理沙「京ちゃん!!」京太郎「おう。理沙」 (678)

京太郎「……」ピコピコ

理沙「?」

理沙「携帯!!」

京太郎「ああ。スマホな」

理沙「メール?」

京太郎「うんにゃ。ゲームだ、麻雀のゲーム」

理沙「麻雀!!」

京太郎「理沙には言ってなかったけど、俺、ちょっと前に麻雀部に入ったんだ」

理沙「麻雀部!!」

京太郎「なんだ?理沙も麻雀に興味あるのか?」

理沙「ある!!」

京太郎「そうだな。じゃあ、一緒に麻雀部に行くか?」

理沙「行く!!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394198369

京太郎「で、この旧校舎のここが麻雀部だ」

理沙「わかり辛い!!」

京太郎「そうか?」

京太郎「ま、いいや。それじゃ、入るぞ」ガチャ

京太郎「おはようございまーす」

良子「グッドモーニングです。京太郎君」

咏「よぉ、きょーたろー。いつもより早いんじゃねーの、しらんけど」

京太郎「小鍛治先輩と瑞原先輩はまだなのか」

良子「小鍛治先輩は今日は用事があって来られないって言ってました」

良子「瑞原先輩はモデルのバイトらしいです」

京太郎「そっかー」

咏「ところでそっちの陰に隠れてる子は?」

理沙「……」ビクッ

京太郎「ああ。こいつは俺の幼馴染みで野依理沙っていうんだけど、麻雀に興味があるって言ってたから連れてきた」

理沙「……」モジモジ

良子「そうなんですか。私は一年の戒能良子です。よろしくお願いします」

理沙「よろしく!!」

咏「私は三尋木咏。同じ一年だし仲良く出来たらいいんじゃね?しらんけど」

理沙「仲良し!!」

咏「いや、まだだろ。どう考えても」

理沙「……」ショボーン

咏「ちょ、なんで泣きそうな顔になって…、ごめん!!仲良しだ、うん、わっかんねーけど仲良し仲良し!!」

理沙「仲良し!!」ニパッ

咏「……」////

京太郎「てことは今部室にいるのはこの四人か」

良子「それじゃ面子も揃いましたし、スタートします?麻雀」

良子「あっ、と…、野依さんは麻雀のルール知ってますか?」

理沙「大丈夫!!」

良子「そうですか。それじゃすぐにスタートしてもノープロブレムですね」

咏「そいつは助かるねぃ。きょーたろーと違って」

京太郎「うぐっ」

理沙「?」

咏「きょーたろーは最初に麻雀部に入ったとき、ルールも知らなけりゃ、雀牌にも触ったことねーって言ってたしな」

良子「そうでしたね。私もそれを聞いたときはサプライズでした」

咏「前はど素人もいいとこだったな。今でも大して強くないけど」

京太郎「まあ、麻雀歴一ヶ月だからな」

京太郎(瑞原先輩のおもちを間近で見るために入部したなんてぜってー言えねー)

良子「それじゃ場所決めしてスタートしましょう」



半荘一回目

1位:咏 +18  2位:良子 +6  3位:理沙 +2  4位:京太郎 -26

京太郎「マイナスは俺だけかよ」

咏「きょーたろーが弱過ぎなんじゃね?」



半荘二回目

1位:良子 +14  2位:理沙 +7  3位:咏 -2  4位:京太郎 -19

京太郎「また俺が最下位か」

良子「いつもどおりですね」



半荘三回目

1位:咏 +14  2位:京太郎 +3  3位:理沙 -6  4位:良子 -11

京太郎「よっしゃ!!本日始めてのプラスだ!!それも2位!!」

咏「珍しい事もあるもんだねぃ」

良子「……」

理沙「暗い!!」

京太郎「ああ。言われてみればだいぶ陽が落ちてるな」

京太郎「半荘三回もやったしな。じゃあそろそろ帰るか?理沙」

理沙「帰る!!」

咏「野依さん上手だから、私としてはもう少し打ちたかったけど残念だねぃ」

良子「そうですね。それにかなり打てるみたいですし、野依さんにこのまま麻雀部に入ってもらえるとグッドなんですけど」

理沙「考え中!!」

京太郎「まあ、機会があればこいつが暇な時でも連れてきますよ」

咏「しょうがないねぃ。まー鍵はこっちで閉めとくし先に帰ればいいんじゃね」

京太郎「それじゃお先」

理沙「バイバイ!!」

次の日―――

健夜「おはよー」

良子「グッドモーニングです、小鍛治先輩」

はやり「今日ははやりもいるよ☆」

良子「いたんですね、瑞原先輩」

はやり「ちょ!?良子ちゃん、冷たくない!?」

健夜「あれ?京太郎君は」

咏「きょーたろーは道草でも食ってんじゃね?しらんけど」

健夜「そっか。せっかく京太郎分が摂取できるかと思って急いで部室に来たんだけど」

はやり「すこやん、がっつき過ぎ☆」

良子「京太郎分って何ですか?」

咏「わっかんねー」

健夜「いや、でもさ、京太郎君ってカッコいいよね。イケメンだし、背も高いし、何気に器用だし」

健夜「そんな京太郎君に触る事で摂取できるのが京太郎分なんだよ」

はやり「うん。わかんない☆」

健夜「私としては早く部内恋愛に発展しないかなって思ってるんだけどね」

はやり「それはないんじゃないかな?それに部内恋愛があってもすこやんとはきっとないよ☆」

健夜「酷い!!」

良子「まあ、部内恋愛にもならないんじゃないですか?京太郎君、イエスタデイに仲の良さ気な女子を部室に連れてきましたし」

咏「昨日の子だね。なかなか打てるみたいだし、うちの部に入ってくれると…」

健夜「…は?」ゴゴゴゴッ

はやり「!?」ゾクッ

咏「ひっ…」ビクッ

良子「ぁぁ…」ガクブルジワァ

健夜「どういう事なのかな?良子ちゃん」ゴゴゴゴ

良子「は、はひっ、そ、その…」

健夜「詳しく聞かせてくれると私は嬉しいかな」ニコッ

良子「ひゃ、ひゃい」ブルブル

咏(なんかすげー禍々しい気が立ち込めてる気がする。わっかりたくねーけど)

はやり(だ、誰かこの空気をぶち壊してくれないかな)

京太郎「おはようございまーす」ガチャ

咏(ちょ、きょーたろーはこのタイミングで来ちゃ駄目だろ)

健夜「…おはよう。京太郎君」ゴゴゴゴ

京太郎「おはようございます、小鍛治先輩」ニコッ

健夜「はぁぅっ」////

京太郎「どうしました?」

健夜「な、なんでもないよ。今日も部活頑張ろうね」

京太郎「はい!!」

健夜(やっぱり京太郎君はイケメンだなぁ)ホクホク

はやり(すこやんからドス黒いオーラがあっという間に消えちゃった)

咏(小鍛治先輩、ガチすぎて怖いねぃ)

良子(生きてるってワンダフル)

ここまで

舞台は長野
すこやん、はやりんは三年生

京太郎「そういえばまだ麻雀打ってないんですね。四人揃ってるのなら俺が来る前にはじめててもよかったのに」

健夜「ほら、私と打つと全員トぶから。だから京太郎君が来るのを待って私が指導しようかなって」

健夜「できればマンツーマンで…」モジモジ

はやり「はやりはトばないから☆」イラッ

はやり(マイナスにはなるけど)

咏「私だってトばないんじゃね?しらんけど」イラッ

咏(耐えられるのは三回に一回くらいだけど)

良子「そもそも京太郎君が小鍛治先輩の個人レッスン(実践)に耐えられるかの方が問題では?」

健夜「良子ちゃん、ちょっと向こうで話そうか」ニコッ

良子「ごめんなさいソーリー。何でもするから許してください」

咏「そういやきょーたろー、今日は野依さんと一緒じゃないんだねぃ」

京太郎「ああ。そりゃ、いつも一緒じゃねーよ」

京太郎「ただの幼馴染みなんだし」

健夜(なんだ、幼馴染みだったんだ。幼馴染みなら異性と多少仲が良くても普通だよね?多分)

良子「そういえば、昨日の京太郎君のガールフレンドの野依さんで気になった事があるんですが…」

健夜「京太郎君の幼馴染みの野依さんね」クワッ

咏(わざわざ良子ちゃんの言葉を訂正しなくても…)

良子「その…野依さんなんですが、最後の半荘で明らかに打ち方が変わったんですよ」

はやり「打ってればそういう事もあるんじゃないかな☆」

健夜「ふーん。ちょっと牌譜見せてくれるかな?」

咏「あー、確かに昨日の最後のはちょっと私も気になった」

京太郎「?」

健夜「……」ペラッ

はやり「ホントだ。比べると確かにちょっとおかしいよね、この子の打ち筋☆」

京太郎「どこがおかしいのか全然わかんないんですけど」

健夜「最後の半荘だけ毎局鳴いてる」

咏「一回目と二回目はカンを1回もしてないのに、最後の半荘だけ9回もカンをしてるねぃ」

京太郎「そう言われれば…」

良子「これって、自分の聴牌を遠くしてまでする事じゃないですよね」

健夜「でも、彼女はやってる。一体何のために?」

良子「普通は打点を上げるためなんでしょうが…」

はやり「この牌譜を見る限りじゃ、刻子を集めてるのは確かなんだけど、この子、一回目と二回目の方が明らかに本来の打ち方っぽいんだよね」

咏「わっかんねー。このカンで得してるのがきょーたろーって事以外はなんんにもわっかんねー」

京太郎「あ、ホントだ。この局とこの局、カンドラで点数が上がってる」

咏「それに野依さんのカンの直後かその次くらいにきょーたろーがツモあがりしてるくらいじゃね?しらんけど」

健夜(確かにこの子がカンをした直後は京太郎君は必ず有効牌を引いてるね)

はやり(カンだけじゃない。彼女が鳴いた直後は京太郎君にほぼいい牌が回ってるみたい☆)

良子(これが私が感じた違和感の正体だったんだ)

健夜「確かに直感で自分が次にツモる牌が良さそうな牌、いらなそうな牌っていうのはわかるけど…」

京太郎「え?いやいや普通わりませんよ、そんなの」

はやり「それを上手く活かしてプレイするのは難しい事だね☆」

京太郎「これ、活かしてるんですか?理沙の奴、マイナスですよ」

咏「私と良子相手にしてこんな打ち方するなんて、舐めた真似じゃね?しらんけど」

京太郎「言ってる意味が全部わっかんねー」

良子「野依さんがそれを故意にしてるとすればかなりのモンスターですね、彼女」

京太郎「いや、普通の人間だよ。良子が何を言ってるんかわっかんねーんだけど」

健夜「ねえ、京太郎君」

京太郎「なんですか?」

健夜「近いうちにその幼馴染みの野依さんを連れてきてくれないかな?」

京太郎「まあ、いいですけど」

健夜「もしかしたら私達、団体戦に出られるかもしれない」

はやり「だね☆」

良子「そういえば団体戦で思い出したんですが、先輩達は去年、団体戦も個人戦に出てませんでしたよね」

健夜「う…」

咏「あー、良子は知らないのか、中学は九州にいたから。あの惨劇を…」

良子「惨劇!?」

はやり「確かにあれは酷かったね」

良子「え?ちょ、話を聞くのが怖いんですけど」

京太郎「いや、瑞原先輩達が話を大げさにしてるだけじゃ…」

はやり「良子ちゃん、なんでうちの部に二年生がいないか知ってる?」

健夜「……」

良子「え、まさか…」

京太郎「マジ…?」

はやり「あれははやりが一年生の頃、弱小高校で部員も三年で部長が一人、二年の副部長が一人、そしてはやりんとすこやんの四人しかいなかったんだよ☆」

はやり「団体戦には出られないから個人戦だけ出る事になったんだけど、はやりはモデルの仕事が重なって県予選に出られなかったんだよね☆」

はやり「だから出られたのは当時の部長さんと副部長さんとすこやんだけ☆」

健夜「……」

はやり「部長さんと副部長さんは弱くはなかったけど、二十位くらいだったかな?二人ともすこやんとは対戦がなかったからね☆」

はやり「そしてすこやんは初日を終えてダントツの一位だったんだよ☆」

良子(ですよね)

京太郎「いつも強い強いとは思ってましたけど、他校と戦っても強かったんですね」

はやり「強い?エグいの間違いじゃないかな☆」

咏「強いなんてそんな生易しいものじゃないねぃ。中学の時、観戦席で見てた私でさえ思ったんだから」

咏「あの場に座ってなくてよかったって」

京太郎「ま、またまた大げさな…なあ?」

良子(ほ、本気の小鍛治先輩と打った事があるからこそ言える。瑞原先輩と咏さんは冗談で喋ってない)

