幼女「わんわんかいて」 竜人(……ワンワンって何?) (51)




竜人(聞いたことがないな……生物か?無機物か?)

竜人「ワンワンって何だ」

幼女「わんわんは……」

竜人「……」

幼女「……」

竜人「……」

幼女「わんわんだが……」

竜人「いや、だから……」




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竜人「……生き物か?物体か?」

幼女「わんわんあるく……」

竜人「どこに住んでる?海か陸か」

幼女「やま」

竜人「何色だ?」

幼女「……」

幼女「ちゃいろとか」

竜人「脚はいくつあるんだ」

幼女「よっつ」

竜人(茶色で山に住んでて足が4つとなると……)

竜人(熊みたいな生き物か?)

竜人「分かった」

幼女「わんわん!」

竜人「待ってろ」











竜人「できたぞ」

幼女「…………」

幼女「ちがうーーーーーーーーーーーっ」

竜人「何だと?どっからどう見てもこちらに牙をむき出して闘争心をあらわにしているリアリスティックな熊のような生物だろうが!」

幼女「こわいーーーーーーーーーーーっ」

竜人「うるさい、大声だすな。せっかく描いてやったのに泣かれるこちらの身にもなってみろ」

幼女「……」ポカポカ

竜人「やめろ鬱陶しい。部屋から追い出すぞ」














魔女「ふあー。ありゃ、もうこんな時間だ。そろそろ寝ようっと」

オーク「おやすみなさいな。寝不足はお肌の天敵よ」

ドワーフ「わしももうちょっとしたら床につくか……」



バタン



竜人「なんだ。まだみんな寝てなかったのか」

魔女「これからあたしは寝るとこー」

竜人「ちょうどよかった。訊きたいことがある」

ドワーフ「なんじゃ?」

魔女「はー、小難しい質問とか無理だかんね?」

竜人「ある意味難しいかもしれん」

竜人「ワンワンという生物を知っているか?聞いたことがないんだが……」












ドワーフ「……」

オーク「……」

魔女「……」


魔女「……ぶっ あっはっはっはっはっは!!」

竜人「なんだ、急に笑い出して」

魔女「きゃははははは! ワンワンって! 真面目な顔してワンワンって!」

竜人「答えを知っているならすぐ言え」イライラ

オーク「……どこでそれ聞いたの?竜人ちゃん」

竜人「あの子どもが今日……」

ドワーフ「ワンワンというのは、一般的に犬のことだな」

竜人「犬!? 犬なら……犬と言えばいいだろ?しかも全然名前にかすりもしてないじゃないか」

竜人「誰だ、変な名前を教えたのは。正確な生物名を教えるべきだろ」

魔女「あたしだけど?」

竜人「だと思ったよ」











魔女「だってまだあの子小さいんだから、わんわんの方が言いやすいし、かわいいし、かわいいし、かわいいじゃん」

竜人「後半の理由は全部いっしょだろ。意味わからん……それにかわいいか?」

竜人「とにかく次からはちゃんとした名前教えろよ。俺が困るんだからな」

魔女「ぶーぶー」

オーク「あらあら……相変わらず仲がいいのね二人とも」

竜人魔女「「よくない!」」










次の日



ドワーフ「……む。 ほれ、ちょいちょい。こっち来やれ」

幼女「?」

ドワーフ「あっち見てみい」

幼女「……わんわん……」

ドワーフ「仲間とはぐれたんかのう。なに、悪さをしにここまで下りてきたわけでもあるまい」


竜人「だから、わんわんじゃねーって。ドワーフまでいっしょになるなよ」

ドワーフ「言いやすそうだし別にかまわんじゃろ」

幼女「わんわんじゃないの?」

竜人「ちがう」

幼女「なんていうの」

竜人「あれは……」

幼女「あっ」















幼女「わんわん!わんわんいっちゃう……わんわんかえっちゃう……」

幼女「わんわん……」

ドワーフ「巣に帰るんじゃな」

幼女「わん……」

幼女「……」

竜人「…………」

幼女「わんわんなんていうの?りゅうじん。わんわんなまえなんていうのーー?」グイー

竜人「……いや、学名通称名ともにワンワンであってる」

ドワーフ「おい」







* * *



幼女「にゃんにゃんかいて」

竜人「…………」

竜人(ニャンニャンって何だ……)









竜人(いや……この間のワンワン=犬と同じような感じで、ニャンニャンも別の動物と考えるのが自然)

