エレン「俺は憲兵団に入って内地で暮らす!」(209)

教官「貴様は何者だ!」

アルミン「アルミン・アルレルトです!」

教官「そうか、バカ見てえな名前だな!何しにここに来た!?」

アルミン「憲兵団に入って安全な内地で暮らす為です!」

教官「貴様のような軟弱者は巨人の餌がお似合いだ!4列目は後ろを向け!」

教官「貴様は何者だ!?」

ジャン「ジャン・キルシュタインです!」

教官「何しにここに来た!?」

ジャン「憲兵団に入って内地で暮らす為です」

教官「そうか、貴様も内地に行きたいか」

ジャン「は、はい!」

教官「ふんっ!」ガツン

ジャン「いってぇ!」

教官「誰が座っていいと言った!?この程度でへこたれる者が、憲兵団などになれるものか!」

キース「なぜ貴様は芋を食べた」

サシャ「あんへんな、安全な内地で暮らすためでふ!!」

教官「貴様は何者だ!」

コニー「コニー・スプ──」

教官「逆だコニー・スプリンガー……!最初に教えたハズだ。この敬礼は公に心臓を捧げる決意を──」

蒸かした芋「サクッ」

教官「……おい貴様、何をやっている……?」

サシャ「ん……?」はむはむ

教官「貴様だ貴様に言ってるんだ!何者なんだ貴様は!?」

サシャ「サ、サシャ・ブラウスです!」

教官「貴様が右手に持っているのは何だ」

サシャ「蒸かした芋です。調理場にちょうど頃合いのものがあったので」

教官「盗んだのか……なぜだ、なぜ貴様は芋を食べ出した?」

サシャ「冷めてしまっては元も子もないので……今食べるべきだと、判断しました」

教官「いや……わからないな……なぜ貴様は今芋を食べ出した……?」

サシャ「……それは何故、人は芋を食べるのか?という事で?」

教官「…………」

サシャ「あっ……あげませんよ?」

教官「誰が欲しいと言った!?」

教官「貴様はいったい何しにここに来たんだ!芋を食べる為か!?」

サシャ「憲兵団に入ってお腹いっぱいご飯を食べるためです!」

教官(何故だ……何故今年の訓練兵はこんなのしか居ないのだ……)

教官(2年前にマリアが陥落したからとは言えこれはあまりに……)

教官(ここは既に通過儀礼を終えている者にあるべき志願理由を言わせよう)

教官「おいベルトルト!お前は何しにここに来た!」

ベルトルト「か、開拓地行きは腰抜けだと言われ……ま、回りについてきて……」

教官「…………」

──その夜

エレン「ん?なんだあれ」

コニー「開拓地行きだとさ」

エレン「まだ初日だろ?また小石拾いをやりたいなんてな」

コニー「ついていけないって、自分から移動願い出したんだとよ」

エレン「そうか……まぁ、力のない者は去るしかない。そのまま肥料にでもなって土地を豊かにしてくれ」

コニー「そういやお前、出身聞かれなかったけど……」

エレン「こいつと同じ、シガンシナ区だ」

コニー「じゃあ見たのか!?超大型巨人!」

──食堂

エレン「だから見たって」

一同「おぉ!?」

モブ「どのくらい大きいんだ!?」

エレン「壁から頭が出てたな……60mくらいはありそうだった」

モブ「なに!?俺は壁を跨いだと聞いたぞ!」

エレン「そんなデカかったらシーナも墜ちてるだろ考えろよ」

モブ「よ、鎧の巨人は!?」

エレン「鎧ってより筋肉だったぞ」

一同「おぉ!?」

エレン「筋肉モリモリマッチョマンの変態って見た目だが、顔は厳つかったな……ライナーみたいな」

ライナー「!?」

ベルトルト「ら、ライナー……!」

エレン「そういや超大型巨人も誰かに似てるような……」

ベルトルト「!?」

エレン「……あぁ、教官みてえな顔だったな!教官の顔の皮を剥いだような」

ベルトルト「……ふぅ」

エレン(……あいつら?)

