佐村河内「もー!何で目覚まし鳴ってないのー!」 (150)

佐村河内「遅刻したら先生のうるさい説教が始まっちゃう!」
佐村母「こら!階段は静かに降りなさい!」
佐村河内「聞こえないもーん」
佐村母「せめてパンだけでも食べていって!」
佐村河内「聞こえない聞こえない!いってきまーす!」

こういうのください

佐村河内「やっばーい、遅刻遅刻ぅー」

曲がり角……ドンッ

佐村河内「いったーい」

??「いっつー、君大丈夫?」

佐村河内「聞こえないもーん」

??「えっ?」

佐村河内「やっばーい、遅刻遅刻ぅー」

先生「佐村河内!遅刻だぞ!」
佐村河内「聞こえません」
先生「そうだったな、席につけ」
佐村河内「はい」
先生「はいじゃないが」

こういうのください

キーンコーンカーンコーン
佐村河内「聞こえないもーん」

佐村河内「セーフっ」

担任「いや、遅刻だから」

佐村河内「聞こえないもーん」

担任「そう言えば今日転校生がくるはずなんだが」

生徒たち「男ですか?女ですか?」ガヤガヤ

担任「男だぞー」

男子生徒「ちぇー」

女子生徒「きゃーっ、かっこいいかなー?」

ドアガチャン

転校生「ハァハァ、すみません。遅くなりました」

担任「転校初日から遅刻とは、まぁいい、自己紹介をしろ」

転校生「はい、今日から転校してきました。新垣です。がっきーって呼んでください」

生徒たち「」

女子生徒たち「キャーーすっごいイケメンなんだけどキャーーキャーー濡れてきたー」

男子生徒たい「なんだよ、あのイケメン」

男子生徒「アッ,アウーーかっこいい///」

佐村河内「あーーーーーー」

佐村河内「あんたはさっきの」

ガッキー「君はさっきの……」

先生「なんでお前来たんだ」

佐村河内「なんでって先生が放送で呼び出したんじゃーん」

先生「だってお前耳

佐村河内「きこえないもーん!」

担任「なんだお前ら知り合いなのか?なら新垣は佐村河内の隣の席な」

ガッキー「よろしくね佐村河内さん」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「」

授業中……

ガッキー「あのー佐村河内さん、教科書みせてくれないかな?」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「」

昼休み……

女子生徒たち「ガッキー一緒にお弁当食べよう」

ガッキー「あっ、うん。もちろん」

佐村河内スッ

ガッキー「あれ?佐村河内さんどこいくの?」

佐村河内「聞こえないもーん」

佐村河内スタスタ

トイレ……

佐村河内ムシャムシャ

隣の個室「ブリィィィィィィ」

佐村河内「(聞こえないもんっ……)」ムシャムシャ

放課後……

担任「じゃあ気をつけて帰れよ」

担任「あっそうだ、佐村河内。新垣に校舎案内してやれ」

佐村河内「聞こえないもーん」スタスタ

ガッキー「」

帰り道……

佐村河内「」スタスタ

??「おーい、佐村河内さーん」

佐村河内「」フリッ

ガッキー「やっと追いついた」ハァハァ

佐村河内「」

ガッキー「よかったら一緒に帰らない?」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「フフッ、佐村河内さんてなんか不思議な人だね」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「俺、佐村河内さんのことが気になってるんだ……」

