星輝子「ドロヘドロ...?」荒木比奈「そっス」(15)



荒木先生が漫画をすすめるだけのSSです。

基本的には台本形式SSの予定です。

ステマではありません


輝子「な、なにそれ...」

比奈「漫画っス、結構マニアックなんで知らない人の方が多いんスよねぇ」

輝子「フヒ、...わ、私...ま、漫画はあまり、読まない、図鑑ばっかり、...それもキノコのみ」

比奈「予想はしてたっス」

輝子「で、えっと、そのド、ドロ、ヘドロ?面白い、の?」

比奈「それが、かなーり好みが分かれる作品なんス。けど輝子ちゃんにはピッタリ、というかきっと気に入ってもらえるっス」

輝子「ま、まじっす、か...フヒヒ」

比奈「まじっス」


輝子「ど、どんな、ま、漫画、なの?...トモダチになにか勧められるなんて、フヒヒヒ、うれしい...」

比奈「こっちも興味持ってくれて嬉しいっス。じゃ、ちょっとお隣、座らせてもらうっスよ」ヨイショ

輝子「フヒ、つ、机の下、一名様...おなーりー」

比奈「まあまずここに何冊か持ってきてまスので、読みながら説明するっス」

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比奈「まず前提としてこの作品世界では普通の人間と『魔法使い』と呼ばれる種族がいるんス」

輝子「ち、千佳ちゃんが、やってるやつ...みたいな?」

比奈「そうじゃないのがこの作品の独特なとこでして」

比奈「千佳ちゃんのいう魔法少女ってのはイメージではこう・・・ひらひら~ってでキラキラ~って感じじゃないっスか?」

輝子「フヒ、うん...ひ、ひらひら~...だね」ヒラヒラ

輝子「で、でも...ちがうの?」ヒラヒラ

比奈「そうなんス、登場する魔法使いはほとんどむさい男ばっかりで、女子率が低いんス。しかも派手な覆面をつけてるんスよね」


輝子「ふ、覆面...?」

比奈「はいっス。例えば冒頭に出てくる男の魔法使いなんかはパーティーグッズみたいな目隠しっス」

輝子「なんか、...ざ、雑魚キャラっぽい」

比奈「まあ名前が『藤田』と『松村』ッスからねぇ」

輝子「フヒヒ...ふ、普通」

比奈「しかもこの松村ってのが登場後わずか数ページで全身をばらばらに切り刻まれるという。千佳ちゃんはおろかちっさい子には見せられない展開っス」

輝子「魔法使い同士で...戦って、る?」

比奈「いや実は魔法使いを見るも無残に殺しまくっているのが人間の主人公、カイマンなんスね」

輝子「か、カイマン?」

比奈「そうっス。カイマンはトカゲの名前の一つから来てるらしくて、実際、このカイマンって男も顔がトカゲなんス」

輝子「体が人間で顔がトカゲ、フヒヒ、へんなの...」


比奈「他にも顔が猫になった人、体の一部が虫になった人、いろいろ出てきまスよ」

輝子「へ、へー」

比奈「というのもこの魔法使いたちが自分の魔法を試すために人間に無闇矢鱈と魔法をかけまくるからなんスよね」

輝子「おおう、わ、悪い奴らだな...」

比奈「だからそう言う魔法使いたちをカイマンとそのパートナーが倒して回るってのが最初の方のストーリーなんスね」

輝子「...ほうほう」


比奈「それだけだとただの主人公が敵を倒して回るだけの冒険譚になっちゃうんスけど、そうじゃないんスよね。」

比奈「魔法使いたちのいる世界というのもいろいろあるみたいでして、人間が関与してなくても魔法使いたち同士での争いがあるそうで。」

輝子「け、けんか、よくない...」

比奈「そうなんでス、だからその魔法使いの世界を実質的に支配してる魔法使いがいるんスね」



比奈「その名も、煙」

輝子「え、えん?」

比奈「なんと、どんなものでもキノコに変えてしまう魔法の使い手なんス!!」

輝子「フヒィッ!?」

比奈「人間でも魔法使いでも煙の魔法にかかればみんなキノコっス!!」

輝子「フヒヒィッ!?」

比奈「しかも上級の魔法使いなんで、キノコの通信機やキノコのパラシュート、果ては二足歩行するキノコまで作っちゃうんス!!」

輝子「ヒャッハァア!!」

比奈「!?」ビクッ

輝子「あ、スイマセン」


~~~~~~~~~~~~~~~~

比奈「あんまり本編に触れた話ばっかだとネタバレでスし、この煙というキャラに絞って話していきましょうか。」

輝子「お、おう」

比奈「まずこの煙なんスけど魔法使いの世界での位置づけ的にははマフィアのボスってとこなんすね。」

比奈「だから不穏因子なんかを部下を使って殲滅したり、自分の命を狙った暗殺者を容赦なくキノコにしたりと、かなり血なまぐさいんスね」

輝子「人をキノコに、......うめちゃんが、よ、喜びそうな展開...」

比奈「まあ、ホラーともとれまスが・・・。他にもビジネスマンとしての一面もあり、魔法使いがのる箒や食品なんかの事業もたくさん成功させてるんでスね」

輝子「しょ、食品?」

比奈「無論、キノコっス」グッ b

輝子「フヒヒ...」グッ b


比奈「話を戻すッス」

比奈「キノコが大好きで、マフィアっぽくてビジネスマンで、敵組織には容赦なくて、だから大金持ちでデカい屋敷にたくさん使用人がいる。これが大まかな煙の特徴っス」

輝子「ほ、ほうほう.....な、なんだろ、同じキノコ好きなのに、私とはだ、だいぶ差があるな、フヒ...」

比奈「確かにこれだけの情報だと、ただの成功者の自慢話みたいッス。」

比奈「しかしこの煙、さらに大きな目標に向かって突き進む、情熱的な面もあるんすスね」

輝子「お、大きな目標?」

比奈「はいっス、魔法使いの使う魔法もたくさん種類があるんスけど、とくに珍しい魔法ってのがあるんスね」

輝子「め、珍しい、魔法......?き、キノコの...魔法は、違うの...?」

比奈「そういうのとは違うっスかね。ちょっと考えてみてほしいっス」

輝子「フヒゥ......う~ん......キノコキノコ...カワイイ、...あの子、...引っ掻く、むーりーい」ウーン

比奈「(ユニット組んでる子たちの影響がこんなとこに出てるっス)」オオウ


輝子「あ、あんまり浮かばない...」

比奈「そっスかー、こっちもあんまりヒント、というか煙以外の魔法使いについては触れてませんでしたし無茶ぶりだったっスね」

比奈「じゃ、ここで横道にそれて、煙の部下の話をするっス」

輝子「フヒ、き、キノコ使いの部下か...」

比奈「うっす、じゃあまず煙ファミリー幹部、心と能井。」

輝子「シン、ノイ」フヒ

比奈「この二人はいわゆる戦闘班ってやつで、登場からガンガン、殺しまくってるっスね」

比奈「心はカナヅチの尖ってる方を容赦なく他人の頭にぶち込みまスし、能井は怪力で、投げ飛ばした相手が壁に頭だけめり込んだり、チョップで人を分断しちゃったりするっス」

輝子「フ、フヒ...ますます、う、うめちゃんの好きそうな...」

比奈「で、この心の魔法は人でも物でもなんでもバラバラに分解してしまうというもので、しかも人が分解された場合、その人は死なずにバラバラのパーツのまま生き続けるんッスよ」

輝子「た、ただのスプラッタ、フヒ」

比奈「でも能井の方がある意味逆で、どんなものでも修復できる魔法なんス。怪我した部分はおろか、キノコにされた人を戻したりもしますし、なんと生首だけの人間に使うと首から下が丸々戻ったりするレベルの威力なんス」

輝子「おおう」


比奈「で、次の幹部にはターキー、コイツがまた一風変わった魔法というか、作った料理が人形になって歩き出すというものなんスね」

輝子「よ、よくわからない...」

比奈「その人形にも面白設定があるんスよ、ストーリー上、欠かせない魔法なんっス」

比奈「幹部だと、あとはものを透明にできる魔法使い、消。魔法を解除する魔法をつかう鳥太っスか」

比奈「あと幹部以外だと、巨大トカゲに変身する女の子、恵比寿とか、弾丸みたいに魔法をぶつけられるけどそれほど強くない藤田とかがいまスかね」

輝子「と、とりあえず色々あるんだ、ね...?」

比奈「ま、そっス、ところでさっきの質問、珍しい魔法、なにか思いたっス?」

輝子「う~、なんだろ.....こう、と、突飛な能力だったり?......分身とか、スプーンまげ?」

比奈「実はそれほど突飛じゃないかもしれないっス、それこそ治癒もその一つっス、あとは死体を生き返らせる魔法、時間を操作する魔法、例外的に呪いの魔法っスか」

輝子「...ほー」


比奈「で、煙の話に戻るんすけど、煙はこの珍しい魔法使いを仲間に加えるためにかーなーり、ムチャクチャするんス」

輝子「フヒ?」

比奈「例えば、蘇生の魔法使いが現れるパーティーに出向いたと思えば、仲間にするためにその魔法使いのパートナーを部下に殺させた挙句、魔法が偽物と知ると無惨にもキノコの苗床にしまスし」

比奈「時間操作の魔法使いの手がかりを掴んだかと思えば、その人が誕生日パーティー中だろうとその場に巨大二足歩行のキノコを刺客として放ったりしたっス」

輝子「フヒ、き、キノコが...だ、大活躍......」

比奈「やりくちは乱暴っスけど、自分の目的のためにガンガン突き進みつつ、さりげなく部下を思いやるとこなんかもあって、作中屈指の人気キャラなんス」

輝子「フヒヒ、そ、そういうの......ちょ、ちょっとだけ、羨ましい......」


~~~~~~~~~~~~~~~~

比奈「・・・・・とまあ、キノコつながりで輝子ちゃんに漫画を勧めてみた次第っス」ペラペラ

輝子「きょ、興味、でた......フヒ」ペラ...ペラ

比奈「まあ、キノコだけじゃなく作品全体にただようロックバンド、というかメタルな雰囲気も輝子ちゃんに合うんじゃないか、というのもあったっス」ペラペラ

輝子「ひ、比奈さん...と、お話、た、楽しかった......」

比奈「あーまー、アタシが喋ってばっかでしたけどね」テヘペラ

輝子「フヒヒ...」ペラリ...

比奈「好きな漫画の話ってやっぱ楽しいものっスねー・・・輝子ちゃん今日はどうもアリガトっス」ペラッ

輝子「こ、こっちこそ...」



比奈「さて、次はどんなアイドルにどんな漫画を勧めるっスかね・・・・・・」


以上で終了です。

ドロヘドロを読んでいて、この作品は輝子ちゃんのイメージにぴったりだなと以前から思ってたんでつい書いてしまいました。

お目汚し失礼しました。

藤田と恵比寿は幹部じゃなかったっけ?

ついさっきドロヘドロの話を聞いて、買う予定漫画リストに入れた直後だったからメチャクチャびびった

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