一方通行「GANTZねェ……」上条「歯ァ食いしばれよ最強ッ!!」 (1000)

知っていますか?黒い球体の部屋、という話を。




その部屋は世界中に散らばって……モチロン学園都市にもあるそうですよ。と、ミサカは付け加えておきます。




その部屋には死者が呼び寄せられ、肉体を与えられ、この地球に隠れ住む異星人と戦うらしいですよ。
と、ミサカは正直どこのマイナーライトノベルの話だと鼻で笑います。ハッ。



ただ、ミサカが研修中に得た情報によりますと、この学園都市だけでもその黒い球体の部屋の住人と、異星人との戦いの痕跡が、時々残されている事があるとの事です。

と、ミサカは自分の情報の仕入れ先の眉唾度合いにあまり確実性は無い。と、付け加えておきます。




しかし、8月8日の夜に限っては、学園都市西部にて大規模な破壊と、多くの目撃証言が集中しており、その目撃証言の一つによると、黒い機械の全身タイツスーツのようなモノを着た少年が、黒服のホストのような美形の少年と、人間とは思えないレベルで戦っていた。との事です。

と、ミサカは少し、この話を聞いてワクワクした気持ちが湧いた事をお伝えします。






……ミサカも死んだ後はこの黒い球体の部屋へと行けるのでしょうか?



『GANTZ』と呼ばれる黒い球体の部屋に……





と、ミサカは疑問を貴方に投げかけます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394059950

●『めもりーろーどさゅう……めもりーろーどさゅう……』








●『めにゅーを選んでくだちい』








1.上条「……GANTZ?」御坂「黒い球体の部屋?」

上条「……GANTZ?」御坂「黒い球体の部屋?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360904443/)






2.上条「答えろよ……GANTZ!!」御坂「私の前に立つのなら……アンタも潰すわよ?」

上条「答えろよ……GANTZ!!」御坂「私の前に立つのなら……アンタも潰すわよ?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370773824/)






3.上条「どうしてだよ……GANTZ……」浜面「テメェは人の命を何だと思ってんだッ!!」

上条「どうしてだよ……GANTZ……」浜面「テメェは人の命を何だと思ってんだッ!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379238531/)

●『8がつ8にちのがんつメンバーでち』




上条 当麻


運悪過ぎ。
頭切れ過ぎ。
キレたら強すぎ。
右手便利過ぎ。



不殺の道歩み過ぎ


『生死不明』





御坂 美琴


能力応用あり過ぎ。
血好き過ぎ。
暴走し過ぎ。
とーま連呼し過ぎ。
とーまとーま連呼し過ぎ。



とーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーまとーま



邪魔



『生死不明』




浜面 仕上

何気に活躍し過ぎ
便利屋過ぎ
ハーレムに最も近い男過ぎ


関係ねえよッ!!カァンケイねェェんだよォォォッ!!!何がハーレムだッ!!何が女の子4人に囲まれてるだッ!!!
いくらハーレムを作ろうが、公式カップルが存在しようが関係ねぇッ!!

これが>>1だ。これが>>1のSSだッ!!つけ上がってんじゃねえぞクソ野郎ッ!!
テメェら登場人物なんざ、指一本ポチポチ動かすだけで100回ブチ殺せんだよォォォォオオッ!!!



『生死不明』




絹旗 最愛

●<モアイ


●<……


●<超モアイ


●<『死亡希望』

天井 亜雄


原作原型なさ過ぎ。
強過ぎ。
容赦なさ過ぎ。
死亡フラグ回避し過ぎ。




黒幕過ぎ。



『生死不明』





偏光能力


前スレ出番少な過ぎ。
根性あり過ぎ。
脇役極め過ぎ。



偏光能力はよい男だ。


『生死不明』




東郷十三



原作強すぎ
こっちでも強すぎ
顔濃すぎ
修羅場くぐり過ぎ
人の事言えな過ぎ




>>1「アンタが主人公でもいいと思うよ俺は」




『生死不明』








空手着外人 JJ


本名皆知らな過ぎ
原作強すぎ
空手初心者過ぎ


出番少なッ!!!


『生死不明』

●<前回戦ったのはコイツ等でち




基準

人間(高校生レベル3)


攻撃力 G
防御力 G
素早さ F
賢さ B

能力 D





斉藤さん


攻撃力 B
防御力 B
素早さ B
賢さ B

能力 -




黒服星人


攻撃力 C
防御力 C
素早さ C
賢さ C

能力 -





玄野アキラ

攻撃力 A
防御力 B
素早さ A
賢さ A

能力 -




氷川


攻撃力 S
防御力 B
素早さ S
賢さ A

能力 -



暴走吸血少女☆御坂さん 第一形態


攻撃力 S
防御力 B
素早さ S
賢さ 暴走

能力 S

おはようございます、1です。


禁書GANTZシリーズ4スレ目になります。


前半は、GANTZメンバー全員が生死不明の状態で、しばらく原作でいう妹達編を進めていきます。
視点は一方通行。そして、表側の舞台の人間達それぞれに移って行きます。


禁書にGANTZというイレギュラーを加えると、ここまで物語が狂うといった感じで進めていくので、皆さん今回もよろすくお願いします。


昨日、既に作ったスレは申請済みです。ご迷惑をかけました。

スレ立て直し乙

スレ立て乙乙

乙乙



アホ毛星人…
いやなんでもない

8月13日



第19学区 旧商店街西区 古びた倉庫内



20:55




一方通行「……ハ?」




一ヶ月ほど前。



とある金髪のスキルアウトの少年と、とある無表情の少女。


そう。


ちょうどこの、一方通行<アクセラレータ>と呼ばれる白い細身の少年の目の前に立っている少女と同じ様な背格好。髪型。服装。


ぶっちゃけ全く見た目は同じ無表情の少女が、か弱い小さな女の子を命懸けで、大鴉から守り抜いたこの倉庫の中で。



自身を『ミサカ』と名乗る少女が、一方通行にちょっとした世間話をした。

一方通行「(……何言ってやがンだ?この人形……とうとうぶっ壊れちまったのか?)」



今まで繰り返した1万近い似たようなシチュエーションの中で。


一方通行はこんな経験をしたことが無かった。



一方通行「黒い機械のスーツねェ……」





「(そういや、8月8日の夜……天井の野郎とスキルアウトみてェなヤツに会った時……あの『化けモン』と殺り合った時……天井やスキルアウトが服の下に変な黒いタイツ着てやがったなァ……)」


一方通行が思い出す。8月8日のあのワケのわからない夜を。



一方通行「(てことは、そのGANTZッてのも何かの実験コードか?……まァたくだらねェ実験でもしてやがンのか?この街は)」

一方通行は一考した後。



その初めての経験に対して、とりあえず適当に答えておく事にした。




一方通行「まァ……非科学的な話だが、人間には魂って言われる情報体が存在するって話はあるな。
どっかの説では人間が死ねばその瞬間、体重が21グラム減るって言われてらァ。それが『魂という情報体の重さ』ってヤツだ」



一方通行は続ける。



一方通行「さっきテメェが言っていた黒い球体の部屋……だったか?
まァそんなワケのわからねェモンが実在するかどうかは知らねェが、その魂を集めて、魂から肉体の情報を取り出し肉体や記憶を再現する……ってトコか?

ハッ。人形にしては面白ェ発想だ。実現出来れば人の生き死にすら自在に操れるってワケだァ」カッ、カッ、カッ




一方通行が、ゆっくりと少女へと近づいて行く。

一方通行「だかなァ。お前には無理だ。人間にも動物にも、その辺の無視にも魂ってモンはあるかもしれねェが、お前にはねェ。所詮人形だ。大量生産された……な」



そして、眼前30cmほどのところで立ち止まり、少女の顔を覗き込みながらそう伝える。




ミサカ「そう……ですか。それは少し……残念ですね……と、ミサカはホンの少し、胸に痛みを覚えます」ズキッ……




少女は無表情ながらも、どこか悲しそうな雰囲気を出している。




一方通行「チッ。気に食わねェなァ、そのツラ」グイッ!!



一方通行は、少女の顎先を指で上げる。




やはり少女は無表情。だが、やはりどこか悲しげに見えてしまう。




人形のハズなのに。

一方通行「(いつからだァ?……そうだ。確か、8月8日の実験が延期になったから次の日……8月9日の夜……あの日から何か違和感があった……)」




それは、第9968回目の実験のこと。



今でもよく覚えている。




あのホンの少しだけ感じた違和感。




そして、自分に込み上がってきた嫌悪感のようなよくわからない感情。




彼を苛立たせる感情。





一方通行「……そォだァ……いーィ事考えたぜオイッ……」ニィィイッ……





一方通行は、歪んだ笑みを浮かべて提案する。

ミサカ「……そうですね。ではそのようにお願いします……」


少女は、少年の提案を飲んだ。






21:00



ミサカ「ではこれより。絶対能力者計画第9978次実験を行います。準備はよろしいですか?」チャキッ!!



少女は、その身体に不釣り合いな大型の銃器を構え、目には軍用の特殊なスコープを装着する。




一方通行「あァ……一滴の血も流さずに終わらせてやるよ……そンで報告書にはこう付け加えといてやる」グググッ……



一方通行は、歪んだ笑みを浮かべたまま構える。




一方通行「軍用クローン9978号はッ!!死ぬ瞬間ッ!!!1グラムの体重も減少しませンでしたッてなァ!!!」ダンッ!!!

そして、僅か数秒後。





少女は彼の腕の中で安らかに眠りについた。




血の一滴も外に流れる事も無く。





永遠の眠りに。

一方通行「……さァて……このお人形さンの気になる体重は……」



一方通行が、自身の能力を使用し、少女の体重を測定する。





一方通行「……ッ!?オ"ァァァアアアア"ア"ア"ッ!!!!」ブンッ!!!


ガッシャァァァァアアアアッ!!!!!




その僅か数秒後。


突如、一方通行は少女の亡骸を思いっきり投げ飛ばす。



一方通行「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!」フーッ!!フーッ!!!





そして息を荒げ、凄まじい形相で、辺りを見渡す。

一方通行「……ックソッ!!!オイッ!?今日の実験はこの一回だけだったンだろ!?俺はもう帰るからな!?ちゃンと片付けとけよ人形共ォ!!」



明らかに何かに動揺している一方通行は、周囲にいるであろう『何か』に全ての後片付けを任せ、帰路に着く。




一方通行「……そォだ……あれは人形だ……感情も……魂もねェ……実験用のよく出来た人形なンだ……」




一方通行は今日の出来事を明日にも忘れているだろう。



いや。正しくは片隅に必死に追いやり、二度と思い出さない様に務めるだろう。




そう。少女の命が途絶えた瞬間、『体重が減った』事などすぐに。











??「……?アレ?9978号の死体は一体何処に……と、ミサカは辺りを見回します」キョロキョロ

8月13日






23:00







ジジジジジジジッ……






「……ここは……この部屋はまさか……と、ミサカは……」






ジジジジジジジジッ…………





とりあえず移転は完了です。


ついでに少し状況がわかりやすいように加筆修正しておきました。


早めに続きを投下出来るようにしますので、しばらくお待ちください。


それではよい1日を。

やっぱり氷川くんよりみこっちゃんの方が強いじゃないですかヤダー

いつの間にか新スレが!!乙ッ!!!

>>24
腐ってもlevel5だからな
特殊能力分差ができるのはしゃーない
賢さが暴走気味なのがネックだけど

>>26
あの暴走御坂って漫画超電磁砲の暴走御坂じゃないの?それなら氷川並の強さも納得

そういやスレタイの上条どっちなんだろな
GANTZパートの上条だったら一方さん一撃で死ぬよね

>>28
それで死んでGANTZメンバー入りだったりして

先日このスレを見つけて面白すぎて最初っから一気に読んでしまったらまさか焦らしプレイとは…

>>30
おまおれ

俺は久しぶりに読んだら2スレも消費してたよ

>>30
よう俺

楽しみにしてます

まだかにゃあ

1です。
すいません。ダークソウル2にハマり過ぎて全く書けてません。死に過ぎてどMにジョブチェンジしそうです。
面白過ぎてニートになりたい今日この頃です。

話の流れは考えれているので、2週間以内には投下出来ると思います。しばらくお待ちを。

よし、待ってる

あーい
♪わたしま~つわ、いつまでもま~つわ

追いついたよぅ。
面白い!ww

楽しみに待っておりまする

…あれ?姫神の話の後の表世界ってこと?

待ってる
ダークソウル2面白いよね

うん待ってます

うん待ってる

うん待ってる

うん待ってる

落ち着こう

ウズウズ…

あげんなよ

そろそろ…かね?

まだかまだなのか

おそいなー

大丈夫だ、待つことには慣れている

まだかな?

まだかな?

まだか…

今日地上波で実写やるな

暴走吸血鬼モード御坂は超電磁砲の覚醒御坂と同じ外見か

普通にあの美琴は幻想殺しを正面から破って右手ぶっ飛ばしたからな
黒翼とかより全然強い

でもこのスレではまだ第一形態だし垣根といい勝負しそう

とりあえず>>1は今日お勧めssスレにいたから生存してるな。続きを待とう

あれは自演なのか、酉が割れたのか、それとも自演なのか……

早く読みたい!

まだかよ

期待するだろやめろよ

ダークソウルにハマりすぎだろ>>1

8月11日






第7学区 ファミレス




御坂「フーン♪フン♪フフーン♪」ニコニコッ


白井「……」


佐天「アレ?どうしたんですか御坂さん。今日はえらくご機嫌ですねー」


初春「そうですねー。昨日まで、何か思い詰めたような顔をしてましたけど、今日はスッキリしてます」


御坂「んー、そーねー……ご機嫌っていうか悩みの種が無くなったってトコロかなー」ニコニコッ





夏休み真っ只中のファミレスにて。



御坂達女子中学生4人は、歓談を楽しんでいた。

他の3人は知らないが、昨日。



すなわち、8月10日。



御坂は1人の少女と出会っていた。





『布束 砥信』





学園都市の中でも、1、2を争うエリート高校である、長点上機学園の生徒であるこの少女。



そして、この少女から得た情報を元に辿り着いた、自分のクローンを大量に生み出す『量産型能力者計画』という狂気の計画。



そして、計画の失敗という結果。





この狂気の計画が失敗に終わった事を確認し、御坂は安堵しきっていたのだ。

白井「……」




そして、その不自然な御坂を、同室である白井は見逃してはいなかった。



いや。



白井はこの御坂を、『本物の御坂』とは思っていない。




御坂の姿を真似た、別人であると白井は確信しているのだ。
だから、ずっと見張っていた。





偽物という明確な根拠はない。


証拠もない。


しかし、疑惑は数え切れない程ある。




例えば、初春が得た『何人もの御坂美琴』が写った写真など。





御坂「ん?どうしたのよ黒子。さっきから黙っちゃって」



白井「いえ……何でもありませんわ、『お姉様』……」



初春「……」

今、白井は御坂に対し、『お姉様』と言った。



出来れば目の前のこの少女を、そうは呼びたくない。




自分にとって、『お姉様』とはただ1人。




本物の『御坂 美琴』なのだから。





白井「…………」チラッ


白井はふと携帯を見る。


そこには何の変化もない。





共に『御坂 美琴』を救おうと約束した少年からの連絡も。





8月8日の夜から一度もないのだ。





白井「……上条さん……貴方に一体、何があったんですの?」




8月8日、学園都市の第7学区。





黒服の男達による襲撃の中。




炎上する電車の脱線現場にて再会した




黒い機械のスーツを着た少年と




他人の血で全身を汚した、変わり果てた少女






その2人の物語が崩壊する前に






他の登場人物の物語を語っていこう。








幼き少女を守る為に自分を犠牲にし続けた少年と



死の運命へと抗う為に他人を犠牲にし続けた男の対極の物語






いつかは崩壊する2人の物語を。








救いの手など存在しない。
命とは自ら勝ち取るモノ。




この物語に、救いの『神』など存在しないのだから。

きたああああああああああああああああああああああああああああ

こんばんわ、1です。

非常に遅くなりましたが、久しぶりの投下を行いたいと思います。


ちなみにダークソウル2はまだクリア出来てません。やる暇ないし難し過ぎます。熔鉄城しんどいです。



ちなみにお勧めスレに現れたのは>>1です。営業です(笑顔)



それでは21~22時辺りにゆっくり続きを投下していきます。

待ってたで

うっはまじかよちょっと読み直してくるわ


8月8日

19:05




第5学区→第13学区方面へ





パララララララッ!!!

パララララララッ!!!!


ドォォォォォオオオオンッ!!!!!







浜面「スゲェな……そこら中で銃声と爆発……まるで戦争でもやってるみてぇだ」ブォォォォォオオオッ!!


GANTZのバイクにて移動している最中。


13学区方面では、絶えず銃声や爆発。ついでに悲鳴のようなモノが流れていた。


恐らくは、あの黒服達と誰かが戦っているのだろう。


絹旗「学園都市の暗……いえ、防衛組織みたいなモノがあの黒服達と超戦っているハズですからね」



浜面「そうなのか?ってかそんな事知ってるって事は……お前」



絹旗「そうですよ」



浜面が言い切る前に、浜面の言おうとしたことを絹旗が肯定する。





絹旗「私も……私や麦野、フレンダや滝壺さんも、その防衛組織の一つの構成員です。
……超感謝してほしいですね!!私達のような超正義の味方のお陰で、学園都市は外敵から守られてるんですよ?」フンスッ


絹旗は、バイクの後部座席で誇らしげなドヤ顔を存分に作る。


しかし、その内面は違った。

浜面「へぇー!!スゲェじゃねぇか!!だからあん時も斎藤とかいう黒服と……本当に、学園都市を影から守る正義の味方なんだなお前等!!」



絹旗「……そ、そうでしょう!?存分に私達を超褒め称えるといいですよ浜面!!」ズキッ……





絹旗の胸が痛む。




確かに嘘はついていない。




学園都市を外部の敵などから守るのも、自分達の仕事の一つだ。




しかし、仕事はそれだけではないし、そんな人から褒められるような仕事は限りなくゼロに近い。

最も暗い、掃き溜めのような組織の集まり。



その中では、人の命など限りなくインスタントなモノだ。



電池のようなもの。消耗品。





『使えなくなったら交換すればいい』




それが暗部の基本。






絹旗は、『置き去り』<チャイルドエラー>



いわゆる親から、学園都市に捨てられた捨て子である。



親にすら見捨てられた子供には、この街では人間としての扱いなど与えられない。




いや。




大多数の子供達は、正規の施設へと預けられるのだが、どうしてもそこから零れ落ちてしまった子供も出てくる。




その子供達は文字通り、『道具』として扱われるのだ。




禍々しい、科学の発展の為の。




絹旗の場合、『暗闇の五月計画』と呼ばれた能力開発の為の。




そんな過酷な環境を生き延びた絹旗が、最終的に行き着いた場所『暗部』




皮肉にも、絹旗が配属された組織名は『アイテム』と呼ばれていた。


絹旗「(……浜面にはそこまで知る必要はないんです。この馬鹿には、どこまでも正義の超大馬鹿野郎になってほしいですからね)」



浜面の性格上、絹旗やアイテムの面々の境遇を知ってしまうと、色々あって、最終的に学園都市自体に喧嘩を売ってしまう恐れがある。



そうなれば、行き着くところは墓の中か暗部のどちらかだ。



しばらく共に行動して、浜面について思った事。



この男は馬鹿だ。


どうしよも無い程の大馬鹿。


すぐに感情的になり、最終的に考えるよりも先に身体が動く。


そして何より


自分が大事に思うモノを守る為ならば、他の全てを犠牲にする危うさがある。


自分の命すらも。




現に、絹旗が知る事は無いが、浜面は田中星人との戦いで、フレメアを守る為にスーツの耐久を犠牲にし、右腕を犠牲にし、最後には自分の命を囮に使い、大鴉を倒した。



ギリギリなのだ。この男は。常に。

絹旗「(だから、浜面には暗部を知られるわけにはいかないんです。折角私達皆がくだらない日常を楽しめる相手が出来たんですから、それを)」



浜面「なぁ、絹旗」ブォォォォォオオオッ!!



絹旗「ッ!?な、なんでしょう!?」ビクッ!!




思考の途中で、いきなり声をかけられ、絹旗が焦りながら応える。









浜面「学園都市を守るってのも立派だけどよぉ。お前等皆女の子なんだからあんまし無茶すんなよ?
男手が必要な時があったら俺がいつでも手伝ってやるからさ、一応便利屋なんだしな」


絹旗「ッ!?……は、浜面の助けなんて仕事の時には要りません!!むしろ超足手まといです!!」


浜面「なっ!?ヒデェなこの野郎ッ!!折角かっこ良く決めれたと思ったのに!!」ガーンッ!!



浜面はショックを受けつつもバイクを走らせる。



絹旗「……いつか……いつかはお願いするかもしれませんけどね……」グスンッ


絹旗は後部座席で顔を俯けて、ホンの少しだけ涙目になっている。



しかし、その顔は純粋に笑顔だった。




誰にも頼れず、生きるか死ぬかの生活を物心ついた時から続けている絹旗にとって、浜面のその言葉は何よりも嬉しかったのだ。


助けてくれる人間がいるという事が嬉しかったのだ。


キィィィィイインッ……



ドォォォォォオオオオンッ!!!!!!






浜面「おわっ!?」

絹旗「キャッ!?」




突如、浜面達の目と耳へと、異様な光景が認識される。




浜面「あの白い光って……まさか……」ブォォォォォオオオッ!!!


浜面の走るバイクの右斜め前1kmほどのところから、空に向かっていくつもの白いレーザー光線のようなものが放たれた。


見覚えのあるモノだ。






絹旗「む……麦野……」


絹旗は即理解した。



あれは麦野の能力『原始崩し』だと。






浜面「絹旗ッ!!あっち側に敵の反応が結構多い!!俺らも参戦すんぞッ!!!」ブォォォォォオオオッ!!!




浜面は、バイクにつけられたレーダーを見ながら、砲撃が放たれた地点へと向かっていった。



恐らくは、麦野が戦っているのだろう。


反応のあった7?8人ほどの黒服の集団達と。



麦野であろうと、ハッキリ言って、1人で倒せるレベルと数ではない。



浜面「死ぬんじゃねぇぞ麦野ッ!!」ブォォォォォオオオッ!!!



浜面はバイクのアクセルを更に握り込み、速度を上げた。

投下終了かな?  乙

ごめんなさい、寝てました。投下終了です。


とりあえず、浜面ルートスタートです。忙し過ぎて更新がかなり遅めなりそうです。気長に他のSSでも見ながらお待ちください。

それではよい一日を。

戻ったか…


よっしゃよっしゃ

鬱シーン有りとか絶望感がすごいとか1はドSとか、そんな評判を聞いて覚悟して読んでみたんだけど
田中のときにフレメアを殺さなかった1って結構優しいんじゃね?

フレメアが後の話に関わるんじゃね?

まだ??

はよ、続きみたい

ふぐぐ…

まだなのか?

まだなのか?

前回の投下は一ヶ月近く経ってからだったってのに一週間もたってない今まだかと騒ぐってふざけてんの?

荒らしだろ

そんな怒んなよ

死にそうだけど何だかんだで生きてる(上条)
死んだと思ったら生きてました展開2連続(御坂)
死んだけど生き返ったよ!(浜面)
結局死ななかった(フレメア)
死んだけど死んだ方がスッキリ(介旅)
死んだけど原作でも死(9900号)
いつか死ぬそうだけど大活躍(天井)
以下略


ちょっとまって俺の中の絶望観が息してない

>>99
GANTZ原作も結構似た感じだけどね。そしてお前は忘れてる。次は千手だということを…

>>99
千手ってだけでほぼ全滅間違いなしだから問題ないぞ

>>89
ほら、アメとムチ的な?

いくら鬱展開といっても全員死んでもつまらないし、少しは救われる人も残さないとね

やっと追い付いた
やっぱ禁書とGANTZって合うな

デビルメイクライとのクロス以来の相性の良さ

追いついた
にしても>>1の話の構築の上手さに脱帽

こんばんわ、1です。


お待たせいたしました。何とか続きが出来たので投下したいと思います。

あとようやくダークソウル2クリアしました。面白かったので、皆さんヒマがあればどうぞ。多分500回は死ぬと思いますけどね(白目)


>>89
>>99
そうなんです。>>1は本当はとっても優しいんですよ?ウフフフフフ……

19:10






第13学区 第5学区との境目






「ハァッ!!ハァッ!!!ハァッ!!!!」ガタガタッ





第13学区と第5の境目辺りの大通りにて。




銃器を装備した、特殊部隊風の格好の男は1人、放置された車の影で震えていた。




この男は、学園都市暗部の、大小数ある組織の中の一つの一員である。




今回の仕事は、学園都市へと強行侵入してきた50人ほどの黒服の男達の排除であった。




あらゆる暗部組織が総出するという事もあり、男は簡単な仕事と考えていた。




いかに相手が外の強力な武装をしていようが、学園都市の武装とは20年程の性能差がある。




加えて、人数や地の利もこちらが上。




圧倒的な殲滅戦になるハズだったのだ。

「聞いてねぇ……聞いてねぇよ……何だよあの化け物達は……」ガタガタッ……




いざ戦闘が始まれば、圧倒的なのは向こうの力だった。



向こうはせいぜい拳銃や軽機、刀などの武装しかなかった。
しかし、対峙して数分後にはこちらの部隊が全滅していた。




勝てるハズがない。



なんせ、銃弾が効かないどころか、銃弾を容易く避ける化け物の集団なのだから。





そうして、数々の暗部部隊が壊滅していく中、男は1人生き残り、隠れていたのだ。

「侵入者なんざ知ったこっちゃねぇ……ここで隠れていりゃ、すぐに全て終わるハズだ……レベル5も動員されてるって話だしな……」ガタガタッ……




学園都市の最大戦力であるレベル5の能力者。



暗部にもレベル5が存在する。奴らならばあの化け物にも勝てるハズ。




男はそう確信していた。





「大丈夫だ……ここに隠れてりゃ気づかれねぇ……ここに」キィィィィインッ!!!!


ドォォォォォォォオオオオオオンッ!!!!!!





次の瞬間





男の耳に轟音、目に真っ白な光が見えたと思ったら、その男の肉体は完全に消滅していた。

麦野「ハァッ……ハァッ……あと何人いんのよコイツ等ァ……」ドクドクッ……




皮肉にも、男は頼りにしていたレベル5によって、その命を落とした。誰にも気づかれる事も無く。




そして麦野の周囲には、計6人の黒服がいた。






黒服1「チッ。コイツが斎藤さんの言ってたレベル5とかいうのの怖ぇ姉ちゃんか」



黒服2「人間の火力じゃあねぇなー。俺らでも触れただけでアウトたぁ」



黒服の男達は麦野の様子を伺っている。
無闇に攻撃してこない分、他の黒服達よりも慎重なようだ。

麦野「ハァッ!!ハァッ!!!うだうだ言ってねぇでまとめてかかってこいよクソが!!アンタ等それでも×××ついてんの!?」ゼェッ!!ゼェッ!!!




息を切らしながら、麦野が黒服達を挑発する。




黒服3「だってよ。どーするよお前ら」



黒服4「残念だがここは確実に殺らせてもらおうや。俺らなら避ける事に専念すりゃ、あの砲撃も当たんねぇだろ。ヘバったところを蜂の巣ミンチってな」



あくまで冷静な黒服達に、麦野が舌打ちする。

麦野「(マズイわね……確かにアイツ等がその気になれば、距離を取られて原始崩しを避け続ける事が出来る……だからこそ今まで接近戦で殺れてたってのに……)」ドクドクッ……




この黒服達の身体能力は異常だ。
なんせ、自分の砲撃をことごとく避けてくれるのだから。



だからこそ、危険を犯してでも距離を詰める必要があるのだが、どうやら黒服達にその気は無いらしい。



あくまでも、確実に避けられる距離から仕留めていくつもりのようだ。

黒服5「オイオイお姉ちゃん、顔色悪いけど大丈夫ー?」ニヤニヤ


黒服6「血がガンガン流れていってんなー。俺らが舐めてやろうか?」ニヤニヤ



麦野「……そうね。じゃあお願いするからもっと近づいてきてよ……」ドクドクッ



加えて、負傷した箇所からの出血が止まらない。
このまま長期戦になれば、間違いなく自分が先に動けなくなるだろう。




麦野沈利はほぼ詰んでいた。





麦野「……仕方ないわね……あの坊主頭の黒服に叩き込んでやろうと用意した、とっておきだったけど……」ゴソゴソ……




麦野は、数枚の大きなカードのようなモノを取り出す。


そのカードは、三角形の金属のようなモノが組み合わさって出来たような、特殊な形状をしていた。

黒服1「ん?なんだそりゃあ?」



黒服の1人が不思議そうにそれを見る。
この局面で出したモノだ。何かしらの切り札である事は予想はつくが、用途が全くわからなかった。




麦野「これは招待状よ……テメェ等をまとめてッ!!地獄へ招待する為のなぁッ!!!」ブンッ!!!




麦野はそのカードを宙へと放り投げる。




そして、そのカードへとしっかり照準を定めた。



麦野「避けられるモンなら避けてみやがれッ!!!学園都市のレベル5ッ!!第4位を舐めてんじゃねぇぞクソッタレ共がぁぁぁぁああああッ!!!」キィィィィインッ!!!!





そして、カードに向けて全力の原始崩しを放った。



カッ!!!





その瞬間








ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!




あらゆるモノを溶解・消滅させる『原始崩しの雨』が、辺り一帯に降り注いだ。


麦野「……クククッ……アハハハハッ………」




静寂の中、麦野の笑い声が響き渡る。





『拡散支援半導体』(シリコンバーン)


それがあのカードの名称。





あらゆるモノを消滅させる、麦野の原始崩し。
その砲撃は強力ではあるが、それ故に単発。更に面制圧力に欠けていた。

勿論、普通の人間が相手ならば、そんな弱点は無いに等しい。
しかし『普通ではない敵』に対して。斎藤のような化物に対して麦野が用意したのが、このカードなのだ。


原始崩しを当てたそのカードは、それが透過する際、何十もの原始崩しの雨へと拡散させ、辺りに降り注ぐ。




一つ一つが一撃必殺の雨。数枚のカードを通して降り注ぐそれは、何人だろうが何十人だろうが、一瞬で壊滅させる性能を持っていた。

麦野「ハハハハハッ……笑うしか無いわよね、全く……」




間違いなくその性能は持っていた。




しかし、麦野の目の前には、4人の黒服の男達が五体満足で立っていたのだ。




黒服1「ヒュー……今のはヤバかったなーオイ。とんでもねぇモン隠してやがったぜ」


黒服4「あーあ、2人も殺られちまってらぁ。避ける事に専念してもここまでとはなぁ」


側には、原始崩しの雨によって穴だらけにされた黒服が2人、肉塊になっている。

どうやら彼等としても、今の攻撃は予想を遥かに上回るモノだったようだ。



それでも他の四人は、原子崩しの雨を完全に躱しきっていた。

黒服2「で?そろそろ俺等も反撃していいのかな?お姉ちゃん」チャキッ



黒服が、麦野にサブマシンガンを構える。




麦野「そうね……正直もう、ネタ切れよ……チクショウ……」


パラララララララッ!!!!!
パラララララララッ!!!!!



第5学区のすぐ側まで来ている第13学区にて。




タイプライターのような心地よい銃声が、鳴り響く。

麦野「…………」バチバチバチッ……



しかし、銃弾はまだ麦野には届いていない。麦野の創り出した原子崩しのシールドが、銃弾を防いでいた。



黒服1「粘るねぇー。オイッ」パラララララララッ!!!!


黒服3「了解ッ」チャキッ!!




他の黒服が撃ち続ける中、1人の黒服がロケットランチャーを何処からか取り出し構える。




バシュンッ!!!!

ドゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!




そして、麦野の原子崩しのシールドに向かって撃ち込んだ。

パラパラッ……


麦野「……ウッ……」



粉塵が舞う中、麦野は爆風によって吹き飛ばされ、倒れていた。
直撃はシールドが防いでも、衝撃と爆風までは防げない。麦野はとうとう、最後の防壁までも突破されてしまったのだ。




黒服4「さてと……チェックメイトだな。何か言い残したい事でもあるか?お姉ちゃん」グイッ!!



黒服の男が麦野に近づき、頭に銃を突きつける。




麦野「……そう……ね……」グググッ……


麦野は、虚ろな目で黒服の顔を見る。



そして応えた。

麦野「……テメェも道連れだ……」キィィィィインッ!!!


黒服4「ッ!?テメ」チャキッ!!




ドォォォォォォオオオオッ!!!!





その瞬間





麦野の最後の力を振り絞った原子崩しが、黒服の超至近距離で放たれ、黒服の上半身が完全に消滅した。






その肉塊の先では



血に塗れた麦野が、口を大きく歪めて笑っていた。
これがレベル5だと、言わんばかりに。

黒服1「チッ!!最後の最後までやってくれんぜこの女はぁッ!!!」チャキッ!!!




残り三人の黒服が、一斉に麦野へと銃を構える。



麦野には、もうシールドを創り出す力すら残っていない。




麦野「さてと……じゃあねー皆……浜面……」スッ……



麦野は、確実に訪れるであろう死に備え、ゆっくりと目を瞑った。






















ギュォォォォォォォオオオオオッ!!!!!!




浜面「麦野ォォォォォオオオオオオッ!!!!」




ォォォォォオオオオオオッ!!!!!!!!





そしてその僅か数十m先には



浜面と、絹旗を乗せたGANTZのバイクが



凄まじい速度で麦野と黒服達に迫っていた。

上条さんに負けないヒーロぷりの浜面

投下終了です。


かなり投下が不定期になっていますが、話自体はかなり先まで考えてるのでご安心を。
ただ書くヒマと体力が残ってないだけです。


それではおやすみなさい。

浜面超がんばれ

乙  浜面はバイクに乗った王子さまか  

下っ端黒服ってそんな強かったっけ?
和泉にふるぼっこにされてたよな

>>127
この下っ端は少し強い方連れてきたって前スレで斎藤さんが

原始崩しじゃなくて原子崩しな
ただの変換ミスかと思ったらずっと間違えてるから

そういえば投入されているlevel5って麦野だけじゃなかったよな?

おはようございます、>>1です。
黒服の強さですが、トップの氷川を10、あの三人を9、アキラを8、斎藤を7、下っ端戦闘員を2とすると、今回斎藤が連れて来たのは3~5です。
レベル5といえど、垣根・一方・削板以外にはかなりキツイレベルといった感じですね。それでは皆さんお気をつけて。

え…俺らも襲われるん?

削板の実力がよくわからん

実力というより黒服が行動不能にできないというか

銃弾でもまともにくらって痛いレベルだから拘束して何時間も撃たれたらやばいだろうけどんなことできないし
下手したらドッカーンてので消滅するかもわからんからね

銃も刀も効かない相手だとどうしようもないだろうな


ほぼ雑魚でこれだもんな、ヤバ過ぎだろ…

美琴が半レベル6化して全部蹴散らせばええんや
幻想殺しを正面からあっさり吹き飛ばす、竜王の殺息も真っ青のあれで
つか敵を強くしすぎというか、レベル5をかませにしすぎだと思う
幹部でも何でもない下っ端にやられるのは流石に

レベル5って一人で軍隊を相手に出来るんだっけ?
この下っ端黒服たちは軍隊を相手どころか国潰せそうだな…

おはようございます、1です。
多分今日の夜には投下出来そうですので、皆さん首を味噌汁で洗って待っててください。


>>137
>>138
お応えいたしましょう!!単純に相性の問題なだけです。麦野は滝壺無しではスピードタイプが苦手と、>>1は原子崩しの性能から解釈してます。
それに麦野とやった黒服達は、下っ端ではなくて>>131でいう5ですからねぇ。雑魚では無いです。
斎藤より2ランク下がったのが6人いると考えていただければ良いかと。

ちなみに黒服達だけで軍隊、普通に勝てるハズですよ。チビ星人1人で10数人の部隊は殲滅出来たので。まぁ、この辺は解釈の違いはあるハズだから、こればっかりは正解はないですねー。


それでは皆さん、また夜にお会いしましょう。会えたらですが。

まあ黒服の強さが原作準拠じゃなくても面白ければ何の問題もないから気にしない

ぶっちゃけ黒服全員一方に勝てなくね?
作った武器が未知のエネルギーとかだったら違うけど

GANTZの星人は基本人間じゃ勝てないからな。レベル5も基本生身だから
あくまでスーツ着用武器所持が基本。その点、和泉、風、エスパー2人、大阪組は超ハイスペックだわ

ミネストローネで首洗って待ってる

そもそも初期装備のXガンが強すぎんだよ
当たったらほぼ無条件で爆発ってチートすぎんだろ
原作でもクリーチャー以外ダメージにはなってたし
黒服はそれ持った奴らと対抗できるんだからこんなもんだろ

こんばんわ、1です。眠いのでやっぱり明日に投下します。ごめんなさい。

ほい

19:15:50.02







ギュォォォォォォオオオオッ!!!!!


浜面「絹旗ッ!!あのグローブは着けたか!?」


絹旗「超OKです!!でもホントにこれで強くなってるんですか!?」ギュッ!!


後部座席で絹旗は、浜面に渡された上条愛用のGANTZグローブを着用する。



浜面「上条のお墨付きだッ!!その辺は上条を信じるしかねぇッ!!とにかく勝負は一瞬だッ!!頼んだぜお姫様ッ!!!」ギュォォォォォォオオオオッ!!!!!



浜面が操る、高速で走るGANTZのバイクが、黒服達と麦野へと突っ込んで行く。

このスピードならば数十mの距離など、ホンの1秒掛からずに走り抜けるだろう。












麦野「さてと……じゃあねー皆……浜面……」





そして、麦野へと黒服達が銃を向ける瞬間を視認した。








19:15:55.54

ギュォォォォォォオオオオッ!!!!!



