妹友「優しくていいお兄さんじゃない。何が不満なの？」

妹「私を異性としてみて欲しいんです。あまつ兄さんに襲われたい」

妹友「あー…」

妹「こ、こんな恥ずかしいこと親友の妹友ちゃんにしか話せなくて…」

妹友（親友って言ってくれるのは素直に嬉しいんだけど）

妹「…相談にのってくれませんか？」

妹友「で、出来る範囲で…」

妹「ありがとうございます！」

妹「以前は兄さんにべったりでしたが、この状態ではずっと仲良し兄妹のままです」

妹友「だから生意気な妹を演じることにしたんだ」

妹「はい」

妹友「ほんとにうまくいくのかなぁ」

妹「生意気な妹に腹をたてた兄さんは妹調教計画を企てると思います」

妹友「そ、そうかなぁ…」

妹「先日こっそり立ち読みしたえっちな漫画にはそう書いてありました」

妹友「へぇ……」

妹「今まで色々と難癖をつけてきましたし、兄さんの堪忍袋もそろそろぷっちんしますよ」

妹友（お兄さんかわいそう…）

妹「今夜なんて兄さんの作った料理を床にぶちまけてやる予定です！」

妹友「やりすぎじゃない？」

妹「…私もそう思います」

妹友「ならやめようよ」

妹「ですがこれは最後の総仕上げなんです！心を鬼して兄さんの作った料理を……！」

ガッシャーン！！

妹「よくこんな不味いものを食卓に出せますね。兄さん、舌はついてるんですか？」

兄「何も床にぶちまけることないだろ！」

妹「あまりの不味さに眩暈がして落としてしまったんですよ。すみません」

兄「くっ！」

妹「あぁ、また眩暈が…」

ガシャーン！

兄「お前！」

妹「ふふ…」

妹「もう夕飯はけっこうです。外で何か口直ししてきますね」

兄「……」

妹「あ、それから兄さんは二度と料理をしないでください」

妹「台所に立つ兄さんを見るだけ不愉快ですので」

兄「なぁ…」

妹「はい？」

兄「お前いい加減にしろよ、マジで」

妹「いい加減にして欲しいのは私の…」

兄「最近生意気なんだよお前は！」ﾊﾞﾁﾝ！

妹「きゃっ！」

兄「あーだこーだ指図しやがって、何様のつもりだ」

妹「こ、口論で負けたからと言って暴力に走るなんて最低です！」

兄「はぁ？我がままな妹ちゃんがわりーんだろー？」

妹「今度は責任転嫁ですか。つくづく最低」

兄「まだそんなこと言うんだ？ふーん、へー…」

妹「に、兄さん！私を縛り上げてどうする気なんですか！」

兄「そりゃ駄目な妹を躾けるために決まってんだろ？」

妹「父さんと母さんに言いますよ！」

兄「言えば？これが終わった後でな！」ﾊﾞﾁﾝ！

妹「ひぎっ！」

兄「まず1回～。残り99回だからな～」

妹「きゅ、きゅうじゅう…！？」

兄「2回目～」ﾊﾞﾁﾝ！

妹「はがっ！」

兄「こうしてるとさ、小さい頃母さんに叱られて尻叩かれたの思い出すなぁ…」

妹「はぁ…はぁ…」

兄「でもあんな優しく叩いたんじゃ躾けになんねーよなっ！」ﾊﾞﾁﾝ！

妹「んひぃ！」

妹「…っ」ﾁｮﾛﾁｮﾛ

兄「うわ、小便漏らしやがった」

妹「あ…ぁ…」

兄「くっさ！おまけに手についたじゃねーかクソが」ﾊﾞﾁﾝ！

妹「あひっ！」

兄「あーあ、やる気失せたわ。くせーから早いとこ掃除しろ」

妹「うぅ…」

兄「そうだ。自分でしたんだからさ、これ全部舌で舐め取れよ」

兄「こんなくせーの俺なら絶対嫌だけどな。ははは！！」

妹「なんてことになりかねません」

妹「しかしスパンキングによって昇天しかけた私は身体がうまく動かすことが出来ず」

妹「それに業を煮やした兄さんは私の顔を無理矢理おしっこに押し付けて舐めるように強要し」

妹「あ、あまつ俺も小便がしたくなったなぁと言って兄さんはおもむろにズボンを下げ、ついには」

