八幡「平塚先生が風邪…?」(66)

八幡『そんなこと知らせるために電話してきたんですか?つか番号教えましたっけ?』

陽乃『恩師の一大事を「そんなこと」で済ませちゃうんだー…冷たいなー…』

八幡『だたの風邪でしょう?寝てりゃ治りますよ。むしろ俺の番号知ってることのが激しく気になるんですが』

陽乃『比企谷くん、細かいこと気にすると余計モテない男になっちゃうよ?』

八幡『え?なんでモテてない前提なの?いや、モテたことないですけど』

陽乃『知ってる♪』

八幡『……』

陽乃『じゃ、そういうわけだから静ちゃんのお見舞いよろしく~』

八幡(どういうわけだ)

八幡(そんなやり取りがあったのが今日の午前中)

八幡(で、結局教えられた先生のマンションの前にいるわけだが…)

八幡(実際平塚先生には何度か世話んなってるけど、ありゃ仕事の範疇だ)


陽乃『静ちゃんね、比企谷くんのことは特に気にかけてると思うんだー』


八幡「…特に、ね」

八幡「……」

八幡「ハッ…やっぱ帰ろ…」

携帯「PIPIPI!」

八幡「あ?メール?」

陽乃『追伸、もしマンションの前で引き返すようなことがあったら……♪』

八幡(あったらなんだよ!全部言えよ!)

八幡「行くしかない…のか…」

八幡「……行きたくねぇー」

八幡(平塚先生の場合だとお見舞いに来た俺が怪我人になる可能性も…)

八幡(むしろ即日入院まである)

八幡「行きたくねぇ…」

平塚「比企谷?比企谷じゃないか!どうしたんだ、こんな所で」

八幡「はぇ!?あ、ちょ、あー、その…」

平塚「む、そういえば陽乃からメールがあったんだ。素敵な見舞い客が来ると言っていたがもしや君のことかね?」

八幡「自分マジで偶然通りかかっただけなんで!マジで!」

平塚「む…そうか、違うのか…」

八幡(何粗かさまにシュンとしちゃってんの可愛い。もしかして狙ってますか?)

平塚「買い物の帰りかね」

八幡「まぁそんなとこです。先生は?」

平塚「私もコンビニでちょっとな」

八幡「それ、ファミチキっすよね」

平塚「よく分かったな。匂いか?」

八幡「ええまぁ…(風邪引いてんのに油っこいの食べちゃ駄目でしょ)」

八幡「病中に消化の悪いもんはどーかと思いますよ」

平塚「そうなんだが、むしろ身体が弱っているときだからこそ肉を食わねば!と思ってな」

八幡「何処のゴム人間だよ」

平塚「海賊王に俺は…ごほっごほっ!」

八幡「体調悪いなら無理しなほうがいいですよ。帰ってゆっくり休んでください」

平塚「そうだな。熱はひいたんだが、本調子とまではいかないようだ」

八幡「……」

平塚「引き止めて悪かったな」

八幡「あの…」

平塚「なんだ比企谷?ああ、明日には治るだろうから学校へは行くぞ」

八幡「…その」

平塚「……?」

~平塚宅~

平塚「比企谷、君から昼食を作ると提案してくれたときは驚いたが本当に良かったのか?」

八幡「ま、平塚先生は日頃からお世話んなってるんで」

平塚「日頃の君からは考えられないような物言いだな」

八幡「はいはい。んなことより俺が初めてで良かったんすか?」

平塚「何のことだね?」

八幡「先生の家に上がりこんだ男って俺が初めてでしょ?」ニヤッ

八幡(なんつって…)

平塚「…………」

八幡「…………」

平塚「…………っ」

八幡(なんか言え)

八幡「えと、じゃ台所かりますよ」

平塚「あ、ああ。よろしく頼む」

八幡「無難におかゆでいいっすよね」

平塚「ファミチキとおかゆか。中々エキセントリックな組み合わせだ」

八幡「ファミチキは治ったら食ってください」

平塚「そんなぁ…」

八幡「お待たせしましたっと…」

平塚「……」

八幡(先生は食い入るようにTVを見ている。何見てんだ?プリキュアか?プリキュアだな)

TV「実録!結婚しない男たち!!」

八幡「……」

平塚「……」

TV「30年前と比べ男性の生涯未婚率は8倍にも上り…」

平塚「……」

八幡「……」

TV「ついに男性の生涯未婚率は20%を超えました!」

平塚「……」

八幡「……」

平塚「私が結婚出来ないのはどう考えても時代が悪い…」ボソッ

八幡「…しずかっち」ブワッ

八幡「TVばっか見てないでおかゆ食べてくださいよ」

平塚「す、すまない。では冷めないうちにいただこう」

八幡「どーぞ」

TV「街の独身男性に聞きました!あなたが結婚したくなるときはどんなときですか?」

平塚「っ!」ガタタッ

TV「気になる第一位は……」

平塚「……」ドキドキ

八幡「……」

TV「風邪をひいたときでした!」

平塚「……」

八幡「……」

TV「風邪で寝ているときにふいに寂しくなる、という声が多かったですねー」

平塚「……」

八幡「……」

平塚「…比企谷」

八幡「は、はい?」

平塚「この時間帯のTV番組はロクなものがないな…」

八幡(どこか寂しそうな笑顔浮かべ、平塚先生はTVを消した)

