まどか「深夜のメール」 (119)

まどマギの百合物です
2回くらいに分けて投下する予定です

次から本文

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まどか「……それで、そのときさやかちゃんがね」

ほむら『……いつものことだけど、どうしてこう突拍子のないことばかりするの、あの子は』

まどか「うーん…さやかちゃんだから、じゃないかな」

ほむら『それで納得してしまえるのはどうなのかしらね……』

まどか「さやかちゃんが聞いたら怒りそうだよね」

ほむら『この話は私とまどかの秘密ってことで。それなら大丈夫よ』

まどか「うん、そうしておこうかな」

ほむら『……あら、もうこんな時間なのね。そろそろ休んだ方がいいんじゃない?』

まどか「んー…そうだね。ありがとう、ほむらちゃん。話し相手になってくれて」

ほむら『私も楽しかったわ。それじゃ、おやすみなさい』

まどか「うん。おやすみ、ほむらちゃん」ピッ

まどか「……ふぅ。楽しかったなぁ」

まどか「さて…と。そろそろ寝よう……」

――――――

まどか「……」

まどか「……」

まどか「……うー、何だろう。眠れないなぁ」

まどか「……今、何時かな。携帯は……」

まどか「12時半…確か電話を切り上げたのが11時過ぎくらいだったから、1時間半もこうしてたんだ……」

まどか「それよりも…どうしよう……。全然寝付けない……」

まどか「……まだ、起きてる…かな」

To:ほむらちゃん

Sub:まだ起きてる?

こんな時間にごめんね。まだ起きてるかな?

もし起こしちゃったのならごめんなさい

――――――

まどか「……送信、っと」

まどか「大丈夫かなぁ…送っちゃったし、もう取り消せないけど……」

まどか「さすがにもう寝てる…かな……」

~♪~♪

まどか「あ、返事来た。えっと……」

From:ほむらちゃん

Sub:無題

えぇ、まだ起きてるわよ

こんな時間にまどかからメールが来るなんて思わなかったけど

どうかしたの?

――――――

まどか「ほむらちゃん、まだ起きてるんだ……」

まどか「……それより、返事出さないと」

To:ほむらちゃん

Sub:お願い

実は何だか寝付けなくて……

それで、もしよければメールの相手になってほしいんだけど

ダメ、かな

――――――

まどか「……これで送信」

まどか「でもよかった、まだ起きていてくれて。寝てるところを起こしちゃってたら悪いし」

~♪~♪

まどか「わ、もう来た……」

From:ほむらちゃん

Sub:構わないわ

えぇ、私でよければ。もうしばらくは起きてるつもりだし

私よりも先にまどかが眠くなってくれるといいのだけど

――――――

まどか「ほむらちゃん、こんな時間まで何してるんだろう」

まどか「……ちょっと聞いてみようかな」

To:ほむらちゃん

Sub:ありがとう

ありがとう、ほむらちゃん

ほむらちゃんはこんな遅くまで何してるの?

――――――

まどか「これで……」

まどか「うーん…教えてくれるかなぁ」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:別に

大したことじゃないの

日記を書いて、それから週明けに提出の課題をやってるところよ

――――――

まどか「週明けって月曜日だよね。……あー、あれのことかぁ」

まどか「んー…えーっと……」

To:ほむらちゃん

Sub:がんばって

ほむらちゃんのことだから、とっくに終わらせてると思ってたよ

そう言えばさやかちゃんがその課題、見せてほしいって言ってたような……

課題、がんばってね

――――――

まどか「さやかちゃん、あの課題終わったのかな」

まどか「……当日になって見せてとか言われないよね?」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:ありがとう

ありがとう、まどか。その応援があれば私は頑張れるわ

あの子、この間も課題が終わらないとか言いつつ私たちと寄り道してなかったかしら……

頼まれても見せちゃ駄目よ。まどかの為にもさやかの為にもならないから。いいわね?

――――――

まどか「やっぱり、魔法少女やってると大変なのかな……」

まどか「ほむらちゃんもこんな時間までやってるんだもん。わたし、何か力になってあげられないかな」

まどか「……あ、そうだ」

To:ほむらちゃん

Sub:提案なんだけど

今日か明日、みんなで勉強会とかどうかな?

課題もそうだけど、最近ちょっと不安な部分が増えちゃって……

――――――

まどか「……ほむらちゃんと2人きり、とか考えたけど」

まどか「さやかちゃんも誘ってあげないとかわいそうだよね」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:いい案ね

