岡部「パパ!?」紅莉栖「ママ!?」(232)

紅莉栖「……岡部、本当に知り合いじゃないの?」

岡部「……だから違うと言っているだろう! 俺はこんな少年など知らん!」

少年「喧嘩しないでパパ~」

岡部「~~っ! そもそも何故俺をパパと呼ぶのだ!?」

少年「え? だってパパはパパだもん。ね、ママ?」

紅莉栖「~~っ! わ、私は貴方のママじゃ……」

少年「ママ……?」グスッ

紅莉栖「っ!? あ、いや、えっと……何とかしてよ岡部!」オロオロ

岡部「……何故こうなったのだ……」

~~~~~~

一時間前

紅莉栖「岡部! 私のプリンまた勝手に食べたでしょ!」

岡部「……? 知らんぞ?」

紅莉栖「そんなこと言って! あんたには前科があるんだからね!」

岡部「本当に知らん。それは俺ではない」

紅莉栖「まだすっとぼける気!? 正直に謝りなさいよ! ってか買って返せ!」

岡部「ええい! このセレセブが! 俺ではないと言っているだろう!!」

紅莉栖「あんた以外に誰がいるってのよ!」

岡部「俺以外のラボメンかもしれんではないか!」

紅莉栖「私がこれを買って来たのは昨晩よ! で今は翌日の昼! あんたはさっきラボメンは私以外午前中に来てないって言ってたじゃない、論破終了!」

岡部「ぬぅ……しかし本当に俺は知らんのだ」

紅莉栖「もういい加減に素直になりなさいよ、謝れば私だっていつまでも怒らないから」

岡部「だから俺ではないと!」

紅莉栖「状況的にあんた以外いないでしょうが! それとも何? いつの間にか岡部の知らぬ間に他のラボメンが来て食べたとでも!?」

岡部「そ、それは……そうだ! 俺は午前中に三十分ほど外に出かけていた! その間に誰かが来て食べたのかもしれん!」

紅莉栖「ラボに三十分しかいないラボメンって誰よ? いっとくけど仮にそうだとしてもアンタ以外の人間がその三十分の間に来て食べて帰ったならメモくらい残すでしょ」

岡部「わ、忘れたかもしれんではないか! 三十分でいなくなるくらいだ。忙しかったり急いでいたり……」

紅莉栖「そもそも忙しいのにプリン食べてる事がありえない。なんならみんなに聞いてもいいけど?」

岡部(くっ、確かに俺以外のラボメンは勝手に他人の物に手を付けたりなどせん。俺だってそうそういつもやるわけではない)

岡部(状況だけ見れば本当に紅莉栖の言うとおり俺しか犯人はあり得ないが断じて俺ではない! くそ、なんだこれは!? 機関の陰謀か!?)

紅莉栖「いい加減白状しなさい! 謝れば許してやるって言ってんでしょ!」

岡部「俺ではないと言っている! そこまで疑うのならこの俺、狂気のマッドサイエンティストが真犯人を見つけてやろう! 俺に罪をなすりつけるとは良い度胸だ!」

紅莉栖「はいはい厨二病乙。はぁ、勝手に人の物を食べといて素直に謝れない男の人って……」

岡部「しつこいぞ助手! 俺ではない! これは機関の陰謀だ!」

紅莉栖「岡部以外に考えられないでしょうが!」

岡部「物事を単一的に捉えるのは危険だぞクリスティーナ、これで俺が真犯人を発見したらどうするつもりだ!? もしかすると機関の……」

紅莉栖「はぁ? 機関の人間が犯人で既に逃走済みとでも言うつもり? それとも透明人間でもいたとか? 馬鹿らしい。非現実的にもほどがあるわ」

岡部「ぐ……」

紅莉栖「そうね……この状況でもし万が一、いえ兆が一……でも生ぬるいわね。京が一、岡部が本当に真犯人を見つけたなら岡部の言うことをなんでも聞いて上げるわよ。ま、そんなのいるわけないけど」

岡部「言ったな助手よ……!」

岡部(くっ、こいつの中ではもう絶対俺が犯人だと決めつけている……! 状況的にも確かにそう思える。だが本当に俺は今回食べていない!)

岡部(何か、何か無いのか……? 形勢逆転の一手が……)

紅莉栖「ついでに言っておくとひとりでに消えた~とか、動いた~とか、飛んでった~、なんで聞きたくないから」

岡部「ぐぅ……!」

紅莉栖「だいたいねぇ……」

ザザー(トイレが流れる音)

岡部「え?」

紅莉栖「え?」

紅莉栖「……ねぇ、今は私達以外にラボには誰もいない筈、よね……?」

岡部「あ、ああそのはずだが……」

ガチャバタン(トイレのドアが開く)

岡部「っ!?」

紅莉栖「っ!?」

少年「……ふぅ……ん? あ……!」

岡部「なっ!? ななななな!?」

紅莉栖「えっ!? ええええええ!?」

少年「パパー♪」ダキッ

岡部「」

少年「パパー♪」

岡部「……おい、お前」

紅莉栖「……」

少年「んー? 何パパー?」

岡部「パパではない! お前何処の子供だ? いつラボに入った?」

少年「えー? 何言ってるのパパー?」ポカーン

紅莉栖「……岡部、あんた」

岡部「……どうした紅莉栖?」

紅莉栖「……通報しますた」ケータイピッ アッモシモシケーサツデスカ?

岡部「うぉい!?」ガッ アッスイマセンマチガイデシタ ピッ

紅莉栖「ちょっ、何すんのよ!」

岡部「それはこちらの台詞だ!」

紅莉栖「……人さらいなんてしない奴だと思ってたのに……」

岡部「誤解だ! 俺はこんな少年など知らん!」

紅莉栖「プリンだけに飽きたらずこんな小さい子、それも男の子を誘拐なんて……」

岡部「違う!」

紅莉栖「じゃあこの子は何なのよ!? パパって何!?」

岡部「俺が知るか!」

何か今日おかしいんだが。書き込みしたら上の方のレスとか全部リンクになったりする。
なんぞこれ。

紅莉栖「そんなこと言って……ねぇ君? 何で岡部をパパって呼ぶの?」

少年「え? だってパパはパパだもん」

岡部「」

紅莉栖「決まりね、最低男。母親は誰? その年で子供を作ってたなんて……」ジロ

岡部「ご、誤解だ! これは何かの間違いだ!」

紅莉栖「この期に及んで認めないつもり!? こんな小さい子がいるのに認知しようともしないなんてあんた相手とこの子に申し訳ないと思わないの!?」

岡部「だから違うと…!」

少年「……ママ怒らないでよ、怖いよママ」ギュ

紅莉栖「」

更新かけるとなる時とならない時がある。
こんなの初めてだ。

何も弄ってないはずなんだが。

紅莉栖「……えっと」

少年「ママ? 僕良い子にするから怒らないで? ねぇママ、もう悪いコトしないから。勝手にプリン食べてごめんなさい」

紅莉栖「プリン? えっ?あ、あれ食べたのこの子……? ってか今私をママって……」

岡部「フゥーハハハ! 貴様こそ人の事を言えないではないかこのヴィィィィィィィッチが! 勝手に人を父親に仕立て上げおって! 貴様の子供だったのか!」

紅莉栖「ちがっ!? そんなわけ……!」

少年「」ギュ

紅莉栖「~~っ!」

岡部「何だ? この期に及んで認めないつもりか? こんな小さい子がいるのに認知しようともしないなんてお前相手とこの子に申し訳ないと思わないのか?」ニヤニヤ

紅莉栖「さっきの私の台詞を丸々コピペしたように言うんじゃない!」

岡部「じゃあこの子は何なのだ!?」

紅莉栖「知らないわよ!」