はやり「とりあえず誰と卓を囲んでもすこやんの卓は南場が回ってこない」

はやり「何故なら東場で誰かが必ずトぶから。すこやんがトばすから☆」

健夜「だ、だって、それだけ強さを見せれば次の年の新入部員がたくさん入ってくると思って、良かれと思ってやったんだよ」

はやり「すこやんとの対戦がトラウマになって麻雀やめたって子も多いらしいよ。風越なんか部員が半分に減ったとか☆」

健夜「い、引退したんじゃないかな?」

はやり「どんな部活でも二年生と一年生は引退しないと思うよ☆」

健夜「こ、根性が足りなかったんだよ」

はやり「麻雀やめてないのは直接対決がなかった人と、ごく一部の鋼の心を持つ人たちくらいじゃないかな?」

はやり「まあ、そんなわけですこやんの『新人さんいらっしゃい大作戦』は逆効果だったわけ☆」

はやり「すこやんの県大会個人戦や全国大会個人戦を見てた長野の中学生達は思ったんだろうね☆」

はやり「もしこの学校の麻雀部に入って、部活で普段のすこやんと打つのはトラウマを植えつけられるか、死刑執行だと☆」

はやり「だからすこやんは全国大会個人戦一年生で全卓無敗の優勝という輝かしい戦績を残したにもかかわらず、うちの学校の去年の新入部員はゼロなわけだね☆」

咏「ま、私は家から近かったからこの学校にしたけどねぃ」

はやり「その後、咏ちゃんが何も知らない良子ちゃんを連れてきてくれたんだよ☆」

良子「そうだったんですか」

京太郎「あれ?でも一昨年は小鍛治先輩が優勝ってことは、去年は優勝してないんですか?」

健夜「去年は出場してないよ」

はやり「私が止めたんだよ☆」

はやり「悲劇を繰り返すのは駄目だって説得して☆」

はやり「そうすれば何も知らない無垢な新入部員が入ってきて、頭数くらいの新入部員は入るんじゃないかなって☆」

咏「だけど、一昨年の悲劇の傷跡は予想以上に大きくて新入部員は私たち以外は入らなかったんだけどねぃ」

京太郎(だからクラスの奴ら、俺が麻雀部に入るって言ったらザワついたのか)

京太郎(友達ともあんまり喋らない理沙も小鍛治先輩の惨劇を知らなかったから昨日は普通についてきたって事か)

京太郎(麻雀をちゃんと知ってる奴で小鍛治先輩と打つ事になるかもしれないってなったら、まあ逃げるんだろうな)

咏「で、去年の全国大会個人戦優勝は現白糸台三年生の宮永照とかいう人らしい」

京太郎「へー…って宮永照?」

良子「どうしたの?京太郎君」

京太郎「いや、古い知り合いに同じ名前の人がいるんだけど…多分長野に住んでるはずだし別人だよな」

咏「同姓同名じゃね?しらんけど」

ここまで

このスレのすこやんは手加減が可能です(当社比で)

はやり「まあ、すこやんの話はこのくらいにしてそろそろ打とっか☆」

健夜「さっきのは私の話じゃなくて大会の話だよね!?」

はやり「でも、ほぼすこやんの話だし」

健夜「ううっ…」

良子「じゃあ、誰が抜けます?さっき小鍛治先輩が提案してた京太郎君のコーチするなら三人打ちになりますけど」

咏「もしくはきょーたろーを卓に入れて、誰かが後ろでアドバイスってのもありじゃね?」

健夜「はいはい!!それじゃ私が京太郎君の後ろでアドバイスするよ!!」

はやり「じゃあ、四人打ちですこやんが京太郎君に取り憑くって事で」

咏「取り憑くって言うと、なんか悪霊みたいじゃね?」

良子「私達が京太郎君に取り憑いたゴーストをハントするって事ですか?」

健夜「…良子ちゃん。ちょっといいかな?」ゴゴゴゴ

良子「なんで私だけ!?」

半荘一回目終了―――

良子「」

咏「」

はやり「」

京太郎(これは酷い。低い打点で14連荘して、全員同時にトバすとか人間技じゃねぇ)

健夜「すごいよ!!さすがだね、京太郎君!!」

京太郎「は、はあ」

京太郎(俺は小鍛治先輩の言うとおりにツモって切っただけなんだけど…)

健夜「じゃあ二回目行こうか」

はやり「つ、次ははやりが勝つ番だね☆」

咏「これ以上は好きにさせないんじゃね。しらんけど」

良子「…こんなのはないない、ノーウェイノーウェイ」

京太郎(ああ、死亡フラグだ。これ)

半荘二回目終了―――

良子「」

咏「」

はやり「」

京太郎「……」

京太郎(ここまで俺(の後ろの小鍛治先輩)以外、誰もあがってないとかどう考えてもおかしい)

京太郎(こんなの大会で毎回やられたらそりゃトラウマにもなるだろ)

健夜「京太郎君、すごい!!」

京太郎「は、はあ…」

京太郎(でも、この小鍛治先輩の打ち方をマスターできれば俺も強くなれるって事なのかな?)

健夜「じゃあ次、三回目に行こうか」

はやり「お、おー…」

咏「助けて…」

良子「……」orz

京太郎(…みんな目が虚ろだ)

次の日―――

京太郎(結局、あのあとの半荘三回目で俺(というか小鍛治先輩)が10連荘したあたりに、良子が『ソロモン王が~』うんたらとか叫んで国士無双十三面待ちをツモあがりして、瑞原先輩と咏がトんで終わった)

京太郎(半荘三回で終わったけど、もしあのまま続けてれば、もっと恐ろしいものを見てたのかもしれないな。俺は)

理沙「京太郎?」

京太郎「いや、なんでもない。ちょっと昨日の事を思い出してただけだ」

京太郎「それよりうちの小鍛治先輩と瑞原先輩が理沙に会いたいって言ってるんだけど、理沙の都合とかはどうなんだ?麻雀部に来れるか?」

理沙「……」

理沙「京太郎?」

京太郎「そりゃ俺は部活に行くさ。だから今日が駄目なら先に帰っててもいいんだぜ」

理沙「……」

理沙「なら行く!!」

京太郎「そっか。それじゃ一緒に麻雀部に行くか」

理沙「一緒!!」

短いですがここまで

てるーはすこやんと対戦して生き残っている数少ない雀士の一人

麻雀部部室―――

はやり「そういえば☆」ヌギヌギ

健夜「どうしたの?急に」

はやり「昨日のアレは本気出しすぎじゃない?アレ、絶対に京太郎君もドン引きだったと思うな☆」ヌギヌギ

はやり「いくら京太郎君の手を触ったり、耳元に息を吹きかけたり、髪の匂いをクンカクンカ嗅いだり出来たからってすこやんやりすぎだゾ☆」キガエキガエ

健夜「あ、あれは、違うよ。いや、違わないけど、違うよ!!」

はやり「何が違うの?すこやんのせいでみんな再起不能一歩手前まで追い込まれたし☆」キガエキガエ

健夜「本当に違うんだって」

はやり「?」

健夜「普段の私じゃあんな風にならないから」

はやり「どういう事?」

健夜「よくわからないけど、あれはきっと私と須賀君の愛の力が生み出した奇跡じゃないかって思ってるんだけど」

咏「愛の力(笑)って」

良子「恐怖のパワーの間違いじゃないですか?」

健夜「って、二人ともいつの間に!?」

咏「でも、確かに昨日のは小鍛治先輩のスタイルと違う感じじゃね?しらんけど」

良子「そうですね。『比較的速い聴牌、隙を突いて振り込ませる、自身は振り込まない、火力はそこそこ高い』が小鍛治先輩の基本フォームですけど、昨日の京太郎君のプレイは明らかに違いますよね」

はやり「そうだね。どっちかって言うと『時間をかけてツモアガる、低打点』が印象的だったね☆」

良子「京太郎君に打たせてるからコーチ的な意味で打点を下げてるって感じでもなかったですし」

咏「そこはもともと火力を高める運がないだけじゃないかねぃ」

健夜「昨日の牌譜はまだ見てないけど、多分だけど結構みんな早い段階で聴牌してたよね」

はやり「あんまり覚えてないけど、昨日は40局くらいやったうち、30回くらいは聴牌したんじゃないかな☆」

良子「私は京太郎君をマリオネットにした小鍛治先輩を警戒して回して打ってたから聴牌自体は半分くらいだったと思います」

咏「私はほとんど聴牌してたんじゃね?確か聴牌してなかったのが2、3回くらいだったはず」

健夜「咏ちゃん、そういえばダブリーが4回あったね」

咏「そのダブリーも当たり牌はツモれないし、結局は終盤の方できょーたろーにツモあがりされたんだけどね」

咏「局の序盤なら西とか8索とか普通、出るんじゃね?しらんけど」

健夜「普通なら出るんだろうけど、そこはほら、私が危ないって思った牌は捨てさせなかったし」

咏「小鍛治先輩の危険牌察知能力が尋常じゃない件について」

はやり「でも、京太郎君がすこやんと組んだ時の方が正直、やな感じだよね☆」

良子「そうですね。小鍛治先輩の麻雀は振り込まなければ勝機もあるけど、京太郎君feat.小鍛治先輩の麻雀はあがれそうなのにあがれない、という感じですね」

咏「混ぜるな危険」

はやり「希望を持たせておいて踏みにじる、さすがすこやん汚い☆」

健夜「ううっ、みんなが酷すぎる」

京太郎「おはよーございまーす」ガチャ

健夜「あ、京太郎君!!みんなが私の事虐めるんだよ」ウエーン

健夜(どさくさに紛れて京太郎君に抱きついて今日の京太郎分の補充を…)

理沙「……」プンスコ

健夜(う。ガードされた…)

健夜「て、誰?」

理沙「……」プンスコ

京太郎「こいつが昨日話してた野依理沙ですよ。理沙、お前も挨拶しとけ」

理沙「野依理沙!!」

健夜「あ、ど、どうも、麻雀部三年の小鍛治健夜です」

はやり「すこやんと同じ三年で部長の瑞原はやりだよ☆」

京太郎「ていうか、瑞原先輩はなんでメイド服なんですか!?」

はやり「ようやく突っ込んでくれたね。みんなスルーするからはやり部内虐めされてるのかと思っちゃった☆」

健夜(あえて触れなかったのに)

良子(みんな制服姿なのに一人だけメイド服とか突っ込みたい気持ちはわかりますけど、瑞原先輩だから放置でいいと思うのですけど)

はやり「似合ってるでしょ☆」

京太郎「すっごく似合ってます!!」

京太郎(特に胸の部分が広く開いてるから少し寄せると谷間とか出来るし、この状態でも胸のボリュームが凄すぎて正直たまらないぜ)

はやり「正直な男の子は嫌いじゃないぞ☆」

京太郎「いやー、えへへ」

健夜「」イラッ

咏「」イラッ

良子「」イラッ

理沙「」プンスコッ

はやり「それにしても野依理沙さんだっけ。なかなか可愛い子だね、はやり程じゃないけど☆」

健夜「」イラッ

咏「」イラッ

良子「」イラッ

理沙「可愛い?」

京太郎「ああ。お前が可愛いってさ」ナデナデ

理沙「可愛い!!」

京太郎「おう」ニコッ

健夜「……」イイナー

はやり(すこやんが指をくわえて二人をずっと見てるよ。なんか不憫に思えてきたよ☆)

咏(これ、小鍛治先輩の入り込む隙なんてないんじゃね?しらんけど)

良子(それにしてもどこのバカップルですか、この人達は)

京太郎「で、どうするんですか?また一昨日みたいに麻雀打てばいいんですかね?」

健夜「えっと、あ、うん」

健夜「そうなんだけど彼女の本当の実力が知りたいから京太郎君は抜けてもらっていいかな」

理沙「……」

京太郎「それはかまいませんけど、俺が抜ける意味ってあるんですか?」

健夜「面子ははやりちゃん、咏ちゃん、良子ちゃん、それに野依さんで打ってみて」

はやり「いいけど、すこやんは打たなくていいの?」

健夜「私が入ったらみんなトぶし…」

良子(そうなる可能性が高すぎて否定できない)

咏「じゃあ、場所決めしようか」

健夜(東一局始まってから野依さんの打ち方をずっと見てたけど…)

咏「こいつじゃね?しらんけど」タン

良子「…ふむ」タン

はやり「これいらないね☆」ペタン

理沙「……」プンスコタン

京太郎「ふーん。理沙はあそこでああいうのを切るのか」ボソボソ

健夜(京太郎君が隣にいるせいか緊張しすぎて集中して見れない)

健夜(京太郎君の匂いってクラスの男子の臭いと違って、男っぽいんだけどなんかいいよね)クンカクンカ

健夜(…って駄目駄目。野依さんの打牌に集中しないと…)

京太郎「ふーむ。なるほどなるほど」

健夜(京太郎君が集中してる…)

健夜(いまなら手を握ってもばれないよねって…違ぁーう!!なんで集中できないの、私は!!)

京太郎(小鍛治先輩が凄くむずかしい顔をしてるな。それほど理沙に集中してるって事か、やっぱすげぇはこの先輩は)

半荘終了後―――

1位:咏 +6  2位:はやり +5  3位:良子 -2  4位:理沙 -9

咏「なんとか麻雀部の面目躍如って感じではあるけどねぃ」

はやり「うーん、残念。ほんの少し届かなかったね☆」

良子「少しへこんじゃいましたね」

理沙「残念」

京太郎「ていうか、すげーよ理沙。この面子相手に少しのマイナスで済むなんて!!」

京太郎「俺が打ってたら間違いなくトんで終わりだしさ」

理沙「照れる!!」

はやり「で、すこやんは後ろで見ててどうだった?」

健夜「興奮した。凄く良かった!!」

はやり「ふーん。すこやんにそこまで言わせるなんて凄いんだね、野依さんって☆」

健夜「あ。ち、ちが、ご、ごめん、なんでもない」

はやり「え?」

健夜(さっきの半荘、京太郎君に集中しすぎて殆ど覚えてないなんて言えない)

健夜「えっと…ごめん。もう一回打ってくれるかな」

理沙「……」

健夜「だ、駄目?」

理沙「打つ」

健夜「ありがとう!!」

健夜(とりあえず次はちゃんと見てないとみんなに怒られそう)

京太郎「でも、アレだな。みんなが凄いかもって言ってたから、もしかしたら理沙がトップ取るのかもって思ってたけど、さすがにこの面子相手じゃ厳しいか」

理沙「トップ!!」

京太郎「って、次の半荘トップとるって本気か!?」

理沙「……」プンスコッ!!

