シンジ「……アスカが…二人?」(245)

アスカ「…………ここは」

アスカ「…エントリープラグの中? いつの間にあたしエヴァに乗ったのよ…」

『……弍号機に乗っている奴、応答しなさい!!』

アスカ「……何よいきなり?」

『…っ!? アスカ…!?』

アスカ「あたし以外に誰が2号機に乗るのよ、ていうかなんであたしエヴァに乗ってるの? 気がついたらここに居たんだけど」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1357465214

『…まさか…病室のモニタは!?』

『…い、居ます!! 病室内に変化なし!!』

アスカ「……?」

『……プラグ内のバイタルサイン確認して』

『そちらも問題無し…間違い無くアスカ本人の物です』

アスカ「…ちょっと、一体何がどうしたのよ?」

『………………』

アスカ「……あれ? ミサト……よね?」

ミサト『……ええそうよ、あなたは……アスカ…よね?』


アスカ「そうだけど、いや…ミサト、その姿…」

ミサト『姿? ……そういえばあなたも……眼帯?』

ミサト『…調査が必要か、出来うる限り早く』

アスカ「………どういう事? どうしてミサト…よく見たらみんなか…あの頃の姿なの?」

…………


マヤ「……以上が二人目のセカンドチルドレンに関する調査報告です」

ゲンドウ「…………」

冬月「ふむ、つまりは記憶や経験に違いがあるが…間違い無く本人だというのだな?」

ミサト「はい、使徒による何かしらの影響、もしくは使徒そのものの可能性はほぼ0という結論も出ています」

冬月「この事態に関するMAGIの回答は?」

マヤ「現時点での情報不足を理由に回答不能という結論になりました」

冬月「……だろうな、目の当たりにしてもまだにわかに信じられんしな」

ミサト「………」

ゲンドウ「件の弍号機パイロットは?」

ミサト「拘束中です、本人には精密検査の為の処置として話を通していますが…」

冬月「…碇、どう対処する?」


ゲンドウ「……問題無いのならば解放しておけ」

ミサト「よろしいのですか? 何も分からない内に迂闊な事をすべきでは無いと思いますが」

ゲンドウ「構わん、最優先はエヴァのパイロットとして機能するかどうかだ…元の弍号機パイロットの現状があれなのだ…多少のリスクを覚悟してでもスペアが必要だ」

ミサト「………了解です」
ミサト(…………使徒はあのフィフスの少年を倒した事で全て殲滅した筈、なのに何故エヴァのパイロットのスペアが必要なの…それもイレギュラーな事案によって突如出現したリスクの高い存在を…)

ゲンドウ「………」


………

アスカ「………どういう事なのこれは?」

ピッ…ピッ…ピッ…

「……………………」

ミサト「…それはこちらが聞きたいくらいよ…貴女は一体…」

アスカ「………あたしは…式波・アスカ・ラングレーよ…間違い無くね」

ミサト「式波…か、名字だけは違うのね」

アスカ「そうなの? こっちの死にかけてる方のあたしはなんて言うのよ」

ミサト「惣流よ、惣流・アスカ・ラングレー」

惣流「……………」

ピッ…ピッ…ピッ…

アスカ「…ふぅん? 全部同じって訳でもないのね」


ミサト「そうね…貴女の方が…なんというか雰囲気も落ち着いてるわ」

アスカ「当たり前よそんなの、こう見えても実年齢はミサトに近いからね」

ミサト「私にって…えーと…」

アスカ「さっきまで居た尋問要員のスタッフには言ってないけど、あたしもう28なのよ」

ミサト「……どういう事?」

アスカ「エヴァの呪縛って奴よ…細かい事は赤木博士にでも聞いてみたら? 恐らくこっちのエヴァも同じなんだろうしね」

ミサト「…………そう」

ほぉ


アスカ「……さて、と…あたしの事は大体話したわよ、今度はあたしが聞く番」

ミサト「…ええ、私が知っている事なら出来る限り話すわ」

アスカ「お願い」




…………





アスカ「………つまり、サードインパクトは起きていないのねこっちは」


ミサト「ええ、貴女が居た世界とはだいぶ違う世界と言えるわね」

アスカ「………使徒の記録データもかなり違う…それに仮設5号機やmark.6…エヴァそのものの仕様も違うわね…」

ミサト「貴女の世界のエヴァは…」

アスカ「破棄されたり殲滅したりなんかして数は減っているけど一応mark.12までは確認済み」

ミサト「……殲滅…貴女が所属している反ネルフ組織によってかしら?」

アスカ「全部ではないけどね…っていうか殲滅しろって指示出すのは向こうのミサトだけど」

ミサト「……なるほどねぇ~…鍵になってるのはやっぱり碇司令…か」

アスカ「……こっちのも裏があるって言い方ね」

ミサト「……あるなんて騒ぎじゃないわよホント……」

アスカ「……場所を変えましょっか、聞かれたらまずい話も出て来そうだしね」ボソッ

Qのアスカってことでおk?


