白菊ほたる「firefly」 (23)

スタッフ「お疲れ様でしたー」

ほたる「あ、あの...お疲れ様です。あの...今日はすみませんでした...」

カメラマン「お疲れ様です。いやぁまさかいきなり照明が落っこちるとは思わなかったよ」

スタッフ「ほたるさんに怪我が無くて良かったです」

カメラマン「大事なアイドルに傷なんか付けたら、あのプロデューサーが何て言うか...」

スタッフ「ははは!」

ほたる「はい...ご、ごめんなさい...」

~~~

ほたる「はぁ...」

ほたる(失敗、しちゃったかな...)

ほたる(どうしていつも、私の周り、不吉な事ばっかり起こるんだろう...)

ほたる(前のテレビ番組の取材は突然大雨が降ったし、その前の植物園の撮影はオーナーが栽培してた麻薬の葉っぱが見付かってメチャクチャになったし、その前も...)ズーン

モバP「ほたるー?お待たせ、帰ろうか...っ!ほたる!?」

ほたる「...あ、プロデューサーさん...?」

モバP「撮影中に照明が落ちたって聞いたぞ!やっぱりどこか痛いのか!?」オロオロ

ほたる「あ、いえ、そうじゃないです!大丈夫ですよ!」

モバP「おぉ、そうか?ビックリしたぁ...」

ほたる「はい、心配かけてごめんなさい」

モバP「安心したよ。さ、車乗って」

ほたる「はい、あの、お手間かけさせてごめんなさ...」

モバP「うーん...」

ほたる「えっ、あの、どうかしましたか...?」

モバP「...ほたる!!」

ほたる「は、はい!ごめんなさい!」

モバP「お前、今から謝るの禁止!」

ほたる「!...えっ?」

モバP「ほたるは何も悪い事なんかしてないんだ。無駄に誤ってたら余計に良い事が逃げてくぞ?」

ほたる「はい、ご、ごめんなさ...あ」

モバP「はは、最初は難しいかも知れないな。取り敢えず事務所に帰ろう」

ほたる「はい、あの...プロデューサーさん!」

モバP「ん?」

ほたる「えーと、お迎え、あ、ありがとうございます!」

モバP「どういたしまして」ニコ

ほたる「うぅ...」

ブロロロロ...

モバP「夏ももう終わりかなぁー」

ほたる「はい、最近涼しくなってきましたもんね...」

モバP「秋か...じゃあほたるがウチに来てから一年になる訳だな」

ほたる「あ...そうですね。早いです...」

モバP「ホントになー。このままだと気付いたらオッサンになっちまうなぁ...」

ほたる「ぷ、プロデューサーさんはまだまだ若いですよ?」

モバP「そうか?ありがとな。ほたるも最初来たときより大人っぽくなって綺麗になったよ」

ほたる「え!?私、綺麗だなんて、そんな...」

モバP「ははは、そんな真っ赤にならなくても...」

キキィーーーーッッ!!!!!

ほたる「!!?」

モバP「うおっ!?あぶね!?なんだあの車!!」

ほたる(ビックリした...)

モバP「ほたるっ!大丈夫か!?」

ほたる「は、はい!何とも無いです...」

モバP「はぁ、良かった...ったく、いきなり突っ込んでくんなよ...」

ほたる「...」

~~~

モバP「只今戻りました~」ガチャ

ちひろ「あ、Pさんにほたるちゃん、お帰りなさい」

卯月「あ、お疲れ様です!」

ほたる「お疲れ様です」

モバP「じゃあ、俺はほたると書類をいくつか置きに来ただけなんで」

ちひろ「えーと次は誰をお迎えに?」

モバP「薫とか、小学生組がレッスン中なので、全員直接送り届けてきます」

ちひろ「はい。いってらっしゃい」

ほたる「い、いってらっしゃい...」

モバP「行ってきま~す」バタン

みく「にゃにゃ?ほたるんどうかしたにゃ?」

ほたる「え?どうもしませんよ?」

みく「何だか顔色が悪そうにゃ。ちょっとお休みしていくにゃ?」

ほたる「はい、じゃあ御一緒させてもらいます」

卯月「あ、私みんなのお茶煎れてくるね!」

杏「やったぜー」

ほたる「杏さん、いたんですね...」

杏「うん。今日はラジオの収録。生歌まで歌わされてもう疲れちゃったよー」グデー

ほたる「ふふ...」

杏「んー?あ、みくの言う通りだね」

ほたる「え?」

杏「ほたる、なんか暗いよ?嫌な事あったの?」

ほたる「そう...でしょうか?」

みく・卯月・杏『不幸体質?』

ほたる「はい...今日も、プロデューサーに乗せて頂いてた車が、危うく事故に遭いかけて...」

みく「大変にゃ」

ほたる「周りにまで不幸を撒き散らすのは駄目なので、何とかしたいんです...」

卯月「...考え過ぎだと思うけどなぁ...」

杏「そうそう。事故なんか気を付けてても遭う時は遭うんだし」

~~~

メイク「ほたるちゃん、今日はどうしたの?いつもより何倍も綺麗よ」

ほたる「あ、ありがとうございます...」

メイク「あら、シャイなのは変わりないのね。はい終わり、最高の出来よ」

スタッフ1「ほたるさん、スタジオの準備整いましたー」

ほたる「は、はい!今行きます!」

スタッフ2「証明オーケー...っと、あっ」ポロッ

パリンッ!!

ほたる「!」

レポーター「どうしたの!?」

スタッフ2「すみませーん、電球落としちゃって...あ痛!」

スタッフ1「血出てるじゃねぇか」

スタッフ2「ちょっと切っただっけッスから」

ほたる「あ、あの、私、絆創膏持ってます...」

スタッフ2「え?あぁ、ありがとう!」

ほたる「すみま...じゃなくて...大怪我にならなくて良かったです」ペタ

スタッフ2「ありがとう。ほたるちゃんに貼ってもらったからもう大丈夫だわ」

スタッフ1「むしろ怪我して良かったじゃないか」

スタッフ2「ははは!俺ラッキーっすね!」

ほたる(ラッキー...ふふ)

ほたる「お疲れ様でしたー」

モバP「お疲れ様、ほたる」

ほたる「あ、プロデューサーさんっ?来てたんですか?」

モバP「あぁ、思ったよりも早く着いたからな。最後の方しか見てなかったけど、今日も可愛かったぞ」

ほたる「あっ...ありがとう、ございます...」

モバP「じゃあ行こうか。ほたる、お腹とか減ってたりする?」

ほたる「え?いえ...まだ夕方には早いですし、大丈夫です」

モバP「なら良かった!ちょっと見せたい物があるんだけど、良いかな?」

ほたる「は、はい。何ですか?」

モバP「うーん、見てからのお楽しみって事で」

ほたる「??」

ほたる「はぁ、はぁ、プロデューサーさん、何で私、お山登りしてるんですか?」

モバP「あ、スマン。もうちょっとなんだが...疲れたならおんぶしようか?」

ほたる「!い、いえ!大丈夫です!」

モバP「そうか?まぁ、もう着いたんだけど...あ、そうだ」スッ

ほたる「え?何ですか?わわっ!」

モバP「ちょっとの間目隠しさせてもらうぞー」

ほたる「こ、これじゃ前見えませんよ~?」

ほたる(プロデューサーさん、手ぇ大っきいなぁ...)

モバP「足元気付けて、もうちょっと進んでくれるかな」

ほたる「ここですか?あ、川の音がします!」

モバP「着いた着いた。はい、目ぇ開けていいぞ」パッ

ほたる「?」

ほたる「わぁ...っ!」

チラチラ ピカッ

ほたる「蛍!蛍ですよプロデューサーさん!いっぱい飛んでます!」

モバP「ほたる、前に生で蛍見た事無いって言ってただろ?...なんかややこしいな」

ほたる「凄い、ホントに光ってる...綺麗...」

モバP「調べてみたらここの近所だと見られるって聞いたからさ、秋になる前に見せたかったんだけど...どうだ?」

ほたる「凄いです!私、感動しました!」

モバP「そうか!連れてきて良かった!」

ほたる「はい!」

モバP「...ちょっとは、息抜きになったか?」

ほたる「え?」

モバP「いや、最近、ほたる頑張ってるなーと思って、疲れたりしてないか心配なんだよ、うん」

ほたる「そんな...プロデューサーさんこそ、私達の為にいっぱい頑張ってくれてますよ?」

モバP「俺は良いんだよ。アイドル達が大好きでやってるんだから」

ほたる「だ、大好き...!そ、そうですか...」

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