佐村河内「///キッ…聞こえないもーん」

曲がり角……

ガッキー「そう言えば朝ここでぶつかったんだっけ?あのときはごめんね。けがとか大丈夫だった?」

佐村河内「聞こえない///」

ガッキー「フフッ、じゃあここでお別れかな?また明日ね、佐村河内さん」( ´∀`)/

佐村河内「………聞こえないもーん」






佐村河内「また……明日」

翌日……

ガッキー「みんなおはよー」

クラスメイト「おはよーガッキー」ガヤガヤ

担任「みんな、おはよー。それじゃ朝のホームルームを始める」

ガッキー「(あれ?佐村河内さんは遅刻なのかな)」

担任「えー佐村河内は風邪で欠席だそうだ。ほかに欠席はいないか?」

ガッキー「佐村河内さん大丈夫かな?」

放課後……

担任「新垣」

ガッキー「はい、なんですか」

担任「お前佐村河内と知り合いだったよな?」

ガッキー「知り合い……佐村河内さんにはどう思われてるかわからないですけど」

担任「まぁいい、お前ら家が近いらしいからプリント届けてくれるか?これ地図な」

ガッキー「わかりました」

担任「あと、あいつあんまり友達いないようだから仲良くしてやってくれ」

ガッキー「………もちろんです」

ガッキー「ここら辺かな」スタスタ

ガッキー「あっ、ここだ。すごい近いな」

ガッキー「(なんか緊張する)」ピンポーン

佐村河内家「」シーン

ガッキー「あれ?誰もいないのかな?」ピンポーン

佐村河内家「」シーン

ガッキー「でも風邪ひいてるっていうから家にいるはずだよね?」

ガッキー「佐村河内さーん、いないのー?」コンコン

ガッキー「病院いってるのかな?」ガチャ

ガッキー「あれ?鍵あいてる」

ガッキー「佐村河内さーん、入るよー」

ガッキー「佐村河内さーんいないの?」

ゴホゴホ

ガッキー「佐村河内さん!」

見てるひといるのか?

