美琴「ねぇ、今のキス…もう一回…」(691)

・美琴さんが好きすぎてやばい→美琴病
・上条さんにデレる美琴さんが可愛すぎてつらい→上琴病
・テーマは、上琴“はじめてのお泊まり”
何番煎でしょうか?なネタですね
・携帯から投下
(読みにくかったらごめんなさい)


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夜が、やってくる。
(またか…)
         (…またね)


眠りにつく、手前




(声がする)


(よく、知ってる)



(誰かの、声だ)


(聞き慣れた)




(名前を呼ぶ、その声)



だれの、声………?


そんなの、どうでもいい。
         なんだって、かまわない。



――――――さぁ…
                       その声に誘われてみようか……――――




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と……ま
        とう………ま


     ―――ね………

                   ――――――当麻…





    *. .'*  
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        . .'*..+. ・+.' .*       ・..*'






「ね、当麻…」


「え、へ、えぇ…!?みみみ御坂さんっ!!これは一体」


わたくしこと、上条当麻はビリビリ中学生こと御坂美琴さんに………


なんとうことでしょう。
押し倒されているのです。

「……付き合ってるのに…私たち…何も、ないの?」

「なっ…なんのことだかさっぱ……!?」
「私って、そんなに魅力ない?」

俺が言い切る前に御坂が、さっきより力のこもった声でたずねてきた。

「いいえ、そりゃ魅力的です。し、しかし、
こういうことは………まだ早いんじゃねーか」

「したく…ない?」


「…っ!?」

俺だって、男だ。
そういうことには興味があるし…


「…い、いやでもね」

美琴のすべてが欲しいと、思う。


「嫌、なの?」

悩ましげに潤んだ瞳が、俺に突き刺さった。



俺が悪いのか。
そうなのか。

「………いや、じゃないです」

「……ねぇ、」

ふいに美琴の顔が近づいてくる。

「あ、あのぉ…」

自分を落ち着けなければ、なんとかこの場を誤魔化なければ……!!








―――…おぉっ




……唇が迫ってきて、抵抗なぞできません。


「ちょ……みこ……」


情けなくも、受け身に待っているしかできない俺って…

「…とっ」

もう触れるすんでのところで、美琴の唇が動いた。


「私はアンタが欲しいのよ」


俺だって、それを望んでいる―――



あぁ、女の子から迫られて、はじめてを失うなんて……


不幸…だ………?




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       ・..*'









み……と
        みこ………と


     ―――なぁ………

                   ――――――美琴…




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「御坂、俺もう我慢できねぇよ」


何を言い出したのかと思ったら、私はベッドの上に仰向けに寝っ転がっていた。

「きゃ」


いや、押し倒された。

「んっ、な、な、な……っ!」


やっぱりコイツは男なのだと思い知らされる。


片腕で手首を押さえつけられて、それだけでもう抵抗できない。

「い、いきなりなにすんのよっ!!!」

「いきなりじゃねーよ……ずっと前からこうしたいって、
……そう思ってたんだからな」


「な、何いって…」

打ち明けられた思わぬ事実に…動揺した。


だって、


「俺じゃ……だめか?」









だめじゃないに決まってる。


私だって、同じこと…考えてたから。



「だめ…じゃ………」


アンタの特別な女の子になりたい。


「美琴………」


あ…名前、呼ばれた。



「う、あ、…とっ」



『当麻…』


あぁ…っ!

緊張して名前もうまく呼べないなんて。


「…美琴」


アンタだけの、私に………


「……俺だけのものになれよ…」



―――うん



そうなりたい……





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      . ・+.' .*

       ・..*'




――――はっ!



         あっ!――――






離れた場所で、二人の声が重なった




―★――――――――――――――――――――
        「「……夢か」」
――――――――――――――――――――☆―







  *
*    *
はじめての夜に *
   *
 *      *





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  *.   ・  '*.   *.   .
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面白いけど装飾する必要ある?
AA程しっかりした背景でもなく
*まぶすだけなら見難くなるだけだと思う


――――――――――――――――――――,・★





「…ったく…何回目だよ…」


上条は少々自己嫌悪に陥りながらひとりごちた。

自分の下半身に目を向ける。
明らかに生理現象だけでない、反応を示している我が息子にため息をついた。


「…はぁ」



―――また、この夢ですか



先週末から連日連夜、上条は似た夢を見ていた。


悩まされているからといって、悪夢とかそういうのではない。



夢の中の自分は…


「ふこ…う…?いや、かなりいい思いをしているのですが…」


ビリビリしながら毎度毎度「勝負!」とけしかけてくる少女と、
何の拍子かつき合うことになったのだ。



それが、一ヶ月ほど前。



――――――
―――――――――
―――――――――――




『いい加減に気づけバカ!私は、アンタのことが…
す、好きなの…大好きなのよ!悪いっ!!!?』


前後の出来事から一体どうしてこの言葉を言われることになったのか
俺からしてみればあまりに唐突すぎて覚えていない。

とにかく、何やらご機嫌斜めになって怒鳴りつけられた。

…今までのこいつの態度からは、信じがたい言葉を。



しかも、涙混じりに。

おい、なぜここで泣く、御坂。

乙女心というやつは理解し難い。




まぁ、俺は驚いた。とにかく驚いた。

それはもうびっくりして、頭は真っ白俺のまわりの時間はいくらか止まっていた。


そのほぼ無意識の中……

必死に想いを伝えてくる御坂の姿がたまらなく愛しいと思った。

そして、不覚にも………


そう思った瞬間には、御坂は俺の腕の中にいた。
いや、正確には上条さんが御坂さんを抱きしめました。








俺は何てことをしてんのか…と、我に返った瞬間に
手を離すべきだったんでしょうが…

うっわ、やべーこりゃあ、ビリビリくるだろうなと思いながらも
手を離せなかった。


御坂も、まぁしおらしく腕なんか回してきちゃったりしてさ。




『……すき…』

あいつが腕の中で、心底愛おしげな声で、そんなことを言うもんだから…
……顔が熱くなった。


聞こえないふりしたけど、どうだろうな。

気づかれていただろうか…



……っと、そんなことがあって、また色々あって彼氏・彼女なんつーリア充の称号を………ごほんっ!

はい、晴れて御坂さんとお付き合いさせていただくことになりましたのでございます。








今まで気づかなかったが、付き合ってみて彼女は相当自分のことが
好きだということがわかった。

自分で言うのもおかしいかも知れないが。


―――かなり愛されてる?



思った以上に、深みをもったその言葉に自分で言っときながら
かなり照れが回っていた。

思わず、上条は自分の頬を手で覆った。


「いかん……これじゃ、調子のってるただのバカだ」

とにかく、朝の身支度ということで体をおこす。

夢の内容が内容なだけに、上条はどうにもここ数日、美琴とまともに会えていない。


会ってしまえば、自分の無意識の欲でどうにかなって
しまいそうな気もしたし、こんな夢を見ている自分に恥ずかしさもあった。


先ほど、まともに会えていないと言ったが…

会っていないが正しい。訂正しておこう。




「……」

上条は携帯を開いて見る。

ディスプレイは何も示していなかった。




―――ん~、俺はべつに構わねーんだが…


「俺から連絡すべき……なのか?」

美琴からも会おうなんて連絡がないし、毎日毎日、出会っていたはずの帰り道すら会わない。

恐らくは、美琴自身が会わないようにと避けているのだ。







数日間メールも電話も連絡がない、会うことも避けられている。


これでも、お付き合いを始めたばかりの初々しいカップルなのだ。



―――……たぶん



上条は自分たちがこんな状況に陥っている理由は分かっていた。

おそらく、いや、間違いなく“こんな夢”を見る原因もソレなのだ。

「……先週か…ちょうど、一週間くらいたつのか…」


“夢”を見出した時期と同じだ。





上条は、はぁ…とため息をついた。
だるい体をベッドから下ろす。


「…本当に毎朝、勘弁してくれよ」



スウェットのズボンに立派に張られたテントを見て、
とぼとぼと重い足取りでトイレへと向かう。



「はぁ……………」



……………また、ため息。




つかれた…今日の投下はここまで。
ややこしいから、スレタイ変えました。
基本的には3レス~5レスでちまちま投下していきます。
よろしくお願いします。


あと、注意書きするほどでもない程度にエロっぽいネタが入るかなという感じ。



>>11
いらねいらね。
試してみたかっただけ、もうしないよ




――――――――――――――――――――,・☆



美琴は気づけば慌てて飛び起きていた。

「はぁ…はぁ……」

(……苦しい)


心なしか、呼吸がしずらい気がした。


(熱い……)

指先で頬に触れてみる。

頬だけじゃない。
身体中、変な汗をかいていた。

良い目覚めとは言い難い、動悸、息切れ、そして発汗……
けれども、自分の体の変化に戸惑ったのも最初だけだった。

(まただ…)

掛け布団をぎゅっと掴んでみる。


―――また、あんな夢……っ!



思い出して、もう一つ慣れない体の変化に気づく。

(う……この感じは…)

「~~~~っ!」

―――また、またまたまた!!!!




倒れこむように、美琴は体を前へと崩した。



―――私ってば何考えてんの……?


「おっぬぇぇさっまぁぁぁぁ!!!!!!」

「きゃっ」

そのやたらとハイテンションな「お姉様」の呼び声に顔をあげると、脱皮するかのように服を剥いだ後輩が自分にむかって飛び込んできていた。

バチィッ

電光石火、白井黒子は美琴のベッド脇へと落ちた。






「あぁんっ!黒子は、黒子はぁ…っ!」

ピクピクと体を震わせた白井黒子を美琴は立ち上がり、
その姿を確認するために見下ろした。

体が痺れてもなお、美琴の体めがけて手を伸ばしてくる後輩に呆れつつも
自分の体を守るようにしながらベッドの上で後ずさる。


「朝から何盛ってんのよ!!!!!」

「すみません…でも、お姉様…」

白井は体の痺れが収まったのかゆっくり体を起こして座り込んだ。

そのくるっとした瞳は何か言いたげにじぃーと、美琴を見つめている。

「な、なに?」

「お姉様がいけないんですの…」

はぁっと態とらしく、手をつけてため息をはきながら白井は言葉を続けた。


「……朝からその官能的なお顔」

「!?」

「黒子には、そんなお顔のお姉様が今まさにっ!
エロエロ状態というように見えましたので…」

頬に手を当て、くねくねと体をゆする彼女の動作に美琴は苛立ちをつのらせ睨みつけていた。

本人は美琴のそんな視線には全く気づかない様子で、
自分の世界に入り込み言葉を続ける。







「そんな官能的なお姉様に迫れば…そう!黒子は思ったのです!!!!
今ならいけっ……とぅおおぉぉぅッ!」

白井は慌てて、手を後ろについて一歩引き下がる。

目の前に一本、電撃が走ったかと思えば床から焦げついた臭いがした。

「えーーー…っと…お姉様?」

「アンタ……それ以上喋ったら…」

美琴の気迫に、“本気”と判断した白井はまるで何事も無かったようにひょいっと軽く立ち上がった。

「…そんなこと言ってる場合じゃあございませんわね!早く支度をしなくてはっ!おほほっ」

白井は脱皮した衣服を手にとりながら自分のベッドまでシュンッと一瞬の間に移動した。

美琴はベッドから降り立つと、下着にタオル、着替えを持ちバスルームへと向かう。

「ったく…私、シャワー使うから……のぞいたら承知しないわよ」

「え、えぇ…もちろんですわ……んっ…?」

笑顔で返事を返した白井が、何かに引っかかったようにはて?と、顔に疑問符を浮かべながら首を傾げた。






「あのぉーお姉様、ここ数日、毎朝必ずシャワーを
していらっしゃいますわね…?」

「へ?さ、最近ちょっと寝苦しくって、汗かいてるのが
気持ち悪のよ……な、何もおかしいことなんて無いわよ」


(その明らかに焦りを見せているのが怪しいんですの……)

疑いの目を向ける白井に、美琴はぐっと息を飲み込んだ。

「いいじゃない!毎日朝シャワー浴びようが私の勝手でしょっ!!!」

バタンと、大きな音を立ててバスルームの扉が閉められる。

「そう…なんですけども……」


朝の身支度の一つとしてたまにシャワーを浴びることはあっても、
ここまで毎日……と言うことは非常に珍しい気がする。


「……それだけじゃないんですの……」

白井にはもう一つ思うところがあった。


「お姉様はお気づきになっていないのかも知れませんが…」


―――ちょっと前まで気持ち悪いほど浮かれきった様子でしたのに……


「……お姉様の笑顔みておりませんわ…」


―――…最近、なんだか元気がありませんもの






先ほど、美琴のベッドに無理やり飛び込んだのも白井なりに
元気づけるつもりだった。




「……やはり、あの類人猿が原因?」




自分の愛しい人にこうした変化を及ぼすのが、自分の天敵とも言える
あの類人猿であることは、白井にとって不本意なことだった。


シャワーが流れる音が、白井のいる部屋にも小さく響いてくる。


「お姉様…」


―――……あの類人猿はお姉様の想い人であるのだから、
仕方ないと言えば仕方ないのですが……




―――…何がありましたの?




美琴のここ最近の様子を思い返しながら、手にとった
制服のシャツに腕を通した。






「……絶対へんな風に思われたわよね…詮索されなきゃいいんだけど、
……あぁ…なんで、あんな夢…」


美琴は服を脱ぎながらぶつぶつと呟く。
パジャマ上下を脱ぎ、中に着ていたキャミソールも一気に脱ぎ捨てた。

あと一つ。
白井に言わせればお子様趣味の…相変わらずな下着に手をかける。

ゴムに指を引っ掛け下着を脱ごうとした。

膝上くらいまで下ろした時、ピタリと美琴の動きが止まる。
何かを確かめるように、恐る恐る下着へと目を向けた。


そして、美琴の唇から詰まるような声が漏れる。

「……うっ」


―――ま、た……だ


下着から肌が離れた時、なんとも言えない気持ち悪さがあった。
まだ残るそのぬめりを感じながら、足をスルッと通して下着を脱ぐ。

下半身に違和感、妙な疼きと濡れた感触。


美琴はブルッと体を震わした。


―――また、こんなに…濡れてる……


それが、どういう意味なのかは分かっていた。

「…最悪」


いやらしくも、自身の体は彼を切ないほどに求めているのだ。


無意識の欲を突きつけられる…。
美琴はそれに対して自分は一体どうしたらいいのかと、
ただただ困惑していた。







ちなみに、これは今日が初めてではない。

夢を見るのと同じ、これはここ数日続いている。
こうして、面倒にも毎朝シャワーを浴びなければならないほどに。


……なおかつ、症状は悪化していた。


昨日より、また汚れた下着…美琴はそれを知って、自分を咎めていた。


「…いやな、体ね」


それを見ないようにカゴへと投げ捨て、美琴はバスルームへ飛び込んだ。


「ほんと、毎朝勘弁してよ……」


今にもとんでもないことをしてしまいそうになる
自分の火照った体を冷まそうとシャワーを浴びる。

性的なことで、反応している自分の体。



「……何、してんのかしら…」



―――私も、アイツも


美琴は、やっと想いが通じた恋人である上条当麻を
頭に思い浮かべた。







(いつまで、こうしてるつもりなのよ…私)


美琴の頭の中で、ある出来事だけが思い起こされる。

シャッターをきるようにカシャカシャと場面が切り替わった。

最後の場面、美琴の目に映っていたのは、上条の自分を責めるような悲しい顔。





―――あれから、アイツとずっと会っていない



(あぁー……アイツ、私のこと……)


自分の顔が、どんどん沈んだ表情になっていくのが分かる。

シャワーの水が何の意図ももたずに、体に当たっては流れ落ちていった。



―――嫌になっちゃったのかな…?



自分でそう考えしまうと、顔がくしゃっと歪んだ。


「そ…んなわけ、ない……と思う」



けれど、一度思い浮かべた考えは美琴の心を不安で
いっぱいにしていった。





「………ん」


…シャワーの流れる水の音に混じって、美琴は手で顔を拭った。

いくらでも水がかかるのだから、それは手で拭ったってなんの意味も無いのだが。



(……会いたい…)



目頭が熱く、視界がぼやっとさだまらない。



シャワーを頭から浴びながら美琴は、じっと何かを堪えるように
しばらく、手で顔を覆ったままだった。






―――――――――――
―――――



バスルームから部屋に戻ると、白井は常盤台の制服を身にまとい
慣れた手つきで髪を結いながら美琴の方に振り返った。

「すっきりなさいましたか?」

「……まぁね」


先ほど、動揺を隠すためとはいえあのような態度を
とってしまったこともあり、美琴は何となくばつが悪そうに答えた。


髪をタオルでわしゃわしゃとしながら、美琴はベッドの上に
おきっぱなしの携帯電話を手にとる。

開いて、ディスプレイを確認。


「はぁ……」

期待していた知らせは入っていないようだ。

ふと、ディスプレイの時間を見たその瞬間、
美琴は目を見開いて声をあげた。

「げっ、もうこんな時間じゃない!」


学校まで間に合いそうに無い時間だった。

美琴は、半ばあきらめ気味に肩を落とす。

どうしてシャワーを浴びる前に時間を確認しなかったのか…とか、
白井もなぜこんな時間になるまで自分に声をかけてくれなかったのか…とか。

今、考えたってどうしようもないことばかりが頭をめぐるが、
もちろん過ぎた時間に対抗できる考えは浮かばない。







「く、黒子もなんでそんなのんびりしてるのよっ!
遅刻しちゃうじゃない時間見てみなさいよ!」


「はて?お姉様、何をおっしゃっていますの」

「え、学校……」

「今日は土曜日ですわ。わたくしはジャッジメントの仕事が
ありますので、そろそろ出て行きますが……」

「あー、あは……はははっ…そうだったわねー…ははは…は」

頭にのっけていたタオルがぱさっと落ちた。


視線を斜め上に泳がせた美琴を床からゲコ太が見つめている。

「お姉様」

仕上げのリボンをキュッとしめくくると、やや強い口調で
白井は美琴に呼びかけた。




とりあえずここまで…

上条さんといちゃつくまでの道のりがちと長い気がする


また来ます


上琴だからNTRとか無いから!
らぶらぶend主義です




「…べつに話していただかなくてもいいのですけれど、」

白井はぼそぼそっと小さな声で、そう呟いた。


何をきかれるのかドキドキしながら、美琴はゲコ太タオルを
とるためにそろそろと腰をおろしてタオルを掴む。


「もう随分と、あの類人猿と連絡をとっていないようですわね」

少し前までは、「たまにはアイツから連絡してこい!」とか「あのバカまだ返事を返さないつもりかしら!」
なんてことを(黒子がいても気にせず)部屋でイライラ口調で愚痴てみたり、
携帯を開いてはニヤニヤ、ニヤニヤと(黒子からすればいじりようの無い)
おのろけ顔全開のお姉様の様子に鳥肌をたてていたものだ。


そう、それがここ最近全くない…具体的に言えば一週間。

あの類人猿との関わりが一時的なものであれ、
今は断たれていることは安易に察することができた。


「えっ…あ、あー、そういえば、そうかもねー…
ま、まぁ特に連絡とる必要も無いし…べつに…なにも…」

美琴は、なんとも言えない言い訳っぽい返事を返した。

美琴の答えなんてはなっから、聞く気がなかったように
白井はそのまま言葉を続ける。






「お姉様のそのおかしな様子は、あの類人猿が原因なのでしょう」


「うっ!」


「何があったかは知りませんが……お姉様はあの類人猿に
連絡を取ら無いようにした。けれど、思いの外、
相手も連絡して来ず、半分意地になってしまい、お姉様は素直に連絡がとれなくなった……」

「……、」


美琴は何か言いたげに、唇を開こうとしたが湿ったゲコ太を
ギュッと握りしめただけだった。

「……会いたいのに会えない、その欲求の果てには
夢にまであの類人猿が出てきてしまう始末………と、いったところでしょうか」

「っ!!!?そんなわけ……っ」

「まぁ、なぁんの証拠もない黒子の考えですわ。
聞き流してくださって結構ですので」



「……アンタ、」


証拠はないと言いながら確信を得ている話し方だった。
何をどこまで気づかれているのか、美琴は怪訝そうな目を白井に向ける。

何があったとか、夢の内容とか…肝心なところまでは掴まれてはいないようだが、
自分の心情まで悟られてしまい美琴は顔を紅潮させた。







「おほほ、そんな顔なさらないでお姉様。
(またあの類人猿への殺意がわいてしまいますわ~)」

白井はスカートの下、太ももにいつものホルダーを装備した。
金属矢が白井の思いを感じ取ったようにギラついている。


そろそろ時間なので、と言ってカバンを持った白井は美琴の目の前までくると……。

何か言いたげに、美琴にその瞳を向けてきた。

今度は何やら言いにくそうに口の中で言葉をもごもごさせながら。



「…まぁ…わたくし、あの方なら……大丈夫だと、思いますわ」

本当なら言いたくない言葉を振り絞るように唇を開いたものだから、
言葉がどうにも小間切れ気味だ。

「え」

「お姉様のこと、大切にしてくださる……殿方ですし……
わたくしも…上条さんのことは信頼しております」

白井からの思わぬ言葉に驚く。

美琴は目の前、少し視線の高さが違う彼女をそっと見つめていた。







見上げるように、瞳を向けた白井は美琴の頬につんと
人差し指をつきつけた。

「んっ!?」


「お姉様から連絡をとってみてはいかがですか?
待つばかりなんて、お姉様には似合いませんもの」

美琴が一歩踏み出せないでいるのを後押しするように
白井は優しい笑顔を向けた。


「……別に、意地になって連絡してないわけじゃ、……ないわよ」

美琴は頬に当てられた白井の指先をそっとのけた。

「今日あたり、連絡しようと思ってたところ」

そして、白井の頭に自分の手を置いて、ゆっくりと動かす…まるで猫でも撫でるみたいに。



重くなってた心がほんの少しだが軽くなった……そんな気がした。


黒子のおかげね、とそんな風に思いながら美琴はふっと笑みを浮かべた。


「ありがと、黒子」


「お姉様らしくそうやって笑っていてくださると、わたくしも幸せですわ」


―――今にも飛び付いて、お姉様の胸元で思いっきり甘えたいですが………



―――こうやって頭を撫でられるのも……悪くないですわ



本当の猫みたい。
愛しい人に触れられて満たされていく心に白井は、
その満たされていく感覚を噛みしめるようにそっと瞳を閉じていた。







白井がジャッジメントの仕事に行くのをお風呂あがりの服装のまま見送った。



美琴は一人になった部屋で携帯電話を睨みつけていた。



ディスプレイには、メール画面。

宛先設定は、“上条当麻”。


「…で、なに?“久しぶりーっ!”とかいきなりはっちゃけちゃうわけ…?」



はぁっ…と美琴は短くため息をついた。

“会いたい”ただその気持ちを伝えられたらいいだけなのに。

メールが返ってこなかったら、会うことを断られたら……
ついつい浮かぶマイナス思考。



―――あぁ!だめ!らしくない考えはやめる!

