ほむら「おかえり、伯爵」(1000)

ちょっと頑張ってみる


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1329394774(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)



水没した町に一人の少女がうずくまっていた。

長い黒髪を風になびかせ、表情を変えることなく。



彼女の名は暁美ほむら。 たった一つの願いの為に全てを捨てた時間遡行者、そして魔法少女である。

その願いを叶える為に時を遡り、何度も何度もやり直してきた。

『ワルプルギスの夜』という魔女の打倒、そして『鹿目まどか』という親友の魔法少女化阻止。

その二つの目標は、今回もまた叶わなかった。


空に浮かぶ最強の魔女(ワルプルギスの夜)は姿を消した。

だが代わりに、そこには天にそびえる魔女(鹿目まどか)が鎮座している。


二つの目標は両方達成しなければ意味がない。まして後者が駄目なら、その時間軸にもう用はない。



こうしてまた彼女は、また時間を巻き戻すのだろう。


―――――――――――――――――――――――――



QB「本当にものすごかったね、変身したまどかは。まさかあのワルプルギスの夜を一撃」

ほむら「その結果どうなるかも、見越した上だったの?」

QB「遅かれ早かれ結末は一緒だよ。最強の魔法少女ならば後は最悪の魔女になるしかない。この星の寿命もあと十日ってところかな」

ほむら「………」

QB「ま、後は君たち人類の問題だ。僕らのエネルギー回収ノルマは概ね達成出来たしね」

ほむら「………」 ザッ

QB「戦わないのかい?」

ほむら「いいえ。私の戦場はここじゃない」 ザッ ザッ

QB「暁美ほむら……君はっ」


カチリ



ほむら(繰り返す、私は何度でも繰り返す。まどか、あなたを救うまで……何度も)


  カチリ


QB「まさか、時間遡行者なのかい!?」

ほむら「ええ、そうよ」


  カチリ


QB「なるほど、道理で何でも知ってるわけだよ」

ほむら(………………?)


  カチリ カチリ カチリ カチリ


QB「だからまどかは……」


  カチリ カチリ カチリ カチリカチリカチリカチリカチカチカチカチカチ


ほむら(おかしい……なんで発動しないの!?)




  カチリ


 ――― ??? ―――


ほむら「は!?」 ビクッ

ほむら「病室じゃ……ない?」

ほむら「ここは……どこなの?」


ほむら(私の戦場はここじゃないとは言ったけれど、見知らぬ場所まで飛ばされるなんて初めてよ……) ホムゥ…

ほむら(暗い……今日が満月じゃなかったら足元も見えてなかったかもしれないわね)

ほむら「はぁ……」



  ドン! ドン! ドン! ドン!


ほむら「今のは……銃声?」


――――――――――――――――――――


その光景に、駆けつけたほむらは思わず息を呑んだ。


夥しい数の死体、生き残っているのは僅かに三人、状況は一触即発。

服装からして聖職者らしき人物が女を人質にとり、残りの一人がそれに銃を向けている。

紅い外套を身に纏った長身の男。口元を見ると……笑っている。



牧師が何か叫んでいるが、距離が遠くて聞こえない。

そこでほむらはもう少しだけ、近づいてみることにした。


――――――――――――――――――――


牧師「たった一人の生存者だぜ!? コイツを見殺しにするのか!?」

紅い男「…………」

牧師「ただ目を瞑るだけでいい。なあ頼むよ、ナカマだろう? 俺達」

紅い男「………」 ニヤァ


ほむら(仲間……どういうことかしら)


紅い男「お嬢ちゃん……処女か?」

お嬢ちゃん「……!?」

ほむら(……!?)

牧師「いきなり何を言ってやがる!?」

紅い男「処女かと聞いている。いいから答えろ!」

お嬢ちゃん「えッあ……あのっ」

ほむら(………///)

紅い男「答えろ!!」

お嬢ちゃん「は、はいッ!!」

紅い男「そうか」  スッ



ドン!!


お嬢ちゃん「あ………」 ドシャッ

牧師「かは……なにぃぃぃいいい!!?」

紅い男「あああああああああああ!!」


  ズブシュッ!!


ほむら(構わず……撃った!?)






紅い男「奴の心臓を射る為にお前の肺を撃った。大口径の銃だから長くはもたん。……………どうする?」

お嬢ちゃん「………」 コクン

紅い男「そうか……」 スッ


ガブッ!  ジュル…ジュル…


ほむら(血を……吸っている……これじゃあまるで……!)


紅い男「これでお前も我々の一族の一員だ。おっと、動くなよ。」 クルクル

ほむら(まるで……吸血鬼そのもの……)

紅い男「これでよし」

お嬢ちゃん(芋虫状態)「あ、あの……」

紅い男「………ところで……」




紅い男「盗み見とは感心しないな。姿を現したらどうだ?」

ほむら「………ッ!」





紅い男の上司「おかえりアーカード。しゅびは?」

アーカード(紅い男)「バンパイア(母体)は倒した。生存者は……一人だ」

上司「? 二人じゃないのか? その制服の子と婦警の子の」

ほむら「………」

アーカード「いや、こっち(抱きかかえた)方はしんでるんだなぁこれが」

婦警のお嬢ちゃん「す、すいません……」

上司「な、なにやってんのよこのバカーーー!!」

アーカード「仕方なかったんだ」

上司「折角救っても吸血鬼にしてしまったら意味ないだろーー!!」

婦警の婦警のお嬢ちゃん「スミマセン、スミマセン!」

ほむら(……あ、私生存者に入ってるのね。本当は人間じゃないのに) ホム

上司「ああもうどうすんのよこれええええ!!」  ウワーン!


――――――――――
――――――――
――――――
――――
――


上司「はぁ……で、しちゃったもんは仕方ないから婦警は引き取るとして、お前はどうする? お嬢さん」

ほむら(吸血鬼がいる世界……右も左も分からない今、取るべき道は……)

ほむら「家族も殺されて身寄りもないし、しばらく貴方の所においてもらえないかしら」

上司「うちは孤児院じゃないんだ。そんなの無理に決まって」

アーカード「いいだろう」

上司「アーカード!?」

アーカード「村人が次々と喰屍鬼と化し全滅していく死の村落で唯一生き残った少女……面白いではないか」

上司「しかし……」

アーカード「まるで魔女の釜の底の様な地獄でそいつが何をし何を感じたのか。興味がある、それに……」

婦警「……私からもお願いします。可哀想ですし……私が面倒みますから」

上司・アーカード「「お前は黙ってろ、ひよっこ」」

婦警「あう………」

上司「……分かったよ。うちにおいときゃいいんでしょ? たく、これ以上厄介事増やしたくないのに」

ほむら「お世話になります」




上司「お前、名前は?」

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

上司「アケミホムラ………変わった名前だな。私はサーインテグラル・ファルブルケ・ウィンゲート・ヘルシングだ」

ほむら(長い……) ホムゥ





英国北部の小村、チェーダース村で起きた大量虐殺事件の唯一の生存者として(半ば強引に)保護してもらったほむほむ。

なんだかおっそろしい人々と暮らすこととなったほむほむの運命はいかに。


     続く。

こんな感じでぐだぐだ書いてく予定です。
……打ち込むのがめっさ遅いです、あしからず。

それでは、さよなら伯爵。

おはよう伯爵。メモはとってるけどタイプするの糞遅いからあんま変わらないかも。
言い忘れたけれど まどマギ×HELLSING (ヘルシングside) です。
インテグラ(垂れ目)がintegral(切れ目)に変わったのは、個人的に「見敵必殺!」からだと思うんだ。

続けます。のんびり待ってて下さい。


ほむほむ「前回のあらすじ」

ほむほむ「時間遡行するつもりが違う世界に来てしまったわ。こんなの初めてよ」 ホム

ほむほむ「状況を把握する途中で銃声が聞こえたから、とりあえず行ってみる事にしたの」 ホム

ほむほむ「そこには人質ごと敵を撃ち抜くダークヒーロー(?)の姿が!」 ホムゥ!?

ほむほむ「そうして瀕死になった人質も自分の仲間、吸血鬼にしてしまったの」 ホム

ほむほむ「どうしようもない状況で契約を迫るなんて……やり口がQBみたいね」 ホムゥ…

ほむほむ「結局私も見つかってしまって強制連行されて、いろいろあってお世話になることになったの」 ホム

ほむほむ「変わった名前って言われたけれど∫のほうが絶対ヘンよね」  ホム!

ほむほむ「そんな訳で現在ヘルシング邸の一室で一休みしているほむほむなのでした」  ホム!


――― ヘルシング邸・とある部屋(地上だよ) ―――


ほむら「さて、まずは持ち物の確認ね。今までみたいにちゃんと持ち越されているかしら」

ほむら「ソウルジェムは……一切の濁りなし。最初だから当然よね」

ほむら「ワルプル戦に備えておいたグリーフシードも、まどかが倒しちゃって使わずにいたから持ち越せたわ」

ほむら「重畳ね。ここは多分別世界、とすると当然魔女も居ないだろうし、このグリーフシードは大切に使わないと」

ほむら「次に魔法ね。魔力が勿体無いけど状況把握の為、仕方ないわ」  カチャン

ほむら「……期待してなかったけど、やっぱり時間逆行は作動しないみたいね。次」  カチッ

ほむら「時計が止まってる……時間停止は使えるみたいね。次」  キュウゥゥン

ほむら「身体能力強化も問題ない。これで戦闘においては何も問題なさそうね」

ほむら「銃火器類も一応持ち越せたみたいだけど……」  ジャキッ






アーカード「ほう。精が出るな、お嬢さん」  ヌゥゥゥ

ほむら(壁をすり抜けて……どこまでもQB似ね。これで無限残機だったらもう……)


ほむら「あなたって……いったい何者なの?」

アーカード「自己紹介がまだだったな。私の名はアーカード、人に飼い慣らされた吸血鬼だ」

ほむら(alucard……逆読みしたらdracula……ドラキュラ……まんまね) ホムゥ

アーカード「それよりお前こそ何者だ? 出会った時より感じていた違和感が未だに拭えないのだよ」

ほむら「………」

アーカード「人の気配ではなく、化け物の殺気もない。なによりその瞳が生者のものではない」

アーカード「『何所か諦めている瞳』を死に際以外で見せる者……答えろ、お前はなんだのだ」

ほむら「……隠しても仕方がないわね。いいわ、教えれあげる」




ほむら「私はこことは別の世界から(ちょっとした事故で)やってきた……魔法少女よ」


アーカード「魔法少女、か……ということはナニか? 杖から星やら光とか出すとでも?」

ほむら「あなたの魔法少女のイメージって……まあいいわ」

ほむら「ご期待に添えなくて申し訳ないけど、私はそんな派手な事は出来ないわ。代わりに……」  カチッ

アーカード「なッ!? 消え……後ろか!」  スチャッ!

ほむら「流石ね。そう、時間停止と格納機能、それとちょっとした身体能力強化よ。思ったより地味でしょ?」  ス…

アーカード「いや、なかなかに面白い。闘争行為においては有意に立ちやすい上に使い勝手もよさそうだ」

ほむら「勿論制限はあるわ。限られた魔力を消費して発動するわけだから、ね」

アーカード「ふむ……して、それほどの力の対価は何だ?」

ほむら「!?」  ホムゥ!?


出かけます。また夜に。

おつー
インテグラって
インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング
じゃなかったっけ?
ただの勘違いだったら申し訳ない

>>30 ホントだ、マクスウェル以外漫画でも皆そう言ってる。スミマセン。

そもそもこれ始めた理由が「あれ? 結構共通点多くね?」なので重なる部分は多々あります。
あとこっちの勝手な都合で時系列を変える事もあるのであしからず。

ドタキャンされて時間余ったので続けます。

アーカード「吸血鬼にも対価がある、代償がある。魔法少女とて例外ではあるまい? 力とはそういうものだ」

ほむら「……そうよ。たった一つの願いの為に魔法少女は生まれる。この力もしょせん副産物よ」

アーカード「力があくまでオマケだと? 益々もって興味深い。ではお前の願いとは?」

ほむら「私の願いは『鹿目まどか』という親友との出会いをやり直し、魔法少女化する未来を変えること」

アーカード「ほう、親友の為か。ならば何故奇跡を叶える機会を、力を得る術をそいつから奪おうとする?」

ほむら「魔法少女の未来に待ち受けているのは……後悔と絶望だけだからよ」


――――――――――――――――――――


少女は目の前の化け物に全てを話した。

魔法少女になることを勧めてくる心無き宇宙人のことを。

魔法少女が生まれる事で得るそいつらの益、その内容を。

願いを叶えてもらったいたいけな少女たちに等しく訪れる絶望を。

魔法少女の原動力となるグリーフシードを落とす魔女が、かつての魔法少女の成れの果てだということを。

そして最後に、今の『自分』が掌に収まる小さな宝石でしかなく、体と魂が分離してしまっていることを。





化け物は少女の目を見据え、ただ静かに聞いていた。

口元に薄い笑みを浮かべて、彼女らの現実に耳を傾けていた。


―――――――――――――――――――――


アーカード「成程な。エネルギーの回収を目的とした歯車の一つとして、奇跡を対価に嵌められた訳か」

ほむら「あいつらにとって私達は家畜もしくは消耗品なのよ」

アーカード「人間の感情を度外視するならば実によく出来たシステムだな。感情を理解しない奴らしいルールだ」

ほむら「これだけ知れたのは、私が何度もやり直しをしてきたから」

アーカード「時間遡行か……その度に見てきたのだろう? 親友の無残な最期を」

ほむら「仲間に事実を話しても、決して信じて貰えなかった。そして現実に直面すると……」

アーカード「錯乱した、と。その繰り返しの果てにこの世界に流れ着いた……随分と数奇な運命だな」

ほむら「…………」

アーカード「お前にとってこの話題自体があまり良いものではなさそうだ。ではこの質問で最後としよう」

ほむら「なにかしら?」

アーカード「お前は……その運命を後悔しているのか?」


ほむら「私は……後悔していない」

アーカード「ほう?」



ほむら「後悔しないために時を遡り、幾度となく繰り返してきた」

ほむら「私が後悔する時は、どう足掻いてもまどかを救えないと知って魔女になった時。それ以外なんて……」

ほむら「諦めることと死ぬ事と同義なら……私は生きている限り後悔なんて、出来ない」



アーカード「ク……クククク、アーッハッハッハッハッハッハッハ!!」

アーカード「面白い、面白いじゃないか! 暁美ほむら、やはり連れ帰って正解だった!」

アーカード「諦めが人を殺す。それを拒絶した時人間は人道を踏破する権利者となる。お前はまさにそれだ!」



ほむら「笑われるなんて心外ね。化け物って笑いのツボも人とちがうのかしら」

アーカード「クク……いや、これは失礼した。きっとそうなのだろうな」


アーカード「インテグラには私から言っておこう。お前の居場所は此処こそ相応しいと」

ほむら「エキスパートのお墨付きは正直助かるわ」

アーカード「ようこそ、王立国境騎士団へ。心から歓迎しよう、暁美ほむら」

ほむら「こちらこそよろしく、吸血鬼アーカード」




  ――― 一方その頃、三十メートル下の地下室 ―――

セラス(婦警)「ウォ、ウォルターさん……何ですかこれ……」

ウォルター「何って、カンオケでございます」

セラス「ってゆーかナゼにこげなモノが私の部屋に?」

ウォルター「『やっぱ吸血鬼は棺桶で寝なきゃダメ(by∫)』だそうでございます。ベットも処分しましたハイ」



セラス「いーーーやーーーーー!!」  ウワーン!



ウォルター「落ち着いてください! それにこれはアーカード様からのご命令でもありますし」

セラス「マスターの?」

ウォルター「はい。吸血鬼となってからも血をお召しにならないのならそれくらい我慢しろと仰っておいででした」

セラス「そうでしたか……でもなんだか輸血用でも血を飲んでしまったら……」

ウォルター「しまったら?」

セラス「何かが終わってしまうような気がして……」

ウォルター「はぁ……困りましたな」




アーカード「半端者め」

セラス「マスター!」

ほむら「………」

セラス「ほむらちゃんも!」


アーカード「一度朝日に背を向け夜を歩き始めた者に日の光は二度と振り向きはしない」

セラス「そんな……でもマスターは!」

アーカード「夜を選んだ吸血鬼にとってあれは体を蝕むモノでしかない。私とて例外ではない」

ほむら「耐えられるかどうかの違いでしかない……ということ?」

アーカード「そうだ。その生き方を残酷だと思うなら、あの時血を吸われるのを断ればよかったのだ」

セラス「人間として……死ねたから……」

アーカード「それでもお前はまだ、血を吸わないとでも言うつもりか?」

セラス「……………」  ショボーン





ほむら「……でも彼女はまだ人外になって間もないのだから、その葛藤は当然ではないかしら」

アーカード「ふむ……そういうものなのか?」

ほむら「ええ。ましていきなり死か半死の選択を迫られたのなら尚更じゃない?」

アーカード「ぐ……だからあの場は仕方なかったと何度言えば……」

ほむら「そうね。だから『半端者』って言うのも時期尚早だと思うわ」 ホムッ

アーカード「………」

ほむら「………」

セラス「あ、あの……」  アセアセ




アーカード「まあ、お前みたくおっかなびっくり夕方を歩く奴がいてもいいのかもしれんな」

セラス「は、はいッ!」  パァァァ

ほむら「なんか意外ね、あなたがそんな事言うなんて。」

アーカード「そうか? 私は最初から思っていたさ。中途半端の良さもあると」

ウォルター「良かったですねセラスお嬢様、貴方はあなたのままでいいそうです」

セラス(ほむらちゃん……ありがとう)




ほむら(中途半端の良さ、か……)


  ――― 同時刻・裏門 ―――

ヤン「予定よりも早く着いちまったなー。なあ兄ちゃんもそう思うだろ?」

ルーク「やかましいぞ。こんな大仕事久しぶりなんだ。失敗は許されないんだ、クールにいかないでどうする」

ヤン「失敗?ありえねーって。朝飯前もいいところだぜ」

ルーク「強気だな。実験途中とはいえ軍隊を引き連れているからか?」

ヤン「実験ねぇ……俺達にとって人殺しして生き血を啜れりゃ何でもかまわねーや」





ヤン「HELLSINNGだかなんだかしらねーが、アーカードだかアルカードだかしらねーが」

  ジャキッ

ザッ ザッ ザッ ザッ
ザッ ザッ ザッ ザッ
ザッ ザッ ザッ ザッ ザッザッ ザッザッ


ヤン「ほむらだかほむほむだかいう奴共々、ブッ殺してやらぁ」










ほむほむがチームへるしんぐと打ち解けてる間にフライング気味にバレンタイン兄弟がやってきた!

円卓の皆さまが居ない今、絞られた標的の中にはほむほむの名前も!?

何やら軍隊まで引き連れてるみたいだし、これって結構絶体絶命だよね!

はたしてほむほむの運命は!?


    続く!

小休止。 再開は良ければ夜、駄目でも明日の予定です。

ヒラコー節のほむほむ……どんなだろう。

それでは。

カタつけて来ました。
ほむほむが人間であるかどうかはこのスレの副題みたいなものと考えて頂けたら幸いです。

続けますよー。


  ――― ヘルシング邸・∫様のお部屋 ―――

インテグラ「部下が二人増えた……それも一人は吸血鬼……」

インテグラ「もう一人の方も、あのアーカードの眼鏡にかなう様な奴だ……きっとマトモじゃない」

インテグラ「戦力は多いに越したことはないだろうが、はたして上手く使えるのか、使いこなせるのか……」



  フッ


警備兵「こちら警備室、こちら警備室! イン様ッ敵襲です!!」

インテグラ「なんだと!?状況は!」

警備兵「そっそれが……それがッ……敵は……敵は……ッ!」

インテグラ「落ち着け! 敵の数は!? 何者なんだ!!」




警備兵「敵は……っ敵は……喰屍鬼(グール)です!! 武装したグール共が……うわあああああああ!!」  ザ…ザー…


  ザザッ…ピー ザガッ


ヤン「アーアー、アローアロー聞こえますかー。どうしょもないクソヘルシングちゃーん?」

インテグラ「なんだ貴様は! そこの兵はどうした!」

ヤン「オマエんとこの兵隊なら俺らの兵隊に喰われてるとこだよー遅めのランチとしてなー」

インテグラ「…………ッ!」

ヤン「俺さまちゃんたちの名前はバレンタイン兄弟ー弟のヤンでーすよーろーしーくーねー」





ヤン「小便は済ませたか? 神様にお祈りは? 部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はオーケー?」

ヤン「今からぶっ殺しに行くから自殺なんてシャバいマネすんなよーじゃあねー」  ブツッ

インテグラ「……クソッ!」


インテグラ「……ウォルター、聞こえるか。今どこにいる」

ウォルター「地下のセラスお嬢様の部屋です。状況も把握しております」

インテグラ「上の階には私一人だ。一般兵達では荷が重すぎる。どうすればいい?」




ウォルター「グール達の牛歩では貴方様の元につくまで多少時間がかかります。」

ウォルター「貴方様の部屋への通路は一つです。そこの出入り口を死守して下さい」

ウォルター「こちらにはアーカード様にセラス様、それにほむら様もおりますれば」

ウォルター「二手に分かれて一組そちらに向かいます。それまで辛抱なさって下さい」





インテグラ「未だに戦闘経験ゼロの二人だが大丈夫なのか?」

ウォルター「心配には及びません。アーカード様のニヤニヤ具合からして『問題無い』と言外に仰っておいでです

インテグラ「(…本当だろうか…)しかしどうやってここまで来る? 通路はグールでいっぱいだぞ」

ウォルター「そうですね……十年前お嬢様が使われた通気口伝いにでも……」



ほむら「その必要はないわ」  ホム!

ウォルター「なんですと?」

セラス「え? ええ!?」

アーカード「…………」  ニヤァ


ほむら「インテグラ様、今すぐそちらに向かいます。部屋のカギは開けておいて下さい」

インテグラ「どういうことだ、説明しろ」

ほむら「事が済んでから全てお話します。それでは」  ブツッ

ほむら「ウォルターさん、ここに残るのは誰の予定でしたか?」

ウォルター「あ、はい……アーカード様お一人だけです」

ほむら「ならウォルターさんは私の手に掴まって。セラスさんはウォルターさんの手に」



ほむら「決して放さないで」ウォルター「?」セラス「え、えっと……」

ほむら「じゃあねアーカード、また後で」

アーカード「ああ、また後で」



  カチャン



ほむら「上への道はこっちで合ってますか?」

ウォルター「ええ、しかしいったい何を……」

セラス「マスター、マスター! 無視ですか……ひどいです……」


  ――― ヘルシング邸・通路 ―――


ウォルター「な!? これは……ッ!」

セラス「嘘……どうなってるの……ッ?」

ほむら「絶対に離しちゃ駄目よ。あなた達の時間まで止まってしまうわ」  タッタッタ

ウォルター「ほむら様、貴女様はいったい……何者なのですか?」

ほむら「こことは別の世界から(ちょっとした事故で)やって来た、魔法少女よ」

セラス「魔法……少女……」  アゼン

ほむら「詳しい話は後。止めていられる時間は限られているから急いで…………ッ!?」





セラス「あ……ああ……ッ!!」

ウォルター「これがグールの軍隊……兵達の生死は……最早絶望的です」

ほむら「………」  スッ


    パン! パン! パン!


ほむら「効果があるとは思えないけど、動揺は誘えるわ」  スッ

ウォルター「銃弾も当たる直前で止まるのですね……」

セラス「一発殴っておこうかな……」

ほむら「それよりインテグラ様の部屋はまだなの!?」

ウォルター「もう少しです。この辺りにはまだグールは居ないみたいですね」

セラス「入りましょう!」



   ガチャッ


セラス「……受話器叩きつけた所で止まってる……」

ほむら「いきなり切ったのがまずかったかしら……」  ホムゥ…

ウォルター「お嬢様……」







   カチャン



インテグラ「!? お前達、いったいどうやって!?」

ほむら「遅かったかしら?」

インテグラ「だって今通信が切れて……どんなに急いだって五分はかかるハズ……」

ウォルター「それより、たった今『見てきた』状況をお伝えしようとおもうのですが」

インテグラ「ん? ああ、教えてくれ……下の様子はどうだった?」

ウォルター「守備隊はほぼ壊滅、まさに地獄絵図ですな」

セラス「………」  グスッ

ウォルター「しかし考えたものですな。グールを武装させ、組織的に行動させようとするなど……」




インテグラ「率直に訊こう。ウォルター……我々はもうおしまいか?」

ウォルター「否! ありえません!!」

ほむら「断言できるの?」

ウォルター「ええ、こんなの苦境の内にもはいりません」





インテグラ「そうか……ならばウォルター、セラス、ほむら、命令だ」

インテグラ「奴らは我々の同朋を喰っていた………絶対に許せない。この館から生かして帰すな」

インテグラ「HELLSINGの授業料がいかに高額かを教えてやれ!」



ウォルター「了解いたしました、お嬢様」  スチャッ

セラス「えっと……頑張ります!」

ほむら「はい、任せて下さい」  スッ

小休止。円卓は犠牲になったのだ……。
それでは、さよなら伯爵。

弾丸を全部銀製弾頭のやつに換えるだけでも
十分過ぎる気もするけどな

おおぅ……兵器談義についていけない。

ちょっと眠れないような重い話題ふられたからまた来ちゃった。
続けさせて下さい。


ヤン「あーむかつく本当にムカツク。英国は貧富の差が激しすぎるんだよなー」

ヤン「インテグラ……あの女どーしよっかなー」

ヤン「よし決めた! 犯して殺してもっかい犯してやらぁ」

ヤン「たのしみだよなぁー。お前らもそう思うだろ?」


グールs「…………………」  シーン

ヤン「あー……冷めたわもー、さっさと済ませるかー」




   ヒュオッ



グー/ルA「」  ズパァ!!

ヤン「……!?」


ウォルター「外したか……やはり昔のようにはいきませんな」

ヤン「な……なんだてめぇは!!」



ウォルター・C・ドルネーズ「ヘルシング家の執事、『元』国教騎士団ごみ処理係」

ヤン「オイボレが……撃てーー!!」  パチン



グールs「……………」   ダダダダダダダ!!


ウォルター「鈍いな。頑丈さに目をつけたのはいいアイディアですが、不死身の軍団には程遠い」  クイッ


グー/ルs「」  ズドバン!


ヤン「ワイヤーだと……味なマネを……!!」

ヤン「そうそう、楽勝過ぎてつまんねーと思ってたとこナンすよジイさん」 パチン


ザッザッザッザッザ!


ウォルター「ほう、よくグールに行進を覚えさせたものですな。いや感心」

ヤン「余裕ブッこいてる場合かよ! これでさっきのワイヤーは使えねえぜー!」

ウォルター「確かに困りましたな…………セラス嬢、直接火『銃』支援! 開始!!」

セラス「ャ……了解(ヤーッ)!!」  ダン! ダン! ダン!


ボスッ! ドグッ! バキャッ!


ウォルター「ああ……セラス嬢、もっとよく狙って!!」

セラス「スミマセン……でも照明も消えてる上に距離が遠くて反動も大きいんですよコレ!」  ダン! ダン! ダン!

ウォルター「ああそうでしたか、それは大変ですねぇ人間ならば」





ヤン「隊列が……畜生あそこか! こうなったら………正面突破だ!!」 ダッ!

セラス「あ……しまった!」

ウォルター「いえ、問題ありません」



ヤン「ヒャハハハハハハハハァ!!」  ダダダダダ!

ヤン「ついに来たぜぇぇぇインテグラちゃぁぁぁん!!」

ヤン「おっじゃまっしまーーーーーーす!!」  バァン!!




インテグラ「ようこそ、HELLSINNGへ」  チャキッ

ほむら「歓迎するわ」  スチャッ


ヤン「あらー………お二人さんお話し中? もしかしてお邪魔だったかしらー……」







   ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!





セラス「うわー……容赦ないですねー……」

ウォルター「あれでoverkillにならないところが、対吸血鬼のいいところです」

セラス「はあ……そうですか……」


ヤン「がッは……バカな……グールの軍隊が全滅だと……ッ!?」


ウォルター「小便は済ませたか?」  ヒュオッ

ほむら「神様にお祈りは?」 ジャキッ

セラス「へ、部屋の隅でガタガタふるえて」  ガシャコンッ

ウォルター・ほむら・セラス「「「命乞いをする心の準備はオッケー?」」」



ヤン「………仲イイなオマエラ」

ほむら「そうね、あなたの仲間と違ってきちんと喋ってくれるから楽しいわ」

ヤン「皮肉かよクソガキ………あーむかつく」



ウォルター「さてそろそろ教えてくれないか? 後ろで誰が糸を引いている?」

ヤン「俺のケツにキッスしたら教えてやるぜ、オイボレ」



   ゴシャ


ヤン「………『俺ら』が言われたのは二つ。英国国教騎士団と吸血鬼アーカードの完全破壊だ」



ウォルター「HELLSINGの破壊だと……?」                            お
                                                前
セラス「マスターの……」                                     は                                                  犬
                                               の                                                      餌     ほむら「ちょっと待って! 『俺ら』……共犯者がいるの?」                     だ


ヤン「鋭いなクソガキ。そうさ、今頃俺のアニキがアーカードをぶっ殺してるトコロさ」        


ミスったし寝ます。読めるかな?
それでは伯爵。

出かける前に相談です。
ジャッカル・ハルコンネンに続くほむほむ専用銃器の種類は何がいいでしょうか。
何分勉強不足でして、検索して調べてみても私にとってはルーン文字状態です。
なにとぞよろしくお願いします。

・・・・・・・・とりあえず、ほむほむさんに何をさせたい?とか何のために?、とかが
判らないと回答のしようがないかと。

狙撃?制圧射撃?西部劇なガンマン?護身用?火力支援?近接射撃?
特殊部隊員(軍人OR警察)?対車両?拳銃で化け物を仕留めさせたい?

上記に挙げた事柄だけでもお勧めとかよく使われる銃器というのは変わってきますので。

>>1が銃に詳しいならともかく、そうでないなら武器はまどマギ本編準拠でいいだろ
むしろ下手に凝ろうとしない方がいい


デザートイーグル(威力のでかいピストル)
M249SAW(弾をたくさんバラまける軽機関銃)
89式小銃(そこそこの連射と威力のあるライフル)
RPG-7(当たるとすごい爆発するロケットランチャー)


これぐらいの認識でいいだろ
デザートイーグルは同じ大口径ピストルだから、
旦那のジャッカルに近い使い方が演出できるかな

たくさんのご意見ありがとうございます。
アンデル戦後の武器新調のときにほむほむにも……という軽い気持ちだったのになんか申し訳ありません。
ですので武器を絞るというより、「今までの武器は弾頭換える+入隊おめでとプレゼント」なニュアンスです。

用途は中距離からの化け物を蜂の巣に。 大まかな種類はアサルトライフルにしようかなと思います。

それはそれとして続けましょう。


   ――― 地下・アーカードさんのお部屋 ―――

アーカード「途中までなかなか楽しかった、だが蓋をあけてみたらつまらない奴だったな」  グチャグチャモグモグ

アーカード「この分では上の奴も程が知れてるだろう。何も問題はない筈だ」   ゴックン

アーカード「老いぼれ(ロートル)と新人(ルーキー)、そして未知(アンノウン)の三人がいる。」  ジュルジュル

アーカード「……何も問題ない筈だ」  フゥ…






アーカード「…………………」

アーカード「見に行ってみるか……」   ズズズズ


――― ∫様のお部屋前 ―――

ヤン「俺達ャお前らをブッコロスために生れて来たのさァ。だからさっさとオッチンじゃえッつうの!」

ウォルター「ほざけ、今のお前に何が出来る。グール共を潰され、そのザマのお前に」

ヤン「ヒャハハハハ! やっぱ老いぼれたみたいだわ、アンタ」   パチン





???「GHAAAAAAAAAAAA!!」

ウォルター「な!?」

セラス「え!?」  ビクッ

ほむら「まさか……ッ!」

ヤン「さァーー共食いショーの開幕ですぞ。たっぷりとゴタンノ―してくださーーい!!」

ウォルター「な、なんということを……」

インテグラ「部下達が……内の職員たちまでもが……喰屍鬼に……ッ!!」

ヤン「パーティはこれかれだぜぃ、お三かたァーーー!!」


セラス「いや……来ないで……来ないでええええ!!」  ダダッ ズルズル

ウォルター「セラス嬢! なにをしておいでですか、撃退を!!」 ヒュパッ

セラス「でも……カフッ……でもぉ……!!」 ギリギリギリ

ほむら「セラスさん!!」   チャキッ

セラス「う……うぅ……ウウ……グル……」  ギリギリギリ




ブチィッ!!


セラス「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」 ゴキィ! ゴスッ! グシャア!

インテグラ「せ、セラス……?」

ほむら「セラス……さん?」




アーカード「どうやら分かってきたようだな、我々『夜族』というモノが」   ズズズズ

ほむら「アーカード……どういうことなの?」

アーカード「吸血鬼が世界の化け物の中でもっとも恐れられる理由は何だと思う?」

ほむら「………」

アーカード「弱点だらけであるにも関わらず無敵の怪物と呼ばれる理由……答えは単純、『力』だ」



アーカード「今でこそ器用に銃火器など使っているが、その純粋な暴力は人間を軽々と引きちぎる」

アーカード「そしてソレを自覚し理知をもって力を行使する。ゆえに恐れられる」

アーカード「身体能力、耐久性、不死性に身を任せて力を振るう接近戦闘こそ吸血鬼の本領だ」




ほむら「それが……あの……」

アーカード「あの半人前にも宿ったのだよ、吸血鬼の強大な力が、血を求める本能が」

ほむら「……セラス……さん……そんな……」

アーカード「驚いたか、あの豹変ぶりに。いずれはああなるのさ、必ず」

ほむら「………ッ!!」  ダッ!

アーカード「………ふん」


――――――――――――――――――――


気付けば少女は覚醒しかけた化け物に向かって走り出していた。

かつての仲間を何の躊躇いもなく屠っていく彼女を止めるために。

動揺しながらも指示に従い続け努力しようとする純真な彼女に戻ってもらうために。


死骸を乗り越え、屍人をかきわけ、直立し敵を踏みつける化け物に、彼女は抱き着いた。


もういい、もういいんだ、充分だ、もうやめてくれと。



心をなくしてしまった親友になおも呼び掛ける様に。






そうして呼ばれた化け物は、それに応え、理性とともに戻って来た。


――――――――――――――――――――


小休止。  分かり難い例えで御免なさい。
それでは、またね伯爵

お疲れ様です。

アサルトライフルでしたら、
無難なところでM16系(5.56mm)かM14系(7.62mm)、FN-FAL系(7.62mm)あたりでしょうか。
ヘルシングがイギリスの機関であることを考えますと、これらが入手しやすいでしょうし。

ほむほむを泣かせたいのならば、L85系ですね。


あとは、対化け物火力が不足するようであればライフルグレネードを使うとか、
銃身下部に取り付けられるグレネードランチャーを使わせればある程度解消できるかと。

ただいま伯爵。 WIKIさんにお世話になりながら銃決めました。ご協力ありがとうございました!
……あまり期待はしないで下さいね。国違うし……。

それでは『バレンタイン兄弟編』ラストいきます。


セラス「あれ、ほむらちゃん? なんで泣きそうな顔で抱き着いてるの?」

ほむら「……覚えてないなら周りを見なさい」

セラス「え? あ、あわわわわわわわわわ!」  アタフタ

インテグラ「まったく、この変わりようったら……」   フゥ…




アーカード「御苦労、婦警。初陣の感想はどうだ?」

セラス「えと……なんか良くわかんないまま終わってしまったというか……」

アーカード「……そうか。まだ本能に振り回される半人前らしい感想だな」

セラス「あう……スミマセン」

アーカード「さて……」   カッカッカッカッ




ほむら「…………………」

アーカード「初めての吸血鬼との戦闘で、お前は何を感じた?」

ほむら「敵よりもあなた達が恐ろしく思えるわ。無敵の怪物が味方にいるって、少人数でも飽和状態ね」

アーカード「そこにかつての死神、新たに魔法少女が加わり……まさにカオスだな」

ほむら「ここでは退屈できそうにないわ」

アーカード「それは何より。……おっと、向こうもケリがついたようだ」





     ゴッ!!



ヤン「ヒャッハ……クァハックハハ……」   ズルズル

ウォルター「チェックメイトだ、小僧」

ヤン「殺りなよご老体。あいつが来たってことは兄貴もしくじったってことだろ……」

ウォルター「安心しろ、誰の差し金か吐いた後たっぷりと殺してやる」

ヤン「甘いよねえあんたらつくづく」


インテグラ「……………」  カッ カッ カッ

ヤン「ようビッチ」

インテグラ「軽口を叩くな、私は怒っている」  チャキッ


バス! バス! バス! バス!


ヤン「くふ……フフフフフ………」

インテグラ「いったい何のマネでこんな事を!? 後ろで誰が糸を引いている!? 答えろ!!」

ヤン「ヒャハハハハハハハハハハハハ、ハハハハハハッハァ!!!」

インテグラ「笑うな! 答えろ!!」





ヤン「あんたらは知らないだろうが、俺の内には機械類が埋め込まれている。今も連中に情報送りの真っ最中さ」

ヤン「だからこの会話も……作戦が失敗したことだって奴らには筒抜けなのさ!!」

ヤン「だからこうして全部ゲロしようとしている俺の事を……生かしておくと思うのかい?」




    ボッ!!



ヤン「ほぉぉぉらなぁ! やっぱりな! ヒャハハハハハハハ!!」

インテグラ「な……!?」

セラス「体から炎が……!」

ウォルター「情報漏洩防止の策としては、あまりにむごい……」

ほむら「そこまで……!」

アーカード「………」



ヤン「ひひひひバカ共、一個だけ教えてやる……ヒヒヒヒ。せいぜい頑張る事だな! 売女!!」






     「……ミレ……二……アム……」


        ザザザザザザザザザ


――――――――――
――――――――
――――――
――――
―――
――



ウォルター「大丈夫ですかお嬢様」

インテグラ「ああ、私は……それよりも彼らを楽に……させてくれ……」

元隊員達「グウウウ……ガアアアア……」

ウォルター「は……」

アーカード「婦警、やるぞ」

セラス「は、はい……」 スチャッ



ドン! ドン! ドン!



元隊員「グ……グウウ……」  ズルズル


セラス「う、うう……」



ドン!



アーカード「………………」

セラス「あ……マスター……」

アーカード「婦警、狙うなら確実に心臓か頭をぶち抜け。彼らとて好き好んでグールになった訳ではない」

ほむら「………………」





アーカード「一度こうなってしまった人間を元に戻す方法はない。速やかに殺すのがこいつらの為ってもんだ」

セラス「……sir yes sir my master ……」

ほむら(速やかに殺すのが……相手の為……)



ほむら「あの時も、そうだったのかしら……」  ボソッ

ウォルター「? どうかしましたか?」

ほむら「いいえ、何でもありません」  ダダダダダ


アーカード「インテグラ、お前は何をしているのだ?」

インテグラ「………?」

アーカード「元隊員の処理……指揮官のお前にもやる義務があるだろ?」

インテグラ「……ッ!!」

ウォルター「アーカード、貴様何を……!」

アーカード「仕方なかった、は通用しない。何か準備や方法があった筈なのだからな」

ほむら「…………!」

アーカード「責任は我々にある、指揮官であるお前にも。彼らが死んだのも、死に損なっているのも、我々のせいだ」

ウォルター「アーカード!!」

インテグラ「いい……ウォルター……もういいんだ……」

セラス「………………」




    スチャッ



インテグラ「許してくれとは言わない……『全て』私のせいだ……」



ドウゥゥゥン!!


アーカード「ウォルター、ミレニアム……おそらく奴等だ。その線で調べろ、早急にな」

ウォルター「………そういうことか」





ほむら(そうだ……何を勝手に落ち込んでいるのだろう……救うと決めたのに)

ほむら(方法はきっとあるハズなんだ。誰もが絶望しない方法が、きっと……!)


   ――― 後日・ヘルシング邸 ―――


ウォルター「まずは本部施設の再建が急務です。ロンドン本部構成員の大半が壊滅、外にいた者を除けば……」

インテグラ「生き残ったのは私にお前、アーカード、セラス、そしてほむらの五人だけか」

ウォルター「………………」

インテグラ「どうした?」

ウォルター「アーカードとセラス嬢の二人は既に死んでおります。それにほむら様は……」

インテグラ「本人から大まかには聞いたよ。生存者に加えるかは……確かに微妙なとこだな」

ウォルター「魂の在処に拘るのは、私めが人間だからでしょうか」

インテグラ「そうだな……彼女は人間からすれば化け物で、化け物から見れば人間なのだろうな」





   ――― ヘルシング機関射撃練習場 ―――


    ドン! ドン! ドン!


アーカード「違う、もう普通に狙いをつけるな。人間だった頃のクセは全部忘れろ」

セラス「はあ……」

アーカード「人間と同じ様に撃ったら人間と同じ様にしか当たらん」

ほむら「………………」  スッ

セラス「あれ? ほむらちゃん、まだ標的出てないよ?」

アーカード「いいや出ている。」   スッ



ほむら「……………」  ドン!

アーカード「一km先だがな」   ドン!



ドシュウ!!


ほむら「こっちはあんまり見えないのよ、暗いし。貴方の銃大口径だから私の当たったか分からないじゃない」  ホムゥ

アーカード「いや、私のより先に当たっていた。保障しよう」 ククク

セラス「………………」  アゼン




セラス「あのー……暁美……さん?」

ほむら「ほむらでいいわ。急に呼び方を変えないで」

セラス「もしかして私って……この機関で一番弱い!?」  ガーン!

アーカード「何を今更。戦闘経験も場数もダントツに少ないお前が最弱じゃなくて何なのだ」

セラス「うう……そうなの? 暁美さん……」

ほむら「だからほむらでいいって言ってるでしょう!?」  ホムーン!



   ――― ローマ近郊の孤児院 ―――

神父「こらー、やめなさーい! 暴力を友達に振るうなんて……いけません!!」

子供「ええーだって神父サマー……こいつが先にやったんだよ?」

神父「そんな事では天国には行けませんよ!!」

子供「……ごめんなさい……」



神父「いいですか? 暴力を振るっていい相手は……悪魔共(バケモノども)と異教徒共だけですよ」




子供「分かったよ神父サマ。じゃあ先に戻ってるね」

神父「ちゃんと手を洗うのですよー」

神父「………さて……何の御用でしょうか、B神父」

B神父「また君の力を借りたい。まずは話を聞いてくれるかね?」




B神父「イスカリオテ第十三課……アレクサンド・アンデルセン神父」



B神父「英国国教騎士団(ヘルシング)を知っているな? 壊滅しかけたと思われていたが、奴等上手くやっているそうだ」

アンデルセン「少数のまま活動し続けているアレですか……あの素人集団が……それが?」

B神父「今度発覚した吸血鬼事件……場所は北アイルランドの地方都市……我々カトリックの土地だ」

アンデルセン「ほう」

B神父「ヘルシングがまた動き出している。自領土と言わんばかりに、な」

アンデルセン「相も変わらず厚顔無恥な連中ですなぁ……」

B神父「奴等に先んじられる訳にはいかないのだよ……アンデルセン神父」

アンデルセン「……もしヘルシングと衝突した際は?」





B神父「我々は唯一絶対の神の地上代行者だ。異端共の挑戦を引く訳にはいかんのだよ」


アンデルセン「了解しました………………AMEN」






一つの出来事がほむほむの考え、目的を再確認させました。
しかしその出来事がやばーい神父の目についちゃった!
後にアーカードの宿敵足り得る狂信者……アンデルセン!
この強敵にほむほむはどう関わっていくのか!ほむほむの運命はいかに!!


    続く!

お疲れ様でした。
セリフの使いどころ換えたせいで旦那がちょっと人格者に?

がんばれほむほむ。おやすみ伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」

ほむほむ「連れてかれた部屋でアーカードに早速カミングアウトしたの」 ホム

ほむほむ「笑われるなんて訳が分からないわ……でもそのお陰で当分ここにいれそうよ」 ホム

ほむほむ「セラスさんはまだ吸血鬼化に慣れてないみたいで、でも最初はそんなものよね」 ホム

ほむほむ「そうして親睦を深めている間にグールの軍隊に襲撃をうけ……多くの人が命を落としたわ」ホムゥ…

ほむほむ「起きてしまった事は覆せない……でも、可能性がないなんて事もまた無い」 ホム

ほむほむ「だから私は諦めない。何度繰り返すことになっても、絶対に!」 ホム!

ほむほむ「…………………」

ほむほむ「いつになったら元の世界に戻れるのかしら……」 ホムゥ…


――――――――――――――――――――

英国国教騎士団・ヘルシング邸。

この地下まである広い屋敷の中にいるのは僅かに三人。

一人はこのHELLSING機関の長、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング。自室で待機中である。

一人はこの屋敷の執事、ウォルター・クム・ドルネーズ。敵から与えられた『ミレニアム』について調査中である。

一人はここに来てまだ間もない魔法少女、暁美ほむら。 彼女は………



インテグラの部屋で、 JAPANESE SEIZA をさせられていた。


―――――――――――――――――――――



インテグラ「何故、正座させられているのか分かるか?」

ほむら「……いいえ……」

インテグラ「この機関の長は誰か、分かるか?」

ほむら「……インテグラ様です……」

インテグラ「では、己の身の上話を一番早く言うべきなのは、誰だ?」

ほむら「それは……」

インテグラ「私はアーカードから聞かされた。ウォルターも既に知っている。挙句セラスも分かっていた!」

ほむら「でも……それは……」

インテグラ「……知らないのは、私だけだった……。細かい事かもしれないが嫌なのだ、そういうの」

ほむら(鉄の女ってイメージだったけれど、意外とナイーブなのね。巴マミタイプ?)




ほむら「ごめんなさい……」  ホムゥ…

インテグラ「分かればいいんだ。さて、改めて聞かせてくれないか? お前の心の内を」


――――――――――
――――――――
――――――
――――
―――
――





インテグラ「そうか、お前も数奇な人生を歩んできたのだな」

ほむら「はい。でも止まろうとは思いません。諦めたく、ないんです」

インテグラ「……つらいか?」

ほむら「辛くないと言えば嘘になります。ですが、それでも覆したい現実があるんです」

インテグラ「つらいな……よし、お前の家はここであると思え、命令だ」

ほむら「……!」

インテグラ「この世界においてお前の居場所はここであると、私の元にいると、約束しろ」

ほむら「……いいんですか?」

インテグラ「何度も同じことを言わせるな。お前はHELLSING(ここ)にいろ、いいな」

ほむら「……はい……!」




     コンコン



インテグラ「ウォルターか? 入れ」

ウォルター「お嬢様、ヴァチカンの情報官からの報告です。法王庁が……イスカリオテが動いています」  ガチャ

インテグラ「特務局第十三課……カトリックの絶滅機関か。兵力は?」

ウォルター「派遣兵力はただ一人、『聖堂騎士』、アレクサンド・アンデルセン神父……!」

ほむら「特務局第十三課……イスカリオテ?」

インテグラ「隣国ヴァチカンの非公式特務実行部隊……法王庁の持つ唯一にして最強の戦力だ」

ウォルター「悪魔退治・異教弾圧・異端殲滅のプロフェッショナル達です」

ほむら「それがどうして行動を起こしているの?」


インテグラ「今回アーカード達を派遣した場所……どこだか覚えているか?」

ほむら「北アイルランド地方都市、ベイドリック……」

インテグラ「協定上こそこちらの管轄地ではあるが、奴等にとってそんな事どうでもいいのさ」

ウォルター「新教と旧教の境界ぎりぎりで吸血鬼がいて暴れている、いるなら絶滅させる……そんな連中なのです」

ほむら「でも……アーカードとセラスさんも吸血鬼よ? それってまずいんじゃ……」

インテグラ「その通りだ。あいつらとアンデルセン神父が鉢合わせになってタダで済む筈がない」

ウォルター「独断ですが法王庁と連絡を取りつつあります。しかしまずい事になりましたな」

ほむら「そのアンデルセン神父ってそれほどまでの脅威なの?」

インテグラ「奴は化け物専用の戦闘屋、対化け物用の切り札……我々にとってのアーカードみたいなものだ」

ウォルター「ヴァチカンとの交渉は私にお任せ下さい」

インテグラ「私も直ぐにベイドリックに行く。銃と剣を、それに護衛として……ほむら、ついてこい」

ほむら「……はい」

ウォルター「お嬢様、ほむら様、くれぐれもお気をつけ下さい」






インテグラ「今はヴァチカンと争っている場合ではない! 戦闘に至っているなら止めねばならん!」

ほむら(アンデルセン神父……いったいどんな人物だろうか……)



――――――――――――――――――――



無敵の化け物である吸血鬼は逃げ惑っていた。

傷の回復も出来ぬまま、自分の主の首を抱えて、覚束ない足取りで逃げ惑っていた。

対してそれを追う敵……銃剣を携えた神父は、ゆっくりと『獲物』を追い詰めていく。

その口元には嬉々とした笑み、まさしく狂信者のそれであった。




建物全体に張られた結界によって、とうとう化け物は逃げ場をなくした。

死を目前にした化け物が絶望するのと、抱えていた頭が血となり崩れ落ちるのはほぼ同時だった。

流れ落ちる血が形を変え、文字を綴っていく……。


―――――――――――――――――――――



        私の血を飲め、婦警

   そうすればお前は本当の意味での我々の一族になるのだ

  自分の意思で血液を喰らい自分の力で夜を歩く、不死の血族に

    私の血を飲め婦警……いや、セラス・ヴィクトリア!



セラス「マスター…………!」

アンデルセン「おとなしく皆殺しにされろ、化け物」

アンデルセン「dust to dust,チリは塵に。塵に過ぎない貴様らは、塵に還れ……AMEN」




セラス(この状況を切り抜けるには……やっぱり飲むしかないのかな……)

セラス(せっかく中途半端でいいって言われたのに……しょうがないか……)

セラス「了解、マスター…………私……本当の吸血鬼に………」






          「その必要はないわ」





アンデルセン「!? 誰だ!」

セラス「う、うわ! あれ、ここは……」

ほむら「一応距離を取っておいたわ。いきなりでごめんなさいね」

セラス「い、いや……アリガトウゴザイマス……」





アンデルセン「なんだ、貴様は……」

ほむら「貴方に名乗る必要はないわ」

ほむら(これが……アンデルセン神父……凄まじい威圧感ね……何より、声が怖い……)  ホムゥ…

小休止。ファーストコンタクトはこんな感じです。
それでは、またね伯爵。


セラス「ほむらちゃん気を付けて! そいつは……ぐぅッ!」  ズキン!

ほむら「喋らないで、傷だらけなんだから」

アンデルセン「心臓には一本足りとも突き刺していないのだから、そのお嬢さんはまだ死ねないのだよ」

ほむら「……ここにいた吸血鬼……アーカードはどうしたの?」

セラス「マスターは……」

アンデルセン「あんなものがヘルシングの切り札だったとはな……まるでお話にならなかったぞ?」

ほむら「……そう」





アンデルセン「残っているのは……そいつと、貴様だけだ」  シャキン

ほむら「………………」  ジャキッ





     ドン! ドン! ドン!



