執事「朝ごはんの時間です、ツンデレラお嬢様」(866)

~ツンデレラの部屋~

ツンデレラ「なによ、なに勝手に入って来てんのよ」

執事「えっ…ですがお嬢様、ノックをして返事が無かった場合、部屋には勝手に入っていいと随分前に決まった事ですよ」

ツンデレラ「なっなっなっ、あ、アンタ!まさか私に反抗するつもりなの?!クビよクビ!アンタみたいなデリカシーの欠片もない執事なんて牧場にでもいってれば良いのよ!」

執事「私は羊じゃありませんし草も食べれないのですが……わかりました、失礼させていただきます」

ツンデレラ「ま、待ちなさいよ」

執事「なにかご用ですか?お嬢様」

ツンデレラ「う~~~……あぁもう!察しなさいよ!」

ツンデレラ「アンタに起こして貰いたくてワザと無視したのよ!それに気付きなさいよ!ほら、模様替えしてるの見て分からないの!?」

執事「き、気づくも何も昨日、お嬢様の部屋を模様替えをしたのは私なんですが…」

ツンデレラ「~~~っ!!あぁあぁぁあ!」

ツンデレラ「もういいわよ馬鹿!私は良いからお姉様達を起こして来なさいよ!」

~ヤンデレラの部屋~

コンコン

ヤンデレラ「ふふ、お入りになって」

ガチャ

執事「失礼します。お嬢様、朝ごはんはご自分のお部屋で召し上がりますか?それとも

ヤンデレラ「あら、前に言わなかったかしら?朝、わたくしの部屋に入る時は紅茶を持ってくる事、と」

執事「もちろん持って来ております。午後の紅茶でございます」スッ

ヤンデレラ「はぁ、何も理解していないのですね、わたくし、ガッカリですわ」

執事「えっ」

ヤンデレラ「わたくしは紅茶と言えば紅茶花伝と伝えた筈ですよ?」

執事「す、すみません!今すぐ変えて来ます!」

ヤンデレラ「いえ、もうそれで結構です。ご飯はわたくしの部屋でいただくので持って来てください」

執事「わ、分かりました。し、失礼します」バタン

ヤンデレラ「……」ゴクッ

ヤンデレラ「不味いですわ」

~死ンデレラの汚部屋~

執事「失礼しま……くさっ」

死ンデレラ「……」

執事「うぅ、また蛆と小蝿が湧いてる…」フキフキ

執事「お嬢様、朝ごはんの時間ですが、お持ちしても大丈夫ですか?」

死ンデレラ「……」

執事「そうですか、では今すぐ持って来ますね!あっ、それとお嬢様、今日は晴れておられるのでカーテンを開けてみてはどうでしょうか」

死ンデレラ「……」

執事「はい分かりました!」シャー

執事「ではすぐにお持ちしますね!失礼しました」バタン

死ンデレラ「……」

~厨房~

料理長「おぉ、もうすぐ出来るから待ってくれよ」

執事「いや、良いっすよ。それよりタバコ吸っても大丈夫かな」

料理長「はっはっはっ!構わねぇさ、吸っちまいな」

執事「ありがと……はぁ、相変わらずあの三人のもりは疲れるわ。常時敬語って時点で気がおかしくなりそう」

料理長「ははは、なんせお前さんは執事だからなぁ。仕方ねぇさ、対応しねぇとな」

執事「ははっ、料理長さんだけだよ。俺の愚痴を聞いてくれる理解者は」

ガチャ

メイド長「……」

執事「んあ…」

メイド長「失礼ですが執事さん、その右手に持っているのはなんでしょうか」

執事「……た、タバコです」

メイド長「厨房にタバコ……あなた、何を考えてその様な行為を?」

執事「は、ははは……すんません」

料理長「メイド長、違うんだ、俺が吸っても良いって行ったからなんだ!だからこいつはわ

メイド長「料理長さん、口を動かす前に手を動かしてください。朝食まで4分を切ってますから」

料理長「……」

執事「え、えっと、メイド長さん」

メイド長「少しだけ貴方とお話する事が出来ました。席を外して貰いますよ」

執事「は、はい…」

メイド長「確かに貴方の言いたいことは分かります。あの三人の面倒を見るという事はそりゃもう大変ですから」

執事「は、はぁ」

メイド長「ですが貴方しか居ないのですよ?この御屋敷に執事は」

執事「ま、まぁ僕が採用される1週間程前に辞めたんでしたよね、前の執事さんは」

メイド長「えぇ、365日休み無しであの子達の面倒を見なきゃならないのですから発狂してもなんらおかしくはありませんから…」

執事「は、ははは…」

メイド長「貴方には期待しているのです。現にもう務め出して2年と少しです、歴代の執事で最も長く務めている事実を私は買っています」

メイド長「ですから多少の事は目に瞑るつもりです……では、仕事に戻ってください」

執事「は、はい。では」スタスタスタ

メイド長「……はぁ、辞めなければ良いのですがそろそろ限界でしょうか」

執事「お嬢様、持って参りました」

死ンデレラ「……」

執事「ほら、口を開けてください。」グググ

死ンデレラ「……」

執事「えっと、スープを流し込ませてっと」ドパドパドパ

執事「パンをぶち込んで」モガー

執事「お茶を流し込ませてお終いと」ジョボジョボジョボ

死ンデレラ「……」

執事「お、お嬢様、口周りが汚れてますよ!」フキフキ

執事「………なんか答えろよ」

死ンデレラ「……」

執事「はぁ、やってらんねー 」バタン

執事「お嬢様、朝食を持って参りましたよ」

ヤンデレラ「そこに置いておいてください」

執事「あれ、お嬢様?何をしているのですか」

ヤンデレラ「何って、ただの儀式ですわ」

執事「……わ、藁人形で儀式ですか」

ヤンデレラ「えぇ。気になるお方が居るのですがその人には最近彼女が出来たらしく、ですから呪殺をと思いまして」

執事「あ、朝から人殺しの儀式ですか…」

ヤンデレラ「えぇ。ご一緒にどうですか?」

執事「え、遠慮しておきます」

ヤンデレラ「そうですか……残念ですわ」

執事「し、失礼しました」バタン

執事「お嬢様、朝食の

ツンデレラ「ふざけんじゃないわよ!」

執事「えっ?!」

ツンデレラ「なんで私が最後なわけ!?順番的に私が最初の筈でしょ!」

執事「な、なぜ知っているのですか」

ツンデレラ「な、なんだっていいでしょ!こんの無能執事!」

執事「それに朝の挨拶をした順番まで……ま、まさかと思われますがお嬢様、私をストー

ツンデレラ「そんな事するわけないでしょ、アンタの服に発信機をつけただけよ」

執事「……」

ツンデレラ「な、なによ」

執事「い、いえ…」

ツンデレラ「な、なにうわこいつキモっみたいな目でみてんのよ!アンタの行動位監視して何が悪いの!?い、いいからさっさと出ていきなさいよ!!」

執事「し、失礼しました」バタン

~中庭~

執事「発信機ってこれか…な、なんで発信機なんか付けてんだよあの野郎」

犬「はっはっはっはっ!」シッポパタパタ

執事「あの言い草だと他の服にも取り付けられてるな、後で処分しておこっと」ブチッ

犬「はっはっはっはっはっ!」

執事「ん?あはは、相変わらず可愛いなお前は。ほら、うまい棒だぞ」

犬「!!」ハムハムハム

執事「お前はこの屋敷の中の唯一の癒しだよ」ナデナデ

犬「はっはっはっはっ!!」

執事「あっ、おいやめろよそんな舐めるなっての!」

犬「はっはっはっはっ!」

執事「………さて、誰も居ないみたいだし何時ものやるかな」

犬「くぅ~ん?」

メイド娘「はぁ、メイド長さんに中庭の掃除を命じられたのは良いんだけど」

メイド娘「ここ広すぎだよー!絶対ぜーったい昼まで掛かっちゃうよ」

メイド娘「はぁ……まぁ仕方ないよね、屋敷には私とメイド長、それに執事さん位しか居ないんだもんね」

「んあぁぁああ!!」

メイド娘「??ひ、悲鳴?何処からだろ」スタスタスタ

メイド娘「………!!?!」

執事「んはっはっ、はぁっぁ!」パンパンパンパン

犬「わんわんわーん」

執事「くっ、あ、相変わらず締め付けてきやがる…んっく、で、射精る!」スパンパンパン

執事「んぁあぁぁあ!ゴールデンレトリバーさいこおぉおぉぉお!」バブリュー

犬「きゃいーん!」

メイド娘「あわわわわわわ」

メイド娘「な、なんで……え、え?」

執事「んっくぁ」ボロン

犬「はっはっ……はっはっ」

執事「ふぅ、365日休み無しってのは辛いよな。風俗にも行けないしお前でしか性欲を発散出来ないからな」

メイド娘「つ、伝えなくちゃ、め、メイド長に……つ、伝えなくちゃ」パキッ

メイド娘「あっ!(枝踏んじゃった)」

執事「!!?!??!」

メイド娘「ひっ!ち、違うんです!た、たまたまです!た、た、たまたまメイド長さんに中庭のそそそ、掃除をま、任されて、あ、あの…わ、私……」

メイド娘「み、見てませんから!!何も見てませんから!」

執事「……」

執事「んばぁああぁぁあ!!」ガバッ

メイド娘「ひぃいいぃぃい!」

執事「誰にも言うかよお前はなーにも見ちゃいない。分かったな?お前は何も見てないんだぞ」

メイド娘「は、は、はい!な、何も見てません!!」

執事「よ、よぉし……いいこだ」

メイド娘「……」

執事「で?掃除だっけ?俺も手伝うよ」

メイド娘「い、いえっ!わ、私一人でじゅ

執事「手伝うよ!!!」

メイド娘「お願いしますー!」

執事「………」

メイド娘「あ、あの…」

執事「悪いかよ」

メイド娘「えっ」

執事「犬を相手に腰振って悪いかよ」

メイド娘「わ、私っ、そんな事言ってませんよ…」

執事「仕方ないだろ…ここには自由時間なんて少ししか無いのはアンタだってよーく理解してる筈だ」

執事「給料だって入ってもなぁ、替わりが居ないんじゃ遊びにだっていけねぇ。つまり無給で働いてるみたいなもんなんだよ…」

執事「だから風俗にもいけねぇ、知り合いの女の子達とも遊べねぇ、イコールそういった行為そのものが出来ないんだよ」

メイド娘「あ、あの…」

執事「俺は悪くねぇ、俺は悪く無いんだ……」

メイド娘「……」

執事「ははっ、なんだよその目、心底哀れんでる目はよぉ」

メイド娘「い、いえ…よかったらなんですけど、その」

執事「あん?アンタが俺の相手をしてくれるってのか?はっ、んな訳ねーよな。獣姦が趣味の野郎なんざ気持ち悪くて相手に出来ないよな」スタスタスタ

メイド娘「あっ!……(掃除、手伝ってくれるんじゃ)」

~廊下~

執事「……最悪な気分だ、まさかメイド娘にあんなとこ見られちゃうなんてな」

ヤンデレラ「何を見られたのですか?」

執事「あっ、お、お嬢様」

ヤンデレラ「お困りでしたらわたくしが相談相手になってさしあげますわよ」

執事「じょ、冗談でもやめてください。私はお嬢様の執事なんですよ?相談に乗る立場なら分かりますが」

ヤンデレラ「……貴方がここに来て2年でしたわよね」

執事「えっ?は、はい」

ヤンデレラ「ふぅ、2年間もの間、わたくしは貴方と関係を持っていたのにも関わらず相談の一つもしてくれないなんて…さみしいですわ」

執事「し、しかしお嬢様、私はお嬢様専属の執事でございます。私情など持ち込むわけにはいきません」

ヤンデレラ「……では、わたくしから貴方に一つ御命令があります」

執事「は、はい。なんでしょうか」

ヤンデレラ「わたくしと二人きりの時は堅苦しい言葉をお使いになるのはやめてください」

執事「…………はい?」

ヤンデレラ「良いですか?わたくし専属の執事と言う事はわたくしのパートナーと言う事です。パートナーとの間に規則など儲けて距離を置くなど理解不能ですわ」

執事「お、お嬢様、な、なにを」

ヤンデレラ「その言い方」

執事「えっ」

ヤンデレラ「そのお嬢様と言う言い方、わたくし達3人を一括りにしていますわよね?」

ヤンデレラ「わたくしのパートナーと言えるお方がその様な姿勢でよろしいのですか?」

執事「……」

ヤンデレラ「わたくしの事だけでも名前で呼んでくださいませんか?」

執事「い、良いのですか?」

ヤンデレラ「ふふっ。これはわたくしからの命令ですわ」

執事「お、お嬢様…」

ヤンデレラ「あら?」

執事「!し、失礼しました……や、ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「ふふふ、それで良いのです」