確かに最近の授業、難しい部分が増えてきた気がするわね

みんなと言うと、私とまどか、さやかのことかしら。マミは学年が違うし

それより、この時間に『今日』と言われると変な感じがするわ。もう日付変わってるのよね

私としては寝るまでが今日というつもりにしてるせいかしら

――――――

まどか「メール出したわたしも何か変な感じがしたよ……」

まどか「えっと、それじゃ……」

To:ほむらちゃん

Sub:決まりだね

マミさんも誘ってわからないところは教えてもらおうかなってのも考えたけど……

今回はわたしたちだけでがんばろう

場所はわたしの家。土曜日か日曜日かは…さやかちゃんに聞いてまた連絡するね

――――――

まどか「わたしとさやかちゃん、教えてもらいっぱなしにならないかな……」

まどか「……だ、大丈夫だよね。きっと」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:わかったわ

あなたの家ね。わかったわ

まどかはきちんと授業を受けているし、どこで躓くのか理解できれば大丈夫よ

問題はさやかの方。どうしてすぐ寝てしまうの、あの子は……

次、授業中に居眠りしてたら起こしてあげて

それこそさやかの為にならないから

――――――

まどか「う…だ、だよね……」

まどか「よ、よし。次からはちゃんと起こしてあげよう」

まどか「この話はここまでにして…何か違う話題に……」

To:ほむらちゃん

Sub:別の話

次寝てるのを見たら、ちゃんと起こすことにするよ

それで、話変わるんだけど…ほむらちゃんって好きな人、いる?

今日もさやかちゃんと仁美ちゃん、上条君のことで話してたみたいで

さやかちゃんたちとはたまにそういう話をするけど、ほむらちゃんはどうなのかなって

――――――

まどか「好きな人、かぁ……」

まどか「わたしは…どうなんだろう」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:好きな人?

さやかの件、お願いね

それで、私の好きな人の話……

……まどかだけには教えてあげるわ

私ね…好きな人がいるの。それも、同性の人を好きになってしまったみたい

……私、おかしいのかしら。だって、女同士なのよ?

諦めたほうがいいのかしら……。相手の人を傷つけてしまう前に……

――――――

まどか「ほむらちゃん…女の子を……?」

まどか「わ、わたしだったらどうしよう。わたしは別に構わないけど……」

まどか「……なんて、ね」

To:ほむらちゃん

Sub:わたしは

そう…なんだ……

わたしは…諦める必要はないって思うよ

ほむらちゃんはその人が本当に大好きなんでしょ?

自分の気持ちに嘘をついて、蓋をしたって…辛くなるだけだよ

――――――

まどか「……好きな人がいない…と思うわたしがあんまり言えたことじゃないけど」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:そうね

ありがとう、まどか。そう言ってくれて

私、決めたわ。近いうちにその人に、本当の気持ちを……

……好きだって、伝えてみる。どうなるかはわからないけど

――――――

まどか「うん…ほむらちゃん、がんばって」

まどか「でも、ほむらちゃんが好きな人って誰なんだろう」

まどか「……聞いたら教えてくれるかな」

To:ほむらちゃん

Sub:その人って

その意気だよ。がんばって

……それよりも、ほむらちゃんの好きな人って誰?

もしよかったら教えてほしいな

――――――

まどか「……聞いてどうするつもりなんだろう、わたしは」

まどか「ほむらちゃんの好きな人が誰なのか…気になる。気になるけど……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:それは……

さすがにそれは…ちょっと教えられないわ

でも、あなたが1番よく知っている人よ

それより、私にそう聞いた以上はまどかにも聞くわ

まどかは誰か好きな人、いるの?

――――――

まどか「やっぱり教えてはくれないよね……」

まどか「でも…わたしが1番よく知ってる人って、誰だろう……?」

To:ほむらちゃん

Sub:どうなんだろう

わたしは…まだよくわからないかなぁ……

よくわからないってことはいないってことだと思うけど

……あ、でもほむらちゃんに対しては他のみんなとは違う何かを感じるよ

でも、これは多分ほむらちゃんへの憧れだと思う。わたし、ほむらちゃんに憧れてるから

わたしなんかと違って、ほむらちゃんは素敵で、何でもできて……

それに比べるとわたしは…得意なことも、自慢できることもなくて……

だから…ほむらちゃんが羨ましいな

――――――

まどか「ほんと…羨ましいよ……」

まどか「……はぁ」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:無題

……私のことをそう思ってくれてるのは嬉しいわ。ありがとう

でも、自分のことをそういう風に言うのはやめて

まどかだって家庭的で、思いやりがあって……

何より、私はまどかの優しさは十分すぎるほどに素敵だと思ってる

だから…お願い。そんな悲しくなることは…言わないで

――――――

まどか「ほむらちゃん……」

まどか「ほむらちゃんは…わたしをそう見てくれてるんだ……」

To:ほむらちゃん

Sub:ごめんね

……うん。ごめんね、ほむらちゃん

ほむらちゃんがわたしをそう思ってくれて…嬉しいな

でもわたしは、ほむらちゃんもすごく優しいって思うよ

やっぱりほむらちゃんは、わたしの…最高の友達だよ

――――――

まどか「最高の友達…か……」

まどか「……何だろう、わたし……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:わかったのなら

わかってくれたのならいいわ。もうあんなことは言わないでね

えっと…それで、まどかは好きな人はいないってことでいいのかしら?