アンデルセン「……今度はなんだ。折角の吸血鬼狩りなんだ、邪魔しないでくれないか?」

インテグラ「その娘たちはうちらの身内だ。なにをしてくれるんだアンデルセン神父?」

アンデルセン「インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング……局長自らお出ましとは」

インテグラ「ただでさえ人員が激減しているんだ。これ以上減らさないでもらえるか?」

アンデルセン「……………」

インテグラ「直ぐに退きたまえ。ここは我々の管轄下、重大な協定違反だぞ!」

アンデルセン「………それで?」

インテグラ「いくらあの第十三課でもこんな無理は通りはしない!! 退け!」





アンデルセン「なめるなよ売女、我々が汚らわしい新教から退くとでも……思うかァァァ!!」 ダッ!

インテグラ「ッ!!」 スラァ!




     カチッ


ほむら「させない!」  ズダダダダダ!

アンデルセン「どのようにしてか知ねぇが、俺の前に立ちふさがるか! 小娘ェェェェ!!」


ほむら(弾を避けようともしない……これが話に聞いていた……)

ほむら「生物化学の粋をこらした自己再生能力……それに回復法術……たいした『人』ね」

アンデルセン「ふははははははは! 褒めても何もでねぇぞ!?」  ヒュバババババ!

ほむら「銃剣飛ばしてきてるじゃない!」  ダダダダダ!

アンデルセン「全部撃墜たぁ……やるじゃねぇか小娘!!」  ヒュオッ!

ほむら「ッ!」



   カチッ



アンデルセン「さっきから奇妙な技を使うなァ……そりゃなんだ!?」  ヒュガッ!

ほむら「貴方に教える必要はないと言ってるでしょう!?」  ピン! ポイ



ドガァァン!!



アンデルセン「武器だってどっから取り出している? 服に隠すスペースがそんなにあるのか!?」  ズダン!

ほむら「貴方にだけは言われたくない!!」  チャキ ガガガガガ!!

アンデルセン「まったく面白い奴だ! さっき首を落としてくびり殺した奴なんかよりよっぽどな!!」

インテグラ「……首を落とした? それだけか?」

アンデルセン・ほむら「「!?」」



インテグラ「お前に勝ち目はないぞアンデルセン、おとなしく手を引いておくのが身の為だぞ?」

アンデルセン「ほう? 何故だ?」  スッ

ほむら「……………」  スッ

インテグラ「いくらお前でも、三対一では分が悪いだろう? なぁセラス」


   ガシャン


セラス「……ほむらちゃんから離れろ、化け物!」  ジャキッ

アンデルセン「ふむ……一人は戦力として十分だが、一人は満身創痍、もう一人は……お前自らか?」

インテグラ「いいや、私は弱いんでね……くびり殺された奴に蘇ってもらうとするさ」




    バサバサバサバサ




ほむら「コウモリの……大群……!?」

アンデルセン「ぐ……ッ!?」

セラス「あ……マスター、マスターなのですか!?」




        血を飲まなかったのか? バカ者め。

   そんなだからお前は半人前なのだ。折角の転機をふいにしおって……

      ほむらが来ていなかったら終わっていたのだぞ?




インテグラ「首を切った? 心臓をついた? そこいらの吸血鬼と一緒にするな、そんなものでは死なない!」

インテグラ「彼はヘルシング一族が百年かけて栄々と作りあげた最強のアンデット……」



インテグラ「……吸血鬼・アーカード……」


蝙蝠の大群「………ククククク……」

蝙al蝠ucのar大d群「フフフフフフ……」

アーカード「ようアンデルセン……そいつ、面白いだろう?」

アンデルセン「ああ、そうだな……」

セラス「マスター! 良かった……」

ほむら「……え? おもしろいって私の事?」

インテグラ「たぶんそうだろうな」


インテグラ「さあどうするアンデルセン、我々は一向に構わないそ?」

アンデルセン「なるほど……これでは今の装備では殺しきれん」



  バラバラバラバラ


アンデルセン「また会おう……王立国教騎士団……次は皆殺しだ」



  バサバサバサバサバサ!




セラス「………はぁぁ……」  ヘナヘナ ペタン

インテグラ「大丈夫かアーカード」

アーカード「首をもがれたのは久しぶりだ。あれがアンデルセン神父か……思ったよりやる」

インテグラ「協定違反による越境戦闘、機関員に対する攻撃行為……殺傷こそ無いもののヴァチカンに貸しができた」



インテグラ「しかし今は連中と争っている場合ではないのだ。ミレニアムの事が先決だ」

セラス「………」  ← 一日にいろんな事があり過ぎてビックリゲロ

インテグラ(……この娘は……)

インテグラ「どうなのアーカード、婦警は少しは使えるようになったの?」

アーカード「ああ婦警? ふつー、普通だよ」

セラス「マスター……もう婦警は止めて下さい。私にはセラス・ヴィクトリアという名前が……」

アーカード「五月蠅いこの半端者、臆病者。お前のようなのは名前などいるか。婦警で十分だ」

インテグラ「ふ、そうか……ではほむらはどうだった?」

アーカード「期待以上だ。あのアンデルセン神父と互角に渡り合うとは……どこまでも楽しませて……?」

セラス「……どうしたんですかマスター」






アーカード「あいつどこいった?」

インテグラ「なに!?」

セラス「あれ? ほむらちゃん!? ほむらちゃーん!!」


   ――― ローマ近郊カトリック系孤児院・フェルディナントルークス院 ―――


    バサバサバサバサ


アンデルセン「……ふう……あれがヘルシング機関か……中々に手強い」

アンデルセン「特にアーカード……奴を打倒するのは骨が折れそうだ」

アンデルセン「……人間を、止めなければならない程……かもな」




 ―――――――――― ドサッ




アンデルセン「………?」





ほむら「」   キュー…


アンデルセン「……………」







強敵・アンデルセン神父をなんとか退けたヘルシング機関。
だけど撤退技・聖書ワープに巻き込まれてしまったほむほむ!
さっきまで殺し合いしていた敵陣営まで来ちゃったほむほむの運命はいかに!!


    続く!


お疲れ様でした。
パソコンの所有権争奪戦に勝たなければいけないので一回一回が短くて申し訳ないです。

それでは、またね伯爵。

おまわりさん「すいません、ちょっといいですk」 アンデルセン「AMEN」
                     職質→即殺

確かに吸血☆魔法少女は無理かもしれませんね……。 続ける前にちょっとオマケを。


ほむら「私、魔法少女なの」

アーカード「マジで?」



ほむほむがアーカードにカミングアウトしている時、隣の部屋に不穏な影……



シュレディンガー「マジで!?」

そこには、HELLSING邸をスパイ中だったミレニアムの一員『シュレディンガー准尉』の姿が!

シュレディンガー「これは少佐が喜びそうなネタだ! 早速報告に行かなきゃ!」

どこにでもいる事が出来る准尉は、さっそくミレニアムの穴倉へと向かうのでした。




   ――― ミレニアムのどっかのアジト ―――

シュレディンガー「しょーさー、ヘルシング邸行ってきたよー」  テッテッテ

少佐「ご苦労。どうだ、彼らは発信機の事に感づいていたか?」

シュレディンガー「いいや全然。とくにヘンな動きもないし、突入しても問題ないんじゃない?」

博士「こら准尉、言葉を慎め!」

少佐「いい。彼は任務を全うしたのだからな。なあ大尉」

大尉「………………」  コクッ

シュレディンガー「それでねー少佐、一つ面白いことが分かったんだよー」

少佐「なんだ?」





シュレディンガー「HELLSINGに期待の新人! 暁美ほむら、魔法少女なんだってー!」

少佐「なんだって!?」

博士「なんですと!?」

大尉「……………!?」


少佐「それでスペックは!? どんな力を使うんだ!? 戦力としてはどのくらいのものだ!?」

博士「バスト、ウエスト、ヒップは!? 身長体重は!? 髪の長さは!? 口癖は!? コンプレックスは!?」

大尉「……………! ……………! ……………!! ……………!!」

シュレディンガー「えっと……それは……まだ、です……」




裏表紙のヘンタイ三人衆「…………………………」



少佐「博士、射撃が下手な私でも今なら当てられそうな気がするんだ……」

博士「勝手ながらレーザーサイトを取り付けておきました」  ポチッ

少佐「流石だドク」 ウィィィン カシャン カシャン スチャッ

シュレディンガー「え? ちょ……なにこの流れ!?」

少佐「大尉、すまないが准尉をおさえててくれないか?」

大尉「…………………」 コクッ

シュレディンガー「はーなーしーてぇぇぇぇ!!」 ジタバタジタバタ






この後少佐がはなった銃弾が当たったとか当たらなかったとか……。


       短編・『ヤンがほむらを知ってたわけ』  
                          ギャフン・END



……なんか……申し訳ない……。

なんでヤンはほむほむのこと知ってるん?っていう辻褄合わせです。

本編は夜に……出来るかな……未定です。

それでは、またね伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「とりあえずヘルシング機関全員に私の事を話したわ」 ホム

ほむほむ「この世界における私の居場所はここだと……そう言ってもらえるだけで嬉しかった」 ホム

ほむほむ「そのすぐ後、隣国のエースがアーカードと衝突しているとの知らせを受けて、∫様と現場に向かったの」 ホム

ほむほむ「エースの名はアンデルセン……アーカードもアンデルセンもどうも死ぬ所が想像できないのよね」 ホムゥ…

ほむほむ「で、状況が不利だと判断したアンデルセンは聖書を使って撤退したのだけれど……」 ホム

ほむほむ「そこで私の意識は途切れたの……」 ホミュゥ…


   ――― 孤児院・アンデルセンの部屋 ―――


アンデルセン「……………」  スッ

ほむら「………」  ←ほむほむ いん アンデルセンず べっと

子供「しんぷさまー、そろそろお祈りの……あれ? そのコだれー?」

アンデルセン「あぁ、今行きます……この子はついさっきそこで倒れていたから看病してたんですよ」

子供「ふーん……へんなのー。ささ、いこうよ神父さまー」  タッタッタ

アンデルセン「はいはい……コラー! 廊下は走らないで!」 スタスタスタ




ほむら「…………ぅ………」






   ――― ??? ―――


QB「仕方ないよ、彼女一人には荷が重すぎたんだ」

まどか「そんな……あんまりだよ! こんなのってないよ!!」

ほむら「あ……だめ……ッ! そいつの言う事に耳を貸したら駄目!」



QB「諦めたらそれまでだ。でも……君なら運命を変えられる。」

QB「避けようのない滅びも、嘆きも……すべて君が覆せばいい。そのための力が君には備わっているんだから」

まどか「………本当なの?」

ほむら「まどか……騙されないで、そいつの思う壺よ!!」



まどか「私なんかでも……本当に何か出来るの……?  こんな結末を変えられるの?」

QB「勿論さ! だから僕と契約して魔法少女になってよ!」

ほむら「いや……まどか……やめて……ッ! だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」






   ――― アンデルセンの部屋 ―――


アンデルセン「……俺は……何をやっているんだ?」

ほむら「……ぁ……ぅ……」




アンデルセン「……悪夢にうなされる様な少女であっても……こいつは異教徒の陣営にいた奴だ」

アンデルセン「ならば殺さなければならない。何を迷う? 何を躊躇う!?」  ジャキィィン!

アンデルセン「イスカリオテの聖堂騎士として、今までそうしてきた筈だ!」

アンデルセン「たとえそれが吸血鬼で無くても、たとえそれが……ッ!」






ほむら「………まどか………ッ……」

アンデルセン「………………」








アンデルセン「……『其は最早人でなく魔でなく』……その正体を聞いてからでも遅くはないか」  スッ

アンデルセン「……くそっ、俺は何時からこんなにも甘くなったんだ……」









ほむら「…………」  パチッ

ほむら「ここは……?」

アンデルセン「良く眠れたか? 小娘」

ほむら「ッ! アンデルセン……!」  ジャキッ!

アンデルセン「まあ待て、ここは孤児院だ。関係のない子供たちまで巻き込むつもりか?」

ほむら「……………」  スッ

アンデルセン「いい子だ。」




子供「あー! そのコ目がさめたのー?」

ほむら「……………孤児院というのは本当みたいね」

アンデルセン「ほらほら大声を出さないで。どうかしましたか?」

子供「んーとね、ごはん出来たから早くきてって」

アンデルセン「わかりました、先に行ってて下さい」

子供「はーい神父さまー」  トテトテトテ




ほむら「………誰?」

アンデルセン「ん? 何がだ?」

ほむら「いや、その……戦闘中のあなたとの変わりようがすごくて……」

アンデルセン「……気にするな」





   ――― 食事後(ほむほむも一緒だったよ!)再びアンデルセンの部屋 ―――


ほむら「あれだけ賑やかな食事は初めてかもしれないわね」

アンデルセン「お祈りの作法を知らないって言われた時は(色んな意味で)どうしようかと思ったぞ」

ほむら「ごめんなさい、私のいた世界……(と言うより国)にはそんなもの無くって」

アンデルセン「ほう………『私のいた世界』か……。率直に聞こう、お前は何だ?」

ほむら「……もう隠す必要もないわね。殺さないでもいてくれたし……いいわ、教えてあげる」




ほむら「私はこことは別の世界から(ちょっとした事故で)やって来た……魔法少女よ」

アンデルセン「魔法少女……?」



     ほむほむ説明中………

――――――――――
――――――――
――――――
――――
―――
――



アンデルセン「成程な。今やお前の魂はその小さな宝石となっているという訳か」

ほむら「……あの……」

アンデルセン「何だ?」

ほむら「死人や不死者を裁くあなたは……私を裁かないの?」

アンデルセン「裁かれたいのか?」

ほむら「別にそういうわけじゃ……」

アンデルセン「………ふむ………」







アンデルセン「俺は……今どうこうしようとは思わん。なにせ魔法少女なんて初めてだからな」

アンデルセン「魂がそこにあり、肉体がそれに従う。生きているのか死んでいるのかなんて、正直分からん」

アンデルセン「この世界において魔法少女はお前一人。ならばその存在が善か悪かを決める者もお前しかいない」

アンデルセン「それが我らにとっての悪ならば裁こう。善ならば施しを与えよう。」






ほむら「……………」

アンデルセン「抵抗をしないなら俺は何もしない。化け物退治の手伝いをするのなら……俺の上司に会わせてやる」

ほむら「……一時的かもしれないけれど手伝うわ。会わせてほしい、あなたの上司に」

アンデルセン「そうか……ならばついてこい」




   ――― ヴァチカンの法王庁の一室 ―――

司教「私は……ッ! だまされた! だまされたんだ!」

長髪の男「騙された? 馬鹿馬鹿しい。あなたは嬉々として協力したんだろ?」

司教「あの男が、あの男がいけないんだ! 聞いてくれ!」

長髪の男「髪に背を向けて魂を売り渡してまで吸血鬼にして欲しかったんだろ!?」

司教「私だけじゃない! あの時は皆が……あいつらに!」

長髪の男「仮にも司教様ともあろうお方ですよ? あなたは。もう少ししゃきっとしたらどうです」

司教「助けてくれ、頼む……ッ! マクスウェルッ後生だ! 私は……ッ!」



   ガチャッ



マクスウェル(長髪の男)「残念ながらそれはできませんな」

マクスウェル「あなたも神の下僕たる者ならば、あんなものに組した人間がこの法王庁に存在して……」

マクスウェル「いいわけないでしょう? ………AMEN」




   ズドン!



マクスウェル「ふう……」



   ガチャ


マクスウェル「おやアンデルセン、いったいどうしたんだ?」

アンデルセン「いやなに、お前に紹介したい奴がいるものでな……入れ」

ほむら「………」

マクスウェル「………その子は?」





アンデルセン「紹介しよう。第十三課イスカリオテ機関の新人……暁美ほむらだ」





成り行きで一時的にイスカリオテで働く事になったほむほむ。
確かに戦力的には問題ないだろうけど……それでいいのかほむほむ!
それに『一時的に』って書いたけど脱退できるのかコレ!!?

お先真っ暗のほむほむの運命やいかに!!


    続く!!

お疲れさまでした。
ところで質問なのですが、このスレ見ている人はHELLSING知ってる人ばかりなのでしようか?
こちらは『もう知ってるとして』大幅に削りながら書いているので、
未読の人にはわかりにくいんじゃないかと思います。改善すべきかな?

それでは、またね伯爵。

ほむら「皆の温かさに触れた気がする」

ご意見ありがとうございました。いろいろ試しながら考えていきたいと思います。

それでももし、まどマギ知っててヘルシング知らない人が
コレ読んで興味を持ってくれれば、それはとっても嬉しいなって。

続けます、気長にお待ちください。



   ――― ヘルシング邸・∫様のお部屋 ―――


インテグラ「例の件の調査はどうなっている?」

ウォルター「『ミレニアム』……ですな。検討はついておりますが、なんと言いますか……」

インテグラ「確かに言い淀むのも無理はないか。半世紀も前の話だ、私とて信じたくはない」

ウォルター「やはりお嬢様もお気付きに?」

インテグラ「消去法だった。願わくばこれだけは残ってほしくなかったのだがな」




インテグラ「『千年の王国』(ミレニアム・オブ・エンパイア)の栄光を求め全世界を相手に闘争を始めた集団……」

ウォルター「ドイツ、ヒトラー、ナチス第三帝国……半世紀前の亡霊の名ですよ」




インテグラ「調査を続けろ……もっとも、いきつく先は見えているがな」

ウォルター「仰せのままに。……ああそれと人員補充の件ですが、プロの傭兵を雇い入れました」

インテグラ「傭兵……信頼出来るのか? 金で動く連中だぞ?」

ウォルター「はい、ですから契約と金が払われている限り、連中は決して裏切りません」



ウォルター「彼等……ワイルドギースは、絶対に、ね」



   ――― 一方その頃のほむほむ ―――


ほむら「…………」   ダダダダダダ!!

グールs「グルァァァアアア!」   バタンキュー

ハインケル「やるねぇ新人!」   ドン! ドン! ドン!

由美江「私らの獲物も残しといてくれよ」 ズパン!




ほむら(いずれ敵となるかもしれない人たちに能力全てを知られるのはまずい……なら!)

吸血鬼「オ・ノーレ! わが世の春をじゃまするなぁぁぁああ!!」

ほむら「……身体能力強化……ほむほむキック!!」  ヒーローキック!

吸血鬼「ひでぶ!」  ドサァァ!!

ほむら「由美江さん!」

由美江「オッケー任せろ! 島原流抜刀術……秋水!!」  ババッ!

吸/血/鬼「お……おお……」

ハインケル「AMEN!」   ドン! ドン!

●/血/鬼「」



ハインケル「よーしお疲れ! 親玉潰したし帰るとするか!」

由美江「よくやったな、新人」  ナデナデ

ほむら「ちょ、子供扱いしないで下さい///」 カァァ



   ――― 法王庁・マクスウェルさんのお部屋 ―――


マクスウェル「つい先々日入隊した……暁美ほむら、だったかな。戦果は上々らしい」

アンデルセン「そうか。まあこの俺と競り合った奴だ、当然と言えば当然か」

マクスウェル「そうなのか? それならば確かにこの活躍にも納得がいく」




マクスウェル「彼女には大戦力として、異教弾圧ではなく悪魔退治の任に就いてもらっている」

マクスウェル「それもハインケル、由美江の君を除いたツートップと同行して行う割とハードな任務にだ」

マクスウェル「最初は二日で音をあげるかと思っていたが……二人に後れを取らないって言うから驚いたよ」



マクスウェル「アンデルセン、いったいどこでこんな逸材を見つけてきたんだ?」

アンデルセン「ん? ああ……どこだったかな……忘れた」

マクスウェル「そうか……なんにせよ、彼女なら今後君と共に第十三課の看板を背負うことになりかねないな」





アンデルセン(あの二人に後れを取らない『程度』だと……?)


   ――― 所戻ってヘルシング邸の大部屋・傭兵達の待機場所 ―――


兵士「ベルナドット隊長、今度の任務って何なんですか?」

ベルナドット(傭兵部隊隊長)「んー? いやなに、聞いて驚くなよ。俺達の今度の仕事は……化け物退治なんだと」

兵士「っははは! またそんな……吸血鬼なぞこの世に存在するワケが……」

インテグラ「あるのだよ、お前達が知らされていないだけで。吸血鬼は存在するのさ」

ベルナドット「うお! びっくりした……。急に現れるなよ、雇い主さん」





インテグラ「百年前に結成された我々王立国教騎士団は、長い長い間人知れず活動を続けてきた」

インテグラ「その本来の目的は、吸血鬼達との闘争機関。お前達の敵は不老で不死身の奴らだ」

インテグラ「と言っても、言葉を重ねても分かりづらいだろう。みろ、あれが我らの敵……吸血鬼だ」





セラス「がおー」  ←精一杯の怖いポーズ

兵達「…………………」  ←呆れ顔

ベルナドット「……………………」  ←何故か顔が赤い

インテグラ「…………………」  ←やれやれ……のポーズ



ベルナドット「君、吸血鬼?」

セラス「は……はあ……ええまあ……」



     ざわ……   ざわ……


セラス「笑われてますよ……やっぱりマスター連れてきた方が良かったんじゃ……」

インテグラ「だめだ。あいつらならこいつら皆殺しにしかねない」


ベルナドット「はは……嬢ちゃんホントに吸血鬼なのか?」 ポー

アーカード「そうだ。吸血鬼の中では下級の下級だが……な」  ←壁から登場

ベルナドット「は……」


   ギャーーーー!! ウワァァァアアア!! カベカラナンカキター!! プギィィィ!!


アーカード「肝の小さい連中だ。使い物になるのかこれで」

ウォルター「申し訳ございませんお嬢様、止めたのですが……」

アーカード「いなくなったほむらの代わりで、今回私の寝床を守る連中だ。どんな奴等か見ておきたかった」

ベルナドット「…………………」  ジー…

セラス「? …………私に何かついてましたか?」

ベルナドット「い、いやぁ……なんでも、ない……」

ウォルター「………………」  ワカイナ、ソシテアオイ





インテグラ「と、言う訳で、諸君らには南米に行ってもらう。敵のアジトを潰しにな」

ウォルター「お嬢様、セラス嬢はどうやって連れていく予定で?」

アーカード「半吸血鬼に海は越えられない……ん、クラシックだが、棺桶に入れるか……」

セラス「え?」

インテグラ「当初はほむらの盾(ほむほむ☆すぴなー)に入れていく予定だったが……しょうがないか」

セラス「ええ?」

ベルナドット「ああ、うちらの密輸ルートなら多分棺桶も大丈夫っす」

セラス「えええ?」

アーカード「よし、何も問題ないな」




セラス「えええええええええええええええええ!?」



   ――― で、結局翌朝…… ―――


棺桶「」  シクシクシクシク

アーカード「泣くな婦警、隣にちゃんと私(の棺)がいるから……いい加減黙れ」

棺桶「」  ピタッ




インテグラ「いつもの恰好ではないのだな。直射日光浴びて大丈夫なのか?」

アーカード「私にとって日の光は大嫌いなだけだ。それにあの恰好で飛行機にというのも……」

インテグラ「いやまあ確かにそうなんだが……まあいいか。じゃあ気を取り直して……」




インテグラ「命令(オーダー)は唯一つ(オンリーワン)、『見敵必殺』(サーチアンドデストロイ)……以上」

アーカード「認識した、我が主」





ほむほむが向こうで上手くやってる間に、チームへるしんぐは傭兵部隊を導入。
しかしこの人達(アーカード曰く)肝小さいみたいだし、隊長の様子もおかしいし……大丈夫なのか!?
それぞれの視点で物語が動く中、撫でられると照れちゃう様なほむほむの運命はいかに!!


     続く!



   ――― ある日のヴァチカン・ほむほむの個室 ―――


ほむら「……なんとかこっちでも上手くやってけそうね」

ほむら「時間停止を使わずにもっと戦局をコントロールする術をもっと学ばないと……」

ほむら「はぁ……あの二人について行くのがこんなに大変だなんて……汗がひどいわ……」

ほむら「…………………」 ホムゥ…

ほむら「……シャワーでも浴びようかな……」  スタスタ







???「よし……今日こそ『謎の魔法少女・暁美ほむら』の写真を撮ってやる……」 コソコソ

???「……じゃないと僕……おうち帰れないし……」





     ザァァァァァァァァ



ほむら「…………待っててね、まどか………」

???「………」  コソコソ   ガタン!

ほむら「!! 誰なの!?」  ガラララ





シュレディンガー「…………あー………コンニチハ」  ←首からカメラぶら下げて固まってるの図

ほむら「あ……いや………///」  ←ほのかに火照ったすっぽんぽん

シュレディンガー「」  パシャッ! ←それでも使命を全うする偉い奴

ほむら「」  ブチッ!   ←ようやく正気にもどった愛い奴




ほむら「今は夜よ…………変態獣耳!!」  ズダダダダダダ!!

シュレディンガー「あぎゃあああああああ!!」  チクワァァァァ!!




この後准尉が命からがら持って帰った画像を博士がTシャツにプリントアウトして
大隊全員に配って大好評だったとかそうでなかったとか……まあ少佐は着てるだろーなきっと


     オマケレス・『続・シュレディンガー准尉の受難』
                              ぎゃふん・END
  

お疲れ様でした。
最初はほむほむ視点オンリーで行こうかなと思っていたのですが……無理だなこれ。
てな訳で、これから場面があっちゃこっちゃ移ってくと予想されるのであしからず。

それでは、またね伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「法王庁第十三課イスカリオテ機関に入隊したわ」

ほむほむ「その過程でアンデルセン神父に正体を明かしたのだけど……」

ほむほむ「彼は魔法少女を肯定も否定もしなかったわ。全て私次第だと。でもそれなら、いずれ私は……」

ほむほむ「現在は第十三課の実力者・ハインケルさん、由美江さんと活動中よ」

ほむほむ「一方のHELLSING機関では傭兵を雇って南米へ侵攻する予定らしいわ」

ほむほむ「…………………………………」

ほむほむ「『見敵必殺』……そこに人間は含まれているのかしら……」


   ――― ヴァチカン・法王庁の一室 ―――


アンデルセン「ああほむら此処にいたか。今依頼は入ってないよな?」

ほむら「? ええ、緊急でもない限り今日一日は何もないわね」

アンデルセン「ならこの任務を受けてくれ。ある意味化け物退治より大変かもな」

ほむら「依頼主は?」

アンデルセン「俺だ」

ほむら「!?」

アンデルセン「いいな? ついてこい」





ほむら(イスカリオテ機関のジョーカー・アンデルセン神父からの直接依頼……いったいどんな……)


   ――― ローマ近郊の孤児院 ―――


ほむら「…………………」 ホムスッ

アンデルセン「こらー! 手が止まってますよー? 」

子供1「ほむらちゃん、その星飾りとってー」 テッテッテ

ほむら「え、ええ………」 ハイ




ほむら(孤児院の子供のお誕生日会のお手伝い……確かに、アンデルセン『神父』からの依頼ね) ホムゥ…

アンデルセン「そこー! 働かざる者食うべからず……ケーキ当たりませんよ~!」

子供2「はーい神父さまー」

子供3「用意おわったら何してあそぼっかー。ねーほむらちゃーん」

ほむら「え、えっと……ハンカチ落とし……とか?」




ほむら(つ、疲れる……)


   ――― パーティ終了後、後片付け中 ―――


ほむら「……………」  ボロッ

子供4「たのしかったねー」

子供5「そうだねー」

子供6「ほむらちゃんが作ったおりょーり……あれだったねー」

子供7「でもその後のゲームではしんけんでよかったよねー」

子供8「そうだよ! だから気をおとさないで!」

ほむら(こ、子供にまで気を使われてる………)  ホムゥ…




子供1「あれ? 神父サマは?」

子供2「そういえばさっき部屋にいってからもどってこないね」

子供3「でもぼくたちもう寝るじかんだし……」

子供4「ほむらちゃん、寝るまえのおいのりは私たちでやっとくから」

子供5「神父サマには『もう終わってみんな寝た』って伝えといてくれない?」

ほむら「分かったわ(……良く出来た子達ね……)」


   ――― アンデルセンの部屋 ―――


ほむら「アンデルセン、子供たちはもう寝るって」

アンデルセン「そうか、もうそんな時間か……それよりもニュースを見ろ、面白い事になってるぞ」

ほむら「……………?」




緊張の続くホテル『リオ』前からお送りします。
つい三十分前このホテルの最上階に武装したテロリストの男女二人組が
従業員。宿泊客数名を殺害し、人質を取って立てこもっているとのことです。
現在軍・警察と対峙を続けており、状況は非常に緊迫しております。
あ……ただ今警察当局から犯人達の素性が明らかにされました。



ほむら「これって……アーカードとセラスさんじゃない……!」

アンデルセン「報道内容は大方嘘だろうが……そんな事はどうでもいい」

ほむら「HELLSINGもイスカリオテも化け物を『秘密裏に』殲滅する機関……それなのに」

アンデルセン「明るみに出てしまった。これで奴等は現地の人々をも敵にまわしたのだ」

ほむら「それじゃあ……これから二人が相手するのは……『人間』?」

アンデルセン「あいつ等はどうするか……あいつの主はどのような命令を下すか……フフフ」





アンデルセン「踊れ踊れ化け物共。地獄を見せろ、この私に」




   ――― ミレニアムのアジト ―――

少佐「どうだね博士、この報道は」

博士「成功です。彼はいいです、言い素体だ。そしてこれで確かめられるでしょう」

少佐「化け物でありながら化け物を狩り続けるあの男は……人間を、なんの罪もないただの人間達を」

大尉「………………」

少佐「殺すのか殺さないのか……それとも殺されるのか」





   ――― ホテル『リオ』前 ―――

警官「これで……これで宜しいのですな? Mr,トバルカイン」

トバルカイン「GOOOD GOOOOOD VEEERRYYGOOOOD.せいぜい気張ることだ諸君。老いも病もない国へ行きたいのなら」






   ――― ヘルシング邸 ―――

インテグラ「上等じゃないか。そんなに戦争がやりたいのならやってやる……戦争屋どもめ」

ウォルター「は! その事につきましては少々お待ち下さい! いえそのような事はないとは思いますが……ッ!」

インテグラ「…………手伝おうか?」


   ――― アンデルセンの部屋 ―――


ほむら「TVクルーがホテルを写さなくなったわね……突入する気かしら」

アンデルセン「みすみす死にに逝く様なものだな」

ほむら「正気とは思えないわ……アーカードたちはどうするのかしらね」

アンデルセン「戦う意思で奴の前に立つ奴がどうするか……わかるだろう?」

ほむら「それが人間だったとしても…………ただの人間だったとしても?」

アンデルセン「忘れたか? 奴は正真正銘の化け物だ。躊躇いなどない、微塵もな」


   ――― ホテルの最上階 ―――

特殊警察「隊長! これは……棺? 何か書いてあります」

隊長「……『私はヘルメス。私は自らの羽根を喰らい、飼いならされる』……何だこれは」

特殊警察「さあ………!? 誰だ!! 動くな!!」



アーカード「私の棺にさわるな。 わたし の ひつぎ から はなれろ 」



隊長「撃て……撃て! 撃てーーーーーッ!!」



   ダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!


特殊警察「隊長、射殺命令は出ていますが撃ち過ぎですよ。OVERKILLでしょうこれ」

隊長「知るか。念入りに殺せと言われたろ。いいじゃないか、仕事は半分済んだ。もう一人の女を探すぞ!!」





アーカード「走狗め。たいした威力だが走狗では私は倒せない。走狗では……決して」




アーカード「化け物を打ち倒すのは……いつだって人間だ」

――――――――――――
――――――――――
――――――――
――――――
――――
―――
――



アーカード「……婦警、もういいぞ。出てこい」

セラス「はーい……大丈夫です……か……」



特殊警察s「」

隊長「」


アーカード「準備しろ、脱出するぞ…………どうした、ぐずぐずするな」

セラス「あの……マスター……彼ら……人間です……に、人間なんですよ!?」

アーカード「だからなんだ……だからなんだ、吸血鬼(ドラキュリーナ)!!」



   グイッ!


アーカード「鉄火を持って闘争を始める者に人間も非人間もあるものか!」

アーカード「彼等は来たのだ! 殺し、打ち倒す為に! 殺され、打ち倒される為に! それが全て、全てだ!!」

アーカード「闘争の契約だ! 彼等は自らの弱いカードに全てを賭けた!殺さなければならない!!」

アーカード「それを違える事は出来ない、誰にも出来ない唯一の理だ。神も、悪魔も、魔法少女も、私も、お前も」



セラス「……で、でも……あの……その……」

アーカード「………いや、それだ。それこそが……」



   パッ


アーカード「これから私たちは嫌が応でもテレビに映る、存在が明るみに出る」

セラス「…………?」

アーカード「ならばメディアを通じて伝えようではないか。敵には『挑戦に応じる』と」





アーカード「あいつには………『どこにいるんだ、早く戻ってこい』……とな」

セラス「は、はい!」

アーカード「いくぞ婦警、せいぜいうす暗がりをおっかなびっくりついてこい」

セラス「了解です、マスター!」


小休止。ちょっと長いけど旦那の闘争論はほぼ全部いれました。

……やっぱり旦那がちょっと丸い? それでは、またね伯爵。

>>160
しっているかえる
OVAの最新刊が2/14日に届いてなぁ
初回特典の箱には上にハッピーバレンタインと書いてあって
真ん中にどでかいハートマークが描かれていて
そのハートの中でバレンタイン兄弟がキスしようとしてるんだ

こんなさいあくのばれんたいんははじめてだ

>>203  なんというあんはっぴーばれんたいん

今日の目標:ほむほむ帰還

ミスった。ほむほむみたくループしてどーすんだよ。  >>202ね。


   ――― ∫様のお部屋 ―――

    トゥルルルル……   トゥルルルルル……


ウォルター「……直接回線ですと……?」


     ピッ


インテグラ「誰だ。 敵か? 味方か?」

アーカード「お前の従僕だ。命令を、オーダーをよこせ、我が主」

インテグラ「状況を説明しろ」

アーカード「ついさっき特殊警察一個分隊の突入をうけた」

インテグラ「それで……どうした」

アーカード「殺したよ……殲滅した。ただの一人も残さずに。……さぁインテグラ、命令をよこせ」





アーカード「警察隊の上層部はきっと『奴等』に支配されているのだろうが、これから殺そうとするのは……」

アーカード「攻囲し、命令をただ実行している……ただの、普通のなにも分からぬ人間達だ」

アーカード「私は殺せる、化け物だからだ。何も感じずに鏖殺できる。ではお前はどうだ? インテグラ(お嬢さん)」

アーカード「銃は私が構えよう。照準も私が定めよう。弾を弾装に入れ遊底を引き安全装置も私が外そう」

アーカード「だが殺すのはお前の殺意だ。さあどうする、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング!」




インテグラ「……ウォルター、葉巻を」

ウォルター「はっ、ただ今……どうぞ」  スッ

インテグラ「………………」   カタカタ





インテグラ「私をなめるな従僕! 私は命令を下したぞ! 何も変わらない!!」 バン!!

インテグラ「見敵必殺、サーチ&デストロイだ!! 我々を邪魔をするあらゆる勢力は叩いて潰せ!!」

インテグラ「逃げも隠れもせず正面玄関から打って出ろ!! 全ての障害はただ進み、押し潰し、粉砕しろ!!」





アーカード「……は、はは……ははは、はは、はははははは!」

インテグラ「……………」 ギリッ

アーカード「了解。そうだ、それが最後の無花果の葉だ。なんとも素晴らしい!」

ウォルター「………」   ニッ




アーカード「ならば私は打って出るぞ。とくとご覧あれ、ヘルシング卿」




インテグラ「ウォルター……私の判断は正しいのか、誤っているのか……」

ウォルター「正誤の判断など……私は執事でございますれば。私の仕えるべき主君はここにおられます」

インテグラ「そうか……」

ウォルター「それではお茶でもお入れしましょうか? シロルの素晴らしい特級葉がございます」





アーカード「さて……命令は認識した。それではついでにメッセージもよこせ、我が主」

インテグラ「!?」

ウォルター「……?」


アーカード「このHELLSING機関には欠けている枠がある。魔法少女枠などそうそう埋まるものではないだろう?」

インテグラ「……………!」

アーカード「せっかくテレビに映るのだ、きっと向こうも気付いているだろう。お前から伝える事はないか?」

インテグラ「……ちょっと待ってろ、従僕」  ピッ



ウォルター「……(テレビに映るからって……理由がどこか子供じみてないか?)……」

インテグラ「ウォルター……どうしよう? 何か気のきいた事を言うべきなのかな……」  ワタワタ

ウォルター「そうですね……(こっちもか……大丈夫かこの機関)……かえってシンプルな方がよろしいかと」

インテグラ「そ、そうか、じゃあこんなのはどうだろう。『早く帰ってこないと殲滅するぞ☆』とか……」

ウォルター「お嬢様、それ洒落になりません」

インテグラ「そうか……」




アーカード「……長いな……」

セラス「マスターどうしたんですかー?」



   ――― アンデルセンの部屋 ―――


ほむら「ホテルを写さなくなってから随分経つわね」

アンデルセン「……地獄を見せてくれよ……突撃取材とかないのか?」

ほむら「残念ながらあの国のメディアには自殺志願者がいないみたいね」

アンデルセン「………暇だな………」

ほむら「部屋の整理したら?」






   ――― ホテルの前 ―――


警官「……本当にこれで宜しかったのか……Mr.トバルカイン」

トバルカイン「これでいい……ハズ……なんか自信無くなってきた」






   ――― ホテル最上階 ―――


セラス「マスター、棺桶まとめときましたよー。準備おっけーです」

アーカード「ご苦労だったな婦警。だが『こっち』がまだみたいだ」

セラス「もうこっちで勝手に考えちゃいましょっか?」

アーカード「別に構わないが……お前にはヘリをどうにかしてもらうからテレビには映れないぞ?」

セラス「え? そ、そんな……あんまりですよマスター!!」

アーカード「黙れ婦警。……そう落ち込むな、お前のメッセージも伝えておくから」





   ――― 近くの安宿 ―――


ベルナドット「あー畜生! 畜生め! 金もらっちゃったもんなぁ! やっぱやるっきゃねぇよなあ!!」

ベルナドット「つーか今いっていいのか!? ホテルに動きはないし、あーもー冗談じゃねぇや!!」






   ――― ミレニアムのアジト ―――


博士「始まりませんね……」

少佐「もっと死ぬと思ったんだけどな……まあいい、トバルカインに伝達。思うようにらちを開けよ」

博士「まったく……この硬直状態は誰のせいやら……」





インテグラ「……あーもー思いつかないッ!!」    ←犯人





     ……数分後……


特殊警察「後備の小隊、配置につきました。後続の増援も続々とこちらに到着しています」

隊長「二分後再突入を行う。ガス弾、閃光擲弾用意」

特殊警察「あ……隊長……」

隊長「あ? ……!!」




     ギィィィィィィィィィィ




アーカード「兵士諸君、任務御苦労、左様なら。……生憎私が今気が立っていてね、楽には死ねんよ?」





   ――― ホテル前 ―――

無線「こちら再突入部隊!! 助けてくれ! 助けてくれ!! 化け物が八つ当たりしてるぞ畜生!!」

無線「本部……本部! くそったれ地獄だまるで!! ……おいリカルド、何やってんだ! リカルド!?」

無線「リカ……ッ!!」   ブツッ!



     ザッザザ……ザーーー……


トバルカイン「リカルドおおおおおお!!」

トバルカイン「くそ、なにがあったんだリカルド! 気になるじゃないか!!」


    ピッ


博士『トバルカイン・アルハンブラ。出撃準備を。思うように埒を開けよ、とのことです』

トバルカイン「……………」

トバルカイン「リカルドの仇……ッ!!」   ザッ!


小休止。大体∫様のせい。
  それでは、またね伯爵。

えーっと……やばいな……
気に入った相手だし、訳有り所属だし、具体的敵対はしてないわけだし……アンデルセンのとこだし(汗)

降りて来てくれ、ゴ・ツゴーシュ偽神!  ほむほむに御加護を!

  続けます。


   ――― アンデルセンの部屋 ―――


    ガタガタ  ゴトゴト


アンデルセン・ほむら「……ふぅ……」   ←部屋の整理完了

ほむら「まあ大体こんなもんでしょうね」

アンデルセン「相変わらずテレビは……なんだ、進展があったじゃないか」

ほむら「え?」

アンデルセン「ほら、特殊警察がポールに串刺しになってるだろ?」

ほむら「」





テレビ『キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!』







ほむら「さらっと言ったけどとんでもない事になってるじゃない!!」   ホムーン!!

アンデルセン「あいつならやりかねない」

ほむら「もっと穏便なやり方だってあった筈なのに……ああもう!」

アンデルセン「…………………」




アンデルセン(この光景をみて怒りを憶える『だけ』とは……機関に感化され過ぎたか?)



アンデルセン「………ふふ………」

ほむら「何がおかしいのよ」

アンデルセン「いいや……何でもない」



レポーター『誰か出て来ました! あれは……あれはテロリストの……!!』

アーカード『………………』   ヌゥ

アンデルセン「来たか……我が宿敵……ッ」   ギリッ

ほむら「……アーカード……」





アーカード『狂った少佐よ……守るべき民も治めるべき国も自分までも殺し尽してもまだ足りないか』

アーカード『いいだろう……何度でも滅ぼしてやろう。執念深いナチの残党め』




レポーター『いったい何を……犯人が支離滅裂な事を言いだしました!』

ほむら「ナチの……残党?」

アンデルセン「どうやら今度の奴らの敵は我らの敵と同じらしい……上等だ、化け物共が」

アーカード『少佐の件は以上。あー……それと今度は魔法少女へのメッセージだ。』

ほむら「私への……?」

アンデルセン「ほう」



   ――― ホテル前 ―――

アーカード「先ずは我が主から……『お前の新しい対化け物用装備をウォルターが作ったからとりに来い』」

アーカード「次に我が従僕から……『新しく入った傭兵部隊の訓練教官が一人じゃ勤まらない助けてー!』」

アーカード「我らの執事からは……『貴女の国の武器について教えて頂きたいので早急にお戻りください』」

アーカード「最後に私自身から……『何所に行ったのかは知らないが、私のあの時言った事を違えるなよ』」

アーカード「見ているのだろう? ほむら………さっさと帰ってこい、HELLSING全員が待っているぞ」




ほむら「………………」

ほむら「なんて言うかアレね……理由がそれぞれひどいわ……」

ほむら「局長は理由を他人の事にしてるし、セラスさんは教官としても半人前だし……」

ほむら「ウォルターさんより武器について詳しい自信もないし、アーカードとの約束だって……」



         お前の居場所は此処こそ相応しい



ほむら「………………」   グスッ

ほむら「……………!」   ゴシゴシ

ほむら「……………っ」   ホムッ







アンデルセン「……ふむ……あの化け物と何を約束したのだ?」

ほむら「…………内緒よ」   ニコッ


アーカード「さあ話は済んだ……出て来いよ、前菜を喰い散らかすのにはもう飽きた」

アーカード「いるんだろう? ミレニアムの一員。それとも皆死んで真っ平らになるのか?」




   ――― ミレニアムのアジト ―――


少佐「なんとも素敵な宣戦布告……嬉しいね、これでまた戦争が出来るぞ」

少佐「相変わらず元気そうで何より。闇夜から来訪した死に損いの戦友・吸血鬼殿」

少佐「身震いするほど禍々しくておぞましい……戦争交響曲が聴こえる……阿鼻叫喚の混声合唱が」

少佐「………………」

少佐「トバルカインはまだかな?」

博士「伝達はした筈なのですが……おーい駄目男、出番だよ~」





   ――― ホテル前 ―――


トバルカイン「『伊達男』だッ!!」   ウガー!

アーカード「おお、威勢のいい男だな……」  ビックリ



トバルカイン「あ、ウウン……いやはや、全くもって見事な食事っぷり。流石はかの高名なアーカード氏でございますなぁ」

アーカード「……今更取り繕っても無駄だと思うぞ?」

トバルカイン「私の名前はトバルカイン・アルハンブラ。近しい者からは『伊達男』と呼ばれています」

アーカード「聞けよ駄目男、能書きはいいからかかって来いって。遠慮しなくていいから」

トバルカイン「……貴様の命は我々がもらう。我々の取るに足らないサンプルの一つとして列挙される時がきたのだ!」




     トランプバラバラ トランプバッサァァァァァ!!




アーカード「……マジシャンの方ですか?」

トバルカイン「このトランプで貴様を切り刻む! リカルドの仇だ!! いくぞ!!!」


小休止。パソコンの支配権争いに敗れました……。

目標達成できず申し訳ない。それでは、またね伯爵。

いや、このズレっぷりじゃあサムライソードに興味を持ったのかもしれん

>>234  それだ!! そうしよう!  これなら……

続けます。


トバルカイン「でぇぇぇぇぇぇい!」   キュバッ!


     ヒュオッ!


アーカード「ふ…………」  ダッ ドン! ドン!

トバルカイン「かかった」  グシャ バラバラバラ…

アーカード「なに……トランプのデコイだと……グッ!?」  ズバッ!!

トバルカイン「ははは、吸血鬼アーカード、なんのこともあらん!」

アーカード「やるじゃないかマジシャン……やるじゃないか駄目男」  ババッ!

トバルカイン「ビルの上へ……逃がすか! リカルドの恨み晴らすまで!!」  スタッ








ベルナドット(変装)「よし、そろそろ掻き乱してやろうかな……」

ベルナドット(変装)「司令塔は……ここだな」

ベルナドット(変装)「あっあのー……大変なんです、あのう……その」





警官「フレーッフレーット・バ・ル・カイン!!」

司令官「頑張れ頑張れトバルカイン!!」

特殊警察「いっけー! リカルドの仇をとってやれーーッ!!」





ベルナドット「………………」

ベルナドット「ここはいいや………もうチョッパーといこう」


   ――― ホテルの屋上 ―――


アーカード「はは……血が止まらない、唯のトランプでも無い様だな。面白い……面白いぞ」

トバルカイン「準備はいいかねアーカード、故郷に帰りたまえ、麗しの地獄の底へ」

アーカード「くはは……はははッ」

トバルカイン「何がおかしい?」



アーカード「とてもうれしい。未だお前達の様な恐るべき馬鹿共が存在していただなんてな」

アーカード「まだまだ世界は狂気に満ちている……さあ行くぞ『伊達男』、豚のような悲鳴をあげろ」

アーカード「招かれた事も分からぬ馬鹿が……リカルドに……会わせてやる」






   ――― アンデルセンの部屋 ―――


アンデルセン「レポーターがやられたか……結局戦闘は殆ど見れなかったか」

ほむら「……………」



    ピッ


アンデルセン「ああ……消してしまうのか……」

ほむら「もういいでしょう? 見ていても面白くないし、アーカードがあんなのに負けるなんて思わないでしょ?」

アンデルセン「……まあ、そうだな」  スッ

ほむら「もう寝るわ……私はどこで寝たらいい?」

アンデルセン「ここで寝ろ。俺は別の場所でいい……報酬の一部だと思えばいい」

ほむら「そう、分かったわ」  スルッ






アンデルセン神父「……ちゃんと電気を消してねるのですよ?」

ほむら「はーい神父さまー(子供のマネ)」

アンデルセン「………驚いたな、そんな声も出せるのか」

ほむら「私だって十四歳だもの………」

―――――――――――
―――――――――
―――――――
―――――
―――
――



アーカード「王手詰みだ伊達男。さあ私との約束を……私の使命を果たさせてくれ」

トバルカイン「……そんな事より……リカルドは……」

アーカード「あぁ、あいつの事か……あいつならほら、そこに」

トバルカイン「……………?」





リカルド「………あ、あの……」

アーカード「雑用のリカルド君、エレベータで(洗脳光線により)仲間にした」

セラス「棺桶運ぶのを手伝ってもらいましたッ」  ビシッ

アーカード「従順だから機関に加えようと思ってる」

セラス「よろしくね、リカルドさん!」  スッ

リカルド「は、はいっ!」 ガシッ






トバルカイン「……そうか……生きてたのか……良かった……」

トバルカイン「やれよアーカード……どうせ燃やされる身だ、さっさと喰らえ」

トバルカイン「ほら……迎えがきたぞ……お前らの。じゃあなリカルド、元気でな……」




リカルド「……………ッ」  ←敬礼

セラス「……………ッ」   ←つられて敬礼

アーカード「さよならだ………『伊達男』」  ガブッ ジュルジュル



   バタバタバタバタ!!


ベルナドット「アーカードの旦那! セラス嬢ちゃーん!」

セラス「あ、隊長!」

ベルナドット「早く乗ってくれ、もう持たない! 早く……旦那?」

アーカード「全て分かったぞ伊達男……お前のおかげでな」



   ――― 次の日、ヘルシング邸 ―――


    トゥルルルルル……  ガチャ


インテグラ「アーカードか!? 今どこにいる!?」

アーカード『リオ郊外のセントローズとかいう辺鄙な町だ。任務は完了したぞ我が主』

インテグラ「御苦労、直ぐに帰還しろ、報告を正式にするぞ」

アーカード『ほう、その様子では円卓に絞られたか?』

インテグラ「それだけなら良かったのだが……陛下自ら円卓を招集なさった。直ぐに脱出しろ、彼女を待たせるな」

アーカード『了解。ときにインテグラ、戦争の愉悦の具合はどうだったかな? たぎったかね?』

インテグラ「うるさい! さっさと帰ってこいこのバカ!!」



     ガチャッ



アーカード『ふふふ……まさしく人間とは複雑怪奇……ふははッ』

小休止。またね伯爵。




    バターン


セラス「ただ今帰りましたー」

リカルド「買い出し行ってきましたー」

ベルナドット「ウィ――ッス」

アーカード「御苦労。移動手段は確保できたか?」

ベルナドット「やっぱ駄目っすね無理っすねどうしたって駄目駄目ッスね」

リカルド「船だと後一週間は無理みたいです」

セラス「航海日程も入れると大変な日数で……その間ずっと棺桶とか嫌ですよマスター」

アーカード「論外な上に私情を挟むな婦警。女王が待っている、時間はないぞ」

リカルド「じゃあ航空機を奪いましょう。操縦なら任せて下さい!」

アーカード「それしか無いだろうな。……よし、そこの二人もさっさと準備しろ」






ベルナドット「ダメダメダメダメ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ今度こそ確実に死ぬ! 俺が死ぬ俺が死ぬオレやだオレやだ!!」

セラス「て言うかなんでリカルドさんはそんなノリノリなんですか!!」

リカルド「いやー……自分、あそこで死ぬ身でしたから」

セラス「だからって……せっかく生き残ったのならもっと命を大切にしないと!!」

アーカード「ククク……ほら三人とも、いいから行動に…………?」   ハッ

セラス「………マスター?」



――――――――――――――――――――



紅い外套の化け物がドアの外を凝視している。

この四人の中でただ一人、歴戦の化け物だけが何かに感づいたのだ。

誰か来る、こちらに向かって真っすぐに。


気になった女の化け物が、ドアを開けて外を見る。








そこにいたのは、長い黒髪を靡かせて悠々と歩いてくる、魔法少女だった。


――――――――――――――――――――


セラス「ほむらちゃん! 心配したんだから……今まで何所に行ってたの!?」   ギュッ

ほむら「ちょ……ちょっと! いきなり抱きつかないで!」

セラス「う……うう………グスッ、でも戻って来てくれて……良かった……ッ!!」   ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

ほむら(く……苦しい……胸が邪魔で、いっ、息が……ッ)   ホムゥゥゥゥゥゥゥゥ!!





