P「彼女に送るメールを間違えて律子に送ってしまった」(184)

 

P「・・・」ポチポチ

P(・・・よし。さてできる限り早く仕事終わらせるかな)

ブブブ
律子「・・・?」ポチッ

律子「!?」ガタッ

P「どうした?」

律子「い、いえ・・・」



律子「・・・・・・」ジーッ

P「・・・・・・ん?なんだ?」

律子「な、なんでも・・・」

メールの内容>>10

今日も可愛いね

P(最近会ってないからなぁ。会いたいってのもちょっとありきたりか)

P(そうだな、洒落っ気交じりに”今日も可愛いね”なんてどうだろう)

P(そこから最近会ってないでしょ、なんて返しで……うむ、よし)

P「……さて」

律子「……あら?」



P「……」カタカタ

律子「……え? あ、いや……プ、プロデューサー?」

P「うん? どうかしたか?」

律子「ど、どうかしたとかってこっちのセリフですよ!」

P「え?」

律子「あ、い、いや……」

律子(どういうこと……プロデューサー……小鳥さんとかもいるし、今騒ぐのはマズイわ)

律子(……ひ、冷やかしかもしれないし。と、とにかくメールで返信すれば)

ヴーヴー

P「お」

律子「……」ドキドキ

P(さてさて……ん? 律子か。あれ?)

From:律子
どういうつもりですか?

P(どういうつもりって……なんのことだ? あ、もしかして俺顔にやけてたか……?)

P(確かにアイドル達もいるわけだし、下手に浮ついた気持ちはダメだよな。よしよし)

P(律子には……多分話したよな、彼女のこと? ということは)

ブーブー

律子「あっ……」チラッ

P「……」ペコッ

律子「な、なんですかもう……えっとメールは……」カアァ

From:プロデューサー
ごめんごめん。ついそっちのこと考えちゃってさ。
今は仕事に集中します!

律子「そ、そっちのことって……」

P「?」

律子「……」

律子(な、何考えてるんですかプロデューサー……別に私たちそういう関係でもないのに……)

律子(で、でもさっきのメールからして……いや、そんな、プロデューサーに限ってまさか)

律子(あぁもう今日はどうしたのよ私! でもこんなメールもらったらそれこそ仕事に集中できないじゃない!)

律子(いいえ、平常心よ。これ以上あっちのペースに乗るわけにはいかないわ)

律子「……」


P「ん」

From:律子
そういうことならいいんです。
ところで今日の予定は?

律子(これならさらっと会話の流れに戻せる。……自分から話しかければ済むことなんだけれど)


P(流石律子、理解が早くてありがたい。今日の予定? あー、確かに今日は彼女と会う予定だけど)

P(んー、どこまで知りたいんだろうか。律子も年頃だし、参考にしたいのかな?) 

From:プロデューサー
とりあえず前行きたがってたレストランに行ってから
最近見つけたバーに行こうと思ってる。
たまにはゆっくり過ごしたいと思ってさ。

律子「な、なんですかこれは!!」

P「えっ?」

律子「あ、いや……もう……」

律子(今日の予定って……何これ、まさかお誘い……?)

律子(なんでそんな自然に……しかもバーって私まだ飲めないし……)

律子(それに前行きたがってた……あ、そういえば1か月くらい前に新しいレストランが……あれ覚えててくれたんだ)

律子(……)


From:律子
とにかく仕事が終わってからです。
話はあとで聞かせてください。

P(お、食いついてきたか。そうだなぁ、じゃあちょっとからかうつもりで)

From:プロデューサー
終わった後はそのままホテルに泊まる予定だ。
なんて、律子にはちょっと早すぎたかな?

バンッ!!

P「え?」

律子「……」

P「律子?」

律子「……なんでもないですっ」

P「あ、あぁ……そう」

律子(最低ッ! なんでこの人はそんな仕事中なのに! でも、メールだからこういうやりとりも多少は恥ずかしくなくて……)

律子(そうよ、下手に反応したらそれこそ期待してると思われちゃうし。ここはあくまでも冷静に……)


From:律子
確かにまだ早いです。
でも、プロデューサーとなら

律子(……ダメダメ!! 何書いてるの私――あっ)

――送信完了

いいよいいよ

P「んー」

P(そういえば律子とメールするのって久しぶりだな。最近は会ってばっかりだし)

P(たまにはこういうのも新鮮でいいもんだよな。さて……ん?)

