一護「ルキアの代役であんたが」 雛森「はい」(290)

一護「ふーん・・・大丈夫なのか?」

雛森「え?」

一護「アンタが平子の部下って知ってるよ。けど」

雛森「?」

一護「あんまし知らねえしそれに危険があるぜこの町は」

雛森「承知の上です!」

一護「そ、そうか」

一護「何ていうか・・・危なくなったら逃げろよ」

雛森「は、はい」

一護「これ着替えとかな」

雛森「着替えですか」

一護「パジャマとかまあルキアが着てた奴だけど」

雛森「朽木さんが」

一護「ああ、それとこいつコンって言うんだ」

コン「よろしく」

雛森「こ、こちらこそよろしくお願いします!」

一護「あとはほら・・・何だっけな」

一護「まあ色々とあんたはそこまでムチャクチャしなさそうだし」

コン「寝ようぜ一護」

一護「明日でいいか」

雛森「はい」

一護「布団敷いてやるからちょっとどいててくれ」

雛森「は、はい」

石田「また居候が」

一護「おう」

石田「どんな子何だ黒崎」

一護「大人しい感じ・・・ルキアとは真逆のタイプだな」

石田「君とは相性が悪そうだ。その手のタイプは」

一護「今朝も一言、二言しか喋ってねえもん」

一護「こういうのも何だけど一角とか恋次よこしてくれよ」

一護「ああいうタイプは取っつきにくいんだよ」

雛森「あの・・・」

コン「どうした」

雛森「黒崎さんってどういう人なのですか」

コン「姐さんから何にも聞いてないのか?」

雛森「聞きましたけど実際は何ていうか・・・」

コン「口と顔は悪いけどまあイイ奴だと思うぜ」

雛森「そ、そうですか」

コン「そのうち慣れるさ」

雛森「そのうちですか」

コン「おう」

雛森「黒崎さん!」

一護「ああ虚だろ。仕方ねえなまったく」

雛森「行きましょう!」

一護「・・・いや俺一人でいいよ」

雛森「え?」

一護「たかが虚一匹だろ?いいよ」

雛森「でも」

一護「家で待機しててくれよ」

雛森「・・・」

一護「じゃあ行ってくるとするか」

雛森「・・・」

雛森「行っちゃいましたね」

コン「行かなくていいのかよ雛森さん」

雛森「待機してろって」

コン「無理にでも付いて行けばいいじゃん」

コン「姐さんはさ」

雛森「・・・」

コン「張り合いないな・・・姐さんとはまったく真逆だ」

雛森「とにかく帰って来るまで待機します」

石田「それで置いてきたんだ」

一護「まあな」

一護「サポートって言われてもお前と井上が居るだろ?必要ねえと思うんだ」

一護「それに・・・」

石田「それに?」

一護「俺さあの子見殺しにした事あるからさ」

石田「君でも見殺しにすることがあるんだ」

一護「何にも言えねえよ」

一護「ただいま」

雛森「お怪我は」

一護「ねえよ」

雛森「そ、そうですか」

一護「もう寝ろよ。疲れてるだろ不慣れな生活で」

雛森「私は別に」

一護「俺はもう寝るぜ。明日も学校あるから」

雛森「おやすみなさい黒崎さん」

一護「ああ・・・」

一角「雛森が一護の家に」

弓親「一護とは相性悪そうだよね」

恋次「そうなんすよ。俺にならズバズバ言うんすけど」

一角「タイプ的に一護と恋次は似てるけどよ」

弓親「阿散井は頭悪いし一護は賢いよね」

一角「松本とかあの辺りにでもいかせりゃ良かったのにな」

恋次「しっかりしてるっすから心配いらんでしょ。多分すけど」

一角「どうにかなるんじゃねえの」

日番谷「め、飯買ってきたぞ」

恋次「そこ置いとけよ日番谷隊長」

日番谷「ひ、雛森さ・・・」

恋次「そんなに気になるなら見に行けよ」

一角「ったくだらしねえの」

弓親「やれやれですよ日番谷隊長」

日番谷「・・・」

恋次「まあ一護も男だからどうなってっかわからねえけど」

日番谷「や、やめろよ脅かすのは」

一角「あ、そうだこれさ射場さんとこに届けろよ」

弓親「頼みますよ日番谷隊長」

日番谷「お、おう・・・」

日番谷「気がついたら阿散井や斑目は俺より強くなっちまった・・・」

射場「何じゃいこれは」

日番谷「し、知らねえ」

檜佐木「またパシられてるんすか」

日番谷「・・・」

檜佐木「じゃあこれを斑目のとこに」

日番谷「・・・」

檜佐木「おい日番谷隊長」

日番谷「わ、わかったよ・・・」

雛森「く、黒崎さん」

コン「一護のやつ寝てるぜ」

雛森「そうですか・・・」

コン「どうかしたのか?」

雛森「いえ色々とお話を黒崎さんの今までの活躍とか・・・」

コン「あいつも色々と戦ってきて勝ってきたらしいからな」

雛森「そうなのですか」

コン「ハゲに阿散井に剣八とかいうのにそれに姐さんの兄貴だろ」

コン「特に苦戦したのはグリムジョーとウルキオラとか言う奴らしいぜ」

雛森「強いですね黒崎さんは」

コン「そんな強い奴と戦ってるとこ見た事ねえけどな俺」

岩鷲「お前もあれだよな」

一護「何だよ」

岩鷲「女の子また居候させてんだろ」

一護「誰から聞いたんだよ」

岩鷲「花太郎」

一護「あの野郎・・・」

岩鷲「どんな娘なんだよ!教えろよ!」

一護「大人しいタイプ・・・顔はいいんじゃね」

岩鷲「羨ましいぜ一護・・・俺とお前じゃ顔なんて大差ねえのに」

一護「どう見てもあるだろ」

岩鷲「それでその子は」

一護「一緒に尸魂界に来たんだけどな・・・どっか行ったぜ」

岩鷲「今度連れて来いよマジで」

ルキア「雛森副隊長」

雛森「いいよそのままで」

ルキア「・・・どうですか一護は」

雛森「や、優しいよ」

ルキア「あ奴は図に乗りやすいところがありますから。そういう時はガツンと」

雛森「暴力はいけないよ。絶対に」

恋次「おう来てたのか雛森」

雛森「うん」

恋次「一護は」

雛森「友達の家に行くとかで」

恋次「ダチ・・・あああいつか岩鷲とかいう」

大して強くない日番谷が修行してたあのしょうもない洞窟の中

日番谷「ひ、雛森が!?」

乱菊「朽木の家に来てるみたいですよ。行きます?」