アーカード「婦警、そろそろ放してやれ。せっかく帰って来た奴を帰らぬ人にするつもりか」

セラス「わわっスミマセン……ごめんね、ほむらちゃん」   パッ

ほむら「ケホッ……大丈夫、問題無いわ」

ベルナドット(この子の代わりに俺達が入ったって言ってたな……あれ? 俺達軽く見られてる?)

リカルド(か、可愛い……ッ!)





アーカード「さて……暁美ほむら、今まで一体どこに行っていた?」

ほむら「ちょっとイスカリオテ機関に所属して化け物退治してたわ」

セラス「……え? イスカリオテ機関ってあの……アンデルセン神父のいる、あの?」

ほむら「そのアンデルセン神父にあの日(事故で)拉致されて(結構積極的に)働かされていたの」

アーカード「ほう」

セラス「……よくあそこから脱出できたね……」

ほむら「勿論私一人の手でじゃないわ」


   ――― 回想・法王庁のとある一室 ―――


アンデルセン「小型ジェットの譲渡書を届けてほしい?」

マクスウェル「君にお使いのような事を頼むのは心苦しいのだが、お願い出来ないか?」

アンデルセン「構いませんが……いったいどうして私に?」




マクスウェル「不愉快な事に我々の機関は後手後手に回っている。『奴等』の協力者はあらゆる所に蔓延っている様だ」

マクスウェル「我々の行動は完全に筒抜け……君ほどの手練でなければ目的地に辿り着けもしないだろう」

マクスウェル「女王陛下を待たせるのはマズイ……なので不快だが、あの異教徒共の手助けをしなければならない」




アンデルセン「了解しました……HELLSINGに借りを帰す事にもなりますしね」

マクスウェル「そ、そうだ。という訳で頼んだぞ、アンデルセン神父」








アンデルセン「………………………」


      私だって十四歳だもの……


アンデルセン「……………………チッ」




アンデルセン「ほむら! ほむらはいるか!!」

ほむら「どうしたの? 大声出して……」

アンデルセン「……いいからついてこい……お前に、選ばせてやる……」



   回想終わり

ほむほむは、C-2とかC-17をもってたりするんだろうか……


セラス「……それって……」

ほむら「ほら、これが譲渡書よ」  ピラッ

セラス「それじゃあこの場には………ッ!」




アンデルセン「………………………………」   ヌゥ




セラス「うわぁぁぁぁあああ!!?」   ビックゥゥゥ

アーカード「落ち着け婦警、今の奴には殺気がない。……いや、ギリギリに抑えられている」

アンデルセン「譲渡書は渡したぞ……俺は帰る、お前らもさっさと英国に行け」

アーカード「了解した……ではまたな、『人間』」





アンデルセン「……………ほむら、お前はどうするのだ…………?」

ほむら「……あなたには申し訳無いけれど、ここまでついて来た時点でもう答えは決まっているわ」

アンデルセン「……………………」





ほむら「私の居場所は………王立国教騎士団HELLSING機関(ココ)みたい」





アンデルセン「………そうか………」   ズパッ!!



ヒュババ!!






ドスッ!   ドスッ!




ベルナドット「……………ッ!」  ズパッ

リカルド「暁美さん! 銃剣が……ッ! さ、ささ、刺さって………!!」

セラス「ほむらちゃん!」   ガタッ

アーカード「………………」   ニィ   




アンデルセン「その弐本は餞別だ。くれてやるぅ……」

ほむら「……優しいのね」  ツゥー…

アンデルセン「そいつを持ってとっとと失せろ。お前は明確に我らの敵になった……次からは殺す」

ほむら「………………」

アンデルセン「また会おうHELLSING………次こそは皆殺しだ」



   カッカッカ……   ギィィィィ    バタン!



ベルナドット「おいおいマジかよ、剣が貫通してんじゃねえか! 何突っ立ってんだ! 早く手当てを……!」

ほむら「………その必要はないわ」   ズル…カラン   ズリュ…カラン

リカルド「出血がヒドイ、早く止血を……!」

ほむら「必要無いって……言ってるでしょ?」   パァァァァ…

セラス「傷口がみるみるうちに……塞がっていく……?」

ほむら「ふう……だいぶ濁ってきたわね……そろそろグリーフシードを使わなきゃダメかしら」

ベルナドット(……暁美ほむら……俺らの前任の『魔法少女』……こいつも人間じゃないのか!?)

リカルド(そこに痺れる憧れるッ!)




アーカード「なぜ避けなかった? お前ならば簡単に予測できた攻撃の筈だ」

ベルナドット「!?」

セラス「そうなんですか? ほむらちゃん……どうして?」

ほむら「あれは……避けてはいけない気がしたのよ。決別の証として……とでも言えばいいかしら?」

アーカード「その為だけにあえてくらったのか………ククク、相変わらず面白い奴だ」

ベルナドット「冗談じゃない……胸と腹ぶち抜かれるって分かってて動かなかったのかよ……」

ほむら「あの人には世話になったから……裏切りに対する罰が欲しかったのかもしれない」

アーカード「…………私を裏切ったらあの程度では済まないぞ?」   ククク…

ほむら「ええ、重々承知しているわ」   ニコッ









別れる後ろめたさもあったのか、わざと攻撃をくらったほむほむ。
アンデルセン神父の背中がどこか寂しげだったのは気のせいじゃ無い筈。
きっとあとでマクスウェルにこってり絞られるだろうけど、神父さんなら問題ないよね!
ようやく帰還したほむほむ……でもこれから英国行くんだったら……あれ?来る意味無かった!?

これから女王陛下に謁見する場でマクスウェルと鉢合わせになるけど……なんにせよお帰りほむほむ!!
HELLSING機関に戻ったけど息つく暇なく行動するほむほむの運命はいかに!!



   続く!!


お疲れ様でした。 ほむほむ帰還タイミングはここしかない!
と思っていたのですが……うーん……いっか。

>>251  流石にグローブマスターⅢまでは格納してないんじゃ……てか航空機入るのかなあれ……

それでは、またね伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」



ほむほむ「戻って来たわ……王立国教騎士団・HELLSING機関に」  ホム

ほむほむ「アンデルセン神父がいるイスカリオテにもお世話になったけれど、やっぱり私の居場所はここみたい」  ホム

ほむほむ「そしてこれからアーカード、セラスさんと共に女王陛下に謁見するの」  ホム

ほむほむ「ベルナドットさんとは初顔合わせね。でもなんか……怖がられてる?」  ホムゥ…

ほむほむ「現在は旅客機の中……英国に向かっているわ」  ホム

ほむほむ「…………………………………」

ほむほむ「ところでこの……リカルドさんって人……誰なの?」  ホム?




   ――― 航空機(旅客機) ―――


ベルナドット「いやー操縦しなくていいって楽だなー。リカルドサマサマだぜ」

ほむら「……あなたが傭兵部隊の?」

ベルナドット「ああそうさ。ワイルドギースの隊長・ベルナドットだ……よろしくな、お嬢ちゃん」  スッ

ほむら「暁美ほむらよ、よろしく」  スッ


      ガシッ


ベルナドット「しっかしあれには驚いたなー、腹と胸を貫かれても平然としてるあれにはさー」

ほむら「痛みを堪えていただけよ。回復には貴重な魔力も使うし、そう何度も出来る芸当じゃないわ」

ベルナドット「いや、普通だったら一発でこの世とオサラバだと思うけどな……」

ほむら「そうでもないわ。適切な処置を早急に施せば死ぬ事は無いんじゃない?」

ベルナドット「……経験したことあるの?」

ほむら「…………………」

ベルナドット「あーあ、この席に座ってる三人の中でまともな人間なのは俺だけかー……」

アーカード「ククク……『まとも』な『人間』の定義などこの世には何所にも存在しない」

ベルナドット「うお!? びっくりした……なんだよ旦那、いきなり話に割り込んで」

アーカード「なぜなら『まとも』な『人間』とそうでない者の境界線を決めるのもまた、人間だからだ」

ベルナドット「………………?」

ほむら「…………………」

アーカード「ククク……まあいい。リカルド、英国まであとどれくらいだ?」

リカルド『あと十分で着陸予定ですので準備をお願いします』

アーカード「だ、そうだ……そろそろ起きろ婦警」  ガン!

セラス「ZZZ……ふえ!?」  ビクッ


   ――― ミレニアムのアジト・『豹の巣』―――


ミレニアム隊員「アハトウング! 『最後の大隊』大隊指揮官殿に敬礼!!」



     ザッ!!!


シュレディンガー「お帰りなさい少佐。いかがです空中散歩は? やっぱこんな穴倉じゃあ息が詰まりますからねぇ」

少佐「准尉、例のモノは?」

シュレディンガー「はい、ここに」   スッ



   つ『魔法少女隠し撮り! ほむらちゃんの日常VTR』



少佐「御苦労さま。あぁそうそう、伊達男が喰われたよ」   ドク、ヘンシュウオネガイ

シュレディンガー「やっぱり? だからあんなトランプ遊戯に任せちゃダメだって言ったのにー」

少佐「だが成果はあった。ん? 他のヴェアヴォルフの連中の姿が見当たらないが……」

シュレディンガー「こんなに早く着くなんて思ってなかったんじゃない? たぶんあわててこっちに来てるよ」

少佐「そうかそうか……いよいよだぞ准尉、いよいよだ」





???「何がいよいよなのかね? 少佐!」


大佐「貴様は……貴様等はいったい何をしているのだ!?」

少佐「総統特秘第666号に基づく特務であります、大佐」

大佐「貴様ごときが総統の名を借りて……これは重大な独断専行、命令違反だ!」

少佐「総統特秘はあらゆる命令系統の上位に存在します。私は命令を実行しているにすぎません」

大佐「なにもかも貴様の思うようにいくと思うなよ、少佐!!」

少佐「ならば小官の尻でも舐めたらいかがです? 大佐『殿』」

大佐「………ッ!!」  ギリッ!




      バキッ!



大佐「一介の少佐風情が『代行』等と呼ばれて調子づきおって! 何故我々を吸血鬼にしない!?」

少佐「………」    ズル… ズル…

大佐「この化け物め! 化け物共め! 答えよ少佐! なぜ我々を………!?」  ゾクッ!




ゾーリン「そこらへんにしといた方がいいわよ大佐。おいたが過ぎるとぶっ殺しちゃうわよ?」


ゾーリン「そもそもミレニアムも大隊も少佐が準備して作り上げたモノ」

リップバーン「あなた方は後から来てたまたま階級章の星の数が多かっただけですわ」

シュレディンガー「それなのに……居候の分際で少佐を殴るなんて……」



      ジャキ! ジャキ! ガチャガチャガチャガチャ!


大佐「く……少佐……お前は何をしようというんだ……?」


大佐「一個大隊、1000人の吸血鬼を率いてお前は一体何をするつもりだ、少佐!!」




少佐「私の目的? ふふ……目的なんて決まっているじゃないですか大佐殿」

少佐「戦争の歓喜を無限に味わうために……次の戦争のために、次の次の戦争のために」


――――――――――――
――――――――――
――――――――
――――――
―――――
――――
―――
――




   ――― ロンドン郊外・王室別邸 ―――


女王「ヘルシング卿、まだ彼は到着していないのですか?」

インテグラ「はッ、もう間もなく到着すると思われます」

マクスウェル「アンデルセンを使いに出したのですから、間違っても来ない事はありません」

女王「そうですか……」

マクスウェル「ええ、そうですとも」

インテグラ「えらくご機嫌だな、マクスウェル殿」

マクスウェル「この前優秀な部下が一人増えたものですから」

インテグラ「ほう、それはそれは」

マクスウェル「アンデルセンが連れて来た少女なのだが一戦力として申し分ない働きをしていてね」

インテグラ「………………………」

マクスウェル「名前はたしか…………えーっと…………」





      ガチャ




アーカード「ただ今帰還した、我が主。全員お揃いとは誠に重畳……」

セラス「……うわ~……」

ベルナドット「ちーっす」

ほむら「…………………」





インテグラ「ほむら!!」  バッ

マクスウェル「そうそう! ほむらっていう名前だった! ようやく思い出s……」  




マクスウェル「ほむら、どうしてこんな所にいるんだ? 任務はどうした?」

インテグラ「ふふふ……マクスウェル殿、彼女は我々の機関の一員ですが?」

マクスウェル「なん……だと……?」



マクスウェル「ほむら貴様ッ! 最初から裏切るつもりだったのか!?」

ほむら「そんな事無いわ、結果としてそうなっただけよ」

マクスウェル「よくもまあぬけぬけと……よくもまあ俺の前に顔を見せれたものだな!!」

インテグラ「落ち着け雄豚。この前のベイドリックの借りはこれでチャラにしよう」

マクスウェル「ぐ……そいつは甘美な響きだが……ちょっと待て、今お前俺をなんて呼んだ!?」

インテグラ「任務御苦労、我が僕。女王の御前だ、サングラスを取れ」

マクスウェル「無視をするな! 異端教徒のメス豚がぁぁぁ!!」




女王「……お久しぶりね、吸血鬼」

アーカード「50年ぶりかな。そうかもう女王になったのだな……」    カッカッカッカッカ

お付きの者たち「あっこら! ひかえろ!」



      カッ


女王「顔をよくお見せなさい」

アーカード「…………」  スッ

女王「貴方は何も変わらないのね、私はもうこんなに年老いてしわくちゃのお婆ちゃんなのに」

アーカード「貴方も50年前の様なおてんばのままだ。いや、貴方は今こそが確実に美しいのだ、女王陛下」

女王「ふふ……報告をしなさい、吸血鬼アーカード」



     旦那説明中……


小休止。雄豚激怒、でもスルー。頑張れ頑張れマクスウェル。

それでは、またね伯爵。




アーカード「55年前に私とウォルターとで台無しにしたと思っていたが……連中は心底諦めなかったのだ」

マクスウェル「吸血鬼の戦闘団、不死身の人でなしの軍団……まさにジークフリートの再来だな」

インテグラ「それがミレニアム機関の正体か」

アーカード「そう、第三帝国最後の敗残兵……『最後の大隊』(ラストバタリオン)だ」









???「伊達男の血が教えてくれたんだね。本当に……まったくダメなんだなあ……!」

ハインケル「!!」  ヒュパッ

ベルナドット「!!」  ズパッ

ほむら「……ッ!!」  ジャキッ    ダダダダダダダダ!!


???「わーー! 待った待った! 落ち着いてよほむらちゃん! 今回僕は特使として来てるんだよ!?」

ほむら「黙りなさい! この変態獣耳!!」

インテグラ「特使? いつの間に、いったいどこから?」

ウォルター「警備は万全でしたし、破られた様子もありません」

シュレディンガー「無駄だよ、僕はどこにでもいるしどこにもいない……けど痛いから撃たないでね」

インテグラ「ほむら、銃を下せ。これでは埒が明かない」

ほむら「………………」  スッ




シュレディンガー「今日はお集まり頂いた英国・ヴァチカン両陣の方々へ」

シュレディンガー「我々指揮官 少佐殿 より大事なお話がありますのでしっかりとお聞きください」




セラス(ミレニアムっていったい何なの? 何が目的なの? こんな子供(?)までかかえ込んで……)

セラス(……いや……)

セラス(私たちも人の事言えないか……)  ジー…

ほむら「…………?」  ホム?



    カチッ  カチカチッ



少佐『あれ? どうした何も写らないぞ……何をしている、早く准将殿を壁に立たせてさしあげろ』

少佐『シュレディンガー准尉、全然写らないぞこれ……ん、ああやっと写った』

シュレディンガー「少佐、そっちは大変そうですねえ」

少佐『腰の抜けた上官を持つと難儀するよ……でもこれでようやく清々する……撃て』


    バム!  バム!  バム!


インテグラ「な……!」

ウォルター「自分の上官を……!」

マクスウェル「なんてことを……!」



少佐『いい気分だ……とてもいい気分だ』

アーカード「やあ少佐、久しぶりだな」

少佐『久し振りだねえアーカード君、再び出会えて歓喜の極みだ』




インテグラ「お前が敵の総帥か、少佐」

少佐『おお、貴方が王立国教騎士団機関長のヘルシング卿ですね。お初にお目にかかる』

インテグラ「何が目的だ……何が目的でこんな馬鹿げたマネをする!? 答えろ!!」

少佐『目的? お嬢さん(フロイライン)、美しいお嬢さん……それは愚問というものだ』




少佐『極論してしまうならば……我々に目的など存在しないのだよ』

少佐『目的の為なら手段を選ぶな、主君論の初歩だろうがそんな事は知らないね』

少佐『いいかなお嬢さん、仮にも一反撃戦力なら知っておくべきだ』

少佐『世の中には手段の為ならば目的を選ばない、という様などうしようもない連中が確実に存在するのだ』

少佐『つまりは……とどのつまりは、戦争の為になら上官をも喰い殺す……我々のような』   パチン



    ゴキャッ!  ゴキ!  ボリッ!



シュレディンガー「うはーッ、ちょっとコレはキツいみたいですよ少佐ー」

ベルナドット「…………!」

セラス「~~~~~ッ!」




マクスウェル「狂ってるよ、貴様ら」

少佐『ふうん、君等が狂気を口にするかね? ヴァチカン第十三課局長・マクスウェル君』




少佐『有難い事に私の狂気は君等の神が保証してくれるという訳だ……ならば私も問おう』

少佐『君らの神の正気は、いったいどこの誰が保証してくれるのだね?』

少佐『闘争と暴力を呼吸するかの様に行う髑髏の集団に「いかれている」など……半世紀ほど言うのが遅いぞ!』


マクスウェル「…………ッ!」  ギリッ!


少佐『よろしい、ならば私を止めてみろ! 自称健常者諸君!』

少佐『だが残念ながら私の敵は君等十三課では無い、私の敵は英国! 国教騎士団! いや!!』

少佐『そこでうれしそうにたたずんでいる男と……今にも銃声を響かせそうな少女の二人だ』




ほむら「…………」

少佐『君が暁美ほむらか。写真や映像では何度も見たが、話すのはこれが初めてかな?』

ほむら「あなたが……武装吸血鬼部隊の総帥ね」

少佐『そうだ。大隊指揮官とか代行とかとも呼ばれているが、個人的には少佐っていうのが一番かな』

ほむら「そんな事はどうでもいい。どうして敵を私とアーカードに特定したの?」

少佐『そこの吸血鬼は以前から決めていた。君は……そうだな、イレギュラーだから、じゃ駄目かね?』

ほむら「………………」

少佐『ずっと前から計画して来たこの作戦に影響を及ぼす恐れがある……まあ何が起こるか分からないのも』

ほむら「戦争の醍醐味だから……とでも言う気? 本当に救いようがないわね」

少佐『そんなに褒めないでくれ。つまり君は私達にとっての脅威であり、興味でもある。故に敵と認識した』

ほむら「そう。私もHELLSINGとイスカリオテと転々としたけれど、あなたの元につく気はないわ」

少佐『残念だ。もし君が私に下るというなら二つ返事でOKをだそうと思ったのに。魔法少女とは実に魅力的だ』





          「馬鹿な! 吸血鬼の次は魔法少女だと!? 冗談も大概に……ッ」

少佐『お前とは話をしていない、私はこの子と話をしている。邪魔をしないでくれ「若造」』

どう見ても七十歳以上「……………ッ!」



少佐『さて……そろそろお暇させて貰おうかな。沢山喋ったら腹が減った』

ウォルター「相変わらず一食抜くと死ぬ体なのか? デブの少佐」

少佐『そうだとも「少年」。ではさよならだ諸君、戦場での再会を楽しみにしているよ』

インテグラ「アーカード、セラス、ほむら……撃て」

セラス「局長……もう終わってます……」

アーカード「私が撃とうしたらもう既に事切れていた……手が早いな、ほむら」

ほむら「相手がコイツだからよ……」  ジャコン

シュレディンガー「」  シーン

少佐『特使を撃つなんて、いやはやおだやかじゃないね』




インテグラ「特使? 馬鹿馬鹿しい。お前達は唯のテロリスト集団に過ぎない」

インテグラ「御大層な戯言はもう結構だ。御執心のほむらと共に我々は貴様等の存在を排除する」

インテグラ「我々はただただ我々の反撃(しごと)に取り掛かるだけだ!!」



少佐『震える拳を隠してから言いたまえ、お嬢さん』

インテグラ「ッ!」  ギュッ!

少佐『成程これはいい、いい当主だ。アーカードが入れ込むのもわかr』

インテグラ「婦警ーッ!!」

セラス「了解!」    ズドン!






女王「ヘルシング卿、アーカード、それに……ほむらさん? だったかしら」

女王「命令よ、彼らを打ち倒しなさい」


アーカード「………」  スッ

ほむら「…………」

インテグラ「了解いたしました、女王陛下」



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―――――
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―――
――


   ――― ヘルシング邸 ―――


ほむら「……帰って来た……帰って来れた……ここに……」

インテグラ「ああ、改めてお帰り、ほむら」

ウォルター「お帰りなさいませ、ほむら様」

セラス「お帰り、ほむらちゃん! ほらマスターも!」

アーカード「こら婦警引っ張るな、殺すぞ?」

セラス「す、すみませんマスター……」

ベルナドット「これからよろしくなお嬢ちゃん!」

リカルド「よ、よろしく……ほむら、さん……」

インテグラ(……誰だ……?)




ようやく本当の意味で戻ってHELLSING機関に戻って来れたほむほむ。
しかしミレニアムに宣戦布告され、標的にもされ、先行きは超不安!
相手が来るまでの時間も知れず、不安は募る……様なメンバーではない!!
そして戦い意外にもイベントを消化しなければいけないほむほむの運命はいかに!!


      続く!!




アンデルセン「一レスで何もかも一切合切決着する、無意味で無価値なおまけレス!」




   ――― 巴マミの部屋 ―――

さやか「マミさん、これめっちゃおいしいです!」  ハムッ

マミ「そう? そう言ってもらえると嬉しいわ」  カチャカチャ

まどか「本当にいいんですか? 毎回御馳走になって……」

杏子「遠慮すんなって、マミも好きでやってるんだし」  アグアク

まどか「杏子ちゃんは少し遠慮したほうがいいと思うけど……」

マミ「いいのよ鹿目さん、おかわりはまだまだあるのよ」  スッ

さやか「だってさ! ほらまどかもケーキ食べなよ~」  キュッ

まどか「さやかちゃん近い! 近いよ~」  ティヒヒッ

マミ「ふふふ、今日も平和ね」  スイッ





四人「……………………」





まどか「出番ないね………」

さやか「仕方ないよ、>>24にも『ヘルシングside』って書いてあるし」

杏子「てことは『まどマギside』もあるって事だよな?」

マミ「どうなのかしら……確証は無いわね」

まどか「ほむらちゃんも大変だね~……何かお手伝いできないかな……」

QB「それが君の願いなら、いつでも叶えてあげるよ!」

四人「……はあ……」  ドヨーン

QB「あれ? 無視かい? 僕なら君達を強制的にあの世界へ」



 ティロ・フィナーレ!  ロッソ・ファンタズマ!  コレデトドメダァァァ!   ウェヒヒヒヒ!!


  キュップィィィィィィィ!!




シュレディンガー(ほむらちゃんと接触したお陰でこの世界を認識できて来てみたけど……)

シュレディンガー(帰ろう。なんていうか、話しかけづらい……)




ほむほむ以外の魔法少女に出番はあるのか!?


     オマケレス・『その頃の少女達』
                 ぎゃふん・END

懲りずにオマケやってみましたが……やっちゃった感が半端無いです。

どうなることやら。それでは、またね伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「ただいま、王立国教騎士団。ただいま、みんな」  ホム

ほむほむ「事態は一切好転していない。相手の総帥『少佐』にも明確に敵視されもした」  ホム

ほむほむ「でも全く不安は感じない。このHELLSING機関なら……どんな敵でも大丈夫」  ホム

ほむほむ「もう何も怖くない」  ホムッ

ほむほむ「………………………」

ほむほむ「訂正するわ……やっぱりあの声怖い……」  ホムゥ…



   ――――― これは少佐が宣戦布告してからロンドン大決戦までの
                        平和(?)な日常のモノガタリ ―――――



 ― ほむほむ帰還の約束その一・『新装備取りに来い』 ―


ほむら「新装備って?」

インテグラ「アンデルセンとの戦闘後ウォルターが対化物専用の装備を新調したのさ」

ウォルター「僭越ながら、ほむら様の装備もご用意いたしました」

ほむら「私のもってことは……アーカードやセラスさんのもあるの?」

ウォルター「はい。アーカード、折角だから見せてやれ」

アーカード「やれやれ……」  スッ




ウォルター「対化物用戦闘用13㎜拳銃『ジャッカル』。重量は16kgと最早人類には扱えない代物です」

ほむら「確かに拳銃ってサイズじゃないわね、これを片手で扱うのは人には無理よ」

アーカード「これならばアンデルセンすらも倒しきれるだろう」

ほむら「……アンデルセン……」

ウォルター「さて続いてはセラス嬢のです。セラス嬢、持ってきて下さい」

セラス「はーい……よっと」  ガタン!




ウォルター「30mm対化物用砲『ハルコンネン』。主力戦車を除く全ての地上・航空兵器を撃破出来ます」

ほむら「……これを持ち歩いて戦うの? 全長なんかセラスさん本人より高いじゃない!」

セラス「あはは……実践ではまだ使ってないけど……多分なんとかなるんじゃないかな……」

ウォルター「大丈夫です。今の貴方なら十分使いこなせますよ」





ウォルター「そしてこちらがほむら様のでございます」  ゴトッ

ほむら「……これが……私の……」







ウォルター「5,56㎜対化物用アサルトライフル……『ピボット』です」



インテグラ「ちなみに命名は私だ」

ほむら「そう、ですか……」


ウォルター「全長999㎜、重量3,5kg。有効射程は500mとしていますが……ほむら様ならそれ以上も可能でしょう」

ウォルター「弾薬はM855、水銀弾頭の専用弾使用銃となっております」

ウォルター「全体は墨色、ただしアクセントとしてハンドガード部分は……」



ほむら「私の瞳の……ソウルジェムの……色……」

ウォルター「はい。専用銃という事で特徴づけいたしました。いかがでしょうか」

ほむら「……ごめんなさい、こんな時どう言ったらいいかわからないの……」

セラス「笑えばいいとおm……いたっ」  ドスッ

アーカード「パーフェクトだウォルター……とでも言えばいい」

ほむら「………………」





ほむら「パーフェクトです、ウォルターさん」

ウォルター「感謝の極み、です」





     イベント一、消化完了!



 ― ほむほむ帰還の約束その二・『私と約束して訓練教官になってよ!』 ―


セラス「はーい、傭兵部隊『ワイルドギース』の皆さんこんばんわー!」

ワイルドギースの皆さん「「「こんばんわー」」」

セラス「今日から皆さんの訓練教官を務めさせていただきます、私セラス・ヴィクトリアとー!」

ほむら「暁美ほむらです、よろしく」

ワイルドギース「「「よろしくー」」」


セラス「さーて早速ですが訓練開始しちゃいましょう! 今から出てくる的にジャンジャン当てちゃってくださ~い!」

ベルナドット「えらくアバウトだなあオイ」

ほむら「セラスさん、最初からこんなテンションで大丈夫なのかしら……」

リカルド「張り切ってるんですよ、いままで自分が一番格下だったから余計に」

ほむら「不安ね……」


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――――――――
――――――
――――
―――
――





   ……… 数分後 ………


セラス「だから何で4・500メートルが当てられないのようッ!?」  ギャーギャー!

ベルナドット「無茶言うなバカ! 当り前だろ!」  ギャーギャー!

セラス「な、なんで!? あなた達戦争の犬なんでしょ!? パインアップルアーミーなんでしょ!?」  ギャーギャー!

ベルナドット「違うわ!! いつ誰がそんな事言ったんだ!!」  ギャーギャー!




ほむら「……案の定空回りしたわね、セラスさん……」

リカルド「やれやれ…………」




ベルナドット「通常の小銃で500なんて当たるものか、当てられるとすりゃそりゃ化物だよ」  バカジャナイノー

セラス「…………」  ピクピク





セラス「………ほむらちゃん、あとリカルドさん、ちょっとこっちに……」  クイクイ

ほむら「……やっぱり、こうなるのね……」  スタスタ

リカルド「え? 俺も!?」  ビクッ




      ヒュゥゥゥゥ……


セラス「……………」  ←砲

ほむら「……………」  ←自動小銃

リカルド「…………」  ←機関銃




隊員1「隊長……あの距離から当てられるんでしょうかね……」

ベルナドット「さあな……てかなんでリカルドまで?」




セラス「イメージするのは……」  ガシャコン!

ほむら「常に」    ジャキッ!

リカルド「最高の自分です」  スチャッ!



 ドン! ドン! ドン!  ダダダダダ!  ガガガガガ!



 ドゴ! バム! バゴ! バガッ!



隊員2「…………ッ!」

隊員3「全弾……命中……?」

ベルナドット「なんでリカルドまでぇぇぇえええ!?」



ほむら「……あなたは唯の人間だった筈……なのにどうして……」

セラス「誘っておいてアレですけど、ホントにどうして?」

リカルド「さあ? 地獄さながらの死線を乗り越えたからじゃないですか?」



セラス「どうです? ちゃんと狙えば当たるんですよ? こんなちっちゃな子に負けて悔しくないんですか?」  ポンポン

ほむら「最後の一言は余計よ!」  ホムゥ!

リカルド「あの~……お二人さん?」

セラス「どうしました?」

ほむら「…………」

ベルナドット「良く見ろセラス(バカ)! 人質全滅してんじゃねえか!」




人質看板「」  メラメラメラメラ





ほむら「あなたがカノンなんか使うから……」

リカルド「百発百中(例外無し)ですね、ホント敵いませんよ、あなたには」

セラス「しまったぁぁぁあああ!!」  ウワーン!!




  イベント二・消化完了!

小休止。付け焼刃な知識ですが限界射程が4,500ぐらいらしいです。

リカルドはこの物語ではセラスの次ぐらいに伸び代が大きい野郎……です。

それでは、またね伯爵。


この話の原動力は『共通点』ですから、そこも楽しんで頂けたら幸いです。頑張れセラス。

ピボットのイメージはM16A4です、見た目で選びました。ごめんなさい!
続けますね。


   ――― ほむほむ帰還の約束その三・『銃以外も作ってみたいのです』 ―――


ウォルター「ほむら様、あたた様が知っている武器についてですが……」

ほむら「ああ、それなら……」  ズズズッ  ←スピナーからごっそり取り出し

ウォルター「ほほう」  スチャッ  カチャカチャ  チャキン!

ウォルター「ほうほう」  ガシャコン!  カンカン  ジャカッ!

ウォルター「成程」  ゴトッ

ほむら(あんなに嬉々として……まるで子供のよう)  ホムッ

ウォルター「これで全部ですか?」

ほむら「ごめんなさい、この世界に来る前に殆ど使ってしまったから期待に添えるものはないかもしれないわ」

ウォルター「ふむ……」

ほむら「……私の知っている範囲なら教えられるけど……」

ウォルター「おお、それなら……!」







ウォルター「最高の刃物と名高い日本刀について知っていることがあれば是非!」

ほむら「!? 確かに日本出身だけど……えっと……」



   ほむほむ(渾身の)説明中……




ほむら「だいたい私の(漫画で知った)日本刀の知識はこんなものよ」

ウォルター「……………………」  ポク…ポク…

ほむら「イスカリオテの由美江さんも使ってたわ」

ウォルター「………………」  ポク…ポク…

ほむら「あまりお役に立てなくて……ごめんなさい」

ウォルター「…………」  ポク…ポク…

ほむら「あの……ウォルター、さん?」

ウォルター「……」  ポク…ポク…






ウォルター「来ました!」  チーン!

ほむら「!?」  ビクッ

ウォルター「ほむら様、明日の夜もう一度この部屋においで下さい」  クルッ

ほむら「あの、どこへ……?」

ウォルター「ちょっと作ってきます」  スタスタ

ほむら「つく……る? って今から!?」

ウォルター「降りて来ました、創作の神が!」  クワッ!

ほむら「わ、私は別に……ッ!」

ウォルター「では!!」  シュバッ!

ほむら「……いってしまった……」






   カンカンカンカンカンカンカンカントテカントテカントテチンカン!!

   ジュアアアアアアアアアアアア!! シャーッ シャーッ  ズッ!!


ウォルター「…………ふっ!」


   キリキリキリキリ  シュバッ!


ウォルター「……ふふっ」  スラァ…









ほむら(その夜、ウォルターさんは何かにとり憑かれた様に作り続けた)

ほむら(その時聞こえた音にあのワイヤーのが混じっていたような……気のせいよねきっと)

ほむら(ピボットの出来からして腕は確かなのは分かる……なのになんだろうこの胸騒ぎは)

――――――――
――――――
――――
―――
――

-

ピボットがホビットに見える


   次の日の夜

ウォルター「お待たせいたしました。こちらがほむら様専用の『脇差』です」  ハコ パカッ

ほむら(いつの間にか私が依頼したみたくなってる……しかもよりによって脇差チョイス……)  ホムゥ…

ウォルター「どうぞ」  スイッ

ほむら「……軽い……?」

ウォルター「抜いてみて下さい」

ほむら「これは……ッ!」




ウォルター「刃渡り640㎜、身幅を極力狭くし、さらに掻き通しの樋(みぞ)を二筋いれて軽量化いたしました」

ほむら「軽い……これなら私でも簡単に扱えるかもしれない」

ウォルター「黒鞘には緑の折れ線のシンプルなデザインです」

ほむら「『投影・開始』って言いながら抜刀すればいいのかしら?」

ウォルター「さらに一工夫、殺傷力保てる限界を見極め予め刃の一部をこぼしました」

ほむら「もしかしてそれにワイヤー使ったの!?」

ウォルター「これにより常に一定の感覚で連続使用できる刀に仕立て上げました。」

ほむら「……まさか……!」

ウォルター「使い続ければ人体や化物の脂が刃の溝に染みつき、素早く振れば着火し燃え上がります」

ほむら「ちょ、ちょっとウォルターさん!」

ウォルター「そうですね……技名は『焔霊』なんてどうでしょう?」

ほむら「スト――――ップ!!」  ホムーン!



※この後、この脇差『偽・無限刃』は無事ほむほむスピナーに格納されました。



   イベント三・消化完了!

小休止。このネタが分かる人とは美味しいお酒が飲めるかも?

>>309 そうです、ホビットかピボットかで迷ったんですが結局響きでピボットにしました。

それでは短いですが、またね伯爵。

今晩は伯爵。

ほむほむポン刀ネタ→ほむら→焔霊→無限刃→無限の剣製→魔術回路の鞘デザイン……まあ単純。
元ネタの刀に10㎝足したら脇差じゃなくなった……だと?  勉強不足ですみません。

続けます、のーんびりお待ちください。


―――――――――――――――――――

醒めない夢は無い。

つかの間の安息は終わりを告げる。

刻一刻と近づく脅威、割り込もうとする第三勢力。

夢の続きはまた別の夢、とびっきりの悪夢。



これは、それらに対抗する者達の、最後の日常の、夢 ―――


――――――――――――――――――――


セラス「……なんて仰々しい書き出しで始まったかと思えば……なんですかここ、あんた誰!?」

???「私はあなたの銃、『ハルコンネン』の精です」

セラス「いやああああ! なんであんたみたいなデブなおっさんが私の銃の精なのよぉぉぉおおお!!」  ダッ!

ハルコンネン「ああっ、逃げないでって言うか引かないでッ!!」

セラス「…………………………………」   ジトー…

ハルコンネン「今日は頑張る君にこのワタクシ応援しにまいりました、さあこの精霊様に何でも言ってみなさい」

セラス「そ、それじゃあ精霊様、一ッコだけ聞きたいことがあります!」

ハルコンネン「いいですとも」

セラス「私、もう不幸続きでヒドイ有様です。この先ずっと不幸にまみれる人生なのでしょうか……」

ハルコンネン「…………まーね」

セラス「……うわぁぁぁあああん!!」  ダッ!

ハルコンネン「ま、待ちなさいセラスッ今のなし、ウソ、ノーカン! ノーカン!!」

セラス「………………………」  グスン



ハルコンネン「そんな事よりセラスや、良くお聞き。今君達にはゴイスーなデンジャーが迫っているでしょ?」

セラス「……知ってます……」

ハルコンネン「結局私は君を慰める事は出来なかったけれど、戦場ではどんどん頼ってくれて構わないから」

セラス「………………」

ハルコンネン「君ならゴイスーなデンジャーもその先の不幸な人生も乗り越えられると、私は信じているよ」

セラス「…………はい…………!」

ハルコンネン「さ、そろそろ起きなさい。頑張るのですよ、セラスや」

セラス「はい!!」


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―――――
――――
―――
――

-




ウォルター「おはようございます、セラス嬢」

セラス「おはようございます、ウォルターさん」

ウォルター「お嬢様が全員をお呼びです。ですがアーカードとほむら様がまだ来ておりません」

セラス「てことは私を一番に起こしに来てくれたって事ですか?」

ウォルター「はい、唯一居場所が知れていましたので。目覚めてすぐで申し訳ないのですが……」

セラス「分かりました、早速マスターとほむらちゃんを呼びに行きましょう!」

ウォルター「話が早くて助かります、では行きましょうか」  スタスタスタ

セラス「はいッ!」 テッテッテ


 



   ――― 地下・アーカードさんのお部屋 ―――


セラス「こんな所にいたんですかマスター、探しましたよ。∫様がお呼びなんですよー……って」

アーカード「………………………」  グッスリ

セラス「寝てる…………」

ウォルター「そのようですな。それにしてもこの有様は……たっぷり喰ってたっぷり寝て……」

セラス「そのへんに(輸血パックの残骸)散らかして……まるで猛獣みたいですね」

ウォルター「きっと何かを感じ取ったのでしょうな。闘いのにおいか何かを」

セラス「におい……? どんなにおいなんでしょうか…………あ、笑った。笑いましたよ今!」

ウォルター「その様ですな」

セラス「まるで明日何をして遊ぼうか考えて眠る子供……みたい……」

ウォルター「夢……でも見ているのかもしれませんな」

セラス「……夢……」





セラス「ウォルターさん、私……その『夢』で闘いの前兆を感じたんですよ」

ウォルター「ほほう、夢で?」

セラス「『私はハルコンネンの精だー』とか言って……私に危険を教えてくれたんです」

ウォルター「……武器の……精霊……ですと!?」  キュピーン!

セラス「ひいッ!?」  ビクッ!









   「アーカード……起きなさい、アーカードや」

アーカード「…………何だお前は」

???「私は君の銃、『ジャッカル』の精でウィリス」  キラーン!

アーカード「……お前の様な裸の大将がジャッカルの精だと……?」  チャキッ!


       ドキューン!    ドキューン!


ジャッカル「や、やめっやめたまえウィリス! 話を聞け! 聞いて下さいウィリス!!」

アーカード「ここはどこだ、私は帰る」

ジャッカル「お前はもうここからでられないんだウィリス! ここで一生をすごすのでウィr」   ドキューン!

???「そいつはニセモノだ、危ない所だったな。」

アーカード「お前は……?」

???「そろそろ起きたまえ、セラスやインテグラが待っているぞ」



アーカード「……わけわかんねえよ……」


――――――――――
――――――――
――――――
――――
―――
――

-



アーカード「…………!」  パチッ

セラス「うわっ、びっくりした! 急に目を醒まさないで下さいよー」

アーカード「……黙れ婦警」

ウォルター「おはようアーカード、何か悪い夢でも見たか?」

アーカード「いや、なんでもない」




アーカード「…………」  ←手にもったジャッカルをじっと見る

セラス「……あれ、もしかしてマスターも見たんですか……? 武器の精の夢」

アーカード「!? お前もか婦警!?」

セラス「ええ、まあ……でもなんか……イメージと違いませんでしたか?」

アーカード「…………お前もか婦警…………」



ウォルター(そうか、自分の得物を持って寝ればいいんですね! 今度やってみましょう!)  ポン!



アーカード「それで……何の用だ、婦警」

セラス「インテグラ様が呼んでるって伝えようと思って来たんですよー」

ウォルター「さて……残るはほむら様だけですね」

セラス「ワイルドギースの皆さんは?」

ウォルター「ベルナドット隊長がお嬢様の部屋に既においでです。残りの者は待機となっております」

アーカード「……あいつは?」

ウォルター「リカルド様にはヘリの調整を頼んでおります」

セラス「何でも出来るんですねあの人……てことはホントにあとはほむらちゃんだけか……」

アーカード「ならとっとと行くぞ。あいつなら多分部屋にいるだろう」

セラス「結局全員各部屋にいそうじゃないですかウォルターさん」

ウォルター「そのようですな。アーカードとほむら様はもう起きて別の場所へ行ったかと思いましたが……」

アーカード「あてが外れて残念だったな。さあ、最後の答え合わせといこうか」  ククク…

小休止。果たしてほむほむは部屋にいるのか?
それでは、またね伯爵。

いつも思うんだけど使用済みグリーフシードって孵化した瞬間に瞬[ピーーー]ればリサイクルにならないんだろうか

ちわっす伯爵。

魔女を捕食する旦那についてですが……
輸血パックと同じでエネルギーにはなるけどストックは増えないと考えて下さい。
グリーフシードはほむほむがスピナーに格納中で、理由は再利用、>>342さんの発想です。死活問題ですしね。

続けます、そろそろほむほむを起こしましょう。


   ――― ヘルシング邸・ほむらちゃんのお部屋 ―――


セラス「マスターの言うとおり部屋にいましたね」

ウォルター「ほむら様も何か感じ取ったのでしょうか?」

アーカード「いいや違う、いつも準備に余念がないだけだ。今日が特別だった訳ではないだろう」

セラス「でもマスター……」  チラッ





ほむら「……………………………」  ←机に突っ伏したままおやすみ中




セラス「せめてベットに入ったりしませんか? 流石にこれがいつもでは無いと思いますけど……」

アーカード「む……」  ←よく座ったまま寝ちゃうので何とも言えない



セラス「でもこうやって寝顔だけみると、ほむらちゃんも普通の女の子なんだなーって実感しますよね」

ウォルター「寝顔だけとは……普段のほむら様に失礼ですぞ」

セラス「あ、いやそんな意味じゃなくて……いっつも他人に弱みとかみせないから……」

ウォルター「『ギャップ萌え』というやつでしょうか?」

セラス「あー多分そんな様なものだと思います。それ! ほっぺたぷにぷに~」  プニプニ

ほむら「……ン……」  ムー…

アーカード「遊んでないでさっさと起こせ婦警、でないと驚いたほむらがとっさに『それ』を作動させかねない」

セラス「それって……机の上のこれですか? ウォルターさん、コレ何か分かりますか?」

ウォルター「お手製の時限爆弾でしょうな」  キッパリ

セラス「じげっ……! ほむらちゃんなんつーものをッ!」

アーカード「ククク……いつ見ても退屈しないだろう?」

セラス「そんな次元じゃないんじゃ……いや、もういいです……」




ウォルター「彼女もまた、夢を見ているのでしょうか……」

セラス「どうでしょうねー……」

アーカード「表情を見ていれば分かるかもな。婦警はうなされ、私は笑っていたのだろう?」

セラス「変化があればみてるって事ですか?」

ウォルター「寝顔も可愛らしいですし、もうしばらく見ていましょうか」




アーカード・セラス・ウォルター「………………」  ジー…


ほむら「………………………」



   ――― その頃・∫様のお部屋 ―――


インテグラ「……遅いな……」

ベルナドット「そっすねー……」

インテグラ「ウォルター……全員を呼びだすだけでどれだけ時間がかかっているんだ……」

ベルナドット「そっすねー……」




     起きて……ほむらちゃん、起きて


ほむら「ん……ここは……?」


     ここは夢の中……ほむらちゃん、こっちだよ


ほむら「誰……誰なの……?」  スィー…


     私だよ……あなたの新しい武器の……精霊だよ


ほむら「どこにいるの……姿を見して……」


     ふふふ……ほむらちゃん、後ろを見て


ほむら「……後ろって……ッ!?」  クルッ


???「初めまして……私があなたの銃、『PIVOT』の精だよ。」


ほむら「あ……ああ……ッ!」


ピボット「どうしたの? 泣きそうな顔になっちゃって」


ほむら「どうして直ぐ気付けなかったの……声からしてそうだったのに……」


ピボット「私……何か悪いことしちゃった? ごめんね?」


ほむら「だって……あなた……どう見たって……」






ほむら「どう見たって……まどかじゃない……」

ピボット「ティヒヒッ」


  



ピボット「どうしてって言われても分からないよ。精霊である自分がいつからこの姿だったかなんて」

ピボット「銃が作られてからかな? 名前を付けられてからかな? それとも……ほむらちゃんに手渡されてからかな」

ピボット「でも一つだけ言えるのは、あなたが私(この銃)と共にいる限り私(この意思)はずっと一緒だってことだよ」



ほむら「…………私も重症ね、まどか(鹿目)とピボット(要)を重ね合わせるなんて」

ほむら「まあいいわ、自分の武器の精がヘンなおじさんだとかよりは一京倍マシよね」

ほむら「それにしても訳が分からないわ……違う世界のこんな場所で、まどかと話せるなんて」





ピボット「短い付き合いかもしれないけど、これからもよろしくね」  スッ

ほむら「ええ、よろしく」  スッ



     ガシッ!





アーカード「……ん?」

セラス「どうしたんですかマスター」

アーカード「婦警、お前は寝る時ハルコンネンの近くにいたか?」

セラス「え? えーっと……」

ウォルター「棺桶の中で一緒でした。それが何か?」

アーカード「私は手に直接持っていた……要するに武器に近いことが絶対条件だ」

ウォルター「となると、もし仮にほむら様がその様な夢を見ているとすると……」

アーカード「ウォルター、あの盾の中身は何があるか把握しているか?」

ウォルター「全てではないが、この前銃火器類は概ね。だとすると……」

セラス「……あんな奴らが大勢いるのに出くわす……?」







ピボット「そうそうほむらちゃん、私いっぱい友達がいるんだー」

ほむら「良かったわねまどか」

ピボット「えぇー……もうピボットって呼んでくれないの?」

ほむら「あなたがその姿なのが悪いのよ」  ホムッ

ピボット「そんなぁ……ヒドイよ……」  ウルッ

ほむら「(……う……そんな顔しないで……)それより友達って?」

ピボット「そうそう、中でもこの二人が私の最高の友達なんだー」  パァァ






偽・無限刃「所詮この世は弱肉強食! その摂理が分からん馬鹿は、理想を抱いて溺死しろ!!」  シャーハハハハ!!

ほむら「全身包帯ぐるぐる巻きで紅い外套羽織った男が炎の中で踊ってるーーー!?」  ホムゥ!?


銃剣「ブルアアアアアアアアアアアアアアア!!」  ブルアアアアアアアア!!

ほむら「いやあああああああああああああああ!!」


ピボット「どう? これからも『私達』と仲良くしてね?」

ほむら「……助けてまどかああああああああ!!」  ウワーン!


――――――――――
――――――――
――――――
―――― 
―――
――

-




ほむら「……ッ!?」 ガバッ!

セラス「うわ!?」

ウォルター「ほむら様も悪夢でしたかな?」

アーカード「三人が三人とも奇妙な夢を見たか……これは確実に何かあるな」

ほむら「………………」  ハア…  ハア…

セラス「ほむらちゃん大丈夫?」




ほむら「おかしな夢を見たの……途中までは最高だったのに……悪夢に変わったわ」

セラス「やっぱりほむらちゃんも?」

ほむら「やっぱりって……セラスさんも武器の夢を?」

アーカード「私もだ。こっちは最初から悪夢だったが」

ウォルター「こんなことなら私も寝ておくべきだしたな」

ほむら「いや、無理に話を会わせなくても……」





ほむら「ところで、どうして三人も私の部屋にいるの? 何か緊急の用事?」





セラス「あ……やば……」

ウォルター「すっかり失念しておりました。きっと今頃お嬢様カンカンです」

アーカード「……これは覚悟を決めておいた方がよさそうだな」





この後、苛々し過ぎて葉巻切らして怒り爆発のインテグラ様に
四人全員こってりしぼられましたとさ。ほむほむとばっちり!

この夢が暗示してたかどうかは定かじゃないけど、ミレニアムは着々と近づいていく!
はたして、後に『飛行船事件』語り継がれる大事件に巻き込まれるほむほむの運命はいかに!!



   続く!!


   ――― その頃のミレニアム・飛行船内 ―――


「リップたんハァハァ!!」「リップたんハァハァ!!」「リップたんハァハァ!!」



「ほむらちゃほむほむ!!」「ほむらちゃほむほむ!!」「ほむらちゃほむほむ!!」



元から女の少ないミレニアムはそれまでリップバーン一色だった。

ところが最近配布されたTシャツ、配信された映像の影響でほむほむ人気が急上昇。

そして現在、『ウィンクル派』と『暁美派』で対立中、人数は五分五分、拮抗状態ではあるが……



「リップたんハァハァ!!」「リップたんハァハァ!!」「リップたんハァハァ!!」


「ほむらちゃほむほむ!!」「ほむらちゃほむほむ!!」「ほむらちゃほむほむ!!」



お互いに主張が激しすぎて一向に和解の気配はなし。大丈夫なのかミレニアム、これでいいのか少佐!?





少佐「これも一種の戦争だよね」

博士「左様で」

大尉「…………」  コクッ








ゾーリン「………………………」



       オマケスレ・『オタク集団?』
                ギャフン・END

ようやくここまで来ましたね。
いよいよミレニアムもマスケットも動き出します。がんばれリップたん。

それでは、またね伯爵。


そしてスレとレスを間違えるっていうね……締まらないなぁ……

こんな阿呆で申し訳ない。ちょっと∫様に叱られてくる。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「インテグラ様から『ピボット』(まどか)を貰ったの」  ホム

ほむほむ「そしてウォルターさんからは『偽・無限刃』(CCO☆エミヤ)を渡されて……」  ホム

ほむほむ「アンデルセン神父から譲り受けた『祝福儀礼済銃剣』(人型若本集合体)も相まって……」  ホム

ほむほむ「私の盾の中がとんでもない事になってるっていうのを知ったわ。半分だけ夢であって欲しいものね」  ホム

ほむほむ「セラスさんとの射撃訓練も……予想通りの結果だったわ」  ホム

ほむほむ「ウォルターさんが『傭兵部隊の実力は良好、但し教官に難有り』ですって。ファイト、セラスさん!」  ホム!

ほむほむ「それで、わたわたしてる所でインテグラ様から呼び出しがかかったの」  ホム

ほむほむ「それも全員を……遂にミレニアムが、動き出す……!」  ホム!

