とか片手で掴まってるじょ!」

和(まずいですね、このまま地面に激突したら、突き指してしまうかもしれません)ヒュオオォォ

和(仕方がありません、〝雀力〟を使いますか……)



和「破ぁぁああァァァアアア!」ノドッチモード!



優希「げぇぇぇ! のどちゃんの服装がゴスロリになって、羽が生えたじぇー!!??」



純「見てみろよ、京太郎! 天使がいるぞ!? すっげーCGだなァ!」ダブルピース

京太郎「ひぃぃぃぃ!」メツムリフセ



サトミーテンシガイルゾー ダブルピース
ワハハーキレイダナー   ダブルピース



咲(そ、そんな……)ピュー



優希「咲ちゃんが、手を離した!? 凄くがっかりした顔で、落下していくじぇ!」



咲「憤ッッ!」バサッ



優希「ぎょえぇぇ! 咲ちゃんの背中から、黒い翼が!」



咲「よっと!」フワリン

和「ふぅ……」フワリン



優希「取り合えず、二人とも無事地面に着陸したじぇ……」

純「中々スリルがあったなぁ」ツヤツヤ

京太郎「はい……」ゲッソリ

優希(私は何も見なかった……何も見なかった……)


それから5人は、様々なアトラクションで日が落ちるまで遊んだ。


純「次で最後だな」

優希「〆はやっぱり観覧車だじぇ!」

京太郎「何でもいい……」ボロボロ


咲(観覧車! 二人きり! ムード満点! 幸せなキス!)ピコーン

和(観覧車! 二人きり! ムード満点!【自主規制】!)ピコーン


純「俺と優希、京太郎は咲と和の3人一緒って事で良いか?」


咲「くじ引きにしよう!」

和「賛成です!」


純「ま、俺は何でも構わないぜ」


純「それじゃ、先が赤い棒を引いた二人が一緒って事で」

京太郎「じゃあ、俺から引きますね」


咲(京ちゃんには〝雀力〟を使って赤を引かせる)ギュオオオ

和(京太郎には、〝確実に〟赤を引かせなければなりませんね)ギュオオオ


純「ぐぁぁ……うっぷ……」


京太郎「あ、俺、赤です」


純「うぅ……よ、よし。次は誰が引く?」

観覧車の中

咲「……」ゴゴゴゴゴ

和「……」ゴゴゴゴゴ

優希「」ガクガクガクガクガク



純「なぁ、京太郎……」

窓の縁に肘を置き、手で顔を支えながら、純は言った。

京太郎「はい?」

純「お前、あの全中チャンプの事、どう思ってるんだ?」

京太郎「和は、小さい頃からの幼馴染で、大切な家族みたいなものですね」


純「……恋愛的な意味で、好き……なのか?」


京太郎「……正直、俺にも分かりません……。
    ただ、近くにいる事が当たり前すぎて、
    和が遠くに行ってしまう事は、想像できません……」


純「成る程な……。じゃあ、咲については?」


京太郎「……咲は俺の可愛い彼女です。俺は、彼女が好きです。
    初めて会った時からずっと、それは今でも変わりません」


京太郎「始めは大人しくて、引っ込み思案な所があって、今とは全然違いますがね」


京太郎「でも、今の咲も、俺は大好きです。
    俺の事を信頼してくれているからこそ、
    自分の本音を、包み隠さず見せてくれていると思うから……」

純「……じゃあ、咲と和、どちらか一人しか選べないとしたら……」


純「お前は、どちらを選ぶんだ?」


京太郎「俺は……」


小さな観覧車の中に、沈黙が続いた。
京太郎は拳を握り締め、険しい表情をしている。


純「まぁ、別に、今すぐ決める必要は無いだろうがな……」


京太郎の心中を察し、純はそう呟いた。


純「ただ、忘れるな。お前にはいつか、その選択をしなければならない時が来る」

純「お前の為にも、彼女達の為にも、後悔の無い様に、きちんと答えを準備しておけ」

京太郎「はい……」



純「一人の男が幸せにできるのは、一人の女だけだからな……」

純「じゃあ、俺はバイクで優希と帰るから」ヘルメットカブレヨ

優希「京太郎、咲ちゃん、のどちゃん、バイバーイ!」リョウカイダジェ


ブロロロロオオオォォォォォ……


コロモーヘルメットチャントカブッタカー?
ウムバンタンヌカリナシ


京太郎「俺達も帰るか……」


咲「うん、そうだね」ミギウデニダキツキ

和「そうですね」ヒダリウデニダキツキ


咲「……」ムッ

和「……」ムッ


咲「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

和「……」ドドドドドドドドド



京太郎「うぅ……」キリキリキリキリキリ

コザカシイ…リンシャンカイホウ!
マダオワリマセンヨ…ツモ!
ウゥマタヤキトリダジェー;;