……それはそれで仕方ないと思うけど、何だか不公平ね

――――――

まどか「そ、そう言われてもなぁ……」

まどか「……んーと、どう返せば……」

To:ほむらちゃん

Sub:そうかな

そうだと思う……。あ、もちろん恋の対象としてはいないかもってことだからね

友達としてなら、ほむらちゃんのことは大好きだよ

それより…ほむらちゃんの好きな人って本当に誰なの?

わたしが1番よく知ってる女の子ってことでしょ……?

さやかちゃん、仁美ちゃん、マミさん、杏子ちゃんあたりは考えたけど、何か違う気がするし

――――――

まどか「……不公平って言ってるのに、どうしてさらに聞いちゃうかな、わたしは」

まどか「……何でこんなに気になるんだろう」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:もう……

不公平って言ってるのに、さらに聞いてくるなんてね……

教えてあげてもいいけど…今はまだ話せないわ。ごめんなさい

でも、私にとってその人がどんな人かは話してあげられると思うから…それじゃ駄目かしら

――――――

まどか「ほむらちゃんにとって……」

まどか「……誰かわからないのはちょっと残念だけど、無理に聞き出すわけにもいかないよね」

To:ほむらちゃん

Sub:わかったよ

ほむらちゃんが今は話せないって言うのなら…今はそれで構わないよ

でも、いつか…誰なのか教えてほしいな

――――――

まどか「……ほむらちゃんの好きな人が、もしわたしだったら……」

まどか「そんなこと…あるわけないのにね……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:……ありがとう

……ありがとう、まどか。いつか…必ず話すわ

私の好きな人…1度に全部話すと長くなるから、話の合間合間に少しずつ話すことにするわ

途中で眠くなってしまったら…また今度ということで

私にとってその人は…太陽のような人、かしら。陽だまりのような…暖かい人

……少しだけ自分に自信がないところがあるけど、でも…とても素敵な人

その人とずっと一緒にいたい。私の隣に、その人がいてほしい

……ひとまずこんなところかしら

――――――

まどか「ほむらちゃん、その人にべた惚れだなぁ……」

まどか「んー……」

To:ほむらちゃん

Sub:何ていうか

ほむらちゃん、その人が本当に大好きなんだね

わたし…その人が羨ましいよ

だって、ほむらちゃんみたいな素敵な人に好意を寄せられてるんだから

ほんと…羨ましい

――――――

まどか「……何だろ、何だかもやもやする」

まどか「それより…少しお腹空いちゃった。……えっと、確かまだ……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:……そうね

……えぇ。私、その人が…大好き

さやかよりも

マミよりも

杏子よりも

その人が大好き

――――――

まどか「そっか…わたしたちよりも、か……」

まどか「……はぁ」

To:ほむらちゃん

Sub:大丈夫かな

ほむらちゃんがそこまで言うなんて…ほんと、誰なんだろう

……それはそれとして、時間のせいか少しお腹空いちゃって……

それで今、クッキー食べてるの。……この時間に食べるとまずいってわかってるんだけど

――――――

まどか「まずいってわかってる。わかってるけど……」

まどか「でも食べちゃうんだよね……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:気にしすぎよ

私もたまに何か食べたりするのだけど、どうして深夜に食べるとこうも美味しく感じるのかしらね

それはともかく、別にお腹いっぱいになるまでクッキー食べるわけじゃないのでしょう?

なら、問題ないと思うわ。……そうそう、今のクッキーで思い出したのだけど

ちょっと前にマミから美味しい喫茶店を教えてもらったの

土曜日か日曜日…勉強会がない方の日、何も予定がないのなら2人で行ってみない?

――――――

まどか「わ…お出かけのお誘い……」

まどか「せっかくほむらちゃんがこう言ってるし、お言葉に甘えて……」

To:ほむらちゃん

Sub:楽しみだよ

特に予定はないはずだから、大丈夫だよ

でも、ほむらちゃんと2人でどこかに行くのって久しぶりだね

最近はどこに行くにもさやかちゃんたちも一緒だったから

何だかデートみたいで楽しみだよ

――――――

まどか「……お、送っちゃった」

まどか「どうしよう、別にわたしが好きな人というわけでもないのに……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:私も

そう言われるとまどかと2人きりでどこかに行くのは久しぶりだったわね

まどかとのデート、私も今から楽しみ。きっと楽しくなると思うわ

――――――

まどか「あれ…別に何とも思ってないのかな」

まどか「……それはそれで何か面白くないなぁ」

To:ほむらちゃん

Sub:一応言っておくと

ただの友達同士のお出かけをデートって言っただけだからね。多分わかってると思うけど

……ほむらちゃん、好きな人と2人でデートしたことって…あるの?