ほむほむ「…………………………………」

ほむほむ「こってり絞られてまいってるこの四人で……本当になんとかなるのかしら……」  ホムゥ…




   ――― ??? ―――


アンデルセン「マクスウェル、お前の目論み通りになったな。この状況、愉快でたまらないのだろう?」

マクスウェル『連中の目標が英国にしぼられている事がか? 半分はな。異教徒共が滅びるのだからな』

アンデルセン「……もう半分は?」

マクスウェル『不愉快極まる! 我々の神が狂気だと言われたのだぞ!』

アンデルセン「言い返してもきっと無駄だろうな、奴には我々など眼中に入っていない」

マクスウェル『奴の関心は既にHELLSINGとアーカード、そしてあの裏切り者に注がれている!』

アンデルセン「…………小娘…………」

マクスウェル『ならば我々がする事は……最高のタイミングで横合いから殴りつける事だ!!』




マクスウェル『最後の最後にリングの上で拳をあげて立っているのは我々だ!』

マクスウェル『マルタ騎士団、聖ヨハネ騎士団、ホスピタル騎士団、聖ゲオルギオ槍騎士団および』

マクスウェル『スイス傭兵団の本営も教皇猊下の動員令によりこちらに移動させた。準備は整いつつある!』



アンデルセン「ふふふ……まるで十字軍じゃあないか」



マクスウェル『そうだとも! だが今度の敵は戦争の女神(マーズ)だ!上等じゃないか!』

マクスウェル『城壁という城壁に、町辻という町辻に、かつての我々のように奴らの死体を積み上げよう』

マクスウェル『アンデルセン、君は我々の切り札だ。手段を問わず帰還せよ。聖霊の子と御名において……』



アンデルセン「…………AMEN…………」  ヒュガッ!




アンデルセン「戦争の女神……よかろうアバズレめ、我々の神罰の味……嚙み締めるがよい」




   ――― ウェールズ沖洋上・空母イーグル ―――


吸血鬼「ようこそ我が艦へ! お望み通り我等は『ミレニアム』に参加致します!!」

???「吸血鬼のご感想はいかがかしら? 『副長』」

吸血鬼「素晴らしい、素晴らしい! 素晴らしい!! これが吸血鬼というものか!!」

???「そう……それは良かったわね」




???「祖国を裏切ってまで手に入れたかったその力……仲間を鏖にしてまで手に入れたそと力はどうよ、新艦長」

???「吸血鬼の力を存分に振るって、上官や部下を死肉を喰らうグールへと変えた具合は? 新艦長」

???「…………あっそう、良かったわね。それじゃあ私からお礼を込めて一言いわせて頂戴」




???「……用が済んだらちゃっちゃとオッ死ね、英国野郎(ライミー)」  ガチャ!




       ドン!!




副長「な……はかったな貴様ァァァ!! この裏切り者がァァァ!!」  ザザッ!

???「いやあん、売国奴に裏切り者呼ばわりされちゃった~」  クネクネ

副長「ふざけやがって……おい何をしている! 早くコイツを…………ッ!?」



部下「」 部下「」 部下「」 部下「」 部下「」



副長「ば、馬鹿な! 銃声は一ツだけだった筈……なのに……そんな馬鹿な!!」

???「お馬鹿な子」   キュバッ

副長「な……弾丸が……軌道を変えて……!!」   ギリギリギリギュリリリリリ!!


    ボッ!!


副長「」  ドサッ






リップバーン「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しはしないわ」  ヒュパッ


   ズ…  ズル…  ズリュ…


ミレニアム隊員「お疲れ様です、中尉」

リップバーン「あらお目覚め? ちょっと手伝ってくれないかしら」

隊員「あぁ、やっぱりコレが無いと我等の艦としてしまりが無いですからね」

リップバーン「途中でペンキが切れそうだったけど……『補給』したから大丈夫。あっそこもうちょっと右ね」

隊員「すみません、きっちりと書き上げなければ……呪われた我等の旗をね」

リップバーン「……よし完成! 手伝ってくれたヒトお疲れ様! さてそれじゃあ……」





リップバーン「ドイツ第三帝国海軍大西洋艦隊……旗艦『アドラー』これより作戦行動に入る!」


   ――― 飛行船内 ―――


少佐「諸君……私は戦争が好きだ。諸君、私は戦争が好きだ。諸君! 私は戦争が大好きだ!」

少佐「諸君、私は戦争を……地獄の様な戦争を望んでいる。私に付き従う大隊戦友諸君、君達は一体何を望んでいる?」

少佐「更なる戦争を望むか? 情け容赦のない糞の様な戦争を望むか?」

少佐「鉄風雷火の限りを尽くし、三千世界の鴉を殺す、嵐の様な闘争を望むか!?」




「戦争(クリーク)!」「戦争(クリーク)!」「戦争(クリーク)!」「戦争(クリーク)!」「戦争(クリーク)!」




                少佐「よろしい、ならば戦争(クリーク)だ。」




少佐「だがこの暗い闇の底で半世紀もの間耐え続けてきた我々に唯の戦争では最早足りない」

少佐「大戦争を……! ……一心不乱の大戦争をッ!!」

少佐「我等は僅かに千人に満たぬ敗残兵に過ぎない。だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している」

少佐「ならば我等は諸君と私で総兵力百万と一人の軍集団となる! 千人の吸血鬼の戦闘団で世界を燃やしつくそう!」




少佐「『最後の大隊』大隊指揮官より全空中艦隊へ、目標……英国本土ロンドン都市上空」

少佐「第二次ゼーレヴェー作戦……状況を開始せよ」

少佐「征くぞ諸君、あの懐かしの戦場へ……あの懐かしの戦争へ」


   ――― ヘルシング邸 ―――

インテグラ「……まあ説教はこのぐらいにしておこう。反省したか?」

セラス「は、はいぃぃ……」  グデーン

ウォルター「お嬢様、私のこの歳でそれは正直応えます……」  クタッ

アーカード「諦め以外に……退屈な説教も人を殺しかねないと知った」  グッタリ

ほむら「……なんで私まで……」  ホムゥ…

ベルナドット「ざまあ見ろ、こっちだって待って待って退屈だったんだ」




インテグラ「ウェールズ沖洋上にて空母イーグルが連絡を途絶した。おそらくミレニアムだ」

アーカード「やはりこの夜に行動を開始したか」

インテグラ「……何か根拠があったのか?」

アーカード「少しな……」


インテグラ「まあいい。アーカード、婦警、それと傭兵部隊は装備を整え待機せよ」

アーカード「了解した、我が主」

セラス「了、了解!」

ベルナドット「へーい」


インテグラ「私は英国に行く。安全保障特別指導部本営にだ。執事(バトラー)、侍女(ヴァレット)、ついて来い」

ウォルター「分かりました、お嬢様」

ほむら「……ヴァレットって……私の事?」

インテグラ「お前以外にいるか、ほら行くぞ」

ほむら「…………」  ホムスゥ…


小休止。徐々に死都に集って来ましたね。
少佐演説は大幅カット! 気になった人、正確に覚え直したい人はコミックを見てね!
それでは、またね伯爵。

リップたんの台詞中途半端にはしょりやがった!

リップたんの喰われるシーンは前編随一の官能シーン也
たっぷりとことんねちねち描写してくれないと啼くよ (ほむほむが)


>>370
リップバーン「良く言いました! 素晴らしいわ、なんて素敵なんでしょう!!」  


おぉう……やっぱり少佐演説は人気ですね。
長過ぎてアレかと思ったのですがいやはや申し訳ない。
今後は名言をなるべく削らずに頑張っていきますゆえどうかよろしくお願いします。

続けますよー。



  ――― 英国安全保障特別指導部・本営 ―――


インテグラ「王立国教騎士団、女王陛下の御命によりてまかりこしました」

ペンウッド(英国海軍中将)「来たか……インテグラ卿」



「将軍!! まさか連中の手を借りるおつもりですか!?」

「これは国家の安全保障に関する事項です! 彼らの様な怪しい連中の同席を許すおつもりですか!!」

「これは我々海軍が管轄する領域だ! 君達の様な者の出る幕ではない! 帰りたまえ!!」



インテグラ「…………………………………」    カッカッカ…  ドッ


「かっ……勝手に座るな! いいから帰らんか!」

インテグラ「帰っても宜しいが……本当によろしいのか」

「な、何を!? だいたいその子供は何だ!! こんな重要な場に子連れなど……!!」

ペンウッド「待ちたまえ。確かにその子は気になるが、今はそんな些細な事はどうでもいい」

ほむら「………………………」


ペンウッド「頼む……同席してくれたまえ、ヘルシング卿」

インテグラ「…………現状はどうなっておりますか、将軍」


ペンウッド「今より十八時間前大西洋上で演習中だった我々帝国海軍新造空母『イーグル』が」

ペンウッド「所属不明のヘリの接近を告げる報告を最後に通知が途絶した。」

ペンウッド「本来なら我々の処理する事態だが……これを見たまえ、数時間前に送られてきた衛星写真だ」  バサッ


インテグラ「…………成程、確かにこれは我々の仕事だ」

ウォルター「そのようですな。しかしなんとも大胆な……」

ほむら「これって全部紅いペンキ……なんてことは無いでしょうね」

ペンウッド「全て血だ。これは我々の範疇ではない……狂気の沙汰だ」

インテグラ「……『ミレニアム』……『最後の大隊』……」



「馬鹿馬鹿しい! 吸血鬼!? ナチの残党!? 冗談も大概にしろ! 貴様等とオカルトごっこをしている暇はない!」

「貴様らがどれほど女王陛下から信頼されているか知らんが、その特権が何もかもに通じると思ったら大間違いだ!」

「現在調査・制圧の為にSASの二個小隊がヘリで接近中、もう間もなく到着予定だ」

「貴様等の出る幕は無い……引っこんでいてもらおうか!!」



インテグラ「……現在のイーグルの状況は?」

ペンウッド「全く何の反応も無い。無人船……いや、まるで幽霊船だな」

ウォルター「本当にだれもいなかったのですか?」

ペンウッド「いや、最新の情報では甲板に一人だけ『日傘をさした』人影が……」

ほむら「…………それって…………」



インテグラ「将軍、これだけは言えます……あなた方は三十名の肉塊を生産したに過ぎない」

「な、なんだと!?」

ウォルター「兵が哀れですな」

ほむら「今から指示を出してヘリを引き返させることはできないの?」

ペンウッド「不可能ではないが……なぜ全滅だと言い切れる?」



インテグラ「ただの経験則です。昼間に日傘をさす様な化け物共を相手にしてきた我々のね」


   ――― 空母『イーグル』 ―――


隊員1「中尉はどこに?」

隊員2「甲板上でお昼寝中さ、こんな気持ちの悪いお日様の日に……」

隊員3「羨ましいよ、俺達はもうきっと一生日の光を浴びる事は出来ないんだから」

隊員2「そりゃあ得たものは大きいさ、俺達よぼよぼのじいさんだったからな」

隊員3「でも失ったものも大きい、大きいよな……もう日曜日に公園で鳩にエサもやれない化物だ」

隊員1「俺達はもう化物の一員だ。だが中尉の前では新兵に等しいんだろう」



隊員1「彼等は、彼女は『ヴェアヴォルフ』……戦鬼の徒だ」



――――――――――――――――――――

空母の甲板に一人の女が座っていた。

整った顔立ち、鼻に掛けた眼鏡、そばかす、ちらちらと覗かせる八重歯と実に特徴的な顔をした女が。

膝裏まで伸びる長い長い黒髪と白い肌、黒服は男性のそれにも見える。


そんな彼女が日傘をさして甲板に座り込み何をしているかというと……ただじっと時計を見つめていた。

まるで彼氏との待ち合わせをし、彼の到着を今か今かと待ち続ける少女のように。



肩に担いだマスケット銃さえなければ、充分その例えで伝わる筈だったのに。

ましてその物騒な物を唐突に空へ向けなければまだ良かったのに。


――――――――――――――――――――



リップバーン「あと三十六時間五分…………っ」  スッ

リップバーン「ああ待ち遠しいですわ」  ビッ

リップバーン「待ち遠しいですわ」  ガキッ バチッ

リップバーン「待ち遠しいですわ」  スチャッ



        ドゥゥゥン!!


リップバーン「急いで」  キリキリキリキリ

リップバーン「急いで」  キュルルルルルルル

リップバーン「急いでいらっしゃいな、代行殿」  ギャギャギャギャギャ



      ドカッ!!



リップバーン「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しはしないわ」    ゴゴゴゴゴゴゴ


リップバーン「敵機撃墜した所で、時はあと三十六時間かっきり。悲劇ですわ、喜劇ですわ」




   ――― 英国安全保障特別指導部 ―――


「そんな……ヘリが撃墜されました!」

ペンウッド「何だと!? 空母の搭載兵器か!?」

「いえ……いえッ違います!!」

ペンウッド「では何だというのだ!!」




「甲板上の人間の発砲した…………マスケット銃のただの一発でです!!」




    ザワ…!  ザワ…!  ザワ…!  ザワ…!



インテグラ「茶番だ、付き合いきれませんな。」  スクッ

ペンウッド「どこへ行く気だ、インテグラ卿」

インテグラ「こんな茶番をしている間にも何物にも代えられぬ時間は出血し続けている」

ペンウッド「………………」

インテグラ「我々はこの一連の事象を吸血鬼の行動と認識し、独自の行動を取らせて頂く」

ペンウッド「………………」

インテグラ「ペンウッド卿、お伝えしましたぞ」




ペンウッド「分かった、分かったともインテグラ。諸君らHELLSINGの自由を認める!」

インテグラ「了解……。行くぞバトラー、ついてこいヴァレット」  カッカッカッ


      バタン!




インテグラ「……あれについてどう思う」

ウォルター「デコイもいい所ですな、あらかさま過ぎます。時間が経てば経つ程奴等の思う壺でしょうな」

ほむら「でも放置も出来ないわ。幽霊船にしては物騒すぎるし海軍も止まるに止まれないだろうから」

インテグラ「自ら仕掛けてくる事は無い、しかし無視する事など出来ない」

ウォルター「近づけばこれを射つ……これは典型的な示威籠城戦ですな」

ほむら「吸血鬼は脱出も侵入も出来ない……海は無限に広い堀みたいなものね」

インテグラ「そしてあの『魔弾』……近づく者皆撃ち落とすか……まさしく籠城だな。さてどうするか……」




インテグラ「アーカードをどうやってあの海上の鋼鉄の城塞に送り込むか……」

ウォルター「ふむ…………」

ほむら(……あれ? セラスさんは……?)



『大型艦船』

ウォルター「NON、時間がかかり過ぎます。奴らが艦をいつまでも静止しておくとは限りません」


『小型快速船艇』

インテグラ「NON、大口径対空砲やガトリングがある。弾雨の嵐に耐えきれるとは思えん」


『航空機・真上からの降下』

ほむら「の、NON/// 艦載の対空ミサイルで接近すらままならないと思うわ」


『ほむらを同行させ時間停止中に接近、侵攻』

インテグラ「NON、お前は私の侍女だ。ウォルターと同じく英国にいろ」


『チャフを大量使用してからの航空機』

ウォルター「NON、ミサイルならまだしもあの『魔弾』を誤魔化しきれるかどうか分かりません」





インテグラ「やれやれ……まさしく無理難題だな……まあ結論としては……」

      ズズズズズ

アーカード「ミサイルも弾雨も魔弾をもものともせず、洋上の空母の甲板に私を立たせる……そんなルールだ」

ほむら「やっぱりついて来てたのね。道理でインテグラ様の影がヘンに動いてると思ったわ」

アーカード「…………結構ばれない自信あったのだが…………」  シュン

ほむら「魔法少女の観察眼、なかなかのものでしょう?」  ホムッ

アーカード「ああ……で、どうなのだウォルター。そんな方法があるのか?」

ウォルター「あるとも。おそらくこの世でその無謀を叶える機体が一機種のみ……」






ウォルター「お嬢様、英国軍技術局に連絡を。それとその機体を買い取る準備もしておいて下さい」

ウォルター「…………高高度実験機『EXP-14LIE』を、ね」


   ――― 数時間後・空母『イーグル』 ―――


リップバーン「森々の獣ども♪ 牧場の畜生ども♪ 空を駆ける荒鷹どもに至るまで♪ 勝鬨は我が物なるぞ♪」  ギギギ

リップバーン「角笛よ♪ 高々と鳴れ♪ 角笛よ♪ 森々に響け♪」  ギャギャギャギャギャギャ

リップバーン「勝利よ! 勝利よ!! 今宵我らが復讐は成るぞ!!」  ドガッ!!



      ゾクゾクゾクッ



リップバーン「あれ……? 立てない……何これ、何これ……? 何……これぇ……!?」

リップバーン「あいつだ、あいつだ! あいつが来る!!」







隊員「レーダーに反応あり! 接近中! 速力マッハ2.8!! 高度……85000!?」

隊員「何だと!? 馬鹿な、高度85000だと!?」

隊長「偵察機だ、『SR-71』。冷戦が生んだ芸術的な偵察機……英国が持っていたとは初耳だがな」

隊員「ははッ叩き落としてやりましょうか」

隊長「無理だ。成層圏ギリギリをマッハ3以上で吹っ飛ぶ化物だ。こんな艦の対空ミサイルじゃどうにもならん」



            『あいつが来るわ!!』



隊員「!? 中尉!! 何がですか、何事ですか!? 一体何が来るというのですか! 中尉!!」



   『奴よ、奴よ! 奴よ!! 狂気の代弁者がやってくる!!』


リップバーン「死臭を巻き上げて握りしめながら、黒い鉄馬を引きずって真っ直ぐに!!」  スチャッ!




        ダァァァァァン!!



隊員「敵機急降下! この艦にぶつける気です!!」

隊長「……!!」

隊員「このままでは…………ッ」

隊長「エンジン! 急速発進、回避!! 全速だ!! 対空砲弾幕! 急げ!! 急げッ!!」





    「心せよ、亡霊を装いて戯れなば……汝亡霊となるべし」




小休止。次回の天気予報、イーグル血の雨。


>>371 少佐「君はこの糞の様な地の文しか書けない>>1に一体何を望んでいる?」
    ほむほむ「なんで私が啼くのよー!」  ホムーン!

まあその……うん、頑張る、頑張るから。またね伯爵。


3/30にHELLSINGファンブック出るけど、>>1ももちろん買うよな!

わざと魔女を孵化させて戦闘に利用したりできないだろうか?
精神攻撃つながりでエリーVSゾーリンとか面白そう。

お晩です伯爵。


>>386 ファンブック? 勿論! 知ったのは今だけど……

>>389 ぎゃあああああああああああ!!

続けますね。



  ――― ヘルシング邸・庭園 ―――


      ズッ!

ほむら「……ふぅ……あんなに大きな物でも何とか入ったわね。手伝ってくれてありがとう」

セラス「気にしないで、力仕事なら任せなさいっ!」  ポン!

ベルナドット「しっかし見物だったなー……どうなってんだその盾」

ほむら「……自分でも説明しづらいの……ドラ●もんのポケットみたいなもの?」

ベルナドット「なんで疑問形なんだ……まあいいや。で、局長はなんて?」

セラス「えっと……『傭兵部隊と婦警は待機、侍女は準備でき次第こちらへ向かえ』……だって」

ベルナドット「ふーん、じゃあおちびちゃんとはここで一旦お別れか」

ほむら「私はそこまで小さくない」  スタスタ

ベルナドット「いやー背の事じゃなくて、そのー……」  ジー…

ほむら「……………………………」  クルッ   ジャキッ!

ベルナドット「ジョーダン! 冗談だって! ……じゃあ気を付けてな、お嬢さん」

ほむら「ええ、行ってくるわ」

セラス「いってらっしゃいほむらちゃん! 無事でいてねーっ!」

ほむら「あなたこそ。…………リカルドさん、運転お願い」  ガチャッ  バタン!

リカルド「了解しました、おちびちゃん」

ほむら「……意地悪……」



    ブロロロロロロロロロ!


――――――――――――――――――――


狩人たる者何を恐れる事がある

狩人たる者の心に怖れなどあるものか

しかし神を試す者は罪を受けよう


私は夜の闇に現れ出でる

あらゆる恐怖をものともしない

樫の木が嵐の中にうねる時でも

鳥どもが鳴きわめく時でも


月影はまだ確かなもので

月光はまだ薄明かりの様

やがてその光も消える


私を呼ぶ声がする

あそこから声がする



やがて日の光も失うだろう

運命は貴様を駆り立てた




                         『魔弾の射手』より



―――――――――――――――――――――


   ――― 英国安全保障特別指導部・本営 ―――


「な……何が起きている!?」

「現在イーグル艦上は炎上中! 爆煙のため状況の把握は困難!!」


ウォルター「…………勝ちましたな」

インテグラ「当然だ」

ペンウッド「何をやった!? 何が起きている!? 君は何をやったんだヘルシング卿!!」

インテグラ「実にオーソドックスな『攻城戦』を行ったまでです。規格は少しばかり大きいですが」




インテグラ「かくして破壊鎚は突き立ち城壁は崩され、柵を破り塀を越え……私の私兵は城内へと攻めのぼる」

インテグラ「『何が起きているか』……古今東西陥落寸前の城塞で起きている事などたった一ツきりでしょう」

インテグラ「それは只只一方的な…………虐殺」



ペンウッド「君たちは……君は、いったい何を送り込んだのかね?」

インテグラ「一人の吸血鬼ですよ……あの城にはそれで十分です」



  ――― 空母『イーグル』 ―――


リップバーン「………ル……ザミエル……ザミエル……ザミエル………ッ!」  ビクビク

リップバーン「……ひッ……ひぐ…………ッ!」  ズリズリ

リップバーン「…………ぁ……逃げ………」



アーカード「何所へ行く? 私も、お前も、此の艦からは出られない……そうだろ?」

リップバーン「ひッ!?」  ビクゥ!




アーカード「残っているのはお前だけだ……さあどうする魔弾の射手、どうするんだリップバーンウィンクル!!」

リップバーン「………ッ………ぅ………」  ギュウッ



――――――――――――――――――――


目の前の男に怯え竦み、魔弾の射手は震えていた。

なぜならその男は魔王であるからだ。

彼女を迎えに来た魔王だからだ。

魔王が、甲板に鋼の十字を突き立てた後、彼女を自分の中(地獄)へ連れ去ろうとしているからだ。



彼女の傍にいた多くの部下達も魔王に喰われた。

一人残らず血みどろになって倒れている。

息をしているのは彼女と彼しかいなくなった。



もともと彼女に退路は無い。

ならば取るべき道は一つ。

涙をぬぐい、勇気を振るい、消えかけた狂気を呼び戻す。

そうして彼女は銃を構える。

にたりと笑う魔王に向けて。




有象無象の区別なく、たとえ相手が魔王であっても、自分の魔弾は許しはしない。

そう信じて。


―――――――――――――――――――――



      ギギギギギギギギギギギギ!


アーカード「………………ッ」  ゴパッ!


      ギャギャギャギャギャギャギャギャ!


アーカード「…………………」  ドッ  ドカッ!



リップバーン「……堕ちろ」    ガッ!

リップバーン「堕ちろ」       ゴシャッ!

リップバーン「堕ちろ!」        グシャッ!  

リップバーン「堕ちろ!!」          バキッ!

リップバーン「堕ちて!」             バガッ!!

リップバーン「滅びろ!!」              キイイイイイイイイイ!!




       バシ!!


リップバーン「………ッ!!」


アーカード「……ふはあうぇら(つかまえた)……」


  ミシ…  ミシ…   バキッ!


リップバーン「な……あ……ああ!」


アーカード「 私は お前を つかまえた 」  カッカッカッカッカ



    ポンッ



アーカード「  つ か ま え た  」



リップバーン「いやあああああああああああああああああああ!!」





    ※ここからは効果音と音声のみでお楽しみください




    ガキッ!


「ケホ……は……放し……は……あ……ぁ……あ……ッ」


    ズルッ…   ギリ…   ギチッ!


「お……あ……! ……ああ……ひッ!」


    ミヂ… ミヂ… ギチ… ギチ…


「くぁ……ああ……あぁ……ッ!」


    メキッ…!   ブシャァァアア!


「は……ッあう……う……うあぁ……」


   ピチャ… ピチャ…


   ガシッ!


「……ッ! ……! …………ひ……ぅ……ぃや……ッ!」


   ギ ギ ギ ギ ギ


「ん……んん……は……あっ……ああ……あぅ……」


   ギッ ギッ ギッ


「……ひぅ……あ……あ……かふ……」


     ゾクッ!!


「……ッ……ぅあ………っは……はぁッ……!」


   フルッ ブルッ フル ブルッ


「……おごぉ……お……お……おお……お……」


    ビクッ! ビク! ビク! ビクッ!


「…………ぁ…………」



少佐『中尉……良くやった。作戦は成功だ、完全に』





少佐『水面にいくら石を投げ込んだとて、影をいくら踏みつけたとて……水面は消えず、影も消えず』

少佐『そういうものなのだそれは……言うなれば[死の河]だ』

少佐『それは生も死も全てがペテンだ。なんとも不死身で無敵で不敗で最強で馬鹿馬鹿しい』

少佐『だが我々は打倒する、君の未帰還を以って我々はアーカードを打倒する』




博士「……………………」  ポチポチ

少佐「やめろ博士、彼女は燃やすな」

博士「ですが……し、しかしこのままではみすみす……!」

少佐「彼女は任務を果たした。完全に……完全に、だ。焼く事は許さん…………傾注!」



      ザッ!!


少佐「さようなら中尉、ヴァルハラで会おう。さようなら、さようなら中尉」


「さようなら」「さようなら中尉殿」「さようなら」「さようなら」「さようなら中尉殿」


ゾーリン「さよなら中尉」

シュレディンガー「じゃあね、リップバーン」

大尉「………………」  スッ




        「「「「「 ジークハイル 」」」」」


        ズパッ



アーカード「……………………………………」

アーカード「……は……っはは……はははっ」

アーカード「はははははははっはははははは」



アーカード「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」



少佐「楽しいかアーカード……そうだとも、戦争は楽しい!!」

少佐「凱歌を歌えアーカード、そしてそこで見ていればよい」

少佐「私には見えるぞ、もう私の近眼の眼鏡ごしにもはっきりと見える」

少佐「あの都市の輝きが! あの都市の尖塔が!!」

少佐「凱歌を聞けアーカード、そしてそこで見ていればよい」









少佐「大英帝国の崩壊(ブロークンイングリッシュ)を」



「あれがロンドンか!?」「見ろ! もう見えるぞ!」「欧州だ……」「欧州の灯だ!」


少佐「そうだ、あれが遂に我々が待ちに望んだ欧州の光だ。私は諸君らを約束通り連れて帰って来たぞ」


「最大船速! とばせ! もっとだ! もっともっと!」

「エンジンが焼け落ちるまで回せ! もっとだ! もっともっと!!」

「突っ走れ! 突っ走れ! あのかすかに見える都市の尖塔へと向かって突っ走れ!」

「突っ走れ! 突っ走れ! 今でも思い出すあの喧騒と打撃へと向かって突っ走れ!」



少佐「かくしてゼーレヴェは遂に太洋を渡り、陸へとのぼる…………大隊総員・傾注!」



       ザッ!!



少佐「……諸君、夜が来た……無敵の敗残兵諸君、最古参の新兵諸君、万願成就の夜が来た」






少佐「戦争の夜へようこそ…………惨劇(ワルプルギス)の夜へようこそ!!」






とうとうロンドンまで辿り着いた『ミレニアム』、狂った少佐と愉快な仲間たち。
対するHELLSINGは重大な戦力が一つ欠けている! そう、旦那がいない!
リップバーンは倒せたけれど帰還まではだいぶ時間がかかりそうだぞ!?
一方のほむほむは盾に何かヘンなもの入れてインテグラのもとへと向かっている最中!!

このスレ最大の敵を前にどうなるロンドン、どうなるHELLSING!!
果たして忘れられがちなほむほむの運命や如何に!!?



     続く!!




……みんな……僕、頑張ったよ……でも頑張った結果がこれなんだよ……無花果の葉が増殖し始めたよ……

リップバーン「ヒドイよ……こんなの、あんまりだよ……っ」

ほむほむ「これってやっぱり私が啼かなきゃ駄目?」


あらゆるものにごめんなさい。
それでは、またね伯爵。

オマケ


リップバーン「~~~~~~~~~~~~~~」



隊員「あれは……何の曲だ?」

隊員「……『おお太陽の昇りゆく事こそ我が恐怖なり』……」

隊員「カール・マリア・フォン・ウェーバー……『魔弾の射手』か……」

隊員「中尉にピッタリの曲だよなー……」

隊員「でも『魔弾の射手』のラストって……まぁいっか、中尉なら大丈夫だろう」




リップバーン「…… ♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫ 」



隊員「あ、曲変わった。今度は何だ?」

隊員「…………さあ、何だろうな。」

隊員「お前は聞いた事あるか?」

隊員「ん~……無いな……」




リップバーン「♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫」



隊員「なんだろう……優しい音色なのに聞く人を不安にさせる……」

隊員「恰好いいのに悲しくなる……」

隊員「……一体何の歌なのだろう……」


隊員s「…………うーん…………」





リップバーン「 ♩♩♫♩ ♬♫♪♬♪ ♬ ♪♩ 」  ラーシード-ラーレー ラシド-ラーレードシドーラーシッドドー… (ドは#)



懲りもせずにオマケやっちゃいました。
やっぱりこの組み合わせは(まどマギ・ヘルシングファンなら)誰もが一度は考えるよね。

今度こそおやすみ、伯爵。

今晩は伯爵。あのシーンは印象的ですよね。

じゃ、今日も更新頑張ります。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「奪われた空母、奴等の刻印、撃墜される海軍、大体的な行動を開始したミレニアム」  ホム

ほむほむ「我らがHELLSING勢はなんとか空母の敵を撃退したけれど、払った犠牲も大きかった」  ホム

ほむほむ「アーカードなしでこの困難を切り抜ける事は出来るのか……いえ、切り抜けてみせる!」  ホム!

ほむほむ「………………………」

ほむほむ「今回は私の出番はちゃんとあるのかしら……」  ホムゥ…



   ――― 英国安全保障特別指導部・本営 ―――


    ヴーーーーーーーーーー、ヴーーーーーーーーーーーー、ヴーーーーーーーーーー!


ペンウッド「警報!? 今度は何だというのだ!!」

「各管理局と通信途絶……連絡が取れません……ッ!」

ペンウッド「馬鹿な! 戦争でも始まったとでも言うのか!?」

「近衛兵アイリッシュ連帯本営より打電! 『交戦中! 現在正体不明の敵と交戦中!』」

ペンウッド「………………………!」

「『化物だ! 助けてくれ化物だ!』…………こ、これは……!」



インテグラ「始まった……そう、とうとう戦争が始まったのです」




    ドン!   ダッダッダッダッダッダ!


「何だ貴様ら! 警備をしているのではなかったのか!」

インテグラ「………………………」

中佐「おっと、妙なマネはしないで頂こう……ヘルシング卿?」  チャキッ

ウォルター「……………………」  ツー…  ツツー…

中佐「これよりこの施設はミレニアムの支配下となる!!」

ペンウッド「中佐! いったいどういうことだっこれは!?」

中佐「いやー吸血鬼って素晴らしいですね……将軍もそう思いませんか?」  ギラリ

ペンウッド「その歯は……そうか……そうだったのか……」

中佐「まさかかのヘルシング卿まで捕まえられるとは……俺達はなんてラッキーなんだ!」

インテグラ「……ク、クク、クククックククク…………」

中佐「貴様……女ァ! 何がおかしい!!」



インテグラ「お前達は『生まれたばかりの』赤子の様な吸血鬼で、我々は吸血鬼の殲滅機関」

インテグラ「尻尾も取れぬ赤子の蛙が蛇を前にして『幸運』とはな……笑える冗談だ、売国奴が」

インテグラ「あの世で伍長に十字勲章でも貰うがいい…………執事(バトラー)、仕事だ」


ウォルター「分かりました、お嬢様。さて御相手仕ろうぞ……赤子共!」


「こ、このジジイが!」  「調子に乗るな!」  「この老いぼれが!」   ダダダダダダダ!



           ヒュオッ!   ギギギギギギギギギ…………ギッ!!



     「」          「」           「」



          ビシャッ!



ウォルター「おっと失敬、御顔に血が……やはり歳はとりたくないものですな」



インテグラ「大丈夫ですかペンウッド卿、私はてっきりあなたが裏切っていたのかと思いましたよ」

ペンウッド「私は無能かもしれんが……ひきょう者ではないよ、インテグラ」



「大変です将軍! 民間機がロンドン南方ニューフィールズ上空で北上する飛行船団を目撃したと……!」

ペンウッド「飛行船だと!? 何かの間違いではないか!? 飛行船など……」

「飛行船です……それも信じがたい程巨大な……!」


   ――― ミレニアム・飛行船内 ―――


少佐「目標はヘルシング、そしてアーカードの打倒だ。さあ諸君、地獄を作るぞ」


     ウオオオオオオオオオオオオ!!


少佐「よろしい。ゾーリン! ゾーリンブリッツ中尉はいるか!」

ゾーリン「御前に」  ザッ!

少佐「空中巡洋艦と一個中隊を与える。郊外ヘルシングヘルシング本部へ急行せよ」

ゾーリン「了解しました」

少佐「だが強行は避けたまえ……私と本隊の到着を待つべきだ」

ゾーリン「御手を煩わせる事もありませんわ。アーカードのいないヘルシングなど…………」

少佐「……君は何も分かっていない………」  フル フル フル




少佐「あの娘達がいる、あの娘達を甘く見るな……」


少佐「インテグラ・ヘルシングを、暁美ほむらを、セラス・ヴィクトリアを甘く見るな」



少佐「『局長』インテグラ・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング……彼女はHELLSINGの末裔だぞ」

少佐「史上最強の吸血鬼狩り一族の当主だ。あのアーカードの認めた、あのアーカードの『主人』だ」



少佐「『魔法少女』暁美ほむら……彼女はこの戦局の……いや、この世界における変数『イレギュラー』だ」

少佐「実力もさることながら、その未知の力を操っているのがまだ年端もいかぬ少女であるのがまた素晴らしい」



少佐「そして『婦警』、『吸血鬼』セラス・ヴィクトリア……ははは、奇跡の様な存在だ、冗談の様といってもいい」

少佐「そして恐らく彼女は自分で気付いてすらいない! こいつはなんとも楽しい事じゃないか」






少佐「三人共恐ろしく未熟で不完全で……だがそれ故に私は彼女達をアーカード同様『宿敵』に値すると結論している」

少佐「いいかねゾーリン、もう一度言う……強行するな。私の到着を待て」



ゾーリン「……了解しました、大隊指揮官殿」




少佐「よろしい…………ならば堰を切れ!! 戦争の濁流の堰を切れ諸君!!」




少佐「目に付いた物は片端から壊し、目に付いた者は片端から喰らえ」

少佐「存分に食い存分に飲め、この人口800万の帝都は今宵諸君らの晩飯と成り果てるのだ」

少佐「さあ諸君……殺したり殺されたりしよう、死んだり死なせたりしよう」

少佐「さあ乾杯をしよう……宴は遂に今宵・此の時より開かれたのだ」





        「…………乾杯…………!!」



   ――― 再び英国安全保障特別指導部・本営 ―――


       ズズズズズズゥゥゥン!!


「市内全土が攻撃を受けています! 飛行船団からのロケット攻撃です!」

「空軍は……空軍は何をしているんだ!」

「空軍総局、各基地施設……通信途絶! 首相・首脳部、軍部上層とも連絡取れません!」

「回線網・通信網・命令系統はズタズタです!」

「英国の主要な軍施設・通信中枢・指揮中枢約150ヶ所が通信途絶もしくは正体不明な敵と交戦中!」




インテグラ「先程我々を襲った連中と同じですな。『吸血鬼』『永遠の命』という甘い果実に惹かれた五月蠅が」

インテグラ「それだけ多かったというだけの事…………売国奴が」

インテグラ「此処もきっと攻撃対象になっている筈……ペンウッド卿も早く脱出するべきです」




ペンウッド「君は……君は君の機関へ一刻も早く帰りたまえ。君には君にしか出来ない仕事がある」

ペンウッド「私は脱出できない……逃げられない……それだけは、出来ないのだよ」




インテグラ「脱出するんですペンウッド卿! 半刻とせず吸血鬼の群れがここに押し寄せて来ます」

ペンウッド「………………………」

インテグラ「この有様ではここの指揮能力も殆どありません…………死ぬ気ですか」






ペンウッド「もしかしたら……もしかしたら、通信が回復して命令が伝達するかもしれない」

ペンウッド「どこかの基地が敵を撃退して我々の指示を待っているかもしれない」

ペンウッド「私はここの指揮官だ……『ここ』が生きている限り離れるわけにはいかないだろう?」


ペンウッド「私は駄目な男だ……無能だ、臆病者だ。自分でも何でこんな地位にいるかも分からんほど駄目な男だ」

ペンウッド「生まれついての家柄と地位だけで生きてきたも同然だ。」

ペンウッド「自分で何も掴もうとしてこなかった。いつも人から与えられた地位と仕事をやってきた」


ペンウッド「だからせめて仕事(つとめ)だけは……この仕事だけは全うしなければならん……と思う……」


ペンウッド「行きなさい、行ってくれインテグラ……君には、君等HELLSINGには君等にしか出来ない仕事がある」



インテグラ「………………………」  ゴソッ…   ゴトッ

ペンウッド「?」

インテグラ「法儀済の粒化銀弾頭が入っています、ただの鉄よりは連中に効果的でしょう」

ペンウッド「………………………」

インテグラ「御然らばです…………ご武運を、ペンウッド卿」

ペンウッド「ああ、そして君もな…………ヘルシング卿」





ペンウッド「さあ君等も早く逃げるんだ。ここは最小限の人員だけでいい。というか……その、なんていうか……」

ペンウッド「ぶっちゃけ私一人だけでいいんじゃないかな……みんな脱出しなさいよ早く」



「…………ふ…………」「…………ぷはっ」「あははははは」「はっはっはっはははは」



ペンウッド「な、何が可笑しい! 笑ってる暇なんかないぞ! 早く逃げろ! 命令だぞ!」




「再度国防総局へ通信を試みます」

「生きている回線が無いか確認しましょう、捜索を再開します」

「被害状況を再整理しろ! 隊伍を組織して直接連絡を取りに行け! 徒歩でもだ!」



ペンウッド「何をしておるバカモン! こんな事に付き合う必要はない!!」




「何言ってるんです総督、あなたじゃコンソール一つ動かせないでしょう」

「いつも通り座ってて下さい……仕事の邪魔ですから」



ペンウッド「………ッ………すまん皆…………すまんな……」




インテグラ「…………………フ」




インテグラ「いくぞウォルター……もうここに我々は不要だ」

ウォルター「はい、お嬢様。行きましょう」



      カッカッカッカッカッカッカッカ


インテグラ「…………また会いましょう、将軍…………」



        バタン!




インテグラ「市内を突っ切る…………出来るな」

ウォルター「おおせのままに……」

インテグラ「私は私の仕事をしよう、このHELLSINGの身に掛けて」

ウォルター「このまま帰るのでしたら、彼女への命令は如何いたしますか?」

インテグラ「ああ、『準備ができ次第私のいる[英国安全保障特別指導部に]来い』というアレか」

ウォルター「はい。このままですと入れ違いになりますが……」

インテグラ「いや、これでいい……これでいいんだよ。合流場所が変わった、それだけのことだ」

ウォルター「………………………」

インテグラ「あいつは応用が利く。ならば状況がどうなっているか、己がどうすべきかも分かる筈だ」



   ――― ロンドン市内 ―――


インテグラ「………………………」


衛兵「」  衛兵「」  衛兵「」  衛兵「」


インテグラ「御苦労。君等は責務を果たした…………眠れ」

ウォルター「お嬢様、乗って下さい」  ガチャ

インテグラ「分かった………急げウォルター、仇を討つ!」



   ――― ミレニアム・飛行船内 ―――


隊員「インテグラ・ヘルシング発見!! インテグラ・ヘルシング発見!!」

隊員「ロンドン市内をヘルシング本部方面へと急速移動中!!」


少佐「見つけたか。エーデルハイト隊を前面に押し出し進路を遮断せよ! 艦長、艦を前衛に押し出せ……約束を果たす」


隊員「少佐殿、ゾーリンブリッツ中尉・ツェペリン2、ヘルシング本部へ出撃致します」

少佐「応。…………お、来た来た……ジークハイル」

ゾーリン「ジークハイル。残存したV1改は何発ありますか?」

少佐「9発だ。全弾本部に撃ち込もう、中尉の露払いだ」

ゾーリン「ありがとうございます。では…………」  ザッザッザ




少佐「さあどう出るHELLSING、手並みを見せてくれ。褐色の狂気がお相手する」




隊員「少佐殿! もう一つお知らせしたい事が……」

少佐「何だ?」

隊員「ヘルシング本部から別ルートでロンドン市内へ向かう車が一台! かなりのスピードです!」

少佐「ふぅん…………まあいい、一応爆破しておけ」

隊員「はっ!」



―――――――――――――――
―――――――――――――
―――――――――――
―――――――――
―――――――
―――――
―――
――

-


隊員「しょ、少佐殿!! 先程お知らせした車ですが……!」

少佐「騒々しいぞ、今度は何だ、ちゃんと爆破したか?」

隊員「それが……英国安全保障特別指導部付近で撃墜した車を調べてみた所……!」

少佐「……………………」


   ――― 車内 ―――


ウォルター「インテグラ様! ラジオを…………!」

インテグラ「………………………」


『……が……の……英国……が……この……』


     キュイイイイ  キュイイッ


『……保……別指……本部の……ペンウッド……であ……』



ペンウッド『この通信が届いているか分からない。しかし誰かに届いていると信じて送信する』

ペンウッド『もうすぐここは陥落する。もうすぐそこまで化物がドアの向こうに……すぐそこまで来ている』

ペンウッド『本施設よりこの通信を聞く[人間達]に最後の命令を送る』



ペンウッド『 抵抗し、責務を果たせ 』




インテグラ「……将軍……」


    ――― 英国安全保障特別指導部・本営 ―――


「司令……もはやこれまで! 私はゾンビになぞなるのは御免です!! ……お先に!!」


   パァン!


ペンウッド「……とうとう私一人か……はは、確かにコンソールも動かせないな……」


    カチャッ


ペンウッド「…………死ぬのは……怖いな……でも、仕事だからな…………」



    バァン!!


敵将校「手こずらせやがって能無し共が……良く頑張ったな、だから死ね」

ペンウッド「……ふ、ふふふふ……」

敵将校「何がおかしい? 周りを見ろ、もうお前しか居ないのだぞ、『人間』」



ペンウッド「無能なこの私より……無能な貴様らがだよ。周りを見ろ、『化物』」



敵将校「………! 貴様ッ! 最初から此処で死ぬ気だったのか!?」

ペンウッド「なに……ボタン一つ押すだけの……簡単な仕事だよ……」



ペンウッド「さようならインテグラ……私も楽しかったよ」

敵将校「やっやめろおおおおお!!」  ガチャッ!

ペンウッド「……そんな頼みは聞けないねぇ……」


     スッ




        カチッ




   ザッザーー   ザーーーーー


インテグラ「…………ふ、ふふふ…………」

ウォルター「どうかなさいましたか?」

インテグラ「いや、あの人と会った時の事を思いだしてな」

ウォルター「…………………………」

インテグラ「あの人は最初から挙動不審で、どもっていて、父上の悪口を言って……」

ウォルター「その後父上以上に頼るからよろしくと言われた時のあの顔は忘れられません」

インテグラ「……あの人も可哀想な人だ……あれだけ恰好いい事を言っておきながら……」





インテグラ「助かってしまったのだから。あの人にはまだまだ頼る気でいるからな、私は」






隊員「あの車には…………誰も乗っていませんでした!!」

少佐「撃墜する前に脱出しただけだろう」

隊員「いえ、それが……周囲一帯を調べても見つかりませんでした」

少佐「……ふふ、そうか……報告御苦労、下がっていいぞ」

隊員「は、はい…………」  ススッ…






少佐「来たか…………暁美ほむら!!」



   パシッ


ペンウッド「……? なぜ作動しない……それより、どうして君がここに?」

ほむら「………説明はまた今度。それよりその人にちゃんと掴まっていて」

リカルド「少々手荒になりますが我慢して下さい」  ガバッ

ペンウッド「う……片手で背負われた……傷が開きそう……」

ほむら「治療は後、脱出するわよ」  タッ

ペンウッド「馬鹿な! この包囲をどうやっ……て……」  アゼン




ペンウッド「どうなっている……どうして奴等は……止まっている……」

ほむら「…………もう黙って…………」

ペンウッド「あ、その………ごめん………」



   ――― 屋外 ―――


ほむら「次」  ズズズズ

ペンウッド「いきなりヘリが……これは現実か? ついていけない……」

ほむら「現実よ。………もういいでしょう、建物から離れて」

ペンウッド「へ?」




       カチッ



    ドオオオオオオオオオオン!!



ペンウッド「………………………」

ほむら「リカルドさん、この人は私が運ぶから操縦お願い」

リカルド「了解しました」  ガチャッ

ほむら「さ、乗って……ぼーっとしないで!」

ペンウッド「…………どうなっているんだ、いったい…………」



   ――― 再び時を止めたままヘリで上空へ ―――


ほむら「ここまで来れば……それじゃあリカルドさん、後はお願い」

リカルド「『ここから出来るだけ遠くへ』…………了解しました。」

ほむら「それじゃあ行ってくるわ」  ガラガラ

リカルド「ご武運を」

ほむら「あなたも」   バッ





ペンウッド「…………彼女は…………いったい何者なんだ…………」

リカルド「HELLSING機関の一員、あとそれと……『魔法少女』なんですって」

ペンウッド「……魔法……少女……はは、あの一族には毎度毎度驚かされるな」



ペンウッド「吸血鬼を従えるだけでは足りんのか……まったく……」



     スタッ


ほむら「………………………」

ほむら「インテグラ様はいなかった……ということはもう本部に向かったのね」

ほむら「今来たばかりなのにまた戻らなきゃいけないのね……HELLSING邸に」

ほむら「ま、徒歩じゃないだけまだマシって所ね」   ズズズズ



ほむら「ウォルターさん……『魔力で強化した貴女より早いアシを用意しました』って言ってたけど……」

ほむら「流石にこれは……ちょっと抵抗があるわね……」

ほむら「まあ、乗れない事はないんだけれど……」  スィッ




ドゥルル ドゥルル   ブォンブォン!




ほむら「もしかしたら、局長を追い越せるかも……いいえ、追い越すわねこれだったら」



小休止。限界が来ました。

それでは、またね伯爵。


やっほう伯爵。

英国無双の生存は最初から決めてました。折角の介入モノなんだから改変がないと……ねぇ。



インテグラ「執事(バトラー)、侍女(ヴァレット)、仕事だ」

ウォルター・ほむら「了解しました(ヤー)我が主(マイマスター)」    


※没ネタ・これじゃあほむほむが衛兵の皆を見殺しにしちゃう事になるので泣く泣く改変。言わせたかった……。



ほむほむが乗ってるのは……ええ、あれです、要騎乗スキルの銀色V-MAXです。
小柄な女の子がアレに乗って疾走するって……なんか……いいよね。


続けますね。


そうそう、ちょっと質問です。
皆さんは赤紫色と青紫色どっちが好きですか?

一時間後までに答えてくれたら、それはとっても嬉しいなって……。

では、どうかよろしくお願いします。

パンツの色か。ムズいな
赤紫で

さやほむ
あんほむ


   ――― ロンドン市内 ―――


ウォルター「…………!」


  キキィィィィィ!!


インテグラ「何事だウォルター! 急に止まるなど……」

ウォルター「お嬢様、すぐに車をバックさせ、別ルートを探して脱出なさって下さい。決して振り返らず全速力で!」

インテグラ「ウォルター!!」

ウォルター「早く! 今のこの私ではあそこのあやつにどの程度時を保たせられるものか分かりませぬ」

インテグラ「………………ッ」

ウォルター「お嬢様…………!」


インテグラ「ウォルター……命令だ、必ず生きて戻れ……必ずだ」  ガチャッ

ウォルター「はッ……仰せのままに」  ガチャッ



インテグラ「…………必ずだぞ…………」  バタン!


    ブロロロロロロロロロ…



ウォルター「……さて…………久しいな、やはり貴様だったか」


少佐『その通りだ[少年]! 久し振りだな執事、55年ぶりといった所だ』





少佐『約束を果たしにきたぞ…………あの時の約束を。乗りたまえ』

ウォルター「……………………」  スッ





    ドドドドドドドドドドドドドドドドド   ※バイクの走行音です


ほむら「あれは……ウォルター……さん? どうしてミレニアムの飛行船に……」

ほむら「捕えられて連れ去られる所……にしては何だか様子がおかしい……!」

ほむら「とにかく止めないt…………ッ!!」  ズッ! 



    ギィィィン!   キキキキキィィィィ!!



大尉「……………………………」  ススッ

ほむら「あなたは…………ミレニアムの…………」

大尉「……………………………」  コクッ

ほむら「いったいウォルターさんをどうする気なの?」




少佐『いずれ知ることだ……が、今教えるには少し惜しいな』

ほむら「その声は『少佐』……そこにいるのね」

少佐『まさかこんなタイミングで君とお近づきになれようとは……幸か不幸か判別しかねるな』

 


少佐『悪いが今君と顔合わせまでする気はない。ここは退かせてもらうよ』

ほむら「あなたが無くても私が……!」  ズズッ

少佐『単車をしまってまでムキにならずともまた会える。それでもと言うのなら……大尉、相手してやれ』

大尉「………………………」  コクッ

少佐『では…………一旦お別れだ、暁美ほむら…………』



                →→→ [飛行船] →→→
                   スィー…


[ほむら]    [大尉]



ほむら「待ちなさい!」  ダッ!

大尉「………………………」  ヒュオッ!

ほむら「!?」

大尉「………………………」  フル フル

ほむら「……『何もしなければ手出ししない』……ってこと?」

大尉「………………………」  コクッ

ほむら(どうする……時間停止で振り切るのも手だけれど、インテグラ様の所に行くのとどちらが優先か……)

大尉「………………………」

ほむら「……………………」

大尉「………………………」




ほむら「…………分かったわ、ここは私も退いておく」  ズズッ

大尉「………………………」  スイッ

ほむら「指差さなくても分かるわよ、あっちね」

大尉「………………………」  コクッ

ほむら「……ウォルターさんを死なせたりしたら許さない、そう伝えておいて」  



   ドドドドドドドドドドドドドド…     



大尉「………………………」


書いてたやつが消えた……今日はココまでにします。

赤紫青紫はほむほむの介入具合を決めるアンケートでした。結果は……はい。


それでは、またね伯爵。





吸血鬼「往生際の悪いお嬢さんだ……もうあきらめろ」

インテグラ「…………………………」  ハア…ハア…ハア…

吸血鬼「車はもう走行不可能……そもそもいくら足掻こうが逃げようが無駄だというのに」




吸血鬼「あきらめろ。たった一人がこれだけの数の吸血鬼に囲まれて助かる道などありはしない」

吸血鬼「もはやこの倫敦に、この死都に、お前達が逃げる所も隠れる所も存在しない」

吸血鬼「あきらめろ、人間」




インテグラ「…………諦めろ? 諦めろ、か……成程お前達らしい言い草だ」

インテグラ「人間でいる事に耐えられなかったお前達らしい言い草だ…………人間をなめるな、化け物め」

インテグラ「来い…………闘ってやる」  スチャッ!




吸血鬼「……ッ! くっくっく……上等じゃないか、女ァ!!」  バッ

インテグラ「……………」  キッ!

吸血鬼「上等ォォォ!!」  グオッ!





  ヒュオッ!   ドガガガガ!