ミサト「…ええ、なら私の部屋へ行きましょっか、貴女も住んでたんでしょ?」

アスカ「……まぁ、ね…ずっと昔の事だけど」

惣流「…………………」

アスカ「…………」

ミサト「………もしかしたら貴女に会えば何かしら影響あるかと思ったんだけどね…ダメみたい」

アスカ「………惨めね、ホントにコレがあたしだなんて思えない」

ミサト「………アスカ」

>>11
Qの直前くらいの感覚で

初号機奪取作戦の前、シンジと再会前に旧劇に来ちゃいました的な


…prrr!

ミサト「………内線か、急用かしら……もしもし?」
アスカ「………こんなのあたしじゃないわよ…ホントに……」

惣流「…………………」


ATARU見ながら待ってる

…………


ミサト「……………」

アスカ「…どうしたのよ?」

ミサト「シンジ君が面会に来るみたい、貴女の事どうすべきなのかしら…」

アスカ「………シンジが……」

ミサト「…話では貴女の世界のシンジ君は…」

アスカ「……初号機に取り込まれたままよ、あたしが目覚めた時には全て終わってた」

ミサト「…………」

アスカ「……やるせないわね、大事な時にあたしはその場にすら居なかったんだから」

ミサト「………でも、結果として貴女は生き延びている…ずっと戦っていられただけの心の強さもね」

アスカ「…………」


ミサト「それで、シンジ君にはどう説明する?」

アスカ「……そのまま説明するべきじゃない? 隠しても仕方ないし」

ミサト「そっか、それで構わないのね?」

アスカ「ええ、こそこそするのは性に合わないもん」

…………

シンジ「……………アスカ…」

惣流「…………………」

シンジ「……なんで…寝てるんだよ……起きてよ…アスカ…」

ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…

惣流「………………」

シンジ「綾波も…ミサトさんも怖いんだ……ねぇ…アスカ…」

ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…

シンジ「起きてよアスカ…起きていつもみたいに僕の事馬鹿にしてよ…アスカ!!」ユサユサ

惣流「………………」

ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…

シンジ「……アス…カぁ!!」ガタタッ

惣流「………………」

シンジ「…っ!!」

ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…

うわぁ

シンジ「…っ!!」←意味深

シンジ「………」ゴクッ

惣流「……………」

シンジ「……ハァ…ハァ…」

惣流「……………」


シンジ「……ハァ…ハァ…ハァ…」

アスカ「………え、なにしてんのあんた…」

シンジ「っ?!」ビクッ!!

惣流「……………」

シンジ「…え………え?」オロオロ

アスカ「…………ふーん?」ジト


シンジ「え…アスカ……え?」オロオロ

アスカ「……こっちのあたしとあんたがどんな感じなのか知りたかったから隠れてこっそり見てたんだけどさ、なにしてんのよ変態」

シンジ「……え…え?」オロオロ

カヲル「シンジ君の[田島「チ○コ破裂するっ!」]///」ハアハア


シンジ「え……あの…な、なんで…」

アスカ「…いいから、とりあえずそれしまいなさいよバカシンジ」

シンジ「……う…うん…」ゴソゴソ

アスカ「…………まったく、えらいもん見たわ」

シンジ「……………」

アスカ「……………」

シンジ「……………」

アスカ「…………はぁ」

シンジ「…あ、アスカ…だよね?」

アスカ「そうよ、そこで寝てるのとはちょっと違うけどあたしはアスカよ」

シンジ「どういう事なの…?」

アスカ「あたしが知りたいわよそれは」

シンジ「え……どうなって…」オロオロ

アスカ「……はぁ、めんどくさいからあんたもミサトとの話し合いについて来て、そこで説明するから」

シンジ「え、う…うん」

アスカ「なら早く行くわよ、ミサトは先に行ってるから」スタスタ

シンジ「わ…わかった…」

惣流「…………」

シンジ「……アスカが…二人?」

シンジ「………なんで…」

今日は終わり

いつ再開すんのかkwsk


…………

ミサト「さて、何から話すべきかしら」

アスカ「まずは確認、あたしの事はどういう扱いになってる訳?」

ミサト「………こちらのアスカのスペア、つまりはエヴァ弍号機のパイロットとして扱うそうよ」

アスカ「………あたしが言うのもあれだけどさ、リスクとか考えない訳?」

ミサト「それは私も言及したわよ」

アスカ「……使徒は全て殲滅したって言ってたわよね? スペアを使ってまでエヴァを運用しようとする理由は?」

ミサト「………恐らくだけど…あの計画が関係してるわね」


アスカ「……人類補完計画」

ミサト「知ってるの?」

アスカ「全てじゃないけどね…それにこっちの世界の計画とあたしが居た世界での計画が同一とは限らないし」

ミサト「…そう、計画について知っている事があれば聞きたい所だけど…アテにはならない、か」

アスカ「所詮は異世界の別の計画よ、聞かない方が混乱しないわ」

ミサト「…了解、そっちは自力でなんとかするわ、ありがとアスカ」

アスカ「あたしにとっての本題を聞くわ、あたしが元の世界に帰れる可能性は?」

ミサト「……私は専門じゃないからなんとも言えないわね」

アスカ「……じゃあ質問を変えるわ、あたしが帰る方法…探してる?」

ミサト「………………」

アスカ「………やっぱりね、探してないか」

ミサト「……何故、貴女がここに来たか…それについてはMAGIを使って調べているわ、もしかしたらその過程で帰れる方法が導き出されるかもしれない…」


アスカ「………ふん、大体わかったわ…今あたしがここに来たのは航りに舟ってやつな訳でしょ?」

ミサト「………」

アスカ「エヴァを動かせるパイロットは限られてる、そしてその限られた存在の一人は現在病室のベッドの上、つまりは役立たず…
そこに現れたのがこのあたし、その役立たずの代わりに簡単になれる存在ね………人員不足のネルフにしたら降って湧いた幸運っ事よね、ミサト」