僕はずっと見てます

ガッキー「佐村河内さん!大丈夫?」

佐村河内「」ゴホゴホ

ガッキー「すごい熱じゃないか!?」

ガッキー「お母さんやお父さんは出掛けてるの?」

佐村河内「……ゴホゴホ」ブンブン

ガッキー「えっ、じゃあどこに……もしかして一人暮らしなの?」

佐村河内「」ウンウン

ガッキー「そっか。薬とか飲んだ?」

佐村河内「ゴホゴホ」ブンブン

ガッキー「家に薬ある?」

佐村河内「」ウンウン

ガッキー「ちょっと待ってて、いまとってくるから」

ガッキー「(一人暮らしには大きすぎるこの家、なんか事情があるのかな?)」スタスタ

ガッキー「あっ、これかな?あったあった。あとは水を……」

大きなグランドピアノが目に入った

ガッキー「すごい大きなピアノだな、佐村河内さんもピアノ弾いたりするのかな?それより早く佐村河内さんに薬飲ませなきゃ」

ガッキー「佐村河内さん、薬持ってきたよ。ほら、飲んで」

佐村河内「」ゴクゴク

ガッキー「どこがつらい?」

佐村河内「………汗」

ガッキー「……あっ、汗かいてるのか」

佐村河内「」ウンウン

ガッキー「わかった、今身体拭くタオルとかもってくるから」

ガッキー「お待たせ佐村河内さん。タオルとお湯持ってきたけど………さすがに女の子の身体は僕には拭けないよ///」

佐村河内「///」

ガッキー「お、おれ外に出てるから終わったら呼んでくれる?」スタスタ

佐村河内「ぁ……待っ、ゴホゴホ」

ガッキー「ど、どうした?」

佐村河内「………拭いて」

ガッキー「えっ?なんだって?」

佐村河内「………ゴホゴホ」

ガッキー「(今、拭いてっていったよな?身体だるいだろうし拭くだけでもつらいんだろう。でもいいのかな?)」

ガッキー「俺が拭いちゃってもいいの?」

佐村河内「………」ウンウン///

ガッキー「わ、わかったよ。じゃあ俺に背を向けてくれる?」

佐村河内「」クルッ

ホモスレかよ

ムスカ「見たまえ、この巨大な佐村河内を!これこそラピュタの力の根源なのだ!! 」

シータ、パズー「バルス」

ムスカ「目が、目がぁ~」

ガッキー「じゃ、じゃあ脱がすよ?」

佐村河内「」ウンウン///

スルスル

ガッキー「(……やばい、すげー肌綺麗だし、ちゃんと出てるとこでてるっていうか………」

佐村河内「エッ」耳真っ赤///////

ガッキー「って、ヤバい!もしかして声にでてた?」

佐村河内「」ウンウン/////

ガッキー「ご、ごめん!別に変な意味じゃなくて、あのあのえーっと……とにかくごめん!」

佐村河内「////」

ガッキー「そ、それじゃあ拭くね…」

ガッキー「(落ち着け俺!これはただの看病だ。そうだ素数を数えながら、3.5.7.11.13.17.19.23.29.31.37.41.43.47.4

佐村河内「アンッ」

ガッキー「(ヤバい素数数えるのに夢中になりすぎて佐村河内のこと忘れてた!ってヤバいおっぱい触っちゃってるよ!タオル越しだけど!)ご、ご、ごめん!」

佐村河内「………あとは自分でやるから///」

ガッキー「う、うん…わかった。ほんとごめん!」スタスタガチャン











佐村河内「(新垣くんに胸さわられちゃった///)」

ガッキー「うわー、やっちまった……嫌われちゃったかもな。素数の野郎」



室内「ゴホゴホッお、おわった」

ガッキー「わかった、入るよー」

ガッキー「さっきはほんとにごめん…」

佐村河内「……」カァァァァ

ガッキー「ほ、ほかになにかしてほしいことない?」

佐村河内「……」ブンブン

ガッキー「そっか、でも一人暮らしなんだよね?ごはんとか大丈夫?」

佐村河内「……」

ガッキー「よかったら作るよ。こーみえてけっこう料理に自信あるからさ」

佐村河内「……」

ガッキー「じゃあちょっと台所借りるね」

佐村河内「……」

ガッキー「なんかあったら防犯ブザーおいとくからこれで呼んで」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「やっべー緊張したー」コンコングツグツ

ガッキー「お粥とかでいいかな」

ガッキー「佐村河内さん、ごはんできたよ。お粥にしたけどよかったかな?」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「食べさせてあげよっか?(冗談っぽく)」

佐村河内「カァァァァ//////」

ガッキー「ごめん、冗談だよ」




佐村河内「……………」アーン

ガッキー「えっ?」

佐村河内「……………」アーン

ガッキー「うぅー、わかったよ。はい、あーん」

佐村河内「アーン……熱っ」

ガッキー「あっ、ごめん。熱かったよね。」フーフー

ガッキー「はい、あーん」

佐村河内「////」アーン

佐村河内かわいいよ佐村河内

ガッキー「美味しい?」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「よかった、食べられるだけでいいからちゃんと食べたほうがいいよ」

食後……

ガッキー「よし、全部食べられたね。食欲があるなら問題ないかな?」

佐村河内「……」

ガッキー「……」

佐村河内「……」

ガッキー「………今日さ、佐村河内さんがよかったらなんだけど泊まっていってもいいかな?」

佐村河内「……」カァァァァ

ガッキー「あっ、変な意味とかじゃなくて…一人暮らしだっていうし、なんかあったら大変だなって思って」

佐村河内「……」ブンブン

ガッキー「ほんと変なこととか絶対しないし…ってか変なことって、とにかく!俺に佐村河内さんの看病をさせてくれ」

佐村河内「……///」ウン

ガッキー「ありがとう」

ガッキー「じゃあ俺ちょっと着替えてくるね。家すぐ近くだから10分くらいで帰ってくるから」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「ちゃんと横になっててね」スタスタガチャン








佐村河内「新垣くんやさしいな///」

ガチャ
ガッキー「戻ったよー」

佐村河内「zzz」

ガッキー「寝ちゃったか、ごはん食べて、薬も飲んだし大丈夫かな?」

ガッキー「佐村河内さんの寝顔可愛いな。ってか寝てる時もグラサンしてるのか?壊れるかも知れないし外しておこ」ヒョコ

ガッキー「………めっちゃ可愛い///」

ガッキー「グラサンしてる佐村河内さんも可愛いけど………」

ガッキー「ヤバいヤバい。こんなにじろじろ見てたら変態じゃないか」

ガッキー「手が布団から出てる。ちゃんと暖かくしないと」ヒョイ

ガッキー「佐村河内さんの手、けっこー固いな。そういえばピアノあったっけ。」

ガッキー「ってか俺もそろそろ眠くなってきたな」アーァー

ガッキー「…………zzz」

深夜………

佐村河内「……ゥゥ」

佐村河内「身体イタイー」

手が握られている

佐村河内「……」ジー

佐村河内「って新垣くんっ!?」

>>1
そういえば母いたな。すまん
いない感じでよろ

佐村河内「そういえば新垣くん看病してくれてたんだっけ、手暖かいな」ゴホゴホ

ガッキー「ゥゥ……あっ、佐村河内さん起きた?」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「ごめん俺も寝ちゃった。具合はどう?」