律子「だ、ダメッ!!」

P「律子?」

律子「……」

律子(終わった……私は、そういうのが好きな肉食系の女だと……)

律子(……別にいいのよ。だって相手はプロデューサーなんだから。別に……)

律子(……)


P(プロデューサーとなら? んー……あぁ、なるほど。律子はそれ以前にホテルじゃわからなかったか。なるほどなるほど)

P(律子の事だ、高級ホテルで会食でもすることと勘違いして。まあそりゃ確かに独りで行くのは気が引けるわな)

P「律子」

律子「……なんですか」

P「今度一緒に行くか?」

律子「…………え?」

このメールを彼女さんに見られたら浮気だと思われませんかね

P「たまにはいいだろ、律子も頑張ってるし」

律子「な……なっ……!!」

P「どうした? あぁ、もちろん俺が持つよ。レディに払わせるようなことはしないさ」

律子「そ、そういうことじゃありません!!」

P「なんだよ、そんな怖い顔して……顔、真っ赤だぞ?」

律子「やっ……だ、だからそれは、違うんですってぇ……」

P「……?」

律子「……」

P「律子?」

律子「もう……知りませんッ!!」

バタン

P「あ、律子……どうしたんだ?」


律子「はぁ、はぁ……どうしてあの人は、そんな簡単に……セクハラじゃないですか」

律子「……でも」

P「なんだろう、怒らせるようなこと言ったかな……」

P(高い料理をおごられるってことに怒ったとか……律子ならあり得そうだな)

P「……メールしとくか」

律子の気に障ったのなら謝るよ。
でもホテルくらいなら一度や二度経験しておくだけでもこれからに役立つと思うし
遠慮しなくてもいいんだぞ?

P「本来なら勘違いされそうな文面だな」

――送信完了

…ガチャッ

律子「……」

P「あ、律子。さっきはその……ごめんな。まあそんなに深く考えなくてもさ」

律子「プロデューサー!」

P「うん?」

律子「……ほ、本当につれてってくれるんですよね」

P「え? あ、あぁ。それは別に構わないんだが」

律子「……その、私」

P「?」

律子「は、初めてなんですけど!!」

P「あ、あぁ……まあ、だから誘ったんだけど」

律子「え……」

P「嫌だったか?」

律子「……」

律子(男の人にとってそういう考えも、あるのかしら……私じゃなくても、別に……でも)

律子(……きっと私はプロデューサーのこと)

律子「……本当に私でいいんですか」

P「あ、あぁ。むしろ律子しかいないと思うんだ」

律子「……そういうことなら」

P「よし、決まりだな。じゃあそのうち。スケジュールが決まったら教えてくれ」

律子「は、はい! あ、えっと……プロデューサー」

P「ん?」

律子「……よ、夜ですよね」

P「……そうだが?」

律子「……はい。わかりました」

P「?」


律子(……なんて勢いで約束しちゃったけれど)

律子(きっと、いきなりってことは……ないと思う)

律子(でも、私みたいな女は……あれくらい強引にされた方がいいのかも……)

律子(律子しかいない、か)

律子(……その言葉、本当じゃなかったら許しませんから。プロデューサー?)

律子「……楽しみにしてますよ? ふふっ」

P「え? あ、うん。俺も楽しみにしてる」

このPは天然の女たらしか
いいね

P(最後の方は意外とあっさりと。メールが効いたのかな)

P(ま、律子も本当に頑張ってるからな。たまにはこれくらい)

P(それにしても終始顔が真っ赤で。どうしたんだろうか)

P(っと、律子もそうだが彼女の方にも……ん? メールが来て……)

Re:
律子って誰?ホテルって何?