ミサト「………その通りよ」

アスカ「向こうもこっちも…なりふり構わない汚い大人ばっかりなのは同じみたいね、よーくわかったわ」

ミサト「………ごめんなさい、アスカ」


アスカ「ミサトが謝っても状況は変わらないし変えられもしないでしょ、謝らないで」

ミサト「…………そうね」

アスカ「………自力でどうにかするしかない、か」

ミサト「……私に出来る事なら言って頂戴、少なくとも私だけは貴女の味方としておいて欲しいの」

アスカ「…そのつもりよ、あんまり期待はしてないけどね」

シンジ「…あ…あの…アスカ…ミサトさん…晩御飯…出来ましたけど…」

アスカ「……あっそう…ミサト、一旦話し合いは中断しましょ」

ミサト「そうね、ご飯…頂きましょ」

シンジ「…………」


…………

アスカ「………」モグモグ

ミサト「…………」カチャ

シンジ「………………」

ミサト(……久しぶりのみんな揃っての…アスカはちょっち違うけど……食事だけどやっぱり空気重いわねぇ)グビグビ

シンジ「……………」チラッ

アスカ「……なによ?」

シンジ「え…いや…その………」

アスカ「……用があるならはっきり言いなさいよ」


シンジ「………あの…その……」

アスカ「…………だから、なに?」

ミサト「…………」プシュッ…グビグビ

シンジ「……ご飯…あ、アスカの好きな物にしたんだけど……おいしいかなって…」

ミサト「…………」

アスカ「……なんだそんな事か、はぁ」

シンジ「…ご、ごめん」

アスカ「……美味しいわよ、こんな食事ホントに久しぶりだし」

ミサト(……やっぱりこっちのアスカの方が若干素直なのよね…うん)プシュッ

シンジ「そ…そっか、良かった!!」

アスカ「はいはい、おいしいおいしい」


アスカ「…おかわり」

シンジ「あ、うん…待っててアスカ!!」

アスカ「…ん」

シンジ「このくらいで良いかなアスカ?」

アスカ「んー、良いわよ」

シンジ「おかず足りる? 足りないならまた作るよ?」

アスカ「充分足りるわよ、そこまで大食いじゃないわよあたしは」

シンジ「あ…ごめん…」

ミサト「…………」グビ…
シンジ「…………」

アスカ「…………」モグモグ

シンジ「…………」

ミサト「…………」プシュッ…グビグビ

アスカ(………なんでコイツあたしばっか見てんよ…)モグモグ

シンジ「…………」

ミサト「…………」グビ…カタン


…………

…パタン

アスカ(……あたしの部屋、か)

アスカ(…違う、あの頃の…まだみんなと居た時に暮らしてたあたしの部屋とホントに似てるけど、違う場所よ、ここは)

スタスタ…

アスカ(……制服か、こんなのも着てたな…)

アスカ(……制服だけじゃない、ここにある物…ほとんどがあたしが持ってたのと同じだ)

アスカ「……………………………」

アスカ「……ダメ、懐かしくなんて感じたらダメよ、違うんだから」


ドサッ

アスカ「……………」

アスカ「……あたしの匂いだ……ヴンダーの自室の、鉄っぽい匂いが混じってないあたしの匂い」

アスカ「…………………」

アスカ「……なんでだろ………気持ちわるく感じる」

……………

今日は終わり

テキトーで先の事あんま考えてねぇからあんまし期待すんなよ、じゃーな

翌日、ネルフ本部・EVA格納庫

アスカ「…………………」

弍号機「………」

アスカ「…EVA弍号機、初の実戦配備型エヴァンゲリオン」

アスカ「でも、あたしの2号機とはやっぱり違うんだ…角も無いし建造した経緯も違うから正式な型式ナンバーも違う」

アスカ「……なら、どうしてあたしはこのエヴァのエントリープラグの中に居たの?」

アスカ「…………」


シンジ「……あ…アスカ」

アスカ「……居たの?」

シンジ「うん…」

アスカ「何か用? あたしこれからシンクロテストなんだけど?」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「……あの…き、昨日は…その…」

アスカ「昨日? 昨日がどうかしたの?」

シンジ「……その…ごめん…」

アスカ「……謝る前に何に対して謝ってるか言いなさいよ、それじゃわかんないでしょ?」

シンジ「………それは…う…」

シンジ「…………」

アスカ「…………」

シンジ「…………」

アスカ「…あーもうイライラするわねはっきり言いなさいよこのバカ!! 黙っててもわかんないのよ!!」
シンジ「…ご、ごめん…」
アスカ「謝るな!! はっきりと分かるように説明が先!!」