京太郎「よし、頑張れ理沙!!」

咏「こっちもはいそうですかって、簡単に有言実行させるわけにはいかないんじゃね」

良子「私達も麻雀をずっと打ってるプライドがありますから」

はやり「じゃあ、野依さんより下の順位になったら罰ゲームだゾ☆」

咏・良子「え?」

半荘二回目終了―――

1位:理沙 +17  2位:咏 +9  3位:良子 -11  4位:はやり -15

京太郎「すげえ…、理沙の奴マジでトップ取っちゃったよ…」

理沙「トップ!!」

京太郎「お前って凄かったんだな!!なんで今まで隠してたんだよ、このこの」ナデナデ

理沙「秘密!!」

咏「…最後、届かなかったねぃ」

良子「立ち回りは悪くなかったはずですが、あまりアガれませんでした」

はやり「はやりが焼き鳥…」

健夜(今度はちゃんと見てたけど…)

健夜(やっぱり野依さんは強い。特に相手の打ち方や癖、捨て牌から必要牌や当たり牌等の情報を読みきる能力)

健夜(あと、牌の感知力が高いから火力も自然に上がる)

健夜(野依さんの下家の瑞原さんは彼女の力の弊害を完全に受けたせいでこの半荘ではあがれなかった)

健夜(そう。彼女は鳴く事で勝ち運を手繰り寄せてる)

咏「今回が本当の本気なら、一昨日の打ち方、三回目の打ち方のほうが本来のスタイルだねぃ」

良子「一昨日の一回目と二回目は本当に普通に打ったって事なんでしょうね」

はやり「焼き鳥…」

京太郎「ちょ、瑞原先輩、大丈夫ですか?」

はやり「全然大丈夫じゃないよ。一人焼き鳥とか酷すぎるから優しく慰めてくれてもいいんだゾ☆」

京太郎「あ、これは全然大丈夫な感じだ」

はやり「むぅー」

健夜「あの、野依さん」

理沙「?」

健夜「野依さんがよければこの麻雀部に入ってくれないかな?」

理沙「……」

健夜「駄目?」

理沙「……」クイクイ

京太郎「どうした?」

理沙「帰る」

健夜「って、私の話は無視なの!?」ガビーン

京太郎「あー、たまになら一緒に帰れるかもしれないけど、俺も麻雀部に入ってるから一緒に帰るのはかなり減るな。週に一回一緒に帰れたらいい方じゃないか?」

理沙「駄目!!」

京太郎「そうか。いいと思うぜ」

咏「いや、わっかんねー。二人の会話が全然わっかんねー」

良子「そもそも普通にトークとして成立してませんよね?」

健夜「え、えーっと、結局どうなったの?」

京太郎「理沙が麻雀部に入るそうです。入部届けは明日でもいいですよね?」

健夜「ありがとう、野依さん!!これで私達の麻雀部が団体戦に出られるよ!!」

理沙「団体戦!!」

健夜「私と瑞原さん、咏ちゃん、良子ちゃん、そして野依さんの五人で頑張ろう!!」

咏「この五人で団体戦ねぃ。わっかんねーけどいいんじゃね」

はやり「正直、すこやんを先鋒に置けばあとは等身大人形だけでなんとかなりそうだと思うんだけどなぁ☆」

京太郎「そんな団体戦メンバーは嫌過ぎるでしょ」

健夜「私達の戦いは始まったばかりだね」

良子(なんか変なフラグが立てられた気がする)

ここまで

現在の麻雀部の雀力図

喪女という名のすこやん>はやりん部長>=咏=良子=理沙>>>>>>>>>>>>……>>>京太郎

一週間後―――

京太郎「理沙の奴も俺以外の部員達とかなり打ち解けてきたしコミュニケーション力が不足してるあいつにとったらいい兆候だな」

京太郎「おはようございまーす」ガチャ

健夜「おはよう、京太郎君」

京太郎「すいません。掃除のせいでちょっと遅れちゃいました」

健夜「そんなの全然気にしなくていいよ」

咏「それじゃ今日来れる部員は全員揃ったからさっそく麻雀でも始めるとするかねぃ」

健夜「三人麻雀はあんまり得意じゃないけど、今日は仕方ないしね」

京太郎「全員?…って、いるのは俺と小鍛治先輩と咏だけだろ?理沙達は?」

健夜「理沙ちゃん達なら先週の罰ゲームをしに行ったよ」

京太郎「へ?」

雀荘Roof-Top―――

良子「ここは?」

理沙「……」プンスコ

はやり「え?雀荘だよ☆」

良子「それは見ればわかります。そうじゃなくてなんで私達をここに連れてきたんですかって事です」

はやり「先週の罰ゲームだね☆」

良子「って、いやいや罰ゲームって理沙さんはトップだったじゃないですか!?」

はやり「咏ちゃんの代わりだよ☆」

良子「負けた咏さんの代わりになんで勝ってる人を連れてきてるんですか。正直、意味がわからないんですが…」

はやり「気にしない気にしない。ほら、中に入って」

良子「わわっ」

理沙「?」

まこ「よう来たの。瑞原さん」

はやり「やっほー、まこちゃん。今日は特に似合いそうな二人を連れてきたよ」

良子「え?へ?」

理沙「メイド!!」

まこ「ほうほう。これはこれは見た目もええし、打ってつけの人材じゃのう」

まこ「ほれ、二人ともこっちに来んかい」

良子「ちょ、な、えっ!?わわっ」

理沙「~~!!」プンスコー

まこ「とりあえずこいつに着替えい」

良子「えっと…」

はやり「ほら、奥に空き部屋があるから着替えた着替えた」

良子「は、はあ…」

理沙「……」プンスコ

良子「それじゃ奥で着替えますか」

理沙「……」コクコク

良子「って、奥に誰かいますね」

和「きゃあっ…!!」

優希「どうした、のどちゃん!!痴漢か!?」

良子「ないないノーウェイノーウェイ」

和「女の人…。もしかしてこの店の人ですか?」

良子「ノーです。私達は部活の先輩に連れてこられて、そこで眼鏡のメイドさんにこれに着替えるようにって言われて…」

和「そうなんですか。染谷先輩に言われたんですか」

優希「私達と一緒だな、のどちゃん」

和「それじゃあ一緒に着替えましょうか」バイーン

良子(それにしても…あの髪の長い子の胸の大きさ、はやり先輩を遥かに凌駕してますね。京太郎君が見たら狂喜乱舞しそうですね)プルン

優希「わかってるじぇ」ペターン

理沙「……」ペタペタ

優希「お前さんも胸が小さい事を気にしてるようだけど、のどちゃんは別格だから気にしない方がいいじぇ」

和「初対面の人に向かって何を言ってるんですか、優希は」

まこ「おーい、お前らはよ着替えんかい」

和「は、はい!!」

良子「理沙さん、私達もハリーアップ」

理沙「急ぐ!!」

優希「メイド服がのどちゃんの胸がつっかえてるからもうちょっと待ってほしいじぇ」

和「つっかえてませんよ!!何、言ってるんですか。優希は!!」

優希(メイドブラック)「待たせたじぇ!!」

和(メイドピンク)「す、すいません。着替え終わりました」

良子(メイドパープル)「ソーリーソーリー」

理沙(メイドグレー)「……」プンスコ

まこ(メイドグリーン)「おーおーみんな似合うちょるな」

はやり(メイドブルー)「むっ。このピンクの子は…かなりのモノだね」

まこ「うちの一年の原村和じゃ。麻雀の腕もかなりのもんじゃぞ」

はやり「ふーん。そうなんだ」

和「清澄高校一年生の原村和です」

優希「私は片岡優希だじぇ!!」

良子「私達も自己紹介した方がいいみたいですね」

理沙「……」プンスコ

良子「私は瑞原先輩の後輩で戒能良子といいます」

理沙「野依理沙!!」

はやり「で、私が瑞原はやり(17)だよ☆」

優希「この人、うちらより先輩だったのか。雰囲気的に同じ一年だと思ってたけど」

はやり「そういえばさ、まこちゃんのとこの清澄高校だっけ?今年は夏の県大会に出られそうなのかな☆」

まこ「そうじゃな。うちは三年が二人、二年がワシ、そして一年に和と優希が入ってきてくれたからな。今年はなんとか団体戦に出られそうじゃ」

はやり「じゃあ決勝戦あたりでうちの高校と当たれたらいいね☆」

まこ「当たれたらいいって…ま、まさか、…おんしらの高校も県予選の団体戦に…」

はやり「うん。出るよ☆」

はやり「いい一年が入ってきて、人数が揃ったしね☆」

まこ「そ、そうか…。それなら至急対策取らせてもらう事にするけぇ」

はやり「すこやんは部長権限で大将に置くから頑張ってね☆」

まこ「あ、ああ」

まこ(本来ならこの情報を得た時点で久のやつには団体戦は諦めろって言うべきなんじゃろうが、団体戦は久の悲願じゃからなぁ)

まこ(団体戦を勝つためには副将戦までに瑞原さんとこの高校をトバさにゃならんのか。こりゃ、かなり難しいのぉ)

和「染谷先輩の表情が一気に険しくなりましたね。ひょっとして戒能さんたちの高校がかなりの強豪という事なんでしょうか?」

優希「さあ?そこんとこどうなんだじぇ?」

良子「部員も少ないし(小鍛治先輩を除いて)強豪ではないと思うのですけど?」

理沙「……」コクコク

優希「そっかー、うちと一緒だな」

まこ「と、とにかくじゃ、今日一日、お前さんらにはこの店の仕事を手伝ってもらう!!」

優希「仕事!?」

良子「えっと、どういうワークなんでしょうか?」

まこ「まあ、見てのとおりメイドじゃ。今日はうちの雀荘はメイドデーじゃ」

はやり「バイト代はちゃんと出るから真面目に働こうね☆」

まこ「まあ、普通の接客したり、ちょっとややこしいあがりの時に点数計算したり、お前さんらに出来る事しかさせるつもりはないわ」

和「はあ。なるほど、わかりました。では頑張りましょうか、優希」

優希「任せるじぇ!!」

良子「本当にただのバイトっぽいですね」

理沙「仕事!!」

夕方―――

まこ「みんな真面目に働いてくれちょるわ」

はやり「そうだね☆」

まこ「それに和や優希は愛想がええから客受けもかなりのもんじゃ」

はやり「それに比べてはやりのとこの部員たちはちょっと愛想がないね☆」

まこ「それでも真面目で見た目がええから客受けもそんな悪ぅない」

はやり「まあ、一番見た目がいいのははやりだけどね☆」

まこ「」イラッ

すこやんの所は清澄じゃなかったか…
のよりん、詠たん、良子さん(ラスボス直前の大ボス)
はやりん(ラスボス)
すこやん(隠しボス)
京太郎(マスコット)
何この無理ゲー

カランッ

まこ「いらっしゃい」

学生服の少年「一人なんだけど…打てるか」

まこ「悪いが今は空いてる席がないから、お前さん以外は全員店員になるけどええか?」

学生服の少年「かまわねえ」

まこ(どっかで見た顔なんじゃが、ちょいと思いだせんのぉ。お客さんの顔なら忘れるはずないんじゃが、わしゃあ、この人をどこで見たんじゃ?)

まこ「そうか。それなら和、優希、あとは理沙。この人と打ってやってくれんか」

和「えっと、仕事の方は…」

まこ「これも仕事じゃ。それに客も今は少ないから瑞原さんと良子に任せたらええ」

和「そういう事でしたら」

理沙「了解!!」

優希「しかし、お兄さんラッキーだじぇ。こんな美少女三人と卓を囲めるなんてな」

学生服の少年「幸運か。どうだかな…」

学生服の少年「お前ら相手じゃ負ける気が全然しねえのは確かだが、それだけじゃ俺にとっての幸運にはならねえしな」

優希「なっ…」

和「……」

理沙「……」プンスコッ!!

優希「お客さんだからちょっと手加減しようと思ってたけどやめだじぇ!!」

学生服の少年「手加減?それならお互い様だな」

学生服の少年「俺も手加減をしてやれるほど器用でもなければ、フェミニストでもねえしな」

優希「ぐぬぬっ…」

学生服の少年「さあ、始めようか」

一旦ここまで、今日は23時ごろに続きを投下予定(学生服の少年の正体も判明)

ちなみにすこやんたちが通う高校の名前は新四住高校(このスレのオリジナル高校)

現時点でのそれぞれの呼び方

京太郎:小鍛治先輩、瑞原先輩、咏、良子、理沙
すこやん:京太郎君、はやりちゃん、咏ちゃん、良子ちゃん、野依さん⇒理沙ちゃん
はやりん:京太郎君、すこやん、咏ちゃん、良子ちゃん、野依さん⇒理沙ちゃん
咏:きょーたろー、小鍛治先輩、瑞原先輩、良子、野依さん⇒理沙
良子:京太郎君、小鍛治先輩、瑞原先輩、咏さん、野依さん⇒理沙さん
理沙:京ちゃん、先輩、部長、-(名前を呼ばない)、-(名前を呼ばない)

ちなみにすこやんが瑞原さん呼びしてるのと、咏が良子ちゃん呼びしてるところがあるのはただの間違いです

一旦乙
理沙、和、タコスを相手にイカサマ無しで勝てるのはどのレベルになるのか。
イカサマ有りなら矢木とかの裏プロ連中はだいたい勝てそう。

半荘一回目終了―――

1位:学生服の少年 +39 2位:和 -7 3位:理沙 -9 4位:優希 -23

優希「な、なんだじぇ、こいつ…!?」

和(この人、強い…!!)