浜面「麦野ォォォォォオオオオオオッ!!!!」



ォォォォォオオオオオオッ!!!!!!








その瞬間、GANTZバイクは更にスピードを上げる。





そして





キキィィィィィィイイイイイイイイイイイッ!!!!!!



パラララララララッ!!!!
パラララララララッ!!!!
パラララララララッ!!!!



麦野と黒服達の間に割り込むようにバイクが急ブレーキをかけながら突っ込んで来る。


同時に、黒服達から一斉に弾丸が放たれた。






19:15:57.41

浜面「ウォォォォォォオオオオオッ!!!!!」チュインッ!!チュインッ!!!!



間に割り込んだバイクと浜面自身が、麦野を弾丸から身を守る盾となる。



バイクもGANTZ製ということで、だいぶ頑丈なのだろう。弾丸を喰らっても、壊れる気配は無い。




浜面「グガァァァァァァァアアアアアッ!!!!!」ドドドドドドドッ!!!!


麦野「浜……面……?」





しかし、GANTZスーツを着ただけの浜面には、容赦無く弾丸の衝撃が襲いかかる。

スーツを着ていれば、確かに超人ともいえる攻撃力・耐久力を得ることができる。

しかし、その耐久力は有限なのだ。銃弾のようなモノでも、何十何百発と浴びれば確実にスーツは破壊される。

黒服1「ゴキブリかッ!?構わねぇ!!こんまま撃ち続けるぞ!!」パラララララララッ!!!!!



黒服達は、突然の浜面の乱入にも冷静に、銃撃を続けていた。
いつかスーツは壊れる。その時まで撃ち続ければ、黒服達の勝ちだ。







19:15:58.94








浜面「グッ……絹旗ァァァァアアアアッ!!!!」ドドドドドドドッ!!!!



何発もの銃撃の衝撃を受けながら、浜面は必死の形相で天を見上げ、叫んだ。




その視点の先には、宙高く舞い上がった少女の姿が。

絹旗「全くッ!!考え無しも超大概にしてくださいよこの浜面はぁッ!!!!」グググッ!!!



高速走行の中、麦野と黒服の間に突っ込む前に後部座席から、予め飛び上がっていたのだろう。


空中で体勢を整えた絹旗が、落下しつつ地面へと拳を振りかぶる。



その拳には、上条が愛用するGANTZのグローブが。



そして、GANTZのスーツの力。更に絹旗自身の能力である『窒素装甲』。





それら全ての力が重なりあった結果





浜面「グッ、掴まれ麦野ッ!!」グイッ!!

麦野「あれは……絹旗?」




絹旗「全員ッ!!!超ぶっ飛べぇぇぇえええっ!!!!」ブンッ!!!




ドゴォォォォォォオオオオッ!!!!!!!!!!




黒服達を目掛けて、絹旗の拳が『着弾』した地点から半径10mほどの地形が、崩壊し、『めくり上がった』。

19:16:00.21





絹旗「逃げましたか……やっぱり反応が超速いですね」ガラガラッ……



崩壊した道路の瓦礫に囲まれ、絹旗が頭上を見る。




黒服2「チッ!!何て馬鹿力だあのクソガキィッ!!!」ビュォォオオッ!!!




大小様々な瓦礫が宙を舞う中、3人の黒服達は地面の崩壊前に、自ら高く飛び上がっていた。




黒服達が下を見ると、着弾地点周辺の道路が完全に崩壊していた。まるで何トンもの物体が、高い高度から落ちて来たように。



それほどの威力が絹旗の一撃にはあったのだろう。GANTZ武器の中でもトップクラスの威力、Zガンにも及ぶ程の威力が。

黒服3「だが、反応速度は俺等の方が上のハズだッ!!あの女の砲撃と同じ、当たらなきゃいいんだよッ!!」



別の黒服の言う通り、黒服達の最大の脅威はそのズバ抜けた反応速度とそれについていける身体能力である。

麦野の原子崩しや銃撃すら躱す彼等に、果たして先ほどのような絹旗の渾身の一撃が通用するのか?









浜面「……空中じゃあ動けねぇよな?」チャキッ……


麦野「は、浜面……何その化物刀……」






その疑問を他所に、地上で麦野の盾となっていた浜面が、腰のホルスターからGANTZソードの柄を取り出し、構えていた。


そして既にその刀の刃は、十数メートル程にまで伸びている。

黒服1「ッ!?ヤベぇッ!!」チャキッ!!



黒服の1人が浜面の思惑に気付き、サブマシンガンを頭上へと向ける。




浜面「好き勝手撃ちまくりやがってッ!!万倍にして返してやらぁッ!!!!」ブンッ!!!!


パラララララララッ!!!!



1人の黒服が身を翻し、自分の頭上へと発砲した瞬間



黒服1「ウォォォォォォオオオオオッ!!!!」ブォンッ!!!!


その僅か数センチ上を、浜面のGANTZソードが通り抜ける。銃撃により、その反動で落下のタイミングを早めたのだ。






ズシュッ!!!!!!!







黒服2「ガッ!?クソッ……」ブシュゥゥゥウウッ!!!
黒服3「ア"ッ!?……」ブシュゥゥゥウウッ!!!



そして他の2人の黒服は、空中で為す術も無く横一文字に斬り割かれた。

ズズッ……ドォォォォォォオオオオッ!!!!!!!



勢い余って、近くの建物まで斬り倒したのはご愛嬌だ。



それと同時に、2つの死体と、生き残りが1人着地。





黒服「クソがッ!!流石に分が悪ぃ!!早いとこ他と合流を」
絹旗「させると思いますか?超甘いですねー」ガシッ!!




そして最後の1人の背後には、既に絹旗が笑顔でスタンバッていた。絹旗は黒服の腕を掴む。

黒服1「ッざけんなクソガキャァァァァアアアアッ!!!!!」パラララララララッ!!!!!!


黒服は、絹旗の顔面へとありったけの弾丸を叩き込む。
そして、マガジン内の弾を全て撃ち尽くした。



黒服1「ッ!?……バケモンが……それもこの街の能力ってヤツかよ……」


絹旗「貴方達に化物呼ばわりされるとは超心外ですね」



黒服は驚いていた。
銃撃が効かなかったからでは無い。



銃撃だけならば、自分達にも効果は薄いし、黒いスーツにもスーツが壊れるまで効かないのはわかっているからだ。

だから、せめて一太刀。せめてスーツの耐久力を減らす事くらいはしておきたかった。





しかし、この目の前の少女には、数十発の弾丸が届いてすらいなかった。まるで見えない何かに遮られるかのように。


最後の悪あがきで、スーツの耐久力すら減らす事が出来なかったのだ。

絹旗「覚えておくといいですよ……私の『窒素装甲』には、こんなモノは超通用しませんって事をね」グググッ!!!


ブンッ!!!!



グシャアッ!!!!!




そして、絹旗の容赦ない一撃が、腕を掴まれ逃げようの無い黒服へと。

あらゆるモノが崩壊した大通りに、その破壊音が響き渡る。







絹旗「私の大事な人を2人も殺そうとしたんです。容赦なんて超しませんよ」






返り血を浴び、動かなくなった黒服を見下ろす絹旗の目は、まさに学園都市の闇に潜む者、『暗部』のそれであった。

投下終了です。浜面・絹旗ペアの初陣でした。


絹旗の窒素装甲+GANTZスーツ+パンチ力アップのGANTZグローブ→ゴンさんって感じです。もしくはウボォーさんです。


とりあえず、麦野苦戦→浜面絹旗圧勝って流れは、星人は本来生身の人間じゃあ絶対に勝てないモノって事を強調したかったとです。けしてレベル5軽視ってわけじゃないのでご了承を。


それではおやすみなさい。

人数、耐久、小回りに差があり、火力も同等程度
まぁこんなもんだろ


やっぱガンツソード強いよな
素人じゃ乱戦だときついけど

ガンツソードもXガンも最後まで主力だもんね。カタストロフィで殆どトドメ刀だし

削板ならレベルの吸血鬼まで倒せるか
削板にXガンZガンは効くのか
削板がスーツとグローブを着るとどうなるか
教えてください

>>163
Xガンは効きそうだがクリーチャーみたいなこともあるから断言できん
Zガンは天狗みたいに耐えるだろーな

こんばんわ、1です。
投下では無いですが、>>163にお答えいたします。

1の設定では、削板は9、10くらい。つまり、氷川とも互角以上に戦えます。
ただし原作GANTZとは違い、吸血殺しによる超ドーピングが存在しますので、その時は……
あとXガンを喰らうと、破裂では無く映画版GANTZみたいに爆破を喰らう感じですね。勿論かなりのダメージです。死にませんが。
Zガンは>>164の言う通り、普通に耐えます。天狗・犬神みたく。
削板がスーツ着たら……正直元のスペックが凄すぎて、あまり大きな変化はないかと。精々耐久力が上がるくらいですかね。
グローブはそらもうエライ事になります。
質問とかあれば答えられるヤツは答えますんで気軽にどーぞ。

前スレの話だけど
拳銃弾の衝撃ってプロボクサーのパンチの衝撃と大差ないらしーぜ
吸血鬼のパンチならもっと威力あってもいーんじゃね
機関銃弾くらいは

とりあえず一方に勝つのは黒服じゃむりじゃね相性的に

今のところ一方に対抗できそうなのはXガンぐらいしかなくね

あとZガンて一方にきくの?あれの仕組みが曖昧で重力をスポコーンとするぐらいしか覚えてない

>>167
Xガンは2スレ目か3スレ目で一方通行に撃った奴がいたけど普通に反射されてたぜ
そもそもXガンて別に対象の内部に直接攻撃を転移させてる訳じゃなく単に不可視のエネルギー弾飛ばしてるだけだしな

>>167
その代わり上条のスーツ&グローブそげぶパンチで死ぬ
一撃で消し飛ぶ
当たったらの話だけど

>>168
>>169
スーツ

とあるは途中で読むの止めて、ガンツは読んだことないけど、このSSが面白いから読んでるんだけど
削板の攻撃って一方さん跳ね返せるの?

>>171
初見だと解らんが何回かやって解析すれば反射出来るようになるんじゃねーの

>>172
そもそも削板の攻撃を何度も食らった一方さんが無事だとは思えないから、実質無理ってことでいいの?

なぜか今日の夜に更新くると思いこんでてワクワクしながら待ってたわ
朝早いし寝よう

>>173
反射はできないだろうが逸らされるだろう
全く未知の魔術も逸らしたしな、大天使の水翼すらぎりぎりだけど逸らした

>>175
根性は誰もが持つから(ry

↑↑あげていこーぜ!!

ageると何が起こるんです?

>>1が現れます。

見とったんかいなw

ワロタ

WWW

つまり常時age進行なら1は現れ続けるのか


さっさと書け太郎

前回の投稿から二週間か
少し間が空きすぎてやしないか

乙です

こんばんわ、1です。



こんばんわ、1です。








こんばんわ、1です。

第5学区→第7学区への中央大通り




19:19





ブゥゥゥゥゥゥンッ……キキィッ!!


浜面「……ふぅッ……ちょっと休むか。近くにヤツ等の反応もねぇしな」


絹旗「そうですね……流石に私も超疲れましたし」フゥッ……


麦野「スーッ……スーッ……」zzZ



絹旗の腕の中には、先ほど合流した麦野が眠っていた。


学園都市への黒服侵入から僅か20分程の間。
黒服の数は三分の一以下まで減り、その内の10体程は麦野によって惨殺されていた。


しかし、学園都市側が用意した暗部の人間の数は、少数の実力者を覗いてほぼ全滅している。


それ程、通常の武装をした人間と黒服達の間には、差がつけられているのだ。



絹旗は、止まったGANTZバイクの後部座席から、負傷して意識の無い麦野と共に降りる。

気のせいかな、1が見える気がするが

キター!!!

浜面「絹旗……麦野は」



絹旗「大丈夫ですよ、超止血はしておきましたし。少なくとも今すぐ死ぬなんて事にはなりません。早めに医者に連れて行くに越した事は無いですけどね」



麦野「スーッ……スーッ……」zzZ



麦野の出血は何とか収まっているようだ。能力多用による疲労の為か、グッスリ眠っている。



比較的幼く見える絹旗にお姫様だっこされている麦野という光景は、浜面から見て何ともシュールな光景であった。

絹旗「浜面が王子様系男子なら麦野を安心して預けられるんですけどね。超ケダモノ系男子の浜面には、麦野の超豊満なボデーに触らせるとそれだけで犯罪ですから」



浜面「よし絹旗。お前俺の事嫌いだろ?嫌いだな?そろそろ泣くぞこの野郎」



絹旗「浜面の泣き顏なんて公害以外の超何モノでもありません。が、他の皆への手土産に撮っておいてあげますよ。
話のネタくらいには役立つでしょう。ホラ、早く汚らしい泣き顏を披露してください」



絹旗は携帯のカメラを浜面に向ける。


浜面は、割と本気で泣きそうになっていた。

浜面「流石に麦野は無事だったな。つってもギリギリだったけど」



絹旗「いくらレベル5でも、あの黒服達くらいの質とあの数じゃあ超キツイでしょう。麦野の能力ではどうしても攻撃は単発になりますし、相性もありますから」



圧倒的な破壊力の原子崩しを持ってしても、黒服達の反応速度とは相性が悪い。


黒服達へと対抗するには、彼等に匹敵する身体能力。つまり、GANTZのスーツが不可欠なのだ。





もしくは

同時刻




第5学区 北大通り





垣根「……なるほどな。いわゆる『吸血鬼』ってヤツか。マジでそんなバケモンがいるとはなぁ」



心理定規「私からしたら、貴方達レベル5も十分化物なんだけどね。実際、その吸血鬼サン達ですら傷一つ、貴方にはつけられなかったんだから」



二人の周囲には、10体以上もの黒服の死体が転がっている。



『心理定規』の能力を持つ少女は、その能力を持って、目の前の唯一生き残った黒服に対し、自身をこの世で一番崇拝している者へと認識を変えている。

心理定規「貴方も情報提供ご苦労様」ニコッ


黒服「ア……ァァァァアアアアッ!!!」


自分達の事を伝えた黒服は、少女の役に立てた事により、声にならない歓喜の雄叫びをあげていた。

最早彼は、この少女の為ならば命を軽く投げ出すほどまで心を侵されている。



というよりも、完全に壊されていた。





垣根「しかし一番気になったのは……そのコイツ等の敵対勢力ってヤツ等の事かな。
黒い機械のスーツを着たヤツ等……どうやら中身はただの人間らしいが、そのただの人間がどうやってこの化物共と渡り合う事が出来るのか……。

調べてみる価値はありそうだなオイ」

心理定規「それ以上強くなってどうするのよ」



垣根「あ?決まってんだろうが。目障りな第1位様を引きずり落とすんだよ。そして俺が学園都市の頂点に立つ」



心理定規「あら?貴方はてっきりそんなモノに興味は無いと思ってたけど」



垣根「このクソみてぇな街について、知りたい事があるからだ。それを知るには少なくとも頂点まで登りつめなきゃならねぇ」バサァッ!!!



垣根は、自身の能力によって作られた、天使のような6枚の翼を大きく広げた。

待ってました!!

垣根「とりあえず、テメェは用無しだ。生かしておくと害の方がデケェだろうからな。せめて楽に殺してやる」ブォンッ!!!!!



ドゴォォォォォォオオオオオオッ!!!!!




そう言って、垣根は翼を勢いよく、少女のしもべと化した黒服へと叩きつけた。




垣根「黒い機械のスーツ集団……世界中にいるみてぇだが、この街にもいるなら話は早ぇ。捕まえて『協力』してもらうとするか……なぁ?」



心理定規「ハイハイ。精々、藪蛇突つくような事にならないようにね」ハァッ……

GANTZメンバー以外での黒服への対抗しうる人間。




それは、更なる圧倒的な力を持つ者。



レベル5の中でも第2位に座す垣根には、麦野が苦戦した黒服達ですらその辺の一般人と何ら変わらない脅威度であった。




そして、彼は更に求める。



力を。



弱い人間がどのようにして、あの人間離れした身体能力を持つ黒服に対抗出来たのか?その答えを持つ黒い機械のスーツ集団を。



全ては、自分がこの街の頂点に立つ為に。


いや。


自分がこの学園都市という異質な世界を手に入れる為に。

同時刻



第5学区→第7学区への中央大通り




浜面「よし……そろそろ行くとするか。だけど麦野はどうするか……」



再び、GANTZミッションを行うべく、行動を再開しようとする浜面に、負傷し眠っている麦野の問題が浮かぶ。



連れて行くべきか、何処か建物の中に隠しておくべきか。



絹旗「私は置いていった方がいいと思いますけどね。今の麦野じゃあ正直超お荷物です。連れて行くのは麦野を殺すようなモンですよ」

確かに、今の麦野を庇いながらあの黒服達を倒すことは、非常に難しいだろう。スーツを着てない、疲労した麦野は、銃弾一発が致命傷になりかねないのだから。





浜面「そうだな……仕方ねぇ、麦野は近くのビルにでも隠して」


麦野「テメェ等……何を好き勝手言ってくれてんのかしら?」









麦野のドスの効いた声が、浜面と絹旗の背後から響き渡る。





ゾクッ……




その瞬間、2人の背中に冷たいモノが走った。


絹旗「む、麦野……起きてたんで」キィィィイイインッ!!!!



ドォォォォォォオオオオオオッ!!!!!!




震えながら振り返った絹旗と浜面の目の前には、麦野の両手辺りから放たれた、二つの白い光が見えた。

投下終了です。



浜面・絹旗死亡ルートでした。









嘘です。
とりあえず、垣根率いる『スクール』がどっかで話に絡んでくる事は確定フラグを出しておきました。どんな場面でかは内緒です。ぜひ、予想してみてください。



それではおやすみなさい。

乙  垣根もがっつり噛んでくるのか、楽しみだな  そして浜面のその後が少しだけ心配   


垣根って宇宙人と戦闘の相性良さそう


ちょっと焦ったじゃねーかちくせう

乙乙


垣根きゅんれろ…れろ…

なんか和泉とかいう男が超能力者を逆殺してクロくんがなんとか殺した所まで読んだ

このSSだとクロのくんは今仏像あたりかな?

なんか和泉とかいう男が超能力者を逆殺してクロくんがなんとか殺した所まで読んだ

このSSだとクロのくんは今仏像あたりかな?

>>1が学園都市チームも仏像とやり合うって言ってたしわかんね
まぁクロスSSだし原作の時間軸とは関係なく読めば良い筈

この>>1が用意した千手がどんな鬼畜性能を見せるかワクワクが止まらない
千手は大量の腕にいろんな武器持ってるからオリジナル武器増やしても違和感ないし

千手が大量のXガン持つんですね 分かります

千手と言うからには千本の腕があるわけで。
すべての腕にzガンとか装備とかありえなくはないな

実際は一般的な千手観音像の腕は42本ってのが主流らしいぜ
ちなみにガンツの千手もこのタイプ・・・まあ>>1のことだからなんらかの魔改造でも施してきそうなのが怖いが

ここの千手とか倒せる気がしないな

原作の千手でも十分厨性能だしな

原作千手はスーツ無効、レーザー・剣・触れるだけで溶ける液など一撃必殺多々、回避困難の攻撃、狂時機を破壊しない限りダメージも与えられない。狂時機破壊出来たこと自体が運。狂時機破壊後もGANTZメンバー多数殺害。
どう考えてもあらゆる漫画・ゲームでもラスボス級のスペックです。本当にありがとうございます。

が、学園都市チームはZガンもあるから…(震え声)

当時の東京チームの攻撃翌力が低かっただけで
Zガンあったら一撃で狂時機ごと押し潰せてたって説もある

GANTZ大好きでとある全然知らないけど面白いな
続き投下待ってるよー

俺は逆だな とある大好きでGANTZは映画しか知らない
続きが楽しみやで

GANTZは最終回がザンボットのトレースじゃなければ名作だったんだけどな。という印象

しまっていくぞー(・ω・)ノ

>>1キタ━(゚∀゚)━!

待ってました!!

同時刻



上条「……何だ?あの光……」


第5学区の線路沿いを進む上条の目に、夜空を照らす二つの白い光が、レーザーのように突き進むのが見えた。







同時刻





絹旗「……あわ……あわわわわわ」ビクビクッ……


浜面「あ、危、危なッ……」ビクビクッ……



辛うじて、麦野が放った白い光『原子崩し』を避けた2人の前には、悪魔が立っていた。

麦野「人が黙って聞いてりゃあペチャクチャ好き勝手言いやがって……テメェ等誰にモノ言ってんのかわかってんの?あぁ?」ゴゴゴゴゴゴゴッ……


浜面「む、麦野!!待て!!落ち着けッ!!話せばわか」


ヒュンッ!!


バキィッ!!!!!


必死でなだめる浜面の顔面に、麦野の右ストレートが突き刺さる。





が。






浜面「だ、大丈夫かよ麦」


麦野「ーーーーッ!!!!いったァァァァアアアアッ!!!!何なのよアンタの顔面ッ!?鉄ぶん殴ったかと思ったわよ!!」ジンジンッ……



そして、スーツによる防護によって、逆に麦野の手にダメージが残った。
ちなみにスーツがなければ、今の攻撃は顔面陥没レベルの威力だ。


浜面は正直、素手の方が麦野は強いのではないかと思ったが、それは心の奥にしまっておいた。

麦野「で?何なの2人とも。何でアンタ等2人で行動してんの?その服の下に着てる黒いタイツみてーなのは何?あの絹旗のアホみたいな馬鹿力は?浜面の持ってた刀は?
あの無駄に未来を先駆けたバイクは?あと5秒で正直に言わないとぶっ殺すわよ2人共」キィィィイイインッ!!!



有無を言わせない麦野の追撃が浜面達へと投げかけられる。その手には、原子崩しの発射が準備されていた。




絹旗「は、浜面……超どうしましょう……」アワアワ


浜面「黙ってれば麦野に殺される……でも喋ったらGANTZに殺される……かもしれねぇしな……」




てか何で麦野に俺達の事が見えているんだ?

麦野「ゴー……ヨーン……」キィィィイイインッ!!!!




浜面にふと疑問がよぎったが、麦野のカウントダウンは待ってくれない。





そして、その直後



ブォォォォォオオオオオオオオッ!!!!!!



1台のスポーツカーが、浜面達の側を勢いよく走り去っていく。




麦野「あん?」キィィィイイインッ!!!!

浜面「ッ!?」

絹旗「あっ!!」






そしてその車内に乗っていたのは、前列に2人の黒服と

ブォォォォォオオオオオオオオッ!!!!!



黒服「今のゴキブリじゃないですかね?どうします?」



斎藤「後にしろ後に。折角いいアシが手に入ったんだ。このまま目的地までドライブと行こうじゃねぇか」




後部座席で悠々と寛ぐ、坊主頭の黒服。

斎藤であった。






麦野「見つけたぞこのクソッタレがァァァァアアアアッ!!!!!!」キィィィイイインッ!!!!


ドォォォォォォオオオオオオッ!!!!!!!



浜面「どわぁぁぁぁぁあああッ!!!!!」ダッ!!!



斎藤に気付いた麦野が、すかさず浜面越しに車へ向けて、原子崩しを発射するも、外れてしまった。

麦野「チッ!!寝起きで照準ミスっちまったかッ?あの坊主はともかく浜面まで外すなんてね」


浜面「ふざけんなッ!!!マジで当てる気だったのかよお前ッ!!!」

またしても、すんでの所で砲撃を躱した浜面が、麦野に噛み付く。


麦野「ほら、モタモタしてんじゃないわよ浜面。さっさとあのバイクで奴等を追いかけるわよ。絹旗なんてもう準備万端じゃないの」

絹旗「ホント浜面は超トロいですねぇ」




浜面「無視かよッ!!てか絹旗テメェッ!!」



麦野がバイクを指差すと、既に後部座席に絹旗が座っていた。
流石に付き合いが長い分、麦野の次の行動が読めるようだ。

浜面「チクショウ……どんだけ理不尽なんだよこの雇い主様達は……」ピッ、ピッ、ピッ


便利屋として普段からこき使われている惰性のせいか、浜面は仕方なく麦野の言う通りにバイクを起動させる。




ムニッ


浜面「ッ!?な……麦野……さん?何故そこに座ってらっしゃるのでしょうか?」ガタガタッ……



バイクの運転席に跨った浜面の背中に、何やら柔らかい感触が触れる。

何故か、麦野が浜面の後ろに座っているのだ。

つまり、浜面は麦野に包まれるような形で座席に座っている。

麦野「前方のクソ野郎を潰す為にはここしか座るトコがねぇんだよ。オラ、欲情してるヒマがあったらさっさと追いかけろッ!!」


浜面「ウッ、うぉぉぉぉぉおおおおおっ!!!」ブォォォォォオオオオオオオオッ!!!!



麦野の極上ボディに包まれるというかなり役得な状況のまま、斎藤を追いかけるために、浜面はバイクを急発進させる。




ブォォォォォオオオオオオオオッ!!!!!!


麦野「……ま、後はさっき助けられた報酬ってとこかな……」フッ

運転する浜面の背中で、麦野は小さく微笑んだ。




麦野「さて……とりあえずあのクソ坊主頭は殺す……絶対ェ殺す……」


そしてその微笑み顔は、すぐさま修羅の顔つきへと変わる。





『アイテム』VS『黒服』斎藤




因縁の対決の最終バトルの第1ラウンドが今、幕を開ける。

少ないですが投下終了です。


とりあえず、浜面・絹旗ルートのラスボスは、皆さん予想通りの斎藤さんとなります。


もちろん、斎藤も、原作のような『普通』にする気はないので、>>1のSS名物の、敵のみ異常なインフレにご期待ください。


多忙の為、更新が遅れがちですが、見てくださってる方々ありがとうございます。おやすみなさい。

ゆっくりでもいいから完結まで頑張ってほしい

●『こいつを倒してくだちい』

『オティヌス』

特徴 つよい エロい

好きなもの セグウェイ

ゆっくり書いていってね!

原作の斎藤ちゃんはなぁ… スーツぶっ壊れた和泉にタイマンで負けたからなぁ…
いや和泉が強すぎたのか…?

少なくとも原作斎藤は過去にGANTZメンバー何人か倒してるだろうね。自信たっぷりだし他の黒服からの信用もかなり厚いし。やっぱり和泉が異常に強いんだろな。

>>236
セグウェイで不覚にもワロタ

斎藤ならオティヌスにも勝てるかな(真顔)

我らがオッティが負けるわけないさ

そこに天罰術式があるじゃろ?

まだっすか

>>239
GANTZメンバー倒してるのはないと思うわ
黒服の集団の中では強かった だから信頼があったんでしょ

氷川>長髪>短髪>おじいちゃん>>>斎藤>>>>>>その他って感じだと

>>246
前からGANTZメンバーと戦ってたみたいだから相手が雑魚かはともかく倒したことはあるんじゃないか?
スーツの壊しかたも知ってるくらいだし

超面白いなこのシリーズ。乙です
千手だけじゃなくかっぺやチビの登場も……あるかな

むしろ大阪編やってくれねぇかな… 大阪編が一番面白かったわ

ぬらりひょんよりも天使の方が強そうに思えるんだけど……

やっと追い付いた

大天使といえど50%であの強さだからな...無理もないな

書き込むときにはメール欄にsageを入れよう(戒め)

>>250
ぬらりの方が強いけどね
再生 ほぼ食らったらアウト 意識外の攻撃でないとダメージにならない

天使はまだxガン当てれば終わりだから

>>250
天使がGANTZ原作か禁書原作かこのSSのヤツかはわからんが、ぬらりはめちゃくちゃ強いよ。岡のハードスーツなかったら、第3形態らへんの時点で確実にGANTZメンバー全滅だったし。

GANTZの天使ってダヴィデとか天狗とかかな
あっさりとZガンで死んだけどあれでも90点台なんだぜ

ダヴィデは全員攻撃翌力極高だからなー防御もザコがGANTZソード効かないレベルだし。それにぬらりは実質100点以上の強さだよね。GANTZの得点設定がMAX100ってだけで。99と100には越えられない壁があるんだろうなー
てか原作の中でGANTZソードが全く効かなかったのってダヴィデだけだよな

間が空きすぎてないすか

垣根がメインに食い込むとスレが止まりやすくなるんだよね
垣根好きの俺涙目

GANTZ知らんけど、禁書の大天使は地球の半分を焦土にする一掃とか地球の地殻を丸ごと吹き飛ばせる天体制御
とかチートだけどぬらりひょんとやらはそんなに強いのか

>>260
能力だけ書くと

スーツ無視の目から破壊光線

女地獄 無数の女体に変化して取り込み潰す スーツ無効

酸の息 スーツ無効
また何かの超能力がありスーツを無視して四肢をねじ切る

ハードスーツ(通常のスーツの上位互換)の体型を真似し7回クリアの奴と互角の殴り合い

無数の鉄?の玉 スーツ破壊

そして意識外からの攻撃でないとすぐに再生しダメージにならない

まぁ規模は違うけど作中最強クラス




長文ごめん

だが本当の最強は神星人
しかし奴は戦闘能力がほとんど分からんのだよなぁ
人間を生き返らせれる
人間を殺せる
くらいしか分かってない
攻撃しようとしても文字通り木っ端微塵されるから倒すのは不可能だろうけど

神星人はやばかった 多分あれは勝てないだろ何人でかかっても一瞬で木っ端微塵にされそう

>>261
チートではあるけど余裕で世界終わらせられるミーシャとかとは流石に比較にならんな
このSSで出てきた天使は一番雑魚クラスのやつだったか

まあ世界観が違うからGANTZと禁書のレベルについては比べようがないな。

神星人もぬらりみたいに意識外からの攻撃だとどうなんだろうか?

意識外って概念がなさそう

前に書かれてたが、勝ち負けとか強弱、生死の概念自体どこまで通用するのかすらよくわからんしな神星人
闘いよりも精神感応系の能力者なんかが神星人をどう感じ取るか気になる
人の意識で計れる存在なのか、完全に人智を超越した物なのか

さぁ!
続きは任せた!

●<投下Jまちぃ

19:20






第7学区 三沢塾 1Fエントランスホール






天井「さて……これは一体どうしたモノなのやら……」


偏光能力「なんだコイツ。騎士みてぇな大層な格好で……死んでやがんのか?」



これと言って黒服達との戦闘も無く、天井と偏光能力は一番乗りで、三沢塾へと辿り着いた。




現在時刻は19:20




塾という形態上、まだ学生達が授業を受けたり、ホールで集まったりしている時間のハズだが、全く人の活動している気配が感じられない。


更に、ホールの柱の側に何故か、騎士の甲冑を纏った人間が、血塗れで死んでいるのが見えた。





明らかに、この場は異常である。

偏光能力「まさか黒服のヤツらにやられたのか?だとしたら、既にこの建物に」


天井「いや。この建物にはまだ、我々以外誰も辿り着けていないハズだ。いるのは護衛対象のみ」ピッ


天井がデバイスを確認すると、そこには自分達2人の反応と、護衛対象である姫神という少女の反応しか無かった。



偏光能力「だったらコイツは誰に殺されたってんだ?」


天井「さぁね。姫神とやらに殺されたのか。あるいは姫神を守る者に殺されたのか。一番考えられるモノは『非科学』の連中の仕業か……」

偏光能力「非科学?どういう意味だそりゃあ」


天井「いずれわかるさ。暗部に身を置くモノ……私のように研究職に付いているならば、触れる可能性もあるだろう」




天井は、偏光能力へと適当に返す。




天井「(しかし非科学が絡んでいる場合、かなり厄介な事になるやもしれんな。奴等の力は科学で解明出来ないモノばかりと聞く。不意を突かれれば)」





「愕然。今日は招かれざる客が多いな。更に今度は完全にこの街の人間のようだ」




天井・偏光能力「ッ!?」バッ!!




天井の思考を遮るように、ふとホール2Fの方から声が聞こえて、2人は同時に振り向く。

「偶然。しかし私も『あの子』との再会で今は気分がいい。来客を受け入れようではないか。紅茶は好きかな客人?」スッ……




そこには長身の青年がいた。

明らかにこの街の人間では無いであろう青年が。





天井「チッ!!」チャキッ!!




その青年を視認すると同時に、天井はXガンを青年へと向ける。



十中八九、ホールの騎士の死体はこの青年の仕業だろう。



そして恐らくは『非科学』側の人間。




天井は危険と瞬時に判断し、青年へと照準を向ける。






「『弾けろ』」





同時に青年は、ただ一言、そう呟いた。

天井「グァッ!?」パァンッ!!!




その瞬間、天井の手からXガンが弾き飛ばされ、腕が後ろに大きく動いた。




偏光能力「な……何だ今の?何が起きた?」



天井「クッ……やはり『非科学』の人間か……スーツがなければ腕を持っていかれていた……」




「唖然。腕ごと吹き飛ばすつもりだったのだが。何故無事なのだ?お客人」




青年は、不思議そうに天井達を見下ろしている。
同時に首元に何やら大きな針のようなモノを構えていた。

??「アウレオルス。もうやめて」




その瞬間に、アウレオルスと呼ばれた青年の背後から、少女が現れる。




偏光能力「お、おい!!あの女ってもしかして」



天井「あぁ……あれが『姫神 秋沙』か」




その少女は、GANTZに映し出された『姫神 秋沙』であった。



アウレオルス「先に仕掛けたのは失礼な客人の方だ。私はそれに応えたまで」



姫神「彼等は吸血鬼でもなければ。貴方のような『魔術』側でもない。まずは何故今彼等がこの場にいるのか。それを聞くのが大事』



姫神がアウレオルスと呼ばれる青年を説得している。

天井「……私達は、そのお嬢さん。『姫神 秋沙』を守る為にココに来たんだ。黒服と呼ばれる集団からな」


姫神「黒服……。もしかして。『吸血鬼』を貴方達は知っているの?」


姫神は驚いた表情を浮かべる。


偏光能力「あぁ、多分な。とにかく、俺らはアンタの敵じゃねぇ。そこの男がアンタを外敵から守ってんなら、俺らの目的は同じだ。アンタを死なせないってな」



アウレオルス「突然。そんな話を信じられると思うか?その男は既に、私に攻撃を仕掛けているのだが?」

天井「それについては謝罪しよう。何しろ、こちらはその少女を何としても守らなければならないからな。君が敵側だと焦って勘違いしまったのだよ」


天井が淡々とアウレオルスへと謝罪の言葉を送る。


アウレオルス「……上がってくるがいい。話を聞こう」スッ……



そう言うと、アウレオルスは建物の最上階フロアへと、天井達を迎え入れた。




アウレオルス「申し遅れた。私の名は『アウレオルス・イザード』。錬金術を極めた者だ。最も科学側の人間に、その意味がわかるかは知らないがな」

19:30




三沢塾 最上階フロア



姫神「私が。黒服の集団に命を狙われている?」


天井「そうだ。そして我々は、君を守る為にココに来た。理由は言えんが、君が死ねば我々の命も無いからな」



椅子に腰掛け、長机越しに、天井が姫神へと事情を話す。



もちろん、GANTZのミッションであることは伏せて。
姿は見られてるとしても、GANTZの存在がバレているわけでは無い。
もしGANTZについての情報を漏らせば、GANTZに殺される危険はまだ消えていないのだ。

アウレオルス「黒服とは『吸血鬼』達と言うことで間違いないであろう。しかし何故『科学側』の人間が彼女を守ろうとするのだ?」


天井「さぁね。我々はただの駒さ。命令を下す側(GANTZ)の考えなど知るよしもない。死にたくないから従っているだけだ」


偏光能力「ていうかよ。何であの黒服連中は、その女を狙ってやがんだ?しかも結構な人数でわざわざ学園都市までよぉ」


偏光能力が、黒服達が姫神を狙う動機を聞いた。



姫神「……動機はわかる。私の血が目的」


天井「血?どう言うことだ?」


天井が姫神に問う。

姫神「私の血は。彼等にとって最高級の食料。食べたくて食べたくて。理性じゃ抑えられない。本能が彼等を私に引き寄せる」


アウレオルス「当然。彼女の血は『吸血殺し』(ディープブラッド)と呼ばれるモノ。血自体に力が宿り、吸血鬼はそれを本能で求めている。そして、それを飲めば必ず死ぬ。故に『吸血殺し』」


偏光能力「あ?飲めば死ぬ?何で死ぬとわかっててアイツ等は血を狙ってんだよ」


偏光能力が更に問う。


姫神「言ったでしょう。理性じゃ抑えられない。私の血は、彼等を引き寄せ。『変異』させ。そして最後には殺す。それが私に宿る力」

天井「ん?『変異』だと?」



アウレオルス「唖然。姫神よ。そんな話まで」


姫神「問題無いハズ。知ったところで何も変わらない」


姫神は続ける。


姫神「私の血を飲んだ吸血鬼は。私の血によって体内のナノマシンが暴走し。身体を変異させ。凄まじい力を得ることが出来て。最後には死ぬ。必ず」



アウレオルス「アレは変異とは言わん。その個体の『進化』だよ。ただその進化が急激過ぎる為に命を落とすのだ」




天井「進化……」




バチバチィィィィイイイイイイッ!!!!!



その瞬間、この三沢塾の近くに、青い雷光が走った。

アウレオルス「唖然。雷雲も見当たらないのに雷とは」



アウレオルスが、大きな窓ガラスから外を見下ろす。




偏光能力「今のって……」


偏光能力は、その閃光の正体に気付いていた。

恐らくは彼女がいるのだ。


前回の天使との戦いで、黒服達に殺されたと思われていたあの少女が。



天井「どうやら第3位が近くにいるようだな。まぁそれよりだ……。
その『吸血殺し』の血とやらは……一体奴等のナノマシンにどのような進化を促すのかな?錬金術師殿」



御坂生存の可能性を教えた閃光に何一つ動じる事無く、天井は淡々と話を進めていた。


天井にとって大事な事は、自分がどう生き延びるか。



他人の事など知ったことでは無いのだ。


誰が生きていようが死んでいようが。

おわり




●<また読んでくだちい

乙でした

待ってました
乙です


御坂死んだな(確信)

待っていたズェ乙 アウレオルスの口癖はなんだか難しそう

星人サイドは一方殺せなくね?
スーツ無効攻撃も魔術みたいに反射出来なくとも剃らせそうだしダビデとかただのパワーだから反射できそう
なんか上条さんのそげぶ以外に効く攻撃が思いつかない

片方の上条さんスーツ&グローブだからそげぶしたら一方死んじゃう

乙 上条さんはどうしているのだろう

まあ星人の攻撃は何の力働いてるか分からんときあるから初見で解析できなかったら一方も負けるんじゃない?