P「……あ」

終わり

え、ここからが本番じゃないのか
律子が誤解に気がついて顔真っ赤とか
そして彼女と修羅場までいくもんだと

彼女を出すべきか迷ったのと修羅場にした場合のオチが思いつかないの

やっぱり軽く考えてみたが長くなりそうなので
もし残ってたら書くわ

何時ごろまで保守すればいいのだろうか

保守

亜美「兄ちゃんに彼女がいるんだって!誰だろ?」
真美「…」

保守

最後のメールがなんで来たのかわからないんだけどこれは俺がアスペなのか?解説頼むわ

>>75
>>41のメールを彼女に誤送信
直前に送ったメールが何か、メール内容(律子とホテル)、律子がメール内容を読むシーンが無い事から読み解けるだろ

P「結局彼女にはあれから口も聞いてもらえず」

P「律子には事情を説明したら嘘つきと罵られたわけだが」

P「正直つらい」

P「……風俗でもいくか」

風呂屋

P「じゃあこの女の子で」

店員「しゃす、泡歩ちゃーん、ヨロシクゥー!」

泡歩「はーい、今行きますぅ」

店員「じゃ、876室で待ってください」

P「はい、わかりました」

泡歩「初めまして、泡歩と申します。今宵はご指名頂きありがとうございます」ペコリ

彼女は膝をついて、丁寧にお辞儀をして挨拶をした。

俺はイマドキの女の子にしては、まして風俗嬢には珍しいその姿に好感を覚えた。

P「よろしく、泡歩ちゃん」

泡歩「はい、よろしくお願いします。今日はめいっぱい気持ちよくなっていってくださいね♪」パッ

頭を上げた彼女の顔を見て俺は驚いた。

彼女の顔はうちの事務所に所属しているアイドルの一人の生き写しに思えたからだ。

P「……雪歩?」

泡歩「……お客さん? ユキホって、どなたですか? ひょっとして、元カノさん?」

その言葉で思い出す。雪歩とはさっき、レッスンルームで別れたばかりだ。

最短ルートを使ったとしても、俺と別れた時にはレッスンウェアを着ていた雪歩が俺より早くここにつくことはありえない。

P(別人――か。心なしか雪歩よりも声が弱々しくて……儚げな感じがする)

泡歩「お客さん? どうされたんですか、ぼんやりなされて」

P「あ、ああ、ごめん。ちょっと泡歩ちゃんに似てる子が知り合いにいたからさ、思い出しちゃって」

泡歩「へぇ……世の中には自分に似た人が三人はいるなんていいますものね」

P「正直驚いたよ、こんなにそっくりな人がいるなんて思わなかったから」

泡歩「あぁ~なるほど~。それでお客さんのここもちょっと元気なくなっちゃったんですね?」

彼女がいたずらっぽく笑う。

俺は自分の下半身の変化を意識した途端、赤面してしまった。

P「やっぱりね、知り合いと似た子だとちょっと……萎えちゃって。その子ともそういう関係じゃないし」

泡歩「ふぅん。……それじゃあお客さんのそこがまた元気が出るまで、私の身の上話でもしましょうか?」

P「君の身の上話――そっち系の内容を期待してもいいのかな?」

下卑た笑いを浮かべながら彼女に問う。だが、すぐに後悔してしまった。

彼女の眼がひどく――悲しげに見えたから。

泡歩「ええ、きっと、元気が出るようなお話が出来ると思いますよ? ちょっぴり重たいんですけどね」

>>1まだかなぁ
保守

保守サンクス
もう少しで書けると思う

ごめんなさいなの
r7Oさんが続き角って書いてるの見てなかったの
悪気はなかったの

ぴよよよ

ぴよよよよ

ぴよよよよよ

ぴよよよよよよ

遅くなってすまない

P「はぁ……」

P(まさか間違えてあいつに送ってたなんてな……)

P(危うく別れ話になるところだったが、なんとか誤解を解けてよかった)

P(今思えば確かにあのメールを送らずとも律子が決意したって不思議じゃないもんなぁ)

P(あまり波風は立てたくないが、今更律子への誘いを断るわけにもいかないし……)

P「ま、なんとかなるだろう」

初春「糞スレが伸びてる理由もわかりませんし」

初春「百番煎じのSSは、書いてる奴も読んでる奴も何考えてるんですかねぇ」

初春「独自性出せないなら創作やるんじゃないっつーの」

初春「臭過ぎて鼻が曲がるわ」

佐天「初春?」

律子(あの約束から2週間くらいかしらね……ついに明日が決戦の日)

律子(仕事にもあまり集中できてなかった。伊織はもちろん、亜美にも注意されてしまうほど)

律子(……舞い上がってるのかしら。これから何をするのか、わかってるはずなのにね)

律子(私ってそんな……こう、あれだったのかしら……)

律子(……プロデューサー)

――

P「あ、律子」

律子「……」

P「おーい、律子」

律子「わっ!! お、脅かさないでくださいよ……」

P「いや、そんなつもりは……おぉ」

律子「な、なんですか……」

P「今日は妙に大人っぽいな、と思ってさ」

律子「なっ!! だ、だってそりゃ……」

P「まあ確かにな。それじゃ行こうか」

律子(……プロデューサーに指定された時間は午後7時)

律子(もっと遅いのかと思っていたけれど、案外早いのね。……そんなに時間がかかる、とか)

P「律子?」

律子「ひゃっ!!」

P「どうしたんだよ」

律子「な、なんでもありませんからっ!! 急に話しかけるのやめてください!!」

P「そうか? それはすまなかったが、体調でも悪いのか?」

律子「そ、そんなことは!」

P「ならいいんだけどさ。ほら、ここだ」

律子「えっ? は、はいっ」

律子(ダ、ダメ……緊張して喉が……)

律子(それにしても、大きなところ……プロデューサーが気遣ってくれたのかしら……)

P(律子のやつ随分緊張してるな。まあ、無理もないか)

P「やっぱりこういうところ来るのも初めてなんだよな?」

律子「えっ? あ、当たり前じゃないですか!!」

P「最低限のマナーとかは、律子だから心配ないとは思うけど」

律子「えっ?」

律子(マ、マナー? それってその、お、終わった後とか……? 雑誌で読んだことしかないからわからないわね……)

律子「……その、あまり自信はないというか」

P「そうなのか? 別にそんなに身構えなくてもいいと思うけどな」

律子(あなたはそうかもしれませんけど! 私は初めてなんですからもっとこう……)



ウェイター「お待ちしておりました。二名でご予約の」

P「はい」

ウェイター「お席までご案内致します。どうぞこちらへ」

P「ほら、律子」

律子「は、はい」

律子(随分とオシャレな……でもここなんていうか、レストランっていう雰囲気……)

律子(い、いえ違うわ。ここは確実にレストランじゃない)

P「さてと、律子は何がいい? コースで頼もうかと思ったが、初めてなら好き嫌いもあると思ってな」

律子「わ、私は……というかプロデューサー」

P「ん?」

律子「そ、その……ここは」

P「もしかして気に入らなかったか?」

律子「い、いえそういうことではなくて!!」

P「?」

律子(お、落ち着きなさい私! そ、そうよ。きっとここでお腹を満たしてから……)

律子(……でも、なんだか、変。もしかしたら私の……)

律子「あの……」

律子(って、だからってなんて聞けばいいのよ! これ食べ終わったら、行くんですよね? なんて聞けるわけないじゃない!!)

律子(とにかく今は冷静に、プロデューサーの言う通りに……)

P「律子、本当に大丈夫か?」

律子「え? え、えぇ! もちろんですよ!! それじゃあ私は~」

――

P「ふぅ、どうだった? 律子」

律子「え、えぇ。こんなおいしい料理、それにオシャレな所で……でも本当にいいんですか?」

P「そりゃそういう約束だったからな。結構満足できただろ?」

律子「えっ? あ、そ、そうですね」

P「でも、これだけじゃちょっと、物足りなくないか?」

律子「……あっ」

律子(やっぱり……よ、よし)

律子「……はい」

P「何か律子のしたいことがあれば」

律子「そ、そんなの聞かないでくださいよ!!!」

P「え? そうか? それじゃあ適当に」

律子(も、もう……なんでそういうこと……)

P(食事の後はどうしようかと考えていたが。律子となら……)

完結まで頑張って欲しいの

ザッザッ

律子「……」

P「……」

律子(プロデューサー、何も言わずにどんどん進んでいく。なんとなくこっちの方、人が少なくなってる気がする)

律子(……あっ)

P「おっと……」

P(参ったな……ホテル街か。こっちの方向だとは思ってたんだが……まさかここを通ることになるとは)

ギュッ

P「え?」

律子「……ごめんなさい」

P「り、律子?」

律子「……」

P「……わかった。握ってていいから」

P(やっぱり律子には刺激が強いんだな。なんていうか、可愛らしい所もあるというか。すぐ抜けたところだろうし、急ぐか)

律子(ここに来て、何ビビってるんだろうな、私)

律子(でも……軽く顔を上げただけでピンク色の灯りが目にちらついて)

律子(ところどころに見える男女を見ると、よくわからないけど怖くなって……)

律子(……でも、プロデューサーとなら)

…ピタッ

律子「……」

P「律子?」

律子「は、はい」

P「着いたぞ」

律子「……え?」

P「ここな、小さな神社なんだけど仕事に関して結構効くんだってさ」

律子「あ、えっと……」

P「こんな辺鄙なところにあるからなかなか立ち寄れなくてさ。せっかくだし、律子と一緒に来てみようかと思って」

律子「は、はぁ……」

P「とりあえず、お祈りお祈り」

律子(どういうこと? さっきのホテル街は……?)

律子(期待してなかったわけじゃなくて、むしろ腹を括ってたのに)

律子(どうして神社?)

P「……これでよしと!! どうしたんだ律子、ぼーっとして。願い事は済んだか?」

律子「……」

P「最近は竜宮も好調らしいしな。律子にも頑張ってもらって、このお祈りも聞くことを願おう!」

律子「……えっと」

P「ん?」

律子「ここにくる予定だったんですか?」

P「あぁいや、どこがいいかなって思って。律子が行きたいところがあるなら付き合うよ」

律子「それじゃあ……この後の予定は」



P「……これといって、無いけど」

律子「……」

P「律子?」

律子「メール……しましたよね?」

P「え? あ、うん」

律子「それでプロデューサーが今日のことを計画してくれたんですよね?」

P「そうだけど……どうしたんだ律子? 何か腑に落ちないことでも」

律子「腑に落ちない、というか……プロデューサー」

P「は、はい」

律子「……今日の目的って、なんですか?」

P「え? それは、ホテルで飯を食べることじゃ……」

律子「ホテル……あ……」

P「ど、どうかしたか律……」

律子「あぁ!!!」

P「う、うおっ……」

律子「あ……はは……」

P「……えっと、律子さん?」

律子(そう、よね……ということはあの話は全部私の勘違いで)

律子(……今すぐ帰りたい。言うなら、穴掘って埋まってたい……)

律子「……ぐすっ」

P「え、えっ!? ちょ、ど、どうしたんだよ律子!」

律子「う、うぇえ……」

P「あ、い、いやこんなところで……と、とにかく落ち着こう律子? な?」

律子「ぐすっ……」



P「……」

P(どういうことだ……? 急に泣きだして、今回のことが気に入らなかった……って様子じゃなかった)

P(目的、ホテル……まさか……いやそんな)

P「……あのさ、律子」

律子「……」

P「今日の目的っていうのはその……違う事と、勘違いしてたって、ことか?」

律子「……」コクン

P「……ということは、律子」


「嘘! もしかしてと思ったら……」

P「え? お、お前!? どうしてここに!!?」

律子「え?」

「それはこっちのセリフ。こんなホテル街の隅っこで泣いてるカップルみたいなの、目立たないはずないでしょ?」

P「……」

律子「カ、カップルって! 私は別にそんな……そういう貴方は」

「私? 私はこのプロデューサー君のカノジョ? ってとこ」

P「……」

律子「え?」

彼女「ふーん、あんなメールしといて、どういうことなのかなぁ?」

P「だ、だから誤解だってば。ちょっとそっちで話そう。な? すまん律子、ちょっと待っててくれ」

律子「あ、えっと……」

彼女「彼女、困ってるよ? いいの? お楽しみだったんじゃないの?」

P「だからそういうことは! 詳しく話すから、とにかく……」

彼女「うるさいなぁ、キミ立場わかってる? 今、律子って呼んだよね? あのメールに、なんて書いてあったかなぁ」

P「だ、だから……」

彼女「だからだからうるさい。ほとんどこれ、現行犯だよね」

律子「ち、違……私は別に!」

彼女「本当に? じゃあなんで泣いてたの?」

律子「えっ?」

P「お、お前……やめろってば」

彼女「こんなところで泣いてる男女なんて、金銭トラブルか痴話喧嘩くらいのもんでしょ?」

P「お前は……いい加減に」

彼女「いい加減にするのはそっち。はいはい、そこの律子さん、だっけ?」

律子「……な、なんですか」

彼女「正直に言ってもらえる? そこの彼と、どういう関係なのか」

律子「だ、だから……」

P「いい加減にしろ。彼女はただの同僚だ」

ズキッ――

律子「……」

彼女「あ、今悲しそうな顔した。ねぇ、本当にただの同僚なの?」

P「だからそう言ってるじゃないか! これ以上困らせるようなら、俺だって」

彼女「なんでそっちが偉そうなの? 浮気されたのは私なのに。それに、ただの同僚って思ってるのは、キミだけかも」

P「何をわけがわからないことを言って……浮気でもなんでもない、これは」

律子「ッ――!!」

ガシッ

P「ぇ……?」

律子「私は彼の”本当の彼女”よ!!!」

彼女「……っと」

P「お、おい律子……?」

律子「……文句、あるわけ?」

彼女「……面白いじゃん」

P「お、おいお前たち二人とも……ってり、律子!? ど、どこに行くんだよ!!」

ガーッ

P「お、おい律子……ってお前、ここ……」

律子「……ふ、二人です!!」




P「……」

律子「……」

P「……律子、あのさ」

律子「すみません……」

P「いや……」

律子「なんで、なんで私あんなことしたのか……」

P「……」

律子「……頭が思ったように回らないんです」

P「あぁ……」

P(俺だってそうだよ……急にあんなの見せられた挙句)

P(どうして律子に、ラブホに連れ込まれるにまで至ってしまったのか……)

律子、さん、だらしないの(嘲笑)

と思ったら積極的だったの

少々休憩
オチどうしよう

ラブホに入るところをアイドルに見られてて
更にドロドロにしてもいいんだよ?

律子(私を呪ってやりたい……今日の私は、何かおかしいの……)

律子(何を思ったらプロデューサーの……他人の彼女に喧嘩を売るようなこと)

律子(終いには、私が本当の彼女だ、なんて……)

律子(……プロデューサーには、彼女が)


律子「……あ」

P「あ……い、いや律子から……」

律子「い、いえ……」

P「……」

律子「……プロデューサーはいつからあの方と」

P「……もう半年くらいになるかな。業界で知り合って、まとまった人数で飲もうって話になって。それから」

P「結構趣味も合ってさ、でも……俺の見立てが甘かったのかな」

律子「え?」

P「……あんな風にされたらな。それに誤解を解くのももう面倒だし、多分アイツとは今日限りだ」

律子「そ、そんな……私の、せいで……」

P「律子のせいじゃない。遅かれ早かれそうなってたとは思うんだ」

律子「……でも」

P「むしろスッキリしたよ。律子があんな風に言い切ってくれてさ」

律子「……本当ですか」

P「あぁ、煩わしいとは思ってたんだ。やっぱり俺みたいな業界人には色恋なんて早いのかもしれない」

律子「……」

P「……せめて、俺のことをもっと考えてくれるような人とか」

律子「…………えっ?」

律子(……ダメ。思い出しちゃうじゃない……ここが、どこだってこと)

P「……律子」

律子「ダメ……プロデュ……」

―ドクンドクン

律子「ぁ……」

律子(頭がまた、真っ白になる。お互いに背を向けて座っていたはずのベッドに、いつの間にか横たわっていて)

律子(仄かにピンク色の天井が見えると、余計に心臓が跳ねてしまうから。目の前にいるプロデューサーを確認して)

律子(――目を閉じた)

――

律子(バカみたい。今まで着た事のないような下着をつけて。わざわざレストランに食事しにきただけなのに)

律子(彼女、って言われた時よくわからなかったけれど。最初に感じたのは胸の痛み)

律子(目の前で必死に守ってくれてるプロデューサーと、それでも”ただの同僚”だって言い放たれた悔しさで)

律子(どうしようもなくて、つい言い放ってしまった。怒鳴ってしまう、私の悪い癖)

律子(だからもしかしたら今、すごく安心してるのかも)

律子(プロデューサーが、私のこと……)





律子「……」

P「……ごめん」

律子「……いえ」

P「もちろんただの同僚、って言うのは言葉の綾だ! でも……でもやっぱり今の俺には……」

律子「……いいんですよ、気にしてないですから」

P「……律子」

律子「だって笑い話にもならないですよこんなの! あのメール、彼女さんに宛てたものだったんでしょう?」

P「……多分、そういうことだ」

律子「それを何を勘違いして……ふふっ」

P「……」

律子「馬鹿ですよ、大馬鹿。亜美達のことなんて到底言えないくらい」

律子「でも、よかった。都合のいい女にならなくて! 私はそう、ただの同僚くらいがちょうどいいんです!」

律子「……帰りましょう、プロデューサー」

ギュッ

律子「え……」


P「……今だけ」

律子「ダ、メ……です、よ……プロデューサー……」

P「大丈夫……これ以上何もしない」

律子「私は、別に……ぷろ……なんて……」ジワッ

P「……ごめんな、律子」


――

律子「ほら亜美! さっさとしたくしなさい!! 伊織、あずささんは?」

律子「……プロデューサー、何見てるんですか」

P「ん? いや、なんでも?」

律子「全く、ぼーっとしてるなら少し手伝ってくれませんか? 亜美が集合時間30分勘違いしてたみたいで」

P「勘違いねぇ」

律子「……」

P「あ、いやそういう意味でいったんじゃないぞ?」

律子「……知りません。もういいです。ほらほら、そろそろ行くわよー?」

律子「それじゃ後よろしくお願いしますね。プロデューサー殿」

P「あ、うん」


P「やれやれ……ついこの前の律子はどこへやら」

P(問い詰めると例の彼女もホテル街で別の男と遊んでいて逃げられたらしい。その憂さ晴らしに俺を見つけて……)

P(全くとんでもない話だ。でもおかげさまで無駄なことをしなくて済んだ。それに)



「今は律子の気持ちに応えることはできないけど、もしかしたら」

「……そんな話ってありますか」

「わからない。でも、こんな場所なんだからいいだろう?」

「……バカ」

「そうだな……」

「……それでいいです」

「うん?」

「今日のことは、全てが勘違いってことです。明日からはまた、いつも通り”ただの同僚”で」

「……あぁ」

「だから……最後に」

「ん? 律―――」

――


P(いくら同僚とはいえ、いやむしろ律子だからこそ……あんなところで)

P(誰かに見られたらとか、いろんな不安は合ったが。それ以前にいろんなことが重なりすぎてしまったから)

P(いつもは真面目で厳しい律子でも、たまにはいいだろう)

P(そういう意味では、メールをしてよかったなんて。むしろ、今度はちゃんと送ってあげようかと思うんだ)

P(律子が想像していたようなことを順番に、改めて。”ただの同僚”から卒業して)

P(いつの間にか、俺の方まで”勘違い”してたみたいだ。だから今度はこっちから)

ピッ、ピッ

P「……なんてな」

To:律子
今日も可愛いよ。

P「ま、送るとしてももう少し落ち着いてか―――あ」



――送信完了




そしてまた誤送信から他の娘との物語が始まるんですね

乙なの

保守しといた方がいいんだよね?

期待

2/Lpi0qg0はスレの立て逃げもしてるから釣りかもな

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