理沙「……!!」

学生服の少年「どうする?続けるかい、お嬢ちゃんたち」

優希「あ、あたりまえだじぇ!!次は必ず倒して見せるじょ!!」

半荘二回目終了―――

1位:学生服の少年 +52 2位:理沙 -6 3位:和 -18 4位:優希 -28

優希「この私が東場で一個もあがれないなんて…」

和(私が降りても、安全なはずの牌で直撃される…)

理沙「強敵…!!」

学生服の少年「さて、そろそろお開きにするか?」

優希「ま、まだ、…まだだじぇ」

半荘三回目終了―――

1位:学生服の少年 +60 2位:理沙 -12 3位:和 -21 4位:優希 -27

学生服の少年「さて、もう終わりでいいよな」

優希「……」

和「……」

理沙「……」

学生服の少年「調整のつもりで適当な雀荘に入ってみたが…まあ、それなりに悪くなかったぜ」

優希「ここまで勝てないなんてどう考えてもおかしいじぇ」

優希「あ、あんた、一体、何者なんだじぇ」

学生服の少年「俺か?」

カランッ

セーラー服の少女「聡兄様、こんな所に…」

聡「なんだ、数絵か。どうした?」

数絵「なんだじゃありません。わざわざお金を使って麻雀を打ちに来るなんて勿体ない」

聡「うちの高校の部員は弱すぎるんだよ。あいつらと打ってたんじゃ調整にもなりゃしねえ」

数絵「だ、だったら…私も誘ってください。お兄様がいなくて…寂しかったのですから」

聡「悪い悪い。そうだな、それじゃ数絵。こいつらと打ってみるか?」

聡「数絵とこいつらとならレベルも近いし、いい勉強になるぜ」

数絵「私が打つと別料金が発生しますよ。それに私はお金もさほど持ってきてませんし」

聡「そうだっけか?まあ、金がないなら帰るか」

数絵「ええ」

聡「じゃあ、今日はここまでだ。いくらだ?」

まこ「あ、ああ、えっと三時間で1200円になります」

聡「1200円…1200円…」

聡「……」

聡「数絵、すまん。200円貸してくれ」

数絵「お兄様は、もう…。はい、200円」

聡「すまんすまん。帰ったら返すから」

数絵「そんな事言ってても帰ったら借りた事も忘れるんでしょうね」

聡「忘れねえよ」

数絵「まあ、別にいいですけど。そういう大雑把なところもお兄様の魅力ですし…」ゴニョゴニョ

聡「あん?なんか言ったか」

数絵「何でもありませんよ」

聡「そういや数絵と話してたからすっかり忘れてたが質問の途中だったな」

優希「……」

聡「俺は平滝高校三年の南浦聡だ」

まこ「平滝高校の南浦聡って…お前さん、去年の高校生全国大会個人戦男子の部の準優勝者か!?」

まこ「どこかで見た顔じゃと思っとったが、テレビで見とったっちゅうことか」

和「これが全国大会のレベル…」

理沙「…!!」プンスコッ

優希「うぅっ、相手がそんなに強いんじゃ勝てなくてもしょうがないじぇ」

和「優希!?」

優希「だ、だって、そうだじぇ。インターミドルチャンプだったのどちゃんでさえ勝てないのに、私が勝てるわけないじぇ!!」

和「なんて事を言うんですか!!そんな気持ちじゃ県大会も突破できませんよ!!」

優希「でも…」

理沙「…400円!!」プンスコッ!!

聡「なんだぁ?俺に小銭くれるのか?」

理沙「……」フルフルッ

聡「違うのかよ」

理沙「400円!!」

聡「いや、あんたが何を言ってるのか全然意味がわかんねえよ」

理沙「……」プンスコー

はやり「南浦君だっけ?理沙ちゃんは多分こう言いたいんだよ☆」

はやり「半荘一回分の400円は出すからもう一回勝負して欲しいって☆」

理沙「……」コクコク

聡「いや、400円からそこまで導き出せねえわ」

はやり「で、どう?勝負は受けてくれるのかな☆」

聡「いいのかよ。さっきの俺はあくまで調整でやってただけなんだぜ」

聡「これ以上と打つとなると、本気だぜ」キリッ

数絵「お兄様、素敵!!」キャーダイテー

まこ「ものの見事なブラコン娘じゃな、この子は」

理沙「本気勝負!!」

聡「いいぜ。やってやる」

和「野依さん、私も面子に入れてください!!」

理沙「……」プンスコクッ

聡「じゃあ、さっきと同じ面子でやるって事か」

優希「……私は…」

和「…優希…」

数絵「もしその席が空きでしたら一局程度なら私が打ちますけど」

聡「それにしても変わった奴だな、お前。負けるとわかってる相手に勝負を挑んでくるなんてよ」

理沙「…不屈!!」

聡「よくわからんが諦めないって思いは多分なんとなく伝わってきたぜ」

聡「俺は嫌いじゃねえよ、お前みたいな奴」

はやり「まあ、強くなるために強い人と打つっていうのは悪くない事だね☆」

はやり「たとえその時は負けても、その経験を活かして、それが次に繋がるのだから、ね☆」

優希「お姉さん、本当にそう思うのか?」

はやり「うん、思うよ☆」

はやり「それに何回負けてもその次に勝てばいいとはやりは思うよ☆」

はやり「あなたはまだ一年生だからそうやって強くなっていくべきだと思うな☆」

はやり(あとさっきちょっと見てたけど、この子が一番南浦君を攻略する力が高いしね☆)

はやり(上手くやれば一泡吹かせるくらいは出来るかも☆)

優希「……」

数絵「空いてるみたいだし私が座ってもいいでしょうか?」

優希「最後の席は私のものだじぇ!!」

和「優希…!!」

数絵「むぅっ…お兄様と私の麻雀デートを邪魔しないでください!!」

聡「数絵。お前、色々間違えてるぞ」

優希「今度は必ず勝ってみせるじぇ!!」

半荘四回目終了―――

1位:聡 +13 2位:理沙 +1 3位:優希 -2 4位:和 -12

和(差は縮まりましたが、負けは負けですね)

優希「と、届かなかったじょ…」

理沙「……」

数絵(勝ったとはいえお兄様がここまで追い込まれるなんて…)

聡「……」

聡「数絵。帰るぞ」

数絵「あ、は、はい」

優希「う、ううう…」

理沙「……」プンスコー

和(県大会を勝ち抜き全国で戦うためにはもっと力をつけないといけない)

和(それが理解できた事が一番の収穫ですね。負けたままというのは残念ですが…)

優希(今日負けても明日があるってお姉さんに言われたけど、やっぱ悔しいじぇ)

聡「……」

聡「強い店員のいるいい店だ。また、来週来る」

理沙・優希・和「!!」

優希「ら、来週こそ必ずあんたに勝ってみせるじぇ!!」

和「優希。私も一緒に戦います」

理沙「リベンジ!!」

聡「ハッ。返り討ちにしてやるよ!!」

数絵(お兄様の顔が凄く楽しそうな表情に…。私にはあんな顔見せてくれないのに)

聡「ん?どうした数絵」

数絵「なんでもありません!!お兄様の馬鹿!!」プンプン

聡「何怒ってんだ、数絵の奴」

まこ「和と優希に火がついたか。こりゃあ、うちらにとったら凄くええ事じゃな」

はやり「はやりのところの部員も燃えてるよ☆」

良子(私以外の全員が接客の仕事を放棄してるのですが、そろそろ泣いてもいいでしょうか?)バタバタ

ネーチャン、ビール!!
ラーメン、タノムワー
コッチモー

ハ、ハイ、スグニウカガイマスー

ここまで

咲-saki-の登場人物(年齢変動はあり)以外は出てきません

清澄&平滝編終了

だからといって龍門渕編、鶴賀編、風越女子編、白糸台編はあったりはしません

翌週金曜日―――

はやり「はーい。みんな、はやりに注目ー☆」ガチャ

健夜「あ、はやりちゃん。今日はかなり遅かったね」

良子「瑞原先輩、両脇に何か袋を抱えてますけど、あれは何なんでしょう?」

咏「うーん。なんだろうねぃ」

理沙「?」

京太郎「瑞原先輩、みんなを集めて何かするんですか?」

はやり「はやりから麻雀部の重大発表があります!!」

良子「重大発表ですか?」

健夜「なになに?」

はやり「まずは重大発表その一。ついさっき県大会の女子団体戦と男子個人戦に登録申請を済ませてきたよ☆」

健夜「え?なんでそれが重大発表なの?」

良子「団体戦だけって事は女子個人戦はエントリーしなかったんですね」

はやり「まあ、誰も個人戦に出たいって言ってなかったからね☆」

咏「それでも一応、最終確認くらいはしておいた方が良かったんじゃね?しらんけど」

はやり「うーん。でも一昨年にすこやんがやらかしてるから、自重しといた方がいいかなって思って☆」

咏「それは確かにそうだねぃ」

健夜「…まだ言われ続けるんだ、それ」

はやり「残念だけど、すこやんは業を背負って生き続けるんだよ☆」

健夜「うう…」

はやり「まあ、他にも理由はあるけど、ここでは秘密にしておくね☆」

良子「なんでシークレットなのかわかりませんが、どうせ今は聞いても教えてくれないでしょうし、今は聞かないことにします」

はやり「さすが良子ちゃん。理解が早くてはやり大助かり☆」

京太郎「あのー…」

はやり「どうしたの?京太郎君☆」

京太郎「男子個人戦ってもしかして俺…ですか?」

はやり「そだよ☆」

京太郎「いやいやいや。だって俺、まだ全然弱いですよ!!個人戦なんか出たって一回戦敗退が濃厚ですよ!!」

はやり「今のままならそうかもしれないよね。でもまだ個人戦までは一ヶ月以上あるから☆」

健夜「大丈夫!!その間に私がウンと鍛えてあげるよ!!」

良子「それに私達もいますし」

理沙「成長!!」

咏「私らの指導に耐えられれば、きょーたろーも県大会くらいは何とかなるんじゃね?しらんけど」

良子(小鍛治先輩は意外に教えるのが上手だけど、瑞原先輩や咏さんがコーチングしてるところとか全然イメージできないですけど…)

京太郎「みんな…」

京太郎「そうだよな。じゃあ、一ヶ月間頑張って県大会で優勝してみせます!!」

健夜「その意気だよ、京太郎君!!」

はやり「あと、私達が県大会団体戦に登録したせいで長野からは二校が全国大会に進む事にもなったらしいよ☆」

良子「…え?」

健夜「な、なんで、そんな事に?」

はやり「すこやんのせいでしょ。多分☆」

咏「だろうねぃ。小鍛治先輩が大会に参加する時点で長野県は予選とか意味を成してないし」

良子「大会委員会が悲鳴を上げているのが容易にイメージできますね」

京太郎「…あー」

理沙「?」

良子「わかってない理沙さんのために説明しますとこういう事です」

良子「一昨年前に圧倒的な力で数多の女子高生雀士を葬ってきた小鍛治先輩が、今年は県大会に参加するのです」

良子「普通に参加すれば、たくさんの女子高生の屍を積み上げる事になるわけですよ」

理沙「!!」

良子「単純計算で個人戦の5倍の屍を積み上げるわけですから、その人数は県大会だけで40人を超えるはずです」

理沙「……」ゴク...

良子「そうなると県大会に参加しようするのは自殺願望のある人たちか、玉砕覚悟の高校くらいなわけです」

良子「もしかしたら無名だけど強いチームが潜んでいるかもしれませんが、そこは一旦置いておきます」

良子「だから、優勝高校と準優勝高校の二校を全国大会に行かせてあげるくらいの旨みがなければ殆どの高校が棄権、もしくは参加拒否すると危惧されてるわけです」

理沙「…!!」コクコクコクッ

良子「県大会運営委員会にとって県大会の参加高校が2、3校、最悪1校とかシャレにならないはずですよ」

健夜「良子ちゃん。あと、理沙ちゃんもこっちに来てくれるかな」ゴゴゴゴ

良子「え!?ああっ…」

理沙「~~!!」プンスコー

はやり「まあ、おおかた良子ちゃんの説明であってるんだけどね☆」

京太郎「完全な特別扱いですね」

はやり「それだけ凄惨な出来事だったんだよ☆」

咏「だけど、昨年の県大会覇者龍門渕高校とか、小鍛治先輩に半壊にされた強豪の風越女子が復活してれば手強い相手なはずだし、油断は出来ないんじゃね」

京太郎「でも、どんなチームがいてもそういう処置がとられるって事は、それだけ小鍛治先輩は凄い人って事ですよね」

はやり「だね☆」

良子「ううっ…、酷い目にあった」

理沙「!!」プンスコッ

健夜「良子ちゃんは自業自得だからね」

良子「説明しただけなのに…」

はやり「それじゃ重大発表その二。来週の土曜と日曜に強化合宿をする事にしたよ☆」

京太郎「おおっ!!」

理沙「特訓!!」

咏「まー、短期間で劇的に変われるとは思わないけど何もしないよりはいいんじゃね?」

健夜「そうだね。私もまだまだ強くならなといけないしね」

咏(この人、さらに強くなる気なんだ…)

良子(小鍛治先輩がこれ以上強くなったら、そのうち麻雀で怪我人とか死人とか出てくる気がしないでもないけど)

京太郎「強化合宿ってことは一日麻雀漬けって事ですか」

はやり「まあ、土曜日は朝から晩までで10時間、日曜日は午前中とお昼の5時間くらいを考えてるよ☆」

はやり「と、言う事で各自は宿泊のための準備と、親御さんに合宿の旨を伝えておいてね☆」

健夜「うん。わかったよ」

良子「この面子で10時間とかメンタルがかなり鍛えられそうな気がしますね」

咏「あまりの追い込まれ具合に途中で血ぃ吐いて倒れるんじゃね?しらんけど」

理沙「……」プンスコッ!!