ガンツスーツ着た一方通行・・
似合わない

白モヤシが瞬間的に黒マッチョになるのか胸熱

どうなることやら

一応初期は黒色の服を着ていたんだけどなwwwwww

たまにageる奴は分かってやってるのかガチでsage方知らないのかどっちなんだ

やっと追い付いた!!

>>291
スーツ 能力
モノホンの最強になっちゃうじゃないですか
星人涙目

悟空やベジータがスーツ着たらどうなるのっと

スーツは壊れるけど悟空ベジータは無傷という状態になる

ブロリーが着たらさらに大きくなるとおもいます

トップクラスのぬらりひょんですらせいぜいラディッツくらいかな?いやラディッツなら勝てるか?

初期亀仙人のMAXパワーかめはめ波で跡形もなくなるだろ

>>306
あの頃ってまだギャグ漫画補正かかってた頃だし

>>307
で?

>>307
なおさら強いじゃねーか

>>307
地球人にしちゃ強かっただろ、純粋な地球人最強はクリリンだが

伸びてると思ったらガンツ全然関係ないじゃねーか

>>308
ギャグ漫画補正かかってたなら純粋な戦闘力としては考えにくいって話
悟空も如意棒で月に行って戻ってこれたし

戦闘力は一点に集めることで上がる
当時400程度のピッコロが溜めなしで簡単に月を消し、100ちょっとの亀仙人がかめはめ波で月を消した
同じく当時400程度の悟空がかめはめ波を撃つ時にはでは900程度まで上がってたから、亀仙人が月を消したのはおかしくもなんともない
勿論上がり幅は同じじゃないだろうけど、気を一点に集めるとだいぶ上がる

まあスレチだから俺含めてもうやめよう

>>312
にわかは消えてろ

>>314
DBスレに帰れよ

>>315
顔真っ赤wwwwww

はいはいこの話やめやめ

やめてー私の為に争わないでー(…>_<…)







今日は投下しますので、首を洗って待ってな早漏共がッ!!!

待ってたぜ

まだかよドピュドピュ

19:23



第5学区→第7学区 都市道10号線





ブォォォォォォォオオオオオッ!!!!



浜面「ッ!?やっと追いついたか!?」



第5学区で目の前を走って行った、斎藤達を乗せた車、数台を、GANTZバイクに乗った浜面達が追いかけている。


そしてようやく目視出来るところまで追いついた。



麦野「浜面ぁッ!!そんまま真っ直ぐ走ってなさいよ!!」キィィィィイイインッ!!!


直後、浜面に後ろから包み込むようにバイクに乗っていた麦野が、その右手を大きく前に出す。



そして、そこから原子崩しの砲撃が放たれた。

ドォォォォォオオオオオンッ!!!!!



斎藤「ハイ、ハズレー」



しかしその砲撃は、斎藤達の車両から若干外れてしまう。



原子崩しの特性上、静止した強固なモノを破壊する事は造作も無いが、動き回る標的に対しては若干苦手なのだ。



それでも普通の人間くらいの動きならば何の問題も無いし、同じチームの滝壷の能力によって正確無比な狙撃も出来る為、殺傷力に関してはやはり、学園都市トップクラスだろう。



しかし、やはり高速で走る車両を捉える事は難しいようだ。

麦野「クッソがぁぁぁぁあああッ!!!ちょろチョロ走りやがって!!はまづらぁあッ!!!あの車の横につけなさい!!」ギリギリギリッ!!!



浜面「わかった!!わかったから肩掴んでる力を抜け!!何かスーツの耐久が減ってる気がする」キュゥゥウンッ……




麦野の怒りがそのまま掴んでる浜面の肩にぶつけられ、浜面のスーツの耐久は地味に減少していた。





ブォォォォォォォオオオオオッ!!!


斎藤「さてと……流石に横に並ばれたらやべえかもなぁ。なんだかんだであの姉ちゃんの砲撃は一撃必殺みたいなもんだ」プルルルルッ



斎藤は後部座席で悠々と寛ぎながら、何処かに電話をかけている。

斎藤「俺だ。どうだ?何かいいモンは見つかったか?」



『バッチリです!!もうすぐ斎藤さん達と合流出来ますよ』




斎藤「おー、そうか。じゃあ、後ろからついて来るゴキブリを囲むとするか」ピッ





ブォォォォォォォオオオオオッ!!!!!




絹旗「……ッ!?浜面ッ!!後ろから超デカイのが来てますけどッ!!」


後部座席でバイクの進行方向とは後ろ向きに座っている絹旗が、後ろからもの凄い勢いで追いかけてきている装甲車を見つけた。

浜面「な、なんつー馬力だよ……あのサイズと重量で俺らよりも速度出てんじゃねーか!!」




浜面は、GANTZバイクの最高速度までは出してないが、自分が制御出来るギリギリの速度は出している。


というより、このGANTZバイク。
MAXスピードがどれくらいなのかはわからない。下手すれば音速くらい出せそうな気もする。



とにかく、その浜面自身のMAXスピードに、重量級の装甲車が追いついてきているのだ。
前回、御坂が戦った天使が取りついたトラックは、天使が無理矢理性能を高めていたが、コレは違う。
恐らくは黒服迎撃に駆り出されたどこぞの暗部特製の装甲車なのだろう。学園都市の裏技術を使ったチューニングでもしてるのだ。

浜面「レーダーの反応は……やっぱアレに乗ってやがるか」




追いかけている前には、斎藤を含め7人ほど。



後ろからは装甲車に乗っている3人。



計10人ほどの黒服が、浜面達の周囲を囲んでいた。




斎藤「さぁて。人数も揃った事だし、そろそろゴキブリ退治と行くか?」チャキッ!!



斎藤が、車両の窓から身を乗り出し、後方の浜面達へとサブマシンガンを向けた。



同時に、他の車両からも銃口が向けられる。背後の装甲車からも、運転手以外の黒服がサブマシンガンを構えていた。



正に四面楚歌である。

浜面「ッ!?ヤッベ」


麦野「ビビってんじゃねぇよ浜面。そのまま真っ直ぐ走りなさい。絹旗ッ!!後ろは任せたわよ!!」キィィィィイイインッ!!


絹旗「超ガッテン承知ですッ!!」チャキッ!!



八方からの銃口にも、2人の少女はまるで怖気づく様子がない。

麦野の両手には、原子崩しの発射準備がされ、絹旗の手には携行用の小型対戦車ロケット弾が用意されている。



暗部『アイテム』のメンバーに、守りなど合わない。
死地を脱する事が出来るのは、決まって前に進む者なのだ。

斎藤「くたばれぇッ!!!このゴキブリ共がぁッ!!!」
麦野「くたばれぇッ!!!この××××共がぁッ!!!」



パララララララララララララッ!!!!!!
ドゴォォォォォォォオオオオッ!!!!!!



ほぼ同時に開始された双方の攻撃は、原子崩しやロケット弾の砲撃による爆炎によって包まれた。




同時に、黒服達の乗っていた車の一台が、宙高く舞っているのが遠くから見えた。

19:25




第5学区?第7学区の境辺り


高層ビル屋上




東郷「…………」 ジッ……





爆炎と爆音が辺りに響き渡る中、あるビルの屋上から、東郷十三はXショットガンのスコープを覗く。



そこには、おおよそ1km先の道路にて、壮絶すぎるカーチェイスを行っている浜面達が見えた。



東郷は指をそっと、トリガーへとかける。



そして息を整え








ギョーーーーンッ!!!!!

同時刻




浜面「麦野ッ!!おい麦野!!!」ブォォォォォォォオオオオオッ!!!!

麦野「聞こえ……てるわよ……あー、頭痛い……」グッタリ……


黒服達と浜面達が、もうすぐ第5学区から第7学区へと入ろうとする中で、麦野の頭から血が流れているのが確認出来た。



どうやら、先ほどの銃撃戦の際、何かの破片が麦野の頭へとモロに当たったようだ。意識が朦朧としている。


原子崩しによって黒服達の車を一台は破壊したが、他の車両は今だ浜面達を囲んでいる。

絹旗「ヤバイです!!弾切れです!!!あの装甲車、超丈夫過ぎますよッ!!」



絹旗が迎え撃っていた後ろの装甲車も、無傷とは言わないが、今だ健在である。



浜面「弾切れってお前、Xガンは持って来てねぇのか!?」ブォォォォォォォオオオオオッ!!!!


絹旗「Xガン?あぁ、あのオモチャですか。トリガー引いても何にも出なかったので超捨てちゃいましたよ」


浜面「アホォッ!!!あのトリガーは2つ同時に引くんだよ!!」ブォォォォォォォオオオオオッ!!!!

バシュンッ!!
バシュンッ!!!


ドォォォォォォォォオオオオオンッ!!!!


浜面「うぉぉぉぉおおおっ!!!あいつらランチャーまで持ってんのかよッ!!!危ねえな!!」


装甲車から、ロケット弾が撃たれ、浜面達の側へと着弾する。爆風でよろめいたが、何とか持ち直したようだ。




浜面「クソッ!!何とか後ろの装甲車を潰さねぇと、ジリ貧だ!!こうなったら」グッ!!


キキィィィィィイイイイイイイッ!!!!!!

絹旗「うわーッ!!!!」


浜面は急ブレーキをかけ、そのまま大きくバイクごと半回転ターンをする。絹旗はバイクから落ちる。


同時に浜面はXガンを取り出して、相対する装甲車へ、照準を合わせる。


浜面「いけるかッ!?いや、いくしかねぇッ!!!」チャキッ!!!


ターンによって凄まじいGがかかりつつも、必死で照準を合わせながら、浜面はトリガーに指をかける。


そして発射しようとした瞬間







キキキキキキキィィィィィイイイイイイイッ!!!!!!






突如、装甲車のハンドルが、大きく左に傾く。

刹那、浜面は見た。




何故か、装甲車の運転手の、黒服の頭がないのを。



指令を送る頭を失った身体は、ハンドルを掴んだまま左に傾く。



そして装甲車は、そのまま浜面達のバイクの横を通り過ぎ、猛スピードで横転。




絹旗「あいたたた……ってちょっ!?」ベチャッ!!



絹旗、装甲車に巻き込まれる。


ドォォォォォォオオオオオンッ!!!!!




浜面「おわッ!?」


そのまま、装甲車は数十メートルほど滑っていき建物に衝突、爆発し、大破した。

ビルの屋上



東郷「…………」



ビルの屋上からXショットガンを撃った東郷は、静かにスコープから視線を外した。



ここから、浜面達のいる場所までおよそ1km。


Xショットガンの射程ギリギリの距離。


東郷は、浜面への援護狙撃を見事成功させていた。




浜面達を追う装甲車。これを止めるにはどうすればいいか。


簡単な話だ。


運転手を仕留めればそれで止まる。



一発で運転手の頭へと命中させ、装甲車が横転、大破したのを確認すると、東郷はすぐさま別の獲物をスコープで探す。


そして、見覚えのある少女を『見つけてしまう』のだ。

19:27




第7学区 学区境界線付近


浜面「俺はまだ撃ってなかったし……誰かが撃ったのか?」


装甲車の運転手を仕留めたのは誰か。
結局、浜面にはわからないままであった。

前回の天使戦を経験していれば、そんな芸当をこなすのは1人しかいないことは容易に想像つくが、あいにく浜面は前回まで死んでいたのだから。



浜面「もしかしてお前が何かやったのか?麦野……麦野ッ!?」


麦野「あー……なに……よ……」ドクドクドクッ……


浜面は、自分の後ろにいる麦野へと振り返ると、麦野は朦朧としていた。
頭の負傷によるモノだろう。頭から血がかなり流れてしまっている。

それ以外にも、浜面と合流する前の怪我もある。もう戦闘は無理だろう。

浜面「やっぱ無茶し過ぎだろお前ッ!!絹旗!!麦野をどっか安全な場所に……あれ?絹旗?」キョロキョロ



浜面は、後部座席に座っているハズの絹旗を探すが、いつの間にか居なくなっているのに気付いた。




浜面「ったく、何処行ってんだよアイツは」ピッ



浜面は、消えた絹旗を探す為に、デバイスのレーダーを確認する。


そして真っ先に飛び込んで来たのは




ザッ……ザッ……



自分のすぐ近くに、標的の反応。



ザッ……ザッ……



浜面は、反応の方向をすぐに確認する。

浜面「……テメェッ……」


斎藤「まだ生きてやがんのかテメェ等は。いい加減片付けてぇんだけどなぁ」ザッ、ザッ、ザッ



もはや、現GANTZメンバーで……浜面にとって最も因縁深い敵であろう。そして絹旗にも。


坊主頭の黒服、斎藤が目の前にゆっくり歩いてきていた。

投下終了です。


次回、浜面VS斎藤、第2ラウンド開始です。


東郷さんの狙撃は、前スレの御坂発見直前のシーンのところですね。まぁ、東郷さんなら走る車の運転手を撃ち抜くことくらい楽勝かと。


それではまた。


あ、息抜きに、前からやってみたかったとある×デモンズ・ダークソウルのクロスを始めました。よかったら探して見てください。

>>1

更新遅いとどうも荒れるな

2作以上の同時進行はエタる前兆やな

適当に負けそうな場面と見せ場作って最後は正義が勝っておしまいだしね
話すっとばしてもいいからエタる前にタイトルの一方戦?見たい

周囲がエタるエタるって言ってるとホントにエタりそうで怖い

俺の記憶だとこのシリーズ一回エタって立て直したはず。
ぎりぎり間に合ったんだったかもしれないが、結構頻繁にピンチだったから、まぁ気にせず待とうや

おーらの どーごが エタっでんだ いっでみろっつの

保守

一方通行戦まだ?

 【このスレは無事に終了しました】

  よっこらしょ。
     ∧_∧  ミ _ ドスッ

     (    )┌─┴┴─┐
     /    つ. 終  了 |
    :/o   /´ .└─┬┬─┘
   (_(_) ;;、`;。;`| |

   
   【放置スレの撲滅にご協力ください】  
   
      これ以上書き込まれると

      過去ログ化の依頼が

      できなくなりますので

      書き込まないでください。


            SS速民一同
 【糞スレ撲滅にご協力ください】

縺ゅ£

縺ゅ£

保守

まだか

>>1もう飽きちゃったんかね。
なんか別のスレ立ててるし
ただ俺はあっちのほうは元ネタ知らんから読む気になれないけど

もう一か月くらいになるのか
確かに間が空きすぎてるな

【このスレは無事に終了しました】

  よっこらしょ。
     ∧_∧  ミ _ ドスッ

     (    )┌─┴┴─┐
     /    つ. 終  了 |
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   【放置スレの撲滅にご協力ください】  
   
      これ以上書き込まれると

      過去ログ化の依頼が

      できなくなりますので

      書き込まないでください。


            SS速民一同
 【糞スレ撲滅にご協力ください】

なぁに、まだ慌てるような時間じゃない

保守

こんばんわ、1です。
ただいま非常に忙しくしんどい毎日を送ってます。
ただ夢に向かっての厳しい毎日なので妥協せずに行きたいと思います。
なので現行2つのスレは8月後半まで更新出来そうにないです。見てくれてる方達には申し訳ないですがそれまでお待ちください。

りょーかい

さみしくなるなー

ういっす了解です

問題ない

頑張ってください

待ってますよ?

夢にときめけ!!
明日にきらめけ!!

待ってるからそのままフェードアウトしないでね

私はいつまでも待ってるから!
絶対帰って来て!

もう一個のスレって?

とある悪魔と闇のソウル - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403576459/)

これじゃないかな。
ダークソウル知らないとつまんないけど

余裕の待機ですよ、年期が違います。

よしもうそろそろだな

お久しぶりです、1です。



かなり少ないですが投下していきます!!

待ってた

よっしゃ

浜面「ウラァァァアアアッ!!!」ブンッ!!

ギィンッ!!!


GANTZの刀で、浜面が思いっきり斬りつけるも、斎藤はそれを何なく刀で防いだ。


斎藤「相変わらず元気だなお前は。もうちょっと気楽にいこうや」ギギギギッ!!!

浜面「そうも言ってられねぇんだよ!!テメェを野放しにしてたら何人犠牲になるのかわからねぇ!!」ギギギギッ!!

ギィンッ!!


浜面が、斎藤の刀を横に弾き、斎藤の体勢が崩れる。



浜面「だから……テメェはここで俺が倒すッ!!!」ブンッ!!


そこにすかさず、浜面が横に一閃を放った。


が、そこに斎藤の姿は無い。

浜面「ッ!?上か!!」サッ!!
斎藤「ハッハー!!」ブンッ!!



ギィンッ!!!



浜面の頭上に飛び上がっていた斎藤は、落下と同時に浜面へと上から斬りつける。浜面はそれを刀で防ぐ。



ギィンッ!!
ギィンッ!!!
ギィンッ!!!
ギィンッ!!!!




そして、そこから両者の壮絶な斬り合いが始まった。

とはいえ、実戦経験や身体能力的に上の斎藤の方がかなり余裕はあるが。

浜面「ウォォォォオオッ!!!」ギィンッ!!ギィンッ!!!

斎藤「ハッハッハッ!!いいよなぁ、殺し合いってのは!!こう、頭ん中がブワァッ!!ってなる感じがよぉ!!たまんねぇぜ!!」ギィンッ!!ギィンッ!!!


バキッ!!

浜面「ガッ!?」ドサァッ!!


斬り合いの最中に、斎藤の足払いによって、浜面が転倒する。

斎藤「ラァッ!!!」ブンッ!!

そのまま、斎藤が足元の浜面へと刀を突き刺す。


浜面「クッ!!」ゴロンッ!!

ザクッ!!

身を横に転がし、ギリギリで刀の先端を避ける。

斎藤「オラァッ!!!」ブンッ!!

バキィィイッ!!!

浜面「ガァッ!?」ズザァァァアアッ!!!


すかさず、斎藤は浜面の身体をサッカーボールのように蹴り飛ばす。浜面の身体は5mほど吹き飛んだ。


斎藤「まだまだァッ!!!」ジャキッ!!

追撃に、斎藤の両手にはサブマシンガンが構えられていた。

浜面「グッ……ウォォォォオオッ!!!」バッ!!


パララララララララッ!!!
パララララララララッ!!!!


タイプライターのような音が鳴り響く直前、浜面は側にあった車の影へと隠れる。

チュインッ!!チュインッ!!!


浜面「クッ、やっぱメチャクチャ強ぇなアイツ!!どうすりゃいい!!」ゲホッ!!


スーツの耐久はまだ余裕がある。

問題は、このままやりあって、スーツが壊れる前に斎藤を倒す事が出来るか。


今までのやり取りの中で、浜面が斎藤に実質ダメージ与えたのは初めて会った時の不意打ちの一発のみ。



それ程の差があるのだ。スーツを着た浜面と斎藤の間には。

無理もない。

身体能力に恵まれているとはいえ、浜面は所詮スキルアウト。斎藤は文字通り人間離れした戦闘のプロ。



喧嘩と戦闘は違うのだ。

ガラガラッ……



「……超やッてくれるじゃないですかァ……」ピキピキッ……



先ほど、浜面を追いかけ、何者かの狙撃(東郷サン)によって建物に衝突した装甲車辺りから、小さな影が立ち上がる。




ガシッ!!


ググググッ!!!!


そして、装甲車を思いっきり掴み上げると



「超ッ!!ナメてンじゃねェぞこのクソ野郎共がァァァアアアッ!!!!」ブォンッ!!!


小さな影は、装甲車を猛スピードで斎藤達の方向へと投げ飛ばした。

斎藤「ッ!?チッ!!」バッ!!



ドォォォォォオオオオンッ!!!!



自身を目掛けて飛んできた装甲車を斎藤は難なく避ける。装甲車はそのまま建物に当たり大破した。




斎藤「んだよ、まだ遊び足りないのかお嬢ちゃん。大体、お前は殺したハズだったんだかなぁ。いつの間にかゴキブリの仲間になってやがるし」


斎藤は、装甲車が飛んできた方向を見る。


浜面「き、絹旗……」


絹旗「テメェを超ぶっ殺す為にあの世から戻ってきたんですよ。あと浜面。貴方も後で超ぶっ飛ばす」



浜面「え!?何で俺も!?」



かつて、2度に渡り大敗した斎藤と、荒い運転のせいでバイクから振り落とされた浜面を絹旗が睨みつける。

ダンッ!!



そして、絹旗が斎藤へと走り出す。



斎藤「2人で来りゃ少しはマシになるのによぉ。いいぜ……何度でもあの世に送り返してやるよッ!!」ブンッ!!



斎藤は、絹旗をカウンターで迎え討つ。



既に2度も撃退してる相手。特に斎藤は警戒もしていなかった。




『絹旗がスーツを着ているのに、油断してしまった』





バキィィイッ!!


斎藤「なっ……そうか。そうだよな。テメェスーツを」グググッ……


絹旗「私の『窒素装甲』プラス『黒いスーツ』……接近戦じゃあ誰にも超負ける気がしませんね」ニィッ……

絹旗の拳を斎藤が受け止める。これは、初めての戦闘でも見られた光景だ。



ただ違うのは、斎藤の顔には余裕が全くないということ。



浜面との格闘でも、麦野の原子崩しでも、斎藤は何処か余裕を持って戦っていた。


しかし、目の前の絹旗の拳をガードした瞬間。



斎藤は初めて人間に対し、本気を出すことになった。



それほど、絹旗の拳に驚異を感じたのだ。

絹旗「浜面ァッ!!出てきてください!!超ダッシュで!!」


絹旗が、車の影に隠れる浜面を呼びつける。


浜面「絹旗!!」


絹旗「浜面!!2人でこの坊主頭を超殺りますよ!!」


浜面「あぁ!!わかった!!」


絹旗が浜面から斎藤へと視線を移す。


斎藤は、集中した顔でこちらを見ていた。


絹旗「超卑怯だなんて……もちろん言いませんよね?」


斎藤「あぁ……なんも問題ねぇよ」スッ……


斎藤は両手で構える。まともに構えたのは、浜面達の前では初めてだ。

絹旗「浜面!!2対1だからって超油断しないで下さいよ!?ムカつきますけどコイツ超強いんですから!!」

浜面「わかってるつーの!!行くぞ!!いち!!」グググッ……

絹旗「にの……」グググッ……


浜面と絹旗が、同時に身構える。


「「さん!!」」ダッ!!


そして、同時に斎藤へと突っ込んでいった。



が。




斎藤「オラァッ!!!!」ブンッ!!


バキィィイッ!!!!


浜面「ガッ!?」ズザァァァアアッ!!


まず、浜面が斎藤の鋭い回し蹴りを、側頭部にモロに喰らう。

絹旗「ヤァァァァアアアッ!!!」ブンッ!!

斎藤「ウラァァアッ!!!」バッ!!


ガシッ!!

そして、反対側から殴りかかってきた絹旗の拳を躱し、そのまま腕をとる。



斎藤「ラァァァァァアアアアアッ!!!!」ブンッ!!

絹旗「グッ!?」ダンッ!!!

そして、そのまま絹旗を背負って地面に叩きつけた。


パララララララララッ!!!!


絹旗「ァァァアアアッ!!!!!」ドドドドドッ!!!!


そのまま至近距離から、斎藤がサブマシンガンを連射し、絹旗の窒素装甲を剥がそうとする。

浜面「野郎ッ!!」バッ!!



浜面が起き上がり、再び斬りつけようとする。



斎藤「ッ!?」パララララララララッ!!!

浜面「なッ!?ガァァァアアッ!!!」ドドドドドッ!!!



銃口はそのまま浜面へと移り、弾丸の雨が浜面へと降り注ぐ。


絹旗「舐めンなァァァアアアッ!!!」ブンッ!!

倒れた状態から絹旗が斎藤の足元を蹴りつける。


しかし、斎藤は既に飛び上がり、その蹴りは宙を切り裂くのみだった。




ドスゥッ!!!


絹旗「グゥッ!?」ゲホッ!!

地面に落ちてきた斎藤は、そのまま膝を絹旗の腹に落とす。

少し薄くなった窒素装甲を貫き、スーツごしに衝撃が走った。

浜面「絹旗ァァァアアアッ!!!」チャキッ!!


斎藤「ッ!?」バッ!!


ギョーンッ!!


浜面がXガンで斎藤の胴体を撃つが、その前に斎藤がサブマシンガンを盾にする。



斎藤「遅ぇッ!!」ブンッ!!

バキィィイッ!!!


そのままサブマシンガンを、浜面の方へと投げつけ、足元の絹旗を蹴り飛ばした。



バァアンッ!!!

浜面「なっ!?」

撃ってから3秒後、サブマシンガンは浜面の目の前で弾け飛び、破片が浜面へと飛び散った。


咄嗟に浜面は手を前に出す。

斎藤「隙だらけだぞコラァッ!!!」ブンッ!!


バキィィイッ!!!!


浜面「グハッ!!」ズザァァァアアッ!!!


その時生じた僅かな隙に、斎藤は浜面に突っ込み、そのまま殴り飛ばした。



斎藤「オラァッ!!どうしたよなぁッ!?2人がかりでこの程度か!?アァッ!?」



絹旗「クッ……当たれば……一発当たればそれで終わるのに……」グググッ……

浜面「当たらねぇ……どんだけ強ぇんだよコイツ……」グググッ……

身体能力こそ斎藤達、吸血鬼が上回っているが、耐久力は実は吸血鬼達はそこまで無い。


といっても、銃弾くらいではダメージはそこまで無いが、それでもスーツを着たGANTZチームよりかは格段に下である。



即ち、刀で斬れる。Xガンで弾ける。グローブで殴れば砕ける。



しかし、当たらないのだ。斬撃も。銃撃も。格闘も。



それほど、本気を出した斎藤は強かった。2人がかりの攻撃を捌き切るほどに。

絹旗「クッ、窒素装甲が……」


絹旗を覆う窒素の膜が薄くなっている。
斎藤の激しい攻撃に、固めた窒素が霧散しているようだ。

こうなれば、絹旗の戦闘力は半減する。



斎藤「まずは一撃が厄介そうなこの嬢ちゃんからだ。さっさとスーツを壊して望み通りあの世に」ザッ!!


斎藤が絹旗へと歩みよっていく。




シュンッ!!


その瞬間、一筋の青白い光が走った。




そして、次の瞬間には



斎藤「熱ッ!!……マジかよ……」


次の瞬間には、斎藤の左足の膝辺りが、綺麗に消失していたのだ。


焼け焦げたような匂い。





ユラァッ……





そして、少し離れたGANTZのバイクの側で、1人の影がゆらりと動いたのが斎藤の目に入った。




斎藤「流石に……今テメェまで加わると嫌になるなぁオイ……」

投下終了です。


浜面VS斎藤かと思えば、絹旗とのタッグ戦でした。
とりあえず、斎藤は原作黒服の幹部3人クラスになってます。攻撃当たらないんですよねアイツら……


とりあえず、次回も引き続きアイテムVS斎藤です。では、おやすみなさい。

原作黒服幹部といや雑魚集団+四人がかりで和泉に襲いかかって雑魚全て殺され挙句に幹部3人もやられたからなぁ… いや和泉が化け物なだけかw

凸先の女子高生一人に散々翻弄され警察のお世話になった三幹部より斎藤さんの方が強いことは明白


実際GANTZ武器が当たれば吸血鬼は簡単に死ぬもんね
そう考えるとGANTZメンバーとずっと闘いまくって生き残ってる幹部4人てめちゃくちゃ強いよね

>>398
??

>>398
ベッケンバウアー?

斎藤さん強すぎィ!

左足なくなったから流石に終わりだろ 俺がトドメを指す

それ死亡フラグや

追いついたー

追いついたー

追いついたぜ~

追いついたぜ~

つまんないからしんでろ

アイテムいらない

続きはまだかのう…

続き待ってます

ざわ・・・

生存報告でもいいのでください

信じていた私達が馬鹿でした。すぐにここをHTML化します!

続きお願いします

>>415
嫌よ私は!!

はよ

相変わらず辛い戦いばっかやな

こんにちわ、1です。
長らくお待たせしました。そしてこれからもお待たせしますがごめんなさい。

とりあえず、キリがいいとこまで書けたので投下します。
ゆっくりですがどうぞ。

きたー

斎藤の膝辺りが少し消失した瞬間。


斎藤は、前方のGANTZバイク辺りを見た。


斎藤「あー……これはヤベェか……」


麦野「一発かましてやったわよ……このクソ坊主頭が……」シュゥゥゥウウッ……


そこには、血の流し過ぎでフラフラになった、麦野が立っていた。

霞んだ目で照準を合わせて放った原子崩しは、見事斎藤の足を貫いたのだ。






浜面「絹旗ァァアッ!!今しかねぇぞッ!!」バッ!!

突如湧いたチャンスに、ここぞとばかり浜面が刀を持って突っ込んでいく。

今しかない。


吸血鬼達の最も驚異な部分、機動力が麦野の原子崩しで大幅に落ちたのだ。


勝機は今しかない。




浜面「オラァァァアアッ!!!」ブンッ!!

斎藤「クソッ!!」バッ!!


勢いよく、浜面が全身全霊を込めて刀を振り下ろす。
斎藤は、バランスを崩しながらも刀でそれを防ごうとした。



ザシュッ!!!!



斎藤「ガッ……クソッ……」ブシュゥゥウウッ……



斎藤から真っ赤に染まった血液が勢いよく溢れ出す。

浜面が斬ったのは、斎藤の両腕だった。

ダッ、ダッ、ダッ、ダッ!!!


絹旗「ウァァァァアアアアアアッ!!!!」グググッ!!!


そこに、間髪入れずに絹旗が走り込み、そのスピードのまま思いっきり腕を振りかぶる。


斎藤には、もはやそれを躱す機動力も防ぐ両腕もない。



チェックメイトだ。





斎藤「チッ……」


絹旗「アアアアアアアアッ!!!!!」ブンッ!!!



そして絹旗の拳が斎藤の腹へと突き刺さった瞬間





ドゴォォォォォオオオオオオオオオッ!!!!!



凄まじい轟音と共に、斎藤は吹き飛び、幾つもの建物を貫通していった。

浜面「ハァッ……ハァッ……終わった……」ヘタッ……

絹旗「ハァッ……ハァッ……もう……超疲れましたよ……」ヘタッ……


静寂の中、死闘を終えた浜面と絹旗がその場に座り込む。

終わったのだ。


因縁の戦いが。


アイテムと斎藤との戦いが。



浜面「そうだ!!麦野!!」ダッ!!


浜面が、GANTZのバイクの側で座り込んでいる麦野の側へと駆けていく。


決着の糸口を作り出したのは、レベル5であり、アイテムのリーダーである麦野だった。

浜面「麦野!!大丈夫か!?」

麦野「うる……さいわね……あの坊主頭は……どうなったのよ?」

浜面「あぁ、やったよ。お前がアイツの足を貫いたお陰で、絹旗が強烈な一撃を喰らわせてやったんだ!!」

麦野「そう……残念ね……アイツだけは……私がぶっ殺してやりたかったけど……」ガクッ


突如、麦野の意識が途絶える。



浜面「麦野?おい麦野!!」

麦野「zzZ……」

絹旗「超寝ちゃいましたね。あの坊主頭を倒して気が抜けたんでしょうか?
……無理もないです。レベル5とはいえ、あの黒服達と麦野は生身でずっと闘ってたんですからね」

浜面「そうだよな……コイツ、スーツも着てないのに……今度こそ連れて行けそうにねーな。何処かの建物に避難させとくか」スッ……


浜面は、疲れ果てて眠った麦野を抱えると、近くの建物の中に麦野を隠し、そのままGANTZバイクに乗り込んで、絹旗と共に三沢塾を目指した。

19:35


三沢塾 最上階



アウレオルス「……静寂……どうやら外ではある程度片がついたようだな」


三沢塾の最上階にて、天井と偏光能力の前に佇む錬金術師が呟く。


偏光能力「……外はどうなったんだ?」


天井「……どうやら私達に欠員はまだ出ていないようだ。優秀だな、今回のメンバーは」ピッ


天井はデバイスのレーダーでGANTZメンバーの生存を確認する。




姫神「貴方達は何者?あの吸血鬼達と互角以上に戦えるなんて」

天井「それは秘密とさせていただこうかお嬢さん。私達の命に関わるからな。

さて。話の続きだ。君の血……『吸血殺し』だったか?それが促す彼等の進化とは何なんだ?」




姫神「……まず第一段階として。彼等は元々人間だった。そこに特殊なナノマシンのようなモノが。人体に入り込みそれが身体を細胞ごと変異させる」


姫神が語り始める。

姫神「細胞の変異は2-3週間ほどで終わる。そして変異が終わった彼等は。銃弾すら通じない硬い皮膚や強靭な身体能力を手に入れる。
性格も多くが好戦的になり。死への恐怖も殆ど無くなる」



姫神「食事などは普通の人間と変わらないけど。定期的に人間の血を摂取しなければ酷い頭痛や背中に羽のような湿疹が出る。
これは恐らく。彼等の中にあるナノマシンのエネルギー源が。人間の血に含まれる何かということ」


天井「それは人間が吸血鬼になるまでの過程だろう?私が知りたいのは君の血を摂取した彼等が、どうなるかだ」

姫神「……私の血……『吸血殺し』は体内のナノマシンに変異を命じるプログラムのようなモノ。
その変異は彼等の体組織を大幅に組換え。戦闘力は倍ほどかそれ以上まで跳ね上がる」


偏光能力「倍以上って……タダでさえ人間離れした奴等が更に強くなんのかよ!!」


姫神「見た目や能力に関しては。元となる個体によって変化する。もしこの学園都市の下位能力者が吸血鬼となり変異すれば。……大半の人がレベル4かレベル5相当の力を手に入れる。その代償として」



天井「変異が進めば死ぬか……急激な進化に人間が耐えられないというわけだ」

姫神「そう。ただし。……変異後の暴走したナノマシンすら完全に制御した吸血鬼が存在する」



天井「ッ!?まさか……ということは、その変異によって得た力を自由に使えるということか!?」





姫神「そう。彼は……私の村の生き残り。皆私の血を飲んで。変異して。死んでしまったのに。彼だけは生き残った」

…………



第7学区 三沢塾付近



19:38





アキラ『ハイ、アキラです』

氷川「アキラか?氷川だが……お前今どこだ?」


三沢塾のビル付近にある建物の屋上で。


吸血鬼。黒服達の1人である氷川が電話をしている。


アキラ『今は電車で移動中です。多分もうすぐ三沢塾辺りに着きますよ。氷川さん、また迷ったんですか?』


氷川「バカ言え。俺は迷ってるんじゃない、寄り道してるだけだ。それにもう、三沢塾の目の前にいる」

アキラ『え!?もういるんですか!?珍しいっていうか……もしかして俺ら全滅しちゃうんじゃ」


氷川「お前中々言うようになったな。まぁいい、とりあえず急ぎの要件だ。……お前今すぐ電車から降りろ」


アキラ『え!?』


氷川「そんで俺がいいって言うまで三沢塾には近付くな。本当は斎藤にも連絡したかったが、アイツ出やしねぇ。やられちまったんだろうな」


アキラ『斎藤サンがやられるなんて……いや、それよりどう言うことなんですか?近付くなって』



氷川「お前には刺激が強過ぎんだよ。『あの血』の匂いは。もし近くで直に嗅いだら速攻で理性が吹き飛んじまう」

アキラ『血って今回の目的のヤツですよね?一体どう言うことですか?回収するんでしょ?』


氷川「回収はする。ついでに、ちょっとした実験もな。とにかく、俺がいいって言うまで三沢塾には近付くな。出来るだけ離れろ。じゃなきゃ引き込まれるぞ?」


アキラ『……一体その血には何があるんですか?」

氷川「言っただろ?あれは俺らにとっての最高の味を持った食いモンだ。思わず生物として『進化』しちまうほどのな」

……………


19:40


氷川「と言うわけだ。お前は俺等の中でもレアモノだからな。簡単に死なれても困るんだよ」


アキラ『……じゃあ、血を奪いにいった他の連中は……』


氷川「回収係兼、実験台だ。普通の奴等じゃ匂いを嗅いだ瞬間にもう正気じゃいられないからな。最終的な回収は俺がやる」


アキラ『……わかりました……じゃあ……』ピッ


そういうと、アキラは電話を切った。


氷川「さてと。電話の間に何やら騒がしくなってきたが……何が始まるのか……」


氷川の眼下には、三沢塾の前に整列した騎士の格好をした人間がいる。

彼等は剣を掲げて何かしているようだ。

同時刻


三沢塾 最上階


ドォォォォォォオオオオオオッ!!!!!



