久「レズから逃げきったら100万円!?」 (167)

前にもあったと思うけど、こんな感じのSSが読みたいです

まだですか?

まこ「なんじゃと?」

久「折り込みチラシに入ってたのよ!」

まこ「あんたは主婦か!」

久「これは参加しないわけにはいかないわ! そうよね、みんな!」

咲「えっと……」キョロ

咲(あれ、和ちゃんがいない……)

優希「1000万円か……何年分のタコスが買えるのか?」

京太郎「お前の頭はそればっかだな」

支援

優希「あ、100万円か! これは失敬」

久「それでも相当な数のタコスが買えるわよ」

優希「それもそうだな!」

久「咲、あなただって欲しいものの一つや二つくらいあるでしょ!?」

咲「え? う、うーん……あ、私酸素カプセルが欲しいです」

京太郎「ブホッ」

まこ「さすがにそれは100万じゃ買えんじゃろ……」

久「それでもないよりマシよ。いわば未来への先行投資ってとこね」

まこ「もはや説得性皆無じゃな」

久「それじゃ優希、咲、私にまこは参加決定!」

まこ「ちょい待てぃ! 話を聞かんか!」

京太郎「染谷先輩、こうなった部長はもう誰にも止められませんよ」

まこ「はぁ……」

久(一人100万で4人いれば400万。これなら部費と称して徴収した後、こっそり横領して私だけ海外へ長期間バカンス……なんてことも夢じゃないわ!)

久「くふふっ……」

久「あ、ちなみに須賀君にはこれに出てもらうから」

『真夏の夜の淫夢~ホモから逃げ切ったら500万!』

京太郎「ええっ! なんすかこれぇ!?(驚愕)」

咲「というか捕まったらどうなっちゃうの??」

久「うーん、一応ここに注意書きが書いてるけど……」

『※捕まった場合の身体の安全は保証しかねます』

久「具体的なことは何も言われてないわね。ま、お察しのとおりでしょ」

京太郎「」ゾッ

久「頑張って須賀君! 部長命令よ?」ニッコリ

そして企画当日

恒子「さーて始まりました! 日本プロ麻雀協会PRの特別企画! 題して……」

恒子「『レズから逃げ切ったら100万円』!! の、はっじまりだぁーーーーー!!!」

オオオオオオオオオオオ!!!

恒子「解説はわたくしアナウンサーの福与恒子と」

針生「……同じくアナウンサーの針生えりでお送りします」

恒子「あれ、針生先輩じゃないですか! どうしてまたこのような場所に!?」

針生(くっ、わざとらしくて腹立つ……)ピキピキ

針生「さ、さぁ? 当初は小鍛冶プロがこの席に座る予定だったのですが急k」

恒子「おおーっと!? 消えた小鍛冶プロ! 実況席には早くも異変が起こっておりますっ!」

針生「……」

恒子「では針生アナ! さっそくですがこの企画はどう言ったものなのでしょう!?」

針生(自分で説明しなさいよ……)チッ

恒子「針生アナ? 本番ですよ!」ボソッ

針生「……っ、えっとですね、これは全国の……特に高校生の麻雀活動を推進するための支援活動の一環として……」

恒子「話しが長くなりそうなので、さっそく参加者の紹介に移りたいと思いますっ!」

針生「……」ビキビキ

恒子「まずは今季インターハイ優勝校の清澄高校から、竹井久・染谷まこ・片岡優希・宮永咲!」

ワアアアアアーーーーーーーーーー!!

咲「結局和ちゃんには連絡繋がりませんでしたね……」

久「仕方ないわ。今は目の前のことが優先よ。和の分まで私たちで頑張りましょう!」

支援

恒子「そしてこちらは先ほどの清澄と同じ長野県から参戦、龍門渕高校の龍門渕透華・天江衣・井上純!」

衣「祭りだ祭りだ! 喜色満面! ころもの胸は今最高潮に高鳴っている!」

透華「この大会で原村和より目立って差し上げますわ!」

純「原村は出てねーみたいだけどな」

透華「な、なななななんですってぇー!?」

恒子「同上、鶴賀学園から加治木ゆみ・蒲原智美・津山睦月!」

加治木「来年度も鶴賀の麻雀部を存続させるためだ。已むをえまい」

睦月「うむっ」

蒲原「なんだか鬼ごっこみたいで楽しそうだしなー。ワハハ」

恒子「同上、風越女子から池田華菜!」

池田「なんでうちだけ一人だしー!?」

恒子「その他、全国の様々な高校から参加者がこの会場に集っています」

針生「そこ省略すんのかよ……」ボソッ

恒子「それでは、まもなく開始ですっ! 年の功を重んじてここは針生アナに音頭をとっていただきましょう!!」

針生(お、おいぃ! 聞いてないぞ!?)