~~~~~

現在

紅莉栖「とにかく、この子が何処の誰かは分からないし、何故か私達を親だと思いこんでる……ってことで現状確認はオーケー?」

岡部「一つ忘れているぞ、お前のプリンを食べた犯人、だ」

紅莉栖「あ……」

岡部「そらみろ、何処の子供か知らないがやはり俺では無かったではないか、散々人に濡れ衣を着せておいて謝罪も無しか? ん? その辺どうなのだ助手よぉ?」

紅莉栖「くっ……悪かったわよ」

岡部「んん~? 先程まで威勢良く人を犯人呼ばわりしていた人間と同一人物とは思えんなぁ? 論破終了? だから単一的に物事を考えるのは危険だと言ったのだ」

紅莉栖「も、もう良いでしょ! 謝ったんだから!」

岡部「おんやぁ~? クリスティーナよ、よもやその天才HENTAI脳を持っていながら忘れたとは言わせんぞ?」

紅莉栖「HENTAI言うな!」

岡部「フッ、そんな口が聞ける立場なのか助手よ? お前は俺の言うことを何でも聞かなければならないのだぞ?」

紅莉栖「はっ?」

岡部「フゥーハハハ! 本当に失念していたようだな助手よ! さぁてどんな命令をしてやろうか」チラリ

紅莉栖「くぅ……!」

岡部「フゥーハハハ!……ん?」ギュ

少年「パパ、ママを虐めちゃダメだよ」

岡部「なっ? いやこれは虐めてなど……」

紅莉栖「……! 良い子ねぇ、いい子いい子~、そうよねぇ、いじめちゃダメよねぇ」ナデナデ

少年「パパ?」

岡部「~っ! わ、わかっている! 変なことなど頼まん!」

少年「わーいママに褒められた~」ニコニコ

紅莉栖「」グッ

岡部(おのれ卑怯な……!)