白井の言うとおり、待つばかりは自分に似合わない。
何とか行動を起こそうと宛先設定まで、頑張ってみたが
その先をどうすれば良いのか分からず、一文字打ってはクリアボタンの繰り返し。

ついに、美琴はピタリと動きを止めてしまった。


どうしたらいいか分からなくなったから……だけじゃない。

自分の思いを打ちこもうとするたび…



――――――あの出来事を思い出す



「………アイツと、」

美琴はそっと唇に触れた。
忘れられない感触を思い返す。



―――…アイツのここと、私のここ…触れてた……



そう、唇を重ねた。

本当なら美琴だって飛び跳ねて喜びたい。


けど、そうもいかない理由があるのだ。

「………」

触れた唇の感触とともに、その時の出来事が鮮明に思い起こされる。








―☆――――
―――――――――
―――――★――………



「あ゛あぁー!もうっ!なんで、こう動かないのよ」

ゲームのコントローラーを高く持ち上げ、投げるんじゃないかって勢いで、
ゲームオーバーを知らせる画面にむかって美琴は声をあげた。

そんな、彼女の隣に座った上条は遠慮がちに美琴にむかって手を伸ばす。

「み、御坂さ~ん。ゲームに夢中なのも分かるのですが、漏電だけは勘弁ね」

美琴の苛立ちを治めるように頭にぽんぽんっと二回触れた。

体をピクリと反応させた美琴は、そろっと上条の方に顔を向ける。

「ん、どうした?」

「っ!」

彼のふにゃっとした、柔らかく笑う顔に胸が高鳴る。

言ってやらないが、すごく好きな顔。
何かに締め付けられるように美琴の胸はきゅうっとなった。


―――な、なにそんな顔して笑ってんのよ!意味わかんない!


「なんだよ、その半笑い……気味悪いぞ」

「ッ!?……う、ううっう、うっうるさいっ!笑ってないわよ!」

こちらに目を向けたかと思えばすぐに視線をそらしてしまったニヤニヤ半笑いの美琴に
心底分からないといった表情の上条だった。






美琴は手にしていたコントローラーを置いてゲームのスイッチを切っていた。


「あれ、もうゲームやめんの?」

「うん」

今日は天気も悪いからということで、上条宅でお家デートということになった。

入った瞬間、話題にも困って美琴は真っ先にゲームに食いつき、
かれこれ一時間ほどゲームをやりこんでしまう。


上条は美琴の隣に座ってゲームの実況中継でもするように
「今だ!そう!そこで必殺技をな…」、「ちげーよ、それじゃねえって」
なんて言いながら、笑って美琴がゲームをしている様子を見ていた。

うん、なんだかとても楽しそうに。
もちろん、美琴もなんでもない二人で居るこの時間が楽しかった。

こんなはずじゃなかったのに!なんて後悔はずっと付きまとってはいたが。




……そんな楽しかった雰囲気はどこに消えたか。

美琴がゲームのスイッチを切った途端に、空気が変わってしまった。



「……」
「……」

はじめての彼の家、二人きり。

美琴だって意識しないわけじゃない。


何かあるかも知れない、彼もそういうつもりなのかも知れない。

考えるほど緊張して、手の汗を握って、速くなる鼓動をなんとかできないものかと考えていた。









―――あれ?何ですか、この空気……



なぜか、美琴も俯いてうんともすんとも言わなくて
部屋は…しんっと静まり返っていた。


「あー…何か飲むか?っても何もねーから下の自販機いってくるけど」

上条はこの空気をなんとかしようと、何がいい?と、
美琴にたずねながら立ち上がった。


「あ、ちょっ…私も行くっ」


美琴は上条に追いつこうと勢いよく立ちあがる。

ずっと座っていたせいか立ち眩んで、美琴はバランスを崩した。

「ぅあ、」

その足元が一瞬くらっと揺らいだ。
少し体がぐらついただけで美琴はうまくバランスを取り戻すことができたのだが…

「おい、御坂っ」


上条が余計なことに、美琴の体に向かって手をのばそうとした。

そして、同時に己の不幸の力を発揮して、コントローラーを踏みつける。

「いでっ!!!」

「なっ、ちょっ…!」

思った以上の痛みに、上条は立っているバランスを
一気に持って行かれてしまった……




―――――バタンッとベッドに着地。


二人分の体重を受け止めたシングルベッドはギシィっと悲鳴みたいな音を上げた。



うまいこと乗りかかったのか、二人とも大した痛みはない。



ただ、着地の仕方がまずかった―――――。




ここまで。
また明日来ます。


美琴さん早く上条さんに連絡とってください。
ただのらぶらぶいちゃいちゃ書きたかったのに何か変な流れ……


ミコっちゃん、まじハァハァなんですけど。
なんであんな可愛いの?上条さんとわんわん、にゃんにゃんするといい



\はいミコっちゃんこれおみやげー/

           _、、ィ,._
         _ゞ´   ヾ,
     ⊂ヽ ,Z_ ,w'レviゞr''∋
  ~  ヽ`ー'ヘ*´∀`ノ゙/ |

   ~   ̄ヽ    イ ..↓
    ~    〉   ./ .E田ヨ
 ~    /⌒   〈

  ~   ノ /~`⌒> )
   ~ (__ノ   / .ノ
   ~     (__つ







「ふにゃっ!」


「……ってぇ」

美琴の体の上に、上条の体が重なっていた。

何がどうなったのか、とにかく今までに無いくらい
自分の体が彼の体に触れている。


自分の状態を正しく理解しきれず、美琴の頭の中は混乱していた。



―――あ、や、どっどうしよ…!!!!
あああ、コイツの…いい匂い…~って違う、そうじゃなくて!
な、私…どう…な…っ…ぇぇッ!?




「あ、う…ぁ…」


「うわ、ごめんっ!!!痛いとこねーか!?」

美琴の苦しげな声に気づき、上条は慌てて、ガバッと顔をあげた。


「あ…」



「あ」





肘だけついて顔を上げたものだから、距離が近い。

鼻先がつんと当たってしまうんじゃないかというくらいに。



至近距離で視線が交わったままの二人は、お互い頭の中で
この状況について考えているようだった。



―――これって…なんか、なんかっ!!


もしかしたら起こるかも知れない先のことを想像して
頬をじわじわ赤くさせる美琴。


一方で、上条は離れねぇと……と考えつつこの距離で
視界に入ってくる美琴の姿に……つい、まじまじと見入ってしまう。







離れようと判断をくだすべきだったが、上条の思考はそれを後回しにしたようだ。


―――おぉ、なんかいい匂いするな~……なに、この安心感……


とか。


―――睫毛長ぇー……へぇ、けっこう瞳って茶色なんだなぁー……



とか。


上条はどこかぽーっとする頭の中でそんなことを考えていた。



――――ちょ、ちょっと…これは本当に…




――――いやいや、しかし、これは…かなり…




とにかく、二人ともが思ったことは……



――――唇が、近い――――



ほぼ同時に互いにゴクリと息を飲み込んだ。


上条の下で身動きの取れない美琴は頬を染め、
緊張からか瞳をうっすら濡らしていた。
そんな弱々しい雰囲気は上条の何かをチクリと刺激する。


相手の瞳の中にいる自分が見えるくらいに、互いにその瞳を覗き込む。
近すぎて逃げ場の無い二人の瞳がしっかりと交わった。


ドキッとして、上条の体に一瞬、力がこもって少し揺れた。

小さな振動に、美琴がビクッと肩を震わせる。



―――え、あ、なに…私、どう…した………ら…


美琴は瞳を合わせているのに耐えきれなくなったのか、
逃げ場のない瞳をそっと閉じた。







「!?」


―――ちょっとちょっと、御坂さんってば…
いや、俺もダメだろ…ふ、雰囲気に流されすぎ…



美琴が瞳を閉じたのは、まるで何かのサインみたいで。


―――ちくしょ…っなんだよ、この気持ち…


自分自身にも、隠そうとしていた思いが溢れそうになった。



―――もっと触れたい……


―――いや、だめだだめだ!コイツはそんなつもりじゃねーだろうし……



なんて、考えてもみたがその考えは一瞬で消えてしまった。


閉じた、瞳。

赤く上気した、頬。

やわらかい、唇。



『………すき』


その唇から、そう言われたのだ。



なぜだか、美琴が言った言葉が頭の中でこだましていた。


『…アンタのことが……』


荒くなる呼吸を隠すように小さく小刻みに息をするたび、
美琴の小さな胸元が上下している。


『……すきなの』


「………」


もしかしたら、美琴も同じことを考えてるんじゃないか…上条はそう思った。

『……大好きなの』


―――触れたいって、そう……思ってもいいんだよ…な?








「…美琴」


―――へっ!?
今、美琴って…呼ばれ……


思わず、閉じた瞳を開けそうになったが何かが近づく気配に
すぐに瞳をぐっと閉じ直す。


ゆっくりゆっくり、上条と自分の間にできた小さな空間が
揺らいでいくのが分かった。


美琴は、思わず息を止めた。


揺らいだ空気に混じって、


熱い体温が、柔らかな感触が……――――



「…んっ」

ちゅっと唇が触れた。


―――う、あ、キス……これ……っ




心臓が跳ねて、飛び出しそうだった。

自分が理想的に描いていたファーストキスとは随分と違っていた。

けれど、なぜたが分からないこの満たされる気持ちに
頭の中はまだ混乱しつつも特別なことに美琴は嬉しくて仕方がなかった。

「…はぁ」

上条が顔を上げて、ほんの数センチ唇が離れた。

美琴はうっすらと瞳をあけて、上条の姿を確認する。


ぼやっと、はっきり見えないが今触れたであろう上条の唇が目に入った。



―――もっと、キスしたいかも



彼の唇の感触をもう一度確かめてみたい…なんて、
美琴はそんなことを考えていた。



今の幸せな感触を、もっと確かなものにしたかった。



これだけ。




………初々しさの中に多少なりとも、アレな感じはあるかもです…


>>66
ミコっちゃーん(笑)
こんなのあるんですね、ありがとうございます
超楽しい気持ちになりました
で、ミコっちゃんはどこにいるのですか?

        { `¨⌒}
          ..>'⌒'〈
        {__,,ノ´ 、}
       {___,,ィ ,〉

           { リ'^i
           、{_,ノ
           | -‐…‥‐-  .,,_
           i: : : : : : : : : : : : :`丶、
           l: : : : : : : : : : : : : : : : :\
           l: :/: : : : : : : : : : : : : : : ` 、
           |/: : : /: /: :/: : : : : : : : : : : :'.
           |:,_:_:/|:〃 /:/ : : : : : : : : : : : :
             〔_、{`刈、:|: | : : / : : : : : : : : :
           i==ミぃW|/|: :/: : _j: : : : : : : :
           :'⌒i 犲i  |/|: :_/ }: : : : : : : :
           トrリ }}   .ノイ}`メ:i:| : : : : : :
           |ミ    _    =ミ: :从:| :i: : : :
           l     i|{、_  '⌒i 狐Ⅸ/: : : :
           |  r    ミ.トrり }}i|从 : : : :
           | _   ´    `弌 ノ代:八: : : :
             〔_ `Y           '| / : : :、ト、|
           ト .`’       / /|: : : : : :
           |        . イ-イ: :|: : : : : :|
       , /   _}├‐…=≦{:! : |: :|: |: : : : : :|
     { {'⌒¨´ ̄`'く_/ 从: :|: :|: |: : : i: : :

       `て¨i≧r‐ } _/ }iW|: :∧: |: : : |ト、
      、_{'⌒¨´ ̄`ヾ     ∨八{ }:i|: : : || .
      `下≧zr‐ }}    \__ノ リ }: :リ  }
         (⌒“ ̄`Y”,    ⌒て¨}ノイ .ノ'
       、(⌒¨⌒'〈、‘,      '.
          `で下.,__}} ‘.       }、
          {」 ,リ      .≠⌒i
             i | √}     |_/    }
             i 「 }八   ´}      ノ


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           \:::マニ>、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|: : : >: : ´: : : : : `: : .、                - 、
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            |. . . . . . .i/. . .|: :|: : : ハ. | . . . . . ∧___,人_,ノ{   '     !
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      i . . |        }. . . . . . . .|     |. . |. . ./.{   i  |     }   ハ
      | . . |      ∧. . . . . . . !     !. ∧. . . . ハ   '. cヘ    /   i ト 、              /⌒i
      l . . l      i.ハ. . . . . .|     |. }. .ヽ. ./{∧   '   {   .′  ハ  \          /: : :/
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       '. . . .、     ハ. !. . . ./∧     |i .} . . . . ハ. ヽ  V  |  ハ  {       /ヽ\_____. : ': : :/
       '. . . \_/. . . .|. ./ . . i   _/j}. . . . . ., . . . . }、 ハ. ! {   /    /{. ./V \ : : : :  '′
        \/.{. . . . . ∨ . . . . |    / . . . . . i. . . . /. .\! ハ/   {  . イ/.∨ ∧. ./ ̄
        . :´. . ∧. . . . . {. ./ . .ハ____{. . . . . . .ハ . / . . . . \{    c厂l ̄ |. .|.∨. .V
      /. . . . /. . . 、. . . .∨ . . . ∧__,ハ. . . . .{ . . /. . . . . . . . >. . /_!____!. .イ . . . /
     /. . . . . . . . . . . \. . .}b . . . . }. . .{. . . . .c∧. / . . . . . . / . . . . `'く. l . . |. . .!. . .i/




                    、__
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      、     .{ : :厶: i :/ }/ }:厶|i 从: : : : : : :_:ノ           /  ./ . . . . .         .   \
      `7    W r以:{   ″ う犲 : : : : : : ⌒ .            /. . ., . i . . . . . . . . . . . .\. . .\
        .    从 {リ     {rリ }}: : 、_: :|: : い}        / . . . . . /{ . |、. . . . . . . . . . . . . .\. . .丶._
       { /{   ′ ´  :{      ´ ノイi:F. Y : : |       .′./. i.'ー/一. .い、 . . . . . . . . . . . . . \. . . `¨⌒. .、
        、{八   i{    .  、       |八_} i : ∨        .〃 . |^弉ミぃ.{ 、〕. . . . . .、 . . . . . . . 、 丶. . . <}.}
           {` 从     {   _)     'ー .√: た        { .{{. . .从{lj  》    }\ . . . . \. . . . . . .\ \ . . 〈
          、{′ 、  `¨´      ィ 7爪 :|\{         、_r‐'″ リ ″   }.、_\ . . . . \. . . . . . .\.ハ . i}
          ノイ / i\___ z=≦{ i/}}八N              }     """   '“´┐{.i\ . . . . \ . }. . . . ∨}. .リ
              、{_厶_}  }}{_}}  } {′                 { 、_        { }ノ 八 ハ. . . . . .∨ . . い }ノイ
            _j _,,ノ,√ ̄  `ア⌒''¬、               、`        _.. イ . . . . }}. . . . . .| ト、. .} }ハ
          _」 √`¨’           '.             、___  . イ .从|. .{. . 〃. . 、. . いし'.人
        ,≠´{]/⌒¨´’            .                    \/、{__人 ∨八 . ∨\{`¨´
        /   リ   ./      { .      i                    -、/ /   }八{  \{
      {   __ /  . . .i         ∨      |                  { ∧ /           ヽ.
     ∧ {_}}/ : : : :|         }      }                  人:{ }//           '.
      _」   / : : : : : : |          {       八             _{: :,√{{j′               }
    /   / : : : : : : :|       ∧      }               {: :/: : : :〕                ト、
        . : : : : : : : :|         '.      八            ゙7 : : 厂i         }     !∧
    ,__  /i : :     |          }      }           { : :/ _j         |/     !  }
   {_}} //|        ∧          ∧      ∧            、_{ {/∧      」      l  八
     i .i//|       .{          /  '.       '.                |{        ,√    丨    '.
     | :|//|_/   八        }   '.      '.            ∨       厂     |      '.
     | :|/     /   、       /   ∨      '.           /      ′       }〕      '.
     ∨   _    .′    \   ∨    {         .           |      /       {{\     }
      {.≠´     {            .      ∨      .}         /     /           }    _,,ノ
   /       .             }      }       ハ          /      /         ヒ.⌒¨´
   __        '.        ∨     ∨     !         /     ∧         -‐≒=‐-  .._
  三三三≧x_   '.       ヽ.}         ∨    !      ′    ∧                   `ヽ
  三三 三三三≧x厶         \        '.      !    /     /¬、_ .   ,≠´               }
   ̄三 二三三三三∧          \       '.      l、   ′    /   _〕j  /                  人_
      |   ̄二三三三\           ヽ    ∧    い  /     __/    Ⅵ                . ヘ、
  \  ∨     ̄二三三\       =、}   l       ∨ /    __{_}}      |〔_               /   |
     、」            ̄三≧=z=≦三/     |      _∨    {_}}i      | !ト、            /╋─╋─
     〕  _          三三三三/     |      {_}}   __  |      | い \         .  |  │  │
     {  {            ̄玉 ̄         、_   __爪   {__}}  |        、_}]  \   __,/╋─╋─╋─╋
     、_{            ̄「          `¨i'⌒フ ヽ\____,,ノ           〕     `¨´ |  │  │  │  │
         _〕ニ、          |               |/    `¨不ニ 勹          il  ─╋─╋─╋─╋─╋─
     ,≠´   ∨        |           {_/       ト-- ″       j|   |  │  │  │  │
    /         l         亅             〕 、_ 、  〔`一'つ      丨╋─╋─╋─╋─╋─╋/






すると突然、上条の手が頬をギュッとつかんできて美琴は目を丸くした。





――――へっ




何だろうなんて、考える間もなくて。


「…っ…ふっ…ぁ」

やや強引に上条の手で顔を拘束されたまま、再び唇を重ねられた。


美琴自身も、望んだ二回目のキス……



……の、はずだった。



(え、な…)


けれど、先ほどとは違う。



「みこ……」
「んっ……ん、あ…っ」

重ねるだけじゃなくて、上条の唇は美琴を違った形で求めてきていた。

「んぁっ…っん…んんっ」

唇を唇で覆って、ついばむように何度も触れてくる。


(…ちょっ…なん…これ、…や)


ちゅっと唇を重ねた時の幸せはそこになかった。

唇を固く閉じて、首をすぼませた美琴は小さく抵抗する。

けれど、上条の手に捕らえられているためにうまくその唇から逃れられない。

何だか分からない感情がこみ上げてくる。

胸が熱くて、苦しい。


自分の知らない感覚に支配されそうで、熱くなる身体とは逆に
心はヒヤリと温度をさげていった。






「んっ…んんー!!」

小さく抵抗を見せても、閉じた唇を舌を使って無理やり開けようとしてくる上条に
美琴は急にぞくっと背中から身の毛がよだつ感覚におそわれた。




―――…あれ…なんで、私…


「ん…ぁ…」


唇を舌でなぞりながらまた噛みつくように上条は迫ってくる。


―――…今、コイツのこと



「は…っ…はぁ」
「…っぁ」

呼吸を整えるためか、上条の唇が少し浮いた。
美琴は、瞳を開いて彼の姿を確認する。




――――…こわいって、思ったの…?――――





「美琴…」

やだ、そんな風に名前呼ばないでよ。



聞き慣れたはずの声には、何かを求める色が含まれているように聞こえた。

鼓動が早くなる。

なんとも言えない不安に美琴は押しつぶされそうになった。


――――キスより先のことぐらい知ってる……



「…っ」



美琴は息を飲み込んだ。


上条の手が頬を離れ、その指が美琴の髪をすいていく。


彼の目には、自分の姿が見えてないんじゃないか、そう思わされるくらい
上条の瞳には鏡みたいに自分が、ただ“映っている”だけだった。


合わさる視線が、交わらない。






視線のゆく先が変わった、上条の目がふいに落とされる。


彼の表情が見えなくなった。


「ーーー…ッ!」

美琴の首筋に向かって上条が顔をうずめるように近づいてきた。
熱い息が吹きかかったせいで美琴の体が震える。


震えた理由は、それだけじゃない。

上条が自分に何かを求めてくることに心が追いつかず、
不安な思いに駆られたから。


「…ちょ……っ」

美琴の肩に上条の右手が触れた。
不安そうに、体にピタリと寄せられた美琴の腕を上条の手が触れていく。

胸元の近くを通って、腰のくびれ当たりまでくると、
その手は美琴のスカートの上に置かれた。

「…っ!」


慣れたような彼の行動は、なぜだか普段は忘れている年の差を意識させられた。

―――焦っているのは、自分だけで……


私は子どもで、

アイツは大人で、


そんな風に思わされてる気がした…。



―――アンタにとって、こうゆうのは……

平気でできることなの?







私はアンタとなら、そういうことしたってかまわない。

したいって、そう思ってる。



アンタの特別になりたい


体も、心も、

アンタを求めてる…―――




でも、子どもの私が邪魔したのよ……――――――








「ゃっ……ぃゃ……」

美琴は小さく呻くような声をこぼす。


その声すら、彼には届かない。




「―――……やめてよッ!!!」



上条は、美琴の叫ぶような声にビクッと体を震わせて顔をあげた。


「ーーー…っ!?」

その時になってやっと、上条の目に美琴が映る…
鏡じゃなくて、しっかりと彼の意志でその姿がとらえられていた。


美琴の瞳の奥が不安に揺れているのが、上条にもすぐに分かった。


「……あ」


―――…俺、何してんだ……


好きな人にこんな表情をさせているのは紛れもなく自分だ。



―――……なんで、御坂にこんな顔させてんだよ……








……言い表せないくらい、上条の表情が一瞬で悲しい色で塗りつぶされる。

そんな彼の表情に美琴には別の後悔の思いが沸き立っていた。


―――アンタにこんな顔させたくなかった…


自分だって、望んでいたのに。
それなのに、まるで彼を責めるように拒んでしまった。


悲しみに沈んだ上条の顔を見て、自分が彼を傷つけてしまったんじゃないか……

美琴は、そんな風に思ってしまった。



「…みこ…と……」

上条がゆっくりと、おきあがり仰向けのままの美琴の隣に腰を落とした。





「…ごめん………」

「………」

美琴は黙ったまま、厳しい視線で天井を見つめる。

「…ごめん…御坂……」



繰り返された、言葉に美琴は……―――――――




「―――――……帰る……っ」







「……みこ…!」


引き止めようと思った。
美琴に向かって伸ばした右手がピタリと止まって
自身の体の横にストンと落とされた。

逃げ戻った右手にぐっと力が込められる。


「―――……な、なーんか、悪いわね…………」


美琴は鞄を抱え込むと上条に背中を向けたまま、
なるべくいつもの自分で、いつもの声になるように言った。


「……今日は……黒子と約束あったから…そろそろ帰ろうと
…思ってた…のよね…」



少しでも、上条の気持ちを楽にさせたかった。



「―――…気にしなくて…いい…から…」

玄関口でそう言うと、美琴は上条の部屋を後にした。


「――――――…美琴………」


最後、扉を閉める前に聞こえた…自分の名前を声に気づかぬふりをして……――――。





―――――――――
―――――――――――――
――――――――――――――――――

ここまで!