モブ「ふ、普通の巨人はどんななんだ?」

エレン「普通の──んぷっ!?」

モブ「も、もうよそう。思いだしなくない事だってあるだろう……」

エレン「あ、あぁ……そうしてくれ……巨人には絶対勝てない……勝てる気がしない……!」

コニー「そ、そんなに強いのか……?」

エレン「俺達が立体起動装置を使いこなしたところで敵うはずがない……!」

一同「……」

エレン「やっと憲兵になれる機会だ……俺は憲兵団に入って内地でミカサと静かに暮らす。もう巨人には──」

ジャン「お?お前も憲兵団に行きたいって言ったのか?」

エレン「あぁそうだが……お前も確か、内地で楽したいんだっけか」

ジャン「俺は正直者なんでね、お前もそうなんだろ?まぁ一緒に目指そうじゃないか」

エレン「そうだな、10人はなれるからな!一緒に憲兵目指そうぜ!」

ジャン「おう!」

ミカサ(さりげなく一緒に暮らそうって言われた……)

──翌日

教官「まずは貴様らの適正を見る!これができん奴は囮にも使えん!」

エレン「教官」

教官「なんだイェーガー?」

エレン「俺のベルトの金具が破損しているようですが……」

教官「む……よく見つけたな、貴様は長生きしそうだ。おい!代わりのベルト持ってこい!」

エレン「自分の装備くらい自分で点検しないとな、憲兵団に入りたかったらこれくらい」

ジャン「ははっ、すげぇなお前」

アルミン(すっげぇ仲いいなあの2人)

ミカサ(エレンは渡さない……)

エレン「で、教官。適正は」

教官「問題ない」

──その夜

ジャン「──そんな時は強めに吹かして惰性で移動するんだ。そのほうがガスの消費が少なくて済む」

マルコ「簡単に言われても」

ジャン「まあ誰にでもできるってわけには行かねえが……憲兵団に入りたいなら、な?」

マルコ「あぁ……憲兵団かぁ、いいなぁ~王様の為に働けるなんて」

ジャン「おいマルコ!お利口ぶってないで言えよ!憲兵団になりたいのは安全で快適な内地で暮らす為だろ」

マルコ「そ、そんな!少なくとも僕は──」

エレン「内地が快適……?」

ジャン「なんだよエレン、お前だって内地志望だろうが」

エレン「憲兵にならなくてもお前の脳内は快適だと思うぞ?」

ジャン「なに?」

エレン「おかしいと思わねえのか?一度ウォールマリア陥落という悲劇を起こしながら防衛体制が強化されない事実を」

エレン「こんな無能な王に仕えるなんて快適じゃねえよ」

ジャン「今さら何言ってんだ。他にねえだろ」

エレン「ま、それもそうだな!」

ジャン「あっはっは!」

マルコ「このクズ野郎が!」

エレン「うるせえ!」

ジャン「これが現実だ!」

こんなのエレンじゃない

ミカサ「止めなさい」

エレン「あっ……」

ジャン「お、おぅ……」

マルコ「さっきから王に対して愚弄するような……」

教官「先程から大きな音が聞こえるのだが……」

マルコ「サ、サシャが僕のパンを奪ったんです!」

サシャ「!?」

教官「また貴様か……少しは慎みを覚えろ」

マルコ「憲兵なら責任の押し付け合いくらいできないとな」

エレン「どこで覚えたんだ!?」

マルコ「お父さんに」

ジャン「おぉ!?」

──訓練中

アルミン「はあっ……はあっ……!」

教官「どうしたアルレルト!遅れているぞ!このままでは貴様は巨人の餌だ!」

ライナー「貸せっ!」

アルミン「ラ、ライナー!こんなことバレたら……」

ライナー「バレねえように尽くせ!」

教官(ライナー・ブラウン。屈強な肉体と精神を併せ持ち、仲間らかの信頼も厚い)

教官(が、エレンから巨人に似ていると言われ容姿に自信がない様子)

アルミン「足手まといはぁっ……ごめんだぁ!」

教官(アルミン・アルレルト。体力では巨人の餌にもならんが座学でそれなりの成績を残す)

アニ「ふっ……」ザシュ

ベルトルト「……」ザシュ

ジャン「でりゃあああ!」スカッ

ジャン(ざ、斬撃じゃ二人に敵わねえが……昨日エレンとここを見回った!巨人の位置なら完全に把握してる……!)