紅莉栖「でも……この子どうするの?」

岡部「そうだな、やはり警察に届けるべきではないか?」

少年「?」

紅莉栖「そうね……ねぇ、君は本当に何処からきたの? 本当のお母さんやお父さんは何処にいるの?」

少年「何言ってるのママ? パパとママならここにいるよ」

紅莉栖「いや、だから私達じゃなくて……!」

少年「……ふぇ」グス ダキッ

岡部「むおっ、むぅ……よしよし」ナデナデ

少年「パパぁ、ママが恐いよぉ……」グスグス

岡部「ふむ……クリスティーナよ、子供相手に何をムキになっているのだ」

紅莉栖「えっ? 何? 私が悪者なの?」ガビーン

今日は何か調子悪いのかね。




岡部「まだこの子は小さいのだぞ? 少しは考えて話してやれ」

紅莉栖「そりゃわかってるけど……何か納得いかないわ」

岡部「よしよし、男があまり泣くものではないぞ、男なら堂々と笑うのだ、このようにな、フゥーハハハ!」

少年「グス……ふぅーははは?」

岡部「そうだ、フゥーハハハ!」

少年「ふぅーははは」

岡部「フゥーハハハ!」

少年「ふぅーははは!」

紅莉栖「ちょっ!? あんた何を教えてるのよ! 教育間違ってるから!」

岡部「よし! 中々のマッドサイエンティスト的な笑い方だったぞ、お前は見込みがある」ナデナデ

少年「えへへー」ニコニコ

紅莉栖「いや! そんなこと教えちゃダメでしょ! 常識的に考えて!」フンス

少年「」ビクッ

岡部「おい! この子が怯えたではないか、あまり大きな声をだすな」ダキッ

少年「」ギュ

紅莉栖「……ごめん」

少年「……ママ、もう怒ってない?」

紅莉栖「怒ってないわ……ママじゃないけど」

少年「」グス

紅莉栖「ああああ!? ママ、もう私ママでいいから泣かないで! ね?」ダキッ

少年「……うん」

紅莉栖(あ~なんかこの子小さくて可愛いなあ、子供って無邪気で悪意がない分ストレートに感情表すから余計よね、つい甘やかしちゃう……)