日番谷「あ、当たり前だろ!」

日番谷「元気にしてるかなあいつ・・・」

日番谷「クフフフ・・・」

一護「随分と大きくなったな腹」

ルキア「そ、そうだろ?」

一護「どっちだよ恋次」

恋次「女だとさ」

ルキア「雛森副隊長に迷惑をかけるんじゃないぞ一護」

一護「わかってるっての」

雛森「どうします黒崎さん」

一護「帰るか。また来るぜ恋次、ルキア」

恋次「雛森に迷惑かけんじゃねえぞ一護」

一護「うるせえな!」

日番谷「か、帰ったんだ・・・」

恋次「入れ違いだ」

日番谷「何で引き止めねえんだ!!!」

恋次「あ?」

日番谷「く、朽木!お前しっかりしろよ!!」

ルキア「と言われましても」

日番谷「く、くそ夫婦が!その腹の子供だって阿散井の子供じゃねえだろ!!」

日番谷「ど、どうせ黒崎の」

恋次「堪忍袋の緒キレちまったよ・・・クソガキが」

日番谷「な、なんだよ!」

恋次「ガチで殺してやるよ」

岩鷲「マブいじゃねえか・・・一護」

一護「そうか?」

雛森「志波家・・・もしかして海燕副隊長の」

岩鷲「何だ兄貴知ってんの」

雛森「はい!」

一護「前に写真で見たけど俺にすげえ似てるのな。あんたもそう思うだろ」

岩鷲「いや兄貴の方が男前だろ。似てねえよ」

雛森「で、でも似てるような気がしますよ若干」

一護「ほら見ろ!似てるんだよそいつと俺」

岩鷲「全然似てねえよ」

一護「そんなこと言っても埒が明かねえよ。帰るぜ」

雛森「は、はい!」

岩鷲「絶対に似てねえよ!どういう目してんだ」

一護の家

雛森「あ・・・黒崎さん」

一護「帰ってきた途端に虚かよ。ざけんなよ」

雛森「行きましょう!」

一護「あんたは留守番してて」

雛森「お、お願いします私も!」

一護「・・・大丈夫なのかよ」

雛森「は、はい。こう見えても私副隊長ですから」

一護「仕方ねえな。危なくなったら逃げろよ」

雛森「はい!」

一護「石田!」

石田「来たか黒崎。ご覧よ」

一護「でっけえな・・・」

石田「この形状はほら僕たちが虚圏で出会った」

一護「確かネルが言ってたよな・・・ヌルヌルガンダとかそんな感じの」

石田「水分に弱いんだったはずだ」

一護「何か策はあるのかよ」

雛森「わ、私行きます!」

一護「お、おい」

石田「張り切ってるね彼女」

一護「何かさ妙に頑張ってるんだ。不思議だろ」

一護「やっぱり危なそうだな。よし」

石田「待ちたまえよ」

一護「止めるなよ。あいつ危ないんだぜ!」

石田「彼女はね君に認められたいんだよ」

一護「俺に?」

石田「君は内心、朽木さんと彼女を比べてるんじゃないのか」

一護「・・・」

石田「そりゃ1週間程度の付き合いの彼女と朽木さんじゃ差はあるよ。でもね」

石田「あの子・・・雛森さんは自分なりに頑張ってるんだよ」

一護「洒落にならねえぞ。死んじまったら」

石田「信じてあげよう彼女の事を」

雛森「いたたた・・・」

一護「大丈夫か?」

雛森「だ、大丈夫です」

一護「ほら手」

雛森「?」

一護「手だよ立たせてやるから」

雛森「あ、ありがとうございます」

一護「しかし頑張ったよ逃げられちまったけどさ。仕方ねえよあれは強い」

雛森「す、すみません・・・」

一護「そんなビクビクすんなよ・・・雛森」

雛森「え?」

一護「いやこれからしばらく組んでくんだからちゃんと名前で。ダメか?」

雛森「ダメなわけないじゃないですか!これからもよろしくお願いしますね黒崎さん!!」

一護「おう。よろしくな」

一護「は?学校に」

雛森「はい!一度言ってみたいなって」

雛森「ほら朽木さんから聞いて」

一護「まあ・・・いいんじゃね。いいと思うよ俺」

一護「確かルキアの制服が・・・どこやったかな」

雛森「色々とありますね押し入れ」

一護「ああ義骸とかな。これは一角で弓親だろ・・・ふざけんなよあいつら」

一護「来るたびに物置いてくんだぜあいつら」

雛森「そうなのですか」

一護「あいつら遠慮ってものを知らねえんだ。雛森は大人しいから楽だけどな」

雛森「へへへ」

学校

啓吾「だ、誰だよこの子」

雛森「初めまして雛森桃と申します」

一護「こいつが啓吾でこっちが水色で・・・石田は解るよな」

水色「一護って意外と手が早いよね。朽木さんに続いて」

一護「そういうのじゃねえよ。なあ石田」

石田「君は女性に興味が無さそうだからね」

啓吾「ホモなんじゃないか一護って」

一護「この啓吾って奴は」

雛森「は、はあ・・・」

啓吾「やめろよ!変なことを吹き込むのは」

水色「彼女も例の死神なの石田くん?」

石田「朽木さんの代わりにね派遣されたらしいんだ」

日番谷「よし!」

乱菊「どこに行くんですか隊長?」

日番谷「現世だ!」

恋次「よお普段ご託こいて乱菊さん叱ってんのにてめえは行っちゃうのかよ」

日番谷「うっ・・・」

乱菊「いいのよ恋次。行っていいですよ隊長」

日番谷「ほ、本当か?」

乱菊「はい」

日番谷「よ、よし!行くぞ!」

恋次「いいんすか」

乱菊「隊長居ないとサボれるもん。いいじゃん別に」

恋次「そうっすね。女に会いたいってだけで行くなんて情けねえ奴」

一護「これが学校ってやつだ」

雛森「へえ」

一護「尸魂界にもあるんだろ。学校みたいなの」

雛森「はい。こっちと一緒みたいな感じですけどね」

啓吾「おーい一護!」

一護「何だようるせえな」

雛森「・・・」

石田「あいつは口は悪いけど根はいい奴なんだ。メチャクチャするけどね」

雛森「そうですよね。阿散井くんに似てますね雰囲気が」

石田「似た者コンビなんだろうね。唯一の違いは」

雛森「違い?」

石田「黒崎ってねあんな見た目してるのにわりと頭がいいんだ」

雛森「意外と言えば意外かな・・・でも朽木さん言ってたよね」

一護「どうした?」

雛森「いえ別に」

一護「変に遠慮するなよ」

雛森「遠慮なんてしてませんよ!」

一護「それならいいけどよ。どうだったあいつら」