ジャン「憲兵団になるのは──俺だぁああ!」

コニー「ありがとよジャン!後をつけて正解だぜ!」

ジャン「何っ──な、なんだ!?」

サシャ「ひゃっほぉおおぅ!」ザシュ

教官(アニ・レオンハート。斬撃に非の打ち所はないが連帯性に欠け孤立気味。故に団体行動は問題外)

教官(ベルベル……ベルトル……?いや、わからないな)

教官(ジャン・キルシュタイン。立体機動はトップクラス。仲間との関係も良好)

教官(コニー・スプリンガー。小回りの効く機動が得意。だがそれを生かす頭脳はない)

教官(サシャ・ブラウス。誰が説明してもらおうか……)

ミカサ「んっ……」ズシャアアア

エレン「でぇやぁああああ!!」ズガッ

教官(ミカサ・アッカーマン。あらゆる科目を完全にこなす。だが余所見が多く危なっかしい。エレンと隔離するべきだろうか)

教官(エレン・イェーガー。目立った特技はないが、それはどれにおいても高い評価である為である)

教官(そして──誰よりも強い目的意識がある)

エレン「憲兵団は……俺だぁあああ!!」

教官(……なぜ巨人の脅威を目の当たりにしておきながらここまで腐るのだろうか)

──3年後

偉い人「心臓を捧げよ!」

訓練兵「「はっ!」」

偉い人「貴様らはこれをもって訓練兵を卒業する!卒業にあたって3つの選択肢が与えられる!」

偉い人「まずは壁の強化に勤める駐屯兵団!」

偉い人「次に犠牲を覚悟し、壁外へ赴く調査兵団!」

偉い人「そして王の下で民を統制する憲兵団!なお、憲兵団を志願できるのは上位10名だけだ!」

エレン(やった……やったぞ!ついに憲兵に……!)

ジャン(っしゃぁああああああ!!)