岡部「さて……この子が落ち着いたところでどうするか……」

まゆり「トゥットゥルー!」ガチャ

岡部「む、まゆりか」

紅莉栖「はろー、まゆり」

まゆり「トゥットゥルー、オカリン、紅莉栖ちゃん……あれ? その子はどうしたの?」

少年「……」キュ

まゆり「あらら。オカリンの後ろに隠れちゃったのです」

岡部「恐がる事はないぞ、彼女は椎名まゆり、我がラボメンの一人であり人質である!」

少年「まゆり……おばさん?」

岡部「……」

紅莉栖「……」

まゆり「あ~ひどーい、まゆしぃはまだオバサンって年じゃないよぉ、まゆりお姉ちゃんだよ~」

岡部「そ、そうだな、流石におばさんはないな、せめてお姉ちゃんと呼びなさい」

紅莉栖「そ、そうね、流石にそれはないわ」

少年「わかった、パパ、ママ」

まゆり「え~? パパ? ママ?」

紅莉栖「っ!? ち、違うのよまゆり! こ、これはこの子が勝手に言ってるだけで私達は別に……っ!?」

少年「……ママ?」ジーッ

紅莉栖「……ぅ」

まゆり「ほえ? えええええ? この子はオカリンと紅莉栖ちゃんの子供なの?」

岡部「あ、いやそういうわけではない。何時の間にかラボにいて俺達を親呼ばわりするのだ。しかしそれを言うと時々泣きそうになるからあまり過度な否定もできん状態なのだ」

まゆり「へぇ~、ねぇ君? どうしてオカリンと紅莉栖ちゃんがパパとママなの?」

少年「? だってパパだしママだから」

まゆり「そっかぁ、じゃあしょうがないねぇ」

少年「うん」

岡部「いやいやいやいや! そこはしょうがないではないだろう?」

まゆり「でも今のこの子にとってそうならそれはとりあえずしょうがないのです」

岡部「それはそうだがしかし……」

少年「あ……」グゥ~

まゆり「あれ? おなかが減ってるのかな?」

少年「うん……朝からプリンしか食べてない……」

まゆり「ええ~? それは大変だよ~、もうお昼とっくに過ぎてるよ~、何も食べさせてあげなかったのオカリン?」

岡部「あ、いやそれどころでは無かったのだ、すまん」

まゆり「もうしょうがないなあオカリンは、じゃあお姉ちゃんと一緒に外に御飯食べに行く?」

少年「……パパとがいい」

岡部「……む」

まゆり「オカリンご指名だよ~」

岡部「やれやれ、仕方無い、行くか」

少年「……ママは? 一緒じゃないの?」ジーッ

紅莉栖「わ、私!?」

少年「パパとママが一緒じゃないと嫌だよ」

岡部「む……」チラ

紅莉栖「えっと……」チラ

まゆり「まゆしぃはいいと思うよ、じゃあ三人で行ってきてね」

岡部「いや、しかし紅莉栖と一緒に子連れで歩いてしかもパパやママと呼ばれる姿を知人に目撃でもされたら……」

紅莉栖「完全に夫婦です……本当にありがとうございました……じゃなくて! 流石にそれは不味いんじゃ……」

少年「……」グス

岡部「っ! わかった、わかったから泣くな! 笑え!」

少年「ふぅーははは……」

岡部「違う! フゥーハハハ!」

少年「ふぅーははは!」

紅莉栖「……大丈夫かしらこれ……」

~~~~

まゆり「あ、おかえりなさい。御飯どうだった?」

ダル「おかえり~、二人がいない間にラボに来たんだけど、まゆ氏の話ってマジなん?」

岡部「……ダル、来ていたか」

紅莉栖「~~っ!」///

少年「♪」キャッキャッ

ダル「うわ、マジなん……つうか何それ?何で二人とも男の子が中心になるように手繋いでるん? まるで夫婦っしょ」

岡部「……言うなダル」

紅莉栖「~~っ!」///

少年「えっとねえっとね、とってもおいしかったよ♪」

まゆり「そっかあ、良かったねぇ」

少年「うん! 今日はね、御飯零してもパパが怒らずに拾ってくれたしママが食べさせてくれたんだ」

岡部「……」

紅莉栖「~~っ!」///

ダル「何その完璧夫婦行動……っていうか牧瀬氏がラボに戻ってきてから一言も喋らない件について」

紅莉栖「う、うるさい! HENTAI!」

少年「? おじさんへんたいなの?」

ダル「おほっ!? ショタに変態呼ばわりとか……我々の業界ではご褒美です! でもおじさんじゃくてお兄さんだお」

少年「わかった、へんたいお兄さん」

ダル「ショタから変態お兄さん呼ばわりキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!」

岡部「おいダル! この子に変なことを教えるな!」

ダル「正直すまんかった……でもまるで本当の親みたいだお、オカリン」

紅莉栖「それに岡部は人のこと言えないでしょ」

少年「ふぅーははは!」

まゆり「わぁ、さっきも思ったけどオカリンの笑い方にそっくりだねぇ」

ダル「ちょ、ショタを自分色に染め上げるとかそれなんてショタゲ? 一万までなら出すお」ムハー

少年「」ビクッ

紅莉栖「ちょっと橋田! この子が怯えてるでしょ!」

ダル「おおぅ……二人が本当にこの子の親に見える件について」

岡部「バカ言ってないでお前も真面目に考えてくれ、この子をこれからどうすべきだと思う?」

ダル「そりゃ、マジレスするなら警察にいくべきっしょ」

紅莉栖「~~っ!」///

岡部「残念ながらその案は却下だ。いや、既に失敗済み、というべきか」

ダル「どういうことだお?」

岡部「……この子を連れて食事が終わってから警察に寄ったのだが……」

~~~~

ダル「それで警察から逃げてきちゃったん?」

岡部「ああ……」

紅莉栖「~~っ!」///

ダル「それでさっきから牧瀬は……しかしいくらかわいそうだったとしてもやりすぎだお」

紅莉栖「わ、わかってるわよ、ただなんていうか、この子の泣いてる姿を見てると胸が苦しくなって……」

岡部「まあその気持ちはわからんでもない」

ダル「……本当に二人の子供じゃないん?」

岡部「違うわ!」

紅莉栖「違うわよ!」

ごめん間違えた。こっちが先




警察「迷子?」

岡部「はい」

少年「パパ?」

警察「子供はこういってますが……」

岡部「何故か私達の事をそう呼ぶんです、捜索願とかは出ていませんか?」

警察「少々お待ち下さい……う~ん、その子に該当しそうな捜索願は出ていませんね……」

岡部「そうですか……」

警察「しかし本当に迷子なら当所でお預かりしましょう、迷子リストに載せて親探しを……」

少年「パパ……僕を置いてくの……?」グス

岡部「ぐぅ……」

紅莉栖「……」

警察「こらこら、君は迷子でこの人たちは……」

少年「グスッ」ウワーン

紅莉栖「! い、行くわよお、おか……あなた!」

岡部「は、はあ?」

紅莉栖「い、いいから! ほら! すいませんうちの子が警察の働いてるところが見たいっていうものですから……ご迷惑をおかけしました!」ペコッダダダ!