妹友（今日の晩ご飯何かなぁ…）

～その日の夜～

妹「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

兄「……」ﾑｼｬﾑｼｬ

妹（ああ、兄さんは手料理はいつ食べても美味しい）

妹（い、いえ！ここは心を鬼して！鬼してこの美味しい手料理をぶちまけなくては！）

妹（まずダン！と箸を置いてそれから不味いとバッサリ）

妹「それからあーしてこうしてこうなって…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

兄「？」

兄「何ブツブツ言ってんだ？」

妹「は、はひ！？」

兄「飯不味かったか？」

妹「そんなことは！いつも通りすごく美味しいです！」

兄「そっか、ならいいんだけど」

妹「…あ」

兄「あ？」

妹「い、いえ…なんでもありません…」

兄「？」

～翌日～

妹友「あ、妹ちゃんおはよー」

妹「おはようございます」

妹友「それで昨日は結局どうだったの？」

妹「昨日の夜は兄さん特性オムライスでした。タマゴがトロトロですっごく美味しいんですよ」

妹友「え？うん…」

妹「妹友ちゃんは何を食べたんですか？」

妹友「えーと、素麺だったよ」

妹「素麺もいいですね。うちは兄さんが特性のつけ汁を作ってくれて、それで食べる素麺はまた絶品で」

妹友「……へぇ」

妹友「……」

妹「……」

妹友「ぶちまけるんじゃなかったの？」

妹「……こ、好物なんです」

妹友「え？」

妹「オムライスは好きだから…」

妹友「ふーん…」

妹「も、勿体無いですし…」

妹友「そうだねぇ」

妹「……」

妹友「……」

妹「食べ物を粗末にするのはやっぱりいけないと思うんです」

妹友「そうだね」

妹「ですから今度は別の方法でせめてみるつもりです！」

妹友「別の方法？」

妹「名付けて『言葉せめで兄さんをその気にさせちゃおう』作戦！」

妹友（失敗しそうな作戦名だなぁ…）

兄「ただいまー」

妹「……」

兄「ただいま」

妹「聞こえてますから、二度も言わなくてけっこうです」

兄「そーかよ」

妹「…麦茶」

兄「あ？」

妹「耳が遠くなったんですか？喉が渇いたから麦茶をもってきてと言っているんですよ」

兄「……」

妹「早くしてくださいね」

兄「…ちっ」

兄「ほらよ。麦茶だ」ﾄﾝ

妹「…兄さん」

兄「何だよ」

妹「私がお腹が弱いのは知ってますよね」

兄「ああ…」

妹「ならどうして氷が入ってるんです」

兄「……」

妹「先ほどの嫌がらせですか？それとも単に気付かなかっただけ？」

妹「まさかこんな簡単なことも出来ないなんて思いませんでした。兄さんがこんな無能だなんて」

妹「無能で気遣いも出来ないなんて本当にどうしようもないですね」

兄「今度は気をつける…」

妹「兄さん女性と付き合った経験はあるんですか？」

兄「べ、別にどうでもいいだろ」

妹「あるわけありませんよね。こんな男私だって願い下げですもの」

兄「…っ」

妹「そんなかわいそうな兄さんに朗報です」

兄「？」

妹「どーしてもと言うなら私が筆おろししてあげてもいいですよ？」

兄「なっ！？」

妹「ふふ、こう見えて経験豊富なんです私。優しくリードしてさしあげます」

兄「じょ、冗談だろ？」

妹「冗談ではありません。兄さんは私のことが嫌いなんですか？」

兄「それは……」

妹「あら？私とシてるとこ想像しちゃったんですか？兄さんの下半身はやる気満々ですね」

兄「ち、違う！」

妹「ふふ、兄さんかわいいです。私はそんな兄さんが……」

兄「……妹……お、俺は」

妹「そんな気持ち悪い兄さんが大嫌いです」

とっととハメ太郎