俺は、純さんに言われた言葉を、いつも思い出す。


ウセロボンゾクコクシムソー!
ノドッチモード!エンジェルツモ!
ジェー;;


いつか、大切な二人の内の、一人を選ばなくてはならない。


トドメノリンシャンカイホウダ!
ソウハイキマセンチャンカンデス!
モウマージャンハイヤダジェー;;


その時が来たら、俺はどんな選択をするのだろう……。


ヒサビサニキレチャッタヨ…オクジョウニイコウ?
ワカリマシタウケテタチマス
サキチャンモノドチャンモコワイジェー;;


誰も悲しまない、そんな未来があれば良いのに……。

屋上


咲「逃げずに来るとは、いい度胸だね……」

和「貴女こそ。それでは、決着をつけましょうか……」


咲「いくよ! 和ちゃんっ!」

和「いきますよ! 咲さんっ!」


咲「えい、えい」ポカ ポカ

和「無駄です」ポヨンポヨン


咲「くっ……」


和「今度はこちらの番です! それ、それ」ペチ ペチ

咲「いたっ! いたたっ! 参った! 降参! 降参!」



咲(くぅ……装甲(無駄肉)の厚さに、違いがあり過ぎるよ……;;)チクショー



和「これで、肉弾戦は、私の15連勝です!」ドヤ

咲「でも、麻雀なら、私が16連勝してるし!」


和「麻雀でも、次は私が勝ちます」

咲「口だけなら、何とでも言えるもんねー」ベー


和「では、次の勝負と行きましょう」

咲「次は絶対に負けないからね!」





清澄高校編 完

長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!

締めでコピペは止めとこうぜ、ややこしすぎるから

>>717
黒服「了解しました」

異空間

小林立?「なんぞこれ……なんぞこれ……」

小林立?「何なんだ、これはよォォォォォ!」壁ドン

小林立?「最初の計画と、全然違うじゃねーか!」壁ドン

Sやん「落ち着きなって、Hりん……」

小林立改めHりん「これが落ち着いていられるかよォ!」ドゴンドゴン

Sやん「だから、パソコン蹴っちゃ駄目だって! また壊れるよ!?」

Hりん「ふーふー……」

Sやん「まぁ、確かに、最初の計画とは、全然違うよね、これ……」

ちゃんとhtml化依頼しとけよ
最近しないひとがちょいちょいいるから

Hりん「グロテスクな処刑シーンをメインにした、
    ホラーSSになる筈だったのによォォォ!!!」

Sやん「最初の投票とか、ただの前座にする予定だったのにね」

Hりん「まず、最初に、1人目を残虐な方法で処刑する。
    それを見た3人は、自分の命を助けてくれと、トップに懇願する。
    だけど、トップは無慈悲にも、一番嫌いな奴を、2人目の生贄に選ぶ」

Hりん「その時の絶望感、恐怖感を楽しむ話だった筈だろうが!」

Hりん「なのに、一番大切なシーンが、全カットじゃねーか!」

Sやん「それは、Hりんがパソコンを蹴って、HDが壊れちゃったからなんだけどね」

Hりん「だってよぉ、期待していた裏切りとか、
    ドロドロした人間関係が無くて、面白くなかったし!」

Sやん「清澄高校は、基本的に良い子が多かったよね」

Hりん「もっと、喧嘩とか、罵倒とか、そういうのがあると思ってたのに……」

Hりん「しかも、リア充高校生の生セックスを見せ付けられるしさぁ……」

Sやん「Hりん、最初から最後までガン見してたよね」

Hりん「青春しやがって……ふッざけンな……ふッざけンな……」ポロポロ

Sやん(うわぁ……この人、ガチ泣きしちゃったよ……)