岡部「お、おいっ!?」

少年「??」

~~~~~

ダル「それで警察から逃げてきちゃったん?」

岡部「ああ……」

紅莉栖「~~っ!」///

ダル「それでさっきから牧瀬は……しかしいくらかわいそうだったとしてもやりすぎだお」

紅莉栖「わ、わかってるわよ、ただなんていうか、この子の泣いてる姿を見てると胸が苦しくなって……」

岡部「まあその気持ちはわからんでもない」

ダル「……本当に二人の子供じゃないん?」

岡部「違うわ!」

紅莉栖「違うわよ!」

ダル「まあ、とありあえず警察が無理なら地道に迷子を捜してる親をこちらからも探すしかないんじゃないかお? 僕もネット漁ってみるお」

岡部「頼む、ダル」

紅莉栖「もうこうなったら橋田だけが頼りよ」

ダル「……も、もうこんな時だけ頼られたって嬉しくなんかないんだお!」///

岡部 「これはひどい」
紅莉栖「これはひどい」

ダル「……検索するお」シクシク

岡部「結局今日は成果なし、か」

ダル「面目ないお……」

まゆり「まゆしぃもあちこちで迷子捜してないか聞いてみるね~」

岡部「ああ頼む。今日はもう遅いし解散だな」

紅莉栖「そうね、私もホテルに帰るわ」

少年「え……?」

紅莉栖「え……?」

少年「ママ、どっか行っちゃうの……?」

ダル「さぁて、今日はさっさと帰るお!」サッ

まゆり「まゆしぃも明日は朝からバイトなので早く帰りまーす」サッ

岡部「あ、お前ら……!」

少年「ママ……?」ヒック

紅莉栖「ああ、あぅ……どうしよう岡部?」

岡部「どうしようと言われてもだな……」

紅莉栖「私……泊まっていったほうがいい?」

岡部「んなっ!? いや、し、しかし……」

少年「パパ?」ジッ

岡部(くっ! そんな目で俺を見るな! これも精神攻撃の一種なのか!? ハッ!? まさかこの子は若くして俺を消すために機関から送りこまれたエージェントなのでは……なんて考えてる場合か!?)

紅莉栖「……しょうがない、泊まっていくわ」フゥ

岡部「な、なんだと……!?」

紅莉栖「しょうがないでしょ、その子がそうしてほしいみたいなんだから。なんでかわかんないけど私達を親だと思ってるなら親が不仲なのを見せるのは可哀想よ」

岡部「しかし……」

紅莉栖「私だって思うことはあるけど……小さい子に親の事で嫌な思いはさせたくないのよ……」

岡部「……紅莉栖」

紅莉栖「べ、別にこれはこの子の為であって、あ、あんたと夫婦の真似事をしたいとか、あわよくば本当の夫婦になりたいとか、そんなことは思ってないんだからな!」

少年「わーい! パパ、ママ、一緒に寝よぉ~」

岡部「なん……」

紅莉栖「……だと」

少年「……?」キラキラ ←期待の眼差し

岡部「……しょうがない、紅莉栖、お前はその子とソファーで寝てやってくれ。俺は床で寝る」フゥ

紅莉栖「え? あ、それは別にいいけど……」

岡部「そういうわけだ、お前は紅莉栖と一緒に寝ろ」ナデナデ

少年「……パパと一緒に寝たい」

岡部「いや、しかしだな、お前を床に寝かせるわけにも……」

少年「やだやだ、パパと一緒がいい!」

岡部「……うぅむ」

紅莉栖(何かしら? この言い様のない敗北感は)

岡部「やれやれ、やむをえんな、一緒に床で寝るか。薄いシーツならあるからそれを敷いてタオルケットを被ることにするか」

少年「わーい、床ならママも一緒に寝れるね!」

紅莉栖「え……?」

岡部「は……?」

少年「?」

~~~~

※やむなく少年を挟むように岡部と紅莉栖も床で雑魚寝

少年「」スースー

紅莉栖「……岡部、変なこと考えないでよ」ヒソヒソ

岡部「……子供の前でそんなことするか」ヒソヒソ

紅莉栖「この子がいなかったら何かするわけ?」ヒソヒソ

岡部「そういう意味ではない……いい加減寝るぞ、あまり話していてこの子が起きるとまずい」ヒソヒソ

紅莉栖「……岡部って、結構子煩悩なんだね」ヒソヒソ

岡部「なっ、お、俺は別に……!」

少年「う~ん」ムニャムニャ

紅莉栖「声のトーンはちゃんと落としなさいよ、バカ」ヒソヒソ

岡部「くっ……もう寝るぞ」ヒソヒソ

紅莉栖「……おやすみ、岡部」

?「……」ガチャ

?「……」ソーッ

岡部「……」スースー

紅莉栖「……」スースー

?「……二人とも良く寝てるね」

?「……ごめん」

?「……こうするしかないんだ」

少年「……」ムクリ

少年「……?」

?「……起きた? おいで」

少年「あ……うん。でもパパとママが……」

?「……大丈夫、朝にはまた会えるからね」

~~~

紅莉栖「」スースーモゾモゾ

紅莉栖(少し寒い……あ、こっちあったかい)

紅莉栖(あの子かな? んー)ダキッ

紅莉栖(あ、抱き心地が良い)

紅莉栖「」スースー

~~~

岡部「……」

紅莉栖「」スースー

岡部(どういうことだ、これは……?)

岡部(目を覚ましたら紅莉栖に抱き枕にされていた。な、何を言っているかわからないだろうが俺にも何をされたのかわからない!)

紅莉栖「んぅ~」

岡部「ちょっ!? 動くな動くな! 動かれるといろいろまずい! くそっ! まさかクリスティーナは機関の手の者だったのか!? それ以前にあの子が潰れる……ってまて、あの子は何処にいった?」