シンジ「…………き、昨日の…その…」

アスカ「昨日の? はい次!!」

シンジ「……び、病院…そのアスカの…えと…」

アスカ「病院? あ……ああアレか」

シンジ「………う、うん…だから謝らなきゃって…思って…」

アスカ「ふーん?」

シンジ「……ごめん、アスカ」

アスカ「あっそ」

シンジ「……怒ってないの?」

アスカ「なんであたしが怒るのよ」

シンジ「え…だって…」

アスカ「…………あんたさ、何もかも間違ってるわよ?」

シンジ「……ぇ…?」

アスカ「言われないと、分かんない?」

シンジ「…………」

アスカ「………やっぱり、あんたは違う」

シンジ「……違う?」

アスカ「…………」

アスカ「一応教えてあげるわ、こっちの世界のサードチルドレン」

シンジ「………」

アスカ「あたしはお前が知ってるアスカじゃないの、お前が謝るべきは今病室のベッドで眠ってる方のアスカ」

シンジ「…………それは」

アスカ「ちょっと考えたら分かるでしょ? どういう思考回路してたらあたしに謝ってくるのよ?」

シンジ「………」

アスカ「………ふん」

シンジ「……仕方ないじゃないか、病室に居るアスカは僕が声掛けても何も言わないんだ」

アスカ「………はぁ?」

シンジ「僕が辛くても何もしてくれないアスカが悪いんだ…」

アスカ「…………」

シンジ「何もしてくれない奴なんか知らない、僕が居て欲しい時に居てくれないアスカなんか知らない…!!」

アスカ「…それで、お前はあたしの所に居るのね」

シンジ「……一緒に…居たいんだ」

アスカ「………」

アスカ「…ふざけんな糞餓鬼」

シンジ「……っ…」

アスカ「あたしを身代わりにするな、消え失せろ」

シンジ「あ…アス…」

アスカ「気持ち悪いのよ、お前はあたしを見てない」
シンジ「………え…ぁ…」

アスカ「……バカシンジと同じ姿であたしを怒らせないで」

シンジ「……ぅ…」

アスカ「………向こう行って、あたしはお前に構うつもりなんか無いから」

………

マヤ「……シンクロ率安定、異常無し」

ミサト「…そう」

日向「しかし、何故今頃シンクロテストを? あのアスカに色々とチェックが必要なのは理解出来ますが…」

青葉「使途は全て殲滅、エヴァを今後どんな時に運用するかなんてまったく分からないからな」

ミサト「………そうね、でも万が一の事態もあり得るからね、備えは必要なのよ」

日向「ネルフに…ですか?」

ミサト「…さあ、ね…………さて、テスト終了よアスカ、上がって良いわ」

アスカ『りょーかい、シンクロテスト終了』

………

アスカ「…シンクロは可能、か…まぁそりゃそうかな」バタン

アスカ「…………エントリープラグに入れば戻れる程甘くも無し、どうしたもんかしら」スタスタ

綾波「…………」

アスカ「っ!!」

綾波「貴女、だれ?」

アスカ「………」

綾波「弍号機パイロット、でも、違う」

綾波「アナタは誰」

アスカ「……そっちこそ、あんたは何?」

綾波「綾波レイ」

アスカ「それは知ってる、知りたいのはあんたの存在そのものよ」

綾波「………」

綾波「………」

アスカ「……質問を変えるわ、あんた……何人目よ?」

綾波「三人目」

アスカ「そう、やっぱり造られた器って事ね」

綾波「………」


アスカ「……ふん」スタスタ

今日は終わり

逃げねーから大丈夫だぁ、めんどくさいからたまにしかこねぇだけだぁ

-病室-

ピッ…ピッ…ピッ…

惣流「…………」

アスカ「…………」



ピッ…ピッ…ピッ…

アスカ「………何があったら、ここまで酷い状態になるっていうのよ」

惣流「………」

アスカ「………起きろ」グイッ

ガタッ

アスカ「各種精神安定剤と栄養剤、副作用だかなんだか知らないけど投薬中断して暫く経ったから意識くらいはあるでしょ?起きろ」

惣流「………」

アスカ「………」

惣流「………」

アスカ「………聞きたい事があるのよ、お願い」

惣流「……………………………」


アスカ(…っ!! こっちを見た?)

惣流「…………」モゾッ

アスカ「っ!! 意識があるならちょっとは何か言ったりしなさいよ!!」

惣流「…………」

アスカ「あたしを見て何か思う所とか無いの!? 異常だって思ったりとかしないわけ!?」

惣流「…………」

アスカ「……くそっ!! アンタなら何かしら知ってると思ったから来たのに…!!」

惣流「…………」

アスカ「……あたしがここに居る理由、アンタなら何か知ってるんじゃないの? こっちの世界のアスカ」

惣流「…………」

アスカ「答えろ!!」

惣流「……………」

ピッ…ピッ…ピッ…

惣流「…………」

アスカ「……くそ…お前なんか見たくもないのに我慢して来たっていうのに!!」

惣流「…………」

…prrr!!

アスカ「……チッ…!! もう投薬再開の時間か、結局なんにも喋らないし!!」

惣流「…………」

アスカ「もういい!!こんな所に来たのが間違いだった…!!」スタスタ

バタンッ!!

………

ピッ…ピッ…ピッ…

惣流「………」

ピッ…ピッ…ピッ…


惣流「……」モゾッ…


惣流「………どうでもいい」


-葛城宅-

バタンッ!!

