アイラ「・・・あ、あら?」(12)

アイラ「・・・スーツが入らない・・・」


的な話をきみたちに託す

アイラ「おかしいわね・・・昨日はちゃんと入ったのに・・・」ギチギチ…

アイラ「ファスナーが上がらない・・・」ギチギチ…

アイラ(ここは力技で…)
アイラ「うぉりゃッ!!」グイッ

ビリリィィーッ!


アイラ「あっ・・・」

コンコン…

ガチャ

バルト「・・・誰かと思ったら、何だお前か」

アイラ「・・・」

バルト「お前が私の部屋を訪ねて来るとは珍しいな…。何の用だ?もう次の試合まで時間が…」

アイラ「あの・・・これ」スッ…

バルト「・・・お前のスーツがどうかしたのか?」

アイラ「着れないんです。サイズがキツくて・・・」

バルト「・・・」

~~~


バルト「これはまた、随分と派手に破れてるな・・・ファスナーもバカになってる」

アイラ「そうですか・・・」

バルト「一応サイズには余裕を持って作られたのだが、それでも着れないと言うことはつまり・・・」チラッ

アイラ「・・・#」ピク ピク

バルト「…失礼。今の発言は女性に対して少しデリカシーが欠けていたな。」

アイラ「いえ・・・」

バルト「そんな事よりどうするつもりだアイラ?次の試合まであと一時間しかないのだぞ」

アイラ「予備のスーツを用意してもらえれば、それを着るつもりです」

バルト「無茶を言うな。このスーツは特注のスーツ故に、そう簡単に新品は用意できんのだ」

バルト「今から発注しても、新しいスーツが郵送されるまで最低3日はかかる」

アイラ「そうですか・・・なら別に着なくてもいいです。メットと適当な衣装があればそれで・・・」

バルト「それでは私が困るのだよ!あのスーツは上からの命令で試合の際には必ず着用するようにと言われてるのだ!」

バルト「勝手な判断で上の命令に背くなど、私の保身に関わる…」

アイラ「・・・じゃあどうしろと?試合が始まるまであと一時間しかないんですよ?」

バルト「そうだな・・・」バサッ

バルト「破けているのは大腿部と腹部の部分か・・・」チョキッ

アイラ「ちょっと!ハサミなんか取り出して一体何を!?」

バルト「こんな手段は取りたくなかったのだが・・・やむを得ん」

バルト「今のお前にサイズが合うようにスーツを切り揃えるしかない」チョキチョキ


アイラ「えっ!?ちょ!はぁッ!!?」

アイラ「ままま待って下さい!今までのピッチリスーツでさえ十分恥ずかしかったのにッ!!更に露出度を高くするだなんてわたし!」

バルト「恨むなら自分の日頃の行いの悪さを恨むのだな。毎日毎日好きなだけ食べてるからこうなるんだ」チョキチョキ

アイラ「そ、そんな・・ ・だって・・・」

バルト「全く、試合まで時間がないってのに、私に余計な手間を取らせて・・・」チョキチョキチョキ

アイラ「っていつまで切ってんですか!?もうスーツも原型留めてないですよッ!!」

バルト「肥満が原因でスーツが入らないのであれば、先ずは腹周りの部分を切り取る必要がある」チョキチョキ

バルト「次に太ももが邪魔で入りきらないであろう脚部のスーツ生地を全て取り除いて・・・」チョキチョキ…

バルト「完成だ」バッ

アイラ「って大事な所以外殆ど切り取られてるじゃないですかァーッ!」

アイラ「これじゃあまるでピッチピチの水着じゃないですかーッ!!」

バルト「お前にはこのスーツを着て大会に出てもらう」

アイラ「お断りします!こんな破廉恥なスーツを着て公衆の面前に出るなんて!!」

アイラ「恥ずかし過ぎて試合に集中出来なくなりますッ!!」

バルト「ハァー・・・さっきからワガママばかり言って・・・全く困ったお子様だ」ヤレヤレ

アイラ(こンのクソメガネーッ!!)

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