岡部「いない? これは寝ている場合ではない! おい、起きろ紅莉栖!」

紅莉栖「んぅ~、あと五分……」

岡部「アホな事言ってないで起きろ!」

岡部「あの子がいない、何か知らないか!?」アセアセ

紅莉栖「私、寝ぼけていたとはいえ岡部に抱きついてたの……?」ワナワナ

岡部「おい! 今はそんなことどうでもいいだろう!?」

紅莉栖「どうでもいい? そんなことですって!? 女の子にとっては結構デリケートな問題なのよ!」

岡部「いいから探せ! あの子がいないんだぞ!?」

紅莉栖「まずは落ち着きなさいよ岡部、ラボ内は探したの?」

岡部「お前が抱きついていて動けなかったのだ!」

紅莉栖「だ、抱きついてない!」

岡部「さっき自分でも寝ぼけて抱きついていたと言ったではないか!」

紅莉栖「不可抗力よ!」

岡部「今の論点はそこではない!」

なんだっけこれ。DCのファンディスクで見たな。

紅莉栖「いないわね……、そもそもラボ内なんて隠れるところはそんなにないし……」

岡部「まさか外に行ったのか……?」

紅莉栖「もしかしたら本当のご両親のところ……自分の家に帰ったのかもしれないわ。あの子にしてみればもともとここに居る方がおかしかったんだし」

岡部「むぅ……しかし、万一外に出て迷子になっていたらどうする? 俺たちを親と間違えるほどの天然ぶりだ。ありえない話ではない」

紅莉栖「岡部って子供に甘いのね……でも、その可能性も否定はできない、か。乗りかかった舟だしフリとはいえ親の真似事までした身としては確かに良い状況ではないかもしれないわね」

岡部「よし、念の為に外を探しに行こう」

紅莉栖「わかったわ」ガチャ

~~~

ジャー ←トイレ

少年「ふわぁ……あれ? パパ? ママ? 何処?」ジワ

少年「」グゥ~

少年「……お腹空いた」グス

少年「……何か無いかな」レイゾウコ

少年「あ……ママの好きなプリン」つ牧瀬プリン

少年「……」グゥ~

少年「……」ペリペリ…

少年「……あむ」

少年「……おいしい」

まゆり「トゥットゥルー!」ガチャ

少年「ビクッ」

まゆり「おはようオカリン! ってあれあれ? オカリンいない?」

少年「……トイレから出たら、パパもママもいなくなった」グスグス

まゆり「え~? もうオカリンも紅莉栖ちゃんも子供を放っておいてどこいったのかな? ほら泣かないで」ダキッ

少年「あ、まゆりお、姉ちゃ、ん……」グゥ~

まゆり「お腹空いてるんだね、よし、お姉ちゃんこれからバイトだから一緒に行こう? そこで御飯食べさせてあげるのです」

少年「……うん」

まゆり「じゃあいこっか♪」

まゆり「何食べたい?」テクテク

少年「えっとえっと……」

まゆり「ふふふ、今のうちに悩むといいのです♪」

少年「う~んう~ん……あっ!? 危ないまゆりお姉ちゃん!」ドンッ

まゆり「えっ!?」ガッシャーン!

まゆり「はわわ、お空から鉄骨が降って来たのです、君がいなかったら大怪我してたかもしれないよ~、ありがとうね」

少年「えへへ」

まゆり「でも危ないなあ、工事するならちゃんと固定しておいて欲しいのです」プンプン

~~~~~~

岡部「はぁ……結局見つからなかったな」トボトボ

紅莉栖「そうね……」トボトボ

岡部「ラボにも戻ってきた形跡は無いし……本当に家に帰ったのなら良いのだが」

紅莉栖「……うん」

岡部「もう昼過ぎか……少し休憩して俺たちも食事でもしよう」

紅莉栖「……そうね」

岡部「丁度メイクイーンがある、寄っていこう」

フェイリス「いらっしゃいませニャンご主人様♪ あ、凶真ニャン」

岡部「昼飯がてら寄らせてもらった、二人だが席はあるか?」

フェイリス「大丈夫ニャ。ご案内しますニャ」

岡部「頼む」

岡部「はぁ……」

紅莉栖「はぁ……」

フェイリス「どうかしたニャン?」

>>77
なにそれ俺知らない。kwsk

>>83
ああ、いやDCっていう結構有名なエロゲのファンディスクで
主人公とヒロインが喧嘩してる時にそのふたりの子供を名乗るチビがタイムスリップして喧嘩しないでって言う話があったんだよ。