雛森「皆さんとっても親切でしたよ。楽しかったです!」

一護「そいつは良かったぜ。困った事があったらさ」

雛森「やっぱりいい人だ黒崎さんって・・・」

日番谷「・・・」ジーッ

日番谷「く、黒崎の野郎・・・」

恋次「それで日番谷隊長があっち行って」

一角「帰って来ねえのか」

乱菊「そうなのよ。どこ行っちゃったんだろ」

恋次「どうせ道草でも食ってんじゃねえっすかね」

一角「あり得る話だ・・・でお前は何で怪我してんだよ」

檜佐木「乱菊さんが酔っぱらってよ階段から滑り落ちてこの様だ・・・」

京楽「ハハッ・・・まいったね。どうも」

乱菊「ベロンベロンに酔っちゃったからね・・・」

恋次「酔っぱらったからって2人も巻き込む事ねえじゃないすか」

一角「そんで俺たちに見に行ってくれってか。まあ別にいいけどよ」

恋次「そうっすね」

恋次「じゃあさ俺たち行ってくるから」

ルキア「一護にヨロシク伝えておいてくれ」

恋次「何か困った事あったら弓親さんと射場さんが世話してくれるから」

ルキア「兄様が居るではないか」

恋次「朽木隊長ってほらテンパるだろ。それに使用人だってあてにならねえだろ」

ルキア「そ、そうか」

恋次「行ってくるからな。マジで気を付けるんだぞ身体には」

恋次「弓親さん達こき使ってもいいからな」

一角「別れるわけじゃねえんだから行くぞほら」

恋次「何だお前も来るんだ」

花太郎「は、はい。ほら何かあったら」

恋次「ざ、更木隊長も」

一角「朝から副隊長に引っ掻かれてよ。気晴らしに連れて来たんだ」

剣八「チッ」

一角「ナリはガキでも女のヒスってのは怖いからよ」

恋次「それで平子隊長も」

平子「ええやろ。暇やし」

一角「日番谷のチビに会っても悶着起こさんでくださいよ」

平子「何を言ってんねんこのハゲは」

恋次「行くとしますか」

一護の家

遊子「ごめんね。手伝わせちゃって」

雛森「いいんですよ。居候の身ですから」

日番谷「・・・」ジーッ

日番谷「黒崎の野郎・・・雛森にあんな事させやがって」

日番谷「いつ闇討ちしてやろうか。直でやってもボコられるし」

夏梨「ん?」

日番谷「やべっ」サッ

夏梨「気のせいか」

日番谷「今なら阿散井も斑目も更木もいねえ」

日番谷「黒崎の味方と言えば石田ぐらいだ。やってやる・・・」

日番谷「黒崎さえ倒せば俺だって大いに威張れるもんな。フフフ」

日番谷「こうやって天井裏に潜んで寝込んだら攻撃してやる」

剣八「一護いねえじゃねーか」

一角「寛いでていいっすよ一護の部屋なんすから」

恋次「おーい一護!どこだ!!」

平子「どうせ飯でも食ってるんちゃうか。時間も時間やし」

コン「だ、誰かと思ったらてめえらかよ」

花太郎「一護さんは」

コン「下で飯食ってる」

恋次「まあ寛いで待ってましょうよ」

一角「そうだな」

日番谷「やべえ・・・何で来るんだよ。他にも人材が居るだろうが・・・」

日番谷「しかも平子まで居やがる。クソッ・・・」

日番谷「出るに出られねえじゃんかよ・・・これじゃ」

雛森「日番谷くんが行方不明・・・」

恋次「霊圧も感じねえだろ」

雛森「でも近くに居るような気がするんだけど・・・」

剣八「情けねえ野郎だ女の尻追っかけて消えちまうなんてよ」

一角「そういう野郎なんすよあれは」

日番谷「くっ・・・チンピラトリオが・・・俺はてめえらと違って育ちがいいんだよ」ペッ

一護「さっきから天井がガタガタ鳴ってんだよ」

花太郎「ネズミでも居るんじゃないでしょうかね」

平子「心配することあらへん。せやろ桃?」

雛森「は、はい・・・」

日番谷「クソ野郎!もう我慢できねえ・・・いや辞めよう殺されちまう」

一護「うるせえな。何か居るんじゃねえかやっぱり」

日番谷「チューチュー」

花太郎「やっぱりネズミですよ」

一護「ったくこのご時世にネズミかよ」

日番谷「耐えろ・・・奴らが消えるまで・・・」

一護「でも冬獅郎が行方不明になるなんてな」

雛森「はい・・・」

一護「そんなに落ち込むなよ生きてると思うぜあいつ」

一護「元気出せよ(ぶっちゃけ嫌いなんだけどなあいつの事)」

恋次「よお俺たちどこで寝りゃいいんだよ」

一護「浦原さんのとこ行けよ」

平子「しゃーないでひよ里らのとこ行くか俺は」

一角「じゃあ俺と隊長はあいつのとこにするかな」

一護「啓吾の家か?」

一角「あいつなら許してくれるだろ。どうせ」

日番谷「やっと解散するか・・・にしてもどうしよ俺」

日番谷「このままひょっこりでてきてもボコられるだろ」

日番谷「特にド低能の阿散井に斑目、更木なんてヤバい」

日番谷「落ち着いたら帰るとしようかな・・・」

一護「寝れねえの」

雛森「はい・・・」

一護「心配すんなよ。多分あいつ生きてると思う」

雛森「そ、そうですよね。きっと生きてますよね日番谷くん」

日番谷「慣れ慣れしくしやがって・・・」

一護「コン!お前も手伝えよ」

コン「どんなのだよそいつ」

一護「バカ面下げた銀髪のチビ」

雛森「すごく小さいんですあの子」

コン「ふーん」

日番谷「ぐぬぬ・・・あのオレンジ頭め・・・」

啓吾の家

啓吾「えーっと・・・誰ですかその人」

一角「うちの隊長。俺や弓親の上司だよ」

剣八「誰だよこいつ」

一角「前に話したじゃないすか。一護のダチの肝っ玉の据わった野郎って」

啓吾「あ、浅野啓吾っす。よ、よろしく」

剣八「おう」

一角「しばらく泊まるけどいいだろ」

啓吾「は、はい」

一角「あの女は」

啓吾「ね、寝てるっすけど。会いますか?」

一角「うるせえから別にいいよ。悪いな」

啓吾「いいんですよ(デカいなこのオッサン。何だよこいつ・・・)」

剣八「あ?」

啓吾「い、いえ別に」ビクッ

啓吾「また一角さん達が来てさしかもデカいのもセットで」

一護「剣八だろ」

啓吾「何なのあいつあれ絶対何人か殺してる目してるぞ」

一護「まあ迷子見つけるまで家に置いてやってくれよ」