竜人(たぶん、犬の鳴き声がワンワンの名前の元になっているとして、ニャンニャンが意味するのは恐らく)

竜人(……猫? ニャンニャンと聞こえなくもない鳴き声はもうそれしか思い浮かばん)

竜人「……」サラサラ

竜人「できたぞ」

幼女「……」ジ

竜人「……」











幼女「にゃんにゃんもっとかいて」

竜人(あってた……)サラサラ

竜人「ほらよ」

幼女「にゃんにゃんいっぱい……くろいのいるーーーっ」ピョンピョン

竜人「そこに喜ぶのか……子どもは訳分からんな」サラサラ

幼女「くろいのふえたーっ わーい」

幼女「にゃんにゃんいち、に、さん、し、ご、ろく」


タタタタッ


竜人「どこ行くんだ?」

幼女「まじょにみせてくる……」

竜人「ちゃんと前見て歩けよ。また転ぶぞ」



バタン










バタン




竜人「……? なんだ」

幼女「ありがとうわすれてたから」

幼女「ありがとう」




バタン



……タッタッタッタ……



竜人「……」



……タッタッタッタ……ズテーッ……



竜人「またこけてる……ハア」





――バタン



スタスタスタ……








* * *



幼女「ギンギンかいて」

竜人「ギ……ギンギン!?」












竜人(ギンギンって……何!?そんな鳴き声の動物いたか!?)

竜人(ギンギラギンにさりげなく生きる方法しか思い浮かばない……だめだ、完全にお手上げだ)

竜人「……そうだ、お前がまず描いてみろ。ほら、紙とペン」

幼女「……」



幼女「かけた……」

竜人「……なるほど」

幼女「うまい?」

竜人「ああ」

竜人(ギンギンってあれか。藻か)