──食堂

コニー「これで俺も憲兵だ!」

サシャ「もう食べ物に困りませんね!」


トーマス「えぇ!憲兵に行っちゃうのかい!?」

エレン「あぁ、俺が訓練していたのは内地へ行くためだからな」

トーマス「もったいないよ!それだけの技術があれば巨人にも勝てるよ!」

エレン「──勝てると思うから戦えって?お前、命賭けてそれが言えんのかよ」

トーマス「すん……」

エレン「お前が勝てると考えてんのは、お前が巨人に対して無知だからだ」

エレン「俺はあの光景をみて悟った、勝てるわけがない」

エレン「何万、何十万の犠牲を払って戦術を発達させたと言うが個人の戦闘力に依存する立体機動術は不安定だ」

エレン「政府の防衛体制も微妙だ、本気で守ろうという気が感じられない」

エレン「俺は内地で巨人とおさらばして、ミカサと暮らす!それが俺の夢だ!」

ミカサ「エレンが内地へ行きたいと言うならそうしよう……」

ジャン「おいおい、俺を忘れちゃあ困るぜ?」

エレン「別にお前と暮らす気はねえよ」

ジャン「分かってるよ」

──固定砲整備中

エレン「あれ、お前も憲兵団志望だったのか」

コニー「昨日あんな演説しといて何言ってんだ」

エレン「事実を言っただけだろ」

サシャ「皆さん!上官の食糧庫からお肉取ってきました!」

エレン「コニー、サシャを捕まえるぞ。憲兵へアピールだ」

コニー「おっけー」

バチ……ドカーン

エレン「な、なんだ──はっ!?」

超大型巨人「……」

整備班「「う、うわぁあああああ!!」」

超大型巨人「……」ドカーン

整備班「「うがっ……」」

エレン「なっなんだ!?……あっ!モブキャラが落ち──」

サシャ「動いちゃダメですよ!?」

モブ「あ……あぁ……」

エレン「す、すげぇなあいつ」

コニー「お、おい!あれ!」

エレン「はっ……壁に穴を空けられた……!?」

コニー「きょ、巨人が入ってくる……!」

エレン「っ!固定砲整備四班、退却用意!これは無理だ!今すぐ逃げろぉおおお!!」

駐屯兵A「確か訓練兵達が固定砲の整備をしているはずでは?」

駐屯兵B「超大型巨人出現時の作戦は既に始まっている。それに従ったのだろう」



エレン「とりあえず本部に逃げ込め!」

各員「おぅ!」

偉い人「──作戦通り各班ごとかかれ!前衛部には──」



モブ「嫌だ……死にたくない……」

エレン「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」

ジャン「何で今日なんだ……」

アルミン「ど、どうしたんだエレン……」

エレン「どうしただと……!?何言ってんだよアルミン!」

ジャン「俺達は明日から内地行きだったんだぞ!?お前は憲兵団になれないから巨人の餌にしかならねえがな!?」

アルミン「お、落ち着いて……」

ジャン「落ち着いて死にに行けってか!?」

エレン「ぶっ殺すぞてめぇ!!」

アルミン「エ、エレン……」

ミカサ「エレンと……静かに暮らしたかったのに……」

上官「アッカーマン、お前は特別に後衛だ」

ミカサ「お断りします、私はエレンの班に行きます」

上官「これは命令だ!アッカーマン!」

ミカサ「エレンの側に居られないのなら今すぐ辞表を叩きつけますが」

上官「くっ……アッカーマンの喪失は人類にとって大損害だ……しょうがない」

ミカサ「ありがとうございます」

上官「処分を覚悟することだな……!」

──戦闘直前

エレン(ジャンは作戦通り動けるはずだ……問題ない)

アルミン「こ、これはいい機会じゃないかな……?ここで活躍しておけば」

エレン「まぁ、二階級くらいはすぐに上がりそうだな……」

アルミン「そういう事を言わないでくれ……」

上官「前衛の支援につけ!」

エレン「……いくぞ」

一同「お、おう……」

エレン(決して楽観視していたわけがないが……これはあまりに──)

エレン「って奇行種だ!止まれ!」

エレン「全員無事か!?」

モブ「ト、トーマスが……居ない……」

エレン「なに──」

奇行種「アアアアア……」

トーマス「あ……ああっ……あれ……」

奇行種「……」ゴックン

エレン「うわぁ……あ……」

エレン(──これはチャンスか)

エレン「何しやがんだてめぇ!」バシュゥゥゥ

アルミン「エ、エレン!?」

モブ「よせ!単騎行動は!」

エレン「よくもトーマスを!絶対に!絶対に逃がさん!」

エレン(多分足元の巨人が俺の足に食い付いてくるはずだ)

巨人「ガァアア」

エレン(このタイミングを狙って班から離脱する!)

アルミン「エ、エレンはどこに行ったんだ!?まさか食われ──」

モブ「うっうわぁああああ!!やめて!やめてください!!」

アルミン「この場に居ても死ぬだけだ……この班は壊滅……他の班に合流しないと!」

エレン「旨く撒いたな……これで敵前逃亡の目撃者はなしか。よし、本部でジャンと落ち合おう」

ミカサ「……ああいう行動に出るなら説明して欲しかった。乗り遅れそうになった」

エレン「お前は主席だろうが、お前を信頼したんだ」

ミカサ「そう……」

エレン「ほら急ぐぞ」

これは良いエレン

──本部、ガス補給所

ジャン「おせぇじゃん」

エレン「そういうお前は見られてないだろうな」

ジャン「当たり前だ……で、どういう作戦だ」

エレン「まず、このまま時間が経てば戦線は後退するだろう。巨人を抑え込むなんて不可能だ」

エレン「だから俺達だけで逃げる。そこまではいいな?」

ジャン「ああ、だがどこへ」

エレン「壁の上だ……正確には途中でガス切れを演出するために宙ぶらりんだが」

ジャン「──だいたい読めたぞ。皆がガス切れを起こしたら勝負か」

エレン「ああ」

ミカサ(──分からないなんて言えない……)

まさかホモ路線へ?!