佐村河内「……」ゴホゴホ

ガッキー「まだあんまりよくなってないか、ちょっとごめん」

おでこピトッ

佐村河内「!!!」

ガッキー「うーん、まだ熱あるね……ってどうしたの佐村河内さん、顔すごい真っ赤だよ?」

ガッキー「まぁいいや、まだ安静にしてないとね」

佐村河内「……」ウンウンウンウン

ガッキー「でもけっこー寝ちゃったから眠くないか」

佐村河内「……」ウンウン

ガッキー「よかったらなんか話さない?よく考えたら俺、佐村河内さんのこと全然知らないや」

佐村河内「………」

ガッキー「………」

佐村河内「ウン」

ガッキー「ありがと。そー言えばさっき薬取りにいったときにピアノ見つけたんだけど、佐村河内さんピアノやってるの?」

佐村河内「……ウン」

ガッキー「そんなんだ、俺もピアノやってるんだ。作曲とかもしたりするんだ」

佐村河内「……」

ガッキー「佐村河内さんは将来そっち系の仕事したいの?」

本題きたか

佐村河内「…………」ウン

ガッキー「そっか、俺も作曲家になりたいって思ってるんだ。一緒だね」

佐村河内「…………」ウン

ガッキー「だからさ……佐村河内さんとはもっと仲良くなりたいって思う」

ガッキー「よかったら俺と友達になってくれないかな?」

佐村河内「………」




佐村河内「………私でよかったら」

ガッキー「ありがと、嬉しいよ。よろしくね、佐村河内さん」

佐村河内「ウン……ヨロシク、アッ…新垣くん」

ガッキー「!!」

ガッキー「初めて名前呼んでくれたね」

佐村河内「………」カァァァァ

その夜、お互いの夢を語り合ったりした。この日、俺と佐村河内さんはともになった。

夜中語り合っていた俺と佐村河内さん。夜明け前にはお互い眠りに落ちていた。

翌朝………

ゴホゴホゴホゴホゴホゴホゴホゴホ

ガッキー「ゥゥ……」

佐村河内「ゴホゴホゴホゴホゴホゴホゴホ」

ガッキー「……佐村河内さん!!」

ガッキー「佐村河内さん!!大丈夫!?」

佐村河内「ゴホゴホゴホゴホ」

ガッキー「ヤバい!すごい熱だ!救急車呼ばなきゃ!」ピポパポ

ピーポーピーポー
救急隊員「大丈夫ですかー!」

佐村河内「ゴホゴホゴホゴホ」

ガッキー「深夜までは大丈夫だったんですけど!朝になったらこうなってて!大丈夫ですよね?」

救急隊員「落ち着いてください!あなたはご家族の方ですか?」

ガッキー「いや、友達です!!」

救急隊員「……わかりました。付いてきてください」

ガッキー「はい!」

ピーポーピーポー

病院……

医者「移すぞー1!2!3!」

医者「凄い熱だ!」

ガッキー「佐村河内さんはたすかるんですか!?」

医者「付き添いの方は外で待っててください!」

ガッキー「佐村河内さん………俺が側にいたのに!!なんの役にもたってないじゃないか!!」ガンッ

一時間後……

医者「ある程度は落ち着きました」

ガッキー「ほんとですか!?よかった。」

医者「ですが40.0℃を越える熱があったためなにか脳などに障害が出るかもしれません」

ガッキー「えっ…………」

ガッキー「佐村河内さんに会わせてください」

医者「彼女には集中治療室に入ってもらっていますので、面会のほうは」

ガッキー「っ……わかりました。


医者「面会ができるようになったらご連絡します」

一週間後…

医者から連絡があり佐村河内さんと面会できると連絡がきた。

医者「お待ちしてました」

ガッキー「佐村河内さんはどこですか?」

医者「その前にひとつお話しておかなければならないことがあります」

ガッキー「………」

佐村河内「zzzz」

ガッキー「佐村河内さん………」

俺の声はもう彼女には届いていてない。いや、一生届くことはないだろう。

佐村河内さんの肩を揺らし彼女を起こす。

ガッキー「佐村河内さん………」

佐村河内「ゥゥ………」

目を覚ます彼女。

ガッキー「佐村河内さん…………ごめん!ごめん!ほんとにごめん!俺がせっかく付いていたのに!!俺何の役にもたてなくて!俺……」

いくら謝ったところで、俺の謝罪は彼女の耳には届かない。そんなことはわかっていた。でも、今の俺にはこうやって謝るしかできなかった。

泣きじゃくりながら謝罪する俺に佐村河内さんは笑いながら涙をぬぐってくれた。

佐村河内「なんて言ってるかは聴こえないけど、謝ってるんだよね。もう泣かないで、新垣くんは悪くないんだから」

ガッキー「でも、俺っ!!」

彼女は笑って俺に悪くないとずっといってくれる。今一番つらいのは彼女のはずなのに……

そして俺は彼女の夢も奪ってしまった。あの夜語り合った夢を……

彼女が聴力を失ってから3年後……



彼女の聴力を奪ってしまった俺は彼女の支えになろうと決意した俺は彼女とともに現在同棲している。
しかしいくら時が過ぎても俺の中にある罪悪感は消えることはなかった。
なにかできないかとずっと悩み続けていた。
そして俺は、どうにか彼女の夢を叶えられないかと考えた。