調子のったら、なんだか重苦しい路線にのっかってしまった


でも、いちゃらぶ。うちの上琴いちゃらぶだから。

仕事がはじまったので、また次の週末くらいに。

早かったら水曜日にきます。


ミコっちゃんは上条さんの隣…そうだった!

また素敵なAAを!
きゅん死にする。

>>85ほんと名場面だ。凝視した


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     ー=≦´:::/:::::::::::::|:::/|:::::l:::::l::|爪 ヒリ, =≦   { 、 ,: :)X( i: : l: ,ヘ: :、: : i :|:!|   ヽ: : : :i: : : :|
        ∠:::イ/:::::::::|∧j::::∧::ト!  `´ 、、    `V i: ! : : 」」:」/l: !\丶:i __|:_リ   〈: : : :! l: :|
              /.::::: イ:∧丶l.人|  丶 `      r {||: : : | |:厶|小 : 丶:≧|厶 ̄` ∨: :||: :|
           //  |:::/:`>─:、  U      _,.. イ||: : :!Y卞斥 : :V|/V仟i无㍉  }: :厶!: : |
            '゙´    |/|/ l:::∧::::| \   'ー ´ r'  |∧: : 从 乂ソ \{   ヒrソ 从 }イく } :|
                  /|/  ヽ{ 丶.> .._      ,イ、ヽ\小ハ       ハ/V   {ソ 八|
             _,厶 -─‐<  `'ー‐ `≧=<、  } }: !从     }          ,.ィT7´: : 、!
             ,. -──<   `丶、       },》V厶」:!: 丶   、 ___,,`   /{: V : : : ヽ:\
             /       \     \    ,ムV 丶|:!: :|: :丶、     , ´ ,ハ:/: :/: : : :i丶:`≧=-
        /            ∨     \  ,ム‐ヘ   八: :V: :/:}>‐;r<´__,.イ´ /: :∧: : : :|
    ,.  -‐<                 {       ∨    \/   ヽ{∨/ { ,厶 __/  _ノイ从: }: : |:|\
  ´              \     |       _rぅ、{_} }    {{イ∨ ノ  / }     ∨ : 从  `¬、
                 `、 丶 ∨       人 \ V ,ハ7ニ7 7 く {_,小、/ ( ̄ ̄`丶 }/ ̄     \
                 }    V       ∧ ヽ  ∨ |  ∨ /\{,」     `¨´ヽ  \ ̄ ̄      ∧
                       } /   {       |  |   i V  / (` ー---─'′   ヽ         |
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              ′∨: i: :{: { : : :| : | : : i: il'ヘ :人、_ノ: : :l
             . : :i : :i:从: . : :|: /-:-:|、リ  〉: :|i : : : : |
              i :i: :l: :i:|fi弐 : .、:|/i: : :/|/\ ミ:、|i : : : : |
              | :i: :l: 从 Vrリ\{ l:ィ浅ミメ. ミ:、|i : : : : |
            八|、:| :i:{ ` `     ″V^'rバ |/⌒'. : : : :|
              `.从´"  .;     `~´   _.ノ人: : : |
                . :/ : : 、  、_     ´´" . -イ } : : :、 |
                ノイ: : , : :\  `     .. イ : : i| ハ: i : \
                 |. :/{ : /: :`: ‐=r≦=、 |: : : リ'⌒}厶: 、: '.
                 、{ 、:{、-/⌒{ |   { |/|〃⌒´  }:ハ: :}
                  `  / {   /^て¨´ / .i^て       }/\
                    { 、i^'7   \{  i|'⌒)         '.
                ,√`i|ヘ{         i| ⌒7         i
                } 、リ   . -‐…‐-i|`¨´}        |、ハ
                 {⌒7 __/      . :リ`¨´\        / |
                     .7´ ′     . : /    -ヘ ̄ ¨≧='  |
                i{  .{      . : /       ∧      ___}
                     .、  .、__    ´    .   .{  '.   ,≠´ ‘,
                  i^r=≦¨¨´        丶.  }  ‘ーヘ    ‘.
                {^|              ∨    ‘,    '.
                 i`l                 .{      ‘´     }
                 | j     _       \  リ   _/       ノ
               .   ´ }      `ヽ、      ヽ{/⌒'.    .  ´
           -<    ,〔{ 、_     \  、_/     }  . '´
            /    }   / `¨⌒'ニ==…‐-`=ァ⌒ヽ    フ´
         .≠ミ    〈_ _/            /     } /
      /     .}     }′            /    fく
     〃,  .   厂`7爪               .′   、i  ヽ.
     i{ {  r'} /  / {            .{   、\_} ,ハ \
     .、\`{ 人__.{   、           、、\ン / ,ハ.  \
      ``7爪 `¨^ ‐-≧=-‐  ´       `7爪      }i. 、  \
      __/ {                     // |: \   ノリ \   .
    '⌒'.   、__/` ‐-.-‐   ´    _ノ⌒¨´  {  、_  彡'⌒い   .  }、
    {  八   `¨⌒  /   、ノ⌒¨´\    、_广⌒¨い.     ノ、}   } / }
    、{_/^'く    ,~'⌒'¨´\  、 Y⌒¨´i.     `亡T爪 ノ   ′.
     7  /ヘ.  /          ,√`¨´    八     {  `¨⌒'i   {  {
     .′.  人_/       、_ノ _.√厂`¨´  Ⅵ¨⌒',    人   、`7
    _ノ{  ⌒ヾ  `7⌒¨^7T爪`¨{  {/   、 { __j    }、   ,ハ  \{
  (⌒¨´    }  {    .  i{ _)  、_.{    _厂`冖{⌒'ー'⌒',   }
   `て.   _‘⌒i'^冖-{  リ'⌒7⌒¨^'…'′     }.      }ノ  ノ
     ‘⌒Y´   .l     `¨`  .′           八  __,,ノ⌒¨´
        `て /.|        .′         '⌒¨´

御坂美琴 (とある科学の超電磁砲/人形)

>>99 同感なんだよ。

今日ぼちぼち投下します。投下し終わったらあげます。


結局、一週間あいてしまった?
すみません;


>>100
メイド美琴たんっ!テンション上がりました。
フィギュアの方のメイド服が可愛すぎる(><)



――――――――――――――――――――,・★


公園の時計は昼すぎを指していた。
上条は足を止めて寮まであと少しというところで
…なんとなく、その道から一歩外して公園のベンチに腰かけていた。

どこに定めるでもなく、ただ遠くにその瞳をむける。


今日はまた完全下校時刻ギリギリまで補習を受けることになるんだろーなーと、覚悟を決め込んで学校に行ったところ…

「上条ちゃーん、ごめんなさいなのです。今日の補習授業が先生の都合で
出来なくなってしまったのですよ。その分は課題で補うとしましてー
…先週出した課題と一緒にしっかり週明けに提出しちゃってくださいね!」

上条の(進級という近い)将来を案ずる外見の幼さはともかく
そんな生徒想いの優しき担任から、どんっと突き出された
レポート課題を受け取ると追い出されるように学校を後にすることとなった。

「………不幸だ」


補習が無くなり午後の予定が自由になってラッキーと喜べれば良かったのだが、上条は喜べなかった。
また課題が増えたとかそういうことではなくて。


時間が空いてしまった。


やらなければならないことはあるが、手が着けられそうに無い。

何もする気にはなれなかった。






ベンチに腰掛け、携帯を取り出した。
アドレス帳を開いてみる。


――――御坂美琴




頭に浮かぶのは美琴のことばかりだ。
補習の授業があれば、それは少しばかりの間はマシになっただろう。




あの日、あの後。

何となく、自分から連絡するのはやめておこうと思った。



―――……べつに…俺からしたって構わねーけど……


心の中で何度同じ言葉を繰り返したか分からない。

携帯をパタリと閉じる。


思うだけで、何一つとして行動に現れていなかった。

自分から連絡したところで、美琴はまた強がって
気持ちを隠してしまうだろうし、またあんな顔をさせてしまうんじゃないか…
……


そんな考えばかりが頭の中をよぎっていく。



―――確かに、俺が



天井をまっすぐ厳しい瞳で見つめていた美琴の表情を思い出す。


あの少女は一体、何を思っていたのか。


それは分からない。

けど、


上条には、はっきりと分かっていることがあった。






―――傷つけた







そう思っていながら…あの夜から見始めた夢…美琴にあんなことをしておいて
自分は最低だな…と、上条はどことなく視線を落とした。


この状態が続くのは良くない。
そんなことは、分かっている、行動に出さなければならないことくらい。

自分らしくないことくらい…分かっている。


…自分から連絡することで相手に苦しい思いをさせるかも知れない。
また美琴に嫌な顔をさせてしまうくらいなら、
向こうの気持ちが落ち着くまで待ってもいいんじゃないか…


美琴のことを想うからこそ、そう考えていた。


…連絡できない理由を、そうやって言い聞かせようとする自分がいる。








「…そんなの…言い訳じゃねーか…」


結局のところ怖いのだ。





           『好き』



そう言ってくれた、美琴の気持ちを失いそうで。

確かめれば、それまでなわけで。



なぜだか、美琴に拒まれた時の…心が冷めゆくあの感覚が
生々しく体中を走っていった。







「……」




今思えば、その言葉に甘えていたのだ。


あの少女にとって、


自分は特別な存在で、

自分と同じ気持ちで、

望み方も同じだと思っていた。


美琴の気持ちなんて知らずに、そう思いこんだ。


自分勝手に。




―――それを確かめることをしなかった………





「……はぁ~……らしくねーな、こんなの…」


こんなところで考えていても仕方ないと、上条は立ち上がる。


「……御坂…なにしてんだろうな……」

休日など時間のあう日は美琴と過ごすばかりで、
思えば美琴が普段どのように、休日を過ごしているのかなんて知らなかった。

寮にいるかもしれないし、友だちとどこかで
お茶をしていたりするのかもしれない…あと、ゲームセンターとか
コンビニにいるのかもしれない。


美琴の居場所を、思い当たるだけ頭の中に羅列する。


―――分かんねーけど、


「行ってみますか」


この一週間、チラッともすれ違わない。
意図的に避けられていて簡単に会えるとも思わない。


けど……


―――会いに行くしかない



揺らぎそうになる決意を確かなものにするように
上条は握りしめた携帯電話を見つめていた。






―――会って、確かめよう…



「美琴…」



―――美琴の気持ちを



そう決めた上条の表情は不安をみせつつも
いくらか柔らかいものに変わっていた。


こんな状況でも、美琴に会えることが嬉しいと思った。


…自分が思っていた以上に、会えない寂しさを感じていたのだと気づかされる。



上条は、握りしめた携帯電話をポケットにしまう動作をしながら
今から向かおうとする道に視線を送った。





「――――ッ!?」



その時、手の中にいた携帯電話が慌ただしいバイブレーションで上条の動きを止める。




「……あ」


こんな状況なのに、ディスプレイにうつしだされた名前を見て
上条の唇からこぼれた声には浮き立つ気持ちあらわれていた。

「……っ」

ディスプレイにうつっていたのは、美琴からの連絡を知らせる着信画面だった。



躊躇いつつ、もう一度ベンチに腰を下ろしてから通話ボタンを押した。




ここまで…!


また、来ます。
近々…


頭の中で、上条さんと美琴さんが盛り上がりすぎてやばい。あ、でもエロは無しで


早く会って二人で素直になっていちゃいちゃするといいよ!

ぼちぼち投下
終わったら上げます

前回中途半端に切ったので
中途半端に始まり中途半端に終わります
ああああ…

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




「…………もしもし?」




『―――――ッ!』

電話の向こうで、息を飲む音が聞こえた。

電話越しに伝わる美琴の気配からその姿が目に浮かぶ。

『………………っ』


「……御坂?」

返事を返さなず黙り込まれ、なんとなくの息づかいだけが
上条の耳に小さく届いていた。


『……………』


「………あのぉ」

久しぶりの美琴からの連絡に上条もかなり焦っていて、
鼓動が早くなる。

「……………」

『……………』

黙っている相手にぽんぽん話題をふって話しかけられるほど、
上条に余裕は無かった。


「…………えっと…」

『…………………』

(……どうしよう…)


黙り込んでしまわれて、自分も何も言えなくて
上条はもやもやと自分自身どうしたものかと悩んでいた。





『……………どこ…』


その時、美琴からやっと発せられた言葉はたったの二文字だった。



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




「え?」

『……アンタ…今、どこ……?』

「…どこって…今は………」


ちょうど今、美琴に会いに行こうとしていた…なんて、
そう言えれば良かったのかも知れない…

でも、言えなかった。そんなことにまで、気が回らない。


少なくとも、美琴から電話を掛けてきているのだから、
上条に会いたくなかったわけではないのだろう。

きっと、美琴も美琴なりに会えないことを悩んでいたのだ。
とにかく、上条はそのことに安堵した。


「…外に…、出ていますが……」


美琴の問いに上条がそう答えると、えっ!と一際高く美琴は声をあげた。


『…っ、へ!う、…うそっ……いないの!?』

美琴が心底驚いた声を出してきたその瞬間しばらく、感じられなかった
いつもの美琴が戻ったように思えた。


『……居ないの………』

まるで、上条に言うつもりなどは無く独り言のように美琴は呟く。

「……そう、ですね…今は……ーーー…っ!?」



―――あれ、もしかして………




『………っ』

また美琴は黙ってしまった。



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




上条は振り返って、さっき美琴を探しに向かおうとしていた道とは
反対の道を見つめた。

その先に何かが見えたわけじゃない。



「どうしたんだよ?」

『…べつに、……何も…』


上条はベンチから立ち上がって、一歩…一歩…足を踏み出す。


何の確信もない予感が上条を動かした。


「ーーー……なぁ」

歩調が早くなる。


「…御坂こそ…どこにいんだよ…」

『………どこって』


上条の問いかけに美琴は困ったような声をあげた。




『えっと………私も、今は外…だけど…あ、アンタ…もしかして………』


耳元で安定しない携帯電話が上条の耳に美琴の声を届けている。

『…まさか……また何かに巻き込まれたりしてる?』

上条の歩調が駆け足気味になったのを電話越しに気がついた美琴が心配そうに聞いた。


「はぁっ…あ…いや、…そうじゃねーけどっ」


上条のはぁっはぁっ荒くなる呼吸とビュンビュンと風を切る音が
駆ける速度をあげたことを伝えていた。


『……ねぇ、忙しいなら…また、連絡する…けど………』


―――確信はない


―――でも、そこに…


たしかに、そこに……


「はぁっ……そこにっ…いろ、……美琴ッ」





―――美琴がいる………





自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

――――――――――――――――――――,・☆



制服に着替え、警戒しながらベッド脇に立った美琴はじろりとその敵に目を向ける。


ベッドの上で開いて転がったままの携帯電話を美琴はじっと睨みつけていた。

「………」

待っているのも、すぐに行動に移せないのも自分らしくない。

とにかく、もうじっとしているのは限界だった。




『―――やめてよっ』


どうして、あんな言い方しかできなかったんだろう。
自分を責めた悲しそうな上条の顔が思い出されるたび、美琴の胸がきゅうっと締め付けられる。


「…私だって、同じこと……」


美琴だって、もっと上条に触れたいとそう思っていた。



「……考えてた…くせに……」




―――あの時、こわいって思ったことも……

言えば、きっとアイツはわかってくれた



―――心が追いつかなかったことも、

アイツならきっと待っててくれた


「………っ」



―――ちゃんと伝えられてたら、





アイツのことあんな風に拒んだりせずにすんだ……――――


「それを……」


ちゃんと伝えられなかったのは、自分自身だと…美琴は自分に言い聞かせた。




自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




上条のことを信じているはずなのに…言ったら、面倒に思われるかもしれないとか、
嫌な思いをさせてしまうかもしれないとか…
なんて、そんな風にある意味では疑っていたんだ。



―――私が何にも言えてない……、それだけじゃない…




「私……」



美琴はベッドに置いた携帯電話を掴むと、“上条当麻”のアドレス帳を
開いたままにしてパタンと閉じた。


『―――――……美琴…』



「……何か言おうとしてた…アンタの気持ちも聞こうとしなかったわね…」


メールして約束を取り付けてなんて、会うためには確かな方法のはずであるのに
今の美琴には遠回りなやり方に感じた。


携帯電話を持って、ずっともじもじしている暇があるなら
とにかくアイツの居る場所へ、今すぐ行動すべきだ…


とにかく、あの少年のもとへ行くしかない。



―――会いに行く




会おうとそう決めた途端に、上条の匂いや声、ぬくもりが思い出された。
空想でしかないその感覚が、満たされたいと求める心で美琴の五感を刺激する。


「…っ!!?」


上条が自分の体に触れてくる手を思い出して、頬が紅く染まった。



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




「~~もうっ!」

自分は一体何を考えているのか、煩悩を捨て去るように頭をふった。


美琴は何かを決心した様子で、顔をあげるとなにやらバタバタと準備を始めた。

部屋中をパタパタと動きながら、引っ張りだしたトートバックにどんどん詰め込んでいく。


ベッドにそのトートバックを置いた美琴は自分の机の引き出しをあける。

取り出したのは、カエルに型抜きされているメモ帳だ。
そこに何かを書きこむと黒子の机にペタリと貼り付けた。


これで、全て整ったのか美琴は声をあげた。




「よしっ!」

美琴はぐっと両手で拳を握りしめ、気合いを入れ直す。



―――今すぐ、会いにいく


自分の思いを再確認して、膨らんだトートバックを肩に引っさげる。



そして、美琴は駆け足気味に部屋を後にした。



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

orz ごめんなさい

時間的都合でとりあえずここまで。

23時ごろ投下できたらきます

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中


――――――――
――――――――――――
―――――――――――――――――――――――


時間は昼過ぎをさしていた。美琴は上条が住む寮の前にポツリと一人で立っている。

「……来たのはいいけど」

トートバックにプラスされてスーパーのビニールの袋が2つ、
美琴の手にぶら下がっていた。

「どうしよう…」

寮に来れば、上条に会える…そう決め込んできたものの…

ここまできて美琴は、友達と遊びに出かけていたりしたら、
補習に行っていたりしたら、どうしよう…!?
上条が居ない場合のマイナス要素に気づいた。


「……居るか、居ないか確かめるだけでしょ」


―――居たらアイツの部屋に押し掛けるだけだし……居なけりゃ、………



「そん時は、そん時よ……!」


ガサッと、両手に持っていたビニール袋を片手にまとめて
ポケットから携帯電話を取り出した。






「………ここまで来てんだから、電話なんて、
たった…たい、大したこと無いわ…っ!!!」

自分を追い込むように、そう言った美琴は震える指先で、
発信ボタンを押した。



上条当麻を呼び出す画面がチカチカと点滅し、プルルルル…と、
続けて呼び出し音がなっていた。


「…………っ」


無機質な音が耳でしばらく鳴り続ける。


美琴の頭の中は、真っ白だった。



どこか半分では、繋がらなくてもいいと思っている自分がいる。


今の状態で、ちゃんと言葉を口にできるかどうか不安だったから。




(…聞く……今、どこにいるか………)







――――――ッ

(…っ!?)




無機質な音がぷつりと途切れた。


美琴の心臓も一緒に止まりそうだった。





『…………もしもし?』





ひどく懐かしく感じた。たった一週間なのに…ずっと聞きたくて聞きたくて
仕方なかった少年の声だった。


たまらず、美琴は息をぐっと飲みこんだ。




寝落ちした

上条さんと美琴さんが会うとこまで投下したかったですが
今日はここまで…にします…眠いです

でっきるだけ近いうちにきたいですが
土日あたりになるかもです

AAいつもありがとうございます 嬉しいです

はやくいちゃいちゃをしたいですね

エロwwwwww
今回は限りなく無しで行こうと思ってますが
エロ待機してた人いたらすみません


いつまでも待つからとっとと書け太郎

嘘ですごめんなさい期待して全裸で待機します

>>131 全裸はやめいwwwwwwwwwwwwふふ、お気に入りのみこっちゃんAA投入しちゃうよ。なんか何も言わないから定期的に(>>1の投下後)においていくわ。

                      -- 、__
                   .  ´: : : : : : : :`  、
                    /: : :/: /: : : : : : }_: : :\
                , ':__/: / : ': :i: : : : :〈: :`ヽ: : .
             〃{^7: :': /: :i:|: : :, :, :i㍉: : : : ;
               ″:iイ: :j:i/i |:i|:{: :/:/:j:j_ ミ: i:i: :i
            i i: :i:|: 'Ti弌}小V:/,y恭z )j:l: :|

            l l: :i:|: :」炸ぅi从i'l/'仆!j}》 }'^}:|

             jハ从、lヘヒツ     'ー'^ r' 〈i :|
            /,ハ{:〉ヘ{      '      爪ぃ八
              i {//: :,小、  -‐ '′ .':!i: :i:l:ヽ:ヽ.
          、_乂イ!i /:厶:)> .   .ィ仏i:!| i:| Vハ〉

              `~い:!{←≪.  j `¨´ 「`^i丈iハ}
               >∠≧;、 \_し'´)  }i    `〉
             〃´(; ; /へ { イ ノ i   ,厶
             i{; ; ; ;V{ 丶\__}   _j__,メ^; ;ハ
            い; ; ; い\__`ーぅ‐1;「; ; ; ; ; ; ; i

               i〉ヘ、;_;≫`⇒≦‘; | |; ; ; ; ; ;i ; |
               _j; ; ; .>‐;‐; ; 「`く ̄!;; ; ; ; ; ;i ; |
             厂;/; ; ; ; ; ; ; i\ノ〉‘ i,; ; ; ; i ; |
             ノ; ´; ; ; ; ; ; ; ; ;|`Z`¬‘;r;n; ;!; ;|
           {; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;☆へ`¬i; (゚∀);i ; |
            〈; ; ; ; ; ; ; ;_;_彡/⌒>、_`¬c(uu) i ; |
            `'ーz; ; ; ; ; ; / /   `フ! ; ; ; ; ;〉|
            r‐'^77¬'’´    / i;{i_;_;_;_;,}|
               / _,//     /  /「「!; ; ; ; ;|
            / くiZ′   /    / ,i !j; ; ; ; ; ;{
           /  _ ≧=-  ´    ' {バ} ; ; ; ; ; 〉
        __〕 ̄               __〉/] ; ; ; ; /i
    {'く ̄`¨⌒'く__    ∠   ‐=≦    _} }; ; ; ; ; ;|
      ,ゝヘ.   / __.>く __ _      ̄`〉) ; ; ; ; ;ハ
    {  /`'く{'⌒マ    }7⌒^'(`'ーr~く'⌒}; ; ;/; ;ノ}
     `(   /Y⌒〉、_ メこ⌒ヽ}  i  _,)__j≧=≦;三}
      `'ーく__j  {   /i'^Y⌒'ー;~く  ) `マ=⇒=' 〉
             !  `'ー'′ j_,人  __}'⌒’く __,ノ'^⌒`ー'′
             i      「`⌒丨      「
            l       l     .        !
           .       !    '      l
              ,     i     ,    |
              ′     !      ′    l
               ;     j       ;     l
              } ,   }       i    l
              .′}   丨     ¦     l
            ;     丨       {     . 、_
             i     i        . _.ノ  `マぃ
              {     {__      ハ     } iハ
            ,厶、~'^'⌒'マ     { ヘ、   .ノ  }
         i{        }       `ト `¨´    ,ハ
          、、_ __  __,メ〉         、__   / {、
             `T^⌒″ _j{           `マ^~    い
              }     〕}            }     j厶

コソッ(°°;)





すみません
・・・月曜日に投下します




『……御坂?』

「―――――ッ!」

(あ…っ………)


「…………~っ」


(どう…し、よ……)


『…………』


「………」


「…………ッ……」


『………―――』


なんとも言えない空気、気まずい。

自分が返事をしないせいなのは分かっているが、電話の向こうでうーんと
困り顔をする上条が目に浮かんだ。



自分から電話をかけておいて、美琴だって黙ったままでいるこの事態はまずいと思っている。
内心は焦って仕方がなかった。



(う…あ…、なん…か、言わな…きゃ)


そう思っていても、言葉を口にしようとすればするほど息がつまって
声にならない。


「………っ!!」


緊張して唇がなかなか動いてくれない。



『………あのぉ?』



上条が何やら、そのいたたまれない空気を優しく繕うように声を響かせた。


その声に美琴は思わずビクッと肩を震わせる。

(…っ……あ…)




―――聞かなきゃ



美琴は何のために電話をしたのか、目的を心の中で確かめると…
……意を決して唇を開いた。








―――どこ、



―――アンタに会いたい―――




―――どこに…いるの?