京太郎「忘れ物とかないようにしないとな」

良子「そういえば合宿は学校に泊り込みって事でいいんですか?」

はやり「な・い・しょ・☆」

健夜「」イラッ

咏「」イラッ

良子「」イラッ

理沙「内緒!!」

京太郎「あの言い方だともしかしたら合宿場所は学校じゃないのかもなー…」

京太郎(はっ!!まさか、温泉のある旅館とか!?)

はやり「一通り重大発表も終わったところで。はい☆」

はやり「京太郎君、良子ちゃん。これ、はやりからのプレゼントだよ☆」

京太郎「これ、瑞原先輩が両脇に抱えてたやつですね」

良子「私と京太郎君に?一体何なんでしょうか」

健夜「はやりちゃん、ちょっと!?抜け駆けは駄目だからね!!」

はやり「抜け駆けとかじゃないから大丈夫だよ☆」

はやり「ほら、開けてみて☆」

京太郎「えっと…黒い…スーツ?」

良子「こっちは薄紫のスーツにシャツも入ってますね。それに紐のネクタイ?」

はやり「明日、RoofTopが執事デーだから京太郎君と良子ちゃん、明日は昼からお願いね☆」

京太郎・良子「え?」

はやり「大丈夫。バイト代は出るから☆」

土曜日・RoofTop―――

良子(薄紫の執事)「二週連続で先輩命令でバイトとかおかしすぎません?麻雀部なのに」

京太郎(漆黒の執事)「おかしいけどいつもの事じゃないか?瑞原先輩が思い付きとかで行動してるのは」

良子「そうですね。まあ、ここでもお客さんの麻雀を見て勉強できるから無駄にはならないと思いますが…」

京太郎「そうだな。で、なんで理沙がここにいるんだ?」

理沙(制服)「再挑戦!!」プンスコッ

京太郎「ああ。確か先週、ここで理沙と清澄高校の一年二人だっけ?その三人がボロ負けにされたんだったな」

良子「咏さんに泣きながら部室に(小鍛治先輩と瑞原先輩を)置いていかないで懇願されてたみたいですけど、振り切ったんですね」

理沙「……」コクコク

京太郎「咏のやつ、ご愁傷様だ」

理沙「……」ジー

良子「ど、どうしたんですか?私と京太郎君の方を見て…」

京太郎「ん。もしかして、なんか変なところでもあるのか?」

理沙(制服)「お似合い!!」

良子「ふぁっ!?」

良子(い、いくら服を合わせてるからって、私と京太郎君がお似合いとか、そんなファンタジーはないと思うけど)チラッチラッ

京太郎「まあ、悪い気はしないな」テレッ

良子(ちょ、京太郎君も意識してるぅっ!?)////

京太郎「ど、どうした?良子」

良子(きちんとした服を着てるせいか京太郎君のイケメン度が上がってませんか、これ。ていうか、なんで今日に限って京太郎君を意識してるんですか、私は!!)

良子(そ、そうだ、素数をカウントして落ち着こう)

良子(ワン、ツー、スリー、ファイブ、セブン、イレブン、サーティーン、セブンティーン、……)

京太郎(確かに良子は執事服が妙に似合ってるよな。自分じゃわからないけど、俺もこれ似合ってるのか?)

京太郎(ちょっとセンスが大人びすぎてる気もするが、でもまあ素直に似合ってるって誉められるとやっぱ照れるな)テレテレ

まこ(深緑の執事)「よう来たのぉ、戒能さん」

良子「あ、ははははい!!」

まこ「ん?どうしたんじゃ」

良子「いえ、その、なんでもないです。はい」

まこ「そいで、そっちの男の子が須賀君か。二人ともよぉ似合おとるわ」

京太郎「はい、ありがとうございます。えっと、ここがはやりさんの行き着けの雀荘なんですね」

まこ「そうじゃ」

まこ「まあ、元々は普通の常連客だったんじゃが、たまたまメイドデーを始めた時に店員のバイトに入ってくれてのお」

まこ「言いたくないけど、あの人、見た目もキャラも男受けしよるけぇ」

京太郎「わかります!!」

理沙「……」プンスコッ

良子(…なんで京太郎君が嬉しそうなんですかね)ムスッ

良子(京太郎君は理沙さんといい、はやりさんといい、あと…私、といい、少し気が多すぎるんじゃないかな)

まこ「瑞原さんが店員として、たまにバイトし始めてから客が凄く増えたんじゃ。そこは凄く感謝しとる」

まこ「じゃが、それと県大会は話が別。団体戦ではこっちも負けるつもりはないからの」

良子「そうですね。私達も染谷さんにはお世話にはなっていますが、団体戦では一生懸命勝ちに行くだけです」

まこ「返り討ちにしちゃる」

靖子(濃紫の執事)「おーい、まこー。着替え終わったんだけどさー」

まこ「藤田さん…。予想よりも似合わんの」

靖子「そんな事言われても困るんだけどな」

靖子「うん?この三人は誰だ?」

まこ「臨時バイトの戒能良子さんと須賀京太郎君じゃ。制服の子は野依理沙さんじゃ」

靖子「パッと見ただけでなんとなく強そうなオーラは感じるね。女子二人は」

まこ「藤田さん?」

靖子「そうだ。店が開くまで少し時間があるから、ちょっと打ってみない?」

まこ「いきなり何、言うとるんじゃ、お前さんは!?」

理沙「勝負」フルフル

京太郎「今日は別の人と麻雀勝負するので、それ以外の人とはやりたくないそうです」

靖子「ふうん。…それなら、ま、いいけどね」

良子(勝負を吹っかけてきた割にあっさりと引き下がりましたね。どういう事なんでしょうか?)

靖子(県大会に出るみたいだからちょっと戦ってみて打ち筋や手の内を見せてもらおうと思ったけど、わざわざそこまでしなくても隙があれば見れそうだね)

優希(制服)「おーう、理沙ちゃん、良子ちゃん、一週間ぶりだじぇ!!」

和(制服)「おひさしぶりです。野依さん、戒能さん」

理沙「再会!!」

良子「そういえばあなた達も勝負してましたよね、私一人を働かせて…」ズーン

和「ご、ごめんなさい!!あの時は勝負に夢中ですっかり仕事の事を忘れてしまって…」

優希「悪かったと思ってるじぇ!!今度、おいしいタコスを食わせてやるから許してほしいじょ」

京太郎「あのー、理沙さん、良子さん。この目の前の美少女は誰なんでしょう?」

理沙「敬語!?」

良子「……。鼻の下伸びてませんか、京太郎君」

優希「誰だじょ、こいつ。理沙ちゃん達の友達か?」

良子「同じ麻雀部の部員です」

理沙「幼馴染み!!」

優希「そうか部員で幼馴染みか。なら、教えても問題なさそうだじぇ」

京太郎「そうか!!」

優希「それにしてもそんなに私の事が知りたいとはな。中々見所のあるやつだじょ」

京太郎「…アノ、ハイ、ソウデスネ」

まこ「この二人はワシんとこの後輩じゃ。そんな事よりほれ、須賀君は看板を出してくれるか?」

京太郎「あ、は、はい!!」

まこ「あと藤田さんは初めてじゃから戒能さんに指示を聞いて中の作業をやってくれるか?」

靖子「て、三年の私が年下のこの子に指示を仰ぐのか!?」

まこ「この子は色々と要領がええ。正直、瑞原さんより上手に仕事をこなすからの」

まこ「それにバイトで年上とか年下とか関係ないじゃろ。あと戒能さんの方が藤田さんより仕事じゃ先輩じゃけえの」

良子「え、えっと…」

靖子「やるよ。指示を聞けばいいんでしょ、聞けば」

まこ「じゃあ、頼むからの、戒能さん」

良子「…はい。それじゃあ、まず最初は…」

まこ「あと、そこの三人娘は営業妨害にならんよう店の中に入っとれ。席はその壁際の席じゃ」

優希「わかったじょ」

和「では、いきましょうか」

理沙「……」プンスコッ

一時間後―――

京太郎「へー。結構、お客さん入ってくるんですね」

まこ「まあな。先週のメイドデーもかなり好評じゃったしな」

京太郎「でしょうね。俺もあの髪の長い子がメイドやってるって知ってたら部活を休んで見に来てたかもしれないですし」

まこ「メイドのために部活を休んだらいかんじゃろ」

京太郎「いやいや、それほどの価値はありますよ」

京太郎(特にあの反則的な巨乳は。あれで一年生だっていうから驚きだ)

京太郎(それに比べてうちの一年は良子は結構大きいけど、理沙と咏は悲惨だからなあ)

カランッ

まこ「いらっしゃい。…っと、ようやくあいつらの待ち人来たるじゃな」

聡「よお」

京太郎「…誰ですか?」

まこ「うちの後輩たちと野依さんが負けた相手じゃ」

京太郎「じゃあ、あの人が去年の全国大会準優勝の…」

まこ「ああ。南浦聡じゃ」

良子「いらっしゃいませ。どうぞ、お客様。こちらへご案内します」

聡「おう」

優希「待ってたじぇ!!」

和「あれから一週間。私達はあなたを倒す事をずっと考えていました」

理沙「勝負!!」

聡「そうか。俺は今週一週間、全然調整で上手くいってねぇから絶不調だ、クソがっ」

まこ「和と優希はこの一週間は特に頑張っとった。男子大会のビデオとか見たり色々研究してたから、今日こそ勝ってほしいんじゃがな」

靖子「なんか面白そーな事になってるな」

靖子「仕事も落ち着いてきたし、あの面子に混ざりに行っていいかな?」

まこ「いや。どう考えてもあかんじゃろ」

まこ「じゃけえ、後ろで勝負を見るぐらいはしてもええじゃろ」

靖子「見学か、まあ仕方ないか。でも、もし席が空いたら入ってもいいよな?」

まこ「それは本人達に聞いてくれるか」

靖子「あと、カツ丼注文してほしいんだけど」

まこ「食うな!!あんたは店員じゃ!!」

靖子「なんて酷い後輩だ」

京太郎(なんて酷い店員だ)

まこ「おっと…、そうじゃ戒能さん、あと須賀君も」

良子「なんでしょう?」

京太郎「次は何をすればいいんですか?」

まこ「そうじゃのうて、お前さんらも後ろで見た方がええんちゃうか?」

良子「でも、仕事は…」

まこ「昼飯時も過ぎとるし、晩飯時はもうちょい先じゃ。暫くの間はそれほど忙しくならん」

まこ「それに先週、戒能さん一人働かせとったからの」

まこ「ここはワシ一人でやっとくから見といたらええ」

良子「いいんですか?」

まこ「かまわん。一年生にはええ機会じゃろ」

良子「それならお言葉に甘えて」

京太郎「染谷さん一人でって、…もしかして俺も見てていいんですか?」

まこ「何、言うちょる」

まこ「お前さんは特に見といた方がええ。男子麻雀部員なら今年の大会であの男と戦う機会があるかもしれんしな」

まこ「それにまあ、大会に出んかったとしても、男子高校生雀士の頂点に一番近い男の打ち方を生で見れるんじゃ。その機会は逃がしたらあかんしな」

京太郎「ありがとうございます。染谷さん!!」

まこ「礼はいらんけぇ。準優勝者の打ち方を見て、それに何か感じ取れたらそれはお前さんにとっての大収穫になる」

まこ「バイトに来ただけで帰るんか、何かを手に入れて帰るかはお前さん次第じゃ」

京太郎(殆ど初対面の俺にここまで良くしてくれて、色々アドバイスしてくれるなんて…)

京太郎(なんていうか、この人…すっげえいい人だ!!)

ここまで

合宿編を始めようとしていたら何故か清澄&平滝編第二部が始まってた

あと、トリップ付けてみました

聡「なんかギャラリーが集まってきたな」

京太郎(俺はこの人の打ち方をとにかく見る!!絶対に何かを掴んでやるぞ)

優希「緊張してるのか?ガラにもなさそうだじぇ」

和「優希!!直接の先輩でもなければ、学校の部活でもないんですからもう少し丁寧に喋った方がいいですよ」

良子(本来なら私は団体戦の出場選手である原村産と片岡さんのプレイスタイルを観察するべきなのでしょうが、小鍛治先輩とは違う全国レベルの選手の打ち筋も見ておきたい)

良子(ここは片岡さんと南浦さんのプレイが見えるポジションで見学させてもらいましょう)

理沙「うぅっ…」

京太郎(理沙の奴、緊張してるな)

京太郎(あいつ、見られながら打つのとかあんまり経験がないんだろうな。そういう俺もあんまりないけどさ)

靖子(さて、この子は野依さんだっけ?団体戦での勝率を上げるためにじっくり手の内を見せてもらうわよ)

東一局―――

京太郎(南浦さんの配牌…凄く酷いな。俺なら何もかも諦めて七対子を狙うような手だな)

京太郎(それにツモってくる牌も無駄ヅモがかなり多い)

京太郎(なんていうか、全国レベルだからもっといい感じで手が揃うのかと思ったらそうでもないんだな)

優希「来たっ!!リーチだじょ!!」

京太郎(短髪のリーチか。つーか6順目でリーチとかはやすぎるだろ!?)