>>720
黒服「スレは今後も使う可能性がある為、基本的に依頼は出さない様です」

Hりん「Sやん、何がいけなかったのかなぁ……?」クスンヒックヒック

Sやん「うーん、まぁ、1つ目の高校だからね。最初は、こんなもんじゃないかな?」

Hりん「2つ目の高校なら、もっと残酷な結果になるのかなぁ?」

Sやん「今回の反省を元に、システムを改良すれば、それも可能じゃないかな」

Hりん「そうだよね☆これからだよね!」

Hりん「私達の〝小林立〟に対する復讐は、始まったばかりなんだから☆」

Sやん「うんうん。私達の輝かしい未来を奪った罪は、重いよね」

Hりん「〝雀力〟による未来予知で、私達は自身の将来を見た……」

Hりん「いつまで経っても結婚できず、孤独死を迎える結末……」

Sやん「恋愛すら、できてないしね」

Hりん「私は、ガキとばっか麻雀させられているし、
    テレビ局では、〝おっぱい担当〟とか言われてるし」

Sやん「〝雀力〟が強過ぎて、まともに麻雀させて貰えないんだよね」

Hりん「そのお陰で、私は知名度の割りに、お金もそんなに貰えてないし」

Sやん「教育上良くないって理由で、世界の賭麻戦に出させて貰えないんだっけ?」

Hりん「Sやんも同じでしょ? 麻雀委員会に圧力掛けられてるじゃん」

Sやん「まあね。この前、賭麻に出ようとしたら、私、出禁扱いになってた」

Hりん「Sやん、何かやらかした事あったっけ?」

Sやん「私がちょっと本気出して、相手のプロ雀士が壊れちゃった事とか?」

Hりん「そう言えば、あったねそんな事。表沙汰にはなってないけど」

Sやん「それ以来、地方のリーグに隔離されてる状態だからなぁ……」

Hりん「私達が本気を出せば、今の世界ランキング1位なんて、半荘で飛ばせるよね☆」

Sやん「確実に、二度と麻雀が打てない体になっちゃうね」

Sやん「そう言えば、Hりんって有名人なのに、
    そのままの姿で、テレビに映ったりして大丈夫なの?
    清澄高校の子達は、Hりんって事に、気付いてなかったみたいだけど」

Hりん「大丈夫。一応、〝雀力〟で容姿を少し弄ってるから、バレないと思う」

Sやん「まぁ、バレても記憶は消えるから、問題は無いけどさ」

Hりん「ただ、咲ちゃんは、私の正体に気付いていたかもしれないなぁ」

Sやん「あの子は、唯一、私達を超える可能性がある存在だしね」

Hりん「主人公じゃなかったら、絶対私達と同じ扱いにされてるよね」

Sやん「うんうん」

Hりん「強過ぎる力を持った者の定めってやつなのかな?」

Sやん「そうかもしれないね」

Hりん「ところで、今回の物語、Sやんは何処を変えれば良いと思った?」

Sやん「まず、最初の説明とかが、ごたごたと長過ぎじゃないかな。
    別に、そこまで丁寧に説明をする事は、無かったと思うよ」

Hりん「理由は説明せず、いきなり生贄を選ばせる投票にいくって事?」

Sやん「うんうん、それで良いと思う。
    理由を説明した所で、何の意味も無いしね」

Hりん「納得しようがしまいが、こっちにとっては、何の関係も無いからね」

Sやん「あと、投票前に、処刑方法を、実演付きで見せるとか。
    その方が、各人の本性が出て、面白いんじゃないかな」

Hりん「あー、なるほどね」

Sやん「Hりんは、何か気付いた事とか、感じた事とかある?」

Hりん「んー、私は、与えられる点数とかに、ちょっと不満があったかなぁ」

Hりん「主に〝4人目〟の事なんだけど、ペナが痛過ぎて、
    嫌いな奴を書こうにも、書けないんじゃないかなって」

Sやん「これは、システム設計をした>>1が言ってた事なんだけど、
    4人目のペナを無くすと、みんな4人目を書いてつまらなくなるって」

Hりん「うーん、確かに、そうかもしれないけどさぁ……」

Sやん「ただ、与えられる点数のバリエーションは、増やしても良いかもね」

Hりん「でも、増え過ぎると、ややこしくなり過ぎるんじゃない?」

Sやん「そこが問題だよね……」

Sやん「ねぇねぇHりん、2校目は何処が良いと思う?」

Hりん「色々迷う所はあるけど、まずは阿知賀がかなぁ」

Sやん「阿知賀に嫌いな子でもいるの?」

Hりん「特に、誰が嫌い、とかいう訳じゃないけどさぁ、
    友達に会う為に大会に出るとか、麻雀舐めてない?」

Sやん「あー、少し分かる気がする」

Hりん「私らもさ、青春時代、只管麻雀ばっか打ってた訳じゃん。彼氏も作らずにさ」

Sやん「そうだね……」ズーン

Hりん「そういう、麻雀に全てを捧げた人間達を、絶対馬鹿にしてるよ」

Sやん(うーん、ただの僻みにも聞こえなくない……)