吸血鬼「な……あ……何い!? 体が……崩れ……こ、これは……ばっば……」

インテグラ「銃剣(バイヨネット)だと!?」



  バサバサバサバサバサバサバサバサ


???「…………………………」  ズズズッ

インテグラ「おまえは……ッ! 法王庁イスカリオテ第十三課……!」

吸血鬼「…………『殺し屋』……『首切判事』…………」

吸血鬼「…………『再生者』……『天使の塵』…………」

吸血鬼「……神父……アレクサンド・アンデルセン!!」

インテグラ「どうしてお前がここに……!?」




???「如何なされたアンデルセン殿……我らがマクスウェル殿より仰せ付かったご命令は未だ監視の筈」

???「ましてや彼のヘルシングを助けるとは……重大な越命行為ではありませんか」

???「いかなアンデルセン殿でも許される事ではありませんよ」




インテグラ「金髪の眼鏡と黒髪の日本刀の二人組……お前等がハインケルと由美江か」

ハインケル「チッ……あいつからの情報か。やはりアンデルセン殿に任せるべきではなかったのだ」

インテグラ「いやなに、お前等にも世話になったと聞いている。主人として礼を言おう」

由美江「いや、そんな…………大した事はしてないよ……ねえ?」

ハインケル「由美江、そこ照れる所じゃないぞ…………それよりアンデルセン殿、どうして助けたのですか?」




アンデルセン「ふ……はは……ははははははははははははははは!!」

アンデルセン「聞いたかハインケル、聞いたか由美江! 今しがたこいつがなんと言ったかを!!」

アンデルセン「鼻血を出しながら、雲霞のような化け物共の軍勢を前にしてなんと言ったかを!!」

アンデルセン「『かかってこい』? 『闘ってやる』? ははははははははははははははははは!!」

アンデルセン「間違いない! この女は! こいつらこそが! 我々の御敵よ!! 我々の宿敵よ!!」



インテグラ「…………………………」  フゥ…



アンデルセン「打ち倒すのは我々だ! 打倒してよいのは我々だけだ!」

アンデルセン「誰にも邪魔はさせん、だれにも渡さん! 誰にも、誰にもだ!!」

アンデルセン「そうだろう!? インテグラ・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング!!」



インテグラ「ああ、そうだな…………アレクサンド・アンデルセン神父」







由美江「ハインケル……これって告白みたいじゃない……?」

ハインケル「由美江、それは言わない約束だよ」









吸血鬼「貴様は第十三課! 我等の邪魔立てする気か!?」


アンデルセン「…………五月蠅い……死人が喋るな…………」





アンデルセン「この私の眼前で……死人が歩き、不死者が軍団を成し戦列を組み前進をする……」

アンデルセン「唯一の法理を外れ外道の法理を以って通貨を企てる者を……法王庁が、第十三課が、この私が許しておけるものか!」

アンデルセン「貴様等は震えながらではなく、藁の様に死ぬのだ…………AMEN!!」




アンデルセン「お前は下がっていろ……我々の邪魔だ」

インテグラ「ああ、そうさせてもらおう」




ハインケル「………さて、やるか…………」  シュタッ

由美江「楽しい楽しいお仕事の時間だよ」  シュタッ




アンデルセン「我等は己らに問う……汝らは何ぞや」



  「我等は熱心党、イスカリオテのユダなり!」



吸血鬼「!?」  バッ


アンデルセン「ならばイスカリオテよ、汝等に問う……汝らは何ぞや!」



  「我等使徒にして使徒に非ず、信徒にして信徒に非ず、逆徒にして逆徒に非ず!!」



吸血鬼「囲まれた!?」



アンデルセン「我等死徒なり、死徒の群れなり」

アンデルセン「唯伏して御主に許しを請い、唯伏して御主の敵を打ち倒す者なり!」

アンデルセン「我等刺客なり……………刺客(イスカリオテ)のユダなり!!」



  「されば我等徒党を組んで地獄へと下り、隊伍を組みて方陣を布き、七百四十万五千九百二十六の地獄の悪鬼と合戦所望するなり!!」



   チャキッ    ダダダダダダダダダダダダダダダ!



吸血鬼「ぐはあああああああ!!」

吸血鬼「ひるむな! 応戦しろ!!」




   ガガガガガガガガガガガガガガガ!    ダダダダダダダダッダダッダダ!!







     「   黙 示 の 日 ま で ! !  」




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄

-


アンデルセン「……何人残った?」

由美江「武装神父隊の半分が取られました…………思ったよりできる……」

ハインケル「焼却剤だ! ナチ共の死体を焼却しろ、跡も残すな」


  ザッザッザッザッザッ


インテグラ「……私は帰る」  スタスタ

ハインケル「何所に行く? 自分がどういう立場なのか分かっているのか」  ジャカッ

インテグラ「屋敷で私の帰りを待っている者がいる。私は機関の指揮者だ、命令を出さねばならぬ」

ハインケル「そうはいかん。我らが受けた命令は貴女を確保する事だ。貴方の身柄は我々が預からせてもらう」

インテグラ「………………………」

ハインケル「………………………」







インテグラ「…………火だ…………」

ハインケル「…………?」

インテグラ「煙草に火をつけんか……気のきかん奴だ」

ハインケル「は…………はああああああああ!?」








インテグラ「火だ」  ピコ ピコ ピコ

ハインケル「いやその……この状況で……それは……」

インテグラ「火」

ハインケル「ああもう分かったよ……ほら」  カシャッ


   シュボボボ


インテグラ「……ふうううううう……」  スパー…

ハインケル「……はああああああ……」  グター…





インテグラ「私に銃の脅しは効かんぞ、私は家に帰るのだ。」

由美江「なら、私の刀で…………」  ジリ…ジリ…

ハインケル「おやめ由美江、とんちじゃないんだから……」

由美江「みんなでふんじばってさ、さらっちゃえばいいじゃん……」

インテグラ「……それでいいのか十三課……それでいいのかアンデルセン。私をふん縛って連れていくか?」

アンデルセン「馬鹿な。丸腰の女一人を集団で力ずくで意のままにする……まるで強姦魔だな」

インテグラ「お前の場合は声だけでコトが済みそうなものだがな……まあいい、では私は帰る」

アンデルセン「由美江、やっぱり一応縄は用意しておけ。口を塞げる程度の長さでいい」

インテグラ「冗談だ。……だが帰るとは言ったものの、最近の女の夜道は物騒でな。君達……送ってくれ」

由美江「地獄に? それなら喜んで案内してやるよ」

インテグラ「馬鹿、家にに決まってるだろう。急いでるんだ、行くぞ」

アンデルセン「わかった…………送ってやろう」

ハインケル「はあああああああ!?」

由美江「何勝手な事……あっ、こら待て! 待てったら!」






  ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ


ハインケル「なんだこりゃ……まずい事になっちゃったなぁ……」

由美江「どっどうしよう……また局長に怒られるよ……」

ハインケル「なあ由美江、これだって一応は確保してるって事にならないかな……」

由美江「そりゃ詭弁だよハインケル……とんちよりタチ悪いって……」

ハインケル「そんなの自分が一番良く解ってるよ……はあ……」



アンデルセン「ハインケル、車を探して来い。このままだと鴨射ちだ」

ハインケル「…………はあ…………」  トボトボ

アンデルセン「溜息でなく返事をしろ、まったくあいつは……」

武装神父「いいんですかアンデルセン神父、これは責任問題を問われますよ」

アンデルセン「構わん、このほうがいい。マクスウェルのやり方は賢しすぎる」

武装神父「…………はあ…………」

アンデルセン「お前もか」





   ……ドドドドドドドドドドドドドド



アンデルセン「…………ん?」

由美江「この音は?」




   ドドドドドドドドドドドドド……



ハインケル「……行っちゃいましたね」

武装神父「向こうの通りを単車が走って行ったみたいです」

アンデルセン「……ほう、酔狂な奴もいたものだ」  フフフ…






インテグラ(武装神父隊を見て迂回して向かったか…………中々良い判断だ、ほむら)

小休止。昨日があまりにも少なかったんで追加しました。

>>449 >>450  その発想はなかった……。

続きはまた夜にです。それでは、またね伯爵。

鴨撃ちってどういう意味なんかな
教えて>>1!


>>464  これは独自解釈なのですが……

・∫様を先頭にぞろぞろ着いてく様が鴨みたい
・こんだけの人数が徒歩……数撃ちゃ当たるヒャッハー
・そう言えば鴨の猟も集団を次々撃ってく……みたいな?


という考えで作られたヒラコー流慣用句なのでしょうか?
鴨って『扱いやすい』っていう風にも使われるので要するに『恰好の的』って意味でしょうね。


続けましょう。 ゾーリン姉さん、出番ですよ!



   ――― ドーバー海峡・フランス、アミアン ―――


教徒「局長、起きて下さい……マクスウェル局長!」

マクスウェル「ん……んん~……あれ、寝てた? 何、報告かい?」

教徒「はい。先遣したアンデルセンら武装神父隊がインテグラヘルシングを確保、追撃した最後の大隊と戦闘・これを撃退しました」

マクスウェル「交戦は控えろと言った筈なのに……いや予想は出来ていたけどさ」

教徒「アンデルセン神父ですからね…………それよりアレを見て下さい」  スイ



   ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオ



マクスウェル「ほー良く燃えてるなぁ……まるで煉獄」



教徒「帝都ロンドンは壊滅状態、ロンドン大空襲以来の大火災が延焼を続けています」

教徒「死者の数は見当が付きません、そして一体どれほどがアンデットになっているかも」

教徒「まさに死都ですね……一夜にして大変貌です」



マクスウェル「神罰だ。莫迦が背伸びして異端開いて悦に入ってるからこうなるんだ……良い気味だ」



教徒「しかし連中の活動は控えめに思えます。米国も混乱させるばかりで……なぜでしょうか」

マクスウェル「興味が無いんだろ。邪魔さえされなければそれで充分いーんだろ」




マクスウェル「英国とヘルシング……アーカードとほむら以外には興味が無いんだ、あのデブの少佐は。」

マクスウェル「我々ヴァチカンですら興味の対象外らしいが…………そうはいくか」

マクスウェル「『横合いから思い切り殴りつける』……そうだとも、我々は英国を異端共と化物共から奪還するのだ」



    ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザ


    「クールランテ剣の友修道騎士会340名参陣!

    「カラトバラ・ラ・ヌエバ騎士団118名参陣!」

    「聖ステパノ騎士団トスカナ軍団257名参陣!」

      「マルタ騎士団、総勢2457名参陣!」



     
        ザッッッ!!



騎士「教皇聖下の御命により我ら参陣致しました。これと同時にマクスウェル司教は大司教になられらます」

騎士「我ら軍団は第九次十字軍を編成・総指揮権力をマクスウェル大司教猊下に委ねます」

騎士「さあ大司教猊下、ご命令を」




マクスウェル「AMEN(確かに)……全身全霊でお受けする」

マクスウェル「目標は大英帝国、死都ロンドン! 熱狂的再征服(レコンキスタ)を発動する!!」

マクスウェル「聖霊の子と、御名において……AMEN」



    「AMEN」「AMEN」「AMEN」「AMEN」「AMEN」「AMEN」

    ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ



マクスウェル「くっくくく……くくくくくくくくく!」

マクスウェル「鬼子と呼ばれ忌み嫌われた食いつめモノの成れの果てが……」

マクスウェル「大司教だと! 軍団指揮者だと! くくくくくくくくくくく」






教徒「局長! 大西洋上の衛星が先程捉えたです。こっこれを……ッ!」

マクスウェル「これはまさか……動いているだと? あの英空母か!?」

教徒「速度は僅かに数ノットですが……確実に移動していますッ……このロンドンに!」

マクスウェル「馬鹿を言え! あの大火災だぞ! 航海など出来る筈あるか! 甲板に大型偵察機が刺さっているんだ!」

教徒「あのアーカードが……来る……」





マクスウェル「構わぬ! マスターのインテグラは我らが手にある、従僕一人何の事がある」

マクスウェル「ヘルシングもミレニアムもアーカードも……消えて無くなる!」

マクスウェル「全軍進撃! 神罰の地上代行の時来たれり!!」



   ギュンギュンギュンギュン   ババババババババババババ




    ドドドドドドドドドドドドドド


ほむら「……ヘルシング邸に向かう飛行船……見えて来たわ」

ほむら「私の銃は有効じゃない……となると……」

ほむら「降りて来た所を……迎え撃つ……」

ほむら「距離は……時間停止をしてまで詰める程じゃない」

ほむら「……………………!」  バッ


    ギィィィィィィィン!


ほむら「旗艦からの支援攻撃…………一発でもくらえば大打撃ね」

ほむら「…………でも…………」

ほむら「あそこにはセラスさんがいる……だから、大丈夫」



   ドドドドドドドドドドドドドドド




   ――― 飛行船内 ―――


吸血鬼「間もなくヘルシング本部上空です」

ゾーリン「よし、総員戦闘準備! V1改の着弾を確認後降下するぞ!」



   パッ   パパッ   パッ


   ドン!   ドン!   ボッ!   ドガッ!



ゾーリン「な、何事だ!? 何をされている!?」

吸血鬼「狙撃されています! ヘルシング本部から射撃を受けています!!」

ゾーリン「V1改は……全基撃墜か…………チッ、あの女をなめていたな」

吸血鬼「馬鹿な! 二十四基の同時攻撃だぞ!」

ゾーリン「……探照灯! サーチライトでヘルシング本部を照らせ!!」

吸血鬼「おやめ下さい! 狙い撃ちされます!」

ゾーリン「構わぬ、この距離で命中させるあの女にはもう見ている!!」


   パッ  パッ  パッ  パッ  パッ








でんどろセラス「…………………」  ドン!





吸血鬼「あれが…………我々の敵…………」

ゾーリン「…………………」  ギリッ



   ――― ヘルシング邸 ―――


ベルナドット「全基撃墜だ嬢ちゃん。新装備の調子は上々だな嬢ちゃん。」

ベルナドット「『ハルコンネンⅡ』、30㎜セミオート砲……最大射程4000m、総重量345kg!!」

ベルナドット「こりゃ馬鹿と冗談が総動員だ嬢ちゃん。これを扱う嬢ちゃんはすげぇなホント」



セラス「ベルナドットさん、嬢ちゃんって言うの止めてくれませんか? 私にはセラスって名前が……」

ベルナドット「はっはっは、そいつは悪かった!! 『嬢ちゃん』!!」







ベルナドット「ロンドンの仇打ちしようぜ。やっちまえ嬢ちゃん!!」

セラス「は、はいっ…………もう嬢ちゃんでいいです……」





ベルナドット「ロンドンが見えるか嬢ちゃん、あのロンドンがよ……今じゃ地獄と同義語だ」

ベルナドット「ピカデリーも、ソーホーも、コヴェントも、ガーデンも……みーんな灰になっちまった」

ベルナドット「……俺はロンドンなんて嫌いだ。古くせえ街だと思ったよ、俺には全然似合わねえ街だと思ったよ」



セラス「…………………」



ベルナドット「でもな、俺達が週末繰り出して行ってたキャバレーはビールが冷えててうまかったし」

ベルナドット「バーテンの兄ちゃんもくっだらねえ下ネタが大好きなバカな奴でさ」

ベルナドット「売春宿の女郎たちは金に汚くてブスばっかだったけど……」

ベルナドット「でもな、みんな優しかったし、みんな可哀想な目をした奴ばっかりでよ」




セラス「…………うん…………」



ベルナドット「……俺はロンドンなんて嫌いだ」

ベルナドット「でもな、あいつらは……バーテンや女郎たちやこの町のやつらは……この闘争とは何の関係もねえ」

ベルナドット「戦争も、ナチも、吸血鬼も何も関係が無え」

ベルナドット「少佐って奴も第十三課ってのも最後の大隊も……俺達HELLSINGも、知ったこっちゃなかった」



セラス「…………うん…………」



ベルナドット「でもあいつらは今死体になって死体を喰ってる」

ベルナドット「それが俺には……勘弁ならねえ」

ベルナドット「セラス、仇打ちしようぜ。やっちまおう……あいつらやっちまおうぜ」




セラス「……うん……分かってる、分かってるよ隊長…………わかってる!!」  ザシャッ!  ズッ!


ベルナドット「目標! 敵空中戦艦!! 砲打撃戦用意…………てえ!!」



  ドドドドドドドドドドドドド


ほむら「凄まじいわね……艦の軽金装甲がまるで紙風船みたい」

ほむら「あの大きさでは逃げれる筈もない……となると相手が狙うのは……」

ほむら「本部への強行着陸かしら? でも…………」



     ボッッッ!!



ほむら「ウォルター印の装備なら御覧の通り、大型飛行船も難なく撃墜」

ほむら「…………あの人が敵じゃなくて本当に良かったわ」

ほむら「ただ墜落までに時間がかかった。全滅は……してくれないでしょうね」





  ドドドドドドドドドドドドドドドド







ほむら「見えてきた……あれが……敵」





傭兵「おおっやった! やったぞ!」

傭兵「タリホーッ! タリホーッ!」

傭兵「俺達の勝利だ! タリホー!」



セラス「  ま だ で す ! 」

ベルナドット「そうだ、まだだ淑女共……来るぞ、目を開けろ!」



  ザザザザザザザザザザ



傭兵「…………生きてる……?」

傭兵「落ちる寸前に脱出したんだ!」

傭兵「そんな馬鹿な! 何もつけずにか!?」




ベルナドット「そうだ奴等は人間じゃない、化物だぜ!」

ベルナドット「来るぞがちょう共、仕事の時間だ! ロックンロール!!」

ベルナドット「嬢ちゃんは下がって補給だ。装備変更急げ! 見てろよ嬢ちゃん、傭兵(ギース)の戦を見せてやる」





ヘルシング本部にまで攻め込んできたミレニアム。

指揮するのは褐色の狂気・ゾーリンブリッツ中尉!

迎え撃つは傭兵部隊ワイルドギースと婦警セラス!!

駆けつける魔法少女、ほむほむが介入するのは果たしていつか!!

相性悪そうな奴と対決するほむほむの運命は如何に!!


      続く!!



アーカード「まるで糞の様なおまけだ。犬の糞になってしまえ」





ほむほむ「イスカリオテの皆さんに問う、汝らの右手に持つ物は何ぞや」  ホム

武装神父隊『短刀と! 毒薬なり!!』

ほむほむ「イスカリオテの皆さんに問う、汝らの左手に持つ物は何ぞや」  ホム

武装神父隊『銀貨三十と! 荒縄なり!!』



ほむほむ「ならばイスカリオテの皆さんに問う、汝らの顔にかけているのは何ぞや」 ホムッ

武装神父隊『……第十三課全員に配布された眼鏡(着用義務あり)なり!!』



ほむほむ「ならば由美江さんに問う、汝が眼鏡をかけぬ理由は何ぞや」  ホムッ

由美江「あ、私眼鏡かけると人格変わるんだよ」

ほむほむ「……え、そうなの!?」  ホムゥ!?

由美江「うん」

ほむほむ「…………見てみたい…………」  ホムゥ…

由美江「また今度ね」



ほむほむ「気を取り直してアンデルセン神父に問う、汝の眼鏡が他と違う理由は何ぞや!」 ホム!

アンデルセン「……気に入らねえ……気に入らねえんだよおおおおおお!!」  ブルアアアアアアアア!!

ほむほむ「ひいいいいいいいいいいい!?」  ホミャァァァ!!




   おまけ・『削ったセリフで再編成した結果がこれだよ』

                        ギャフン・END


これにて一段落。なんで皆眼鏡なんでしょうね。

それでは、またね伯爵。


どうなることやらです。


あいや伯爵。今のところ順調です、あくまで今のところですが。
エロ光線予防……成程、確かに何とかなりそうですね。
隊長の生死は……悩みましたが、最初に決めた通りにします。


それではスタート。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「HELLSING邸から急いで∫様の所に行ったのだけれど間に合わなかった」  ホム

ほむほむ「ほぼ壊滅しかかった英国安(以下略)からはたった一人しか救えなかった」  ホム

ほむほむ「その後リカルドさんとも別れてロンドン市内を突っ切ったのだけど……」  ホム

ほむほむ「酷い有様……燃える街で市民が死人になって死人を喰う様は地獄そのもの……」  ホムゥ…

ほむほむ「途中でウォルターさんが連れ攫われるのを見たのだけれど、∫様の元に向かうのを優先してしまった」  ホム

ほむほむ「後から思えばあそこで何としてでも止めておくべきだったのに……」  ホム…

ほむほむ「…………………………………」

ほむほむ「状況は好転していない……でも、それは今までの話。反撃はここからよ」  ホムッ

ほむほむ「私も……頑張らないと……」  ホムッ!


   ――― ヘルシング邸付近 ―――


吸血鬼「残存兵力42名! 半数以上と銃火器の全てを失逸致しました!」

吸血鬼「されど我ら意気軒昂! 人間共に逆襲をと息巻いております!」

吸血鬼「ご命令を! ゾーリンブリッツ中尉!!」


ゾーリン「充分だ……奴らを鏖殺しにするには充分だ!」

ゾーリン「半数はこの場で待機しておけ、残り半数でも奴らを鏖殺しにするには充分だ!」

ゾーリン「殺す…………全員殺す! さあ行け! 行って殺し尽して来い!!」



   ザザザザザザザザザザザザザザザザザ!



ゾーリン「全員突撃は馬鹿のやる事だ。ま、様子見で終わっちまいそうだがなあ!」





ベルナドット「嬢ちゃん、吸血鬼ってのはアレだろ? 人間離れした反射神経や運動能力をしてんだろ?」

ベルナドット「獣のように殺気を感じ、恐ろしい馬鹿力を持つ。人間の殺気を感じ動きを読み、心を盗んで鋭く動く」

ベルナドット「銃撃や剣戟をたやすく避け、相手を襲い血を貪るんだろ?」



セラス「いや、あってるんですけど……なんか傷つきます、自分の事でもあるんで……」




ベルナドット「そう言うなって…………じゃあ、こういうのはどうだい」  ガチガチガチッ





  ボン! ボン! ボン! ボン!    ウワアアアアア!



ベルナドット「ビンゴ! 人間様をナメるからこーなるんだよ」

セラス「地雷!? すごい……いつの間にこんな仕掛けを……ッ!」

ベルナドット「しかけ? 馬鹿が真正面から突っ込んでくるのが悪いんだっての」




ベルナドット「殺気も心も動きも無い発動装置に点ではなく避けられない面攻撃」

ベルナドット「法儀礼済みボールベアリングのクレイモア地雷列60個の同時着火! 避けられるもんなら避けてみろっての」

ベルナドット「俺たちゃケンカ弱いからよ…………おっかねえから正々堂々とケンカなんてしねえぜ、軍人さん達よう!」



ベルナドット「次、グレネード斉射! 連続発射で連中に頭を上げさせるな!」

ベルナドット「ライフル分隊は分隊火力の全てを単一目標の周辺ごと集中弾幕射撃!」

ベルナドット「面だ! 徹底的に面で攻撃しろ! 連続射撃で火線を張れ!」



   ドドドドダダダダボンボンボン!!




隊員「隊長! 連中の進撃が止まりました。小丘の斜面に伏してピクリとも動きません」

ベルナドット「何か企んでやがるな。だが今はそれでいい、近づけさせなければ俺達の勝ちだ」

隊員「…………奴ら退きますかね…………」

ベルナドット「普通なら退く、人間なら退く。間違いなくとっくに。」




ベルナドット「だが奴等は人間じゃねえ…………バケモンだ」



ゾーリン「真っ先に突っ込んでった奴等は死んじまったか……いやー慎重でよかったかもな」

ゾーリン「…………ゴミクズのくせに気張りやがって……うぜーうっぜー超うぜー!」

ゾーリン「やっぱりアタシも手を出してやるよ! この右手をなあ!!」



       バン!


      ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ




――――――――――――――――――――



ゾーリンブリッツ中尉は奇妙な女だった。

右半身、顔に至るまでびっしりと文字で埋め尽くされている、奇妙な女だった。

武器が大鎌で超短髪である事が気にならないぐらいに、むしろ相まって奇妙に磨きがかかっている女だった。



そんな奇妙な女が呪詛を唱えながら地面に右手を振り下ろすと、もっと奇妙な事が起こった。



右半身の文字が蠢き、地面へと広がっていく。

押し拡がり、波打ち、形を成していく。

やがてその塊は『立ち上がった』。




輪郭がはっきりしだしたそれは、あまりにも巨大なゾーリンブリッツ中尉そのものだった。


――――――――――――――――――――


ベルナドット「おい……何の冗談だおい!」


でかゾーリン「」  ギロッ


  グオオオオオ……    ザンッッ!!



ベルナドット「この邸が真っ二つだと!?」


隊員「あ、あしが、俺の脚があああ!!」

隊員「助けてくれ、動けねえええええ!!」

隊員「ば、バケモノだあああああああ!!」



セラス「あ……ああ……!!」

ベルナドット「こんな、こんな……こんな馬鹿な事があるかああああ!!」

セラス「こんな……ことが……あるハズ…………ッ!?」




    嘘だ!





セラス(これは嘘だ!)

セラス(何だかわからない、分からないけど……私の中の何かがそう教えてる!)

セラス(いつだったかマスターが言ってた、額の上のもう一つの目玉みたいな、何かが!)




      『第三の目だ。教えただろう? 人間の目玉など捨ててしまえ』

         『人間なら問題だ、だがお前はもう人間ではない』

        『目で見える物だけを信じるな。考えるな、感じるんだ』




セラス(……最後の一言は何か違う気がするけど……要するに……)

セラス(幻だ! これは幻覚だったんだ!)


   パチッ



セラス「やっぱり……しっかりして下さい! 幻です! 幻覚だったんです!」




隊員「腕がッおれの……俺のうでがああああ!!」

セラス「これは幻です! あなたの腕はくっついてますって!」

隊員「いてえ、いてえよおおおおおお!!」

セラス「どこも怪我していませんよ! ほら隊長も何か言って下さい!」

ベルナドット「信じられねえ……あんなのどうしろっていうんだよ……!」

セラス「…………ッ!!」







ゾーリン「その通り幻だ……よくぞ見破った、セラス・ヴィクトリア!」

ゾーリン「だが気付いたのはお前だけだ、 気付けたのはお前だけだ! 気付けるのはお前だけだ!!」

ゾーリン「さあどうする! どうするんだ!? どうしてくるんだ!!?」





   「簡単よ、本人を狙撃すればいいだけじゃない」





     ダダダダ!



      ビッ!


ゾーリン「ちいいいい! 何だ! 今どこから撃った!?」

吸血鬼「中尉、あそこです! あの丘の上です!」

ゾーリン「……そうかあいつか……あいつだったのか!」





ほむら「………………」  スッ




ゾーリン「暁美ほむら……あのガキが……ッ!!」

ゾーリン「あいつを潰してえのは山々だが、アタシを怒らせた人間共が先決だ……おいお前等、あいつ消しとけ」

ゾーリン「さて行くか……もう早い奴は突入している頃だろう、あの糞屋敷にな」  ザッザッザ




ほむら「………………」  ザッザッザッザ




吸血鬼「隊列を組め! 油断するな、あの代行指揮官殿が敵と認めた、あの魔法少女だ」

吸血鬼「生魔法少女だ! 是非生け捕りにしてお持ち帰りだ!」

吸血鬼「ふざけるな! 亡きリップたんの永遠のファンだって前に誓ったじゃないか!」




ほむら「………………」  ザッザッザッザ



ベルナドット「……こいつはやべえ……正面が破られた」

セラス「……? あれ……みんな気付いたんですか?」

ベルナドット「ああ、ちょっと前からな。だがマズイ、弾幕が途切れちまった!」

セラス(どういうことだろう……あいつを狙おうとしたら……もう撃たれてた……)

隊員「こちら正面玄関前! 敵兵が殺到! 侵入されます!」

セラス(…………まさか…………!)





ゾーリン「さあ~~もう許さない! もう誰も助からない! さあ~~さっさと死んじまえ!!」







ベルナドット「うるせえなあ……あいつ声でかすぎんだよ…………兵を集めろ」

ベルナドット「分散してる連中も退かせろ、残った兵隊はここに全部集めろ!」

ベルナドット「嬢ちゃん……俺達はこの館に立て籠もる。俺達がここを守る、その間に嬢ちゃんが奴らをやっつけろ!」



セラス「…………了解ッ…………」

ベルナドット「俺達がディフェンスで嬢ちゃんが……ん? どした?」

セラス「あ、あの……実は…………」




セラス「オフェンスは…………私だけじゃないんですよッ!」

小休止。 介入タイミングあれで良かったかな……。

それでは、またね伯爵。


時間です、伯爵。

今日はどこまでいけるかな。



ほむら「………………………………」  ザッザッザッザッ

吸血鬼「動くな! おとなしくしていれば痛い目にあわせはしないぞ? お嬢さん」  ガチャッ

ほむら「…………あなた達に用は無い。どいてくれる?」  ザッザッザッ

吸血鬼「中尉には消せと言われたが……大隊指揮官殿はえらくお前に興味を示している」

ほむら「…………それで?」

吸血鬼「無駄な抵抗をしなければ連れて行ってやると言っているんだ」

ほむら「……結構よ。あなた達の手を借りなくても行けるもの」  ザッザッザッ

吸血鬼「く……仕方ない! お前は俺達が止める!!」  ガチャガチャガチャッ!

ほむら「あら、それには及ばないわよ」  ズッ






ほむら「私を止める? 違う……あなた達が、止まるのよ」




      カチッ



吸血鬼「な……消え……!?」



  ダダダダダダダダダダダダダダダ!!



「があああああああああああああああ!」「うわああああああああああああ!」「ぐはあああああああああああ!」


バタバタバタバタッ!



ほむら「……弾切れ……でも半分は仕留めた。お疲れ様、ピボット(まどか)」

吸血鬼「この……調子に乗るなよガキがああああ!」  ダッ

ほむら「……[身体能力強化]……ちょっと試してみようかしら」  スラァ…  ビュン!

吸血鬼「速ッ……ぐっ……あああああああああ!」  ズバッ!   ヒュボッ!!

ほむら「……漫画よりよく燃えるわね。流石ウォルターさん」




ほむら「さて……せっかく隊列まで組んでもらって悪いのだけど、一気に決めさせてもらうわよ」


   ――― ヘルシング邸 ―――


ベルナドット「あのおちびちゃんが来てるのか!?」

セラス「は、はい……今はまだ後続の吸血鬼を相手にしているみたいですけど」

ベルナドット「そうかいそうかい、それじゃあ尚更俺達も頑張らねえとなあ」

セラス「はい!」


ベルナドット「よーしわかった! ここでの闘いは嬢ちゃん[達]が切り札だ、俺達が細切れにされる前にやっつけろ!」

ベルナドット「おちびちゃんが外のをやっつけてる、だから嬢ちゃんは中の奴をみーんなやっつけろ!」

ベルナドット「頼んだぞ嬢ちゃん……俺達ケンカ弱いけどなんとか生き残るからよ」


セラス「…………はい……ッ!」

  スパン!

セラス「ひゃ!? な、なんですか!?」

隊員「頼んだぜ」

隊員「頑張れよ」

隊員「負けるなよ」

セラス「は、はいっ」





ベルナドット「あ、一ツ大事なコト忘れてた…………セラ――ス!」

セラス「ッ!?」  ビクッ

ベルナドット「目ェつむれ――――!!」

セラス「ッ!」  ギュウ




   チュッ…



セラス「あ……な、ななッななな……何をするんですかあああああ!!」  カァァァァ///

ベルナドット「よーし行くぞおまえらいそげよー」  スタスタ


隊員「ああ、ずるい!」

隊員「隊長ずるい!」

隊員「一人だけキスするなんて!」

隊員「不公平だー不公平だー!」

隊員「だからおれもー」

隊員「おれもー」

隊員「おれもー」

セラス「ばかーーーーーーーーー!!」  ウガアアア!



ベルナドット「へへへ……セラス嬢ちゃん、死ぬんじゃねえぞ……死ぬなよな」

セラス「……キス魔の隊長も、皆さんも!!」

ベルナドット「へへ…………よおし征け!」

セラス「征きます!!」  ダッ!



  タッタッタッタッタ…


隊員「……いい娘ですよね」

ベルナドット「ああ……ホント、バカみたいにいい娘だ。」

ベルナドット「あんな娘死なせたら男の名折れだ、地獄行きだぜ」

ベルナドット「そうだろ? バカみたいな戦争屋の俺たちにピッタリじゃねえか」

隊員「ですな、うん」

隊員「いやほんと」

隊員「まじでまじで」




ベルナドット「じゃあ悪いがおまえらの命をくれ。ここがおまえらの命の捨て場所だ。持ち場を墓場と思えよ」

隊員「隊長~~ここはフツー『逃げたい奴は逃げろ』とかそーいう所ですよ」

ベルナドット「何を言ってやがる、お前ら小銭目当てに好き好んで戦争屋になった親不孝共じゃねえか」



ベルナドット「さてと……死のうぜ犬ども」

ベルナドット「畜生ッ畜生って言いながら死のうぜ」

ベルナドット「腹に銃弾くらっての……たうち回ってよ」



隊員「へへへ、そりゃそうだ」

隊員「ちげえねえ」

隊員「まったくもって、ちげえねえや」




ベルナドット「俺達の初めての……そして最後のお留守番だ。せいぜい足掻いて死のうぜ」



   ――― 小高い丘 ―――



ほむら「…………時間をかけ過ぎたかしら」  キンッ




「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」「」




ほむら「セラスさん…………無事ならいいのだけれど……」  ダッ



  タッタッタッタッタ…



――――――――――――
―――――――――
―――――――
―――――
―――
――

-


隊員『こちらB棟! 退路を断たれました! そちらへの合流は無理です!』

ベルナドット「バカ抜かせ! はってでも来い! こっちは円卓室で立て籠もる準備中だ! こっちはバリ開けて待ってんだぞ!」

隊員『いや無理です隊長。自分も含めて負傷者だらけです。バリケードは閉めて下さい! ご武運を……さようなら!』

ベルナドット「……畜生そうかよ糞ったれ……わかったよ、死んじまえ。じゃあな……楽しかったぞ」

隊員『こちらこそ、隊長…………ではお先に!!』  ブツッ!





副長「隊長、B棟の連中は……駄目だったみたいですね」

ベルナドット「ああそうだよ畜生…………バリケードを閉めろ、このデカイ円卓も引っくり返してバリにしろ」

副長「了解です。おい何してるお前ら! さっさと運べ!」

隊員「い、いやだ……もう駄目なんだ……俺達はお終いだ! 俺は帰る、もうたくさんだ!」

ベルナドット「はあ? 何言ってんだオマエ……どこにも出れねえしどこにも行かさねえよ」

隊員「もういやだ! 俺は帰る!」

ベルナドット「何所へ行く気だ? お前の墓穴はココだぞ? 墓標はこのバカでかい館、墓守は……誰だろうな、インテグラ様あたりか?」




ベルナドット「碑文はこうだ……『すごく恰好いい傭兵達が悪いナチスをやっつけて最高に恰好よくここに眠る』」

ベルナドット「だがお前のせいで変わっちまう。おまえがメソメソしてるからこう変わっちまう」

ベルナドット「『ヘタレの根性無し、女の様に泣きながら虫の様にくたばる』……冗談じゃねえ」

ベルナドット「お前には無理やりにでも恰好よく死んでもらうぞ! 好き好んで金もらって好き好んで戦争やってるんだろうが!」

ベルナドット「だったら好き好んで戦って死ねや! 畜生、畜生って言いながら戦って死ねや!!」





ベルナドット「それにまだ死ぬと決まった訳じゃねえよ……俺達ぁディフェンスだ」

ベルナドット「ほれさっさとバリケードを組めよ。オフェンスが今点数を引っくり返すさ」

ベルナドット「だからそれまでもがいてようぜ、戦争屋らしくよ」



――――――――――――――――――――



無数に放たれる弾丸を掻い潜り、吸血鬼達が隊員達を残らず殺していく。

必死の抵抗をあざ笑うかのように、恐ろしい勢いで殺していく。

負傷しながらも立ち向かう傭兵達を       


  刺し殺し

  撃ち殺し

  蹴り殺し

  嚙みつき

  血を貪る



だが地獄はまだ終わらない。

この悪鬼共を従えるあの奇妙な女がとうとう邸に足を踏みいれたからだ。

吸血鬼を左右に従え、我が物顔で闊歩する奇妙な女が、傭兵部隊の隊長の元へと向かっているからだ。


――――――――――――――――――――





ゾーリン「燃やせ燃やせ! 皆殺しだ皆殺しだ!」

ゾーリン「これがヘルシングの力だってえ!? これが王立国教騎士団の力だってえ!?」

ゾーリン「笑わせてくれるねえ!! まるでゴミじゃないか!」



隊員「……………っ!」  バッ  ドドドドドドド!


吸血鬼「!」吸血鬼「!」  バッ!  ガガガガガ!


隊員「盾になっただと!? 畜生!」


ゾーリン「雑魚が…………うっとおしいんだよ!!」


  ゾルッ    バン!



  ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ



隊員「…………は!? ここは……俺の家? ばかな! さっきまで俺は……!」


  「お父さん!」


隊員「!?」


超中途半端ですがごめんなさい。

それでは、またね伯爵。


しかもトラウマ意外にも見せてくるから余計タチ悪いよね。

ちょっとだけ続けます。



娘「おとうさん! おかえりなさい!」

隊員「そ、そんな馬鹿な……お前は死んでしまった、死んでしまったじゃないか!」

娘「どうしたの? おとうさん怖い顔になってるよ」

隊員「幻覚だ! これも……これも幻覚なんだ! でも……ッ!」


  ダキッ


隊員「畜生……またお前に会えたのに、これも幻覚だってのかっ! お前も幻だってのか!?」

娘「おとうさん………oとうsAん、おt-……oyadosu……」  ジッジジッッ




ゾーリン「あたりまえじゃん。それとも、そののっぺりがお前の娘だってのか?」  グオッ


   ズバッ!


隊/員「」



ゾーリン「全部嘘……全くのウソ♪ 阿呆は死ななきゃ治らねえ……どうだ? 治ったか?」



隊/員「」


ゾーリン「ま、虫に何言っても無駄か……さっさとアイツを殺りに行くか」  ザッザッザ


――――――――
―――――
――――
―――
――

-


吸血鬼「曹長、そっちはどうですか?」

吸血曹長「この酸味は……A型のRHマイナス!」

吸血鬼「おおスゴイ! 今のところ全問正解です!」

吸血曹長「まろみが違うのよ。それにA型の血液はなんていうかこう……」


   ガッシャーン!


吸血鬼「!?」

吸血曹長「な、なんだ……誰だ!」




ほむら「…………………」  スタッ



吸血鬼「お前は……窓から乱入とは粋なマネを!」

ほむら「まどか?」  ピクッ

吸血曹長「俺達もやらなかった大胆なマネを! 畜生が」  ジャキッ!

ほむら「………………」  ビュン!


   ザシュッ!   ボッ!


吸血鬼「ぎゃあああああ!」

吸血曹長「!!」

ほむら「随分なお食事っぷりね…………反吐が出るわ」  ダッ!


  ズバッ!  ズシャッ!  ザシュッ!  ズチャッ!


吸/血/曹/長「」  バタッ…



ほむら「早くしないと……みんな死んでしまう……急がないと……私が何とかしないと……」


  タッタッタッタ…


  ――― 別の部屋 ―――


セラス「……ぅ……みんな……」  グスッ



隊員「」 「」 「」 「」 「」 「」 「」 「」  


セラス「やっつけますから……あいつらッあいつら全員、やっつけますから……ッ!」


吸血鬼s「…………」  ザザザザザッ!


セラス「……ッ!」  ギロッ!




セラス「おおおおおおおおおおおおおおお!!」  ガシャコン!  


   ガガガガガガガガガ!


吸血鬼「ぐばはああああ!!」 「うおああああああ!!」  「ああああああああ!!」



セラス「ああああああああああああああ!!」  


  ドガガガガガガガガガガガ!


吸血鬼「ぎゃああああああ!!」 「ぬあああああああ!!」  「ぎええええええええええ!!」



セラス「はあっ……はあっ…………はあっ…………ッ!」



   …タッタッタッタッタ


セラス「!! そこかあああああああ!」  ガシャコン!


???「ッ!!」  ビュン!



   ビシッ!


セラス「…………あ……ほむら、ちゃん……」

ほむら「……なりふり構ってられないのは判るけど、私にまで銃口を向けないで欲しいわ」  スーッ  チンッ

セラス「あ、あの、その……スミマセン……」  スッ…

ほむら「……それより早くあの隊長の元に行った方がいいわ。ここらの敵は……私が片付ける」

セラス「え、えっと……それじゃあお願いね!」  タッタッタ…

ほむら「……………………………」  フゥ…





セラス「あー……その刀カッコいいよね! 何と言うか……燃え上がれーって感じで」  クルッ  チラッ

ほむら「…………早く行きなさい」

セラス「あう……………フォロー失敗…………」  タッタッタ…




ほむら「……確かに使い勝手はいいのだけれど……」


偽・無限刃「」  シャーッハッハッハッハ!


ほむら「…………気にしたら負けね」




  ――― 円卓室 ―――


ベルナドット「弾だ! 弾をくれ! 弾をよこせ!」

副長「隊長こいつを! こいつでカンバンです」

ベルナドット「おう!」  ダダダダダダダダダ!



隊員「降伏したって全員なぶり殺しにされるぞ……!」

隊員「相手は化け物だ! 喰われちまう!!」

隊員「隊長ッもう嫌だ! 死にたくない……死にたくないッ!」


ベルナドット「うるっせえな……俺だって本当は死にたかねえよッ!」  ダダダダダ!


副長「隊長……まるであの時と一緒ですね……飛行場右翼陣地のあれと!」

ベルナドット「あーそんな事もあったなあ!」  ダダダ!

副長「あの時は救援が間に合いましたが今回は……クソ、駄目ですか……」

ベルナドット「馬鹿抜かせ! あいつは来る、必ずやってくる! そういう女だ!!」



   ドッ!   ボゴオオオオオオン!



ベルナドット「……畜生ロケットか! 全員報告しろ! 副長! 被害報告を! ふく……ッ!」



副   長「…………たぃちょぉ……」



ベルナドット「副長! おい! しっかりしろ!」

副   長「もう、つかれました……さきに、やすんでてもいいですか……?」

ベルナドット「……ああ……ゆっくり休め……じゃあな」



隊員「あああ……!」 「ぐ………!」 「うあ、あ、あ……」



ベルナドット「…………無事なのは俺だけかよ……クソッ!」



吸血鬼「……命中です。突撃しますか?」

ゾーリン「いいやまだだ……もう一発ぶちこめ」

吸血鬼「ロケットはあと一本しかありません……虎の子ですよ?」

ゾーリン「だがココ以外に使う場所がないだろ……哀れな連中に一発で引導を渡せる、ココ以外に」

吸血鬼「それはそうですが……」

ゾーリン「かまわん、やれ……木っ端微塵にしてやれ!」

吸血鬼「了解」  スッ…




ベルナドット「……チッ……ハァ……ハァ……」


ベルナドット(ここまでかよ……ッ)




ゾーリン「 やれ 」



       ビュゴッ!!

   ガガガガガガガガガガガガガガガガ!



ゾーリン「な……ッ!」


   ガガガガガガガガガガガガガガガガ!!



吸血鬼「おわあああああああ!」 「うぼああああああああああ!」 「ひいいいいいいいいい!」


ゾーリン「直接火砲支援…………ッ! 貴様は!!」




ベルナドット「きたぜ副長……約束通り、本当に来たぜあの娘」

ベルナドット「見ろよ戦争屋共……化け物共を皆殺しにして……ああ畜生、いい女だあいつ本当に」

ベルナドット「畜生め……へッ、あの時キスしといてよかったぜ……へへへッ」



  ガチン! ガチン! ガチン!   ガシャッ!





ゾーリン「弾切れかい? セラスヴィクトリア!!」


セラス「残っているのは……あんただけだよ!!」


ゾーリン「それが…………!」  ゾルッ





ゾーリン「どうしたッ!!」  バン!!



  ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ



セラス「騙されないよ……これは幻覚なんだってわかってるんだから!」  キッ!

ゾーリン「甘いね……わかっていてどうこうなるモンじゃあないんだ……これは」


  ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ


セラス「……ッ!」

ゾーリン「な? さあもっとお前を見せてくれよ……もっと……もっと!」


  ゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾッゾゾゾゾ!


セラス「幻覚だ、幻覚だ! 幻覚だ! 幻覚だ! 幻覚だ! 惑わされるなッ幻なんだ!!」

ゾーリン「ははは! もっと奥へ……もっと! もっと奥へ!!」



    ゾッ…………



――――――――
―――――
――――
―――
――

-


残りは夜に、またね伯爵。


ほむらちゃほむほむ♪
りっぷたんハアハア♪
ゾーリンぞーりぞり♪    ……まさかの文字数一致。

続けますよ伯爵。 


……何言ってるんだろう私、全然ちゃうやん……。
書きこむとき揃ってたのに……このバカは死んでも治りそうもないです。

あほな>>1でごめんなさい。


             「またセラスが問題を起こしたのですか?」

        「はい……おもちゃを取り上げた男の子を石で殴りつけたんです」

     「他の先生にも全然懐きません……やはりまだ事件の影響が強いのでしょうか」

  「しかしこれ以上問題を起こしたら……もうあの子はこの孤児院では面倒見きれませんよ」



                もっと……もっと奥へ……



      「どうしても警察官になりたいのだね……他の道は考えられないのか?」

                   「はい」

       「君は頑な過ぎる。確かに君のお父さんは良い警察官だったが……」

   「君には様々な可能性があるというのに、まるで自ら君はそれを潰しているようだよ」

             「…………それでも私は…………」

       「……はあ……わかったよ、これから頑張りたまえ、『婦警』」



                ……もっと奥へ……!



―――――――――――――――――――――


少女は戸棚に隠れ、事の一部始終を見ていた。



警察官である父に恨みを持った男達を。

父を殺し、母をも殺した男達を。

家族『だった』死体になおも罵声を浴びせる男達を。


許せなかった。
気付けば少女は飛び出して、落ちていたフォークで男の目玉を突き刺した。
一矢報いることが出来た。


だが、それだけだった。


激昂した男の仲間に撃たれ、血と家具をまきちらし少女は倒れ伏した。

だが幸か不幸か、少女の意識は飛ばなかった。

故に見てしまった、死姦される母親の姿を。

幼い少女の理解の範疇を超える光景を、目に焼き付けてしまったのだ。


――――――――――――――――――――――



セラス「……あ……ああ……ああああああああああああ!!」

ゾーリン「グッモーニングセラス嬢ちゃん! 良い夢は見られたかしらん!?」

セラス「あああああああああああああああああああああ!!」

ゾーリン「……ああそうかい……分かった、分かったから……」




ゾーリン「もう黙れよ」  グォォオオ!


    ボギャッ!!


セラス「うわああああああああああああ!!」

ゾーリン「もう一ツ! もう一ぉぉつ!」  ギュォォオオ!


    ザグッ!!


ゾーリン「あっはっはっはっは! 頑丈な女だねェ!!」

セラス「うぐ……ああ…………」  ドサッ

ゾーリン「おいおい、何寝てるんだい? こっち見ろよ」  グイッ

セラス「…………うあ…………」

ゾーリン「ちゃんと見えてるか? こっちだこっち。…………返事がねえなあ」

セラス「うう…………」

ゾーリン「だめだな……。じゃあこの目玉は……もう必要ねえよなあ……」  ギラッ


     クシュッ!


セラス「ああああああああああああああああ!!」

ゾーリン「よかったな! 『八重歯』『金髪』『巨乳』に『隻腕』『盲目』の属性が追加されましたってなあ!」





ゾーリン「……ゴミめ! だらしのない女だ。話に聞いていたのと全然違うじゃあないか!」


ゾーリン「ははは! お前は虫か? 蛙か!?」  ゴシャッ!

セラス「がはッ!」

ゾーリン「足蹴にされ、踏みつぶされる所なんてまさにソレじゃあないか! ははは!」  グリグリ

セラス「あぐう……ぅああ……」


    ガシッ!


ゾーリン「さあていよいよお待ちかね! そろそろその首をばチッ切り取るとしましょうかね!!」


    グイッ    グオオオオオ!


ゾーリン「死ィィィイイイぬェェェエエエエエ!!」








ベルナドット「 うるせえぞブス 」


  ビュオッ   ゴシャァッ!


ゾーリン「うぐ……なにい!?」


ベルナドット「オマケだ!」  スチャッ!



  ドン!  ドン!  ドン!  ドン!


ゾーリン「がっはあああああ!!」  ズザザザザ






ベルナドット「声がデケぇんだよ……ドブス」


  カンッカッカン…   ボン!    モクモクモクモク



隊員1「く……急げ隊長!」

隊員2「こっちだ! 早く! 隊長!」

ベルナドット「はいよぉ! お前らも無理すんなよ!」


   ガシッ   ヒョイ


セラス「ベ……ルナ……隊……ちょ……」

ベルナドット「しゃべるな! じっとしてろ!!」


    タッ タッ タッ タッ


ベルナドット「くそ……ハァ……ハァ……ハァ……」







吸血鬼「……ぐ……おのれ人間……これでもくらえ……!」  グググ…

隊員1「! 隊長危ない!」  バッ!

隊員2「くそおおおおお!」  ジャキッ!


  ドン!  ドン!  ダダダダ!


吸血鬼「ぐおおおおおおおお!」  バタッ

隊員1「へ……大丈夫ですか……隊長……」  バタッ

隊員2「……行って下さい……たい……ちょ……ぅ……」  バタッ

ベルナドット「オマエら……馬鹿野郎が……」  スッ  タッ タッ

セラス「ベルナドットさん! に、逃げて! もういいですッベルナドットさん!!」

ベルナドット「うるせえって言ってんだよ! 皆死んじまったんだ、一人ぐらい救わせろ!!」

セラス「…………ッ! そんな……!」

ベルナドット「分かったら黙ってろ……畜生が……!」



    タッ タッ タッ




ゾーリン「…………クソが…………」  ムクッ



ゾーリン「人間(ゴミ)が……ゴミクズが気張りやがって!」  ガシッ

ゾーリン「……後続の奴らも来ねえし……ああ畜生が!」

ゾーリン「なーにが『一人ぐらい救わせろ』だ! お前らは全員まとめて…………!!」  グオッ!





ゾーリン「ここで死ぬんだよぉぉぉおおお!!」   ブン!!




       ギュンギュンギュンギュン!!



ゾーリン「さっさとオッ死ね虫けらがああああ!!」





      カチッ





  パシッ!


ゾーリン「な……! 一体何が……!?」


   バキャァ!!


ゾーリン「がはあああ!」  ズザザザザザザ!




ほむら「『掃除』を終えて来てみたら……セラスさんをこんな目に遭わせたのは……あなたね」  ギリッ

ゾーリン「……だったらどうだってんだ?」

ほむら「……横合いから思いっ切り殴りつけたぐらいじゃ足りないみたいね」  スラァ…

ゾーリン「は! 笑わせるなよ、お前の拳なんか……!?」


      カチッ


ゾーリン「ぎゃあああああああああ!」  ズバッ  ボッ!!

ほむら「言いたいことはそれだけ?」  チャキッ

ゾーリン「ぐわあああ……いい気になるなよ……クソガキがあああ!!」  ヌゥ…

ほむら「……聞くだけの事は聞いたわ…………消えなさい」  ザシュッ!!


   ボォォォォォォ!!