ヤンデレラ「あっ、それと」

執事「?」

ヤンデレラ「今日は多分、お忙しくなるかも知れません。頑張ってくださいね」

執事「そ、それはどういう意味ですか?」

ヤンデレラ「それを教えては楽しくないでしょう?では、わたくしは図書室でのんびりしていますので暇な時はお見えにならしてください」スタスタスタ

執事「あっ……」

執事「き、緊張したぁ。いくら年下とはいってもヤンデレラって何処か余裕ぶってる感じが有るから縮こまっちゃうんだよな」

執事「しっかし、どういった風の吹き回しなんだ?まさか向こうから名前で呼んでくれって……」

執事「まさか俺に気が有るとか?ははっ、まさかな。朝に言ってたけど意中の人が居るみたいな事言ってたし!」

執事「さ~てと、メイド長から次の仕事でも貰ってきますかね~」スタスタスタ

~メイド長の部屋~

ガチャ

執事「失礼します」

メイド長「うぅ…し、執事さん、ですか」

執事「!?ど、どうしたんですかメイド長!こんな時間に寝込んでいるなんて」

メイド長「わ、私にもよく分からないのですけど、さ、先ほどから頭痛が」

執事「だ、だったら医者をお呼びします!」

メイド長「だ、大丈夫。すでに処置済みですから……お薬を飲んで安静にしておけと」

執事「だ、大丈夫なんですか」

メイド長「すみません…き、今日は仕事に手が付けられそうに無いので……な、何があれば電話で伝えます」

執事「は、はい。では廊下や窓の掃除に行ってきますね」

メイド長「すみません…」

執事「いえ、お気を付けて。何かあったら電話ください、飛んで駆けつけます」

執事「……やった」

執事「やったやっやった!!まさかの休暇じゃん!!」

執事「はっ!廊下の掃除なんてしねーぞ!窓だって綺麗じゃねーか!ったく、あの人の厳しさは堪らないかんなぁ」

執事「はぁ、料理長と将棋でも打つかねぇ、それともデリヘル呼ぶ?いやいや、流石にそれはバレちゃいそうだから不味いか」

執事「……ふふふ、やったぞー!!ゴロゴロ出来るぞー!」

ツンデレラ「なによ、メイド長の部屋の前で騒いでんじゃないわよ」

執事「あっ、お、お嬢様」

ツンデレラ「なに?いちゃ悪いの?」

執事「い、いえ…」

ツンデレラ「メイド娘からメイド長が体調が悪くて寝込んでるって聞いたからちょっとね」

執事「あっ、そうなんですか」

ツンデレラ「まぁいいわ。で?今から暇なんでしょ?」

執事「え"っ"」

ツンデレラ「な、なによその反応は…ちょっと付き合いなさい」

執事「……は、はい」

~商店街~

執事「……」

ツンデレラ「な、なに?」

執事「いえ、お嬢様がわざわざ商店街に行くなんて思わなかったので」

ツンデレラ「別に良いでしょ?それに車を出すわけには行かないからね」

執事「?別にいいのでは?私は免許を持ってますし」

ツンデレラ「もう!言い返さなくていいのよバカ!ほら、早く行くわよ」

執事「行くって何処にですか?それに迷子になられては困りますので早足はやめてください」

ツンデレラ「あ"ぁ"ぁあ!うるっさいわね!早く行くわよ!」

執事「あっ、ま、待ってくださいよー!」

ツンデレラ「……」

執事「……(卵を見てるけど、なにするつもりなんだ?まさか俺に投げるためじゃねーよな)」

ツンデレラ「ね、ねぇ」

執事「は、はい!なんでしょうか」

ツンデレラ「これとこれって、見た目は同じなのになんで値段が違うの?」

執事「あっ、それはですね。なんというか……産んだ鳥が違うと言うかなんというか」

ツンデレラ「ふーん」

執事「……(とりあえず高いのを選ぶんだな)」

ツンデレラ「えっと……後は」

執事「あ、あの、お嬢様?」

ツンデレラ「もうなに?今考え事してるから話し掛けないでよ」

執事「な、何をするつもりなのですか?卵を買って」

ツンデレラ「う、うるさい!アンタは私についてくればいいの!」

執事「は、はぁ」

~30分後~

ツンデレラ「……」

執事「……(店内をうろついて早30分か、何がしたいんだこのお姫様は)」

ツンデレラ「……ね、ねぇ」

執事「はい、なんでしょうか」

ツンデレラ「お、お粥って、どうやって作るのか……お、教えなさいよ」

執事「は、はい?」

ツンデレラ「だから、お粥の作り方よ!」

執事「お、お粥ですか」

ツンデレラ「そ、そうよ!分かるんでしょ?は、早く教えてよ」

執事「……もしかしてお嬢様、メイド長さんにお粥を作ってあげたいのですか?」

ツンデレラ「……」

執事「そういうことなら私にお任せください!じゃあお嬢様はここで待っててくださいね!」タッタッタ

ツンデレラ「あっ、ちょっと!」

執事「あはは、お嬢様って粋なとこが有りますねぇ」

ツンデレラ「べ、別に良いでしょ…」

執事「いや、困った時は私に言ってくださいよ。なんたって私はお嬢様専属の執事なんですから!」

ツンデレラ「んなぁっ、は、恥ずかしい事言うな!このバカ執事!」

執事「いたっ!あ、足踏まなくて良いでしょ足踏まなくて!」

ツンデレラ「う~~……し、知らない!ほら、早く帰るわよ」

執事「はははは、お嬢様にも可愛らしいとこが有るんですね~」

ツンデレラ「……な、なによ」

執事「えっ?いやいや、なんでもないですよ(てっきりまた足踏み付けられるかとおもったんだけどな)」

ツンデレラ「……」スタスタスタ

執事「あっ、お嬢様!」スタスタスタ

ツンデレラ「ついてこないでよ!」

執事「無茶言わないでくださいよー!」

幼馴染「あっ!」

執事「えっ?」

幼馴染「うわっ、わわわわっ!ひっさしぶりじゃん!ねぇ覚えてる?私だよ、幼馴染だよ!」

執事「あ~、なんだよ、久しぶりだな。2年ぶりか?」

幼馴染「いやいや1年半だよ1年半!って、どうしたの?その格好」

執事「……(そっか、確か休み貰った時に私服で出歩いてたからなぁ。つーか皆には執事やってるって言ってないんだよな、信じて貰えないだろうから)」

ツンデレラ「……」

幼馴染「わっ!か、可愛い!」

ツンデレラ「!!」ビクッ

幼馴染「ねぇねぇこの子誰?お姫様みたーい!」

執事「え、えっと……(な、なんて言ったら良いんだ?カミングアウトするべきなのか…)」

ツンデレラ「は、早く行くわよ」

幼馴染「しゃべったー!声も可愛いい!ねぇねぇ、二人はどういった関係なの?この子何歳なの?」

執事「……こ、この子は…」

執事「お、俺の………か、彼女?」

ツンデレラ「!?」

幼馴染「へ?か、彼女…?」

執事「あ、あぁ…5歳下、な、なんだけどさ…あ、あはは。ほら、家に帰らなきゃなんないから」

幼馴染「へぇ、5歳下って事は15歳?ふ~ん、ロリコンだったんだ」

執事「……じゃ、じゃあな!」グイッ

ツンデレラ「きゃっ!ちょ、ちょっと!引っ張んないでよ!」

執事「すみませんお嬢様、後で謝りますから早く逃げましょう!」タッタッタ

幼馴染「あっ!!」

幼馴染「……いっちゃった」

幼馴染「て言うか、彼女なんて居たんだ…私に内緒かぁ。こりゃ参ったなぁ」

幼馴染「……はぁ、なんか気分悪くなってきた。友達に今日は無しって連絡しとこっと」

~屋敷~

執事「すみませんすみませんすみません」

ツンデレラ「……」

執事「いやっ、あ、あの時はそのっ…お、幼馴染には私が執事をやってるって知らなくて…そもそもっ、信じて貰えないと思ってですね、あ、あの、その」

執事「す、すみませんでした!」ドゲザー

ツンデレラ「……さ、さっきの」

執事「は、はい」

ツンデレラ「その……か、彼女って…」

執事「!!か、軽はずみな事を言った事は謝ります!どんな処罰でも受けます!」

執事「お、お嬢様…」

ツンデレラ「じょ、冗談じゃないわ!なんでアンタみたいな役立たずが私の彼氏なのよ!ふざけないで、次言ったら門に貼り付けだからね!」

執事「す、すみませんでした…」

ツンデレラ「ったく、ほら、行くわよ」

執事「……ど、どちらにでしょうか」

ツンデレラ「厨房に決まってるでしょ!?早くお粥を作ってメイド長に食べさせるのよ!そのくらい理解しなさいよバカ執事!」

~厨房~

料理長「これはこれはお嬢様、どうなさいました?デザートでしたらすぐにでもお作りしますよ」

ツンデレラ「臭いからどっかいってなさい」

料理長「ほっふ…」

ツンデレラ「……で、どうやって作るの?」

執事「お粥ですか?」

ツンデレラ「う、うん」

執事「えっと、たまご粥ですよね。私が作りますよ?」

ツンデレラ「それじゃ意味ないでしょ。私は自分で作ってあげたいの、アンタは私に作り方を教えれば良いのよ」

執事「……ふふっ、分かりました」

ツンデレラ「な、なに笑ってんのよ…気持ち悪い」

ツンデレラ「……ど、どう?」

執事「うん、不味いですね」

ツンデレラ「は、はっきり言うのね…」

執事「一応、コックを目指してた時期が有りましたから……お嬢様、味が薄すぎます」

ツンデレラ「……醤油が足りないのね」ドポドポドポ

執事「い、入れすぎですお嬢様」

ツンデレラ「えっ?私が見てる料理番組の男の人はこうやってドポドポ入れてるわよ?」

執事「どんな番組見てるんですか…」

ツンデレラ「どんなって、朝の番組よ?」

執事「……ま、まぁ薄いよりは良いと思いますけど。ちょっと私に任せてください」

ツンデレラ「い、イヤよ!これは私が作るの!」

執事「いえ、私がするのは少し味を薄めるだけですから。それくらいならいいですよね?お嬢様」

ツンデレラ「ま、まぁ…そのくらいなら」

~メイド長の部屋~

ツンデレラ「入るわよ」

メイド長「お、お嬢様?!な、なんの御用でしょうか」

ツンデレラ「い、いや…用って程のもんじゃないんだけど。これ、作ってきたから」

メイド長「これは……」

ツンデレラ「み、見て分からないの?お粥よお粥」

ツンデレラ「わ、私が熱で寝込んでる時に作ってきてくれてたでしょ!?だ、だから…たまには私からもって思っただけ」

ツンデレラ「別に、食べたくなかったら食べなくて良いんだけど…」

メイド長「……」

ツンデレラ「……な、なんで泣いてんのよ、な、泣く程私の料理が食べたくないって事?」

メイド長「い、いえ…う、嬉しいのです……す、すみません…あ、ありがとうございます、お嬢様…」

ツンデレラ「ん……じゃ、じゃあここに置いとくから!」

バタン

メイド長「……お嬢様、ご立派に成長なさってるんですね……」パク

メイド長「………薄い」

~厨房~

執事「あいつ、喜んでたなぁ。ああやって可愛らしいとこを少しでも俺に見せてくれたらいいんだけどなぁ」

執事「つーか味薄くしすぎたな…はは、腕なまってんなぁ、これじゃあのお姫様と同レベルじゃねーか」

料理長「執事くん」

執事「あっ、料理長、どうしたんす?」

料理長「打たないかい?」ガタン

執事「あはは、将棋盤持ってきてたんですね。良いですよ、いっとくけど負けませんからね」

料理長「……じゃあなにか掛けないかい?」

執事「おっ、良いっすね~。金ですか」

料理長「違うよ、私が欲しいのはね……君のチンポだ」

執事「……」

料理長「私もね、君と同じなんだよ。外に出られない身なんだよ。自由時間は有るけどね、外に出られないんだよ」

料理長「だからね、いろいろと溜まってるんだよ……なぁ、良いだろ?」

執事「良いっすよ。じゃあ俺が勝ったら二度とそんな事言わないでくださいね」

料理長「はっはっはっ!いいよいいよ、ノリが良い男はモテるよー!」

ヤンデレラ「……執事さん、来ませんわね」ペラッ

ヤンデレラ「わたくしのアプローチを無視するなんて、これは少し強硬手段に出なければいけませんわね」

死ンデレラ「……」

ヤンデレラ「あらお姉様、どうしたのですか?」

死ンデレラ『あの人の事、好きなのね』

ヤンデレラ「お姉様、脳に直接語り掛けるのはよろしいのですがするならすると言ってください。これ、結構気分悪くなるんですの」

死ンデレラ『ごめんなさい、けど私、喋れないから』

ヤンデレラ「まぁ、仕方有りませんわね。それで、まさかわたくしをからかいに来たのですか?」

死ンデレラ『違う、本を読みに来たの』

ヤンデレラ「……見えるのですか?」

死ンデレラ『それは秘密。それより私の質問に答えて?』

ヤンデレラ「黙秘、それが答えです」

死ンデレラ『そう……』

ヤンデレラ「……お姉様、少し臭いますよ?お風呂に入られた方が良いのではありませんか」

死ンデレラ『そうね、彼に頼んでみようかしら』

ヤンデレラ「なっ」

死ンデレラ『?私は動けないのよ?それなら彼に頼るしかないじゃない』

ヤンデレラ「い、いけませんわ!メイド娘にでも頼めばよろしいじゃありませんの?!」

死ンデレラ『そう?彼くらいよ、私を毛嫌いせずに毎日話し掛けてくれる人って』

死ンデレラ『それに彼は私達の執事、頼るのは当たり前だと思うのだけど……違う?』

ヤンデレラ「……お姉様がそうしたいのならどうぞ」

死ンデレラ『ふふっ、妬いてるの?』

ヤンデレラ「ち、違いますわ。ただ、急にその様な話題を振ってきたので驚いただけです」

死ンデレラ『ふふふ、じゃあ私は自分の部屋に帰るわね』

ヤンデレラ「ど、どうぞご自由に」

死ンデレラ『じゃあね、また後で話しましょう』

ヤンデレラ「………はぁ、お姉様が執事の事をあそこまで想っているなんて予想外でしたわ」

~死ンデレラの部屋~

執事「お嬢様、シーツを替えに来ました」

死ンデレラ「……」

執事「うう"っ、あ、相変わらず酷い臭いだな。つーか死んでる奴の介護なんて聞いた事ねーぞ」バサッ

執事「ここに就いてビックリしたなぁ、なんせ死んだ人の世話役任されるなんて……しかもなんで死んだ奴の世話をしなきゃいけないのかって聞いても答えてくれないし」

死ンデレラ「……(はぁ、彼に話し掛けてみたいけどビックリされるわよね)」

執事「しかし、三姉妹の長女ってだけあって可愛いもんなぁ。ほんと、死んでるのが勿体無いっての」

執事「………死人にも穴は有るんだよな」

死ンデレラ「……」ピクッ

執事「………」

~ヤンデレラの部屋~

ヤンデレラ「……あら?」

死ンデレラ「……」

ヤンデレラ「お嬢様、どうなさったのですか?」

死ンデレラ『報告』

ヤンデレラ「そうですか…しかしあまり霊体で彷徨うのはやめた方が良いですわよ?君悪がられるかもしれませんし」

死ンデレラ『そうね、彼に見られたら嫌われちゃうものね』

ヤンデレラ「……邪魔しにきたのでしたら帰ってくれませんか?こう見えてわたくし、暇じゃないんですの」

死ンデレラ『……ふふふ』

ヤンデレラ「な、なんですの」

死ンデレラ『いや、なんでもない。じゃあね』スウー

ヤンデレラ「あっ、報告ってなんの……」

ヤンデレラ「はぁ、お姉様はわたくしに何の報告をしにきたのでしょうか」

執事「……」

死ンデレラ「……」

執事「う、うわぁやっちまった…し、屍姦しちまった…獣姦より数倍ヤバい事をやっちまった」

執事「挿入れる時、大変だったな。濡れて無いから舐め回して無理やり濡らしたけど」

執事「……当たり前だけど膣内冷たかったなぁ。まぁアレはアレで新しかったけど」

死ンデレラ「……」

執事「つ、つーかどうしよ!思いっきり膣内射精しちまったぞ!?も、もしバレたら間違いなく首だし」

『洗えばばれない…と、思う』

執事「あぁ、確かに洗えばばれないよな……って、え!?」

執事「な、なんだ今の……げ、幻聴?」

執事「あ、あははは……いや、とにかく洗うかな。死体洗いなんてした事無いけど、やるしかねーよな」

執事「おいしょっと!」グッ

執事「部屋に浴槽が有ったから早いとこ洗おうっと」スタスタスタ

~廊下~

執事「……」スタスタスタ

メイド娘「あっ、執事さん!」

執事「ん?あぁメイド娘さん、どうしたんです?」

メイド娘「これ!私からプレゼントです」

執事「……こ、これって」

メイド娘「テンガです!ほら、さっき言ってたじゃないですか。やるにやれないって」

メイド娘「だから私、お屋敷を抜け出して近くのセブンイレブンに行って買ってきました!」

執事「……」

メイド娘「これなら犬としなくても大丈夫ですよね?」

執事「あ、ありがとうございます」

メイド娘「えへへ。じゃあ昼からは私の手伝いをお願いしてもいいですか?」

執事「あ、あぁ、はい」

メイド娘「じゃあ昼食が終わったら私の部屋に来てくださいね!」タッタッタッタ

ヤンデレラ「……(なるほど、執事様の思い人とはメイド娘さんの事だったのですね。メイド長には悪い事をしてしまいましたわ)」

~昼間~

執事「で、手伝いって何を手伝えば良いんですか?」

メイド娘「……」

執事「?め、メイド娘さん?」

メイド娘「それ!」

執事「は、はい?」

メイド娘「私の方が年下なんですよ?今更ですけど私、やっぱりおかしいと思います」

執事「け、けどメイド娘さんの方が私より長いでしょ?ココ」

メイド娘「う~ん、確かに私は15歳の時からココを任されてますよ?けど執事さんの方が年上ですし、それにさっきはため口でしたよね?」

執事「そ、それは…勢いで……それに年上って言っても1つしか変わらないんですよ?」

メイド娘「まぁまぁ、こまけぇこたぁ良いんですよ!それに今日はメイド長が倒れて私達二人でこなさないといけないんですよ?たまにはいいじゃないですか」

執事「う~ん、じゃ、じゃあお言葉に甘えますね」

メイド娘「はい!甘えちゃってください!」

執事「えっと、それで、手伝う事って」

執事「なるほど、手伝う事って、洗濯か」

メイド娘「あはは、いつもは私一人なんですけどね。たまには……ですよね?」

執事「うん、まぁ、どの道やる事無くて暇してたんで」

メイド娘「……あの、一つ質問、良いですか」

執事「はい?」

メイド娘「あの三人の事についてなんですけど、執事さんの本当の事を聞きたいなって思って」

執事「あぁ、3姉妹の事?んん~、正直言うと、めんどくさいかな」

メイド娘「あははは、結構ぶっちゃけますね」

執事「メイド長には内緒ですよ?」

メイド娘「大丈夫です。私を信じてください」

執事「……まぁ、一番はツンデレラなんだけどね」

メイド娘「あ~。今迄の執事が辞めていった理由の8割がツンデレラお嬢様ですもん」

執事「なんていったら良いのかなぁ、なにしても罵声浴びせてくるからさ、一番関わりにくい」

メイド娘「……けど、ツンデレラお嬢様にだって可愛いところは沢山あるんですよ?」

執事「そりゃあまぁ、有るのは分かりますけど」

メイド娘「ほら、お嬢様って想ってる事を素直に口にださない性格なんで」

執事「……」

メイド娘「そこは分かってあげてくださいね。私はお嬢様の事、執事さんよりわかってるつもりですから」

執事「ははは、そりゃあそうでしょ。4年間一緒ならそうなりますよ」

メイド娘「それにお嬢様、結構傷付き易いとこが有るので…」

執事「いやそれは無いと思うけど…」

メイド娘「そう思いますよね?けど違うんですよ。私、よくお嬢様に呼び出されて相談受けちゃうんですから」

執事「ふ~ん」

メイド娘「この前だって言ってましたよ?また執事さんに悪い事言っちゃったって。合わせる顔が無いんだ~って言ってましたし」

執事「えっ、そ、それ、本当ですか?」

メイド娘「私、ヤンデレラお嬢様と死ンデレラお嬢様とはあまり話さないのんですけど、ツンデレラお嬢様とはよくお話するんです」

執事「へぇ………ん?し、死ンデレラお嬢様とはさない?話せないの間違いだよね?」

メイド娘「あ"っ"」

執事「?」

メイド娘「そ、そうです!あはははは、私ったら何言ってんだろ!あっ、この事は三人には秘密ですよ?あっ、二人にでした」

執事「…っ!! まさか!! 君は」
メイド娘「それ以上、言ったらだめですよ。 …ツンデレラお嬢様に会えなくなっちゃいます」
執事「あ、あぁ…(厨二病かって聞こうとしたんだが…まぁ、いいか。)」
メイド娘「あのぉー、そろそろお仕事なので、行きますね。」
執事「(逃げるのか!?)そうだな。俺も戻るよ。」