Hりん「準決でさ、阿知賀以外は、皆、名門だったじゃん?
    厳しい規則の中で、切磋琢磨してる子達じゃん?
    そんな子達と、同卓する権利なんて無いよ、絶対!」

Sやん「でも、阿知賀は1位通過したよね」

Hりん「そうそう、それって、許せなくない?」

Sやん「そうかなぁ。人数多くても雑魚ばかりの、自称名門(笑)が悪いんじゃない?」

Hりん「ぶふぉっ! Sやん厳しいね☆」

Sやん「えー、事実を言ってるだけだよぉ」

Hりん「まぁ、そういうストレートな所とか、私は好きだけどね」

Sやん「もし、私が宮永照だったら、亦野誠子は確実にぶっ飛ばしてると思う」

おつおつ

まあ、今後このデスゲームを続けるにあたってのチュートリアルとしては良かったんじゃないかな
新しく立てるなら、1に注意書きはしといた方がいいと思うけど
グロありますとか、人が死にますとか、安価進行ですとか

>>733
黒服「実はそうしようと思っていたのですが、タイトルが意外に長くなってしまった為に、削除してしまいました」

黒服「【安価】【閲覧注意】は、今後入れようと思います」

黒服「1に注意書きも、加え様かと思います」

Hりん「じゃあ、あのクワガタみたいな頭をした、新道寺の先鋒は?
    テルテルが相手とはいえ、亦野っちに次ぐ失点をしてたよね☆」

Sやん「花田さんだよ。あの子は、ちょっと特殊なんだよねぇ……」

Hりん「そなの???」

Sやん「私さ、新道寺の練習試合に呼ばれて、あの子と打った事があるんだけど……」

Sやん「その時に、本気を出しても、あの子だけは飛ばせなかったんだぁ」

Hりん「マジで!? 全力のSやんが? って事は、あの子、実はメッチャ強いの?」

Sやん「ううん、全然。ぶっちゃけ、レギュラーとか有り得ないよ」

Hりん「んん? 一体、どういう事なのさ???」

Sやん「あの子、特殊な能力持ちなんだぁ。〝絶対に飛ばない〟っていう」

Hりん「何、その微妙な防御能力……」

Sやん「0点には簡単にできるけれど、ハコ割れにはできなくてさぁ」

Sやん「ツモもロンも、彼女が0点未満になる和了りは、全て成立せず……」

Hりん「ノーテン罰符で削ったら?」

Sやん「それも勿論、やってみたよ。だけど、花田さんが0点になると、
    彼女がテンパイしない限り、他の3人もテンパイできなくなるんだよね」

Hりん「何それ、ある意味すっげぇ!」キラキラ

Sやん「雑魚の癖に、やたらとしぶといし、メンタルは、プロ以上の強さを持ってる……」

Sやん「何だろう、例えて言うなら……」

Sやん「〝絶対に死なないゴキブリ〟ってとこかな?」

Hりん「うげぇ! 怖すぎじゃん!」ガクガク

Sやん「正直、あの子とは、もう二度と打ちたくないかなぁ」

Hりん(Sやんにそこまで言わせるなんて……何と言う最終兵器っ!)

黒服「Hりん様、ご所望の物でございます」スッ

Hりん「あっりがっとにゃ~☆」

Sやん「ん? そのDVDは何?」

黒服「須賀様と原村様の、性愛行動を録画したDVDでございます」

Sやん(うわぁ……)

Hりん「はい、これ、Sやんの分☆」サッ

Sやん「いらないよっ!」

Hりん「あ、ちゃんと録画できてるか、確認しなきゃ!」

Sやん「聞いてないし……。ていうか、今、ここで見るの? 10時間位あるよね!?」

Hりん「だってぇ~、一人で見るの~、Hりん恥ずかしいしぃ~?☆」クネクネ

Sやん(その年齢で、そのセリフは、余りにも厳し過ぎるよ……)

Hりん「一緒に見よう、Sやん? 再生ポチッとな」

Sやん「あっ……」


~鑑賞中~

オラオラナカニダスゾノドカァ パンパンスパパンパン
アンアンワタシノナカニゼンブダシテスガクン ノケゾリー


Hりん「……」ジー

Sやん「……」ジー


~鑑賞終了~


Hりん「……」ムラムラムラ

Sやん(い、一応、DVD、貰っておこうかな……)サッ

Hりん「黒服、〝りっちゃん〟をここに連れて来てくれる?」

黒服「かしこまりました……」

暫くすると、黒服は、一人の黒髪美少女を連れて戻ってきた。
短いスカートと白いソックスは、所々、無残にも破かれている。
色白なその少女は、後ろ手に手錠を掛けられ、自由を奪われていた。