竜人(動物だと思い込んでいたが、そうか、それ以外の線を全く考えてなかったな)サラサラ

竜人「できたぞ」

幼女「わあ……」ワクワク




幼女「……………………………………………………」










バターン


竜人「おい!魔女!ギンギンって何だ」

魔女「なにいきなり」

竜人「どうせお前が教えたんだろ。なんだよギンギンって。藻じゃないのか」

魔女「はああ?常識的に考えてギンギンは銀ぎつねでしょ」

竜人「銀ぎつねッ!!!」

竜人「全然常識的じゃないだろ!お前の命名センスは一体どうなってるんだ」

竜人「なんで今まで鳴き声で決まってたのに、急に変化球いれてくるんだよ!?」

竜人「銀ぎつねだったらコンコンとかでいいだろうが!」

魔女「それじゃ普通のキツネと区別つかないじゃん?」

竜人「妙なこだわり見せるな!腹立つ!」











竜人「藻を描いたら昨日から目合わせてくれないんだが」

魔女「藻って!!! あははははは! ざまあ」

竜人「てめえ」

魔女「やーん怖い」

竜人「大体なんであいつは俺のところばっかり来るんだよ」

魔女「んー 前はあたしのところにも来たよ?なんか描いてーって」

魔女「絵は得意だから気合い入れて描いたんだけどね。涙目になって無言でそのまま部屋でてっちゃった」

竜人「……なんか描いてみろ」

魔女「ほい」グッチャア

竜人「ウッワア……引く……」

魔女「なによう その反応。失礼だなー! ちなみにりんご描いてみたよ」

竜人「どう見ても轢死体だ。これは完全に故意にトラウマを植え付けようとしてるだろ」

魔女「してねーよボケ」

竜人「これじゃ魔女のところに行かないわけだ。なるほどな」

魔女「この竜むかつくーっ!!」











幼女「ぷかぷかドラゴンへいのうえ」

オーク「ねずみちゅーちゅー」

幼女「にゃんにゃんばぁー」

オーク「あらー。幼女ちゃんお歌上手ね。お手伝いまでしてくれて偉いわねえ」

幼女「うん……」

幼女「えらいのだ」

オーク「偉い偉い」ナデナデ

幼女「ありがとう」





ドワーフ「あの子はよくしゃべるようになったな」

魔女「……え!?」

ドワーフ「前に比べればという話だ。魔女は口を動かしすぎだ」

魔女「ひでーや!」

ドワーフ「お前さんたちがあの子をここに連れてきたときは、あの子は一言もしゃべらんで……」

竜人「障害か、そうじゃなきゃ呪いか何らかの封印術かと思ってたが。心因性のものだったようだな」

魔女「無事喋れるようになってよかったねー」

ドワーフ「……」












ドワーフ「で、本当にやるつもりなのかね。お前さんたちは」

魔女「おう!やったんぜ!」

竜人「ああ。元魔王城の地下への扉に書かれていた暗号も、もう少しで解けそうだ」

竜人「地下は魔族しか入れない仕組みになっていた。人間どもの手も及んでいないだろ。
   あそこに侵入できれば、強力な武器防具や魔術書が手に入るはずだ」

ドワーフ「なにが保管されてるのかは分からんのだろ?」

ドワーフ「それに、人との戦争に魔族が破れてから、魔王城は人によって封鎖されてるはずだ……。
     見つかったらいくらお前さんたち二人が強いからと言って、どうなるか分からんぞ」

魔女「一回侵入できたから大丈夫大丈夫!」

ドワーフ「……わしは反対だ……自ら危険に首を突っ込む必要なかろうて」

ドワーフ「人間へ復讐なんぞ……やめておけ」

ドワーフ「くだらん」

竜人「くだらない?」

竜人「ふざけるな」


ダンッ












幼女「……」ビク

オーク「あら……」




竜人「俺の母さんも父さんも、魔女の婆さんも、あいつらに殺されたんだ!」

魔女「このまま人間を許しておけないよ」

魔女「私たち、仇とらなくっちゃ」

竜人「どのみちこのままじゃ俺たちの生きる場所はない」

竜人「のたれ死ぬつもりもない……」

ドワーフ「たった二人で、数千の人間に勝てると思ってるのか」

魔女「できるよ。綿密に準備すればね。殺すだけなら簡単だもん」

竜人「それに二人じゃない。……やるだろ?お前も」ヒョイ

幼女「……?」

ドワーフ「その子を巻き込むつもりか?」









竜人「何の種族かは分からないが、この子どもはやたらと魔力が強い。魔力の強さと量じゃ、俺と魔女より上だ」

竜人「失語症も治ったし、これで魔法も使えるな?」

幼女「うん……」

魔女「君も人間にひどい目に合わされて声を失ったんだよね?人間のこと、嫌いだよね?」

幼女「きらい」

竜人「じゃあ、俺たちといっしょに、魔族のために反旗を翻そう」

魔女「いっしょにやろうよ」

幼女「……」

幼女「まじょとりゅうじんが やるならやる……」

竜人「ああ」

魔女「いえーい!」



ドワーフ「亡くなったお前たちの家族が、そうすることを望んでいると思うのか?」

オーク「あなたたちまだ未来があるんだから……そんなことしなくても……」

魔女「大丈夫大丈夫!あたしたちにまかせてよ!」

竜人「じゃあ俺はまた暗号解きに戻る。この子に魔法をだれか教えてやってくれ」








ドワーフ「全く……」

オーク「心配ですねえ」

幼女「………………」






幼女……女
竜人……男
魔女……女
ドワーフ……男
オーク……女


全員魔族のほのぼのだよ
つづく





階段の横の壁にちょっと大きめの蜘蛛がいます。



幼女「……………………」

幼女「…………」ウロウロ

幼女「……」ウロウロ



幼女は通れません。






①ドワーフ



ドワーフ「んん?なにをしておる?子どもはもう寝る時間じゃろが。そんなとこにおらんと、さっさと寝室に行かんか」

幼女「くもが……」

ドワーフ「蜘蛛ぉ? どれ、わしがとってやろ」

ドワーフ「……ぬ?……くっ……」ピョンピョン

幼女「……」

ドワーフ「このっ……くそっ!……下りて来い蜘蛛め!ぐっ……」ピョンピョ……



グキッ!!!



ドワーフ「がはぁ……!!!」




腰が逝った









②オーク



オーク「あらあ……?どうしたの?ん?  蜘蛛!!?」

幼女「とおれな、」

オーク「いやあああああああああああああん!!気持ち悪い!!!!!」



ブチッ!!!



オーク「やっぱり夏場は窓開けてると入ってきちゃうわねぇぇ……怖いわ。 え?どうして幼女ちゃん慄いてるの?」

オーク「やだ、ちょっと逃げないで!なんで!?」





素手










③魔女




魔女「え?蜘蛛がいるから階段上れない? 一大事だー!!どうしよ!」

魔女「でも魔女ちゃんか弱い女の子だし、虫とか怖くて触れないから、誰か呼んでくるね!待っててね!」




魔女「だれかー!ヘルプヘルプ!インセクトバスターカモン!」

魔女「庭に誰かいないかな?」

魔女「……ん!!ああっ!そういえば今日まだ薬草の水やりやってなかった。枯れちゃったら大変だ。危なかった~」

魔女「ええとジョウロジョウロ……ジョウロどこ置いたっけ~?」

魔女「ジョウロー!」




魔女は忘れっぽい








④竜人




いまここに避けては通れぬ戦いがあった。
幼女は壁に張り付いている黒い体毛を生やした昆虫を見上げる。

決断のときが迫っていた。
蜘蛛を叩き潰すか、あるいは避けて通るか……。



勿論選ぶのは後者である。
叩き潰せる距離まで蜘蛛に近づくことは、できればしたくなかった。


できるだけ気配を殺し、最速のスピードで階段を駆け抜けることができれば
この状況を打破することなど容易い。

幼女は一歩踏み出した。
いつまでもここでうじうじとしているわけにはいかぬのだ……







階段を……上りきった瞬間。弾む息をおさえつつ安堵のため息を吐いた。
自分一人で対処できた。幼女は誇らしかった。

しかし、階段を振りかえると彼女の矮躯は戦慄に震えた。


蜘蛛がいない!


そんな馬鹿な!


急いで上にも下にも左右にも目を配って虫を探すが、あの黒い影はどこにもない。
蜘蛛が転移魔法など使えるわけないので、とすると残る答えはひとつだ。

自分の体に奴がついている……………………




幼女「わ゛ーーーーーーーーーーーーーん」









竜人「うるせー! 何だ!」

幼女「くもがーーーーーーー」

竜人「は?雲?」

幼女「そらのじゃなくてーーーーーーー」

竜人「ああ……虫の?」

幼女「とってぇぇぇ」

竜人「ったく……魔族が蜘蛛くらいでギャンギャン泣くなよ。情けねぇな……チッ」

竜人「お前はもっと魔族の自覚を

幼女「あやぐどっでーーーーーーーーーーーっ」ギャンッ

竜人「わ、分かったから」









幼女「いない?いない?いない?」

竜人「もうとった」

幼女「たまごうんだかも……ぐすっ……」

竜人「ないない」

幼女「……だっこ……」

竜人「……」ヒョイ



幼女「ひっく……すんすん……」

竜人「だから蜘蛛くらいでめそめそ泣くな!お前はそれでも魔族か?」

幼女「ないてない……」

竜人「泣いてるだろ」

幼女「いいがかりはよせっ」

竜人「どこが言いがかりなんだよ。じゃあこの水はなんなんだ?涙じゃないのか」

幼女「りゅうじんが……ないたのだろうな」

竜人「なすりつけるな」











魔女「ふ~ やっと水やり終わった。ついでに鉢変えもやっちゃうかー」

魔女「あ」

竜人「?」

幼女「あ」

魔女「……あっ……」

幼女「まじょ……」

魔女(やべっ!! すっかり忘れてた!やばい!信頼を失ってしまう!)

幼女「たすけてくれるっていった……」グス

魔女「や……あの……あのね?」

魔女「ついさっきまで、誰かいないか庭をかけずり回ってたんだよ。ほんとだよ?」

魔女「でも誰も見つかんなくって。ごめんね?遅かったね」

幼女「そうか……」


竜人(こいつ忘れてたな)

魔女(ふう……)









* * *



魔女「あーあ。また部屋散らかっちゃった。薬品がいっぱいあって整理が面倒なんだよねー」

魔女「暑くて片づける気起きないしぃー。誰か代わりに片づけてくれないかなぁ」ガタ

魔女「あっ」


パリンッ



魔女「……薬品が入ったビンいっこだけ窓から落下して割れちゃったな……あれなんの薬だろ」

魔女「忘れた」

魔女「あーん面倒くさい。でも一応回収しとかないとね。行きますか」









ガラッ



魔女「…………ん?」

魔女「あれ?あれ?なにこの立ちはだかる黒い影は?」

魔女「…………………………え?」








ビュンッ!!



魔女「ぎゃーーーっ!!いやーーっ!!」

幼女「……?」

魔女「ああっ!幼女ちゃん!箒の前に乗って!」

魔女「やばいことになっちゃったぜ!結構本気でやばいぜ!」

幼女「?」


幼女「!」



バキバキバキバキ



巨大蜘蛛「……」


魔女「うわあああああああああ!追ってくる!!超こわい!」

魔女「……魔法でなんとか……ってああああ!杖部屋に忘れた!」

魔女「竜人!ドワーフ!オーク!どこーーーーーっ」








ガラッ


竜人「なんの騒ぎ……ていうかなんで家の中、箒で飛んでるんだ」

魔女「竜人!なんとかして!!蜘蛛がっ」

竜人「また蜘蛛か?虫くらい自分で……」


ガサガサガサガサ



巨大蜘蛛「……」

竜人「……」






竜「ドワーフ!オーク!オーーーーーーク!!!どこだーーーー!!」

魔女「あの二人は森の奥に鉱石とりに行くって言ってたわ そういや!いま家にいないよ!」

魔女「てか、あんた今あの蜘蛛より大きいドラゴンの体に変身したんだから、やっつけてきてよ」

竜「無茶言うな。あんなのに触りたくない」

竜「そもそもどうせ原因はお前だろ。どうせ何か薬品ぶちまけたんだろ」

魔女「はあ……そういう決め付けいけないと思うんだよね。反省して頂きたい」

竜「違うのか」

魔女「お察しの通りだけど」

竜「やっぱりてめーのせいじゃねーかよ!なんとかしてこいよ!ドワーフとオークの家ぶっ壊れんぞ!」

魔女「どーーしろって言うのよー!か弱いあたしに杖なしであいつに立ち向かってこいって!?」

幼女「あ」

幼女「かえってきた……」











ドワーフ「何故3人で宙に浮いとるのだ?」

オーク「なにかの遊びかしら?」

竜「端的に言うと巨大蜘蛛が出現して、間もなく家全壊といったところだ」

ドワーフ「全然意味わからん」

竜「もっと簡潔に言うと、助けてくれってことだ」

ドワーフ「いや、短く言うより詳しく説明してくれ。全く理解できん」

魔女「……ああっ こっち来たよ!ドワーフもオークも竜人の背に乗って!銀の龍の背に乗って!」

ドワーフ「ぬあ!?なんじゃありゃあ!? 気色悪っ」


巨大蜘蛛「」ガサガサガサ


オーク「い……い……」

オーク「いやあああああああああああああん!!蜘蛛ーーー!」



コオオオォォォ……








オーク「こっち」サッ

オーク「こない」サッ

オーク「でぇぇぇーーーー!!」サッ!



ドワーフ「で 出たーー!オークのマル秘一撃必殺奥義の構えだ!おいお前さんら……」

ドワーフ「一瞬だ……よく見とけ」ゴク

魔女「え、めちゃくちゃ強そうじゃないですか。なにそれ」

竜「そんなに戦闘能力高いなら俺たちと一緒に魔族復興の手伝いしてほしいんだが……」



オーク「はあああああ……!」

巨大蜘蛛「……」タジッ


ガサガサガサガサ!




幼女「にげちゃった……」

魔女「すごーいオーク!気迫で退けたね!やるじゃん」

オーク「あら?」

ドワーフ「山を下りてくが……いいのか?」








竜人「……あっ。山を下ったら人里だ!まずい、あの巨大蜘蛛、人間の村に行くかもしれない」

魔女「大変だー!あんなのが山から下りてきたらてんやわんやの大惨事だ!」

竜人「…………ん?」

魔女「……」

魔女「別にいっか! 人間の村だし」

竜人「だな。どうせ滅ぼすし」

魔女「一件落着だね」

幼女「ええっ……いいの?」

ドワーフ「わしらはあまり村に近づけぬし、もう蜘蛛を追うこともできんな」

ドワーフ「見なかったことにしよう」

幼女「ええ……」

オーク「家直さなくっちゃねえ」

幼女「え……」








山のふもとの村



勇者「わーーー!うわーーー!なんだよこれえええ! なんでこんなにクモがでっかいんだよおおお!!」

師匠「まず足だー。足を斬り落とすんだ勇者ー」

勇者「やどやのまどから みおろしてないで……ししょーもたたかってくださいよおお!!」

師匠「まず足だー。足を斬り落とすんだ勇者ー」

勇者「ししょー!それさっき ききましたー!」

師匠「まず足だー。足を斬り落とすんだ勇者ー」

勇者「ししょー!! ふざけんなオイ!!」




蜘蛛は勇者が倒しました。よかったね
今日はここまでだよ

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