「ど……こ……」



思い切って出した言葉はたったの二文字だった。



『え?』


言葉の意図が伝わらなかったのか、上条が疑問符を浮かべた声をあげた。

当たり前か、と美琴は途切れた…たった二文字の言葉を頭の中でもう一度呟いてみる。

そして、小さく息を吸って言葉を続けた。


「…っ…アンタ…今、どこ……?」

一度声を出せば、あとの言葉は思ったより簡単に口にすることができた。


『…どこって…今は………』

上条は何かを考えもって、返事をかえそうとしていた。
美琴は携帯電話を握りしめる手にぎゅっと力を込めた。



『…外に…、出ていますが……』


「…っ、へ!う、…うそっ……いないの!?」


上条の返答に、美琴は驚きの声をあげた。

外にいる。


つまりは、今寮にいない。


その可能性もあることは、覚悟していたはずなのに
期待が高まっていた分…落胆は大きかった。



―――…や、だ


会えると思ってたのに。

「……居ないの………」



―――――会えない。





心臓がきゅぅっと縮まって、なんだか泣きそうな気分になる。
美琴はほぼ無意識に、声を出していた。

こみ上げてくる寂しい気持ちが、そのか細い声にあらわれている。



『……そう、ですね…今は……ーーー…』

続ける上条の声が、会いたい気持ちを強くした。


―――声、


「………っ」


耳元で響く上条の声に体中の感覚が奪われていくような気がした。

上条の声が自分の中に響くほど、電話ごしの電子音的な声じゃ
耐えられなくなりそうで…



―――ちゃんと、アンタの声聞きたい



『どうしたんだよ?』

上条の真っ直ぐな声が美琴の鼓膜にむかって響く。



「…べつに、……何も…」

ぐっと、言いかけそうになる言葉を飲み込みながら美琴は返事をした。




『ーーー……なぁ』

上条の力強い声に美琴は思わず顔をあげる。
上条がそこにいるわけじゃないが、なんとなく振り返って
続く道の先に視線を向けていた。


『…御坂こそ…どこにいんだよ…』




「………どこって」

そんなことを聞かれるなんて、思ってもいなかった美琴は困り気味に声をあげた。





なんて答えるべきか…ほんの数秒間、美琴は思考を巡らせる。



今、アンタに会いにきたところで寮の前にいる…と、
そう言えば、何かがかわるかも知れない。



言えばきっと、美琴のいる場所まで駆けつけてくる…それが上条当麻だ。

美琴もそれはよく分かっている。

わかっている分、言えなかった。




「えっと………私も、今は外…だけど…あ、アンタ…もしかしして………」


電話の向こう側で、空気が変わったような気がした。
美琴は上条からの問いをごまかすようにして、
電話から聞こえる荒く風を切る音に意識を寄せた。



よく耳をすましてみれば、風を切る音だけじゃなくて上条の息までもあがっていることに気づいた。
携帯電話が安定せず時折、耳元から外れるゴソッとした音もしていた。


―――あれ……?


上条は何かを追いかけるか、逃げるか…そんなことをしているようだった。


「…まさか……また何かに巻き込まれたりしてる?」



美琴は何だか嫌な予感がして、上条に何かあったんじゃないかと
心配そうに声をあげた。





『はぁっ…あ…いや、…そうじゃねーけどっ』


上条はそう言ったが、また慌ただしく駆ける足音が聞こえてくる。
明らかに、何かがあるはずなのに上条はそれを言おうとしない。

美琴はそれが分かって、苛立ちを感じた。
少しは近づいていたはずの上条との距離が、遠くなったみたいで
頼りにされない自分が情けなかった。

「……ねぇ、忙しいなら…また、連絡する…けど………」


そんなわけない、本当は何があったか聞き出して、
上条の居るところまで、今すぐに飛んでいきたかった。


こらえながら、唇を噛み締めて思ってもみないことを言う自分に納得できない。



―――私、なにしてんのかしら……


―――自分らしくない…こと、しないって決めたのに





―――強がりばっか……してないで…



美琴はぐっと強く、瞼を閉じて目頭を押さえる。




―――アンタに言わなきゃいけないこと



たくさん、あるのに……




『はぁっ……そこにっ…いろ、……美琴ッ』



―――……っ!!


「……え、……」


美琴は息を飲み込んだ。


(私、今……)


上条の声に一気に胸が高鳴っていくのを止められなかった。


(なにを期待したの……)





―――…アンタ、……今、どこにいるのよ……?



ここまで。


こんなのですが待ってくれてありがとうございます。
ただらぶらぶしとるだけのターンが近づいていてきました

美琴さんかわいい生足……
今回限りなくエロなしでいきたいんだけど、
こんな美琴さん見たらたぎるわ はぁはぁ



また次回投下まで失礼します。ありがとうございました

ううっ、読んでるこっちの胸がきゅんきゅんするっ!(自分で言っててキモいけど事実なんだからしょーがない)
>>1、ありがとう 乙でした!

>>142 安心しろ、俺もきゅんきゅんするから(キリッ

>>1よ、乙なんだよ。

さあて、今度はこれを置いてみようかな・・・・・。



                   ______
                .  ´ : : : : : : : : : :ミ: .、
            /: : : : : : : : : : : : : : : : : :\
           . : : /: : : : : : : : : i: : : : : : :\: :ヽ
           /: : :/: : : : : : : : : :|: : : : :! : : i、 : .
        . : : :': : :, : : : :i: : : : |: : : : : i : : :い: :‘,

        i{\i : : i: : : : i: : : : |: : : : : { 、: :i ㍉ ‘.
        l \l : : i: : : : i: :i: : l: : : : : :|ハ :厂 il: ‘,
        l: : :‘. : :i : : : :j,:⊥:厶: 、 : i|/ }厶、 i| : : .
        |: : 、:ヽ:i : :/i : |i{ __}ハ : リ 斥㌣》リ: : い
        |: :i: ヽ从 : : : j : {,≫=ミ }/′ iうツ i: i :ト|
        |: :i : :i{⌒》: : :i'V/斥「}       |: i :|
        |: :, : 八 {い、:| {{ {´)ツ   {   ノ: |八

        |:/i;ハ i:\ー'^,、         /⌒'^ヽ.
       .ノ'   | i_: : `¨´: :}>, ... ___ ´イ丶  、_   丶
            j人.`'く⌒く{  廴..__ _} |\\.}V´}、__\
           i_ 丶. .\. ≫‐く_,){'⌒ヽ}、 \{ {ノ| 「 }' 大_

           |  ヽ \rく\\_)厶 __}》___,.≫%j_j.ノく  } {
              八  \{\\\)。     {弖{   ,%゚ 'i   ∨ ノ
           {  \  |  `⌒´ ‰,      ,%゜ l   } く\
             )、   \ |        ゚‰,    %゜  _}   |  丶\
              } \   {\        ゚‰, ,%゜       ,ハ   丶ヽ
           {     |  `          ゚‰,       }      }
           |\____/|    .\      :   }{       ‘, __.ノ
              \__,/ 」    \`     i    爪        ‘,
               i /  }   \ }         ,ハ \   、   i .
                j′ j      `|     i、 /  }  `⌒i>、  l ‘,
                 {  |     {     |,》{        ,ノ  \} }
                  \__j      ‘,  __,ノ′ :,    /    {_,ノ
                |        }⌒i′   :,         |
                `⌒7>、__|  i      :,        {
                  ′. . .|   i       :,        ‘,
                      {._. . . .|   i       :,        j }
                      / `7⌒}   i        :,  :    厂\
                   /  /  \          :,_j____,ノ    \
                /  /      `i⌒ヽ,______,ノ´      丶    \
                   /  /       i        i         丶    \

>>149 アニメの2話で黒子が隠し撮りしてた写真。

>>150 おわかりいただけたか。ちょっとマニアックっぽいの選んだからわからなくてもしょうがないような気がするよ。

すみません;
待ってくれる方がおられるかわかりませんが、
ちっとばかし仕事がおえぇぇな状態ですので、

こんなSSですが10月の第二週あたりで投下します

すみません
生存報告だけ

では

ここの>>1他にもなんか書いてんの?
過去作あるならちょっとみてみたいかもっておもってるんだよとーま

>>166
上条「み、御坂さ~ん」美琴「触んないでよ。」
美琴「こ、これで…いい?」上条「おぉ…これは……っ!」
多分これ2つと同じ作者だと思う

壁∥ω・`)チラッ と、投下します。




―☆――――
―――――――――
―――――★――………



上条は角を曲がりきると真っ直ぐ走った。
人通りが少ない道に地面を蹴る音が響く。

『…ぁ……え、…』



美琴が何か分からないまま、不安そうにつぶやいたが…


走る上条は何も言わず、電話越しの美琴の気配を感じながら
その確かな存在を逃すまいと必死になった。

「…っ……ッ…」


自分でもこの沸き立つ感情が何かわからない。


でも、確かに……―――


―――…いる気がした



『……ね、…アンタ………』


期待と不安が入り混じったような美琴の声。
それは身体の内側から痺れていく感覚を上条に走らせる。





―――…会いてぇ





ただ、それだけ。


たった一つ、その想いだけだった。







電話越しの上条の存在。
なぜか分からないが、その存在を先ほどよりも近くにいるように
感じてしまうのだ。
耳元で感じる存在に体がくすぐったくって仕方なかった。

(…なんで……)

駆ける足音、風の音。

何も答えない電話から聞こえてくるのはひどい雑音だった。

時折、風の音に混じって苦しげな呼吸だけが聞こえてくる。



どこにいる、なんて。

どこに向かおうとしてる、なんて。



―――知らない


でも、




雑音ばかりで言葉のない電話だけでも、美琴の心はふるえるほどに
たった一つの思いを抱くだけだった。



「……っ」


―――…会いたいっ



自分を呼び止めた上条の声に、もう心はすべて持っていかれてしまった。

雑音に混じる彼の気配を……息を殺して必死に追う。



「ーーー…!」


ふいに、美琴の手から力が抜ける。
手の中にいた携帯電話がずるりと、ほんの少し耳元から外れた。






地面を蹴っていた足音が聞こえない、風をきる音もない。


駆けながら呼吸を整えようとしていた上条の不規則な息づかいが…
ゆっくりと苦しげな呼吸で、規則正しいリズムを取り戻そうとしていた。


美琴は……ただ黙っている。

何も…言えない。
なんて言葉を紡げば良いのか分からなかった。


『……はぁ…、はぁっ……なにしてんだよ』



ビリビリと背中に電気が走るような感覚に、
美琴は思わずピンと背筋を伸ばした。




「――――っ!!」


だって、その声が…―――――――



バサッとスーパーの袋が美琴の手から落ちた。
中身がどうにかなってしまったかも知れないが、
美琴は落ちた先に視線を落とすこともできずにいる。


できるわけない。


「―――――…っ…みこ…と…」



名前を呼ぶ声の方へわずかに首を横に向けた。







「あ……」

ポカンと丸く口をあけたまま、ただ一点を見つめて美琴の動作は凍結する。


まだ整いきらない呼吸でわずかに肩を揺らす彼を
真っ直ぐ見つめていた。



唇が開いて。

―――アイツのやわらかい、本当の声が鼓膜を揺らした。



「―――――?」


何かを問いかけられたような気がする。


―――――でも


なんて、言ったのか。


分からなかった。



今にも、アイツに向かって駆け出してしまいそうになる足を
ぐっと地面に張りつけるのに必死だ。


「―――…っ?―――…美琴…ーーー?」



名前だけは、はっきりと聞こえた。


体が、熱くなる。




――――会いたかった――――



上条は足を一歩踏み出して、美琴に近づいていく。
困ったように手を美琴の前でふりふりとして…
返事をしないその少女の意識を確かめた。

「――なぁ……――………――?」


また繰り返された問いかけに、美琴はただ頷いた。


分からないままに、小さく首を縦に振ってそのまま視線を落とす。


落とした視線の先には、中身もろともくしゃりと崩れたスーパーのビニール袋。
そこへ上条の手が伸びてきて、その袋を拾い上げていった。


ツーツー…っと、通話終了を告げる音が手の中で小さく知らせていた。




―☆――★―――――――――――――――――――
――――――――――――
―――――――――

お久しぶりです。
投下してました

待ってくださった方ありがとうございます。びっくりしました;


とりあえず現状がましになり浮上。
できるだけ以前のペースでいきたいと思います。


では、また週末あたりに。

お久しぶりです。
投下してました

待ってくださった方ありがとうございます。びっくりしました;


とりあえず現状がましになり浮上。
できるだけ以前のペースでいきたいと思います。


では、また週末あたりに。

やっちまった 恥ずかしい。
久しぶりにくるとこれだよ
すみません。

放置すみませんでした。土曜日には投下します。

―☆―★――――――――――――――――――――
――――――――――――


どのくらいの時間がたったか分からない。

数分かも知れないし、ほんの数秒の間だったかも知れない。


二人の間に、沈黙の壁がたつ。


「あの…こんなとこで…なにしてんだよ?」


少女の視線は確かに自分に向いているはずなのに。

「おい…っ……美琴?」


ピタリと動きを止めてしまった美琴に、上条は何度か声をかけてみたが反応がない。

困り果て、意志を確かめようととりあえず手をふってみたが
これもまた反応はない。


「なぁ…このままじゃなんだし…とりあえず中に入るか……?」


つまり、家にくるかと問いかけてみた。


聞こえているのか、はたして意志をもって聞いているのか。

美琴の視線は妙に揺らいでいて、合わさらない。


ぼーっとしたまま、美琴はゆっくり頷いた。


その返事を確認して、上条は地面にくしゃりと崩れたスーパーの袋を拾い上げようと美琴にまた一歩近づいた。


―――やけに大荷物だな…


…なんて思いながらも、気にしない様子で上条はスーパーの袋を持ち上げる。






そして、また目の前の少女に視線を向けた。

美琴は近づいてきた上条に、どうも心の準備が出来ていなかったようで…
向けられた視線の近さにビクッと身体を震わせる。



―――…しかし……御坂のやつなんで寮の前にいるんだよ…


その時、美琴が何か言いたげに唇を震わせていることに気がついた。


―――う、あ…近…ッ
なん…急に…ッ…



「…あー……その、なんだ……この荷物は俺が持つからさ…」

「……っ!」

「?」

キッと一瞬、美琴の強い視線が向けられたがすぐ逸らされてしまう。


「…じゃあ……行きますけど…」


一歩踏み出すと、美琴も真似たように一歩を踏み出してきた。
その行動からするに、拒まれてはいないようだ。
上条は少しほっとしたような気持ちになった。

美琴も同じだった。

いつものように、変わらない彼の優しさに…安心していた。

姿を見ると、今までの不安が何だったのかと思えるほど…
その心の隙間が満たされていく。







とにかく、会いたくて、会いたくて…

自分の想いを伝えたくて

ずっと、そう願っていたのに。



―――ずっと言いたいことはあったはずなのに…
アンタに言わなきゃいけないことがあるのに…



最初に、もっと何か言うべきことがあったのかも知れない。



―――……いざ、目の前にすると、………なにも言えねえもんだな



そんな後悔に似た思いを、上条も美琴も互いに抱いていた。



「………」
「……」

美琴は黙って上条の後ろを歩く。

無意識に彼の背中を見つめていた。


見慣れた背中。



―――いつも
いつも、いつも…


知らぬ間に、頬が赤く染まる。


―――結局、追いかけてるのは…私か…


思えば、付き合ってからもずっと背中ばかりを追いかけていたような気がする。



あと一歩。

もう少しだけ、はやく

アンタに追いついて…それから、

ちゃんと…
ちゃんと、言うんだから…








「―――なぁ…御坂」

と、上条が急に振り返ったものだから美琴は思わず
その場に立ち止まった。

身構えて上条の方に目を向けてみる。

「あー…あのさ、なんで寮の前にいたんだ…」


すっかり意識を取り戻していた美琴はその言葉の意味を
しっかりと、とらえる。


上条がそんな無粋な質問を聞いてくるものだから、美琴は何となく腹が立った。


―――それ、本気で言ってんのかしら



「……」
「…あのぉ、御坂さん?」


美琴は黙って、その問いには答えなかった。
上条は何故だか分からない様子で、そんな美琴の反応に
ため息をつきながら歩みを進める。





―――なんでって…アンタに会いにきたに
決まってるじゃない、バカっ




―★―☆――――――――――――――――――――
――――――――――――



―☆★―――――――――――――――――――――
――――――――――――





「…で、……なにやってたんだよ…」


玄関前、扉を開ける前に上条はもう一度、美琴に問いかけた。

「……べつに…なにも……」

視線を逸らし、なぜだかビリッと電撃が漏れそうな雰囲気で美琴は答える。


それ以上、何も言えないし何を言えばいいのか分からなかった。

また沈黙。



上条はドアノブに手をかけながら、美琴をここに連れてきたことを
少し後悔していた。



―――先週、ここであんな顔させちまったんじゃねぇか


一週間前、この扉の向こうで美琴が出て行くのを
止められずにいた自分のことがふいに思い出される。

…あの時に似た妙に冷えた感覚が胸元に広がった。


―――なんでいきなり、家に連れ込もうとしてんだよ…
いや、そんなつもりは一切ないけど…

あんな場所では落ち着いて話も出来ないし、
つっ立ったままではどうしようもない。

とにかく美琴と話がしたい。
…伝えたいという思いが強く出てしまった。



寝おちしそうなので、ここまで。orz

お久しぶりです
くるの遅くなってすみません
そしてあまり進展せずすみません

とりあえず5レス分投下しました

早かったら明日
無理なら水曜日くらいにまた来たいと思います。


おやすみなさい

>>1おちゅ
忙しいだろうが頑張ってくれ
俺にできるのは>>1が喜びそうな支援AAを贈ることくらいだぜ…

                        _.._ -‐…‐- .._               ト、  i、  /{
                  ,≠´. : :`` : : : : : : `丶、        |\ |\\ |:..\{:.:'、  /{ ,
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           /, '´:_/ : : : : _几 : : : / : : , : : : : i: l、: 、}∠.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.´.:._/

               /, '´/ : : : : _几J: : , : : : : /: : : : : i: | ぃ:i /.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`丶、
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              { :V: : : : : : : : / : /: :_:/_厶 厶': :/:7'´ 从乙:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、.:\ ̄`
            、{: : : /: :|: :/ : /: :'´/ /: :/:/| /lx匁Vi: |//.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.:ヽ