恒子「では針生アナ、ここはおひとつ盛大にお願いいたします!」

針生「……えっ、えー……」

針生「れ、レズに負けるな! 淑女の皆共!!」

シーン

恒子「……では中継をいったん終わりますっ!」

針生「うがあああああああああ!!///」ブツッ

ザワザワ

藤田「では参加者諸君にルールを説明する」

咲(あれカツ丼さん……? 何してるんだろ……)

藤田「ゲームは、ここ――モンブチパークを貸し切らせてもらい、行う」

透華「スポンサーは私、この私ですわ!」

池田(聞いてないし)

藤田「逃走者はこの白地にピンクのハートマークが描かれた追跡者(レズ)から逃げ続けなければならない」

藤田「捕まったものはエリア中央にある『百合の檻』に軟禁される。通常は救い出すことはできず、ゲーム終了までそこで『辱め』を受け続ける」

純「辱め!? なんだよそれ聞いてねえぞ!」

藤田「参加者の募集要項に書かれていたはずだ。『捕まった場合の身体の安全は保証しかねます』と」

>>61
訂正

藤田「逃走者はこの白地にピンクのハートマークが描かれた全身タイツを身に纏った追跡者(レズ)から逃げ続けなければならない」

あ、顔は出てます

優希「ちょっと部長! 話がちがうじぇ!」

久「あらら……? あの注意書き、男子の方じゃなくて女子にも書かれてたのね。見落としてたわー(汗」

まこ「こいつはほんまに肝心なことを見落としおってからに……」

加治木「それもまた覚悟の上だ……」

睦月「うむ……」

池田「は、辱めとかこわくないし! 要は捕まらなければいいんだろ!」

藤田「ふふ、その通り。良い気構えじゃないか、そこの猫娘」

池田「誰が猫娘だし!」

衣「藤田! 肝心なことが知らされていないぞ!」

咲「そうだね……私たち、いつまで逃げ続ければいいの?」

藤田「……もうすぐ正午の鐘が鳴る。夕日が沈むまで逃げ続け、捕まらなかったものに賞金は与えられる」

優希「な、長すぎだじょーっ!」

久「思った以上に過酷ね……」ゴクリ

蒲原「ワハハ、これは毎日早朝のランニングを欠かさない私でもきつそうだぞー」

睦月「う、うむ……」アセ

藤田「参加者にはこのトランシーバーを配布する。これを用い、同校の者とみ通信を交わすことができる」

池田「これは悪質な嫌がらせか? そうなのか!?」

藤田「それでは、もうすぐ時間だ。各方面から追跡者(レズ)が姿を現す……」

一同「……」ゴクッ

藤田「私から言えるのはこれだけだ……逃げて、逃げて、逃げまくれ!」

藤田「説明は以上! では、一同散開!」

12:00

久「とりあえず、しばらくは団体で行動しましょう」

池田「……あ、あの。清澄の」

久「あら、あなた風越の……」

池田「す、すまないが私も混ぜてもらってもいいか?」

優希「なんだお前、さっそく怖気づいたのか?」

池田「ち、違うし! 仲間がいた方が色々と情報を集めいやすいからだし!」

まこ「ま、ええんじゃないか? 一人増えたところでそう変わらんじゃろ」

久「まぁそうね。いいわよ、ついてきて」

池田「あ、ありがとう! 恩に着るし!」

咲「よろしくお願いします、池田さん」

池田「ああ、よろしく!」

久「くふふ……」

久(みがわりが一つ増えたわ。ラッキー☆)

さすがです部長

12:04 東区画 メリーゴーランド付近

加治木「とりあえずここに身をひそめよう」

蒲原「茂みの中か……さすがゆみちん頭いいな」

睦月「うむ!」

スタスタ

加治木(誰か、近づいてきたぞ……! 追跡者か?)