ゾーリン「…………ッ!」  ドサッ


ほむら「ふう……」  チンッ



ベルナドット「お前は……そうか、お前も来てたんだっけな」

ほむら「せっかく助けてあげたっていうのに……」  ホムゥ…

ベルナドット「はは……ワリぃ。それで一つ聞きてえんだが、お前が来る途中に……」

ほむら「……期待している答えは返せそうにないわ……」

ベルナドット「そっか……あーあ、ホントに俺一人になっちまったか、ワイルドギース……」

ほむら「……………………」



セラス「…………ほむら…………ちゃん?」

ほむら「酷い……胸を貫かれた上に片腕と両目が……」

セラス「ほむら……ちゃんは……無事なの……? ケガ……してない?」

ほむら「人の事心配している場合じゃないでしょう? まったくお人よしなんだから……!」

セラス「ほむら……ちゃん……ほむら……ちゃん……」




   ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ



smeardaoskua「ほむら……ちゃん……ほむら……ちゃん……」



   ゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ


まどか「ほむらちゃん……ねえ、ほむら……ちゃん……」


ほむら「……!? まど……か……ここは!?」



ゾーリン「ガキが調子に乗りやがって! さあてどうしてくれようかねえ!!」  バン!

ゾーリン「なかなか面白い人生を歩んでるみたいじゃないか! 見ごたえがあるねえ!」  ゾゾゾゾゾ

ゾーリン「無理やりに見せたくなる光景もいっぱいだな……じゃあいっぺんに見せてやるよ!」



    ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ!



ベルナドット「おいどうした! 急に倒れこんで……あいつの仕業か!?」

セラス「あいつの……幻覚だ……! お願いほむらちゃん……目を覚まして……!」

ほむら「……ッ! ……! ……やめて……!」






セラス「ほむらちゃん! ほむらちゃん!」  ググッ

ベルナドット「もういい! お前はしゃべるな!」

セラス「でも……でも……!」






   ――― 崩壊した町 ―――


まどか「ほむらちゃん……私ね、ほむらちゃんと友達になれて嬉しかった……」

まどか「私が初めて救ったのがほむらちゃんだったの。だから魔法少女になれて本当に良かったんだよ」

まどか「じゃあ、いってくる…………元気でね!」  ダン!




ほむら「…………あ…………ッ!」





       ザザッ





杏子「……さやかが……魔女になっちまうなんて……畜生……こんなのって!」

まどか「ヒドイよ……こんなの……あんまりだよ……!」


    パァン!


杏子「あ…………」  ドサッ

マミ「……ゥ……ひっ……」  ガチガチ

まどか「マミ……さん……?」

マミ「ソウルジェムが魔女を産むなら……みんな死ぬしかないじゃない!」  ガチャン!

まどか「……………うぅ……!」  ビシュン!

マミ「……ぁ……」  ドサッ

まどか「……いやだぁぁ……もういやだよぉぉ……!」





ほむら「……ああ…………ッ!」




      ザザッ




まどか「私達も……もうおしまいだね……」

まどか「最後に一つだけ……頼んでいい? 私……魔女にはなりたくないな……」

まどか「だからお願い……その銃で……私を……!」



ほむら「……これは幻、幻なのよ! 耳を傾けちゃ駄目! ここにいるのは……!」

まどか「ほむら……ちゃん……うう……あぁ……!」

ほむら「やめて! もう止めて! もうあなたをそんな目にあわせない為に私は……!」

まどか「どうして……どうして……早くして……ほむらちゃ……ん……」

ほむら「私は………私は………私は……う、うう……」









ほむら「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 



    ザザッザッザザッザ―――― 





   ドスッ!


ほむら「あ…………」  ドサッ



ゾーリン「は! ガキのくせに……ゴミの様な虫けらの分際でやかましく飛び回るからそうなるんだよ!」

ゾーリン「ここにいる奴等全員……虫どもの大群がいくら来ようが無駄なんだよ! さーて……」

ゾーリン「そこの残った瀕死の虫と、うるさい子虫は、平手で潰してしまいましょう!!」



ベルナドット「俺らの事を……虫だと……!?」

セラス「子虫……ほむらちゃんの事……!?」



ゾーリン「ああそうさ! 虫の様に死んでった屑共も! 精神いじくっただけで瀕死になったそこの子虫も!」

ゾーリン「おまえら二人の人生も! これにて終ゥーーーー了ゥーーーーーー!!」



    バン!     ズゾゾゾゾゾゾゾゾ!




ベルナドット「セラス……あいつは俺の部下を、馬鹿にしやがった……」

ベルナドット「こんな小さな体で頑張っている俺達の仲間を、馬鹿にしやがった……!」

ベルナドット「なあセラス……俺達の大切な仲間を馬鹿にしたあいつを……生かしておけるか……?」




ベルナドット「あの糞野郎を……一緒にやっつけようぜ……!」

ベルナドット「やっちまおう……あいつを、やっちまおう……!」

ベルナドット「俺達を虫呼ばわりしたあいつを! やっちまおうぜ!」



セラス「わかってるよ隊長……わかってる!」

セラス「あいつだけは……許さない」

セラス「許さない……許さない! 許さない!!」



  ズザザザザザザザザザザ!



――――――――――――――――――


血が、彼女に集まっていく。

この館で無念のうちに死んだ人間達の血が、魂が、彼女に集まっていく。


彼女が、彼女で無くなっていく。

彼女だけで無くなっていく。




そうして彼女は立ちあがった。


胸の傷は塞がり、切られた目を両目とも見開き、怨敵へと向き合った。


無くなった左手があった場所では形を成した血が蠢く。


支えていた男の手を離れ、彼女は征く。


ただ一人を見据えて。


――――――――――――――――――――――


時間切れです。ぞーりんぞーりぞりまでいけなかった……ごめんなさい……。

それでは、またね伯爵。


今日は伯爵。

やっぱり無理のある展開ですが、これも辿り着きたいエンディングの為……見逃して下さい!

ちょっと自分の文を読み返して矛盾ないか確認してから再会します、しばしお待ちを。



ほむら「う……セラス……さん……?」

セラス「うん……もう大丈夫。安心して休んでて」  スイッ

ほむら「…………………………………」  ガクッ



セラス「……征きます……ベルナドット隊長……」

ベルナドット「ああ!」

セラス「征きます……ワイルドギースのみんな……」

      『おう!』

セラス「征きます……征きます! 一緒に征きます! いっしょにあいつを、あいつをやっつけます!!」



   ビシッ!  バリィィィン!



ゾーリン「…………! あたしの幻術が…………ッ!」




ゾーリン「なんだ!? なんだこれは……このあたしが怯えているっていうのか!?」

ゾーリン「眼前の一人の少女に、満身創痍の一人の少女に怯えているのか!?」

ゾーリン「やばい……こいつはやばい! なんだかよく判らんが、こいつは……ッ!?」


    ガシッ!   ドサァァ!


ゾーリン「おご……はなs……ぐああああ!!」  ギリギリギリギリ

セラス「…………」  ギリギリギリギリ

ゾーリン「放せって……いってんだろ!」  ブン!

セラス「…………!」  ガブッ!  ブチブチビチィ!

ゾーリン「あがあああ! あたしの手があああああ!」

セラス「お前の血など! 一滴一片1mlたりとも飲んでやるもんか! やるもんか!! やるもんか!!」

ゾーリン「おおおおお……! だが迂闊だったなあ、このあたしに、右手が健在なアタシに近づくなんて……」



      パン!



ゾーリン「自殺行為だぜええええええええ!!」    ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ!



ゾーリン「さあもう一度アタシにお前を見せろ! もっと奥へ、もっと奥へ!!」


    ゾルッ!


ゾーリン「な、何だこれは、何だ!? 誰だこれは!?」

ゾーリン「違う……こいつはコイツじゃない! 記憶が、心が! 混ざり合って……誰だ! 誰の心だ!?」

ゾーリン「! そうか、あいつらか! アタシが虫けらと呼んだあの人間達のか!」



   「血液とは魂の通貨、意思の銀貨。血を吸う事、与えるってのはこういう事さ」




シュレディンガー「今晩は。僕が精神世界にまで来た理由……伝言を預かってるよ、少佐からの」

ゾーリン「……………………ッ!?」

シュレディンガー「そんなに驚かないでよ……僕はどこにでもいるしどこにもいない。用があるから居るだけさ」





シュレディンガー「『抜け駆け先討ちは戦の華』」

シュレディンガー「『けれどそれと同じく、命令を反しあたら兵を失った無能な部下を処断するのも』」

シュレディンガー「『また指揮者の華』だってさー。で、お前の処刑はそこの吸血鬼に任せるって! じゃあねー♪」





    ガシッ!    ガン!   



セラス「おおおおおおおおおおおおお!!」  ダッ!



    ゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリ!


ゾーリン「おぼおおおおおおおおおおおお!!」


    ゾリゾリゾリゾリゾリゾリ!!


セラス「消えろ! 私の前から! 私の心から!!」


    ゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリ!!


ゾーリン「……! ………………ッ!」



     ゾリュッ!   ドチャッ!




ぼろゾーリン(紅葉オロシ和え)「」


セラス「………………」




ベルナドット「やれやれ……『一緒に』とか言っておきながら俺の出番ねえじゃねえか」

セラス「あ…………スミマセン……」

ベルナドット「謝る必要はねえけどさ……それよりも……」



ほむら「………………」  ドクドク



セラス「うわっ! 意識が無いと回復出来ないのかな……とりあえず止血しないと!」

ベルナドット「それよりも様子がおかしい……どうしたんだ?」

セラス「あわわわわ!」  ワタワタ

ベルナドット「……さっきまでちょーーーーっとカッコ良かったのに台無しだな、嬢ちゃん」



ほむら「………………」  パアアアアア   キィン!



セラス「服が変わっちゃった!?」

ベルナドット「……なんだか知らねえが、これってかなりヤバいんじゃねえか?」

セラス「あ! ちょとだけ訊いたんだけど、特殊なエネルギーがいるみたいな事いってたような……」

ベルナドット「みたいなって……詳しくわかんねえのか?」

セラス「はい…………えっと、どうすればいいのーーー!?」  ウワーン!

ベルナドット「落ち着けええええええええええ!!」  ウガアアアア!


――――――――
―――――
―――
――

-


ほむら「…………ぅ……ハァ……ハァ……ッ!」  ←腹部包帯ぐーるぐる

ベルナドット「一応出血は抑えたが……」

セラス「……私、ほむらちゃんをインテグラ様の所に連れていきます」

ベルナドット「局長なら知っているだろうから、か。でもどうやって?」

セラス「こうやって、です」   バサァ!

ベルナドット「おお、羽か……いいなー飛べるのか」

セラス「だから隊長には留守番してもらおうかと思うのですが……」

ベルナドット「なーに構わねえよ。向こうの奴らをやっつけに征ってこい」

セラス「…………はい…………ッ!」





ベルナドット「セラス、目を瞑れ」

セラス「はい……」



    チュッ



ベルナドット「よし、征ってこい!」

セラス「征きます!」


   タッタッタッタッタッタッタ!    ボッ!    ヒューーーーーン!


セラス「ちょっととばすけど……着くまで我慢してね、ほむらちゃん!」


   ギュンギュンギュン!    ヒューーーー…




ベルナドット「夜が白み始めた……夜が明ける」

ベルナドット「もはや陽の光すら意に介さず、引き絞られた矢の様に飛んでゆく……死徒に向かって」

ベルナドット「……暁の出撃! …………なんてな」





ベルナドット「…………さーて…………」  ボリボリ

ベルナドット「嬢ちゃん達ならきっと大丈夫だろ。当面の問題は……」






ベルナドット「……なんて言って告白すりゃあいいんだろうな……あいつに」



なんとかヘルシング邸の危機を乗り切ったほむほむ。
しかしゾーリンの精神攻撃にやられ、ソウルジェムの濁りは危険区域に!
ベルナドットとセラスがちょっといい感じにはなったけどそれどころじゃねえ!!

果たして意識不明で回復もままならないほむほむの運命は如何に!!


    続く!!


またな伯爵

隊長爆発しろ



ベルナドット「折角生き残ったのに>>571-581ってあと一歩で十二の難業状態じゃねーか!!」

セラス「その……頑張って、ベルナドットさん!!」  ファイトッ!

ベルナドット「応援されても無理無理無理死ぬ死ぬ死ぬ俺死んじゃう!」  ブンブンブンブン!








ベルナドット「……でもお前と一緒なr……ぐわあああああ!!」  ドカーンボキッチーンアーッワンワンズバシュッ…ドガーンチュドーンギリギリプギィィヒュー…ドサッ!

セラス「ベルナドットさああああああああああああん!!」  ウワァァァアアアン!





ほむら「…………夫婦漫才…………?」  ホム?

ベルナドット「そんなレベルじゃねーだろ!!」  ムクッ

セラス「生きてた……良かった……ッ!」  ギュッ

ベルナドット「お、おう…………///」  テレテレ

ほむら「……………………」  チッ


……寝過ごしちゃいました……お詫びも兼ねて隊長を皆さんの要望通りに致しましたが……うーん……

再開しますよ。  ごめんね伯爵。


   ――― 飛行船の船上 ―――


シュレディンガー「ただいま少佐。ゾーリン死んじゃったよ……虫みたいに」

少佐「おかえり准尉。そうか……やっぱりな、馬鹿な小娘だ」




少佐「敗北(ほろび)が始まったのだ…………心が躍るな」

シュレディンガー「非道い人だなー少佐は。何奴も此奴も連れ回して、一人残らず地獄に向かって進撃させる気?」

少佐「戦争とは『それ』だ、地獄は『ここ』だ…………見たまえ准尉、眼下のこの光景を……」


   ゴォォォォォォォォォォォ…


シュレディンガー「うわー……紅くて黒くて揺らいでて、真っ暗に煌めいてる……地獄っぽいっちゃぽいよね」

少佐「これが見たかった! この地獄絵図を……ああ、すごくいい」

シュレディンガー「……そうだね……少佐がそう言うんだったらきっとそうなんだよね……」





少佐「私は無限に奪い、無限に奪われるのだ。無限に亡ぼし無限に亡ぼされるのだ」

少佐「そのために私は野心の昼と諦観の夜を越え、今ここに立っている」

少佐「見ろ……敗北が来るぞ、勝利と共に」



   ――― ロンドン市内 ―――


市民「ううっ……」 「俺達、まだ生きてる……?」 「でもこのままじゃ……」


   ババババババババババババババババババ


市民「何の音だ?」 「……?」 「おい、アレを見ろ!」


   バババババババババババババババババ


市民「て、天使……」 「天使……なのか?」 「いや、良く見ろ!」


   ババババババババババババババババババ


市民「な、なんて数のヘリだ……」 「明かりをつけたへりが……」 「天使の形を成している……」



   ババババババババババババババババババ


市民「でもきっと俺達を救ってくれる……」 「まさに天使だ……!」 「天使様だ! 天使様が俺達を……?」





     「…………判け……刑……! 我等は……う人である! これ……を行う……だ!」




市民「何かきこえないか……?」 「おい、あのヘリの下を見ろ!」 「誰かいるぞ!」




    「繰り返す! 我等は死の天使の代行人である! これより宗教裁判の判決を行う!」



市民「宗教……裁判……?」 「何の事だ?」 「判決って……一体何の?」





マクスウェル「被告! 『英国』!! 被告! 『化け物』!!」



マクスウェル「判決は……死刑! 死刑だ! 死刑死刑死刑死刑死刑死刑!!」



マクスウェル「お前達は哀れだ、だが許せぬ! 実を結ばぬ烈花の様に死ね! 蝶の様に舞い、蜂の様に死ね!!」



マクスウェル「そこを見張れ! あそこを見張れ! 『我らの敵』を根絶やしにせよ!!」




マクスウェル「目標! 『前方』!!   死 刑 執 行 !!」




市民「あ、ああ……!」 「助けが……来たんじゃ」「ないのかよ……畜生……ッ!」


  ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!


市民「うわあああああああ!」 「ぎゃああああああ!」 「ひいいいいいいいいい!」





マクスウェル「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね! いいぞッ皆殺しだ!!」

マクスウェル「これが我々の力だ! これがヴァチカンの力だ! 虫けらどもめ!!」

マクスウェル「ははははは! 見ろ、あの哀れな連中を! 死んだプロテスタントだけが良いプロテスタントだ!!」





  ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!



市民「うぎゃああああああ!」 「そんなあああああああ!」 「いやああああああああ!」



   ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!




少佐「なんだ……あの小僧、やればできる子だったのじゃあないか」

少佐「大隊総員傾注! 対紫外線装備!  集結!!」

少佐「さあご対面といこうか……第九次空中機動十字軍!」




博士「はあ……はあ……はあ……こ、こんな所におられましたか、少佐殿」  ノタノタノタノタ

シュレディンガー「あー、博士じゃん。お疲れー」

博士「お前は少しは働けバーカ…………少佐殿、先程仰られた通りに処置いたしました」

シュレディンガー「働いたっつーの! ヘルシングん家まで行ってゾーリン見て来たっつーの!」

少佐「落ち着け准尉。そうかご苦労だった……いいだろう、『あれ』」





      ドガドガドガドガドガドガ!!




博士「あああああ忘れてましたぁぁぁ! ここは危険です、中にお入りを!」

シュレディンガー「こっちにまで攻撃してきたかあのマフラーが本体の奴ー!」

博士「むしろこっちがメインだろう! 艦も退避させなければいけません!」

シュレディンガー「もうばっかんばっかんいってるもんねー」

博士「この艦の特殊軽金装甲とてこの攻撃では長く保ちません! 少佐!!」




  ババババババババババババババババババ!



博士「少佐殿! 前見て前! 敵のヘリが眼前まで来てますって! 少佐殿ーー!」

シュレディンガー「……だめだ、聞こえてないみたい……てか腕ぶんぶん振って何やってるの?」

博士「指揮を……しておられる……戦争音楽……! 我々は楽器だ! 音色を上げて咆えて這いずる一個の楽器だ!!」

シュレディンガー「あちゃー……こっちも何かヘンなスイッチ入っちゃったよ……」





シュレディンガー「でも危険な事には変わりないよね。敵は目の前、どうするんだろ?」

  




ヘリの操縦士「敵総帥視認ッ! 飛行船上です!!」

ヒットマン「何をやっていやがるんだ……? 狂人め、狂人め! 狂った戦争の亡霊め!!」

ヘリの操縦士「これ以上は近づけません!」

ヒットマン「充分だ! 死n……!?」



    ズバン!



ヒット/マン「」

ヘリの操縦士「この機が真っ二つに……!? うわあああああああ!」



     ヒュゥゥゥゥ…  チュドーン!




シュレディンガー「わお。どうなってるの?」

博士「私がついさっきまでしていた仕事の成果だよ」

シュレディンガー「彼が?」

博士「そうだ……少々手荒な施術だったが、どうやら上手くいったようだ」





少佐「良い仕事だ、『   』。その服も似合っているぞ」

???「………………」

少佐「半世紀前にもう決めていた……『死神』には髑髏の印が相応しい」

???「………………」

少佐「………………」

???「………………」





少佐「喋らないのは大尉が隣にいるからか?」

大尉「!?」  ビクッ  フルフル

博士「いえ、それとこれとは無関係だと思いますよ」

シュレディンガー「無口な二人が並んでると、ちょっと不気味だよねー」

大尉「………………」  ジー…

シュレディンガー「……ごめんなさい……」



   ――― ロンドン市内 ―――


マクスウェル「……アンデルセンは何をしている!? 先遣武装神父隊はいずこにありや!?」

マクスウェル「信仰心があるならさっさとやれ! インテグラの捕獲はまだか!!」

マクスウェル「ええい何所だ! アンデルセェェェェェェン!!」




   ――― ロンドン市内・護送中 ―――


インテグラ「……マクスウェル……裏切ったなマクスウェル!!」

アンデルセン「裏切り? 馬鹿言え、戦での騙撃裏切りは当たり前だ。それどころか賞賛されてしかるべきものだ」

インテグラ「……特に異教徒相手なら、か?」

アンデルセン「そうだ。だがこいつは違う、何より気に入らん」




       アンデルセェェェェェェン!!



アンデルセン「……あいつは酔っている、酔いしれている。権勢と権威と権力に」

アンデルセン「俺達はただ神に司える暴力装置の筈だ。だがあいつは神に司える事をやめた」

アンデルセン「『神の力』に司えている! そうだろう? マクスウェル大司教様よぉ!!」





インテグラ「ここでお前が私を送っている事も……裏切りに入るのか?」

アンデルセン「…………さあな…………」




ハインケル「アンデルセン神父……彼女の護送はもうやめです」

由美江「マクスウェル司教……いや、大司教からの命令よ。内容はさっきから聴こえてくる叫びの通り」

ハインケル「『即刻ヘルシング局長インテグラを拘束・連行すべし』……!」



武装神父隊「…………」  ジャカジャカジャカジャカジャカッ!!




アンデルセン「…………気に入らねえな」

ハインケル「気にいる気にいらないの問題ではありません! アンデルセン神父!」

アンデルセン「気にいらねえよ!!」







    シャガッ! シャガッ! シャガッ!  シャガッ!!



アンデルセン「………………!」  バッ!


    ドカ ドカ ドカ ドカ!


ハインケル「武装神父隊が一瞬で……!」

由美江「蹴散らされただと……?」


  シュタッ!


アンデルセン「……ほう、お前か……セラス・ヴィクトリア」

セラス「局長大変です! ほむらちゃんが……ほむらちゃんが……ッ!」

インテグラ「……! 詳しく聞かせろ!!」  ダッ





由美江「おい! いったいほむらに何があったんだよ!」  ダッ

ハインケル「由美江やめろ、今あいつはHELLSINGに属している……敵だ!」

由美江「でもかつての仲間だし、まだ敵対もしていない! ハインケルは心配じゃないのか!?」

ハインケル「ッ……お前は甘いよ、あくまで『まだ』なのかもしれないだろ!?」

由美江「……知った事か、知った事か! 私は行く、ハインケルは好きにすればいい!!」  タッタッタ…

ハインケル「由美江! …………くそッ……待てよ、私を置いていくな!」  タッタッタ…





ほむら「…………………………」

セラス「待っててねほむらちゃん、今助けるから!」



インテグラ「とりあえずそこに寝かせておけ。本部施設の状況は?」

セラス「中隊規模の敵の攻撃を受け撃退したものの、本部は……ベルナドットさんを除いて全滅です」

インテグラ「ほむらのこの状態はいつからだ?」

セラス「幻覚による精神攻撃を使う敵の攻撃を受けてからです」

インテグラ「……成程、魔法少女の天敵といったところか」

セラス「お腹を刺された傷の回復をする余裕すら無いみたいで……どうすればいいかも分からず……」

インテグラ「小脇に抱えてここまで飛んできた、と」




由美江「ほむらぁぁぁ!!」  タッタッタ

ハインケル「…………」  タッタッタ

セラス「……あなた達は?」

ハインケル「こいつが第十三課に属していた時にともに行動していた者だ」

由美江「なあ、このままじゃ危ないんだろ? どうすればいいか知らないのか!?」




インテグラ(クソッ……『魔法少女は魔女になる運命』とは聞かされたが)

インテグラ(肝心の対処法については聞いていなかった……私の失態だ!)

インテグラ(放っておけば大変な事になるのは誰が見ても明らか……だが……ッ!)





ハインケル「おい……こいつがいつも持っていた宝石……こんな色だったか?」

由美江「前はもっと済んだ色をしてたような……」

セラス「確かこれが真っ黒になるといけないってちらっと言ってたけど……どうすれば……ッ!?」







アンデルセン「…………」  ザッザッザッザッザッ


セラス「ッ!!」  バッ!  ギリギリギリッ!




アンデルセン「……そこをどけ」

セラス「……ほむらちゃんを、どうする気ですか? アンデルセン神父」  ギュラギュラギュラッ!

アンデルセン「……さっさとどけ……」  ギリッ

セラス「……殺す気なんですか!? 絶滅機関の切り札として!」  ギギギギギッ!






アンデルセン「そいつを死なせたくなかったらそこをどけと言ってるんだ!」

セラス「……ッ!?」


   ザッ!

ほむら「…………………」

アンデルセン「……よう小娘、酷い有様だな……」

ハインケル「アンデルセン神父!?」

由美江「神父様!?」

アンデルセン「……そいつを起こせ」

ハインケル「いえ、揺すっても起きないんです……」

由美江「ほっぺを突っついても駄目でした……」

アンデルセン「……そりゃ駄目だろうな……仲間だったからって遠慮し過ぎだ、お前らは。どいてろ」

ハインケル・由美江「……はい……」  スゴスゴ



アンデルセン「おい起きろ、小娘」  ペシッ ペシッ

ほむら「………ぅ………」 クッ

アンデルセン「起きろ小娘」  ツネッ

ほむら「…………ぅう…………」  クテッ

アンデルセン「………………」  スゥゥゥゥ…





アンデルセン「ブルァァァァァアアアアアアア!!!」  ブルァァァァァアアアアア!!

ほむら「ひぃぃぃぃぃぃぃ!?」  ガバッ

アンデルセン「やっと起きたか。おい小娘、盾を開けろ」

ほむら「あ、アンデルセン!? なんであなたが……それにここは何処!?」

アンデルセン「いいから早く[ぐりーふしーど]を出せ!」  グオッ!

ほむら「わ、分かったわ……」  カシャン  ポロッ

アンデルセン「寄こせ。ハインケル! その宝石もこっちに持ってこい!」  パシッ

ほむら「あ、それは私のソウルジェm…………ッ!?」

アンデルセン「……理解したか? あと一歩でお前はお前で無くなっていたのだ」  カチン  シュゥゥゥ

ほむら「………………」





由美江「叫んで起こした……だって……ッ!?」

セラス「……! ……!」  ←初めて会った時のトラウマぶり返し中

インテグラ「そんな調子で良くさっき対峙できたな、婦警」


――――――――
―――――
―――
――

-


ほむら「ご心配をおかけしました局長。セラスさんも、ここまで運んでくれてありがとう」

セラス「お礼なんかいいよ、ほむらちゃんが元に戻って良かった……そうですよね、インテグラ様」

インテグラ「………………………」  ムスッ

セラス「……インテグラ様……?」

インテグラ「あの神父が知っていて私は知らなかった……」  ズーン

セラス「そこですか!? いまは無事を祝いましょうよー!」

ほむら「私が話していなかったのが悪かったの。ごめんなさい局長」

インテグラ「……次は無いぞ、侍女」

ほむら「……はい」



由美江「久し振りだな、ほむら!」

ハインケル「やっぱり私達の援護が無いとだめか?」

ほむら「ハインケルさん! 由美江さん!」

由美江「勝手に出ていきやがって! このこのこの!」  グリグリグリ

ハインケル「しかもよりによってHELLSINGだと!? このこのこの!」  グリグリグリ

ほむら「ごめんなs……って痛い痛い痛い! お願いやめてぇぇぇ!」  ホムーッ!




セラス「あのー……さっきは疑ってスミマセンでした……」  ソー…

アンデルセン「ふん、気にするな。戦場でしかも敵同士ならそれが当り前だ」

セラス「でもっ…………いいえ、そうですね…………ほむらちゃんを助けてくれてありがとうございました」

アンデルセン「…………お前らを殺すのは我々だ、それ以外で死ぬようでは困る」

セラス「…………ツンデレさん?」

アンデルセン「よし殺そう。直ぐ殺そう、すごく殺そう」  シャキン!

セラス「わーーーー! ジョーダンですって!」

インテグラ「………………」






インテグラ(あいつが第十三課との架け橋になって、あるいは……いや、それは無いか)




インテグラ「婦警……吸ったな。吸血鬼になったのだな……」

セラス「は、はい!」

アンデルセン「『吸血鬼』セラスヴィクトリア。恐ろしい者になってやって来たものだ」

セラス「ええそうです、アンデルセン神父。私はもう何も怖くないし、何も恐ろしくありません」

アンデルセン「ほう?」  ギロッ

セラス「ぐっ………………怖くありませんよ、私が恐れる人は全員私の味方ですから」

アンデルセン「……成程な、それならば納得がいく」

ほむら「アーカードのこと?」

セラス「……うん……それに∫様も怖いし、ウォルターさんも怒らせたら大変そうじゃない?」

インテグラ「ほう、私もか。あと言っておくがウォルターをキレさせた時は私の比ではないぞ?」

ほむら「………………」

セラス「ほむらちゃんだって怖いし、隊長も(違う意味で)怒らせたくないし、それにそれに……」

アンデルセン「………………」







アンデルセン(……例外多すぎだろ……)

ほむら(むしろアンデルセン神父が入っていないのが不思議なくらいね)




インテグラ「勝った! あのアンデルセンに!」

ハインケル「いやーそれは違うと思うぞ」

由美江「うん、私もそう思う」




   ――― ロンドン市内 ―――


マクスウェル「……もういい! あの猪武者はアテにしない! そんな事より総攻撃だ!! 飛行船を撃ち落とせ!!」

通信兵「現在兵員の降下と編成中です! 総攻撃はまだ出来ません!!」

マクスウェル「やかましい! あんなデカブツにいつまで手間取るつもりだ!」

通信兵「マクスウェル大司教猊下! ドーバー上空の空母監視機より連絡です!」

マクスウェル「チッ、こんな時に何だt……馬鹿な、見失っただと!?」

通信兵「海域全域が突如霧に覆われたとの事で、朝霧となってドーバー全域を被い尽しています!」

マクスウェル「ふざけるな探し出せ! あれはただの空母の残骸ではないんだぞ!!」

通信兵「報告、報告! テムズを何かが遡ってきます! あれは……あの幽霊船です!!」





マクスウェル「…………アーカードが……戻って来た……ッ!!」




  ………………!




ほむら「!!」  バッ!

セラス「!!」  ババッ!

アンデルセン「!!」  ヒュバッ!



ほむら「この気配……まさか……!」

セラス「そう……あの人が帰って来たんだよ、ほむらちゃん」

アンデルセン「黒渦が来るぞ、黒渦がな。こいつは素敵だ、全部台無しだ」




   ――― ??? ―――


アーカード「……懐かしいにおいがする」



アーカード「突き刺される男のにおい」

アーカード「斬り倒される女のにおい」

アーカード「焼き殺される赤子のにおい」

アーカード「撃ち殺される老人のにおい」

アーカード「死のにおい……戦のにおい」



アーカード「私は帰って来た……戦場に」








アーカード「……………………………」




アーカード「調度200レスぶりの出番か……随分長々と航海したものだ……」

メタるなwwwwww


小休止、昼の部終了です。ほむほむ復活、おかえり旦那。


それでは、またね伯爵。


そう言えばこのままいくとヘルシング機関の残存戦力が6人になるのか。一気に倍だな

原作だとシリアスオンリーだけど、このSSは一巻の雰囲気のままだなwwww

さて、夜ですね伯爵。

>>603 アーカード「200/1000……1/5……これだけの間放っておかれたのだ、メタりたくもなる」

>>606 リカルド「私まで戦力に加えて下さって、なにより憶えていて下さってありがとうございます!」

>>607 ばれましたか。最初が最初でしたからそれで通してます。阿呆にシリアスは無理です、はい。


続けましょう。今日は寝ないぞ!


――――――――――――――――――――




ドイツ第三帝国NSDAP私兵集団武装親衛隊・吸血鬼化装甲擲弾兵

    戦闘団『最後の大隊』   ――― 残存総兵力……572名




ローマカトリックヴァチカン教皇庁

    第九次空中機動十字軍   ――― 残存総兵力……2875名




大英帝国王立国教騎士団

    HELLSING機関       ――― 残存総兵力……6名





――――――――――――――――――

        



   ――― かくして役者は演壇に登り

          暁の惨劇(ワルプルギス)は幕を上げる ―――





――――――――――――――――――――


黒き軍と白き軍が対峙する、その真っ只中

総勢三千五百すら超える双眸の前に、化け物は降り立った



これほどの敵を前にして堂々と

相貌に狂気を滲ませて

ゆらゆらと揺らめく外套を靡かせて




化け物は戦地に降り立った



それに呼応するかの様に、二人の男が化け物の前に立ち塞がる



黒き軍の最高戦力

白き軍の切り札



だがこの二人に睨まれようと

化け物の微笑みは消えない




従僕は命令を待つ


ただ一人認めた主の命令を ―――



――――――――――――――――――――




アーカード「あるじよ! 我が主よ! 我が主人、インテグラヘルシングよ!! オーダーを!!」  クワッ!





セラス「……半端無い催促ですよね~……」

ほむら「焦れてるんでしょうねきっと」




インテグラ「我が従僕・吸血鬼アーカードよ! 命令する!!」

インテグラ「白衣の軍には白銀の銃を以って朱に染めよ、黒衣の軍には黒鉄の銃を以って朱に染めよ」

インテグラ「……総滅せよ……彼らを此の島から生かして帰すな」




セラス「……この数に双銃じゃ無理がありますよね~……」

ほむら「一々揚げ足とらないの。ものの例えよ」





アーカード「了解……認識した、我が主……そして外野は黙れ」

インテグラ「隣でこしょこしょと……やかましいぞ婦警」

セラス「スミマセンでした」





インテグラ「拘束制御術式零号・開放!!」

インテグラ「帰還を果たせ! 幾千幾万となって帰還を果たせ!!」

インテグラ「見敵必殺! 見敵必殺!! 謳え!!」




アーカード「  私 は ヘ ル メ ス の 鳥  」

アーカード「  私 は 自 ら の 羽 根 を 喰 ら い  」

アーカード「  飼 い 慣 ら さ れ る  」




   拘 束 制 御 術 式 零 号    開 放





――――――――――――――――――――


ここにいる全てが感じたのだ

「恐ろしい事になる」と

この化け物を倒してしまわないと

恐ろしい事になると




だがもう既に遅かった

黒衣の軍と白衣の軍の

総攻撃をもってしても

最早彼は止まらない



死人が舞い、地獄が歌う




     ――― 河が来る、死の河が


――――――――――――――――――――


ア ー カ ー ド 「」  ズルッ

アblーooカdsーheドd「」   ズズズズズズズズ


血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血  ズズズズズズズズズズズズズ


血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血血眼血   シャガッ!




死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人         ゾ
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人           ゾ
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人             ゾ
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人          ゾ
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人            ゾ
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人            ゾ 
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人              ゾ
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人                ゾ
人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人                ゾ
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人                 !



マクスウェル「馬鹿な……馬鹿なッそんな馬鹿なッ! そんな馬鹿な事があるか!!」

マクスウェル「何だあの数は! なんだあの死兵の姿は! イェ二=チェリ軍団にワラキア公国軍までいるだと!?」

マクスウェル「あいつは……自分の兵まで、家臣まで、領民まで! ……なんて奴だ……ッ!」





マクスウェル「お前はもう化け物なんて枠に収まらない……悪魔……悪魔だ!!」




インテグラ「あれが吸血鬼・アーカードそのものだ」

インテグラ「血とは魂の通貨、意思の銀貨、命の貨幣。いのちの取引の媒介物に過ぎない」

インテグラ「血を吸う事は命の全存在を自らの物にする事だ。と言っても……」




インテグラ「今のお前ならば理解出来るだろう? セラス・ヴィクトリア」

セラス「…………はい………!」

ほむら「……本当に……吸ったの? あんなに嫌がってたのに……」

セラス「吸ったというか、吸収したというか……でも悔いはないよ。 あの状況だし、後悔なんてある訳無いよ」

ほむら「そう……それならいいのだけれど……」



小休止。 かくして日付は変わり、残念な>>1は布団へ還る。

それでは、またね伯爵。

布団ベッドの区別なく、>>1の睡眠は許しはしない


>>624  枕がッ……目覚ましがッ……毛布がッ……穴だらけに……
     ……ヒドイよ……こんなの、あんまりだよ……


  続けるよ、伯爵。



十字軍「う、撃て! 撃って撃って撃ちまくれぇぇぇえええ!!」

吸血鬼「来る! 死人が流れてくる! 弾幕を張れ、押し戻せ!!」



  ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!


十字軍「クソッ! 止まれ、止まれ! 止まれよぉぉぉおおおお!!」

吸血鬼「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


  ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!


十字軍「ぐ、……うわああああああああああああああ!!」

吸血鬼「ぎゃああああああああああああああああああ!!」



  ズルッ  ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズ







マクスウェル「いったい何なんだこれは!? 何がおきている!!?」




少佐「死だ。死の河が死を飲みこみ死を生み出す……死が、起きている!」



――――――――――――――――――――


       天も無く

       地も無く

     人々は突っ走り

     獣は吠えたてる

    まるで彼らの宇宙が

   一切合切咆哮を始めた様だ



  人間は歩きまわる陽炎に過ぎない

        闘え

        死ね

   後は全てくだらないものだ




     死んでしまえばよい

     消えてしまえばよい



    きっと彼らの全てが仇人で

  全世界がその絶対応報に頭を上げたのだ



―――――――――――――――――――



マクスウェル「お、おお、おおおおおお……ッ!!」


通信兵『戦列崩壊! 戦列崩壊! 司教猊下、退却を! 司教猊下!!』


マクスウェル「く……撤退だと……ここまできて……この戦いを投げだすというのか!?」


通信兵『これはもう戦いとは呼べません! 司教猊下、ご英断を

???『その判断はVEEEEERRY GOOOOOOOOOOD. だが少ぉぉぉし遅かったようですなぁぁぁ』

通信兵『な!? お前は……がああああああああああああああああ……!!』


   ザッザザ…ザーーー…


マクスウェル「ふざけるなよ……俺は司教じゃない、大司教なんだぞ……ッ!!」






???『あっそ。じゃあ役目が済んだらちゃっちゃとオッ死ね、大司教(アルキエビスコブス)サマ』



   ギギギギギ  ギャギャギャギャギャ!     ボンッ!



マクスウェル「ヘリが……落ちr……うおおおおおおおおおおお!!」



   ヒュゥゥゥゥゥ…     ドガッ!









トバルカイン「撃墜……はっ! 大司教マクスウェル、なんのこともあらん」

リップバーン「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しはしないわ」




マクスウェル「ぐ……ぅ……!?」


_____
     ║死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
大司教  ║死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
     ║人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


マクスウェル「………う…………あ………」




  ガリガリガリガリ!  ガンガンガン!



マクスウェル「……ッ、ハ、ハハ……硬化テクタイト複合の強化ガラスだ、傷もつかんよ亡者ども!」




     ギュパッ!  ガキン!



マクスウェル「……銃剣……? な、何故だ! アンデルセン、なぜお前が!?」



    ビキビキビキビキ   バリバリバリバリ!



アンデルセン「我等は第十三課、神罰の地上代行者なり」


マクスウェル「あ、アンデルセン! アンデルセン! アンデルセェェェン!!」


アンデルセン「……我等は一切の矛盾なく、お前の夢を打ち砕く……」






アンデルセン「……『我等は』……な。いつまでそんな所にいるんだ? マクスウェル」





    パシッ


マクスウェル「な……辺り一面が灰色に……それにお前は……!?」

ほむら「………………………」

マクスウェル「亡者共が襲ってこない……いったいどうなっている……?」

ほむら「私が時を止めたのよ」

マクスウェル「デタラメな、ハインケルや由美江からはそんな事が出来るなんて……」

ほむら「話していなかっただけ。それより手を放さないで、さもないとあなたの時も止まるわ」

マクスウェル「…………誰の差し金だ、裏切り者」

ほむら「そこで佇んでる神父様よ」

マクスウェル「!? アンデルセンの…………?」






ほむら「アーカードが開放したすぐ後ぐらいにこっちに来ていきなり『ついてこい』ってここまで連れて来られて」

マクスウェル「………………………」

ほむら「撃ち落とされるあなたを指さして『あいつに負い目を感じるのならば助けに行け』なんて言って」

マクスウェル「…………そうか、そうなのか……………」

ほむら「あの人も素直じゃないわよね。私なんかの手を借りなくても助けれたのに」

マクスウェル「……それはあの人の信念が許さないのさ、たとえ教え子を見殺しにしてでも守りたい信念が……」

ほむら「……そう……さあ立って、時を止めていられる時間には限りがあるの、だから」






マクスウェル「そしてこれは…………俺の信念だ」



    バッ!



ほむら「ッ!? そんな……言ったでしょう!? 今手を振りほどいたら……!」


亡者「    」  ザザザザザザザザ!


マクスウェル「俺は大司教だぞ? 異教徒の手を借りて生きながらえるよりも死を選ぶのは……当然だろう?」



マクスウェル「お前には感謝している! 気を落ち着かせる時間をくれたお前にはな!!」

ほむら「……意地の為に命を投げ捨てるなんて…………異常よ、そんなの」

マクスウェル「この機関はな、異常である事が正常な、ある意味イカレた機関なのさ」


    ギチギチギチギチ!


マクスウェル「ぐ……嫌ならお前が変えてみるといい! 歴史ある機関の制度を変えられる自信があるならな!!」

ほむら「………………………ッ!」

マクスウェル「ハインケルも由美江もお前の話ばかりしていたよ……くれぐれもあいつらと衝突してくれるなよ!?」

ほむら「………………………」  コクッ

マクスウェル「一人ぼっちで生まれた俺だったが、どうやら死ぬ時は一人ぼっちじゃないらしい!」

ほむら「…………それって…………!」

マクスウェル「……もういい、お前は退け。ここにいては巻き込まれるぞ? 行け」  

ほむら「……………ッ」  バッ!

マクスウェル「……さて……」  クルッ






アンデルセン「………………………」

マクスウェル「御然らばです先生! 俺は偉くなれたでしょう? なにせ大司教ですから!」

アンデルセン「…………馬鹿野郎…………」

マクスウェル「皆を見返せましたよね!? ここで終わりかと思うと少し寂しいですがこれも運命でしょう!」

アンデルセン「…………そうだな……その通りだ…………」

マクスウェル「それでは一足先に逝く私を許して下さい!」

アンデルセン「……ああ……」



    ザザザザザザザザザ!   ズアッ!   ドスドスドスドス!!



マクスウェル「おぐ…………が……聖霊の子と御名において…………AMEN」

アンデルセン「……AMEN……」





ほむら「……本当にこれで良かったの?」

アンデルセン「ああ、充分だ……」  ザッザッザ




マクスウェル「」




アンデルセン「……全身串刺しにされてるくせに、なんてツラしてやがる……」

ほむら「……やっぱり私が無理にでも連れ出しておくべきだったのかしら……」

アンデルセン「こいつは自らの意思で救いの手を払いのけた。そんな奴を助けても何の意味も無い」

ほむら「………………………」

アンデルセン「屍を引っ張って来る様なものだ。選んだ死は尊重すべきだと俺は思う」

ほむら「…………それは違うわ、絶対に違う! 死んだらそれで終わりじゃない!」

アンデルセン「なら何故、それをあいつの前で言わなかった?」

ほむら「そ、それは…………」

アンデルセン「……まぁ、その様な考えをあいつに教えた俺にも責任はあるのだろうがな」

ほむら「………………………」




マクスウェル「」



アンデルセン「馬鹿だよお前…………大馬鹿野郎」



小休止。妄想にセリフを当てた結果……どうしてこうなった。

マクスウェルは最初から死ぬ予定でした。理由は……何でだろう、書いた後になってもわからないです。

それでは、またね伯爵。


おはよう伯爵。 
中の人のカッコよさ的に、落ち着けばきっと出来る子になる……と思ってこうしました。

何はともあれ続けますよ。



アンデルセン「あいつは……妾の子だったんだ。そして両親からも必要とされず、あの孤児院に来た」

ほむら「だから『一人ぼっちで生まれて』なんて言っていたのね」

アンデルセン「その時歳は幾つだったか……まだ小さいながらもあいつはそれを自覚してしまっていた」

ほむら「…………………………………」

アンデルセン「『偉くなって誰も彼も見返してやる』ともほざいていたよ、あの馬鹿は」

ほむら「その果てが大司教……でもあの人はそれで満足だったのかしら」

アンデルセン「さぁな……今となっては分からない、分かる気も無い」

ほむら「…………生きてさえいれば、きっと違う道もあった筈なのに…………」

アンデルセン「いいや、駄目なのさ……それでなければ駄目なんだよ、俺達はな」




  スタスタスタ…  ガチッ



アンデルセン「アンデルセンより全武装神父隊に告ぐ。第九次十字軍遠征・熱狂的再征服は完全に壊滅した」

アンデルセン「朝が来る……夢は最早醒めた。ヴァチカンへ帰還せよ」

アンデルセン「繰り返す、熱狂的再征服は完全に壊滅した。ヴァチカンに帰還せよ」




ハインケル『……アンデルセン神父……』  ザザッ

アンデルセン「ハインケルか……残念だがマクスウェルは……」

ハインケル『聞こえてましたよ。スピーカー越しに[感謝している]の辺りから、全員……』

アンデルセン「そうか……クク……あの馬鹿、今頃辺獄で顔を赤くしているかもな」

ハインケル「ふふ……アンデルセン神父、一つ聞いても良いでしょうか?」

アンデルセン「何だ」

ハインケル「…………私達は、私達第十三課は……変われるのでしょうか……」

アンデルセン「お前等は今まで通りヴァチカンを守れ、法皇を守れ、未来永劫カトリックを守れ」

ハインケル「………………………」

アンデルセン「……それ以外にどうしようが俺は知らん。好きにすればいい……」

ハインケル「! し、神父様、それって…………ッ!」

アンデルセン「ふん、俺の指示を仰ぐようではまだまだ先が思いやられるがな……だがその前に……」






アンデルセン「俺はあいつを倒す……アーカードを倒す。倒さなければならんのだ」



ハインケル『アンデルセン神父!? あんな男と闘ってどうなるというのです!?』

アンデルセン「勘違いするな、これは俺の戦いだ。お前らまで来る必要はない」

ハインケル『そんな…………!』

アンデルセン「それになハインケル……奴を倒せるのは今しかないんだ」




アンデルセン「奴の拘束制御全開放は奴の持つ全ての命を開放して全てを攻撃に叩きこむ術式だ」

アンデルセン「城から全ての兵士を出撃させた総掛り……つまり城の中に立つのは領主である奴ただ一人」

アンデルセン「今やただ一人の吸血鬼……ただ一人のドラキュラだ」



ほむら「………………………」



アンデルセン「恐らくあの狂った大隊指揮官はこれが、これのみが目的だったのだ」

アンデルセン「アーカードただ一人を打倒するためだけの生贄だったのさ」

アンデルセン「千人の武装SSも、三千人の十字軍も、百万人の英国人も、敵も味方も、そして……」





アンデルセン「きっと俺が征く事も…………御然らばだ諸君、いずれ辺獄で逢おう」


    ガチャッ




アンデルセン「…………………」  スッ

ほむら「アンデルセン……あなたは……」

アンデルセン「……もしあいつらが変わろうとするならば、きっとお前の手助けが必要だろう」

ほむら「買いかぶり過ぎよ……私は……私なんかは……」

アンデルセン「そう自分を卑下するな。すぐにとは言わない、だが出来ればあいつ等の意思を尊重したい」

ほむら「……………………………」

アンデルセン「これから機関を支えるトップが手を取りあえばあるいは…………な」

ほむら「アンデルセン、あなたまさか……ッ!」






アンデルセン「最近の女の夜道は物騒だろう……送ってやる、いつかの日のようにな」  バラバラバラバラ

ほむら「そんな…………あなたまで…………」

アンデルセン「今度は、気絶してくれるなよ?」  ニッ






     バラバラバラバラバラ   バサバサバサバサバサ…!



――――――――――――――――――――

夥しい数の白と黒が紅く染まり、朱を流している

只の一人も例外なく、高々と串刺しにされて



この地獄の様な中に跪く男が一人いた

顔以外は甲冑に身を包ませ、中世の騎士さながらに、威厳を以って跪く男が




彼が頭を垂れるのは、唯一認めた主のみ

左手に剣を携え堂々と立つ女ただ一人


―――――――――――――――――――




インテグラ「おかえり、伯爵」

アーカード(旦那)「ただいま、伯爵」




セラス「あ、あのう……おかえりなさい、マスター」

アーカード「…………」  ジッ

セラス「マスター……ヒゲだったんですね」

アーカード「…………」  ズゥ…

セラス「! …………?」 チラッ




アーカード「ああ、ただいま……セラス、我が眷属よ」  ワシワシ

セラス「……! マスターが……初めて名前でよんでくれた……ッ!」  ニコッ





アーカード「……婦警、あいつはどうした?」

セラス「でも直ぐに戻っちゃった……ああ、ほむらちゃんならさっき……」




    ヒュオッ!



アンデルセン「シィィィィィィイイイイイイイイイ!!」  ゴオッ!

アーカード「」


   ギィン!!


アーカード「見事だ……我が宿敵!」

アンデルセン「[我]は神の代理人、神罰の地上代行者!」

アーカード「[我等]ではないのだな、宿敵よ!」

アンデルセン「[我]が使命は、我が神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅する事……AMEN!」





ほむら「…………」  シュタッ

インテグラ「おかえり侍女。話は聞こえていた……随分途方もない願いを託されたものだな」

ほむら「……そうですね……でも、そこまで難しい事ではないと思います」

インテグラ「ふ、言うようになったな。現にああして殺しあっているのにか?」

ほむら「あれは……あれは、彼等の戦いです」

セラス「マスターとあの神父の?」

ほむら「そう、あの二人の……」

インテグラ「…………成程な」



アンデルセン「おおおおおおおおおおおおおお!!」

  ギュッ!  ヒュバババババ!!

アーカード「ふっ!」

  ズオッ!   ドンドンドン!

アンデルセン「ぬ!?」

  ズダダダダダダダダ!

アンデルセン「撃ち落とされた……だと?」





アーカード「全長39㎝、重量16kg、13㎜炸裂鉄鋼弾……『ジャッカル』……パーフェクトだ、ウォルター」

アンデルセン「……なんだ、もう剣は飽きたかのか?」

アーカード「ククク……」   ドンドンドン!

アンデルセン「チッ……うおおおおおおおおお!」  ザン! ザン! ザン!



  死/人「」  死/人「」  死/人「」  死/人「」


アンデルセン「な……ッ!」

アーカード「フハハハハ!」  タンッ



                吸血鬼

死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人
死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人死人


                  神父



     ギギギギギギギギギ!   ヒュボッ!



アンデルセン「ぐ……ぬあああああああああああああ!!」


        ドシュ!  ズバババ!




アーカード「どうする、どうするんだ? 化け物はここにいるぞ、アンデルセン!」

アーカード「倒すんだろう? 勝機はいくらだ?」

アーカード「千に一つか? 万に一つか? 億か、兆か、それとも京か?」




アンデルセン「それがたとえ那由他の彼方でも俺には充分過ぎる!!」  グググ…




アーカード「だが調子はどうだ? 満身創痍じゃないか……腕が千切れてるぞ?」

アンデルセン「それがどうした……まだ腕が千切れただけじゃねえか」




アンデルセン「能書き垂れてねえでかかって来い。早く(ハリー)……早く(ハリー)!」




アーカード「……素敵だ……やはり人間は、素晴らしい……!」





   ――― ミレニアム・飛行船内 ―――


少佐「ロンドンは滅び、『十字軍』は滅び、『最後の大隊』も滅びつつある……」  モグモグ

   「上陸部隊との連絡が取れません! 全滅だと……!?」

少佐「そしてアーカードはここにいる、私はここにいる。全ては順調、全くもって順調だ」  モグモグ
  
   「降下部隊も壊滅! 一体何が起きているんだ! 下では何が……少佐殿、何か指示はないのですか!?」

少佐「うるさいなぁ……静かにしろ、出し物の佳境ぐらい静かに鑑賞したまえよ」



少佐「たかが自分達の部隊が壊滅するぐらいで、初めての処女の様に泣きだすなんて……艦長!」

艦長「はッ」

少佐「全艦の残存全乗員に火器と弾薬を分配しろ。立てない者には手榴弾を配れ」

艦長「しかし……しかし全員分の銃も弾薬ももはやありません!」

少佐「じゃあ鉄パイプでも資材でも何でもいい、兵隊は武装して集結だ」




少佐「あれが終わったらみんな一緒に突撃しよう。楽しいぞ、すごく」



艦長「……もううんざりだ……もううんざりだ! 我々は武装SSではない……ドイツ海軍だ!」

艦長「英国軍対する意地で我々はあなたについてきた……だがもううんざりだ!」

艦長「これはもう戦いじゃない……部下をこれ以上殺される訳にはいかない!」



少佐「ここまで来てまだ闘争の本質が分かってないのか……はは、なんとも物分かりの悪い奴だ」

少佐「だがまあいい……抗命は戦の華だ」

少佐「ならば上司として、私が君を処断しよう……博士」


博士「はい」  ポチッ


   カパッ ウィィィィン  ガチャ ガチャ スッ…


少佐「…………」  パン! パン! パン! パン! パン!