一方こちらはシガンシナ公園前派出所トイレ
両津勘吉「巨人…巨人…」シコシコ
大原部長「こら~っ!!両津っ貴様また巨人で自慰なんてしおって!」
両津勘吉「げっ部長!!これにはわけがありまして」
大原部長「言い訳するんじゃない!さあ今からワシとホモセックスするぞ」

カーン カーン(撤退命令)

コニー「──これはどういう状況なんだアルミン?今の撤退命令だろ」

アルミン「コニー、ガスの残りはあるかい?」

コニー「無いよりはマシって感じだな、補給しないと」

アルミン「それが……補給は不可能だ」

コニー「な、なんで!?まさか、本部に巨人が……?」

アルミン「そんなところだね……本部に3~4m級の巨人が入り込んだんだって」

コニー「まさか、破壊されちまったのか?」

アルミン「巨人にそこまでの知性はないよ……ただ、戦意喪失し補給任務を放棄したそうだ」

──壁 の途中

エレン「ジャン、ガスを抜いておけ」

ジャン「おいエレン、ガス切れを起こして動けないって状況なのはいいが救援がなければ」

エレン「忘れたのか?今、リヴァイの居る調査兵団がウォールマリアに遠征中だ」

エレン「ここの異変に気が付いて帰還するだろう。その時に拾ってもらって証人にする」

ジャン「なるほど。しかし、もし本部が奪還された場合、俺達の行動は反逆だと証明されるぞ」

エレン「なぁに、ボンベに細工しておいた」

ジャン「細工?」

エレン「──誰かが補給しようとバルブを回せば爆発する」

腹黒いw

コニー「──だったら!総力をあげて本部を取り返すしかねえだろ!」

アルミン「そうだね……その為の策は練ったんだけど、この士気を回復させる手段が……」

コニー「そういうことなら……おい、マルコ」

マルコ「なんだ……」

コニー「ここだけの話、本部にはリヴァイ兵長が居るってよ」

マルコ「なに、本当か!?」

コニー「生きてたどり着ければ昇進早いんじゃないか?」

マルコ「いっくぜぇえええ!!」バシュゥゥゥ

アルミン「……え」

コニー「オ、オイオマエラ!オレタチハナカマニ、ヒトリデタタカワセロトマナンダカ!?」

アルミン(すっごく棒読みだ……)

コニー「コノママジャコシヌケにナッチマウゾ!」バシュゥゥゥ

ライナー「そいつは心外だな」

サシャ「やーい芋抜け!芋虫!芋ー!」

モブ「や……やってやる……!」

ウォオオオオオオ!