京太郎(ふむ。おっぱいの子は…降りてるな。完全なベタオリだ)

京太郎(理沙は…赤の五萬って、生牌であんなの切って大丈夫なのか!?)

優希「むぅっ…」

京太郎(……と、通ったみたいだな)

京太郎(で、南浦さんがツモったのは二萬か。あれも生牌だけどどうなんだろ。五萬が通ってるから行けそうな気はするけど…)

京太郎(二萬をしまって八萬を出したのか。それなら二萬でも変わらない気がするけど…)

優希「…一発ツモはならずか」

聡「……」

―――

聡・和「「ノーテン」」

理沙・優希「「テンパイ」」

京太郎(結局、理沙と短髪がテンパイで、南浦さんとおっぱいの子がノーテンか。…って、短髪の待ちは二萬単騎かよ!!)

京太郎(あんなの俺だったら確実に振り込んでるだろ…)

京太郎(アレか?こういう当たり牌に対する嗅覚も全国レベルは凄いってことなんだな、きっと)

靖子(なんていうかこの子は平凡な打ち方だね)

靖子(時折危険な牌を気にせず切ってるのは気になるけど、あとはこれといって特筆するような感じはないかな、今のところ)

靖子(だけど、もっと何かあるんだろ。私の感がまだ何かあるって囁いてるんだから)

良子(片岡さんはかなり手作りが速いですね。スタイルとしては咏さんに近いかもしれませんね)

良子(それに片岡さんの周囲にはウインドのようなものを感じますね。それもものすごく強い、まるでストリームのようなパワーを…)

東四局―――

優希「ツモだじぇ!!」

京太郎(またこいつがツモかよ!!)

京太郎(ていうか、こいつ最初のテンパイの後に短髪が東一局で4回、さらに東二局で1回あがってるから、東場だけで6回もあがってんのか)

京太郎(あとは理沙が短髪の親を流して、おっぱいちゃんが東三局であがってる)

京太郎(南浦さん、ここまで一回も上がってないか)

京太郎(麻雀は運の要素が強いけど、今日に限って一回もあがれないとか。…まるで俺を見てるようだ)

京太郎(ただ俺と違うのは振込みが一度もないことだな)

聡「はあ。こんなもんか」ゴゴゴゴ

理沙「!!」

優希「来るじぇ!!」

和「……っ!!」

聡「悪いが今日の俺は絶不調だ。それは覚悟しておけ」

京太郎「!?」ゾクッ

京太郎(なんだ?一瞬すごく寒気がしたけど…まさか風邪を引いたのか!?)

良子(南浦さんの纏う力の質が一気に変わった!?それにさっきまで感じられた片岡さんのストリームが一気に縮小していってる…!!)ゾクッ

靖子(インハイ準優勝者がやっと本気を出すみたいだね。だけど優希との差は4万点以上。まさかこのまま負けるってことはないわよね?)

理沙「……」グッ

優希(東場で稼ぐだけは稼いだ。あとは振り込まない事と、相手のペースにさせない事に注意すれば先週みたいなことにはならないはずだじぇ)

和(先週の打った時とビデオで見た南浦さんは優希と違って後半の南場に集中するスロースタータータイプです。当たり前の事ですがここからは東場以上に気が抜けません)

南一局―――

京太郎「……」

聡「……」

京太郎(やっぱり手の進みがかなり遅いな。テンパイまでかなり遠そうだ)

京太郎(そういえば瑞原先輩とかがどうしても勝てない日がごく稀にあるって言ってたけど、南浦さんにとって今日がその日とかなのか…?)

優希(むっ。南場に入ったのに結構早くテンパイしたじょ。ここは攻めるべきなのか?)タン

聡「その四筒、ポンだ」カチャン

優希(四筒を鳴かれたけど、…ツモって来た牌で三色になったじぇ。ここは攻めるときか?…)

優希「リーチ!!」

和(優希がリーチですか。南場の親なので流したいところですが、私はまだ二向聴。無理をする場面ではありません)タン

理沙「……」プンスコタン

聡「……」タン

良子「……」

良子(南浦さんが鳴いてなければ今南浦さんがツモってきた牌で片岡さんはあがってましたね)

良子(これは片岡さんにとってかなりの痛手ですね)

優希「こい、一発!!…こなかったじぇ」タン

和「……」タン

靖子(和はベタオリか。まあ、当然だな)

靖子(親を相手に無理するところじゃないしな)

理沙「……」プンスコタン

靖子(こいつ、不要な安牌があるのになんで順子崩して優希に危険な牌切ってるんだよ!?)

優希「……」

靖子(いや、通ったけどもっと安全な牌がまだまだ残ってるのに、意味がわからない。まるで久みたいなやつだな)

聡(ちっ。しかめっ面の嬢ちゃんが普通に安牌切ってくれりゃ鳴いて流れを動かせたんだが、どうやら俺の意図には気づいてるみたいだな)タン

優希「……」タン

和「……」タン

聡(だが、…お前だけじゃ俺は止められねえ)

聡「その九萬、ポンだ」カチャン

和「…はい」

京太郎(徐々に手は良くなってテンパイにはなったけど、このままじゃ役なしだし、形テン狙いなのか?)

理沙「!!」

京太郎(理沙のあの表情…、南浦さんを止められなかったって顔だ…どういう事だ!?)

優希「来い!!…来ないか~」タン

和「……」タン

理沙「……」プンスコタン

聡「……」タン

優希「よしっ!!これであがればハイテイだじぇ!!」

京太郎(これは…)

優希「残念だじぇ…」スッ

聡「その牌。ロンだ」

優希「え?…」ポロッ

聡「河底撈魚。1000点だ」ゴゴゴゴ

優希「あ…」

京太郎(この人、短髪の牌を全く見てないのにロンとか言ったよな!?え?牌がわかるってこういう事なのか!?)

京太郎(ていうか、理沙もこれがわかってたから諦めたのか!?何、普通わかんねえだろ?つーか、わかる方がおかしくないか!?)

優希「ううっ…」

良子(片岡さんがかろうじて纏っていたウインドが今完全に消えました)

良子(片岡さんの能力は東場で強いのか、それともパワーが特定の時間まで持たないのかのどちらかですね)

良子(どちらにせよ、片岡さんは南場の親が終わったから、さらに慎重に打たないといけませんね)

靖子(たかが1000点。といいたいところだけど相手は全国の準優勝者。ここから挽回する事も十分ありえそうで怖いね)

南四局―――

京太郎(なんていうか…、南浦さん、南場に入ってから明らかに打ち方が変わったな)

京太郎(力押しってわけじゃない。配牌は相変わらずすこぶる悪いんだけど、ツモの引きがいいのか、当たり前のように手牌を聴牌へと形を変えていく)

京太郎(この感じ、あの時と似た感じだ)

京太郎(小鍛治先輩が後ろで指示してくれた時と…)

京太郎(ただ違うのは…)

聡「ツモ」ジャララララ

理沙・和・優希「!!」

聡「ツモ三色同刻チャンタドラ3で8000オールだ」

京太郎(火力の高さと、…自分で打ってるって事だ)ギリッ

優希「…ごめん。トんだじぇ」

和「…私もありません」

理沙「……」


1位:聡 +87 2位:優希 -27 3位:理沙 -29 4位:和 -31


聡「ふむ。絶不調だが何とかなったか」

京太郎(これで絶不調とか、全国の準優勝者ってのはどんだけ魔物なんだよ!?)

京太郎(この半荘、ずっと南浦さんの打ち方を見てたけど、正直なところ何にもわかんねえ)

京太郎(こんなんじゃ見る機会を与えてくれた染谷さんに申し訳が立たないな)

京太郎(くそっ。見てるだけじゃ駄目なのか?何だ、何が足りないんだ…)

聡「さて、俺の方はまだ時間があるが続けるか?」

靖子「はいはーい!!私、打ちたいんだけど」

聡「俺は相手が誰でもかまわねぇが、それなら誰が抜ける」

優希「私は抜けないじぇ!!次こそは勝つじぇ」

和「まだ一回目です。私だって抜けるつもりはありません!!」

聡「だってよ」

靖子「えー。私も打ちたいんだけどさー」

京太郎(そうか。見てるだけよりも実際に体験した方が何かを掴めるのかも…)

京太郎(けど、俺じゃ弱すぎて相手にもならないだろうし、おでこの人みたいに自ら志願なんてとてもじゃないけど…)

理沙「…抜ける!!」

靖子「え?ホント?やったね!!」

理沙「駄目!!」

靖子「ええっ!?まさかのぬか喜び!?」

優希「いきなり前言撤回してるじぇ」

良子「いえ、まさか理沙さんは…」

理沙「京太郎!!」

京太郎「って、理沙…、お前…いいのかよ。俺なんかのために席を譲って…」

理沙「勝てる!!」

京太郎「…俺は部員の中じゃ一番弱いんだぞ」

理沙「勝てる!!」

京太郎「最下位なんて日常茶飯事で結構ハコシタにもなるぞ」

理沙「勝てる!!」

京太郎「役だって全部覚えてな…」

理沙「絶対!!」

京太郎「くそっ、なんで言い切れるんだよ!!」

理沙「信じてる!!」

京太郎「……」

京太郎(そんな真っ直ぐな目で俺を見て…俺が勝つのを微塵も疑ってないとか、馬鹿すぎるだろ。理沙は…)

京太郎「…だけど、ここでやらなきゃ男じゃないな!!」

聡「しかめっ面の代わりはお前でいいのかい」

京太郎「はいっ!!」

聡「たった今麻雀部員の中で一番弱いってほざいてたお前が俺に勝てるのか?」

京太郎「勝ちます!!」

京太郎「弱い俺でも負けられない戦いだってありますから!!」

京太郎(見て掴めないなら打って掴むだけだ。理沙と染谷さんのくれたチャンスは無駄にしない!!)

京太郎(そして思い出せ。小鍛治先輩が後ろで指示して打った時の感覚を…)

聡「ハッ、おもしれぇ。いいぜ、来いよ」

聡「全力で叩き潰してやる!!」

ここまで

次回は須賀京太郎VS南浦聡戦をお送りします

東一局―――

京太郎(う…相変わらず酷い牌牌だな。たまにはもっといい配牌こないかな)

理沙「~~」プンスコー

京太郎(だけど配牌の酷さなら多分南浦さんも同じくらいのはず。後半からのツモは異常によくなってくるけど)

京太郎(そしてさっきだと、短髪は東場では高確率であがってた)

京太郎(前の半荘の負けを引きずってないならここでも上がってくるはず)

京太郎(そしておっぱいちゃんはツモってからの打牌が凄く速い)

京太郎(迷いがないし、河をよく見てるし多分牌効率とか考えて捨ててるんだろうな)

京太郎(うちの麻雀部にはいないタイプだな)

京太郎(だから、正直なところ実力とかは何にもわからない)

京太郎(一つわかってるのは、南浦さん以外には一回も振り込んでないってことか)

京太郎(まあ比較的手堅いって事なんだろうな)

京太郎「……」スッ

京太郎(おっ、第一ツモが手の中に組み込めるな。こりゃ珍しい)タン

聡「……」タン

優希(ううっ…、さっきの半荘から間を空けてないせいであんまりいい牌が来ないじぇ)タン

和「……」タン

京太郎(んん?これは…まだ早い順目なのにどんどん聴牌に近くなってないか)スッ

京太郎(それに他の面子は少し苦戦してる感じがする)タン

―――

京太郎(よし、聴牌だ。ツモれる牌も結構残ってるしリーチをかけてみるかな?)

京太郎「よし、通らばリーチ!!」ダァンッ!!

和「通りません。平和ドラ1で2000です」

京太郎「うっ」

理沙「…」プンスコッ

靖子(おいおい、和はどう見ても聴牌気配濃厚だっただろ。なんでわざわざ突っ込んでんだ、こいつは?)

靖子(馬鹿なの?死ぬの?)

和(東場で優希の親が流せたのはありがたいですが、このままではまたさっきの二の舞になりそうですね)

和(だから私は安い手作りで、この半荘は点数に拘らず速攻で流すように動きます)

和(展開が速くなれば南浦さんもそうそう高い役を作れなくなるはずです)

和(あとはこの人が南場で南浦さんに何度も振り込まなければ上手く行くはず…)

南一局―――

京太郎「……」ボロッ

理沙「~~」プンスコー

良子(…パーフェクトな振込みマシンになってますね、京太郎君)

和(まさか四連続で振り込むとは…。この人、打つ時に何も考えてないのでしょうか?)

優希(この男子のおかげでだいぶ助かったじょ)

優希(のどちゃんの親の時となんぽっぽが親の時に一回ずつアガれたけど、ここからは私の不得意な南場だじぇ)

和(まずは南浦さんを警戒して連荘だけさせないようにしないと)

聡「さて、ようやく南場が来たな。そろそろ俺も動くとするか」

和「……!!」

優希「くっ」

京太郎「…く、くそっ!!」

京太郎(大見得きった割りに全然何も出来てないのかよ、俺は!!)