天井「ッ!?」

偏光能力「な、何だこの音!?」


突如、建物の中に響き渡る轟音に、二人は驚く。
まるで、この建物が崩れているような轟音に。しかし、この建物の中は微動だにしていない。




しかし今、この瞬間。


三沢塾の外では、魔術師達による強力な魔術の攻撃によって、このビルが崩壊していくのが目撃されている。

…………


それは電車の中や


上条「ッ!?な……嘘だろ……どうなってんだアレ……」

アキラ「おぉ……スゴイな……逆再生の映像でも見てるみたいだ……」



誰も居なくなった街中や


絹旗「は、浜面……アレ……」

浜面「何が起こってんだよ……」



ビルの真っ正面で


上条「倒壊したビルが元通りに……」

ステイル「これが『黄金錬成』の力か……」



彼等は確かに目撃したのだ。
崩壊したビルがビデオの巻き戻しのように修復され、何事も無かったかのように戻ったのを。

…………



アウレオルス「騒然。どうやら外に煩い虫達がいるようだな」スッ


アウレオルスは自身のスーツから、3本の封をされた試験管を取り出した。

試験管の中にはそれぞれ、赤い血液が入っている。



姫神「ッ!?アウレオルス?」


天井「まさかその液体が……」


アウレオルス「そのまさかだよ。これが『吸血殺し』<ディープブラッド>」ニィッ

…………


『ッ!?待て。それをどうするつもりだ?』


『当然。こうするのだッ!!』


パリィィィィイイインッ!!!


氷川「ん?」

壁が崩壊した建物の近くでタバコを吸いながら、1人のホストのような男が空を見上げる。



『客人達にもそろそろお引き取り願おう。『吹き飛べ』』


『ォォォオオオオオッ!!!!』ビュォォォォオオオッ!!!





ビュォォォォォオオオッ!!!!


偏光能力「ウォォォオオッ!!!し、死ぬ!!この高さは絶対死ぬゥッ!!!」

天井「落ち着け。スーツを着ているんだ。着地さえしっかりすればダメージは無い」


ビュォォォォォオオオッ!!!!

高層ビルの最上階からのダイブによって、天井と偏光能力が落下していく。

地上100m以上の高さから落下しつつも、天井は冷静だった。


ビュォォォォォオオオッ!!!!

天井「それよりも」チラッ


天井は目線を下げる。

そこには、錬金術師が投げ捨てた3つの試験管が宙を舞っていた。




天井「アレは中々面白いシロモノだ。逃す手は無い」グググッ!!!

偏光能力「何してんだテメェ!!」




天井が空中で身体を捻り、体勢を整える。

天井「アレを回収するのさ。この『靴』なら可能だ」カッ!!



ドォォォォォオオオンッ!!!!!



次の瞬間、天井の履いている『100点メニュー』で獲得した靴の靴底から、凄まじい爆炎が放たれた。

パシィッ!!!

爆炎により、天井の身体は試験管の方へと真っ直ぐ飛んで行き、三本の内の一本を掴み取った。


偏光能力「何だありゃあ!?あれがクリア武器ってヤツか!?」


ビュォォォォォオオオッ!!!!


天井「チッ、あと2本は無理か。まぁいい」


既に、かなり遠くまで落ちていった残りの2本を諦め、天井は地面へと着地体勢に入った。

…………



氷川「……わざわざこっちの獲物を外に投げ捨ててくれるとは……親切なヤツもいたモンだ」



三沢塾のビル付近にいる、黒服の1人。氷川が目にしたのは、ビルの最上階辺りのガラスが割れ、そこから3つの試験管と、2人の黒いスーツを着た男達が落ちてくる様子だった。



そしてその試験管の内、2本が氷川の方へと落ちてくる。



氷川「オーライオーライっと」

パシィッ!!


そしてその2本を、氷川は何なく受け止めた。


氷川「もう一本はと……ゴキブリに取られたか。まぁ、アイツ等が持っててもしょうがねぇだろ。他のヤツ等に奪わせるか」


氷川は足元を見る。

氷川「さて、斎藤。ちょうど天から贈り物が届いたところだが……どうする?バケモンになってでも奴等を殺したいか?それともこのまま死ぬか?好きな方を選べよ」


斎藤「……オ"……オ"レ"ァ"ッ……」ゴフッ……


足元には、先ほど絹旗の全力の拳を喰らい、上半身と下半身が千切れかけ、いまにも死にそうな斎藤が、瓦礫に埋れていた。

ズンッ!!!!


ズンッ!!!!


偏光能力「ハァッ、ハァッ、し、死ぬかと思ったぜ……」

天井「スーツを着ているんだ。星人の攻撃以外なら大抵の事は問題にならない」



無事、三沢塾前の地面に着地した2人は、すぐさま辺りを見回す。


騎士1「な、何だこいつら!!空から落ちてきたぞ!!」

騎士2「この街の人間か!?」


偏光能力「こいつらビルの中の騎士の仲間か?」

天井「非科学のヤツ等か。面倒だな」


周りには、三沢塾を魔術で攻撃した騎士達の姿が。


天井「ちょうどいい。点数も稼がなくてはいけないしな。コイツで奴等をおびき寄せるとしようか」キュッ

天井が、先ほど手に入れた『吸血殺し』の入った試験管の、封を解いた。


天井「話が本当ならば、これで残った黒服の連中がここに集まるハズだ」


そして、それを少量。地面へと垂らす。

その瞬間

…………


モノレール内



アキラ「クッ……あぁ、コレは確かにキツイね。普通なら正気を失うかもだ」グググッ……


上条「な、何だ?」


…………



第7学区 商業地区大通り


ブォォォォォオオオオッ!!!

浜面「絹旗!!他の奴等はまだ生きてるか!?」

絹旗「ちょっと待ってください!!……ハイ!!皆超生きてるみたいです!!敵の反応も残り10体ほどです」


三沢塾へとバイクで向かう浜面が、絹旗にレーダーで生存確認を頼んでいる。

浜面「あと10体か。よし、このまま終わらせるぜ!!」ブォォォォォオオオオッ!!!


浜面達は、そのまま大通りを突っ切る。

絹旗「!?ちょ、ちょっと待ってください!!敵の反応が……100m……70m……何ですかコレ!!超速過ぎます!!」


浜面「どうした絹旗!?」


いきなり焦る絹旗へと浜面が目線を後ろにやる。




絹旗「30!!10!!浜面前ですッ!!」

浜面「へ?」クルッ


『ォォォォォォォオオオオオオオオオオッ!!!!!』ブンッ!!!!


ドゴォォォォォオオオオオッ!!!!!


浜面が前に視線を戻した瞬間。


2人が乗っていたバイクが、衝突音と共に凄まじい勢いで宙を突き進んでいった。

絹旗「!?ちょ、ちょっと待ってください!!敵の反応が……200m……100m……何ですかコレ!!超速過ぎます!!」

浜面「どうした絹旗!?」

いきなり焦る絹旗へと浜面が目線を後ろにやる。

絹旗「50!!10!!浜面前ですッ!!」

浜面「へ?」クルッ


『ォォォォォォォオオオオオオオオオオッ!!!!!』ブンッ!!!!


ドゴォォォォォオオオオオッ!!!!!


浜面が前に視線を戻した瞬間。


2人が乗っていたバイクが、衝突音と共に凄まじい勢いで宙を突き進んでいった。

19:42




第7学区 大通り




ドォォォォォオオオオオンッ!!!



何処かで大きな爆発音が聞こえる。



音の正体は、上条達の乗っていた電車へとバイクが衝突し、脱線した際の破壊によるモノだ。



浜面「ツツ……絹旗、大丈夫か?」

絹旗「な、何とか……いきなり地面に転げ落ちたんで超びっくりしましたが……」



しかし、そんな音に気を取られている余裕はない。



浜面「一体何がどうなって……」


浜面は言葉を失った。


絹旗「な……え……そ、そんな……」ガタガタガタッ……


絹旗は震え出した。


『ォォォォォォォォオオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!』

第7学区の商業ビルが立ち並ぶ大通りの道路にて。




浜面「テメェは……まさか……」


絹旗「ち……超化物じゃないですか……ウソでしょこんなの……」ガタガタッ……


乗っていたGANTZのバイクを盛大にぶっ飛ばされた浜面と絹旗の前には、まさに『バケモノ』が立ち塞がっていた。



『……ククッ……ハハハハッ……』


はちきれんばかりに肥大した下半身の筋肉によって、ところどころ破けている黒いズボン。


そしてさらに肥大した上半身は、服が残っていない。

右腕には肉食獣よりも遥かに鋭く重い、鉈のような爪が生え。


そして坊主頭。



元の人間の風貌を残しつつも、完全に姿は化物じみていた。

浜面「まさか……斎藤……」


斎藤『……ラゥンド……スリィィィィイイイイ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"ッ!!!!』ダンッ!!!


化物と化した斎藤は、一瞬で浜面との間合いを詰め。


ブンッ!!!


浜面「ガッ」ブォッ!!

ドゴォォォォォオオオオオッ!!!!


そのまま虫を払い除けるように浜面を建物の壁に吹き飛ばした。

投下終了です。
変異した斎藤さんの姿は、バイオハザードのタイラントが一番イメージ近いと思います。性能は段違いですが。

出来るだけ早く投下したいですが、遅れ気味になる可能性のが高いです。ご了承ください。
ではまた。

おつ

黒服の他の幹部ってでてたっけ?

乙!
戻って来てくれたか・・・!


生きてた甲斐があった

ねぇ>>1。他に出す敵って決めてる?

>>456
この場面でこのボス敵を出すってのは決めてますが、追加は出来ますね。VS天使とかはかなり自由に出せますし。

保守

保守

保守

[ピーーー]ぞ

アウレオルスさんが仕事してくれれば全員瞬殺なのに……

こんにちは、1です。

19時くらいから投下し始めます。

まってた

遅いぞ!(訳:投下はよ

待ってました!

絹旗「は……浜面?」ガタガタガタッ……


浜面「ガッ……な、何があったんだよ……」グググッ……


斎藤に払い飛ばされた浜面が立ち上がる。
絹旗の全力の拳で、確かについ先ほど致命傷を与えたハズなのだ。


斎藤『ハァァッ……イイネェ……最高ォノ気分ダ……』


しかし目の前には、肉体が肥大化し、凶悪な爪を持つ右腕を見る、変わり果てた斎藤の姿があった。


どうやら自分の中に渦巻く力の感触を確かめているようだ。

斎藤『ォラ……ゴングハ鳴ッテンダゼ?コイヨ……』


浜面「クソッ……やるしかねぇのかよ!!」チャキッ!!


浜面は再びGANTZの刀を構え、斎藤と対峙する。



しかし



浜面「(俺は……コイツに勝てるのか?)」ブルッ……


浜面は刀を構える腕を僅かに震わせる。


相手は、先ほどまで絹旗と2人で相手をしても、互角以上に戦っていた斎藤。


そして、何があったのか。

変わり果て、遥かに力を増した状態で、それが目の前に現れたのだ。


はっきり言って、勝ち目はほぼ無い。

それでも


浜面「折角生き返ったんだ……そんな簡単に死んでる場合じゃねぇんだよ」チャキッ!!



浜面は立ち向かうしか無い。


生きる為に。


退けば確実に殺される。



かつてフレメアを守る為に散らせた命を、上条の命懸けの奮闘で再び蘇ったのだ。



無駄にするわけにはいかない。




浜面「ラァァァァァアアアッ!!!!」ダッ!!


浜面は刀を持って立ち向かう。生きる為に。








キィンッ!!!



浜面「……え?」


斎藤『ナンダ……案外脆インダナ……コノ刀」

しかし、現実は非情である。



浜面が斬り込んだ刀は、斎藤の右腕の爪によって、容易く折られてしまったのだ。



絹旗「浜面ァッ!!超伏せてくださいッ!!」ググッ!!


ドォォォォォオオオンッ!!!!



間髪入れずに、絹旗が浜面の背後辺りから、携帯型対戦車ロケット弾を発射する。



手持ちの弾頭は残り一発。しかし、当たれば戦車ですら破壊する威力がある。



例え人外である星人や黒服達でも、当たれば大ダメージを与えるハズなのだ。

斎藤『ア?』ブンッ!!



斎藤が飛来するロケット弾に気付き、虫を払うように右腕を振るう。


ドゴォォォォォオオオオオッ!!!!!



絹旗「当たった!!超追撃です!!」ダッ!!


着弾と同時に、絹旗が窒素装甲を展開し、一気に前に出る。

守りに定評のある窒素装甲とGANTZスーツを併せ持ってしても、恐らく今の斎藤には貫かれるだろう。



ならば、攻められる前に攻めるのみ。

斎藤『ァァアッ……』


爆煙が晴れ、斎藤の姿が現れる。
どうやら、直接着弾した右腕が損失しているようである。


チャンスだった。


絹旗「もう一発!!超全力で殴ってやります!!」ブンッ!!

斎藤『ッ!?オァアアアッ!!!』ブンッ!!!


そのまま絹旗の右拳と、斎藤の左拳が衝突する。


グシャアッ!!!!


絹旗「クッ!!」ザッ!!

斎藤『ガォァアアッ!!!』ブシュゥウウッ!!!


何かが潰れるような衝突音の後に、絹旗は後方に飛ばされ、斎藤の雄叫びが轟く。

拳と拳の衝突で、斎藤の左腕が砕けたのだ。左腕からは、筋肉やら骨やらが皮膚を突き破って露出している。



窒素装甲プラスGANTZスーツ。

そして、GANTZのグローブを併せた攻撃力は、凄まじいモノとなっていたのだ。


絹旗「もう一発!!今度は顔面にブチかまします!!」ダッ!!


トドメと言わんばかりに、絹旗が再び斎藤へと走り出す。





そして





斎藤『……ナンテナァ……』ニィッ……

斎藤は、微かに口をニヤつかせる。
そして、絹旗のロケット弾によって欠損したハズの右腕を振り上げた。


絹旗「なっ!?」


絹旗は驚くも、もう既に斎藤の間合いに入っている。


変異した斎藤は、単純な力だけでは無く、再生能力までハネ上がっていたのだ。
例え腕が千切れようと、瞬時に再生できる程に。


右腕と左腕が粉砕されたのは、絹旗を誘い込み、美味しく頂く為の仕込みだったのだ。


斎藤『ヒャハハハハッ!!!』ブンッ!!!


そして、右腕の爪が、絹旗を貫ぬく寸前

ブンッ!!!


浜面「クソッ!!」バッ!!

斎藤の左腕が、浜面の右側面から横に払われる。反射的に浜面は、その左腕をガードしようとするが



ボキボキボキィッ!!!!

浜面「ガァァァアアアッ!!!!」メキメキィッ!!!


ズザァァァアアッ!!!!!


スーツの加護が無い浜面の右腕は、簡単にへし折れ、同時に肋骨や右半身全体にダメージを与え。


そのまま遥か、道路の隅へと飛ばされた。

浜面「絹旗ァアアッ!!!」ドンッ!!

絹旗「な、浜面!?」


浜面が絹旗を横に思いっきり突き飛ばし


ドスゥゥゥゥウウッ!!!!


浜面「グッ!!」


そして腹に斎藤の爪を、モロに喰らった。




ドロドロドロッ……


浜面「す、スーツが……」


斎藤『逝ッチマッタヨウダナァ……』ニィッ……



同時に、 浜面の来ているスーツから、ドロドロの液体が流れ始めた。

とうとうスーツが壊れたのだ。

もはや、浜面の身体能力や防御力は、ただの人間のソレと化した。

絹旗「浜面ァッ!!!」


絹旗は浜面へと叫ぶが、浜面はピクリとも動かない。



斎藤『次ハオ前ダ』ブンッ!!!

絹旗「ウァァァアアアアッ!!!!!よくも!よくもォォォオオッ!!!」ブンッ!!


怒りと共に、絹旗が斎藤へと殴りかかり、斎藤もそれを迎え討つ。

浜面「(……ヤッベェ……右腕完全にイかれたか……)」



スーツが壊れ、斎藤の攻撃で容易く重傷を負った浜面は、激痛によって意識の混濁と覚醒を繰り返しながら横たわっていた。


目の前では、絹旗が斎藤と肉弾戦を行っている。


が、あらゆる全ての面で、斎藤が圧倒的に上回っているようだ。

30秒ももたずに絹旗のスーツは破壊されてしまうだろう。



浜面の脳裏に、あの日の光景が蘇る。

目の前で9900号が大鴉に殺され


自身の命と引き換えに大鴉を倒し


泣きじゃくるフレメアの顔を



浜面「(また俺は繰り返すのか!?)」ググググッ!!

浜面は、何とか動く左手を使い、必死に立ち上がる。



このままでは、あの日の9900号のように絹旗は死ぬ。


浜面「もう誰も……俺の目の前で死なせねぇ……」ググググッ!!!

絹旗「クッ……ガハッ……」


斎藤『終ワリダナ……』ググググッ……


スーツを破壊され、尚も戦い続け、ボロボロになった絹旗を斎藤が首を掴んで持ち上げている。



斎藤『腹減ッタナ……テメェノ血デモ貰ウカ』スッ……


絹旗「この……超……化け物……」


斎藤が、右腕の爪で絹旗の身体を貫こうとしている。

スーツを破壊され、窒素装甲も剥がされた今。
爪は豆腐のように絹旗の身体を貫くだろう。


ギョーンッ……




斎藤『ジャアナ、オ嬢チャン』


斎藤が右腕を真っ直ぐ突き出したその瞬間

グシャァァアッ!!!!


肉が破裂したような音が鳴り響いた。



斎藤『……ア?』


斎藤は、左腕を見る。
絹旗を掴んでいたハズのその左腕は、いつの間にか消滅していた。



絹旗「……まさか……」

絹旗は、地面に落ちて横たわっている。
そして、その視線の先には




浜面「ハァーッ、ハァーッ」ググググッ……


浜面が、最後の力を振り絞るように立ち上がり、震える左腕には、Xガンが握られていた。



斎藤へと、ロックオンされたXガンが。

19:50



第7学区 大通り


絹旗「浜面ッ!?浜面ァァアアッ!!!」


横たわる絹旗は、その姿を見て思わず叫ぶ。
まだ浜面は生きていた。

まだ自分達は終わっていないんだと。



斎藤『ッ!?テメェ……マダ……』


斎藤も驚愕していた。

殺したと。

最低でも、2度と動けないくらいには痛めつけたハズなのにと。

浜面に撃たれた左腕を治しながら、斎藤は思った。



この距離はマズイと。






浜面「最終ラウンドだ……テメェだけは……テメェだけは俺が殺すッ!!!」






浜面の手には、Xガンが握られている。


そして、距離はおよそ50mほど。


今の斎藤の速さで2秒ほどの距離。


Xガンのタイムラグは3秒ほど。



ギョーンッ!!!


そして今、浜面がXガンを撃った。





『03.00』


斎藤『ウォォォオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!』ダンッ!!!


発射音をスタートに、斎藤が浜面の元へと全力で、真っ直ぐ走り出す。



『02.50』



浜面「ウォォォオオオオオオッ!!!!」ギョーンッ!!
ギョーンッ!!!ギョーンッ!!!



『02.00』


浜面もひたすら斎藤へ向けて、Xガンのトリガーを引く。

既に、斎藤へとロックオン済みだ。ひたすら引けば全弾斎藤へと命中する。

『01.50』



浜面「オオオオオオ"オ"オ"オ"ッ!!!!!」ギョーンッ!!ギョーンッ!!!ギョーンッ!!!!



浜面はただひたすらにXガンのトリガーを引く。



斎藤『クソ野郎ォガァァァアアアアッ!!!!!』ドッ!ドッ!!ドッ!!!


斎藤は、既に距離を4分の3ほどまで縮めてる。
怒りと焦りの表情を浮かべながら、全力で駆け抜ける。


必ず殺す。

あのガキだけは必ず。


何度も相対し、自分を一度殺しかけ、力を得た今の自分すら殺そうとしているあのガキを。




『01.00』


斎藤『クタバレクソガキャァァアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!』ブンッ!!!!

浜面「オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!」ギョーンッ!ギョーンッ!!ギョーンッ!!!ギョーンッ!!!!


ズンッ!!!!!

斎藤の右腕が、何かを貫く音が鳴り響く。

ブラァンッ……


浜面「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ!!」ズズッ……


心臓を大きく鼓動させ

息を大きく荒げている浜面と

その顔面のすぐ左側の壁に突き刺さった右腕が残っていた。


浜面「ハァッ!!ハァッ!!!ハァッ!!!!」ドサッ!!


浜面が地面へと座り込む。


生きている。

この張り裂けるような鼓動も息も

生きている証。

浜面「ハァッ!!ハァッ!!!クソッ!クソッ!!やってやった!!やってやったぞチクショォォオオッ!!!」



斎藤の右腕は、真っ直ぐ浜面の顔面を捉えていた。

怒りに任せて真っ直ぐと。

だから躱せた。

0コンマ数秒のタイミングで。

ホンの少しだけ身体を右にズラす事で。



絹旗「終わったんですね……やっと……」ヨロッ……



絹旗がよろめきながら浜面の元へと歩きだす。


浜面「ハァッ、ハァッ、あぁ……終わった……」



目をつぶり、浜面が空を見上げる。

いつの間にか第7学区周辺で鳴り響いていた銃声が鳴り止み、静寂が辺りを覆っていた。


浜面「あとは他のヤツ等に任せよう……流石に限界だぜ……」

ギュォォォオオオオッ!!!!

絹旗「ッ!?浜面!!」

浜面「ッ!?な、何だ!?」

その時、壁に突き刺さった斎藤の右腕から、凄まじい勢いで肉片が増殖し始めた。


浜面「ま……まさか……」

絹旗「あ……あ……」


ギュォォォオオオオッ!!!!!



増殖した肉片や骨、血管は、人の形を作り始める。

右腕から右肩。右上半身。頭。


これが『吸血殺し』によって進化した、吸血鬼の再生能力。






斎藤『ァァァアアアアッ!!!!』ギュォォォオオオオッ!!!


浜面「嘘だろオイ……」ハハッ……






皮の無い斎藤の顔が再生され、理性の無い雄叫びを上げた瞬間

浜面はもう、笑うしか無かった。






斎藤『ァァァアアアアッ!!!!』ギュォォォオオオオッ!!!



そして、左腕が再生され浜面へとその腕が伸びる。

サァァァアアアッ…………



浜面「……これは……」


斎藤『ァ?……ァ……』サァァァアアアッ……



腕が浜面へと触れる前に。


斎藤の身体が、ゆっくりと灰になっていくのを浜面は間近で見る。




『吸血殺し』




吸血鬼を更なる生物へと進化させる、禁断の果実。


ただし進化に適応できない者は


代償にその身を滅ぼす。







浜面「……じゃあな……斎藤……」サァァァアアアッ……



斎藤は適応出来なかったのだ。強大な力に。

浜面の目の前を、灰がゆっくり流れていく。





生きては戦場の修羅
死しては一握の灰





まさに、斎藤に相応しい死に様だった。

投下終了です。


浜面・絹旗ルート終了です。


次は上条ルートクライマックスと思います。長くはないですが。

天井ルートは少し省略しようかなと。

半分は書けてるので一週間以内には投下出来ます。お待ちを。

ではおやすみなさい。

楽しみ

待ってます。


久しぶりすぎて話忘れてた

sage忘れてるぞ


斎藤の死に様はARMSのキースレッドか

ダクソクロスも復活させてほしいのだが

>>495
ごめんなさい次から気をつけます


斎藤手強かったな

斎藤やっと死んだか

>>497
あれな
俺も読みたい

やっと退屈な浜面ルートが終わった

長い一週間だな

こんにちは、1です。

遅くなりましたが、ゆっくりと黒服星人編ラストまで行きたいと思います。

残りは上条ルートと天井ルートですが、天井ルートはカットです。疲れました。

なので、あとで簡単に天井ルートを書いときます。

では投下します。

おっしゃ

待ってた

ピシャァァァアアアアアアアアッ!!!!!!!

バチバチバチッ……


第7学区の三沢塾に近い通りに、雷鳴が轟く。

その凄まじい破壊力は、あらゆるモノを粉砕し、灰塵へと返す。


御坂「……」バチバチバチッ……


それを生み出したのは、自然現象などではない。

吸血鬼と化し、姫神の『吸血鬼殺し』を受け入れ、更なる生物へと進化した学園都市第3位の能力者。

御坂美琴が生み出した雷である。


通常、彼女の能力でも確かに雷を生み出す事が出来る。
しかし、それはあくまで自然現象を利用した力。

自ら発する力によって、ここまで強大な雷を生み出すことは、不可能だった。

人間のままでは。


彼女は捨てたのだ。

人間を。

吸血鬼の本能へと身を委ねてしまったのだ。

御坂「生きてるノ?……マだ邪魔するノ?」


その姿まで、雷神と呼ぶに相応しいモノに変わってしまった御坂の前には、一人の少年が立ちふさがっている。


上条「あぁ……まだまだ」


上条当麻は、まだ生きていた。


御坂の生み出す強大な雷を前にしてもまだ。



御坂「邪魔」


バチバチバチバチバチバチッ!!!!!


上条「グッ!?」バッ!!


パキィィィイイッ!!!


向けられた強大な電撃を、上条が右手で打ち消す。

幻想殺し。


あらゆる異能を打ち消す右手。


それは、人間を超えた御坂の雷をも打ち消す。



御坂「邪魔。邪魔。邪魔。邪魔。邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ァァァアアアアッ!!!!!」カッ!!



バチバチバチバチバチバチッ!!!!!!!!



そんな右手の存在を気にも止めず、本能のままに力を奮う御坂の電撃が、上条へと縦横無尽に襲いかかる。



上条「ウォォォオオオオオオッ!!!!」パキィィィイイッ!!!



襲いかかる電撃を一つ一つ打ち消しながら、上条は前へと踏み出す。


狙いはただ一つ。




幻想殺しによる御坂の無力化である。

御坂「邪魔ナノ。お願い、サッサ、とドケ邪魔飲ミたい貴方ノ血、を啜リタイ殺すゲコたをグチャグチャニ速、く早クハヤクハ私はミサカはミサカハとーまヤクハヤクはやく!!ハやくコロすテェェエエエアアアアアア"ア"ア"ッ!!!!」バチバチバチバチバチバチッ!!!!



上条の前には、もはや人間の理性というモノが消えてしまった御坂が。


変わり果てた御坂が、上条を殺そうと近付いてくる。



上条「あぁ……」


しかし、上条にはそんな御坂など見えていない。


上条に見えるのは







御坂『お願い……止めて……私を止めて……助けて……』






上条「わかってる……わかってるさ……」ギュッ……



上条に見えるのは、自分の意思ではもうどうにもならない、暴走する自分の身体を止めてほしいと叫ぶ御坂の姿。

御坂「何モ聞こえなイ……何も聞こエナい……私はダレココは私はママ黒子パパァァァアアアアッ!!!!」バチバチバチッ!!!

上条「……この右手で触れていれば、御坂は能力を使えない!その間に何とか正気に」

御坂「ネェええええとォオオまぁああッ!!ワタしの名前ェええなんでしたァアアアアア?」バチッ!!!

キィィィィイイイインッ!!!!



御坂が、自身の能力を応用し、磁力を発生する。

人間時とは比べものにならない出力で。


上条「お前は御坂だッ!!いっつも俺に突っかかってきてッ!!後輩思いでッ!!あの部屋の皆を一生懸命守ろうとした御坂だろッ!!」



御坂「ミサカ?守ル?みさかは御坂はミサカハミサカはミサカミサカミサカが守るゥゥウ?ア"ア"……」バチバチッ……




その結果





ォォォォォォォォオオオオオオッ……




御坂「とぉぉぉオオおごぉぉぉオおおさァァァアアアアン……私ガぁぁああ……ミサカがァ……マモッテアゲルからねェェエエエッてミサカハミサカハ御坂がミサカにミサカミサカミサカ……」バチバチバチッ……



上条「……マジか……」



雪崩のように、周囲の建物が崩れ、鉄筋などを含む全ての瓦礫が、数珠繋ぎのように繋がっていき、一つの蛇。いや、龍のような形を作る。




全長何百メートルあるのだろうか。




上条「こんなモン……一体どうやって……」


上条の顔に焦りが見える。

幻想殺しで、この瓦礫の龍に触れれば恐らくこの龍は崩れさるだろう。


だが、確実に自分は潰される。

この龍を形作る瓦礫に。

圧倒的な質量に。



GANTZのスーツを着ていても、全く耐えられる気がしない。




御坂「ネエェええとォォォオまァァァアアアア?れぇぇルガんッテ知ってルゥゥウウ?」クンッ!!



ギュォォォォォォオオオオオオッ!!!!!



そして、考える間も無くその全てが猛スピードで上条へと襲いかかる。


周囲の建物は瓦礫の龍によって破壊され、崩れ落ち、それが更に龍の身体を形作る。








御坂「ソレはァァァアアアア……グッチャグチャノグチャグチャのぐちゃグチャグッチャのグチャぐちゃっグチャノグチャぐちゃァァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!」







上条「デカ過ぎて避けられるモンでも無いんだ……やるしかねぇだろッ!!」ググググッ!!!!


上条は、GANTZのグローブをつけた右手を、強く握り締める。


ギュォォォォオオオオオオオオオオッ!!!!!!!


超質量の瓦礫の龍が、真っ直ぐ上条へと突っ込んでくる。



上条「ォォォォォォォォオオオオオオッ!!!!!」ブンッ!!!


そしてソレを迎え討つ様に、上条が全力の右ストレートを放つ。

パキィィィイイッ!!!!



そして、何かが砕けたような渇いた音が鳴り響くと同時に



ドゴォォォォオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!



龍の頭部分を形作っていた瓦礫の塊が、凄まじい轟音と共に爆発した。


瓦礫の胴体を、モーゼのように両断した。


それ程の一撃であった。



ドォォオオオオオオオッ!!!!!!
ガラガラガラガラガラッ!!!!!!



上条「ハァッ、ハァッ、何だよ……何とかなるもんだな……」


上条の右拳は、瓦礫の龍を操っていた磁力の異能を完全に破壊し。


そして、慣性によってそのまま突っ込んでくる瓦礫を、グローブのパワーによって、爆散させた。



そして頭が完全に破壊された時には、全ての瓦礫は地に落ち、目の前には瓦礫の山が出来上がっていた。





御坂「……終ワり?……ア"ハッ?」バチバチバチッ……




ォォォォォォォォオッ……



上条「あぁ、そうか……そうだよな……」


ォォォォォォォォオッ……



上条の目の前では、瓦礫の山が再び御坂の磁力によって自在に動き出し、無数の瓦礫が飛び回っていた。



確かに瓦礫の龍を操る異能は消した。


だが、元を絶たねばこの瓦礫は、何度でも御坂の武器と化す。





御坂「甘イよォォォオ……甘過ぎルヨとォォォオまァァァアアアアッ!!!!!!」バチバチバチバチバチバチッ!!!



ゴォォォォオオオオオッ!!!!!



御坂の叫びと共に、宙に漂う瓦礫の群れは踊り出す。


激しく。激しく。


そして





御坂「……バイバァイ"ッ……」ニィッ……


御坂が異形の姿で微笑んだ瞬間




ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!


瓦礫は、隕石のように降り注ぎ、周囲の何もかもを破壊尽くす。

御坂「ウフフ……あはは……アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハァァァアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!とぉぉおまああああ!!!トォォォオオオオオまォアアア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!」



次々に地表へと降り注ぐ瓦礫の雨の中で。





御坂「ワタしがァアアアアアア"ア"ア"ミサカがァア"ア"ア"ミィんなを守ってあげるかラねェエエエエア"ア"アア"ア"ア"ア"ア"ッハハハハハハハハッ!!!!!」



御坂は笑っていた。

いや

泣いていた。


どちらにも見えた。








『助けて……助けてよ……』



上条「あぁ……今行くから待ってろ……」






御坂「アッハハハハハッ!!!!……ハ?」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!



パキィィィイイッ!!!

パキィィィイイッ!!!

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!



御坂「……ナンで?」


瓦礫が雨のように、隕石のように降り注ぐ中


御坂は目の前の光景に絶句している。


理性が無くとも、本能で理解しているのだろう。




御坂「何で?何で?何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で!?」バチバチバチッ!!!



御坂が自在に操る瓦礫の雨。


全て、上条を殺す為に動かしている。


しかし

上条「御坂ァァァアアアアッ!!!!」パキィィィイイッッ!!!

御坂「何で……」バチバチバチッ!!


当たらない。

ただの一発足りとも。


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!



全ての瓦礫は


時には幻想殺しで無力化され。


時には躱され。


時にはGANTZのグローブによる拳で破壊される。


まるで、全ての動きを予知しているかのように。




上条「言っただろ!?今のお前じゃ軌道が見え見えなんだってッ!!」パキィィィイイッ!!!



上条は避ける。


避ける。避ける。避ける。



そして、御坂のすぐ目の前まで上条は辿り着いた。

上条「いい加減ッ!!目を覚ましやがれェェエエエッ!!!」ブンッ!!


御坂「ウァァァアアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!」バチバチバチバチバチバチッ!!!!



そして上条が右手を振りかざした瞬間






上条「御坂ァァァアアアアッ!!!!」ゴォオオッ!!

御坂「消エろォォォオオオオオオッ!!!!!」バチバチバチバチバチバチッ!!!!





そして互いの咆哮が交差する瞬間


幾重にも束ねられた雷が天から堕ちてきた。

シュゥゥウウウッ……


御坂「……アハッ……」

雷により、周囲のモノは炭クズと化し

あちこちから黒煙の上がるこの場に立っていたのは


御坂「アハッ、アハハッ、あははははははハハハハハッ!!!!」


立っていたのは御坂。




御坂「……どうして?」

上条「み……さか……」ドロドロドロッ……


だけでは無かった。

あの雷を、右手で防ぎきれなかったのだろう。


スーツやグローブは破壊され、右手以外に火傷を負った上条が、御坂の名を呟きながら立っていた。


いや


右手も雷のパワーに耐えられなかったのか、いたる所が大きく裂け、血が流れている。




御坂「もう……やだ……やだよ……」


上条「御……坂……」ザッ


御坂の目が正気に戻り、涙を浮かべている。
一時的に理性が戻ったのだろう。



戻ったところで、目の前には自分の大事な人間を、自分で傷つけているという現実だが。

御坂「お願い……これ以上……もう私は……」

上条「御坂……」ザッ!


上条が一歩ずつ前に進んで来る。



御坂「だから……止めて……殺して……お願いだから……もう私は……私はアンタを……」ギギギギッ……



上条「……あぁ……殺してやるよ……」スッ……


御坂の瞳に再び狂気が戻る。
上条が、傷ついた右手を構える。


御坂「お願いだから……血を飲ませテェェエエエッ!!!!!」バチバチバチッ!!!

上条「俺が!!お前の幻想を殺してやるッ!!!!」ブンッ!!!


ガシィィィイイイッ!!!!


上条の右手が、御坂の顔を掴み、口を塞いだ。

御坂「ムグッ!?ムググッ!!!」



御坂は、その手をすぐに振り解こうとする。


吸血鬼の力は、通常時でガンツのスーツに近いほどある。


スーツの壊れた上条の手を解くなど、赤子の手を捻るより簡単だ。



しかし



御坂「ムゥゥッ!!ムゥゥウウウウッ!!!!」ググググッ!!!!

上条の手は解けない。

簡単だ。


上条の右手が、御坂の吸血鬼としての力すら封じているのだから。




御坂「ムゥゥッ!!!……ッ!?」



暴れる御坂は、ある匂いに気づく。口の中に入ってくる何かに気づく。



上条「血が飲みたいんだろ?……飲めよ……」

上条の裂けた右手から、血が御坂の口の中に入っているのだ。


そして







……マズイ。

不味い。

不味い!

不味いッ!!!!!



御坂「ムゥゥウウウウウウウウウッ!!!!!!!」ギリギリギリギリッ!!!!!

上条「グッ!?」



御坂が、全力で上条の右手に掴みかかる。


口から離そうと。

女子中学生の腕力を限界まで使い。


それほど、上条の右手から流れてくる血は不味かった。

吐き気が止まらないほどに。

身体を壊されるような激痛も走る。




上条「俺の幻想殺しは、右手だけにしか無いんだ。……じゃあ右手のどこまでが幻想殺しなのか?手首?爪?……血にも幻想殺しの効果があるんだな」ググググッ!!!




御坂「ンンンンンン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ッ!!!!!」ギュゥゥゥウウウッ!!!!

頭がおかしくなりそうだ。


激痛が走る。


中身を壊されているような痛みが。


力が抜ける。


意識が遠のく。



上条「あの血を飲んでおかしくなったんなら……あの血に異能の力があるのなら……俺の血でそれを殺してやるッ!!」






パキィィィイイッ!!!!!


御坂「ン"ッ!?」ビクンッ!!


その瞬間、御坂から生えていた異形の角や翼が砕け散り、元の人間である御坂美琴へと姿を変える。

御坂「ンン……ン……」ダラーンッ……


ドサァッ!!!