――――――

まどか「……自分で話題変えたはずなのに、何でまた……」

まどか「わたしは…どうしたいんだろう……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:……あるわ

……あるわ。少し前になるけど

私は…あまり積極的にどこかへ行こうと言えなくて……

でも、その人は…そんな私を色んなところへ連れて行ってくれる

その人といるだけで…世界が広くなったような気がして

何より、私の手を引いてくれることが…本当に嬉しいの

――――――

まどか「……どこの誰なのかな。ほむらちゃんにここまで想われてるのは」

まどか「……クッキー、こんなに甘くて…苦かったっけ」

To:ほむらちゃん

Sub:その人は

ほむらちゃんにとってかけがえのない人なんだね……

わたしもそんな風に…誰かを好きになってみたいよ

もちろん、さやかちゃんたちのことも、ほむらちゃんのことも好きだけど……

――――――

まどか「さやかちゃんたちのことは…好き。当然だよ」

まどか「でも、ほむらちゃんだけは違う…気がする。好きなことは間違いないけど」

まどか「……憧れとも違うような気がする。それじゃあ、一体……」

まどか「……もしかして…わたし……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:大丈夫

……心配しなくても大丈夫

まどかにも必ず好きな人ができるはずよ

私は…どちらかと言うとまどかが誰かを好きにさせてしまうと思うわ

……まどかが知らないだけで、まどかのことを好きになっている人…いるんじゃないかしら

――――――

まどか「わたしを…好きに……」

まどか「でも、もしそうだとしたら…わたしは……」

To:ほむらちゃん

Sub:そうかな

わたし…ほむらちゃんみたいに美人でもないけど……

もし誰かがわたしのことを好きになってくれているのなら…すごく嬉しい

……でもね、わたし…好きになってもらいたい人が…いるよ

――――――

まどか「……」

まどか「……叶うのなら、わたしは……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:それは……

それは…どういうこと?

好きな人が…いるの……?

――――――

まどか「これは…きっとそういうことなんだと思う……」

まどか「でも……」

To:ほむらちゃん

Sub:……うん

さっきいないと思うって言ったばかりなのに…ごめんね

あれから少し考えてみたんだけど…わたし、好きな人がいる。……多分

それも、ほむらちゃんと同じ…女の子を好きになっちゃったと思う……

誰かに恋心を抱くなんて初めてで、自分で自分の気持ちがよくわかってない。だけど

その人のことばかり考えてしまって、その人と一緒にいたくて……

……これって、恋…なのかな……

――――――

まどか「わたしの気持ちがどうあれ…相手は……」

まどか「ほむらちゃんは…わたしを見てないよね、きっと……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:そう……

それは、きっと…恋、じゃないかしら

さやかたちとその人では感じることが違うのでしょう?

その人のことを考えるうちに、好きだってことに気づいてしまったのだと思うわ

それに、まさかまどかも私と同じように…同性を好きになるなんてね

……誰を好きになったのかはわからないけど…まどかも頑張って

――――――

まどか「……頑張って、か」

まどか「勝てるのかな…わたしは……」

To:ほむらちゃん

Sub:……ありがとう

……ありがとう、ほむらちゃん

初恋は叶わないなんてよく聞くけど、でも……

やれるだけのことは…やってみるよ

――――――

まどか「やれるだけのことって言うけど……」

まどか「何をどうしたらいいのかな……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:そうね

初恋は叶わないなんて…そんなのはただの逃げでしかない

相手が同性でも…他に好きな人がいるとしても、私は絶対に諦めない

何が何でも…振り向かせてみせる

絶対に……

――――――

まどか「ほむらちゃん……」

まどか「……うん、わたし……!」

To:ほむらちゃん

Sub:わたしも

ほむらちゃんのメールを見て…わたしも決めたよ

わたしだって…絶対に諦めない。好きな人に…想いを伝えるよ

好きだって伝えて…恋人になってみせる

もし、恋人になれたら…きっとそれは何より素敵なことだと思うから

――――――

まどか「頭の中でならもう恋人になってるんだけど……」

まどか「……絶対、現実にしてみせる」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:私も

そうね。私もそう思う

本当に好きな人と一緒になれたら……

幸せで彩られた、最高の毎日になると思う

そんな日々を現実にする為にも、私は頑張るわ

――――――

まどか「な、何だかすごいこと言ってる気がするけど……」

~♪~♪

まどか「あれ……?またメール……」

From:ほむらちゃん

Sub:忘れて

深夜のおかしなテンションで凄いメールを出した気がするわ……

さっきのメール…削除して

……いえ、削除はしなくてもいいけど、絶対に誰にも見せないで

あのメールは私とまどかだけの秘密ということにしておいて……

……そ、それはそうとまどかの好きな人ってどんな人なの?

私は教えたのだから…まどかも教えて頂戴

――――――

まどか「うん…深夜のテンションなら仕方ないよね……」

まどか「それよりも…バレないように……」

To:ほむらちゃん

Sub:好きな人は

わたしの好きな人は…わたしと同学年の子

あまり感情を表に出す子じゃないけど、本当はとても優しい子

わたしが困ってると何も言わずに助けてくれる、頼りがいのある子

何より…わたしが持ってない、色んな意味での強さを持っている子

――――――

まどか「こんな感じかな……」

まどか「……ば、バレないよね。これなら」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:誰かしら……

誰なのかしら…気になるわ

物静かで、優しくて、頼りになって、強さを持っている人……

……まどかの目にはその人が何よりも素敵に映っているのね

その人のことが少し…いえ、とても羨ましい

まどかに…特別な好意を向けてもらえるなんて

……その人が本当に好きなのね

――――――

まどか「わたしは…ほむらちゃんが……」

まどか「……でも、これは直接言うべきだよね」

To:ほむらちゃん

Sub:わたしだって

ほむらちゃんに特別な好意を向けられてる人が羨ましいよ

その人のことは…好き。ううん、大好きだよ

その人がわたしをどう思ってるかはわからないけど

わたしは…好きだって、伝えるよ

――――――

まどか「さっき…喫茶店に行こうって誘われてたよね」

まどか「そのデートに行って…帰りに、好きだって……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:なら、私も