艦長「…………ぐぅ……ッ!」  ビスッ!



少佐「おお、一発だが当たったぞドク」

博士「准尉で練習した成果ですな……でもまだ下手ですよね。どうやって親衛隊入ったんですかあなた……」

少佐「………………まあいいじゃないか」



    ザッザッザッザッザ   ビシッ!


少尉「少佐殿、準備完了いたしました」

少佐「うん、射殺しろ。敗北主義者だ」


   ガガガガガガガガガガガガガ!


少佐「物事にはハレもケもある。何者かを打ち倒しに来た者は何者かに打ち倒されなければならぬ」

少佐「それに…………作戦は今のところ計画通りじゃあないか。多少の誤差はあってもな」

少佐「この戦争は、この私の小さな手の平から出た事など一度たりとも無いのだぞ」



マクスウェルを救えなかったほむほむ。
しかし納得出来ていないのはほむほむだけみたい。
選択した死は尊重すべき……その一言が彼女の小さな胸に残りました。
HELLSINGと第十三課が手を取りあう未来……マクスウェルの呟いた願いは叶うのか?
そしてついに始まった宿命の対決、アーカードVSアンデルセン!
主人公はどっち? 今のところアンデルセンっぽい? いいえ、旦那が主人公(ラスボス)だよ!

果たして願いを託されたほむほむの運命は如何に!?


  続く!!


お疲れ様でした。  舞い上がっちゃってますね、あたし!
舞い上がり過ぎて致命的なミスをしてしまいましたね……そう、>>649です。

あそこの旦那のセリフは……好きな言葉をいれて楽しんでね! 本当にごめんなさい!

それでは、またね伯爵。

ほむほむ親善大使
イスカリオテっつーかそれをまとめてるとこが石頭な気がするわ…

またねぇ伯爵

乙!

小さなって……

>>657-658 マクべって歳いくつなんでしょうね……

>>659 いやほら、隣にセラスがいるし、まだ14なんだし、需要もありますってほむらさん!
     ……だからピボット向けないで! 撃たないでぇぇぇ……!

続けますね、頑張るよ伯爵。


ほむほむ「前回のあらすじ」


ほむほむ「ヘルシング邸では大した活躍も出来ずに死にかけてたなんて……不甲斐ないわね、私」 ホム

ほむほむ「そんな私を救ってくれたのは、運んでくれたセラスさん……そして、アンデルセン神父」 ホム

ほむほむ「あの時は意識が朦朧としていて……頭がはっきりしだした時には街が大変な事になってたの」 ホム…
 
ほむほむ「……アーカードの本気『拘束制御術式零号・開放』……死者が流れ征く様は一生忘れられそうにないわ」 ホム…

ほむほむ「飲み込まれる最後の大隊……十字軍に至っては指揮者のマクスウェルまで亡くなってしまったの」 ホム

ほむほむ「救えた命のはずなのに救えなかった……死ぬ事に満足するなんていいわけないのに……」 ホムッ

ほむほむ「そして始まったアンデルセンとアーカードの直接対決……横槍なんて無粋なのは分かってる、けど……!」 ホム

ほむほむ「………………………………」

ほむほむ「なんだろう……物凄く大切な事を見落としている気がする……」 ホム?




アンデルセン「前へ!」  ズバシュ!

アンデルセン「前へ!」  ズアッ!

アンデルセン「前へ前へ前へ前へ!」  ザシュザシュザシュザシュッ!

アンデルセン「前へ! 前へぇぇええ!!」  ズパン! ダッ ドシュゥッ!


アーカード「来い……さあ来いよアレクサンドアンデルセン!」

アーカード「敵が幾千ありとても突き破れ、突き崩せ! 戦列を散らせ命を散らせ、私の眼前に立ってみせろ!」

アーカード「[あの男の様に]、あの年老いたただの人間の[あの男の様に]! 見事私の心の臓腑に突き立ててみせろ!」



ほむら「あの男って誰のことなの?」

セラス「私にもわかりません……局長は知ってますか?」

インテグラ「……今から約百年前、あいつはロンドンに攻め込んだのさ。ある一人の女を求めてな」

ほむら「百年……姿が変わって無いって女王にも言われてたけど、そんなに長生きだったなんて……」

セラス「実際はもっとじゃありませんでしたっけ?」

インテグラ「もっともっとだ。この闘いが終わったら直接本人に訊いてみるといい」

ほむら「…………それで、どうなったのですか?」

セラス「もしかしてマスター負けちゃったんじゃ……」

インテグラ「その通りだ。奴は全身全霊を以って挑んだが、たった四人の男に敗れたんだ」

セラス「その中に局長のご先祖さまがいたんですね?」

インテグラ「そうじゃなかったらこの家に仕えていないだろう?」

ほむら「……ならどうしてアーカードはその時の様な敗北を望んでいるのですか?」





インテグラ「それは自分が化け物だから……と、いつだったか言っていたよ」



アンデルセン「おおおおおおおおおおおお!!」  ダッ!

巨漢「……」  ズオッ

アンデルセン「邪魔をォォォするなあああああ!!」  ブン!

巨漢「!」  ガシッ!

アンデルセン「ぐ……ぬ……さっさと斬られr……!」



死霊騎士s「……」  ドドドドドドドド!


アンデルセン「く……このままでは……ッ!」



   ガン! ガン! ガン! ガン! ガン!



死●●士「」  バタバタバタ



アンデルセン「……貴様ら……何で来た!?」







ハインケル・由美江「「何って……加勢に決まってるじゃないですか」」  スタッ!


アンデルセン「この……この馬鹿野郎! この大馬鹿野郎共めがぁぁ!!」



アンデルセン「俺はちゃんと言った筈だぞ、ヴァチカンに帰り未来永劫カトリックを守れと!」

ハインケル「ですがあのままヴァチカンに帰ったら私達は私達でなくなってしまう!」

武装神父s「イスカリオテの第十三課でなくなって、ただの糞尿と血のつまった肉の袋になってしまう!」

由美江「『[そうあれかし]と叫んで斬れば、世界はするりと片付き申す』……そう教えてくれたのはあなたじゃないですか!」




ハインケル・由美江「「さあこれより狂信者の手管をご覧にいれましょう!」」




アンデルセン「馬鹿野郎共が! どいつもこいつも死ぬことばっかり考えやがって!」

アンデルセン「そんなんじゃ地獄が満杯になって! かわりに教皇庁はガラガラになって!」

アンデルセン「……いいだろうついて来い。これより地獄へ驀地に突撃する! いつものようについて来い!!」







狂信者達「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」  ズダダダダダダダダ!



   ――― 飛行船内 ―――


少佐「素晴らしいな、彼らを見たまえ、あの光景を見たまえ」

少佐「さくりさくりと死んでいく……だが涙一粒、舌打ち一つ、誰一人としてこぼさない」

少佐「なぜなら彼等の心にあるモノは歓喜だからだ。一つの歓喜を共通意思として、無数の命が一つの命の様に」

少佐「うごめき、のたうち、血を流しながら血を求め、増殖と総滅を繰り返しながら……無限に戦い続ける」



少佐「その歓喜が『神』に対する信仰であれ、『国家社会主義』による戦争であれ……」

少佐「『アーカード』という存在への一体であれ、我々はようやく[同じもの]だ。夢の様じゃないか」




少佐「……黒い兄弟たち……」


――――――――――――
―――――――――
―――――――
―――――
――――
―――
――

-


アンデルセン「…………………………」  ザッ

アーカード「あの囲いを突き破り、私の眼前に立ったか……」

アンデルセン「…………………………」

アーカード「流石だ、さすがはイスカリオテ、さすがはアレクサンドアンデルセン……」

アンデルセン「…………………………」

アーカード「さあ次は何を魅せてくれるんだ? この化け物に何を魅せてくれるんだ!?」




インテグラ「とうとう始まるのか……あいつと奴の一騎打ちが」

ほむら「………………………」  ホムッ…

セラス「……? どうしたのほむらちゃん」

ほむら「……おかしい……何だろう、何か違和感が……」

インテグラ「違和感だと?」



ほむら「随分すんなりとアーカードの元まで辿り着けたなと思って……」

セラス「第十三課の人達凄い一体感だったよね……だからじゃない?」

ほむら「そうじゃない……そうじゃないのよ。もっと大きな変化が……」

インテグラ「…………?」




ほむら「……[死の河]の総量が……減っている……?」


    チカッ チカッ チカッ


ほむら「…………? …………!」

セラス「な、何があったのほむらちゃん!?」


ほむら「どうして今まで忘れていたのかしら……こんな重要な事を……ッ!」  ギリッ!

ほむら「あの時アンデルセンと言葉を交わした後にまた気絶なんかするから……どうしてこのタイミングで……!」

ほむら「考えうる限り最悪のパターンよ……こんなことならすぐ壊しておくべきだったのに……!」



セラス「あ、あのっ! 話についていけないんだけど……何の話!?」

インテグラ「一体何が最悪なのか説明しろ、侍女!」



ほむら「アンデルセンが私を治した時に持っていた黒い石はどうしたの!?」

セラス「え!? えっと……確かアンデルセン神父がそのまま後ろにポーイって……」

ほむら「ポーイって……なんてことを……!」

インテグラ「……あの石に原因がありそうだな……あれは何だ?」



ほむら「グリーフシード、魔女の卵、 きっと穢れを吸いきって既に孵化寸前だったのよ……!」




ソウルジェム「」  チカッチカッチカッ



ほむら「そして……孵ってしまった! しかもこの反応だと……ここからそう遠くない距離で!」



  ズズズズズズズズ!


アーカード「……!?」

天使の人形「--oyedioinittok---ukayah---」  ズルッ

アーカード「!!」  ドン! ドン! ドン!



天使の人形「---oyettam---onukiinokod---」  ガシッ
天使の人形「---enattakahuoyk---」  ズルッ
天使の人形「---enaduos---」  ズズズッ!


アーカード「ぐ……うおおおおおお!?」  ズズズズズ!



アンデルセン「何だ!? 一体何が……!?」


   ドッ!  ドドッ!  ズドドドドッ!


アンデルセン「これは……茨!?」



吸血鬼「うわああああああ!」  ギリギリギリ!

十字軍「ここはどこだ……なんだここは!?」


アンデルセン「……なにがおきてやがる!? なんなんだここは!? お前は誰だ!?」






茨の魔女「ハハハ、アハハハハハハハ! アハハハハハハハハハハハ!!」  ズリュッ…  ズゾゾゾゾゾ!


小休止。 オリジナル魔女を登場させてみましたが……そういうの嫌いな人ごめんなさい!

それでは、またね伯爵。


ルーク「眠れなければオマケを書けばいいじゃない」(マリー・アントワネットのマネ)



   ――― ほむほむ☆スピナー内部 ―――


ピボット「はあ……暇だな~……ほむらちゃんが予備の専用弾を用意しないから次の出番はいつになるやらだよ~」

偽・無限刃「そう落ち込むな。いいじゃねぇか、まだ持ち主に愛されてるんだからよ」

銃剣「お前だって重宝されてたろ。俺なんか思い出としてとっとかれるだけで……もう……」

ピボット「そんなことないよ! きっとほむらちゃんが使ってくれる場面があるって」

銃剣「……本当か?」

偽・無限刃「ま、確証はねぇがな! シャハハハハハハ!」



   ピシッ!



ピボット「ん? 何の音?」

銃剣「ああ、あれじゃないか?」


グリーフシード「  」  ジワァァァ


偽・無限刃「おい、なんか出てくるぞ!?」







箱の魔女「…………」  ポンッ!





銃剣「……なんだあれは……」

偽・無限刃「わからん、だがあれは……」

ピボット「擬人化した訳でもなく動いてるってことは……生きてるよね、あの子」





箱の魔女「…………」  ヒュイーン



ピボット「……いっちゃったね……」

銃剣「いや、強制退場だったのかもしれん。ここには生き物はいないだろう?」

偽・無限刃「あの不思議物体を生物と認めていいものか……どうでもいいか……」

ピボット「ほむらちゃんに危険が及ばなければいいけど……」



    オマケレス・『重なる危機』 
               THE・END

説明不足ですいませんでした……。

天使の人形はエリー(従来)の使い魔で、旦那一人を連れ出したと思って下さい。
そして吸血鬼や十字軍にアンデルセン神父を結界に引き込んだのが茨さん(オリジナル)です。

要するに、この場には魔女が二人(?)いるってことです。結構ピンチですね。


では今度こそ、またね伯爵。

乙!  
オリ魔女の説明が欲しいな
魔女図鑑的なアレ


期間あいて申し訳無い。ただいま地元、ただいま我が家、ただいま伯爵。

>>676 足りない頭搾って書いてみました。満足して頂けたら幸いです。


茨の魔女。その性質は貪欲。

己自身を咲かせる為に他の全てを呑み込み続ける魔女。
彼女は奪う事に気をまわし過ぎて奪われていると気付けない。
故に茨。その体が薔薇になる日は、彼女が彼女である限り決してありはしない。



茨の魔女の手下。その役割は応報。
彼女に纏わりつき、彼女が搾取した力をじわじわと横取りしていく。
かつての彼女の友達。類は友を呼ぶ。



色々あって遅れましたが、夜には更新出来ると思います。


   ――― ??? ―――


アーカード「……なんだ、ここは……宙に、浮いている……?」  フワフワ


天使の人形「---obosa---obosa---」  グイグイ

天使の人形「---aroh---inoyssi---」  グイグイ


アーカード「放せ、人形」  グイッ



   ウニョーン



アーカード「!? 腕が……」

アーカード「ははっ、撃ち抜かれるでもなく千切られるでもなく引き延ばされるのは、初めてだ」

アーカード「だが両手両足封じた程度でいい気になってもらっては困r……?」




羽の生えた箱「    」  フワリ フワリ フワリ




アーカード「今度は何だ、お前が魔女か?」




羽の生えた箱「    」  ピタッ  ザザッ 




アーカード「……あれは……」





アーカード「誰だ……箱の中に映る男……あれは……誰だ……」


アーカード「……あれは……ああ、そうか……道理で見覚えがあるわけだ……」


アーカード「あれは…………[おれ]だ」


アーカード「[おれ]の、初めての……死、か……」



――――――――――――――――――――


神は助けを乞う者を助けたりしない、慈悲を乞う者を救ったりしない

それは祈りではなくただの陳情だ、ではどうすればいいか

そんなのは簡単な事だ、悩む必要などありはしない




戦え

皆戦え

神の為に戦え


戦いとは祈りそのものだ

呆れかえる程の祈り(戦い)の果てに

神は降りてくる、神の王国(イエルサレム)降りてくる




皆で祈れ(戦え)

裂けて砕けて割れて散る

祈りと祈りと祈りの果てに

みじめな私の元に、哀れな私達の元に

馬の群れの様に神は降りてくる、天上から降りてくる









かつてそう信じてやまない王がいた

戦う事で祈りを奉げ続けた王がいた

国の全てを引き連れて、国の全てを道連れに

祈り(戦い)続けた、狂った王がいた


―――――――――――――――――――



羽の生えた箱「  [--王様引きずられ中--]  」  ドウ? チャントミテル?



アーカード「皆死んだ……私の為に、私の信じたモノの為に……」

アーカード「私の楽園の為に、私の神の為に……」

アーカード「私の祈りの為に…………皆死んでしまった……」



羽の生えた箱「  [--王様もうすぐ首ちょんぱ--]  」  エ? トラウマッテココジャナイノ?



アーカード「私は……もう王ではない……神の従僕ですらない……いや、もはや人ではない……」

アーカード「敵を殺し味方を殺し、守るべき民も治めるべき国も、男も女も老人も赤子も……殺した」

アーカード「そして最後は自分さえも……いや、生ける化け物が死せる化け物に変わっただけ、なのか……」



羽の生えた箱「  [--流れ出る兵の血をぺろり--]  」  …モシカシテシッパイシチャッタ?



アーカード「…………クッ…………!」



羽の生えた箱「    」  ココ!? ナンデココガトラウマ!? ワケガワカラナイヨ




アーカード「……もういいだろう……己の過去を見て何になる?」


羽の生えた箱「  [--少年が犯されるシーン--]  」  ジャアコレモ? アレ? コウカナイ?


アーカード「それで心の傷を抉ったつもりか? 残念だが効果はないぞ? なぜなら私は化け物だからだ」


羽の生えた箱「  [--初めての棺桶就寝・緊張してうまく蓋が閉まらない--]  」  ウルサイ! バケモノデモトウフメンタルノクセニ!


アーカード「とは言え、こう手足が伸ばされ封じられてはな……さてどうするか……」




    ――――――!



アーカード「 ? 声がする……呼び声がする……なんだ、お前らか」






セラス「マスタ――――!!」  シュバッ!  シュババッ!

ほむら「アーカード! 無事なの!?」  ←抱えられほむほむ



アーカード「あー……捕まってしまって身動きが取れない、すまないが助けてくれ(棒読み)」

ほむら「その言い方のせいで緊張感が台無しよ。そもそもあなたがピンチになる事ってあるの?」

セラス「うわ!? マスターめっちゃ伸びてますよ!? 待ってて下さい直ぐ征きます!!」  ヒューン!




羽の生えた箱「  [--念願の太陽克服・夕日を背にガッツポーズ--]  」  …モウヤダ…オウチカエリタイ…サラニオクニヒキコモリタイ…



小休止。エリーは良い子。 
旦那にお茶目な一面があっても……需要無いよね……

それでは、またね伯爵。

ドラキュラ城にお客さんが来た時は召使がいないから
諸々の家事を自分でこっそりやってた御方だしね


マジですか伯爵。 >>697を知らず空想で書いてたので、ちょっと安心しました。

続けます、なるべく矛盾が無いように頑張ってますけど変な所があったら遠慮なく言って下さいね。



セラス「でやああああああああ!!」  シュガッ! シュガガッ!

天使の人形「---oyadiramna---」  ズバシュ!

天使の人形「---oyianettonannok---」  ズパン!



ほむら(イメージして……あの時の彼女を……足場を作って空を駆ける様を……)

ほむら「……いける!」  トッ…  ヒュバッ!


天使の人形「---ayznanazawonotihuagitetteros---」  ボッ!

天使の人形「---adirukap---adirukap---」   ザン!  ヒュボッ!



アーカード「……ふう、これでようやく手足の自由がきく……」  クイクイ

アーカード「さて引導を渡そうか。私は飛べないからこの位置から勘弁しておくれ」  ドン! ドン!



羽の生えた箱「  [--輸血パックを堂々と盗難・警備員は返り討ち--]  」  チクショウチクショウチクショウ!



アーカード「……もういい、いい加減己と向き合え」  ズドン!


羽の千切れた箱「  [--システムエラー……原因・自身のトラウマ--]  」  ギャアアアアアア!!


アーカード「ほう……たいした苦しみぶりだな……無理もないか」






アーカード「ランチェスター大聖堂の銀十字を鎔かして作った弾だ、コイツを喰らって平気な『化け物』はいない」



    ドンドンドンドンドン!!



飛び散った箱「  [--  --]  」  ウソツケ、ソレコスモガンジャン




    グニャァァァアアア



ほむら「結界が……はれていく……」



  ――― ロンドン市内 ―――


インテグラ「……む、帰って来たか……一応聞くが無事か? 従僕」

アーカード「ああ、何も問題は無い」

セラス「……ホントですか~マスター?」

アーカード「何が言いたいのだ婦警、お前達の助けがなければ私があの場でやられていたとでも?」

セラス「いや、そうじゃないんですけど……ねえほむらちゃん?」  チラッ

ほむら「私に振らないで」  プイッ

アーカード「……何が言いたい……! まさか……ッ」






セラス「夕日を背にガッツポーズって……どんだけ嬉しかったんですか、マスター」  ニヤー

アーカード「ぐ……吸血鬼にとって陽の光は大敵、それを超克したとなればあの喜びようもごく自然で……」  クッ

セラス「 チ ノ ナ ミ ダ ヲ ナ ガ シ テ ウ ズ ク マ ル ホ ド ニ ? 」  ニヤニヤ


    ゴスッ


セラス「うわーん! ほむらちゃーん、マスターがぶったーー!!」  タタタッ

ほむら「なんで煽るような事言ったのよ、もう……」  ヨシヨシ

インテグラ「今の話、もう少し詳しく話せるか?」  ニッコリ

アーカード「止めろインテグラ! そんな話を訊くな! ……そうだ、アンデルセンはどうしたのだ!?」  キョロキョロ

インテグラ「話を逸らそうとしても無駄だぞ下僕。婦警、後で詳しく教えなさい?」  ニコーッ

アーカード「そんな顔をするな! クソッ、アンデルセン! アンデルセーーーン!!」  ヌアアアアア!






ほむら(……ハコの魔女……彼女が崩壊させたのは彼の精神じゃない……威厳ね)  クスッ





   ――― ??? ―――


アンデルセン「チッ……このままではジリ貧だぞ、化け物め……」

茨の魔女「アハハハハ、キャハハハハハハ!」  ズズズズ

アンデルセン「辿り着けすらしないか……ええい邪魔だ! そこをどけ!」  ヒュバッ!

茨の使い魔「ウヒャアアアアアアアアアア!」  ザクッ!  シュゥゥゥ



武装神父「アンデルセン神父、あなたはいったい何と戦っているのですか!?」

アンデルセン「……お前には見えないのか? あの強大な化け物が、死者を喰らって肥大化したあの化け物が!」

武装神父「いえ、そんなものはどこにm……うわあああああああ!?」  ジュリュ!  ギチギチギチ  ボギャッ!

アンデルセン「くそ……ハインケル! 由美江! お前等は無事か!?」

ハインケル「なんとか……! ですがあんなの初めて見ますよ! なんなんですかアレ!?」  ドンドンドン!

アンデルセン「あれが魔女だ! 希望が潰えたあげくに絶望から産まれた、魔法少女のなれの果てだ!!」

由美江「そんな……! 想像以上のヤバさじゃないですか!」  ダダッ!  ヒュババッ!

アンデルセン「そうだな、並みの吸血鬼などコイツと比べたら何の脅威にも思えないだろうな!」  ズババッ!




由美江「ハインケル、あいつは今までずっとこんなのと戦って来たんだよね……」

ハインケル「ああ、そうだとも由美江、そして最期にはこんなのになっちまう運命も背負ってるんだよ……」

由美江「……そんな素振りは一度たりとも見せてなかったのに……やっぱり強いな、あいつ」

ハインケル「そうだな、だから入隊早々私達についてこれるわけか、今なら納得だよ」





アンデルセン「………………………………」



小休止。神父様は何を思う。

質問なのですが、今回みたいな唐突なキャラ崩壊ってどこまで許されますか?
コミックにもギャグがあるのでまだ許容範囲かと思うのですが……どうでしょう。
シリアスを書き続けられずにギャグに逃げる弱い>>1でごめんなさい。

それでは、またね伯爵。


一般人でも結界の中に入ったら魔女が見えるんじゃなかったっけ?


少佐「♪」  チャッチャチャッチャー チャッチャチャッチャー

シュレディンガー「♪」  アルーハレータヒーノコトー

大尉「♪」  マホウイジョウノユーカイガー



博士「指揮を……しておらr……って何踊ってるんですか少佐! そこの犬二匹も一緒になって指振るな!!」


ハルヒも大好きな>>1です。  でもダンスは踊れません……。


続けますが宜しいですか? 伯爵。



アンデルセン「あいつは言っていたな……『魔女と死ぬまで戦う事を宿命づけられる』と……」

アンデルセン「逃れられない宿命、か……いずれこうなると知った上でなおも止まれずに……」

アンデルセン「戦い続ける……魔法少女の宿命……なら俺の宿命とは……あいつを倒すこと」




アンデルセン「……ただ倒すこと……いや、本当にそれだけなのか?」


茨の使い魔「イヒャヒャヒャヒャ!!」  バッ!


アンデルセン「く……」  チャッ!





    ドン!  ドン!  ドン!  ドン!




茨の使い魔「アビャァァァァァ!!」  ボッ!



アンデルセン「ぬ!? 誰だ!」






アーカード「無事かァァァアンデルセェェェェェン!!」  ヒューン


アンデルセン「」


旦那がライバルのピンチに駆けつける主人公みたい感じにwwwwwwww

…あれ?



アーカード「良かった……見つかった……お前がいてくれて……本当に……ッ!」

アンデルセン「き、貴様……なんて顔してやがる! いったい何がお前をそこまでにしたんだ!?」

ほむら「その……結界の外でちょっと……ね」  シュタッ

アンデルセン「小娘……説明を頼む、頭が状況に追いつかない」

ほむら「彼、いぢめられたのよ……うちの女衆(と言っても二人だけど)に」

アンデルセン「いぢめられたって、あの化け物が!? あの戦局をも引っくり返した、あの化け物がか!!?」

アーカード「いや、私はいぢめられてなどいないぞ!? ほむら、余計な事を言うな!」

ほむら「こいつは無敵のくせにメンタルは豆腐だって局長に散々言われた挙句セラスさんにジト目で見られて」

アーカード「思い出させるな! そんな事は今はどうでもいいだろ!?」

ほむら「宿敵との決闘を邪魔する無粋者を鏖にするって口実でここに逃げて来たってわけよ」

アンデルセン「……アーカード……お前……」  ジトー

アーカード「ええい、お前等余所見をするな! 敵は待ってはくれないのd……?」






ハインケル「………………」  ジー

由美江「………………」  ジー

武装神父「………………」  アゼン

吸血鬼「………………」  ボーゼン

茨の使い魔「………………」  ワクテカ

茨の魔女「………………」  ソレデソレデ?



セラス「マスター……敵どころか皆が待ってましたよ?」




アーカード「……なあ婦警……白木の杭を持って来てくれないか……?」  ズーン

セラス「死んじゃ駄目ですよマスター……」

ほむら「本当に弱いわね、心が」

アーカード「………………」  ズズーン

アンデルセン「……あー……そう気を落とすな、宿敵」  ポンポン




茨の魔女「…………ア、アハハハハハ、アハハハハハッハハハハハハ!!」  ギュオッ!


セラス「ほらマスター、魔女も空気読んで戦闘再開してくれましたよ?」  クイクイ

ハインケル「なーんか無理してる感ありありだよなー」  チャキッ

由美江「もともとは魔法少女だったってのに説得力を持たせた瞬間だね」  スチャッ




アーカード「………………」  ユラァ…

アンデルセン「立ち直ったか? 化け物」

アーカード「ああ……済まない、迷惑をかけたな……」  ジャコッ!

アンデルセン「ふん、そんな事を気にするタマじゃなかっただろう? お前は」  シュキィィン!

アーカード「そうだな。そうだった……本当にどうかしていた……」



アーカード「共に征くぞ、宿敵……ついてこれるか?」

アンデルセン「ふはははは。さっきまで沈んでた奴のセリフとは思えんな!」

アーカード「さあ征くぞ茨の魔女よ! 豚の様な悲鳴をあげろ!!」  ダダッ!

アンデルセン「吸血鬼と狂信者で魔女狩りといこうか!  AMEN!!」  ダダッ!




ほむら「そこに魔法少女が加わってもいいかしら?」  スッ

アンデルセン「いいだろうついて来い! この際何だって構わん、魔女の敵は全てついて来い!」 バッ!

アーカード「まさかお前と共に闘う事になるとはな! まったく、奇妙なものだな!」  ヒュン!

ほむら「の割には嬉しそうね」  タタッ!

セラス「まあマスターだしねー」  ギュラギュラギュラ!

ハインケル「それ理由になってるのか?」  ドンドンドン!

由美江「いいんじゃない? ハインケルは楽しくないの?」  ズパッ!

ハインケル「んー……ちょっと楽しい、かも? もともと戦闘狂の信者だしね、そうでしょ由美江」



ハインケル「なにせHELLSINGと第十三課がこうして共闘してるんだ……愉しくない筈が無い!!」


小休止。何がやりたかったかというと……まんま共闘です。

本編では旦那と神父が背中合わせって無かったのでやってみようとしたのですが……

うーんどうしてこうなった。

それでは、またね伯爵。

宿敵と宿敵が背中合わせで戦うことになったときの、この胸の高鳴りよ!!

役者はそろった! 全てはジョーカー! さぁ、お前はなんだ!? >>1!!

ウォルター大ピンチじゃね?

HELLSINGと第十三課の共闘とか、たとえ相手がワルプルギスの夜だろうが負ける気がしない……

どうもです伯爵。いろいろやらかし過ぎたのでまずは返答を。

>>710 そうなんだ……またもや勉強不足で申し訳ありません。
     ここでは素質(名称)が無ければ見えないと解釈して下されば。哀れモブ。

>>718 旦那はラスボスで主人公だもの、何も問題は無い……よね?

>>723 ちなみに私はスペードの3が好きです。

>>724-726 ウォルターさんは今色々な意味でピンチです。無理して若作りなんてするから……。
      決着はサシでちゃんとやりたいっていう共通意思が旦那と神父にはあればなーっと。

>>727 相性の問題かと。ワルプルさんのほぼ絶対防御にはちょっと分が悪いかも?



続けますね。今回も独自解釈多めですが、どうぞよしなに。



アーカード「おおおおおおおおおおおおおおおお!!」  ドン! ドン!

アンデルセン「シィィィィィィイイイイイイイイ!!」  シャガッ! ヒュババッ!

セラス「やぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」  ギュラギュラギュラッ!




ほむら「局長には感謝しなきゃ……いくわよピボット」  ジャコン

ハインケル「お、新しい銃かい? 恰好いいねぇ!!」  スッ…

由美江「今度からは予備の弾は多めに持ってきなよ?」  チャキッ



由美江「それじゃあ久々にこのトリオで征きましょう」

ハインケル「私は構わないどころか大歓迎だけど……」

ほむら「……あなた達がいいのなら是非お願いするわ」

ハインケル「決まりだな。それじゃあ共に征こうか!」





ハインケル・由美江・ほむら「………AMEN!」  ダッ!



 ダダダダダダダダ!!  ダンダンダンダン!  ズバババババッ!



茨の魔女「ウビャアアアアアアアアアアアアア!!?」  ウゾゾゾゾゾゾゾ




シュレディンガー「…………これはひどい」



シュレディンガー「少佐が『私の小さな掌から計画が盛大に零れ落ちた』とか言ってたから来てみれば……」



セヤァァァァアアアアア!!   ウギャァァァァアアアア!!



シュレディンガー「なにこの壮大なリンチ……HELLSINGと第十三課が一緒に戦ってるし……」

シュレディンガー「とはいえ、それにどうにか渡り合ってる魔女も異常だよね」

シュレディンガー「本当はそんなに強くなかった筈だろうに……どんだけ呑んだのさ、『死の河』を」

シュレディンガー「絡め捕った相手の力を生命ごと奪うって、まさに吸血鬼みたいな特性だね」

シュレディンガー「じゃあ、そいつが本物の吸血鬼を喰らったらどうなるのかな?」



吸血鬼「……クソッ!」  ザザッ!



シュレディンガー「んー……やっぱりあの魔女ってのも元は少女だってのも納得だね」

シュレディンガー「化け物よりもよっぽどバケモノみたいなナリだけど、攻撃には殺気がある」

シュレディンガー「吸血鬼は気配や殺気を読むのが得意だから、見えなくてもどうにか避けれてるみたいだけど」

シュレディンガー「それじゃあ面白くないよね」  スッ



    ドスッ!



吸血鬼「な……准尉……いつのまに後ろに……どうして俺を……刺した……!?」





シュレディンガー「気ままな猫の悪戯さ。死ぬ前に面白いものが見たくってね、ちょっとあれに呑まれてくれない?」




茨の魔女「ググ……グギギ……」  ズリュッ  ズズズ


セラス「なんだか様子が……ヘンですよマスター」

アーカード「どうやらあの魔女は楽しみや切り札は最後までとっておくタイプだったらしい」

ほむら「もしかしたら生前もそうだったのかもしれないわね」

アンデルセン「一体何が起ころうというのだ?」



ほむら「……雑食な魔女が死肉を喰らって食当たりを起こす所?」

ハインケル「なにそのわかりにくい例え」

由美江「もちょっと簡単に、三行で」



ほむら「
      力を奪う魔女が
      吸血鬼の特性を
      ぱっくんちょ。
                」


セラス「まあ分かりやすい……ってそれすっごくマズくないですか!!?」

ほむら「正直大ピンチよ、そうなる前にケリをつけたかったのだけれど……」



茨の魔女「ギュギャギャギャギャギャギャギャ!!」  ズゾゾゾゾゾザザザザザ!!



アンデルセン「濃緑だった茨が……赤黒く……染まっていく……」

セラス「お揃いですね私達と。ね? マスター」

アーカード「別にあれが吸血鬼カラーな訳ではないのだが……」

ほむら「どうでも良いじゃないそんな事。それより来るわよ?」




赤黒茨の魔女「アギャハハハハハハハハッハハハハハハ!!」   ギュオッ!!



  ゾリュッ!


ハインケル「さっきよりずっと速い!」

由美江「チッ……このぉぉぉおおおお!!」  ズパン!



   クテッ……ウゾゾゾゾゾゾゾゾ


由美江「再生能力……思ったより厄介だな、このデカブツに付加されたら」

ハインケル「さっきより弾も当たらないし……こりゃあマジでヤバいかも……っ!?」


   ゾブッ!!  ズゾゾゾゾゾゾゾ!!


ハインケル「しまっ……!?」


    カチッ


ほむら「……………………」  シュタッ

ハインケル「ほむら……あ、ありがとう……」

由美江「ハインケルの双銃はちょっと相性が悪いみたいだね」

ほむら「………………………」

由美江「? どうしたほむら」




ほむら「力には対価がある……だからきっと弱点もあるハズ……何か……何かが……!!」

ほむら「そう……そうよ……簡単な話じゃない……捻りも何も無いじゃない……」

ほむら「残念ね、茨の魔女。せっかく強化されたのに……お別れみたいよ」



小休止、別に閃かなくてもやってればわかる事です。

今後はペースダウンすると思いますがあしからず。

それでは、またね伯爵。

お晩です伯爵。魔法旦那は確かに恐ろしそうですよね、でもすぐ魔女(?)しそうな気が……。
リアルワルプルさんが猛威を振るってます。我が家の危機?助けてほむほむ!

続けますね。


セラス「はぁ……はぁ……撃っても裂いてもキリがないですよ……」  ズバシュッ!

赤黒茨の魔女「ヒヒャハハハハハハハハハハハハハハ!!」  ギュラララララララララ!!

セラス「しまっ……ぐ、あああああああああああ!」  グオッ!  ギリギリギリ

アンデルセン「チッ、この程度でへばるな女吸血鬼!」  タタタ…ズパン!

セラス「ゼェ……あ、アリガトウゴザイマス、アンデルセン神父」  シュタッ


アーカード「情けないぞ婦警、アレぐらい助勢なしで乗り越えられるようでなければな」

セラス「で、でもマスター! あの茨人形胸貫いても頭っぽい所をもいでも駄目だったんですよー……」

アーカード「隙間だらけのアレを貫く? それは間を通しただけだろう」

セラス「あ、あはは……はぁ……何か急所みたいな所あればいいなーって思って」

アンデルセン「お前にも心の臓腑という核(コア)がある、そう言った意味では奴はお前等以上か」

アーカード「ふむ……このままでは削り合いが続くばかりか……」




ほむら「そんなことないわ」  スイッ

アンデルセン「小娘か。その口ぶりだと何か対策があるようだな」

ほむら「いいえ、対策なんて仰々しいものじゃないわ」

セラス「と、言いますと……?」

ほむら「魔女でありながら吸血鬼の特性を備えている、要するに属性が増えたと思えばいいのよ」

アーカード「絶望から誕生した魔女と死徒である吸血鬼……ッ! そうか、そういうことか」





ほむら「もう分かったわね、今の彼女はどの魔女よりも希望が嫌いで、どの吸血鬼よりも聖なるモノを避けるのよ」



ほむら「……アーカード、今接近戦で挑もうとしてなかった?」

アーカード「そんな事は……いや、嘘を吐いても仕方ないな」

セラス「突撃する気満々でしたよねマスター」

アンデルセン「俺は元からそれしかないから迷いようが無いが……」

ほむら「今回はその銃弾の方が有効だから、あなたは私と後方支援ね」

アーカード「……わざわざ後方にまわる必要は無いだろう? 零距離で撃ち抜いてみせよう」

ほむら「別にそれでも構わないけれど……そんなにアンデルセンと一緒がいいの?」

アンデルセン「……そう、なのか……?」

アーカード「お前と背中をあわせるのはこれが最初で最後だからな、どうせなら愉しみたいと……」

セラス「おお、珍しく素直なマスターですね」


  ゲシッ


ほむら「じゃあ二人ともお願いするわね。あの赤黒茨に銀弾と銃剣を浴びせましょう?」

アンデルセン「ふ……いいだろう! ついて来い化物!」  ダッ!

アーカード「言うではないか宿敵! お前こそ遅れるなよ!!」  ダッ!




セラス「あ、あの~……私は?」  ←旦那に蹴り飛ばされて尻餅

ほむら「ハルコンネン置いて来ちゃったんでしょう? 少し休んだらどう?」  ダダダダダダダ!

セラス「それってお役御免って事だよね……じゃあ一休み……」

赤黒茨の使い魔「アババババババババ」  ズオオオオオ

セラス「できませんよねー……一瞬でも期待した私が馬鹿でした……」


ハインケル「そりゃそうだろバーカ!」  ダンダンダン!

由美江「ここは戦場なんだぞバーカ!」  ババババッ!

セラス「馬鹿って言った方がバーカ!」  ギュラギュラギュラ!




ほむら「…………………………………」  ジャキッ  ズダダダダダ!



セラス「ほむらちゃんごめん! 反省するから斉射中の銃口をこっち向けないで!!」



アンデルセン「シィィィィィィイイイイイイ!!」  ヒュババババ!!


    ドスドスドスドスッ!!


赤黒茨の魔女「イ!? イギャァァァァアアアア!!」  ゾワゾワゾワ

アーカード「半端無い苦しみようだな……成程、それぞれの弱点の相乗効果か」  ダン!ダン!ダン!!

アンデルセン「斬より突、それも貫通より残留が有効とは……強いが変わった奴だったな」

赤黒茨の魔女「ギ、ギ、ギギ……」  ググッ

アーカード「だった、とは……ふふ、もう勝った気でいるのか、宿敵」

アンデルセン「別に構わないだろう? 勝敗などお前と俺が組んだ時点で決まっている」



アンデルセン「俺はお前以外に負けるつもりは毛頭無い、勿論お前にも負けんがな」  スチャッ

アーカード「そうか、ならこの共闘もそろそろ終わりにしよう……さよならだ、茨の魔女」  スチャッ



    ザシュッ! ズダダダダダダダダダ!!


赤黒茨の魔女「ギ……ア……」  ドサッ


ほむら「口上が長かったからトドメさしておいたわよ」  チャカッ


アーカード・アンデルセン「「あああああああああああああ!!」」


小休止、今回もぐだぐだでした。
何故かイヌカレ―空間では真面目が出来ない……なぜ……。

それでは、またね伯爵。



  ヒュオオオオオオオオ…


ハインケル「結界が薄れて……」

由美江「元のロンドンに戻っていく……」

セラス「あ、局長見っけ! おーいインテグラさまー!」  シュバッ

ほむら「……私も行くわ。またね、二人とも」

由美江「ん。またなーほむら!」

ハインケル「じゃあ……またな」

ほむら「……ええ……」  タタタ…




ハインケル「またな、か……でも実際どうなるんだろうな。あいつHELLSINGに居続けるんだろ?」

由美江「だねー…………案外なんとかなるんじゃない? いや、なんとかしてみようよ」

ハインケル「してみる? 私と由美江でか? いや悪い気はしないよ、しないけど……」

由美江「……うん、簡単じゃないのは分かってる。お偉いさんは頭固いのばっかだし」

ハインケル「なんにせよ、まずはこの事件が一段落しない事には何も始まらないけどさ」

由美江「てことはやっぱり神父様とあいつの決着もついちゃうのかな……」

ハインケル「そりゃそうだろう。たとえ機関同士が手を組むことになっても、あの二人は止まらないよ」

由美江「仕方ないかー……誰に言われるでもなく二人自身がそれを望んでるとあっちゃね……」




インテグラ「お帰り婦警、侍女。報告を」

セラス「ただいまです局長。いやー大変でしたよ……ね、ほむらちゃん」

ほむら「魔女に吸血鬼の不死性と力が加わって厄介だったけど、それほどの脅威ではありません」

インテグラ「ほう、なぜだ?」

ほむら「明確な弱点があるからです。私は先の闘いで魔女にも法儀礼済みの装備が有効である事を確認致しました」

セラス「箱みたいな奴の時だね」

インテグラ「成程、相乗効果という訳か」

ほむら「はい。銃剣銃弾を問わず祝福儀礼済みの攻撃を受けた時の苦しみようは吸血鬼の比ではありませんでした」

インテグラ「ふむ……それならば次に現れた時にも対応できるだろう。使い魔とやらにもその特性は現れていたか?」

セラス「そうですねー……魔女と同じで紅く変化してたので多分そうだと思います」

インテグラ「そうか……すぐさま殲滅、とはいかないか」

ほむら「魔女を倒した後塵々に逃げていきましたが……どうしますか?」

インテグラ「いや、今はいい。そんなものは後回しだ、何せ我々の敵はまだ健在なのだからな」




    飛行船




ほむら「……そう、ですね……」



インテグラ「ところであいつはどうした? 姿が見えないが……」

セラス「マスターですか? マスターならほら、あそこですよ」

インテグラ「?」  ヒョイ




アーカード「………………」

アンデルセン「……………」




ほむら「二人そろってそっぽを向いて立ち尽くしてます」

インテグラ「なにやっているんだか……」

セラス「さっき魔女のトドメを刺すのをほむらちゃんに先越されちゃって……それでかな?」

ほむら「二人がそんなうじうじしたタチな訳無いでしょう!? たぶん……」

インテグラ「いいや、それだけではないようだ。なにせあの方向は……」

ほむら「……夜明け……」

セラス「もうすぐ陽が昇りますね……今の私なら大丈夫、ですよね」




      ゾワッッ!!



ほむら「!? 何なの、今の悪寒は!?」

セラス「見て! マスターとアンデルセン神父が!」

インテグラ「向き合っている……そうか、いよいよか……」


―――――――――――――――――――

主と共に紅く染まった結界が

朽ちた茨と共に崩れ去っていった


茨の手下達は散々にこの場を後にするが

誰一人その敗走に目をくれる者はいない


空間だけでなく戦場に漂う空気までもが

たった二人の発する殺気と狂気によって

周囲の人間だけでなく化け物に至るまで

ただの一言をも発する事すら許されない

異様な緊張感に包まれた物へと変容した



両者は既に一触即発



延々と先延ばしにされた

宿命とも呼べる直接対決が

今まさに始まろうとしていた


――――――――――――――――――


セラス(あれだけ弛緩しきっていた空気が……)

由美江(一瞬で払拭された……それにしても)

ほむら(さっきまで共闘してた者と殺し合うというのに)

ハインケル(あの嬉々とした表情ときたら……あいつだけでなく神父様まで)

インテグラ(ロンドンの危機もナチの軍勢も、今の二人の眼中にはないのだろう)





アーカード「とんだ邪魔が入った。だがそのお陰で貴重な体験も出来た」

アンデルセン「その通りだな。化け物と化物退治をするなどもう二度とないだろう」

アーカード「さあ……どうだか」

アンデルセン「少なくとも俺は、という意味だ」

アーカード「…………………」

アンデルセン「………………」

アーカード「……夜が明ける……お前と私との闘争も、そろそろ終わりにしよう」

アンデルセン「ああ、そうだな」


  ズズッ


アーカード「それがお前の……切り札か」


久々の更新でした。またね伯爵。





アンデルセン「俺は只の銃剣でいい、神罰という名の銃剣でいい」

アンデルセン「生まれながらに嵐なら良かった、脅威なら良かった、一つの炸薬ならば良かった……」

アンデルセン「心なく涙も無い唯の恐ろしい暴風なら……俺はそれで良かったのだ」


   ベキベキッ  バキッ!


ほむら「あれは……釘?」

インテグラ「そう。聖骸布、聖杯、千人長の槍……ローマから尽く紛失した聖遺物の最後の一つ、それがあれだ」

セラス「聖遺物……釘……まさかあれが、エレナの聖釘!?」

インテグラ「通称『奇跡の残り香』……そうか、あれがアンデルセンの切り札……なの、か……」

ほむら「どうかしたのですか?」



インテグラ「本当に使うのか、あの釘を。勝つ為に理性を捨てるか、捨ててしまうのか」

ほむら「……ッ!」




アンデルセン「………………」  グッ

アーカード「……お前まで化物になる気か? 神の化け物に!? やめろアンデルセン! 私の様な化物にはなるな!」

アンデルセン「………………」  ピタッ



アーカード「同じだ、まるで同じ糞たれだ……神を肯定した化物と、神を否定した化物と……!」  ギリッ

アーカード「そんな奇跡の残骸を使って、お前も奇跡の残骸になるつもりか!?」

アーカード「私(化物)とお前(人間)の闘争を! 俺達の闘争を! 彼岸の彼方へ追いやるつもりか!!」




アンデルセン「……俺達の……闘争……」

アーカード「……やめろ人間……化物にはなるな、私の様な……」




アンデルセン「………………」

アンデルセン「 [これ]を突き刺すことでそうなるなら……そう、なれるのなら 」  スッ

アンデルセン「……俺は……俺は……!」  ググッ






ほむら「…………止めてッ!」





セラス「ほむら、ちゃん……?」

インテグラ「……………………」  ジッ


アーカード「ほむら……一体どういうつもりだ、闘争に口を挟むなどお前らしくもない」

アンデルセン「…………小娘…………」





ほむら(咄嗟に言葉が出てしまった……どうして……自分にも分らない……)

ほむら(相手は敵、それもこれから死に逝く人だというのに)

ほむら(…………でも…………)

ほむら(たとえ今から死ぬかもしれないと知っているからって[自分]を捨て去っても良いなんて考えは間違ってる)

ほむら(……それになにより……)




ほむら(私の事を化物でないといってくれた人に、化け物になんてなって欲しくない!)



アンデルセン「……止めないのだな……時を」

ほむら「私はただ貴方に止めてほしいだけだから」

アンデルセン「…………?」

ほむら「化物になる気でいる人間から無理にその釘を取り上げたって、屍を引っ張ってくる様なものだもの」

アンデルセン「…………!」



ほむら「あなたは、あなただけは化物になって欲しくない。そう思うだけ、決めるのは貴方よ」



アンデルセン「…………ふ…………」  グオッ!



アンデルセン「……これを突き刺す事で神の化け物になれるなら、そうしよう……」











アンデルセン「そう、思っていたのにな……」  ブン!

ほむら「!」  パシッ!





アンデルセン「そいつはくれてやる。もう知っているだろうがそいつは人を化物に、化け物を灰にする代物だ」

アンデルセン「聖遺物だの何だのと持て囃されてはいるが、もう俺には、俺達には必要の無い物だ」



アンデルセン「俺は……化け物を倒す。神の意志ではなく、あくまで俺の意思で……ッ!」

アンデルセン「たとえ僅かであった勝率がさらに遠のく事になろうとも、だ!」  ヒュガッ!


アンデルセン「俺も強欲になったものだ! 勝ち方を選べる様な敵でもないというのに!」

アンデルセン「俺も我儘になったものだ! 自分がもう既に満身創痍であるというのに!」

アンデルセン「だがそれがどうした! もうそうでないと前に進めなくなってしまったのだ!!」  ジャキィィン!


アンデルセン「……そう決めたのなら、決めてしまったのならそうしよう。……そ う あ れ か し」    




アーカード「く……ははは、アーッハッハッハッハッハ!!」

アーカード「お前がそんな強情な奴だとは思わなかったぞアンデルセン! 全くなんて奴だ!」

アーカード「だがそれでいい! 何も恥じる事はない! いや! そうでなくてはならないのだ!」




アーカード「敵よ! 殺してみせろ!! この心臓に銃剣を突き立ててみせろ!!」

アーカード「この私の夢の狭間を終わらせて見せろ!! 愛しき御敵よ!!」  ジャキッ!


アンデルセン「 語 る に 及 ば ず ! 」




アーカード・アンデルセン「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」  ダッ!



    ガギィィィィィンッ!!




然らば御免。

またね伯爵。


――――――――――――――――――


  胸を撃ち抜き

  腕を斬り落とし


  腹を貫かれ

  足に穴を空けられ



  互いに防御することはなく

  ただより多く敵を滅ぼさんとする



  それでも双方の攻勢は衰える事を知らず

  剣戟と銃撃は尚も加速していく


――――――――――――――――――


アンデルセン「シィィィィイイイイイイ!!」  ヒュガッ!  ババババババ!!

アーカード「おおおおおおおおおおおお!!」  ドン! ドン! ドン!!  ヒュオッ!



アンデルセン「  爆  導  鎖  ッ !!」


  ギュラギュラギュラギュラッ!!


アーカード「グ!?」  ドスドスドス!

アンデルセン「塵に還れ!!」  ヒュボッ!


  ボボボボボボボボボボン!!


アーカード「クハ……ハハハハハハ! いいぞ、もっとだ!!」  グニャァア

アンデルセン「く……煙で……後ろか!?」  バッ!



アーカード「拘束制御術式第三号二号一号……開放!!」  ググッ

アンデルセン「銃を捨てたか! 面白い!!」  ダッ!



アーカード「砕けろッ!」  ブンッ!


  ゴシャァア!!


アンデルセン「ぬぐ……まだだ、まだ倒れん!!」  グオッ!

  グシャァア!


アーカード「ガハッ……吸血鬼相手に殴り返すか……正気か!?」

アンデルセン「何を今更! この身に滾るは狂気と歓喜の二つのみよ!!」

アーカード「弾丸と銃剣の飛ばしあいで物足りんと思っていたのは私だけではなかったようだな!!」




 ゴッ!  グシャァア!  メギャッ!  ボグッ!!



アンデルセン「がは……アーカードォォォオオオオ!!」

アーカード「もう我慢出来ないってか、アンデルセェェエエン!!」





アーカード「アンデルセン、俺はお前のあり方が羨ましい!」

アーカード「自らの意思を持って化物の前に立ち、闘争の刃を俺に向けたのだ!!」

アーカード「その気概、その気迫! なんと眩しい! なんと輝かしい!!」

アーカード「ハハハッ! なんということだ! これでは殺されてしまいかねないな!!」




――――――――
――――――
――――
―――
――

-


ほむら「……どうしてあんなにも嬉しそうに『殺される』なんて言えるのかしら」

セラス「マスターは……多分マスターは不死なんて望んでいなかったんだと思う」

ほむら「それじゃあ何を? まさか闘争そのものを望んでいるとでも言うの?」

インテグラ「確かにあいつは血みどろの戦いを望む。だがそれは嗚咽や渇望に近い、死を望む絶叫なのさ」

ほむら「死を……望む……?」




インテグラ「あいつは幾年月を越え、幾千幾万の人々の絶望を喰ってきた。だが最早あいつには何も無い」

インテグラ「城も 領地も 領民も、思い人の心も、あいつ自身の心をも何もかも、だ」

インテグラ「闘争から闘争へ……何から何まで消えて無くなり真っ平らになるまで歩き歩き歩き続ける幽鬼」



ほむら「………………」

インテグラ「吸血鬼・不死者・伯爵・死なずの王……あいつは多くの名で恐れられる不死身の化物だ。だが……」





インテグラ「好敵手を前にし、嬉々として殺し合うあいつが何故か、弱弱しく泣き伏せる幼子にみえるのさ」








ほむら「……この世界には自殺志願者が多過ぎるわよ……」

セラス「いやー……でも私ももう死んでるし……」

ほむら「だからそういう問題じゃ……ッ!?」



  ゾワッ!  ザワワワッ!!



インテグラ「城主に呼応して、停滞していた『死の河』が再び騒ぎ出したか」



   オオオオオオオオォォォォォォォォ……!!



セラス「あれ、なんかこっちにも向かって来てませんか!?」

ほむら「テンション上がり過ぎて見境なしって訳ね、主呑む従僕なんて笑い話にもならないわよ」  ジャキッ!

セラス「インテグラ様、ひとまず私達の後ろへ!!」  ギギギギギッ!

インテグラ「任せる。私は退くがくれぐれも油断するなよ、婦警、侍女」  クルッ



  ザッザッザ…



セラス「…………さーてっと……ただの河だったら何の問題もなかったのにねー……」  クルッ  ダッ!

    ヒュババババババババッ!


???「かわしたか……にしても久々ですねぇ婦警サン、リカルドは元気にしてますか?」






ほむら「今のは……トランプ? 地面を抉るなんて常識外れな……ッ!!」  ゾクッ

???「勘が良いのね。まだ銃弾を放ってないのに気付かれちゃうなんて予想外よ」

ほむら「こっちも予想外だわ、もしかしてマスケット銃って流行っているのかしら?」



山場だし 長引いちゃうな アンデル戦   

           キリ悪いけど 今日はここまで


それでは、またね伯爵。


ウォルター「……まだか……やばい吐きそう(血を)」

少佐「頑張れ多分もう少しで終わるから」


なんにせよ乙、またな伯爵

今晩は伯爵、締め括るよ。


セラス「今更かもしれませんけど私達が戦う意味って……ないんじゃ……」

トバルカイン「あなたには無くても私達にはあるのです。なにせアレの下僕ですからねぇ」  クイッ




アーカード「ククク……ハハハ、アーッハッハッハハハ!!」  ヒュガッ!




セラス「あー……」

ほむら「本っ当に楽しそうね……」

トバルカイン「でしょう? 主の心がああなら従者もそれに従うものです。というより……」

リップバーン「そっちの子はどうか知らないけど、アンタだって案外昂ってんじゃないの?」

セラス「………………?」

リップバーン「血、流れてるんでしょ? あいつの。ならその気持ちだって共感できるんじゃない?」

ほむら「……そうなの?」  ジー…

セラス「うーん……まあ、ちょっとだけ。ホントにちょっとだけだよ?」

リップバーン「なら話は簡単よ。ただ見てるだけなんて退屈なだけよ」






リップバーン「躍りましょう? 私と彼と貴女とアナタで」  クルクル… スチャッ



トバルカイン「せぇぇぇぇい!!」  キュバッ!

セラス「ふっ!!」  ギュラギュラギュラ!!

トバルカイン「ただ後ろから援護する事しか出来なかった小娘がどこまで成長したか見定めてやろう!」


    バラバラバラバラ…ヒュォォォオオオ!!


セラス「……望む所です、征きますよ伊達男」
  

    ギリギリギリ…ダッ!






    ダァァァァン!!


ほむら「!!」  バッ!

リップバーン「逃がさないわよ」


    ギャギャギャギャギャギャギャ!!


リップバーン「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しは……」


    カチッ


ほむら「勝手に宣戦布告して、勝手に口火を切って……そんな身勝手な人は」  スチャッ


   ダダダダダダダダダダダダ!!


ほむら「勝手に死ねばいいのよ」  カチッ


   ドババババババババババ!!


リップバーン「うぐっ!? ああ……」  グラッ…

ほむら「私が知っているマスケット銃の使い手は、貴女より何倍も強いわよ」

リップバーン「ぐ……」  ドサッ





ほむら「残るはアナタだけよ、伊達男」

トバルカイン「おやおや、余所見していいんですか? 勝手なのはアナタもみたいですねぇ」

ほむら「それはどういう……!?」


   ギギギギギギギ……ボッ!!


ほむら「あぐッ!」  ドパッ!

セラス「ほむらちゃん!?」  タッ

トバルカイン「ほーら言わんこっちゃない。それにアナタもですよ、セラス嬢」  キュバッ!

セラス「く……そこをどいて!!」  ギギギギギ!

トバルカイン「だったら早く私を倒すことだ。ほらほら私はここですよー?」  キュババババ!




リップバーン「私はまだ死んでない……だから弾丸も止まらない……ヴェアヴォルフを舐めないで頂戴」  ググッ

リップバーン「無数の弾丸を浴びせられたぐらいじゃ私は死には至らない」

リップバーン「ちゃんと狙って撃たなきゃだめよ……って私が言ったら説得力に欠けるかしら」





ほむら「ご忠告ありがとう、次からは気を付けるわ」  スタッ

リップバーン「……しぶといのね」

ほむら「お互い様よ。生憎と私も胸に孔が空いた位じゃ死ねない躯なの」

リップバーン「結構似てるわね、私達」

ほむら「一緒にしないで」  スラッ

リップバーン「あら、銃止めちゃうの? 残念だわ」




セラス「とった!!」  ゴッ!!

トバルカイン「残念それはデコイですよー」  バラバラバラ





ほむら(半端な攻撃が駄目なら……接近して叩き斬るまで!)  ダッ!

リップバーン「さっきの瞬間移動みたいなのはしないの? ……だったらさっさと堕っ死ねよ」  キッ


   ギギギギギギギギギギギギギギ!!


ほむら「当たらないわ」  ダン!

リップバーン「跳んだ!? けど空中なら身動きは」

ほむら「取れるのよそれが。その蒼い軌道見てると思いだすの、動きを」  ギュッダン!

リップバーン「く……!」  ギュッ

ほむら「今度こそ……もらった!!」  ヒュオッ!!




    ボッ!!



リップバーン「ぎ……あああああああああああああああああああ!!」  ボォォオオ!

ほむら「……!? 何が……斬る前に燃え出すなんて……」


トバルカイン「どうやら向こうの決着がついたみたいです……時間切れですかねー」  ボォオッ!

セラス「え!? まさかマスターが……マスター!!」  ダッ!





トバルカイン「……行っちゃいましたか……私から言わせれば彼女もまだまだですねー……」  メラメラ



――――――――――――――――――


  彼の世界が

  彼の世界が燃え出す

  彼の世界が終わる


  燃えて、堕ちる


  彼の世界が


  燃えて、尽きる




  死の河が焔の海へと移り変わり

  呻き声は断末魔へと声を換える



  その中心に二つの影が立ち尽くしていた



  一方は手刀に、もう一方は銃剣に

  胸を穿たれまま動かぬ両者

  だがその膠着状態も永くは続かず

  片一方の影がぐらりと倒れた



  とある化物と人間の闘争

  最期まで立っていたのは―――


――――――――――――――――――




アンデルセン「…………やはり人間のままでは……お前にはとどかなかったか…………」



アーカード「何を馬鹿な事を。人間のままだったからこそ、私はここまで追い詰められたのだ」






アーカード「お前は私などが遠く及ばない存在、しかしだからこそ宿敵たりうる存在だったのだ」



アーカード「お前は私とは違った。私はこの通りの有様で、この通りの様だった……」

アーカード「化け物を倒すのはいつだって人間だ。人間でなくてはいけないのだ……」

アーカード「お前になら心臓をくれてやっても良かった……なのに私は……俺は……」




アンデルセン「カッ……カハ……カハハ……何を言い出すかと思えば……」

アンデルセン「戦いの勝者のくせに……全く、なんてツラしているんだ……お前は」






アンデルセン「……鬼が泣くなよ……童に追われたか……」




アンデルセン「鬼が泣くな。泣きたくないから鬼になったのだろう?」

アンデルセン「人は泣いて涙が枯れて果てるから、鬼になり化物になり果て……成って果てるのだ」

アンデルセン「そうだな……これから死に逝く者の健闘を『物足りなかった』と釘刺す様な鬼になるのだ」



アーカード「ふふ……自らの心臓に釘を刺そうとした者の言う事ではないぞ」

アンデルセン「はは……そうだ笑え、泣くのではなく笑えばいい。傲岸に、不遜に、いつもの様に、な」

アーカード「………………」




アンデルセン「俺はいく……だがお前はいつまで生きるのだ」

アンデルセン「その死んだ生に縋るお前はいつまで生きるつもりだ?」

アンデルセン「哀れなお前は一体いつまで生きねばばならぬ?」



アーカード「……膨大な私の過去を、膨大な私の未来が粉砕するまでだ」

アーカード「具体的には……そうだな……」  チラッ





ほむら「………………」




アーカード「あいつの結末を見届けるまでは、生き続けるつもりだ」

アンデルセン「なんだ……膨大と謳っておきながら……案外直ぐじゃあないか……」

アーカード「そう、直ぐだ………宿敵よ、いずれ地獄で」

アンデルセン「……ああ……いずれ地獄で」  ニィ…






  「声が聞こえる……あれは……童達の声なのか……」




アンデルセン神父「皆が……遊ぶ声が……する……」

アンデルセン神父「子供……ら……が……準備……して……行か……な……きゃ……」

アンデルセン神父「みんなが……まっ……て……ほら……ケーキ……あた……りま……せん……よ……」


ほむら「………ケーキ…………?」


アンデルセン神父「な……ん……だ……ほむ……ら……お祈り……仕方……知ら……な……いの……か……」


ほむら「……!! もしかして……あの日の事……?」


アンデルセン神父「皆……教え……て……あげな……さい……神様……への……お祈……り……を……」


ほむら「…………神父…………」








アンデルセン神父「……AMEN……」

アーカード「……AMEN……」

ほむら「……AMEN……」




アンデルセンとアーカード、互いに認め合う宿敵同士の因縁に遂に終止符が打たれました。
自らの言葉により踏みとどまり、最期まで人間として生きたその様を、ほむほむは一体どんな風に捉えたのでしょうか。
しかしまだ戦いは終わっていません、最大の敵は未だ空に浮かんだままなのですから。

戦局は尚も移り変わる、果たしてほむほむの運命や如何に。


                  続く。

お疲れ様でした。ここで漸く一区切りってところですね。
些か以上に大雑把な展開運びですが、なんとかここまで来れました。やっぱりシリアス(?)は疲れます。

それではおやすみ、またね伯爵。



ほむほむ「前回のあらすじ」



ほむほむ「魔女の乱入、イスカリオテとの共闘、そして……二人の決着……」  ホム

ほむほむ「アンデルセンは人のまま、人として戦いぬいて、そして……敗れた」  ホム

ほむほむ「彼が最期に観た光景の中に私がいたのは……光栄な事だわ」  ホム

ほむほむ「…………………………………」

ほむほむ「どうか安らかに……そしてこの戦いに終止符を……この手で……!」  ホム!







  「……ふむ……やはり人のままではこの程度か……」





――――――――――――――――――

  コツ……コツ……コツ……

  祈りを捧げる静寂の中を無粋な足音が響く



  振り向いた少女が見たモノは、死都を悠然と歩く一人の姿



  それは少女が知る人物にとてもよく似ていた



  蒼く煌めく鋼線を武器にする人物を少女は彼意外に知らない

  かつて共に戦った事もある老紳士しか少女の記憶にはない



  だが目の前の人物はどう見ても『青年』で

  その表情はかつて見た事もない様な究極の『無表情』が張り付いていた


―――――――――――――――――――

  


ほむら「ウォルター……さん……?」

セラス「ウォルターさん!?」

インテグラ「ウォルターなのか!?」


ウォルター「……邪魔だな……」  ヒュオッ!


ほむら「!!」  カチッ



    ゴバッ!!


ウォルター「避けたか……流石だな……」

ほむら(時を止めた時にもう目の前にまでワイヤーが迫っていた……間一髪ってとこね)

ウォルター「後ろの吸血鬼よりよっぽど優秀だ」

ほむら「え……?」




アーカード「うおおおおおおおおおおおお!?」  ズザザザザザ…ドガッ!ガッ!




ウォルター「残された時間が少なくてな……立てアーカード」



セラス「マスター!!」  ダッ


  トッ


大尉「……………………」  ズッ

セラス「く……そこをどいてッ!」  ギギギギギ!

大尉「……………………」  フルフル

ほむら「貴方……言ったわよね、ウォルターさんに手出ししたら承知しないって!」  ジャキッ!

セラス「ウォルターさん! 奴らに一体何を……!」




ウォルター「手出ししたら? 奴等に何を? お前達何か勘違いをしていないか?」




ウォルター「捕え[られ]、吸血鬼にさせ[られ]、洗脳させ[られ]、哀れにも元の主と無理矢理に戦わせ[られ]ているのです」

ウォルター「……とでも私が答えれば満足か? 暁美ほむら、セラス・ヴィクトリア」

ウォルター「私は何者の命も受けずにここに立っている……私は私として、ウォルター・C・ドルネーズとしてここに立っている」




ウォルター「私は私の殺意を以って、この夜明に貴女方を切断しようと思う」



ほむら「………………」

セラス「そんな……どうして……」

インテグラ「ウォルター……何故だ……何故なんだ、ウォルター!」

ウォルター「私を! 名で呼ぶな!!」  ヒュバッ!


  ゴッ!!


インテグラ「く……ッ!」

セラス「大丈夫ですかインテグラ様!?」

インテグラ「大事ない……そうかウォルター、そうなのだな……」  ギリッ

ほむら「インテグラ様……?」



インテグラ「お前はお前の意思を持って、反逆の徒と成り果てて私の前に立ったのだな」

インテグラ「お前はもう、私の執事ではなくなったのだな……私はもう、お前の主ではなくなったのだな……」

インテグラ「その身も心も、かつての『死神』と戻ってしまったったのだな……ウォルター・C・ドルネーズ」




    ドン! ドン! ドン!



ウォルター「……黙ってろ……」  グイッ!  ザシュ!

アーカード「……ガハッ!」  ゴパッ!




ウォルター「……所詮この世は修羅の巷の一夜の夢だ……一睡……一酔……私は死神の一夢の残骸だ……」  ギリギリ


ウォルター「俺はこの夜明けの刹那に遂に死神となった……これまでの俺の全てを賭けて……!」


小休止、ご意見ご協力ありがとうございました。

結論として両方にしました。時間経過のみにした場合完全にギャグ回になってしまうので、です。

それじゃあ夢見て来ます……おやすみ伯爵。


  ――― 飛行船内 ―――


博士「…………」

少佐「どうした博士、あの執事(作品)の心配でもいているのか?」

博士「ええ、それなりに」




博士「なにぶん時間がありませんでしたからなぁ」

博士「確かに素晴らしい素体ですが、急だったので手荒な施術になってしまいまして」

博士「故に非常に不安定です。惜しいですな、もう少しで完璧なモノに出来たものを」



少佐「否、我々の与える物は全てあの者に与えた。我々が奪える物はかの者から全て奪った」

少佐「人生、主君、信義、忠義、全てを賭けてもまだ足りない。だからやくざな我々から賭け金を借り出した」

少佐「たとえそれが一晩明けて鶏が鳴けば身を滅ぼす法外な利息だとしても」

少佐「五十年かけてあの男はあのアーカードと勝負するために全てを賭けた」

少佐「我々と同じ様にな。一夜の勝負に全てを賭けた、そして勝負は一度きり」



少佐「運命がカードをまぜた。賭博は一度、相手はジョーカー! さあお前は何だ! ウォルター・C・ドルネーズ!」




博士「ところで少佐……シュレディンガー准尉の姿が見えませんが、彼はどこへ?」

少佐「なに気にするな、気ままな猫の最後の散歩だ。然るべき時に為す事をするならば何も問題あるまい」

博士「しかし彼はこの作戦の鍵ですぞ、そうフラフラとされていたr」


シュレディンガー「たっだいまー、少佐」  テッテッテ

少佐「おかえり准尉。楽しんできたか?」

シュレディンガー「うーん……まあまあってところかな」

博士「こら准尉! いったい何所をほっつき歩いていたんだ!?」

シュレディンガー「えーっと、なんていうか……世界の終焉、みたいな?」

博士「はあ? 何を訳のわからない事を……!」

少佐「落ち着け博士、さて……そろそろ『我々の勝利の時』も近い。准尉も準備したまえ」

シュレディンガー「了解。じゃあ行ってきます!」  テッテッテ


                             トテトテトテ


博士「あの……少佐、准尉が連れていたあれはいったい……?」

少佐「唯の土産だろう。誰に対するモノかは言わなくても分かるだろう? 博士」 



  ――― ロンドン市内 ―――


由美江「あいつら……同じ機関だったんじゃないのかよ……」

ハインケル「……ああ……」

由美江「折角、せっかく今まで敵対してた私達とも共闘できたってのに、なんで!」

ハインケル「そこに、あの男はいなかったな……」

由美江「なんであいつらは仲間同士で殺しあってんだよ! なんなんだあの執事は!」




  ピピッ  ガシャン


ほむら「…………!」

ウォルター「その刀を作ったのが誰だか忘れたか? まあ担い手が無事なだけ褒めてやろう」

ほむら(偽・無限刃が細切れに……私自身が何ともないのは奇跡ね)

    カチッ

ほむら「接近戦はまるで歯が立たない……ならッ!」  チャキッ  ダダダダダダダダ!

    カチッ

ウォルター「遠距離からの狙撃か? 効かん!」  ギギギギギギィン!

ほむら「銃弾がはじかれた!? 時は止まっていたはずなのに!」

ウォルター「正面から馬鹿正直に撃つだけではな……せい!」  ヒュオ!

ほむら「ッ!」  キュィィン!

ウォルター「魔力の盾、か。だが切断できないのなら絡めとるまで!」

ほむら「しまっ……く!」  ギリギリギリ!

ウォルター「厄介な盾だったがこれで時は止めれまい……終わりだ!」  ビュアッ!


  ギシュ!  ガシュッ!


アーカード「……手の早い奴だ。お前の相手は私なのだろう?」  グイッ

ほむら「あ……アーカード……貴方もう大丈夫なの?」

アーカード「いらぬ心配だ。そしてあの男の相手は私でなければならない」

ほむら「……それはどうして? 誰の為に?」

アーカード「あの死神の、あの糞餓鬼の永い夢への手向けだ」

  ギチギチギチッ!   ブチィッ!


ほむら「…………」  スタッ



ウォルター「ようやく戦う気になったか。さあ来い、吸血鬼」

アーカード「お前も私も今や狗だ、狗は自ら吼えぬ。命令を! 命令をよこせ我が主!!」



インテグラ「…………」



アーカード「私は殺せる。微塵の躊躇も無く、一片の後悔も無く。この私は化け物だからだ。ではお前は? インテグラ」

アーカード「銃は私が構えよう。照準も私が定めよう。弾を弾装に入れ遊底を引き安全装置も私が外そう……だが殺すのはお前の殺意だ」

アーカード「さあどうする? 命令を! 王立国教騎士団局長! インテグラ・ファルブルケ・ウィンゲーツヘルシング!!」



インテグラ「……くっ……!」

ウォルター「……言え」

インテグラ「!」

ウォルター「言え! 言うんだ! 言いなさい! 言うのです、お嬢様!!」

インテグラ「…………」



インテグラ「私は命令を下したぞ従僕、何も変わらない!敵対する勢力は叩いて潰せ!」

インテグラ「全ての障害はただ進み!押し潰し!粉砕しろ!見敵必殺、見敵必殺だ!!」

インテグラ「それがたとえ誰であっても! それがたとえ何であっても! それが……」

インテグラ「……それがたとえ……誰であってもだ……」




アーカード「了解、我が主」  ググッ

ウォルター「素晴らしい。貴方はやはり……私が仕えるに価した主君だった」



少佐『ああ、そうだとも。よく言ったヘルシング卿、戦争処女などと言って悪かった。二度と言うまい』


ほむら「ッ!!」  バッ!




  飛行船  ゴゴゴゴ…ズゥゥゥン!



少佐『貴方は今ようやく私の敵になった。倒すべき強大な勢力の、私の大事な素敵な宿敵となった』

少佐『あの吸血鬼とその魔法少女だけでなく、あなた自身が私の愛しき宿敵となった』

少佐『運命がカードをまぜた……来たまえ、勝負(コール)だ』





インテグラ「…………」  クルッ

アーカード「行け、行くがいい。行って殺してこい、征って終わらせてこい」

インテグラ「ああ、征ってくる」  ザッザッザッザ


セラス「マスター……」


アーカード「征けセラス、主君には供回りが必要だ」

アーカード「あの男の永い夢を終わらせてこい……五十五年間のな」

アーカード「私はこの男との永い夢を終わらせる。もはや朝が来たのだ」


セラス「……了解ですマスター。インテグラ様は任せてください。それと……」  クルッ

セラス「ウォルター ――― さん、あの……こんな事言うの変かもしれないけど……」

セラス「あの、その……今までありがとうございました! 御達者で!」


ウォルター「……!」

ウォルター「…………」

ウォルター「……貴方も」  ニッ



少佐『歓迎しよう……大尉、案内してやれ』

大尉「………………」  コクッ



ほむら「……まったく、セラスさんってばお人好しなんだから」

アーカード「単に抜けているだけだろう。して、お前はどうするんだ?」

ほむら「そうね……インテグラ様と共にあの少佐と戦いたいのは山々なのだけれど」

アーカード「…………?」

ほむら「先にケリをつけなくちゃいけない相手が見つかった、それだけの事よ」  チラッ




  ――― とある建物の屋根の上 ―――


シュレディンガー「…………」  ニヤッ




アーカード「ならばとっとと終わらせて来い。そしてあの男を倒すといい」

ほむら「あら、二人の心配もしているの? 優しいのね」

アーカード「……さっさと征け」

ほむら「はいはい」  クスッ   シュタッ!




インテグラ「さらばだウォルター……『なにがあった、どうしてだ』などはもう聞かん」

インテグラ「今やお前は私の敵になった……HELLSINGの敵となった」

インテグラ「なってしまった……さらばだ。然らば……死ね」





インテグラ「すべは鬼札、全て終わらそう。勝負(コール)だ」



  ――― とある建物 ―――


  ストッ


ほむら「…………」  ジャキッ

シュレディンガー「やぁほむらty……あのさ、いきなり銃口をこっちに向けるの止めてくれる?」

ほむら「何の用かしら? 変態獣耳」

シュレディンガー「あのねぇ……僕にはシュレディンガーっていう立派な名前があるんだけど」

ほむら「至極どうでもいいわ。それで? あんな思わせぶりな表情をしておいて何も無いって言うのだったら……」

シュレディンガー「んーそれなんだけどねーなんていうかーそのーえーっとーあれだよ!」

ほむら「なに?」

シュレディンガー「要するにー……戦力分散と時間稼ぎ!!」


ほむら「」   ガシャコン!  ドウッ!


シュレディンガー「うぎゃあああああああああああああああああああああ!!」  チュドーン!


ほむら「……時間を無駄にしてしまったわ。さて、それじゃあ飛行船にのりこんd」

シュレディンガー「あー痛かった。いやー怒るのは分かるけど個人に至近距離でロケランはないよー」  ヒョコッ

ほむら「……毎回毎回なんで生きてるのよ貴方は」  ハァ…

シュレディンガー「言ったろ? 僕はシュレディンガーの猫、生きていながら死んでいる存在なんだってば」  クルクル

ほむら「………………」




シュレディンガー「まあまあちょっと落ち着きなよ、君には色々と話したい事があるんだってば」

シュレディンガー「僕たちは『最後の大隊』目的よりも手段に重点をおく様な軍団だよ?」

シュレディンガー「今から話す内容がさっき話した目的よりも重要って可能性も、なきにしもあらずー……なんてね」  ニコッ



シュレディンガー「そうだねー……まずほむらちゃんには感謝しなきゃね」

ほむら「……感謝……?」

シュレディンガー「『 どこにでもいて どこにもいない 』がキャッチコピーな僕だけど、存在できない場所はあるんだよね」

ほむら「存在できない場所……海とか宇宙とか?」

シュレディンガー「んー……いや結構なんとかなるもんだよ、頑張れば記憶の中にまでいけるしね」

ほむら「それじゃあ……いったい何所なのよ」



シュレディンガー「答えは『僕の知り得ない世界』さ。僕という意思がある以上範囲はどうしても限定されてしまうってワケ」

シュレディンガー「だってそうでしょ? 発想が無ければ手段なんて考えつかないのと同じだよ」

シュレディンガー「でも君のお陰で『魔法少女のいる世界』が在るのを知る事が出来た。分かってしまえば後は何と言う事は無い」



ほむら「……私のいた世界に……貴方はいた……」

シュレディンガー「正確には『いられるようになった』ってのが正しいけどねー。それでね、色々聞いてみたんだよ、『彼に』」

ほむら「……『彼に』……?」

シュレディンガー「魔法少女の歴史、仕組み、背景、目的、その他もろもろ含めて色々ね」

ほむら「彼……彼……ッ!」

シュレディンガー「そしたら向こうもこっちの世界に興味を持ったみたいでね? でも僕話すの下手だからさー」

ほむら「……まさか……ッ!」

シュレディンガー「無理やり連れて来ちゃった。ゴメンね? ……てな訳でどうぞー!」






QB『やあ! 僕の名前はきゅうべぇ! 僕と契約して、魔法少女に…………なんだ君か、暁美ほむら』


といった所で今回はここまで。大遅刻してすみませんでした。
初めて書き溜めをやってみました。でもこのがっかりクオリティ。
それでは、またね伯爵。


QB「また会ったね。此処が君の戦場なのかい?」

ほむら「………………」



QB「ここは……ロンドンか。過去に別個体から送られてきた視覚情報と酷似しているね」

QB「けれどこの町には……いや、この世界には僕以外の僕が存在していない。世界線が別の地球とも考えられるね」

QB「それにしても驚いたよ、君は時間遡行者ではなく別世界の住人だったのかな」

QB「でも君は遡行者かという問いにイエスと答えた。益々興味深いね、良かったらもっと教えてくれないかい?」

QB「君の正体を、能力を、目的を、全てを。イレギュラーな魔法少女、暁美ほむら」



ほむら「………………」

ほむら「………………」

ほむら「………………」



シュレディンガー「あのー……ほむら、ちゃん?」



ほむら「ああ、もう、本当に、全く」 ガシャコン  スチャッ

 

ほむら「この世界では害獣駆除をせずに済むと思っていたのに……ッ!!」  ドウッ!!


QB「ちょ」  チュドーン!

シュレディンガー「やっぱり僕も巻きz」 チュドーン!




アーカード「……二度目の爆発、向こうも派手にやっているようだ。なぁウォルター!」  ダッ!

ウォルター「余所見している暇が今のお前にあると思っているのか!」  ヒュバッ!

アーカード「ククク、さあどうだろうな!! どうした!? 最初に私を捉えたあのキレはどうした!」  ギュバッ!

ウォルター(……見透かされていたか、この体がそう長くは持たない事を)


   ギシギシ…  ミシッ  ペキッ   ビキビキッ!


ウォルター(……否、納得した筈だ……納得して反逆した筈だ、納得してこのザマになったハズだ!)

アーカード「なんて酷い様だ、ろくでもない外法で吸血鬼になんぞなってしまうから……」

ウォルター「五月蠅い! 私はお前さえ倒せればそれでいい! それだけの為に私は全てを投げ打ったのだから!!」


    ヒュババババババ……ギシュッ!!




ウォルター「貴様は言ったな、かつて! 不死身の化け物など存在しないと!」

ウォルター「その言葉の通りだ。 『今や』存在しない! くたばるまで! 殺してやる!」

ウォルター「殺してやる! ただの吸血鬼、アーカードォォォ!!」



ほむら「……そう。今の貴方は殺せば死ぬのね」

シュレディンガー「さすがに『インキュベーター』という在り方自体を持って来る事は出来なくってさ」

QB「やれやれ、元いた世界の僕と今の僕はリンクできないんだから殺しても仕方が無いと思うけどな」

ほむら「いいえ、安心して。ちゃんと意味ならあるわ」

QB「是非とも聞かせてほしいものだね」

ほむら「この世界での貴方は個としてしか存在できないのでしょう? コイツをきちんと殺害する機会……」 ジャキッ

シュレディンガー「ちょ、勘弁してよ! また世界線を越えて獲りに行かなきゃいけなくなるじゃん!」

ほむら「いいわよ、じゃんじゃん持って来なさい。バンバン肉塊にしてあげるから」

QB「……まあいい、大体の事は理解出来た。これでようやく謎が解けた」

ほむら「謎とは何? 答えなさい」

QB「君がこの世界に行ってしまったから言いそびれたん事なんだけど……確信したよ」



QB「鹿目まどかの途方も無い才能の理由。全て君が原因だったんだね」



QB「さっきも言ったけれど、この世界には僕がいない。つまり魔法少女である以上君はこの世界の人間ではない」

QB「そして時間遡行……おそらく君は『魔法少女のいる』並行世界を渡ることで、何度もやり直して来たんだね」

QB「君にとってはココにいる事こそがイレギュラー……どうかな、何か間違いはあったかな? あったら言ってね」



ほむら「………………」

QB「沈黙は肯定とみなすよ」



QB「繰り返し、やり直し、幾多の並行世界を渡り歩く。鹿目まどかの存在を拠り所に、君の全てを彼女のせいにして」

QB「結果、君が越えて来た並行世界の因果の糸が彼女へと束ねられた。だからあれほどの才能を秘めていたんだ」

QB「最強の魔法少女としての、最悪の魔女としての……宇宙を救うエネルギーの、ね」



ほむら「……なんとなく、そんな気がしていた……わかっていたわよ、そんなこと」

ほむら「でもそれが何だっていうの? そんなことで私が諦めるとでも? 絶望するとでも?」

ほむら「馬鹿にしないで。数十ループ程言うのが遅いわ、インキュベーター」



QB「やれやれ、君は本当に分かっているのかい? 彼女に積まれている『因果』というものを」


再開は明日で
このスレ内では終わらなさそうですが自業自得なのでいたしかたなし
それでは、またね伯爵





QB「君と僕と彼女の居た町、見滝原。思えば他に例を見ない環境だった」

QB「よくあれだけの魔法少女が一堂に会せたものだよ。今までに類を見ない程にね 」

QB「さらにはワルプルギスの夜までがそこに現れた。まさにお祭り状態さ」




QB「最高のを素質を持つ少女、過去最多の魔法少女達、最強の魔女。よくこれだけの状況が揃ったものだ」


QB「全く、奇妙な『因果』だよね。君もそう思うだろう?」



 QB「ねえほむら」

 QB「これは憶測でしかないのだけれど」

 QB「君が最初にいたあの町は、こんなに複雑な環境だったかい?」


 「ねえほむら」

 「僕の仮定が正しければの話だけれど」

 「ワルプルギスの夜は、最初はあれほどまでに圧倒的ではなかったのではないかい?」


 ねえほむら

 もしかして

 君の廻り始めの時あの町にいた魔法少女って、実はそんなに多くなかったんじゃないかい?



 ね え ほ む ら



  答 え て よ


 


――――――――――――



 思えば最初は二人だった

 頼れる先輩と自分を好くしてくれたあの子

 死の危機にあった自分を助けてくれた二人だけだった


 超弩級の魔女が来た

 ベテランと新米の魔法少女二人を犠牲に

 舞台装置は去って行った



 次の周では三人だった

 憧れていた二人に並び

 共に戦い 共に笑った


 またあの魔女が来た

 三人掛で撃退するも

 今度はあの子が魔女になった



 次の周では四人に増えた

 いつの間にかあの子の親友に

 奇跡に縋るだけの理由が出来ていた


今日はこれまで、さよなら伯爵また明日。




ほむら(これも、私の、せい?)

ほむら(私が繰り返すたびにまどかの才能が膨らみ続けて)

ほむら(私とまどかを取り巻く環境すらも改悪してしまっていたというの?)


ほむら(声を大に否定したい。それは嘘だと叫びたい)

ほむら(でもそれは出来ない、私自身が認めてしまったから)

ほむら(アイツの仮説は全て正しいと)


ほむら(まどかの傍にいた美樹さやかに才能が芽生えたのも)

ほむら(それまで関わって来なかった佐倉杏子が見滝原に来たのも)

ほむら(戦力的以外にも頼りになる巴マミが途中退場してしまう様になったのも)

ほむら(そのワルプルギスの夜が世界を重ねる毎に強大になっていったのも)

ほむら(そしてなにより……)




  あまりにも大きくなり過ぎた才覚の所為で魔法少女から命を狙われ

  最後まで護りきれずに『ただの少女のまま』まどかが殺されてしまったのも




ほむら(全て、事実……!)





QB「理解できたかな? 君がやってきた事が君自身の、ひいてはまどかの首を絞めていたのさ」

QB「それでも君はまだ、まどかを救おうと繰り返すのかい?

QB「もういいだろう? いかに無駄だったか理解できただろう?」

QB「だから……」




QB「早く絶望して、魔女になってよ」



またね伯爵


ほむら「……そう、そうだったのね」  スタスタ

QB「分かってくれたかい? それじゃあお別れだね、ほむら。君の最期は僕が見届けてあげるよ」

ほむら「ええ、さようなら、インキュベーター」  ガシッ  ポイッ

QB「なんてことを」  ヒュー…  ベシャッ!  



シュレディンガー「精神攻撃は失敗、か。ままならないね」

ほむら「あら居たのね変態獣耳、さっきから黙りこくっていたから気付かなかったわ」

シュレディンガー「いやーちょっと聞き入ってたからさー。随分と背負いこんでるんだね、君は」

ほむら「だからこそ前に進めるのよ」

シュレディンガー「そういうものかい?」

ほむら「そういうものよ」  フイッ

シュレディンガー「そういうものか…………ん?」




シュレディンガー「どうしてそんな不思議そうな顔をしているんだい?」

ほむら「あいつは何故私が魔女化する前提で話していたのか疑問に思ったからよ」

シュレディンガー「しないのかい? さっきまでの話が事実なら、君は絶望に身を堕としてもいい筈だけど」

ほむら「しないわよ。そんな事実を覆す為に、私は希望を胸に抱き続けているのだから」

シュレディンガー「ふーん……アレだね。ほむらちゃんってさ、意外と狂ってて親近感湧いちゃった」

ほむら「純情と言いなさい。貴方達戦闘狂と一緒にしないで」



シュレディンガー「とかなんとか言ってるけど、実際は応えたでしょ? 指摘されて」

ほむら「別に。言葉だけで揺れるほど私はやわじゃないわ」

シュレディンガー「またまたー強がっちゃって。可愛いなぁもう」  トテトテ

ほむら「強がってなんかいない!」  キッ!

シュレディンガー「いーや相当無理してるね。だってさー……」  クルッ




シュレディンガー「君は今僕しか見えていないもの」

シュレディンガー「僕の後ろで巻き起こっている光景に、今の今まで気付かずにいるなんて」

シュレディンガー「これを強がりと呼ばないで何と呼ぶのさ」



シュレディンガー「そら御覧? 進歩の無いほむらちゃんと違って、向こうはもう終わりそうだよ」


――――――――――――――――――――


銃殺された吸血鬼の血液が

刺殺された十字軍の魂が

全て一箇所に集まっていく


引き裂かれた市民からも

動かなくなった食屍鬼からも

流れ出た供物が一緒くたに狂王の前へと運ばれていく


空っぽになった城が再び領地を領民で埋め尽くす為に

死の河が引き起こした惨事が、紅い引き波となって

一人の少年をすり抜け、一人の少女へと押し寄せる


彼女は笑う。再び己に幾百万を内包して、さも満足げに


――――――――――――――――――――



アーカード(ロリ)「随分と分の悪い賭けにBETした、ウォルター『君』」

ウォルター(ショタ)「開いてる相場がそれしか無かったんだよ、アーカード『ちゃん』」



ロリカード「ろくでもない外法で吸血鬼になんぞなってしまうから、再生も回復も出来ずに体を磨り潰す」

ロリカード「姿を全盛期の頃に保てたのなぞ数十分あったかどうか……その挙句」

ロリカード「ガキに戻っちまうなんてな。お似合いだよ、黒いの」



ショルター「それに合わせてお前までその姿になる必要はねーんじゃねぇか? 真っ白け」

ロリカード「姿形など私にとっては何の意味も無い、そう六十年前にも言った筈たぞショタジジイ」

ショルター「だったら姿を変える意味もねぇだろーがロリババア」

ロリカード「…………」

ショルター「…………」

ロリカード「なあウォルターや、無意味の意味って何だろうか」

ショルター「死ね」


シュレディンガー「ほむらちゃんも懲りないね、どうして諦めないのさ」

シュレディンガー「数えきれない失敗をして、その度に難易度が上がると知った今でも」

シュレディンガー「どうして別の道を行かないの? どうして同じ道を何度も繰り返すの?」



ショルター「チッ……全く趣味悪ィよ。態々しくじった俺に併せてくるとか」

ショルター「一対一になった途端に銃は使わなくなるわ、縛って突いたら身代わりの伊達男だわ」

ショルター「少女姿でぶん殴ってくるわ……ふざけてんの?」




ほむら「あいつに言われていろいろ考えてみたのだけれど」

ほむら「千の言葉でも語り尽せないなんて事も無く、まとめてみるとシンプルだったわ」



ロリカード「ふざけてなどいない。私はお前の児戯に付き合っているだけだからな」

ロリカード「お前が裏切った理由も見当が付いている。いや、これは全てに通ずる理だ」



ほむら「何の事は無いわ。結局の所突き詰めていけば」

ロリカード「こんな物はガキの喧嘩なんだよ。そう、闘争の本質だ!」

ほむら「それを打ち倒さなければ己になれない、それを成し遂げなければ己になれない」

ロリカード「その為に何もかも引っくり返して叩き売りだ! 私と戦いたかったんだろう!?」

ほむら「そうしなければ一歩も前に進めない。進む術を知らないから、忘れ去られるのが怖いから」

ロリカード「無用物になるのが怖いか! 老いが怖いか! ふざけるな? ふざけているのはお前だ!」



ほむら「結局の所……姿が変わらずに何年分も過ごして来たけれど、私もまだまだ餓鬼だったって事よ」

ロリカード「お前は餓鬼だ。六十年前から何一つ変わっていない痩せっぽっちの餓鬼だ」


ほむら「話は終わりよ。貴方達の敗北で、この戦いに幕を下ろさせて貰うわ」  ジャキッ!

ロリカード「さあ、おいで糞餓鬼」  グイッ!


ロリカード「……とは言え、もうすぐお前の札も燃えて墜ちる」

ロリカード「お前の主は私の主が、お前の輩は私の輩が、お前の同朋は私の同朋が」

ロリカード「そしてお前は私が殺すからだ。お前の人生を賭けた勝負だというのに……酷い末路だ」

ロリカード「私は生まれてこのかた裏切り者は一人として許した事がない。つまりお前は雑作も無く死ぬ」

ロリカード「ただの裏切者らしく殺す。クライマックス、HELLSINGのターンだ」



シュレディンガー(あいつはもう城壁を作り始めている。だから行動は今からでも起こせるんだけど)

シュレディンガー(そんなに急がなくても、きっと少佐は怒りはしない)

シュレディンガー(むしろ闘争の果てに任務を遂行出来たとなれば、褒めてくれるかもしれない!)

シュレディンガー「意気込んでいる所申し訳ないけど、止めさせて貰うよ。僕の役目は君の足止めだからね」

シュレディンガー「ヴェアヴォルフ所属、シュレディンガー准尉。全力を持ってお相手するよ」

お久しぶりでした。このほむほむはメンタル脆くなさそうです。


全盛期ウォルター「私の活躍がバッサリカット……だと……!?」

アーカード「裏切り者の末路なんてそんなものだ。ざまあwwwwwww」

全盛期ウォルター「…………」  イラッ☆


それでは、またね伯爵。


  ――― 飛行船内 ―――

大尉「………………」  スタスタ

インテグラ「………………」  テクテク

セラス「………………」  トテトテ


インテグラ(船内に案内されてから数分が経つが、未だに少佐の姿は見えない)

セラス(それどころか……ん? さっきココ通らなかったっけ)

大尉「………………」  スタスタ


大尉「………………」  ピタッ

インテグラ「む」

セラス「立ち止まりましたね」



大尉「………………」  キョロキョロ

大尉「………………」  クイッ

大尉「………………」  ウロウロ


セラス「インテグラ様、あれってもしかして……」

インテグラ「ああ。もしかしなくても、だ」



セラス「迷ってますね、自分達の船なのに」

インテグラ「迷っているな、あの男の側近だというのに」




吸血鬼α「仕方がないだろ! 大尉はそういうお人なんだ!!」  バッ!

吸血鬼β「船内では大抵少佐殿か博士に同行しているから良いが、そうでなければこの始末!!」  ババッ!

吸血鬼γ「一人で外に出る時は船上もしくは窓から直接飛び降りてるからあまり影響無かったが!!」  シュババッ!



吸血鬼s「「「 大尉は方向音痴なんだよッ!! 」」」  バァーーン!!


吸血鬼「長かったぞ……お前等が俺の死か、俺達の死k」

セラス「いや、この空気でそんな事言っても締まりませんから」

インテグラ「……おい少佐、聞こえるか」

  ザザッ

少佐『どうかしたかねお嬢さん』

インテグラ「何故奴に我々を案内させた?」

少佐『大尉でもそのぐらいの道案内なら出来ると思っていたのだが……いやはや、申し訳ない』


少佐『ふむ……そこから外は、地獄は見えるかね?』

インテグラ「ああ、私の従僕の勝利が見える」

少佐『ほう。そうか、その口ぶりからすると奴は再び吸血を始めたのか』

インテグラ「そうだ、これで貴様等の勝機は万に一つも無くなった」




           カッ  カッ

少佐『それはどうかなお嬢さん。全ては私の思うがまま、全ては私の望む通りになった』

         カッ  カッ

少佐『全ては準備だ、この瞬間の為に。最後の大隊も第9次十字軍もアンデルセンもヴェアヴォルフもウォルターも』

       カッ  カッ

少佐『何もかもが、私達の50年がこの時の為にあったのだ』

     カッ  カッ

少佐『楽しみたまえよ、君達も。100年に一夜の、今宵限りのショウなんだ』

   カッ  カッ

少佐『なにせあの吸血鬼アーカードが……消えて無くなってしまうのだから』

 カッ



少佐「……どうせなら綺麗な御婦人と最高の席で観なければ、と思ってね。漸く直に御目見え出来て嬉しいよ」




セラス「……ッ!!」

インテグラ「大将直々の御出座しとはな。どういうつもりだ!」  ヒュパッ

  ドン! ドン! ドン! ドン!

吸血鬼s「……ぐっ」  シュバッ!  バババッ!

インテグラ(……率先して盾となるか。やはり狂っているよ、貴様等は)

少佐「それは君にも言える事だろうヘルシング卿。なに、君達が出しものに遅れそうだからこちらから出向いたまでだ」

インテグラ「……さっき貴様は言っていたな、アーカードが消えると。どういう意味だ、答えろ!」

少佐「言葉どおりの意味だ。百聞は一見に如かず、ここからならよく観えるだろう」




セラス「マスターとウォルターさん……ですよね? あの二人」

少佐「ん? ああそうだ。あの少年は吸血鬼化の反作用でああなった。そしてもう一方のアレはああいうモノだ」

セラス「私も出来るかな……ほらインテグラ様、マスターのマネです」  ゾワワッ

インテグラ「……あまりふざけるなよ、婦警」


  ――― とある建物の屋上 ―――


シュレディンガー「上だようえー」  ヒュッ

ほむら「ちょこまかと……ッ!」   ガガガガガガガガ!!

シュレディンガー「下だよしたー」  ヒュッ

  スススッ

シュレディンガー「左か右か」 ほむら「くッ!」 シュレディンガー「左で右さ」


  ザシュッ!

シュレディンガー「ふう……僕には当たらないよ。いいや、当たったけど意味がないのさ」  クイクイ

ほむら(埒が明かない……銀弾も尽きたからあいつはくらっても苦しんですらいない)

シュレディンガー「おっと、考え中かい? あててみようか、君の心を」

ほむら(すれ違いざまにこちらがナイフで傷つけられる、ただ消耗するだけの戦い……なら)


「「 私の戦場はここじゃない 」」


ほむら「!」

シュレディンガー「やっぱりね。全くほむらちゃんったらー」

ほむら「仕方が無いじゃない、いつまでたっても進展が無いのだから」

シュレディンガー「君のこれまでの半生みたいにね」

ほむら「……ッ!」  タタタ…

シュレディンガー「あーあ行っちゃった。図星だったのかな? まあ、どうでもいいや」



シュレディンガー『僕ハ常ニ君ノ前ニ立ツ』  ヴォン



シュレディンガー「また会ったねほむらちゃん。さっきぶり」

ほむら「それならッ!」  スッ…


     カチッ


ほむら「今のうちに……」  タッタッタ…バッ!



シュレディンガー「おっと、消えた……わけじゃあないみたいだね」







シュレディンガー「うん、理解した。それが君の世界か……面白いね」



     カチッ


シュレディンガー「どうもー」  シュン!

ほむら「ええ、さようなら」  ス…


     カチッ


ほむら「これを繰り返していけば、いずれ飛行船に……」  クルッ





シュレディンガー「………………」

シュレディンガー「………………」  ニヤァァァ

シュレディンガー「辿り着けると思った? 残念! 現実は非情なのさ!」  ブン!


    ドスッ!


ほむら「そ、そんな……どうして貴方まで動けるの!?」  ガクッ

シュレディンガー「僕はどこにでもいてどこにもいない。止まった世界を観測できた以上、君に休まる時は無い」

ほむら「………………」  シュゥゥゥゥゥ…

シュレディンガー「にしても凄いね、このザ・ワールド? ス○ンド持ちの吸血鬼もビックリの性能だよ!」

ほむら「……治癒、完了。それじゃあ……」  ボソッ

シュレディンガー「これで君は逃げられない! だから僕と遊び続けr……ん?」


  ゴスッ!!


シュレディンガー「ごふう!! いったいなあ! いきなり殴りつけるなんてどうかしてるよ!」

ほむら「黙りなさい変態獣耳。 言っている事もそうだけれど貴方が想像以上に有能なのがなんか腹立つのよ」

シュレディンガー「ひどい!!」  ガーン!



ほむら「 『僕は常に君の前に立つ』? 上等。だったら殴り飛ばしながら蹴り飛ばしながら突き進むだけよ」



ほむら「それに……鼻血、止めないの?」

シュレディンガー「おっと、確かにこれじゃあみっともないね。待って今……あれ?」




シュレディンガー「治らない。それどころか……なんてこった! 僕が[ここにしかいない]!!」


ほむら「そういうこと。貴方は観測する事は出来ても、本質を変える事は出来ないみたいね」

ほむら「同時に起こり得ない事象を可能にする。そうやって生死を曖昧にして出来た貴方の不死は」

ほむら「[次の瞬間にはどうなっているのか分からない]という不確定さに起因する。でも……」


   ドカッ!


シュレディンガー「ぐふ……い、いたいよ……」


ほむら「時が止まったこの世界ではその理は通用しない。なぜなら[今この瞬間]が続いているのだから」

ほむら「貴方がこの世界で動けた事は驚いたけれど、それが逆に功を奏したってこと」

ほむら「不確定な変数も、次元を下げれば一つに決まる事もあるのと同じよ。だから貴方はここにしかいない」

ほむら「……長々と話してしまったわね。でも要するにこう思ってくれて構わないわ」




ほむら「時間停止中に止めをさせば、貴方を倒せる」




シュレディンガー「は、はは……まいったね。この僕が本当の意味での死を迎える可能性が生まれるなんて」

シュレディンガー「一度気付いてしまったモノを無視する事は出来ない。知ってしまったからね」

シュレディンガー「だから僕もその新たな弱点を曖昧にするのも不可能、ときたもんだ」


ほむら「もっとも、停止が解除されたら台無しになるのだけれど」

ほむら(時間切れ……か)



     カチッ



シュレディンガー「……ふう、とりあえず元に戻ったよ」

ほむら「そう、よかったわね」

シュレディンガー「うん」

ほむら「じゃあ、始めるわよ」


     カチッ


ほむら「この時間停止中に、ケリをつけてみせる!」  ダッ!


シュレディンガー「僕の倒され方はわかったけどさー、なんか決定打に欠けるよね」

シュレディンガー「だってそうでしょ? 今動けるのは僕達しかいないんだよ?」

シュレディンガー「銃弾だって当たる寸前で止まっちゃうから意味無いし、あの日本刀は細切れにされたんでしょ?」

シュレディンガー「それにバイクで轢き殺されるほど僕は鈍間じゃあないからね」

シュレディンガー「ほら、君には僕を殺せる様な武器が無いじゃないか。どうするつもり? インファイト?」







ほむら「武器ならあるわ、とっておきが2振りも!」  ダッダッダッダ!



     ヒュパッ!


     ドスドスッ!



シュレディンガー「……どうして君がそれを持っているのさ」  ツー…

ほむら「貰ったのよ、他ならぬあの人に」

シュレディンガー「そうかい……はは、HELLSINGと第十三課との共闘がこんな時にまで……」





シュレディンガー「随分と手入れが行き届いてるじゃないか……その……銃剣……」


ほむら(まだ時間停止を解除は出来ない……死を、見取るまで)


  ズリュ…  カラン


ほむら「私の勝ちよ、シュレディンガー」

シュレディンガー「ああ、君の勝ちだ、暁美ほむら。そして……僕の、僕達の勝利でもある」  ズル… ズル…

ほむら「……どういう意味よ」

シュレディンガー「なんてことはない、僕の勝利条件が『ちゃんと死ぬこと』だったってだけさ」  ズル… ズル…

ほむら「なによ、それ……それじゃあ私のしたことは……」

シュレディンガー「意味ならあるよ。僕の死に華を添えてくれて、どうもありがとう」  ググ…

ほむら「死ぬのが目的……僕達の勝利……まさか、貴方の狙いは!?」

シュレディンガー「気付いたのかい? ほんと頭いいなぁほむらちゃんは。でも、もう遅いよ」  トン

ほむら「飛ん……待ちなさい、シュレディンガー!!」




シュレディンガー「……さようならほむらちゃん……君に会えて、本当によかった……楽しかったよ」









                                 グチャッ




もう終わりが近いですね、この話もこのスレも。

それでは、またね伯爵。

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