佳織「うーん……みんなどこだろうなぁ」キョロキョロ

蒲原(あれはもしかして……佳織!?)

蒲原「か、かお……んぐっ!」

加治木(ばか! 大声をあげたら見つけてくださいと言っているようなものだろう!)ググ

佳織「ん、今そこの茂みが揺れたような??」

加治木(ま、まずい! 二人とも、静止しろ!)

加治木「……」

蒲原「……」

睦月「……」ウムァ

佳織「そこに誰かいるんですかぁ?」スタスタ

加治木(くっ……おしまいかッ)

睦月(先輩……諦めるのはまだ、早い!)ビュンッ

蒲原(む、むっきー!? 手近にあった石ころをむんずと掴み、手首の捻りだけで香りの背後に飛ばしたぞ! これでそちらに気を引きつけられる……!)

コロンコロン...

佳織「え、今の音なに??」クルッ

佳織「うーん……たしかこの辺りからコンっていう音がしたような」キョロキョロ

加治木(さすがだ睦月!)

睦月(うむ!)グッ

蒲原(ゆみちん、むっきー、今のうちに逃げよう!)

睦月(うむぅ……?)

蒲原(どうしたむっきー??)

睦月は不審げな表情で、自分の手を、そしてその下に落ちていた黒く小さな石ころの山を目に止めた――刹那。

睦月「うむァッ!!?」ドテンッ

加治木「だ、大丈夫か睦月!?」

佳織「そ、そこに誰かいるの!?」バッ

睦月「え、えんがちょえんがちょ!」ペッペッ

睦月が先ほど石ころだと思って握っていたのは、まさかの犬の糞コロだったのだ。

佳織「あ、智美ちゃんに加治木先輩……それに睦月さんまで!」

蒲原「か、佳織……お前が追跡者(レズ)だったなんて!」

加治木「見損なったぞ妹尾!」

睦月「うむァ!」

佳織「れ、レズだなんて人聞きが悪いよ! 私は智美ちゃんとあんなことやこんなことをしたいだけなんです……っ!」

佳織「って何を口走っちゃってるんだろう私っ///」カァア

蒲原「それはもう十分レズだぞ佳織……」

加治木(ということは妹尾の狙いは蒲原だけか……?)

加治木「……」

加治木(睦月……)チラッ

睦月(うむ……)コクッ

佳織「智美ちゃん、大人しく私につかまって!」

蒲原「だれが捕まるか!」

加治木「蒲原」

蒲原「な、なんだゆみちん」

加治木「私と睦月で妹尾を引きつける。そのうちにお前は逃げろ!」

蒲原「で、でも……!」

加治木「いいんだ……きっと私たちは追いついて見せる」

蒲原「ゆみちん……むっきー……」ウルッ

加治木「必ず100万とるって約束しただろう!」

加治木「もう迷うな、とっとといけぇえええええ!!」

蒲原「……っ」

加治木・睦月(……と見せかけて)ピューン

蒲原「えっ……?」

佳織「先輩たちはあとで捕まえるとして……まずは智美ちゃん、あなただよ」ユラッ

蒲原「ひぇっ……ゆ、ゆみちん! 裏切ったな!」

加治木「これも鶴賀麻雀部のためだ! 許せ、蒲原!」タタッ

睦月「うむァ!」タタッ

蒲原「人でなし!」

佳織「さ~と~み~ちゃ~ん!」

蒲原「うわあああああああっ!!」ダダッ

加治木「……こ、これでなんとか振り切れたな」

睦月「尊い犠牲を払いました……」チーン

「……」ユラッ

加治木「!!」ゾクッ

加治木(この悪寒……ただものじゃない!!)

加治木「だ、だれだ!? どこにいる!!?」

「先輩……私はこの時をず~っと待ってましたっすよ」フフッ

加治木(まさか……モモ!!?)

加治木「お前も追跡者(レズ)の一味だったのか!!」

「……当たり前っす。先輩とつながることが私の望みなんすから」

睦月「う、うわああああああっ!!!(錯乱)」ダダッ

加治木「む、睦月! 私をおいていくな!!」

「津山先輩はしかるべきハンターが捕えてくれるはずっす……だから今は放っておくっす」

「それよりも……ふふ……これでここには先輩と私の二人っきり……」

加治木「……っ!」ゾゾクッ

「さ~て、先輩にどんな辱めを与えてやろうかっす……いっひっひ」

??「そこまでよ!」

バシャッ!