シンジ「…っ!!」

アスカ「………」スタスタ

シンジ「ぁ……お帰りアス………」

アスカ「…話し掛けないで」フイッ

シンジ「……っ…」

アスカ「………ふん」スタスタ

バンッ

…………

シンジ「…………………………」


シンジ「…アスカ……」

-アスカ自室-

アスカ「…くそ、クソクソクソっ!! イライラする!!」

アスカ「帰る方法はさっぱり、こっちのサードは最低、もう1人のあたしは殺してやりたいくらいムカつく!! 何もかも最悪よ…!!」

アスカ「こんな所居たくない、早く戻りたい…!!」

アスカ「………なんであたしはこんな所に居るのよ…!!」


アスカ「………なんとかしなさいよバカシンジ…!!」


………

ミサト「…出来損ないの群体として行き詰まった人間を1つの生命体として昇華させ、人工的に進化を促す人類補完計画」


ミサト「その為に委員会は使うつもりなんだわ、アダムではなくエヴァ初号機を、加持君の予測通りにね…」

ミサト「………アスカ、もう1人のアスカというイレギュラーさえ、もしかしたら予定された事象かもしれないわね」

ミサト「………弍号機にも何かしらの役割があるとみるべきか…」


…翌朝

ガラッ

アスカ「………」

シンジ「…っ…」ビク

アスカ「…………」スタスタ

シンジ「……あ…あの………」

アスカ「……………」ギロッ

シンジ「…っ…」

アスカ「…………」

シンジ「……あ…朝ご飯………」

アスカ「…………」

シンジ「………」

アスカ「………」チラッ

シンジ「…………」

アスカ「…………ふん」ガタッ、カチャカチャ

シンジ「…っ」

アスカ「…いただきます」

シンジ「…あ、うん…」ガタッ

アスカ「……」モグモグ

シンジ「…………」チラッ

アスカ「…こっち見るな、もったいないから食べるだけなんだから」

シンジ「え、あ…ごめん…」

アスカ「………おかわり」モグモグ

シンジ「うん…わかった…」

ようやくやる気出た

ぶっちゃけいつでもバックれられるように酉つけるの控えてたがそういう心構えはいくないと思うからやめよう

二~三日中にまたくる。

残業きらい

正直すまんかった


アスカ「…ごちそうさま」

シンジ「う、うん」

アスカ「………」ガタッ

シンジ「あ、アスカ何処行くの…?」

アスカ「何処でも良いじゃない、いちいち聞かないで」

シンジ「ご…ごめん…」

アスカ「…っ…いちいち謝るな!! ホンットムカつくわね!!」

シンジ「…っ」ビクッ

アスカ「うじうじうじうじ情けないしあたしの顔色ばっかり伺ってオドオドして!! アンタ見てるとイライラすんのよ!!」

シンジ「………」

アスカ「…何か言い返してみなさいよ、アンタ男でしょ?」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「……これだけ言われて、何も言い返してこないのねアンタ」

シンジ「………」


アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………くそ…なんなのよホントに!!」

シンジ「………」

アスカ「………」ガタッ

シンジ「………」

アスカ「………お茶」

シンジ「………っ」ビクッ

アスカ「喉渇いたからお茶煎れて」

シンジ「………うん」カタッ

アスカ「………」

シンジ「………」コポコポ…

アスカ「…………………………チッ…」

シンジ「………」カチャ

アスカ(………ムカつく、ホンットにムカつく!! 情けないコイツの態度も、違うってわかってるのに、違うって…わかってるのに…!!)ギュッ

アスカ(なんで泣きそうになってるのよアスカ…!! シンジはここまで情けない奴じゃなかったでしょ?ダブらせるな…コイツじゃ…コイツはあたしを助けてなんかくれない!!)


シンジ「……アスカ、お茶煎れたよ?」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「……アスカ?俯いてどうしたのさ?ねぇ?」

アスカ「………」

シンジ「……お茶…飲まないの?」

アスカ「…やっぱりいらない」

シンジ「……そっか…わかった…」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」


シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「……ねぇ…アスカ…」

アスカ「………」

シンジ「…………………」

アスカ「………」

シンジ「……アスカ…?」

アスカ「…………」

シンジ「…アスカ、聞こえないの?」

アスカ「………」

シンジ「アスカ、ねぇってば…」

アスカ「………」

シンジ「アスカ、寝てるの?ねぇ…」スッ

アスカ「…触んないで」

シンジ「…っ」ピクッ

アスカ「………」

シンジ「…アスカ」

アスカ「…向こう行ってよ…」


シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

アスカ「………………………………」

シンジ「………」

アスカ「…あたしから離れてって言ってるでしょ?なんでずっと居るのよ…」

シンジ「…………………………」


シンジ「………」

アスカ「理由も言えないならホントに何処か行って…目障りだから」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「……い……………よ…」

アスカ「…聞こえないわよ」

シンジ「……一緒に居てよ…アスカ…」

アスカ「………」

シンジ「…僕の事ならどれだけ貶しても良いよ、だから…アスカ…」

アスカ「………」

シンジ「嫌なんだ、1人が」

アスカ「………」

シンジ「トウジもケンスケも委員長も何処かに行っちゃった、ミサトさんも綾波も…一緒に居ると恐いんだ…カヲル君も居ない、もう1人のアスカは何も言ってくれない!! だから!!」