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          `¨て/: /: : : : :、|/| :i:|爪 ゙(´ン゙    ``{丿ノイ.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.l
            {: :{: :/: : :/^弌从 、、、``    ゙  八   l:.:/V.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:「\ト|
             /、∨: /}厶r''⌒゙u_   , -‐ヤ /     |/ |:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:い|
           /、_  {∠..二.._`ヽ.    >`ニ..、イ         ノイ:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.l\V
             {\`¨´ _..二.._`ヽ. \ { ∧Vi  }|          |/|/l:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.`ト|  `
            \ 、_, '´     `ヽ. \ `V !}i 八       ____,ノイ:.:.:.、:.:.:A:.:.:.:从 ヽ|
            W       、\ ヽ} _」ん〈_      ,≠´‐~''⌒,ヘ|八lA:.:..|∧|八
              ii        ',  ヽ }>く广`    〈        /丶iヘ、 ヽ|  、_..>、
              ii         ,   (丶.ヽ\    /      ∧ iヘV´`>r<     \
              il        {   (ヽ.   ',  {        / i V    | l  丶     ヽ
              il 、 、_..二.._  }   ,ハ   |  }       '  |       | l    ∨     `、
              i!   Y´   `ヽ〉    八   __|  八  l /           | l          l
             ¦   `マ´ ̄`ヽ.}   /  〉'´__`Y   ヽ.|/            | |    l   l |
             {   !     {   /  /〉'´__`Y    ∨          | |     l    l |
              八    !   |   /{ 〉'´_ `Y    l |           ∧ヽ.l   |  _」 l
                {  `¨  !    ¨~´ ̄`¨て´、_Y^'く_ 、_川           ヽ.}   「 ̄ l |
              , '´     八    _,,..  --、‐`-{/^ 、_ `¨ア !|               |   |/〈ヽl |
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           ,≠⌒>x,,_  _,,x<l`Y´   !    /        !            l   l`¨´   |
        / /   ´, '   `ア, '´, '´| |   亅    '      亅          l    |     |
      { ,      ,     ,〈 {__/ 八_」  !   ,'       {           {   |      |
       〔{       く`~' ノ`¨´  { {     l    ハ        八         |   |     l|
     | 、   ,    `¨´       }_}  |   { |     〈  丶._        }   !    {
     ! ` ‐,         、      亅    〈       { ヽ.            {     |    ゙、
       ‘、_  , \_     、_..、イ`'…‐-‐f   }   i、    八           {    !     !
        `¨{   `¨⌒¨´   人      |  ノ、_  }    ′ 丶、     、_     }   _,厶     l
          、     _.. イ   `!'⌒¨´| ,   「Y {    .゙    `丶、_ `¨_..二.._¨´__,,厶    |
            `T^⌒¨´   |   |  | { l l |(_ノ   |          `二´       _〕   l
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                       ∠::/イ::::/イ从     `      冫 八: : 八り   〃fN汽、   }>|: : :\! : 「` ̄
                       _/ |イ|/   \ u  ___ . ィ イ:i: : : {         トrり }}  ´,勹} \ : \|
                       _, -< ̄   l {       > └-‐ '´/八∨:从  ´    `ニ    __ノノ: : :i:`ト r:≧
                 _, -=≦ ̄   \_   丶\   _/} }丶l` ̄´    } }/ /ヘ `r 、_    ,. -=≦ :}: : :l: :l:从_
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          _..  -‐{  {     , '´    / ̄/ ̄「//\ // __/ / ̄/{   /} ∠/ : //∨ヾ:ト|   、
      , '´    |  |__/        /   仏_三}/ ̄ ̄       ∧ /   /|: : :// ̄\ } ̄ ̄ ̄ 丶、_
    /         、 「      _/  /__ /三◇/         / i/  ‰。。/_/\{      ∨
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    !    |    / ̄       /三三三三 ̄ /           ∨  __{ ̄`T  }   {_/     |
     !   |  ,〃        /       _/             , ヘ._{ ┌ヘ \  /  /      |
     !   l_//       /         ノ              / -、 } Vヾr }   /   {_, ‐<    /
      !   「      _/        _/            ∠ ¬ 「 } {  /{    `7¬、__ 、_/
     ∧  !   __r<__        }               {-、 `J┘ノ| 丶   '、   /   /7
      l   _|r< 、_ \_)     _/              \`┘ ^∧  ∧   \_/   / /
      |/⌒゙い、∨_〕 }       ノ                     ̄\/      '、   `    / /
      { ヘ } { 「`ニ´_   _.. イ                    {         、    ,  /
      人 (_ノ_厶く____、 `Y´  人                    /l         \__/  {
  /`¨´-‐…¬冖} ヽ_」    }                  / ∧                ',
                /        /                  {    、{        \ }
                  /       |               r 、__ _{\   /\        ∨
           _/_/        〉            ,≧==、,≧` \_{   \         ∧
        _..>-‐<三 ̄´     |              /    { [二ニ>rヘ、  __>-、-‐< !
     , '´      } ̄       |            {/     ̄{ ̄/| |  `¨´   ∨     丶|
    /         ∨         |             /      / \{_| | /     i     l|
             |         |            {       __ノ//        !      l|
               l          |               \_/   └冖T/       i       |
                 l       l                / {       /          i      |
                   l         !               /  \     _{          i     |
                l       l           /      ̄ ̄ \       i、   _/
                   l         |                   / / \___/, `¨´
                 }      |          /      /  /         /
                 ∧      |        /     /   /       /
                 {,         |       /      /     /      /
                  /      /    /      /       /    /




―――そのへんの公園とか、なんとか…かんとか…話せる場所なんて他にいくらでもあっただろうが
…何で、ソッコーで自宅を選択するんだよ、俺……



早々と気づいた方ではあるが、我ながら自分の無神経さに驚き落胆した。


上条は困ったようにうーっと目を細めながら、
ドアノブに手をかけたままピタリと動きを止める。

「…………」


先週の出来事を思い出して、美琴を家に入れて良いものかと
上条は思いとどまり扉を引くことができなかった。


ほんの数秒、上条は思考を巡らせる。


スーパーの袋を二つ持った自分に、そこそこ膨れたトートバックを持った美琴。


荷物は重い、どこかに置けると良いだろう。

……ならば、すぐに向かえる我が家に置いておく方が良いではないか。


おそらく食料品だろうスーパーの袋の中身は…冷蔵庫に入れるておくべきだろう。

ならば、すぐに向かえる我が家の冷蔵庫に入れておく方が良いに決まっている。



つまり、とりあえず家に…という選択は間違っていないはずだと。

これは正当な判断であると。

家に連れ込むといっても何も不純な理由などないはずだ、
…と上条は自分に言い聞かせた。






しかし、そんなことを言い聞かせたところで
彼を悩ます現状が変わるわけではない。

―――はぁ…結局、やましい理由がなくとも、お付き合いをしているといっても
はたから見れば、女子中学生を自室に連れ込もうとする
(変態)男子高校生には変わりはないわけで…はぁぁ



上条は、そんなことを考えながら美琴をチラリと見やる。


その時、何かを期待していたのかも知れない。

「早くしなさいよ」とか、「なにぼーっと、してんのよ」とか…
気が強くて、勝ち気ないつも通りの美琴の姿を。



しかし、違った。
そこには…――――


「―――!」


―――……そこには唇をかみしめながら、
ただ一点を見つめる二つの丸くなった瞳。

ドアノブを握る上条の右手にじぃっと視線を注いでいる美琴がいた。




息も漏らさないようにかたく閉じた唇。

緊張から強張った体。


――いつもの美琴――



…なんて姿は、無かった。



すみません
ここまで、準備して書き込みせずに寝落ちした;


本当にすみません。
今日は無理なので、金曜日に投下したいと思います。

中途半端な感じですがまた金曜日に

お久しぶりです
こんなのに待ってくださってありがとうございます;
今月中には投下できる目処が立ちそうです。




ヒロインタイムあたりくらいが目標。
そのくらいに覗いていただければ進んでいるかと思います。


近況としましては、相変わらず、美琴さんの可愛さに翻弄されています

では




―――どうしよう



――――どうしよう、どうしよう




美琴はスカートの端を小さくギュッと、ほんの少しだけつまんだ。

手のひらに集まった汗が気持ち悪い。

扉を開けたその勢いで入ったはいいが、いざ目の前に広がった
彼の部屋の光景に体は固まってピタリと止まってしまう。

頭の中では、あの日のフィルムが断片的に、カシャカシャと切り替わっていた。



触れた唇


ふりほどけない手


知らない感情


見たことない


―――アイツの姿





―――アイツの、

悲しい顔………



呼吸がうまくできなくて、鼓動は焦るようにはやくて。





―――…息、…できな……――――



「………あのぉ、」
「―――ッ!?」

驚いた猫みたいに美琴はびくっと肩を震わせて、首を傾け後方を確認する。

扉を片手で引いたままの上条がそこにいた。

「……入るなら入ってくんねーと、俺も入れないし」

美琴が小さな玄関を占領したため、我が家であるはずの玄関に
足先も入れられず、そのまま立ち尽くしていたのだ。






「う、うるさいわね!入るわよ!」

大袈裟な動作でズカズカと、美琴は靴を脱いで部屋の奥へと歩みを進める。
美琴が部屋の奥に歩みを進めるのを確認して、上条はひとつため息をついた。


―――はぁ……どうすっかなぁ~……


これから、この部屋で美琴と二人きりになることを思うと…会えて嬉しい半分、
何とも言えない重苦しい空気に耐えきれなくなりそうで気が引けた。


上条は首をふってマイナスに流れる思考を止める。


そして、そのまま靴を脱ごうと、視線を落とす。

ふと目に入った美琴の脱いだローファー。
あの入り方でも美しく揃えられているのは、やはりお嬢様というべきか。





テーブル、ゲーム、ベッド、あの日に関わるものたちの佇まいはそのままで、
部屋の奥で美琴を静かに待ち受けていた。


―――あの時と、全く同じってわけじゃない…


………落ち着きなさいよ、私




美琴は、小さく息を吐いた。


―――決めてきたじゃない
………何のために来たのよ



決意をゆっくり確かめるように心の中で繰り返す。


―――アイツにちゃんと……言わなきゃ…

このままじゃ………


「―――……なぁ!おい!」
「ッ!?」

慌ただしい動きで、美琴が振り返るとスーパーの袋を
両手に2つ抱え込んだ上条が呆れた顔をしている。
どうにも、何度も美琴に声をかけていたようだった。

「あー、もう…座っとけよ…落ち着かねーだろ……はぁ~……」


「何よ、そのため息!」

何でもねーよ、というように首を小さくふって、上条は美琴に背を向けた。


向けられた背中を見送ってから、美琴はまた部屋をぐるりと
半周ほど見渡した。

「とりあえず、冷蔵庫入れとくからな~」

「………あ、うん…ありがと」


声がする方に顔を向けて、背中を見せたままの上条に
美琴はそう言葉を返す。





冷蔵庫を開け、中身を確認するため袋の中をのぞき込んで…
そして、自分の家の冷蔵庫の中を睨みつける。
袋ごと突っ込んでやろうと思ったが、そこまでのスペースを
上条宅の冷蔵庫は確保できていなかった。

上条は面倒くさそうに、袋から中身を取り出して冷蔵庫へと詰め込んでいった。


「つーか、なんだよこの量?」

「えっと…お昼…ごはん…とか…」

すぐ食べれそうな、サンドイッチやらおにぎりやらがいくつか上条の手に握られていた。
袋の中にもまだ残っている。

「へー…、御坂もけっこう食うんだな」

明らかに一人分以上の量に、某大食いシスターを思い出す。
彼女にはこんな量じゃ足りないくらいだ。



「なっ、ば、ばかじゃないの!アンタの分に決まってるでしょ!」

「へ?」

「…お昼まだ…だったら、と思って…その一応……」

「え?……あ、あぁ……ありが、とな」

「う!あ!ど、どういたしまして……」


妙にぎこちない会話に、二人とも引きつった笑みを浮かべていた。


「………」
「………」



ついには沈黙。

互いの心情を感じ取って、言わなきゃいけない…と、小さな決意に二人は心を揺らす。






上条は何となく音を立てないように静かに冷蔵庫の扉をしめた。

それでも、パタンとその音は静まり返った部屋に充分すぎるほど
響いてしまった。

美琴もテーブル前に静かに腰を下ろしてぺたりと座り込む。


床に腰を落ち着けると、なんとなく焦る気持ちにゆとりができた気がした。


息を吸い込んで、美琴は心を決めた。



「「―――…あの、」」


互いの姿が見えない状況で二人の声が重なる。


「えっ!!!?」
「う!!あ……っとー、御坂さんからどうぞ…」



「な、なによ?」
「いや、お前こそなんだよ…」



「私は…べつに…―――」


言いかけて美琴は首を振る。
ここで、ごまかしてしまっては結局何も言えないではないか。


「アンタ…そんなとこに居ちゃ話せないじゃない…こっち来なさいよ」

「…あ~確かに、そうだな」

上条はゆっくりした動きで、冷蔵庫の前から立ち上がると
美琴のいる部屋に向かう。

「…こちらに座らせていただきますね」

「アンタん家でしょ、勝手にしなさいよ」

そう言って、上条は美琴と少し距離をとってあぐらをかいた。

座る時の動きで、部屋の空気がふわりと揺らいだ。


鼻の前を通ったその揺らいだ風の中から、美琴は無意識のうちに
彼の匂いを追っていた。



5レス投下しました;




いちゃいちゃまで…はやくいちゃいちゃまで


夜来れたら投下します

無理なら次はたぶん木曜日か土曜日あたりに




心を決めた、言う覚悟はできている。

でも、上条がどんな顔をして聞いているか…なんて、
そこまで目を向けられるほど、心の準備はできていなくて。

美琴の視線は上条の胸元あたりに向けられる。



それ以上、視線をあげてしまえば声が奪われてしまうような気がしたから。

「……アンタに、」


―――目を見て話せないなんて、情けない



―――でも、





―――ちゃんと、言わせてね




「言いたいことがあるの」


部屋の静けさが体に沁みた。


胸が、高鳴る。



次の言葉を口にしようと、美琴がほんの少し息をした間だった。





「俺も」

静寂を破るように、響いたのは上条の声だった。






彼は強い声で、予想もしなかった言葉を返してきた。
美琴の視線は思わず上条の唇へと向けられていた。

「………!?」

確かめるように美琴の瞳は、上条の唇のラインを短くたどっていく。


そのまま言葉を続けようと、彼のその唇は小さく開かれようとしていた。


「いや、あのさ…」

続けられた言葉は、ほんの少し弱々しかった…美琴と同じように、
上条も伝えたいことがある。

その想いを言葉にするのは、思っているより難しいことはよく知っていた。



今まで、どんな風にして伝えてきたのか分からなくなる。



「……悪いけど、やっぱり俺に先に言わせてくれねえか」

思ってもみなかった展開に、美琴は何も返事を返せなかった。

上条は、小さく息を吐くと美琴に瞳を向ける。


真っ直ぐ。


確かに、彼の瞳に美琴が映っていた。






「……美琴」

名前を呼ばれて、その声がやけに頭の中に響いていた。


何度も、何度も……

無くしていたものを取り戻すみたいに。

心にじわりと広がる温かさの正体は何なのだろう…と、
上条の言葉を待つ間にそんなことを考えてる自分がいた。


―――アンタに名前、呼ばれるって……


こんなにも、特別なことだったのかな……―――



やけに冷静な思考をめぐらせているのに、自分の意識が今どこにあるのか
定まらないそんな感覚だった。




上条はそのまま、スッと頭を下げた。
表情はうかがえない。



「ごめん」


美琴は驚いた表情でごくっと息をのんだ。
上条が言った言葉と目の前の状況が、やっと頭の中に入ってくる。

「な、やだ…やめてよ!」

美琴は慌てて腰をあげると膝を立てたまま半歩踏み出し、
思わず腕をのばしていた。

その手は頭を下げた上条の肩をぐっと掴みあげる。






「顔…あげてよ、なんでアンタがそんな謝り方すんのよ」

コイツはまた悲しい顔をしてる…そう思うと美琴は辛かった。

「……」

掴まれた腕に入り込む美琴の指が思っていたより強くて、
上条は少し驚きながらその箇所に目を向ける。


痛い。
ぐっと入り込んだ指先は自分に対して向けられているものだ。

そう思うと、その小さな痛みが嬉しかった。

「自惚れてるって……馬鹿にされると思うけど、」

上条の腕を掴んだ美琴の手が緩む、鼓膜に届いて響く彼の声が柔らかい。

「俺のことが……好きだって、言ってくれただろ。
その美琴の気持ちに、甘えてた。
勝手に、自分と同じ気持ちだから大丈夫だって……そう思った」

アンタはなんで、こうも私の出来ないことを簡単にしてしまうのか。
自分が言えない想いを続ける上条に美琴は、ほんの少し
悔しさに似た気持ちをもった。


「お前の気持ちを無視して、俺と同じはずだって、そんな風に自分勝手だった。
……確かめることもしないで先に進もうとした」

ぐっと唇を噛むような仕草が見えた。
上条はあの時のことを思い出しているのだろうか。






「……美琴を悲しませた」


ドクンっと、心臓が大きく跳ねた。
彼の言葉に視界が揺らぎそうになるのを美琴は、必死にこらえる。


―――だめ



「この一週間くらい、お前に避けられてるの分かってたくせに…」


―――これ以上、言わせちゃだめ


「嫌われちまったのかも知れねーと思ったらさ、」


―――アンタも私と同じだったんだ……


「…情けねえけど、」


―――私だって、アンタと同じなんだから……




「お前に会って、それを確かめるのが…怖かった」


―――アンタのこと、嫌いになんて……
なるわけない



「ばか」



―――こんなに、好きなのに……―――


「…え」

「それ以上言うな…ばか」

もう、ゆらゆらと視界は揺れていた。



5レスほどですが、投下しました。


予告しても来ないことばっかりで
もう予告はしない;
ちょっと平行してる美琴さんが攻め気味の
上琴ラブいちゃエロSSの方に熱が入っちゃってて、こっちの投下おろそかにしてました。




すみませんエイプリルフールしてみたかっただけです。嘘です。


また来ます。

行動が読まれているのか

すみません遅くなりました
22時ごろからぼちぼち投下していると思います





しっかりと体は自身の足で支えられて、倒れるはずなんてないのに…


「……私だって…」


美琴の手はまるで支えを求めるように上条の肩を掴んだまま、
空いた片手で上条の腕に触れていた。

「アンタとそのっ…き、キスしたり…とか……
そうゆう、こと…したいって、」

ゆらゆらと、揺れだした視界は元には戻ってくれそうに無かった。

「そう、思って…た」


まばたきをして。

小さな雫が頬を辿る。


それに気づいて――…なんかかっこ悪いなぁ、と思っている自分に
美琴は思わず、自嘲した。


「私だって、アンタと同じよ」



―――ばかみたい



―――同じ気持ちだって…言うだけだったのに


―――それが、あの時からずっと言えなかったなんて


頬を辿った雫が一粒だけ、ぽとりと落ちた。
上条の手の甲に、美琴の見えない跡が残る。

じわっと目頭は熱くなるが、落ち着いた口調で美琴は言葉を続けていた。






「…でも、あの時はちょっと怖いって思ったの」

美琴が落とした見えない跡を見つめながら、
上条は黙って美琴の言葉を待っていた。


「アンタなら分かってくれるって信じてたくせに…」


美琴は小さく唇を噛む。


あの時を思い起こして、一つずつ…
あの時言えなかった気持ちを確かめていた。

「……自分の気持ちちゃんと言えなかった」


―――信じてたのに


「……何も言わないで拒絶した」


―――アンタは言ってくれたのに


「……その時の、アンタの悲しそうな顔が…
…ずっと頭の中に残ってて………」



―――そんな顔させたくなかったのに


「私もアンタを傷つけたってそう思ってた」


―――もう、あんな顔させたくないから


「…だから…私もアンタと、同じ……だから、」


―――ごめん……


頭の中に浮かぶ言葉と、唇から外へと出した言葉が不本意に混ざり合って
伝えたいことがはっきりしない。

その焦りに、美琴は余計に言葉が出なくなった。






「…っから、その…」

そんな美琴に上条の手が伸ばされる。

「んっ」

胸元が上条の肩口にぶつかり、一瞬苦しげに美琴が声を漏らす。

「…わかったから」


上条は美琴の体を引き、ぐっと自分の方へと近づけて、
そう言った。

美琴の膝立ちだった姿勢がぐらりと崩れ、上条の足の間にできた床へと触れる。


上条は美琴の着地位置の違和感を整えるようにして、
腕を回し体をさらに抱き寄せた。

「っ!」


一瞬、美琴の体が強張ったが…
抱きしめてくる腕が優しくて、あったかくて…
伝わる体温に安心したように、体から力が抜けてた。


言葉以上に上条のそうした行動が、美琴に安心感を与えていた。


彼自身も、自分の心がそうして救われている。


そんなこと、


―――きっと互いに気づいていない






―――…ただ、わかっているのは……



「―――…美琴、」

背中からか、耳元からか…分からない妙な距離感で上条の声が美琴に届く。


ひとつ、


上条は深く息を吸った。




「もう、そんな思いさせねえよ。絶対に」



美琴は、今この上条と顔を合わせず抱き合う体勢に感謝していた。

上条の言葉に自分がどんな顔をしているか…
とてもコイツに見せられたもんじゃないと思ったからだ。



「アンタばっかり…かっこつけてんじゃないわよ…ばか」


誓うように、互いに強く抱きしめていた。



―――……『好き』だって…


…その想いが胸いっぱいに溢れていること…――――




―――――――――――――――――――――……………



上条は美琴の体を支えながら、ふと自分の行動を振り返っていた。


勢いだけで美琴の体を自分に引き寄せた行動は…


―――…前回のものと変わらないのでは?


ヒヤリと妙な汗が背中をつたっていった気がした。


抱きしめてからしばらくの時間が経っている。
美琴も体を預けるようにして、上条の腕の中にいた。


大丈夫…と、思いながらも、先ほど美琴が話してくれたこともあり
やはり不安は残る。


「あのー…今更なのは…わかってんだけど…、大丈夫か。その、怖くない?」

「大丈夫よ」

美琴は即答でそう返した。
自分が一瞬抱いた、不安に対してかなりあっさり返事をかえされたので
上条は心配して損したと言わんばかりに、くしゃっと微妙な顔つきになる。






美琴は『本当』とでも言いたげに、もう少しだけ上条に体を寄せた。

「…ん、んー!」

「え、あ…何だよ?」

その上、頭でコンコンとウニ頭に呼びかけたかと思えば
頬をピタリと合わせてくる。

「ん…美琴さ、ん…」

女の子からの、そのような攻撃に戸惑わないわけがない。

触れた美琴の柔らかな頬が、唇の動きに合わせて上条の頬を刺激する。

「……このまま…」


まわした手で上条の背中をぎゅっと掴む。



「一緒にいて…」



上条は自分の頬が急激に熱くなったのが分かった。

美琴の言葉と、重なる体温で冷静に考える力がゆっくりと
奪われていくような気がした。

頭の芯がじんっと熱いまま、なんとか保たれた理性で
上条は触れたままの頬でコクリと頷き、小さく返事を返す。



その返事を受け取った美琴は満足そうに微笑んでいた。



―――――――――――――――――――――☆★

ごめんなさい
また来ます



あとは、いちゃいちゃしてもやムラしていちゃいちゃしていく流れです
正直、調子乗って途中で流れかえたから最初のテーマが重くなってきた

はやくいちゃいちゃしてください上琴


いつもありがとうございます。
レスあってびっくりします毎回…
行動パターンは読まれているのですね


では

2ヶ月だったんですか…
自分も3ヶ月かと思ってました。

html依頼出されてるんですか

遅くてすみません

明日の投下じゃだめかな

>>311
B 執筆者等の書き込みが絶えてから2ヶ月以上経過したスレッド
  ※但し2011/10/18以前に立てられたスレッドは、3ヵ月に読み替え

>>312
2ヶ月ルールは放置防止の為のルールなので、そのレスだけでHTML化される事は現時点ではなくなったよ
あと投下の方は無理があるなら明日やるとか言わなくていいと思うよ



★――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――
――――――――――――



「今、ナントオッシャイマシタカ…」

テーブルに広がったサンドイッチや、おにぎりやらの
空の袋を片付けながら、上条はカタコトに声をあげる。

なんだかんだと遅くなったランチタイムの終了は、
完全下校時刻に近づいていた。



―――…今、とんでもねえこと…言わなかったか…?