まどかがそう決めたのなら…私も好きって伝える

まどかのことだから、きっと直球で好きだって伝えるのだと思う

でも…私は直球勝負はできない。そういう性格だから……

変化球しか投げられないと…相手に気づいてもらえないような気がして

……まどかは、どうしたらいいと思う?

――――――

まどか「えっと…わたしは……」

To:ほむらちゃん

Sub:大丈夫だよ

わたしは、無理に直球じゃなくてもいいと思う

変化球しか投げられないのも、ほむらちゃんらしさなんじゃないかな

それに…ほむらちゃんがその人への想いを込めて投げたなら、絶対に届くはずだよ

だから…きっと大丈夫

――――――

まどか「ほむらちゃんの好きな人が誰かはわからないけど……」

まどか「もし、それがわたし以外なのだとしたら…正直、届いてほしくないよ……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:……ありがとう

ありがとう…まどかにそう言ってもらえると大丈夫だって…そう思えるわ

私は私のやり方で…想いを伝えてみる

……それじゃ、私はそろそろ寝るわ。まどかも眠くなったかしら?

――――――

まどか「そう言えばわたし、眠れないからメールしてたんだっけ……」

まどか「メールに夢中になっててすっかり忘れてた……」

To:ほむらちゃん

Sub:おやすみ

うーん…正直あんまり眠くはないんだけどね……

ほむらちゃんは課題、終わったの?

それじゃあ…おやすみ、ほむらちゃん

――――――

まどか「ほむらちゃんとのメールはここでおしまいだし……」

まどか「どうしようかなぁ……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:おやすみなさい

まどかとのメールに夢中になって手がつかなくなってしまって……

途中で切り上げたわ

……寝る直前で悪いのだけど、まどかだけには私の好きな人…教えてあげる

もう1通メールを送るから、少しだけ待ってて

――――――

まどか「ほむらちゃんの…好きな人……」

まどか「……一体、誰なんだろう。わたしが1番よく知っている人……」

~♪~♪

From:ほむらちゃん

Sub:無題

影の魔女から薔薇園の魔女へ

お菓子の魔女からワルプルギスの夜へ

箱の魔女から薔薇園の魔女へ

1、4、11、13、15

薔薇園の魔女は小さく、ワルプルギスの夜は大きい

そして、魔女はアルファベットを話す

……これが解けたら答えが出てくるわ。言ったでしょう?変化球しか投げられないって

あなたが1番よく知っている人…今のあなたには見えないかもしれない

でも、ひっくり返った世界への入り口でなら見えると思う

それじゃ…おやすみなさい、まどか

――――――

まどか「これ…何……?推理ゲームか何か、かな」

まどか「ほむらちゃん…これはちょっと変化球すぎるよ……」

まどか「……ともかく、これを解読できればほむらちゃんの好きな人が出てくるんだよね」

まどか「時間は…2時、かぁ。1時間半メールしてたんだ」

まどか「……土曜日だし、もう少し起きてても大丈夫だよね。ちょっとやってみよう」

まどか「えっと…この魔女は2つでセットなんだろうね、きっと」

まどか「問題はその先…数字が5つと魔女の大きさ、魔女はアルファベットを話す……」

まどか「それに、ひっくり返った世界への入り口って何だろう……」

まどか「……ひとまずノートか何かに書き写そう」

今回はここまで

次回投下は6日夜を予定しています

>>58の解答についてはこの先の本文にて

次から本文

――――――

まどか「……」

まどか「うぅ…全然わかんない……」

まどか「魔女で小さいのは箱の魔女だったと思うけど…1番大きいのはワルプルギスの夜で間違いないはず」

まどか「この数字の意味がわからないし、アルファベットなんてどこにも……」

まどか「わたしひとりで解けるのかなぁ…誰かに一緒に考えてもらうわけにもいかないし……」

まどか「2、3枚でやめるはずだったのにクッキー全部食べちゃったし……」

まどか「これで太っちゃったらほむらちゃんのせいなんだから……」

まどか「3時…何も進まず1時間過ぎちゃったよ……。もう寝ようかなぁ……」

まどか「……い、いやいや!まだ諦めないよ。絶対解読するんだから」

まどか「……その前に、少し顔洗って来るかな……」

まどか「……ふぅ」

まどか(あの数字はきっと魔女と繋がるんだと思うけど、どういう関係が……)

まどか(それに…直接推理ゲームに関することじゃないと思うけど、ひっくり返った世界って何……?)