メイド娘「それにしてもメイド長、大丈夫なんでしょうか」

執事「う~ん、大丈夫だとは思うけど」

メイド娘「もし明日、メイド長が復活しちゃわなかったら学校、どうするのかなって」

執事「学校?あっ、そういえば明日、授業参観だったっけ」

メイド娘「はい。今まではメイド長が三人の様子を観に行ってたんですけど」

執事「……お、俺になるのかな」

メイド娘「私はここの掃除が有りますから…」

執事「そう言えば俺、お嬢様達の学校に行くのって迎えに行く事しかなかったなぁ。中に入った事なんて無いぞ」

メイド娘「あはは、それにヤンデレラお嬢様とツンデレラお嬢様は学校が違いますからねぇ」

執事「……ぶっちゃけいきたくないな」

メイド娘「そうですか?私は寧ろ学校で授業を受けてるお嬢様方を観てみたいですよ」

~廊下~

メイド娘「ありがとうございました」

執事「いやいや、別にいいよ」

メイド娘「助かりましたよ~。量もそうなんですけどシワ一つ作れないんで毎日緊張しちゃうんですよねぇ」

執事「あはは、じゃあ俺は窓の掃除でもしてくるよ」

メイド娘「はい、頑張ってくださいね!私も向こうの屋敷から掃除してきますから」タッタッタッタ

執事「……俺も頑張るかな」

執事「それにしても、彼女結構お喋りなんだな。アイロン掛けてた時もずっと話し掛けてきたし」

執事「もしかして俺に気が有ったりすんのかなぁ~。やらせてくれねーかなぁ」

執事「ははは、獣姦が趣味の奴を好きになる女なんて居るわけねーしテンガくれた時点でそういう事なんだろ」

執事「はぁ……彼女欲しい」スタスタスタ

~夕方、厨房にて~

執事「はぁ、やっと今日は終わりか」

料理長「少年よ、将棋打たないか」

執事「別にいいっすけど、俺が勝ったんですから二度とあんな事言わないでくださいよ」

料理長「はっはっはっ!少年、漢に二言は無いのだよ。あの時は私がどうにかしてたんだ、気にしないでくれ」

執事「……まぁ、それなら良いんですけど」

料理長「して少年よ、質問したい事があるのだが」パチッ

執事「?なんすか」パチッ

料理長「メイド長の事なんだがね」パチッ

執事「あぁ、まだ体調が優れないみたいっすね」パチッ

料理長「いやいや、違う違う。その事じゃなくてだな」パチッ

料理長「少年はまだ知らないよな?メイド長の秘密」

執事「……秘密、ですか」パチッ

料理長「まず彼女の年齢なのだが」パチッ

執事「23でしょ?それくらい知ってますよ」パチッ

料理長「……じゃあスリーサイズは」パチッ

執事「上から85、58、87でしょ」パチッ

料理長「何故知っている」

執事「知っているもなにも、本人から聞いた事ですから」

料理長「むむむ、ならこれならどうだ?」パチッ

執事「……なんですか?」

料理長「彼女、露出狂なんだよ」

執事「ぶっ!!」パチッ

料理長「あっ、二歩だね。私の勝ちだ」

執事「ず、ずっけーっすよ!」

料理長「ずるいも何も事実だが」

執事「……嘘でしょそれ」

料理長「いやいや、事実だよ少年。ほら、先手はやろう」

執事「絶対嘘です。何処情報ですか」パチッ

料理長「……じゃあ今夜、彼女の部屋に行ってみるといい」パチッ

執事「う、嘘くせぇ、限りなく嘘臭いっすよそれ」パチッ

料理長「まぁ行けばわかるさ」パチッ

執事「それにメイド長、今は体調が」パチッ

料理長「ははは、青いぞ少年。恥ずかしいのだろ?彼女に会いにいくのが」パチッ

執事「……王手」パチッ

料理長「おうっふ」

~メイド長の部屋の前~

執事「……(午後8時、確かメイド長は風呂に入ってる時間だよなぁ)」

執事「う~ん、つーか俺は何がしたいんだ?もし料理長の言う事が本当だとしてもだぞ?」

執事「何を期待してんだ俺は、それにメイド長が露出狂だとしても俺にはメイド長を幻滅する権利が無い」

執事「獣姦、屍姦、それに毎日オナニーに老け腐ってる俺にメイド長を責める権利なんて無い……」

執事「けど、確かめてみたいな。つーか嘘であって欲しい」

執事「あ、あの品高いメイド長に欠点なんて有るはずが無い……」コンコン

「誰ですか?」

執事「あっ、執事です」

「……要件は」

執事「あっ、いえ、様子を伺いに来ました。だ、大丈夫ですか?」

「そう……入って」

執事「し、失礼します」ガチャ

執事「………」

メイド長「どうしました?」

執事「あ、あはは。ず、随分薄着ですねメイド長、さん」

メイド長「二人の時は名前にさんは付けなくていいと最初に言った筈ですよ?ふふっ、だいぶ体調も良くなりましたから」

執事「す、すみません……し、しかし薄いですね…う、薄すぎて服を着てるかどうか分からなかったです、はい」

メイド長「面白い言い方ですね。幻滅しましたか?」

執事「あ、いえ……」

メイド長「今日は本当にご迷惑をおかけしました。あと晩御飯、あなたが作ってくれたんですよね?」

執事「あっ、やっぱり分かっちゃいました?」

メイド長「えぇ、料理長とは味付けが違いますから……それと、頼みたい事が有るのです」

執事「……」

メイド長「?どうなさいました」

執事「で、デカい…ですね」

メイド長「Fですから、多少は」

執事「で、メイド長。頼みって」

メイド長「……明日の事なのですけど」

執事「あぁ、授業参観ですか」

メイド長「はい。それと貴方には一歩先に進んで貰いたいと思いまして」

執事「一歩先に、ですか…?」

メイド長「えぇ。それに、明日は私の体調が良くても貴方に任せてみようかと思ってました」

執事「は、はぁ…」

メイド長「……貴方は今迄の執事とは違う、これは私から断言出来る事実。ですから彼女等との距離を少し縮めて欲しいと思いまして」

執事「そういうことなら喜んで引き受けますよ!」

メイド長「ふふっ、ありがとうございます。それと」

執事「?」

メイド長「いえ、これは明日、帰ってきたら話しますね」

執事「は、はぁ。わ、わかりました。じゃあ失礼します」バタン

メイド長「……そろそろ話しても良いわよね?死ンデレラ。彼ならきっと受け止めてくれるわ」

~厨房~

料理長「どうだった少年」パチッ

執事「ば、バインバインでした」パチッ

料理長「はっはっはっ!勃起しているな」パチッ

執事「いや、あんなん見たら誰だってこうなりますよ」パチッ

料理長「まぁな、それが漢の運命ってやつだ」パチッ

執事「……」パチッ

料理長「少年、俺から言っておきたい事がある」パチッ

執事「なんすか?フェラさせてくれとかなら殴りますよ」パチッ

料理長「……皆、お前の事を気に入っているんだ。だから辞めるなんて言わないでくれよ」パチッ

執事「はっ、冗談言わないでくださいよ」パチッ

料理長「ふっ、それなら安心だ」パチッ

執事「……王手」パチッ

料理長「ほっ」

~翌朝~

ツンデレラ「はぁあ!?な、なんでこいつが私達の授業参観に来るのよ!」

メイド長「ツンデレラ、これは私から彼にお願いした事です」

執事「……(ヤンデレラお嬢様は部屋で食事か)」

ツンデレラ「け、けど、急過ぎるわよ!て言うか私は嫌よ!ぜーったいに嫌!!」

メイド長「ツンデレラ、我儘ばかりではいけません。それに彼には事実を見せたいのです」

ツンデレラ「……嫌に決まってんじゃない。なら来なくていい」

メイド長「………」

ツンデレラ「うっ…な、なによ」

メイド長「ツンデレラ」

ツンデレラ「あぁもう、わかったわよ!きたけりゃ勝手にくればいいじゃない!ごちそうさま」ガタン

メイド長「……はぁ」

執事「あ、あはは、随分ご立腹でしたね。お嬢様」

メイド長「あの子の気持ちもわからない事は無いけど、貴方には観て貰いたいの」

執事「は、はぁ…では、ヤンデレラお嬢様の食器を取りに行ってきます」スタスタスタ

~ヤンデレラの部屋~

執事「お嬢様、食器の片付けに参りました」

ヤンデレラ「……」

執事「あっ!す、すみません……ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「ふふふ、今日は貴方がわたくしの学校に来てくれると知り少し期待していますわ」

執事「あ、あはは…ありがとうございます」

ヤンデレラ「あら、別に謝らなくてもよろしいのですよ?それではわたくし、着替えますので」

執事「はい。では」ガチャ

ヤンデレラ「あの」

執事「はい?」

ヤンデレラ「ふふっ、なんでもないです。ただ呼び止めただけですわ」

執事「そうですか。では失礼します」バタン

~車内~

執事「……(なんか新鮮だな、迎えには行くけど送るのは初めてな気がする)」

ツンデレラ「……」

ヤンデレラ「どうしました?お顔の色が悪いですわよ」

ツンデレラ「うっさい…」

ヤンデレラ「まぁ、そうですか……ふふっ」

ツンデレラ「な、なんですか…お姉様」

ヤンデレラ「いえ、わたくしはただ楽しみなだけですわ。わたくし専属の執事が遂に授業参観に来てくださるのですから」

ツンデレラ「ふ~ん、私は最悪だけど」

ヤンデレラ「……怖いのですか?」

ツンデレラ「そ、そんなんじゃありません」

ヤンデレラ「ふふふ、ならよろしいのです」

執事「ツンデレラお嬢様、着きましたよ」

ツンデレラ「……」バタン

執事「……(んだよあの態度)」

ヤンデレラ「執事さん」

執事「あっ、はい。どうしました?」

ヤンデレラ「あの子の事は気にしないでください。何時もの事ですから」

執事「はぁ。まぁ迎えに行く時もあんな感じですからね。ははっ、もう慣れてますよ」

ヤンデレラ「午前中はわたくしの学校に居ると言う事でよろしいのですよね?」

執事「そうなりますね。しかし珍しいですよね、1限目から6時限目まで観に来てOKなんて」

ヤンデレラ「まぁ、わたくし達の通っている学校は普通の学校とは違いますから」

執事「ははは、お嬢様学校ですもんね」

ヤンデレラ「ちなみに、月額980万ですわ」

執事「!!?」

ヤンデレラ「ふふっ、嘘です」

執事「お、驚かさないでくださいよ…」

~私立ヤンデレ学園~

執事「着きましたよ、おじょ……ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「えぇ、では、参りましょうか」

執事「……」

ヤンデレラ「どうしたのですか?人間観察が趣味なんて聞いてませんでしたわ」

執事「えっ、いえ、ただ……その」

執事「なんて言うんですかね。相変わらずここの生徒達って独特のオーラを出してるって言うかなんというか」

ヤンデレラ「ふふふっ、それは仕方のない事なのです。ここはヤンデレ育成学園と言っても過言では、ございませんし」

ヤンデレラ「それに、年に一度1年から3年生の中からヤンデレの中のヤンデレ、クイーンオブヤンデレを決めてますから」

執事「く、クイーンオブヤンデレ…ですか」

ヤンデレラ「えぇ。男子生徒と教員の方々が決めるシステムです。わたくしは去年、9位でした」

執事「い、一年生の時から9位だったんですか…さ、流石ですね」

ヤンデレラ「別にわたくしは嬉しくないのですが……さっ、行きましょう」

ガチャリ

執事「………は?」

ヤンデレラ「どうかなさいました?」

執事「い、いえ、ヤンデレラ様?こ、これはいったいどういう意味ですか?」

ヤンデレラ「あら、手錠を見るのは初めてなのですか?」

執事「あの、手錠は見たことありますけど、何故私に着けるのかの説明を」

ヤンデレラ「ふふふ、気にしなくてよろしいのですよ。貴方は何時も通りにしていればよろしいのですわ」ガチャリ

執事「や、ヤンデレラ様?な、何故もう片方の手錠を自分の手首に」

ヤンデレラ「大丈夫です、わたくしは何処かのなり損ないと違い危害を加えると言う事はございませんから」

執事「……(こ、これ自体が危害って突っ込むのは無しなんだよな?つ、つーかすげぇ見られてるんだけど)」

ヤンデレラ「ふふっ、他人の視線が気持ちいいですわ」

執事「……(く、くるんじゃなかった)」

~廊下~

ヤン生徒「ふふふ、貴方を想った結果よ。みて、この手首、ボロボロでしょう?」

男子「ひっ」

ヤンデレラ「ふふ、小汚いなり損ないのブスが吠えてますわ」

執事「や、ヤンデレラ様、あれはいったい」

ヤンデレラ「わたくし先程申し上げたクイーンオブヤンデレ、その点稼ぎでしょう。それにしても、自らを傷付けるのは構いませんがそれを思い人に見せつけるなんて、何もわかっていませんわね」

執事「……(何がわからないのかが分からないけど、手錠外したい、恥ずかしいなんてレベルじゃないだろ)」

ヤンデレラ「ふふっ、外したいのなら此方に鍵がありますから何時でもどうぞ」

執事「!?(えっ?心読まれた?)」

ヤンデレラ「ふふふ、わたくし達の間に言葉なんて意味の無い物。貴方が何を考えているのかはだいたいわかりますわ」

執事「や、ヤンデレラ様…」

ヤンデレラ「どうなさいますか?手錠、外しますか?」

執事「……いえ、つけときます」

ヤンデレラ「あら、よろしいのですか?」

執事「私はヤンデレラ様専属の執事です。ですからヤンデレラ様を不快な気持にはできませんから。さっ、教室に向かいましょう」

~教室~

ザワザワザワ

執事「……(めっちゃ見られてるし保護者から何この人ヤバくない?的な視線が痛い)」

ヤンデレラ「執事さん、そんなにわたくしの隣に座るのが嫌なのですか?」

執事「そんな事は無いですよ。さっ、授業が始まりますからお静かに」

ヤンデレラ「……ふふっ、そうですわね」

ガララララ

担任「えー、ではこれより一時限目をはじめます。日朝」

男子「きりーつ、れい」

「お願いします」

男子「着席」

執事「……あの、ヤンデレラ様?」

ヤンデレラ「?どうしました」

執事「教科書とノートは」

ヤンデレラ「それなら必要有りません。今からやる事はちょっとした実践ですから」

執事「じ、実践……ですか」

ヤンデレラ「観ていただければ分かりますわ。我が校、ヤンデレ学園の授業を」

ヤンデレ生徒「貴方が他の人を愛してると言うのなら……貴方を殺して私の物にしてやるんだから」

執事「?!(な、なんだコレ、突然一人の女子生徒がナイフを取り出して隣の男子に突きつけてるぞ)」

ヤンデレイト「隣になった時から、いえ、その前からずっと貴方の事だけを思っていたのに…なのに、私の気持なんて知らずに他の女の元にいくなんて許せない」

担任「おーい、あくまで練習だからなぁ。本当に手を出すなよー」

ヤンデレイト「貴方は黙ってて!これは私と彼の問題なのよ!!」

男子「あわわわわ(だ、大丈夫だ、これは実践練習だ。ほ、ほんとに彼女が俺の事を好きなわけじゃないんだ……よな?)」ガタガタガタ

ヤンデレラ「……」

執事「あ、あの、ヤンデレラ様?」

ヤンデレラ「ふふっ、面白い事になりましたわね」

執事「……(ほっ、この余裕そうな態度を見る限りきっと大丈夫なんだろうな)」

ヤンデレイト「も、もうこれで終わりにしましょ?私は貴方と一緒に逝くわ。だから、だから……だから!!」ギュッ

男子「!!!」

担任「おーい」

ヤンデレイト「一緒に……一緒に、一緒に………一緒にっ!!」ガタン

執事「!?ま、まずっ!」

ガキン

ヤンデレイト「いたっ!」カランカラン

ヤンデレラ「その辺にしといたほうがよろしいのではないのでしょうか」

執事「……(すっげぇ、鍵を手首に当ててナイフを床に落とさせた)」

ヤンデレイト「な、なによ…あ、アンタに私の何がわかるさって言うのよ!!」

ヤンデレラ「ふふ、何もわかりませんわ」

ヤンデレイト「だったら口だししないでよ!私と彼の問題なの。私はずっと彼の事を思い続けてきたのに彼は私の気持を踏みにじって私の事をズタボロにしたのよ…」

保護者「これはスゴい病み度。ヤンデレの中のヤンデレ」

ヤンデレラ「……これがヤンデレ?ふふふ、笑わせないでくださる?保護者の皆様」

ザワザワザワ

執事「……(な、なんかまずい事になってないかコレ)」

ヤンデレラ「そもそも貴女は“ヤンデレ”そのものを根本的に勘違いしていますわ」

ヤンデレイト「ど、どういう意味よ」

ヤンデレラ「自分が彼の事をずっと思い続けていたのにも関わらず、貴女の出した答えが心中……ふざけるのはその顔だけにしてくださいませんか?」

担任「ふむふむ、さすが前回9位は言う事が違うノーネ」

ヤンデレラ「貴女のやってる行為は歪んだ愛が出した結果。私は最高のヤンデレと思っているのでしょうが」

ヤンデレラ「それはただのキチガイ行為、いわば障害者ですわね」

ヤンデレイト「なっ!」

ヤンデレラ「良いですか?ヤンデレとは何か。貴女の中にあるヤンデレ像とはなんなのか……そして本当のヤンデレとはなんなのか、その答え合わせをしていきましょうか」

ヤンデレラ「そもそも“ヤンデレ”とは消極的な性格の方々がなる症状の一つだと言われていますわよね?それは男女問わず同じ結論が出ています」

ヤンデレラ「例えば思い人が出来た時、そのような性格の人物がとる行動、いえ、とれる行動なんて限られています」

ヤンデレラ「思い人に気持ちを伝える事ができない日々に、次第に不安感を抱き始め、何時しか歪んだ方向へと進んでいきます。」

ヤンデレラ「貴女のその手首の傷もその結果なんですわよね?養豚場の豚さん」

ヤンデレイト「ぐっ、ぬぎぎぎ」

ヤンデレラ「………ヤンデレとは、想い人の事を大切に想い、想い人の事を一番理解しそして、想い人の幸せを一番に嫌う。それがヤンデレだとわたくしは想います」

ヤンデレラ「貴女のしようとしてる行動は3つ目の幸せを一番に嫌う、これが招いた結果でしょうが、大切に思っている人を傷つけようとした」

ヤンデレラ「これはヤンデレでもメンヘラでもございません。ただのなんちゃってヤンデレですわ」

執事「……(ははは、何言ってるか意味がわかんねぇ)」

ヤンデレラ「ここは由緒ただしき私立ヤンデレ学園、キチガイや殺人鬼が通っていい場所ではございません」

ガチャ

警察「ここか、殺人未遂があるときいて駆けつけて参りました!」

ヤンデレイト「!!!」

男子「ここっ、こいつです!こいつがそのナイフで僕の事を刺そうとしました!」

ヤンデレラ「ふふ、少しばかり頭を冷やしてくるのですね」

警察「ほら!早くこい!」グッ

ヤンデレイト「いやぁぁああ!はなぜぇ"!わ、わだじはぁ、私はただ彼の事を思ってただけなのおぉぉお!!」

バタン

ヤンデレラ「確かに、想い人を自らの物にしたいというお気持ちは痛いほど分かります。ですが……」

ヤンデレラ「その大切な人を傷付ける様な行為だけはしてはならないのです。最後の最後で自らの気持ちを押し殺せるかどうか、これがヤンデレとキチガイの境界線だとわたくしは想います」

ヤンデレラ「……ヤンデレ=刃物を振り回す人物だと風潮に流された可哀想な子でしたわね」

男子「あ、ありがとうございました!あ、あの、僕!あなたの事が

ヤンデレラ「その臭い口を閉じなさい。教室の空気が汚れてしまいますわ」

~ピロティ~

ヤンデレラ「ふふっ、どうでした?先程のわたくしは」

執事「あっ、は、はい……なんか、凄かったです」

ヤンデレラ「ふふふ、ありがとうございます」

執事「……ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「はい?」

執事「ヤンデレラ様は、想い人とかって、居るのでしょうか」

ヤンデレラ「……黙秘、これがわたくしの答えですわ」

執事「あ、あはは。そうですか」

ヤンデレラ「ちなみに、先程のわたくし、何点だったのでしょうか」

執事「えっ?て、点数ですか」

ヤンデレラ「はい、答えらていただけますか?」

執事「百点満点中ですよね……え、えっと……ひゃ、100点です」

ヤンデレラ「……」

ヤンデレラ「はぁ」

執事「や、ヤンデレラ様?」

ガチャ

執事「えっ……な、何故手錠を」

ヤンデレラ「わたくし、嘘を付かれるのが嫌いなんですの」

執事「い、いえ!けして冗談なんかじゃ」

ヤンデレラ「それに、この様な物で貴方を縛りつけていても虚しいだけだとわたくし、気付きました」

執事「……ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「ふふ、みていてください。何時かは貴方の口から冗談ではなく本心で100点を取ってみせますから」