送っていくことを考えて、上条が美琴に帰る時刻をたずねようとした……


その時だった。

何かを感じ取ったように、美琴が先に口を開いて…、
“とんでもない”発言をしたのだ。


「…だからッ…」

少し言いにくい様子でありながらも、美琴は続く言葉の
語尾を強めてこう言った。

「今日はここに泊まるって言ったのよ!何度も言わせんなっ!ばかっ」

美琴の言葉を確認すると、上条はため息をついて頭を抱えた。







「……さっきまでの、話はなんだったんだよ…」

うなだれがら、つい先ほどまでの二人の会話を思い返す。

お互いの想いを確かめ合った。
伝えられなかったことを伝えることができた。
今まで、もやもやと積み重なってたものが
やっとすっきりと片付いたのだ。

…なのに、何かまたもやもやが溜まるようなことを
この少女はしでかそうとしている。



「俺の話…聞いてたか……」


―――……『泊まる』なんて、



―――俺にその言葉の意味をどう受け取れと?



「聞いてた」

「だったらッ……―――普通!!!こんなお泊まりの流れになんて!!!!
なんねぇだろうがぁぁぁーッ!!!」

上条は不幸を叫ぶかのように声を荒げ、ツンツン頭を
両手でわしゃわしゃと乱れさせる。

「はぁ!?普通って何よ!!? アンタこそ私の話ちゃんと聞いてたのっ!!」

その声に対抗するように美琴がバンッとテーブルに手を叩きつけ、
上条を睨みつける。
その拍子に、ビリリっと嫌な青白い電光が走った。







「…ッ!」

上条は思わず、ビクッと体を震わせた。
待て待てと、自らも落ち着けるように両手を広げた
ポーズを決めこむ。

美琴はキッときつい視線を上条に送ったままだ。


「……はぁ…」

その視線から逃げるように、小さく一呼吸置いて上条の唇が動いた。

「……上条さんも男なんです…その…なんだ、また、……」


――――また


その口振りは、“あの時”の出来事を思い出させ、
互いに見ていた“夢”での行為を思い起こさせる。


―――アンタの…

           ―――唇が
手が―――



『――――…ッ』


上条の優しい手が…美琴の体を撫でていく。
そんな一瞬の妄想に美琴の頬がほんの少し上気した。

「……なによっ…」

ヘンなことを考えている自分を隠すためか、
…美琴は落ち着かない様子で続かない上条の言葉を促す。







「…だから…その、こないだみたいなことに…なったら、
どうすんだよ……」

そのまま口元を少し隠すような仕草で、上条はひとりごちるように言った。

「……我慢できるか…分かんねぇぞ……」

上条のその言葉は半分、美琴を止めるためのものだった。
もう半分は、健全な男子としてのほんとの気持ち…かも知れない。

それを聞いて、美琴はゴクリと息を飲み込み、
胸元で右手をギュッと握りしめた。

それは、躊躇いの仕草ではない。

決意を確かめるものだった。



「……大丈夫でしょ」

美琴が答える。

その言葉を返すまでの小さな“間”は、
美琴が持つ少しの不安を上条に感じさせていた。


「大丈夫って…お前なぁ…」

「じゃあ、何?アンタは、嫌がる私を無理やり襲ったりするわけ」

なだめるような上条の口調に、美琴は攻撃的な言葉を返す。
対する上条も思わず返す言葉の語尾を強めていた。







「そんなことするわけねえだろ!」

「だったら、いいでしょ」

「あ、あのなぁ…~」

男の立場を理解しようと努めない少女に、もう為すすべが無かった。

「いいって………そりゃあ、……お前が傷つくような思いは
絶対にさせない。けど…」



―――アンタわかってない、



「嫌なら嫌って言うし、怖いなら怖いって言うわよ!
さっきも言ったじゃない!」


―――わたしだって、簡単にこんなこと言ったりしない……


「私はアンタを信じてるから…」


上条に向けていた瞳が、片付けられたらテーブルへ、だんだんと
落ちてゆく。



―――会えない間、どれだけアンタのこと考えてたか…


俯きかげんな美琴を上条はどうしたものかと、困惑した表情
で見つめていた。

「……すき、だから……」



―――ずっと、ずっと

「…アンタに…会いたかったんだから……」







ぐっと顔をあげた美琴の瞳に捕らわれ、跳ねた心臓が
合わせるように上条の肩を揺らした。

上条は息を飲み込んで一瞬、呼吸をするのも忘れてしまった。

鼓動が速くなるのは呼吸を忘れたせいだけでは、無い。きっと。



「だから…」



今日だけで いい

今じゃないと だめなのよ


――――まだ


「……一緒に居たい……」



まるで幼い子がするみたいに、美琴は上条の制服の袖口を掴んでいた。

離れないようにと願いが込められたように…小さく袖口を引っ張って
上条を引き寄せる。

引き寄せられて、上条の耳が美琴の唇へと近づいていた。




「ねぇ…―――」

「…ッ!」



空いた心の寂しさの隙間は、まだ満たされてないのだから。







―――…お願い…






「……会えなかった分、一緒に居させてよ…―――」





―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
――――――――――☆

お久しぶりです。
6レスほど投下しました。

長い間来ず、お騒がせしました。すみませんでした

先日は投下途中で寝落ちしました
投下してる時の睡魔は異常
なんでだろうか…

レスありがとうござます
やっぱり読んでくださっている方がいると思うとモチベーションもあがりますね
完結できるようにゆっくりがんばります
コミックス派なんで超電磁砲が気になって気になって仕方ない毎日です。

では。



>>314
>>315
ありがとうござました。htmlスレで確認してきました
大丈夫なようで安心しました

htmlまであと4日

                                        ト、     ,イ  /:.:.:.:.:./,..ィ
                                        |:.:.\/{.イ/ |/:.:.:.:.:.:./:..厶..ァ<_ノ
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                              0       `7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄/
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          , ': : : : : : : : : : : : : : :\ : :ヽ : : :、   o     く    i州  〈:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.<_

           /: : : : :(b/ : : : : : : : : : i: : : !㍉: :ハ             ヽ___       }.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|\{ ̄
            ,': : : : :c(/: : : /⌒メ、/: : :} : :├-ミ: : :\            (ー¨⊃   レレリ\{\{\_
          / : : : ℃/: : : /:./j/:/!: : /1 :ム、 j: : : : `≧=-      `ヒ _ ィヘ/     / マ}
     __彡イ /: : : :/ : : /,.ィ≦=ミ }/ j〃气v : : : ミ、                /       _   `ー - 、
        }/ : : : 小: :从《 .,ィc,     fぅ Y^i: : い}              く  >─<     `    ヽ
        人ノ:乂 }: :人{   辻リ      ヒリ, ib{ : r‐、     。       ≠´、     \         }
     ー=彡'7: : : : :i:./∂、、、‘ー'、、、、、` 、、¨´、 ,人;ノし/^/¨ヽ             /        ヽ
       {r‐-、(`¨`ヽ人`       _       人:i¨`  Lノ ノし'〉           {          ’,
      (⌒ヽ_つ¨  !: : :丁ヘ   ( ¨¨´〕/Ⅳ:ハ   ‘ー' , ′         、          ,
     〈 こ__つ  j7 :/ |: :Ⅳ≧=- ̄-≪}: | .人__   /、            、           i
       \     /{ノ-亠人, `ー‐x-'¨ ∨ ̄`∧   乂0)            ∨           |   i
          (`ー┬  「`、 〈   \/⌒'Y^Y´ ̄)ノ (\     )ヽ            、           ’,   |
       (}\ }ー‐,!ノノ !  〕  人_八 {_  \`¨¨¨´  \_          |\       丶  |
        i. `¨¨¨´ /   ∟ィ{__,//   \__}  _,,ィ≧ァ‐…- ミ `ヽ       |  ヽ          、 !
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html化まであと3日

          |      ハ }       \   r‐_'_/|. \_≧_  ′       \!l \   ',, /     !
            ', リ    Ⅵヘ.       \└'「   i         `¨   、 _   _ノ1   }   y′    |
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          \__/   ', }       `   |                  |   i   { .i      |
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                 /   \  __  ー‐匕    \                   /   |   _  i
                     /     `ー   ̄ 7ニ_> __)                  {   /  {_)  |
                {               / ̄  ,,≪、メ ____            ', /{    _   |
                    ヽ          /=♯孑'╋─┼`ー―‐┤            ∨ ヽ   (_)   {
                 {\          /-╋─┼\‐╋ー┼‐╋L _          入     __  ト、
                 人::::\      /―┼─╋─≒─‐╋‐┼‐/          / /\   (__} /  `ー
             .≠ヲ‐╋}┼`::一 ´::\ー╋─┼─╋\-┼‐╋/           / /{  `ー┬ ′
                く/―┼|ー╋─┼─╋' ,.┼─╋─┼/1╋―,′          { /{\     }
               {┼ー╋|─┼─╋─┼-',╋─┼ー/\ ii┼ー/             ! .{ i   \  ,′/
                  \ー┼|─╋─┼─╋─{┼―∠≦彡' {{:::/           ∨ ‘、   >'´
                 ` 、i─┼─╋_ -‐‐…≒::/       iゞ″               〕ー<
                  L 土才彡´     ∨        }                  ( /
                      |           |}      ,'                   {        //
                          ,         |       /                i          ///
                         ’,          |    ,                 |      ////i
                          '          !    '                      |      /////|
                         ヘ      |  /                   |     //////|

すみませんでした(´・Д・)


☆★……―――――――






「……はぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜」


上条は部屋で一人、長い長い長いため息をついていた。
少し遠くから聞こえる水音が耳の奥まで届いてくる。


「ばかやろう…」


身体を洗い始めたのか、さっきまでのシャワーの音がピタリと止まる。
部屋の静けさに、ドキッとした。
自分が一人、部屋のベットで腰を掛けているだけ。
そんな状況では、嫌でも小さな音を拾ってくる。


「ん、ちょっと待て」


これでは、自分からわざわざ聞き耳を立てているみたいではないか。




———…ッ!




浴室の音がここからよく聞こえると言うことは、もしかするとこっちの音も
向こうに伝わっているのかも知れない。


わざと作り出したかのような、この静けさも、美琴は感じているのかも知れない。

上条はバタバタと慌ててベットから降りると、テレビのリモコン探した。

テーブルの下に逃げ込んでいたリモコンを手に取った瞬間にスイッチを入れる。
音量のボタンを続けて押して、いつもより少しばかり音量をあげた。








「なに考えてんだよ…はぁ〜」


美琴のいる浴室のことばかり考えてる自分に、
また、ため息をつく。



———煩悩退散。煩悩退散っと…



頭の上を手のひらでサッサとはたくと、テレビのチャンネルを
ポチポチと適当にまわした。
つけたテレビに目を向けては見たものの、どの番組もまったく頭に入ってこない。




———『会えなかった分…一緒に居させてよ』———




美琴がつぶやいた言葉が頭の中で何度もこだましている。
あの時は、“わかった”とそう言うだけで精一杯だった。




上条のその返事を聞いて、美琴は安心したような柔らかな表情に変わっていた。

こう言っては何だが、幸せそうな…そう例えたくなるような笑みだった。







二人は隣に座って、会えない間の話(ほとんど美琴から上条への質問攻めだったが)
をして、お腹が空いてきたなーというころに美琴が夕食を用意した。


持ってきたスーパーの袋には、今日の夕食の食材も用意されていたことに
上条はすっかりしてやられたと思った。


美琴は最初から帰るつもりなどなかったのだ。




夕食の間も、美琴はいつもと変わらない様子だった。
美琴が夕食の片付けをしている間に上条がお風呂をすまし、
上条が上がったあとに続いて美琴が浴室に向かった。


「じゃあ、私もお風呂借りるわね」


とたんに上条の表情がなんともいえないものに変わる。

ゴクリと息を飲み込んで、そのまま立ちつくしてしまった。




美琴が浴室の扉を閉める音を確認したあとで、
自分に言い聞かすようにつぶやいた。




「よけいなことを考えるな。上条当麻」








よくよく考えてみれば、美琴が一晩泊まるというのは初めてだった。
冷静に今の現状を考えると、頭を抱えるしかない。




「さっき、やっと解決した……ばっかりだっていうのに…
 この状況はやっぱりおかしいって…はぁ〜」


テレビからバラエティ番組の盛り上がった笑い声が響く。
音量を上げたせいか、その音は少々耳ざわりに感じた。


「うん。今日はとっとと寝る。そうだ!もうすぐに寝ちまえば
 気にすることはなんもねえはず…!!よし、これで変なことには…ーーーー」


「なにブツブツ言ってんのよ?」


「ーーーーーッ!!!!!」


座り込み、頭を抱えた上条を覗き込むようにして
お風呂あがりの美琴が声をかけてきた。


「テレビの音、大きすぎない?下げるわよ」


片手で、濡れた髪をタオルでわしゃわしゃとしながら
上条のそばにあったリモコンをひろいあげる。


テレビの音量のせいか、美琴が浴室から出てきたことに全く気がつかなかった。
上条は驚いたままの顔で美琴の方へ向き直る。










「なんつー顔してんのよ、アンタ」


「い、いつの間に…」


美琴は何の気もなく、上条の隣にストンと腰をおろした。
自分が使っているシャンプーとは違う、甘い香りがふわりと鼻を刺激する。
その香りに、静かに胸が高鳴った。




じわりと伝わる湿った体温。
肩が触れるか、触れないかくらいの近さで美琴は上条の方を向いた。


そうされては、上条も美琴から視線を外すわけにはいかなかった。


「言っとくけど、ドライヤーの場所聞きたくって何度もアンタのこと呼んだわよ」


不機嫌そうに言いながら、濡れた毛先を両手を使ってタオルで拭き取っている。
美琴は毛先を手にとって、髪の毛の様子を何度か伺っていた。


そんな、美琴の姿から目を離せなくて…








「あーわりぃ…ぜんぜん聞こえてなかった」


どこに向けたかはっきりしない、宙に浮いたような声で上条は答えた。


見てはいけないと、心のどこかでもう一人の自分が必死に視線を逸らそうとしているが
…どうにもうまくいかない。




まだ、温もりを残した美琴の肌はほんのり赤みを帯びていて、
乾ききらない短めの髪が首筋をなぞるようにピタリと張り付いた。


しっとりと、なんて例える言葉を頭に思い浮かべると…
上条の目に映る美琴の姿が、ほんの少し性的な意味合いを増した。




「…そういや…ドライヤー…無かったかも」




目の中でぐるぐると渦が巻いているような、そんな気分だった。



とりあえずここまで


やっとパソコンからできましたよ



二期おめでとう!!!!!11

またかみことがたくさん投下される日々がきますように

また来ます
こんどはそんな間を空けないはず




何度も申し上げておりますが、このスレでは、エロないです8888

|・ω・) ダレモイナイ...
|⊂ バルタン スルナラ | イマノウチ...

フォッフォッフォッ
(V) ∧∧(V)
ヽ(・ω・)ノ
/ /
ノ ̄ゝ

フォッフォッフォッフォッフォッ
(V) ∧∧(V)
ヽ( )ノ
/ /
.....ノ ̄ゝ

お久しぶりです。
ぼちぼち投下しようと思います。
22時ごろ~

いよいよ4月で超電磁砲S楽しみすぎて
鼻血でそうです
うおおおおはやくみたいいいいいい
ううあああぁぁぁ美琴さああああん




「ふぅん…髪痛むかなぁー…ま、今日くらいいいけど」



ーーーこのままじゃ、何か…まずい…



上条は右手で自分の頬をぺちぺちと叩く。

一度考えてしまったことをそんなことで
はねのけることは出来なくて。
とにかく、なんとかして自分の気を紛らわそうと、
こんなことを口にした。




ーーー…口にしてしまった。




「髪拭いてやるよ!」

「え!?」

「いや、ドライヤーないかわりに…
タオルでわしゃわしゃーっと…あれ…」


上条当麻、自分で言っておきながらこの言葉を後悔した。










ーーー待て。これは…余計に状況が…悪化したのでは……



よくない方へ向かった現状を回避しようとしたはずだったのに…
これは一層まずい方向に向かってしまったのでは無いか…そんな気がして、嫌な汗が背中をつたっていった。

何もない、さりげない一言であったのは間違いないだろう。

ただ、言葉の内容がそれとなく美琴の身体に触れるものであることが妙な空気を生み出してしまったのだ。



「あ、いや…これには、べつにふかーーい意味は無く…て、ですね…えーっと…」








もごもごと口の中にためるようにしながら上条は言葉を濁した。

言い直そうとも思ったが、言えば言うほど、見せないようにしていた下心とやらが前に押し出されてくる。


ーーーし、下心なんて!もともと!ありませんが!!




頭を左右に振って、違う違う!と誰ともない自分に言い訳をする。


上条の慌てた様子なんて、さっぱり知らずな様子で美琴は先ほどよりもさらに耳の赤みが増していた。


静かに、鼓動が早くなる。


「…いいけど…むちゃくちゃにしないでよね…」




「へっ」


上条は頭を抱えたまま、無意識に間抜けな声をぽつんとこぼしていた。







上条が驚いている間に、美琴はすっと背中を向けて座り直した。

正座をぺたりとくずし、ゆるりとリラックスした座り方なのに
美琴の背中は緊張からか、少し張っているように見える。


なぜだか、小さく見えるその背中。




ーーー…こう、両手ひろげたら…
包めてしまえそうな…そんな感じ…


上条は自分の手と、美琴の後ろ姿を交互に見やる。



ーーーこれが…世に言う…


美琴の背中がなにか言いたげに、上条の前にたたずんでいる。



ーーー抱きしめたいという衝動なのでしょうかッ!!!








ドキドキと高鳴る音が美琴の背中に
その手を伸ばすようにと上条を急かしているようだった。



ーーーだ、だめだ。ここで抱きしめてどうなる?
お風呂あがり。あたたまった身体に触れて…
…お互い変な気分…って!!おいおいおーーい!
そんなこと考えたらそんな気分になっちまうから!!
え!? なにこの悪循環!!



背を向けた美琴の後ろで、上条は自分の胸に突っ込みを入れたり、
頭を抱えて、また首を左右に振りみだしたり、
奇怪な動きを繰り返していた。



「もう!なにごそごそしてんのよ!
…す、するっていったのアンタじゃない。
このままほっとかれるの恥ずかしいんだけど?」

「あ、は…はい…」


振り返って肩口からのぞく美琴の視線にふいに我にかえると、
上条は小さな返事をして美琴が肩にかけていたタオルを手にとった。


ここまで´д` ;
投下しました。
こんなのに待ってくださってありがとうございます

いよいよ美琴さんが!動き出す4月で!
気持ちが高ぶりまくってます!
リアルタイムで見れないのが辛すぎるが楽しみだ

今後もぼちぼち投下していきます






「で、では失礼いたしまして…」


余計なことを考えぬようにと上条は手元を見ないように
まっすぐ壁を見つめて、美琴から目を逸らした。
不確かな手元で美琴の濡れた髪をタオルごとわしゃっと掴む。

「うっ」

手にじわりと広がった湿りに、思わず力がこもってしまった。

「ん!ちょっと…!」

その荒っぽい動作に美琴が不機嫌まじりに声をあげた。

「はいはい!わかってるよ!めちゃくちゃになんて
しませんから!ほら!」

上条は半ば投げやりにそう言って、今度は美琴の頭に
タオルをかけると上から包むようにぽんっと、
優しく両手を重ねた。


「これなら文句あるまい!!」

「っ!!」

タオル越しにつたわる上条の手の感触に
美琴は頬を紅く染める。



ーーー…こいつの手…大っきい…


上条は手の重みでゆっくり美琴の頭の形をたどっていく。

「……そんなんじゃ…乾かないわよ…」

「俺だってこれでも震えるほど緊張してんだよ!
慣れるまでちょっと待てって」

「自分から言い出したくせに…ばかじゃないの…」

「ほっとけ…」


なんてことないやり取りが、この空間を柔らかく包んでいく。




ーーーなんで、こんなに嬉しくなるんだろう…



体温がほんの少し、上昇した。
鼓動が身体の中で大きな音を立て始めている。

ドキドキと鳴るその音が、部屋に響いてしまいそうで…


ーーーこいつに…聞こえちゃうかも…




そして、聞こえないようにと…
美琴はほんの少しだけ身体を小さく丸めた。








香るシャンプーの匂いとお風呂あがりの温かな空気が
ゆれ動くたびに上条の身体を鼻から刺激していた。

気を緩めてしまっては、この空気に飲まれてしまいそうだった。

上条はできるだけ、美琴を見ないようにしながら、
機会的に「髪に残る雫をタオルで乾かす」その動作に集中する。


ぎこちない動作だったのもはじめだけで、自分なりに一定のリズムができると、
時折上手い具合に力を込めて髪に残るわずかな水分を拭き取っていった。

「んっ」


上条の手の動きに合わせて、頭の位置を微妙に変えながら
美琴はすっかりその身を委ねていた。

自分の頭に触れている上条の手が心地よくて、美琴は目を閉じる。


ーーーきもちいい…



頭を撫でられているようなその感覚に、彼らしい優しさを感じた。

心がとても満たされた。







美琴はふにゃりと顔をほころばせ、頭の重みを
僅かばかり後ろへと寄せた。


頭の重みがふいに増したものだから、
上条は思わず視線を落としてしまう。




「ーーー…きもちいい、すごく」



「お、おい…」


ーーーあったかい気持ちになる


また美琴の頭の重みが増したかと思うと、そのまま…ーーー

ぽふっと、美琴の身体は上条の胸元へと落ちた。




ーーーーーーッ!!!!



とても幸せそうな表情の美琴とは裏腹に、
上条の手の動きは美琴の頭があった位置でピタリと止まって、
身体中から妙な汗が一気に吹き出す…というこの状況。







ーーーーこ、これ……!!!??


美琴から距離をとるように、上条はタオル片手に
そっと両手広げる。

態と外していた視線はついに美琴の瞳と交えてしまった。
お風呂あがりのせいか?少し赤らんだ頬に潤んだ瞳が
上条を捕らえている。


そして、挑発的ともとれるその表情。


ーーー…余計なこと


ゴクリと、息を飲み込む音がきっと美琴にも聞こえた。

もっと言えば、激しく内側から打ち鳴らしている
この胸の音も美琴に伝わってしまっている。



「……」



そして、考えるつもりは無くとも、この状況でも無理やり入り込んで来る…

よからぬ思考も……



ーーーこ、これは…さらに、…また…さらに、状況悪化?



もたれかかったまま美琴が口を小さくひらいた。

「あのね…ーーー」












いつもながらにお久しぶりです
毎週、超電磁砲Sを震えながらみています
もうこないだの話なんて、いろいろ美琴さんの
気持ち考えると込み上げてくるものがありますね

あ、大分まえですがクッキーの伏線ごちそうさまです
あれだけで上琴分を摂取できる不思議

見てくださっている方、いつもありがとうございます
相変わらず遅くすみません。
出来るだけ早く来れるようにします
来月投下できますように





耳をくすぐるような甘い声で何かを言おうとした
美琴の言葉を待つことなんてできなかった。


ーーーなんで、こんなことすんだよ…


触れた場所が熱くて、熱くて。
そこから、伝染するかのごとく身体中が
痺れるような感覚に襲われる。


この痺れが、感覚を鈍らせる。
正しい判断ができなくなりそうで…

遠くに押しやったはずの考えが、頭の中いっぱいに広がった。






このまま、抱きしめよう。
思い切り、苦しいくらい。

それから、そのあと…ーーー




ーーーどうなったって、知らねえからな…




上条の手が、美琴の身体に触れる。

「……!」

肩口をぎゅっと掴んで、力を込めた。


もっと、もっと自分の方に抱き寄せよう。

強く、強く…


「美琴…」





ーーー………ッ!!!