アスカ「…嫌」

シンジ「っ!!」ビクッ

アスカ「前にも言ったはずよ、自分が壊れそうだからって、あたしに縋るな」
シンジ「……アスカ」


アスカ「……アンタさ、あたしが一番優しくしてくれそうだから逃げて来てるだけだもん、嫌よ」

シンジ「………」

アスカ「アンタがあたしに何を求めてもあたしからアンタに返せるものは何一つ無い」

シンジ「…そんな事…ないよ…」

アスカ「あるわよ」

シンジ「………」

アスカ「………」

シンジ「…じゃあどうすれば良いのか教えてよ」

アスカ「………」

シンジ「どうすれば良いのか分からないんだよ…!! みんな優しくしてくれない、みんな僕を見てくれない、みんな僕を構ってくれない!!辛くても、苦しくても!!みんなみんな何もしてくれない!!もうそういうの嫌なんだよ!!」

アスカ「………」


アスカ「…………………………」ガタッ

シンジ「…アスカ」

アスカ「………アンタさ、それが普通の事なんだって知らないのね」

シンジ「……え…」

アスカ「……ようやくわかった、なんでアンタ見てるとイライラするのか」

シンジ「アスカ…?」

アスカ「………ちょっと歯ぁ食い縛んなさい」グッ

シンジ「え…」

アスカ「……っふ!!」バキッ

シンジ「ぐっ?!!!」

ドサッ

アスカ「……立ちなさいよ」

シンジ「………何を…っ」ズキズキ

アスカ「…いいから立て」

シンジ「…………」スクッ

アスカ「……アンタがダブって見えてたのはバカシンジだけじゃなくて、あたし自身も…か」

シンジ「………アスカ?」

アスカ「………殴って悪かったわね、でも…必要だと思ったから」

アスカ「…………アンタ、バカよ…ホントバカ」

シンジ「…………」

アスカ「………ちょっとこっち来て」

シンジ「…え…?」

アスカ「…はやくして」

シンジ「………」スッ

アスカ「……………………」ギュッ

シンジ「っ!?」ビクッ

アスカ「…動かないで、余計な所触ったら殺すから」

シンジ「え…ああ、アスカ…?」

アスカ「アンタがされたかった事の筈よ? もっと喜びなさいよ」

シンジ「……う…」カァァ

アスカ「……1人って、気付くと辛いものだから、アンタの気持ちは分かる……あたしも同じだから」ギュッ

シンジ「……アスカ…」

…………

…アスカ


…なによ?


僕と同じって…?

……あたしもね、1人だから

………この世界に来たから?

違う…もっとずっと前から

…………。

あたしはずっと1人、小さな子供の頃からずっと

………アスカ


……ううん違う、一度だけ、ホントに少しの間だけ1人じゃなかった


それは…いつ?

向こうの世界の今の時間…で良いのかな…ミサトが居て、エコヒイキも居て、アンタ…バカシンジが居て

………

あの頃はね、素直に楽しかった…そう言えるの

………アスカ


でもね、それは本当に短い間だけだった

………どうして?

……………。

…アスカ?

…居なくなっちゃったから

………。

気がついたらね…世界が滅茶苦茶になってた。

ミサトはネルフを離反して、みんなをまとめるリーダーだから、この家に居る頃の様になんか振る舞えない

学校だって無くなっちゃった…ヒカリも、アンタと仲良くしてたバカ二人だって居ない

………。

エコヒイキとバカシンジも、居ない…

居るのは変なコネメガネだけって有り様よ…そいつだって仲良くしてると言われたら微妙だし

………。


あたしもさ、きっと寂しいんだと思う

………アスカが?

うん…アンタと同じでね

…………。

……多分、ずっと1人だったなら…そんな気持ちなんて気づいたりしなかったんだと思う

……そうかもね…僕も…ずっと1人だけだったらこんな気持ちになんてならなかったかもしれない

似てるのよあたし達は……エヴァに乗れる事も、1人で居るのが嫌だって事も……人からの優しさに餓えいる所も

………そっか

……こんな事しても、後で後悔しかしないってわかってるのにね

………。

…………?

……しないよ…後悔なんて

…………。

僕は…絶対にしないよ

………。

………絶対に。


今日はおわり

ばいちゃ



…………

カタカタカタ…

ミサト「…………」

カタカタ…

ミサト「…!!」


ミサト「…そう、これがセカンドインパクトの真相なのね」

ビーッ!!ビーッ!!

ミサト(気付かれた!?)カチャ!!

………

ミサト「…いや、違うか…」



ミサト(…………始まるわね…)

ーネルフ本部・指令室ー

ビーッ!!ビーッ!!

