橘 万里花「楽様…私と結婚してください」(23)


楽「ゴメン…今の俺じゃ橘の望んでいる答えは言えない」


万里花「そうですか……」



やっぱり楽様は私じゃなくて桐崎さんを取るんですね…



万里花「…いいんです。薄々わかってましたから…さぁ、早くあの恋人のもとへ行ってください」


楽「ああ……」


万里花「でも、楽様……いくら振られても、いくら拒絶されても、私の想いは変わりません。だから…楽様が好きだというこの想いだけは…どうか許してください」


楽「……ああ」


タタタタタタタッ


万里花「……あら?目にゴミが……涙を流して取らないといけませんわ…」ポロポロ



こんなにも好きなのに…10年間想い続けてきたのに……



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マリー!



…誰ですの?私をその名で呼ぶのは…



マリー!



あたたかくて落ち着くこの声……らっくん?


楽「マリー!」


万里花「…え?あ…はい」



ら、楽様が目の前に!?



楽「良かった…気がついたか」


万里花「ら、楽様…そ、その…嬉しいんですけど…か、顔が近いですわ///」


楽「ゴ、ゴメン!橘!」



…やっぱりさっきの『マリー』は夢だったのでしょうか?


万里花「…ここは?」



楽「保健室だ。お前、廊下で大声で泣いて倒れたんだぞ」



そ、そんな見っとも無いことを!?///



万里花「す、すいませんでした!」ムクッ


楽「まだ横になってろって。お前は体が弱いんだから…」


万里花「こ、これぐらい大丈夫です!」


楽「まったく…あんまり無茶すんなよ」ナデナデ


万里花「は、はい…///」



今日の楽様はいつもより優しいですわ…


楽「それでさっきの話なんだけどさ」



さっきの話…そうでした。私は楽様に…振られたんでしたね



万里花「…大丈夫です、もう心配いりません。これからはいつも通り、楽様一筋の万里花に戻ります。桐崎さんにも言っておいてください。隙があればすぐに楽様の心を奪い去ってあげますわって」ニコ



笑顔でいないと……でないとまた…泣いてしまいますから…



楽「…千棘とはさっき別れてきた」


万里花「…え?」


桐崎さんと別れた!?つ、つまり…



楽「もうあいつとは恋人じゃない」


万里花「そ、そうですか…」


楽「これで心置きなく本当の俺の気持ちを言える…橘、さっきの返事をさせてくれ」



こ、これはまさか…!?



万里花「ら、楽様は私と…こ、恋人になってくださるんですか?」


楽「…いや、お前とは恋人にならない」


万里花「そうですよね……」ウル



期待なんてしなければ良かったですわ…期待してしまったから、また涙が…


楽「マリー…俺の妻になってくれ」


万里花「そうですよね…………えっ!?つ、つつつつ妻!?」


楽「駄目か?」


万里花「だ、駄目なわけなかと!だ、だけん…きゅ…急にそがんこと言われても…///」アタフタ



あ、頭が追いつかんばい!し、深呼吸深呼吸…スーハー、スーハー



楽「ふふふ…」



…に、2回振られたと思ったら、プ…プロポーズされてしまいましたわ!!

楽「マリー…好きだ、愛してる」ギュ



……嘘みたいですわ…10年間想い続けたかいがありました…



万里花「ら、楽様…わ、私も…」ポロポロ



嬉し涙が…止まりません…



楽「なぁ…昔みたいに『らっくん』って呼んでくれよ」


万里花「らっくん…うちも好いとーとよ…大好きとよ」ニコ


楽「マリー…」ス…


万里花「らっくん…」ス…



それから私達はお互いの愛を確かめ合ったのです


そして数年後…



楽「くっ…頑張ってくれ、万里花!」


オギャー オギャー


楽「っ!?」ガタッ


ウィーン


楽「せ、先生…つ、妻と子供は…!?」


医者「ご主人…いえ、お父さん。おめでとうございます。母子共に健康ですよ」


楽「あ…ありがとうございます!」ペコッ



この日、私達の間に天使が生まれました

楽「体が弱いのによく頑張ったな、万里花」ナデナデ


万里花「それもこれも楽様の愛のおかげです。そしてこの子が…その愛の結晶ですわ」


赤ちゃん「zzZ」スヤスヤ


楽「お前に似て可愛くて美人だな」


万里花「そんなことありません。楽様に似て優しそうな顔をしておりますよ」


楽「優しそうな顔って今人生で初めて言われたぞ」ハハハ


万里花「…早く私達の家に帰りたいですわ」


楽「そうだな…帰ろう、三人で。あの海の見える丘の上の白い家に」



この先もずっと、私と楽様の幸せな恋物語は続いていきますわ



HAPPY END


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楽「………よ、読み終わったぞ」


万里花「本当は告白→即結婚で良かったんですが、リアリティを求めてみました。どうでしたか?楽様。私と楽様の未来日記は?」


千棘「どこが未来日記じゃ!!あんたが考えた、ただの妄想同人誌でしょ!!」


万里花「あら失礼ですわ。楽様も一緒に原稿を書いたんですよ。ほら、ここを見てください」


千棘「どれどれ」



原作:橘万里花・一条楽



千棘「……」ギロッ


楽「俺こんなの書いてねーよ!?橘が勝手に書いたんだろ!!」


万里花「そんなことありませんわ。楽様、よ~く思い出してください」


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万里花『楽様!ここに楽様の名前を書いてください!』


楽『俺の名前?…これでいいのか?』カキカキ


万里花『ついでにここに【万里花LOVE❤】と…』


千棘『人の恋人に何変なことやらしてんのよ!!』


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楽「………」


千棘「………」


万里花「フフン!」ドヤアァァ


楽「いや!ドヤ顔するとこじゃねーから!!」


千棘「どーみても詐欺師の手口じゃない!!引っ掛かるあんたもあんただけどね!」


楽「反省してます…」ズーン


万里花「……確かにこれは未来日記ではありません。ただの同人誌です。でも私は、楽様とこういう風に幸せな家庭を築きたいと10年間ずっと想い続けてきました。だからこの想いは…ノンフィクションですよ」ニコ


楽「うっ///」ドキッ


千棘「な、何テレてんのよ!」


万里花「…さて、そろそろ結婚資金を貯める時間になりましたので、お先に失礼します。では楽様。また明日、ごきげんよう!」ニコ


万里花(これで少しは私を意識して頂けたら嬉しいのですが………よ、弱気になっちゃ駄目ですわ!恋愛は攻めあるのみです!この本のような夢を、いつか必ず実現して見せますわ!その為にも……)


万里花(今度は私と楽様の熱~いラブシーンを入れましょう♡)ルンルン♪



Fin

これで完結です


別ssでマリーを出せなかったので書きました


ではまた何処かで

ToLOVEるのかしら



別SSの方も教えろください

>>17
そうですわ

>>18
リト・楽「ハーレム?」ですわ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月22日 (土) 21:47:49   ID: jS7B1Rg4

・・・・・妄想だったんかい!

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