自身に宿った吸血殺しの力を破壊され尽くした御坂は、そのまま地へと倒れ伏した。

…………





夢を見ていた



私の中にいる、もう1人の私の夢




自由で

奔放で

残虐で

無邪気で

欲望のままに動く私。




幼い私


私なんかよりずっと強くて


私はこの子に振り回されっぱなしで


私にはこの子を止められなかった

『グスンッ……グスンッ……』


御坂『……どうしたの?』


この子は泣いていた


『とうまに……とうまに怒られた……嫌われちゃった……それにとうごうサンも傷つけちゃった……ってミサカはミサカは……』グスッ……



この子は私



吸血鬼となり、精神を完全に乗っ取る事はせず、私の代わりに本能に忠実に動く為に生まれた私




幼い頃の私




御坂「大丈夫よ……アイツはあなたを嫌ったりしない。ちゃんと反省すれば許してくれるわ。東郷さんも、あぁ見えて優しい人よ」



『ホント?ってミサカはミサカは……』



幼い私は、不安そうに顔を上げる。

言ってみれば、今回はこの子が癇癪を起こしたのが原因の様なモノだ。



大好きな血を自由奔放に探し回り


凄く美味しい血を少しだけ飲んで


もっと飲みたいのにアイツがそれを止めた


だからこの子が駄々をこねた



生まれたばかりのこの子には、それが我慢出来なかった。




御坂「本当よ。だからもっといい子になろうね」



『うん……わかった。いい子になったら許してくれるかな?ってミサカはミサカは……』



御坂「大丈夫よ。私も一緒に謝ってあげるから。せーの」

…………



御坂「……と……うま……」

上条「ッ!?目が覚めたか御坂。大丈夫か?」


あれから数分後。


倒れ伏した御坂の側にいた上条が声をかける。


御坂「ご……メン……ごめんね……私アンタに……」


上条「……いいさ。こうしてまだ生きてるんだしな。あとで病院連れてってやるからゆっくり休んでろよ」


御坂「うん……ごめん……ね……」

上条「違うだろ?こういう時はありがとうだ」ワシャワシャ




御坂「……ありがとう……」


上条が、御坂の頭を雑に撫でる。

御坂はそれを目を瞑って受け入れていた。

浜面「おー……いたいた。そっちも凄かったみたいだな」


絹旗「何だか超久しぶりに会った気がしますね。長い夜でしたよ全く」


斎藤を撃破した浜面達が、辺り一帯瓦礫の山と化したこの場所に集まってきた。
あちらも死闘だったようだ。スーツが破壊され、身体中負傷している。



JJ『凄い闘いだったな。最後は見ていたぞ金髪ボーイ』

東郷「フッ……」

空手外人JJは、御坂にスーツを壊された東郷に肩を貸しながら現れる。どうやら無事だったようだ。


絹旗「この外人さん、私達の超近くにいたみたいです」

浜面「いたなら加勢してくれよ……もう2度とゴメンだぜあんな戦いは……」ハァッ……




御坂「東郷さん……私……」

東郷「……問題無い」



御坂は、自信が傷つけた東郷へと謝罪するも、東郷はまるで何事も無かったかのように接した。

上条「そういえばまだ星人は……黒服達は残ってるのか?」


浜面「そういえば転送されねぇな……絹旗。ちょっとデバイスで調べてくれねぇか?」


絹旗「コレですか?えっと……」ピッ、ピッ


絹旗は、不慣れなデバイスを使用して、レーダー画面を開く。


絹旗「……アレ?何か、私達のところに赤い点が超重なってるんですが……」



その直後だった。

バキィィィイイイッ!!!


偏光能力「グゥッ!?」ズザァァアッ!!

天井「チッ!!」スタッ!!


浜面「あ、天井!?偏光能力まで!!」


突如、天井と偏光能力の2人が、メンバーの集合地点に降ってきたのだ。




偏光能力「お前ら、無事だったのか!?」

天井「生きていたのか、それは結構。……もっとも、これから死ぬかもしれんがな」ザッ!!


2人は、すぐさま戦闘態勢に入る。




上条「一体何が……あ……」

上条が、2人の視線の先にいる2人組を見つける。




それは

氷川「まとめて出てきたか、ゴキブリ共」カチャッ……

アキラ「動けるヤツは少なそうですけどね」




タバコに火をつけたのは、学園都市が誇る防衛兵器『六枚羽』を、一撃で破壊した男、氷川。

そして隣には、上条が手も足も出なかった少年、アキラ。







氷川「じゃあ、ゴキブリの駆除でも始めるか。なぁ?アキラ」

アキラ「氷川さん、煙いですって」




どちらも、黒服側の者である。

上条「嘘だろ……ここに来て……」

浜面「あ、天井なら何とかなるよな?」

天井「無理だな。ハッキリ言って遊ばれてる」

偏光能力「コイツ等動きも反応もめちゃくちゃなレベルなんだよクソッ」チャキッ!!


偏光能力がXガンを構える。

ギョーンッ!!
ギョーンッ!!!

そして、2回トリガーを引くも、既にその先に黒服達は居ない。



氷川「アキラ。お前、最強の格闘技ってなんだと思う?」

アキラ「何ですかいきなり。んー……」



2人は、いつの間にか偏光能力の左右に立っていた。

天井「チィッ!!」ブンッ!!


すかさず天井が刀で、偏光能力ごとぶった斬る勢いで一文字に振る。


偏光能力「ウォッ!?」バッ!!

偏光能力は咄嗟にしゃがみ込み

ダンッ!
ダンッ!!


アキラ「やっぱりボクシングとかじゃないですかね?相撲の力士も強いでしょうけど。氷川さんは?」


氷川「そりゃあやっぱ……ブルースリーだろ。ジークンドーだ」



黒服達は余裕で宙へと飛び上がる。


天井「ここだッ!!」チャキッ!!


天井は、飛び上がった瞬間を狙い、Xガンを構える。
空中では動けない。


素早い相手への定石通りに、天井は戦略を立てていた。

チャキッ!!
チャキッ!!

パァンッ!!パァンッ!!パァンッ!!!


天井「なっ!?」ギョーンッ!!ギョーンッ!!!

しかし、天井がトリガーを引く寸前。


黒服達の撃った銃弾が天井の腕やXガンに当たり、照準が大きくズレる。


スタッ!!
スタッ!!

シュンッ!!!


天井「ッ!?速」

そして、2人は着地と同時に姿を消し


バキィィィイイイッ!!!!

天井「い……ガッ!!?」


氷川が天井の首に蹴りを入れてバランスを崩し

パァンッ!!!


天井「ガァッ!?」

アキラが銃撃で、スーツの弱点部を狙い撃つ。


壊れはしなかったモノの、たかが銃弾一発でスーツにかなりのダメージを与えただろう。



アキラ「あー、確かにブルースリーは強いですねー」

氷川「だろ?」


2人は相変わらずたわいのない会話を続けている。

上条「……あ、天井まで……完全に遊ばれてやがる……」

浜面「いや……いやいや……嘘だろ?」

絹旗「あれだけ苦労した斎藤より……超遥かに強いのが2人もって……」


スーツが破壊されているメンバーは、その光景を見て絶望していた。




これは無理だ、と。



偏光能力「諦めんには早いぜ主人公?デバイスの残り時間を見な」




偏光能力が、そんなメンバー達に声をかける。

そして、すぐさま黒服達へと向かっていった。

浜面「残り時間?……そうか!!絹旗!!」


絹旗「ちょっと待ってください!!えっと……」ピッ



絹旗が操作した画面には




『00:00:20』



と表示されていた。



あと20秒程で、GANTZミッションのタイムアップなのだ。



上条「タイムアップ……そうか、その手が!!」


東郷「……どういう事だ?」


浜面「恐らく、タイムアップになると強制終了されるハズだ。流石に全員死亡なんてペナルティは無いと思いたいけどな」

絹旗「だったら最初から星人と戦わなくても」


浜面「だから他にペナルティはあるんだろ。少なくとも天井は考えたんだ。
今確実に殺されるよりは、可能性が繋がるハズって」パァンッ!!



御坂「え?」ピッ!!



唐突に銃声が聞こえた。



何かが御坂の頬を掠め、血が流れる。




そして全員が、その銃声の方向を見る。

氷川「……ハッ」


向こうでは、黒服氷川が偏光能力と天井の隙間を縫うように、銃をこちらに向けているのが見える。




弾丸が当たったのは









上条「……え?」ブシュゥゥウウッ!!!









上条当麻の左胸である。





『00:00:013』

浜面「……え?」

御坂「……嘘……」



周りの人間は、一瞬何が起きたかわからなかった。


そして、上条から噴き出す血を見て、ようやく事態が飲み込めた。





浜面「か……上条ォォォォォォォォオッ!!!!」



上条「な……あ……」ゴホォッ!!!


御坂「ウソ……ウソッ!?イヤァァアアアッ!!!!!」

偏光能力「クソッ!!馬鹿野郎ォッ!!!」




突然だった。




本当に突然。




タイムアップまであと数秒のところで、黒服氷川による銃撃。



それは、寸分の狂いも無く上条の胸を捉えていた。


スーツの加護を失った上条の肉体は、容易く銃弾を受け入れる。

天井「転送されるまで死なせるなッ!!それが彼を助ける唯一の方法だッ!!」



慌てふためくメンバーに、天井が叫ぶ。


天井の目から見ても上条の容体はマズイ状態なのだろう。

そして、上条という大きな戦力が抜ける事も。




上条「み……さか……」ゴポッ……

御坂「喋らないでッ!!」グググッ!!!

御坂は、傷口を必死で手で抑える。
しかし、溢れ出る血は止められない。


御坂「どうして!!どうしてよッ!!アンタは私を助けてくれたのにッ!!」グググッ!!!


絹旗「銃弾なら私が超盾になります!!浜面達はその人をッ!!」


浜面「チクショォッ!!こんなのどうしろって言うんだよ!!」


東郷「これは……もう……」




各々が各自で出来る事を行う。


しかし、歴戦の兵士である東郷の目には、既に諦めがあった。



『00:00:06』

上条「……み……さか……」ドクドクッ……

御坂「お願いだから喋らないで!!」グググッ!!!

御坂は必死で抑えるも、上条の心音は凄まじい勢いで弱っていく。

即死でないのが不思議な程に。



『00:00:04』



上条「……帰った……ら……病……院……いけよ…?いい……先生が……」ゴフッ!!


御坂「わかった!!行く!!行くからッ!!」グググッ!!!



天井「わからないな。何故このメンバーの中から、よりによって彼を撃ったのか」キィンッ!!


氷川「勘……だな。アイツさえやっておけばお前達は、勝手にいずれ死ぬ。そんな気がしたんだ」キィンッ!!!




『00:00:01』

上条「……御坂……」



御坂「うん……ウン……」グググッ!!!!



上条「……死ぬ……なよ……」スッ……





御坂「ッ!?ヤダッ、やめてよ……そんなの嫌……嫌ァァァアアアアアアッ!!!!!



浜面「上条ォォォォォォォォオッ!!!!!」





『00:00:00』








7月28日 20:00



第7学区 GANTZ4thミッションにて



上条当麻 死亡

まじか…

くっそおおおおおおおおお

ジジジジジッ!!!!




天井「ッ!?転送が始まったか!?」ジジジジジッ!!

氷川「ん?」


転送が始まると同時に、天井は氷川との斬り合いを止め、大きく飛び上がる。

そして数秒後には、その姿は完全に消えていた。




ジジジジジッ!!!!


絹旗「わ!?またこの部屋ですか!?」ジジジジジッ!!

東郷「…………」ジジジジジッ!!!

JJ「ジーザスッ!!」ジジジジジッ!!!!


次々とメンバーが部屋へと転送されていき、残るは浜面のみとなる。

浜面「上条ッ!!死ぬなッ!!死ぬんじゃねぇ!!」ジジジジジッ……



そして、浜面も転送が始まった。



御坂「浜面さん……私……私は……」




御坂は、憔悴しきった表情で浜面に問いかける。




自分はこれから、どうすればいいのかわからないのだろう。





浜面「クッ……御坂!!お前は絶対に生き続けろ!!

ここから逃げて、逃げ延びて……いつか俺が必ず上条を連れてきてやるから!!」ジジジジジッ!!!!



御坂「ッ!?……うん……ウン……お願い……アイツを……」




浜面「あぁ、約束する!!だからお前は絶対生き続けるんだ!!何があっても」ジジジジジッ!!!!




そう言い残し、浜面は転送されていった。

氷川「あー、皆逃げちまったな。ゴキブリ」

アキラ「氷川さんが、遊び過ぎなんですよ」

氷川「お前こそ適当だっただろうが。……さて」ザッ!!


氷川は、悲しみにくれる御坂の前に立つ。


御坂「……」

御坂は呆然と氷川を見る。



氷川「お前、俺等と同類だろ?血に飢えた吸血鬼。この都市にもいるんだな。
どうする?俺等と一緒に行くか?」


アキラ「氷川さん……デリカシーなさ過ぎでしょ……」


アキラは思う。



この少女は、あの黒い集団のメンバーでは無いだろう。
恐らく、この死んだ少年に近しい人間。



それを目の前で殺されて、しかも殺した張本人にそんな事を言われても

御坂「……殺してやる……」ボソッ……




氷川「そうか」

アキラ「そりゃそうです」


返答は決まってる。


スッ……



御坂は、そっと上条の胸に手を置く。
とても悲しそうに、とても優しい笑みを浮かべながら。




御坂「……また会おうね……とうま……」バチッ、バチバチッ……




そして、静かに帯電し始める。



バチバチバチバチッ




アキラ「氷川さん、少しは女の子に対してデリカシーってモンを」


バチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!!


氷川「そんなモンもってても仕方ねぇだろうが……ん?」






御坂「アッ……アァッ……ァァァァアアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!」

バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!!!!!




そして、御坂の耳を劈くような悲痛な叫びと共に


御坂から放たれた雷撃が周囲を飲み込んだ。

シュゥゥゥゥウウッ……




氷川「……スーツがちょっと焦げちまったな」

アキラ「凄いですね今の。あれがこの都市の能力者ですか」


雷光が消え、辺りが静まり返った時。

既に御坂の姿は無かった。

上条の死体すらも跡形も無く。

恐らくは、御坂が丁重に葬ったのだろう。己の雷で。





氷川「さてと……じゃあ、目的のモンも手に入ったし帰るか」



氷川の手には、厳重に封がされた『吸血殺し』が。



アキラ「しかし、斎藤さんまでやられるとは思いませんでしたね」


氷川「誰だって負ける時は負けるモンだ」


こうして、僅か数時間で学園都市に多大な被害を与えた黒服達は、僅か2名の生存者のみが悠々と帰って行った。




この戦いによって、あらゆる人間の運命の歯車は大きく動き出す。

一方通行「学園都市も何考えてンだかなァ、あンなワケのわからねェ生き物作りやがって。殺っちまったけどいいよな別に」ズズッ



彼らは目撃した。




垣根「吸血鬼や黒い機械のスーツの集団……いいねぇ……」




今までとは違う現実が存在することを。




御坂「……病院……いかなきゃ……」




彼女等は経験した。





フレンダ「麦野ォオオッ!!よかったー生きてるってわけよー!!」

滝壷「大丈夫?むぎの」

麦野「えぇ……何とか……あの2人のおかげでね……」




今までとは違う世界を垣間見た。







●『おつかれちまでJた』







『GANTZ』の世界を。

投下終了です。


上条ルートエンドからの、黒服襲来編終了です。



GANTZの上条さんは死にました。

疑う余地も無く死んでます。ハイ。

強者キラーの氷川がいるんですからそりゃあね。死にますよ。ハイ。


天井ルートは一方通行目線から後々書きますね。


次回からは、妹達編突入です。



ここまでGANTZによって歪になった物語がどうなるか。

>>1もわかりません。


ではまた、おやすみなさい。

乙でした
まさかガンツ側死ぬとは思わんかった…


妹達編の後に仏像編かな?
GANTZの上条いないとチーム全滅しそうだな

乙  浜面が頑張って上条さんを復活させなきゃな   


幻想殺しは上条さんが生き返ったらどうなるんだろうな

ごめんさげてなかった

そろそろ俺の出番だな

俺も行くか…
これから御坂は俺が守護らねばならぬ

>>565
そげぶ

仏像編で東郷死ぬやん

>>564 >>565
雑魚は引っ込んでろ 俺の出番だ

まぁ待てよ...
とりあえず俺がいってくる

そして誰1人帰ってくる者はいなかった

>>570
大丈夫だ 俺が百点とるから

御坂のために百点とって上条さん生き返らせる>>571の男気に泣いた

>>573
sageろ

男ってさ、一生のうちで何回女の子の涙を止められるんだろうな、、、

俺が行ってくる

新約から読んでないわ

こんばんわ、1です。


それでは、新章『妹達』編です。

ヒャッはー!

待ってましたぁ!

待ってましたぁ!






『神様は越えられる試練しか与えない』





いつか誰かがそんな事を言っていた。






ああ、神様






私は貴方を許さない





8月10日




とある廃ビル




御坂「いやー、面白いモノを見せてもらったわ」



「……」




御坂「これだけのスキルアウトを1人で。しかも、話術と演出と……それって麻酔か何か?」



最近、マネーカードを道端に落として回る人間がいるという噂を聞き、その人間を突き止めた途中御坂は、とある廃ビルの中でスキルアウトに狙われた1人の少女を見つける。



『長点上機学園』



学園都市でも最高峰のその高校の制服を着たその少女は、何と能力も何も使わず、ただ話術と演出と少しの道具のみでスキルアウトを制圧したのだ。

「貴女……オリジナル……ではないわね?」


御坂「は?……オリジナル?」


少女は、御坂へと話しかける。




「そう……可哀想な子……自分が自分であると信じて疑わない。
……当然よね。でもそれが崩れた時、貴女はどうなってしまうのか……でも安心しなさい」スッ……



少女は、御坂へと近付く。



御坂「え、ちょ」



そして御坂のすぐ耳元で





「Because……私が貴女『達』を解放してあげるわ……必ずね」







そう呟き、廃ビルから出て行った。


御坂「な……何なのよあの人……何よオリジナルって……」

…………




とある日




佐天「知ってますか!?今、この学園都市に流れているウワサ!!」



御坂「う、ウワサ?」





ファミレスに集まったいつもの4人の、いつものお喋りの中。




ウワサ大好き少女、佐天が話題を持ち出した。




佐天「そうです!!何でも、いま学園都市のあちこちで同じ人間が同時に目撃されているというウワサがあるんですよ!!
いわゆる……ドッペルゲンガーというヤツです!!」



白井「……」

初春「……」

御坂「ど、ドッペルゲンガーってあの自分と同じ姿の人間を見たら死ぬってヤツ?流石にこの学園都市でそんなオカルトなことは」


佐天「いーえ!!現に目撃情報がかなりあるんですよコレが!!何でもモノレールに自分が乗った時に駅に降りた少女が、自分が降りた先の駅で乗ってきたなんて話とかが」



御坂「それって双子とかじゃないの?」



佐天「可能性はあります。しかし、同時にそれはドッペルゲンガーの可能性もあるということです!!
そして更にドッペルゲンガー説の他に、その少女の『クローン』説が」ガシャンッ!!

白井「……申し訳ございません……」



佐天の話の途中、白井が持っていたコップを倒してしまう。


御坂「大丈夫黒子?」



白井「……えぇ。大丈夫ですわお……姉様……」



初春「そ、それより佐天さん!!あの話はしなくていいんですか!?ほら、前にモノレールに乗った時に、あの黒いスーツの人が」



佐天「あ!!そうそう!!そうなんですよ2人共!!私ついに見ちゃったんです!!私と初春がモノレールに乗ってた時に、例のGANTZの関係者らしき人が……」

…………






8月10日 夜


とある研究所



白井「初春……潜入完了ですの……」


初春『了解です!!では、先ほど送った研究室へと向かってください!!そこまでの警報やセンサーなどは、私が何とかします!!』



白井「了解ですの」



今、巷で噂されているドッペルゲンガー。並びに、『クローン人間』の存在。

そして、白井達が把握している、何人もの『御坂美琴』。


これらを結びつけ、独自に調査していた白井と初春は、過去に御坂がDNAマップを提供した研究所へと調査の手を広げていた。


空間移動能力者である白井が潜入し、凄腕の情報処理能力を持つ初春がバックアップする。


正に、潜入捜査にはこれ以上ないコンビである。

白井「この部屋ですわね」シュンッ!!



そして、白井は情報があると特定した部屋へと侵入する。



白井「初春、入りましたわ」

初春『了解です。では、端末を繋げてください。私がデータを確認します』



白井が端末を繋げると、みるみる内にモニターにデータが現れた。



初春『いくつか消去された痕跡がありますが、復元可能です……よし!!』


そして、初春が目的のデータを見つけ出した。

白井「ッ!?な……そんな……」


初春『ッ!?し、白井さん……やはり私達の考えは……』




モニターに写しだされたデータを見て、白井達はただただ絶句した。




そして







ジリリリリリリリリリッ!!!!



白井「警報!?初春!!」

初春『いえ、私達の侵入がバレたわけではありませんが……とにかく部屋から出ましょう!!』


シュンッ!!




そう言われると、初春は痕跡を消し、白井は端末を抜き取り部屋から出て行った。

白井「ッ!?」バッ!!



部屋から出ると、白井はすぐさま身を隠す。





白井「なぜあの方が……」

御坂「ここね。よーし……」バチバチッ




そこには、制服から別の服に着替え、自身の能力で電子ロックを解除した御坂の姿があった。




いや。




白井「……とにかく脱出しましょう……あの方なら……お姉様の能力を持つ『あの方』なら大丈夫でしょう……」シュンッ!!




白井達は確信してしまったのだ。



あれは『御坂美琴』ではない。




あれは『御坂美琴』の皮を被った……





御坂「何よ……これ……」



『超電磁砲量産計画』


『妹達』








『クローン』だと。

『うわー、たった14日でここまで大きくなるんですねー』






『そりゃそうよ。成長促進剤に……って研修は受けたんでしょ?これくらい』






『いやー、いざ見てみると興奮しちゃって……』







『本当にクローン人間なんて、作れちゃうんですね』

8月11日 朝




常盤台中学 寮



御坂「ハッ!?」


御坂は、ベッドの中で目覚める。


御坂「何だろう今の……夢?」


自身が培養器か何かに入っていて、その目の前にいる科学者達。



そんな夢だった。




御坂「嫌な夢……昨日あんな事があったからかな……ま、何事もなくてよかったんだけどさ」



御坂は昨日の夜、過去に自分がDNAマップを提供した研究所へと侵入し、巷で噂されているクローン人間の事を調べた。





そして、計画は確かに存在していた。

『超電磁砲量産計画』


『妹達』




それは、レベル5である御坂のDNAを用いて、レベル5の能力者のクローンを作り出す計画。




人間の尊厳を無視する悪魔の計画。




しかし、それは実用性の問題により、計画は永久凍結されたとあった。




それで御坂の心配は無くなったのだ。





御坂「んー……そういえば、結局黒子は帰って来なかったのね……どうしたんだろ?」




御坂は、昨日部屋に帰ってきてもいなかった白井の心配をする。

白井『申し訳ありません。風紀委員の仕事で……寮監には既に伝えておりますの』


昨日連絡した時に、御坂はそう言われた。



御坂「頑張ってるわねあの子も……さて、私も学校に行くか!!シャワーでも浴びよっと♪」




御坂は知らない。


白井が昨日。御坂と同じ研究所へと先に侵入し、真実を知った事を。





御坂「ふーんふーん♪」ヌギヌギ


御坂は知らない。




御坂の出て行った後に、全く同じ背格好の少女が研究所へと訪れた事を。






御坂「あー、朝のシャワーって最高♪」シャァァアアッ





御坂は知らない。











自身の腰辺りに、全く目立たないように記された『バーコード』のようなモノの存在を。









風紀委員 詰所



白井「…………」

初春「白井さん……」


白井はただただ呆然としていた。


昨日見つけ出した真実。




『超電磁砲量産計画』





自分の敬愛する御坂美琴を素体としたクローン人間製造計画。


データには、凍結されたと書かれていたが、それはこれまでの目撃証言から否定出来る。



何より、自分のすぐ側にいたのだ。




未だ確実と言える証拠はない。

ただ、感覚でわかる。


あの少女は、自分の知る御坂美琴ではないと。



そう白井は断定出来る。



ならば




白井「一体……何処にいるんですの……お姉様……」

8月15日


夕方 バス停




御坂「私の一日って一体……」ドヨーン……


「バイバイお姉ちゃーん」



白井と初春は風紀委員。

佐天は用事があるとの事で、御坂は1人暇を持て余していた。


そして今日やった事は



コンビニで立ち読み


公園で子供達と遊ぶ


子供達を巻き込み、ゲコ太バッチを取る為にガチャガチャ



である。

御坂「私の青春って一体……ッ!?」ピクッ



打ちひしがれる御坂に、突如奇妙な感覚が襲う。


御坂「何……今の……何か、自分の能力の放射を浴びたような……まさか……」ダッ!!


御坂は、奇妙な感覚のした方向へと走り出す。







廃墟ビル



御坂「この辺り……まさか……そんな……」ダッ!!


日の光も入り込まないような廃墟ビルの中に、御坂は走り駆け込む。


そして、思い出す。


『超電磁砲量産計画』

『妹達』




この二つの計画の存在。


即ち、クローンの存在を。

御坂「そんな……そんな!!」バッ!!



そして、一つの部屋の中へと入る。



そこには





御坂「……何で……」



そこには



御坂?「……アンタは……私?」




そこには



暗闇の中には





その部屋の隅には





御坂と全く同じ顔をした少女が座っていた。

投下終了です。


御坂とミサカの出会いでした。


都合上、ある程度省略しつつ進行してます。



ではまた。

おつ

乙  早々に出逢ったか   毎度のことながら先が読めなくて楽しいわ

乙。
上条さんのコピーが作れるんだから、御坂のクローンなんてできるよな。
この学園都市原作より発展し過ぎだろ

>>603
GANTZは宇宙からのテクノロジーを使ってるから学園都市の技術とはまた別
外と20年の差がある学園都市の技術の更に次元が違う技術がGANTZ

これ原作何巻分まで続くんだ?
2年近くかかってようやく3巻だからな

>>564 >>565 >>569 >>571たちの参戦&死亡はよ

>>564 >>565 >>569 >>571の参戦はよ

やっと追い付いた
明日は性なる夜か…… 
ちくしょう全員ネギ星人に血祭りにされてくれ!










……頼むから

やっと追い付いた
明日は性なる夜か…… 
ちくしょう全員ネギ星人に血祭りにされてくれ!










……頼むから

連投すまん

しね

>>612
あげるな氏ね

あげ

何気に安定モードに入った吸血鬼御坂って結構強くね?

大晦日に、ガッツリ投下します。





こたつでぬくぬくしながら待ってろ早漏どもがぁぁぁぁああああああア"ア"アア"ア"ア"ッ!!!!!!!!







ではまた。

期待

wktkwktk

こんばんわ、1です

それでは今年最後の投下、まいります!!

来たああああああああ

…………









カエル顔の医者「今日は忙しい夜だね。つい先ほど、右腕を切断したなんていう少年が運ばれてきてね。まぁ、問題無くくっついたんだが今度は君だ」



第七学区のとある病院にて。


カエル顔の医者がカルテを見ながら話している。


御坂「……」


対面には御坂が。



カエル顔の医者「さて、君の身体を詳しく検査した結果……一体君に何があったんだい?
身体の体組織が通常の人間とはまるで別物だ。いいかい?ちょっと変わってるなんてモノではない。別物なんだよ」

あの夜


上条が黒服、氷川に殺された夜。


御坂は上条の遺言通りに病院に行った。


きっとここの医者なら助けになってくれるハズだからと。



御坂「……」


カエル顔の医者「言えないのかね?それならそれで僕はいいんだが……僕の仕事はね。患者に必要なモノを与える事だ。言える時がくれば、きっと力になれるハズだよ」


カエル顔の医者が諭すように御坂へと話しかける。


御坂はただ黙っている。


何をどう説明すればよいのだと。

始まりはあの駅で、上条と別れた後であった。



『アリエナイ……主よ……コノ男ハ……』



獅子の天使との壮絶な戦いの後。



『そりゃあお前……ゴキブリが目の前にいたら全力で殺すだろ?』



黒服、斎藤の襲撃時。



『御坂ッ!!』


『逃げて……お願いだから……アンタは生きて……』



それは起こった。

バチバチッ……バチバチッ……





斎藤「クッ……あー痛ぇ……何てこった、全員やられちまってんじゃねぇか」シュゥゥウッ……


体表の4割ほどが電撃により黒焦げとなった斎藤が、辺りを見回す。

他の黒服達は、完全に黒焦げとなっていた。
もはや吸血鬼の再生能力を持ってしても復元は無理だろう。


それほどの威力だった。

この瀕死の少女の最後の一撃は。


御坂「…………」バチバチッ……


斎藤「最後の力を振り絞って、俺らを道連れにってヤツか?悪いが俺はそうやすやすとやられねぇがな」シュゥゥウッ

斎藤の傷が見る見る内に治っていく。

御坂の最後の一撃の痕跡も残さないように。

今日はこれで終わりかな?

ここの>>1って投下する間隔が無駄に長いから

斎藤「さて。俺1人になったことだし、今回はズラかるか。……土産にこのガキでも持って帰ればいいか?この町の超能力とやらを調べられるかもなぁ」スッ


斎藤が、力尽きた御坂へと手を伸ばした瞬間





「汚ぇ手でウチのモルモットに触ってんじゃねーぞこの野郎」

パラララララララッ!!!!
パラララララララッ!!!!






何処からか聞こえた声と共に、銃弾の雨が斎藤へと襲いかかる。

そんなこと書くから早漏って……

斎藤「チッ!?何だ何だぁ?次から次へと……飽きねぇ街だなオイ」


突然の銃撃に、斎藤は下がる。


目の前には、黒い特殊部隊の装いをした10名ほどの人間達と、白衣に身を包んだ顔に刺青のある男が立っていた。




刺青「ったく、今何時だと思ってんだオイ。俺ぁよお、テメェみてぇな生ゴミに割く時間なんざ、本来一秒もねぇんだわ。
さっさとテメェを殺して、戻って仕事をしなきゃならねーんだよ!わかったらとっとと一撃目で死ねってんだ」




刺青の男が無茶苦茶な事を言う。

>>628>>1さーせん

斎藤「そうかよ、そいつは悪かったなぁ。ちょうど今から出ていくところだ。戻って労働に勤しんでくれ」




刺青「ぁあ?寝ぼけてんのか?テメェは今すぐ死んで俺のモルモットになるんだよ。
言われなくてもそんくらい理解してもらぇねぇかなー?結論を出すのが早ぇんだよ『早漏』ちゃん」チャキッ


ドォォオッ!!!!!


刺青の男はロケットランチャーを担ぎ、間髪入れずに発射した。





なんの躊躇も無く。


なんの思いも無く。


部屋で寝そべってる時に、何気無く菓子に手を伸ばすように。

シュゥゥウッ……


ロケットランチャーの爆炎が、斎藤のいた辺りを覆う。



刺青「さてと、さっさと回収すんぞー。おら、働けクズ共撃ち殺すぞ」



刺青の男の言葉と共に、部隊の人間達が一斉に動き出す。




そこら中に散らばっている御坂によって黒焦げにされた黒服達。


そして、黒煙に包まれた斎藤の元へと。



しかし





ズシュッ!!
ズシュッ!!!


「ギャァァアアアッ!!!」

「な、なんでまだ生きて……ガァッ!!!」




刺青「ぁあ?」



黒煙の向こう側から悲鳴が聞こえてきた。


そして

刺青「チッ」ガバァッ!!


パァンッ!!!
パァンッ!!!!



「ガッ!?き、木原隊長……なんで……」ガフッ

ドサァッ!!!



銃声が聞こえる一瞬前に、刺青の男は側にいた部隊の男を正面へと掴み出し、飛んできた銃弾の盾とした。



刺青「おいおい、ちゃんと直撃したハズなんだがなぁ。情報通りバケモンじゃねぇか」



刺青の男が黒煙の先へと目を向ける。




斎藤「こんなモンで俺を殺せるかよ。とはいえ……少し厄介だなこりゃあ」ダッ!!



斎藤は、そのままこの場を離れていった。



部隊の人間達が、すぐさまその後を追おうとするも

刺青「勝手に動いてんじゃねぇぞクズ共が、ブチ殺すぞ。
おら、さっさと嗅覚センサーにさっきのハゲのデータを入力しろ。後は他の奴等にやらせればいい
俺ら『猟犬部隊』(ハウンドドック)は、アイツの追跡だけしてりゃあいいんだよ」



刺青の男がそれを制止し、部隊の人間達はすぐさま、嗅覚センサーと呼ばれる機械で斎藤のいた辺りを解析し始めた。




プルルルッ

プルルルッ



刺青の男の携帯が鳴り響く。


ピッ




『木原数多か?』

終わっちゃった?|ω・`)

木原「あぁ俺だ。あぁ、とりあえず何匹かの死体と第三位を確保したぜ。で、コイツ等はどうすりゃいいんだ?」


『それらはこちらで転送しよう。あとで君の研究所に送っておくから好きに解析するといい。
あぁ、それと第三位は殺すんじゃない。彼女は貴重なサンプルだからね』


ジジジジジジッ!!!!


電話口の人物がそう告げると、意識を失った御坂や黒焦げの黒服達は、GANTZの転送と同じように、何処かへと転送されていった。

木原「ヒャハハハッ!!相変わらずぶっ飛んだ技術だなぁオイ!!理論のりの字もわかりゃしねぇ。さーて、お次は楽しい楽しい実験のお時間だ」



木原数多と呼ばれた刺青の男は、そのまま車へと乗り込んだ。
新しいおもちゃを買ってもらった子供のように、無邪気な笑みを浮かべながら。



木原「吸血鬼とかいう奴等がどんな構造をしてやがんのか……グチャグチャにすり潰してじっくり調べてやるぜ」



そのおもちゃをどう弄るのかを考える、邪悪な笑みを浮かべながら。

数日後


とある研究所



御坂「…………」ゴポォッ……



木原「オイオイ。もしかしてこのガキ……あのナノマシンの適合者なんじゃねぇのか?ヤツの言ってた意味はこういう事だったか」


とある研究所に送られ、治療ポッドのようなカプセルに入れられた御坂の身体を解析した結果。


木原数多は御坂の身体に現れた変化を見つけた。

皮膚が、注射針を通さないほど硬化している。

紫外線に身体が当たると、皮膚組織が急激に熱を持ち始める。

血液中の成分値が人間の基準の数値とはかけ離れたモノになっている。

そして、背中に蝙蝠の羽のような湿疹が現れている。


極めつけは、再生能力が異常に発達し、手足の欠損すら回復している。



これらは、回収した黒服達の特徴と一致している。

黒焦げになった黒服達を蘇生し、『生きたまま』様々な実験を行い集めたデータと。


背中の蝙蝠のような羽は、人間の血液を定期的に摂取しなければ現れる症状のようだ。


結論から言うと、御坂は黒服の連中の同類に。

吸血鬼へと変わろうとしている。




現在進行形で。

木原「ヒャハハハッ!!!面白ぇ……面白えよ!!レベル5の能力者が吸血鬼の力を持つなんざ、最高の生物兵器じゃねぇか!!

『アレイスター』の野郎が第三位だけは生かしておけなんざほざいた理由がやっとわかったぜ。あの生意気なクソガキなんざより、よっぽど希少価値があらぁ」



木原数多が、御坂や黒服達から採取した血液サンプルのデータを見る。


そして、御坂の体内へと特殊な薬剤を打ち込む。

木原「殺しはしねぇ。ただ、お前らの体内にあるナノマシン……ちょっとコイツのプログラムを改造させてもらっただけだ。
なぁに、別に損する事はねぇ。ただナノマシンによる吸血鬼化を途中で抑えるプログラムだ。

これによって、肉体の強化はそのままに紫外線に対しての過剰反応を抑え、元の精神が完全に喰われる事を防いだ。

まぁ、ようするに紫外線は致命傷にならず、レベル5のパーソナルリアリティーを保ったままバケモンになれる。

まぁ、デメリットとしては人の精神のままテメェは一生、他人の血を啜っていかなきゃならねぇがなぁ。まぁ、対した問題じゃねぇか」

知っていますか?黒い球体の部屋、という話を。




その部屋は世界中に散らばって……モチロン学園都市にもあるそうですよ。と、ミサカは付け加えておきます。




その部屋には死者が呼び寄せられ、肉体を与えられ、この地球に隠れ住む異星人と戦うらしいですよ。
と、ミサカは正直どこのマイナーライトノベルの話だと鼻で笑います。ハッ。



ただ、ミサカが研修中に得た情報によりますと、この学園都市だけでもその黒い球体の部屋の住人と、異星人との戦いの痕跡が、時々残されている事があるとの事です。

と、ミサカは自分の情報の仕入れ先の眉唾度合いにあまり確実性は無い。と、付け加えておきます。




しかし、8月8日の夜に限っては、学園都市西部にて大規模な破壊と、多くの目撃証言が集中しており、その目撃証言の一つによると、黒い機械の全身タイツスーツのようなモノを着た少年が、黒服のホストのような美形の少年と、人間とは思えないレベルで戦っていた。との事です。

と、ミサカは少し、この話を聞いてワクワクした気持ちが湧いた事をお伝えします。






……ミサカも死んだ後はこの黒い球体の部屋へと行けるのでしょうか?



『GANTZ』と呼ばれる黒い球体の部屋に……





と、ミサカは疑問を貴方に投げかけます。

もう終わりか?短小

吸血鬼へと変貌する際、ナノマシンによって精神も生まれ変わる。

人の血を啜って生きる生き物として、人を家畜ほどの存在としか思わないように。

しかし、御坂は元の人格を宿したまま他人を襲い、血を啜って生きなければならない。

元々根は優しい性格の女の子が。


それがどれほどの苦しみなのか、この木原数多には欠片も理解出来ないだろう。




木原「さーて、サンプルも十分取れたし殺しちゃいけねぇからこれでお前にはもう用はねぇや。明日にはそこから出して街に捨てといてやるよ。
2度と元の生活には戻れねぇだろうがまぁ運が悪かっただけだ」ヒャハハハッ!!!!



そして翌日。


御坂は第7学区の路地裏で意識を取り戻した。

まだかな|ω・`)

第7学区 路地裏



御坂「う……ココは……私何で……」


目覚めた御坂は辺りを見回す。


辺りはいつの間にか昼になっていた。

建物の影に囲まれた路地裏から出ようと御坂が動き出す。


御坂「……なんで私生きてるの?しかもいつの間にか制服に着替えてるし」


あの夜。

あの黒服達に最後の電撃を喰らわせてから、御坂には記憶がない。

しかも、GANTZのスーツから何故か常盤台中学の制服に着替えている。


御坂「とにかく、携帯も無いしまずは今日が何月何日なのか確認して」テクテク


御坂が、日の当たらない路地裏から日の当たる街中へと出ようとしたその時

御坂「ッ!?熱ッ!!」ビクッ!!