まどか(……4時。4時までやってダメだったら…寝ることにしよう。どこかで切り上げないとだし)

まどか「……よし。もう少しがんばろ……」

まどか(……鏡って、文字とか左右反転して映る…よね。左右が…ひっくり返る……)

まどか(ひっくり返った世界を映す…もしかして、これのこと……?)

まどか(さっきまでのわたしには見えない……。でも、その入り口…鏡の前でなら……)

まどか(……まさか、ほむらちゃんの好きな人って……)

まどか「……まだそうと決まったわけじゃないよ。あれを解けば…わかることだよね」

まどか「……さて、それじゃ続きを考えよう。……えっと」

まどか「この魔女の大きい小さいは…魔女の大きさのことじゃなさそうだよね……」

まどか「……そうだよ、この数字…これを当てはめて……」

まどか「……数字を当てはめただけじゃまだ意味が……」

まどか「英語…じゃない。アルファベットだから……」

まどか(何だろ…さっきまで全然わからなかったのに、今は……)

まどか(……もし、もしこれの答えがそうだったのなら)

まどか(わたしは…今すぐにでも……!)

――――――

まどか「……ん…むぅ……」

まどか「……あ、あれ…わたし……?」

まどか「そっか…わたし、ほむらちゃんからの推理ゲームやってて、そのまま……」

まどか「これが答えなのだとしたら、わたしは……」

まどか「……ううん、迷う必要なんてない。すぐに行かないと」

まどか「時間は…11時。きっと家にいるはず……!」

まどか(ほむらちゃん…待ってて……!)