そのまま抱きしめそうになったが、上条はその手で
美琴の肩を無理やり押し返した。



「きゃ!」


身体を急に前に押し出され、驚いた美琴は思わず声をあげる。
片手を床に着いて、前に倒れる勢いを押し殺さなくてはいけないほど
強い力だったので、少々怒りマークを浮かべた様子で美琴は振り返った。

「なんなのよ!?」

「さあ、さあ、さぁさあっ!!!そろそろ寝るかぁっ!!!」

いくらか間違えたと思うほどの声の大きさに、
上条と共に美琴もぽかんと口を開けた。






「~~~ッ」

口角がぐいっとあがり、引きつったような笑みの上条の顔からは、
いくらか羞恥の色がうかがえた。
そのまま勢いよく立ち上がると、いつの間にか
少し先に転がっていたリモコンを拾い上げ、テレビも消した。

「ここのベッドで寝てくれ!!好きなように使ってくれてかまわん!」

「え?」

上条が美琴を残して、部屋をでていこうとするものだから首を傾げた。

「どこいくの?」

「いや、そのー…お風呂場で寝る術は心得ているので。
う!な、なんだよその目は…!!
さ、さすがに一緒に寝るのはダメだからな!!」

「やだ。そばにいて、ここに居てよ」

「な、無理だって…」


あとちょっと、3つほど投下予定
とりあえずここまで。

また夜にでも!!
夜来なかったら、明日

フレンダ戦もう何度みたことか…
美琴さんの脚エロい
スクショがたまる
ポニーテール可愛すぎませんか
アニメの美琴さんのポニーテール可愛すぎる




美琴は座ったままの体勢で、手を伸ばし
上条のズボンのスウェットを掴んだ。

ぎゅっと。

離さない、その意思を強く示して。



「…ッ、いい加減にしろって!!分かれよ!
俺がどんな思いしてんのか分かってんのか!!」

焦りを隠そうとした余裕の無い必死な声が
思わず口調をキツくしていた。
荒げた声を出した自分が情けないと、
ふいに冷静さを取り戻した上条は肩を落とす。

「…あ、あのな美琴…」

仕切り直し、と言わんばんかりに
柔らかい口調で上条は美琴に話しかけた。
しかし、美琴はなんてことない、気にもとめていない様子で、
上条の言葉を遮るように言葉を放った。


「会えなかった分って言ったじゃない」

「う…っ」

「会えなかった分、一緒に居てくれるって言ったでしょ」

言った、確かに。
返事をした…けど…






「まだ、足りてないと思うんだけど」

「…はぁ」




ーーー……『一緒に居て』




もう、その言葉の意味を深く考えるのはやめた。

きっと、それ以上の意味なんてない。

ただ、ここに居ること…

手を伸ばせば、いつでも触れられること…

名前を呼べば、確かに返事を返してくれること…

少しでも不安になれば、
すぐにそれを確かめられる距離にいる。


それが、美琴にとっても、上条にとっても、




今とても大切なことなのだ。


ーーーもう、これは……仕方ねえ、よな…









「よし!!美琴が寝るまでは、ここに居る。それでどうだ?」

寝るまでという条件つきだったが、
それでも上条がそばにいてくれることに、
美琴は納得した様子でスウェットから手を離す。


「私が寝た後は、どうするのよ?」

美琴の質問にもうため息もでない、
上条は腕を組んで天井を見上げた。

「ん~~~~………時と、場合による…」




「ふ~ん…わかった。でも、私の希望は伝えたわよ」

美琴が自らベッドに入ると肩口まで布団をかぶって、
彼がどこかにいってしまわぬようにと
監視するかのごとく上条を見つめた。







希望って、何だよ…と、少々苦い笑みを浮かべながら、
上条がベッドわきに腰掛ける。


「美琴、手…出せ」

「…?」

美琴が布団の隙間から手を出すと、その手に上条の手が重なる。

「っ!」

驚いて一瞬、呼吸が止まった。

美琴の手を包むように上条の指が折り曲げられ、
少し強めにぎゅっと力が込められた。

美琴はまじまじと上条の顔を覗きこんだ。
上条は空いた片手を使って口元を拭う動作で、
顔を隠そうとしている。



頬から耳まで隠しきれない赤が、上条の顔を染めていた。


「…おまけ」

「……ありがと」


なんとも言えない心地よい胸の鼓動に笑みがこぼれ、
美琴はその手をぎゅっと握り返していた。



はい、おわり。





みたいな雰囲気ですね!
ここで終わっても大丈夫じゃねーの?とか悪い考えを起こした
スレタイ回収まだですからね、続きます
2年近くとかwwwwww
新境地開拓しよwwwwww的なノリで始めて、
途中から構成無視で進めて、
終着点もないままノリでいままできた。
ここまで続けてるとは思わなかったさすがに

今回の投下早かった!と我ながら褒めたい
あ、次もはやく来れたらいいなとは思ってます


本当にいけないこととは思ってるんだけどな
美琴さんの足とお尻は毎度たまらなく拝ませてもらっている
鬱展開なのに…美琴さんつらいのにな…
変なこと考えてごめん


いつもレスありがとうございます
ずっときてくださってる方も、
最近見つけてくれた方も、
かなり遅いのに読んでくださってありがとうございます




カーテンの隙間から、月明かりが入り込み、
外の灯と混じった光を壁や天井に貼り付けていた。

上条の耳の奥に静かな呼吸の音が小さく触れ、
暗がりに慣れたその瞳には少女の寝顔をそっと映していた。

安心しきったその表情は、まるで幼い子どもみたいだった。
いや、まだ幼さの残る年齢であるのだか相応のことなのだろうか。

もう何も気を張ることなく美琴の寝顔を見つめてだけで、
ゆるやかな時の流れに別の世界に誘われていくようだ。


…なんて我ながら乙女的な発想を
ぼんやり頭に思い浮かべてみたりした。


ーーー…美琴


心の中で、愛しい名前を呼ぶ。

口元がほころぶその表情からも
上条の気持ちの温かさが感じられた。




ーーー美琴




その時、

「!?」

重ねた美琴の手に違和感を覚え
全神経が一瞬でそこへ集中する。

「……っ」

力の抜けたような先ほどの頬の緩みはどこへ消えたか、
上条は口をつぐんで息を飲んだ。

ドクドクと心臓は脈打つ速さを増していた。
緊張の面持ちで、美琴の様子をうかがう…
手に感じるのはわずかばかりに重くなったような感覚。

より一層、上条の感覚が研ぎ澄まされた。




ふいに美琴の手から力が抜け、上条の手からぽとりと離れて
シーツの上にころんっと転がった。

穏やかな呼吸と表情はそのままに、
美琴はさらに深い夢の中へと落ちたようだ。


(……これは、そう簡単に起きそうにないか…)

ここを離れる時がきたと、知らされているようだった。



少し寂しい。



そう感じてしまっている自分に気がついて、
小さくため息をついた。



(美琴が起きるのを期待してたのかよ…はぁ~)




『美琴が寝るまで』と自分で出した条件なのに、
ちょっとばかり後悔している自分が情けない。

美琴が寝たらここを離れると決めていた。


なのに、ここを動けない。







(今度は寂しいとか悲しいとかそんな顔…させずに済んだな)


美琴の安心したような寝顔に上条もほっとした。
それで、自分が寂しい顔をしているのだから妙なものだ。

(なにやってんだか…さて、)


声には出さないで口のカタチだけをつくって
美琴に問いかける。


『美琴…寝たか?俺あっちで寝るからな…』



起こさないようにと、上条がそっと立ち上がろうと腰をあげる。







それとほぼ同時、タイミングを図ったかのように
美琴の体がもぞりと動いた。




「んん~~~」

「!!!!」

上条はその場で動きを止める。息を飲んで、
美琴の気配をうかがった。



また静かに呼吸する様子がうかがえて、
寝返りをうっただけでちゃんと夢の中にいるようだと
上条はほっと胸を撫で下ろす。

(え……)


寝返りをうった美琴は上条に対して背中を向けて、
自分に都合の良い解釈かもしれないが…
ベットの半分には、まるで誰かを待つようにあけられたスペース。





ーーー……か、考えすぎでしょうか?





間が空きましたが投下しました
変に止まっていてすみません

今月中にまた投下します

やっと終わりまでまとまりました。
書き足し、修正して
8月完結目指す!





ーーー……ええっと、誰かとは、ここには俺しか居ないから、
恐らくは俺が横にすっぽり入っちゃうくらいのスペースが空いているというわけで…

今からその隙間に入ることは容易いわけで…えーーーっと、
美琴が完全熟睡で起きませんからって何かをするつもりは…

うん、無い。絶対無い。無論無い。もちろん無い。

いや、ほんとに。一切無い。

だから、その、美琴の隣で寝たってなんの問題無いわけで。


やましい気持ちはありませんから。

美琴も俺と一緒に寝たいとご所望していたわけだから、
そ、そそそこも問題ないけどな…!!!


でも、しかし、うん、けどな、やっぱりな


そうだよ…だからと言ってな…!



…………ーーーーー


あ、#から後打つの忘れてた。

とりちがうけど、いつもの人です




自分の身体に沿うように美琴の身体がぴたりとくっついて、
さらに上条の胸元におでこがコツンとぶつかった。

「~~~っ!!?」

身動き一つとれず、上条の身体からはじわりじわりと
汗がにじみ出てくる。


ーーーこれはどうしようもないだろ。なにもしてない。
俺は一切手を…出して…な、ないぞ


上条の胸元で美琴はそのまま首を小さく振った。

「んっ」



頭から足の指先まで力がこもったかと思うと、
猫が伸びをするかのように美琴は少し体をよじる。
まるで擦り寄っていくみたいに上条の身体をぐいぐいと押していった。

弓なりにそって突き出したお腹も上条の身体に
ぺたりとくっついて、さらに二人の身体が隙間を無くして密着した。



「!?」

またもや、上条の身体からは滝のように汗が流れでている。
首筋をつたった汗がいやな感触を肌に残していた。


汗のべとつきを感じる。
どうしようもない、心臓の音。









ゴクリと大きく喉が鳴る。

鼻で深呼吸をした。
思いっきり息を吸い込むと、膨らんだ肺が体を押し上げて、
美琴の身体を小さく押した。

「っ!」

美琴を起こしてしまいそうで、今度はうまく息が吐き出せない。

苦しいけれど、少しずつ息を吐き出していく。


「っ…はぁ…」



肺に溜め込んだ空気を出し切って、胸の苦しさは
いくらかマシになったような気がした。

と、言うよりは全身どこかしらと触れた美琴から
伝わるぬくもりが気になって、自分の身体の苦しさなんて
もう正直なところよく分からなくなっている。



ーーー…熱い…



触れた箇所が、熱い。



思考が、ゆっくりと

熱に侵される。




行き場の無い手が、宙にあげられた。

触れないように…と、した動作ではない。


ここまでされて、ここまでして。

もう、我慢なんかする必要が無いように思えてきた。


ーーー………ちゃんと伝えれば



その手はついに、目的を持って、はっきりと。




ーーー……いや、ダメだ



ちゃんと…美琴の気持ち確かめて…から…
そしたら、……ーーー



……なぁ………美琴ーーーーー







「………ねぇ、」


上条の胸元に隠れていた美琴の顔がひょっこりあらわれて、
ばっちり目が合ってしまった。


美琴の目が、ぱちりと開いている。



「………」


ーーーあれ


「…ね…起きてる?」



ーーー起きッ!!!!??



上条は慌てて手をおろし隠すように布団に潜り込ませた。


ーーーー起きてるぅぅ!??







お久しぶりです
読んでくださってる方ありがとうございます。
長いこと場所お借りして、お世話になってます。
8月無理でした!



とりあえず、今日はここまで。

はやかったら、明日。
だめでしたら来週中にぼちぼち投下していきます。

では




ここで寝てる言い訳とか、今しがた上げていた
右手の行方の言い訳とか…!

頭の中を一瞬でぐるぐるまわった言葉たちは
どれもこれも声に出すには不十分で
うまく言葉にできそうに無かった。



「すまん!その…ーーー」

「なに謝ってんのよ?そばに居てって言ったじゃない」

「…!?」

さらっと、美琴は言ってのけた。
ぴったり密着中のこの状況のことなど
全く気にも止めていない様子で。





…ばかーーーー



ーーーこいつ…何でこの状況で平気な顔してんだ?
……って、顔してる。私の気も知らないくせに



美琴は上条の表情を冷静に分析していた。

今こうしてくっついているのは寝ぼけてたとか…
無意識になんてそんな偶然の出来事ではなくて、
これはハッキリと自分の意識をもって、
意味をもって行動したことだ。



この前は途中で止まって音沙汰なくすみません
今日は仕事終えての19時ぐらいにきます


美琴さんにムラムラする
あー





ーーー最初は寝たふりもバレちゃうんじゃないかって、ドキドキしたわよ


不安にもなった。


ーーーアンタがまた




それ以上に…求めようとした時に

ちゃんと、
自分の気持ち言えるか分からなかったし…



でも、その不安以上にーーー



美琴の手がほんの少しの隙間をつくってしわになっている
上条のズボンのスウェットを小さく掴む。







予想外の場所に触れてきた美琴の手に思わず
上条の身体がピクリと動いた。

「うっ」

太ももの少し上あたり、そんなところに手を置かれては気が気でない。

「み、美琴…」

アンタがそばに居てくれることが

嬉しくて、安心できて

あったかくて……




思い浮かんでくる言葉がひとつひとつ積み重なって
じわじわと胸が熱くなる。





ああ…知ってる…この気持ちーーー


今思い出したその感覚をもっと
確かなものにしたくなってしまった。

また、この状況で…と、彼に拒まれてしまいそうだと思ったが、
美琴は悩む仕草も見せずに言った。

「アンタに…してもらいたいことがあるの…」


「はい?…ちょ、え?……」


ーーーそれってどうゆう…!?

その言葉の意味をどうとらえるべきなのか、
すぐにイケナイ考えを起こすこの思考回路。

妙な期待感に上条の口もとがゆるんでいた。






ほんの僅かに身体をよじらせ、上条の方へと顔を向ける。
思った以上に近い距離にドキッと二人の胸が音を立てた。


「アンタの手、あったかくて安心するのよ…さっき、髪乾かす時に
頭撫でてくれたでしょ?あの時ね、よく分からないけど…なんかこう、
ぽかぽかするっていうか…それがすごく、気持ちいいって…思って」


アンタのぬくもりで心が満たされていく、あの感覚をもう一度。


「だから、そのーーー」

美琴の手が何かを探し求めるように布団の中をもぞもぞと動いたかと思うと、
その手がそっと上条の手に重なった。

ぎゅっとつかみ上げて、布団に潜んでいた上条の手を
自分の頬のところまで近づける。




「ーーーまた撫でてほしいんだけど…」



今日は4レスで。
明日か土曜日あたりの休みで続き投下予定で
9月には終了出来るように投下速度上げるよう努めます。

では





…お願い、と。

そう言いたげに唇が少しだけひらいて、
声にならずに言葉が消える。


「……」
「……」

頬についた彼の手のひらの、
その重みに向かって美琴はゆっくりと頭を傾け
そっと唇を近づけた。



暗がりで、その表情なんてわからないけれど熱くなった頬を染めて、


自分に対して一生懸命なその仕草が、


美琴の真っ直ぐな気持ちが、


確かに、


ーーー心を満たしていく






美琴の唇から離れていくように上条の手が動いていく。



「…これでいいか」


上条は悩みながらも腕をまわして、その手を美琴の頭へと運んだ。

「……うん………でも、その体勢やりにくくない?」

「…そ、そうか?」

「こうすれば…いいんじゃない…ほら」


美琴はそう言って、もぞもぞと何やら体勢を変えて
上条の腕や手の位置を自分の思うところにもっていけたようで、
満足そうに瞳を閉じた。


ーーーまた、無心で居続けなければならいのかっ!


結局、自分の胸元に寄せて美琴を抱きしめるようなかたちになってしまった。


2レスで
おやすみ


自分で書いてて上条さんすげえなって思ってる


こんなんムラムラするだろ







少しだけ、気休めのように腰を引いて
上条は右手をそっと美琴の頭へと
余裕ない硬さを残したままの動きで運ばせた。

美琴も目を閉じ、神経を集中させて上条の手の動きを追う。


タオルドライの効果があったのか、
美琴の髪は先ほどよりも乾いていて
タオル越しに触れた時とはまた違う。

さらさらと流れ、ふわふわと柔らかな髪の感触に
上条の手も求めるように触れていた。


美琴の頭のかたちをなぞるようにゆっくりと、
その手が何度も触れてゆく。

「きもちいい…すごく……」

ふにゃっと、甘えた笑顔がのぞいて、
本当に例えようもないような…あたたかい気持ちに包まれた。






「そっか」

美琴が浮かべる柔らかなその笑みが単純に嬉しかった。

自分の手が美琴の幸せをつくりだしているのかも知れない
…なんて、大袈裟に考えてみたりもした。



ーーーなにをくさいこと考えてんだか…

知らないうちに、上条からは柔らかい笑顔がこぼれて
美琴の頭を撫でる手も楽々とし、慣れはじめてきていた。


美琴の髪は上条の指のあいだをするりと抜けて、
上条は時折、髪を梳くように手を運ばせる。

「っ!」

ふいに、上条の手が首筋に触れ美琴はくすぐったさに
思わず身を縮めた。

「あ、わりぃ…」

「ううん、何でもないわよ。…あ、えっと…もう、お終い?」

動きの止まった上条の手に向かって、美琴の瞳が揺れている。




「だいじょーぶですよー。ご安心あれ!
はいっ!撫で撫でしましょうね」

「な!?何よ、その言い方!!」

上条の幼い子に言うようなふざけた反応に
美琴は思わず顔を上げようとした。
けれども、はいはいと、上条に頭を軽くぽんぽんっとされて
上手くなだめられてしまった。

美琴は大人しく元の場所へと静かに頭を置き直したところで
見計らったように、上条の手がまた優しく美琴を撫で始める。


「ん…っ」


その幸せな感覚を一瞬も逃さぬよう
美琴はまたぎゅっと瞳を閉じて、上条の手の動きに集中した。




美琴の頬が彼の大きな手に包まれた。
今度は頬側から上条の手が美琴の髪を梳いていく。


頬に残る上条の手の温もりが、
冷めることなく熱を増していくような感覚に
美琴はゆっくり瞳を開ける。



ーーー何だろ…


目を閉じていたからか、開く瞬間はぼんやり視界が揺らいでいた。


また、知らない感覚がやってきた。



ーーー胸の奥から…じんじんっと痺れていくような…

身体の芯に熱がたまっていくような…





ーーー求めてしまうような



「………もっと触ってほしくなる」





4レスしました。
待ってくださってる方、
レスしてくださった方、
のぞきに来てくださる方
いつもありがとうございます


来れたら今夜


どうしてか、書き足すうちに変な方向に
薄い本の読みすぎでしょうか
今度こそ大きく流れが変わらないよう気をつけます




「!?」




独り言のように美琴はそう言った。

二人しかいないこの静かな空間で、こんなにも近くにいて、
聞こえないふりをするなんて無駄でしかない。


「…あのなぁー今日たぶん何度も言ってるけどな。
そういうこと、こんな状況でいうなよ。意味合い変わってくるだろ…」

上条はため息まじりに言葉を吐いた。
それ以上、なんて言えばよいか分からず、
誤魔化すように口をつぐんだ。

先ほどの美琴の言葉に穏やかになってきたはずの
男の本能の部分が呼び戻されてくる、
そんな気がして落ち着かない。





「意味合いってなによ…アンタもいちいち、
そんなこと言い返さないで察しなさい…ばか」

「……」

「アンタの手があると安心するって…言ったでしょ。
だから、…もっと安心させてほしくなってきたの…」

美琴は仰向けになるように身体を傾けて、
上条の手をつかんで自分のお腹へともってくる。


「ここも」


いくら服の布越しでも、肌の温もりも柔らかさも
嫌という程に伝わってくる。

「……お、おい!!
頭撫でるのとはわけが違うんですけど!?ちょっ…ーーー」


だから、上条だって平静を保つなんてさすがに
もうできそうになくて焦りが口調とともに飛び出してきた。








「嫌なら、ちゃんと嫌っていうわよ。
怖いなら、怖いって言う…何度も言わせないで」


上条は美琴の手を振りほどこうと考えるが、
美琴に導かれるがまま、掴まれたその手を振り払えずにいた。


「この…ほうが、アンタの…あったかいの…わかる、から…」

上条の手をつかんでそのままぎゅっと
自分の身体に押し付けるように近づけた。


「…、……っ」
「…んっ」


布越しに触れた手の感触に美琴がわずかに声を漏らした。



3レス
明日の寝るまえにまた
できたら来ます

おやすみことうま



その時になって、上条は気づいた。


ーーーあ



美琴の手が小さく震えていて、
目線だって合わせられずにいることに。




また、よぎる。
無理やり触れてしまったあの時の
悲しい表情に、震えそうな声。


ーーー美琴は自分の気持ちが言えなくて
ちゃんと伝えられなかったせいで
俺に悲しい顔をさせたのを気にしてた…



美琴の気持ちを確かめなかった俺が悪いのに




ーーー俺だって、もう、美琴を
悲しませるようなことしたくないんだよ




上条は指先をしまうように手を握り締める。





「え…」

拒むような上条の行動に美琴は悲しげな声を漏らす。
何もかも音が消えたその瞬間、
上条は一呼吸おいて美琴に言った。


「無理してんじゃねえか…」

「…してないわよ」

「…なんつーか、さっきから…様子がおかしいというか…
俺には、美琴が無理してるように見えるんだけど」


「ち、違う!また何も言わなくてアンタに
悲しい顔させたく…ないから」

「それなら、俺だって同じ」

「…あ」

その言葉にはっとさせられた。
美琴が何か言い出そうとする前に、上条が続ける。

「俺だってお前の悲しい顔は見たくない。
俺に気をつかって、無理させて…そうなったら、俺もまた悲しくなる」






暗がりでも分かる。
その声色で浮かべた表情がひどく優しいもので。

心から、


ーーー私のことを思ってくれてる

それが、恥ずかしいほどに伝わってくる。

でも、

「ちがう…の」

「ん?」

聞き取れないくらい、小さく吐き出された言葉を
問い返すように上条は小首をかしげた。


「アンタとその…そうゆうこと、したい…の、その、体とか…
触ってほしいし、触りたいって…私だって、ずっと考えてた」


ーーー夢にでてくるほどに


「前の、時だって…考えてた。
けど、心が追いつかなかった」








ーーーなんて言えばいいのか分からない、でも


「こ、こんなこと恥ずかしいし…おかしいってわかってるわよ
…でも、前みたいに後悔したくないし…」


ーーーお互い気持ちをちゃんと話すことを約束したから


「こっちだって、必死になって…今の自分の気持ちを言ってんのよ。
簡単に言って、アンタを困らせたいわけじゃない」



ーーーアンタなら大丈夫って、そう信じてるから



「だから…今は、その…とにかく!!!
アンタに触ってほしいって…私はそう思ってるのよっ!」


言い切った美琴はううっと今にも泣き出しそうに
顔をゆがませていた。










ーーーああ、そうだった


美琴がさっきから、自分なりに感じたことや思ったことを
なんとか言葉にしてるだけで、本当にそれ以上の言葉の意味は無いのだ。

上条にも、その思いがなんとなく伝わった。




身体を重ねたいとか、もっと先に進みたいとか…
そういう駆け引きのようなものは無しで

今は、単純に

ーーー好きな人の温もりを感じたい


ーーーその優しい温もりを求めたい


ただ、それだけ




それだけでも、いいんだ。






ーーーそれはきっと美琴だけじゃねえよ










「もっと、触っていいか…」


ーーー!? え、俺また何を言って……


無意識に口にしていた自分に気づき、
慌てて訂正しようと上条は続けざまに言葉を重ねた。

「っ!あ、いや、これは…!」


「うん……」


「あ……」


ーーーそうだよ、俺だって美琴と同じだ


空いた片手でそっと服をめくり上げて入口を作り、
美琴は着ている服の下に上条の手をまねき入れた。

服の中で、ぎゅっと閉じられていた上条の指先が
美琴の肌の上でゆっくりと、ひろがった。


「さ、触るからな…」

美琴は小さく頷くと、上条の手は美琴のお腹の上に
手の重みを置いてゆく。


「ふっ、ぁ…」

指先が触れ、手のひらが触れてそっと重ねられたその場所から
美琴の身体に自分の体温を染み込ませているようだ。

「…っ、んっ」

美琴の柔らかさを確かめるようにお腹に手をはりつけたまま、
上条はゆっくりと撫でる行為を繰り返す。




寝る前投下できたらきます!
来なかったら明日!

