サーニャ「オラーシャが…!?」 (32)

エイラ「オラーシャ人?」の続編です。 これからは史実に合わせたssを作っていきたいと思います。

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ー 人類はガリアを解放し、また、ロマーニャの防衛にも成功して、ネウロイとの戦闘を優位に進めていた。

しかし、サーニャの故郷であるオラーシャ帝国では相次ぐ戦乱と生活の困窮に国民が耐えられなくなり、ある「事件」が起ころうとしていた…


オラーシャ ペテルブルク




ニコライ2世「さて、我が国に襲いかかった無礼なネウロイ共を駆逐したし、オラーシャ・スオムス平和条約を破棄してスオムスを攻めようかのぉ?」



ウィッテ「皇帝陛下! それはなりませぬ! 今の我が国の状況をご存じないのですか?」



ニコライ2世「黙れ! スオムスは元々朕の領土だったのだ! だが、無礼なスオムスの民族主義者共が勝手に独立しおった。 朕はどうしてもスオムスを取り戻したいのだ! ウィッテは朕の気持ちが分からぬのか!?」

ウィッテ「・・・ 確かにスオムスは陛下の領土でありました。 …しかし! 我が国はもう戦争をする余裕はないのです。 今は国力増強と民力休養にあて、政治改革も行いましょう! そうすれば、我が国の国力は蘇り、スオムスを打倒することも可能です!」



ニコライ2世「ウィッテよ。 お前の言葉には絶望したわ。 もうよい。 お前など左遷してやる!」



ウィッテ「陛下!?」



ニコライ2世「おい。 ウィッテをここから退出させろ!」



衛兵「・・・はっ!」



ウィッテ「くっ… 陛下… 後悔なさっても知りませんぞ…!」

ー オラーシャ 極東地方


サーニャ父「オラーシャに存在していたネウロイの巣はだいぶ駆逐されたようだけど、サーニャは無事なんだろうか…?」



サーニャ母「…あの子のことだもの。 きっと無事よ。」



父「・・・それにしても、周辺の雰囲気がおかしいな… ちょっと様子を見てきます。」



母「あなた… 行かないで!」(ギュッ

父「…? どうしたんですか?」



母「…なんとなく、今出たらあなたがもう帰ってこない気がするのです。 …お願いだから行かないでください!」



父「・・・ 分かりました。 おや? 何か外が騒がしくなったな…」



ーーー


???「我々を苦しめるブルジョワを武力で倒し、レーニンの党を中心に新しい国家を作ろう!」



赤軍「おおおお!」



???「まずはここにいるブルジョワ共を殲滅する。 行けお前ら!」



赤軍「ypaaaaaaaaa!」


ーーー

父「何ということだ… 今すぐ避難しましょう!」





\タァーン!/





父「!?」



赤軍兵士「よぉ? お前らブルジョワか? 名前を名乗れ。」



父「・・・リトヴャクだ。」

赤軍兵士「リトヴャクねぇ… 今からお前らは我々の捕虜だ。 ブルジョワと分かり次第銃殺してやる。」



母「」バタッ



父「・・・(サーニャ。私たちはもうこれまでのようだ… 私たちがいなくても元気でいるんだぞ…!)」


スオムス



エイラ「ロマーニャのネウロイもやっつけたし、あとはカールスラントとその周辺のネウロイをやっつければ終わりダナ!」



サーニャ「そうね…」



エイラ「ん? ドウシタンダサーニャ? 具合でも悪いのか?」



サーニャ「何か… 悪い予感がするの。」

エイラ「悪い予感? 気のせいジャナイカ?」



サーニャ「いえ… これは…」



兵士「エイラ中尉! オラーシャで革命が起きた模様です! オラーシャ全土では貴族たちが次々と赤軍によって殺されているという情報も入ってきています。」



エイラ「ナンダッテ!?」



サーニャ「…私のお父様やお母様は無事なの!?」

兵士「残念ですが、私からはサーニャ中尉のご両親の安否までを申し上げることはできません…」



サーニャ「そんな… もし… もし、お父様とお母様が殺されたら… 私は… これからどう生きていけばいいの…? (涙目」



エイラ「サーニャ… ダ、大丈夫ダヨ! サーニャの両親は無事だと思うゾ…」



サーニャ「そんな顔されたら説得力がないわ… 」

兵士「・・・サーニャ中尉。 オラーシャ帝国皇帝より総動員令が出されました。 サーニャ中尉には至急本国に戻られたしとのことです。」



サーニャ「・・・分かりました。 オラーシャに巣喰うアカ共を殲滅してきます!」



エイラ「おっ、おい… サーニャだけじゃ赤軍は倒せないゾ! ワタシも行くヨ!」



兵士「エイラ中尉! 危険です! オラーシャ軍内部でも分裂が起こって混乱状態なんですよ!?」

エイラ「・・・それでも私は行くんダ。 ワタシはサーニャと話している内に、サーニャの両親を探す手伝いをしようと思っていたからナ。 サーニャと一緒に戦えば赤軍なんてヘッチャラさ!」



兵士「・・・分かりました。 私がどんなに説得しても聞く耳を持たないようですので、私からエイラ中尉をオラーシャに派遣するようスオムス軍の司令官たちを説得して参ります。」