~あの夜~

佐村河内「私ね、広島の出身で両親被爆にあってるんだ」

ガッキー「うん」

佐村河内「だから将来、それをモチーフにしたみんなを元気づけられる曲を作りたいって思ってるんだ」

ガッキー「そっか、完成したら絶対聞かせてくれよな」

佐村河内「うんっ!」

俺は一枚の紙にペンをはしらせた。

「守へ
俺は君の耳から音を奪ってしまい、さらには君の夢も奪ってしまった。だから俺に罪滅ぼしをさせてくれないか。これが俺のわがままだってこともわかっている。でも俺は君の夢を叶えたい。」

こうして俺は彼女のゴーストライターとして作曲をすることを決意した。彼女から曲の構成や楽器の編成、曲調のイメージ伝えてもらい作曲を行っていった。
そして2003年
『交響曲第一番《HIROSHIMA》』
が完成した。
完成後すぐにこの曲を俺たちは発表はしなかった。

2011年

この曲を世に発表した。
もの凄い反響だった。
彼女は《現代のベートーベン現る》とまで言われた。

しかし彼女は実際耳が聴こえているのではないか?などと言われることがあった。


実は俺も依然から怪しいと思うことが何回かあった。

彼女が聴力を失い、1年がたったある日のことだ。
俺は食事を作っていた。皿を取りだしながらリビングにいる彼女のほうに目を向けた時手を滑らして皿を落としてしまった。
すると彼女は驚いたようにこちらを振り向いた。
そのときはあまり気にしていなかったがそのようなことが何度かあった。

そしてその疑惑が確信に変わったのは2014年のことだった。
俺は用事があり外出していてが思ったりより早く用事が済み、早めに帰宅することができた。家に入ると守の声が聞こえる。
不思議に思いリビングを覗いてみると……

なんと!スマホで喋っているじゃないか!?

佐村河内「まじ人生イージーモードですわ。耳聴こえないから障害者手帳もらえて給付金もらえて、新垣に曲作らせといて金がガッポガッポ入ってくるし。現代のベートーベンだってよー、笑っちゃうよねー。たまにばれそうになるけど最近はもう完璧に騙せるわ」ケラケラ

俺は手に持っていた鞄を落としてしまった。

ドンッ

佐村河内「!!」

佐村河内「隆帰ってたんだお帰り………」

ガッキー「………なんだよそれ!」

佐村河内「………何言ってるか聴こえないよ」

ガッキー「手に持ってるものはなんだっていってんだよ!」

佐村河内「………だから聴こえないよ」

ガッキー「お前が携帯使って喋れるわけねーだろ!」

佐村河内「こ、これは骨伝導なんだよ!!」

ガッキー「………」

佐村河内「………あっ」

ガッキー「聴こえてないと俺の指摘には反応できるわけないよな?」

佐村河内「……………っ」

ガッキー「今まで騙してたんだな」

佐村河内「…………」

ガッキー「おい、聴こえてんだろ!」

佐村河内「………ン」

ガッキー「は?」

佐村河内「……モン」

ガッキー「なんだよ!!」

佐村河内「聞こえないもん!!」

ガッキー「お前な……」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「いい加減に……」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「ふざけんな!!」

佐村河内「聞こえないもーん」

ガッキー「もうやめだ、出てく」

佐村河内「聞こえないもーん」引き留める

ガッキー「離せよ」

佐村河内「聞こえないもーん」

俺は無理やり佐村河内を引き離した

ガッキー「ほんとにサヨナラだ」ガチャン

佐村河内「聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん聞こえないもーん」

こうして俺は週刊誌にこのことを暴露し、現在の状況になっている。

聞こえないもーんなんて言ってる不思議な雰囲気に引かれた俺だが、別れ際の彼女の聞こえないもーんが耳に残って離れない。


END

ハッピーエンドにしようと思ったけど現実の佐村河内は糞なので現実と同じエンドにしました

初めて書いたからけっこー読みにくかったと思うけど付き合ってくれた人ありがとー

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月18日 (火) 13:01:43   ID: 1Ik8Timd

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