その時、変化は起きた。


御坂「な、何今の……日向に出た瞬間……なんか……」


御坂が日向に出た瞬間


太陽の光を浴びたその瞬間


身体が一気に熱を持ち始めるのを感じた。


焼けるような、身を焦がすような熱さというわけではない。


どちらかといえば暑い。


しかし、夏の暑さでは無く、サウナのような暑さ。


決してすぐに死ぬようなモノでは無いが、体力をどんどん奪っていくような暑さを一瞬で感じた。

御坂「ど、どうなってんのよ……」


日陰に戻るとその症状はすぐに収まった。


光に異常な反応を持つ。


まるで吸血鬼のように。


御坂「そ、そんなわけないわよ!!私れっきとした人間だし!!」スッ


御坂が、左手のみ日向へと近づける。


御坂「ッ!?く……うぅぅ……」プルプル……



そして、その左手のみが、熱いお湯に手を入れたような熱を持ち始める。


ずっと光の中にいると、水ぶくれを起こしそうな熱さ。



御坂「ぅぅ……何がどうなってんのよぉ……ッ!?」ズキッ!!


困惑する御坂に、更に謎の頭痛が襲いかかる。

御坂「頭が……それに何か……喉がカラカラに……」


頭痛と共に、強烈な渇きが襲いかかる。


水。

いや違う。

別の何かを身体が求めている。



不良1「おい大丈夫かよ」

この辺りの路地裏を縄張りとする不良グループの1人が、苦しむ御坂に声をかける。


不良2「オイオイ、お前そんなガキがタイプなのか?」

不良3「警備員さーん、ここに犯罪者がー」ハハハッ


不良1「バカ、そんなんじゃねぇっての。マジで調子悪そうだな。病院いくか?」



一口に不良と言っても、もちろんこんな正義感の強い者もいる。見た目やレッテルだけで人は判断できないモノだ。

御坂「ぅ……ぅうううううううううっ!!!!」プルプルッ!!



そして、この不良少年から見た少女も、見た目からでは判断出来ない状態だった。



いや。




御坂「ぁぁあ……あああア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!」ガバァッ!!!

不良1「え?ちょっ!?」ドサァッ!!





御坂「ほしい……ほしいの……」ハァッ、ハァッ

不良1「な!?お前変なクスリでもやって痛ゥッ!?」ガブゥッ!!!




どうやったら想像出来るのだろうか。




弱っている少女に声をかけたら、いきなり押し倒され、首筋を思い切り噛みつかれるなんて。

不良1「グァァアアアアアッ!!!!」

不良2「な!?何やってんだよお前!!」グッ!!

ドシャァッ!!

仲間の少年が、御坂を引き剥がす。
御坂は、突き飛ばされ、地面に倒れこんだ。


不良1「ア……ア……」ピクピクッ

不良3「大丈夫かよ!?オイクソガ……キ……」ゾクッ……


御坂へと恫喝する少年の口が止まる。

そして、背筋に冷たい何かが走った。






御坂「……アハァッ……」ペロペロッ……






少女は、口の周りについた少年の血を美味しそうに舐めていた。

目は真っ赤に輝いていた。


それは、一不良少年達にはあまりにも妖艶で。

あまりにも恐ろしく感じられた。

不良2「に、逃げろ!!コイツイカレてる!!」ザッ!!

不良3「ま、待てよ!!待てって……グァァアアアアアッ!!!」バチバチッ!!!


1人は倒れている少年を担いで逃げ出し

1人は御坂の発した電撃の餌食となり倒れた。


御坂「喉がね……カラカラなの……」スッ……


不良3「ヒッ!?く、来るな!!来るなァァアッ!!!!」



御坂が倒れた少年へとすり寄る。



御坂「だから……ちょうだい……あなたの……」アーンッ……

ガブッ!!!!



この日を境に、御坂は路地裏に潜み、迷いこむ人間へと襲いかかるようになった。

元の御坂美琴としての人格と、吸血鬼の御坂美琴として生まれた人格に挟まれながら。


精神をゴリゴリと急激に削り落とされながら。




上条当麻が死ぬあの夜まで。

飛び飛びの投下になってしまいましたが終了です。


ではまた。

年またぎ投下乙  冥途帰しの役割に期待ー

乙ー


星人が出る順番はそのままなのか?


星人が出る順番はそのままなのか?

大事なことなので


生きてる方の上条さんは御坂さんのこと覚えてないのか…

一方通行がどうなるかがとっても気になるぜぇ!

俺のけーさんだともーそろそろ投下なのだが…

>>1は早漏童貞だし仕方ないね

こんばんわ、1です。

もう少ししたら投下を始めます。


>>662
その計算はかなり正確でしたねー

>>663
1は遅漏です。しかも割とマジで悩むレベルの遅漏です。早漏が羨ましい。

キター

カエル顔の医者「ふむ……なるほどねぇ……」


御坂「……グスッ……ヒグッ……」


病院の診察室にて、御坂は医者の前で泣いていた。




全て話したのだ。




特異な体質になってしまったこと。


自分が何故こうなってしまったのかわからない事。


数日間、人を襲い血を啜っていた事。


自分の中にいる別の自分が、色んな人を傷つけてしまったこと。





御坂「私……これからどう生きていけば……」グスッ……

カエル顔の医者「……君の血液や体組織を解析した結果、君の体内には体組織を変化させる正体不明のナノマシンが入っている。

それが、適合する人間の体構造をそのような体質に変化させてしまったのだろう。吸血鬼と言っても過言ではない体質にね?」



泣き続ける御坂へと、カエル顔の医者が続ける。



カエル顔の医者「……しかし……ナノマシンは所詮ナノマシン。
君からそれを除去する事は現時点では出来ないが、その働きを抑える事は出来る。

この薬を飲むことで、紫外線によるダメージを抑える事ができるだろう。
血液だってここは病院だ。いくらでも輸血用の血液はある。
水筒やジュースパックにいれて持ち運ぶ事だって出来るさ」

御坂「……え?」


御坂が顔を上げる。



カエル顔の医者「結論から言おうかい?君の今の体質を元に戻す事は、現時点では無理だ。
しかし、その体質と上手に付き合っていくことは出来る。元の生活に戻る事もね。
その方法を与えるのが、医者である僕の役目なんだよ?」


絶望に染まっていた御坂の顔に、希望が戻り始めた。


御坂「私は……元の生活に戻れるんですか?」


カエル顔の医者「戻れるさ」


御坂が訪ねると、カエル顔の医者はこう言った。









カエル顔の医者「僕を誰だと思っている?」






…………



カエル顔の医者『とりあえず、紫外線対策の薬はすぐに製薬しよう。三日もあれば出来るだろうしね?
その間、君は何処か目立たない場所にいてくれ。血液と食料も渡しておこう。着替えもね?』



御坂「(だから私は、日の出ている間は誰もこないこの廃ビルの一室にいた。目立たないように。なのに……)」


廃ビルの一室にいた御坂は、突然の来訪者に驚く。

そして、もう一つの理由で更に驚く。


御坂?「な……何なのよアンタ……」


目の前に自分が現れたのだ。


言葉にして見るだけなら、全く意味のわからない状況。


しかし、その通りなのだから仕方ない。

それ以外の言葉は無いのだ。

御坂「(まさかGANTZで誰かが私を?いや、浜面さん達は生きているハズだし、そんな事をやるくらいなら『アイツ』を生き返らせるハズ!!だったら……)」


御坂?「答えなさいよ!!何者なのアンタ!!」バチバチッ!!

御坂「(だったら目の前の『私』は一体何者なの?)」


2人の御坂は互いに互いを見つめながら警戒する。


そして


御坂?「まさか……アンタが私の……クローンなの?」


御坂「……へ?」


御坂は固まった。



今、あの『私』は何て言った?

御坂「く、クロー……ン?」

御坂?「とぼけないで!!全部調べたんだから……能力者量産計画、妹達……凍結されたハズの計画が何で!!」


御坂は更に思考を停止させる。


能力者量産計画?

妹達?

クローン?

何を言っているんだ?


クローン?


御坂「まさか……アンタは私の……クローン?」

御坂?「ッ!?ふ、ふざけないでよ!!アンタが私のクローンでしょ!!ま、まさか本物と入れ替わろうと……」バチバチッ!!


御坂の目の前で、自分がバチバチと帯電し始める。

御坂「能力も使ってる……まさか私と同じ出力ってことは……」バチバチッ!!


そして御坂自身も、帯電し始める。


御坂?「やっぱり能力も使えるのね。でも、データによればアンタ達の能力はせいぜいレベル3。それで私に成り代わろうなんて……」バチバチバチバチッ!!!!


御坂「来るっ!?」バチバチバチバチッ!!!!


そして互いが能力を練り上げ


御坂?「100年早いってのよぉぉおおおおっ!!!!」バチバチバチバチッ!!!

御坂「訳のわからないこと、言ってんじゃないわよぉぉおおおおっ!!!!」バチバチバチバチッ!!!


ドォォォォオオオオオオッ!!!!!



廃ビルの1フロアを埋め尽くすような電撃を、互いに繰り出した。

バチバチバチバチッ


御坂「互角!?嘘でしょ……」バチバチッ

御坂?「何よ……レベル3相当じゃなかったの?私と同じくらいの出力じゃないのよ!!」バチバチッ


互いの電撃を相殺した御坂達は、互いに驚いている。



御坂「ねぇ!!話を聞いて!!一体クローンってどういう事なのよ!?アンタは何者なの!?」


御坂?「ッ!?まさか……自分がクローンだって事を認識してないの?何てこと……」



そして、互いの話は食い違っていた。

…………




御坂「能力者量産計画……そんなモノが存在していたなんて……」

御坂?「私もこの計画は凍結したって確認した。でも、今日アンタに会ってしまった。って事は、計画は進められていたって事なのよ」


落ち着いた2人は、焦げた廃ビルの一室で話合っていた。


そして御坂は、目の前の自分から話を聞いていた。


御坂「……少なくとも、私はクローンなんかじゃないわ。でもアンタは」

御坂?「私だってクローンなんかじゃないわよ!!残念だけど、貴女は学習装置で脳に私の情報を入力された……クローンなのよ」

御坂「そんな事言ったら私だって貴女だって……ッ!?」

御坂はここで天井が前に言っていた言葉を思い出す。

それは、初のGANTZミッションを終えた時のこと。


『ここにいる人間は、言わばファックスのようなモノだ。死ぬ寸前にGANTZによってデータを転送され、この部屋に来る。即ち、本人(オリジナル)はもう死んでいる。
まぁ、GANTZは中々いい加減だから、たまに本人が生きてる場合もあるがな』



御坂「(まさか、あの爆発事故の時に……『私は』生きていたの?)」

御坂は自身がGANTZの部屋に送られた経緯を思い出す。

が。

御坂「(でもそれなら、あの後から今日まで私と鉢合わせしなかった事がおかしい。いや……)」


御坂「貴女……7月にセブンスミストで起きた爆発……わかる?」

御坂?「わかるわよ!!あの後、しばらく病院通いになって大変だったんだから!!大体、何で貴女が知ってんのよ!!」


御坂「(あの爆発も知ってる……やっぱりGANTZのミス?アイツも田中星人の後に、2人に増えてたらしいし……)」


御坂は何がなんだかわからなくなった。

御坂「はぁ……ダメだ。わからない」

御坂?「私もわからなくなってきちゃった……害はなさそうだし……貴女、何処かの研究所か何かに住んでるの?」

御坂「いや……そういえばちょっと待って!!貴女こそどこに住んでるの!?まさか……常盤台寮の私の部屋!?」

御坂?「当たり前でしょ。私の部屋だもん。はぁ、そろそろ暗くなってきたし帰ろっかな」


御坂「ちょっと待って!!色々言いたいこと聞きたい事もあるんだけど……黒子は?黒子は元気にしてる?」


御坂?「……本当に考えから何から私と同じなのね。あの子は元気……なのかな?最近あまり絡んでこなくなっちゃったから……」




御坂?「クローンか……実際目の前にしたらやっぱり驚いたけど、本当に一緒なのね。姿も考え方さえも」テクテク


御坂は夜の学園都市を、1人歩いていた。



御坂?「自分の事をクローンだと思ってなかったみたいだし……でも、もし人間だと思ってる自分が、誰かのクローンだったなんて事に気付いたらどう思うんだろ?
自分の今までの人生が偽物だったなんて、考えただけでもゾッとするわね」テクテク


その時



ドォォォォオオオオオオッ!!!!!!!

御坂?「ッ!?な……何?爆発!?」



そう離れていない場所で、突如爆音と爆炎が上がる。


御坂?「何が起きてるかわからないけど……見ちゃったら行くしかないわよね」ダッ!!


御坂は、すぐさま爆炎の上がる現場へと向かっていく。


そこで、残酷な真実が待ち受けているとも知らずに。

これで終わり?

遅くなりました、投下終了です。

続きは明日か明後日に投下します。

おつです~

乙 このミサカにはGANTZに関する記憶がなかったんだっけ?


GANTZとか前後の関しては天井が記憶を弄ったのか


上条さんは参戦するよな・・

このミサカが自分がクローンと自覚したときのこと考えると絶望しかないな

こんばんわ、1です。
それでは投下を始めていきます。

とある橋の下。




少女「目標……完全に沈黙……」ハァッ、ハァッ……


砂利の地面の上を這いつくばる様に倒れていた少女は、目の前の爆炎を眺めながらそう呟いていた。


少女が『目標』に対して仕掛けたモノは指向性地雷。


目標がその上に立った瞬間を狙い、自身の能力で起爆させたのだ。爆炎は上へと向かうように調整されている。


目標が人間ならば、その爆発によって下半身は間違い無く吹き飛んでいるだろう。

少女「目標の能力は不明……恐らくバリアのようなモノを自身に張り巡らせていると推測……。
しかし目標が地に足をつけて歩行している点から、足元にはその能力が行き届いていないとミサカは」



「残ァン念ェエン」



少女の言葉を遮るように、『目標』……白髪の少年。




学園都市第一位の能力者である、一方通行が黒煙の向こうから姿を現した。



少女「ッ!?クッ」ダッ!!



驚愕し、すぐさまその場から逃げようとする少女の足を、少年は掴んだ。



そして、その足を引きちぎらんばかりに、力を込める。



一方通行「テメェの考えは、的外れなンだよォ」ググググッ!!



能力を使い、今にも足が引き千切られそうになった瞬間

バチバチッ……


一方通行「……ァあン?」


一方通行が、月明かりに照らされた大きな影に気付き、背後を見ると



そこには、無数の鉄骨が自身へと降り注ぐ光景が見えた。




ドドドドドドドドドドドッ!!!!!!



鉄骨は、一方通行へと降り注ぐ。



御坂?「……何やってんのよアンタ……」バチバチッ……




そして、その先には爆炎を見て駆けつけた御坂がいた。

一体何が起きているのだ。



少女「……お姉……様……どうして貴女が……」



目の前には、血だらけで倒れている自分と同じ顔の少女。



一方通行「驚いたな……ちッたァマシな事も出来るじゃねェか」


そして、その少女を蹂躙しようとした白髪の少年。



自分のクローンが、あの廃ビルにいた子以外にもいた事にも驚いていたが



それ以上に。この状況に。


御坂は激昂していた。

御坂?「その子から離れなさい……アンタは早く逃げて!!」バチバチッ!!!

白髪の少年への牽制と共に、御坂は少女へと逃走を促す。


一方通行「あァ?人形の分際で誰に……まてよ?」


少女「ッ!!」ダッ!!


少女が、その場から全力で離れていく。


一方通行「あァ〜そっかァ〜」ズンッ!!


白髪の少年は、自身から離れる少女へと視線を移す事も無く、その場で地面を踏みつける。


すると



ドンッ!!!!!!!

御坂?「……へ?」



側にあった、巨大な資材の運搬車両が勢いよく空へと飛び上がった。


そして、それが落下する先には


少女「あ」

ドォォォォオオオオオオッ!!!!!




その場から逃げ出した少女がいた。
車両は、その凄まじい重量をもって、少女の身体を押し潰した。








右脚だけを残して。

御坂?「あ……あぁ……」ガタガタッ……



目の前で、一つの命が失われた。
自分と同じ顔をした命が失われた。


その瞬間を見てしまった御坂は、声も出せずに震えていた。


そして




一方通行「お前……もしかして『オリジナル』かァ?」ニィィイッ……





白髪の少年は、御坂へと歪に微笑んだ。



プツンと。

その瞬間に、御坂の何かがキレた。

御坂?「ゥぁぁぁぁああああああああアアア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!!!!」バチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!!!



一方通行「ヒャッハッハッハッ!!!!流石人形共とは出力からして違うなァ!!!おら、来いよ!!」



御坂から雷が溢れ出す。


全力。

本当の本当に最大出力。

出し惜しみなんかする訳が無い。

目の前で自分と同じ顔の少女を殺されて、加減なんてするわけが無い。



次の瞬間、白髪の少年へと雷が落ちた。

シュゥウウウッ……


一方通行「オイオイ……そンなモンじゃ肩コリも治ンねェぞ?」ニィィイッ



効果無し。


全くの無傷。


汚れすら着いていない。



御坂「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!!!!」バチバチッ!!!!


ザァァァァアアアアアアッ!!!!!!


まともな状況判断が出来ていないのか、御坂は更に攻撃を続ける。



一方通行「コイツは砂鉄か?面白ェことやるなァ」ザァァァァアアアアアアッ!!!!!!


半径何百メートルもの範囲から、砂鉄が大量に集まる。


その砂鉄は白髪の少年の周囲を竜巻のように覆う。


竜巻の中身は、高速で蠢く砂鉄によってズタズタに引き裂かれるだろう。原型など留め無いほどに。

ザァァァァアアアアアアッ!!!!!


突如、砂鉄の嵐が弾ける。
中身はどんな無残な姿になっているのか。



一方通行「どうした?ネタ切れか?」



白髪の少年には、汚れ一つなかった。


ズタズタに切り裂かれるハズの身体は無傷。

砂鉄の粒の欠片も衣服についていない。

御坂?「うぅ……ぅぅう……」ググググッ!!!!

一方通行「オラ、次だ次。観客を飽きさせてンじゃねェぞ」


何一つ通じない。


ようやくこの異常な状況に気付いたのか、御坂は拳を握りしめ唸る。



この少年の能力は一体何なのか。



あの車両を容易く飛ばしたことから、高位の念動力能力者なのだろうか。



それならば、砂鉄の渦や雷も念動力で躱したのか。



わからない。



しかし。


だったらそれを上回る力で突き破る。

御坂「ウァァアアアッ!!!!!」ピィィイインッ!!!



制服のポケットから、ゲームセンターのコインを取り出し指で弾く。



超電磁砲。




自身、最大の破壊力を持つ大砲。



全力を込めて、目の前の白い少年へとそれを放とうとしたその時




「そこまでだ」



1人の男の声が聞こえた。

チャリーン……


そして、宙に弾かれたコインは、超電磁砲として放たれる事無く、地面へと落ちた。





一方通行「あァ?何でココでテメェが出てくるンだ?」


白い少年は、その声の主を睨みつける。







一方通行「なァ……何でだよ天井くゥゥうン?」

天井「実験の進行に関わるからだよ一方通行。『絶対能力者進化計画』のね」





そこには、白衣に身を包んだ研究員。

天井亜雄の姿があった。

御坂?「…………」




天井が制止を促した直後から。

御坂は真っ直ぐ正面を見つめたまま、動かなくなった。


その目には、先ほどまでの激情の欠片も宿っていない、正に『人形』のような目であった。




一方通行「何だコイツいきなり……ッ!?まさか、コイツもか?」


御坂の様子を見て、一方通行が何かに気がつく。



天井「君が今思った通りだよ」ポンッ


御坂?「…………」



天井が御坂の頭の上に手を乗せるが、御坂は何の反応もない。

天井「『コレ』は妹達のオリジナル……御坂美琴ではない」



御坂を、単なるモノとでも言うように、天井が御坂を『コレ』と呼ぶ。





天井「コレは妹達の一体に、私の持てる技術と、オリジナルである御坂美琴の記憶と人格を全て注ぎ込んで作り出した個体……そうだな。



00000号(フルチューニング)とでも呼称しようか」




0号「…………」





天井の口から、自身こそがクローンの一体である事を告げられた御坂。


否。



0号の表情には、欠片の変化も見えなかった。

…………



白井「こんな……こんな事が……」プルプルッ……


初春『白井さん堪えてください……絶対に、絶対に今出てはダメです……』



離れた位置から、一連の流れを見ていた白井は、ただただ拳を握り締めていた。


自身の大切な人を模したクローンの存在。


そして、そのクローンを何の躊躇もなく蹂躙した第一位。



何もかもが狂っていた。

白井「初春……悪いですけど、残業をお願い致しますの」


初春『……内容によりますけど』


電話ごしの初春は、答えがわかっている問いを返す。

白井に言われずとも、初春はそれをやるつもりだったからだ。


これだけの事を見せられて、黙っていられるわけがない。





白井「この実験に関する研究所の全てを、リストアップしてほしいですの。……片っ端から潰して差し上げますわ!!」

翌日。





絶対能力者計画に関する研究所の9割以上が、謎のハッキングを受け、施設内の全ての機器が使い物にならなくなった。


外部からの回線を閉ざしても、何者かが侵入し、回線を直接繋げることでハッキングを受け、研究所は残り二つの主要研究所を残し全滅。



そして、更にその翌日。

…………



麦野「全員いる?次の仕事が入ったわよ」


学園都市暗部の一つ。

先日の黒服騒動で多大な成果を挙げた『アイテム』に、一つの指令が降りる。



絹旗「あの超しんどかった黒服以来ですね。アレを経験したらどんな仕事も超楽に感じそうです」


滝壷「南南西から信号が……」ボーッ


フレンダ「それで麦野。結局今度はどんな仕事な訳?」



あの地獄を生き延びた4人が集まり、リーダーである麦野が続ける。


麦野「もしかしたら、人手がいるかもね。誰か浜面に連絡しといてちょうだい。給料は弾むってね」

麦野「今度の仕事は防衛戦よ。二つの研究所から、侵入者を排除せよ。
まぁ、仕事の内容に比べると報酬は良さそうだからさ。あのバカにもたまにはいい思いさせてやらないとね」





新たな物語が始まる。



これは崩壊の物語。



崩壊の末に生まれるモノは希望か絶望か。


これは崩壊の物語。

投下終了です。


次回から超電磁砲の流れに沿ったバトルです。


現確定カードは白井VSアイテムです。


もちろんドンドン参戦してきます。


ではまた。

白井は滝壺に最初に捕捉されない限りはアイテムも十分に壊滅させる力があるからな
参戦枠も期待

乙  誰がどういう形でかかわってくるのか楽しみだな

何巻まで続くんだ?

乙でした

来たと思ったら全部雑談だった泣きそう

一体どこに雑談があるんですかねぇ……

はよ

乙です
なるほど、ここから超電磁砲に入るんだね
0号切なすぎた...oh...

今、読み返して来たけど絶対能力進化のセバスチャンって・・・

<<1乙

>>1浜面勇者の方はどうなったんだ?

ダクソクロス見ればお察し

>>1

最後は上条さんがなんとかしてくれる

>>1
初春なんで残りの2つ潰さなかったんだ?

壊せなかったんじゃね

>>726何故に?

この>>1浜面勇者の人だったのか
通りで敵キャラのインフレ具合が半端ないわけだ

>>728それ思ったわ

この人のSSは熱い敵強い脇役輝いてるキャラの変なアゲサゲ無しが特徴だな
つまり更新はよ

>>730後、主人公より脇役の方が強くて活躍するって点もな

まだかい?

そろそろクルー?

追いついた。面白いから更新早くして欲しいです。

まだー?

こんにちわ、1です。


浜面勇者…ダークソウル…あ、頭が痛い……


まぁ、そんな遠い昔の事はおいといて今を生きましょう。少しですが投下します。

8月19日


AM 06:30


常盤台中学 女子寮



白井「……1時間程は眠れたでしょうか……」ゴソッ……


寮の自室にて、白井は自分のベッドに横たわっていた。

昨夜から朝方にかけて、絶対能力者計画に関する研究所の機能を、同じ風紀委員の初春と共に潰しまわっていた為、体力、気力、共に限界であった。


最も、100以上の研究所の機器にハッキングを行い、そのほぼ全ての研究所の機能を停止させた初春に比べればまだ自分は楽なモノだろう。

今頃は、知恵熱にうなされて眠りこけているハズである。

自分の仕事は、初春が侵入出来なかった研究所に、自分の能力『空間移動』を用いて侵入し、ネットワークを直接繋げる事。

とはいえ、空間移動も連続で使えばそれなりに精神力を消耗するので、正直今日は夜まで寝ていたい。



白井「夏休みとはいえ、風紀委員の活動がありますの……」ヨロッ……


白井はベッドから起き上がり、2つの書類に目を通す。


地図と、絶対能力者計画に関する書類である。


白井「残り2つ……何としても……」スッ……


それを確認すると、白井は机の引き出しの中に書類を入れる。
雑に入れた為か、紙の端が引き出しから出ていた。

パサッ……


そして白井は、そのまま汗だくになった服を脱ぎ捨て、シャワーを浴びにバスルームへと入る。


シャァァァァアアアアッ……



白井「(昨日の襲撃で、大半の研究所は抑えましたわ……残る大きな研究所は2つ。この2つを停止させる事が出来れば……)」


内からこみ上げてくる怒りの熱を、シャワーで冷やしながら白井は考える。

妹達。


絶対能力者計画。


20000万モノ御坂美琴のクローンを殺害するという狂気の実験。


果たして、自分達にコレを止める事が出来るのか?


こんな大規模な実験、学園都市のどれだけの上層部が関わっているのか。


白井「(例え相手が誰であれ……何としてでも止めなければなりませんの。風紀委員としても……お姉様のパートナーとしても……)」



もう何日になるだろう。

『本物』の御坂美琴が自分の前から姿を消したのは。

そして、それに入れ替わるように現れた、『本物』とほぼ同じと言える、『別の』御坂美琴。

2日前の惨劇の場に


本物と同じように激昂し

本物と同じように戦い



本物と違い、ある男の命令と共に、物言わぬ人形と化したあの『別の』御坂美琴。


白井「(あの方もクローンなのでしょうが……少なくとも、あの方はもう、『人間』としか私は見れませんの。
例え『御坂美琴』とは思えずとも、1人の人間としか……それをあんな人形のように……)」プルプルッ……


ドスッ!!


白井はバスルームの壁を殴りつける。


白井「絶対に……絶対に許すわけにはいきませんの……この実験を……」グググッ……

シャァァァァアアアアッ!!!!!



今夜決着をつける。

白井はそう、固く誓った。


白井「しかし、残りの二つ。ガードも固くなるでしょうし、私1人では……かといって、初春は侵入なんて出来ませんし……」ガチャッ


白井は、バスルームから出てきて考える。


人手が足りない。しかし、侵入出来る力を持った人間がいない。


白井「……上条さん……貴方のくれたこの『連絡先』……ありがたく使わせていただきますの」ピッ


白井はタオルで自分の身体や頭の水気を拭きながら、上条当麻の『遺した』電話番号に電話をかけた。

AM 10:30



プルルルルル

プルルルルル



浜面『はい、こちら何でも屋の浜面です』


絹旗「超遅いですよ浜面。ワンコールで出ろっていつも言ってるじゃないですか」


浜面『絹旗か……だから無理だって毎回言ってんだろうが。一度でいいからお前らやってみろよ」


絹旗「仕事をもらう側の人間が依頼主に取る態度じゃありませんね。だから浜面はいつまでたっても超浜面なんですよ」


浜面『何なの!?浜面って最早どういう意味に捉われてるの!?確実にネガティブな意味である事はわかるけど!!」

絹旗「そんな事を超気にしているようじゃまだまだ浜面のままですよ。ホラ、仕事の依頼です」


浜面『ハイハイ……で、今度は何の用だ?ドリンクバーの往復から車両の確保まで、何でも承りますが』


絹旗「今度アイテムの仕事で、研究所の超警備みたいな事をやるんです。人手が足りなくなるかもということで、麦野からのオファーですよ」


浜面『警備ねぇ……てことは、俺は『アレ』を着てきた方がいいのか?』


絹旗「まぁ、所詮超脇役の浜面の出番は無いと思いますが、念の為着てきた方がいいでしょう」

浜面『了解。で、日時は?』


絹旗「今日の夜です」


浜面『今日の夜!?あー……スマン、先客があるな』


絹旗「何を言ってるんですか浜面。私達の使いパシリ以外に、貴方に優先するモノなんて超ないハズですが」


浜面『うるせぇ!!それなりに客はいるんだよ!!……しかも『アイツ』からの紹介客だからな。キッチリこなしてやりたいんだ』


絹旗「アイツ?……あぁ、あの人ですか。なら超引き下がってあげましょうかね……私、デキる女ですので」


浜面『悪い……それで絹旗。お前、あの夜から特にそっちで影響は無いのか?』


浜面の口調が少し変わる。

一時中断です。

これアカンパターンの気もするけど、浜面を介せば戦闘しなくて済む可能性もあるんだよな
どうなることやら

上条が死んだことまで話したんかな


そう来るか

来たーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>>1乙です
後、出来れば僕の大好きな浜面勇者を・・・

あの夜。


黒服達が襲撃してきたあの夜。


絹旗はGANTZに捕らわれ、そのまま浜面らと共に、黒い機械のスーツを着て、黒服達と戦った。


その戦いの中で、麦野と共闘もした。


本来、GANTZに関する事は完全に他の人間から情報はシャットダウンされている。

GANTZに囚われた人間が、GANTZの事を話したり、GANTZの武器、アイテムなどの存在をバラしてしまうと、頭の中の爆弾により、容赦無く殺されるからだ。

しかし、黒服達の襲撃時。


GANTZメンバー達は何故か、一般人からも目視されている。
普段のミッションなら声も姿も認識出来ないのにだ。


もちろん、麦野にもバレている。


浜面や絹旗が、妙なスーツを着て、妙な武器を持ち、凄まじい戦いを演じていたことが。



絹旗「……麦野は特に何も私に聞いてきませんでした。『この前』のミッションの時は、既に部屋に戻っていたので何も超問題ありませんでしたし。
……麦野なりに、何かに超気付いてはいるんでしょうけどね。」

この作者の作品大好きなので、うれしいです

浜面『そうか……わかった。とりあえず問題無いならいい』


絹旗「えぇ。……あっ!!そういえば浜面!!例の『あの子』に超手を出したりして無いでしょうね!?」


絹旗は思い出したかのように話題を変える。


浜面『手ぇ出すわけねぇだろうが!!『アイツ』の事はこっちとしてもまだ話を聞き出しきれてないんだ。全くワケがわかんねぇよ』


8月13日の夜。


黒服達のミッションの、次のミッションの日。


あの日生き残ったメンバー達の前に、新たなメンバーが転送されてきたのだ。

そのメンバーを見て


浜面は驚愕し


偏光能力はバツが悪そうな顔を浮かべ


天井は無表情だった。

そして、特に何事も無く、その日のミッションが終わり


『行く宛ても無いので、ミサカをペットとして飼ってください。と、ミサカは家主のいかなる変態的な要求にも応じる覚悟で、貴方に問いかけます。あ、やっぱり血が出るくらい痛いのは』




絹旗「と、そんな経緯があり、その新しいメンバーは今、浜面の部屋で肉奴隷として、浜面の超ド級の変態的欲求を一身に受けながら、一日ごとに新しい快楽に目覚めつつ奉仕を」


浜面『待てぇぇぇぇええええッ!!!!無いから!!そんな歪んだ欲求持って無いから!!普通に部屋を貸してやってるだけだから!!』


安い官能小説のような話の下りを浜面がせき止める。

リアルタイム来たーーーー

浜面『大体、何で俺がアイツを引き取ってんだよ!!普通、女の子ならお前が引き取るべきだろ!!』


絹旗「私は浜面と違って超忙しいんです。この後も仕事の時間まで借りてきた映画を見るという重要な任務が」


浜面『よし決めた!!今からアイツをお前の家に預けるから!!もう決めたからってチョ!?』

??『ご主人様。奉公いたしますのでどうか捨てないでください。と、ミサカはご主人様のズボンのベルトを外し始めます』カチャカチャッ

浜面『待て!!わかった!!わかったからやめて!!お願いだからズボンを下ろさないで!!』

絹旗「じゃ、明日はまたあのファミレスに超集合してくださいねー」

浜面『ちょっと待て絹旗!!頼むから助けて』

??『よいではないかーよいではないかーとミサ』ピッ


絹旗「さーてっと……何か超ムカついて来たから、やっぱり集合時間まで浜面の家で映画を見ましょうかねー」グググッ


入念に絹旗は準備運動を始める。

とりあえず、このムシャクシャする気持ちを沈める為に、まずは一発殴ろう。


絹旗はそう心に誓った。

投下終了です!
明日か明後日にも投下致します。どうぞよろしく!
ではまた。


もげろ

乙  スレ頭のミサカが同居してるのか 

はま

ミスった
浜面ァァァァァマジでもげやがれェェェェ
>>1乙です
連投すまん

おはようございます、1です。

それでは昨日の続きを投下していきたいと思います。

14:30


第7学区 学舎の園


御坂「あー……久しぶりの太陽だわ……」グググッ……


日の出てない夜明け前の内に、カエル顔の医者から太陽の光に強くなる薬を大量に受け取った御坂は、久しぶりの日光を存分に浴びながら、久しぶりの帰宅へと向かっていた。


御坂「本当あの先生には感謝しなきゃね。こうしてまた元の生活に戻れるように、色々してもらったんだから」チュー

その手には、野菜ジュースに偽装した血液パック。

一日400ml


最低でも3日に一回、この量の血液を飲む事で、御坂は血液の飢餓状態にならず、普通の女子中学生として振る舞うことが出来る。


ただし、『吸血鬼』としての力を『中にいる自分』に借りる事によって、消費は早くなる。


要するに、今の御坂にとって血液は、ガソリンのようなモノだ。

力を引き出せば出すほど、消費が早くなる。


その代わりに御坂は、GANTZスーツと互角の身体能力と、『吸血殺し』によって爆発的に強化された力を使う事が出来るのだが。

御坂「とにかく今は部屋に戻ろう……もしかしたらあの子もいるかもしれないけど……上手く説明出来るかな?」



部屋に戻るに当たって、御坂には一つの不安がある。


自分の代わりに、自分として生活していた自分と同じ顔の少女の事だ。




『能力者量産計画』




あの少女が言っていた、レベル5の自分のクローンを作り出す計画。

恐らくあの少女は、自分のクローンだ。

しかし、それなら何故自分の記憶まで受け継がれているのか理解が出来ない。


ならば、次の可能性はGANTZによる何かが起きたのか。


わからない。


ひとまず、部屋に戻るのが先決のようだ。

15:00


常盤台中学 女子寮

御坂・白井部屋


御坂「……誰もいない……」


どう説明しようか悩みながら部屋に入ると、中には誰も居なかった。


御坂「黒子は風紀委員として……『私』は一体何処にいるのやら……」フラフラ


御坂はフラフラしながら、吸い込まれるようにバスルームへと向かう。

御坂「とりあえず……久しぶりにゆっくり湯船に浸かりたいわ」

16:00


研究所



天井「クソッ!!一体誰が研究所にハッキングなぞ……」


絶対能力者計画を進める、残り二つの研究所の一つで。


天井は、昨日突如起こった研究所への襲撃に対し激昂していた。



絶対等速「荒れてるなー天井さん」


そんな天井の背後から大学生ほどの青年。

『絶対等速』の能力を持つ青年が現れる。



天井「絶対等速か……何の用だ?」

絶対等速「いーや。ただ、いつも機械の様に冷静冷徹なアンタがやけにピリピリしてんなーって思ってよ」


天井「機嫌の一つも悪くなる。実験も折り返しに近付いたというのに、こんなくだらない妨害に会うとは……」


絶対等速「妨害?」


絶対等速は首を傾げる。


天井「誰かが私の『絶対能力者計画』を、破綻させようとしているんだよ。誰がどんな理由で行っているのかは知らないが、残り二つは何としても……」


セバスチャン「オ困リノヨウデスネ天井サン」


激昂する天井に、ドイツ人らしき研究者が声をかける。

天井「セバスチャン……何故君はそんなに冷静でいられるのだ!!我々の実験が破綻しかけているのだぞ!?」


セバスチャン「オー、ソレハ困リマスネー。デハコウシマショウ」

天井「?」


セバスチャンが、指を立てながら天井へと説明を始める。


セバスチャン「現在残ッテイル二ツノ研究所。コレヲ捨テマショウ」

天井「ッ!?な、何を馬鹿な事を!!」

セバスチャン「マァマァ。敵ハ今日ニデモ必ズ残リフタツヲ破壊シニクルデショウ。
逆ニ考エルノデース。アゲチャッテモイイヤト」

天井「し、しかしそれでは実験の継続が……」



セバスチャン「昨日ノ被害ペースヲミテモ、侵入出来ルノハ常二1人。
恐ラククラッカート施設ヘノ侵入者ハ別人デス。
ナラバ、片方ノ研究所ニ侵入サレテル間ニ、片方ノ研究所ノ機能ヲ他ノ研究所ヘト分散スレバイイ。
ソシテ、侵入サレタ方ニハ『裏』ノ方達ヲ派遣シマス」


天井「し、しかし侵入者は昨日どのような方法で侵入したのか、感知できず痕跡すら残さないヤツだ。
正体もわからないそんなヤツ相手にどうやって」


セバスチャン「逆ニ考エテクダサイ。ソンナ事ガ可能ナノハドノ様ナ人間デスカ?」ズイッ!!


セバスチャンが天井に詰め寄る。

天井「う……ッ!?そうか……空間移動系能力者!!」


セバスチャン「ソウイウコトデス。転移先ヲ指定スル優秀ナナビゲーターガイレバ、警備ニカカルコトモナイデショウ。
ソシテ、コノ実験ヲ妨害シソウナ空間移動系能力者。心当タリ、ナイデスカ?
ソウ、例エバアナタノ大切ナ『オモチャ』ノマワリニ」


天井「……あぁ……確かにいるよ……」


天井は思い出す。

自分の大切な『オモチャ』

つまり『0号』


その周りにいた人間の中にいた、レベル4の空間移動系能力者。



天井「侵入者は……あの風紀委員(ジャッジメント)の女の子だ」


そして謎は全て解けた。

天井「あのクソガキがァァアアッ!!!!」ドンッ!!