小林立「わ、私に何か用ですか……?」フルフル

Hりん「モチのロン☆ 用事が無ければ、呼ばないよ☆」ニタァ

Hりんは、厭らしい目つきで、小林立の全身を、舐める様に見定めた。

Hりん「りっちゃんて、こんなに可愛いのに、ガチレズなんだよね~☆」

小林立「」ビクッ

Hりんは、ゆっくりとした歩みで、小林立の方へ近付いていき、
靴下とスカートの間の、剥き出しになっている、白い太腿を、なぞる様に撫でた。

小林立「ひゃうんっ!」

小林立は、可愛らしい嬌声を上げ、体を小さく震わせた。

Hりん「……お前を、メチャクチャにしてヤル☆」ニマァ

Hりんは、小林立の耳元でそう囁いた後、大きな声を上げた。

Hりん「黒服! 私の〝iPS棒〟を持って来いっ!」

黒服「既に、ご用意しております」サッ

Hりん「気が利くね、ありがとっ☆」スッニュルンケツゴウ!


Hりん「ふふふっ……スーパーHりんタイム、はっじまっるよ~☆」ギンギンギン


小林立「い、嫌ァァァッッッ!」ガクガクガク

Hりん「黙れクソレズ! お前のせいで……お前のせいで……っ!」ギリッ

そう言うと、Hりんは、小林立を押し倒し、荒々しく、彼女の服を引き千切った。

小林立「やめて! やめて! お願いします、お願いします!」ポロポロ

涙を流し、Hりんに救いを懇願する小林立。
しかし、その願いは、非情にも打ち砕かれた。

小林立を纏う全ての布は、Hりんによって、全て取り除かれた。
雪の様に白く、肌理の細かい肌が、アラフォー達の前に晒された。

小林立「ふ、ふえぇ……」フルフル

Sやん「うわわ、凄く綺麗な肌だね……」

Hりんは、その美しい肌に、自らの細い指を這わせた。

小林立「んっ……!」ビビクン

Hりん「張りがあって、瑞々しいおっぱいだねぇ☆」ムニュンムニュン

小林立「あ、あっ、ひゃぁん!」ビビクンビビクン

Hやん「乳首も、綺麗なピンクで可愛いなぁ」チュウーチュルルル

Hやんは、その乳房に、まるで飢えた赤子の様に吸い付いた。

小林立「おっぱい吸っちゃらめぇ~!!!」ビビビクン

黒服「既に、ご用意しております」サッ

Hりん「気が利くね、ありがとっ☆」スッニュルンケツゴウ!