>>84ああ、なるほど。



岡部「ああ、実はな……」

少年「あ、パパ~!」

岡部「!?」

紅莉栖「!?」

岡部「お、お前どこに行ってたんだ!? 随分探したんだぞ!?」

紅莉栖「そうよ? 急に居なくなっちゃうんだもの! 心配したんだから!」

少年「え? だって朝起きたらパパとママがいなかったから……」

まゆり「あ~! オカリ~ン!」

岡部「まゆり? 何を怒っているのだ?」

まゆり「何をじゃないよオカリン! この子を放っておいて今まで何処に行ってたの?」プンプン

岡部「この子が朝からいなくなったから今までずっと探していたのだ!」

まゆり「だってこの子は起きたら二人がいなくなってた言ってたよ~?」

紅莉栖「でも岡部の言ってることは本当よ」

まゆり「?」

少年「? でもパパとママは僕が起きてトイレから出てきたらいなくなってたよ」

岡部「トイレ……?」

紅莉栖「まさか……?」

岡部「紅莉栖、お前トイレ確認したか?」

紅莉栖「いいえ、まさかトイレにいるとは思って無くて……それに一応この子も男の子だし確認するなら岡部の方がいいかなって」

岡部「俺もだ、トイレを失念していた。まさかそんなに長くトイレにいるとは思ってな……ん?」

少年「?」

岡部「今起きて……といったか? お前トイレで寝たのか!?」

少年「? おしっこしたくなってトイレに行って、トイレから出たら朝だったよ?」

紅莉栖「oh……こういうのも入れ違いっていうのかしら」

岡部「まさか、トイレにいたとは……」

岡部「まあ見つかって良かった」

少年「パパ~」スリスリ

紅莉栖「何かこの子やけに岡部に懐いているのよね」

岡部「フ、自分より懐かれている事への僻みか? クリスティーナ」

紅莉栖「べっ別にそんなんじゃないわよ!」

フェイリス「えっと~そろそろ事情を聞いてもいいかニャン?」

岡部「あ、ああすまない。この子は……」

フェイリス「なるほどニャン、本当に凶真とクーニャンの子供かと思っちゃったニャン」

岡部「冗談はよせフェイリス、子供の前だ」

フェイリス「ニャッ!? これは申し訳ないニャ、ついいつものノリになってしまったニャ」

少年「……」キュ

岡部「」ナデナデ

紅莉栖「でも、こうして見ると本当に親子みたいね」

フェイリス「ニャ? もし本当に親子なら母親はクーニャンになるニャ?」

紅莉栖「なぁっ!?」

岡部「」ナデナデ

まゆり「よくわからないけど誤解だったんだね~」

岡部「そういうことのようだ」

まゆり「でもでも~そのおかげで今朝まゆしぃは助かったのです」

フェイリス「ニャ? 何かあったのかニャ?」

まゆり「工事現場から鉄骨が落ちてきて、危なく下敷きになるところだったのです。この子が気付いてまゆしぃいを助けてくれたんだ~」

岡部「そうか、よくやったな」ナデナデ

少年「えへへ」テレテレ

岡部「でも良かったよ、見つかって」

紅莉栖「そうね」

岡部「しかし、あの店にあの子をおいてきてもよかったのか……」

紅莉栖「しょうがないでしょ、もう少し居たいって言ってるしまゆりにも大分懐いたみたいだし」

岡部「まあそうなんだが……まだ小さいあの子には少々影響力がありすぎるというか……」

紅莉栖「そんなに心配? 岡部何だか本当にお父さんみたいよ?」

岡部「むぅ……」

紅莉栖「気持ちはわかるけど気にしすぎるのも良くないわよ、それにフェイリスさんも親探し手伝ってくれるって言うし……」

岡部「まぁそうだが……」

紅莉栖「わかった、ずっといた子供がいなくなって寂しいんだろ?」

岡部「べ、別にそういうわけでは……」

紅莉栖「はいはいツンデレ乙……って岡部、危ない!」ドンッ

岡部「ツンデレはお前だろうが! ってぬわぁっ!?」ズザザァ! ドンッ!

岡部「車が突っ込んできた……? 今、紅莉栖が、俺の代わりに轢かれ、て……ハッ、そうだ紅莉栖!」

紅莉栖「う、うう……」

岡部「大丈夫か紅莉栖!?」

紅莉栖「お、おか……」ゲホッ ビシャッ!

岡部「吐血……! 正面からぶつかったせいか内蔵へのダメージがでかいか……! すまない俺のせいで……ぬっ!?」グラァ

岡部(なんだ? 目眩? 今はそれどころではないというのに……いや!? 違う! これは、まさか!?)