マヤ「通常機能に異常発生!!外部との全ネット情報回線が一方的に遮断されています!!」

冬月「左は青の非常通信に切り替えろ!!そうだ衛星を開いても構わん!!」

青葉「全ての外部端末からデータ侵入!! ……MAGIへのハッキングを目指しています!!」

冬月「…やはり目的はMAGIか………侵入者は松代のMAGI2号か?」

青葉「いえ、少なくともMAGIタイプ5!! ドイツと中国、アメリカからの侵入が確認出来ます!!」

冬月「ゼーレは総力を挙げているな…彼我兵力差別は1対5、分が悪いぞ…」

マヤ「第四防壁突破されました!!」

日向「データベース閉鎖…!! ………ダメです、侵攻をカット出来ません!!」

マヤ「さらに外郭部侵入!!予備回路も阻止不能です!!」

冬月「…まずいな…MAGIの占拠は本部のそれと同義だからな…」

ゲンドウ「…………」

………


アスカ「………警報?」

シンジ「…どうかしたのかな」

アスカ「………まずい事が起こりそうね」

シンジ「………使途はもう居ないはずなのに…どうして…」

アスカ「考えられるのは一つ、最後の敵ってやつね」

シンジ「…最後の?」

アスカ「…そうよ、結局リリンって存在はそういうものって事ね」

シンジ「リリン…カヲル君がよく言ってた言葉…」

アスカ「……つまり、人間の事よ」

シンジ「…………」

………

ミサト「…状況は!?」バサッ

日向『先程第2東京からAー801が出ました!!』

ミサト「801!?」

日向『特務機関ネルフの特例による法的保護の破棄、及び指揮権の日本政府への委譲です』

ミサト「………」

日向『最後通告ですよ、現在MAGIがハッキングを受けていてかなり押されています、ちょっと代わりますよ』

マヤ『…伊吹です!! 』

マヤ『今、赤木博士がプロテクトの作業に入りました!!』

ビィー…ガタンッ

日向「……」クルッ

ミサト「………リツコが?」

………

ミサト「……あとどれくらい?」

日向「間に合いそうです、120ページ後半まであと1分半、一次防壁展開まで2分半ほどで終了しそうです」

マヤ「さすが赤木博士ですね」

ミサト「……安心してる場合じゃないわよ、MAGIの侵入だけで済むような生易しい連中じゃないわ」



冬月「…MAGIは前哨戦に過ぎん、奴らの目的は本部施設及び、残るエヴァ2体の直接占拠だな」

ゲンドウ「…………」

………

マヤ「…MAGIへのハッキング停止しました!! Bダナン型防壁を展開、以後62時間は外部侵攻不可能です!!」

ミサト「……間に合ったか」




リツコ「……母さんの残した裏コードのおかげで助かったわ…じゃあ、また後でね母さん」



『…碇はMAGIに対し第666プロテクトをかけた』

『これの突破は容易ではない』

『MAGIの接収は中止せざる得ない』


『出来るだけ穏便に進めたかったのだか…致し方在るまい』

『本部の直接占拠を行う』

………

ビーッ!!ビーッ!!

「大観山第8から17までのレーダーサイト沈黙!!」「特化大隊強羅防衛線より侵攻してきます「御殿場方面からも2個大隊接近中!!」

冬月「……やはり、最後の敵は同じ人間だったな」

ゲンドウ「………総員、第一種戦闘配置」


マヤ「戦闘配置…?」

青葉「………」

マヤ「…相手は使途じゃないのに…同じ人間なのに」

日向「…向こうはそう思っちゃくれないさ」

『総員第一種戦闘配置…繰り返す、総員第一種戦闘配置…』


アスカ「………チッ…面倒な事になったわね」

シンジ「戦闘配置…」


アスカ「………先読みしてたかいがあったわね、行くわよ」

シンジ「うん」

アスカ「いい?一度乗ったら状況が落ち着くまでは降りちゃダメよ、殺されるから」

シンジ「う、うん…」

アスカ「よし、なら先に乗って待機してなさい、あたしは少し待ってないとダメだから」

シンジ「え…どうして…」

アスカ「もう一人居るでしょ?この弍号機の本当のパイロットが、匿うのに必ずエヴァに乗せようとするはずだからあたしだけ乗って先に動かす訳にはいかないのよ」

………

「大ヶ岳トンネル使用不能!!」

「西5番搬入路にて火災発生!!」

「侵入部隊、は第一層に突入しました!!」


ミサト「……シンジ君…エヴァのパイロットの現在地は!?」

日向「…シンジ君は既に初号機にて待機中!!」

ミサト「アスカとレイは!?」

マヤ「アスカは弍号機近辺に居る模様!!もう一人の方は病室にて投薬中です!!レインは………ダメです現在地確認出来ません!!」

ミサト「…殺されるわよ、確認急いで…!!」ギリッ

マヤ「は、はい…!!」

ミサト「病室のアスカも投薬中断、急いで弍号機に搭乗させて!!」

マヤ「で、ですがそちらのアスカのシンクロ率は依然として回復は…」

ミサト「もう一人が操縦するなら問題ないはずよ!!良いから作業急がせて!!」

―――――


――――


―――


――さっがしものはなんですっか~♪


みっつけにくいものですか~♪

鞄の中も~机の中もっ探したけれどみっつからないのに♪

まだまだ探す気ですっか~♪
それよりぼくとおっどりませんかあ~♪

夢の中へ~夢の中へ~いってみたいと思いませんかぁ♪

ふふんふ~ん♪ふふんふ~ん♪

……

『…作戦行動前よ、慎みなさい』

歌ってた方が気分乗るんだけどな?

『…理論上は可能だけれど、実際にやって見なければどんな結果になるかは解りません、それでも良いのですね艦長?」

『ええ、貴重な戦力を欠いたままでは今後の作戦行動に支障をきたします、一か八かでもやらなくてはいけない』

りょーかい、上手く行くといいけどね?