Hりん「ふふふっ……スーパーHりんタイム、はっじまっるよ~☆」ギンギンギン


小林立「い、嫌ァァァッッッ!」ガクガクガク

Hりん「黙れクソレズ! お前のせいで……お前のせいで……っ!」ギリッ

そう言うと、Hりんは、小林立を押し倒し、荒々しく、彼女の服を引き千切った。

小林立「やめて! やめて! お願いします、お願いします!」ポロポロ

涙を流し、Hりんに救いを懇願する小林立。
しかし、その願いは、非情にも打ち砕かれた。

小林立を纏う全ての布は、Hりんによって、全て取り除かれた。
雪の様に白く、肌理の細かい肌が、アラフォー達の前に晒された。

小林立「ふ、ふえぇ……」フルフル

Sやん「うわわ、凄く綺麗な肌だね……」

Hりんは、その美しい肌に、自らの細い指を這わせた。

小林立「んっ……!」ビビクン

Hりん「張りがあって、瑞々しいおっぱいだねぇ☆」ムニュンムニュン

小林立「あ、あっ、ひゃぁん!」ビビクンビビクン

Hりん「乳首も、綺麗なピンクで可愛いなぁ」チュウーチュルルル

Hりんは、その乳房に、まるで飢えた赤子の様に吸い付いた。

小林立「おっぱい吸っちゃらめぇ~!!!」ビビビクン

小林立「あっ……あっ……」

Hりん「りっちゃん、〝咲〟の登場人物が多くて、大変だったんだよね……」

小林立「うぅ……」

Hりん「それが原因で、倒れて入院して……」

小林立「あんっ」ピクッ

Hりん「だから、キャラを減らす事にしたんだよね……」

小林立「んぁっ……」ピクッピクッ

Hりん「手伝ってやるよ……私達がさぁ……!」ニタァ

Sやん「盛り上がる様に、スパイスも加えてね……」ニヤァ

小林立「やめて……私のキャラ達に、ヒドイ事しないでよぉ……」ポロポロ

Hりん「うるさいっ! 私達を散々ハブってきた癖に!」

そう言うと、Hりんは小林立を俯けにし、
覆い被さる様にして、後ろからiPS棒を挿入した。

小林立「はぅっ! ん゛っ! う゛っ!」

Hりん「〝雀力〟で、痛覚は遮断してあげるからね☆」ズッチュズッチュ

小林立「ああっ! んんっ! んぁあぁぁあああぁぁぁァァァ!」ビビクンビビクンビビクン

まさかスレの残りをこの後書きで費やすつもりか!?
次の高校どうなった

小林立「」グッタリ


Hりん「ふぅ……」ツヤツヤ

Sやん「Hりん、お疲れ様。はい、ポカリ。」

Hりん「ありがと☆」ゴキュゴキュ


Hりん「ふぅー、スッキリした!」プハァ


Hりん「じゃあ、次、行こっか☆」

Sやん「そうだね。」


Hりん「〝物語〟は、より〝扇情的〟に、より〝感動的〟に……」

Sやん「可能な限り、〝劇的〟な展開を演出しなければならない……」


Hりん「それが、貴女の望む物語でしょ、小林立……」ゴゴゴゴゴ

Sやん「私達が、貴女の願いを叶えてあげるよ……」ゴゴゴゴゴ





ネタバレ異空間編 完

>>751
黒服「次の高校をやる場合は、新しいスレでやります」


黒服「新しいスレを立てる場合、このスレは不要になるので、
   その時まで、このスレが残っていたら、html化依頼を出します」


黒服「残りのこのスレは、ご意見、ご要望、ご質問等にお使いください」


黒服「もともと、1つのスレで複数の高校を書く予定でしたが、
   予想以上に長くなってしまった為に、1校1スレで行く事にしました」


黒服「以前、次の高校からは、全部安価で行くと言いましたが、
   場合によっては、安価無しで行く可能性もございます……」


黒服「次の高校からは、アフターストーリーは無いです」


黒服「次の高校をいつ書くかは、未定です。書かれない可能性もあr……」

とりあえず清澄編乙
できれば改変後の高校はやってほしいな

処刑されたキャラが微妙なモブで出てるのがツボだったから

>>755
黒服「今回、生贄に選ばれたキャラがモブとして登場したのは、
   処刑されずに生き残った、という理由からでございます……」


黒服「仮に、ホラー路線で進んでいた場合には、
   安価による処刑方法が実行され、
   久とまこは、後の話しに、出てこなかったと思われます」


黒服「と言いますか、ホラー路線だった場合には、
   アフターストーリーすら無かったかもしれません」


黒服「>>1の中でも、迷っている部分が、多々ありますので、
   今、言っている事とは、違った展開をする可能性もございますが……」

世界改変出来るなら自分ヒロインで京太郎かハギヨシあたりとくっつくように改変すればいいんじゃね?
こんな回りくどい復讐しないで

>>762
黒服「〝雀力〟でも、〝世界構築〟と〝心情操作〟はできない様です」

黒服「その為、人の心を操ってポイントを操作したり、
   自分に都合の良い世界を作り出す事はできないとか……」

黒服「〝世界構築〟及び〝心情操作〟は、
   小林立、>>1、異世界の住人達などが、できるそうです」

黒服「>>1は、アラフォー二人の支配下にある様ですが、
   >>1が持つ、SS作成能力(妄想力)では、
   アラフォー達が幸せになる世界は、作れない様です」

黒服「SS作成能力には個体差があり、得意な分野が各人違うそうです」

黒服「レスが出尽くした感があるので、HTML化依頼をしようと思います」

黒服「このSSを読んでくださった皆様、本当にありがとうございました」

黒服「皆様のご意見、ご感想は、今後SSを書く際の、参考にさせて頂きます」

黒服「またいつか、何処かでお会いしましょう」

黒服「それでは、失礼します」ペッコリン

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月30日 (金) 03:08:42   ID: T8VaxJXQ

安価なしでやれよ、めちゃくちゃじゃねえか

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