天井は机を思いっきり殴りつける。

怒りが収まらなかった。

たかが女子中学生。しかも一年生に、自分の実験をここまで妨害された事に。

クラッカーの正体も、恐らくあの花飾りの女の子だろう。


セバスチャン「アナタガアノオモチャヲ、イタズラニ外ニ出シタノガマズカッタデスネ。
ドンナ精巧ナ贋作モ、本物自身ニハナレマセン。怪シマレ、尾ケラレ、計画ニ辿リツイタノデショウ」

天井「……わかってるさ……ケリは自分でつける。私の『ガンツ』を出そう。絶対等速!!」


絶対等速「ん?あー、話は終わった?」ポチポチ


携帯を操作していた絶対等速に、天井が叫ぶ。


天井「お前達の仕事だ!!偏光能力と別れて二つの研究所で侵入者を狩れ!!殺しても構わない!!」


絶対等速「ハイハーイ」ポチポチ


セバスチャン「私モ既ニ『アイテム』ヲ要請シテマス。彼女達ノ1人ガ持ツ、感知能力。アレガアレバ、侵入者モ感知デキルデショウ」

天井「セバスチャン……君は本当に優秀だな。まるで『この世の何もかも理解している』かのようだ」

セバスチャン「イエイエ。オ礼ナラ『マジカル少女カナミン〜超戦士は眠らない〜学園都市限定ver』ノDVDデオ願イシマス」

天井「……すぐに手配しよう。知り合いに何でも屋がいてな。無能力者で元スキルアウトの少年だが、中々いい働きをするんだ」ピッ




プルルルル、プルルルルッ












ォォォォォォォォオオオオオオッ……

『はい、>>1ですが』ゴゴゴゴゴッ……

ォォォォォォォォオオオオオオッ……














天井「すまない、間違いだ」ピッ



天井は携帯をかけるも、すぐに取り消した。


天井「フゥ……全く困った『複製品』だ……」

セバスチャン「明日ニハ貰エルトウレシイデスネー」

投下終了です。

早くバトルに突入したいですねー。ではまた。

>>777はネタなのか伏線なのか

イッチの電話越しにでも伝わるオーラwwwwww

どういうことだよww

>>1のミサカにつながったんじゃないの、浜面と同居中の       >>1乙 バトル楽しみにしてる

2日連続で投下されてるとか、嬉しすぎて泣きそうです(血涙)
>>1乙です

>>1
クオリティ下がってきてるぞ

>>784
うるせえ!!ドンッ

>>784逆に考えるんだ、クオリティーが落ちたとしてもこんなに面白いと
まぁ、僕はあんまり下がったとは思わんけど

前も>>1に繋がってたよなwwwwww

こんなにオーラのある>>1が絹旗に負けたのか・・・

次はいつぐらい?

>>1乙です

はよ

楽しみww>>1のオーラがやべぇ……

下げろよ>>792更新が来たかと思ってめっちゃワクワクしたのに...

まだー?

そろそろ1ヶ月か・・・

こんなにオーラのある>>1がモアイに負けるなんてね

そろそろ来てくれよ・・・

まだかな

次が気になる

立てよ・・・立て!!>>1ィィィィィ

>>799
下げろ

まだかあああああああああああああああああ

>>1ィィィィィィィィ立て、立つんだァァァァァァァァァァ

諦めんのかよ>>1

>>1の霊圧が消えた…だと…?

エタったか

諦めるな>>1!!君ならできる!やればできる!きっとできる!

●『現在製作なかです』




●『もうさょぃあ待さ下ちぃ』




●『dy>>1

>>808
頑張ってください

楽しみにしてます!!

生存報告アザッス(土下座)

よかった生きてた

>>812
ageんなsageろ

絹旗関係なくね
どこに負けたってあるん?

モアイ

>>815
sageとけよ…一瞬期待したじゃねえか

こんにちわ、1です。

>>816
その期待に応えよう……投下開始だ!!

0:00


第七学区 ビルの屋上


『協力者さんから連絡が来ました。準備完了、いつでも援軍にこれるとの事です』

「そう……上条さんのツテでしたが、優秀な方ですのね……」


深夜。


月明かりが照らすビルの屋上。


ヒュォォオオオッ……


白井「……それでは行きますわよ……初春……」

初春『気をつけてくださいね、白井さん』


シュンッ!!


学生が8割を超える学園都市の夜は静かである。
夜の街の静かな光の中に、白井黒子は文字通り消えていった

研究所2


天井「急げ!!早く主要データと機材をまとめ、移転させるんだ!!」

残る研究所の内の一つにて、天井は研究員達に檄を飛ばす。
襲撃者に備え、データを他の研究所へと移転させるようだ。

機材やデータさえあれば、学園都市のどの研究所を拠点にしても実験を続けることが出来る。襲撃者との終わらないイタチごっこの始まりだ。
最も、既に勝ちは見えている勝負だが。


天井「全くセバスチャンの発想には毎度毎度ハッとさせられる……あのような頭の柔軟さが私にも欲しいモノだな」

今回の策を思いついたのは、あのカナミン大好きドイツ人セバスチャンである。

拠点を簡略化し、無数に細分化させる事で実験の完全破綻を阻止。
しかも、相手側の手口はほぼわかっているので、その拠点全てに対ハッキング・対空間移動能力者の防御を敷いていれば相手は自然に消耗していく。


天井「つまり、今日を乗り切れば私達の勝ちという事だ。しかし人手が足りないな。もう少し優秀な人間がいれば」


??「私が手伝いましょうか?」


ふと、天井の背後から声がかかる。

初遭遇

天井「ッ!?……何だ、君か。まさか君が来てくれるとはね」


背後に振り返ると、天井の目の前には1人の少女が立っていた。

天井「君程の優秀な人間は大歓迎だ。手伝ってくれるのかい?布束くん」


布束「もちろん。Because、私はあの子達の人格を入力する『学習装置』の開発者ですから」


少女の名は布束砥信。


妹達へと知識、仮の人格を与える学習装置の開発者である。

研究所1 入り口付近


シュンッ!!


白井「……この建物ですの……」ザッ!


空間移動を繰り返し、白井はとある研究所の入り口付近へと辿り着いた。

あとはこの中に忍び込み、初春が施設のコンピューターへとハッキング出来る様、接続回路を仕込むだけだ。

それは壁や扉などを全く問題にしない白井ならではの仕事。

スパイの様な事を行うのならば、白井の空間移動は正にうってつけだろう。
最も、白井がそういった行為を好むかどうかは別だが。


白井「では参りますの」グッ
??「はい、チェックメイト」ピッ!


ドォォォォォオオオオオンッ!!!!!



白井が研究所へと踏み込もうとした、その瞬間。


研究所の入り口周辺で、唐突に広範囲の爆発が起きた。

ゴォォォオオオオッ……



フレンダ「入り口爆破、ターゲット消失。結局、今更人間相手なんてちょろいもんってな訳よ」


研究所の屋上から、暗部『アイテム』の一員であるフレンダが、夜間スコープで入り口付近を覗いている。

爆破地点周辺は黒煙に覆われ、完全に確認は出来ないが、爆破のタイミングは完璧。ターゲットは恐らく死亡しているだろう。


フレンダ「パッと見、まだ中学生みたいだったなー。でも結局、あれだけ研究所を破壊してるんだから因果応報って訳よ」


スコープから見えた人物像は、恐らく中学生ほどの少女である。
とはいえ、暗部に依頼される程の人物だ。それなりの事をして来たのだから仕方ない。

そう、仕方ないのだ。これが学園都市暗部なのだから。



フレンダ「しっかしアレだよねー。結局、この研究所のいろーんな所にいろーんなモノを仕掛けたけどさー。
まさかの入り口で終わっちゃったって訳よ。あー、回収するのがめんどくさいなー」ハァッ……


フレンダの戦闘スタイルは、爆発物の取り扱いが主である。
いかに相手を罠にハメ、自分の思い通りに動かすか。


レベル0の無能力者であるにも関わらず、暗部という過酷な環境で生きている彼女がどれほどその道に精通しているのか。もはや、並の軍隊よりはプロフェッショナルと言えるだろう。

フレンダ「そろそろ煙も晴れたかな?結局、死体を見るまでは油断は禁物……アレ?」


黒煙が晴れ、爆破地点を再びスコープで覗くも、死体は何処にもない。人影すら見えない。

フレンダ「おかしいなー、そんな跡形も無くなるような火薬の量じゃないのに」キョロキョロ

フレンダは辺りをくまなく探すが、それらしき影も見えない。
あの侵入者は何処に行ったのだろうか?


「あら?どなたかお探しですの?」

フレンダ「ッ!?」ビクゥッ!!

突如、フレンダの背後から声がかかる。

フレンダ「……何で無事な訳?結局、あの爆発範囲で無傷な訳が」

白井「無事でも無傷でもありませんわ。全く、あと一瞬でも空間移動の開始が遅ければ、死んでましたの。ただ運が良かったですわ。
いえ、もしくは貴女の運が悪かったのかもしれませんの」


フレンダ「空間移動……そうだ。結局、侵入者は空間移動の使い手の可能性があるって麦野が……でも、それでも近距離の爆破から逃げられるわけ」



白井「えぇ。普通なら移動する前に爆破に巻き込まれまれてますの。ただ私……日頃の行いが良かったのでしょうね。

いざ空間移動を開始する、という直前に爆破が起きたので、ギリギリ難を逃れましたの。ホント、ただただ運が良かったんですの」

フレンダ「う、運が良いってレベルじゃ無いって訳よ……」


フレンダは正直嫌になった。
自分の会心のタイミングでの爆破が、完全なる運に左右されて失敗したのだ。


白井「それで……貴女はどうしてくれましょうか?生憎私はジャッジメントですの。
あとで、殺人未遂で警備員に引き渡して差し上げましょうか?」


フレンダ「それを言うなら……結局、アンタだって研究所破壊しまくってるわけよ!!」バッ!!

フレンダが、白井から逃げ出そうと前に出る。

白井「無駄ですの!!」ガシッ!!

フレンダ「ギャフンッ!!」ドサァッ!!

そんなフレンダの手を掴み、白井はあっという間に地面へと組み伏した。流石はやり手の風紀委員といったところか。


ヒュンヒュンッ!!

フレンダ「にゃっ!?ふ、服が鉄釘で床に……」


白井「これで一時的に拘束させていただきますの。私は先を急ぎますので」


空間移動にて、鉄釘でフレンダの服を屋上の床にうつ伏せのまま縫い付け、白井はフレンダから離れる。

フレンダ「……ふふ、フフフフ……」

白井「ん?何か可笑しい事でも?」

拘束されているにも関わらず、突然笑い出したフレンダに、白井が問いかける。


フレンダ「フフフフ……結局、アンタが空間移動能力者だってわかったのに、何で私はただ逃げようとしたんだと思う?普通なら逃げ切れないってわかる訳よ」


白井はその言葉を聞き、一考する。
別におかしいというわけでは無い。為す術もないなら逃げ出すのは普通の行動だ。
ならば、この金髪の少女は何か術があったのだろうか?

フレンダ「ムフフ〜。わからない?じゃあ、答えを教えてあげよう」スッ……


フレンダはうつ伏せのまま、自由に動く膝から下をゆっくり上げる。


フレンダ「結局!!こういうことな訳よッ!!」ブンッ!!


バチッ!!



そして、上がっていたつま先が、床へと叩きつけられた。
接触したつま先からは火花が。


そして


バシュゥゥゥゥウウウッ!!!!



白井「い、一体何をするつもりですの!?」


火花が散った地点から、ビルの屋上の八方へと火線が走る。
フレンダ得意の、溶接テープによる導火線だ。

フレンダ「逃げようとしたんじゃない。結局、着火点に一番丁度いい場所に移動しただけな訳よ」ニヒッ


そして、溶接テープの導火線の先には



白井「ぬ、ぬいぐるみ!?何故あんなところに」

フレンダ「GOOD NIGHT BABY!!(お目々を閉じててね、子猫ちゃん)」カッ!!

キィィィィイイイイインッ!!!!!!


導火線の先には、これまたフレンダお得意の人形爆弾が。
爆弾に着火した瞬間、屋上は光と爆音に包まれた。


人形の中に仕込まれていたのは、フレンダによって改良されたスタングレネードだ。






??「今の超デカイ音は……どうやらフレンダは、結構苦戦してるみたいですね。スタンなんて使うんですから」

??「zzZ……」

??「全くしょうがないわね。絹旗、少し手伝ってきな」






白井「クッ!?め、目が……耳も!!」


フレンダ「う〜。目は回避出来るけど、この状態じゃ耳は防げない訳よ〜」キーンッ!!


光と音を奪われた白井のすぐ足元で。
白井の鉄釘で拘束されたままのフレンダは、爆音に耳をやられながらも次の行動に移る。


フレンダ「結局、拘束するんなら、直接身体に撃ち込まなきゃ意味がないって訳よ!!服は勿体無いけど!!」ビリビリッ!!

無理矢理拘束している服を千切って、フレンダの右腕が自由になる。
続いて左腕。


ここまでくれば、上着を脱いで拘束から完全に抜け出せる。
そして拘束から解放されたフレンダは、すぐさま

フレンダ「お返しって訳よ!!」ブンッ!!

白井「あぐぅっ!!!」バキィッ!!

未だ光と音を失ったままの白井の腹へと、強烈な蹴りを叩き込んだ。


白井「グッ……ゲホォッ!ゴホォッ!!」


フレンダ「全く面倒くさい相手な訳よ。レベル4相当の空間移動なら、拘束は意味ないし、演算不能にまで痛めつけないと逃げられちゃうし。
手っ取り早く殺したいけど、依頼者からは生け捕り希望だしなー」



フレンダは考える。



フレンダ「とりあえずー……腕や足の一本くらいはもらっておいた方がいいよね?」ニィッ……

フレンダは暗部の人間である。

殺すか殺されるかの世界。

たかが腕や足の一本を奪う事に、何の躊躇も無い。

タダでさえ、先日黒服達との死闘を経たところなのだ。あの地獄のような経験は、フレンダを更なる戦闘のプロへと押し上げた。


能力のアドバンテージがあるとしても、本来ただの中学生である白井に勝てる相手では無いのだ。

ダメだ、続きが今は思いつかない。というわけで投下終了です。
続き思いつき次第投下いたします。

思いつき次第?
甘えんな!!

乙  待ってるよー

おつおつ

乙です

追いついた

乙ですん

あと二週間ぐらいかな?
頑張れ>>1

1週間に一回ぐらい生存報告してくれたらずっと待つからッ...!

まってる

こんばんわ、1です。


お待たせいたしました、続きを投下いたします。
正直展開回り道し過ぎた気がしますが、やっちゃったもんはしょうがないです。
早く一方→仏像戦と行きたいですねぇ。

キター!!!

だが


白井「貴女は……この研究所がどんな実験をしているのか……わかってるんですの?」グググッ……


白井はゆっくりと立ち上がる。


フレンダ「実験?」

白井「そうですの……極めて非人道的な実験……この研究所は」

フレンダ「あー、いいからいいから。結局そういうのは聞きたくない訳よ。興味も無いし」


白井「なっ……」

フレンダ「私達はさ、結局裏の人間な訳よ。学園都市の汚れ役。だから、余計な事を知り過ぎると……上に消されちゃうんだよねー。それに……」


フレンダは、手持ちの拳銃を取り出しながら白井に近づいていく。

フレンダ「何が正しいとか何が悪いとか……そんな正義感、結局なんの役にも立たないわけよ。
相手がどんな人間でも、仕事が入れば処理する。それが私達の仕事な訳よ」チャキッ

そして、白井のすぐ目の前で立ち止まり、銃を白井へと向ける。

白井「……」

フレンダ「そろそろ目が見える頃?結局移動される前に、悪いけどその前に腕か脚の一本撃ち抜かせてもらう訳よ。……どっちがいい?」

白井「貴女は……」グググッ……

白井が拳を強く握り締める。
フレンダは、白井の返答を待たず、左脚に狙いを定めた。

そして

シュンッ!!!

フレンダ「ッ!?まともに目も見えない状態で空間移動するなんて、何て無茶な」

フレンダが撃つより速く、白井は空間移動でその場を離れた。
目が見えない状態で、移動先も定まらず。

それがどれだけ危険な行為なのかは、白井が一番わかっているハズなのに、白井はそれをやった。


フレンダ「壁に埋まったか地面に埋まったかな。それとも宙から落下したのか……どちらにせよ、無事では無いと思うけど……」

フレンダは考える。

万が一、運良くいい具合に転移が成功していたとすれば。


フレンダ「……さっきの爆発から逃れられた件にしろ、運はあっちに向いていると考えた方がいいかも……」


そう考えたフレンダは、警戒を失わずに屋上から研究所内部へと移動していった。


フレンダ「ま、結局ウチの滝壷にかかれば居場所なんてすぐにわかる訳なんだけど。でも麦野が『体晶』使わせてくれないだろうなー」

研究所5F 東エリア


白井「ハァッ、ハァッ……そんな簡単にやられるわけにはいかないんですの……」


屋上からすぐ下のフロアへと何とか空間移動できた白井は、隠れるように座り込んでいた。

フレンダから蹴られた箇所が痛み、満足に移動することが出来ない。
空間移動には多大な演算が必要となり、集中力も削られる。そのため、一時的に休息を強いられているのだ。

幸い、周りに人の気配は無い。
あの爆弾を扱う少女も近くには居ないようだ。

白井「学園都市『暗部』……まさかそんなモノが存在しているとは……」

少女曰く無能力者らしいが、そんな少女に白井は圧倒的に押されていた。
あの爆弾技術は、もはや立派な能力だ。

正直、白井は空間移動を使い、あの少女の身体に直接鉄釘を打ち込めば容易く勝てる。
空間移動能力者とは通常、それほど強力なモノなのだ。


しかし、白井にはその覚悟が無い。
更に言えば、例え白井が鉄釘を打ち込もうとしても、不意をつかない限り、あの少女には打ち込めないだろう。

それほどあの少女の技術は応用力がある。

白井「とにかくあの方に見つからない内に、この研究所の中枢を初春へと繋げなければ」スッ……

ある程度休息がとれ、再び研究所の中枢を目指そうと、白井が立ち上がる。


が。





「残念ですが、それは超叶いそうにありませんね」




その目の前には、白井と同い年程の少女が立ち塞がっていた。

研究所 4F西エリア



ドゴォォォォオオオオオオオッ!!!!!



フレンダ「Oh!?……今のは絹旗かな?結局先を越されちゃったわけよ」


電話にて、滝壷に能力の使用をリーダーの麦野にお願いしたところ、見事に却下されたフレンダは、検討違いの場所を探していた。

建物中に伝わっているであろう衝撃音は、フレンダに標的の居場所を教えていた。


フレンダ「本来絹旗みたいな接近タイプは、あの空間移動能力者とは相性が悪いけど……結局あの黒服戦以降、絹旗ってば人間離れしちゃってる訳よ。はてさてどうなることやら〜」


標的の撃退ボーナスを獲得するため、負けじとフレンダも衝撃音の場所へと向かう。

研究所 入り口付近



??「この研究所だよな……よぉ、着いたぜ」

初春『お願いします!!白井さんを助けて下さい!!……全然連絡がつかなくなって……もしかしたら中で何かがあったのかも……』

??「わかってるよ。依頼はあの白井とかいう子の手伝いだからな。
全く、上条の知り合いの仕事だと思ったら研究所潰しとは……」


白井の入った研究所の入り口付近には、一台のバンが止まっていた。
そこから出てきたのは、パッと見スキルアウトな金髪の少年。

浜面「しかも入り口は、爆発でもあったみたいな事になってやがるし……やっぱスーツ着て来てよかったな」


GANTZにより復活した後、何でも屋を営むようになった浜面であった。
浜面は、ダボダボの大きなパーカーを羽織り、フードを被って正面から研究所へと入っていった。


浜面「まぁ……あんなクソッタレな事情を聞いちまったら断る訳にはいかねぇよな。なぁ、上条……」

研究所 データ管理室


滝壷「むぎの……入り口から誰かが入ってくる」

麦野「ん?何よ、もしかして侵入者に仲間がいたの?」


監視カメラの映像が見れるこの部屋には、『アイテム』のリーダーである麦野と、レーダー的な役割を持つ滝壷が居た。

映像には、顔はフードに覆われて見えないが、ガタイのいい男の姿があった。


滝壷「どうするの?むぎの」

麦野「依頼の内容は、『この研究所に誰も入れるな』だからねぇ。とりあえず、フレンダでも派遣しとくか」ピッ


麦野は携帯を取り出し、フレンダへと電話をかける。

研究所 5F東エリア



絹旗「んー、やっぱり私とは相性が超悪いみたいですね。ていうか、一旦逃げに回られたら追いかけようが無いですし」ハァッ……


とりあえず、目の前の侵入者である白井に一撃当てようとした絹旗は、当たる直前に白井に逃げられ、ため息をついていた。
空間移動能力者には、壁も天井も床も関係ない。上下左右好きなところに移動出来るのだ。
ハッキリ言って反則である。


絹旗「超仕方ないですね。とりあえず麦野に報告しとかないと」ピッ


携帯を取り出し、リーダーである麦野へと絹旗が電話をかけているその時。


実は白井はすぐ隣の部屋の中に隠れていた。

白井「な、何なんですのあの威力……肉体強化のレベル4でも、あんな馬鹿げた威力はでませんの……」ガタガタ……


突然声をかけられ、咄嗟に空間移動した先で見たもの。


それは、あの自分とさほど年の変わらないであろう少女が生み出した破壊である。


少女の右ストレートだろうか。それが壁に当たった瞬間


壁は爆音と共に粉砕し、その先の部屋の中は瓦礫の山と化した。

ただのパンチ一つが、自身が慕う御坂美琴の電磁砲に匹敵する威力だ。まさかレベル5級の能力者だろうか?


白井「あんなのをまともに相手なんてしてられませんの。どうにか研究室まで……」

そんな白井の願いが通じたのだろうか。

Prrrrr

絹旗「あ、超絹旗です……そうです、でも逃げられてしまいました。やっぱり私には超相性悪いですって」

電話に出た少女が、一通り会話していると


絹旗「はぁっ!?ちょ、ちょっと待って下さいよ!!何であの超馬鹿が……わかりました。超ダッシュで向かいます」ダッ!!


そういって、少女は全力疾走で下の階へと降りていった。


白井「た……助かったんですの……」フゥッ……

壁に寄りかかって、白井はズルズルと腰を下ろす。

正直休んでいる暇はない。


だが、ここは休むべきだろう。
あの爆弾少女と、超火力少女により、身体も心も既にボロボロなのだ。

少しは調子を整えなければ、このミッションを達成出来ない。
何しろココともう一つ、目標の施設はあるのだから。

5分前


研究所1F 西エリア


フレンダ「こちらフレンダ。対象を発見。結局、動きを見る限りタダの素人って訳よ」


麦野から、新たな侵入者の情報を聞いたフレンダは、そのまま階段を駆け降り、1Fまで降りてきていた。


気配を消し、物陰に隠れ、少し離れた所にはパーカーのフードを深く被った男の姿が。

特に周囲に警戒することも無く、スタスタと歩いているのが見えた。

目的は恐らく、屋上で一戦交えた少女と同じ。この研究所の停止・破壊だろう。

フレンダ「どうする麦野?狩っていい訳?」


麦野『侵入者には変わりない。アンタのタイミングでヤリなさい』


リーダーである麦野の許可が出た。
狩りの時間だ。



フレンダ「さてどうするか……結局、あれだけ堂々と正面から来るって事は、ただの馬鹿かよほど腕に自信があるか……だったら遊ばずに、一気に片付けた方がいい訳よ」

??「えーと、今この辺だから……データ管理室ってのはこっから3階の中央エリアに行きゃあいいんだな」


端末に映る研究所の地図を見ながら、フードの男は歩みを進める。
既に、白井が先行して潜入しているハズだ。待ち伏せもトラップも無いのは、白井が上手く撹乱しているからなのか。



??「まぁ、レベル5でも来ない限り、そうやられる事は無いだろうけどな」コロコロッ……

その瞬間、男の足元で何か音がした。
ふと足元を見ると、そこには缶のようなモノが。

ブシュゥゥゥゥウウウウウッ!!!!!



次の瞬間には、缶から勢いよく煙が吹き出し、周辺を大きく覆っていく。


フレンダ「気体爆薬イグニス……結局、完全に密閉された空間じゃないから威力は落ちるけど、広範囲にかつ人1人戦闘不能にさせるには十分って訳よ」ポチッ



防護壁代わりに、職員ロッカーの中に隠れたフレンダがスイッチを押す。
煙に覆われたエリアの何処かで、ホンの少し。
ホンの少しだけ火花が走ったその瞬間に



轟音と共に研究所全体が少し揺れた。

ドォォオオンッ!!!……ズズッ……


麦野「おっと……絹旗といいフレンダといい、派手にやってるわね。もう少しスマートに仕事は出来ないのかしら?」

滝壷「むぎの……むぎのがそれを言ったら……」


3Fにあるデータ管理室のすぐ側で、麦野と滝壷が待機している。
周囲では研究所移転の為に、科学者達が大慌てで移転作業を行っていた。


科学者「おい!もう少し静かに出来ないのか!?こっちは忙しいんだぞ!?」


麦野「うっさいわねぇ……アンタ等の事なんざ知ったこっちゃないのよ。ウチらの仕事は侵入者を排除すること」


科学者「違うだろ!この研究所の主要データや機材を移転するまでの護衛が主な任務のハズだ!!侵入者なんざ、この移転が済めばもはや」


麦野「あ?だったらさっさとその作業を終わらせればいいだけだろうが。アンタ等がチンタラやってるせいで、ウチらの仕事が終わらねぇんだよ!!グチグチ言ってるヒマがあんならとっとと終わらせろ。下半身消し飛ばすぞッ!!」


そう麦野が凄むと、科学者は怯えるように離れていった。

麦野「ったく、テメェの無能を棚に上げてコッチに突っかかってんじゃねぇってのよ。フレンダ、侵入者は片付いた?」

麦野が携帯でフレンダに連絡を取る。


が。



麦野「……フレンダ?」


『麦……野……し……』ピーッガガッ!!


雑音が多くて電話の声が聴き取りづらい。向こうで何かあったのだろうか?


麦野「全然聞こえないわよフレンダ。そっちは片付いたの?」


もう一度、麦野が確認をとる。

すると

『……マジでお前等なのか?……麦野……』


麦野「…………浜面?」



携帯からは麦野達アイテムにとって、聞き慣れた男の声が聞こえてきた。

投下終了です。

原作→御坂VSフレンダ、麦野・滝壷でしたが
ここでは白井、浜面VSアイテムとなります。ちなみに、研究所はもうひとつあるのでそちらはどうなるか。

ではまた。


この展開すごい楽しみ

乙 アイテム全員がいるということはあっちは…  期待してしまう

こんにちわ、1です。
少し書きやすい展開になってきたので、今日も投下していきます。

なお、1がPS4とブラッドボーンを買った為、進行が遅くなる可能性があります。
予めご承知ください。

おっしゃ

…………


ドォォォォオオオオオンッ!!!!!!



フレンダ「ッ〜〜〜!!!……フゥッ……」バンッ、バンッ、バンッ!!!


気体爆薬イグニスの爆発から、ロッカーの中に入る事で身を守っていたフレンダが、中からロッカーのドアを蹴り開ける。

衝撃と爆音で、身体の調子がイマイチだがそれはまぁ仕方ない。



フレンダ「結局、凄い威力なわけよこの『イグニス』。黒服戦の後に、装備改良の為に仕入れてみたけど、使い道に注意ね」

あの地獄のような黒服襲来の後。



フレンダは、己の爆発技術や道具を改めて見直した。
この先、もしもまたあんなバケモノ達が来たら、自分は死ぬだろう。
もっと磨かなければ。技術を。トラップを。爆薬を。

そして、新たに手に入れたモノの一つが、気体爆薬イグニスである。

やたああああああああ

ようするに、この爆薬から発生する煙全てが、起爆範囲である。非常に被爆率の高い爆薬なのだ。
相手が人間であれば、広範囲を容易に殲滅でき。
相手がバケモノであれば、攻退のキッカケを作る事が出来る。
トラップとしても幅が広がるだろう。


フレンダ「さてと。丸焼きになった侵入者は何処かなー?出来れば口を割らせたいから死んでなければいいんだけど」

爆破による粉塵が舞う中、フレンダは侵入者を探す。

だいぶ濃度が拡散された状態からの爆破だった為、威力は控えめなハズ。
まぁ、それでも生身の人間ならば重傷だろうが。

フレンダ「ん?あ、見つけた見つけた」タッ、タッ、タッ


粉塵が舞う中、フレンダが、床に這いつくばっているパーカーを見つける。
やはり爆破のダメージは大きいようだ。


フレンダ「生きてるかなー?さーて、結局アンタには背後の組織、研究所を襲撃した理由、その他諸々吐いてもらうわけよ。抵抗しても麦野に焼きゴテされれば大抵のヤツは一発で」グイッ!!

フレンダがパーカーの男のフードを引っ張ると




フレンダ「……あり?」

パーカーの下には何もなかった。
パーカーだけが脱ぎ捨てられていた訳ではない。

確かに何か人ほどの膨らみがあったのだ。

それも漫画でよくある、瓦礫などの上に服を乗せた身代わりという訳でもない。下には瓦礫すらない。

むしろ、小さな瓦礫や砂埃で埋れた床に、綺麗に人1人分のスペースが空いている。


まるで、そこに『見えない誰かがいるような』

フレンダ「フグッ!?」ググッ!!


突如、フレンダの口が背後から何かに塞がれる。
声が出せない。息も出来ない。


身体は完全に拘束されている。凄まじい力で全く身動きが取れない。何か道具を使って脱出することも出来ない。


極めつけは、『何がいるのかわからない』のだ。見えない何かに抑えつけられている。

まさか姿を消す能力者?

そう一瞬思ったが、それでは爆破から無事だった理由と、この意味不明レベルの力の強さがわからない。


フレンダ「フグッ……グッ……」


フレンダの意識がゆっくり遠のいていく。
結局何も出来なかった。

自分はまた何も出来なかった。

??「……フレンダ……何でお前がここに……」バチバチッ……


フレンダが意識を失う寸前、火花と共に真っ黒な手袋?に包まれた手が見えた。真っ黒な腕も見えた。


極めつけに、聞き覚えのある声も聞こえた。自分の名も呼んだ。


しかし、それを認識する前に、フレンダの意識は途絶えた。

Prrrrr

Prrrrr


時間をさほど置くことも無く、フレンダの服のポケットの中から携帯が鳴り出した。

??「…………」ピッ


黒い機械のスーツを着た少年が、その携帯を取り


浜面「……マジでお前達なのか?……麦野……」


『…………浜面?』


電話からは、聞き覚えのある少女の声が聞こえてきた。

麦野「……何でアンタがフレンダの電話にでんのよ。もしかしてベッドでお楽しみ中?」


麦野が浜面へと軽口を叩く。


浜面『……今仕事中でな。ある建物の中に用があるんだが、その建物の中を歩いてたら、フレンダに殺されかけたんだ』



麦野はこの時点で気付いた。


今回の仕事で、サポート役に浜面を呼ぼうと絹旗に頼んでおいたが、絹旗曰くタッチの差で先客があるとの事で断られたそうだ。


その先客とやらが、この建物への侵入、破壊工作を頼んだのだろう。恐らく先に侵入してきた少女かその仲間が。

麦野「絹旗……そのタッチの差ってのが、凄く厄介は事になりそうだわ……」チッ

麦野は軽く舌打ちして考える。
浜面は色々と役に立つが、ハッキリ言って謎の多い人間だ。

あの黒服との戦いに参戦していたこともわからないし、自分の原子崩しを喰らっても無傷だったことの説明もつかない。

敵に回ると厄介な事この上ない。



恐らくフレンダは既に、浜面に無力化されたのだろう。
まぁあの性格上、無闇に殺すヤツじゃないから、恐らくフレンダは生きている。

麦野「……アンタ、仕事だって言ってたわよね。一つ提案があるんだけど」


浜面『提案?』


電話口の浜面が聞き返す。


麦野「私はアンタをビジネスパートナーとして認めているわ。
……アンタのその仕事の報酬……その20倍を出すから、今すぐこの件から降りなさい」


麦野が提案したのは、互いに不干渉のままでいようとの事だった。


麦野はアイテムの……暗部の仕事について浜面に深入りはしてもらいたくないし、対立も出来ればしたくない。


お互い、良きビジネスパートナーであろうということだ。


これは、気性の荒い麦野にしては、破格の対応である。
それだけ、黒服の件で浜面を評価しているのだろう。決してそれを表に出すことは無いが。

しかし






浜面『……悪いな麦野。この仕事はもはや、金の問題じゃねぇんだ。必ずやり遂げなきゃならねぇ』







浜面からの答えはNOであった。


プツンッ……


そして、麦野の何かがキレた。

麦野「調子に乗ってんじゃねぇぞクソチンピラが……この私がここまで下手に出てやってんだ。
テメェは大人しくわかったと言えばいいんだよ!!それで全部丸く収まんだッ!!」


浜面『麦野……お前はこの研究所が一体、どんな酷い実験を』



麦野「あぁ!?何気安く呼んでんだよ腐れチンカス。テメェの事情なんざ知ったこっちゃねぇ!!ハッキリ言っといてやるよ。

ウチ等の今回の仕事はなぁ!!テメェが今いる研究所への、テメェみてぇな侵入者の排除だ!!どんな事情があろうが関係ねぇ」


浜面『麦野!!頼むから俺の話を』



麦野「……そうさ……関係ねえよッ!!カァンケイねェェんだよォォオオッ!!!
何がビジネスパートナーだ……ウチ等は所詮、暗い闇の中でしか生きていけない暗部の人間だ。テメェみたいな表でのほほんと生きているヤツ等とは違ェんだよ!!
わかったか?あと10分やる。もし10分以内にこの施設からテメェが出て行かないなら……テメェを殺す!!」

麦野が浜面へと一気にブチ撒ける。

話を聞く必要などない。

自分達は暗部。

上がこの施設を守れというのなら、例えこの施設が悪魔の所業を行っていたとしても守るのだ。




麦野「だから……お願いだから帰って」

浜面『麦』ピッ!!



そして、麦野は携帯を一方的に切った。

そのまま、絹旗から電話がかかってきたのでそれを取る。

絹旗『あ、超絹旗です』


麦野「……どうしたの?標的は見つかった?」


絹旗『えぇそうです、でも逃げられてしまいました。やっぱり私には超相性悪いですって』


麦野「アンタの能力は、ほぼ近距離オンリーだからねぇ……まぁ、そっちは私が片付けるわ。アンタは浜面の相手をして頂戴」


絹旗「絹旗「はぁっ!?ちょ、ちょっと待って下さいよ!!何であの超馬鹿が!?」



麦野「アンタとタッチ差で受けたっていう仕事……アレがどうやらこの侵入者の手伝いみたいなモンらしいのよ。

あの馬鹿にはあと10分で出て行かなきゃ殺すって言ってあるから、それまでに力づくでも説得してちょうだい。

もし10分過ぎたら……私がアイツを殺す。わかった?」

絹旗『わ、わかりました。超ダッシュで向かいます!!』ピッ!!