石田「黒崎はその更木剣八を倒した事があるからね」

啓吾「あんなのを・・・あのオッサン前に会った白服の奴よりヤバいじゃん絶対に」

一護「ある意味じゃ藍染よりもヤバいだろうな剣八は」

石田「それで日番谷冬獅郎が行方不明になったんだろ?」

一護「ああ手伝ってくれよ石田」

石田「僕は彼が嫌いだ。お断りする」

一護「俺だって探したくねえよあんな奴。啓吾!」

啓吾「お、俺?」

一護「放課後付き合えよ。さっさとな」

花太郎「見てくださいよ歩くたびに人が避けてますよ」

平子「そりゃそうやろ。見てみいあの3人を」

花太郎「そ、そうですね・・・」

平子「誰だって避けたなるわ。ハゲに刺青に何や殺し屋みたいなのなんて」

剣八「何見てんだよおめー」

花太郎「な、何でもありません・・・」

恋次「本当に居るんすかね」

一角「知らねえよ何も感じねえだろ」

平子「あんのボケだけはホンマに」

恋次「見つけ次第ボコボコにしてやりましょうよ」

一角「世間の厳しさ叩き込んでやらなきゃな」

コン「行こうぜ」

雛森「待ってくださいお洗濯物が」

コン「そんなの妹にやらせりゃいいよ」

雛森「居候ですから私」

コン「そ、そうか」

日番谷「さて今のうちに・・・」

コン「誰だそこに居るの」

日番谷「やべっ」

コン「この野郎!」

日番谷「いてえ!やめろ何だお前!ぬいぐるみのくせに!!」

雛森「あっ・・・シロちゃんどうしたの一体」

日番谷「いや違うんだ俺はその」

雛森「みんな心配してるのに泥棒みたいな真似して」

雛森「どうして?」

日番谷「わかるだろ・・・ほら」

雛森「?」

日番谷「いいじゃねえか別に!悪いのかよ俺が現世に来て!!」

雛森「悪くはないよ。でも報告も無く消えちゃうなんて」

日番谷「どうせ俺なんか嫌われてるし・・・いいんだ別に」

雛森「平子隊長も阿散井くんもみんな心配してるんだよ?」

日番谷「あいつら絶対にしてねえよ。見つかったらボコボコにされちまう・・・」

雛森「でもいつまでも居るのはダメでしょ?私がちゃんと説明してあげるから」

日番谷「・・・」

雛森「ね?」

日番谷「せ、説明してくれるんだな・・・」

雛森「うん」

一護「おう揃ったな。剣八・・・」

平子「何も言ったるな一護」

一護「長ランってな。制服着るのはいいけどよ恋次や一角みたいに」

平子「喜助が用意したんや。しゃーないやろ」

一護「見つかったのか冬獅郎」

花太郎「それが」

恋次「全然」

一角「まったく」

一護「虚にでも食われたんじゃねえのチビだし」

恋次「いっその事食われちまった方がいいだろあれは」

一護「まあな・・・」

夏梨「お客さん?」

雛森「はい。結構な人数で来ると思いますので。その」

遊子「ううん別にいいよ」

雛森「すみません」

日番谷「謝る事ねえよ!黒崎の妹だろそいつら!」

夏梨「おい」

日番谷「ち、違う!そっちの弱そうな方に!」

夏梨「偉そうにこれだから子供は」

雛森「ごめんなさい!ごめんなさい!」

遊子「いいよ謝らなくても。ねえ夏梨ちゃん」

日番谷「こ、これだから育ちの悪い奴はヘツヘッヘ」

夏梨「殴ってやろうかこのガキ・・・」

一護「ふ、ふーん・・・」

恋次「それで」

一角「居ねえと思って探してみたら」

剣八「こんなとこにいやがったのか」

日番谷「ひ、雛森」

雛森「ごめんなさい皆さんに多大なご迷惑をおかけして」

日番谷「そ、そういう事だ」

平子「そういう事ちゃうやろボケが!」

恋次「てめえボコボコにしてやるよ!表出ろ表!!」

日番谷「ほら雛森が心配でさ・・・黒崎なんかと一緒じゃさ」

一護「信用ねえのな。そうか冬獅郎」

日番谷「だからさ許してほしいなって」

一護「まあ積もった話もあるだろうし。ちょっと外出ようぜ」

日番谷「お、おう・・・」

日番谷「おええ・・・」ビチャビチャビチャ

一護「クソガキが心配かけさせやがってよ」

日番谷「か、勘弁してくれよく、黒崎・・・」

一護「態度でけえんだよガキが」ペッ

日番谷「すんませんでした・・・もうしません・・・」

一護「恋次じゃなくてよかったな。本気で殺されてたぞお前」

日番谷「は、はい・・・」

一角「おい一護。飯できたとさ」

一護「おう行く」

日番谷「・・・」

一護「飯食ったらちゃんと帰れよ。わかったな冬獅郎」

日番谷「はい・・・」

一角「甘いんじゃねえの一護」

一護「あれぐらいで上等だろ」

日番谷「・・・」

雛森「食べないの」

日番谷「いい食えねえ・・・(しこたま腹殴られて食えるわけねえだろ)」

一護「剣八って箸使えんだな」

剣八「俺を何だと思ってんだ」

一護「ちゃんと送り届けてくれよ。邪魔くせえからあいつ」

恋次「任せとけよ」

一護「それとルキアに」

恋次「ああ。わかってるって」

雛森「どうしたの?」

日番谷「気分わりい・・・」

一護「はぁ・・・おい起きろよ」

一護「・・・ったく仕方ねえな啓吾さ剣八連れてってくれよ」

啓吾「一角さんの方がいいよ俺」

一護「花太郎は平子連れてひよ里のとこ。これ地図な」

花太郎「は、はい」

一護「恋次は浦原さんにでも来てもらうか」

雛森「平子隊長も阿散井くんも見事に寝てますね」

一護「あいつは」

雛森「さっきから気分が悪いとかで寝かせてます。ごめんなさいご迷惑をおかけして」

一護「雛森が悪いわけじゃねえよ。あいつが自分勝手な事するから」

啓吾「お、重い・・・見かけどおり重い・・・このオッサン・・・」

一護「ちゃんと帰るんだぞお前」

日番谷「う、うるせえな」

一護「逃げねえように一角を置いといてやるよ。寝てるけどよ」

雛森「もう寝なよシロちゃん具合悪いんでしょ?」

日番谷「くっ・・・」

一護「お前だって隊長格なんだろが?あ?」

日番谷「ね、寝るよ寝ればいいんだろ・・・」

一護「具合悪いって言うから何だよその態度」

日番谷「・・・」

一護「だから腹割って喋れるダチがいねえんだよ」

日番谷「チクショ・・・」

日番谷「・・・」

一護「寝たな」

雛森「はい」

日番谷「・・・(起きてるに決まってんだろがバカ黒崎が)」

日番谷「・・・(俺は天才なんて言われてるからな狸寝入りも得意なんだぜ)」

雛森「昔からこうなんですよ。意地ばかりはって」

一護「苦労してんだなお前」

雛森「私よりお婆ちゃんの方が・・・」

一護「どんだけ迷惑かけてんだ。てめえは」

日番谷「・・・(黙れ。死ね・・・マジでやってやるからな・・・)」

一護「俺も寝よ」

一護「じゃあ頼むぜ」

一角「おう」

恋次「こんだけ縛っといたら逃げられねえだろうぜ」

日番谷「クソ・・・」

雛森「お願いね阿散井くん」

平子「じゃあな一護。あいつのこと頼むで」

花太郎「お元気で」

一護「逃げそうになったら問答無用で引っ叩いてやれよ」

一角「ああ」

恋次「ほらキビキビ動け」

日番谷「お、覚えてろよ・・・」

一護「行っちまったな」

雛森「はい」

一護「やっぱり心配か?」

雛森「少し心配です・・・」

一護「何とかなるだろ」

一護「恋次とか一角が居るんだからさ」

雛森「は、はい」

一護「静かになった事だしゆっくりしろよ」

一護「大変だよな気苦労の多い幼馴染持つとよ」

雛森「そうですね。お言葉に甘えちゃましょうか」

一護「ああ」

雛森「あ、黒崎さん」

一護「ん?」

雛森「日番谷くんあんなのだけど嫌いにならないでくださいね」

雛森「本当は黒崎さんや阿散井くんの事を友達だと思ってると思いますから」

一護「お、おう(そういや冬獅郎って何で仲間面してんだろ。接点ねえのに)」

雛森「おねがいします」

一護「わ、わかってるってそんなに頭下げるなよ」

一護「あ、あいつも立派な仲間だぜ・・・ほんの少しな・・・」

雛森「はい!ありがとうございます!」

一護「一緒に育ったっていうけどこうも違うんだな。生き方っていうか何というか」

尸魂界

恋次「ほら謝れよ」

日番谷「クソ・・・」

一角「ったくプライドだけは高いのな」

京楽「いいよいいよ別に」

一角「よくないっすよ。示しってのがつかんでしょ」

恋次「隊長格のくせに勝手しやがって」

日番谷「み、見てろよ阿散井、斑目・・・俺を本気で怒らせたら・・・」

恋次「捻くれた目しやがってよ」

一角「だらしねえな全く」

浦原商店

浦原「それでどうッスか」

一護「何がだよ」

浦原「雛森さんでしたっけ?彼女との生活は」

一護「まあサポートしてもらってるっていうか」

一護「虚退治っていうより家の事やってもらってんだよな」

浦原「それ家政婦じゃないすか」

一護「・・・」

浦原「まだ完全には打ち解けてないみたいっすね。フフ」

一護「笑い事じゃねえから」

浦原「朽木さんと同じノリで」

一護「そういうのいいから。ゆっくり打ち解けていくよ」

夜一「一護は初心だからのぉ」

一護「う、うるせえ」

雛森「お邪魔します」

浦原「おっ。来ましたね」

雛森「えーっと・・・浦原喜助さんですよね?」

一護「そんなに固くなるなよ。歓迎会だっていうから」

夜一「色々と苦労をかけそうだからの。相手が一護じゃ」

浦原「黒崎さん融通が利かないというか頑固というか」

一護「どんだけ信用ねえんだ」

雛森「いい人達ですね」

一護「そういえば面識ないんだよな」

雛森「はい。ずっと寝込んでましたから私」

一護「そ、そうだったな・・・」

一護「そういや目の前でこいつ刺されてたな・・・」

雛森「どうかされましたか?」

一護「べ、別になんでもねえ」

雛森「冷めないうちに食べましょうか」

一護「お、おう・・・」

日番谷「・・・阿散井の野郎見てろよ」

日番谷「抵抗できない朽木をやってやっからな」

一角「待てよ」

日番谷「ま、斑目・・・退けよ」

一角「どうせ姑息なこと考えてんだろ!ええコラ!?」

日番谷「だ、だったらどうすんだよ!何だよお前達!!」

一角「そんな事やってっから小物なんだよアンタは」

日番谷「退けよ!」

一角「ギャーギャー喚きやがってよ・・・来いよ」

一角「あんたに正しい喧嘩のやり方ってやつを教えてやるよ」

日番谷「ク・・・クソ・・・」

一角「ほら見ろ。言わんこっちゃねえ」

日番谷「何で俺だけ・・・こんな惨めなんだよ・・・」

一角「姑息で斬魄刀の力しか頼ってねえからよ。ガキが」

日番谷「くっ・・・」

一角「面洗って出直せよ。そんな事じゃ俺にも一護や恋次にも勝てねえよ」

日番谷「ぐぬぬ・・・クソ・・・畜生・・・畜生」ドンドン

弓親「終わったのかい一角?」

一角「ああ」

弓親「可哀想にあんなにしばかれちゃって」

日番谷「クソ・・・」

一護「は?冬獅郎が」

弓親「うん。一角に派手に殴られてね消えちゃったよ」

一護「またどっかから見張ってるんじゃないだろうな」

弓親「それは無いと思うよ。探したけど居なかったし」

一護「またいつかひょっこりと出てくるだろうぜ」

雛森「黒崎さん?」

一護「お、おう。今行くよ」

弓親「また何か解ったら知らせるよ」

一護「悪いな。俺も用があるからさ」

弓親「用?」

一護「鬼道を教えてくれるんだとよ。あいつが」

弓親「君が鬼道を?似合わないからやめた方がいいよ。向き不向きが」

一護「そう言ったんだけどよ。役に立つだとかでな」

弓親「ふーん」

一護「鬼道とか苦手なんだよな俺」

雛森「そんなこと言わずに。便利ですよ何かと」

一護「けどよ」

雛森「大丈夫です!黒崎さんならできますよ!」

一護「俺めんどくせえ事嫌いだしよ」

雛森「やりましょうよ。ね?」

一護「少しだけならいいぜ。少しなら」

雛森「じゃあ早速教えますね」

一護「おう」

ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
ボコ       ボコボコボゴコ ボコボコ
ボコ (∩´・ω・)  ボコボコボコボゴコ
 _/_ミつ  ミつ
   \ ̄ ̄ ̄\
      ̄ ̄ ̄ ̄


  ボコ    やだ
ボコ (∩´・д・) ボコ  やだ
 _/_ミつ  ミつ
   \ ̄ ̄ ̄\
      ̄ ̄ ̄ ̄

      ; '     ;
      \,,(' ⌒`;;)
      (;; (´・:;⌒)/
(  ´・ω(;. (´⌒` ,;) ) ’
( ⊃ ⊃((´:,(’ ,; ;'),`
   \ ̄ ̄ ̄\
      ̄ ̄ ̄ ̄

一護「こ、こうか」

雛森「違いますよ。こうやって」

一護「・・・これさ。使えるの」

雛森「そう言われるとあれですけど・・・」

一護「赤火砲ってよくルキアとかがやってるやつだろ?」

雛森「はい。それが一番簡単ですからね」

一護「って言われてもな」

雛森「頑張りましょう黒崎さん!」

一護「頑張ってみるけどよ」

一護「実戦で使えるのかよ。これ・・・」

一護「・・・赤火砲」ボッ

雛森「凄いじゃないですか!」

一護「小さいぜこれ」

雛森「暴発するだけマシですよ。阿散井くんなんて」

一護「恋次はがさつだからな。苦手だろうぜこういうの」

雛森「喧嘩っ早いですからね阿散井くんって」

一護「ああいう奴は戦いのときも何するかわからないからな」

一護「動きが読めない。恋次も一角も剣八にグリムジョーも」

雛森「朽木隊長は」

一護「白哉とウルキオラは型にはまったタイプだからな。わりと戦いやすいんだよ」

一護「猪突猛進型ってのは腕が捥げようが脚が折れようが目ん玉潰れようが食いかかってくるからよ」

一護「赤火砲!!」ドッ

雛森「やっぱり黒崎さんって飲み込み早いですね!」

一護「そ、そうか?」

雛森「はい!」

弓親「ほらね」

一角「一護の野郎!鬼道なんか覚えやがって」

弓親「別にいいんじゃない?一護はどっちかというと賢い方なんだからさ」

一角「バカ野郎!男は黙って直接攻撃型だろうが!鬼道なんてクソだぜ!」

弓親「そ、そうだね・・・」

弓親「ここにも居るんだけどね鬼道系斬魄刀の所有者がさ・・・」

恋次「は?一護が鬼道を」

弓親「うん。それで一角がさ怒ってるんだよね」

恋次「何でっすか?」

弓親「男らしくないんだってさ鬼道なんて」

恋次「ムチャクチャじゃないすか!」

弓親「それで性根を叩き直すだとか言ってさ一護に挑むんだって」

恋次「なーに考えてんすかね。一角さん」

弓親「一角は一角なりに考えがあるんじゃないかな?」

恋次「それで俺に何の用っすか」

弓親「阿散井にさ立会人になってもらいたいんだよ。僕も居るけど」

恋次「別にいいっすけどね。一護と一角さんのタイマンか・・・見物だなこりゃ」

ルキア「そうか・・・一護がな」

恋次「まさか雛森があそこまで一護と上手くやるなんて」

ルキア「雛森副隊長は心優しいお人だからな。さすがだ」

恋次「そりゃそうだけ・・・朽木隊長居るんでしょ」

白哉「・・・」

恋次「そうやってルキアの近くウロつくのやめてくれないすかね」

白哉「済まぬ」

恋次「伯父さんになるからって緊張しすぎなんすよ。まだまだ長いんですから」

ルキア「恋次!言いすぎだぞ!」

恋次「こうでも言わなきゃお前も兄離れできないし隊長も妹離れできねえよ」

ルキア「済みません兄様」

白哉「いや良い。恋次の言い分が正しい」

恋次「ほら見ろ」

一護「参ったぜ一角だけはよ」

石田「何かあったのかい?」

一護「一角に喧嘩売られた」

啓吾「一角さんに?殺されるぞ一護」

一護「どうだろうな。俺も前やり合った時とは比べ物にならねえから」

石田「何で喧嘩売られたんだ」

一護「さあな」

啓吾「さあって」

一護「ほら一角って精神的にホモっぽい面あるから」

石田「雛森さんには」

一護「言えるわけねえだろ」

一護「俺に何の恨みがあるってんだ・・・」

雛森「黒崎さん!」

一護「お、おう」

雛森「今お帰りですか?」

一護「ああ・・・悪いな家政婦みたいな事させて」

雛森「いいんですよ別に」

一護「たまには学校に来てもいいんだぜ」

雛森「考えときます」

一護「そ、そうか」

一護「冬獅郎の次は一角が俺に喧嘩売ってくるんだぜ」

一護「やっぱしホモなのか・・・前からそれっぽいって思ってたけどよ」

雛森「?」

恋次「マジでやり合うんすか一角さん」

一角「ああ。根性叩き直してやるよ」

弓親「たかが鬼道心得たぐらいで喧嘩売られるなんてたまらないだろうね」

恋次「いいじゃねえすか鬼道の一つや二つ」

一角「あんなのよわっちい奴がすんだよ。そうだろうが恋次」

恋次「俺にはわからんすね。そういうの」

一角「おい最近調子の乗ってんじゃねえのかてめえ」

恋次「は?何言ってんすか。あんただってやたらと他人に噛みつきすぎなんすよ」

一角「何だてめえやんのか?」

恋次「上等っすよ。いつでもいいっすよ俺は」

一護「さてと」

雛森「お出かけですか?」

一護「ああ。ちょっとな」

雛森「?」

一護「何か困った事あれば石田のとこ行けばいいぜ。な?」

雛森「は、はい」

一護「行くか」

一護「めんどくせえな一角の野郎も」

恋次「さすがは一角さんっすね」

一角「ハァハァ・・・強くなったな恋次・・・」

恋次「うっす」

一護「来てやったぜ一角!俺に何の恨みがあって・・・」

弓親「遅かったね一護」

一護「・・・どうなってんだ」

弓親「色々とね」

一護「何だよ色々って」

弓親「要するに喧嘩だよ喧嘩」

一護「まあ恋次が代わりに一角とやり合ったんだ・・・ラッキーってやつか」

コン「何書いてんだ」

雛森「詠唱ですよ。覚えやすいように」

コン「一護が姐さんみたいにやんのか」

雛森「飲み込み早いですから黒崎さん」

コン「あいつ頭いいからな」

コン「人は見かけによらねえってこの事なんだろうぜ」

一護「何で俺に喧嘩売ったんだよ」

一角「お前が鬼道覚えようとするからだ」

一護「は?わけわかんねーよ」

一角「チッ」

一護「どうせ俺と喧嘩したい口実だろうが。鬼道ぐらいで何だよそれ」

弓親「まあいいんじゃない。二人とも」

一護「確かに俺も鬼道なんかより派手に斬り合った方がいいさ。でもな」

一角「でも?」

一護「教えてくれるって言ってんだから無下に断るわけにいかねえだろ?な?」

一護「そういう嫉妬みたいなのやめろよ一角。ホモっぽいぜ」

弓親「ハハハハ」

一護「お前もだよ弓親」

弓親「うっ・・・」

一護「鬼道覚えようが多分戦闘スタイルはお前や恋次、剣八みたいな感じのままよ」

恋次「大丈夫っすか?」

一角「お前がやったんだろうが・・・ったくよ」

恋次「おい一護」

一護「なんだよ」

恋次「俺も一角さんも正直な話お前ともう一度戦ってみてえ。これが本音よ」

一護「なんで?」

恋次「強い奴と戦いてえ男ってそんなもんじゃね?」

一護「そんなもんかよ。一角、弓親、恋次」

弓親「僕も同じ意見かな」

恋次「何時かやり合うかもしれねえな。俺もお前も」

一護「ああ。そうかもしれねえな」

恋次「で?マジでお前が鬼道習ってんの?」

一護「またその話かよ。いいだろうが別に!何だよわりいのかよ」

一護「何だよお前帰らねえの」

恋次「いいだろうが別に。どういう風に生活してんのかなって」

一護「前も見たろ普通だよ普通」

恋次「・・・」

一護「ん?」

恋次「前から気になってたけどお前って女に興味ねえよな」

一護「まあ・・・ない事はないけどよ」

恋次「夜一さんと一緒に風呂入ったことあんだろ?」

一護「何が言いたいんだよ」

恋次「お前ホモなんじゃ」

一護「は?」

恋次「だってお前さそれっぽいぞマジで」

一護「・・・」

雛森「お帰りなさい黒崎さん。阿散井くんも」

恋次「邪魔するぜ」

一護「お前たちって同期なんだろ?」

雛森「はい」

一護「こいつってあれだろ。絶対に素行が最高に悪かったろ」

雛森「そ、そんなことは」

恋次「てめえだってそうだろうが!ツッパってたんだろ今も昔も」

一護「ツッパルも何もこちとら喧嘩売られるんだぜ。毎日」

恋次「現世の喧嘩なんざショボいぜ。俺なんてお前斬った張ったの殺し合いの中で」

一護「雛森はあれだろ。平和なとこで住んでたんだろ?」

雛森「はい!」

一護「死んだら天国ってわけでもねえじゃんかよ。やっぱり」

一護「もう帰れよ」

恋次「いいだろ別に」

雛森「朽木さん心配してるよ阿散井くん?」

一護「こんなんでも父親になるんだから世も末だぜ」

恋次「うるせえな。この野郎だけは」

雛森「やめなよ阿散井くん。喧嘩はダメだよ」

雛森「黒崎さんも」

恋次「チッ」

一護「1勝1敗・・・だったよな」

恋次「そういえばそうだったな俺たち」

雛森「?」

コン「うるせえな寝ろよ。いい加減に」

一護「一角と剣八には勝った」

一護「白哉には1勝2敗ってところでグリムジョーも1勝2敗」

一護「ウルキオラ・・・あいつには勝ったことがねえな改めて考えりゃ」

恋次「言うほど勝ってねえのなお前」

雛森「で、でも黒崎さんも阿散井くんも強いよ」

雛森「だって零番隊の人に直々に特訓して貰って」

一護「・・・」

恋次「・・・」

雛森「今日はもう寝ましょう黒崎さん。明日も学校ですし」

一護「そ、そうだな」

一護「おい恋次」

恋次「あ?」

一護「シャバいだ何だ言ってくれたけど付き合えよ明日」

恋次「何を」

一護「どんだけ派手に喧嘩やってるか見せてやるよ俺が」

恋次「へっ」

雛森「わ、私も付いて行きますからね」

一護「べ、別にいいけど」

雛森「暴力はダメですから。二人とも」

恋次「尻に敷かれてんなお前」

一護「てめえだってルキアの尻に敷かれてんだろうが」

一護「・・・」

恋次「・・・」

雛森「道行く人が避けてますよ」

恋次「ほら見ろ。貫録勝ちじゃねえか俺の」

一護「今日はたまたまだろうが関係ねーし」

一護「っていうかどこまで付いてくんだよ。仕事は」

恋次「いいんだよ」

一護「・・・好きにしろよ」

恋次「そうさせてもらうぜ」

一護「何がそうさせてもらうぜだ。バカじゃねえの」

日番谷「い、居た。黒崎も阿散井も・・・」

日番谷「お、おい居たぜ!」

グリムジョー「おせーよ」

日番谷「ほ、本当にやってくれんだろうな黒崎」

グリムジョー「当たり前だろうが!俺を誰だと思ってやがる」

日番谷「ほ、他にも強い奴が居るんだけどさ・・・そいつも」

グリムジョー「強いのかそいつら」

日番谷「く、黒崎並」

グリムジョー「上等じゃねえか。やってやんよ」

日番谷「お、おう。すまねえ」

日番谷「バカで良かった。こいつは・・・」

3日前

日番谷「虚圏で死ぬほど鍛えてぶち殺してやるぜ。ヒヒヒ」ドッ

日番谷「いてえな!気を付けろよ!!」

グリムジョー「アァン!?」

日番谷「やべえ・・・危険なタイプに喧嘩売っちまった・・・」

グリムジョー「てめえ死神だな。黒崎の仲間だろ出せよあいつ」

日番谷「な、何なんだよ。黒崎の敵かお前・・・」

グリムジョー「見りゃわかんだろうが」

日番谷「そ、そうか(こ、こいつ使えるぞ。頭悪そうだし)」

日番谷「いいぜ案内してやるよ!付いて来い」

グリムジョー「あ?」

日番谷「こ、こっちです付いて来てください破面の人・・・」

日番谷「見てろよ黒崎。一泡吹かせてやるぜ」

日番谷「おい!」

恋次「・・・生きてたのかよ日番谷隊長」

雛森「シロちゃん。その人は」

日番谷「こいつはな」

グリムジョー「黒崎は」

雛森「が、学校です」

グリムジョー「何だその学校ってのは」

雛森「勉強したりするところですよ」

グリムジョー「冗談じゃねえぜ!黒崎が勉強だと?舐めてんのか!!」

恋次「舐めてんのはてめえだろうが破面野郎」

グリムジョー「あ?誰だてめえは」

恋次「てめえこそ誰だこの野郎」

グリムジョー「俺は俺だバカ野郎が。殺しちまうぞてめえ」

恋次「やってみろよ」

日番谷「まずは阿散井からだ。やっちまえ!やっちまえ!」

雛森「やめてよ阿散井くん!そっちの人も!!」

恋次「急に割って入るなよ!ぶん殴っちまうとこだったぜ」

グリムジョー「退け!関係ねえだろうがよ!!」

雛森「阿散井くんは友達ですからそれに貴方は藍染隊長の部下だった人ですよね?」

グリムジョー「部下じゃねえし俺は俺だって」

雛森「私と一緒ですね。私も同じですから」

日番谷「雛森!こいつは話し合っても通じねえぞ!鬼だよ鬼こいつは」

雛森「だから喧嘩はやめようよ阿散井くんと・・・えーっと」

グリムジョー「グリムジョー・ジャガージャックだ」

恋次「だせえ名前」

グリムジョー「てめえ殺すぞ!てめえこそ何っつう名前だよ!」

恋次「阿散井恋次よ」

グリムジョー「てめえこそダセえじゃねえか!何だよその名前恥ずかしくねえのかよ」

恋次「殺すぞ破面野郎」

グリムジョー「かかって来いよ死神野郎が」

雛森「どっちもいい名前だと思いますよ。ほら阿散井くんも刀閉まって」

恋次「チッ」

グリムジョー「チッ」

雛森「ダメだよいきなり」

恋次「気にいらねえんだよ。あいつ」

雛森「そんなに?」

恋次「ムカつくんだよ。わかんだろお前にも」

雛森「でも阿散井くんや黒崎さんに似てるよねあの人」

恋次「冗談じゃねえぜ」

日番谷「女が口出ししちゃいけねえよ雛森(潰してもらわなきゃ困る)」

雛森「でも仲良くしないとダメだよみんな」

日番谷「くっ・・・」

雛森「私グリムジョーさんにもそう話してくるね!」

恋次「あの手のタイプは平気で何すっかわからねえぞ」

雛森「大丈夫だよ。そこまで悪い人でもなさそうだし」

夜一さんに足でされたい

グリムジョー「は?」

雛森「阿散井くん悪い人じゃないですよ」

グリムジョー「この際よぉあの死神は関係ねえ。黒崎だ黒崎出せ!!」

雛森「どうして黒崎さんをそこまで」

グリムジョー「あの野郎はこの俺に生涯で唯一の敗北を与えやがった!この俺に!」

雛森「黒崎さん悪い人じゃありませんよ」

グリムジョー「甘ちゃんだからな野郎はだから・・・」

雛森「それに貴方だって悪い人じゃありませんよ」

グリムジョー「何言ってやがる!俺はどう見てもワルだろうが!」

雛森「そんな事ないですよ。悪者ならメチャクチャに暴れてますから」

グリムジョー「勝手に言いやがれ!お前も甘ちゃんだぜ!」ペッ

グリムジョー「生涯で唯一の敗北うんたらかんたら!!!」

ウルキオラ「」

日番谷「お、おい。しっかりしてくれよ」

グリムジョー「帰るぜ俺」

日番谷「しっかりしろよ!さっきまでノリノリだったじゃ」

グリムジョー「やる気が無くなっちまったんだよ。何だよあの女」

日番谷「お、俺の嫁」

グリムジョー「何言ってんだこのクソガキは」

日番谷「約束が違う!やってくれよ!!」

グリムジョー「いつかぶち殺してやる。黒崎もあの死神野郎もな」

グリムジョー「あの女・・・この俺に説教しやがって・・・クソッタレが」

日番谷「行っちまいやがった・・・ダメだな頼りにならねえどいつもこいつも」

日番谷「次こそは俺が潰してやるぜ黒崎め」

日番谷「このまま戻るのもあれだしマジでどうしよう」

日番谷「・・・」

日番谷「もっと強い野郎について黒崎を潰してやる。絶対に」

日番谷「俺は天才だ俺は氷雪系最強なんだ」

日番谷「強い奴と組めば俺は誰にも負けねえはずだ!!」

一護「グリムジョーが?」

雛森「はい」

一護「来たのかあいつ」

恋次「あれだろお前が言ってたライバル的な破面ってよ」

一護「ああ」

雛森「とても強そうな人でしたね」

一護「強いよあいつは。俺を三度も危機に追い込んだんだからな」

一護「竜と虎、巨人と阪神、悟空とベジータ、ゴジラとキングギドラ」

一護「最大のライバルってやつだぜ。頭悪いけどあいつ」

恋次「さてと」

一護「帰るのか」

恋次「そりゃそろそろ帰らねえとあれだからな」

雛森「またね阿散井くん」

一護「変な女に引っかかってルキア泣かすなよ」

恋次「うるせえな。わかってるよ」

一護「あんまし尻に敷かれんじゃねえぞ恋次」

雛森「あのですね黒崎さん。また日番谷くんが」

一護「また冬獅郎か・・・」

雛森「あのグリムジョーさんとか言う人と一緒に」

一護「・・・あんまり甘やかさねえ方がいいぜ」

一護「あれはガキだから自分が悪いことやってんのか理解できてねーんだよ」

一護「無視し続ければ元の鞘にでも収まるだろ。そういう奴だよあいつは」

雛森「シロちゃんも黒崎さんと戦えば変われるのかな・・・」

一護「どうした?」

雛森「いえ黒崎さんと戦った人ってやっぱりみんな変わるんだなって」

一護「まあそんなもんじゃねえの剣八も白哉も最初の頃と幾分か変わったぜ」

雛森「そうですよね。雰囲気が変わりましたもんね!」

一護「剣八は特に変わってねえけどな」

日番谷「・・・」ジーッ

日番谷「聞いたぜ聞いたぜ。更木に朽木か」

日番谷「あの辺りを唆したらどうにかなりそうだな」

日番谷「雛森があの野郎に靡く前に手を打たねえとマジでヤバい」

日番谷「更木が本気になりゃ黒崎だって・・・ククク」

日番谷「・・・」カキカキカキ

剣八「何やってんだおめぇは」

日番谷「げっ」

剣八「おい」

日番谷「な、何でもねえよ」

日番谷「相変わらず怖い野郎だぜ・・・更木は」

日番谷「し、しばらく黒崎に喧嘩吹っかけるのはやめよう。うんそうしよう」

剣八「チッ。ブツブツしやがって」

日番谷「お、怒るなよ。帰るからさ」

日番谷「こんな更木やあんな朽木に舐めた口聞いたら命が幾つあっても足りねえよ」

日番谷「くわばらくわばら」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年01月18日 (土) 21:09:40   ID: AXVw4Iwb

日番谷の扱いひでえ・・・

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