ヤンデレラ「ですから、その日まで待っていてくださいませんか?」

執事「……はい、もちろんです。ヤンデレラ様」

ヤンデレラ「ふふふ、では参りましょうか。2時限目が始まってしまいますわ」

~お昼~

執事「ではヤンデレラ様、私はこの辺で失礼しますね」

ヤンデレラ「えぇ、ツンデレラをよろしくお願いします」

執事「やめてくださいよ。頭を下げるなんて」

ヤンデレラ「そうですか、ではまた後でお会いしましょう」

執事「はい、また後で」

ヤンデレラ「あっ」

執事「?どうしました」

ヤンデレラ「お渡ししたい物があるのですが……助手席の方に」

執事「助手席?」

執事「あの、ヤンデレラ様?何もな チュッ

ヤンデレラ「ふふ、それではまた後で」スタスタスタ

執事「……」

~学校~

執事「さてと、ツンデレラの学校に来たのは良いんだけどぉ」

執事「いったい何処に居るのかわかんねーぞ?あいつ何にも教えてくれなかったし……仕方ない、その辺の生徒に聞いてみるかな」

執事「あのぉ、すみません」

生徒「えっ、私ですか?」

執事「すみません。この学校にツンデレラって居ると思うんですけど、1年なんですけど何処に居るのかなって思って」

生徒「1年、ツンデレラ……あぁ、あいつ」

執事「えっ?」

生徒「あっ、ごめんなさい。彼女ならこの校舎の2階の一番奥の教室に居ますよ」

執事「あぁ、ありがと。」

生徒「じゃあ私はこれで」スタスタスタ

執事「……あの子2年生か3年?流石に同級生にあいつとか呼ばれないよな普通」

執事「ん~、まぁ何処に居るか分かったんだし行きますかね」

執事「……ヤバイ、まだキスの余韻が」スタスタスタ

~教室~

執事「……(えーっと、ツンデレラはっと)」

執事「おっ、居た居た」

ツンデレラ「……」

執事「良かった、ここはヤンデレラの学校みたくおかしくないんだな……って、休み時間なのに寝てるじゃないかあいつ」

執事「昼食べたばかりだからなのか?まぁ良いや、そっとしといてやるか」

執事「て言うかわざわざ教室に入らなくて今みたく廊下から観てよっと。他の保護者たちもそうしてるし」

~5時限目~

執事「……(あいつ、授業始まったのに起きようとしないな。つーか生徒等も起こしてやれっての)」

執事「……(あっ、プリント配ってる。まぁあいつ一番後ろの席だからい……は?)」

生徒「……」

ツンデレラ「……」

執事「あ、れ…なんでツンデレラにプリントが回らないんだ?あの生徒、プリント持ってるだろ」

生徒「……」クシャクシャ

執事「あっ、プリントくしゃくしゃにして捨てやがった」

執事「つーか起きろよあいつ、なにやってんだよ馬鹿」

保護者A「またあの子サボってるわよぉ、この前もそうだけど何様のつもりなのかしら」

保護者B「しっ、声が大きいわよ聞こえたらどうするの………まっ、あのお屋敷に住んでる超金持ちだから授業なんて出ても出なくても変わらないわよ。私達より学費を払って何もしないで卒業出来るって噂だしね」

保護者A「まっ、じゃあ私達の子どもを見下しに来てるってこと?あらいやだわぁ」

執事「……」

~休み時間~

執事「……お嬢様」

ツンデレラ「なに、来てるなら来てるって言いなさいよ…馬鹿」

執事「少し良いですか?」

ツンデレラ「嫌、ここで話して」

執事「……」グイッ

ツンデレラ「きゃっ!?な、なにすんのよ馬鹿!は、離しなさいよ」

執事「良いから」

ツンデレラ「わ、わかったから離しなさいっての!」バシッ

執事「……車に行きましょうか、お嬢様」

ツンデレラ「……」

~車内~

執事「……」ガチャ

ツンデレラ「ちょっ、な、なに考えてんの!?」

執事「場所をかえます」

ツンデレラ「馬鹿いってんじゃないわよ!ま、まだ6時限目があるじゃない!」

執事「良いんです…」

ツンデレラ「良くないわよ馬鹿!私だけ出て行ったらまた何か言われるでしょ?!」

執事「また…?」

ツンデレラ「んっあ…」

執事「……」

車「走っちゃいます」ブロロロロ

ツンデレラ「ど、何処にいくのよ」

執事「……」

ツンデレラ「こ、答えなさいよ」

執事「お嬢様」

ツンデレラ「なに?」

執事「……楽しいんですか、学校」

ツンデレラ「楽しいわけないじゃない。何が悲しくてあんなお嬢様学校に行かなきゃなんないのよ」

執事「女子校ですもんね……何時もあんな感じなんですか」

ツンデレラ「あ、アンタには関係無いでしょ」

執事「答えてください、お嬢様」

ツンデレラ「……」

執事「もう、良いですよ」

ツンデレラ「良いって、何がよ」

執事「もうあんなとこ、行かなくて良いですよ」

ツンデレラ「は、はぁ?!なに言ってんのよアンタ」

執事「毎日毎日虐めを受けてまであの学校に行く意味なんて無いでしょ」

ツンデレラ「……虐めって、何がよ」

執事「とぼけないでくださいよお嬢様。だいたいさっきの光景みてたら誰にでも分かりますから」

ツンデレラ「……」

執事「強がらなくても良いですよ。ただ、お嬢様の為を思って言ってるんです」

ツンデレラ「けど、学校はちゃんと卒業しないといけないでしょ……ほんっと馬鹿ね、アンタって」

執事「じゃあ別の高校に行けばいいじゃないですか。何もあんな何処に通う必要があるんですか?」

ツンデレラ「……」

執事「どうしてメイド長さんに言わないんです?それにあの人だってお嬢様が虐められてる事を知ってるんですよね?だったら

ツンデレラ「あーもう!さっきから虐め虐めうるさいのよ!私があの学校に行きたいっていってるからいってんのよ!それのどこが悪いの?!」

執事「だって…」

ツンデレラ「だって?だってって、なに?ねぇ、なんなのよ、言いなさいよ!」

執事「なんで……泣いてるんですか」

ツンデレラ「っ!!?」

執事「どうして嫌なのに行くんですか…」

ツンデレラ「……お父様とお母様」

ごめんなさい9時までちょっと開けます

執事「ご両親…ですか」

ツンデレラ「アンタは知らないでしょうけど、私達はお母様とお父様から決められた道を行けと言われたの。私達3人の才能を一番伸ばせる方法をね」

執事「才能……(ツンデレとヤンデレは分かるけどもう1つってなんなんだ?)」

ツンデレラ「これは両親が望んでる事なのよ、だからアンタには関係無いでしょ?それともお父様とお母様に反抗するつもりなの?」

執事「……」

執事「おれ……私にはお嬢様のお気持ちが分かりません。ご両親に言われたからと言って敷かれた線路の上をなぞるような生き方って、苦しいじゃないですか」

ツンデレラ「はっ、また反抗?いい度胸してるわねアンタ。さすが口だけ執事」

執事「それに、それって逃げなんじゃないでしょうか」

ツンデレラ「……はぁ?」

執事「もしそれで失敗したら、きっと自分ではなくご両親を責める事になると私は想います……」

ツンデレラ「……気分が悪い、おろして」

執事「嫌です。私は今からお嬢様をあるところに連れて行きますから」

ツンデレラ「馬鹿、勝手にしなさいよ」

~港~

執事「さっ、着きましたよお嬢様」

ツンデレラ「何ここ、殺風景極まりないとこね」

執事「ここはですね。私がお嬢様達の住まうお屋敷に就く前によく来てた所なんです」

執事「アルバイトで失敗したり人間関係で揉めた時は必ずと言っていいほどここに立ち寄り佇んでいました」

ツンデレラ「……それで?こんな場所に連れて来られて私は迷惑してるの、だから早く帰りましょうよ」

執事「学校にですか?それともお屋敷にですか?」

ツンデレラ「そ、そのくらい察しなさいよ馬鹿執事!今更学校に戻ってどうすんのよ、授業終わる時間になるでしょ」

執事「……そうですね、帰りましょう。お屋敷に」

ツンデレラ「あ、あのさ」

執事「?どうしました、お嬢様」

ツンデレラ「あの……えっと」

ツンデレラ「………ありがと」

執事「はい?す、すみません。聞こえなかったのでもう一度お願いします」

ツンデレラ「ばーか、言うわけ無いでしょ。さっ、帰るわよ馬鹿執事」

執事「あっ、は、はい」

ツンデレラ「どうせ家まで帰るのに時間が有るんだし、アンタの話を聞かせてちょうだい」

執事「私の話、ですか」

ツンデレラ「そっ。ここに来る前の話、アンタがどういう生き方して来たのか興味湧いてきたから」

執事「ははは、私のくだらない話で宜しければ喜んで話しますよ。そうですね、じゃあ学生時代、ちょうどお嬢様と同じ15歳の頃のお話をしましょうか」

~屋敷~

メイド娘「お帰りなさいませ、お嬢様」

ツンデレラ「ん、ご飯の時間になったら呼びに来てね。それまで寝てるから」スタスタスタ

執事「はい、わかりました」

メイド娘「お疲れ様です執事さん」

執事「あっ、お疲れ様ですメイド娘さん」

メイド娘「どうでした?二人の学園生活は!」

執事「まぁ二人ともなんとかやっていってますよ」

メイド娘「……あ、あれ?執事さん執事さん」

執事「どうしましたメイド娘さん」

メイド娘「あのぉ、や、ヤンデレラお嬢様の姿が見えないのですがぁ、お車の中で眠ってるんですかね」

執事「………」

執事「ヤンデレラお嬢様を迎えにいってきます!」タッタッタッ

メイド娘「あっ、気をつけてくださいねー!」

~車内~

ヤンデレラ「……」

執事「や、ヤンデレラ様…その、も、申し訳ございませんでした!!」

ヤンデレラ「……」ポチッ

執事「ヤンデレラ様!!(車の窓を開けた…ま、まさか)」

ヤンデレラ「喋らないでください。車内の空気が汚れてしまいますわ」

執事「本当に申し訳ございませんでした!!私の不注意でございます!」

ヤンデレラ「わたくし、同じ事を何度も言うのは嫌いな主義なんですの」

執事「……」

ヤンデレラ「全く、呆れてものも言えませんわ。あれ程熱い約束をしたのにも関わらずこの始末……執事さん、もう少しデリカシーと言うものを持ち合わせた方がよろしいのではなくて?」

執事「……」

ヤンデレラ「わたくしの質問にお答えください」

執事「すみま

ヤンデレラ「臭いですわぁ、わたくしの身体が腐ってしまいそう…」

執事「……」

~メイド長の部屋~

メイド長「ふふふ、そんな事があったんですね。だからヤンデレラの機嫌が」

執事「……私のせいです、本当に申し訳ございませんでした」

メイド長「私に謝られても困りますよ、それと、あなたに伝えなきゃ行けない事が沢山有るので落ち込まないでください」

執事「あっ、はい…(そういえば言ってたな)」

メイド長「えーっと、い、一応お聞きしますが執事さんは……ゆ、幽霊とか大丈夫ですか?もしくはみた事有りますか?」

執事「ゆ、幽霊ですか?み、見たこと無いので大丈夫も何も…」

メイド長「えっと……まぁ、何時かは分かる事だったんですから良いですよね」

執事「あのぉ、さっきから話が見えてこな

死ンデレラ『おかえりなさい』

執事「!!!」

執事「ほほほっ、っほ……」

死ンデレラ『……メイド長?ちゃんと彼に伝えてくれたの?』

メイド長「え、えぇ。まぁ、一応ですけど」

死ンデレラ『実際こうやってあなたとお話しするのは初めて、死ンデレラよ。よろしくね、執事さん』

執事「ぅぐぐぎぎぎ」

死ンデレラ『……ほんとに説明したの?』

メイド長「あっ!きっと彼、脳に直接話し掛けられた事が無いから苦しんでるのよ」

死ンデレラ『あ……そっか』

執事「めめめ、メイド長さん!な、なんなんですかこれはぁ!」

メイド長「えーっと、じゃあ私の方から説明させていただきますね」

メイド長「貴方もご存知の通り、死ンデレラお嬢様は死んでいます。ですが肉体は死んでも魂は生きてこうして霊体となり姿を表す事が出来るのです」

執事「は、話が全然見えて来ないんですけど、とりあえず目の前でふわふわしてるこの人が死ンデレラお嬢様で良いんですよね?」

死ンデレラ『そう、こうやって姿を見せるのは初めて。だけど貴方の事はよく見てた…』

執事「ぐおぉ"っ?!め、メイド長さん、こ、この頭に響く声はなんなんですか…」

メイド長「えっと、簡単に言えばテレパシーみたいなもんです。時期に慣れると想いますよ」

執事「そ、そうなんですか…」

執事「………ん?あの、死ンデレラお嬢様?」

死ンデレラ『?どうしたの』

執事「先ほどおっしゃられた私の事をよく見てたという言葉……もしや、そ、その」

死ンデレラ『……気持ちよかったとだけ。一応リンクしてる』

執事「あ"ぁあぁぁあ!!!」

メイド長「し、執事さん?!大丈夫ですか」

執事「わ、私は、私はぁ……し、執事失格です…」

死ンデレラ『気にする事は無い。寧ろWinWin』

執事「すみません死ンデレラお嬢様!つ、つい出来心なんです!!」

メイド長「あの、執事さん?なんの事です?執事失格だの死ンデレラお嬢様に謝っているみたいですけど」

死ンデレラ『大丈夫、問題無い』

執事「……」

メイド長「は、はぁ。なら私の話に戻りますけど大丈夫ですか?」

執事「はい……」

死ンデレラ『後で私の部屋に来て。貴方と沢山お話がしたいから』スゥー

まだか

はよはよ

メイド長「あなたにはコレを渡して置きたいのです」

執事「綺麗なティアラですね」

メイド長「えぇ、プリンセスティアラと言って願い事を叶えてくれる素敵なティアラなんですよ」

執事「……(う、うわぁ…なに言ってんだこの人)」

メイド長「あら?なんですかその、うわぁこの人大丈夫なのかな的な眼差しは」

執事「えっ?!い、いや、す、すみません。あまりにも突発的な意見だったので」

メイド長「ふふふ、構いませんよ。ですが願い事を叶える為には有る物が必要なのです」

執事「あっ、もしかしてこの3つの穴に嵌め込む宝石ですか?」

メイド長「流石ですわ。その通りでございます」

執事「えっと、メイド長さん?ちなみにその宝石は何処に有るのでしょうか」

メイド長「……」ニコッ

執事「ははは、ですよね…探せって事ですよね」

メイド長「預かってくれますか?このプリンセスティアラを」

執事「流れ的に受け取らないといけないので、分かりました。必ず3つの宝石とやらを手にいれてみせます」

メイド長「ふふっ、ありがとうございます」

~死ンデレラの部屋~

執事「お嬢様、失礼します」

死ンデレラ「……」

執事「……お嬢様?」

死ンデレラ『ごめんなさい、ちょっと散歩してました』

執事「さ、散歩ですか…足が無いのに散歩なんですね」

死ンデレラ『細かい事は気にしちゃいけない…それで、質問がある』

執事「質問?それは

死ンデレラ『屍姦の感想を聞きたい』

執事「……」

死ンデレラ『どうだったの?18の女の子を食べた感想を聞かせて』

執事「お、お嬢様…か、勘弁してくださいませんか」

死ンデレラ『それと、時々私にぶっきらぼうな口調で話し掛けてるけど、あれが貴方の本性なのかも知りたい』

執事「お嬢様……」

死ンデレラ『ねぇ、答えて』

執事「そ、それに関しましては……そ、その」

死ンデレラ『私は気持ちよかった』

執事「……は、はい。私も気持ちよかったです」

死ンデレラ『素直。それで、もう一つの質問の答えは』

執事「す、すみませんでした!あの様な口を聞いてしまって!どの様な処罰でも喜んでうけ

死ンデレラ『答えになってない』

執事「はい、アレが本性でございます…メイド長さんとお嬢様方にはご内密に」

死ンデレラ『もちろん言わない。だからお願い、私と居る時は素のあなたで居て欲しいの』

執事「で、ですがお嬢様!それだけは聞けま

死ンデレラ『バラしても良いの?』

執事「……ははは、分かりました。素の私、いや、素の俺で居る事を誓います」

死ンデレラ『ありがとう。じゃあ貴方にプレゼント』

執事「プレゼント…?」

死ンデレラ『私の身体、お尻の穴の中に有る』

執事「……」

死ンデレラ『?嘘じゃない、本当だから、私を信じて』

執事「じゃ、じゃあその…失礼します」ズボ

死ンデレラ『ちょっと待って、気持ち悪くて吐きそうな私が居る』

執事「……ん?あれ、なんか詰まってるな……んんっ」ズポッ

死ンデレラ『……』

執事「これは、宝石?」

死ンデレラ『そう、さっき貰ったプリンセスティアラの1つ目の宝石。オレンジカルサイト』

執事「……」クンクン

死ンデレラ『大丈夫、臭く無いはず』

執事「それにしてめ、死ンデレラお嬢様。なんであなたがプリンセスティアラの宝石を」

死ンデレラ『もともとプリンセスティアラは我が家に伝わる秘宝』

執事「オレンジカルサイト……あの、なんで宝石がお尻の穴に」

死ンデレラ『秘密』

執事「……答えろよ」

死ンデレラ『あふん、その言葉が聞きたかった』

執事「もしかしてお嬢様、Mの素質があるのでは」

死ンデレラ『そもそもこの宝石は私達が10歳になる時に両親から譲られた宝石』

死ンデレラ『……ここまで』

執事「いや、そこまで言ったなら最後までいってくれよ」

死ンデレラ『足りない』

執事「……最後まで言えよ、このど変態幽霊が」

死ンデレラ『私が12の時にこの宝石を使ってある事をしていた…そう、オナニー』

執事「あの、もしかしてお嬢様が死んだのも12の時なんじゃ」

死ンデレラ『あなた探偵になれる』

執事「詰まらせて死んだんですか」

死ンデレラ『少し奥に入れすぎた。不可抗力、冒険心』

執事「……」

死ンデレラ『それに、この宝石のおかげで身体も腐敗せず成長を続けられた』

執事「……」

死ンデレラ『?どうしたの』

執事「いや、少し気分が…や、やっぱりまだ慣れなくて」

死ンデレラ『……残りの2つは妹達が持ってる筈。頑張って』

執事「そ、そうですか。じゃあ俺はこれで」

死ンデレラ『最後に、質問』

執事「んっ、どうしたんですか」

死ンデレラ『今迄の執事達は私の事なんて放ったらかしにしていた。死んでるって理由で……けどあなたは違った。何故?』

執事「……簡単だよ」

執事「俺はアンタの世話を任された、だから死んで様が任された事をしただけ……あはは、なんて言うのかな」

執事「もしかしたら俺は、こうやって君と話せる日を待ってたのかも知れないんだよ」

死ンデレラ『……そう、ありがとう』

執事「じゃ、じゃあまた。昼になったらご飯を届けに行くから」バタン

死ンデレラ『あんな事言われて、惚れるなって言うのが無理……妹達に怒られちゃう』

~廊下~

執事「しっかし早々と1つ目の宝石を手に入れちゃったなぁ」

執事「オレンジカルサイト……確か豊かな感受性って意味だったっけ?」

執事「感情的な調和ねぇ、ははっ、死人に思いやりもくそも無いってのに」

執事「……けど、ティアラを完成させたら願い事が叶うんだよな」

執事「きっと彼女も知ってる筈なのに、生き返らせてくれって俺に頼まなかったのはなんでなんだ?」

執事「う~~~ん、幽霊の考える事は分からないな。もしかしてこのままが良いのかな」

執事「………まっ、どうでもいっか」

メイド娘「あっ、執事さーん」

執事「ん?どうしたんですか」

メイド娘「た、大変なんですー!」

~中庭~

執事「あわわわわわわ」

メイド娘「犬が脱走しちゃったんです。今日の朝、ご飯をあげにきた時には既に」

執事「はわわわわわわ」

メイド娘「……執事さん、あの日、ちゃんとリードつけてました?」

執事「た、確か一昨日でしたよね」

メイド娘「はい。この犬小屋には2日分の食料を保管出来るんですけど、ちょうど切れちゃったんで」

執事「……」

メイド娘「やっぱり…」

執事「さ、探してきます!!」

メイド娘「はぁ、そういうことなら私も手伝いますよ!」

執事「えっ?!け、けどメイド娘さんは仕事が」

メイド娘「細けぇ事は良いんですよ!さっ、行きましょっ、執事さん」

執事「……探すって言っても広すぎるんだよなぁこの屋敷」

メイド娘「あはは、確かにそうですねぇ」

執事「食料のある所とか…」

メイド娘「う~ん、3つ屋敷を観て回ったんですけど居なかったんですよねぇ」

執事「……もしかして、外に出たとか」

メイド娘「その可能性が非常に高いから大変なんですよ!」

執事「も、もしこの事がメイド長の耳に入ってしまったら……ど、どうなるんですかね」

メイド娘「あははは……非常にマズいです」

執事「探しに行きますか」

メイド娘「えへへ、実はそれが狙いだったりするんです」

執事「昼までに探して来ないといけないんですよね、は、早く行きましょう!」

メイド娘「はい!何処まででもお供させていただきますよ!」

執事「……はぁっはっはぁ」

メイド娘「居ないですねぇ、ていうより執事さん!私すごい事に気づいちゃいました」

執事「な、なんですか…はぁ、熱い」

メイド娘「メイド服で走るって予想以上に酷です」

執事「はぁはぁっ……そ、それだけ?」

メイド娘「はい!」

執事「……それにしても、手当たり次第探したのは良いけど全然見つからないな」

メイド娘「あはは、このままだと首って可能性も出て来ますね」

執事「……(考えろ、犬の行きそうな場所を……ん?)」

執事「そうか、犬だ」

メイド娘「はい?なにか名案でも浮かんだんですか?」

執事「はい、間違いなく探し出せる名案を見つけました」

執事「メイド娘さん。俺が良いと言うまで目を瞑っててください」

メイド娘「?は、はぁ」

執事「……(そう、今俺たちが探してるのは犬なんだ。2年間、俺が彼女と過ごして染み付いた匂いを餌にすれば)」

執事「ふぅ……んっく」ビュル

執事「コレを手に塗りたくってと」

メイド娘「あのぉ、まだですか?」

執事「あっ、もう良いですよ」

メイド娘「……な、なんですかその手」

執事「あっ!顔を近づけない方が」

メイド娘「く、栗の花が…ま、まさか執事さん」

執事「……」

メイド娘「……」

~5分後~

犬「はっはっはっはっは!!」シッポパタパタ

メイド娘「……」

執事「……」

犬「はっはっはっ!」ペロペロペロペロ

メイド娘「……」スタスタスタ

執事「……」スタスタスタ

犬「はっはっはっはっ!」テチテチテチ

執事「あの、メイド娘さん」

メイド娘「話し掛けないでください」

執事「……」

メイド娘「……」

犬「くぅ~ん?」

~ヤンデレラの部屋~

ヤンデレラ「……お姉様、そろそろ出て行ってくださいませんか?」

死ンデレラ『どうして?』

ヤンデレラ「そろそろ昼食の時間なので」

死ンデレラ『大丈夫、彼には私の秘密を伝えてるから』

ヤンデレラ「わたくしは一人で食べたいのです。ですから早く出て行ってくださいませんか?」

死ンデレラ『ふふ、そんなに彼と二人きりになりたいのね』

ヤンデレラ「っ~~~」

死ンデレラ『分かりやすい』

ヤンデレラ「はぁ、では、居たければどうぞご自由に」

死ンデレラ『ふふっ、またくるわね』スゥー

ヤンデレラ「はぁ…最近のお姉様、なにか有ればすぐ執事さんの事を聞いて来る様になりましたわね」

「お嬢様、昼食をお持ちして参りました」

ヤンデレラ「えぇ、どうぞ」

執事「失礼します」

ヤンデレラ「……」

執事「や、ヤンデレラ様?」

ヤンデレラ「なんですの?昼食ならいつも通りそこのテーブルに置いてください」

執事「は、はい」

ヤンデレラ「……執事さん、一つお聞きしたい事がございますわ」

執事「えっ?な、なんですか」

ヤンデレラ「お姉様と、なにかあったのですか?」

執事「お姉様……死ンデレラお嬢様の事ですか?それならまぁ、色々と」

ヤンデレラ「そうではなくて、別のなにかですわ」

執事「別の何か……いえ、特には」

ヤンデレラ「あなた、わたくしに嘘をついていますわね」

執事「えっ」

ヤンデレラ「誤魔化さなくて結構です。ですから正直に言ってください……お姉様とは、どの様なご関係で?」

執事「ですから、私は死ンデレラお嬢様とは何も」

執事「ただお嬢様の正体を聞いてびっくりしたのは有ります……あっ!そう言えばプリティアラの1つ目の宝石をお嬢様から譲り受けました」

ヤンデレラ「……」

執事「……あ"っ"」

ヤンデレラ「何故あなたがお姉様のオレンジカルサイトをお持ちになっておられるのですか?そもそもその宝石はお姉様のお尻の中に入っていた物だと思われますが」

執事「あ、あの…え、えっと」

ヤンデレラ「……お姉様がこれ程まで心をお開きになっていると言う事は、つまりそういったご関係で?」

執事「や、ヤンデレラ様もお持ちなんですよね?ぷ、プリティアラの宝石を」

ヤンデレラ「えぇ、それがなにか?」

執事「よ、よろしければ

ヤンデレラ「絶対に嫌ですわ」

執事「……」

~廊下~

執事「結局追い出されちゃったよ」

執事「はぁ、け、けど屍姦した事は言ってないから大丈夫だとは思うんだけど」

執事「けどあの調子じゃ宝石ゲットは出来ないよなぁ、欲しかったなぁ宝石」

執事「3つ集めて死ンデレラお嬢様を蘇らせてあげるって願いは何時になったら叶えられるのかねぇ」

執事「……それより、もし蘇らせてその後はどうなるんだろ」

執事「三人仲良くハッピーエンド?ははっ、そうなりゃいいんだけどな」

料理長「少年」

執事「あっ、料理長さん。どうしたんですか?」

料理長「囲碁を始めてな……どうだい?打たないかい」

執事「あはは、良いですよ打ちましょう」

~厨房~

執事「料理長さん」パチッ

料理長「ん?どうしたんだい少年」

執事「俺、メイド長からプリンセスティアラを受け取ったんです」パチッ

料理長「おぉ!そうかそうか、やはり君はメイド長から譲り受けたのだね」パチッ

執事「それで、死ンデレラお嬢様から1つ目の宝石を貰ったんですよ」パチッ

料理長「……少年は、どんな願い事を叶えたいのかね」パチッ

執事「ん~、俺は死ンデレラお嬢様を蘇らせて3姉妹仲良く過ごせればいいと思ってるんですけど」パチッ

料理長「本当にそれが君の願い事なのかね」パチッ

執事「えっ?」

料理長「願い事が叶うんだぞ?他人の為に使うつもりなのかい」

執事「……そりゃあ、まぁ」パチッ

料理長「君は嘘が下手だね」パチッ

執事「ど、どういう意味ですか」

料理長「口だけなら誰だって綺麗事の一つや二つ吐けるって意味だよ」

料理長「……億万長者にでもなってここから出ると言うのも有るんだよ?」

執事「……」パチッ

料理長「ふふ、それに、今はそう思ってたとしてもだ。気持ちなんてすぐ変わる物だからね」パチッ

料理長「自分の欲に素直になるのは悪いことじゃないさ…」パチッ

料理長「………少し、昔話しをしようか」

執事「昔話し、ですか」パチッ

執事「…」パチッ

詰ンデレラ「っ…!…ありません」

執事「ありがとうございました」

詰ンデレラ「ありがとうございました」

料理長「ある所に3人の可愛らしいお姫様が居ました。彼女達は何時も仲良く周りからも可愛がられていたんだね」パチッ

料理長「しかしある日、その中を引き裂く人物が現れました。これは彼女達にとっての転機、いわば人生の分岐点って事だね」

執事「ふ~ん、執事ってやつでしょ」パチッ

料理長「その通りだよ少年。その3人はその男性の事を好きになってしまってね」

料理長「何時しか彼を自分だけの物にしたいと考える様になったのだよ」パチッ

執事「……それで、どうなったんですか」パチッ

料理長「それはもう大変だったさ。仲の良かった3人は何時しかその男性を取り合う様になってね、堪えず喧嘩をして行く様になった」パチッ

執事「なんか、悲しいっすね」パチッ

料理長「……ある日、その執事に王が有る物をプレゼントした。君の持ってるプリンセスティアラだよ」パチッ

執事「えっ?!」

執事「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!プリンセスティアラってこの屋敷に伝わる秘宝なんじゃなかったんですか?」

料理長「情報なんて日に日に変わっていくからね……話の続きだが、ある日1人のお姫様がティアラの秘密を知ってしまったんだ」

料理長「それが三女、彼女は姉妹での争いに酷く疲れてしまっていてね。だからティアラの力を使ってある願い事を叶えたのだよ」

執事「……その願い事って」パチッ

料理長「姉妹との繋がり、彼との繋がり、両親との繋がりを断ち切るという願い事さ」パチッ

執事「それってつまり……周りの記憶を消したって事ですか?」パチッ

料理長「そうだ、そしてティアラにはもう一つの能力が備わっているのは君も知ってるんだろ?」

執事「……不老不死ってやつですか」

料理長「ははは、死ンデレラお嬢様もその力で腐敗の進行を止めていたからね」パチッ

執事「じゃ、じゃあこの屋敷にティアラが渡ったのは何時頃なんですか?」パチッ

料理長「だいたい60年程前だね」パチッ

執事「60年……」パチッ

料理長「その時もティアラは彼女の手に保管されていたのだよ」パチッ

執事「……あの、料理長さん?その人は今何処に」

料理長「今もこの屋敷に居るよ」パチッ

執事「じゃ、じゃあその三女って言うのは」

執事「……め、メイド長さんなんですか」パチッ

料理長「だとしたら、どうする?」パチッ

執事「いや。どうするもなにも…」

料理長「何故彼女が君にティアラを渡したのか分からないかい?」

執事「……」

料理長「彼女はね、自分と同じ過ちを引き起こす前に君にどうにかしてもらいたくてティアラを預けたのだと私は思うんだよ」

執事「じゃ、じゃあ俺は……もうこの屋敷に必要無いと言う事なんですか」

料理長「その答えは彼女しか知らないさ。ただ、今の状況が彼女の状況と似ていると思ったからティアラを君に預けたのだと私は思うよ」

執事「……」

料理長「二目半、私の勝ちだね」ジャラジャラ

執事「料理長さん、俺、どうしたら」

料理長「それは君が考える事だよ。ただ私は君に出て行ってほしくないがね」

料理長「ただ、お嬢様達の争いを見るのはもっと嫌なのだよ……」

執事「……」

料理長「こんな事、言うんじゃなかったと後悔はしている。だが伝えなければならない事実だったからな」

料理長「少年、これを聞いてなお彼女達が仲良く暮らせると思うのかね?」

執事「そ、それは…」

料理長「どうだね?もう一回打たないかい」

執事「すんません、なんか、そんな気分じゃ…」

料理長「そうか…じゃあまた後で打とう」

~執事の部屋~

執事「……(俺のせいでお嬢様達が争う?それは無いと思う……のかな)」

執事「けど、メイド長から言われたあなたは今迄の執事とは違うって言葉…もしかして遠回しにそう言ってたのかな」

執事「だったら俺がココを辞めれば良いのか?……いや、ダメだ。それじゃあ事態が悪化しそうな気がする」

執事「もし、もしも今俺がお嬢様達から好意を持たれてたとしたら……」

執事「もしかしたら現場で三人の間に亀裂が障じてるとしたら」

執事「どうすりゃいいんだよ、メイド長みたいに記憶消去して…いや、けどそれじゃあ死ンデレラお嬢様が」

執事「……」

~厨房~

メイド長「料理長さん」

料理長「ん?どうしたんですか」

メイド長「もう夕方だと言うのに執事さんの姿が見えなくて…結局メイド娘さんにお食事を持っていかせたのですが」

料理長「さぁ?見てないですね」

メイド長「困りましたわね、何方に行かれたのでしょうか」

料理長「……」

メイド長「はぁ、では私はもう少し彼を探してみますので、見つけ次第ご連絡をくださいね」スタスタスタ

料理長「少年、その答えを出すには少し遅すぎたってもんだ」

料理長「悪いのは俺でもあるがな……ふぅ、寂しくなっちまうな」

料理長「メイド娘は将棋も囲碁も打てねぇからな」

~港~

執事「……」

執事「ははっ、もうこうするしかねーよな!これ以上あそこに居たんじゃお嬢様達に迷惑掛けちまう!」

執事「………これで良いんだよな、ティアラと宝石は向こうに置いて来たから後は彼女達に任せよう」

執事「はああぁあっあ!これで自由なんだよなぁ」

執事「二年間働いてたからなぁ6800万有るんだし当分はニート生活でも満喫しよっと」

執事「アパート借りなきゃなぁ」

9時まで待ってくだせぇ完全にネタ切れでさぁ

~ヤンデレラの部屋~

ヤンデレラ「あの、よろしいですか?」

死ンデレラ『どうしたの』

ヤンデレラ「何故、わたくしのお部屋で会議などなさるのです?」

ツンデレラ「それは…死ンデレラお姉様が」

死ンデレラ『一番片付いてる、うん』

ヤンデレラ「はぁ……それで、執事さんが居なくなり既に数時間が経過しているのですが、已然足取りは掴め無いままなのですわね」

ツンデレラ「あのバカ、携帯も部屋に置きっ放しなんだから。帰ってきたら説教よ説教」

ヤンデレラ「……」

死ンデレラ『ツンデレラ、今は彼の文句を言う時では無い筈』

ツンデレラ「……ごめんなさい」

ヤンデレラ「執事さんがここを出て行った理由、それはあなたのせいなのでは無いのですか?ツンデレラ」

ツンデレラ「なっ、なんで私なんですかお姉様!私が納得出切る説明をしてください」

ヤンデレラ「……知らぬが仏、仏の顔も三度まで、これで分からぬ様でしたらお終いですわね」

死ンデレラ『ツンツンしすぎ、たまにはデレるべき』

ツンデレラ「なっ、それは関係ないはずです!きっと仕事のキツさに根を上げただけ……の筈」

ヤンデレラ「全く、あなたには呆れて何も言えません」

ツンデレラ「そ、そういうお姉様達はどうなんですの!?」

ヤンデレラ「わたくしは別に」

ツンデレラ「嘘、毎日紅茶を居れさせたり何か有ればしつこい位にあのバカに付きまとっていたのはヤンデレラお姉様ですよね?」

ヤンデレラ「それはわたくしの趣味ですから。それに、執事さんもそれを理解した上でわたくしと関係を持っていましたわ」

ツンデレラ「そ、そんなの只の言い訳です」

死ンデレラ『不穏な空気、退散しないと』

ヤンデレラ「お姉様?まさかと思いますが、自分は全く罪が無いと言い逃れるおつもりなのですか?」

死ンデレラ『ふふっ、私は大丈夫』

ツンデレラ「臭い」

ヤンデレラ「あの臭いを毎日嗅がされては執事さんも相当辛かった筈では」

死ンデレラ『酷い…』

死ンデレラ『私は死んでるから』

ヤンデレラ「ふふっ、死に方と言う物があると思いますが、アレは養護のしようが無いですわ」

ツンデレラ「た、確かに……お姉様の死に方は酷すぎます」

死ンデレラ『フルボッコ、流石に凹む』

ヤンデレラ「まっ、何はともあれ帰って来ない以上、諦めるしか御座いませんわね」

ツンデレラ「お、お姉様……本気なんですか」

ヤンデレラ「あら?わたくしは嘘が嫌いなんです。ですからもう彼の事は忘れましょう。それが得策ですわ」

死ンデレラ『冷え冷え』

ツンデレラ「……」バタン

ヤンデレラ「お姉様もご自分のお部屋にお戻りください」

死ンデレラ『うん、そうする』スッ

~公園~

執事「はぁ、この辺のホテルっつっても中々無いもんだな」

執事「当分はラブホにでも泊まるかな…デリヘル呼んだりAV観たり出来るし」

執事「……一層の事、実家に帰るかな。母さん喜びそうだし」

執事「金は有るんだから断られる訳ないもんな、よし、取り敢えずで……そっか、携帯置いて来たんだった」

幼馴染「あれあれ?」

執事「あっ、幼馴染」

幼馴染「ど、どうしたのこんなとこで。それに前と同じでスーツ着てるね」

執事「……あのさ」

幼馴染「ん?」

~幼馴染の家~

ガチャ

幼馴染「結構散らかってるけど勘弁してほしいかな」

執事「ごめんな、急に泊めてくれなんて言って」

幼馴染「別に良いよ~。どうせ一人暮らしなんだし、あっ!ここのアパートね、トイレとお風呂が一緒だから」

執事「あぁ、わかった」

幼馴染「……まっ、何が有ったか知らないけどさ、あんまり凹んでちゃダメだよ?ささっ、お酒でも呑んで落ち着こうよ」

執事「あぁ、ありがと」

幼馴染「ほえ~」

執事「あ、あはは…し、信じられないだろ?俺さ、あの屋敷に執事として働いてたんだよ」

幼馴染「いやぁ、まさかだよ~。それにしても、なんであの時あんな嘘ついたの?」

執事「いや、まぁ、信じてもらえないと思ってたしさ」

幼馴染「そっかぁ、じゃああの可愛い女の子はそこのお嬢様だったんだねぇ」

執事「それでさ、なんつーか…仕事がキツくなってきたから逃げたんだよ俺」

幼馴染「まぁあんな豪邸の掃除なんて気が遠くなっちゃうもんねぇ。あははは、私はこの狭い部屋一つ掃除出来ないんだよね」

執事「……明日も大学なんだよな」

幼馴染「そうそう、大変なんだよ~。まぁ楽しいから良いけど」

~PM11:30~

幼馴染「そうそう、この辺でも偏差値高いらしくてさぁ。だから引っ越して来ちゃったんだよぉ?あはははは」

執事「も、もう寝た方が良いんじゃ無いのか?だいぶ酒も回ってるみたいだし」

幼馴染「大丈夫大丈夫、それにさ、せっかく私の部屋に泊まりに来てくれたんだからぁ、寝る訳にはいかないでしょ!!」

幼馴染「中学卒業して以来だよ?こうやってちゃんと話すの!話したい事たーくさんあるんだからぁ」

執事「……」

幼馴染「あはははは、なんで私をみへんの?はえ?」

執事「はぁ、せめてベッドで横になっとけって」

幼馴染「あぁぁあ!いがないでぇ!」

執事「いや、何処にも行かないっての」

~AM2:19~

幼馴染「……zZ」

執事「ふぅ、やっと寝付いてくれたな」

執事「……しかし汚い部屋だな、しゃーない。泊まらせて貰った恩も有るんだし片付けてやるか」ガサガサ

執事「明日はちゃんと泊まれる場所を探しとこっと、二日も居候は嫌がられるだろうし」

執事「……明日は誰がお嬢様達を起こすんだろうな」

執事「って、もう辞めたんだから関係無いよな!あはは、なにいってんだろ俺」ガサガサ

執事「……ん?これって」

執事「うわっ、懐かしっ。中学の卒業記念に皆で撮ったプリクラじゃん!」

執事「ははは、俺と幼馴染のツーショットも有るな」

執事「……早いとこ片付けて俺も寝よう」

~翌朝~

幼馴染「んんっ……」

執事「あっ、やっと起きた?もう8時だぞ」

幼馴染「……んっ………ぁ…」

執事「っと?大学は何時からなんだ」

幼馴染「……ひゆ」

執事「そっか。ほら、朝ごはん作ったから食べろよ」

幼馴染「……」

執事「おい、まだ寝てんのか?」

幼馴染「……な、なんで居るの」

執事「そ、そっから?」

幼馴染「あっ……そだっけ、確か昨日、公園で黄昏てたのを捕まえたんだっけ」

執事「そうですよ、ほら、顔洗ってこい」

幼馴染「……ん」

幼馴染「今からの予定は?」モグモグ

執事「取り敢えず住む家探しかな」

幼馴染「ふーん、なんならずっとここに居る?私の執事さんになっちゃう?」

執事「冗談」

幼馴染「あははは、だよね~」

執事「じゃあ、俺はそろそろ行くから。ありがとな昨日は、おかげですっげぇ助かった」

幼馴染「……本気だよ?」

執事「は?」

幼馴染「私の執事とかじゃなくてさ、その気ならココに住んでても良いよ」

執事「ははっ、勘弁してくれよ。じゃあな」バタン

幼馴染「あっ………はぁ」

幼馴染「まっ、前より会う機会は増えたんだしね。ワンちゃんあるよワンちゃん!」

~公園~

執事「……(結局昼になっちまったな、探す探す言ってもなんか気になるとこが無いんだし)」

執事「今日はラブホかなぁ、デリヘル呼んでスッキリしよっと」

男「あっ、こんにちは」

執事「えっ?あぁ、こんにちは」

男「隣、良いですか?ちょっと歩き疲れちゃって」

執事「あああっあぁ、い、良いですよ」

男「すみません」

執事「……(な、なんだコレ。眼鏡掛けた青年が俺の隣にわざわざ座るなんて)」

男「……23歳なんですね」

執事「えっ?」

男「あっ、いえ、違った20歳だ20歳」

執事「……な、なんで分かったの?」

男「あはは、感が良いって言われるんですよ………そうか、23歳ってあなたの知り合いの人の年齢なんですか」

執事「い、いや、あの…」

男「あっ、気にしないでください。なんか当てたくなっちゃう病気って言いますか…」

男「ちなみに僕は19歳なんです」

執事「あ、あぁ…そう、なんだ」

男「なんで平日の昼間から公園に?」

執事「ん?まぁ、いろいろ有ってね。君は?」

男「……旅をしてるんですよ」

執事「た、旅?」

男「えぇ、ちょっと変な事に巻き込まれたと言うか……あぁ、アナタと同じみたいなもんです」

執事「は、は?」

男「あっ……い、いえ……じ、実は僕、え、エスパー、なんですよ」

執事「………嘘だろ」

男「あはは、すみません嘘です。ただなんとなく、苦労してそうな感じだったので」

執事「……まぁ、苦労してるって言うかいろいろ有ってな」

男「良かったら、何か手伝える事とかありませんか?」

執事「ん?いや、大丈夫だよ」

男「そうですか……あの、もしよかったらまた会いませんか?ここで」

執事「えっ?まぁ、暇だし良いけど」

男「じゃあ同じ時間で……それじゃあまた」スタスタスタ

執事「な、なんだったんだ彼は…なんて言うか、不思議な人、だったな」

執事「俺の歳を当てるどころかメイド長の歳まで……あっ、メイド長って実際年齢80過ぎ……いやいやいや、不老不死なんだから老いて無いだろノーカンノーカン」

執事「また明日、か……なんか彼に色々相談してみるってのも良いかもな」

執事「エスパーなら俺の未来も占ったり出来たりして!あはは、なーんてな」

執事「昼ごはんでも食べに行くかな」スタスタスタ

~厨房~

メイド娘「ふぅ、午前中のお仕事終わりましたぁ」

料理長「そうかい、じゃあ後はお嬢様達がご飯を食べ終わった後に食器を取りに行ってくれよ」

メイド娘「はい分かりましたー!」

料理長「……」

メイド娘「ふふふっ、暇なんですよね」

料理長「ん、まぁね。何時もは彼と打ってたからさ」

メイド娘「将棋なら打てますよ!実は私、勉強してたんですよ!!」

メイド娘「…。いつか執事さんと打とうと思ってですけど」

料理長「ははは、お嬢ちゃんが私に勝てるとでも?」

メイド娘「むむむ、絶対に負けませんよ?先手は私が貰います」パチッ

料理長「……」パチッ

~図書室~

ヤンデレラ「……」ペラッ

死ンデレラ『なに呼んでるの?』

ヤンデレラ「お姉様、何度も言いましたが突然現れるのはやめてください」

死ンデレラ『まーひー』

ヤンデレラ「知りませんわ。わたくしは読書に集中しているので」ペラッ

死ンデレラ『彼の居ない生活には慣れたの?』

ヤンデレラ「……昨日言いませんでしか?もう執事さんは帰って来ないのです。ですから忘れようと」

ヤンデレラ「それに、いずれ新たな執事がここに就くでしょうから。其れ迄の辛抱ですわ」ペラッ

死ンデレラ『ツンデレラは』

ヤンデレラ「さぁ、寝込んでるんじゃありませんの?」

死ンデレラ『……見てくる』スッ

ヤンデレラ「……」ペラッ

~ツンデレラの部屋~

死ンデレラ『起きてる?』

ツンデレラ「……ごめんなさいお姉様、今は一人になりたんです」

死ンデレラ『重傷、よほど堪えてるとみた』

ツンデレラ「お姉様、私、何かあいつに悪い事したのでしょうか…」

死ンデレラ『自覚0、これも重傷』

ツンデレラ「私、ただあいつの前じゃ素直になれなかっただけなんです……やっぱり私が悪いんですよね…」

死ンデレラ『抱きしめたくなる可愛さ、これをたまにでいいから彼に見せてあげれば良かったと私は思う』

ツンデレラ「はぁ…」

死ンデレラ『そんなに彼に会いたい?』

ツンデレラ「もう良いんです。メイド長が新しい執事を手配すると思います……ヤンデレラお姉様の言うとおり、忘れてしまうしか無いのですよね.」

死ンデレラ『方法、有ると言えば有る』

ツンデレラ「えっ…?」

死ンデレラ『プリンセスティアラ、3つの宝石を埋めて願えば良い』

ツンデレラ「……無理です、だって私、10歳の時お外で遊んだ時に落としちゃったんですよ」

死ンデレラ『信じられない』

ツンデレラ「ううぅ……もう忘れます。あのバカで変態で屑で空気読めなくてちょっとだけ料理上手で私が何を言っても笑って許してくれたアイツを忘れます」

死ンデレラ『絶対に無理な気がする』

ツンデレラ「……お姉様」

死ンデレラ『どうしたの?』

ツンデレラ「側に居ててください…」

死ンデレラ『おーけー』

ヤンデレラ「……無いですわね」

ヤンデレラ「確かに15の時にこの書庫に宝石を置いて居たのですが……はて、本の間に挟んでた気がしたのですが」

ヤンデレラ「困りましたわ、アレが無ければプリンセスティアラが完成しないんですけど」

死ンデレラ『ふふ、あなたもツンデレラと同じ、素直じゃない』

ヤンデレラ「……なんですか?」

死ンデレラ「ツンデレラは泣き疲れて寝てる。あなたは?」

ヤンデレラ「はぁ、誤魔化しても意味が無いのでしょう?ティアラの宝石を探しているのです」

死ンデレラ『まさか、あなたも』

ヤンデレラ「ツンデレラもですの?」

死ンデレラ『大事な物程よく無くす』

ヤンデレラ「……ですが、わたくしの宝石は間違いなくこの書庫の中にありますわ」

死ンデレラ『大丈夫、手伝うから』

~厨房~

メイド娘「……」

料理長「9連勝、メイド娘さん、あんた弱いな」

メイド娘「ぐっ、言わせておけばぁ!!もう一回です!次は勝ちます」パチッ

料理長「少年の気持ちが分かって来たよ」パチッ

メイド娘「はい?少年って、執事さんの事ですか?」パチッ

料理長「あぁ、彼は弱い私の相手をしてくれていた。それが今じゃ私が少年の立場に居る」パチッ

メイド娘「……」パチッ

料理長「こんなにも退屈でつまらないものなのだな、雑魚と打つのは」パチッ

メイド娘「な、なにおぉお!!ちょーっと9連勝した位で調子に乗りすぎなんじゃありませんかっ!」パチッ

料理長「……王手」パチッ

メイド娘「んがぁああぁぁあ!!」

~翌日~

ヤンデレラ「……無い、ですわね」

死ンデレラ『もう疲れた、お休み』

ヤンデレラ「徹夜で探したにも関わらず見つけられないとなると……きっと隣の書庫ですわ」

死ンデレラ『せめて休もう。でないと倒れちゃう』

ヤンデレラ「嫌ですわ、今の私に出切る事は宝石を見つけ出しティアラを完成させる事なのです」

死ンデレラ『ちょっと待ってて、朝食を頼んでくるから』スッ

ヤンデレラ「うぅ、そう言えば昨日の夕方から何も食べていませんでした……あぁ、執事さん、いったいどちらに行かれたのですか」

ヤンデレラ「もう……わたく、し……」

ヤンデレラ「…zz…ZZ」

~公園~

男「こんにちわ」

執事「あはは、本当に来るとは思ってなかったよ」

男「ははっ、それにしても宿泊先、まだ決まって無いんですね」

執事「え?」

男「あっ、いやっ……」

執事「まぁね、昨日はラブホに泊まったからさ。しかし凄いな君、なんでもお見通しじゃん」

執事「……あのさ、だったら一つ相談に乗って欲しいんだけどさ」

男「なんですか」

執事「取り敢えず、なんで俺が困ってるか当ててみてよ。それで当たったら本当にエスパーだよ君」

男「わ、分かりました………」

男「成る程ね、貴方はそこに戻るべきか戻らざるべきかで悩んでるんですね」

執事「……やっぱ君エスパーだろ」

男「ま、まぁそういう事にしといてください」

男「けど、その悩みは僕と同じですね」

執事「君と同じ…?」

男「僕は昔、ある過ちを犯してしまったんです」

男「ある人物の人生をめちゃくちゃにしてしまったんです。僕は怖くなってその場から逃げ出してしまった」

男「……それから2年間、ずっと悩み続けてきて、ここに流れ着いたって訳なんです」

執事「ふ~ん、詳しくは聞かないけどさ、その、友達から連絡とか無かったのか?親だって心配するだろうに」

男「……」

執事「だって2年前って君が17歳の時だろ?それなのに」

男「大丈夫ですよ」

執事「だ、大丈夫って……まぁ君がそういうなら深く追求しないんだけどさ」

男「……あなたはどうしたいんですか?」

執事「えっ?」

男「やっぱり、戻りたいんですか?」

執事「……そりゃ戻りたいさ、けど

男「自分が戻る事で何も解決しない、寧ろ状況は悪化する……でしょ?」

執事「お、おう」

男「僕がそうですから、今更戻った処で何が解決するんだって……けど、2年間も逃げ続けてきた僕が悪いんですけどね」

執事「……」

男「………けど、ここに来て良かったと思ってます。あなたと言う存在に会えたから」

執事「ははっ、同じ様な境遇だからか?」

男「はい、それに初めてなんです。他人にここまで話せたのって、おかげで楽になりました」

執事「ははは、俺でよければ何時でも相談に乗るよ。俺だって君の力になりたいからさ」

男「その気持ちだけで充分です、それに、僕は明日ココを出ると決めたので」

執事「またブラブラするのか?」

男「それはまだ決めてませんよ」

男「それと、良かったら明日の朝8時頃にこの公園に来てくれませんか?」

執事「あ、朝かい?まぁいいけど」

男「渡したい物があるんで…」

執事「わ、渡したい物?えっと、お金とかなら間に合ってるから大丈夫だぞ?」

男「あははははは、お金じゃないですよ。もっと大切な物ですから」

執事「ふ~ん……まぁいいや、明日の8時にここで良いんだよな」

男「はい、では」スタスタスタ

執事「……そっかぁ、エスパー君、明日居なくなっちまうのかぁ」

執事「なんか淋しい気もするけど引き止める訳にも行かないからな…」

執事「けど、彼が犯した過ちってなんなんだろう……ある人物の人生をめちゃくちゃにしたって」

執事「……まさか、人殺しとかじゃないよな」

~第三図書室~

ヤンデレラ「……」

死ンデレラ『紅茶、美味しい?』

ヤンデレラ「えぇ、ですが、第三書庫まで調べても無いとなると…もうお手上げですわ」

死ンデレラ『ティアラ完成は諦めるべきだと思う』

ヤンデレラ「そうですわね、それにわたくしの宝石が見つかったとしてもツンデレラの宝石が見つからない以上、意味の無い事ですし」

ヤンデレラ「………はぁ、本当に忘れるしか無いのですね」

死ンデレラ『諦めて試合終了させるしかない』

ヤンデレラ「新しい執事に適応する努力をせねばなりませんの?嫌ですわ、わたくし、たとえ幾ら気が利いてルックスが良いお方でも気を許せそうにございません」

死ンデレラ『それだけ彼の事が好きだったと言う事』

ヤンデレラ「……お姉様はなんとも思ってないんですか?」

死ンデレラ『涙が出るなら今頃びしょ濡れ』

ヤンデレラ「そうですわよね。間違いなく新しい執事の方はお姉様の死体を見て飛び上がると思いますの」

死ンデレラ『毎回恒例のリアクション、分かってはいるのだけど凹む』

~ツンデレラの部屋~

死ンデレラ『先客』

メイド娘「あっ、死ンデレラお嬢様」

ツンデレラ「……」

死ンデレラ『こっちもかなり危ない状態』

メイド娘「ツンデレラお嬢様、落ち込んで落ち込んで落ちれないってくらい落ち込んでますから…」

ツンデレラ「別に……たかが羊の一匹でしょ…」

死ンデレラ『とうとうその域まで達したのか、ある意味悟りの境地』

ツンデレラ「ねぇメイド娘…今日、ご飯いらないから」

メイド娘「えぇ?!ツンデレラお嬢様、それはいけません。倒れたりしたらどうするおつもりなんですか?」

ツンデレラ「その時はその時……大丈夫、私はそんなに弱く無いから」

死ンデレラ『それをフラグと言うのよ』

~メイド長の部屋~

メイド長「……」

コンコン

メイド長「どうぞ」

料理長「ははは、相変わらず全裸なんだね君は」

メイド長「それで、なんのご用ですか?」

料理長「新しい執事についてなんだけどね」

メイド長「ご安心を、明後日には此方にくる様、手配してありますから」

料理長「………すまなかった」

メイド長「あら、何がですか?」

料理長「彼に君の事を話した、彼が出て行ったのは私の責任なんだ」

メイド長「そう、ですか」

料理長「本当にすまなかった…」

メイド長「いえ、貴方が言わなければ私が彼に言ってた事ですから。寧ろ感謝していますわ」

メイド長「自分の秘密なんて言いたくないですもんね」

メイド長「それで料理長さん?私の秘密とはどれだけ話したのですか?」

料理長「1から10まで」

メイド長「……もしかして、ティアラを持ってきた人物の名前も彼に言ったのですか?」

料理長「Yesウィーキャン」

メイド長「では………私の年齢も彼に知られてると言う事なのですね?」

料理長「YesYesYes」

メイド長「…………」

~正門前~

料理長「おぅぅうっ!全裸で門に貼り付けはやりすぎだとは思わないかねー!」

野良犬「ぐるるるる」

料理長「わーお!!」

野良犬「がうがうがうがう」

料理長「ぎぃいやぁああぁぁああ!!!!」

~ラブホ~

執事「~~♪」

執事「いやぁ久しぶりだなぁ女の子抱くのって」

執事「向こうでも一応抱いたのは抱いたけど死体だからなぁ、今日は金を惜しまず呼んだからなぁ」

コンコン

執事「あっ、入って来てー!」

デリ嬢A「どうもー、指名してくれてありがと」

デリ嬢B「やっほー!来たよー!今日はありがとぉ」

デリ嬢C~F「ご指名ありがとうございまーす」

執事「ほっほっほっ、嬲じゃなくて嫐だからな!はっはっはっ、ゆかいゆかい」

執事「さぁーって、やっるぞー!!」

~翌朝~

男「………」

執事「おはよっ、もしかして待ったかな?」

男「いえ、大丈夫です……あなたにコレを渡す前に少しだけ僕からアドバイスがあります」

執事「あ、アドバイス…?」

男「自分の気持ちに嘘は付いちゃいけない。それが最悪の結末を迎えようがそれは自分の信じたい“答え”なんだから」

執事「……(なんだ、この感じ…彼と初めて会った時と似てる。まるで答えが分かってるかの様な妙な感じ…)」

男「僕はそれで最悪の結末を迎えてしまった。けれど後悔はしていない、それが自分の信じて出した答えだったから」

男「………お兄さん、僕、帰ってみようと思うんだ」

執事「か、帰るって…その、君がある人物の人生をめちゃくちゃにしたって場所にか?」

男「うん、もう時間が無いんだ……だから、行かなくちゃ」

男「………これ、お兄さんへプレゼント」

執事「こ、これって…」

男「アレクサンドライト、秘めた思い……ティアラ、完成すると良いね」

執事「!?」

執事「ちょっ、ちょっと待ってくれ!」

男「どうしたの?お兄さんはこれからやらなきゃならないことが有るはずだよ」

執事「な、なんでティアラの事知ってるんだよ!どうしてお前が宝石を持ってるんだよ!」

男「……それは3女の宝石、散歩してたらたまたま見つけただけさ」

執事「嘘だ!それにっ、なんでツンデレラの物だって分かった!!いったいお前はなんなんだよ!」

男「最後の一つは……いや、これはお兄さん達の力で見つけて?」

執事「答えになってねーよ!なんでお前はそこまで知ってる!なんでお前はここまで俺に尽くしてくれるんだ!」

男「……お兄さんは僕と似ていたから。それと、何故僕が知っているかだよね」

男「疑問を投げ掛けるだけで良いんだ。どうしてお兄さんが困っているのか、そこから僕は知る事が出切る……これ以上は説明の使用が無いかな」

執事「ぎ、疑問を投げかければって………って、もういいや」

男「?」

執事「君の言う通り、俺は今からやらなきゃいけない事がある。自分の気持ちに素直になる。だから、だから……」

執事「お前も負けんな!」

男「お兄さん…」

執事「不安に押しつぶされそうになったってよ、どうしようもなくなったってよ、お前の言う自分の信じた答えってやつを貫き通せよ!」

男「……ふふ、ありがと」

執事「もうお前が何者とかも追求しねぇ、それにだ、俺はお前に勇気を貰った。だから頑張ってくる、だからお前も頑張って来いよ!」

男「………うん」

執事「へへっ、じゃあな、またいつか会おうぜ!」タッタッタッ

男「……行っちゃった」

『ねぇねぇ、どうしてあそこ迄あの人に協力的だったの?あの宝石探しだってさぁ、僕すんごい疲れたんだけど』

男°「ばか、出てくんなっつーの」ボカッ

『いたっ!!その力使うの禁止!姿隠してる意味無いじゃんかぁ!』

男「……ただ、あの人を助けたかっただけ、そんな理由だよ。ほら、行こうぜ」

男「二年越しの伏線回収にな」スタスタスタ

~正門~

執事「はっはっはっ!」タッタッタッ

料理長「……」ビクンビクン

執事「わあぁぁああぁぁああぁあ!!!」

料理長「ぁぁ…時が見える……わ、私のお墓の前で……な、泣かないで、くだっ、さい」

執事「料理長さぁああぁあん!な、なんで貼り付けにされてるんですか!?」

料理長「あ……懐かしい…友の声が……す………る…」ガクッ

執事「料理長ぁぉおおぉおぉぉお!!」

メイド娘「う~ん、朝からうるさいですねぇ、誰ですかぁ?」

執事「あっ、め、メイド娘さん!料理長が、料理長がっ!」

メイド娘「あっ…………お、お嬢様ぁああぁぁあ!!」タッタッタッ

~中庭~

ツンデレラ「ぐのぉぉお!私がどれだけ心配したとおもっでん"のよぉ"お"」ギュウゥウ

執事「がっぎっ.ぎぎぎ」ピクピク

死ンデレラ『ツンデレラ、嬉しいのは分かる。だけど首を絞めるのはどうかと思う』

ヤンデレラ「まさか執事さんを呼び戻す鍵が料理長さんだとは思いませんでしたわ」

ツンデレラ「んっくうぅう!返事しなさいよへ、ん、じ、をぉお!」ギュウゥウ

執事「かっ"ぎっぎっかはっ、ぁっあ"」ブクブクブク

死ンデレラ『ツンデレラ、彼が死んじゃう』

ツンデレラ「……」スッ

ドサッ

執事「……」ビクンビクン

ツンデレラ「バカ!!ばかばかばか!!!」

執事「ず、ずみ"ま"ぜっ、げほげほっ!かはっ!」

ツンデレラ「どのツラ下げて帰って来たのよ!」ゲシゲシッ

執事「いだっあぁ"!」

死ンデレラ『ツンデレラ、蹴るのは良くない。彼、本当に死んじゃう』

ヤンデレラ「おやめなさい」

ツンデレラ「お姉様…け、けど」

ギュウゥウ

ツンデレラ「!!」

死ンデレラ『ヤンデレラ、ナイスオッパイ』

ヤンデレラ「執事さん、大丈夫ですか?」

執事「…。ぅぁ.」

ヤンデレラ「まったく、あなたは暴力や罵声でしか人と心を交わす事ができないのですか?」

ツンデレラ「違います!ただこいつが」

執事「や、ヤンデレラ様…だ、大丈夫です。つ、ツンデレラお嬢様の暴力は…い、=愛情表現と、2年の月日をかけて理解し、ました」

ツンデレラ「~~~~っ!!!」

死ンデレラ『顔真っ赤、分かりやすい子』

ヤンデレラ「……あら?こちらの宝石は」

ツンデレラ「あっ、あー!!な、な、なんでアンタが私のアレクサンドライト持ってんのよ!!」

執事「い、いえ、これには深い事情がありまして」

ツンデレラ「泥棒…」

執事「え?」

ツンデレラ「こんの泥棒おぉぉおぉお!」ドボォ

死ンデレラ『溝落ち、クリティカルヒット』

~メイド長の部屋~

メイド長「……」

執事「あの…」

メイド長「無断外出、無断欠勤」

執事「すみませんでしたー!」ドゲザー

メイド長「いえ、そこまでは求めていないので、顔をあげてください」

執事「けど、め、メイド長…」

メイド長「新たな執事に関しては3姉妹のご両親に頼み取り消させて頂きましたから。それに、また貴方がここで働いてくれる事は彼女達にとってプラスになるのですから」

執事「……けれど、それがマイナスにもなるんですよね」

メイド長「えぇ……貴方は茨の道に再び飛び込みに来たと言う事を」

執事「大丈夫ですよ。その問題もティアラを使って解消してみせます」

メイド長「……何が悟った様子ですね、変わりましたわ」

執事「やっと見つけ出したんです、答えってやつを……だから任せてください!」

~執事の部屋~

ツンデレラ「で、なに?私達を呼び出して」

執事「ティアラです。此方の完成を目標に4人で力を合わせてみませんか?」

ヤンデレラ「失礼ですが執事さん、わたくしとお姉様は心当たりのある場所は隈なく探したつもりですわ」

死ンデレラ『打つて無し』

執事「それでも探すんですよ。完成はあくまで目標、大事なのは力を合わせるという事なんですから」

ツンデレラ「暑苦しい」

執事「……」

ツンデレラ「な、なによ…」

執事「褒めてくれて、ありがとうございます」

ツンデレラ「!!?ばばばばばば、ばか!な、なんで私がアンタの事を褒めなきゃなんないのよ!」

死ンデレラ『彼が策士なのか妹がチョロいのか…』

~第一図書室~

ヤンデレラ「ここは一番始めに探した場所なのですが…」

ツンデレラ「……」ガサガサ

執事「もう一度はじめから探してみましょう。きっと見つかるはずです」

死ンデレラ『本当に書庫だったの?』

ヤンデレラ「えぇ、間違いなく書庫でした。それも第一書庫だと私は記憶していたのですが」

執事「……ん?」

ツンデレラ「なによ、見つかったの?」

執事「い、いえ、ズボンになにやら紙切れが」

ツンデレラ「はぁ、ほんっと使えないわね!そんな紙切れどうでもいいから早く探すわよ」

『お兄さんに大ヒント 棚から牡丹餅』

執事「………死ンデレラお嬢様」

死ンデレラ『なに?』

執事「この棚の上を虱潰しに探してみてはくれませんか?」

死ンデレラ『OK』スイー

~6分後~

死ンデレラ『まさかの発見』

ヤンデレラ「な、何故わたくしの宝石があの高さ9mはある棚の上にあったのでしょうか」

執事「これがヤンデレラお嬢様の宝石、ラピスラズリ……永遠の誓い、か」

ヤンデレラ「ふふっ、想い人と死ぬまで一緒に居たいと思っているわたくしにぴったりな言葉ですわね」

ヤンデレラ「しかし、15の時のわたくしが棚の上になど登れる筈がございませんわ。現に今登れと言われても無理ですもの」

執事「さすがにご両親から受け取った物を投げるなんて事はないと思いますから……考えられる可能性として一番高いのは」

ツンデレラ「……」

ヤンデレラ「……」

死ンデレラ『新手の虐め?』

ヤンデレラ「残念ながら、お姉様しか考えられないのです」

ツンデレラ「……ごめんなさい。私もお姉様しか居ないと思います」

死ンデレラ『ヤンデレラが15の時……うむむむ………あっ』

執事「な、なにか思い出したのですか?」

死ンデレラ『あの時、ヤンデレラが書庫かな出て行った時に私はヤンデレラを泣かせようと宝石を棚の上まで運んだんだった』

ヤンデレラ「……ツンデレラ、お姉様の死体を持ってきてくれませんか」

ツンデレラ「はい、お姉様」バタン

死ンデレラ『あ、あれれぇ?なーにを考えてるのかなぁ』

ガチャ

ツンデレラ「……」

死ンデレラ「……」

ヤンデレラ「何を、ですか?」

死ンデレラ『ヤンデレラ、その万年筆を机に起きなさい』

ヤンデレラ「お姉様が余計な手間を掛けさせたのですよ?然るべき処置をさせていただくだけです」

死ンデレラ『や、やめなさいヤンデレラ。し、死体で遊ぶという事は死者を冒涜するのと同じ意味なのよ』

ヤンデレラ「……」ブス

死ンデレラ『んっ…ま、真顔で刺さないで』

ヤンデレラ「……」グリグリグリグリ

死ンデレラ『んくぅっ!!……』

執事「……」

死ンデレラ『あぁ、彼に見られてる、視姦されちゃってる、あぁっ、わたし、屍姦だけじゃなく視姦までされちゃってる!』

ヤンデレラ「…。」ズボッ

死ンデレラ『成仏しちゃうぅぅう!!』

~執事の部屋~

執事「よしっ、宝石を全てはめ込んだぞ」

ティアラ「プーリンッッッセッスー!!」

ヤンデレラ「な、なんだか下品な儀式呪文ですわね。声も棒読みでしたし」

ツンデレラ「あっ!」

クイーン「其方の願いはなんじゃ、なんでも一つだけ叶えて差し上げようぞ」

死ンデレラ『巨乳になりたい巨乳になりたい巨乳になりたい』

ヤンデレラ「お姉様は黙っててください。それに、幽霊の言葉は理解されないようですわね」

ツンデレラ「で?なんのお願いするつもりなのよ」

執事「最初は、死ンデレラお嬢様を蘇らせようと思ってたんです」

死ンデレラ『あぁ、今の言葉だけでご飯2杯はいける』

ヤンデレラ「では、願いを変えるという事なのですね?」

執事「はい」

ツンデレラ「で、な、なんのお願いにするのよ」

執事「簡単ですよ。今クイーンは何でも願いを叶えてくれると言いましたよね?」

死ンデレラ『私はスイッチひとつで貴方の乳首を勃たせる機械が欲しい』

執事「クイーン!願いは決まった!」

死ンデレラ『スルー、あぁ、何故か全身がしびれるような気がする』

クイーン「なんじゃ?早く返してたも」

執事「叶えてくれる願いの限度を消してくれ!!」

ヤンデレラ「……」

ツンデレラ「うわっ、最低」

死ンデレラ『これはアラジンのジーニーみたくしろと』

ヤンデレラ「お姉様、非常に分かりやすい例えありがとうございます」

クイーン「分かったでおじゃー」

ヤンデレラ「で、貰ったのがこの1本の杖、ですよね」

執事「30分に一回願いが叶うみたいですね、良い物貰っちゃいました」

執事「えーっと、死ンデレラお姉様を蘇らせてください」

死ンデレラ『あぁ、これが二フラム』ピカーン

死ンデレラ「……んん」

ツンデレラ「凄い、本当にお姉様が生きかえった」

執事「さてと、死ンデレラお嬢様も蘇った事ですし。お昼にしましょうか」

ヤンデレラ「あら、そういえばもうそんな時間なのですか」

ツンデレラ「はぁ、じゃあ私は部屋に戻るから、昼食を運んで来なさいよ」スタスタスタ

執事「かしこまりました。ツンデレラお嬢様」

死ンデレラ「うう、久しぶりの身体なのは良いんだけど…う、動きにくい」ヨタヨタ

執事「よろしければお部屋までおんぶで行きましょうか」

追いついたと思ったら
寝落ちか?

                   、、、 , , _
     ,. -┬i^i、._     ィ`,、,、,、,、,.、'、
.   /    | | .|=ゞ=、 __l/\ v~/!|
   l.    l l l \\{f∥ミゞ, ,ィ≪:lf^i      もういい・・・!
 /ヽ.   ノ「,ト、「.lヘ‐iヾ|rー~r〉〉,こlレ'
/    `ヽ//| ト、ヽlイ| |/|{王王王王}ト、
|      レニ| lニゝ冫! l!L_, , ,ー, , , ,_」シ’、    もう・・・
ヽ    __|ーL|┴^ーヽ>'^ヾ二三シ´\\
 ,ゝ,/  .}二二二二二二二二二lヽ.  ヽ \   休めっ・・・!
l/ |ト、./´\             ||. レ'´ ̄`ヽ
  || !    、\            ||. /      :|
  || |.l l゙!.|i |ヽ)          |l/       /  休めっ・・・!
  || `ヘ)U'J           /-─   ,イ.|

  ||     _           /-─   / ヽ|   ID:k8sKnXMK0っ・・・!
  ||  r‐-゙=っ`ヽ,.--r-─ ''"´ ̄`ヽ   /   }
  ||. {三二    | │          /   /
  ||.  ヾ=--一'`ーゝ        _,. く   ノ|

十分おきくらいでいいのかね

>>1はまだか

本人が10秒単位の連投で埋めてさえいなけりゃ、埋まったらSS速報行けは分かるんだけどな

hs

~死ンデレラの部屋~

死ンデレラ「うぅ、数年振りに地に足をつけ歩くのは辛い」ドサッ

執事「あの、死ンデレラお嬢様」

死ンデレラ「……なに?疲れてそれどころじゃない」

執事「その、もう死んで居ないので死ンデレラではなくシンデレラで良いんじゃないんですかね」

死ンデレラ「大丈夫」スゥ

死ンデレラ『問題ない』

執事「んなっ」

死ンデレラ『こっちの方が楽』

執事「……化け物ですかアンタ」

死ンデレラ『お姫様になんという呼び方』

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

執事「それにしても便利ですね」

死ンデレラ『いえ、便利でもない』

執事「え?」

死ンデレラ『私は生きかえってしまった、だからこの先気ままに幽霊になれない』

執事「……あの、まさか」

死ンデレラ『主に排出物、今まで貴方はたまにだけど私に食べ物を与えていた』

死ンデレラ『……そろそろ爆発する』

死ンデレラ「……」ブピーベチベチブリュリュリュ

死ンデレラ『いやん』

執事「……」

死ンデレラ『それと、新たなスキルを手に入れた』

執事「な、なんですか…つーかくっさ!」

死ンデレラ『酷い』

死ンデレラ『こうやって幽体離脱が出来るようになった』

執事「は、はぁ…取り敢えずシーツ変えないと」

死ンデレラ『身体を寝とる事が出来る様になったと言うわけ』

執事「……」タッタッタッ

死ンデレラ『無駄』スゥー

執事「あがっ!?」ドサッ

執事「……」ムクッ

執事「さて、妹達をからかいにいく」

執事『あんた鬼だよ』

死ンデレラ『ふふふ』

~ヤンデレラの部屋~

コンコン

「ヤンデレラ……違った。ヤンデレラお嬢様」

ヤンデレラ「あら、どうぞお入りになってください」

執事「いつ来ても良い匂い……ですね」

執事『だからもうやめてくださいよ!』

死ンデレラ『むぅ、敬語って疲れる』

ヤンデレラ「どの様なご用ですか?それと、お姉様のお部屋に行かれたのでは」

執事「ヤンデレラに会いたくなった」

ヤンデレラ「……今は、わたくしの事よりもお姉様の側に着いてあげてくださいませんか?久しぶりに元に戻ったのですから、たまにはゆっくりお話でも」

執事「感涙しそう」

執事「どうしても伝えたい事がある」

ヤンデレラ「執事さん?少し気になっていたのですがその口調…」

死ンデレラ『もうバレた』

執事『いや、当たり前でしょ』

ヤンデレラ「……遂にそのステップまで足を踏み入れたのですね」

執事「は?」

ヤンデレラ「わたくしは以前、あなたに二人きりの時は名前で呼ぶ様にと言いましたが……ふふ、素のあなたをわたくしに見せてくれると言う事なのでしょう?」

死ンデレラ『こいつ案外チョロい』

執事『……』

執事「その通り。わたっ、俺とヤンデレラの距離は縮まってる」

ヤンデレラ「ふふふ、それで、伝えたい事とはなんなのですか?」

執事「アイラブユー」

執事『ふざけんな!!』

死ンデレラ『もう少し泳がせたい』

ヤンデレラ「ふふ、嘘が御上手なのですね」

執事「嘘じゃない。ヤンデレラは嘘が嫌い。俺も嘘は嫌いだから」

ヤンデレラ「……その言葉、信じてもよろしいのですか?わたくし、受け取りますよ」

執事「ファイナルアンサー」

ヤンデレラ「執事さん……そうですか、ですが、もう少しだけお待ちいただけないでしょうか」

執事「何故?」

ヤンデレラ「わたくしはまだ学生なのです。ですのでまだ子供を身籠るのは早いと思うのです」

死ンデレラ『妹にとって付き合うとはそういう事、想いが重い』

執事『いやどうすんだよ!は、早く断らないと』

執事「分かった。あと1年間、ひたすらヤンデレラの事を想い続ける」

ヤンデレラ「ふふ、約束ですよ」

執事「失礼する」バタン

~死ンデレラの部屋~

死ンデレラ「世は満足じゃ」

執事「どうすんだよ……なんて事してくれやがったんだよ」

死ンデレラ「今から断れば良い、きっと殺される」

執事「……」

死ンデレラ「さて、後でヤンデレラとお話する」

執事「な、なにをですか」

死ンデレラ「あなたとセックスした事。いや、強姦された事」

執事「!!」

死ンデレラ「抵抗出来ない女の子を襲った時の気持ちを教えて欲しい」

執事「……勘弁してください」

死ンデレラ「それに私は年齢は18、だけど姿は12の時とあまり変化は無い……つまりロリ」

執事「お、お嬢様…」

死ンデレラ「無理やり濡らしてた、極悪非道」

執事「……」

死ンデレラ「あなたをからかうのは飽きない」

執事「……あのぉ、ずっと気になって居た事が有るんですけど」

死ンデレラ「ん?私はあなたと違ってちゃんと答える」

執事「死ンデレラお嬢様って、その、2人と違い言葉使いが変ですよね?」

執事「ヤンデレラお嬢様はまさにお姫様って感じの口調です。ツンデレラお嬢様は多少変ですがお姫様らしいというか」

死ンデレラ「ツンデレラはツンデレ語をマスターしてる。ヤンデレラもヤンデレ語を叩き込まれてるから完璧」

死ンデレラ「私もお姫様語を教えてもらって居たけど……サボってた」

執事「や、やっぱり…」

死ンデレラ「仕方ない、勉強より楽しい事を知ってしまったから」

執事「……オナニーですか」

死ンデレラ「うん、6歳の頃から」

執事「も、もしやお嬢様?一般的な学力をお持ちで無いのでは」

死ンデレラ「イエス。九九は4の段で止まってる」

執事「……」

死ンデレラ「大丈夫、性知識に関しては誰にも負けない自信がある」

執事「はぁ…」

死ンデレラ「周りからも呆れられてた。お母様に頼み講師も全て断ってた」

執事「頭が痛くなってきましたよ」

死ンデレラ「だからあなたに教えて欲しい、私もバカなまま育つのは抵抗がある」

執事「ま、まぁやる気が有るのでしたら教えますけど……私も学力が中学生で止まってますから自信は有りませんよ」

死ンデレラ「大丈夫、英語はコレを使う」

執事「それは……スピードラーニング」

死ンデレラ「さっそく今日から使う」

~廊下~

死ンデレラ「……」ヨタヨタ

執事「な、なんで着いてくるんですか」

死ンデレラ「ツンデレラの何処に行きたい」

執事「お嬢様のところにですか」

死ンデレラ「あの子、あなたに本当の気持ちを伝えられないでいるから」

執事「ま、まぁツンデレって言うくらいですからね」

死ンデレラ「そう、あの子は真っ直ぐ進まず曲がりくねった方向でゴールに向かう性格」

死ンデレラ「だからあなたに知ってもらいたい、妹の可愛さを」

執事「大丈夫ですよ、伊達に2年もお嬢様の執事やってませんから」

死ンデレラ「そう。けどここまで来たからいく」

執事「分かりました。おともさせて頂きます」

~ツンデレラの部屋~

ツンデレラ「お姉様はいいとして、なんでアンタが居るのよ。呼んでないでしょ」

執事「……(やっぱりこうなるんだよな)」

死ンデレラ「ごめん、少し歩き過ぎた。ベッドで横になる」

ツンデレラ「あっ、大丈夫ですか?お姉様」

死ンデレラ「大丈夫、すぐ回復する」

執事「……!!」タッタッタッ

ツンデレラ「ちょっと!ホコリが舞うから走らないでよ!」

死ンデレラ「舞う筈無いのに」スゥ

執事「んがっ!!」ドサッ

ツンデレラ「勝手に走って勝手に転んで、馬鹿じゃないの」

執事「ツンデレラ、少し話がある」

ツンデレラ「な、なによ」

執事「俺が間違っていた」

ツンデレラ「て、ていうかアンタ、どんな口の聞き方してんのよ。アンタは私の執事なんだからちゃんと敬語で話しなさいよ馬鹿執事!」

死ンデレラ『ちょっと待ってキレそう』

執事『分かってくれますか?このなんとも言えない気持ち』

執事「ご、ごめんなさい」

ツンデレラ「次そんな口聞いたら門に張り付けてやるんだから、分かった!?」

執事「……」

ツンデレラ「な、なによ、答えなさいよ」

執事「お口チャック」 チュ

ツンデレラ「ん"っ!??!」

執事「最初は誰でも痛い、大丈夫。リードする」

執事『ななななっ、なにやってんだよ!』

死ンデレラ『まだ足りない』

ツンデレラ「ばばばば、馬鹿!は、離れなさいよ!ど、ど変態!け、警察呼ぶわよ!」

執事「呼べばいい、けど、もう止められない」

ツンデレラ「だぁかぁらぁ!は、離れなさいよ!い、いや!や、やめてよ馬鹿!」

執事『ほんとやめてくれよ!せっかく戻ったのにクビにされちまうだろ!?』

死ンデレラ『もう少し、もう少しでデレてくれる』

執事「我慢出来ない、ツンデレラの初めて、俺にくれ」

ツンデレラ「だっ、だからさっきからおかしいわよアンタ!ちょっ、やっ、やめなさいって言ってるでしょ!」

執事「ツンデレラ、俺の物になってくれ…誰の手にも触れさせたくない」

ツンデレラ「だっ、だっ…ぁ……だから」

ツンデレラ「お、お姉様がいるでしょ…馬鹿、み、見られたらどうすんのよ…ん…」

死ンデレラ『ほらデレた。ツンデレは押しに弱い、これ常識』

執事『あぁあぁぁああ!!』

死ンデレラ『ふふ、楽しかった』スゥ

執事「……あっ」

ツンデレラ「……」

執事「お、お嬢様…あ、あの」

ツンデレラ「な、なによ…きゅ、急に押し倒してきたのはアンタでしょ……ば、馬鹿、離れなさいよ」

執事「……す、すみません」

死ンデレラ「家政婦は見た」

ツンデレラ「!?」ドンッ

執事「ぐぇっ」ドサッ

ツンデレラ「おお、お姉様!?ちがっ、こいつが私を

死ンデレラ「大丈夫、出ていくから」

死ンデレラ「……末長く爆発しろ」バタン

執事「うぐっ……(み、溝…か、完全に入った)」

ツンデレラ「……」

執事「あの、お、お嬢様……す、すみませんでした!!」

執事「その、か、身体が勝手に動いてしまい!お、お嬢様を不快な気持ちにさせてしまった事謝りします!」

執事「ですからどうか!く、クビにだけはしないでくださいませ!!」

ツンデレラ「……さ、さっきの」

執事「は、はい?」

ツンデレラ「言葉……俺の物になれって…あ、あれ、どういう意味よ」

執事「あ、あれは突発的というか!す、すみませんでした!」

ツンデレラ「……こっち、来なさいよ」

執事「は、はい!」

ツンデレラ「……」チュッ

執事「んあっ」

ツンデレラ「今は…こ、これくらいしか出来ないけど……そ、その」

ツンデレラ「……」

執事「お、お嬢様?」

ツンデレラ「ま、まだ気持ちの整理がつかなくて…い、いきなりあんな事言われて!れ、冷静でいろってのが…む、無理な話でしょ」

執事「あ……」

ツンデレラ「も、もう!いつまでくっついてんのよ馬鹿!」パチーン

執事「いった!!」

ツンデレラ「あ、アンタは呼ばれた時だけくれば良いのよ!か、勝手に来て良いのはご飯の時だけだって言ったでしょ!」

ツンデレラ「で、出てけ!早くこっから出て行きなさいよ!!」

執事「しっ、失礼しました!」バタン

この先の修羅場しか見えない

~廊下~

死ンデレラ「くくくく」

執事「死ンデレラお嬢様、も、もう勘弁してくださいよ」

死ンデレラ「何時もツンツンしてる妹がデレた時の破壊力は凄まじい」

執事「まったく、もう二度と乗り移ったりしないでくださいよ?」

死ンデレラ「考えとく。それと、これ」

執事「あっ、俺の携帯」

死ンデレラ「さっそくツンデレラからメールが来てる。幸せ者」

執事「……」

死ンデレラ「ビアンカとフローラ、どちらを選ぶ?」

執事「いや、どっちも選びませんよ!それになんですかその例えは」

死ンデレラ「ふふ、じゃあね」

死ンデレラ「デボラだって居る事を忘れないでね」ヨタヨタ

執事「あっ………ったく、あのイタズラ好き、早いとこ治さないとマズイよな」

~執事の部屋~

執事「……」ピカー

クイーン「ん、なんじゃ?」

執事「あのさ、願い事、叶えて欲しいんだけど」

クイーン「ほうほう、私に出来る事ならなんでもするぞい」

執事「名前は分からないんだけどさ、彼の事についてなんだけど」

クイーン「……ふむ、そなたの頭の中を覗かせてもらった。それで、そのものをどうしたいのじゃ?」

執事「えっと、彼の犯した過ちってのを解決してほしいんだ。あいつには助けらたから、今度は俺の番かなって」

クイーン「それは無理じゃな」

執事「えっ?な、なんでだよ!なんでも願い事叶えてくれんだろ?」

クイーン「うーむ、何故かは分からぬが私の力が介入出来ないみたいなんじゃよ」

執事「そ、そうなのか……分かった、じゃあ彼の連絡先でも」

クイーン「そなたの連絡先を伝えることなら出来るぞい!」

執事「……じゃあそれでいいや」

クイーン「ふふふ、ではまたの~」ボワワワ

執事「やっぱり、只者じゃなかったんだな」

執事「つーか、俺の連絡先教えたのは良いけど、どんな方法だ?」

執事「携帯電話に俺のアドレスとか無理やりぶち込んだとかか?」

執事「………まっ、近いウチに電話の一本くらい有るだろ!」

執事「さーってと、俺も仕事に戻るかな」

ガチャ

メイド長「執事さん、あなたに伝えたい事があります」

執事「あっ、はい、なんでしょう」

メイド長「プリンセスティアラの事です」

メイド長「あれは本来、我が家に伝わる宝石でした」

執事「はい、詳しい事は料理長から聞いてます……辛かったんですよね」

メイド長「ふふ、私は弱い人間だったので」

執事「そんな事無いですよ。俺だってそれを聞かされて怖くなって逃げ出したんですから」

メイド長「……宝石は、その人の想いが形になるんです。ですから私達3姉妹の宝石はお嬢様達のとは違ったのです」

メイド長「私が預かった宝石はアイオライト」

執事「確か……初めての愛、でしたよね」

メイド長「はい。恥ずかしい事です。執事さんに恋をし、結果私達姉妹の関係を壊してしまった」

メイド長「……怖かったんです。あんなに仲の良かった私達が、一人の男性を奪いあっていた日々が」

執事「だからメイド長さんは……全ての繫がりを絶った、と言うわけですね」

メイド長「はい……ですから、私は貴方を試したんです。ティアラを渡し、その秘密を言ってなお、貴方がどうするのかを」

執事「ははは、私は逃げ出しちゃいましたけどね」

メイド長「ですが、貴方はこうして戻ってきてくださいました」

メイド長「貴方は立ち向かったのです。私と違い、自分の想いを貫き通して……」

執事「メイド長さん」

メイド長「ですが、これからより一層大変になりますよ?なんたって貴方、あの頃の私同様、彼女達に好かれてるんですもの」

執事「あはは、どうですかね」

メイド長「……頑張ってくださいね。私と同じ結末にだけはしないでください……私からのお願いです」

執事「大丈夫ですよ、私を信じてください」

メイド長「………犬を脱走させてしまう貴方をですか?」

執事「う"っ"」

メイド長「犬と交尾する貴方をですか?死体とアーンしちゃう貴方をですか?」

執事「し、知ってたんですか…」

メイド長「ふふっ、だって私、メイドですから」

執事「ぁっ、あ…っ…」

メイド長「その事に関しては何も言いませんよ。それと、もう一つ」

メイド長「明日ですね、皆で海にでも行こうかと思ってるんですけど、どうですか?」

執事「う、海に、ですか?」

メイド長「はい。プライベートビーチが有るので、それに今は夏ですよ?だから夏っぽい事でもしようかなと」

執事「良いですけど、お屋敷はどうするんですか?」

メイド長「それはこの杖に頼みます」

執事「へ?」

メイド長「私達の分身を作り、その日だけでもお屋敷の事を任せるんです。名案だと思うんですけど」

執事「そ、それなら安心ですね。じゃあ早速お嬢様達に伝えてきます!」

メイド長「はい、お願いしますね」

メイド長「……」ピカー

クイーン「おやおや、久しい顔じゃのぉ」

メイド長「ふふ、お久しぶりです」

クイーン「それで?どうしたのじゃ」

メイド長「……」

クイーン「知ってはいると思うが其方の関係者はもうこの世には居らぬぞ?」

メイド長「それは知っています。ただ、貴方とお話がしたかったんです」

クイーン「ふむ、それで、話とは」

メイド長「……あの方は、あの方の最後を教えてくれませんか」

クイーン「あぁ、あの執事じゃな」

メイド長「はい」

クイーン「ふふっ、特に変わりない普通の死に方じゃったぞ」

クイーン「しかし」

メイド長「?」

クイーン「最後に言っておったのう」

クイーン「この手紙の主と話がしたかった、とな」

メイド長「!!」

クイーン「お主が願いを叶える前、あの家を出る前にあの者の部屋に置いた手紙じゃろうな」

クイーン「あやつはその手紙を肌身離さず持っておったからのう。お主の事を忘れてもじゃ」

メイド長「そう、ですか…」

クイーン「結局、あやつらが死ぬまでの間、彼は誰にも恋はせんかった。最後の最後までお主しか見て居らんかったと言う事じゃな。罪作りな女よのう」

メイド長「……」

クイーン「泣いても何も変わらぬ。ほら、ハンカチをやろう」ボン

メイド長「こ、これは……あの人の」

クイーン「ふふっ、私からの粋な計らいじゃ。じゃあの~」ボワワワ

メイド長「……」

メイド長「結局、私はこれで良かったのでしょうか」

メイド長「……ふふっ、後悔しても意味の無い事くらい分かってはいたんだけどな…」

メイド長「…はは……ははは……」ポタポタ

ガチャ

執事「あっ、まだ居たんですね。昼食の用意が……め、メイド長さん?」

メイド長「あっ、えっ、あぁ、はい。今行きます」

執事「……だ、大丈夫ですか?」

メイド長「いえ、窓の掃除をしていたらホコリが目に入っちゃって。あなたのせいですよ?」

執事「うっ……す、すみません」

メイド長「ふふっ、じゃあ行きましょうか」

執事「は、はい」

~翌日、プライベートビーチにて~

死ンデレラ「暑くて死にそう」

ヤンデレラ「何時でも死ねるというツッコミはしませんわよ」

ツンデレラ「はぁ暑い」

料理長「君は脱がないのかね」

執事「いや、僕達は無理でしょ。お嬢様達の安全をみとかなきゃいけないんですから」

メイド娘「くぅ~、水着持ってきたのにー!」

メイド長「ふふふ、着替えてきなさい」

メイド娘「良いんですかー!?やたー!」タッタッタッ

執事「メイド長さんは着替えないんですか?」

メイド長「私、水着とか嫌いなんです」

ヤンデレラ「……?どうしたのですか、お姉様」

死ンデレラ「そのおっぱい、少しだけでいいから分けて欲しい」

ヤンデレラ「ふふ、日々の努力の賜物ですわ。お姉様は何故その様な水着を?」

死ンデレラ「貧乳にはスク水、これ一般常識」

ヤンデレラ「はぁ、なら良いのですが」

死ンデレラ「極限まで削ぎ落とされたボディが生み出すスク水の破壊力は世のロリコンを魅了出来る」

執事「な、なんで私を見るんですか」

メイド娘「おっしゃー!泳ぐぞー!」

執事「……(これは中々、胸はそれなりだが水着の色がベリーグット)」

料理長「君は脱がないのかね」

執事「いや、だから脱ぎませんよ」

メイド長「ふぅ、暑いですわね」バサッ

執事「!!?な、なに全裸になってるんですか」

メイド長「大丈夫です、プライベートビーチですから」

~15分後~

料理長「よし、料理が出来たね」

執事「あっ、だったらお嬢様達を呼んで来ますね」

料理長「……」

執事「?どうしたんですか」

料理長「いや、やはり君で良かったと思ってね。彼女達を任せられるのは君しか居ないよ」

執事「ははは、褒めたってちんこはしゃぶらせませんよ?」

料理長「冗談じゃないさ……さっ、呼んで来てもらおうかね」

執事「はい、わかりました」タッタッタッ

料理長「……(頑張れよ、少年)」

執事「ヤンデレラお嬢様、死ンデレラお嬢様、朝食の支度が出来ました」

ヤンデレラ「あら、では行きましょうか、お姉様」

死ンデレラ「おぶって、足つった」

ヤンデレラ「はぁ、分かりました」

執事「えっと、ツンデレラが居ないな」

メイド長「ツンデレラお嬢様なら日陰でダウンしてますよ」

執事「あ、ありがとうございます」

メイド長「ふふふ、そんなに変ですか?私」

執事「いや、め、目のやりばに困るだけです」

メイド長「そうですか。ではツンデレラお嬢様を頼みますね」スタスタ

執事「あっ、はい……あー、むしゃぶり尽くしたいよあのボディ反則だろ」スタスタ

執事「あっ、ツンデレラお嬢様」

ツンデレラ「なによぉ、暑いんだからほっときなさいよ」

執事「朝ごはんの時間です、ツンデレラお嬢様」

ツンデレラ「あー、持って来なさいよ…私はここから動かないから」

執事「はい、分かりました」タッタッタッ

  -─フ  -─┐   -─フ  -─┐  ヽ  / _  ───┐.  |
__∠_   /  __∠_   /    / ̄| /      /  |

  /    /⌒ヽ   /    /⌒ヽ     /l      /    |
  (         |   (         | /  / l    /\     |    /
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  |    ヽ    |    ヽ     |  _.  ├─┼─┤    __
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  し       し       ヽ__  /  ヽ___,ヽ     _ノ

~電車~

少女「やっぱり怖い?」

男「いや、そんな事……有る」

少女「まぁねぇ、2年ぶりだもん。まだ彼女、病院に居るのかな」

男「あぁ、そうだな……ん?」

少女「どうしたの?」

男「いや、知らないアドレスが携帯に入ってたからさ。誰だろこれ」

少女「なんなら答えを出してみたら?それとも僕が見つけ出そうか」

男「いや、いいさ。なんとなくだけど誰か分かるから……あの人、上手くやったみたいだな。俺も頑張んねーと」

少女「え?何かいった?」

男「なんでもねーよ、ほら、降りるぞ」

男「……これで、全て終わらせるんだ」

少女「って、ほらぁ早く降りないと閉まっちゃうよ~」

男「ん、あぁ、わかってるよ」

終わり

>>836
おい

取り敢えず、保守してくれた人ありがとうございました。私のオナニーに付き合ってくれて本当に顔射です

じゃあまた何時か、ありがとうございました。

なんかアレだな、いつぞやにいたNTR死ねの奴を思い出す

>>1

>>857
同一人物だろ

それと2年前に書いた糞みたいな作品のキャラだしてオナニーワールド全開にした事、深くお詫び申し上げます
絶対気付かれないと思ってたんですけど覚えてた人、ありがトーマス来月にまたオナニーするので視姦してください


それじゃあさよオナラ

>>859
マジかよ勘弁してくれ

>>860
乙乙

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