そういうと、絹旗からの電話は切れた。


滝壷「むぎの……本当にやるの?」

麦野「当たり前でしょ……ウチ等の仕事は、舐められたら終わり。後々めんどくさい事になんのよ。
だから10分たったらアイツは殺す。絶対に私が殺す」


麦野は何ともやりきれない顔で、そう言い放つ。
そして時計を見た。



残り10分。



それがタイムリミットだ。



『残り10:00』

投下終了です。


言い訳させてください。

最近投下速度が半端なく遅いのは、>>1にとって最も戦闘が書きにくいキャラ
白井、フレンダが原因です。

決してPS4を買ったからとかブラッドボーンが面白過ぎとかEDF!EDF!!などと叫んだりとかパルクールゾンビゲーにハマったりとかなんて事はありません。


まぁ、フレンダが退場したので少しは筆が進むかなと。

ではまた。

乙でした
この相手したくないけど相手しなかん状況大好き


テレポートとか不意打ち爆破とか一瞬で戦闘終了させないのが逆に大変だもんな~

>>894
そうなんです。特に白井は殺す気があれば、人間相手にはほぼ一撃必殺なので正直人間相手じゃ書きにくいというか、もう書けないです。
フレンダVS白井はガチで失敗でしたねー。まぁ白井はいつか来る人間以外とのバトルで活躍という事で。

2夜連続投稿乙
麦野の葛藤楽しんだしこの後の絹旗と浜面のやりとりにも期待   

毎日投下されてウレシイ…ウレシイ…


次からまともな戦闘が見られると思うと胸熱だわ

こんにちわ、1です。

今日もゆっくり投下していきたいと思います。

やったぜ

0:00


常盤台寮


御坂「遅いわね黒子……私とは久しぶりに会うってのにまだ風紀委員の仕事が終わらないのかしら?」

シャワーを浴び、久しぶりのフカフカのベッドに横たわり、御坂は自室で白井の帰りを待っていた。


吸血鬼化の影響か、夜にあまり眠気は無く、むしろ身体が夜の方が軽い。


御坂「ヒマだし外にでも行ってみようかなー。今なら寮監にも勝てる……いや、何だかわからないけど今でも勝てる気がしないわ……」


元々レベル5だった上に、更に人間以上の力を手に入れた今でも、寮監には勝てる気がしない。
あの人がGANTZの部屋に行ったらどうなるのか、御坂は少し気になるところである。

御坂「……今の私なら、あの部屋で100点取る事も……知らない間に解放されたのはいいけど、アイツを生き返らせたかもしれないのに……」


吸血鬼化して、何故かGANTZの部屋から解放された御坂。
しかし同時に黒服の氷川と言う男に上条が殺される。だが100点を取れば上条を生き返らせる事が出来る。


ただし、GANTZから解放された御坂にそれを行う事は出来ないのだ。


御坂「何か理由があるハズ……私がこの力を手に入れたのも、記憶を持ったままあの部屋から解放されたのも……」ポスンッ

枕に頭を乗せ、御坂は考える。

そして、ふと、白井の机の引き出しに目が止まった。

御坂「……黒子にしては珍しいわね。あんな雑にしまって……急いでなのかしら?」



白井は変態だ。そう、変態だ。



ただし、それは御坂に対してに限る。
基本は年の割りにしっかりした、出来のいい女の子なのだ。部屋の整理整頓なども抜け目ない。

そんな白井が雑に引き出しに突っ込んでいる書類。


御坂「……ヒマだしちょっと見ちゃおっかな……あんな雑に入れてるなら、そこまで機密情報って訳じゃないわよね」スッ……


御坂はつい、その書類に手を伸ばした。

結論から言おう。



その書類は機密も機密。極秘の研究情報である。
雑に入れてるのは、白井がこの数日間まともに寝ていなく、非常に忙しい毎日を送っていたから。
そして、決して冷静では居られなかったからだ。


この書類の内容のせいで。






御坂「えーと何々……絶対能力者計画?」




そして、その書類に御坂が目を通した。

リアルタイム更新…だと?
超期待

研究所 1F 西エリア



『残り10:00』



浜面「クソ、切りやがったあの野郎……なんだってこんな事になりやがった!!」



麦野からの電話は、タイムリミットを告げられた後、一方的に切られてしまった。

麦野からの殺害予告。


浜面は、半分脅しと思っていたが、アイテムの面々からすれば、それは決して脅しではない。


確定事項なのだ。麦野は殺ると言ったら殺る。

ガンツ知ってる人おおくて嬉しい

初めてリアルタイムで見れた

応援してます

浜面「あんな事言われたとして、俺のやる事は変わらねぇ。このレベル6だかなんだか知らねぇが、イカれた実験を止めなきゃならねぇんだ!!」

白井・初春から聞かされた、今回の仕事内容。


それは、御坂美琴のクローン2万体を用いた殺戮。
レベル6、神へと至る実験。


内容を把握した浜面は、二つ返事で引き受けた。


それは、元は同じGANTZ部屋の死線を乗り越えた御坂の為。

そしてもう一つ。

『田中星人の時に加わった御坂の妹……そして、今俺の部屋にいるあの子……どう考えてもアイツ等がそのクローンだよな?』


内容を把握した時、浜面は確信した。
既に自分はクローン達に会っている。そして、あの子達は紛れもない人間だということを認識している。


浜面「アイツ等を殺すなんざ……そんな事を見過ごすわけにはいかねぇ……何より、あの馬鹿が生きていたら、絶対に許すハズがねぇ」スッ……


今は亡きあの部屋の戦友の思いと共に、浜面は3Fデータ管理室を目指す。


しかし

絹旗「ゼェッ……ゼェッ……み、見つけましたよこの超馬鹿面……」ハァッ、ハァッ


浜面「絹……旗……」


この物語は、浜面だけの思いで進んでいくわけではない。

浜面を先へと進ませるわけにはいかない者。

浜面を麦野に殺させるわけにはいかない者もいるのだ。


絹旗「ハァッ、ハァッ……さぁ、浜面はお家に帰る時間ですよ。いい子だから超回れ右して帰って下さい」シッ、シッ



浜面「絹旗……お前もこの研究所の実験を」


絹旗「実験?そんなモノは知りません。超知る気もありません。知らなくていい事は、この世界腐るほどあるんです。
馬鹿面のくせに、変な事を知っちゃうから、こんな超面倒な事になるんですよ!!」

絹旗は、この非道な実験の内容を知らない。
例え知ったところで何も変わらない。自分達が生きていけるのは、この闇の中だけだとわかっているから。


絹旗「麦野から超言われたでしょう?残り8分。それまでにこの研究所を出ないと、浜面は殺されるんですよ?」


浜面「俺は死なない。お前もわかるだろ?俺らにはあのスーツが」


絹旗「スーツは関係ありません。麦野が超本気を出せば、私達は近づく事すら出来ず、手も足も出せずに殺されます」



絹旗は知っている。麦野の恐ろしさを。

絹旗「……あのXガンとかいうヤツや、超長い刀を使えば殺す事は出来るでしょう。アレはハッキリ言って人殺しの武器としては反則です。
でも、貴方は麦野を殺す事は出来ないでしょう?」


麦野の能力である原子崩し。
対人・対物関係無く、ほぼ一撃必殺を体現するそれは、GANTZのスーツを持ってしても、防ぐのは2回が限度。


前回、黒服・斎藤などが麦野を圧倒したのは、黒服達の異常な身体能力のせいなのだ。
普通の人間ならば、原子崩しを躱し続ける事など不可能である。

御坂・麦野と、浜面はレベル5の人間に近い位置にいたが、本来、レベル5とはそれほどの相手なのだ。

絹旗「今の私の役割は、麦野からの最終警告です。超今すぐにこの件から身を引いて下さい。……嫌なら、ボコボコにしてでも追い返します」ザッ!!

絹旗は浜面に対して構える。


絹旗「言っときますが、私もあのスーツは今着ています。そして、能力の分私の方が超有利。アナタに勝ち目なんてないんですよ浜面?」


浜面「……絹旗……」

浜面は、悲しそうな目で絹旗を見る。そして


浜面「悪ぃ……通してもらうぞ」ザッ!!


浜面も絹旗に対して身構える。

GANTZの住人同士の戦いに、互いに緊張が走った。

ここまで続くとは…

…………



麦野「あと……7分……」


データ管理室前にて、麦野が呟く。

静かに、そして一切の情も無く。






『残り07:00』







絹旗「ウルァァァアアアアッ!!!!」ブンッ!!


ドゴォォォォォォオオオオオッ!!!!


浜面「クッ、相変わらずふざけた威力を出しやがる!!ただのパンチ一発でコレかよ!!」


絹旗の能力である『窒素装甲』
これ一つだけでも、普通にコンクリートの壁をブチ破る程の破壊力がある。

それに上乗せして、GANTZのスーツ。更にパンチ力をVS星人用に増大させるオープンフィンガー式の黒いグローブ。


それら全てを組み合わせた結果がコレだ。

浜面「床にクレーターが出来やがった……一発一発がまるで砲弾、1Fじゃなかったら余裕で床抜けてたなこりゃぁ……」


某狩人×狩人のナントカインパクトよろしく、圧倒的な破壊力を生み出す事になった。


浜面「こんなもん、生身の人間が喰らったら、肉片も残らねぇぞ!?防御すら出来やしねぇ!!」


絹旗「スーツを着てるなら、一発くらい大丈夫でしょう超多分!!
ぶっ飛ばして、お空の星にしてあげますから大人しくブン殴られてください!!」


浜面「そうはいくかってんだ馬鹿野郎!!」チャキッ!!


浜面は絹旗へと銃を向ける。


構えた銃はYガン。上条が愛用していた、捕獲・拘束用の銃である。

浜面「殺すわけにもいかねぇし、大人しく縛られてろ!!」カチッ!!

バシュゥゥウッ!!!


トリガーを二つ同時に引くと、3つの小型ロケット弾が捕獲レーザー網を広げながら絹旗へと飛んでいく。


絹旗「銃弾?こんなモノ、私の窒素装甲の前には超何の意味もありませんよってうわぁぁあっ!?」グルグルグルッ!!



普通の弾丸かと思った絹旗は、いつも通り避ける素振りすらしなかった。

案の定、そのまま捕獲レーザー網に引っかかり、グルグル巻きにされて拘束されてしまったのだ。

絹旗「な、何ですかコレ!?中学生をこんな、超グルグル拘束するなんて!!浜面の変態!!馬鹿面!!エロ面!!!」


浜面「そっか。お前Yガン見んの初めてだったんだな。
お前の言う通り刀やXガンじゃ、下手すりゃ殺しかねねぇんだ。しばらくそのまま大人しくしてやがれ」ダッ、ダッ、ダッ


そう言うと浜面は、そのまま研究所の3Fへと足を進めて行った。




絹旗「グギギギギッ!!こんなモノ……こんなモノォォォォオオオッ!!!!」ググググググッ!!!

2F 中央エリア


『残り03:30』


浜面「ココが中央エリアでいいんだよな?てことは、このまま階段を上がって行けばデータ管理室が近いのか?」

この研究所は階数は少ないが、横にかなり広い。
ようやく目当ての中央エリアに辿り着いた浜面は、地図を見ながら階段を探していた。


Prrrr

Prrrr

Prrrr

ふと、浜面の携帯が鳴る。


浜面「着信相手は……麦野かよ……もしもし」ピッ

麦野『はーまづらぁ……アンタまだ出て行ってないみたいだけど……ふざけてんの?マジで殺すわよ?』


浜面「言っただろ?俺はこの仕事をやり遂げなきゃならねぇ。お前こそ俺の邪魔をしないでくれ」


麦野『カッチーン……あーきたよ今。スッゲーイラッときた。このレベル5の学園都市第4位に……テメェ誰に口聞いてんだ?』


浜面「誰だって?んなもん決まってんだろ!!」


浜面は、力強く麦野へと言った。


浜面「このなんでも屋『HAMADURA』ご贔屓の、『麦野沈利』だ!!レベル5の第4位なんて看板に言ってねぇ!!
シャケ弁ばっか食ってて!毎日のように無茶な注文ばっかしてきて!メチャクチャな割引要求ばっかしてくる悪質なリピーターに……お前自身に俺は言ってんだ!!」

麦野『ッ!?……テメェ……』



浜面「いい加減話を聞け!!この研究所はなぁ!?たった1人の為に万近い人間を殺して実験を行ってるんだぞ!?
そして、それに俺の知り合いが巻き込まれてる!!退けるわけねぇだろうが!!」



浜面は、レベル5の第4位で、暗部アイテムのリーダー麦野沈利では無く、1人の人間としての麦野沈利に対して叫ぶ。


暗部のルールなんか関係ない。お前自身はどう考えているのだと。

麦野『……興味ないわね。どんな実験だろうが、何人死んでようが』


浜面「ッ!?麦」


浜面が再び叫ぼうとした瞬間









ドゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!







浜面「ッ!?な……」


突然、すぐ側の床が爆発した。
いや、下から何かに突き上げられたような感じだ。

麦野『……絹旗が来たみたいね。忘れるなよ?あと3分でこの件から降りないなら、テメェは殺す』ピッ


麦野からの電話が切られる。そして













絹旗「浜面ァァァァアアアアッ!!!!第2ラウンド開始ですよこンの超クソ野郎ォがァァァァアアアアッ!!!」ウガァァアアアッ!!!











Yガンの拘束を、無理やり引き千切った絹旗が、怒りの形相で崩壊した床から現れた。


『残り02:30』

絹旗「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァァァアアアアッ!!!!!!!!」ドドドドドドドドドドドドッ!!!!


怒りの形相で、絹旗は浜面へとラッシュを仕掛ける。
全力で振りかぶって殴らなくても威力は十分にある。

ようは当たればいいのだ。



浜面「クッ、ちょ、ちょっと待て絹旗!!お前あの拘束からどうやって抜け出したんだよ!?」

必死で絹旗のラッシュから逃げ回りながら、浜面は絹旗へと問いかける。
確かにYガンで完全に拘束されていたハズなのだ。

絹旗「あァンッ!?あンなモン、超力づくでブチ破ってやりましたよ!!めちゃくちゃ苦労しましたけどねェッ!!!」ググググッ!!

5mはあるであろう瓦礫を、絹旗が抱える。

浜面「ブチ破ったって……ゴリラかお前はぁ!!星人でも破れねぇモンをどうやって」

絹旗「だァれがゴリラだゴラァァァァアアアア"ア"ッ!!!!!」ブンッ!!




抱えた巨大な瓦礫を、剛腕ピッチャーよろしく、剛速球で浜面へと投げつける。


浜面「おまっ、マジかよォォオオッ!!」バッ!!


浜面は後に答える。



アイツはメジャーをも狙える肩を持っていると。

ドゴォォォォォォオオオオオッ!!!!!!



凄まじい速度で投げられた瓦礫は、研究所の幾つもの部屋をブチ破って更なる瓦礫の山を生み出す。

2Fの中央エリアは、ほぼ絹旗のせいで壊滅状態である。


絹旗「オラァッ!!出てこいや浜面ァァァァアアアアッ!!!銀河の果てまで超ぶっ飛ばしてあげますよォオッ!!」シュッ、シュッ!!


その場でシャドーボクシングをしながら絹旗が浜面を探す。

ふと時計を見た。


麦野の設定したタイムリミットまであと1分。



急がなければ。



全てが壊れてしまう前に。

絹旗「……浜面……超お願いです……もうこの件から降りてください……」


荒れていた先ほどまでと違い、絹旗は懇願する。



絹旗「このままじゃあ……もう戻れなくなっちゃいます……今なら、まだ修復できるかもしれないんです!!
私は皆で少しでも裏の人間でいることを忘れていられるあの空間が……今の関係が超好きなんですよ!!」



浜面『…………』


このエリアの何処かに潜んでいる浜面は、じっと絹旗の言葉を聞いている。

絹旗「麦野はシャケ弁食べてて、フレンダはサバ缶と格闘していて、滝壷さんはボーとしていて、私は映画パンフレットを見ていて……そして浜面は皆から超いじられ、超こき使われる。

浜面は嫌でしたか?あの空間、あの時間は。浜面は私達と会えて嫌でしたか?」



浜面『……絹旗……』



浜面はどこかに潜みながらも、絹旗の本心を聞き、何か考えている。



やはり、絹旗も1人の女の子なのだ。

例えレベル4の大能力者でも、暗部という闇の世界で生きていても、ただのC級映画好きの女の子なのだ。







絹旗「私は……私は超楽しかったですよ?皆に会えたんですから」

麦野「絹旗。時間切れよ」










『残り00:00』

ふいに

唐突に

必死に浜面へと退く事を懇願する絹旗の背後から。



学園都市第4位『原子崩し』
そして、暗部『アイテム』の非情なリーダー、麦野沈利が現れた。






絹旗「ッ!?麦野、待ってくだ」
麦野「待たない」キィィインッ!!!


ドォォォォォォオオオオオオッ!!!!!







静止しようとする絹旗をよそに、特大の原子崩し。
簡単に言えば、あらゆるモノを貫くレーザー砲であろうか。


それを辺り一面に放射し、絹旗が辺りに散らかした瓦礫は、全て跡形も無くチリと化した。


あの瓦礫の何処かに潜んでいた浜面ごと。





絹旗「……む、麦野……」

麦野「言ったでしょ?時間切れ。アイツとよくつるんでるアンタなら、こっからアイツを追い出す事も出来ると思ったんだけどね。
こっからは私があの馬鹿を殺す。アンタはフレンダを回収して、もう1人の侵入者に備えなさい」

絹旗「……ッ……わ……かりまし……た」ダッ!!


もはやどうする事も出来ない。最悪の事態に陥ってしまった。
絹旗は諦めたようにその場から離れていった。







麦野「さてと……オラ、出てこいよはーまづらぁー。テメェはこんな簡単に死ぬようなタマじゃねーだろが」




麦野は辺りを見回し、警戒する。


そう。そんな簡単な男ではない。


あの黒服達との戦場で、最後まで戦い、生き残っていた男なのだから。

浜面『……どうしても通してくれねぇのか?麦野……』


姿は見えないが、どこからか浜面の声が聞こえてくる。
大方、また得体の知れない何かで身を隠しているのだろう。



麦野「言ったでしょ?この施設に入る侵入者を排除するのがウチ等の仕事。そして、アンタはその侵入者。
警告はした。時間の猶予もあげた。でもアンタは全部蹴っ飛ばした」


浜面『言っただろ?この施設を使えなくするのが俺の仕事だ。仕事で無くても、この研究所が何をしてるか知ってしまったからにはぶっ潰す』


麦野「だったら私はアンタを殺す。前にアンタには私の原子崩しが効かなかったけど、何度でもブチ込んで殺す。必ず殺す。
それが私の仕事なのさ。ほら、かかってきな」

浜面『……なぁ麦野。お前は本当にそれでいいのか?
暗部だとか、裏の仕事だとか知らないが、お前がやっていることは正しい事なのか?
絹旗みたいに、まともな道で生きていきたいって気持ちはお前にはないのか!?』



麦野「正しいとか正しくないとかじゃねーんだよ。それが暗部だ。
私等はもう、表じゃ生きていけねぇんだ。ここまで堕ちてしまった以上、こうやって生きていくしか方法はねぇんだよ!!」




麦野は思った。


もういい。


もうどうでもいい。


所詮、生きている世界が違う。


もう終わらせる。










浜面『ふざけんなッ!!お前は……お前等はそんなんでいいのかよッ!!お前等の人生だろッ!?』


麦野「グダグダ言ってねぇで……とっととかかってこいって言ってんだろォがはァァまづらァァアアア"ア"ア"ッ!!!!」









その瞬間、麦野が右手に力を集中させる。
最高の威力の原子崩しを放つ為に。
一撃で浜面を跡形も無く消滅させる為に。




浜面「このッ……大馬鹿野郎がァァァァアアアアッ!!!!」バチバチバチバチッ!!!


突如、何もない空間から浜面が火花と共に姿を現す。
一体どのような原理なのか。そもそも一撃目のあの原子崩しはどう防いだのか。
やはりこの男には謎な部分が多い。



面白い奴だった。


使える奴だった。


少し頼りになる奴だった。



一瞬そんな考えがよぎったが、麦野の出した結論は一つ。








『全部ぶっ壊れちまえ』








ドォォォォォォオオオオオオオオオオオ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!!








恐らく、一撃の強大さでは、これまで麦野が放った原子崩しの中で最も強大だろう。
放つ腕の崩壊ギリギリの威力の原子崩しを、浜面へと正面からモロにブチ当てた。


浜面の身体は、分子レベルですら残されていないだろう。





そう。




普通ならそう考えられる。

だが。















浜面「テメェみたいな意地っぱりはよぉ!!一発ブン殴ってやっから反省しやがれぇぇえええっ!!!!」












麦野の目に、一瞬だけ見えた。


真っ黒な機械のスーツを着た浜面が。


そのスーツの至るところから、ドロドロした液体が流れているのが。


そして、頬に衝撃が走った。



そこで麦野の意識は途絶えた。

投下終了です。いやー、白井・フレンダ以外のバトルは書くのが捗る捗る。

日常パートならそうでもないんですけどねー。ちなみに>>1が日常・戦闘でトップクラスに書きにくいのは滝壷です。本当に難しい。


次の投下でラストですかねー。このスレでの予定半分しか書けませんでしたが……次スレで一方→仏像→絶望ですかね。ではまた。

乙乙
滝壷は原作読んでもよくわからない

乙乙

久しぶりに来たらスゲー進んでた嬉しい

○滝壺 ×滝壷
乙 浜面vs絹旗もだけどvs麦野、三者とも吠えまくってて面白かったー  伏線回収して御坂も参戦しそうだし続きが楽しみ
 

3日間連続乙!
個人的には冥土返しが何者かが気になってる

冥土返しはドラゴンボールでいう仙豆、ジョジョでいうクレイジーダイヤモンド枠

三日連続投下…これは夢ではないか
毎日が楽しいわ

てかやっぱ絶望はあるのね。

乙。
一から見てきてやっと追いついた。今まで見てきたクロスSSで最高だわ、これ
更新ペースが安定しないみたいだけど応援してるわ
ダイイングライト面白いもんね、最初のよるの日の恐怖と逃げる時の楽しさやばい

>>943そんなにハイスペックなのか
GANTZとも関係してるっぽいし冥土返しが神星人である可能性が微レ存w

絶望ってなんだ GANTZしか読んだことないから分からん…

こんにちわ、1です。

それでは、このスレ最後の投下を行っていきたいと思います。ごゆっくり見てってください。


PS.本編終了後の次スレ予告には、一部誤りがあります。予めご了承ください。

こんにちわ、1です。

それでは、このスレ最後の投下を行っていきたいと思います。ごゆっくり見てってください。


PS.本編終了後の次スレ予告には、一部誤りがあります。予めご了承ください。

スレタイのはずの一方通行があまり出ないまま終わりそう
期待

それは毎度のこと。
期待

3F 中央エリア




白井「何ですの?先ほどから放たれているレーザーのような光は……」


浜面と麦野が対峙している頃。


3F中央エリアにある、データ管理室の側まで来ていた白井は、夜の暗闇を照らすレーザーのような光を目撃していた。


そしてそれに前後した、激しい揺れと戦闘音。




研究所の中から外へと貫き現れた謎のレーザー。
これが学園都市第4位の超能力者、麦野沈利の原子崩しとは、白井には知るよしも無かった。


白井「浜面さんが敵と交戦してらっしゃるのか……今のうちに、私は私のやるべき事を終わらせなければ……」シュンッ!!


そう言いながら、白井は空間移動にてデータ管理室の中へと侵入する。
目的はただ一つ。



絶対能力者進化実験を止める事。

データ管理室


シュンッ!!


白井「……とうとう入り込みましたの……ッ!?」サッ!!


様々なコンピューターが設置されているこの部屋の中に。

研究所のあらゆる場所を映しているモニターの前で、1人の少女が椅子に座っていた。

それに気付き、白井はすぐに身を潜める。


白井「(アレが最後の守りでしょうか?まだ私に気づいてなければこれで……)」スッ……


白井が太ももに装備した鉄釘に手をかける。

空間移動を利用した拘束。
不意打ちでコレを行えば、躱す事は100%出来ないだろう。

滝壷「そんな事をしなくてもいい」

白井「ッ!?」ビクッ!?




不意に発せられた言葉に、白井は驚く。
目の前の少女には既に、気づかれていたのだ。音も無く侵入してきた白井に。



滝壷「今、むぎのがはまづらに倒された。きぬはたはまだ下のフロア。私に貴女を止める術は無い」クルッ



目の前の少女。

滝壷は、隠れている白井の方向へと話しかける。


確実にバレている。

リアルタイム来たー!
期待期待

白井「……貴女は感知能力者ですの?それしか私に気づいた理由がわかりませんが」


滝壷「私はAIM拡散力場を感じる事が出来る。『今の状態』だとその力は弱いけど……それでも近くにいる能力者を感じるくらいはできる」


白井「なるほど。それで……私は今からこの研究所のデータを完全に破壊しますが……よろしいので?」


滝壷「私に止める力はない。それに、私達の仕事は既に終わっている。
貴女がこの研究所をどうしようと、もう私達の仕事の範疇外」

そう。


既に麦野率いるアイテムの仕事は終わっているのだ。



『研究機材・データの移転が済むまで、研究所を防衛する』



麦野が浜面を殺す為に向かった時、その仕事は達成していたのだ。



滝壷「貴女がこの研究所を破壊するメリットは既に無くなっている。それでもこの研究所を破壊するの?」


白井「……当然ですの。他の研究所へ移ったのなら、それを探し出して必ず破壊する。……絶対にこの実験は止めなくてはなりませんの」ピッ


白井がコンピューターを操作し、持ち込んだ機器を繋げる。

白井「初春。用意は出来ましたの」

初春『わかりました。任せて下さい!!』


白井が取り付けた機器によって、初春が外部から施設を掌握する。


白井「……貴女も、この実験に関して何もご存知ありませんの?」

滝壷「知らない。私達には必要の無い情報だから。知りたいとも思わない」

白井「……貴女達は、本当にそれでいいんですの?」


暗部という存在を知った白井は、知った上で改めて問う。

そんな暗闇の道を進み続けるのかと。

しかし彼女達の答えは変わらない。



滝壷「ここは……アイテムは私達の居場所だから……」


白井「……失礼しますの……」シュンッ!!



そういい残し、白井はデータ管理室を離れた。

何だ?
投下予告連投したからショックで死んだのか?

2F 中央エリア



浜面「ハァッ、ハァッ、スーツがオシャカになっちまったか……紙一重の勝利ってヤツだな」



麦野の放った原子崩しを、正面から受け、浜面のスーツは完全に機能を停止していた。


タイミングが一瞬でも遅れていれば、そのまま原子崩しによりチリも残さず消滅していただろう。



絹旗「超驚きましたね。いくらスーツがあると言っても、素手で麦野を倒すなんて」


浜面「絹旗……お前、まさかまだやり合う気なのか?」


麦野に無理矢理選手交代させられた絹旗が、浜面と対峙する。
絹旗のスーツはまだ機能している。更に絹旗には窒素装甲もある。



ハッキリ言って、今の浜面に万に一つの勝ち目も無い。

絹旗「そうですね。それもいいですが……先ほど滝壷さんから連絡がありましてね。私達の仕事が超完了したそうです。
なので、馬鹿面とやり合う必要もないんですよね」


その言葉を聞いて浜面は安堵する。

ただ、絹旗達の仕事が完了したということは、こちら側の目的はどうなったのだろうか。





Prrrr
Prrrr





不意に浜面の携帯が鳴り響いた。

あ、普通に投下してたのか
サーセン

浜面「もしもし」

初春『初春です!そちらの研究所の機能を掌握しました!!あと一つの研究所へ移動してください!!今、白井さんがそちらに向かいます』

浜面「終わったのか。……了解」ピッ


絹旗「どうやら、互いにここで超やり合う必要は、もう無いみたいですね」

浜面「みたいだな。……麦野は大丈夫か?」

浜面は、ふと倒れている麦野へと気を向ける。

絹旗「大丈夫でしょう。流石にスーツで殴られていたら顔面が吹き飛んでいたでしょうが、既に壊れた後でしたからね。
それにしても、女の顔を超全力で殴るとは、浜面はやはり浜面なんですね」

浜面「しょうがねぇだろ、麦野は完全に俺を殺す気だったんだ。言葉が通じねぇならあぁするしか方法はなかっただろ」


絹旗「まぁ、超キレた麦野から逃れるにはそれしかないでしょうね。はぁ……後が大変ですよ?下手したら殺しにくるかも」

浜面「後はなるようになるさ。まさかこれから先ずっと、俺を殺しに追いかけて来るなんて事はないだろ」


そのまさかが遠くない未来、本当に起こるのだが、浜面がそれを知る術はない。

シュンッ!!

白井「浜面さん!無事ですの!?」ザッ!!

突然、浜面の側に空間移動してきた白井が、すぐさま絹旗へと戦闘態勢をとる。

浜面「あぁ、白井サンか。いや、コイツとはもう闘わなくていいよ。もうここに用は無い」

絹旗「浜面……行くんですね?もう一つの研究所を潰しに……」

浜面「あぁ。なんとしても、この実験は止めてやる。上条が生きてりゃあ、必ずそうしてただろうしな」

白井「え?……ちょ、ちょっとお待ちください!!……上条さんはお亡くなりに……なったんですの?」

不意に白井が会話に割り込む。

白井はGANTZの事を知らない。上条と最近連絡が取れないのは何か事情があったくらいとしか考えてなかった。

上条が氷川に殺された事も、御坂が吸血鬼となった事も知らない。


浜面「え?あ……えっと……」

絹旗「この超馬鹿面!!」

白井「そうですの……いえ、悲しんでいる場合ではありません。上条さんの分まで、私達がやらなければいけませんの!!」



GANTZや記憶のないもう1人の上条の事など色々あるが、とりあえず白井の中では上条(故)となったようだ。

絹旗「ハァッ……そうです浜面。一つだけ超重要な事を教えましょう。私達への依頼主の件です」

学園都市暗部『アイテム』

彼女達が何か任務を行うということは、誰かしらから依頼があったからだ。

それは直接学園都市上層部ということもあれば、それらと繋がりのある者ということもある。

そして今回は、絶対能力者進化実験の責任者がアイテムに依頼してきたのだ。


浜面「……わざわざ俺にそれを言うって事は、俺の知ってるヤツなのか?」

絹旗「えぇ。浜面や第3位。上条や私、あの軍人さんや外人さんやスキルアウトにも超関係がありますね」

白井「お姉様や上条さんにも!?」

絹旗がズラリと名前を並べる。
そこにはある共通があった。何ともわかりやすい共通点が。


浜面「なるほど……やっぱあのクソ野郎は、どうにかして一片、締めあげなきゃいけねぇな……」

十数分前

もう一つの研究所

正門前



守衛「ふぁぁ……今日は何だか研究所が忙しそうだねぇ……」

研究所の防犯を務める守衛は、あくびをしながら暇を持て余していた。

研究所内では、襲撃に備えて移転作業が行われている。一応機密情報の為、守衛にはなんら情報は渡されていないが。


守衛「しっかし何の研究をしてるんだか。科学者連中はどいつもこいつもどっかイかれてる感じがするし、関わりたくはないけどさぁー」

頭のイイヤツは何処か何かがおかしい。
偏見ではあるが、学園都市ではそうとも言えない。


所詮、自分みたいな雇われ警備員には関係のない世界だと、守衛はまたあくびをする。


スタッ、スタッ、スタッ


守衛「ん?ちょ、ちょっと君!!ダメだよ勝手に入っちゃあ!!」

ふと、研究所の正門から中に歩いて入ろうとした少女に気付き、静止する。

見れば中学生ほどの可憐な少女だ。
制服から、あの有名なお嬢様学校、常盤台中学の生徒だとわかる。

能力者や外部の優秀な学生が、協力として研究所内に入ることはよくある。
現に、先ほども高校生の女の子を通したばかりだ。

しかし、常盤台の少女が来るなんて連絡はない。

「ねぇおじさん。私、人を探してるの。ここにいるハズなんだけど」


少女が訪ねる。



守衛「人を探してる?んー名前はわかるかい?」


「天井亜雄って人。おじさん調べられない?」


守衛「天井ねぇ……天井と……」ポチポチッ


守衛は、確認の為、データベースにアクセスする。荷物の受け取り確認などもある為、簡単な名簿程度なら、守衛にも閲覧の許可が出ているのだ。

そして、常盤台のお嬢様という、身分の危険性の少なさに、つい守衛は少女のお願いを聞いてしまった。

守衛「天井……あぁ、いるよ。天井亜雄。連絡をとってみようか?」

「そう……やっぱりいるんだ……アイツ……」バチバチィッ!!!




守衛が、親切に天井とのアポをとってあげようとしたその瞬間。


守衛「え?」バチィッ!!


少女はバチバチと紫電をあげ、守衛を気絶させる。






ジリリリリリリリリッ!!!!!!!


同時に、けたたましく警報が鳴り響き、警備員達が正門に集まってくる。


警備員「おい!一体君はここで何……を……」ゾクゥッ!!


1人の警備員が、侵入者であろう少女の顔を見た。

その瞬間、背筋が凍りついた。

端正な顔立ちに、常盤台の制服。

そんないかにもお嬢様ですといった組み合わせに似つかわしくない少女。



御坂「今少し手加減が出来ないからさぁ……痺れるだけじゃあ済まないと思うわよ?」バチバチバチィッ!!!!



そう。


夜の暗闇の中で、血のように真っ赤に光る瞳の少女が、怒りを露わにしていた。



御坂「天井ィ……アンタだけは絶対許さないわよ……」



バチバチと、怒りに満ちた紫電に輝きながら。

非常事態発生

非常事態発生

正門付近にて、侵入者を発見

繰り返す。正門付近にて、侵入者を発見

侵入者は能力者の模様。推定レベル5。

繰り返す。侵入者は能力者の模様。推定レベル5。

職員は直ちに緊急時機密保持マニュアルに従って避難してください。

繰り返す。職員は直ちに……







天井「レベル5ねぇ……白井黒子が来ると予想していたが、彼女はどうやらもう一つの研究所に向かったようだな。
……まさか君が来るとはね、超電磁砲(オリジナル)」ピッ




正門付近を映し出したモニターを、天井はじっと眺めている。

そこには、多数の施設警備員を次々と薙ぎ倒す、御坂の姿が映し出されていた。

絶対等速「オイオイ。聞いてねぇよ天井さん。レベル5が来るなんてよぉ」

偏光能力「……第3位……」

天井「フッ、いいじゃないか。どうやら彼女は以前より、遥かにパワーアップしている。そのデータを存分に得られるチャンスだ。
『妹達』にデータを応用出来れば、絶対進化実験を大きく短縮させる事が出来るかもしれないしねぇ」ニィッ……


ふともう一度モニターを見ると、戦闘は既に終わっていた。


十数人の施設警備員が倒れ伏す中、1人の少女が真っ直ぐこちらを睨んでいる。真っ赤に染まった憎悪の目で。




御坂「宣戦布告よ」ピィンッ!!




真っ直ぐに伸ばした右手から、一枚のコインが勢いよく宙に舞う。



御坂「全力の超電磁砲……絶対にアンタに撃ち込んでやるわよ天井ッ!!」



プツンッ!!



そして監視カメラに向かってコインは放たれ、モニターは静かにブラックアウトした。










●『次スレ予告でち』









期待度0%







●『こいつをたおしてくだちい』






>>1


特徴
よわい


好きなもの
手羽先
らーめん


口癖
何もしない!何もしないから!!

期待度20%



御坂妹「……ミサカが死んでも、代わりはいますから……」


青ピ「すまんな上やん。ボクは君を殴らなあかん。殴らんと気が済まんのや!!」


御坂「アンタ馬鹿ァ〜?」


上条「……また知らない天井だ……」




期待度30%




ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!


絶対等速「これが俺の新たな能力!!『クラフト・ワァァァアアクッ!!!!』」


インデックス「……やれやれなんだよ……」ハァッ……


削板「震えるぞハート!燃え尽きる程ヒート!!刻むぞ血液のビート!!!」


御坂「アンタは今まで食べたパンの枚数を覚えているの?」

白井「お姉様のパンツの枚数ならば鮮明に!!」


絹旗「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!

期待値70%



絹旗「お別れですね、浜面……浜面にしては超頑張ったと思いますよ?」

浜面「楽勝だぜ……千手様よぉ……」


偏光能力「これがッ!!この俺のッ!!最後の『トリックアート』だッ!!」


東郷「……0」



期待値80%



玄野「……誰だお前ら?」

加藤「まさか……別のチーム?」

西「結局……俺が100点GETか……」バチバチィッ……

期待値90%










??『ihbf殺wwq』ニィッ……











絶対等速「面白いだろう?これが俺の、進化した『絶対等速』(イコールスピード)ッ!!」

偏光能力「いつか言ったよな……脇役が!主役を喰っちまう物語だって!!存在するってよぉッ!!!」








御坂「例え手足が吹き飛んだとしても……アンタだけは私が殺すッ!!」

天井「つまらない……つまらないね。レベル5といっても所詮は第3位。所詮はただの複製元(オリジナル)か」










??「オリジナルを確認。直ちに排除します。と、ミサカは能力を解放します」

期待値100%







??「助けて……ください……」









上条「御坂妹から……離れろっつってんのが聞こえねぇのか!!この三下ァァアアアッ!!!!」

一方通行「もう引き返せねェ……わかるかァ?引き返すことなんざ出来ねェンだよ……」

一方通行「だから……そのツラやめろって言ってンだろォがァァァァアアアアッ!!!!」

上条「アイツ等だって必死で生きてんだ……なのに何でテメェみてぇなクソ野郎にッ!!食い物にされなきゃならねぇんだよッ!!!!」










御坂「お願い……助けて……」

期待値120%












千手「何を聞かれても黙りか……それじゃあサヨナラだ」











投下終了です。


本当はこのスレで仏像まで行きたかったのですが、予定の半分ほども進んでません。話長すぎです。



次スレはまたしばらくしたら立てますので、このスレは埋めてしまってください。

それではまた。


まずは>>1を倒そう(提案)

乙乙

乙乙

お…乙  でもどれが本物の予告なんだ?

なんかスタンド出してたけど、さすがにフェイク…だよな?
上条さん復活してるし、本家メンバーもいるけど

とにかく乙

乙!

ついに千手くるか···

>>990お前は表上条さんの事を忘れたのか!

酉変えた方がいいんじゃない

ちなみに自分は>>1ではありません

次スレ報告してもらえるように残しとこうず

次スレ誘導してもらえるように残しとこうず

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年05月03日 (土) 01:04:00   ID: xbtxrwyC

続きに期待(=´∀`)人(´∀`=)

2 :  SS好きの774さん   2014年05月19日 (月) 00:42:23   ID: zsDw5Bnm

垣根は吸血鬼程度じゃ勝てんわな。
スクール待ってるぜ

3 :  SS好きの774さん   2014年05月22日 (木) 21:35:32   ID: jHUcbkzX

4 :  SS好きの774さん   2014年06月01日 (日) 22:31:04   ID: oh5BDZQ9

続き待ってまーす!☆

5 :  SS好きの774さん   2014年12月10日 (水) 16:26:18   ID: vh73DtoD

シリーズ一気読みしてしまった、面白い!
続き期待してます!!

6 :  SS好きの774さん   2015年03月08日 (日) 22:32:07   ID: 62bY_ueF

支援

7 :  SS好きの774さん   2015年05月09日 (土) 21:10:38   ID: 0eaLMvZ1

さあ定期支援

8 :  SS好きの774さん   2015年05月20日 (水) 00:42:10   ID: Tmti-khS

支援支援

9 :  SS好きの774さん   2015年05月22日 (金) 19:03:49   ID: iV7CROfP

支援支援支援

10 :  SS好きの774さん   2015年09月28日 (月) 00:51:57   ID: 3u9gOYLu

続編出ました
御坂「お願い……GANTZ!!」上条「なんだ?このサイト……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442880760/

11 :  SS好きの774さん   2015年11月29日 (日) 19:40:37   ID: kPWJOK98

※10
続編情報どもです!まってました!!!

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