エイラ「頼んだぞ。 サーニャ、行こうか…」



サーニャ「うん…」



兵士「・・・(エイラ中尉… 必ず生きて帰ってきてください!)」


扶桑皇国



帝「・・・オラーシャで革命が起こったというのは誠か?」



寺内正毅「はい… 我が国としてはオラーシャに軍隊を派遣しようかと思っております。」



帝「よろしい。 共産主義が我が国にまで影響を与えたらかなわんからな。 オラーシャ帝国の皇帝を助けるのだ。」



寺内「はっ!」


扶桑皇国 横須賀



坂本「よーし。 今日の訓練はここまで! 各自、明日の訓練に備えて休憩を取れ!」



新兵たち「は~い…」(クター



土方「坂本少佐。 ちょっとお話があります。」



坂本「何だ?」



土方「オラーシャで革命が起きた模様です。 その影響で、我が軍もオラーシャに派遣することになりました。」

坂本「オラーシャ… サーニャの故郷か。 分かった。 今すぐ準備する。」



土方「ちなみに派遣先はオラーシャの極東地方です。 ・・・サーニャ中尉のことが心配なんですか?」



坂本「当たり前だろう。 オラーシャにはサーニャのご両親がいるんだ。 無事だといいんだがな。」



土方「・・・」

ーーー
ーー





翌日 オラーシャ 極東地方 赤軍強制収容所



赤軍上官「リトヴャク… 間違いない。 ツァーリ(皇帝)共と交流のある音楽家だ。 ブルジョワの仲間だから殺しておけ。」



赤軍兵士「はっ!」

ーーー



赤軍兵士「おい。 貴様らがブルジョワであることが分かったぞ。 さあ、来てもらおうか!」



サーニャ父「・・・」
サーニャ母「」



兵士「おい! どうした! さっさと来んか!」

父「・・・私はツァーリに忠誠を誓っている… 貴様らアカ共に殺されるくらいなら自分で死んだ方がマシだ!」(ナイフを取り出す



兵士「貴様! 自殺は許さんぞ! …\ドォーーーン!/



兵士「!? 何事だ!? ぎゃあああああ!」(グサッ グサッ



父「ハァ…ハァ… まずは一匹片付けたな。 しかし、この砲撃はどこから…? ものすごい砲撃だ。 赤軍がほとんど死滅してしまった…」

ーーー

オラーシャ領海



ー 戦艦大和艦内
山本五十六「撃てーーーー!」

\ドォーーーン!/



ー 輸送艦内
舩坂弘「行くぞ! オラーシャの民を助けるのだ!」



扶桑皇国陸軍兵士たち「おおおおおお!」



ー 空母甲板上
坂本「よし! 我が隊も飛ぶぞ!」



扶桑皇国海軍航空隊「了解!!!」

ーーー

サーニャ父「無事ですか? 何が起こったかわかりませんが、誰かがこの収容所を攻撃したようです。」



サーニャ母「そのようですね… ・・・また戦争ですか…」



父「これはこれまでの戦争と比べたらはるかに意味のある戦争です。 この国をアカ共に渡してはなりません!」

母「・・・そうね。 あなたは志願するんですか?」



父「・・・」



母「…あなたが死んだら私はどうすればいいの!? そんなの嫌です!」(グスッ



父「・・・・・ん? あれは… 空に何かが飛んでいるようだが…」

母「・・・!? 地上からも誰かが来てますよ!?」



父「えっ!? あれは… 扶桑皇国の軍隊かな?」



舩坂弘「おーい! そこにいるのは赤軍の捕虜かー?」



父「救援ですよ! おーい! そうだー! 私たちは赤軍に捕らえられた身だ! 今すぐ来てくれ!」

ーーー



この頃、オラーシャで社会主義勢力による革命が起こったことは世界を驚愕させ、各国から赤軍を鎮圧するために、扶桑皇国を中心とするオラーシャ派遣部隊が次々とオラーシャに到着し、赤軍との戦闘を開始していた。

ーーー


そうして数ヶ月後、赤軍はほぼ殲滅し、監禁されていたニコライ2世とその家族は無事救助された。 ニコライ2世はこれに懲りて、スオムス征服の野望を捨て、ウィッテとともに政治改革を行ったという。

ーーー
ー 数年後 オラーシャ ペテルブルク


サーニャ「えっ!? 私が皇帝陛下に…?」



エイラ「アァ! 皇帝陛下から勲章をもらえるんダ! これほど名誉なことはないゾ!」



サーニャ「は… 恥ずかしい///」



エイラ「ナンテコトナイッテ。 行ってこいよ。」



サーニャ「うっ… うん///」

ーーー


ーその後、サーニャはニコライ2世から勲章を賜るために宮殿に参上した。 すると…

ーーー
ーー



サーニャ「!!!」



サーニャ父「うん? …! サーニャ!?」



サーニャ「お父様!」



父「サーニャ!? サーニャなのか!? 会いたかったぞ! 元気にしてたか?」(ギュッ



サーニャ「ええ。 私は…グスッ… 元気です… 部隊のみんなも… 私に… やさしくしてくれますよ…」(グスッ



父「そうか… そうか! よかったな、サーニャ!(グスッ」

ーー



ウィッテ「皇帝陛下… これからは平和な世を築いていきましょう。(グスッ」



ニコライ2世「・・・そうだな。 朕はこれまで愚かなことを考え、民の気持ちを理解していなかった。 これからは平和な世界を作ることを心がけよう。 ところで、リトヴャクとその娘を会わせたのはお前か?」

ウィッテ「はい。 リトヴャクは陛下の大事な御用音楽家ですから。 せめて彼の要望に応えようかと思ってこうしたのです。 」



ニコライ2世「朕としては満足である。 これから忙しくなるぞ、ウィッテ! 」



ウィッテ「はい!」






END

今回はここでおしまいです。 ウィッテや寺内正毅はWW2が始まる前に既に亡くなっていますが、世界線が違うということを考慮してください。

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