『失敗は許されない、良いわね?』

はいはい♪

じゃ、上手く向こうに居る姫にリンク出来ればいいけど

………さぁて、後は向こうからのきっかけ待ちかにゃ?

チャンスは一度、奇跡が起こせるかどうかは私と姫とエヴァ次第

……ワンコくんに会うんでしょ?なら早く帰って来なくちゃね?あはっ

ねる

またな


冬月「戦自約一個師団を投入か、占拠は時間の問題だな」

ゲンドウ「ああ…時は来た」


「第二グループ応答無し「77電算室連絡不能!!」

青葉「52番のリニアレール破壊されました!!」

日向「たち悪いな…使途の方がよっぽどいいよ」

ミサト(…無理もないわ、みんな人を[ピーーー]事に慣れてないもの)


アスカ「……来た!!」

「エントリープラグへ搭乗急げ!!」

アスカ「遅い!!待ちくたびれたわよ!!」

惣流「……………」

「そちらも急いで搭乗を!!直ちにLCL注入開始します!!」

アスカ「わかってるわよ、ほら、あんたは後ろ…ああもういつまでも寝てんじゃないわよこの非常時に!!」グイッ

惣流「…………」


「LCL注入開始…………………注入完了、続いてエントリープラグ挿入開始………挿入完了!!」

アスカ「……まさかエヴァを二人乗りする事になるとはね」

惣流「………」

アスカ「………ミサト、こっちはエヴァに乗り込んだわよ、応答して」

ミサト『アスカ、今すぐ格納庫から外に出すわ、エヴァによる応戦…まず間違いなくあるだろうけどお願いね』

アスカ「……人間相手に?」


ミサト『………恐らく、委員会はエヴァを投入してくるわ、それの殲滅がこちらの勝利条件の筈よ、良いわね?』

アスカ「エヴァ、か…なるほど、了解」

シンジ『…………』

マヤ『エヴァ初号機射出します!!』

アスカ「………」

ミサト『シンジ君、8番ルートから湖の底に出るわ、暫くはそこで待機、良いわね!?』

シンジ『……わかりました』


ミサト『……アスカ、あなたは地表に出て可能な限り戦自の目をひいて、出来るわね?』

アスカ「……つまり、エヴァが出てくる為の餌って事?」

ミサト『…そう思って貰って構わないわ』

アスカ「……ふん」

ミサト『…ごめんなさい、アスカ』

アスカ「良いわよ謝んなくて、シンジには無理だろうからね、人殺し」

ミサト『………』

アスカ「……さて、と……シンクロ開始……射出完了したら直ちに展開中の部隊を駆逐っと」


アスカ「…………う…!?」
ミサト『どうしたの!?』

マヤ『シンクロ系統にノイズ発生!!エヴァ側から拒絶反応が出ています!!』

アスカ「………ぐっ…ぅ…!!」

ミサト『どういう事!?シンクロテストでは何の問題も…』

アスカ「…………なるほどね…あたしは異物って事か…」

惣流「…………」

アスカ「………ふん」

マヤ『ダメです、拒否反応増加!!』

ミサト『………射出ルートを8番に変更、初号機と同じく湖底にて待機、良いわね』

アスカ「………」


ミサト「………さて、そうなるとどうしたものかしら…」

日向「第三層に侵入者!!防御出来ません!!」

ミサト「……くっ…!!」ギリッ

青葉「Fブロックからもです!!メインバイパスを挟撃されました!!」

ミサト「第三層までを破棄、戦闘員は下がって!!803区間までの全通路とパイプにベークライト注入!!」
青葉「はい!!」

ミサト「……これで少しは持つ、か…」


ゲンドウ「……冬月先生」

冬月「………ん」

ゲンドウ「後を頼みます」

冬月「ああ、ユイ君によろしくな」


………

シンジ「…………暗いな、水の底って」

シンジ「…………!!」

…ガゴンッ

シンジ「…弍号機…アスカも隠れてろって言われたのか」

シンジ「……アスカ、聞こえる?」

「……………」

シンジ「……アスカ?」

「……………」

シンジ「………映像回線、弍号機と…」ヴンッ

惣流「…………」

シンジ「………っ!!」

シンジ「アスカが居ない、弍号機に乗ってる筈なのに!!」

シンジ「ミサトさん!!アスカが乗ってない!!どうして!?」

ミサト『…………もう一人の方は降りたわ』

シンジ「どうして!?エヴァの外に居たら殺されるって言ってたのに!!」

ミサト『私だって止めたわよ!!とにかく今アスカはこの発令所に向かってるわ、まだルートは寸断されていないから大丈夫よ、落ち着いてシンジ君」
シンジ「……でも…アスカ…」


マヤ「初号機との回線、切れました」

ミサト「……………格納庫へのルート、生きてるのは?」

青葉「……ありません、非常用の緊急通路も含めて全て切断されています」

ミサト「……っ…」ギリッ

日向「…万事休すか」

ミサト「………アスカの現在位置は?」

マヤ「格納庫には居ないようですが…監視カメラもほとんど機能していないので追尾は難しいです」

ミサト「……自分の判断に任せるしかないか」

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