ほむら「……う…ぅん……」

ほむら「朝…ね……。今、何時……」

ほむら「……朝だと思ったらもうお昼…まどかとのメールで遅くまで起きてたからかしら」

ほむら「……最後の最後であんなメール送ってしまうなんて。変化球ってレベルじゃないでしょうに」

ほむら「とにかく…次会ったときにあのメールは破棄してもらいましょう……」

ほむら「……眠い…2度寝しちゃおうかしら……」

ピンポーン

ほむら「あら…誰かしら……?」

ほむら「はい、どちらさま……」ガチャ

まどか「あ…ほむらちゃん……」

ほむら「まどか……?」

まどか「あの、えっと…あ、遊びに来たんだけど…都合悪かったかな……」

ほむら「……いえ、そんなことはないわ。あがって頂戴」

ほむら「私、今起きたばかりで…着替えて、顔洗って来るから部屋で待っててくれる?」

まどか「うん…おじゃまします」

ほむら「……ふぅ。ごめんなさい、待たせてしまって」

まどか「う、ううん。気にしないで、急に遊びに来たのはわたしの方だし」

ほむら「それじゃ…何をしたものかしら。遊びに来てもらって悪いけど、私の家にいても面白くは……」

まどか「あ、あの…ごめんね。本当は…遊びに来たわけじゃないの……」

ほむら「そうなの……?じゃあ、一体何の用で?」

まどか「……深夜にもらったあの推理ゲームみたいな内容のメール。解けたら答えが出てくるって言ってたけど」

まどか「わたし…解けたの。わかったの、ほむらちゃんが誰を好きになったのか」

ほむら「……嘘でしょ?もうあれを解いただなんて」

まどか「……わたし、なんだよね。ほむらちゃんが…好きな人、って」

まどか「あの推理ゲーム…答えは『MADOKA』だった……。それって、わたしのこと…なんでしょ……?」

ほむら「……」

まどか「……お願い。本当のこと、言って」

ほむら「まさか…こんなに早く解かれるとは思ってなかったわ。お見事ね、まどか」

ほむら「……えぇ、そうよ。私は…あなたのことが好き。わかってると思うけど…恋の対象として……」

まどか「やっぱり…そうだったんだ……」

ほむら「メールでも言ったけど…私に直球勝負はできない。こんな回りくどい方法で…ごめんなさい……」

まどか「……ううん、そんなことないよ。わたし…嬉しかったから」

ほむら「嬉しかった……?」

まどか「うん。だって、ほむらちゃんに好きだって…特別な好意を寄せられてるんだもん」

まどか「嬉しくないわけ…ないよ」

ほむら「でも…まどかにもいるんでしょう?……好きな人が」

まどか「……うん」

ほむら「それなら…私のは断ってくれても……」

まどか「……そんなことするわけないじゃない」

ほむら「え……?」

まどか「わたしの好きな人はね…あまり感情は出さないけど、とても優しい人」

まどか「わたしが困ってると助けてくれる、頼りがいのある人」

まどか「わたしが持ってない、色んな意味での強さを持ってる人」

ほむら「それは…メールで聞いた……」

まどか「……推理ゲームの答えで告白してくる、ちょっとだけ不器用な人」

まどか「そして…素敵な黒い長髪をなびかせている人」

ほむら「まさか…まさか、まどかの…好きな人って……」

まどか「……うん。わたしね…ほむらちゃんのことが、好き」

まどか「もちろん…友達としてじゃない。恋人になりたい…そういう意味での好き」

まどか「わたしもほむらちゃんも女の子だってことは…わかってる。でも……」

まどか「わたしは…ほむらちゃんのことが、大好き」

ほむら「……嘘じゃ…ないのよね?」

まどか「こんなこと…嘘つくわけないよ。これは…わたしの本心」

ほむら「……は」

まどか「……?」

ほむら「はああぁぁ……」

まどか「ど、どうしたの?急にへたり込んだりして……」

ほむら「いえ…何だか気が抜けちゃったみたいで……」

ほむら「だってまどか、誰か好きな人がいるって言ってたから…それが私だなんて思いもしなくて……」

ほむら「だから…好きだって言ったあとも気が気じゃなくて……」

まどか「わ、わたしだって…あの答えを見るまでほむらちゃんがわたしを好きだなんて思わなかったよ……」

ほむら「……ふふっ」

まどか「ほむらちゃん?何か変なこと言った?」

ほむら「違うわ、ちょっと…おかしくて。ふふふっ」

まどか「え?」

ほむら「だってそうでしょう?私もまどかも両想いなのに架空の好きな人を作って、探り合って……」

ほむら「私たち、何してたのかしらね」

まどか「ほんとにね。メールだって……」

ほむら「まどか?どうかした?」

まどか「う、うん…あの、ほむらちゃん…好きな人がいるってメールくれたよね?」

ほむら「待って、今携帯を…そうね、そう送ってるわ」

まどか「その…ほむらちゃんが言ってた人って…わたしのこと、だよね……?」

ほむら「……えぇ。はっきり言う勇気はなかったけど、まどかはどう思うか…って」

ほむら「それに…私はまどかが好きだと取れるような文、いくつか入れたの。気づいてくれるかはわからなかったけど」

まどか「じ、じゃあ…この、さやかちゃんたちより大好きって……」

ほむら「そこにまどかの名前、ないでしょう?さやかたちより、まどかが大好きだからよ」

まどか「わたしが1番よく知ってる人っていうのは……」

ほむら「あなた自身のことだから、あなたが1番よく知っているでしょう?そういうつもりで……」

まどか「ほ、他にも…今読み返すとわたしが好きなのかなってメールがいくつか……」

ほむら「最後まで気づかれなかったから…最終手段であのメールだったの。あれも駄目だったら…私はどうしてたのかしらね」

まどか「……ほむらちゃん、ひとついいかな」

ほむら「えぇ…何かしら」

まどか「……あのね、ほむらちゃん。ほむらちゃんの気持ちは嬉しいよ?」

まどか「でもね…ちょっと変化球が過ぎるかなーって……」

ほむら「う……」

まどか「そもそもあの推理ゲームみたいなメールは何なの?わたしが解けたからよかったものの……」

まどか「わたしが解けなかったらどうするつもりだったの。そのまま諦めてたの?」

ほむら「それは……」

まどか「ほむらちゃん、あんまり感情出す方じゃないから…そういうの苦手っていうのはわかるよ?だけどさ……」

まどか「わたしは、ほむらちゃんから直接言ってもらいたいの。ほむらちゃんの気持ちをそのまま受け止めたいの」

まどか「だから、あんなメールじゃなくて…直接、聞かせて。わたしへの気持ち、まっすぐ投げて」

ほむら「わ、わかったわ」

まどか「それじゃ…わたしにもう1回、告白してほしいな」

ほむら「も、もう1回?」