岡部(リーディングシュタイナー!? 世界線が変動したのか!? 何故!?)

~~~~ウニョーン~~~~

岡部「ぐっ……!」ズキズキズキ

岡部「どうやら世界線が変わったようだ……そうだ、紅莉栖は!?」

岡部「紅莉栖っ! 大丈夫か紅莉栖!」

岡部(くそ! 世界線が変わってもこの紅莉栖の結果は変動無しか!)

岡部(紅莉栖はすぐに病院に運ばれ手術を受けた)

岡部(手術は無事に成功したらしいが、それは命をつなぎ止める事に成功しただけで、失ったものもあった)

岡部「紅莉栖、気分はどうだ?」

紅莉栖「……あんまり」

岡部「そうか……すまない、俺のせいで」

紅莉栖「別に岡部のせいじゃない……運が、悪かったのよ……それか神様がそうした方がいいって判断したのかもね」

紅莉栖「神様はきっと、この先私みたいな存在生み出さない為にこうしたのかも……」

岡部「何を馬鹿な! それに神などと曖昧なものを出すのはオマエらしくないぞ!」

紅莉栖「わかってる、わかってるけど……!」

岡部「すまん……」

岡部(そうだ、辛くないわけがない……紅莉栖が一番辛いはずなのだ……)

岡部(紅莉栖は事故の衝撃で、子供を産めない体になってしまった……)

紅莉栖「もういいから岡部、私にばかりついてないでまゆりのこところにも行ってあげなさいよ」

岡部「しかし……」

岡部(まゆり……? 今はまゆりよりも紅莉栖についていてやりたい。こうなったのは俺のせいなのだ……)

紅莉栖「もうっ! まゆりはまだあの事故から目が覚めていないのよ!? あんたがそんなんでどうするの!?」

岡部「だが……って、何だと!? 今なんて言った!?」

紅莉栖「何って……まゆりがビルの上から落ちてきた鉄骨の下敷きになって酷い怪我したじゃない……私と違ってまゆりはまだ目を覚ましてすらいないのよ」

岡部「馬鹿な……? どうなってる……!?」

紅莉栖「もういいから岡部、私にばかりついてないでまゆりのこところにも行ってあげなさいよ」

岡部「しかし……」

岡部(まゆり……? 今はまゆりよりも紅莉栖についていてやりたい。こうなったのは俺のせいなのだ……)

紅莉栖「もうっ! まゆりはまだあの事故から目が覚めていないのよ!? あんたがそんなんでどうするの!?」

岡部「だが……って、何だと!? 今なんて言った!?」

紅莉栖「何って……まゆりがビルの上から落ちてきた鉄骨の下敷きになって酷い怪我したじゃない……私と違ってまゆりはまだ目を覚ましてすらいないのよ」

岡部「馬鹿な……? どうなってる……!?」

岡部(まゆりが事故にあった? その話は聞いたが確か未遂のはず……)

岡部(あの子がいち早く気付いたんじゃ……? そういえばあの子は!?)

岡部「……紅莉栖」

紅莉栖「……何よ、珍しく名前で呼んだわね」

岡部「俺たちを親のように呼んでいたあの子は今どこにいるかわかるか?」

紅莉栖「……は?」

岡部「いや、だからお前をママと呼んでいたあの……」

紅莉栖「ふざけないでよっ!」

岡部「っ!?」

紅莉栖「妙にしおらしいと思ったらすぐにこれ? からかうにしても言って良いことと悪いことがある!」

岡部「く、紅莉栖……?」

紅莉栖「何? 私が子供を産めなくなったことがそんなに面白い?」

岡部「なっ!? 違うぞ! ただ俺はあの子のことを……」

紅莉栖「ウルサイ! だったら何なのよ! 私が子供を産めなくなった途端ママって呼ぶ子供の話!? 馬鹿にするにも程があるわ!」

岡部「お、おい、話を……」

紅莉栖「私は生まれてから一度もママって呼ばれることのない人生が確定したことをそんなに弄りたい!? 最低! そんな奴じゃないと思ってたのに!」

岡部「な、何を言っている? お前はもう呼ばれ……」

紅莉栖「出てけ!」バンッ

岡部「止めろ紅莉栖、本を投げるな! わかった、わかったから!」ダッ

紅莉栖「……」グスッ

岡部「紅莉栖に病室から追い出されてしまった……」

岡部「まゆりのことも気になるが、どの病院にいるかもわからんし、それは後でダルにでも聞くとして……」

岡部「この状況を改めて確認しなくては……」

岡部「今がどういう状況なのか……紅莉栖が気になることを言っていたしな」

岡部「紅莉栖はあの少年のことを知らないようだった。まゆりが事故に合ったという紅莉栖の話が本当ならば、俺たちは少年と出会わない世界線に来てしまっている可能性がある」

岡部「その世界線に変わってしまったのは紅莉栖が事故に遭った直後」

岡部「逆に言えばその事故によって世界線が変わってしまった可能性もあるということだ」

岡部「む……? 本当にそうか? 何か見落としている気がするが……」

紅莉栖「クッチャクッチャクッチャ」

岡部「イライラ・・・」

まゆり「イライラ・・・」

紅莉栖「ムズ」

まゆり「?」

紅莉栖「ふぇ・・・ふぇ・・・はっはっ・・・」

まゆり「ちょ、紅莉栖ちゃ・・・」

紅莉栖「ハックシュン!!!!!!!」

ベチャッ

まゆり「」

        /__,i          ___       ヽ,
     / (          ´ `      .∧
      l /ーi  , - ‐ 、     - ‐ 、  /ノ   世界線はこのロープのような物
      ∨ , -、 { (⌒) }     { (⌒) } く }
     ∠⌒ <´弋,二ソノ    、弋二ソノ `i- 、  1つ1つは干渉しあう事はないが辿り着く先は同じ
     /"   、Y   '         Y> <  
     K ヽN')、 、__,       、 __,ノ ( v  )  行き来する事は不可能…
      〉 ._,〈  !"'- ,, _ _,, - ''" .| 〉  〈.!'
      ヽ,_ 人| !           !   |人_ イ
      < ,,`>|    .! |   |   !   l 〈  〉   しかし 世界を変える大きな出来事があった場合
       > y.< | .i  i .!   !  .∧  ! 〉y〈,
      ヽ_ノ .!_/i__ハ_  /i  /  ー ' .{__/   選択によって分岐が出来たりする事がある
      r''--!ヽ      ̄ . ̄     /--ヽ、
      イ/i i ト、!              /i/ i ト、l
       'ー'                'ー'-    例えば「鈴羽かわいいよ鈴羽」とレスすると――

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月05日 (金) 06:00:41   ID: Fbv1TLJx

つづきは

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom