P「たんぺん」 (405)

不定期にスレを立てるまでもないような短編?を書いていきます
あまり愉快な話は書かない方ですが、リクエスト等があれば書くかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392555465

アイマス?モバマス?

『I want』

グリマスは望み薄かな…

「じゃあね、春香」

春香「うん、バイバイ」

私は、天海春香。
なんてことない、普通の女の子です。
これといった特徴もなく、ただただ平凡な自分が、時々嫌になります。

春香「……はぁ」

帰ったら、今日の復習して明日の予習して……あっ、あと数学の課題もあるんだった。
やだな……学校行きたくないな。
どうしたら行かずに済むのかな?

>>2
>>4
すいませんがモバ、グリは知らないので書きません

その晩。
私はテレビを見ていて気づきました。

春香「アイドルだ……!」

そうだ! アイドルになれば、学校に行かずに済むんだ!
若い芸能人って学校行ってない人が多いって、前にテレビでやってた……気がする!
……でも、アイドルってどうやってなるんだろう?
そもそも、そんな動機でなれるかな?
うーん……。

春香「……もういいや、寝よう」

電気を消してから、ベッドに入って横になります。

春香「…………」

眠いけど、寝たくないな……。
寝れば、明日が来てしまうから。
明日が来たら、学校に行かなきゃいけないから……。

『何がほしい?』

春香「ふえっ!?」

な、何……? 今の声。

『何がほしい?』

春香「ま、また……」

夢? いつの間にか、寝ちゃったのかな?

『何がほしい?』

何がほしい……って言ってるよね。
なんだろう、欲しい物を言ったらくれるのかな?
でも、欲しいものなんて……あ、そうだ。

『何がほしい?』

春香「あ、えっと……物じゃないんですけど、その……」

春香「アイドルに……なりたいです」

『承知した』

春香「……はっ!?」

あ、あれ?
外が明るい……いつの間にか、朝になってる?

春香「……やっぱり夢だったのかな」

そりゃそうだよね。
いくらなんでも、現実味がなさすぎるよね。

春香「……はぁ」

今日も学校行かなきゃ……。

「またねー」

春香「うん、また」

あーあ、結局普通の日だった。
さして特別でも、特殊でもない、まるで私みたいな日だったな。
友達と話すのは楽しいし、別にどこが嫌って訳でもないけど……。
なんか、嫌なんだよね。こういうの──

「そこの君!」

春香「ヴぁい!?」

突然、変なおじさんに話かけられました。
こっち向いてそこの君って言ってるし、周りに誰もいないから、明らかに私に話しかけてます。

春香「……私、ですか?」

「うむ! 君にティンときた! うちでアイドルをやらないかね!?」

春香「……はい?」

今なんて言いました? アイドル?

「おっとすまないね……私は怪しいものではない。765プロという、芸能事務所の社長だ」

春香「は、はぁ」

「とりあえず、話だけでも聞いてみてくれないか。君、お家はこの辺なのかね?」

春香「えっと……もうちょっと歩いたとこですけど」

「では、歩きながら話そうじゃないか」

春香「…………」

怪しい……けどもしかしたら、これってあの夢のおかげ?
……話ぐらい聞く価値はあるのかも。

『願いは叶えた』

春香「え……?」

社長「ん? どうかしたかね?」

春香「あ、いえ……」

今の声って……じゃあ、やっぱりあれは……。

春香「夢じゃなかった……!」

あれから数日がたちました。
あの後、私がアイドルになりたいと言うと、社長が家に上がりこみ、両親を説得にかかりました。
意外にも、社長の力説を受けて親は許可をだし、私はアイドルになれました。
まだデビュー前だけど、プロデューサーが見つかり次第デビューさせてもらえるそうです。

春香「……でも、まだ学校には行かなきゃいけないんだよね」

売れっ子どころか、デビューもしてないからね……。

春香「……はあ、さっさと寝よ──」

『何がほしい?』

春香「!」

またあの声……! これは、チャンス!

春香「ぷ、プロデューサーが欲しいです!」

『承知した』

春香「……はっ!」

目を覚ますとやっぱり朝になっていて、でも確信にも似たような感覚があって……。
もしかして……!

春香「……よし、とりあえず学校に行こう」



放課後。
今、私は事務所の前にいます。
もしもあの声が願いを叶えてくれるのなら、もしかすると──

春香「おはようございます!」

社長「おお! いいところに来たね天海君!」

春香「……ど、どうしたんですか?」

社長がこれだけ上機嫌ってことは……まさか……。

社長「プロデューサーが見つかったのだよ! これで君も晴れてアイドルとしてデビューできる!」

春香「ほ、本当ですか!?」

社長「ああ! もちろんだとも!」

小鳥「ふふ……よかったわね、春香ちゃん」

春香「はい!」

『願いは叶えた』

春香「あ……」

すごい……! やっぱり『声』は、私の願いを叶えてくれるんだ!

それから私は、あっという間にアイドルとして売れ始め、売れっ子アイドルになれました!
実は、結構『声』の力を借りたんですけど……まあいいですよね!

春香「~♪」

P「機嫌良さそうだな、春香」

春香「あ、プロデューサーさん! おはようございます!」

P「おう、おはよう。春香は今日は千早と一緒の仕事だったな、頑張れよ」

春香「はい!」

あ、ちなみに千早って子は私の友達ですよ。
事務所で一番仲がいいんです!

真「ぷ、プロデューサー!」

P「ん? どうした、真」

真「大変ですよ! これ!」

春香「……?」

事務所のアイドルの真が、何か慌てた様子で雑誌を持ってきました。

春香「真。何?それ」

真「あ、春香……この記事なんだけど……」

春香「……歌姫、如月千早の真実……?」

……真があの雑誌を持ってきてから、一ヶ月ほど経ちました。
あの時見せられた記事には、千早ちゃんの過去の話がひどく歪曲されて書かれていました。
その記事のせいで、千早ちゃんは声が出せなくなり、事務所に来なくなってしまって……。

春香「…………」

私は、『声』に色々願いました。
でも駄目でした。記事をなくしても、報道をなくしても……千早ちゃんの声が出るようにしても、千早ちゃんは戻ってきませんでした。

春香「…………」

P「……千早のことを考えてるのか?」

春香「あ……はい」

P「千早のことを気にするなとは言わない。だが、今は大事な時だ。目の前のことに集中してくれ」

春香「……はい」

今、私は舞台のオーディションに来ています。
同じ事務所の星井美希と、主役を競っている最中です。

春香「あ、そう言えば……」

今日は、スタッフの方々に配るためのお菓子を作ってきたんでした。
べ、別に賄賂とか、そういうわけじゃありませんよ?

春香「皆さん、これ、良かったらどうぞ!」

「あ、ありがとうございます!」

「うおっ、うめえ!」

春香「えへへ……」

「! あ、天海さん! そこ……!」

春香「? ……っ!」

な、何でこんな所に穴が──

P「春香ッ!」

私は現在、絶賛入院中です。
プロデューサーさんの話では、あの時ミスで舞台の一部が下がっていて、そこに私が落ちちゃったそうです。

『何がほしい?』

春香「……あ」

……なんででしょうか? せっかく願い事を叶えられるのに、ちっとも嬉しくありません。

『何がほしい?』

春香「…………」

願い事で私の怪我を治すのは、きっと簡単な事です。
でも、治したところで何があるんでしょうか?

『何がほしい?』

どうせ千早ちゃんは戻ってきません。
それに、舞台の主役はもう美希に決まったそうです……当たり前ですよね、私入院中ですし。

『何がほしい?』

アイドルの活動も、思ってたほど楽しいことばかりじゃなかったし、そろそろ休憩が欲しいな……。
しばらくは、このまま入院しててもいいですよね?
もう……疲れちゃいました。

『何がほしい?』

春香「……何もいりません」

元はと言えば、こんな『声』に頼ってたのが間違いでした。
どんな理由であれ、アイドルになりたいなら、自分で努力すればよかったんです。
そうしたら、もっといい現在になってたかもしれなかったのに……。

だから……しばらく休憩して、その後やりなおします。
今度は『声』なんかに頼らずに、自分の力で。

『承知した』

春香「…………」

退院できたら、どうしようかな?
とりあえず、一度千早ちゃんとお話ししにいこう。
できれば、また千早ちゃんと一緒に歌いたいな……。
千早ちゃんって、歌がすっごく上手なんですよ?
『声』のおかげで上手くなった私とは違って、元々歌が上手いんです。

その後は……もっとみんなと仲良くなれればいいな。
今まで私、ちょっとみんなのこと見下しちゃってて……あんまり仲良くできなかったから……。
おかしいですよね? 実力で勝負してるみんなの方が、絶対上のはずなのに……。

だから……それを直して……みんなと一緒に……歌って踊って……。
……あれ……なんだか……ねむくなってきました……なんでかな……?
まあ……いいや……しばらくのあいだ……あいどる、あまみはるかはおやすみです……。

……おやすみ……なさ……い……。





『願いは叶えた』




   『I want』終わり

────
───
──

春香「でもさ、最近の美希はちょっと調子にのりすぎだと思うよ?」

美希「よくそんなことが言えたものなの! 調子にのってるのは、むしろ春香の方だって思うな!」

春香「なんで?」

美希「……でこちゃん! なんとか言ってやってほしいの!」

伊織「ノータッチよ。私はそんな話題には関わりたくないわ」

春香「わー、さっすが売れっ子お金持ちアイドル! 下々のつまらない争いには関わらないんだね!」

伊織「……ねえ、言っていいことと悪いことがあるんじゃない? 別に金持ちかどうかは、今関係ないでしょ」

春香「…………」

千早「正直、水瀬さんの言うとおりだと思う。春香、謝った方がいいわ」

春香「……私は悪くない」

千早「いいえ、悪いのはあなたよ」

春香「……よりによって、千早ちゃんが私の敵になるなんて」

千早「敵とかそういうことじゃないわ。私は客観的な判断をしたまでよ」

春香「よくないよ?それ。千早ちゃん、いつも自分は遠くから見るだけなのに、そのくせ文句ばっかり」

千早「……律子に怒られるわよ? 起きなさい、美希」

美希「今日は大丈夫なの……っていうか、言い返せないからってミキに振らないでほしいな」

伊織「72だもの、しょうがないわ」

千早「くっ……」

春香「あ」

美希「あ」

千早「あ」

伊織「にひひっ」

千早「……今のはちょっと卑怯じゃないかしら」

伊織「勝てばいいのよ、勝てば」

春香「ちょっと熱くなりすぎたけど……なんにせよこれで千早ちゃんの負けだね」

美希「ミキ、おにぎりがいいの」

伊織「オレンジジュース」

春香「私は適当なお菓子でいいよ」

千早「……はぁ……いってくるわ」

   『罰ゲーム』終わり

P「ぐいぐい」

P「ぐいぐい来る女の子って、いいですよね」

小鳥「……そ、そうですか……」

P「あれ? どうしたんですか音無さん。いつもならこういう時すごく目が輝くのに」

小鳥「いえ別に……」

876かけますか? かけるならかいてもらいたいです

春香「おはようございます」

P「おはよう春香」

春香「プロデューサーさん、はいこれ」

P「おっ、クッキーか。ありがとう……うん、うまい」

春香「えへへ」

P「ただ、この赤いのは少し変な味がするな」

春香「はい! ちょっと血で味付けしてみました!」

P「ふーん、鉄分とれそうだな」

春香「じゃあ私仕事行ってきますね!」

P「おう、行ってこい」

小鳥「…………」

P「どうしました?」

小鳥「いえ別に……」

真「おっはようございまーす!」

P「おはよう真」

真「プロデューサー! 今日こそ組み手しましょう!」

P「やだよ、お前骨折ろうとしてくるもん」

真「大丈夫ですよ? ボクがちゃんとお世話してあげますから」

P「俺はまだ介護してもらう気はないなぁ」

真「問答無用!」

P「ほれ」

真「うっ……スタンガンはずるいですよ……」

P「水瀬製のインドゾウすら殺せる特別製だからな」

真「しょうがないなぁ……仕事行ってきます」

P「頑張れよー」

雪歩「あの、これ……お茶ですぅ」

P「おお、ありがとう」

雪歩「どうですか?」

P「今日は媚薬入りか……体があったまるな」

雪歩「私と一緒にもっとあったまりませんか?」

P「お前はもうすぐ仕事だろ? 却下」

雪歩「そうですかぁ……」

P「さっさと行かないと間に合わなくなるぞ?」

雪歩「……はぁい」

やよい「プロデューサー! 今日は私の家でもやし祭りするんですけど、プロデューサーもどうですか?」

P「悪いけど、今日は遅くまで仕事があるんだ……付き合えない」

やよい「そうですか……せっかく、てじょーもくびわも準備したのに……」

P「すまんが、また今度な」

やよい「はい……」

あずさ「あら~、プロデューサーさん」

P「探しましたよあずささん。何でいつも迷ってラブホテルに行くんですか? ほら帰りましょう」

あずさ「せっかくですから、少し休憩していきませんか?」

P「あなたはまだアイドルでしょう」

あずさ「ゴムならありますよ~?」

P「穴があいてるので駄目ですね。ほら行きますよ」

あずさ「はーい」

響「はいさい!」

P「おはよう響」

響「いけっイヌ美二号、ネコ吉二号、ヘビ香二号、ワニ子二号!」

P「おー、今日はシェンコッタ・ドッグと虎とオオアナコンダとイリエワニか、豪華だな」

響「さあプロデューサー! 死にたくなかったら自分と一緒に来るさー!」

P「えいっ」

響「ふがっ……」

P「持っててよかった、水瀬製催眠ガス」

真美「兄ちゃん兄ちゃん!」

亜美「ゲームしようよ!」

P「おういいぞ」

真美「じゃあ目隠ししてね」

亜美「声だけでどっちか当てれなかったら罰ゲームだかんね!」

P「おっけー……よし、もういいぞ」

「んっふっふ~、さてどっちでしょうか!」

P「前半亜美、後半真美」

真美「ありゃ、ばれちゃった」

亜美「せっかくいろんなお薬用意したのに」

真美「でも、家族ですら分からなかったゲームなのに……やっぱり兄ちゃんすごい!」

P「当然だ、プロデューサーだからな」

美希「ハニー!」

P「おいおい、抱きつくなって」

美希「……むー、他の女の匂いがするの」

P「仲間のことを他の女って言っちゃいけません」

美希「ハニーはミキだけのハニーなの! 浮気しちゃヤ!」

P「お前のものになった覚えはないぞ」

美希「ハニーに覚えがなくてもハニーはミキのものなの」

P「そんなことより、そろそろ仕事の時間だぞ」

美希「あっ、本当なの。じゃあ行ってくるね!」

P「おう、頑張れ」

P「最近は真面目に仕事するようになったな、いいことだ」

P「じゃあ俺はお先に失礼しますね」

小鳥「はい、頑張ってくださいね」

P「……?」

伊織「ちょっとあんた」

P「なんだまだいたのか。早く帰らないと明日に響くぞ?」

伊織「帰るわよ……あんたと一緒にね」

P「そちらの黒服の方々は?」

伊織「私の兵隊の中でも屈強なのを揃えたわ……あんたをさらうために」

P「携帯取り出しポパピプペー」

P「あ、もしもし? お嬢さんが私をさらおうとしてくるのですが……はい……はい」

P「伊織、水瀬会長がやめろってさ」

伊織「あんたいつの間に連絡先交換したの?」

P「この前伊織にちょっと監禁された時」

伊織「……しょうがないわね。今日のところは帰るわ」

P「気をつけ……るまでもないな。おやすみ伊織」

P「……あれ?」

千早「お帰りなさい、あなた」

P「また来てたのか」

千早「はい……早くこの扉に貼ってあるお札を剥がしてください」

P「千早はなんで『巨乳』と書いたお札があると入れないんだ?」

千早「わかりませんが、いいから剥がしてください。ご近所で噂になってますよ?」

P「アイドルとの熱愛報道されるよりましだよ。それじゃおやすみ」ガチャ

バタン

千早「あっ……。しょうがないわね、今日は帰りましょう」

貴音「あなた様、あなた様」

P「……また貴音か、夢に出てくるのはやめてくれって言っただろ」

貴音「その件ならお断りしたはずですが」

P「いやいや、ラーメンと引き換えに承諾しただろ」

貴音「わたくしは忘れっぽいのです」

P「そうか、じゃあ俺もお前との約束を忘れたことにしよう」

貴音「なりませぬ! もう二度と夢の中に幽霊を出さないと誓ったではないですか!」

P「俺は忘れっぽいからな。ほら出てきたぞ……夢は思い通りになるからいいよな」

貴音「……今宵はこれにて失礼いたします」

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます」

律子「おはようございます、プロデューサー」

P「ん? 律子、眼鏡変えたのか」

律子「はい、お揃いですね」

P「…………」

律子「……ど、どうかしましたか?」

P「いや、律子は可愛いなと思ってさ」

律子「は、はい!? 何言ってるんですか!」

P「すまん、つい」

律子「うう……ちょっと外出てきます」

P「ローソンか? なら適当な栄養ドリンク買ってきてくれ」

律子「……わかりました」

P「……はぁ」

小鳥「どうしたんですか? 珍しくため息なんかついて」

P「いえ、どこかに俺のこと好いてくれる子いないかなぁ……と思いまして」

小鳥「……身近にいるじゃないですか」

P「え? 誰のことですか?」

小鳥「…………なんでもないです」


  P「ぐいぐい」終わり

とりあえず一旦終わり
こんな感じで適当に思いついたやつを書いていきたいと思ってます

>>21
876はss書けるほどには知らないです……

『目があう瞬間』

千早「…………」

私の名前は、如月千早。
765プロでアイドルをしています。
今は、仕事先から事務所に戻る途中です。

千早「……それしても、電車を待つのって暇ね」

それほど長い時間ではないのですが、やはり持て余します。
普段は、音楽を聴いていればすぐなんですけど……今日は、忘れてきてしまったので。

千早「……?」

なんでしょうか? 向こうのホームにいる方が、こっちを見ていて、目があいました。 
私がアイドルだと気づいたのでしょうか?
それにしては、随分と無表情な気もしますが──

千早「……え」

「うおっ、また誰か飛び込みやがった」

「嘘だろー、また電車止まるのかよ」

千早「……え……え?」

何がおきたのでしょうか?
ついさっきまで向こうのホームの人と目があっていて。
今は、電車で遮られていて……。
そして、さっきの人は、電車が来る直前……。

千早「……っ!」

千早「……はぁ……はぁ……おえっ」

私は、我慢できずに駅のトイレに駆け込み、吐き出してしまいました。

千早「……電話、しなくちゃ……」

携帯電話を取り出し、プロデューサーの番号を入力します。

P『もしもし? 千早か? どうかしたのか?』

千早「……すいません。体調が優れないので、今日はもう直帰してもいいでしょうか……?」

P『ああ。そういうことなら構わないよ。それじゃ、気をつけてな』

千早「……はい」

電話を切る。
なんだか、先程までよりは落ち着けた気がします。

千早「……帰りましょう……」

間近で人の死を見るのは、二回目ですが……こんなもの、とても慣れたりなんてできません。

千早「…………」

この日は、家に帰ってすぐに寝ました。
というより、それ以外は何もできませんでした。

千早「…………」

朝起きると、プロデューサーからメールが来ていました。

『体調はどうだ? 事務所には来れそうか?』

千早「プロデューサー……」

まだ、ショックが消えていないのでしょうか……こんな何気ない気遣いが、とても温かく、嬉しく感じます。

私は『大丈夫です』とだけ返して、出かける準備をしました。

千早「おはようございます」

P「おはよう千早。大丈夫か?」

千早「はい、ご迷惑をおかけしました」

P「そんなことないさ。それに、迷惑をかけられるのも仕事の内だ……何かあったら、いつでも頼ってくれていいんだからな?」

千早「……ありがとうございます」


この日の予定は、レッスンだけ。
私は、時間が来るまでは音楽を聴いていようと思い、椅子に腰掛けました。

千早「…………」

ふと外を見ると、向かいのビルの窓を、清掃業者が拭いていました。

千早「……大変なのね。あんな高いところを掃除するなんて」

高槻さんには、きっと無理ね……そんなことを思いながら、なんとなく、その人の作業を見ていました。

すると突然、その業者は振り返り……そして、じっとこちらを見つめてきました。
いえ、距離が距離なので、実際にこっちを見ているのかなんてことは分かりません。
単にこちらに顔を向けているだけで、目は別のところに向けているのかもしれません。

でも、感覚的に理解しました……今、私とあの人の目があっていることを。
昨日のことを思い出し、目を背けようと思った時には、既に遅すぎました。
気がつけばあの人は、窓の中から消えていました。


この日は、レッスンをせずに帰りました。
いくらなんでも、そんな気にはなれませんでした。
プロデューサーは心配していましたが……私は何故か、本当のことを言えませんでした。

それからというもの……私は一日に一度は見知らぬ誰かと目があうようになりました。
そして、目があった相手はみんな、死んでいきました。
道路を渡っている人と目があえば、猛スピードの車がやってきて。
前から歩いてくる人と目があえば、上から看板が落ちてきて。
踏切待ちをしている人と目があえば、その人は突然中に入っていき……。

一週間が過ぎた辺りから、私は外に出なくなりました。
外に出れば、必ず人が死ぬのを見てしまうからです。


プロデューサーは、私のことを心配して毎日連絡してきます。
でも私は、電話もメールも返せないままで……。

千早「…………」

今は、人と会うことが怖いです。
会ってしまえば、死んでしまうかもしれないから。
今までは確かに、みんな知らない人達でした。
しかし、いつか目の前で知り合いがああなった時、私は耐えられるのでしょうか?

……ですが、そんな引きこもり生活にも、やがて終わりがやって来ました。
食べる物がなくなったんです……インターネットなどで注文することもできない私は、当然外に買いにいくしかありません。

ようやく、私は外に出ることにしました……とは言っても、数日しか経っていないのですが。


千早「……ん」

ひさしぶりに見る外の景色は明るくて。
ひさしぶりに吸う外の空気は新鮮で。
なんだか、あんな事は全部夢だったのではないかと思えるほど、綺麗な世界に見えました。

千早「……事務所に、行ってみようかしら」

私は、なんだか無性にみんなに──そしてプロデューサーに、会いたくなりました。
まあ、会いたいかどうか以前にプロとして、無断休暇を詫びなければいけないのですが……。

しかし、そんなことを考えていたせいか、私はまたも他人と目を合わせてしまいました……あんなに目をあわせないようにしていたのに。

その相手は、小さな子供でした。
道路の上で遊んでいたのでしょうか? 道の真ん中で、立ち止まって私を見ています。

千早「……っ!」

私は、気がつけば、走り出していました。
あの子は、これから死ぬのかもしれません……私が何をしたところで無駄なのかもしれません。
でも、それでも……私は、走らずにはいられませんでした。

思い出してしまったから。
あの日、目の前で死んだ最初の一人のことを、思い出してしまったから。
何度も、何度も、自分を責めた、あの日の出来事と似ていたから。

視界の端に、車が見えます。
それでも、私は、止まらずに、走り続けます。
もう二度と、目の前で誰かが死ぬところなんて、みたくないから──


P「……それじゃ、今日はもう帰っていいぞ。お疲れさん」

千早「はい、ありがとうございました」

P「しっかし、あの時は驚いたなぁ」

千早「え?」

P「ほら、ずっと引きこもってると思ったら、突然子供を助けたヒーロー……じゃなくて、ヒロインかな? まあ、とにかくそういうのになってただろ?」

千早「あ、あれは、その……」

P「ああいや、責めてるんじゃないぞ? いい宣伝にもなったしな」

千早「…………」

あの出来事から、しばらく経ちました。
結局、私はあの子供を助けることができました。

……あれ以来、目が合った人が死んだことはありません。
あれは、一体なんだったのでしょうか?
もしかしたら、もうすぐ死ぬ人を助けるために、誰かがああやって私に教えてくれていたのかも、しれません。
というか、そう考えるようにしています……そうでなければ、耐えられませんから……。

P「一人で帰れるか?」

千早「大丈夫です」

P「そうか。それじゃおやすみ、千早」

千早「はい。おやすみなさい……プロデューサー」

千早「…………」

夜のホーム。
日中とは大きく雰囲気が変わった場所。
冷たくて、暗い場所。
でも、どちらかというと、私はこの雰囲気が好きです。
静かで、落ち着きます。

千早「……!」

向かいのホームにいる人と、目があいました。
でも、大丈夫。もう、二度とあんなことは起き──

……え?

あれ……なんで、どうして……?

……ああ、そういうことだったのね……。

……プロデューサ──


「うおっ、またかよ……なんか最近この辺、自殺者増えてねえか?」

「くっそ……勘弁してくれよ……」

「あーあ、せっかくの可愛い顔が台無しだぁ……なんでこんなことするのかね?」



おわり

P「ちはたん」

千早「おはようございます」

P「おはよう千早」

千早「……プロデューサー。今日は何の日か、ご存知ですか?」

P「勿論知ってるとも……誕生日だろ?」

千早「……!」パアッ

P「花澤香菜さんの」

千早「……何故まゆりの中──じゃなくて、花澤さんなんですか。ていうか誰ですか」

P「おいおい忘れたのか? 876の水谷絵里の──」

千早「はいそうです。今日は、私の誕生日です」

P「最後まで言わせてくれよぉ……」

千早「言わせません」

P「……まあいいか。それで、それがどうしたんだ? ちゃんと覚えてたぞ?」

千早「……いえ、その……」

P「どうした?」

千早「……祝ったりは……して、いただけないんですか……?」

P「……ふむ。勿論そのつもりだったんだがな……昨日プレゼントを買おうと思ってたら、予想外に徹夜コースになって、何も用意できてないんだ」

千早「……そう、ですか」

P「すまんな、後日ちゃんと渡すから、許してくれ」

千早「……いえ、わがままを言ってすみませんでした」

P「いや別にわがままなんかじゃないが……そうだな、今何か欲しい物とか、してほしいことはあるか?」

千早「?」

P「ちゃんとしたのは後日渡すけど、やっぱりこういうのは当日がいいからな……今すぐ渡せるような物ならあげるぞ?」

千早「そうですか……それなら、プロデューサーが欲しいです」

P「? 俺がお前をプロデュースしてるじゃないか」

千早「いえ、そうではなく……プロデューサー、あなた個人が欲しいんです」

P「……えっ」

千早「駄目、ですか……?」

P「いや、駄目っていうかなんていうか……」

P(待てよ……そう言えば千早は一人暮らしだったな)

P(ずっと家族と離れ離れで、しかも誕生日まで一人なんて、耐えられないのかもしれないな……)

P「……分かった。今日一日は、俺はお前だけのものだ……こんな俺で良かったら、もらってくれ」

千早「では、これにサインを」

P「ん? 何これ?」

千早「婚姻届です」

P「……えっ」

千早「どうしました? 今日一日は、私のものなんですよね?」

P「だからといって、なんでも言うことをきくわけじゃないぞ?」

千早「……そんな。……裏切ったんですね……プロデューサー」

P「いやいや……ていうか、いつもこれ持ち歩いてんの?」

千早「? うちの事務所で持ってきていないのは社長とプロデューサーぐらいですよ?」

P「……へえー」

千早「まあ、プロデューサーが嫌だと言うなら、無理強いはしません。またの機会にします」

P「そうしてくれ」

千早「では、今日はどうしましょうか」

P「そこはほら、千早が考えてくれないと」

千早「そうですね……では、私の家に来ていただけませんか?」

P「いいけど……何するんだ?」

千早「ナニをしましょう」

P「72?」

千早「…………」

P「……ごめん」

千早「……冗談はさておき、今日はプロデューサーと一緒にご飯を食べたいんです」

P「ほう……千早が作るのか?」

千早「ええ、美味く作れるかは分かりませんが」

P「大丈夫だ、心配するな。千早が作ってくれたものなら、美味いに決まってる」

千早「……ありがとうございます」

P「じゃあ今日仕事終わった後に家まで送るから、その時一緒に食べよう」

千早「はい」

P「さて……それじゃあ俺は仕事してくるかな」スタスタ

千早「…………」

千早「……ふふっ」

小鳥「あら、千早ちゃん。おはよう」

千早「!? あ、お、おはようございます!」

小鳥「ふふ、ずいぶん嬉しそうな顔してたけど、何かあったの?」

千早「い、いえ……特には」

小鳥「そう? ……あ、そうだ、そういえば千早ちゃん宛にお手紙来てたわよ? はい」

千早「? 手紙……ですか?」

千早(……何かしら? 差出人は──)

千早「……!」

P「…………」カタカタ

千早「……プロデューサー」

P「ん? どうした?」

千早「すいません。今日のご飯を食べる約束、別の日にしていただいてもいいでしょうか?」

P「……? 別に俺は構わないが……いいのか?」

千早「……はい」

P(ん? 持ってるのは……手紙か?)

P「……!」

P( ああ、そういうことか)

P「……分かった、そういうことならまた今度な」

千早「はい。それでは」

P「……なあ千早」

千早「? なんでしょうか」

P「……いい誕生日になるといいな」

千早「……ありがとうございます」

千早「おつかれさまでした」ガチャ

バタン

春香「……プロデューサーさん。今日の千早ちゃん、なんだか凄くそわそわしてたんですけど、何かあったんですか?」

春香「もしかして……この後家に行って一緒にご飯食べたりする約束でもしたんですか?」

P「いや? そんな予定はないぞ?」

春香「へぇー、じゃあなんであんな感じだったんですかね? 何か知らないんですか?」

P「そうだなぁ……あんまり言いふらすのはよくないんだろうけど──」

春香「やっぱり何かあるんですね。どういうことですか? 何をするんですか? A?B?C?」

P「古いな……。そうじゃなくてさ、手紙が来たんだよ……千早宛てに」

春香「手紙……ですか? 誰から?」

P「そこはまあ、本人から聞いてくれ……だが一つだけ言っておくなら──」

P「千早達は、少しずつ前に進んでいるってことだ」

春香「……?」

おわり

響「なー美希ー」

美希「んー?」

響「なんで美希って春香をライバル視してるんだー?」

美希「…………」

……
………
…………

美希『ねえねえ春香』

春香『ん? なに?』

美希『なんでミキって、失恋の歌ばっかりなのかな?』

春香『え? メインヒロインは私なんだから、サブヒロインの美希が失恋するのは当たり前でしょ?』

…………
………
……

美希「……なんででも、なの」

響「ふーん」


『ライバル』おわり

P「事務所最強」

P「……って誰でしょうね?」

小鳥「……アイドルなら、単純なパワーでは真ちゃんじゃないですか?」

P「うーん……でも、なんか真って人質捕られてあっさりやられそうなイメージなんですよねー」

小鳥「確かに言われてみればそんな感じですねぇ……じゃあ響ちゃんはどうですか?」

P「響かぁ……うーん……あれはあれで慢心してやられそうですよねー」

小鳥「あーわかります」

小鳥「でもこうなると……貴音ちゃんとかですか?」

P「かなりのラスボス感出しますけど……それが逆に……ねえ?」

小鳥「じゃあ、やっぱりはる──」

ドゴォン!


あずさ「私のプリンを食べたクソ馬鹿野郎は誰!?」

伊織「うっさいわね! たかがプリンごときで冷蔵庫ぶっ壊すんじゃないわよ!」

やよい「私、亜美と真美が食べてるの見ましたー」

あずさ「貴様ら!!」

亜美「ちょっ!? 何ウソついてんの!? やよいっち!」

真美「この前真美たちに負けたのがそんなに悔しい!?」

やよい「つーん」

あずさ「覚悟ッ!」

亜美「くっ……秘技!」

真美「千早お姉ちゃんシールド!」

ガキィン!

あずさ「ちいっ……!」

千早「……いちいち私を盾にしないでほしいのだけれど」

亜美「だってー」

真美「防御力は事務所最強だしー」

ドガァン!

貴音「ふふ……そのような杜撰な狙いでは、わたくしに傷をつけることはできませんよ?」

真「雪歩! ちゃんと狙ってよ!」

雪歩「ね、狙ってるよぉ! でも、四条さんが着弾する前に避けるから……」

響「隙ありっ!」シュン

サッ

真「へへーん! 甘いよ響! ボクは敢えて隙を作っていたんだ!」

響「な、何ぃ!?」

バキィッ!

美希「ぐふっ……!」

春香「無駄ですよー、むーだ」

美希「うる……さいの……! 今日こそ、律子の仇をうつのっ!」

春香「あはは……やだなあ、あれは事故だってば」

美希「全身の骨にひびが入る事故なんてありえないの!」

春香「……ふふっ。いいよ、だったらきなよ……いい加減飽きちゃったし、ここらで終わりにしてあげる」

美希「春香ぁぁぁッ!」

小鳥「……今日もやってますねぇ」

P「元気なのはいいんですけどねぇ」

小鳥「ちょっと元気過ぎますよねぇ」

P「そろそろ止めてきます。これ以上は事務所が保ちません」スタスタ

……フザケヤガッテェェェ!
ホォ!ハァ!タッ!ヤッ!フン!ハァ!

小鳥「……事務所最強は、間違いなくプロデューサーさんだと思うんだけどなぁ……」

『事務所最強』おわり

貴音「あなた様の願い事を叶えます」

P「……は?」

貴音「ですから、あなた様の願い事を叶える、と申し上げておるのです」

P「……は?」

貴音「という訳で、何かお望みの事はございませんか?」

P「……は?」

貴音「ぎるてぃ!」バシッ

P「あだっ!?」

貴音「わたくしは真面目に話をしているのです!」

P「いや……だって、いきなりそんな事言われてもさ……」

貴音「何でもよいのですよ?」

P「うーん……じゃあ、ちょっとコーヒー淹れてきて」

貴音「承知しました」

貴音「どうぞ」コトッ

P「さんきゅ……お、意外に美味い」

貴音「それでは、次の願い事をどうぞ」

P「あれ? さっきので終わりじゃなかったのか?」

貴音「ええ、まだ終わりではありません」

P「だが……そんなにお願いしたいことなんてないしなぁ」

貴音「急がずともよいのですよ? 気の向いた時で結構です」

P「ん? 別に今日一日だけってわけじゃないのか」

貴音「はい」

P「分かった。じゃあまた何か思いついたらお願いするよ」

貴音「承知しました」スタスタ

美希「ハニー! ただいまなのー!」ガバッ

P「うおっ!?」

美希「ふう……ハニー分補給開始なの」

P「ええい離れろ。俺はまだ仕事中なんだよ」

美希「いやなの……ところでハニー」

P「ん? なんだ?」

美希「貴音と、何してたの?」

P「凄むな凄むな……お前が凄むと地味に迫力あるから怖いんだよ」

美希「しょーじきに答えれば何もしないよ?」

P「キスしてた……って言ったら?」

美希「…………あはっ☆」

P「もちろん嘘だからな? 頼むからその笑顔やめて?」

美希「そうだよね、ミキのハニーが浮気するはずないもんね」

P「お前のものになった覚えはないと何度言ったら」

美希「別に、無理矢理ミキのものにしてもいいんだよ? ただ、ミキはハニーの意思を尊重してるだけなの」

P「ちょっとマジで一旦離れて……後ろから抱きつかれた状態でそんなセリフ言われるとほんと怖い」

美希「だったら、貴音と何してたか教えてほしいな」

P「何もしてない。ただ、貴音にしてほしい事があったら言えって言われたからコーヒー淹れてって頼んだだけだ」

美希「ふーん……」

P「……ほ、本当だぞ?」

美希「……うん。じゃあ今日の所は許してあげるの。じょーじょーしゃくりょーなの」

P「お前それ意味分かってるのか?」

美希「分かってるよ? ハニー、ミキに会えなくて寂しかったんだよね? だからそんな話に乗ったんでしょ? ミキは心が広いから、許してあげるの」

P「…………」

P(……え、それってつまり、俺が美希以外と話すのは基本有罪ってことじゃね?)

P(……なんか最近の美希、ちょっとあれだな……言うこともきかなくなったし……)

美希「でも、二度目はないよ? 次に貴音に何かお願いしたら、さすがのミキでも見逃せないの」

P「いやいや……ちょっと頼みごとするだけだろ? そんなに目くじら立てるほどのことじゃ……」

美希「ハニー」

P「……な、なんだよ」

美希「取り返しがつかなくなってからじゃ遅いの。でも、今ならまだ引き返せる……お願いだから、もう貴音の言うことは聞かないで?」

P「……なんで、そんなに警戒するんだ?」

美希「……はぁ。あのねハニー──」

貴音「美希? 何をしているのですか?」

美希「! 貴音……」

貴音「プロデューサーの仕事を邪魔してはいけませんよ?」

美希「……この際、はっきり言っておくの。ミキのハニーにちょっかいだすのはやめて」

貴音「……はて。『美希のはにぃ』にちょっかいを出した覚えはございませんが……」

美希「……!」ググッ

P「ぐえっ……ちょ、美希、しまってるから……」

美希「あ、ご、ごめんなさいなの」パッ

貴音「……プロデューサー、美希は仕事の邪魔になっているのではないですか?」

美希「そんなことないの!」

貴音「今はプロデューサーに訊いているのです。美希は黙っていてください」

美希「っ……!」

貴音「どうなのですか? プロデューサー」

P「……まあ、抱きつかれるのは流石にちょっとな……」

美希「ハニー!?」

P「あ、いや、別にそこまでじゃないぞ? ただ、ちょっとだけ動きにくいかなーって」

貴音「では、願い事をどうぞ」

P「え?」

貴音「美希が邪魔なのでしょう? でしたら、わたくしにお任せください」

美希「! だ、ダメなの! ハニー! 貴音の言うこときいちゃダメ!」

貴音「……このように騒がしいと、仕事も落ち着いてできませんよ?」

P「うーん……そうだな。今大事な書類作ってるし……少し、静かにさせといてくれるか?」

美希「……! は、ハニ──」

貴音「承知しました……さあ、あちらへ参りましょうか、美希」ガシッ

美希「や、やだ! 助けてハニー!」

貴音「さあ……早く……」

P「仲良くなー」

貴音「……ふふっ。ええ……承知しております」

P「…………」カタカタ

P「……んー」カタカタ

P「……っしゃおらぁ!」ッターン!

貴音「終わりましたか?」

P「……なんだいたのか」

貴音「ええ」

P「美希はどうしたんだ?」 

貴音「あちらで眠っております」

P「ふーん」

貴音「あなた様はこれからどうなさるのですか?」

P「んー、適当に晩飯食べてから別の仕事だな」

貴音「では、わたくしとらぁめんを食べに参りましょう」

P「えー……またか?」

貴音「お嫌ですか?」

P「……まあ、ちょっとな」

貴音「そうですか……では、珈琲の分を使うことにしましょうか」

P「……ん?」

貴音「ですから、わたくしが今朝淹れた珈琲の分です」

P「……ああ、もしかして貴音に一回頼み事をする度に、こっちも一回貴音の望みを叶えなければならないシステムなのか?」

貴音「ええ、概ねそのような解釈でよろしいかと」

P「そうか……じゃあ仕方ないな。ラーメン屋行くか」

貴音「はい♪」

─────
────
───

P「……ふぅ。うまかったな」

貴音「ええ。真、美味でした」

P「……さて、俺は帰ってまた仕事だけど、貴音はどうするんだ?」

貴音「……あなた様。まだ、美希の分が残っていますよね?」

P「え? ……ああ、あれね。もしかして、仕事する前にちょっと月見にでも付き合えとか言うつもりか?」

貴音「いえ、そのような事は申しませんよ……?」

貴音「その程度の願い事では、とても釣り合いませんから」

P「え──」ゴスッ

P「がっ……?」

ドサッ

貴音「……ふふ。足りません……足りませんよ、あなた様……そのような願い、一人の命とはとても釣り合いません」

貴音「わたくしが望むのは……あなた様自身です。少々予定が早まりましたが、仕方ありません」

貴音「さあ行きましょう……誰にも邪魔だてできない、二人だけの聖域へ……」

おわり

今回の分はこれで終わり
一つでも気に入ったものがあれば幸いです

雪歩「事務所のヒミツ」

P「いやぁ、やっぱり雪歩のお茶は美味いな」

雪歩「え、えへへ……ありがとうございます」

P「にしても、真のやつ遅いな……まだ待つのか?」

雪歩「はい。一緒に帰るって約束しましたから」

P「ふーん……あ、おかわりいい?」

雪歩「あ、はい……ちょっと待っててくださいね」パタパタ

P「…………」カタカタ

雪歩「どうぞ」

P「ありがと」

ガチャッ

雪歩「! ま、真ちゃ──」

社長「今戻ったよ」

雪歩「あ……なんだ社長かぁ……」

P「おいおい、仮にも社長だぞ? なんだはないだろ」

雪歩「あ! そ、その! こ、これは!」

社長「いやいや……私は別に気には──」

雪歩「す、すすすすすみません! こんなダメダメな私は、穴掘って埋まってますぅ~!」スッ

P「あ! おいやめろ! こんな所で穴を掘るな!」

雪歩「ひぃぃぃぃぃん!」ガガガガガガ……

社長「はは……ん? ……っ! ま、待ちたまえ萩原君! そこは──」

雪歩「え?」ガッ

雪歩(あ、あれ……何これ? ……え? こ、これってもしかして──)

雪歩「ほ、骨……?」

P「……あーあ……だから言ったのに」

社長「……やれやれ。まさか見つかるとはね……」

雪歩「え? え? あ、あの……これって……」

社長「そうだよ、骨だ……前社長のね」

雪歩「そ、そんな……だって、前社長は……」

社長「まあ、詳しいことを知る必要はないよ……どうせもう終わるんだ。P君、後は頼んだよ」

P「はい」ガシ

雪歩「ぷ、プロデューサー? は、離してください!」

P「さあ雪歩、今から特別レッスンだ」

雪歩「い、嫌……! だ、誰か! 助け──」ドスッ

雪歩「げほっ……」フラ……

ドサッ

ガチャッ!

真「ただいま戻りました!」

P「おう、お帰り真」

真「あ、プロデューサー。雪歩まだいますか?」

雪歩「お帰り、真ちゃん」

真「あ! ごめん雪歩! 撮影が長引いちゃって……」

雪歩「ううん、別にいいよ? それより、早く一緒に帰ろう?」

真「え、あ、うん……」

雪歩「……? どうかした? 真ちゃん」

真「……なんか雪歩、声変わった……?」

雪歩「……ソンナコトナイヨ?」



オワリ

恐らくリクエストしてくださった人の意図とは全く離れているであろう話を投下したところで今回はおわりです
リクエストから話を考えるのも難しいですね、一から考えるよりはマシですが

P「理解できない」

P「春香が何故、何もない所で転ぶのか理解できない」

春香「そ、それはほら! あれですよ……ほら、私って鈍くさいところがあるじゃないですか!」

P「しかし、最近俺の前以外で転んだ所を見たという人がいないんだが……」

春香「そ、そんなことないですよ! 大体、プロデューサーさんの前でだけ転んで、私に何の得があるんですか!?」

P「……確かに」

春香「でしょう? つまり、私は別にプロデューサーさんの前でだけ転んでいる訳じゃないんです」

P「しかし、春香が俺のことを好きだと仮定した場合、俺の前でだけ転ぶことは、春香にとっても得のある行為なんだが……」

春香「は、はいぃ!? そ、そそそそんな訳ないじゃないですか! わ、私がプロデューサーさんのことを、す、好きだなんて!」

P「だよなぁ、春香が俺のこと好きなわけないよな。……まあ何にしても、何もない所で転ぶのは理解できんがな……。それじゃ、ちょっと出かけてくるよ」

春香「はい、いってらっしゃい」

P「おう」スタスタ

ガチャ…バタン

春香「…………」

春香「…………」

春香「…………」orz

P「何故雪歩があれほど穴を掘るのが上手いのか理解できない」

雪歩「そ、それは……昔から穴を掘るのが好きで……あちこち掘ってたからですぅ」

P「それだと、事務所の床を掘れる理由にはなってないだろ。それに、いつもどこからスコップを取り出しているんだ?」

雪歩「えっ? そ、それは……」

P「第一、いくら気が弱いからといって、ちょっとうまくいかなかったぐらいで穴を掘りたくなるものか?」

雪歩「そ、それは……」

P「そう言えば雪歩の家って何してるところなんだ?」

P「クリスマス生まれの女の子って魔女になるらしいんだが、雪歩はどうなんだ?」

P「自分のことを貧相でちんちくりんだとか言ってるけど、千早の前でも同じこと言えるの?」

P「ところで俺のことどう思う? 好き? 嫌い?」

雪歩「う、うう……」

雪歩「あ、穴掘って埋まってますぅ~!」シャキン

ズドドドドドドド……

P「……ううむ。またスコップを出すところを見れなかった」

P「響のペットが理解できない」

響「ん? 自分の家族がどうかしたのか?」

P「ハムスター、犬、猫、オウム、ウサギ……これはまあいい。よくあるペットだ」

響「うん」

P「リス、豚、ムササビ……まあ、ついでに蛇もよしとしよう。あいつらもちょっと変わってるけど、ペットの範疇だ」

響「それで?」

P「ワニってなんだよ」

響「? プロデューサーは、ワニを知らないのか?」

P「いや、ワニが分からないんじゃなくて、何でワニを飼えてるのかが分からないんだよ」

響「……? だって家族だし」

P「いやだから! どうやって連れてきたんだって訊いてるんだよ!」

響「下水道で寂しそうにしてたから、自分の家族にしたんだぞ」

P「……そうか」

響「うん」

P「真にとっての女性らしさが理解できない」

真「はい? どういうことですか?」

P「お前いつも『きゃっぴぴぴぴ~ん! まっこまっこりーん! 菊地真ちゃんなりよ~!』……とかやってるじゃん?」

真「うわぁ……」

P「おい引くなよ。いつもお前が平気でやってることだぞ」

真「いやまあそうですけど……男性がやるのはさすがにないですよ……」

P「……とにかく、お前はどういうルートであれらを女の子らしい行動だと学んだんだ?」

真「…………さあ?」

P「さあってなんだよ。お前のことだろうが」

真「だって気づいたらこうなってましたし」

P「……まあなんでもいいか。人前でやらなきゃ文句はないしな」

P「美希のそのスタイルが理解できない」

美希「やん、ハニーのエッチ」

P「いや、そういうあれじゃなくてさ……お前、年は事務所で下から四番目とかだろ?」

美希「うん」

P「なのに胸は上から四番目ってどういうことだよ」

美希「どういうことだろうね?」

P「うーん……」

美希「なんなら、触ってみる? 何か分かるかもしれないよ?」

P「そうだな、そうしよう」

美希「……えっ?」

P「どうした? 触っていいんだろ?」

美希「ここは『馬鹿なこと言うな』って言うところじゃないの?」

P「馬鹿なこと言うな……本人が許可を出してるんだ、触らない手はあるまい」

美希「で、でも! いつもなら……」

P「でもじゃない……いいからその
手をどけろ。上手く揉めないじゃないか」

美希「う、うう……」

P「ほら、どうした早くしろ」

美希「は、ハニーのエッチー!」ダッ

P「馬鹿め、大人をからかうからこうなるのだ」

律子「そーですねー」

P「……いつからそこに?」

律子「美希のそのスタイルが~の辺りからですけど……何か言うことは?」

P「ごめんなさい」

律子「よろしい……後でちゃんと謝ってあげてくださいね?」

P「はい」

おわり

今夜分おわり
一応言っておくと、別にこのスレは毎日更新されるわけではありません
それと、リクエストは必ず拾うとは限りませんし、拾ったにしても書くまで時間がかかることもあります

P「弁当対決」

P「……ふぅ」

P(やっと終わった……よし、飯食お)ゴソ…

春香「待ってください!」

P「ん? どうかしたのか、春香」

春香「プロデューサーさん、お弁当ですよ! お弁当!」

P「……はぁ?」

千早「今日は、私達お弁当を作ってきたんです。ですから、プロデューサーにはそれを食べていただきます」

P「……えっと、訊きたいことはいくつかあるけど……とりあえず、私達ってなによ」

美希「ミキ達のことなの!」

P「え、なに、もしかしてお前ら全員作ってきてんの?」

やよい「はい!」

P「なんでまたそんなこと……」

小鳥「まあまあ、いいじゃないですか。さ、こちらへどうぞ」

P「はあ……」

春香「…………」

……
………
…………

春香「プロデューサーさんって、いつご飯食べてるのかな?」

千早「……さあ? そう言えば、最近ご飯を食べているところを見たことないわね」

律子「あんたたち知らないの? プロデューサーは、最近ずっとカロリーメイトよ」

春香「ええっ!?」

美希「そんな……ハニーが死んじゃうの!」

伊織「何やってんのよ律子! あんたなんで止めないわけ!?」

律子「止めたわよ……でも、金がないからって……」

千早「……カロリーメイトって、そんなに駄目かしら」

「「「当たり前(だよ)(なの)(でしょ)」」」

千早「…………」

春香「とにかく、なんとかしなきゃ!」

真「でも、どうやって?」

小鳥「いい案があります! みんなでお弁当を作ればいいんですよ!」

雪歩「みんなで……ですか?」

あずさ「お弁当なら、一人でも充分じゃないんですか?」

小鳥「甘い……甘すぎるわみんな! いい? プロデューサーさんにお弁当を食べさせるということは……」

小鳥「プロデューサーさんに手料理を食べさせるも同然なのよ!」

「「「な、なんだってー!」」」

小鳥「もっと言えば、これで高評価を得られれば……」

春香「プロデューサーさんへの、アピールになる……!」

小鳥「Exactly(その通りよ)」

千早「料理本を買ってくるわ」ダッ

伊織「もしもし新堂?」

美希「おにぎり食べてる場合じゃねぇの!」

響「ふふん。自分、完璧だからな! この勝負はもらったも同然さー!」

貴音「……少々出かけてまいります」

あずさ「どんなお弁当がいいかしら~?」

亜美「うあうあ~!」

真美「真美達、圧倒的に不利だYO!」

雪歩「……うーん」

真「……うーん」

律子「あんたら。言っとくけど、仕事に支障が出ないようにしなさいよ?」

春香(……負けられない!)

……………
…………
………

小鳥「それじゃあプロデューサーさん、ルールを説明しますね?」

P(飯ぐらい普通に食べたいなぁ……)

小鳥「一つ! 今からプロデューサーさんは、みんなのお弁当を食べて、出来を評価すること!」

P「……いやいや、そんなに食えませんよ」

小鳥「ご心配なく。評価できるくらい食べたら残してもらって構いません。その場合、貴音ちゃんが食べます」

P「……それもなんだかなぁ……それで、二つ目は?」

小鳥「最後に一番出来の良かったお弁当を発表してください」

P「分かりました。最初は?」

やよい「じゃあ、私から! どうぞ!」

P「どれどれ……」カパッ

やよい「もやし炒め弁当です!」

P「……ふむ。ではさっそく……」

モグモグ

やよい「……ど、どうですかー?」

P「……うまい。流石はやよいと言ったところか」

やよい「! あ、ありがとうございますー!」

P「しかし、弁当として評価するのがルールだ……悪いが、言わせてもらうぞ」

やよい「え?」

P「彩りがよくない……というか、品数が少ない」

やよい「……! ……え、えと……それはその……」

P「……すまんな、やよいの事情は分かってるんだ。だが、弁当の出来を評価するなら、味だけでは駄目なんだ」

やよい「……はい」

春香(……あれ?)

美希(なんか、空気が変わったの)

千早(これって……もしかして、酷い出来のものを出そうものなら、アピールどころか逆効果になるんじゃないかしら)

小鳥(まさかここまで厳しく審査するとは思ってなかったわ……)

P「……さっきも言ったが、味は本当によかった。今回はルール上こうなっただけだ……気にするな」

やよい「は、はい」

P「よし、次だ」

亜美「ご、ごめん兄ちゃん!」

真美「真美達、ちょっと急用ができちゃったから帰るね!」

P「え? お、おい! ……まあいいか」

P「とりあえず、みんな早くしてくれ……時間はそんなにないからな」

雪歩「ど、どうですか……?」

P「見た目も味も悪くはない……まあまあ、だな」



真「どうですか!?」

P「……舟盛りって弁当か?」



伊織「どう!?」

P「見た目がなぁ……」



あずさ「どうでしょう~?」

P「……家庭的ですね。おいしいですよ。でも、ちょっと全体的にベタつきが……ちゃんと冷ましてから蓋をしないと」



律子「どうですか……?」

P「……味はまあ普通。もう少し見た目に気を使えば、そこそこいい評価になっただろうな」



貴音「…………」

P「……うまいよ? うまい。でもな……ラーメンは弁当じゃない」



響「……ど、どうかな?」

P「……味はいいが、全体的にカロリーが高いな。俺はいいが、お前はアイドルなんだから、そこんとこ気をつけないと」



小鳥(大丈夫……自分を信じるのよ)

P「……ちょっと肉が固いですね。肉を焼く時間は、もう2秒短くするべきでした」

小鳥「な、なんか私だけ特に厳しくないですか!?」

美希「……はい」スッ

P「……おにぎりだけか?」

美希「ミキね、お料理は得意じゃないの……でも、おにぎりだけはちゃんと作れるんだ。だから……」

P「……ここまでの審査を見てたんだ。言われることは分かってるよな?」

美希「うん……でも、ミキは逃げないよ? だって、ミキはカロリーメイトばっかり食べてるハニーに、ちゃんとしたお昼を食べてほしいから、作ることにしたんだもん」

美希「これは、ミキなりにハニーのことを思って作ったお弁当なの。だから、出来なんて知ったことじゃないの」

P「……その姿勢は評価する……が、それとこれとは話は別だ。やはりこれは、弁当としてはいい出来ではない」

美希「……うん」

P「……だが、その気持ちは嬉しかった。ありがとう」ナデ…

美希「……♪」

千早「……どうぞ」

P「……味は、いまいち。彩りも微妙だ」

千早「…………」

P「……だがまあしかし、一つだけ言っておくよ」

千早「……なんでしょうか」

P「千早の気持ちはよく伝わった……ありがとうな」

千早「…………」

美希「あはっ。千早さん、顔が真っ赤なの」

千早「……もう、からかわないで……すいません、ちょっと外に出てきます」ガチャ

P「最後は春香か」

春香「は、はいっ!」

P「どれ……」カパッ

P「……見た目は普通だな。味は……」

モグモグ

春香「……ど、どうですか」

P「……普通」

春香「……全体の評価は?」

P「…………普通」

春香「ちょい!? なんで私だけ大したコメントが無いんですか!?」

P「いや、ごめん……俺もさっきから考えてるんだけど、何も思いつかないんだわ」

春香「ええー……」

P「……まあ、悪くはない……かな?」

春香「なんで疑問系なんですか! プロデューサーさんのばかぁ!」

P「これで、全員終わったな」

小鳥「では……結果発表をどうぞ」

P「分かりました……じゃあ、いくぞ?」

「「「…………」」」

P「一番出来が良かったのは──」

亜美「そんで? 誰が優勝したの?」

春香「…………社長」

真美「……え?」

………
…………
……………

P「一番出来が良かったのは──」

ガチャ

社長「おお、P君。こんなところにいたのか」

P「あれ? 社長? 何かご用ですか?」

社長「いやなに……どうも最近の君は録な昼食をとっていないみたいだったからね……弁当を作ってきたのだよ」

P「ええ!?」

社長「さあ! 味わって食べてくれたまえ!」カパッ

P「……なにぃ!? こ、これはっ……!」

P「う、美しいッ! 大胆、かつ繊細……まるで芸術だ! ……あ、味は──」

モグモグ

P「うまぁぁぁぁぁぁぁぁいッ! なんだこれは!? これほどうまい料理は食べたらことがないッ!」

社長「はっはっは……そう言ってもらえると頑張ったかいがあるよ」

P「優勝は社長だッ!」

……………
…………
………

真美「うわぁ……」

亜美「はるるんドンマイ」

春香「……私達、なんのために頑張ったんだろうね?」

おわり

もはやほのぼのどころかP争奪戦ですらない……
必ずしもリクエスト通りになるわけではないと言っておくべきでしたかね……?

P「アイドルを怒らせてみよう」

春香「おはようございまーす!」

P「おはよう春香」

春香「あ、おはようございますプロデューサーさん!」

P「よし!今日も元気いっぱいだな! じゃあこっちはどうかな?」

ムニュ

春香「…………」

P「うんうん。こっちもいいおっぱ──」

春香「脛ッ!」ドゴォ

P「ごふぁ!?」

春香「あっ、すいませーん。『死ね』って言おうとしたのに、ついつい『脛』って言っちゃいましたー」

P「いや……言い間違えたからって……蹴るのはおかし──」

春香「黙れ」

P「……はい」

やよい「おはようございます!」

P「おはようやよい。早速だが、いつものあれやろうか」

やよい「あれですね? それじゃ、いきますよー! はい」

P「パイたーっち!」

フニ

やよい「…………」

P「いぇい!」

やよい「肺たーっち!」ドゴォ

P「がはっ……」

やよい「それじゃ、今日も元気に頑張りましょうね?」

P「…………」

やよい「あれ? 返事はどうしたんですか? プロデューサー」

P「……まっ……て……いき……できな……」

やよい「……ふん、この──みろほろしらずが」スタスタ

P(身が保たないから、少し方向性を変えてみようかな……)



伊織「ちょっとあんた、喉が渇いたから飲み物持ってきて」

P「そう言うと思って、ちゃんといつもの用意してあるぞ? ほら」

伊織「あら、あんたにしては気が利くじゃない」

ゴク

P「……うまいか?」

伊織「ええ、いつも通り」

P「……ふははははははは! 馬鹿め! そのオレンジジュースは100%ではない! 特別に作ってもらった99%オレンジジュースだ!」

伊織「あらそう……それで?」

P「えっ?」

伊織「別に構わないわよ?」

P「いや……その……それ、一応いやがらせなんたけど……」

伊織「そう。でも、明らかにあんたの方が損してるわよね? これ。ここまで手の込んだことされると、そんなに怒る気しないわ」

P「……さいですか」

P「……やはり、俺にはセクハラしかない!」

美希「Zzz……」

P「というわけで! くらえ美希! ルパンダイブ・パイタッチを!」バッ

美希「この時を待っていたのッ!」パチッ

P「なっ!?」

P(ば、馬鹿な……狸寝入りだと!?)

P「しまった! 空中にいるから──避けられないッ!」

美希「さあおいでハニー! ミキの胸にかもんなの!」

P(か、考えろ……! この状況をなんとかする方法を!)

美希「いっぱいギュッてしてあげるの! いっぱいキスしてあげるの! いっぱいいっぱい愛してあげるの!」

P(あ、無理だわこれ──)

アアアアアアアアアア……




結論
触らぬアイドルに祟りなし


おわり

今夜分おわり

P「日記」

7月2日

「……ここが、春香の家か」

俺は今日、一年間の海外研修を終えて、日本に帰ってきた。
久しぶりに帰ってきた俺を待っていたのは、成長した皆だった。
だが、誰も笑顔は浮かべていなかった……何故なら、その場にいない者が一人いたからだ。
だから俺は、事務所に行ったその足でここに来た。

「…………」

呼び鈴を鳴らす。

『……はい』

女性の声だ……母親だろう。

「すいません。私、765プロでプロデューサーを勤めておりますPと申しますが──」

『……少々お待ち下さい』

よかった。どうやら、門前払いは免れたようだ。

数十秒後、中で足音が聞こえ、鍵を開ける音がし、扉が開かれた。

「……どうも」

出てきたのは、やはり母親だった。
春香の母親に会うのも随分と久しぶりだ……前に会ったのは、少なくとも二、三年前になる。

「お久しぶりです。今日は、ちょっとお話を伺いたくて、やって参りました」

「……すいません……まだ、気持ちの整理がついてなくて、話をできるような心境ではないんです」

……無理もない。実の娘が死んで、まだそんなに日が経ってないのだから。

「そう……ですか。では、日を改めます。突然の訪問、失礼しました」

「待ってください。あの……これを」

帰ろうとした時、春香の母親が一冊のノートを渡してきた。

「これは?」

「あの子の日記です。あなたに見せるべきだと……思ったので」

「それは……ありがとうございます、大事に読ませていただきます。……それでは」

「……お気をつけて」

こうして、俺は春香の日記を受け取り、家に戻った。

その晩、飯を食べ風呂に入った後、俺は日記を取り出した。
思春期の少女の日記を無断で読むことに、いくつかの抵抗はあった。
それでも俺は、春香が生前何を考え、何を思い、何を感じていたのか……それを知りたかった。

「……よし」

表紙をめくり、綴られた文字を読み始める。
日記は、どうやら俺が765プロに来る前……春香がアイドルになった辺りから、書かれているようだ。

6月11日。

『今日はなんと! アイドル事務所にスカウトされちゃった!
765プロってとこなんだけど……聞いたことない名前なのがちょっと不安。
でも、社長さんもいい人そうだし、大丈夫かな?
目指せ! 夢のトップアイドル!』


「……もうちょっとだったんだがなぁ……」

聞いた話では、俺がいなくなった後も春香は着々と人気を集めていっていたらしい。
恐らく、俺が帰ってきたなら本当にトップアイドルになれていただろう……というのは律子の談だ。

9月16日。

『今日は、ついに私にプロデューサーさんがつきました!
優しそうな人で、顔もなかなか。
ちょっぴり頼りなさそうだけど、この人と一緒に頑張って、トップアイドルを目指します!』

「頼りない……か。はは、まあそうだったかもな」

あの頃は、俺も社長にスカウトされてプロデューサーになったばっかりで、右も左も分からなかったからな。
春香のプロデュースは、勉強しながらだったせいか、かなり拙いものだった。
なんとか春香を人気アイドルにはできたものの、それは春香自信の能力によるもので、自分の実力は圧倒的に足りていないことを俺は自覚していた。
だからこそ、社長からの海外研修の話を受けたんだ。
もっとも、その力を発揮してやることはできなくなってしまったのだが……。

「それにしても……色々書いてあるなあ」

日記には、俺の知らない出来事は勿論、俺の中に春香との思い出として残っている出来事は、全て綴られていた。

3月23日。

『プロデューサーさんに、可愛いリボンをプレゼントされちゃった!
どうしようかな? 明日つけていこうかな?
でも、なんだかもったいないなぁ。
とりあえず、明日考えよう。』


「……あったなぁ、こんなこと」

どれもこれも懐かしい出来事ばかりだ……でも、全部はっきりと思い出せる。
読んでいるだけで、春香の笑顔が心に浮かぶ。
笑顔だけじゃない。嬉しそうな顔、怒った顔、悲しそうな顔、楽しそうな顔、天海春香という子の全ての表情を思い浮かべることができる。

4月1日。

『今日は、エイプリルフールと称してプロデューサーさんに告白してみた。
あわよくば本当に付き合えないかなーって思ってたけど、真剣に断られてちょっとだけショック。
プロデューサーさんに、エイプリルフールだと教えたら安心されちゃった。
いつか本当の告白をした時、受け入れてもらえたらいいな。』


「……俺って、春香に好かれてたのか」

全然気づかなかった。
そりゃあ、信頼関係は築けてると思ってたし、嫌われてはいないだろうと思っていたけど、まさかこんなに好かれてたとは。

……生きてさえいれば、いつかトップアイドルになった後、付き合ってたかもしれないのにな。

7月1日。

『今日、プロデューサーさんが日本を発った。
海外研修して、もっと力をつけるんだって。
一年も海外にいるなんて……ちょっと寂しいな。
迷惑にならない程度に、連絡しよっと。』


「はは……。最後の方は迷惑にならない程度どころか、結構な頻度で電話が来てたけどな」

そのくせ、いつかけ直しても出なかったんだよな……まあ、時差があったんだし、当たり前か。

俺が海外に行ってからの日記には、ほぼ必ずと言っていいほど寂しいと書かれていた。
こんなに寂しがっていたなんて……知らなかったな。
電話ではいつも元気だったから、余計に分からなかった。


6月15日。

『今日は、プロデューサーさんと久しぶりに電話した。
来月、プロデューサーさんが帰ってくる時にお迎えにいく約束をした。
何があっても、絶対に迎えに行かなきゃ。』


そうだ……そう言えばそんな約束もしたな。
確か、これが最後にした電話だ。
この後は、さっき言った通りすれ違いが多くなって──。
……ん?
……気のせいか……。

6月25日。

『プロデューサーさんが帰ってくる一週間前。
早く帰ってこないかな。』

6月26日。

『もう待ちきれない、早く迎えにいきたい。でも我慢。』


「……なんだ、これ……」

……わけが分からない。
春香は確かに……。
なのに……いったい何故……?

6月27日。

『会いたい、今すぐ会いたい。会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。』

6月28日。

『プロデューサーさん、どんな風になってるかな? 前より格好よくなってるかな?』

「…………」

そういえば、すぐには気づかなかったがこの辺りの文字……よく見ると、黒というより、赤黒い文字で書かれている。
何で書かれているんだ……?

6月29日。

『楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ楽しみ。』

6月30日。

『もうちょっと。後少し。早く早く。』

「…………」

……気のせいだよな?
この部屋には、俺一人……そうだよな?

7月1日。

『明日明日明日明日明日明日明日あしたあしたあしたあしたあしたあしたあしたあしたあしたアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタアシタ』

「……ははっ」

きっと春香はあらかじめ日記を書いてたに違いない……じゃないと説明がつかない。
そうだ、そろそろ寝なきゃ、日記を読むのは後にしよう……そう思っているのに、手はページを捲り始めて──


7月2日。






「お帰りなさい、プロデューサーさん」




おわり

春香「……あれ? これって、美希の携帯?」

春香「……ふむ」

春香「…………」サッ

ポパピプペー……プルルルルル……
ブーッブーッ

春香「…………」パカッ

『着信: あべのハルカス』

───
────
─────

美希「春香! 雑誌なんて読んでないで、一緒にミキの携帯探してなの!」バタバタ

春香「やだ」ペラッ


『好敵手』おわり

今夜分おわりー

アイマスって確か作品・媒体によっては色んなプロデューサーがいる
というのをwikiで見た覚えがあるような

リクエスト・765のプロデューサーは何人?

いちゃラブはよ

リクエストとはちょっとズレましたが、>>136から

『765のP達』

社長「やぁみんな! 新しいプロデューサーを連れてきたよ!」

新P「今日からよろしく!」

春香(またか……)

千早(しかも量産型ね……)

美希(まあ同Pじゃないだけマシなの)

社長「それでは君、担当するアイドルを選んでくれたまえ!」

新P「えーと……じゃあ、そこのリボンつけた子にしようかな」

社長「天海君か。彼女は、素直で能力もそこそこだ。良い選択をしたね」

新P「あー……でも、やっぱりそこの長い青髪の子にしようかな」

社長「如月君かね。彼女は、能力は高いんだが、如何せん扱いにくい……だが、良い選択だ」

新P「……じゃあ、そこの金髪の子は?」

社長「星井君か。彼女は、わがままではあるが潜在能力はかなりのものだ。良い選択をしたよ」

新P「アイドルはこの子達だけなんですか?」

社長「いいや? だが、あいにく今日はみんな仕事に行っていてね。今はこの子達だけだ」

新P「他の子達はもうプロデューサーがついてるんですか?」

社長「まあ、そうだね」

新P「つまり、プロデューサーがついてないのはこの子達だけで、俺だけが頼りだということですね?」

社長「?」

春香「は?」

千早「…………」

美希「……もう戻っていい?」

新P「えっ」

社長「言っておくが、彼女達もすでにプロデューサーがついているぞ?」

新P「えっ」

社長「まあ、急いで担当を考えることはない。他の子達が帰ってきてからでもじっくりと考えたまえ」スタスタ

新P「……えっ?」

春香「……よろしくお願いしますねー。えっと……名前は……まあ覚えなくていいか」

千早「そうね。幹部になってからでいいと思うわ」

美希「そこの人。仮にミキを選んだとしても、ミキのプロデュースはしなくていいよ? 全部ハニー達がやってくれるの」

春香「そうやってハニー達だけに頼るから、成長が遅いんだよ?」

美希「ほっといてほしいな。ミキは春香と違うの」

新P「……え……えっと……え?」

千早「……社長から何も聞かされてないんですね。いいですか? あなたは76500番目のプロデューサーなんです」

新P「はぁ!?」

美希「うるさいの……とっとと担当アイドル決めてどっか行ってほしいの」

新P「う……」

春香「うちの事務所には、数多くのプロデューサーさんがいるんです」

千早「そしてその中にも序列があって、自分の力を示して幹部にならないと本格的なプロデュースはできません」

新P「か、幹部って何?」

春香「黙っててください、順番に話しますから。それでですね、プロデューサーさん達は大きく分けて、現P、同P、SPの三つに分かれます」

千早「現Pは、みなさん真面目にお仕事をします……ただし、腕は人によって大きく変わりますけど」

美希「同Pは、みんなほとんど仕事しないの。そのかわり、みんなえっちなことばっかり考えてるの。くずどもなの」

春香「そして、あなた含むSPは、その中間なんですけど……まあ大抵はアイドルと戯れてばっかりですね」

新P「…………」

千早「仕事して、幹部を目指すもよし」

美希「頭の中をピンクに染めて、ずっと平でアイドルに遊んでもらっててもいいよ?」

春香「なんにせよ、決断は早めにした方がいいですね。今ならまだ辞めやすいですから」

新P「…………俺は、君達を……プロデュースしたい。仕事して、成り上がって、必ず幹部になる」

千早「……なかなか骨はありそうですね」

美希「うん。これなら、少しは期待できそうなの」

春香「だね。じゃあ、こっち来てください、幹部を紹介してあげます」

新P「! あ、ありがとう……!」

律子「あ、新しい方ですか? これからよろしくお願いしますね」

千早「幹部の一人、秋月律子です」

春香「この人は、ユニットの竜宮小町専門のプロデューサーです。知ってますか? 竜宮小町。水瀬伊織、双海亜美、三浦あずさの三人のユニットです」

美希「おこりっぽいけど、いいひとなの」

律子「……な、なんか、美希に誉められると、ちょっと不思議な感じね……」

新P「あ、あの! 俺、まだ未熟ですけど、頑張ります!」

律子「ええ。くれぐれも、無理はしないようにしてくださいね?」

ざわわんP「あ、新しいプロデューサーだね? よろしく」

千早「この人は、幹部の一人、通称ざわわんPです」

春香「ユニットのsproutを主にプロデュースしています」

美希「春香と雪歩と響の三人のユニットなの……まだ竜宮小町より下だけどね」

春香「…………」

ざわわんP「はは……」

新P「えっと、よろしくお願いします!」

ざわわんP「うん。くれぐれも無理しないようにね」

眠り姫P「お、新しいプロデューサーか?」

千早「この人は幹部の、通称眠り姫Pです」

春香「私達三人のユニット、sleeping beautyのプロデューサーさんなんですよ!」

美希「最初は、千早さんだけのプロデューサーだったんだけどね」

千早「……まだ大した実績がないので、幹部の中でも下っ端ですけどね」

眠り姫P「うっ……」

新P「新Pです! よろしくお願いします!」

眠り姫P「よろしく。……一つ、アドバイス。幹部になっても、アイドルに無理はさせるなよ?」

ぷちP「ん? 新しいプロデューサーか」

千早「……この人は幹部の、通称ぷちPです」

春香「……さほど大した仕事はしません」

美希「……ペットが可愛いから、みんなの評価が上がって幹部になれただけなの」

ぷちP「……ひどくね?」

新P「え、えっと、よろしくお願いします!」

ぷちP「……うん。よろしく……」

春香「……さて、ざっと回ってみたけど、他の幹部は今はいないみたいだね」

千早「ええ、まあ……他の幹部は殆ど現Pだもの、しょうがないわ」

春香「現Pって、腕のある人ほど他の人と関わりたがらない傾向にあるからねー」

美希「まだなの! もうすぐハニーが帰って来るの!」

新P「ハニー?」

ガチャ

バネP「ただいま戻りましたー」

美希「あっ、ハニー!」バッ

バネP「こ、こら美希!」

千早「この人が、幹部筆頭の赤羽根健治です」

春香「全員担当なんですけど、いつの間にか仕事してるんであんまりできる人って感じじゃありません」

バネP「はは……ひどいな」

新P「俺、今日からお世話になります、新Pです! よろしくお願いします!」

バネP「うん、よろしく。一緒に頑張って、みんなをトップアイドルにしよう!」

春香「まあ、これで主な幹部の紹介は終わりました」

千早「幹部になれるように、頑張ってくださいね?」

美希「まあ、ミキのプロデューサーはハニーだけで充分だから、頑張らなくてもいいよ?」

新P「えっと、なんで星井さんは赤羽根さんのことをハニーって呼んでるのかな?」

春香「気にしないでください、美希は気に入ったプロデューサーさんをハニーって呼びたがるんです」

千早「美希をプロデュースしているプロデューサーの大半はハニーなんです」

新P「へ、へえ~」

春香「それじゃあ──」

新P「ま、待ってくれ! 最後に一つ、言わせてくれ!」

美希「?」

新P「……俺はまだ、新入りの平だ……みんなをプロデュースすらできない」

新P「でも! いつか必ず幹部になってみんなをトップアイドルにしてみせる! だから、待っててくれ!」

千早「……ふふっ」

美希「……まあ、待つぐらいはしてあげるの」

春香「わかりました……私達も頑張りながら待ちます。だから、プロデューサーさんも頑張ってくださいね!」

新P「ああ!」

おわり

次は映画のネタバレを含むので、見てない人は注意してください

P「みんな、ちょっと聴いてくれ」

「「「?」」」

P「このタイミングで言うのが正しいのかは分からないが……俺は、今回のアリーナライブの後、プロデューサーじゃなくなる」

「「「え……」」」

伊織「なによそれ……」

響「ど、どういうことだ……? プロデューサー、辞めるのか!?」

貴音「まこと、悲しきことです……」

P「……大丈夫だ。会えなくなるわけじゃない」

美希「わけわかんないの! なんで辞めるの!?」

P「これは、社長とも相談してもう決めたことなんだ……許してくれ」

春香「や、辞めてどうするんですか……? 私達をトップアイドルにするって約束は、どうなるんですか!?」

P「それは、必ず守る。だがその前に、俺は自分の力を試したいんだ」

律子「みんな、プロデューサーだって辛いのよ……わかってあげて」

「「「うっ……うう……」」」

可奈「…………」

志保「…………」

P「今回が、俺の『プロデューサー』としての最後の仕事だ……だからみんな、俺に、今のみんなの力を見せてくれ」

「「「はい……」」」

ライブ当日 舞台裏

春香「それじゃ、行ってきますね……プロデューサーさん」

P「ああ……行ってこい」

「「「…………」」」ゾロゾロ

P「……さて」

律子「プロデューサー……頑張ってくださいね。応援、してますから」

P「……ありがとう」

ワーワー

春香「みんな! ありがとー!」

『これにて、今回のアリーナライブの全日程を終了します』

春香「…………」

春香(今日で、プロデューサーさんともお別れかぁ……)

『しかし、ここでみなさんに重大な発表があります』

ざわ…ざわ…

春香「……え?」

千早「(春香。こんなの、予定にないわよね?)」

春香「(う、うん……)」

春香(なんだろ……?)

『本日、我が765プロから新たなアイドルがデビューします!』

マジカヨ
ドンナコダ…?

春香「え? え?」

『これからその新しいアイドルに、一曲歌ってもらいます! みなさん、お聴きください!』

美希「ど、どういうことなの!?」

春香「わ、わかんない……うちには、新しくアイドルになれる人なんていないはず──」

「いるさっ! ここにひとりな!」

ワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

「「「ぷ、プロデューサー(さん)!?」」」

P「みんな聴いてくれ! 『私はアイドル』!」

ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!

春香「す、すごい……」

P「~♪」

千早「歌は最高レベル……」

P「~♪」ヌルヌルヌルヌル

可奈「ダンスもキレキレのヌルヌルです……」

志保「話にならないです……どうしてあんな人が今までプロデューサーだったんですか……」

伊織「いったいあいつはなんなのよ……」

後のトップアイドル誕生の瞬間であった。


『P「俺はアイドル」』終わり

今夜分おわり
ひびまこ対決がなかなか思いつかない……
基本的に思いついたやつから書くので、とばされた=不採用ではないです。念のため

『隣に……』

あずさ「…………」

どうも~。私、765プロダクションでアイドルをやっております、三浦あずさと申します~。
えっと……今日は、久々のオフで、友達とお買い物をするために出かけたんですけど……。

あずさ「……ここはどこかしら~?」

道に迷ってしまいました~。

『はぁ……まあいいわ、いつものことだしね。それで、何か目印になるようなものはある?』

あずさ「ごめんね? ……えっと、目印は……」

仕方がないので、友達に電話をして迎えにきてもらうことにしました。

『……よかった。そんなに遠くもないわね……今から行くから、絶対動いちゃだめよ?』

あずさ「はーい」

『いい? 絶対よ!?』

あずさ「わかってるわよ……それじゃ──って、あら……?」

ふらふらしながら電話をしてたら、石のかたまり? を崩しちゃいました。

『……どうしたの? 大丈夫?』

あずさ「え、ええ、大丈夫よ……ごめんなさいね? それじゃ、待ってるわ」

電話を切り、しまった後、先程崩してしまったものを観察してみます。

あずさ「……あら。これ、なんだかこけしみたいな石ね……?」

どうして、こんなものが置いてあったんでしょうか?

あずさ「……ま、気にしないようにしましょう」

「あずさー!」

あずさ「あら?」

そうこうしているうちに、友達が迎えに来てくれました~。

「まったく……いい加減あんたの迷子癖にも困ったものよね」

あずさ「ご、ごめんなさいね?」

「いいわよ、もう慣れた……から……?」

あずさ「どうかしたの?」

「……ううん、なんでもない。それより、さっさと行くよ!」

あずさ「あ、ちょ、ちょっとー?」

……どうかしたんでしょうか?
少し気になったものの、結局それについて訊くことがないまま、その日は過ぎました。

翌日。

あずさ「おはようございます~」

亜美「おおう!?」

真美「み、みんなー! あずさお姉ちゃんがー!」

あずさ「……?」

律子「なによ、うるさいわね……。あ、おはようございますあずささん」

あずさ「律子さん、おはようございます~。……亜美ちゃん、真美ちゃん、私がどうかしたの?」

亜美「……あれ?」

真美「……ねぇ、亜美」

亜美「うん、だよね……」

真美「でも……じゃあ……」

亜美「……だね」

真美「……やっぱりなんでもなかったや。ごめんね、あずさお姉ちゃん」

あずさ「……ええ、それはいいんだけど……」

いったい、何を言おうとしたの……?
……ていうか、さっきので意思疎通できてたの?

あずさ「おつかれさまでした~」

律子「おつかれさまです」

P「あれ、もうお帰りになるんですか?」

あずさ「ええ」

P「羨ましいですねぇ……お疲れ様です」

あずさ「はい。それでは~」

今日は、ひさしぶりに早めに仕事が終わりました~。
せっかくだから、少しお散歩でもしようかしら?

あずさ「……ふぅ」

事務所を出てしばらく歩くと、雰囲気の良さそうな喫茶店があったので、そこで少し休憩をすることにしました。

あずさ「こういうのも、ひさしぶりね……」

アイドル活動は楽しいんですけど、たまにこうやって休憩したくなっちゃうんですよね。
まあ、昨日休んだばっかりですけど。

「なあ、あれってもしかして……」

「え、嘘だろ……」

あずさ「!」

あら、どうやら他のお客さんに気づかれちゃったみたい。
騒ぎが大きくなる前に、早めに帰らなくちゃ。

あずさ「アイドルって大変ねぇ……」

あずさ「おはようございます~」

翌朝、出勤した私を待っていたのは……。

律子「……おはようございます、あずささん。ちょっとこっちにきていただけますか?」

怒った顔をした、律子さんでした。

あずさ「……えっと~。私、なにかしましたか……?」

律子「……いいから、こっちにきてください」

あずさ「は、はい……」



律子「あずささん、今ネットでこんな写真が出回ってます」

あずさ「えっと…………え?」

律子さんが差し出したタブレット(だったかしら?)には、私が男の人と並んで座っている写真が映し出されていました。

あずさ「これって……昨日の喫茶店……?」

でも、隣にいる男の人は誰?
私は、昨日一人でここにいたはずなのに……。

律子「あのですね、あずささん。あなたはもう無名じゃないんです。今後はこのようなことは慎んでください」

あずさ「ちっ、違うんです! 律子さん!」

律子「分かってます。あずささんのことですから、別に恋人とかってわけじゃないんですよね? ですが──」

あずさ「違うんです!!」

律子「……違うって、何がですか?」

あずさ「わ、私、こんな人知りません! 私、昨日は一人で、それで、なのに……!」

律子「と、とりあえず一旦落ち着いてください。ちゃんと話を聴きますから」

あずさ「あ、はい……」

そして私は、律子さんに昨日のことを話しました。

律子「……なるほど。昨日は一人でこの喫茶店に入って、一度も男性が同席したことはなかった……と」 

あずさ「はい」

律子「……そうですか。しかし、小鳥さんの話では九十九パーセント合成写真ではないそうですが……」

あずさ「そんなはずありません! だって、だって……!」

律子「分かりました。そこまで言うのなら信じます……ですが、以後気をつけてくださいね」

あずさ「……はい」

……身に覚えがないのに、以後気をつけるなんて、できるはずないじゃないですか……。

あずさ「…………」

亜美「あずさお姉ちゃん? りっちゃんに何言われてたの?」

あずさ「……なんでもないわよ?」

こんなこと、話したって信じてもらえないもの……。
……あら?

あずさ「……そういえば、亜美ちゃん」

亜美「なにー?」

あずさ「昨日、私が事務所に来た時、何かに驚いてたみたいだったけど……なんだったの?」

亜美「……あー……気にしないで? 亜美達の見間違いだよ」

あずさ「お願い、教えて」

亜美「……でも……」

あずさ「教えて?」

亜美「……えっと、なんだか、あずさお姉ちゃんの隣に、男の人がいたように見えたんだよ」

あずさ「それって、もしかしてこの人?」

私は、自分の携帯の画面に先程と同じ写真を表示させて、亜美ちゃんに見せました。

亜美「……! う、うん。確かにこの人だった!」

あずさ「……そう。ありがとう亜美ちゃん」

『もしもしあずさ? 何か用?』

あずさ「えっと、一昨日一緒に買い物に行ったじゃない?」

『うん』

あずさ「あの日、最初にあった時、私を見て少し不思議そうにしてたでしょ?」

『……そうだっけ』

あずさ「あれって、もしかして……私の隣に男の人が見えたから?」

『…………ええ、そうよ』

やっぱり……!

あずさ「そう、ありがとうね」

『ところでさ、あずさ……あんた、今どこにいるの?』

あずさ「え?」

『さっきからずっと、周りがうるさいんだけど』

あずさ「…………」

わ、私、今……お家で一人よ?
テレビもつけてないわよ……?

あずさ「……ど、どんな風に……?」

『んー? なんか、みつけた? とかなんとか……』

あずさ「っ! ご、ごめんなさい、切るわね!」

『え? あ、ちょっと──』

嫌っ……!
隣に見知らぬ誰かがいるのに、一人で家になんかいられない!

どこか、人のいる場所……確か、近くに律子さんのお家があったはず……!

あずさ「はぁっ……! はぁっ……!」

走りながら、律子さんに電話をします。

『もしもしあずささん? どうかしましたか?』

あずさ「はぁ……あの……はぁ……律子さん……今……はぁ……家に、いますか……?」

『もうすぐ着きますけど……どうしたんですか? 随分息がきれてますよ?』

あずさ「い、今から……はぁ……行くので……待っててください……!」

『はい!? 今からって、なんで──』

あずさ「お、お願いします!」

『わ、分かりましたよ……それで、今どこにいるんですか?』

あずさ「あ……えっと……もう、すぐ近くまで──」

……あら?
ここは……どこなの?

『あずささん? あずささん? 今、どこなんですか? 周りがうるさくて、聞こえないんですけど』

あずさ「……はぁっ……はぁっ……」

『あずささん? 聞こ……み……か? あずささ……た……?』

あずさ「…………はぁっ……」

『あず……み……つ……!? いまど……た……すか!』

あずさ「……もう、嫌……」

『…………み………………た』

あずさ「……うっく……」

なんで……?
なんで私がこんな目にあうの……?
私が、なにをしたって言うの……?

あずさ「なんなの!? みつけたってなんのことよ!!」

『…………み…………け……た』


あずさ「私が悪かったのなら謝るわ! ごめんなさい! ごめんなさい!」

『…………み……つ……け……た』


あずさ「もうやだ! お願い誰か!」

『……ふ──』

あずさ「助けてぇ!!!」


「みつけた!」


あずさ「!」


律子「こんな所にいたんですね……まったく」

あずさ「律子さん……? どうして……」

律子「どうして……? じゃないですよ! なにこんな夜中に大声で騒いでるんですか!?」

あずさ「……うっ……うう…………律子さぁん……!」

緊張がとけたのか、私は泣き出し、律子さんに抱きついてしまいました。

律子「ちょ、ちょっとぉ!? 酔ってるんですか!?」

あずさ「違うんです……! 律子さんに会えて、安心して……!」

律子「……とりあえず、話は家で聞きますから……ほら、行きますよ」

あずさ「……はい……」

私は、律子さんの差し出した手をとり、歩き始め──

あずさ「ちょ、ちょっと待ってください」

律子「……?」

あずさ「これって……」

……間違いありません。私が先日崩してしまった石です。
私、いつのまにこんな所まで……?
……もしかして……。

律子「……なんですか? これ」

あずさ「あ、あの……私、これを直さないといけない……と思うんです」

律子「……そう、ですか。じゃあ、私も手伝いますよ……あれ?」

あずさ「ど、どうかしましたか?」

律子「これ……よく見たら、小さな地蔵ですよ。ほら」

確かに……言われてみれば、それは紛れもなく小さいお地蔵様でした。

あずさ「……じゃあ、私はお地蔵様のお家を壊しちゃったのね……」

律子「……えーっと……これをここに…………はい完成」

あずさ「は、早いですね?」

律子「ま、このくらい簡単ですよ。幸い壊れてはいなかったので」

あずさ「…………ごめんなさい」

これからは、足下に気をつけるようにしますね?
お家を壊しちゃって、本当にごめんなさい。

律子「じゃあもういいですか?」

あずさ「はい」

本当は、もう律子さんのお家に行く必要はないんですけど……せっかくですので、お泊まりさせてもらいます♪

あずさ「おはようございます~」

あれからしばらくたって、今ではすっかり元の日常に戻りました~。

律子「あ、あずささん。おはようございます」

P「おはようございます。……最近、あずささん迷わなくなりましたね?」

あずさ「そうですか? ありがとうございます~」

そういえば……最近迷わないわね?
お地蔵様のおかげかしら~?



真美「……ねえ、亜美」

亜美「うん……」


オワリ?

P「Zzz……」

美希「…………」ジー

春香「……美希? プロデューサーさんばっかり見てどうしたの?」

美希「! な、なんでもないの!」タタッ

春香「?」

春香(プロデューサーさんがどうかしたのかな? ……ん? 顔に何か書いてある……)

『ミ キ の 』

春香(……なるほどね)

春香「…………」キュポン

キュッキュッ……

─────
────
───

P「……ん。ふわ……」

美希「あ、ハニー! 起きた?」

P「あ……すまん、寝てたか……」

美希「あれ? ほっぺたに何か書いてあるよ?」

P「……ええ? またあいつらか? ったく……」スタスタ

美希「…………」ワクワク

春香「…………」

P「……はぁ……」テクテク

美希「……? どうしたの? ハニー」

P「……俺、いつのまにかミッ○ーのものにされてた……」

春香「……っ」プルプル

美希「…………春香ぁっ!」ダッ

春香「あっははははは!」ダッ


『妨害ですよ、妨害!』おわり

美希「…………」

春香「……美希? パソコンで何してるの?」

美希「春香!? 見ちゃだめなの!」

春香「んー? どれどれ……?」


765プロの天海春香ってさ……

1 以下、転載禁止でVIPがお送りします 2014/03/09(日) ID:+Ho4i3ki0

どう考えても星井美希より下だよなwwwwwwwwww

2 以下、転載禁止でVIPがお送りします 2014/03/09(日) ID:afUu7noi

一理あるな

3 以下、転載禁止でVIPがお送りします 2014/03/09(日) ID:O2gilIho4P

いや真理だ

4 以下、転載禁止でVIPがお送りします 2014/03/09(日) ID:o8Su37noO

あざとすぎるしな
ボーカル、ダンス、ビジュアル、どれをとっても星井美希のが上


美希「…………」

春香「…………」

美希「…………」ギュッ

春香「…………」

美希「……大丈夫。ミキ、いっぱい知ってるよ? 春香のいいところ」

春香「…………」ポロ…

美希「…………」

美希(……やりすぎちゃったの)

『倍返し』おわり

今回分おわり

P「怖いもの知らずのアイドル」

春香「はー……すっかり遅くなっちゃったなあ」テクテク

「ねえ」

春香「ふえっ!?」

春香(だ、誰? この人……夏なのにマスク?夏風邪かな……)

「ねえ、私キレイ?」

春香「え? 私よりはキレイなんじゃないですか?」

「……えっと、それはどっち?」

春香「だから、私よりはキレイですって」

「……あなたはキレイ?」

春香「そ、そんな~私なんて全然ですよ、全然」

「…………もういいわ」

春香「え?」

春香(行っちゃった……なんだったんだろ?)

アオイートリー

千早「電話……非通知?」ピッ

千早「……もしもし」

『もしもし?わたしメリー。今○○駅にいるの』ブツッ

千早「……? 悪戯かしら」

アオイートリー

千早「……もしもし」

『もしもし?わたしメリー。今あなたの住んでいる所の玄関にいるの』ブツッ

千早「…………」

アオイートリーモシシアワセー

千早「……もしもし」

『もしもし?わたしメリー。今あなたの部屋の前にいるの』ブツッ

千早「……随分速いのね」

アオイートリー

千早「……もしもし」

『もしもし?わたしメリー。今……あなたの後ろにいるの』

千早「……いいことを教えてあげるわ。あなた、今──」

千早「私の正面にいるわよ」

「な……何ィィィィイイイ!? ば、馬鹿なッ!せ、背中だと思ったら……胸だった!あまりに平らで気がつかなかったッ!」

千早「…………」ゴゴゴゴゴゴ

「はっ!?」

千早「あなた今……この私の胸のこと何て言ったッ!」グワッ!

「ひいいいいいいいっ!」

真美「ねね、亜美」

亜美「なに?どったの?」

真美「今日クラスの友達に聞いたんだけどさ、ドッペルゲンガーって知ってる?」

亜美「? なにそれ」

真美「自分にそっくりな人のことで、それに会っちゃったら死んじゃうんだって」

亜美「ふーん」

真美「なにその反応」

亜美「だってあんまり怖い話じゃないし」

真美「……やっぱり?あずさお姉ちゃんもそんな反応だったよ」

亜美「えっ……いつ話したの? あずさお姉ちゃん今日はずっと地方で竜宮のお仕事だったし、終わったら直帰してたよ?」

真美「えっ……三時頃にコンビニ行こうとしたらたまたま会って、その時話したんだけど……」

亜美「……ちょうどあずさお姉ちゃんが休憩中に見当たらなくなった時だ……」

真美「……どっちなのかな」

亜美「……わかんない」

響「なあ貴音」

貴音「なんでしょうか」モグモグ

響「知ってるか? ハンバーガーの肉にはネズミが使われてるらしいぞ?」

貴音「……ふむ」

響「貴音、自分が悪かった……だからハム蔵から目を離してくれ」

やよい「……あ、犬」

「…………」

やよい「…………」ジーッ

「………」

クルッ

「見せもんじゃねえよ」

やよい「はわっ!すみません!おいしそうで……つい」

「……食いもんでもねえよ!」ダッ!

やよい「あ……行っちゃいました。残念ですー」

………
…………
………………

美希「……あれ? ここは……電車? ミキ、お家で寝てたのに……」

『次は~活けづくり~活けづくり~』

美希「……なんなの?」

イヤアアアアアアアアアア!

美希「……?」

『次は~えぐり出し~えぐり出し~』

美希「……あふぅ」

ギャアアアアアアアアア!

美希「…………」

『次は~挽き肉~挽き肉~』

美希「Zzz……」

「…………あの、お客さんの番なんですけど……」

美希「Zzz……」

「……しょうがないなぁ」スタスタ

美希「Zzz……」スクッ

「!?」

美希「Zzz……」ドガッ!バキッ!ボゴッ!

「ちょ、痛、やめ……ほんとやめて!助け──」

美希「Zzz……」ガスッ!メキャッ!グシャッ!

……………………
………………
…………

美希「あふぅ……あれ?やっぱり夢だったの?」

美希「……うわ、手が赤いの。ばっちいの」

響「あーつーいーぞー……貴音、なんか怖い話してー……って無理だよね……」

貴音「いえ……そういえば、先程面妖なものを見ましたよ」

響「どんなの?」

貴音「道を歩いていたのですが……ふと見ると、正面に男性が立っていたのです」

響「ふんふん」

貴音「中々に背の高いお方だと思い、見上げようとするのですが、見上げようとすればするほど、背が高くなってゆくのです」

響「それ、ほんとなのか?」

貴音「はい。真上を向いても、首を後ろに反らしてもあの方はついてきました……今思い出しても面妖です」

響「それで……どうなったんだ?」

貴音「そのまま三週ほどしたところ、諦めたのか消えてしまいました」

響「ちょっと待って?」

春香「おつかれさまでしたー!」

小鳥「あら、春香ちゃん帰るの?」

春香「はい、おつかれさまでした」

小鳥「気をつけてね……最近、この辺出るらしいから」

春香「えっ……どういうことですか?」

小鳥「なんでも……暗い道を歩いてると、後ろから足音だけがついてくるらしいわよ?」

春香「ちょっと! やめてくださいよ……怖くなってきちゃったじゃないですか……」

小鳥「あ、ごめんね?」

社長「ふむ……そういえば、私も最近ここらで不思議な体験をしているんだよ」

春香「社長が? どんな体験したんですか?」

社長「夜に暗い道を歩いているとね、前を歩いている人が皆こっちを見て悲鳴をあげて走っていくんだよ……彼らは何を見ているんだろうね?」

真「ふぅ……よし、トレーニング終わり! 帰ろ帰ろ」

ギーコギーコ

真(……なんだろあの人……全身に包帯して自転車乗ってる)

ギーコギーコ……ピタ

「トンカラトンと言え」

真「……はい? 何ですって?」

「…………」シャキン!

パキィン!

真「あ! ごめんなさい! いきなり刀で切りかかってきたから……つい折っちゃいました。……で、さっき何て言ったんですか?」

「……すいませんでした」

P「……小鳥さん。最近アイドルの子達が噂してることなんですけど……」

小鳥「ああ、最近事務所に見知らぬ女の子がいるってやつですよね?」

P「はい。でも俺、そんなの見たことないんですよね……音無さんはどうですか?」

小鳥「私もないですねぇ……なんなんでしょうね?」

P「さあ? 案外幽霊とかかも知れませんね。……ところで、最近は春香、あんまりオフは事務所に来ないようになりましたよね」

小鳥「そうですね。以前はオフの日もよく来てましたけど……まあ、ちゃんと休むのはいいことじゃないですか?」

P「そうですね」

千早「皆、ちょっとお願いがあるわ。今から、私の指示に従ってほしいの」

伊織「いきなりなによ?」

千早「お願いよ、水瀬さん。他の皆も、円になって、右隣の人に一斉に電話をかけてちょうだい」

雪歩「え?でもそれって全員話し中になるんじゃ……?」

千早「ええ、そうね。でも……お願い」

貴音「……分かりました。あの千早がそこまで頼むからには、何か理由があるのでしょう」

プルル…プルル…ガチャ

春香「あれ?繋がった」

千早「! 貸して!」バッ!

春香「あっ」

千早「もしもし!」

『私は怪人アンサー。今からあなたの九つの質問に正しい答えを与えましょう。ただし、十個目の質問は私からさせていただきます。私と契約し、質問を開始しますか?』

千早「します、させてください」

『では質問をどうぞ』

千早「私の胸はこの先大きくなりますか?」

『なりませ──』

千早「すいません。質問の仕方が悪かったですね……私の胸は、この先成長しますか?」

『しませ──』

千早「ああすいませんまた間違えました、私の胸は、この先少しでも、膨らみますか?」

『膨らみませ──』

千早「いい加減にしてください!あなた質問に対して正しい答えを返すんじゃなかったんですか!?」

『いやさっきからちゃんと正しい答えを──』

千早「分かりました。あなたがそのような態度をとるなら仕方がありません、契約は無効ですね。ですが、責任は契約を守らなかったあなたにあります。罰として、私に胸を寄越しなさい」

『……はい?』

千早「とぼけないでください。あなたは質問に答えられなかった人の身体の一部を奪うんですよね? 今までに胸を奪ったこともあるはずです、それを私に寄越しなさい」

『いや、胸を奪ったことなんてな──』

千早「嘘をつくなっ!!!」

『…………』

ガチャ…ツーツー

千早「ちっ……切られた……」

春香(千早ちゃん……)

おわり
色々尽きてきたせいで、昔書いた落書きまで引っ張り出してきてしまった……
そろそろこのスレも終わりですかねぇ

いくつか元ネタわらなかったなー

見知らぬ女の子とか

>>195
それと社長のやつは特に元ネタ無いです
よく考えたらタイトルを逸脱してますね、気にしないでください

『到達者』

地面に引かれた白線。
その前に並び立つ少女が二人。
一人は短めな髪を、もう一人は後ろで一つに結ばれた長い髪をしている。
風に髪を揺られながらも、彼女達の目線はまっすぐに前を向いていた。

──位置について。
その声に応じ、二人は両手を足元の白線の傍に置く。
それぞれ片足を曲げ、片足を後ろに伸ばし、目を閉じる……まるで祈りを捧げるかのように。

──用意。
その声に応じ、今度は尻を高く突き上げる。
未だ瞳は閉じられたままだった。
だが、その身には目に見える程の、溢れんばかりの気力を宿していた。

風邪がピタリと止む。
すると、この時を待っていたとばかりに、パァン、と乾いた音がした。

瞬間、二人の少女は駆け出す。
一瞬早かったのは、長髪の少女であった。
だが、短髪の少女も負けてはいない。
出発こそ遅れたものの、持ち前の加速力で長髪の少女との距離を詰める。

二人は、最早相手の姿など気にとめていなかった。
ただ、速く、疾く、捷く。
まるで疾風のように、目にも留まらぬ速さで駆け抜けていく。

周りの者には、二人のどちらが速いかなど、見分けがつかなかった。
実際、二人に差はない。
出発時点での差は、既に埋まっていた。
そしてこの時点で、二人は共に最高速に達している。
ここからは、どちらがより、それを持続させられるかの勝負であった。

いつしか、二人の口からは、叫び声が出ていた……まるで、勝利への渇望を現すような、猛々しい声が。

そして二人は、虚空に張られた白く細長い布へと──

小鳥「ゴーーール!!」

真・響「「……結果は!?」」

小鳥「勝者は──プロデューサーさんよ!!」

P「いぇい!」

真「……もぉー! 何回邪魔したら気が済むんですか!?」

響「ていうか、自分たちがスタートした時はいなかったのに……」

P「悪いな、自慢じゃないが俺は百メートルを五秒フラットで走れるんだ」

真「どう考えても自慢ですよ!」

響「うがー! 今度こそ真と白黒つけられると思ったのにいぃぃぃぃ!!」

P「はっはっは……残念だったな」



やよい「……なんでプロデューサーは、あんなに二人の邪魔したがるのかなぁ」

伊織「さあね……」

おわり

>>138 ってリクエストなんですかね……?
せめてキャラなりシチュなり指定してほしい

※映画ネタ注意

バババババババババ!!!

春香「きれい……」

律子「そうね……」

春香「! ねえみんな! あれって、サイリウムの光に似てない?」

千早「私達はこれから、あの輝きの中を進んでいくのね……」

春香「……輝きの向こう側には、何があるんだろうね?」

千早「分からないわ……でも」



千早「プロデューサーがいるのは確かよ」



律子「はいはいみんな! 準備はいい?」

「「「はい!」」」

雪歩「プロデューサーを誘拐した愚か者どもに、目にもの見せてやりますぅ」ガチャ

やよい「うっうー! なんだか私、血が騒いできちゃったかもー!」シャコッ

春香「じゃあ行くよ! 目標は正面! 765プロ~!」

「「「ファイトー!!!」」」


第三次大戦。
軍隊を持たぬ日本は苦戦を強いられていた。
そのような状況の中、遂に本土に上陸してきた敵軍。
それらを壊滅させたのは……765プロのアイドルだった。

そして、765プロの力を知った政府はプロデューサーを敵軍の陣地に送り込み、彼女達に追わせるという、前代未聞の作戦をとったのだった……。

『輝き(マズルフラッシュ)の向こう側へ』

おわり
現在割と深刻なネタ不足に悩まされ中……

P「なかあし」

春香「…………」ポチポチ

千早「…………」シャカシャカ

雪歩「…………」ズズ…

真「…………」ペラッ

やよい「…………」

伊織「…………」ペラッ

真美「…………」ピコピコ

亜美「…………」ピコピコ

響「…………」

貴音「…………」ズズ…

美希「Zzz」

あずさ「…………」ペラッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタ

春香「……あ」ポチポチ

千早「…………」シャカシャカ

雪歩「…………」コトッ

真「…………」ペラッ

やよい「…………」

伊織「…………」ペラッ

真美「…………」ピコピコ

亜美「……!」テレッ テレッテテレッテテン

響「…………」

貴音「…………」チュルン

美希「Zzz」

あずさ「…………」ペラッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタ

春香「♪」ポチポチ

千早「…………」シャカシャカ

雪歩「…………」スッ テクテク

真「…………」ペラッ

やよい「…………」

伊織「…………」パタン

真美「…………」ピコピコ

亜美「…………」

響「…………」

貴音「…………」コトッ

美希「Zzz」

あずさ「…………」ペラッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタ…

春香「…………」パタッ

千早「…………」シャカシャカ

真「…………」パタン

やよい「…………」

伊織「…………」

真美「……!」テレッ テレッテテレッテテン

亜美「…………」グッ

響「…………」

貴音「…………」スッ スタスタ

美希「Zzz……はにぃ……」

あずさ「…………」ゲシッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」

春香「…………」

千早「…………」カチッ

雪歩「…………」テクテク

真「…………」

やよい「…………」

伊織「…………」

真美「…………」ゲシッ

亜美「……!」ゲシッ

響「…………」

美希「……あずさ? 今、ミキのこと蹴った?」

あずさ「いいえ?」

律子「…………」カタカタ

小鳥「……Zzz」

春香「…………」

千早「…………」

雪歩「…………」スッ コトッ

真「ん、ありがと」

やよい「ふわぁ……」

伊織「…………」

真美「……!」ペチッ

亜美「……!」ドンッ

響「……あれ、ハム蔵?」

美希「ウソ」

あずさ「…………」ペラッ

律子「…………」

小鳥「!」ビクッ

春香「…………」ピロリン

千早「…………」

雪歩「…………」ズズ…

真「…………」ズズ…

やよい「…………」コクッ…コクッ…

伊織「…………」スッ パサ…

真美「……!!」ベチッ

亜美「……!!」ドンッ!

響「……ハム蔵ー?」スタスタ

貴音「…………」スッ コトッ

美希「……年増」

あずさ「…………」ジロッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタカタカタ

春香「…………」ポチポチ

千早「…………」

雪歩「…………」コトッ

真「…………」コトッ

やよい「Zzz」
伊織「…………」

真美「……!!!」ドスッ

亜美「うっ……」

響「…………ハム蔵ー?」テクテク

貴音「…………」

美希「…………」

あずさ「…………」

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタカタ

春香「……五分前」

千早「…………」

雪歩「…………」

真「…………」

やよい「Zzz」

伊織「…………」チョンチョン

響「……………………ハム蔵ー?」テクテク

貴音「…………」ペリッ

美希「…………」

あずさ「……チッ」

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタ

ガチャッ

春香「でさー」

千早「そう……そんなことがあったのね」

雪歩「それでね?」

真「へぇー」

やよい「それでー」

伊織「ふふっ、やよいらしいわね」

真美「亜美ー、粉塵」

亜美「忘れたー」

響「お、こんな所にいたのかハム蔵!」

貴音「…………」ズズ…

美希「Zzz」

あずさ「…………」ペラッ

律子「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタ

P「ただいま戻りましたー」

「「「「「おかえりなさい!!!」」」」」

P(うんうん、やっぱり765プロはみんな仲良しだな!)

おわり

『増長』

P(……トップアイドルになったせいか、最近一部のアイドルが増長している……)

P(今回は、そのほんの一例をお見せしよう……)

ケース1 やよい


やよい「…………」ジー

やよい「……すいませーん!」

店員「は、はい! なんでしょうか」

やよい「これ、もっと安くなりませんかー?」

店員「え、いえ……それはもうすでに限界ギリギリでして……」

やよい「……あの、私が誰だか……分かりますよね?」

店員「……は、はい。店長と相談してきます……」

P(自分の知名度を利用して、強引に値下げ……やよい、恐ろしい子……)

ケース2 響


警察「すいません我那覇さん。実は、ちょっとお話が……」

響「んー? なにー?」

警察「ワニ……飼ってますよね?」

響「うん」

警察「実はですね。あれ、あんまりよくないんですよ……」

響「……何が言いたいんだ?」

警察「動物園にでも預けてください」

響「あれ、そんな口きいていいのかな? 響ぞ? 自分、響ぞ?」

警察「う……」

P(警察すら退けられる……アイドルって、なんなんだろうな)

ケース3 貴音


貴音「…………」ズルズル

コトッ

貴音「店主、おかわりを」

店主「か、勘弁してくれ……これ以上は、他のお客さんの分が……」

貴音「しゃらっぷ!」

店主「ひぃ!」

貴音「わたくしも客です! らぁめんを注文する権利があるのです!」

貴音「ですからもっと! もっとらぁめんを寄越すのです! さぁ!」

店主「わ、分かりました!」

P(……前からあんな感じだった気もするが、あれでかなり増長しているらしい)

ケース4 雪歩


スタッフ「お願いします萩原さん!」

雪歩「そ、そんなぁ……無理ですぅ! 男の人と二人でなんて!」

スタッフ「そこをなんとか!」

雪歩「せ、せめて他の女の人も……!」

スタッフ「訳あってできないんです! お願いします!」

雪歩「で、でも……」

スタッフ「お願いします!!」

雪歩「…………」

スタッフ「お願いします!!!」

雪歩「…………」スチャッ

スタッフ「……分かりました。なんとか女性に変えてみます」

P(自分に都合の悪いことが起きると、無言でスコップを取り出して圧力をかけるようになった。以前、強行したスタッフがいたが彼は今も行方不明だ……)

ケース5 亜美真美


亜美「ねーねー、店員のにいちゃーん」

店員「はい、なんでしょうか」

亜美「今売ってるゲームソフト、ぜーんぶちょーだい!」

店員「……は?」

真美「ちょっと亜美! それじゃ、遊びきれないでしょ!?」

亜美「えー?」

店員「…………」ホッ

真美「ちゃんとハードも買わなきゃ!」

亜美「あ! そっか! じゃあ……」

真美・亜美「「この店の商品、ぜーんぶちょーだい!!」」

店員「────」

P(大人顔負けの大人買い……店員さんの目が、人間を見る目じゃない……)

P(……以上だ。何度も言うが、これらはほんの一例だ……)

P「……はぁ」

律子「どうしたんですか? 溜め息なんかついて」

P「いや……そろそろ皆の態度とか金遣いとかを何とかしないといけないと思ってな……」

律子「あー……」

小鳥「最近のみんな、凄いですもんね……」

P「みんなってわけじゃないんですけどね……春香や千早、伊織なんかは特に変わりませんし」

律子「美希と真と雪歩は、親の言いつけでちゃんとしてるみたいですしね」

小鳥「あずささんも、特に変わってないですよね?」

律子「甘いですよ小鳥さん……あの人、この前自分専用の人工衛星買おうとしてました」

P「あずささんは金銭感覚以前の問題なんだよなぁ……」

律子「あーあ、私も…………おっと」

小鳥「? 私も……なんですか?」

律子「い、いえ、なんでもありません」

P「……まだ間に合うぞ? なんなら俺が……」

律子「いーえ、私には竜宮小町がありますから」

P「……そうか」

小鳥「にしても、私達の給料はいつ上がるんでしょうねぇ」

P・律子「…………」

P(実は、上がってないのは小鳥さんだけなんだよな……)

律子(仕事しないから、その分……)

小鳥「あーもう! なんだか腹立ってきました! プロデューサーさん! 律子さん! 今日は飲みに行きましょう!」

P・律子「……はい」

おわり

自分はそんなに全キャラ分は書かないので、あの短編の他キャラver見たいとか、続きみたいとかあれば、言ってくれれば書くかも

真と伊織の珍道中
あと>>174のオチを教えてくれませんかね?

>>236
地蔵は怒りながらもあずささんに警告をしていた

隣にいた男は以前からいたが、地蔵がそれを周りの人に感知させ、間接的にあずささんに知らせようとした

最後の電話において、律子が『周りがうるさい』と言っていたのは隣の男の声
電話から聞こえた『ふみつけた』は地蔵の声

地蔵の家を直した後に道に迷いにくくなったのは、地蔵がある程度あずささんを助けてくれたから

隣の男は前世あたりからの因縁
あずささんの迷子癖は隣の男があずささんをどこかに連れていこうとしているから

地蔵によってしばらく延命はされた

亜美真美には何かが見えている→まだ隣に男がいる
いつかあずささんはどこかに連れていかれるかもしれない


……みたいな感じですかね
まあ、隣にまだいるんだなー、ぐらいに思っていただければ

春香「みんな何見てるの? ……アニメ?」

貴音「ええ。これは、『えばんげりおん』なるものです」

千早「ロボット……?」

小鳥「正確には違うわね。まあ、知らない人からすれば一緒でしょうから、あえて説明はしないけど」

春香「……あれ? この人……なんだか千早ちゃんに似てない?」

千早「そう?」

響「えー? 全然似てないぞ。特に……」

美希「特に?」

響「胸」

千早「我那覇さん、ちょっと向こうでお話しましょう」

アアアアアアアア…!

貴音「春香は何故、この者と千早が似ていると思ったのですか?」

アアアアアアアア…

春香「うーん……なんででしょう?」

アアアア……アアッ!?

春香(なんか、こんな感じの千早ちゃんを見たことがあるような気がするんだよね……)

アアッ! チョッ…ソコハ…!

春香「……ま、いっか」

アアッ! アアアッ! アンッ!

美希「春香も見る?」

アアアアッ!? ナンカ! ナンカクル! ナンクル!

春香「そうしよっかな、ちょっと面白そうだし──」

ナンクルナイサアアアアアアアアッ!!!

春香(……千早ちゃん、なにしてるんだろ……?)

響「あぅ……」ピクッ ピクッ

千早「あら、春香も見ることにしたの?」

春香「うん。千早ちゃんも見る?」

千早「そうね、そうしようかしら」

春香「……やっぱり、似てる……ううん違う。似てた気が……する?」

美希「まだ言ってるの?」

春香「だって……」

美希「だってじゃないの! だいたい、どっちかというと似てるのは小鳥のほうなの!」

小鳥「あら美希ちゃん、どうして? 美貌? それとも色気?」

美希「歳」

小鳥「絶許」ガタッ

ナノオオオオオ…

春香「…………」

ナノォ……ナノ!?

千早「…………」

ナノッ! ナノナノ! ナノテク!

貴音「…………」

ナノテクノロジイイイイイイイイイ!!!

春香・貴音(一体向こうで何が……?)

美希「にゃのぉ……」ビクンビクン

小鳥「ふぅ……あら、もうすっかり終盤ね」ツヤツヤ

『こんな時どういう──』

『笑えば──』

春香・響「……これだっ!」ガタッ

千早・貴音「?」

翌日

千早「おはようございます」

春香「おはよう千早ちゃん!」

千早「あら、おはよう春香」

春香「んー……ちょっと表情がかたいね」

千早「え?」

春香「笑えばいいと思うよ!」ガバッ

千早「きゃっ! ちょ、ちょっと春香!?」

春香「笑えばいいと思うよ! 笑えばいいと思うよ!」コチョコチョ

千早「ふはっ! ちょ! んにゃっ! ほんと! やめっ! んあっ!」



響「笑えばいいと思うぞ! 笑えばいいと思うぞ!」コチョコチョ

貴音「んにゅっ! ひび……! んはっ! ひ、ひびき! やめな……! ああっ! やめなさ!んくぅっ!」


P「おはよーござ──!?」ガチャ

P「……仲いいな、お前ら」

春香・響「はい(だぞ)!」

千早・貴音「み、見てないで止めてくださいっ!」

おわりー

自分でも何書いてるかわかんなくなった……

春香「すき」

春香「好きです! プロデューサーさん!」

P「え? 鍬? よく分かったな。そうだ、これは鍬って名前だ」

春香「え?」

春香(い、いつの間にかプロデューサーさんの手に農具が……!)

P「おっとこんな時間だ。出かけてくる」

春香「……いってらっしゃい」

翌日

春香「好きです! 大好きです!」

P「おお、そうだろ? すごい大きい鋤だよな……これ」

春香「えっ」

春香(き、昨日と違う農具が……しかもなんか大きい?)

P「おっとこんな時間だ。出かけてくる」

春香「……いってらっしゃい」

翌日

春香「プロデューサーさん!」

P「なんだ?」

春香「好き……です」

P「そうか、じゃあ今度行くか?」

春香「え? どこに?」

P「ん? 行きたいんだろ? スキー」

春香「…………」

P「おっともう行かなきゃ。出かけてくる」

春香「……いってらっしゃい」

翌日

春香「プロデューサーさんのこと、好きです!」

P「おお、よく分かったな。そうだよ」

春香「……何がですか」

P「俺の故郷は宮崎県小林市、須木だ」

春香「…………」

P「おっとこんな時間だ。出かけてくる」

春香「……いってらっしゃい」

翌日

春香「好きですよ! プロデューサーさん!」

P「と、思うだろ? そうじゃないんだ」

春香「……はい?」

P「実はこれ、あえて隙だらけのように見せて襲ってきた相手を倒すという技なんだ」

春香「……意味分かりません」

P「そうか……おっともう行かなきゃ、出かけてくる」

春香「…………」

翌日

春香「…………」

P「…………」

春香「…………」

P「…………」

春香「…………」

P「……おっともう行かなきゃ」

春香「いってらっしゃーい」

P「? 何言ってるんだ、春香も行くんだよ」

春香「ふぇ?」

P「ほら行くぞ」グイ

春香「わっ! ちょ、プロデューサーさん!?」

P「よし……ちょっと待ってくれよ」

春香「どこかと思えば……屋上ですか。ここに何があるんですか?」

P「まあ待ってろって……三……二……一……」

ヒュルルルルルルル……

春香(え? 花火?)

ドォーン!!

春香(!)

P「お、ちゃんとあがったか」

春香(い、今の……ハートの形……!?)

P「春香」

春香「! は、はい!」

P「好きだ……つきあってくれ」

春香「……! ……え、えっと……『突きあってくれ』とかじゃ、ないんですよね……?」

P「もちろん。俺は春香が、世界で一番大好きだ。愛してると言ってもいい」

春香「……わ、私もです!」



春香「好きです! プロデューサーさん!」

春香「えへへ……」

P「どうしたんだ?」

春香「いえ……あの、この時のために私の告白をはぐらかしてたんですよね?」

P「ああ」

春香「毎日どこかに行ってたのも、このためだったんですね?」

P「いや?」

春香「えっ?」

P「あれはただの営業。あの花火は、友人が彼女に告白するために計画したんだ。俺は、それを聞いて利用しただけだよ」

春香「…………」

春香(知りたくなかった……)

おわり

亜美「あれれ?」

真美「…………」ピコピコ
亜美「…………」ピコピコ

春香「……ねえ」

真美・亜美「「ん? 何? はるるん」」

春香「正直、真美達ってさ……片方いらないよね?」

亜美「ちょっ! なんてこと言うのさ!」ガタッ

真美「そうだよ! 亜美に謝ってよ!」ガタッ

亜美「……ん?」

真美「あっ……」

春香「…………」ニヤリ

おわり
また夜にでも

黒井「愛故に」

黒井「美希ちゃん」

美希「Zzz」

黒井「美希ちゃん。起きなさい、もうすぐ仕事の時間だ」

美希「……んぅ……あと五分……」

黒井「いいだろう」


五分後

黒井「時間だぞ」

美希「……面倒なの……」

黒井「では休むか?」

美希「え? いいの?」

黒井「いいとも」

美希「わーい! ミキ、もう一回お昼寝するの!」

黒井「…………」ポパピプペ

黒井「……もしもし、私だ。今日の撮影だがな……延期だ、明日に回せ。……何? できないだと……? ふざけるなッ!! この私を誰だと思っている!」

美希「」ビクッ

黒井「……いいだろう、貴様がその様な態度をとるのなら、こちらにも考えがある……悪いが、貴様とはこれっきり──」

美希「ま、待って! ミキ、ちゃんとお仕事するの!」

黒井「ん? いや、好きなだけ寝てていいぞ?」

美希「う、ううん! ミキ、お仕事したくなってきたの! だから、今日のお仕事も頑張ってするの!」

黒井「……そうか。では車を用意させよう」

美希「…………」ホッ

響「ハム蔵ー! どこだー!」

黒井「どうした? 響ちゃん」

響「あっ、黒井社長! ハム蔵がまた逃げちゃったんだぞ!」

黒井「なんだそんなことか……響ちゃん、この前あげた首輪はさせてあるのか?」

響「え? ああ、うん」

黒井「そうか。ならば、これで居場所が分かる筈だ」スッ

響「? なんだこれ」

黒井「これは、ハム蔵君の首輪についている発信機から出る信号によって、ハム蔵君の現在地を教えてくれる機械だ」

響「ええっ! あの首輪、そんな凄い物だったのか!?」

黒井「ウィ」

響「それで場所は……ここか! よーし! 待ってろよハム蔵!」

黒井「そう言えば、ハム蔵君は何故逃げだしたのだ?」

響「あ……えっと、いつも仕事の時は一緒にいられないのが、嫌だったみたいで……」

黒井「一緒にいればいいじゃあないか」

響「で、でも……周りの人の中には、気にする人もいるだろうし……」

黒井「構わん。一緒にいてやれ……何かあったら、私に言え。なんとかしてやろう」

響「ほ、本当か!?」

黒井「私は嘘はつかん……これからは、いつでもどこでも一緒にいるがいい」

響「ありがとうな! 黒井社長!」

黒井「気にするな……ではな」

響「うん!」

貴音「…………」

黒井「貴音ちゃん」

貴音「おや、黒井殿。いかがなされました?」

黒井「昨日の仕事、大成功だったそうじゃあないか」

貴音「ええ、わたくしも上手くできたと自負しております」

黒井「うむ、流石は貴音ちゃんだ……今日は、そんな貴音ちゃんにプレゼントがある」

貴音「? なんでしょうか」

黒井「……これだッ!」バッ

貴音「!? こ、これは……!」


黒井「日本全国の有名ラーメン店のラーメン食べ放題だ!」


貴音「…………」

黒井「……ど、どうした? 嬉しくないのか?」

貴音「…………」ブワッ

黒井「!?」

貴音「……我が、生涯……最良の日……」ポロポロ

黒井「……そ、そうか。喜んでもらえたようで何よりだ……」

貴音「♪」ズルズル

……! ……!

貴音「?」

貴音(はて……何やら言い争うような声が……?)テクテク

貴音「…………」ヒョコ

「で、ですから! このような事はこれっきりにしてほしいと言っているんです! うちの店の営業に支障が出るんです!」

黒井「だから、一日の売上分の金を払うと言っているだろう……なんなら、倍出してもいい」

「そうじゃない! たった一人の客のために、他のお客さんを蔑ろにするわけにはいかないんだ!」

黒井「何ィ? ならば、うちの四条貴音は蔑ろにしてもいいと言うのか?」

「食べたいなら、うちの店まで来ればいい! みんなそうしてる!」

黒井「貴様……アイドルをなんだと思っているのだ? 他の愚民どものように、わざわざ店にまで出向き! あろうことか並ぶなど! あってはならんのだッ!」

「ぐ、愚民だと……? あんた今、うちのお客さんのことを愚民だと言ったのか!?」

黒井「そうとも……所詮は愚民だ……この私と、うちのアイドル達に比べればなぁッ!」

「! おいあんた! ふざけたこと言ってんじゃ──」

貴音「お待ちください」

黒井「! た、貴音ちゃん……」

貴音「店主の皆様……本日は、このような無理を聞いていただき、誠にありがとうございました」

貴音「しかし、あなた方のおっしゃる通り、わたくしが間違っておりました。二度とこのような無理は申しませんので、どうかお許しください」ペコリ

「……ま、まあ……そういうことなら……」

黒井「待て貴音ちゃん! 君が頭を下げる必要はない! 全て私が独断でやったことではないか!」

貴音「……わたくしのためを思ってくださったことには、感謝いたします。ですが、このような振る舞いは今後二度と、なさらないでください」

黒井「何故だ!? 君はアイドルなんだぞ!」

貴音「だからこそです……自らの為に他の者を犠牲にするようでは、わたくしにその資格はないのです」

黒井「ぐ……」

貴音「……それでは」スタスタ

美希「あふぅ……」

響「今日のオーディションもバッチリだったな!」

貴音「……ええ」

響「? どうかしたのか?」

貴音「いえ……」

響「ふーん? ……あっ! 黒井社長!」

黒井「やあ、響ちゃん、貴音ちゃん、美希ちゃん、今日も絶好調だったそうじゃあないか」

響「当然だぞ! 自分、完璧だからな!」

貴音「……黒井殿。少々、訊きたいことがございます」

黒井「ん? 何かね?」

貴音「わたくし達が本日戦った相手ですが……何やら様子がおかしかったのです」

黒井「どういうことだ?」

貴音「まるで、何かを恐れているかのような者や、落ち込んでいる者、更には機械の不調が起きている者までおりました」

美希「あ、それはミキも思ったの。なんだか、みんなパフォーマンスに集中できていなかったって思うな」

黒井「……それが、どうかしたのかね? そんなことは、私達には関係ないだろう?」

貴音「確かにそうですね。勝負において、万全の備えを怠った相手が悪い……」

貴音「……と、本来なら、わたくしも思っていたでしょう」

響「?」

貴音「黒井殿。このような事は、今回が初めてではないのです」

黒井「ほう?」

貴音「いえ……思いかえせば、このような事がなかったことなど、なかったのかもしれません」

黒井「さっきから……何が言いたい? 私がそう仕向けたとでも言うのか?」

貴音「ええ」

響「たっ、貴音!? いきなり、なんてこと言うんさー!」

黒井「そうだとも、響ちゃんの言う通りだ。何か、証拠でもあるのかね?」

貴音「……これを」スッ

黒井「…………」

響「なんだこれ?」

美希「どこかの人と、これは……黒井社長?」

貴音「そこに写されているのは、相手の事務所の者と、黒井殿……あなたに違いありませんね?」

黒井「……ただの世間話……では、通らんのだろうな」

貴音「はい。わたくしは、この時の会話も耳にしております」

黒井「……そうか」

貴音「何故、このような事を……?」

黒井「自分の担当するアイドルに勝ってほしい。そう思うのは、当然だろう?」

響「だ、だからって! こんなやり方……!」

貴音「……わたくしは本日をもって、この事務所を辞めさせていただきます」

黒井「……!」

美希「貴音……」

貴音「申し訳ありません……美希、響」

黒井「何故だ……何が不満だ!」

貴音「わたくしは、あくまで自らの力で高みに──頂きに、登りたいのです」

黒井「そういうことなら、もう二度とこのような真似はしない。だから、考え直してくれ」

貴音「……黒井殿、わたくしを拾ってくださったことには、大変感謝しております。あなたがわたくし達に多大なる好意をもってくださっていることも、理解しております。ですが……」

黒井「ですが……なんだ?」

貴音「率直に申しあげて……あなたの好意は、わたくしには余りにも、重すぎるのです」

黒井「ッ……!」

美希「……うん、ミキもそう思う。自由にさせてくれるのは嬉しいけど……あれじゃミキ、ダメになっちゃうと思うの」

美希「ミキ、ただ優しいだけの人は、好きじゃないかな。だから、悪いけどミキも辞めるね? 他の事務所で、キラキラさせてもらうの」

黒井「…………」

貴音「それでは……」

黒井「待て、貴音ちゃん。もう一度、よく考えてくれ……月は、それだけでは輝けんのだぞ」

貴音「ええ。ですが……わたくしにとって、あなたは太陽ではありません」スタスタ

美希「じゃあね、黒井社長」スタスタ

黒井「…………」

響「み、美希……貴音……」

黒井「……響ちゃん、君は首だ」

響「く、黒井社長……?」

黒井「二人と共に行くがいい」

響「……で、でも……」

黒井「でもではない……私のことは気にするな……」

響「…………ご、ごめんなさい!」ダッ

黒井「…………」

高木「今日から我が765プロの一員となった、我那覇君、四条君、星井君だ。みんな、仲良くしてくれたまえ」

雪歩「えええっ! あっ、あのフェアリーが!?」

貴音「いえ。今は、ふぇありぃではございません」


真「よろしくね!」

響「うん! よろしくだぞ!」


春香「よ、よろしくね?」

美希「…………」ジッ

春香「……え、えっと……私の顔に何かついてる?」

美希「……なんでもないの」


P「また俺の負担が増えるのか……」

小鳥「ふふっ、頑張ってくださいね」

数日後

貴音「おはようございます」

……? ……?

貴音「?」スタスタ

貴音「…………」ヒョコ


P「でもなあ……」

律子「確かにうちの財布は苦しいですけど……これはちょっと……」

貴音「いかがなされたのですか?」

P「貴音か……いやな? 今朝うちの事務所宛てに荷物が届いたんだけどさ……」

律子「その中身がね……大量の札束だったのよ。だから、今どうするか話し合ってたの」

貴音「……っ!」ダッ

P「あっおい! 貴音!?」

貴音「…………」ポパピプペ

プルルル…プルルル…ガチャ

『……私だ』

貴音「黒井殿」

『貴音ちゃんか……何か用かね?』

貴音「……今朝、贈り物が届きました」

『そうかね……765プロのような弱小事務所にとっては、さぞ喜ばしいことだっただろう』

貴音「このような事はおやめください! 今後、一切の贈り物は無用です!」

『…………』

貴音「聞いているのですか!?」

『……私がつけた、君達のユニット名の由来は……なんだったと思う?』

貴音「……?」

『私は、かつて友と決別した……それからというもの、私は孤独だった……』

『だが……そんな私にとって、君達は正に妖精だったのだよ……元気で、美しく、可憐で……』

『君達に初めて出会った時、私は年甲斐もなく恋をした……もちろん、叶わぬものだと知っていたがな』

『だからこそ君達を、なんとしてもトップアイドルにしたかった……』

『私は、君達なら何もしなくとも頂点に立てると思っていたよ……』

『だが、私には、何もしないなどということはできなかったのだ……』

『何故なら、それをすることは、かつての友を認めることになるからだ……結果は、このざまだがな』

『……ふふ……こうなるぐらいならば……君達になど、出会わなければよかった……』

貴音「く、黒井殿? なにやら、お声が……」

『……私は、敗北したのだ……認めてしまった……自らが……間違っていたのだと……』

貴音「黒井殿……? 黒井殿!」

『……すまなかった……あの金は、好きにしたまえ……もう……会うことはないだろう……二度とな……』

貴音「黒井殿! 黒井殿っ!」

『…………アデュー』ブツッ

貴音「……!」

貴音「…………」ガチャ

響「貴音? どこ行ってたんだ?」

貴音「……響、美希……」

美希「……どうかしたの?」

貴音「……わたくしは……わたくしは……」

響「……えいっ」ギュッ

貴音「! ひ、響……?」

響「よく分かんないけど、何か落ち込んでるんだろ? 自分でよければ、話相手になるぞ!」

美希「ミキもなの。第一、貴音にはそんな顔は似合わないって思うな」

貴音「……申し訳ありませんが……話すことはできません」

貴音「……ですが、今しばらく……そばにいてくれませんか……?」

美希「もちろんなの!」

響「いいに決まってるだろー? 貴音に元気が出るまで、ずっとこうしててあげるさー!」

貴音「……ありがとうございます」

貴音「……響、美希」

響「どうした?」
美希「なに?」

貴音「……必ずや、頂点に立ちましょう」

響「当然だぞ!」

美希「当たり前なの!」



終わり

美希「失恋の歌だけじゃないの!」

美希「『ショッキングな彼』! あれはまさしく恋愛中の歌なの!」

春香「……ああ、あれね……」

美希「どう? どう?」

春香「……『ショッキングな彼』……『ふるふるフューチャー☆』」

美希「! そういえば、それも失恋じゃないの!」

春香「…………」

美希「やっぱりミキは失恋の歌だけじゃないの!」

春香「……『マリオネットの心』」

美希「……え?」

春香「『ショッキングな彼』、『ふるふるフューチャー☆』、『マリオネットの心』……」

美希「! や、やめるのっ!」

春香「……『relations』」

美希「うぅ……春香のいじわる!」タタタ…

春香「…………」

春香「……『Day of the future』」ボソッ


おわり

デレデレとは一体なんだったのか……
訳の分からない話ばかりですいません

それとしばらくの間、諸事情により更新が少なくなります
ご了承ください

P「やよたん」

>>302
>>1?

P「なあやよい、確か今日は両親が仕事でいないんだよな?」

やよい「はい」

P「じゃあ、今日仕事終わったら食事にでも行かないか?」

やよい「え? ほ、ほんとにいいんですか?」

P「もちろん。誕生日だからな……あ、でもやっぱり家族も一緒がいいか?」

やよい「あ……」

やよい(……せ、せっかくの機会だし、プロデューサーと二人きりで食べたいけど……)

P「どうする? 長介くん達とも一緒に食べにいくか?」

やよい「……そ、そうで「二人きりで」」

やよい(……え?)

P「お、そうか? じゃあ二人で行くか。家族にちゃんと連絡しとけよ?」

やよい「え、あ、はい……?」

やよい(あ、あれ? さっきの声はどこから……)キョロキョロ

ζ*'ヮ')ζ<…………。

やよい(!?)

やよい(な、なんかこっち見てれぅ!)

やよい「ぷ、プロデューサー!」

P「ん? どうした?」

やよい「あ、あれ!」

P「あれ……? あれって、どれのことだ?」

やよい「だ、だから、あそこにいる──」

やよい(……あれ? い、いない……)

P「だからどれだ?」

やよい「……や、やっぱりなんでもないです」

P「……? そうか」



やよい「うん……うん……そういうわけだから……ごめんね?」

かすみ『ううん、気にしないで、お姉ちゃん。それより、プロデューサーさんとのデート、楽しんできてね?』

やよい「でっ、デート!? そ、そそそそんなのじゃないよ!!」

かすみ『ふふっ、そう? まあいいけど……それじゃね』

ブツッ
ツー…ツー…

やよい(……もう! かすみったら!)

やよい(……プロデューサーと……そ、その……デートだなんて……)

やよい「…………え、えへへ」

P「あれ、電話してたのか?」

やよい「はわっ!?」

P「うおっ……どうしたんだ?」

やよい「な、なんでもないですよ……?」

P「? そうか。ならそろそろ行くぞ、先に車乗っててくれ」

やよい「はい!」

ブロロロ…

P「じゃあ、どこ行きたい?」

やよい「私が決めていいんですか?」

P「ああ、どこでもいいぞ」

やよい(うー……どうせなら、普段行けないようなところに行ってみたいけど、プロデューサーに迷惑だし……)

やよい「じゃ、じゃあ……「ステーキ食べたいです」」

やよい「!?」バッ

ζ*'ヮ')ζ<…………。

やよい「ああっ!」

P「そうか、ステーキか……ならあそこがいいかな……」

やよい「ぷ、プロデューサー! 今のはちが「ぺらっぺらの肉出す所に連れて行ったら、血ぃみますよー」」

やよい「!?」

P「ははは、やよいは厳しいなぁ」

やよい「ち、ちが「プロデューサー、そこは可愛いって言ってくれないとめっ、ですよ」」

やよい「!? ……!?」

P「そうだな、すまん……じゃあ改めて、やよいは可愛いなぁ」

やよい「う!?」

やよい(ぷ、プロデューサーが、私のこと、か、可愛いって……!?)

やよい「あうぅ……」プシュウ

ブロロロ……キッ

P「ほら、着いたぞやよい」

やよい「……はわっ!」

やよい(す、すっごく高そうなお店……!)

やよい「ほ、ほんとにいいんですかぁ?」

P「ああ、いつも頑張ってるやよいへのご褒美だ」

やよい「……あっ、ありがとうございますー!」

P「じゃあ行こうか」

やよい「はい!」

P「これとこれをお願いします」

「かしこまりました」

やよい(うぅ……)

P「ん? どうかしたか?」

やよい「……な、なんだか落ち着かなくて……」

P「はは、確かにやよいにはちょっぴり早かったかもな……まあ、個室なんだから、周りのことなんか気にするな」

やよい「で、でも……」

P「いいからいいから。そんなに緊張してると、味も分からなくなるぞ」

やよい「わ、わかりました……頑張ります」

「お待たせしました」

コトッ

やよい「ふわぁぁぁぁ……すごいお肉……」

P「さっ、遠慮するな」

やよい「は、はい!」パクッ

やよい「────」

P「……味はどうだ? やよい」

やよい「────」

P「や、やよい?」

ζ*'ヮ')ζ<黙っててください、今味わってるんです。

P「そ、そうか……すまん」

やよい「……はっ!」

やよい(あ、あれ……? おかしいな、私、確かに口にお肉をいれたはずなのに……)

やよい「ぷ、プロデューサー! お肉が、お口の中でなくなっちゃいました!」

P「まあ、そういうものなのさ……もっと食べていいんだぞ?」

やよい「は、はいっ!」

ブロロロ……

P「よし、じゃあ家まで送るな」

やよい「ありがとう……ございます……」

やよい(ま、まだショックが抜けない……これが……お肉の魔力……)

P「あ、そうそう……そこの俺の鞄を開けてみてくれ」

やよい「あ、はい」パカッ

やよい「……! こ、これって……!」

P「ああ。誕生日おめでとう、やよい」

やよい「…………ぐすっ……」

P「や、やよい!? どうした!? 俺、何か悪いことしたか!?」

やよい「ち、違うんです……プロデューサー。これは、嬉しくて……」

やよい「……ぐす。……ありがとうございます、プロデューサー」

P「……そこまで喜んでくれると、祝ったかいがあるよ」

キッ

P「っと、着いたぞ。この時間だと、長介くん達は寝てるかな……ごめんな?」

やよい「だ、大丈夫ですよ?」

P「そうか。それじゃ、おやすみ」

やよい「は「泊まっていってください」」

やよい「……!?」

P「え……」

やよい「あ「泊まっていってください」」

やよい「~~~っ!」

P「……あ、あはは」

やよい「ぷ「駄目……ですか?」」

やよい「…………」

P「……まあ、俺は構わないが……いいのか?」

やよい「……はい」

P「ん、分かった。じゃあ、お言葉に甘えて」



やよい「…………」

ガラッ

P「ふぅ……お風呂、ありがとうな──って」

P「……えっと、これはどういう」

やよい「……え、えっと」

やよい(ち、違うんですプロデューサー……いつの間にか、私の布団が敷かれてたんです)

やよい(って言いたいけど……)

P「……まさか、一緒に……ってことか?」

やよい「ち「はい」」

やよい(……やっぱり……)

P「……あのな、やよい。いくらなんでもそれは……」

やよい「あ「……分かって、ます。でも……」」

やよい「う「もう、自分の気持ちを隠すのは、嫌なんです」」

やよい「っ……」

P「……やよい。もしかして……」

やよい「……はい」

やよい「……好きです、プロデューサー……大好きです」

P「…………」

やよい「こんなこと言ったら、プロデューサーに迷惑かけちゃうって、分かってます……」

やよい「でも! 好きなんです! プロデューサーのこと! おとこのひととして!」

P「…………」

やよい「……うぅ……うわぁぁぁああああぁぁぁああああん!!」

P「……やよい……」



やよい「……ぐすっ」

P「……落ち着いたか?」

やよい「はい……」

P「あのな、やよい。さっきの返事だが……俺達は、アイドルとプロデューサーなんだ。だから──」

やよい(……そう、だよね。アイドルと、プロデューサーだから……)

P「トップアイドルになれ、やよい」

やよい「…………ふぇ?」

P「いいか? やよい。トップアイドルは、条理を覆す存在だ……それこそ、担当プロデューサーとの恋愛すら許されるほどに」

P「だからやよい、トップアイドルになれ。そしてやよいがトップアイドルになったその時は……」

P「今度は俺から告白するよ……その時になっても、やよいが俺のことを好いていてくれたらだけどな」

やよい「ぷ、プロデューサー……」

やよい「……わ、わかりました! 私、絶対にトップアイドルになります!」

P「ああ、なれるよ、やよいなら」

やよい「え、えへへ……」

やよい(……ありがとう、『ζ*'ヮ')ζ』……)

P「じゃあ、そろそろ寝るか」

やよい「は「こづくりしたいです」」

P「…………」

やよい「……こ、これは……違うんです……」

P「……そういうことは、トップアイドル云々の前に、まず大人になってからな」

やよい「……ご、ごめんなさい」

やよい(や、やっぱりさっきのなし……!)



ガチャ

P「おはようございます」

やよい「おはようございますー!」

小鳥「あら、おはようございます……珍しいですね、プロデューサーさんが誰かと一緒だなんて」

P「たまたまそこで会いまして」

小鳥「そうですか……よかったわね? やよいちゃん」

やよい「え、えへへ……」

P「さっ、今日も仕事仕事……」

やよい「……あの、プロデューサー!」

P「ん?」

やよい「い、いつものやりましょう!」

P「ああ、いいぞ。それじゃ……」

やよい「いきますよー!」

やよい・P「「はい、たーっち!」」パチン



やよい「いぇい!」



おわり

おわり
更新が少なくなると言ったけど、やはり誕生日は外せないので

>>303
証明はできないけど >>1 です

春香「メインヒロインですから!」


P(……ふう。今日も遅くなったな……さっさと飯食って寝ないと)ガチャ

P「…………」キィ

春香「お帰りなさい!」

P「」バタン

P「」ガチャ

P「……ホテルでもとるかな」

ガチャ

P「っ!」ダッ

P「……はぁ……はぁ……」

「だ、大丈夫ですか? お客様」

P「ああいえ、大丈夫です。それより、部屋を一つお願いします……」

「あ、はい……」

P(一晩眠るだけなのにホテルは高すぎる気もするが……まあ、金なんて普段ほとんど使わないからな……これくらい構わないさ)

「では、こちらのお部屋をどうぞ」

P「ありがとうございます」



P「えーっと、この部屋だな」ガチャ

キィ

バタン

P「……ふぅ」

P(オートロックだから、もう安全だろう……さっさと風呂入って寝よ)

春香「あっ、帰ってきてたんですね。お帰りなさい」ヒョコ

P「」

春香「どうしましたか? ……ああ、このかっこですか? えへへ……シャワー、先に浴びてました」

P「」

春香「さっ、プロデューサーさんも早く浴びてきてください!」

P「」

春香「……? どうしたんですか? ……もしかして、一緒に浴びたかったですか?」

P「……いや、一人で浴びてくる」

P「……と見せかけて逃げるッ!」ダッ

春香「あっ! プロデューサーさん! どこ行くんですか!」

P「お前のいない所だ!」ガチャ

キィ…バタン!

春香「…………」

P「…………」ガチャ

キィ バタン! ガチャ!

P「……ふぅ」

P(結局事務所に戻ってきてしまった……しょうがないから、ここで仮眠を……ソファーでいいか)

P「ああ……もう……疲れた……」ボフッ

P「……zzz」



ガチャ…

P「……ん……」

キィ

P「……むにゃ……」ゴロン

コツ…コツ…

P「Zzz……」

スッ
ポフッ

P「……ん……?」

P(……なんだ……? おれのうえに……なにかのってる……?)

「…………」スッ

P(……かおが……近づいて……!?)

P「うおぉぉぉぉおおおおぉぉぉぉおおおおおおッ!?」ガシッ

春香「……ちっ」

P「は、春香!?」

春香「はい! あなたのアイドル、天海春香です!」

P「ど、どうやってここに……」

春香「今更ですね」

P「……っ!」ガバッ

春香「おや? ……私を押し倒してどうする気ですか?」

P「逃げる気だ!」ダッ

春香「あっ」

ガチャ! キィ! バタン!

春香「…………」

ブロロロ…

P「もういい……! もはや俺に眠ることは許されない!」

P「このまま一晩中ドライブしてやるッ!」

春香「いいですね、それ。どこに行きますか?」

P「」

春香「海なんてどうですか? ハニーハートビート的に」

P「」

春香「酸欠なー車内♪」

キキキキキッ!

春香「おっとと……」

P「」ダッ

春香「あっ、プロデューサーさん! エンジンかけっぱなしですよー!」

イラッシャイマセー

P(……もう、コンビニでずっと立ち読みしてよう……これなら、春香が来ても大丈夫だろう……)

スッ

P「…………」ペラ

P「…………」ペラ

P「…………」ペラ

P「…………」ペラ

P「…………」ペラ


一時間後


P「…………」パタン

P「…………」キョロキョロ

P(……いない? 諦めたのか?)

P「…………」

P(……トイレ行ってこよう)テクテク

ガチャ
バタン

P「…………」ジー…

P「…………」チョロロロロ…

コンコン

P「入ってまーす」

コンコン

P「ちょっと待ってください。もうすぐなんで」ピッピッ

コンコン

P「だからもう少し待って──」クルッ

春香「…………」コンコン

P「」

春香「ふふっ、内側からノックしてたんですけど……気づきませんでしたか?」

P「」

春香「さあ、鬼ごっこは終わりですよ」

P「」

春香「もう逃げられませんね……ふふ」

P「」

春香「いただきます♪」

ピピピピピピ…
バシッ

P「んー……」

P「……はっ!?」ガバッ

P(……あ、あれ? ここは……俺の家?)

P「……は、はは……夢だったのか……そりゃそうだよな……あんなの、物理的にありえないもんな……」

P「……さっ、さっさと朝飯食って出勤しなきゃな」スッ

P「…………」ガラッ

春香「あっ、プロデューサーさん! おはようございます!」

P「」

春香「もう、プロデューサーさんったら、昨日は相当疲れてたんですね? たった五回で気絶しちゃって」

P「」

春香「あ、ちなみに昨日は危険日でしたんで……とってくださいね? 責任」

P「」

春香「ほら、早く朝ご飯食べないと、遅刻しちゃいますよ?」

P「……なんで……どうして……」

春香「? 何がですか?」

P「夢だったはずじゃ……だって……物理的に……」

春香「……ああ、そのことですか? だって私──」

春香「メインヒロインですから♪」

おわり

P「……なあ、貴音」

貴音「はい、なんでしょう」

P「お前の出身地ってどこなの?」

貴音「とっぷしぃくれっとです」

P「お前って好きな人とかいるの?」

貴音「と、とっぷしぃくれっとです」

P「……ときに貴音。お前、嘘は嫌いだよな?」

貴音「え? ええ、まあ」

P「じゃあ、トップシークレットの意味知ってるか?」

貴音「?」

P「あれな、最高機密って意味なんだよ……ところで、お前さっき二つともトップシークレットって言ったけど……おかしいよな?」

貴音「……!」

P「最高が二つあっちゃいけないだろ? だって最も高いから最高なんだから」

P「さて、さっきのどちらかをトップシークレットじゃなくしなければお前は嘘つきになるわけだが……どっちにする?」

貴音「……あなた様はいけずです」

P「はっはっは」

P「……で、どっちにする?」

貴音「えっ?」

P「?」

貴音「あ、あの、わたくしをからかってお終いではないのですか?」

P「そんなわけないだろ?」

貴音「で、ですが……!」

P「さあ、故郷か、想い人か、どっちだ」

貴音「う、うぅ……」

P「ほれほれ、ハリーアーップ」

貴音「……………………す」

P「ん? なんだって?」

貴音「あなた様ですっ!」

P「何が? 故郷が? 貴音は俺の子供だったのか?」

貴音「~~~~~~~っ!」ポカポカ

P「はは……ちょ、痛……やめて……ちょ、ほんとやめ……ああっ!」

貴音「とっぷしぃくれっとです!!」

おわり

春香「ねえ伊織ー」

伊織「? なによ」

春香「伊織ってさ、確かコネで入社したんだよね?」

伊織「……だったら何? 文句あるわけ?」

春香「いやいや……そういうことじゃなくてね」

伊織「じゃあどういうことよ?」

春香「私達ってみんな、社長がティンときたからスカウトされたんだけど、伊織は違うんだなぁーって」

伊織「……何が言いたいのかしら」

春香「うん? それだけだよ?」

伊織「…………」



社長室

コンコンコン

社長「入りたまえ」

ガチャ

伊織「…………」

社長「む? 水瀬君か……どうかしたのかね?」

伊織「……しゃ、社長」

社長「なんだね?」

伊織「な、なんで私を事務所に入れてくれたのかしら?」

社長「なんだ、そのことかね……決まっているだろう? ティンときたからだよ」

伊織「!」

社長「私は、誰になんと言われようともティンときた人物しか事務所には入れんよ。君とて例外ではない」

伊織「そ、そう……分かったわ。失礼するわね」

社長「うむ。……しかし、何故今頃訊きにきたのかね? 天海君も昨日訊きにきたが、それと関係が?」

伊織「……今、なんて?」

社長「? 天海君も昨日訊きにきたが……それと、何か関係が──」

伊織「春香ああぁぁぁあああっ!!」ダッ

おわり

一週間ぶりくらいの更新終わりー

千早「エイプリルフール」

P「…………」カタカタ

千早「…………」キョロキョロ

P「…………」カタカタ

千早「すぅ……はぁ……」

P「…………」カタカタ

千早「……大丈夫、大丈夫」ボソボソ

P「……なあ千早」

千早「は、はい!? な、なんでしょうか!」

P「……いや、なんでさっきから俺の後ろにいるのかなって思ってさ」

千早「あ……め、迷惑……でしたか?」

P「そういうわけじゃないが……」

P(さっきからずっと、何かを決意しようとしてるのは分かるんだが……なんなんだ?)

千早「……あ、あの! プロデューサー!」

P「お、おう。なんだ?」

千早「…………う……」

P「…………」

千早「……えっと……その……」

P「…………」

千早「…………あの……」

P「…………」

千早「……す、すいません!」ダッ

P「あっ」

P(本当、なんなんだ……?)

数分後

春香「プロデューサーさん」

P「ん? 春香か……なんだ?」

春香「千早ちゃんが、屋上で待ってますよ」

P「へ?」

春香「ほらほら、早く行ってあげてください」グイグイ

P「お、おい、わかったから服を引っ張るな……行けばいいんだろ?」

屋上

ガチャ

千早「!」

P「えっと……春香に言われてきたんだけど……」

千早「は、はい……私が、頼みました」

P「そ、そうか……それで?」

千早「? それで……とは?」

P「いや、用件はなんだ? 何か用があって呼び出したんだろ?」

千早「あ、はい……えっと……」

P「…………」

千早「……あ、あのですね……わ、私は、今までずっと、歌が私の全てだって……そう思ってました」

P(あれ、なんか真面目な話?)

千早「で、でも! その……ぷ、プロデューサーや、みんなのおかげで、そうじゃないって分かったというか……その……」

P「…………」

千早「……だ、だから……プロデューサーには、その、感謝しているといいますか……なんていうか……」

P「…………」

千早「……す、好きです!!」

P「……!」

千早「好きです……プロデューサー……」

P「……千早……」

P(……どっちだ!?)

P(今日は4月1日……いわゆるエイプリルフール。嘘をついてもいい日だ)

P(だが……千早がこんな嘘をつくのか? そもそも、エイプリルフールを知っているのか?)

千早「……ぷ、プロデューサー?」

P(ま、まずい! この選択肢は……時間制限つきだッ!)

P(どうする俺! ……いいや! 迷うことなんかないッ!)

P(千早に! 好きと言われて! 『No』と言えるやつはいねえッ!)

P「……俺もだ!」

千早「……え?」

P「俺も千早のことが好きだ!」

千早「……そ、そうですか……ありがとうございます」

千早「……ところでプロデューサー、今日は何の日か、ご存知ですか?」

P(あれ?)

千早「今日は、エイプリルフールですよ?」

P「………………そ、それで……?」

千早「……それだけです」

P「え?」

千早「私がプロデューサーを好きなのは……嘘じゃありませんから」

P「……千早ぁぁぁあああ!!!」ギュッ!

千早「!? ぷ、プロデューサー!?」

P「よかった……! よかったぁぁぁ!!」

千早「……す、すいません。ちょっと恥ずかしかったので、冗談を言ってみたんですが……冗談にしては、悪趣味でしたよね」

P「まったくだよ!」


P「……にしても、なんでわざわざ今日を選んだんだ?」

P「エイプリルフールでさえなければ、もっと早く返事ができたのに」

千早「そ、それは……その……」

千早「断られるのが……怖くて」

P「ほほう」

千早「あっ、ち、違います! 今のは、そう! エイプリルフールです!」

P「はいはい」ナデナデ

千早「……もう……」

おわり
ギリ間に合った……

そろそろホラー書きたいなぁ
需要あるか分からないけど

関係ないけど絶体絶命都市プレイしたことないんですよね……

P「はるたん」

9:02am 事務所前

春香「…………」

春香(えへへ、今日は私の誕生日ですよ! 誕生日!)

春香(みんなお祝いしてくれるかな? してくれるよね!)

ガチャ

春香「おはようございまーす!」

小鳥「あら、おはよう春香ちゃん」

春香「……あれ? 小鳥さんだけですか?」

小鳥「ええ、みんな色んな用事があるみたいで」

春香「プロデューサーさんは?」

小鳥「プロデューサーさんなら、真美ちゃん、雪歩ちゃん、真ちゃん、やよいちゃん達のお仕事の送迎や打ち合わせよ」

春香「い、いつ帰ってくるんですか?」

小鳥「さあねぇ……終わったら、誕生日パーティーに出席するって言ってたから、かなり遅くなるんじゃないかしら」

春香「え? 誰の誕生日パーティーですか?」

小鳥「タカアンドトシのタカさん」

春香「……えぇー……羨ましいなぁ」

小鳥「ちなみに、律子さんと竜宮小町のみんなはお仕事ね。帰りは遅くなるからみんな直帰するらしいわ」

春香「千早ちゃんは?」

小鳥「千早ちゃんはね……ラボメン? のみんなとフェイリス? さんの誕生日パーティーをするって言って秋葉原に行ったわ」

春香「えー」

春香(……千早ちゃんは私より、その人なのかな……っていうか誰……)

春香「……じゃあ、他のみんなは?」

小鳥「えっと……確か響ちゃんは、家族のみんなとシーサーの日を祝うとか言って休んでるわ」

春香「意味が分からない……」

小鳥「貴音ちゃんは『今日はいんげん豆の日ゆえ、家でひたすらいんげん豆を食べることにいたします』って言って休んでるわ」

春香「も、もっと意味が分からない……」

小鳥「美希ちゃんは『今日はミキのおにぎり力が一年で最も弱まる日だからお休みするの』って言ってたわね」

春香「……じゃ、じゃあ、今日はもう誰も来ないんですか?」

小鳥「そうね……あ! いけないもうこんな時間!」ダッ

春香「? 何かあるんですか?」

小鳥「これからマスオさんを愛する会の誕生日オフがあるのよ! 私の机の上に合い鍵置いとくから、帰る時は施錠しておいて!」ガチャ

バタン

春香「……この事務所、大丈夫なのかな」

春香「……はぁ、つまんないな……」

春香「……大体、こんな真っ昼間から休むなんて、小鳥さんも何考えてるんだろ──」

春香「……はっ!」

春香(……も、もしかしてこれって……)

春香(私に寂しい思いをさせておいて、実はサプライズパーティーの準備がしてあるパターン!?)

春香(よっしゃあ!)

一時間後

春香「…………」ソワソワ

二時間後

春香「…………」ペラ…

三時間後

春香「…………」モグモグ

四時間後

春香「…………」ポチポチ

五時間後

春香「…………」

六時間後

春香「Zzz」

十時間後

春香「……ん……あれ……私、寝ちゃってたんだ……」

春香(……もうこんな時間か……)

春香「……帰ろ」

9:02pm 自宅付近

春香「…………」テクテク

春香(……私、馬鹿みたい……わざわざオフの日に事務所に行っちゃってさ……)

春香(そうだよね……誕生日なんて、本人以外にとってはただの平日だよね……)

春香「……はぁ」

春香「ただいまー」ガチャ

「「「「「お帰り、春香」」」」」

春香「……ふぇ? あれ? え?」

「「「「「誕生日おめでとう! 春香!」」」」」

春香「……! ……あ、あはは……」ポロッ

春香「あ、あれ……? おかしいな……目にゴミが……」ゴシゴシ

春香「……え、えへへ」



春香「みんなっ、ありがとう!」



春香「……にしても、なんでこんな時間に、しかもうちで誕生日パーティーするんですか?」

春香「こんな時間じゃ、やよいとか亜美真美はもう帰らなくちゃいけないじゃないですか」

P「あれ? 音無さんから聞かなかったのか?」

春香「……えっ、もしかして、あれら全部本当だったんですか?」

小鳥「そうよ?」

春香「……へぇー……じゃあ、小鳥さんは本当に仕事サボってたんですねー」

律子「ほう?」

小鳥「!?」

春香「美希も、本当にわけわかんない理由でお休みしてたんだねー」

律子「ほほう?」

美希「ちょっ!? なんでミキだけなの!?」

律子「はいはい、言い訳は後でねー」ガシッ

ニャノォォォ…
ピヨォォォ…

春香「……ふんだ、私に寂しい思いさせた罰ですよ、罰」

おわり
春香の誕生日なのに、結局大したネタ思いつかなかった……

響「隣人」

ジュージュー

響「…………」

真「響? どうかしたの?」

ジュウ

雪歩「響ちゃん? もしかして、焼き肉嫌いだった?」

響「あっいや……違うぞ? ちょっと考え事してたんだ」

真「考え事?」

ジュージュー

響「……少し前に、自分の部屋の隣に引っ越してきた人がいるんだけど……そいつが、随分動物嫌いみたいで、よく壁を叩いてきてたんだぞ。動物の声がうるさいーって」

雪歩「それで?」

ジュッ

響「……この前、そいつの部屋の郵便受けからヘビ香が出てくるのを見たんだけど……もしかしてそいつ、自分の家族に何かしてるんじゃないかって思って……」

真「……いや、それって──」

ヂュッ

真「……響は愛されてるね」

雪歩「そんなことより、焼けたから早く食べよ?」

響「?」

春香「古巣」

春香「おはようござ…………あ」

……まただよ。
また、間違えちゃった。
また、あいさつしちゃった。
ここにはもう、誰もいないのに……。

春香「…………」

私は、再びこの誰もいない場所に来ていた。
もう来ないと、決めていたのにな……。

春香「……けほっ」

誰も掃除しないから、埃だらけなんだよね。

春香「…………」

奥に進む。
電気はついてないけど、窓から差し込む日差しのおかげで明るい。

春香「…………」

埃のつもった、主のいない事務机たち。
もう二度と、これを使う人はいないんだろうね……。

春香「…………」

当然だよね……だって──


千早「春香……またここにいたのね」

春香「あっ、千早ちゃん」

千早「ドアが開いてるから、もしかして……と思ったけど、予想通りね」

春香「えへへ」

千早「どうしてこんなに何度も事務所の階を間違えるのよ」

春香「う~ん……わかんない!」

千早「……まあ、なんでもいいけど」

だってここ、既に潰れた知らない事務所だもん。
ちなみに、765プロはもう一つ上の階ですよ!

おわり

最近気づいたけど、自分が今まで書いたssって、このスレを除けばホラーものとバトルものしかない……
日常もの書ける人が羨ましい……

>>352
これってどういう話なの?
ハム蔵が焼かれてるだけ?

やよい「……んー」

千早「高槻さん? どうしたのかしら……そんなに考えこんで」

やよい「あっ……えと、プロデューサーのことなんですけど……」

春香「ぷ、プロデューサーさんがどうかしたの?」

やよい「あの、最近たまに、プロデューサー、変な事を呟いてて……」

伊織「変な事ってなによ」

やよい「なんかね……『セックスピストン』? とか、『ぶっ放す』とか……よく分からない事を呟いてるの」

小鳥「まあステキ」

やよい「これって、どういう意味なんでしょうかー?」

春香「や、やよいにはまだ早いよ!」

やよい「?」

伊織「まったく! なんて事呟いてんのよあの馬鹿プロデューサー!」

千早「……タタミカケロー」ボソッ

春香「? 千早ちゃん、今何か言った?」

千早「いいえ?」

おわり

>>357
一応、響を困らせてる隣人をヘビ香が代表して殺しにいってて
それに気づいた真が指摘しようとしたらハム蔵に制された、みたいな話です
いくらなんでもそんな残酷な話は書きません

自分はよく分かりにくい話を書いてしまうので、話がよく分からなかった時は訊いてください

P「合成アイドル」

P「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタ

P「…………」カタカタ

小鳥「……で」

P「で?」カタカタ

小鳥「できたぁぁぁあああっ!!!」ッターン!

P「うお!?」

律子「ちょっと……いきなりなんですか? 小鳥さん」

伊織「そうよ! びっくりさせないでよね!」

小鳥「できたのよ!? 遂にできたのよ!? 喜ばずにいられるわけないじゃない!!」

春香「さっきからできたできたって……一体、何ができたんですか?」

小鳥「ふふふ……よくぞ訊いてくれたわね……これよっ!」

やよい「? パソコンが、どうかしたんですか?」

雪歩「あれ……これって、私達?」

真「本当だ。パソコンにボクたちが映ってる」

小鳥「そう! これこそが私の血と汗と涙の結晶! 名づけて──」

小鳥「『リアル3Dアイドル』!」

亜美「そのまんまじゃん」

真美「ねーねーピヨちゃん。これって、ただそっくりなだけの真美達の3Dモデルなの?」

小鳥「違うわ! これは外見だけじゃないのよ!? なんと! 中身まで! みんなと同じなの!!」

響「いい加減落ち着いた方がいいと思うぞ? 目が怖いさー……」

小鳥「そ、そう……? ごめんね?」

P「ふむ……それにしてもリアルですね」

小鳥「でしょう? ちょっと適当な子をクリックしてみてください」

P「はい」カチッ

『春香「天海春香です!」』

春香「え? わ、私の声?」

小鳥「ふふ、そうよ」

律子「……いつ、録ったんですか?」

小鳥「それはトップシークレットです」

P「……あれ? この……合成ってボタンは何ですか?」

小鳥「あ、気づきました? その名の通り、合成です」

貴音「はて、どういうことでしょうか」

小鳥「そうねえ……例えばこれを押してから、こうやって、亜美ちゃんをドラッグして真美ちゃんに重ねると……」カチッ

『亜真美「双海亜真美だよ!」』

亜美「!?」
真美「!?」

雪歩「真美ちゃんと亜美ちゃんの髪型が混ざっちゃいました……」

美希「なんかすごいの」

春香「私の名字と同じ読みですね」

律子「確かにすごいですけど、こんなもの作る暇があったら仕事してくださいよ……」

小鳥「ちなみに、合成すると横に表示されてるパラメーターなんかも変化しますよ!」

P「面白そうですね……ちょっとやってみていいですか?」

小鳥「ええ、どうぞ。あ、ちなみに他の子をぶっ込まれる方がベースになりますから」

P「了解です……じゃあまずは千早をベースにしよう」

千早「わ、私ですか?」

P「そうだ。そしてここにあずささんを加える!」

あずさ「あら~」

千早「! ぷ、プロデューサー! 早く! 早くやってください!」

P「はっは……よーし行くぞー」カチッ

『千ずさ「三浦月千ずさと申します』

千早「…………」

P「…………」

春香「……千早ちゃんに、アホ毛が生えただけ……?」

小鳥「よく見て、若干髪が短くなったし、迷子属性もついてるわよ」

伊織「ボーカル含めいくつかのパラメーターは上がったけど……全体的に見ればマイナスね」

P「……気をとりなおして次だ次。今度は、雪歩をベースにする」

雪歩「わ、私ですかぁ?」

P「そうだ、そして突っ込むのは伊織だ」

伊織「私?」

小鳥「! なるほど……雪歩ちゃんに足りない自信を、伊織ちゃんで補おうって魂胆ですね?」

P「その通りですよ……さあ行けっ!」カチッ

『伊歩「萩瀬伊歩ですよ!」』

響「おっ? 今度は成功か?」

真「見た目は……向かって左側の髪をまとめた雪歩って感じだね」

亜美「パラメーターもいい感じだし……」

真美「成功だね」

小鳥「……プロデューサーさん、ちょっとその子をクリックしてみてもらえませんか?」

P「え? あ、はい」カチッ

『伊歩「こんなプリティーな私は、穴掘って埋まっててやるわ!」ズドド』

雪歩「えっ……」

伊織「な、なによこれ……」

小鳥「やっぱり。人格が駄目だったみたいね」

美希「完璧に破綻してるの……」

P「じゃあ次に行こう。今度は……美希ベースだ」

美希「えー……なんか流れからして嫌な予感しかしないの」

P「気にするな。んで突っ込むのは律子な」

律子「わ、私ぃ!?」

小鳥「大丈夫です! 律子さんもちゃんと用意してありますよ!」

律子「なんでですか!」

P「よし行け!」カチッ

『美子「星月美子なのです」』

美希「ミキの髪が短い茶髪になっちゃったの」

律子「それに、眼鏡もかけてるわね」

雪歩「スタイルもすっごくよくなってる……」

あずさ「パラメーターもいい感じね~」

P「まだ分からんぞ」カチッ

『美子「プロデューサー! しっかりお昼寝してくださいなのですよ!」』

千早「プロデューサーの健康を気遣ってる……のかしら?」

真「多分違うと思うよ」

伊織「昼寝を強要してくるとか、最低のアイドルね」

P「まあまだマシだろ……お次は、真と響だ」

真「ボクですか?」

響「ふふん、自分完璧だからな! きっと完璧なアイドルができあがるさー!」

P「おいフラグたてんな──」カチッ

『まびき「きゃっぴぴぴぴさい! 菊覇まびきちゃんナリぞ!』

真「…………」

響「…………」

雪歩「ま、真ちゃんの髪がポニーテールになったね」

伊織「一応、スタイルは幾分かマシになったわ」

やよい「ダンスのパラメーターがすごいですー!」

P「もはや外見やパラメーターはあまり問題じゃないんだよなぁ……」カチッ

『まびき「ボブン、完璧な女の子ですぞ! なんくるりぃ!』

亜美「これは出来損ないだね」

真美「見てられないっしょ」

春香「一人称まで混ざっちゃってるしね」

P「はい次ー、貴音ベースやよいin」

貴音「なんと」

やよい「うぅ……なんか怖いですー」

P「心配するな……俺もだ」カチッ

『やよ音「高条やよ音です」』

響「た、貴音の髪がオレンジのツインテールに……」

伊織「なんで服だけやよいのなのよ……」

律子「お尻以外縮んだわね……」

千早「パラメーターもいまいちね」

P「…………」カチッ

『やよ音「うっう……それは、ハイトップシークレットです。めんぇい』

あずさ「あ、あら~」

美希「秘密の度合いが上がったの」

真「めんぇいってなにさ……」

春香「……あれ? 私の相手は?」

P「そう言えばいないな……まあいいだろ」

春香「よくなっ……いや、いいのかな? むしろ喜ぶべき……?」

P「……いっそこいつら同士で纏めてみるか」

小鳥「確実にぶっ壊れますよ」

亜美「ま、いいんでないの?」

真美「面白そうではあるよね」

P「まずは、亜真美と千ずさを……」カチッ

『亜真ずさ「双月亜真ずさと申すよ!」』

P「そしてここに伊歩を」カチッ

『亜真歩「双瀬亜真歩ですわよ!」』

P「さらに美子を」カチッ

『美歩「双月美歩なのですわよ!」』

P「その上まびきを」カチッ

『ま歩「きゃぴぴ! 双覇ま歩なのですぞ!」』

P「……やよ音を」カチッ

『ま音「きゃぴ、高覇ま音ですぞ」』

あずさ「あら~、パラメーターだけはすごいわね。全部マックスだわ」

真「スタイルも凄いですよ。千早の呪──個性がようやく打ち消されて、ボンキュッボンのダイナマイトボディーになってます」

律子「これで迷子属性さえなければね……」

P「…………」カチッ

『ま音「んっふうっぴ~さい! トップリティーデューサニー! 穴掘っくっなのです!』

P「……ついでだ、春香も入れよう」

春香「ええ!? ちょ、やめてくださいよ!」

P「問答無用」カチッ

『春香「天海春香です!」』

「「「「「……えっ?」」」」」

P「……あれ? 俺、今、合成したよな……?」

小鳥「は、はい……」

貴音「見た目は春香……」

千早「スタイルも春香……」

伊織「パラメーターも春香……」

亜美「他の全部の個性を消して、はるるんになっちゃった……」

真美「こいつ……無敵か……」

春香「ちょ、ちょっと! 小鳥さん何か細工したでしょ!?」

小鳥「してないわ……合成はランダムで行われる筈だもの……」

響「……まあ、春香だからな」

真「うん、春香だし……」

あずさ「そうね、春香ちゃんだもの」

美希「春香ならしょーがないの」

春香「ちょっとぉ!?」

律子「はいはい二人とも、いつまでも遊んでないでそろそろ仕事に戻ってください」

P・小鳥「はーい」

春香「ちょっと待ってください! 納得いかない! ワンモア! ワンモア!」

雪歩「諦めなよ、春香ちゃん」

春香「そ、そんなぁ……」

やよい「げ、元気出してください春香さん!」

春香「……うぅ……みんなひどいよぉ……ぐすっ」

おわりー

P「迷い子」

事務所

ガチャ

P「ただいま戻りました」

「おかえりなさい!」

P「……ん?」

「……?」

P「…………えっと、君は誰だい? どこの子?」

「あのね、わたしはね、うんめいのひとをさがしてるの!」

P「質問の答えになってないよ……まあ、今ので大体分かったけどね」

「あれ~?」

P「……いいことを教えてあげよう。大きくなったら、アイドルになるといいよ」

「アイドル?」

P「うん。そうしたら、運命の人がきっと君を見つけてくれる」

「ほんとに!? じゃあ、わたしアイドルになる!」

P「頑張ってね。君なら絶対、すごいアイドルになれるから」

「ありがとおじちゃん!」

P「それじゃあそろそろお帰り。お母さんが心配するよ」

「うん! ばいばい!」

ガチャ

あずさ「おはようございます~」

P「おはようございます、あずささん……少しだけ、遅かったですね」

あずさ「すいません。また道に迷っちゃいまして~」

P「いいんですよ。その迷子癖も、これで随分治ってきてるってことが分かりましたから」

あずさ「?」


おわり

P「出来心」

今朝、生放送のインタビュー番組の仕事に向かおうとしている貴音に出会った。
なんとなく、ザーメンという世界一美味しいラーメンがあるらしいと言ってみたら、あっさり信じていた。

その後、事務所に放置された響のゲーム機を見つけた。
電源をつけてみると、中身はポケモンだった。
ミュウツーの前でレポートが書かれていたので、捕まえておいてやった。
名前をつけろと指示されたので、「ホーミー」と名付けておいた。

その後、千早が新しく買ったスマホが落ちているのを発見。
ロックされていなかったので、アドレス帳を覗いてみた。
案の定、事務所の皆しか登録されていなかった。
とりあえず着信音を『小さきもの』にして、登録された皆の名前を『それは君の胸』に変えておいた。


現在、俺は家にいる。
さっきから、チャイムとドアノックと電話の着信が止まらない。
窓の外に人影が見える。

誰か助けてくれ。

おわり

千早「私、夢、そして──」

プロデューサーが病院に運ばれた。
このニュースは、その日の内に事務所の全員に伝わった。

聞いた話では、春香と美希の舞台稽古の最中、偶然開いていた穴に落ちたそうだ。

そして翌日。
私達は、社長にプロデューサーの死を告げられた。

その日、春香は事務所に来なかった。
そして、翌日も……その翌日も、彼女は事務所に来なかった。

しばらくして、私は彼女に会いにいくことを決意した。
きっと、立場が逆だったならば、彼女もまたこうしただろうと思ったから。
幸いにも──と言うのはあまりに不謹慎だけれど──プロデューサーがいなくなったおかげで、事務所は混乱状態に陥っていたので、休みは簡単にとれた。

電車で二時間。
以前から、とても長い距離を通勤していたことは知っていたが、いざ体験してみると、その大変さが改めて理解できた。

駅からしばらく歩いた先に、目的の家はあった。
普通の住宅街の、普通の一軒家。
こう言っては悪いけど、彼女らしい家だった。

チャイムを鳴らす。
休日なので、両親も休みなのだろう。出てきたのは母親だった。
春香の友人だと伝えると、始めは、遠回しに帰るように言われたが、根気強くお願いすることで、了承を得られた。

春香の部屋を教えられ、そこに向かい、扉を開ける。
私はそこでようやく、母親が私を春香に会わせたがらなかった理由を知った。

「あっ、おはよう千早ちゃん!」

インテリア等に疎い私ではあるけれど、その部屋が普通ではないことは、すぐに理解できた。

いかにも学生といった感じの、机と椅子。
可愛らしい色をしたシーツのベッド。
壁中に、貼られた事務所のみんなの写真。
その隙間を縫うようにして書かれた、「ごめんなさい」という文字。

そこら中に、小さな赤い点がついていて、床には、小さな赤黒い塊が落ちていて。
よく見ると、春香の綺麗な手首には、幾筋もの赤い線が刻まれていた。

「ねえねえ! 今日はクッキー焼いてきたの!」

そう言って手渡されたのは、どう見ても、あの美味しいお菓子ではなく、床に落ちているものと同じものだった。

「みんなもどうぞ!」

春香は、焦点のあっていない虚ろな眼で、それらを部屋に落とす。

彼女の眼には、それらを受け取ってくれている、誰かが映っているのだろうか。

「プロデューサーさんも、ひとつどうですか?」

そう言いながら、自分の口に運ぶ春香。

「駄目っ!」

思わず駆け寄り、それを、春香の手から払い落とす。
私には、春香の行動の意味は分からなかったが、それが間違っていることは分かったからだ。
しかしそれは、彼女から見れば逆だった。

「……何、してるの?」

彼女が、今まで私には──いいえ、誰にも、向けたことのない表情で、私を睨んだ。
しまった、と思った時には既に遅く。私は、春香に突き飛ばされ、壁に頭を打ちつける羽目になった。

「痛っ……」

しかし当の彼女は、何事もなかったかのように再び、虚空と会話を始めていた。
その顔は、とても楽しそうで。
そしてそれは、思い返せば、近頃滅多に見なくなっていたものだった。

そうだ。そう言えば、春香はずっと言っていた。
「皆で集まりたい」と。
彼女は、寂しかったのだ。
だけれど、私達はそれに気づけなかった……いいえ、気づいていない振りをしていた。仕事を理由に。
その結果、私達は、かけがえのない仲間を失った。

詳しい事情は知らないけれど、恐らく、プロデューサーの転落に、春香は少なからず関わっていたのだろう。
そしてその事実は、春香に自分自身を責めさせた。

結果、寂しさと後悔で弱った心は──壊れた。

「春香っ……」

私は、春香を抱きしめた。
これ以上壊れないように、優しく。
それでも、ほんの少し力を込めて。

「どうしたの? 千早ちゃん」

「ごめんなさい……ごめんなさい……」

気づけば私は、涙を流していた。
自らの犯した過ちを悔いる涙を。
大切なものを失った悲しみをこめた涙を。

「……? 変な千早ちゃん」

きっと、彼女にこの言葉は届いていない。
それでも、謝らずにはいられなかった。
後悔で、私の胸は一杯だった。

その後は、春香の母親と少し話をして帰った。
母親が私にした話は、主に二つ。
一つは、このことを言いふらさないでほしいということ。
もう一つは、春香を入院させるということ。
入院先を訊いたが、教えてはもらえなかった。

最後に、春香の母親はこう言った。

「あの子を、アイドルなんかにならせるべきじゃなかった」

それは違う、春香は誰よりもアイドルらしい、正真正銘のアイドルだった。
そう言いたかったが、こらえた。
きっと彼女も理解している。
だが、あのように思うことで、どうにか気持ちを抑えていられるのだ。
娘を失った悲しみを、アイドルに対する憎しみで埋められるなら、今はそれでいいのだろう。

いつか、再び『春香』に会えることを願い、私は彼女の家を後にした。

数年後、街で偶然彼女に出会った。
久しぶりに見た彼女のお腹は膨らんでいて、それをさすりながら、彼女は笑ってこう言った。

「最近、ようやく子供ができたんだよ」

相手は誰なの?

訊く勇気は……なかった。

久々の投稿おわりー

千早「海外にて」

ガチャ

春香「…………」

千早「あら、春香」

春香「…………」

千早「ふふっ……やっぱり、たまにこうして顔を見れると、嬉しいわね」

春香「…………」

千早「ちょっと待ってて……お風呂に入ってくるから」

春香「…………」

千早「ふう……お待たせ」

春香「…………」

千早「…………」ポパピプペ

プル…ガチャ

春香『もしもし、千早ちゃん?』

千早「ええ、私よ」

春香『……えへへ、嬉しいなぁ。そろそろお話したいなーって思ってたところなんだ』

千早「まあ、そうでしょうね」

春香『? ……あ、そうそう、そういえば昨日ね──』

千早「────」

春香「…………」

春香『────』

千早「────」

春香「…………」

春香『──おっと、そろそろそっちは遅い時間かな?』

千早「そうね。もう寝なきゃ」

春香『そっか……えっと、もうすぐ帰って来るんだよね?』

千早「予定では、もう残り一週間ぐらいだもの……本当にもうすぐよ」

春香『うん分かった。じゃあね、ばいばい』

千早「ええ、またね春香」

ピッ

春香「…………」ニコッ

フッ

千早「ふぅ」

千早「……寝ましょう」

おわり

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