平塚「む…おかゆが冷めてしまった…」

八幡「早いとこ食わないからです」

平塚「そうだな…どんな料理もいずれは冷めてしまう…」

八幡「……」

平塚「私はこのおかゆのようだ…」

八幡(誰かもらってやれよ。むしろ俺がもらうべきなのか、そうなのか)

平塚「君のおかゆは冷めても美味かったよ。ありがとう」

八幡「ども…」

平塚「せっかくの休日に済まなかった」

八幡「とくに予定もなかったし、別にいいっす」

平塚「なら帰ったら勉強したまえ。君は理数系の成績は芳しくないからな」

八幡「教師になんのは明日からにしてくださいよ」

平塚「ふふ…」

八幡「じゃこれで…」

平塚「ああ、おかゆご馳走様」

八幡「……」

平塚「……」

八幡「…これで貸し一つで」

平塚「貸し?」

八幡「休みの日に担任宅来ておかゆまで作ったんですから、当然でしょ」

平塚「そうだな。君には大きな借りが出来てしまったよ」

平塚「完治した際にはラーメンでも奢ろう」

八幡「それは卒業してからという約束でしょう」

平塚「そうか、そうだったな…」

八幡「もし俺が風邪でもひたらそんときは今度は平塚先生がお見舞いにでも来てください」

平塚「……比企谷」

平塚「それはつまり…そ、そういうことなのか…?」

八幡「……は?」

平塚(先ほどTVで言っていたし…だが比企谷なら…)

八幡「あの、平塚先生?」

平塚「しかし興味がないなら自宅に上がっておかゆまで作ったりはしないのではないか…」ブツブツ

八幡「……」

平塚「こ、コホン!…比企谷、君にそんなことを言われるとは思ってもいなかったぞ…」

平塚「しかも病で身も心も弱っているこのタイミングで言うとは君も卑怯な奴だな」

平塚「……」

平塚「き、君が本気だと言うのなら私は…」

平塚「……」

平塚(いつの間にか帰りおったか)

平塚「ふ、ふふん。あの捻デレめ!恥ずかしさのあまり逃げたな」

平塚「……ぐすん」

このアニメのSSが完結したところ見たことないどうせまた完結しないで終わるだろ

平塚
『先日はおかゆご馳走様でした。公言する通り主夫スキルは完璧のようですね(笑)おかゆとてもおいし
かったです。帰宅してから勉強はちゃんとしましたか?比企谷くんのことですから勉強せすに大方リビ
ングのソファで寝そべりながらゲームでもしたいたのではないでしょうか?(笑)息抜きも大事ですが勉
強も大事です。次回のテストではせめて平均点はとれるよう頑張ってください。話は変わりますが帰宅
してからお体の調子はどうですか?私の風邪がうつってしまっていないかと気がかりです。風邪をひい
ているときは無性にアイスが食べたくなりますね。私は普段食べないのですが風邪をひいたときだけは
奮発して高いアイスを買ってしまいます。比企谷くんは甘党ですからコーヒー味が好きそうですね。私は
最近バニラにハマっています。シンプルかつ王道ですね。よかったら比企谷くんのおすすめのアイスも教
えてください。比企谷くんが風邪をひいたときは買っていってあげます。勿論先生の奢りですから安心して
ください(笑)ところでその後体調に変化はありませんか?妙に熱っぽくないですか?病院へは行きましたか?』


八幡
『メールの文面節々から風邪になれ!お見舞い行かせろ!オーラハンパなくて引きます』


平塚
『(`;ω;´)』

おしまい!
平塚静ちゃんは残念可愛い!

>>42
先週は完結して結構良いのあったけどな

>>51
例えば?

>>52
雪ノ下「その……比企谷君は由比ヶ浜さんのことを……」
比企谷八幡「気づいたら雪ノ下雪乃と同棲していた」
小町「雪乃さん!お兄ちゃんに頭撫でてもらうの気持ちいいですよ!」

この辺り

こういうの毎回自演疑っちゃうんだけどどうなの?

>>57
そりゃしてないと証明はできんわなあ……自分はスレタイ教えて貰えると有難いから
あまり気にせず書いちゃうけど

(俺の書いたのがないじゃないかぁ・・・・)

>>61
何書いたんだ?スレタイ教えてくれ

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