京太郎(ちくしょう。今日ほど麻雀が弱い事が悔しいって思った事はないのに…)

―――

聡「……」タン

優希「……」タン

和「……」タン

京太郎(…ツモまで悪くなってきたな。この牌いらねーのに)スッ

京太郎(えっと…この牌は一巡前に短髪が切ってるか)

京太郎(えーっと、誰も手代わりしてないし、持ってても仕方ないから捨てるか)タン

聡「ロン」

京太郎「え…?」

聡「南、混一色、ドラ1で8000だ」

京太郎「…なっ!?」

理沙「……!!」

和・優希「!!」

良子(京太郎君の点棒が…残り800。次、ノーテンになっただけで終わる…)

靖子(もう、こいつは下手すぎて見てられないねえ)

京太郎「なんで!?なんでこの牌はさっき一巡前で出てたのに…」

優希「そ、そういえば確かに私が捨ててるじぇ」

和「……」

聡「勝つためにやっただけだ。それ以外に理由はねえよ」

京太郎「そんな…」

理沙「京ちゃん…」

南二局―――

京太郎(俺と南浦さんの点数差は32200点。役満をあがるか、南浦さんに倍満を直撃させないと逆転は出来ない)

京太郎(そして、配牌は相変わらず酷い状態だ)

京太郎(ははっ、結局一回もあがれずに終わっちまうのか)

京太郎(…情けねえ)

理沙「京ちゃん…」

京太郎(悪い、理沙。せっかくのチャンス、全く活かせなかった)

京太郎(こんな事ならおでこの人にでも譲ればよかったんだ。そうすればこんな間抜けな事にはならなかったはずだし)

聡(案の定、こいつはもう気配が死んだな。それじゃここでこいつをサクッとトばして終わらせるか)

和(…聴牌が遠い)

和(でも南浦さんは聴牌の気配が強い。ダマテンなのか一向聴くらいにはなってそうですね)

和(このままでは私の親の防衛は難しそうですね)

京太郎「……」

和(彼の目は死んでいますし、南浦さんに振り込むのは容易に想像できますね)

和(今は優希が35300、南浦さんが33000、私が3位で30900、彼が800)

和(ですがもし南浦さんにアガられたら、逆転負け…)

和(ここは…)タン

聡「……」

聡「ロン。タンヤオドラ2で3900だ」

和「はい」チャラッ

聡(こいつ、俺の点数が低い事を見越してわざと振り込んできやがった)

和(これで南浦さんがトップに立ち、親は流れてしまいましたが、まだ逆転の目は残っています)

中途半端ですがここまで

何となく見たら、ところどころでのよりんが京太郎呼びしてるところがありました
タイトルは京ちゃんなのに

以後、気をつけます


あと、気晴らしで短いのを書きました
よかったら見てやってください

咲「強くてニューゲーム?」
咲「強くてニューゲーム?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1394802980/)

今日(土曜日)はきりのいいところまで進まなかったので更新できません

明日更新します

南三局―――

和(この局は彼が親ですが、ここで何とかしないと、最後に南浦さんの親が残っていますからね)タン

聡「その南、ポンだ」カチャン

和「…はい」

良子(全然状況はよくなりませんね)

良子(南浦さんもテンパイはしてないとはいえ、このダブ南があるだけで他の面子に対してかなりの抑止力になっているはずでしょうから大きくは動けないでしょうし)

良子(片岡さんは手が殆ど進まないし、東場のような火力もほとんど息を潜めた状態です)

良子(スピードで対抗できそうなのは原村さんだけですが、彼女が南浦さんに勝つには5200以上の直取りか、満貫以上のツモが必要になります)

良子(しかし、南浦さんのディフェンス力はかなり高い。今日も直撃を一切受けていませんし、彼女の圧倒的不利は否めませんね)

―――

和「ノーテンです」

優希「ノーテンだじぇ」

京太郎「…ノーテンです」

聡「……」

和(ここで南浦さんがテンパイしていたら終わりですね)

優希(今回も負けだじぇ)

理沙「……」プン…スコ

良子「……」

靖子「……」

聡「…ノーテンだ」

和「…ふう」

優希「助かったじぇ…」

理沙「……」プンスコー

京太郎「……」

良子(なんとか生き延びましたが、京太郎君の親が終わってしまいましたね。そして最後に残っているのは南4局の南浦さんの親のみ)

良子(京太郎君が勝つためには三倍満の直撃が必要ですが、今の状況ではまず無理でしょうね)

良子(同じ学校の麻雀部員として京太郎君には勝ってほしいですが、正直南浦さんとは格が違いすぎます)

良子(去年のインターミドルチャンプの原村さんでさえ南浦さんにただ一度の直撃も許していないし、1位をとる事さえできていない)

良子(とりあえず京太郎君がトバずに終われるように祈るくらいはしておきますか)

南四局―――

聡(配牌だが…俺が最初からテンパイしてるとか珍しいな。まるで数絵みたいだ)

聡(それに今の時点で平和三色ドラ2か。こりゃあ、ダマで誰かに直撃させてやるか)タン

優希(おっ、私にしては珍しく南場にしては手がいいな)

優希(テンパイまで早そうだし、これがあがれたらなんぽっぽにも勝てるはず。最後の最後で逆転だじぇ)タン

和(配牌は平和系の二向聴ですか)

和(本来ならこのまま平和系の役で進めるところなのでしょうが、満貫をツモらないと南浦さんには勝てませんからね)

和(この配牌から満貫まで伸ばすのは難しそうですね)タン

京太郎(うお…相変わらず酷い配牌だ。ローカルルールの十三不塔が採用されてればあがれてたんだけどなぁ)タン

―――

京太郎「……」タン

良子(うーん。京太郎君は手が芳しくないのか、毎回のようにツモを入れ替えてますね)

良子(このままだと南浦さんの当たり牌がいつ飛び出してもおかしくない状態ですね)

聡「……」スッ

聡(おかしい。もう残りの牌がわずかだってのに一向にツモりやしねぇ)タン

聡(配牌がよすぎたせいか、それとも…)

優希「……」スッ

優希(いい牌が来ない。南場だからしょうがないけど、出来ればここはあがりたかったじぇ)タン

和「……」スッ

和(優希と彼はまだノーテンのようですが、南浦さんはテンパイの気配が濃厚。南4局である以上、ここは降りるべきですね)タン

京太郎「……」スッ

京太郎「…はあ~」タン

優希「…っ」ピクッ

優希(駄目だじぇ。あれを鳴いても一向聴のままだし、それならなんぽっぽの安牌として残しておいた方がいいじぇ)

聡「……」

聡(この感じだと俺以外はテンパイしてねえ感じだな。まず下家のお嬢ちゃんは俺の点数が射程範囲に入ってると考えてるから攻めと守りが中途半端になってやがる)

聡(あと対面のお嬢ちゃんは点差を離されないように俺を警戒して明らかにおりてやがる)

聡(そして上家の野郎は殆どツモってきた牌を入れ替えてる。常に別の牌とな)

聡(だが引きが悪く上手くいかねえ時はそんなもんだ)

聡(野郎の方から当たり牌が出ても良さそうなんだがなかなか出ねえな。出すならとっとと出してほしいんだがな)スッ

聡(…って、くそっ、よりによって最後のツモ牌が北かよ。こんな牌はいらねぇんだがな)

聡(だがこれで上家の野郎がノーテン罰符でトビ終了。なんともしょうもねえ幕切れだ)タン

理沙「……っ」

理沙「……」プンスコッ!!

京太郎「え?理沙…」

理沙「……」プンスコ

京太郎「あ。…ロ、ロンです」

聡「はああっ!?…なん…だとっ!?」

京太郎(やばかった。今の牌、理沙が教えてくれなかったら確実に見逃してた…)

京太郎「えっとその、北、赤1で2600です」

聡「てめぇ、いつテンパった!?」ガタッ

京太郎「えっと、ついさっき、南浦さんが北を捨てる直前です」

聡(くっ…最初からテンパってて最後のツモ牌で放銃って、どんだけ運がないんだよ、俺は!!)

良子「京太郎君が…あがった」

聡「……チっ」

京太郎(それにしても危ねえええっ。南浦さんから当たり牌が飛び出るとは思わなかったから全然見てなかったよ!!)

優希「これで終わり…?」

和「えっと…点数は」

1位:優希 +10 2位:聡 +9 3位:和 +2 4位:京太郎 -21


聡「……」

優希「わ、私が…トップ?」

和「そうですね。全然勝った気はしないでしょうが、間違いなく優希の勝ちです」

京太郎「理沙。…すまん」

京太郎「あんだけ大口たたいて負けちまった」

理沙「次回!!」

京太郎「いや、無理だって。最後のあがりもまぐれだし、正直、今回は振り込み過ぎで心が折れてたわ」

京太郎「やっぱり全国大会で勝つ人はレベルが違うな。俺じゃ相手にもならないわ」

京太郎「ははっ…………はあー」

理沙「京ちゃん…」

良子「でも今回の京太郎君はベリーベリー頑張ったと思います」

良子「今日、南浦さんと打った面子の中で京太郎君だけが唯一南浦さんからあがったのですから」

理沙「直撃!!」コクコク

京太郎「悪いなあ、理沙、良子。落ち込んでるからってわざわざ慰めてもらって」

理沙「……」プンスコー

良子「慰めるとかそういうつもりでは…」

聡「がああああっ!!!腹が立つなぁっ、オイぃッ!!」

京太郎「ひえっ!?な、なんですか?いきなり…」

聡「あのなあ!!言っとくが俺はディフェンスよりもオフェンスの方が得意なんだよ!!」

聡「守りより攻め、MよりSなんだよ!!わかるかっ?」

京太郎「は、はい!!わ、わかります!!」

京太郎(何を言いたいのかはわからないけど…)

理沙「M?S?」

京太郎「それは、うん。ここで教えるのは恥ずかしいから後で…」

聡「って、聞けよ!!」

京太郎「はいっ!!聞いてます!!」

聡「だから振込みなんてのはよくある事なんだよ!!よくはないがよくあるんだよ!!」

京太郎「そ、そうですね。よくある事ですよね」

靖子(和や優希の攻めを完全にしのぐレベルの守備力を持ってて振込みが多いとか嫌味にしか聞こえないな)

聡「だからテメェに振り込んだのも仕方ねえって諦めもつく!!」

聡「だから聞かせろ!!」

京太郎「え?」

聡「…てめぇ、最後に何をした?」

京太郎「え?最後って…」

聡「最後だよ!!最後の南4局。よく考えりゃあれだけ色々と変だった」

京太郎「……?」

聡「どう考えてもテメェしかいねえんだよ。このお嬢ちゃん達がああいう真似を出来るならさっさとやってるだろうからな」

聡「だから教えろ。何をした?」

京太郎「え、えっと、俺は別に何も…」

聡「んなわけねえだろ!!」ンガーッ

京太郎「ひいっ!!」

理沙「駄目!!」プンスコプンプン

良子「あ。もしかして…最後に南浦さんの配牌が凄く良くなってた事ですか?」

聡「おう。それだそれ」

聡「それはこいつがやってたんだろ?何やったんだ?どんな力だ?教えてくれ、お嬢ちゃん」

良子「どんなスキルっていうか、以前京太郎君が先輩に指導を受けながら打ってた時に一度だけこういう事があったくらいなので私にもよくわからないのです」

聡「……」

聡「…そうか」

京太郎「え、えっと…」

聡(てことはこいつ最後は無自覚に支配系か何かの能力を発動させたってことか)

聡(さしずめ相手の配牌を良くして相手のツモを悪くする能力ってところか)

聡(なんだその能力。意味がわかんねえわ)

聡(いや、違うか。相手のツモが悪くする代わりに配牌がよくなるのがリスクなのかもしれねぇな)

聡(微妙っていや微妙だが、能力の種がバレなきゃかなり有効だな)

聡(なんせ手が出来上がってるからわざわざ別の手に変えたりしないだろうし、そうなるとツモが悪いまま進行する)

聡(最終的には野郎以外は良くてテンパイ止まりってわけか)

聡(まあ、全部推測だがあながち間違っちゃいねえだろ)

聡(だが、使い手がヘボじゃそれも宝の持ち腐れだな)ジロッ

京太郎「?、??」

聡「お前よお」

京太郎「は、はいっ!!」

聡「麻雀歴浅いだろ。何日くらいだ?」

京太郎「あ、えっと、はい。一ヶ月くらいです」

聡(一ヶ月もやってりゃもうちょっとマシな打ち方が出来ると思うんだが、まあその辺は個人のセンスの問題か?)