アルミン「何でこれだけで盛り上がれるんだ?」

アルミン「チームA!3ブロック南に待避!巨人の注意を引け!」

モブ「了解!」

アルミン「チームEは方位3-3-5に向け前進!」

モブ「了解!」

アルミン「ライナー!右から回り込め!」

ライナー「これで3体回目!」

コニー「すげぇなアルミン!お前指揮官に向いてるんじゃねえか!?」

アルミン「口を動かす暇があったら体を動かせ!チームD!チームBが開けた道から突っ込め!」

コニー「よし、本部だ!」

サシャ「やっと補給が──」

アルミン「いやまだだ、中に居る巨人を片付けないと」

コニー「その口振りからいうと、策はあるんだな!?」

アルミン「2、3考えてる」

アルミン「──こういう作戦でいこうと思う。異論はあるかい?」

マルコ「時間もないし、これでいこう!時間もないし!」

コニー「そうと決まれば銃を探さないと」

サシャ「上官の食糧庫に散弾銃がありました!」

コニー「すげぇなサシャは!よくそんな場所から見つけたな!」

アルミン「よし、各員配置につけ!」

──リフト内

モブ「うわっ……目の前に……目の前にぃ……!」

モブ「落ち着け!十分に引き付けてから」

巨人「……」チラッ

モブ「ひぃっ……!」

アルミン「スタンバイ……スタンバイ……」

巨人「……」ドシン

アルミン「撃て!」

ズダダダダダダ

アルミン「かかれ!」

──壁

エレン「暇だな……」

ジャン「あぁ……」

ミカサ「私は楽しい……エレンと一緒……」

ジャン「そりゃよかったな」

エレン「お、調査兵団が帰ってきたぞ!おーい!助けてくれー!」

リヴァイ「……なんだあれは」

ミカサ健気でいい

ハンジ「ガス切れかな?」

リヴァイ「待っていろ」バシュゥゥゥ

エレン「助かった……」

リヴァイ「一体どういう状況だ?巨人が入ってきたのか?」

エレン「ええ、かくかくしかじか──」

リヴァイ「──つまりお前らはガスの残りが心配になり補給へ向かおうとしたが、本部は巨人が占拠」

リヴァイ「仕方なく安全な場所へ待避しようとし壁の上を目指したが途中でガス切れ。ということか」

エレン「は、はい……」

ハンジ「まー新兵にあの数の巨人は無理ですね。壁上の待避は妥当でしょう」

リヴァイ「途中で動けないとはいえ巨人の手は届かねえしな……」

リヴァイ「とりあえずお前らを壁の上まで運ぶ」

ジャン「兵長はどうされるのですか?」

リヴァイ「あそこの巨人を片付ける。補給線の維持は最優先だ──」

ドカァアアアアアン

ミカサ「きゃ!?」

リヴァイ「なんだ─」

ジャン「本部が……爆発した……!?」

エレン「……」

──壁上

エレン「リヴァイの奴、生存者なんて居ないと思うが……まあいいか。本部に行く間にガス切れを起こさない事を祈るよ」

ジャン「なぁエレン、壁の上を歩いて内地まで逃げるっつったってさすがに遠くねえか?」

エレン「なら下まで下りて直線距離を歩くか?」

ジャン「遠慮しとくよ」

エレン「しかしまぁ、俺達は無事に退却完了!明日から内地暮らしだ!」

ジャン「そうだな!暫くは安全だ」

エレン「暫く?何言ってんだ?ずっと安全さ」

ジャン「もし超大型巨人や鎧の」

エレン「それならさっきのガス爆発で死んださ」

ジャン「何っ!?」

珍しくミカサの影が薄い

エレン「なんだ気が付かなかったのかよ?まあいい、あの巨人達は人間が化けたものだ」

ジャン「そ……そんなことがあり得るのか?」

エレン「事実を目の前にそんな疑問になんの意味がある」

ジャン「それもそうだな、つまり内地の安全は保証されたんだな!」

エレン「ああ、これでミカサと二人で暮らせる……やっと……」

ミカサ「……子供の頃から一緒だったのに」

怒りミカサきた

エレン「あぁ、そうだそうだ忘れるところだった──なぁジャン」

ジャン「ん?なんだ?」

エレン「とりあえずこっから落ちてくれ」ドンッ

ジャン「おい何す──うわぁああああぁぁぁ……」

ミカサ「……どうして落としたの?」

エレン「ジャンの奴がお前を気にかけていたからな……寄ってくる前に処分した」

ミカサ「何も殺さなくても」

エレン「お前の下着を盗んでいたぞ」

ミカサ「……酷い……死んで当然……」

エレン「それよりもミカサ……これで二人きりだな」

ミカサ「……うん」

終わり

良エンド

策士エレンさんマジ鬼畜
まあ勝者にはなったが。

ジャン……なんかかわいそうじゃん。
ジャンアフター書いてやれよ

>>198
エルヴィン「危なかったな、大丈夫か新兵?」

ジャン「あ、ありがとうございました!(抱かれたい///)」

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