まどか「うん。あんな告白じゃわたし満足できないもん。……まっすぐ、好きって…言ってほしい」

ほむら「……そうね。好きと1度言ったけど、あんなのは…ゲームの答えがそうだったからそう言ったに過ぎない」

ほむら「だから、もう1度…まっすぐあなたに伝えさせてもらうわ」

ほむら「……まどか。私、あなたが好き。大好き」

まどか「……ありがとう。わたしもほむらちゃんが…好き。大好きだよ」

ほむら「まどか…私、決めた。まどかにはもう…あんな回りくどいことはしない」

ほむら「まどかにはいつだって…まっすぐな想いを受け取ってほしいから」

まどか「……うん。わたしも、ほむらちゃんにはいつだって直球なんだからね」

ほむら「……さて。これからどうしましょうか」

まどか「これから、って?」

ほむら「まどかへの告白もして、両想いになれて…何もしないというのは勿体ないじゃない」

まどか「えっと…恋人らしいこと、だよね」

ほむら「えぇ、そうね」

まどか「……あ、そうだ。ほむらちゃん、デートに行こうよ」

ほむら「デート?でも、どこに行ったら……」

まどか「ほら、メールで言ってたでしょ。マミさんから喫茶店教えてもらったって」

ほむら「あぁ…確かにそこへデートに行こうと誘われてたわね」

まどか「今からそのお店、行ってみようよ」

ほむら「そうね…そうしましょうか。……でもまさか…まどかと本当にデートをするなんてね」

まどか「あ、あのときはそういう意図はまだなかったんだけど……」

ほむら「今はそういう意図のデートになったわね。じゃあ、行ってみましょうか」

まどか「どんなお店だろう…楽しみだなぁ」

ほむら「私も話を聞いただけで実際行ったことは……」

まどか「そうなの?」

ほむら「えぇ。でもその方が…まどかと一緒に楽しみにしてられるから嬉しいわ」

まどか「わたしも嬉しいな。……それよりもほら、早く支度を……」

ほむら「……まどか、ちょっとこっちを向いてもらえる?」

まどか「うん…何?」

ほむら「……まどか、ありがとう。私の想いに気づいてくれて」

ほむら「まどか…大好きよ……」

まどか「ちょ、ちょっと、ほむらちゃ…っ……」

まどか「ん、む…ぅ……」

ほむら「……」

まどか「……っ!」

まどか「んー!んーっ!」

まどか「……っはぁ…っ…けほっ」

ほむら「ま、まどか……?」

まどか「あ、あのね。その…き、キス、してくれたことは…嬉しいよ」

まどか「……でもね、長いよ!息、続かないよ!」

ほむら「続かないって…息したらいいじゃない」

まどか「できないよ!……口、塞がれてるんだから」

ほむら「……えっと、鼻でしたらどうかしら」

まどか「……あ」

まどか「ま、まぁそれは置いといて…何でいきなりこんな……」

ほむら「だってせっかくまどかと恋人になれたんだもの」

ほむら「やっぱり…しておきたいと思って」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「……少し強引だったわね。ごめんなさい」

まどか「……次からは、ちゃんと言ってね。わたしが断るわけ…ないんだから」

ほむら「……わかったわ」

まどか「……よし。それじゃほむらちゃん、早く行こうよ」

ほむら「ちょっと時間取られてしまったわね……」

まどか「してきたの、ほむらちゃんでしょ……。ほら、早く早く」

ほむら「そんなに急かさなくても……」

ほむら「あら…まどか、何か落としたわ。メモ……?」

まどか「あ、それ……」

ほむら「……本当に解いたのね、私の推理ゲームを」

まどか「そうだよ。でまかせだって言われたとき、それを見せようと……」

ほむら「そんなこと言うわけないじゃない……」

まどか「い、一応だよ。……でも、もうそのメモも…あのメールも必要ないよね」

ほむら「……そうね。メモ、一応返すわ」

まどか「ううん、もう必要ないから…捨てちゃっていいよ」

ほむら「……なら、私が貰うわ。まどかが頑張って解いた証だから」

まどか「じゃあ、ほむらちゃんにあげるよ」

ほむら「ありがとう。さて、それじゃ行きましょうか」

まどか「うん。わたしとほむらちゃんの最初のデートに」

ほむら「これから…どうなるのかしらね。まどかとのデートは……」

まどか「先のこと考えたって仕方ないよ。ほら、行こうよ!」

ほむら「えぇ。行きましょうか」

ほむら(……このメモを見る限り、まどかは何としても解こうとしたみたいね)

――推理ゲーム解答メモ――

影の魔女から薔薇園の魔女へ

お菓子の魔女からワルプルギスの夜へ

箱の魔女から薔薇園の魔女へ

1、4、11、13、15

薔薇園の魔女は小さく、ワルプルギスの夜は大きい

魔女はアルファベットを話す

魔女の小さい大きいは魔女の大きさじゃなくて当てはめる数字の大きさ。だから

小さい方から薔薇園、お菓子、箱、影、ワルプルギスの夜

薔薇園が小さくてワルプルギスの夜が大きいから、きっとあのとき現れた順

数字を当てはめると…薔薇園が1、お菓子が4、箱が11、影が13、ワルプルギスの夜が15

13から1へ、4から15へ、11から1へ。次のアルファベットを話すというのは…きっと数字との置き換え

多分アルファベット順のはずだから…1はA、4はD、11はK、13はM、15はO

MからAへ、DからOへ、KからAへ。繋げると…MADOKA

答えは…『MADOKA』になるのかな……。これって、わたしのこと…だよね……

もしそうだとしたら…嬉しいな。わたしも…好きだから

――――――

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん……?どうかした?」

ほむら「……何でもないわ」

ほむら(……あのメールを出してよかった。まどかが解いてくれてよかった)

ほむら(ありがとう…まどか……。あなたが解いてくれなかったら…きっとこうはならなかったと思うから)

ほむら「……ねぇ、まどか」

まどか「うん?何?」

ほむら「……大好き」

まどか「……わたしも…大好きだよ、ほむらちゃん」


Fin

これで完結です
最後まで読んでいただき、ありがとうございました

読んで下さった方、感想頂けた方、本当にありがとうございました

・次回予告

ほむら「まどかと過ごす1日」 短編

ほむら「バトルメイド暁美」 長短未定

ほむら「あなたを守りたい私と私を守りたいあなた」(仮) 長編


3月14日のホワイトデーネタも書いてるけど間に合うか不明。頑張ります…
またどこかで見かけましたらよろしくお願いします

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