2対2のダブルスなら真価を発揮できるけど、咲世界並みに麻雀が普及していれば大会にダブルス部門があるかも

聡「指導は誰に受けてる?」

京太郎「えっと、本を読んだりしてます。あとは部活の先輩が色々と教えてくれます」

聡「そっか。じゃあ、その部活の先輩はアレだ、麻雀教えるのに向いてねえな」

京太郎「い、いえ、そんな事は無いと思いますけど。俺が下手なだけで…ははっ」

聡「一ヶ月麻雀教えてもらってその程度って事は教えてる側に問題ありだな」

京太郎「な…!?」

聡「教える能力がないか、教える気がないか、そいつが無能かのどれかだろ」

京太郎「……さい」

聡「あア?」

京太郎「取り消してください!!俺が下手なのは俺に才能がないだけです!!先輩達を侮辱しないでください!!」

聡「無様晒した奴に取り消せって言われて、はいそうですかって取り消すわけねえだろ」

聡「教えてる奴がクソだからクソみてえな麻雀しか打てねえんだろ?」

京太郎「違う!!先輩たちは自分達の練習時間を割いて俺に色々と教えてくれてる!!」

聡「だが、その結果がこれだろ?まじめに教えてこれだったらアレか?その先輩は相当ドヘタって事だな」

京太郎「違うっつってんだろ!!聞けよ、この野郎!!」

聡「は?」

聡「一度や二度負けた程度で逃げだすようなヘタレが何を言おうが俺には何も聞こえねえよ」

聡「俺に話を聞いてほしけりゃ、県大会で俺に戦いを挑んでこい。そうすりゃ話くらいは聞いてやる」

京太郎「県大会だな!!わかった、どうせ強化合宿に行って県大会までに強くなるつもりだったんだ」

京太郎「県大会であんたを倒して、絶対先輩の事謝らせてやる!!」

聡「そりゃあ楽しみだ。お前が勝ったら土下座でも何でもしてやるよ」

京太郎「その言葉、忘れんな!!絶対だからな!!」

聡「おうおう。忘れねえよ」

南浦さん、その発言は好敵手ポジ(主人公と戦う前に強敵を引き立てる為に負ける可能性あり)、主人公が一皮剥ける為の壁役(負けフラグ)だーーー

聡(県大会で俺の目の前に雑魚として現れるのか、敵として現れるのかお前の努力次第だ)

聡(せめてその力を狙って使えるようになってりゃ、敵として申し分ないんだがな)

聡「じゃあ今日は俺自身への課題も出来たからこれで帰るとするか」

優希「なんぽっぽ、もう帰るのか!?」

聡「誰がなんぽっぽだ。…悪いが今日はお開きだ」

優希「残念だじぇ。次こそはもっと圧倒的に勝つつもりだったのに」

聡「バーロー。軽く返り討ちにしてやるよ」

優希「じゃあ、また今度な」

和「次こそは勝ってみせます」

聡「おう」

聡「…と、そうだ」

聡「お前、名前は?」

京太郎「……。新四住高校一年、須賀京太郎」

聡「須賀か。まあ、県大会までは覚えとくわ。出てこなけりゃ忘れるかもしれないがな」

聡「おっと…、もう一つ忘れるところだった」

聡「オラッ」ペチン

優希「あいたっ」

聡「ふぅんっ!!」ゴッ

京太郎「いでぇっ!?」

優希「なんぽっぽ!?」

京太郎「何しやが…」

聡「言葉遣いに気をつけろ、一年坊。年上は敬うもんだ」

京太郎「…わかりました」

優希「ごめんなさいだじぇ」

聡「わかればいい。じゃあな」

ここまで

次はRoofTopの事後処理と強化合宿(前半)を予定してます

つまらないのは>>1が真面目やシリアス書けない人だから仕方ないね

京太郎が強くなるか負かせばデレるツンデレさんだから気にするな。
すこやんとの実力比はどのくらいなんだろう。
見た感じ、はやりん以上は確実っぽい。

一昨年の惨劇を考えると京太郎の学校名を聞いて、ピンと来ない事がおかしい。
南浦に小鍛治や小鍛治に跳ばされない事があるメンバーに指導して貰うならもっと地力上げろと龍門渕のハギヨシを紹介される。もしくは初心者向けの麻雀教室に通えとアドバイスをした方が自然だったかもしれない。
ある程度の(準世界か世界、最低でも国内上位)レベルに達していないとすこやんの指導を参考に出来る気がしない。

―――

まこ「さて、だいぶ時間も遅くなってきとるけぇそろそろバイト組は終わるか」

京太郎・良子「お疲れ様です」

靖子「お疲れ!!」

良子「それにしても20時ですか。何気にロングにワークしてましたね」

京太郎「理沙のやつ、俺のバイトが終わるまで待つって少しごねたけど帰らせて正解だったな」

靖子「なあ、まこ。腹減ったからカツ丼注文していいか?」

まこ「腹減ったって…晩飯はさっき食わせたじゃろ。そんなに食いたきゃ家に帰って好きなだけ食いんさい」

靖子「ちっ」

まこ「ほんでどうじゃ?須賀君はなんか収穫はあったか」

京太郎「そうですね。見てただけの時は正直、なかったと思います」

京太郎「でも、南浦さんと打ってからは多分あったと思います」

まこ「なんじゃ、漠然としとるのぉ」

京太郎「まだ自分でも良くわかってない状態なんで。それに…」

まこ「それに?」

京太郎「少なくとも麻雀を強くなりたいって気持ちにはさせてくれましたよ。理由はどうあれ」

良子「……」

まこ「そうか。まあ、強くなりたいっちゅう思いは大切じゃけえの」

京太郎「…はい」

まこ「それじゃ今日のバイト代じゃ」

靖子「いただくよ」

京太郎・良子「ありがとうございます」

まこ「そういや確か来週はお前さんらも合宿じゃったな」

良子「も、って言う事は染谷さんのところも合宿ですか?」

まこ「まあ、の。わしらも強うならんとあかんからな」

靖子「全国に行くためにな」

まこ「そうじゃな」

まこ「そういえば今週の水曜に部長とワシとで県大会の登録に行ったんじゃが、運営の人から長野県は全国に二校行けるって聞いてのお。うちの部長が大喜びしとったわ」

まこ「実質お前さんとこの高校と他一校なのにのぉ」

良子「いえ、そんな事はないとおもいます」

まこ「ホンマか~。ホンマにそう思うとるか~?小鍛治さんを擁する高校がそんな不安あるんか~」ウリウリ

良子「……。えっと、あはは」

まこ「笑って誤魔化しよって。ま、ええけどな」

靖子「なあ、まこー」

まこ「ん?どうしたんじゃ?」

靖子「時給が900円なのに6時間働いて4200円しか入ってないんだが」

まこ「カツ丼二杯分(600円×2)を引いたからそれでおうとる」

靖子「え!?バイトしたら晩飯代は出すって言ってたのになんで引いてるんだ!?わけがわからないけど」

まこ「晩飯にカツ丼三杯は食いすぎじゃ」

靖子「ケチな後輩だなー」

まこ「カツ丼三杯とかそんなん考慮しとらんよ」

まこ「とにかく次会うんは県大会じゃ。お前さんらもしっかり頑張れよ」

京太郎・良子「はい!!」

まこ「あと、だいぶ遅いから須賀君は戒能さんをちゃんと家まで送ったりや」

京太郎「そうですね」

まこ「あと、送り狼はあかんぞ」

良子「おくr…」////

京太郎「ええ。任せてください」

良子「……」

まこ(ただの部員同士の関係とはいえ、二人きりで女の子を家まで送るのに須賀君は全然意識しとらんとか、戒能さんがちょっと可愛そうじゃな)

帰り道―――

京太郎「なあ、良子」

良子「ホワット?」

京太郎「俺、麻雀強くなれるかな?」

良子「確実な事は言えませんが私はなれると思ってますよ」

京太郎「お世辞とか、慰めとかじゃなくてか?」

良子「オフコース」

良子「そもそも麻雀部でエブリデイのごとく最下位を取ってるのに、腐る事もなく真面目な姿勢で取り組んでいる須賀君が強くなれないわけがありません」

京太郎「それで鍛えられるのはメンタルだけな気がするんだが?」

良子「そんな事ないですよ。私達の麻雀部の部員達がモンスター揃いだから、弱いままだとそういう風に感じるだけです」

良子「それに南浦さんは京太郎君を弱いと言ってましたが、それはあくまで全国レベルから見たらの話です」

良子「あそこにいたのは昨年の全国高校生大会男子の部準優勝者、去年の全国中学生大会女子の部優勝者、そして東場に置いてはその二人をも凌駕する和了率と火力を持った人だたんですよ」

良子「そんな中に麻雀を始めて一ヶ月の京太郎君が見劣りするのは仕方ない事だと思います」

良子「だけど、今日来ていたRoof-Topのお客さん達に比べれば確実に京太郎君の方が強いです。それは私が保障します」

京太郎「そっか。まあ、良子が言うなら間違いないか」

良子「ちなみに言っておくと、麻雀歴一ヶ月で雀荘に来る人より強いっていうのは本当にグレートな事ですからね」

京太郎「さすが、俺ってか」

良子「はい、そこ。調子に乗らない」

京太郎「悪い悪い」

良子「だから迷わずがむしゃらに頑張ればいいと思います。ウジウジ悩んでる京太郎君よりいつものように前を見て頑張る京太郎君の方が私は好きですから」

京太郎「もしかしてそれって告白?」

良子「え…」

良子「……」////

良子「のののノーウェイ!!違いますから、そういう意味の好きじゃなくて、今のはフレンドというか仲間というか、そっちの意味で好きなだけですから!!フーリッシュな事言わないでください!!」////

良子「だから、えーっと、ラブじゃなくてライクの方ですよ、わかりますか?ライクです、ライク!!」////

京太郎「わかってるって。俺も良子の事はライクだから」

良子「……。そんなあっさり否定しなくてもいいのに…もう、京太郎君のバカ」////ボソッ

京太郎「なんか言ったか」

良子「何も言ってませんよーだ」////

―――

良子「あ。マイハウス、ここだから」

京太郎「へー。結構、大きい家に住んでるんだなー」

良子「ノーマルだと思いますよ。このあたりは土地が安いらしいはずなので、家を大きく立てるところも多いみたいですし」

京太郎「まあ、確かにこのあたりで家持ってる人のところはこんな感じか。うちもこんな感じだし」

良子「京太郎君」

京太郎「どうした?」

良子「今日は送ってくれてありがとう」

京太郎「気にしなくていいよ」

良子「そうだ。よかったらマイハウスでティーの一杯でも飲んでいきませんか」

京太郎「いや、別にいいよ。それにこんな時間に同級生の男子なんか家に上げたら、良子の両親に変な勘違いされるだろ?」

良子「ノープロブレム。両親はエジプト旅行に行ってて、今は家に誰もいないので」

京太郎「え?」

京太郎「いやいやいや。どう考えてもそっちの方が問題あるだろ」

良子「ホワイ?」

京太郎「誰もいない家に男を招き入れるとか、……やばくないか?」

良子「……?」

京太郎「だから誰もいない家で俺と良子が二人きりとかさ。俺と良子が恋人同士ならヤバくないかもしれないけど」

良子「!!」

良子「あ、ご、ごめん。さっきの話はナシで!!」////

京太郎「お、おう。わかってるって」

京太郎(俺がつっこみいれてなきゃ、今頃良子の部屋で二人きりとかヤバすぎだろ)

京太郎(それにしても無防備過ぎじゃないか、こいつは…)

京太郎「でも、あれだ。一人でいるのが寂しいなら電話やメールなら受け付けてるから」

良子「ま、まあ、テレフォンとかする事はないと思うけど、気持ちだけは受け取っておきますね」

京太郎「おう。それじゃおやすみ」

良子「おやすみなさい、京太郎君」

京太郎の家―――

京太郎「ただいまー」

カピバラ「キュー」

京太郎「カピー。お出迎えご苦労」ワシャワシャ

カピバラ「キュキュー♪」

「京太郎。土曜日なのに遅かったじゃないか」

京太郎「部活の先輩から臨時のバイトを頼まれてさ。ちょっと遅くなった。ごめん」

「理沙ちゃんとデートじゃなかったんだ」

京太郎「なんでそこで理沙の名前が出るかわからないけど、あいつとデートとかした事ないし」

「「……」」

「寄せられる好意に鈍感なのはあなたに似たんですかね」ボソボソ

「いや、持って生まれた才能だろう。息子の実力だ」ボソボソ

京太郎「親父達、なんか言った?」

「何も言ってないよ」

京太郎「ああ、そう。ま、いいや」

「京太郎、それよりお風呂沸かしてあるからさっさと入りなさい」

京太郎「おう。すぐに入るわ」

京太郎「えっと、執事の服はもう切る事ないし、来週にでも瑞原先輩に返せばいいか」

京太郎「……。でも着た服をそのまま返すのはよくないか。クリーニングは出しておいた方がいいよな」

京太郎「さてと、今日は色々あったし風呂に入ってさっさと寝るか」

バタン

ヴー、ヴー、ヴー

カピバラ「キュ?」ビクッ

ヴー、ヴー、ヴー

カピバラ「キュー」ペチペチ

ヴー、ヴー、ヴー

カピバラ「キュキュ」ペチペチ

ヴーピタッ

カピバラ「キュー?」ペチッ

―――

京太郎「あー、すっきりした」

京太郎「やっぱり風呂は人類にとって最高の癒しだな。なー、カピー」

カピバラ「キュー?」

京太郎「えっと宿題は…面倒だし明日にでもするか」

京太郎「さて、今日はもうする事もないしさっさと寝ちまうか」

京太郎「カピー、電気消すぞ」

カピバラ「キュッ」

合宿のさわりまで進めることが出来なかったのでここまで

なんぽっぽ(♂)については賛否両論(否が圧倒的に多いですが)になってますね
まあ、この程度しかかけない>>1なので生暖かい目で蔑んでみてくれればいいと思います

ご意見やご感想、文句や批判は一応受けとめますが、対処や反映は出来るかどうかわかりません

急に強くなれるわけじゃないけど、日本代表レベルと毎日打って続けられるのは才能。
京太郎「無知な競技者にはたどり着けぬ境地がある・・・小鍛治先輩の個別指導と滅びゆく精神とのせめぎ合いの果てッ
オカルトを凌駕する例外の存在!!! 週に八日の練習という矛盾のみを条件に存在する能力
数ヶ月間その拷問に耐え 俺は今オカルトを超えた」
てるてる「小鍛治と週八日の個別指導・・・(ガタガタ)」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月18日 (火) 23:31:10   ID: 8qLAdHVE

序盤でエタったから見なくてもよし

2 :  SS好きの774さん   2016年04月30日 (土) 22:43:56   ID: G4B3h5Xw

↑間違いない

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom