モバP「は? 女子寮の視察?」 (56)

ちひろ「そうです。ほら、今度また増築するじゃないですか」

P「そうですね」

ちひろ「アイドルも増えて、お仕事も忙しくなってくると、どうしても実家住みや親戚の家に居候ばかりでは対応出来ませんし」

ちひろ「思い切ってレッスン場とかの近くに建ててですね〜」

P「そんなお金がどこにあるんすか」

ちひろ「〜♪」

P「目を見て話せ」

ちひろ「それでですよ」

P「はぁ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368072358

ちひろ「今は20代の、自分でなんとか出来る娘が中心ですけど、10代の娘も入れたいじゃないですか」

P「杏も入ってますけどね」

ちひろ「杏ちゃんはうちの事務所のエースですから」

P「まぁ、あいつを拉致る勢いで仕事に連れ出すのは、人目がはばかられましたからね……」

ちひろ「とにかく、新女子寮を建てるに当って、プロデューサーさんの意見が欲しいんです」

P「女子寮なら、女子の意見でしょ? 必要なのは」

ちひろ「もちろん、警備会社やトレーナーさんにも意見を聞きますけど」

ちひろ「プロデューサーならではの意見もあるでしょう?」

P「……。それに、女の部屋に入るってのはどうも」

ちひろ「別に家探ししろとは言ってません」

ちひろ「ただ参考資料として、はい、ビデオカメラ」

P「おいちひろ」

・20代前半メイン
・Pがうざいのは仕様

ちひろ「何があるか分からないでしょ!?」

P「何かを求めてどーする!?」

ちひろ「お金……特典映像に使えるかもしれないじゃないですか!」

P「ふざけんなよお前!」

ちひろ「……それに、20代の娘ですからね。男の影があったりして」

P「!」

ちひろ「そういうのも見極める必要が、あるんじゃないですかねぇ〜?」

P「……」

ちひろ「あっ、プロデューサーさんが影になっちゃっても、しばらくは見逃して上げますよ」

ちひろ「しばらくはね」ニヤリ

P「しません」

P「アイドルと関係を持つくらいなら、舌噛んで死にます」

ちひろ(この人はガチでやりかねないからなぁ……)

ちひろ「ま、ま、そういうわけで、早速行ってきてくださいよ」

P「いや、いくらなんでも仕事がありますし」

P「……明日行くことにして、電話を入れておきますよ」

ちひろ「ええー? 抜き打ちの方が面白いかと」

P「俺はおもしろ映像を撮りに行くんじゃねぇ!」

P「ちひろさん、管理会社の人にも連絡しておいてくださいよ」

ちひろ「はーい」

ちひろ(つまらないから、行き違いがあったことにしておこう)

——女子寮ロビー。

由里子「だから、メガネっ娘って別にメガネが本体じゃないじゃん?」

比奈「人によりけりだと思うんスけど」

由里子「極端な話、メガネが本体なら、メガネ屋さんなんか女の子パラダイスになっちゃうでしょ?」

比奈「う〜ん、そう言われると……」

由里子「フリョーステネコ理論みたいなもんで、誰がメガネっ娘なのかってのが大事だと思うんだよネ」

比奈「かけてる女の子がかわいいかってことッスかね」

由里子「そうそう、Pちゃんも比奈ちゃんがかわいいって思ったから引っ張ってきたわけで」

比奈「そ、そうスかね〜、未だに実感がなくて」

由里子「照れてるのが可愛い☆」

比奈「そんなこと言ったら、由里子さんも」

由里子「だよねッ」

比奈(扱いづらいッス)

比奈「でも〜、プロデューサーは眼鏡をかけたのと外したの、どっちが好きなのか……」

由里子「多分どっちも好きなんだと思うよ」

比奈「え〜?」

由里子「てゆーか、プロデューサーが好きかどうか基準なんだね☆」ニヤニヤ

比奈「うっ、そういうのは卑怯ッスよ」

由里子「にゃはは、私は美男子&美男子も好きだけどNCもいけるから」

由里子「あ! でも無生物はちょっとノーサンキューだから!」

比奈「無生物……? ロボとか?」

由里子「いやー、擬人化までならいけるんだけどネー」

prrrr

比奈「ん……?」

比奈「はーい、こちら第一女子寮」

比奈「あ、プロデューサー。はい、はい……」

比奈「ええっ、視察!?」

由里子「へはっ!?」

比奈「ええと……あ、明日ッスか」

比奈「一応、みんな夕方には戻ってこれる日ッスけど」

比奈「部屋の片付けッスか……? うーん、原稿がちょっと……」

比奈「あ、みんなにも伝えときます」

比奈「はい、はい……げ、元気ッスよ」

比奈「はい。あの、夏イベ……」

比奈「はーい、分かってまスって」

比奈「それじゃ」チーン

由里子「……」フルフル

比奈「由里子さん、聞きましたか?」

比奈「なんか、プロデューサーが視察にくるって」

由里子「うわーん、ヒナヒナー!」がばっ

比奈「うわあっ」

由里子「ど、ど、どうしよう、やばいってやばいって」

比奈「な、何がやばいんスか?」

由里子「アタシ、プロデューサーに見られた死ぬ!」

比奈「な、なんで?」

由里子「ガチ陵辱本が整理できてないんだよー!」

比奈「……はあ」

由里子「だって、プロデューサーが、世界を広げろって言うからさ」

由里子「こないだのコスプレの参考資料に買い込んだのよ、萌えアニメの薄い本を!」

比奈「あー……」

由里子「そしたら、絵柄で選んで買い漁ってたら、なんかすごいことになってて……」

比奈「まぁー、中には原作衣装の考察とか、おまけイラストが設定資料集並のもありまスけどね」

比奈「でも、それなら押入れにでも隠しておけば……」

由里子「……っつめなんだ」

比奈「え?」

由里子「もう『本棚が』4つ目なんだじぇー!?」

比奈「そ、そっすか」

由里子「ダンボールにしまってあるのは、もう限界なんだじぇー!」

比奈「ええっと、その、それは……私の部屋よりやばいッスね」

由里子「ヒナヒナ、あの、その」

比奈「あ、預けるんスか!? 陵辱本を!?」

由里子「だってさー、絵柄好みだから買ったやつがNTR本だった時の衝撃!」

比奈「その、性癖が疑われるんで……」

由里子「そのまま資料用に貸してあげるから!」

比奈「ゴクッ」

比奈「い、いやでも……」

由里子「夏イベの手伝いもするから!」

比奈「!」ktkr

比奈「し、しょうがないッスね〜、つっても、夏イベも友だちの手伝いくらいッスけど」

由里子「う、売り子もやっちゃう!」

比奈「!!」

由里子(サークル側に潜り込んで買い漁ろう)

比奈「も、もしかしてコスプレもして……」

由里子「もちろん!」

比奈「……よ、よぉーし、そういうことなら」

由里子「あ、なんだったら、ちゃんとしたのをヒナヒナの部屋に置いてスペースを作れば、しまっておけるかも!?」

比奈「そ、そッスね。その方が」

由里子「よっし、そうと決まれば早速運んじゃうよ!」ダッ

比奈「……んー。そしたら、私は他のみんなに伝えて来まスかね」

今後の予定〜亜里沙せんせい→杏→比奈→由里子

面白そうだ

——翌日。

P「……ふー。来たか」

P「ちひろが! 管理会社の人に! 伝えてなかったから!」

P「俺一人だよ!」

P「……」

P「……警備の人まで呼ぶ必要はないしな」

P「……」ピンポーン

P(緊張するな……仕事で送り迎えするのとは違うし)

…… 『はーい』

P「あ、プロデューサーです。ええと、その声は」

亜里沙『あら、Pくん。亜里沙おねえさんですよぉ』

P「はい、あの、今日は視察で」

亜里沙「はいはい、それじゃお迎えしますね〜」

亜里沙「いらっしゃいませ〜、プロデューサーさん」

P「すみません、出会い頭で案内してもらって」

亜里沙「いいんですよ〜。それじゃ、早速、わ、私の部屋から見ますか?」

P(うん……亜里沙さんなら、何かショックなもんなんてないだろうし……)

P「それじゃすみませんがお願いします」

亜里沙「それじゃご案内しますね〜」

P「ええと、こっちの方ですね」

亜里沙「はいはい」

……亜里沙部屋。

亜里沙「はい、ここですよぉ」

P「それじゃ、失礼して」

P「……うん」

P(部屋は片付いている、内装も特に問題ないし、男の影なんてなさそうだし……)

P(なんだ、全然大丈夫じゃないか)

亜里沙「えへへ、て、照れますね」

P「それじゃ、すみません。少しだけ見て回りますね」

P「うーん、ライブ用のビデオ、保育雑誌……」

P「壁面構成の本、ファッション雑誌は事務所で貸した奴……」

P(勉強家らしいというか、なんていうか、「私物」がほとんど見当たらない……)

亜里沙「せ、先生も一生懸命がんばってますから」

P「日差しとかは大丈夫ですよね」

亜里沙「ええ。お洗濯ものは一緒に干せますし」

P(いや、部屋が暗くないかってことを聞いたんだけど)

P(もしかして、他の人のまで洗ってるんじゃ)

P「ちょっとすみません。洗面所も……」

P「……」

P「あ、あれ?」

P(は、歯ブラシが二本……!?

P「……亜里沙さん」

亜里沙「なんですか?」

P「この歯ブラシなんですが……」

亜里沙「あ……すみません、気づいちゃいました?」

P「ま、ま、まさか!」

亜里沙「そうなんです〜、杏ちゃんには言葉だけじゃダメだって思いまして」

P「……へ?」

亜里沙「こうやってるんです」すちゃ

亜里沙「は・み・が・き、じょーずかな♪」

P(そ、そっちか〜!)

亜里沙「杏ちゃんって、甘いものが好きでしょう?」

亜里沙「ほうっておくと虫歯になっちゃうから、ちゃんとしておかないとって思って」

亜里沙「……どうしたんですか?」

P「い、いえ……」

P「杏のやつ、こんな風に迷惑をかけて……後でたっぷり叱ってやります!」

亜里沙「だ、ダメですよ。杏ちゃんも、最近はちゃんと夜にもお風呂に入って」

P「あ!? もしかして朝シャワーのみ!?」

亜里沙「あっ、今のはひみつ、ひみつです」

P「あいつめ、あとでとっちめてやる!」

亜里沙「こら、もう、ダメですってば」

P「ふーっ、ふーっ、ま、まあ、亜里沙さんには問題がないようですので」

P「な、何か気がついたことはありますかね?」

亜里沙「そうですねぇ、実は近くに、アレがないんですよ」

P「あれ?」

亜里沙「布屋さん。ウサコちゃんのおようふく、もっと充実させたくて……」ペタペタ

P「……亜里沙さん」

亜里沙「はい?」

P「ちょっと、いいですかね」

亜里沙「あ、そ、そこの引き出しは」

P「失礼します」ガラッ

亜里沙「あああっ」

P(……裁縫セット、は、まだいい)

P(この高級そうな布は……)

P「亜里沙さん、この布の量はちょっと……」

亜里沙「す、すみません。ウサコちゃんの、衣装と同じ材料で作りたいと思って……」

P「もしかして、自腹で買ってるんですか!?」

亜里沙「? ええ」

P「仕事用なんですから、ちゃんと請求してください!」

亜里沙「えっ、でも」

P「お仕事には、ちゃんとお金が、出るんです!」

P「ウサコちゃんだってデビューしているようなもんなんですよっ!」

亜里沙「そ、そうなの」

P「そうです! っていうかね、裁縫用より、自分の服買ってくださいよ!?」

亜里沙「わ、わかりました」

P「今度、みんなで買いに行きましょう。ファッションも主導できて、アイドルですよ」

亜里沙「はぁい。うう〜、先生だっておしゃれは頑張ってるのに」

P「がんばってるのはおしゃれとは言いません」

P「それじゃ、次に行きますから」

亜里沙「あっ、それじゃ杏ちゃんのところへ行きますか?」

P「そうですね、嫌な予感しかしませんが」

亜里沙「でも、お掃除は……してたみたいですよ?」

P「へぇ。そりゃ珍しいこともあるもんですね」

P「それじゃありがとうございました」

亜里沙「はい〜」

……杏部屋。

P「……杏、いるか?」コンコン

  ピコピコ ウィーン ズダダダ

P「……」

P「おい、開けるぞ!」ガチャッ

P「……って、うわぁー! きたねぇー!」

杏「お、プロデューサー。よく来たね」

P「お、お、お前は!」

P「掃除したんじゃなかったのかよ!?」

杏「へ? だから、あるっしょ? 足の踏み場」

P「こいつは……!」

杏「なんだよー、いつも寮まで迎えに来てたじゃん」

P「玄関で呼び出してただけだからな……ここまでひどいとは思わなかったぞ……」

杏「そうだっけ? ま、とにかくお入り」

P「入れるかボケ! ゴミ袋持ってくる!」

杏「ち、ちょっと待った。ココらへんにあるのは全部必要なものであって」

P「放り出してあるパンツも必要なものかい!」

杏「それ洗濯終わってるやつだし」

P「だったらしまえよ!?」

杏「いやー、使うものは手元にないと気になっちゃって」

P「ふざけてんのか!」

P「あとな……ゲームの画面見たまま受け答えしてんじゃねーよ!」

杏「この時間が至福だよね」

P「お前は、女としての恥じらいはないのかよ」

杏「えー、私生活まで管理されてもねー」

P「……」

杏「どしたの。眉間を抑えちゃって」

P「杏。お前はうちで一番売れてるアイドルだ」

杏「お、おう」

P「まあ、なんだ。売り方が売り方だしな。こういう私生活でも多分、人気が落ちるってこたないだろ」

杏「うん」

P「だがな、今度の話はちょっと違う」

P「新しく女子寮をつくる、聞いているだろ?」

杏「うん、もっと大きくなるんでしょ?」

P「それだけじゃない」

P「新しく、お前より年下の娘を入寮させる予定だ」

P「そんな時、お前のこんな堕落した姿を見てみろ」

P「想像してみろ、例えば、お前より年上のお姉さんが仕事から帰ってくる」

P「寮で、ビール飲んでごろごろしてテレビを観ているとか」

杏「ユッキじゃん」

P「……あいつのことは置いておくにしても」

P「そんなヤツを見たら!」

杏「反面教師にする」

P「だろうな」

P「……正論言ってんじゃねぇ!」

杏「もー、うるさいなぁ」

杏「私のことはどうだっていいじゃん」

P「いいわけあるかっ」

杏「だって、私を見て真似っ子して売れなくなってもさー、それはその娘の責任じゃない?」

P「む……」

杏「私だって、少なからず、泣きを見てる娘も知ってるけどさ」

杏「だからって私を見習え、なんて口が裂けても言えないし」

P「……」

杏「人は人、私は私って言ってたの、プロデューサーじゃん?」

P「そういう意味で言ったわけじゃないんだが」

P「だけど、お前のこと心配して、亜里沙さんだって歯磨き指導してるそうじゃないか」

杏「あ、あー……」

P「面倒がっているのを言い訳するなと言っても無理だとは思うがな」

P「お前のことを心配してるから、いろいろ言いたくなるんだよ」

杏「……プロデューサーも?」

P「当たり前だろ」

杏「そっか」

P「……ん? そういや、亜里沙さんの部屋で歯磨きしてるんだよな」

杏「ギクッ」

P「ちょっと洗面所」

杏「あっ」

P「うぐっ、も、物置じゃねーか、完全に!」

杏「い、いや〜、あはは」

P「お前、もしかして風呂まで亜里沙さんのところで入ってるな!?」

杏「ソンナコトナイヨ」

P「つーか、亜里沙さんが気にして風呂に入れてるんだろ!」

杏「ゼンゼン、ソンナコトナイヨ」

杏「アンズ、オフロ、スキ」

P「石鹸の一つでも置いてから言えやー!」

P「幼児か、お前は!」

杏「ひとりでできるもん」

P「ぬがあっ!」

P「はぁはぁ……もういっそお前は亜里沙さんと同室にしてやろうか」

杏「おおっ、ルームシェア!」

P「喜ぶな!」

杏「え〜? でもプロデューサーがお世話するわけじゃないじゃん」

P「そういう問題じゃねぇよ!」

杏「……わ、私はプロデューサーと同棲でもいいんだが」

P「俺を[ピーーー]気か!?」

P「チッ、この調子なら男がどうとかは関係無さそうだな」

杏「男〜?」

P「ああ……一応な」

杏「あっはっは、私より稼いでから求婚してみろと」

P(その上、家事まで要求されるとか地獄だな)

P「ん……?」

杏「え、なに?」

P「なんだ、このプラケースだけやけに綺麗な……」

杏「あ、あー! ダメー!」バッ

P「な、なんだ、どうした」

杏「それは杏の大事なものなの!」

P「ほ、ほう」ニヤ

杏「あ!? ちょっと!」

P「中はなんだ? 手紙か? ラブレターとかじゃないだろうな」

杏「や、やめろー!」

P「……な、なんだ。ファンレターじゃないか」

杏「う、や、やめろ」

P「別に恥ずかしがるものじゃないだろ。俺が一度チェックしてるんだし」

P「ん、これ、覚えてるぞ」

杏「!」

P「確か、ラジオ番組の時にメールを読んだリスナーからのだよな。珍しくお前が、まともに答えてたやつ」

P「ええと、受験で失敗して、親と喧嘩して……」

杏「……逃げた気になってたって言ってた人」

P「そうか。……『あの時は杏ちゃんの言葉にグサッときました。「親のせいにしてるんじゃない? 自分の」』」

杏「わー! わー! わー!」

P「『でも、それから自分を見なおして』」

杏「読み上げないでよ!」

P「ほほう」ニヤリ

sagaっていれれば文字化けよけれるよ
さげじゃなくさが

P「お前がファンレターを大事にしているとは思わなんだなぁ」ニヤニヤ

杏「べ、別にいいでしょ!」

P「なるほどね。大事なものは自分なりにちゃんと管理しているってわけか」

杏「う、うぐ……」

P「よしよし、そういうことなら勝手にお掃除しても駄目だしな」

P「無くさないようにするために、自分から家事が出来る能力をつけてやらないとな」

杏「アーアーキコエナーイ」

P「なに、俺は信頼しているから」

杏「う、うるさい」

P「さて、じゃあ、そろそろ別の人の部屋に行くわ」

P「なんか最後に要望を聞いておいてやる」

杏「……とりあえず、人のものを勝手に取られないようにしてほしい」

P「だったら掃除しろよ」

杏「やだし」

P「……。金庫でもつけるか? 他にはあるか?」

杏「新しい寮にするんだったら、お昼寝部屋とかつけるといいと思うよ」

杏「ほら、ロビーがちょっとさ、薄暗いじゃん?」

P「ああ。お昼寝部屋は却下だが、ロビーの照明は考えよう」

杏「ちえー」

>>35 こう

http://i.imgur.com/rPN32oK.jpg
http://i.imgur.com/P8kQMVm.jpg
双葉杏(17)

http://i.imgur.com/w2FLCJd.jpg
http://i.imgur.com/nnydVG0.jpg
大西由里子(20)

http://i.imgur.com/4Fd4iRu.jpg
http://i.imgur.com/PUwakmD.jpg
荒木比奈(20)

http://i.imgur.com/p5yjWbO.jpg
http://i.imgur.com/4PHYX7X.jpg
持田亜里沙(21)


>>38
横からだがsageとsagaは同時にできたりもする

……比奈部屋。

P「……比奈。いるか?」コンコン

比奈「うぃーす……」

P「入って大丈夫か?」

比奈「だ、大丈夫ッスよ」

P「ん」

比奈「ど、どうぞ〜」

P「……」

P「うむ。アイドルの部屋にトレース台ってどういうことなんだろうな」

比奈「そ、そこッスか? もっとこう、同業者のポスターとか貼ってあるところとか」

P「資料用だろ」

比奈「うっ」

>>39,40
ありがとうございます

P「まあでも、全然片付いているな」

比奈「ええまあ……どちらかと言うと、物置いてると原稿に集中できないんで」

P「俺はレッスンに集中して欲しいんだが」

比奈「ま、まあ、プライベートは言いっこなしで」

P「どうもなぁ、由里子もそうなんだが、お前らはアイドルの自覚がちょっと薄いだろ」

比奈「うっ、まあ、でも、ほら」

P「なんだ?」

比奈「プロデューサーは、信頼してるッスから」

P「それは嬉しい。が、あまり気軽にイベントに参加したいとか言うなよ」

比奈「そうッスか……」

P「あ、いや、別に参加を禁止したいわけじゃないんだ」

P「比奈の場合、趣味というか、特技になってるしな」

比奈「はぁ」

P「ただほら、せっかくならな、比奈自身をアピールするチャンスにもなるかもしれないだろ」

比奈「え、えっと、アイドルとして参加してこいってことスか?」

P「例えばの話だ」

比奈「そ、それはそれで恥ずかしいような」

P「お前はカワイイんだからもっと自信を持て」

比奈「……へへ」

P(持ちすぎても困るが)

P「もう少し見て回るぞ」

比奈「は、はいはい」

P「……」

P(うむ、この調子だと比奈も大丈夫そうだな)

P(まあ、男がどうしたとか、そもそも女子寮でチラつく方がおかしいわけだが)

P「おっ、キャラ時計か……二個あるが」

比奈「ファンの人にもらったやつッスね」

P「ああ、そうだな」

P「……何か変わったことってあるか?」

比奈「か、変わったことッスか」

比奈「う〜ん、服を買うようになりましたね」

P「……そりゃすげぇな」

比奈「って言っても、漫画に比べれば全然」

P「いやだからな?」

P「大方、収納スペースには布類より紙類の方が収められているんだろうが、それはおかしいわけだぞ」

比奈「そーは言いますが、実際、何買っていいか分からないわけで」

P「こないだオシャレも楽しみたいって言ってたろう」

P「わーかった。やっぱり今度、衣装担当に事務所に来た時の服をチェックしてもらおう」

比奈「あっ、ひどい!」

P「ひどいわけがあるか!」

P「んん? そういえば、今日はジャージじゃないんだな」

比奈「え、ええ。まあ」

P「まさか、俺が来るからって、無理にいろいろ押し込んだんじゃないだろうな」

比奈「い、いやいやそんな」

P「……」

比奈「……」

P「押入れとか……見てもいいか」

比奈「えっ? はあ、いいッスよ」

P(いいのかよ)

P「いいか、開けるぞ」ギィ

P「……」

比奈「ほら、バッチリ片付いてるッスよ」

P「……そうだな」

比奈「でしょ」

P「漫画がな」

比奈「はい」

P「押入れに本棚作ってどうするんだよ!?」

比奈「えっ?」

比奈(収納上手ってほめられるのかと……)

P「押入れっつーか書庫じゃねーか!」

比奈「スライド式なんすよ。ほら、二重になってまして」ゴロゴロ

P「そういうギミック解説はいい!」

P「こ、この冊数だと……ひぃ、ふぅ……数百冊くらいあるだろ」

比奈「いやー、一桁違いますかね」

P「服はどうしたんだ!?」

比奈「い、一応、下の段に……」

P「……」

P「今度、新しい寮を作る時は、漫画倉庫でも建てた方がいいのか?」

比奈「あ、いいッスね」

P「よくねーよ!」

P「俺もさ、本棚に入りきらない単行本を、ダンボールに詰めたりはするさ」

P「だけどここまでやるか?」

比奈「やー、でも、意外と押入れにピッタリはまるサイズの棚ってなくて」

P「たりめーだよ!」

比奈「でも、プロデューサー。漫画って近くにあるとすぐ読みたくなるじゃないスか」

P「あーそう。本棚を表に出しても嫌なのな……」

P「……あ、ダンピールがある」

比奈「いいッスよね〜」

P「って、いかんいかん。俺は視察に来たんだった」

P「……ん? でも、下の段にダンボールがあるぞ」

比奈「あ、それは」

P「なんだよ」

比奈「と、友達に預かってくれって言われたもので……」

P「……なんかヤバイものじゃないだろうな」

比奈「そんなことはないでスけど」

P「すまんが、ちょっと改めさせてもらう」

比奈「どうぞ」

比奈(ちゃんとしたのって言ってたし)

P「うわああああっ」ガタン

比奈「えっ」

P「お、おま、お前! コレ無修正のホモ本じゃねーか!」

比奈「!?」

P「なんなの!? 資料なの!?」

P「それとも目覚めたの!?」

比奈「ち、ちが……預かってって……」

P「BLとかそういうレベルじゃないじゃん……」

比奈「ちが、私、二次専門……!」

P「……」ジーッ

比奈「し、信じてください!」

P「何を信じればいいのか分からん」

比奈(う、嘘だ、由里子さんは生モノ苦手って言ってたのに……!)

P「お前、信頼してるってそういうことか!?」

比奈「う、うう……」ポロ

P「!」

比奈「ほんとに、ほんとに違うんでス」ポロポロ

P「わ、分かった! 悪かった!」

P「預かり物で、中身をよく見ずに受け取っちゃったんだな!」

比奈「はい……はい……」グスグス

P「よ、よし。分かった、封印し直そう」

……

比奈「……うあ」

P「お、落ち着いたか」

比奈「……はい」

P「はぁ〜、悪かったよ。しかし、とんでもないものを預けるやつがいたもんだな」

比奈「一応、ちゃんとしたのって聞いてたんスけど」

P「ちゃんとした、なんだったんだよ」

P「ちゃんとしたガチものってことか?」

比奈「さぁ、よく分からないッス」

P「……ん? 待てよ?」

比奈「はい?」

P「あの量をわざわざ遠くから運び込んだやつがいるのか?」

比奈「!」

P「もしかして、部外者がうちの寮に……」

比奈「あ、あああ、いやぁ、そのそれは」

P「どうなんだ、比奈」

比奈「いやー、関係ないんじゃないッスかね」

P「比奈」

比奈「はい」

P「正直に言ってくれ」

比奈「……由里子さんが預かってくれと」

P「あいつかよ……!」

比奈(南無)

P「ちょっと比奈もついてこい! こいつ返品してやる!」

比奈「え、あ、ちょ」

明日に続く。

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