「ぬぁっ!? な、なんすかこれ!?」ヌチョヌチョ

??「さぁ、早く来て!」グイッ

加治木「あ、ああ……!」

タタッ

------------------------

??「はぁ、はぁ……ここまでくれば一安心ね」

加治木「あの……君はいったい?」

塞「あ、自己紹介が遅れたね。私は臼沢塞、宮守女子の参加者の一人だよ」

加治木「宮守……ああ、清澄が2回戦で戦った相手の!」

塞「そうそう。よく知ってるね」

加治木「私は地区大会で清澄と戦った鶴賀の加治木だ。よろしく」

塞「なるほど……それはそうとさっきは間一髪だったね、あの見えない相手に危うく捕まるところだった」

クソネミ!

加治木「君はどうしてモモを視認できるんだ……?」

塞「モモ? あの子、モモさんっていうの? もしかして知り合い?」

加治木「え、ああ……部の後輩だ。なんの因果かわからないがこのゲームの追跡者(レズ)役として参加していたらしい」

塞「やっぱり……」

加治木「やっぱりとは?」

塞「さっき私も知り合いに追いかけられたんだよ」

加治木「知り合い!? いったい誰に……」

塞「それが……えっと、」

加治木「??」

塞「ま、まぁ私の話はいいじゃない! それよりもあのモモさんをどうして見れたのかって?」

家事「あ、ああ……」

塞「それはね……このモノクルのおかげ」チャキ

塞「信じられないかもしれないけど、異能を察知するとこのモノクルは曇りだすの」

塞「そして私自身の能力――『塞ぎ』の力を以てして彼女の異能(存在の秘匿)を封じたの」

加治木「……えーっと」

塞「あ、ああっ! ごめん、突然こんなこと言いだしてもさっぱりだよね……」

加治木「いや、なんとなくはわかるよ。モモをはじめ、知り合いにそういう輩が多いせいもあってね」

加治木「ようは君の目にはモモが見える……そういうことだろう? それだけわかれば十分さ」

塞「あ、ありがとう」

加治木「お礼を言うのは私の方さ。先ほどは本当に助かった、礼を言うよ」

塞「あはは、なんか照れくさいな」

加治木「ふふっ」

塞「ともかく何としてもこのゲームに生き残らないとね」

加治木「ああ、例の『辱め』とか呼ばれる罰ゲーム?もあることだしな」

塞「た、たしかにあれは勘弁してもらいたいかも……」ブルルッ

加治木「ど、どうした?」

塞「あ、いやはは……別に何でもないよ」

塞「ともかくここにいたらまたモモさんが襲ってくるかもしれない」

加治木「ああ……」

塞「いったん南区画へ移動しよう。色々と隠れやすい場所が多いんだ、あそこ」

加治木「なるほど、わかった。案内は頼めるかい?」

塞「どーんと、任せないさい!」エッヘン

(寝ちゃ)あかんのか?

起きてからまた立てなおすわ(たぶん)

…さて、この物語にはまだ続きがあります。
主人公は誰ですかって?

それはこのSSを読み切ったあなた方1人1人です

今の世の中、たくさん辛いこともある。たくさん嫌なこともある。もう誰も信じられない、信じたくない。そう思っている人がたくさんいるでしょう。

私もかつてその1人でした。でもこのSSの「男」のように(というかモデルは作者自身だったり…)懸命に生きて、今では細々とですが暮らしています。

開けない夜は、ありません。

これが、このSSで伝えたかったことの全てです。

最後の最後に、登場人物たちからのメッセージをお聞き下さい。

男「おう!まあなにやら辛いこともあるが、生きてみようぜ!開けない夜は、ないってな!」

作者「ちょっ、俺のパクったな!」

女「やれやれね、この二人は…クスッ」

友「見てくれて、ありがとな!お前らも頑張れよ!…イテッ!」

作者「(友の頭をはたきながら)読者様にお前らとか言うな!失礼だろが!」

まあなにはともあれ…

全員「読んでくれてありがとう!」

ありがとうございました!(続編をもしかしたら投下するかも…ゴホンゴホン)

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