夕飯食べてくる




「いやなら…怖いなら怖いって言ったらいいからな…っ
…そこは美琴の言うとおり、もう安心していいから…
気持ちを確かめずに先走ったりしない、から…っ」



なんて余裕ぶってみても、呼吸は荒く、
興奮の色は隠せそうにない。

「わかって…る…んっ、アンタのこと、
…ぁっ…信じてる…から」


男としては、やっぱりこの行為の先を考えないわけにはいかなくて。

すごく反応してしまっているわが息子をどうしたものかと気にしつつも、
美琴の純粋な触れてほしいと願う気持ちには誠実に応えるべく、
上条は美琴の肌にただ触れてゆく。

優しく撫でて、それ以上求めないように
何とか自分を落ち着かせてーーー


「……ぁっ…もっと」

求める声に、
どうしようもなく心臓が大きく鳴る。
ドクドク脈打つ体は誤魔化せない。


「お、おう…こんな感じか?」

お腹あたりを表面的に撫でながらも、
時折柔らかさをたしかめるように手のひらからぎゅっと力をこめたり、
小さく指でつまんだり、幾度も触れた。





「っ…、ん…んっ」

上条を導いていた美琴の手はいつの間にか力なく外れていてた。

「…はぁ、その…なんだ、俺だってお前に触れたいって
思ってた……美琴のその声だって、想像した」

撫でていると、さらさらとした美琴の肌と
触れ合うことが気持ちよくて、
そこから伝わる体温が互いの熱を上げてゆく。

「はっ…ん、ぁ」

触れた美琴のお腹が不規則に上下して、
呼吸の乱れが上条の手にも伝わってくる。

「今さらもう言葉濁しても仕方ねえけど、
上条さんは美琴さんでやらしいこと考えまくってたというわけです…」

美琴が苦しげに息を大きく吸い込むと胸元が膨らみ、腹部がへこむ。

「美琴に触れたかった…ーーー」

その呼吸の乱れに合わせるように上条の手がだんだん
上へ上へと撫でる位置を微妙に変えていく。

遠慮がちに指先を少し伸ばして、その気配をうかがった。
指先の向こうには、柔らかく膨らんだものがある。

もう自分の手は美琴の心臓の音もとらえている。










ーーーあ、あれ?

上条はふと今の状況を確認する。
自分の、というよりは美琴の。

ーーーこれって…

その答えに思い当たったとたんに、
またさらに呼吸がうまくできなくて、
冷静で居られるわけなくて……


「はぁ…はぁっ…美琴?」

「んっ?」

呼びかけに美琴が上条の方へ瞳を向けた。



ーーーこ、これは……し、下着つけてねえんだよ…なぁ……



美琴の胸元を覆っているであろう下着の気配がない。


「な…っ……に?」

美琴が問い返すとともに、
ほんの少しだけ仰向けになっていた体を上条の方へと傾ける。

その動きで、少しずつ胸元に近づいていた上条の指先に
美琴の胸の小さな膨らみがあたってしまった。



今日は全部で9レスでおやすみなさい





「んっ!」

ふいの刺激に美琴の身体が思わず、びくりと大きく跳ねた。

「う、あ、美琴…大丈夫か…」

「だ、大丈夫…ちょっとびっくりしただけよ
…それより、えっと…」

「あ、ああ。こ、ここはさすがにな?まずかったよな…」


美琴のパジャマから手を引き出そうと、
触れないように上条は手をあげた。

「そ、そんなに大きくないわよっ」

しかし、美琴は慌てて両手で上条の手をその場で抑え込んだ。

「うおっ」

「ひゃ…っ」

ふにゃりと、お腹とは違う柔らかな固まりが
上条の手の中におさまってしまった。

「あ…えーーっと」

迷う仕草はとってつけたようなもので、その手はふにふにと美琴の乳房の感触を確かめていた。




「あ…んっ」

「はぁ…や、柔らかいな……」

左の乳房から、今度は右へとまたその感触を確かめる。


「ふっ…あっ、ん」

「はぁ…はぁーーー」

美琴の甘い声にまた身体が熱くなる。
熱の集中する下半身が美琴の太ももに向かって、
小さく腰を揺らしていた。

「あぁっ」

美琴は身をぎゅっと縮めて、今までとは違う鋭い声をあげた。
上条が美琴の胸の先端に触れたのだ。

指先で転がして、時にきゅっと掴み上げられ
はじめての感覚に美琴の身体は足先までピンっと
身体に力がこめられている。

「あ、んっ…んんっ」

「美琴…気持ちいい?」

興奮して上擦った声で、上条は問いかける。
答える余裕なんか無くて、なんて言葉にしたらいいか分からなくて
美琴はうんうんっと何度か頷いてみせた。






「あ、あのさ…ーーー」

上条の呼びかけに、美琴は濡れた瞳をのぞかせる。
その間も、上条の手は美琴の柔らかな胸を
揉む動きをやめようとはしなかった。


「もう少しだけ、先に…進んでみるか?」

熱い吐息と共に、上条は言った。

美琴には、その意味はよく掴めなかった。


「その、下を…触ってみても…いいでしょうか?」


ーーー…した…?……下って…


「!!」

「あ、いや、嫌ならいいんだ…!
その、俺が触ってみたいって、思った…だけだから」

美琴の体が身構えるように硬くなる。

「…あ、その、なんだ…今日は、さ。
ちょっと、練習だと思って…別に最後までしなくたっていいから…」

「れ、れんしゅう?」




「そう、こんなこと…慌ててしなくったって…
いいんだからさ、俺たちのペースで少しずつ、進めばいいんだしな」

美琴は何か言いたげに口をもごもごと動かして、
なにやら言いづらそうに上条の方を見つめていた。


ーーーさすがに、そこまでは美琴も不安だよな

ふぅっと息を吐き出して、気持ちを切り替えるように
上条は明るい口調で言葉を続けた。


「よし!!じゃあ、今日の練習はここまでー!ってことで…ーーーー」

ここまでにしておこう、そう心に決めたかけた
上条がだったが、いいかけたところで
美琴が上条の服の袖口を小さく掴む。

「美琴…?」

なにかを言おうとしていることが分かったから、
少しだけ待つことにした。


ーーーだって、だってこの感覚…



「あ、その……汚いかも…さっきから、
あの…なんか、えっと…」






それは今朝の感覚と似ていた。
夢を見た後、いつも悩まされていたあの、感覚が確かにある。






「……あそこのところ、ぬるぬるした感じが…
す、する……から…だから…その……」


顔を真っ赤にした美琴が放った言葉に
ごくりと喉を鳴らさずにはいられなかった。
また、どくんっと脈打つように下半身が
熱く固さを帯びてゆくのが分かる。


「………それは余計に触ってみたいんだが」


上条の手がゆっくり下降して、美琴のズボンの中に手を入れた。

「ふぁ…あ、あっ」

上条の手が下腹部の方まで入りこみ、
美琴の下着の上からお腹を撫でていた時のように手を動かした。
美琴の熱くなった秘部の微妙なところに指先があたって、
くすぐったさに美琴は体をよじった。



イッエーイ☆
花の金曜日ーーー!

いつも読んでくださってる方ありがとうございます
レスも感謝です
モチベーション保てたのも皆様のおかげですの

また寝る前に来れたら投下します




ゆっくりと美琴の下着の上から撫でたあと
上条はついにその先に行き先を定める。


「ちょ、直接触るぞ?」

「んっ」

上条は指先で下着のゴムを持ち上げると、
そこから美琴の柔らかい熱くなった秘部へと直接、
人差し指をすぅっと滑らせていった。

「んっ…!あっ、あぁ…っ」

美琴が言ったようにそこはぬるっと、上条の指を包み込む。
異質なものが攻めよる感覚に
美琴は無意識のうちに足を閉じようとした。

しかし、ぎゅうっと上条の手を股の間できつく挟んだところで、
その指はぬるっとした奥へとより密着していく。

「は、はぁ…みこ、と」

上条の指が動くたびに、それに合わせて
美琴の体もぴくっと何度も体が反応を示す。

互いに初めての感触にまた呼吸も不規則になり、
二人の身体を苦しめている。







「う、あ…美琴、やばい」

「ひゃっ、あぁっ」


指を何度かスライドさせると、
自然とその奥まで引き込まれるような感覚があった。

くちゅっとした水音が二人の耳にも届いて、
その恥ずかしい音が余計に気持ちを駆り立てる。

「あ、やっ…ん、んんっ」

ーーーう、あ…こんな熱くなって、ぬるぬるで……
触ってるだけで、俺もめちゃくちゃ気持ちいいんだけど…

上条の指がぐいっと力を込めたのか、
美琴が腰を上げて飲み込もうとしたのか分からない、
その指は美琴の入口の浅いところまで入り込んでいた。

そして、その入口の浅い箇所をくちゅくちゅと
集中的に攻められて、美琴の体の中心から熱が……一気に下降した。

「ーーー~~~ッ!!!」

ビクビクっと、痙攣にも似た震えが美琴を襲う。








「ーーあぁっ」


美琴は耐えきれず、悲鳴にも似た声をあげた。
瞬間、美琴の秘部から溢れ出た愛液が上条の指に絡みつく。

「あ、…なんか、さっきよりぬるぬるが…増した…気が……?」

「う、や……あ、あっ……!?」

体をびくびくと震わせて、何が起こったのか分からない
そんな表情で美琴は上条の腕をきつく掴んでいた。


「……な、なにこれ…」

「た、たぶんだけど、イッたんじゃ…
その気持ちよくてイクという、あれです……」

「え、えぇ…そ、そうなの?」

ーーー気持ちいいのかわからないけど…
もう、我慢できなかった…あの感じ……

「な、なぁ…美琴……俺……」

「あ……」

熱に潤んだ上条の瞳が美琴を求めて仕方ないことを伝えていた。

「俺、もう……」

上条がなんと言葉を続けようとしているのかは美琴にもわかる。




見てくださってる方ありがとうございます

今日はここまでノシ

今日で最後です
20時ごろに投下する予定




ーーーどうしよう、私だって先に進みたいって思うのに


ーーーでも、

同じように、もっと求めようとしているその気持ちに比例して、
なぜだか不安な思いも大きくなる。


ーーーなんで、急にこんな気持ちになるの…


暗闇に慣れた上条の瞳が、口を固くつぐんだ美琴の
不安気な表情を映した。



ーーーあ…


「…美琴」

上条の声は返事を急かすような呼びかけではなかった。
けれども、美琴は何と答えれば良いか分からなくて
言葉に詰まってしまう。

「……っ」




ーーーそう、だ………美琴の気持ち……




「ちょっとでも怖いって思ってるんなら、無理なんかするなよ。
少しでも不安に思うことがあるなら言えばいいから」

口調はやけに早口で、心の焦りは到底隠せそうにない。
美琴の気持ちを大事にしたい、少しでも不安があるのなら
その気持ちを無くさせてあげたかった。





「あ、でも………」


ーーー男の子にしたら、これってかなり…つらいんじゃ
ここまで、しといて…ダメなんて返事……なんだか悪い気がするし……



ーーー今さら、やっぱり…なんて、
私だって…ちょ、ちょっとはその気になったじゃない…



「…うん……平気…だからーーー」


ーーーだから、もしかしたら、少しだけ、我慢すれば
……大丈夫になるかもしれ……な……





太ももに当たる上条の固さが
今になってやけにはっきりと伝わってくる。


「ーーー!!」


そう思った途端に、
ぞわっと一瞬肌が浮き立つような感覚に襲われた。



「美琴、大丈夫だから…な?」

「…っ……」

上条の声に美琴の緊張が一気にほどけていく。
自分が見せたほんのわずかな強がりは、
あっさり見抜かれてしまった。

彼の前では、無理をする必要なんてない。


ーーー言っても、大丈夫だよね…


美琴は少々ばつが悪そうに、掛け布団を口元まで引き上げて、
瞳だけはしっかりと上条に向けた。


「ちょっと、こころの準備まだみたい…だから、その…」









美琴が言い切る前に上条は大きく頷いて返事を返す。

「………お、おう…わかった」

この展開も勿論、想定していたが、
少しばかり期待をしていた分、その落胆の色は明らかだった。

「あの、なんか…ごめん」

「はは…み、美琴が謝ることはねえよ……はぁ…」


ーーー俺のバカ!あーーー!
あからさまにがっかりすんなよ!情けねぇ!!


思わず出た本音のため息に心の中で後悔の声をあげた。


「ねぇ、あのね…」

「ん?」


「……れ、練習できて良かったわ。次は大丈夫そうだし…今日、その…気持ち良かったから
……やっぱり、アンタだから幸せなのかなってーーー」


ーーー二人の関係が少し先に進んで、
もっと特別な関係になったようで嬉しかった






美琴は照れくさそうに、言葉を続ける。
布団の隙間から、見つめあげる美琴の表情が
上条の鼓動をはやくさせた。



ーーーう、あ



「だからね、……今度はアンタを気持ちよくさせてあげ… ッ!!んぐっーーー」


いきなり上条に布団の上から口元をぐいっと塞がれて、
美琴は苦しげな声を漏らした。

「それ以上、言うな」

「んんーーーぷはっ!?な、なにすんのよ!」


ーーー頼むよ

「美琴さんの気持ちはじゅーーっぶん分かりましたので!
それ以上言わなくてけっこう!ですっ!」

「?」


ーーー我慢してんだから


そんな言葉を言われたら、またあの熱が戻ってきそうだ。





「あの、美琴?」


「どうしたの?」


「俺、やっぱ向こうで寝るわ…」


ーーーここじゃ、寝れないだろうし…まだ、こんなだし…

まだ固さをしっかりとおびている下半身が気になって仕方が無い。
体の熱をさますためにシャワーでも浴びる必要もあるかも知れない、
だから、ここを離れようと思った。



しかしーーー


上条が体を起こそうとしたが、美琴はそれを許さなかった。


「だめ、絶対だめ」

「で、ですよねー」

思っていた展開すぎて、また溜め息がでた。
上条は腕を美琴に掴まれたまま、
またベッドに身体を寝かせ、仰向けになって天井を見やった。

ふと、横目に見れば上条の方に
身体を傾けた美琴がこちらを見つめている。





離れないよう、逃さないようにと
気を張っているようにも見えたが…


少し不安そうに、ゆらゆらと瞳を濡らしているその表情が、
腕から伝わる温もりが、なぜだか上条に一つの思いを湧き立たせていた。


ーーーはぁ…なに考えてんだよ、俺は


「~~~ッ」




その思いはどうにも治まりを見せそうになかったので、
上条は思い切ってその思いを口にすることにした。

「なぁ、美琴?」

「なに?」


頭の中で、言葉を並べて復唱して。

ゆっくり言葉にした。



「いやらしいことは絶対しないので、
ちょっと抱きしめてもいい…です…か?」





一旦抜け


必ず今日中に投下します





言葉にすると情けなさ倍増で自分で言っておきながら、
これは無いといやに否定的に自身にツッコミを入れた。


「ぷっ」

間髪入れずに美琴の吹き出した笑いが上条の鼓膜を揺らした。


「な!?なんだよ、笑うとかちょっと傷つくじゃねえか!
美琴センセーひどい!!」


笑われたのと、自分の言葉の恥ずかしさに
上条の頬は一気に紅潮してゆく。


「ごめんごめん…!いや…だって、
私も同んなじこと言おうと思ってたからっ」


「え」

「はいっ」

美琴の腕がスッと上条に回り込み、ぐいっとその身体を引き寄せた。
上条の腕を掴んで、隙間を作ると美琴はそこにぽてんっと寝転び直す。

ーーーえ?


「おやすみー!」

「…………」






思わぬ美琴からの攻めに上条はすっかり固まってしまった。


ーーーあ、俺的にはぎゅっとしてパッな
イメージだったんですけど、まさか…これって……



「うっ!」

上条の身体がびくんっと跳ねた。

気づいていたのか、いないのか。
今だに臨戦体制のものが美琴の太ももに刺激され、上条は腰をすくめた。

「…こ、この状態で寝るとか…え、わざと?」

リズム良く、心地よい呼吸が聞こえてくる。
緊張の糸が一気にほどけたからか、疲れからか…
あっという間にすやすやと、美琴はほんとに眠りについてしまった。

「おーい、御坂さん?ほんとに寝た?」

上条の腕と脇の間にぽすっと頭をはめこんで、
美琴は穏やかな寝息をたてている。


ーーー嘘、この状態で…寝ろと?








「…んー」

「!!!」

美琴の足が絡まってきて、その足が上条をしっかり捕らえる。
触れる美琴の身体に己の下半身が(できるだけ)当たらぬように、必死に…真剣に注意を払った。


ーーーこ、こんな状態で寝れるかーッ!!


もやもやとしたまま、上条はとりあえず瞼を閉じてみる。

待てども、待てども眠気は一向にやってこなかった。




「不幸だ…」




ーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー




それほど遮光性の強くないカーテンから透る
ぼんやりとした朝の光が部屋を明るくした。

「うう…」

案の定、上条は苦い声を出しながら目を覚ましていた。
目を閉じてはいたもののほとんど眠ることは出来なかった。


「…ま、眩しい」

寝不足で疲れが出ていることもあったが、
やっと解放される!と、ようやく朝が来た安堵感もあった。
美琴を起こさないようにゆっくりと身体をおき上がる。

回された美琴の手はもうベッドの上に力なく落ちていた。

「…っと」

静かにベッドから降り立つと背を伸ばし、
すっかり固まってしまった身体を軽くほぐしていく。

振り返って、視線を落とすと、
すやすやと眠る美琴の姿が目に入った。


ーーー気持ちよさそうに寝てんなぁ









上条はベッドに腰掛けて、美琴の寝顔を見つめていた。
知らぬ間に、緩んだ上条の頬は
とても満足そうな笑みを浮かべている。


ーーーこうやって、そばに居れるって、なんかいいな……


ほんの少し微笑みを浮かべているような
その美琴の寝顔がとても愛しいと感じた。

その顔を見てるだけで、心が満たされる感覚……


ーーーもう少しだけ、近くに……



いつまでも眺めていたいと願う


例えようのない、幸せ。



ーーーー美琴………



ゆっくりと近づいた上条は、その思いを伝えるように
美琴の唇に触れていた。




思わず唇を重ねてしまった。









ーーーん!!??



「ーーーーッ!!!」


すぐさま唇を離し、体を起こして元の体勢へと戻る。

なんだか恥ずかしい行動をしてしまった自分に
顔を真っ赤にした上条はうなだれ、床を見つめた。


ーーーなんか!なんか!
すっげぇ恥ずかしいんですけどぉぉぉ

うなだれた頭でちらりと、美琴の方を見やった。



開かれた瞳は上条の様子をじぃっとうかがっている。


「って!!!おきてたのかーーー!」

上条は思わず両手で顔を覆い、照れ隠しなのか、続けざまに
きゃーという叫びをあげて無意味に首を左右に振った。


「あー、うあー…すげえ恥ずかしいし…
もーー…うう……その、勝手にすみません」

恥ずかしいと顔を隠しわめく上条を美琴は静かに見つめていた。






美琴は黙ったまま、じっと視線を送っていたが、
上条の服をつんっと引っ張ってこちらを向くように呼びかける。

「…なんだよ」

両手で顔を隠したまま上条が応え、
閉じた指の隙間から瞳をのぞかせた。

耳まで染まった赤みはなかなか消えないようだった。





ーーーどうしよう
あんな顔を見せられたら


美琴が目覚めそうになる、その瞬間。
唇が触れていた。
開けた瞳から見えた、瞼を閉じた上条の表情がとても幸せそうだった。


そこに溢れた想いが唇に込めらているようでーーー







ーーーー私からも、触れたくなった




美琴は手をついて、身体を半分おき上げた。

「……っ」

「……美琴?」







触れるだけで。
重ねるだけで。


幸せな気持ちでみたされてる

それは、アンタも同じなの?



同じなら、どうか…





「ねぇ…今のキス…もう一回…」






愛しい想いを、唇に込めて。








end*


かみこと初体験がんばれ!\(^o^)/

これで終わります

なんやかんやとずっと続けてきましたが、
このような形で終了です


ちら見でも見に来てくれた方、
長らく読んでくださった方、
最近見つけてくださった方、
レスまでつけてくださった方、

今までありがとうございました!
少しでも上琴楽しんでいただけたら嬉しいです


おわった

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