エレン「女子のタイプ?」(437)

ジャン「やめとけやめとけ。死に急ぎ何かに聞いてもまともな答えなんか返ってきやしねえよ」

ライナー「まあそう言うなジャン。単なる世間話だ」

エレン「ライナーにもそういうのがあるのか?」

ライナー「まあ、人並みにはな。俺はやっぱり可愛い子だな。こう、小柄で、笑顔が天使のような……」

エレン「可愛いって……そんなの人それぞれだろ?」

ライナー「……」

ジャン「だから言ったろ? エレンにそういう話なんてしたって無駄なんだよ」

エレン「エレン「なんだと? そういうお前はどうなんだよジャン」

ジャン「俺はクールな女性が好みだな。綺麗で長い黒髪ならベスト……だったのによお! この死に急ぎ野郎が!」ガシッ

エレン「離せよ! 破けちゃうだろ!」

ジャン「いっつもいっつもいっつもいっつも!」

エレン「何で俺はお前に怒られてるんだよ!」

ジャン「うるせえ!」

アルミン「落ち着きなよ! あんまり騒ぐと教官が来るよ!」

ジャン「チッ」サッ

エレン「なんなんだよ一体……」

マルコ「まあまあしょうがないよエレン。ジャンはさ」

ジャン「うるせえな! 余計なこと言うなよマルコ!」

エレン「?」

ベルトルト「あはは、でも確かにそういう話とはエレンは本当に無縁だね」

アルミン「そういえば昔からそうだね。あんまりそういう話したことなかったし」

エレン「当たり前だろ? 俺たちは遊びにきたんじゃないんだから」

アルミン「それはそうだけど、そういうことじゃなくて」

アルミン「シガンシナ区に居た時からそんな話はしなかったなあって」

エレン「あー、そういえば」

エレン「まあ気にしたり考えたことも無かったしな」

ジャン「けっ、お子様が」

エレン「んだと!」

アルミン「喧嘩はやめなって!」

ベルトルト「しかし、そうなるとエレンの好みも少し気になるね……」

エレン「なんでだよ?」

ベルトルト「えっ? いや深い意味は無いけど……」

ベルトルト(エレンは結構モテるから、と言ってもわからないだろうし)

コニー「ベルトルト、お前まさか」

ベルトルト「?」

コニー「ホモってのは本当だったのか?」

ベルトルト「えっ」

ライナー「えっ」ササッ

ジャン「えっ」ササッ

アルミン「えっ」ササッ

エレン「???」

ベルトルト「ちょ、なんてこと言うんだよコニー! そんなわけないだろう」

ベルトルト「ねえライナー?」チラッ

ライナー「お、俺を見ないでくれ」

ベルトルト「ちょ、なんでそんなに離れて目を逸らすんだよ! 酷いよ!」

アルミン「あはは、まあでもエレンとは違った意味でベルトルトもわかりにくいからね」

マルコ「あまり自己主張しないからね」

ベルトルト「だからってホモはないよ」

ライナー「俺は信じてたぞベルトルト」

ベルトルト「ライナー、しばらく話しかけないでくれるかな」

ライナー「」

コニー「wwwwwwww」

ベルトルト「コニー、元は言えば君が変な事を言ったせいだよ? 明日は僕と格闘訓練組もうか」

コニー「」

エレン「良かったじゃねえかコニー、ベルトルトは格闘術も成績上位だぞ、勉強になるな」

ベルトルト「うん、僕も反省して明日は少し積極的に行くよ」ゴゴゴ

アルミン(今から凄い気迫だ……)

エレン「それにしてもよ、ここにいるみんな女子のタイプなんてあるのか?」

マルコ「そりゃまあ……」

アルミン「あるとは思うよ。そういうものだよエレン」

エレン「アルミンにもあるのか?」

アルミン「えっ?」

エレン「あるなら教えてくれ。参考にしたい」

アルミン「こ、こういうのは人のを聞いて参考にするものじゃないよエレン」

エレン「でも俺だけ無いってのもさ……」

アルミン「じゃ、じゃあ一緒に考えてみようよ」

エレン「考えてみる……?」

アルミン「うん。そうすれば自ずとエレンの好みがわかってくるかもしれない」

エレン「わかった」

アルミン「そうだね、じゃあまずエレンは女の子の仕草で何かドキッと感じたりする物はある?」

エレン「仕草……?」

アルミン「うん、例えば上目遣い、とか歩き方、とか。なんでもいいよ」

エレン「う~ん……わかんねえ」

マルコ「仕草、は少しハードルが高かったかもね。それじゃ服装とかは?」

エレン「服装?」

マルコ「うん、例えばスカートが良いって思えるとか、ぴっちりとしたデニムジーンズがいいとか」

エレン「服装、ねえ」

エレン「う~~~ん」

マルコ「服装も、特に好みは無いのかな。じゃあ印象に残ってる服装、とかでもいいよ」

エレン「印象に残ってる服装、か」

エレン「………………あ」

マルコ「何かあった?」

エレン「何となく、最初に思い出したのは母さんがいつも来てたエプロンだな」

アルミン「エプロン、か。そういうのも好みの一つだと思うよエレン」

エレン「どういうことだ?」

アルミン「女性の服装、で最初にエプロンが出てきたならエプロンの似合う女性や家庭的な女性がエレンは深層心理で好んでいる可能性があるってことさ」

エレン「そういうものなのか」

アルミン「少なくとも家庭的な女性を好む、って男子は多いよ」

エレン「おお! やっと俺にも好みが出来たんだな!」

アルミン「出来た、というより気付いたと言うべきだけどね」

アルミン「他には何かない?」

エレン「う~ん」

ライナー「例えばこの訓練兵団の中で割と好みとかいないのか?」

エレン「訓練生の中で?」

ライナー「俺たちだって大雑把な好みもあるが、割と近場でその好みに合致する子を好きな人、としているようなもんだ」

エレン「そういうものなのか?」

ベルトルト「そうだね、逆に全てにおいてこの相手が完璧に好み、っていうのは逆に少ないかもしれない」

ベルトルト「妥協、って言ったら言葉が悪いけど、ある程度好みに合えば悪い部分には目を瞑るのはよくあることだと思うよ」

ジャン「俺は違うけどな」

エレン「う~ん」

アルミン「じゃあ一人一人考えていってみようか」

アルミン「まずミカサ。ミカサのことはどう思ってる?」

エレン「ミカサ? ミカサは家族だよ。ただそれだけだ」

アルミン「う~ん、じゃあミカサの良いところと悪いところは?」

エレン「ミカサの良いところ? そりゃやっぱ成績がいいところだろうな。あとよく世話を焼いてくれることには感謝してる」

ジャン「SHINE」

エレン「でも自分をないがしろにしすぎだな。俺のことなんか放っておいてもっと自分に向き合うべきだよアイツは」

アルミン「ふむふむ」

ジャン「ペッ」

コニー「うわっ、きたねえな!」

アルミン「じゃあ次、アニ。エレンから見てアニの良いところと悪いところは?」

エレン「アニか。アニもやっぱ格闘術が上手いところが良いところだよな」

エレン「悪いところはいつも怒ったような顔してるところか。普段から楽しそうにしてりゃもっといろんな奴等と交流できるだろうに」

エレン「後はやれば出来るのにサボろうとすること、かな」

アルミン「むぅ」

エレン「?」

アルミン「い、いやなんでもない。じゃあ次は、えっとサシャ」

エレン「アイツの良いところはめげないところだろうな。成績もグングン伸ばしてるし明るいから暗い気分も吹き飛ぶ」

エレン「けど上官の食料庫から食料盗むのはやっぱいけないことだな。今だから言うが訓練初日に芋食ってた時は軽蔑したぜ」

アルミン「……つ、次にいこう」

アルミン「次はクリスタ。エレンから見てクリスタは?」

ライナー「」ガタッ

エレン「クリスタか。あんまり話したことないから良く知らないけど乗馬の成績は良かったよな」

エレン「普段から頑張ってる姿は見かけるし真面目なところがいいと思う」

ライナー(違う、違うぞエレン! クリスタの良さはそんなものじゃない!)

エレン「悪いところは……う~ん、あんまり俺クリスタのことしらねえからなあ」

ライナー(天使に悪いところなんてあるわけないだろ)

アルミン「じゃあクリスタに悪いところはないってことで次にいこうか」

エレン「え、いいのか?」

アルミン「いいんだよ、はい次ユミル」

エレン「お、おう」

エレン「ユミルか。ユミルのこともよくしらないけどあいつ成績はそこそこいいよな」

エレン「でもしょっちゅうサボってないか?」

エレン「俺も人のこと言えないけど口もあんまりよくねえし」

マルコ「……」

アルミン「……ふぅ、エレン。だいたいわかったよ」

エレン「おお!流石アルミン」

アルミン「君は同じような事をここにいるみんなや訓練生の人達にも思ってる。違う?」

エレン「そうだけど?」

アルミン「そうなると、今の君の判断基準は真面目に訓練しているかいないかだけでしかないんだ」

アルミン(例外もあったけど)

エレン「それっておかしいのか? だめなことか?」

マルコ「だめではないけど、好みっていうのはそういうものじゃないんだ」

エレン「……」

ジャン「だから言ったろ? こいつには言うだけ無駄だって」

ライナー「まさかここまでとは……」

ベルトルト「う~ん」

エレン「な、なんだよみんなして! そんなにおかしいことかよ!?」

アルミン「落ち着いてエレン。おかしくはないよ。そういう人もいる」

エレン「アルミン……」

アルミン「ただ、結構少数派なんだ、そういう考えを持つのは。少数派は異端扱いされる。それはエレンもよくわかてるだろう?」

エレン「そういえば子供の頃アルミンは……」

アルミン「うん。だから僕はエレンのことを変だと思ったりはしない。でも周りはそうとは限らないんだ」

エレン「そうか……」

アルミン「元気だしてよエレン、エプロンって好みは出てきたじゃないか」

エレン「ありがとなアルミン。そういやこうやって何でも話せるのは昔からアルミンだけだったな」

アルミン「きゅ、急に何を言い出すのさ」

エレン「いや、アルミンみたいなヤツだったら好みなったのかなって」

アルミン「」

コニー(こ  れ  はwwwwwwwww)

ライナー(アッ──!?)

アルミン「わ、悪いけど僕にその気はないよ!?」

エレン「? なにが?」

アルミン「ぼ、ぼぼぼ僕はちゃんと女の子が好きなのであって、そりゃエレンのことは大切な友達だけど、そういう関係には……」

ベルトルト(ホモはエレンじゃないか)

マルコ(ここが男子寮で良かったね、女子に聞かれたら大変だよ)

エレン「何言ってるんだアルミン? 」

アルミン「エ、エレンもちゃんと女の子を……」

エレン「? 俺はただいつも話を聞いて助けてくれる……そうだな、母さんに似てるところがアルミンにはあるなって思っただけだぞ?」

アルミン「え?」

エレン「そう言う人といると、きっと安心できるんじゃないか?」

アルミン「あ、ああそういう……つまりエレンは服装といいお母さんみたいな人、もしくは包容力のある人が好みってことか」

エレン「そうなのか?」

アルミン「話を総合するとね。でもそれは自分で気付くものだから絶対じゃないよ」

エレン「そうか、俺、母さんみたいな人が好みなのかもしれないのか」

ジャン「マザコンかよwwwwww ママのおっぱい恋しいのかエレンちゅわんwwww」

エレン「ジャン、お前……!」ガッ

ジャン「んだよ、やんのか!?」

エレン「俺の母さんは死んだ! その母さんの事を思って、何がおかしいんだ!? ああ!?」

ジャン「っ!」

マルコ「ジャン、今のは君が悪いよ」

ジャン「……悪かったよ」

アルミン「さあ今日はもう寝よう! 僕たちの敵は巨人だ。仲間同士でいがみあったってしょうがないよ」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

エレン「そうだな」

コニー「ふぁぁぁぁ……ねみぃ」

マルコ「じゃあ今日は解散で」

エレン「おう」

アルミン「あ、そうだエレン」

エレン「?」

アルミン「ちょっと思いついたんだけどさ」

エレン「なんだ?」

アルミン「明日女子に会ったらさ、その子がエプロンしておばさん……エレンのお母さんみたいにしてくれるところを想像してみてよ」

エレン「なんでだ?」

アルミン「もしかしたら意外な発見があるかもしれないよ。エレンの好みに当てはめてみて、マッチする子がいればその子がエレンの好みの子ってことになるし」

エレン「ふぅん。よくわかんねえけどやってみる」

アルミン「うん」

エレン「じゃあ寝るか」

アルミン「おやすみ」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

エレン「ふぁ……」

ミカサ「おはようエレン」

エレン「おはよう」

エレン(あ、そうだ。昨日アルミンに言われた事をやってみよう)

エレン(えっと、母さんの来ていたエプロンをミカサが着ているとして……)

ミカサ「どうかしたエレン?」

エレン「え、あ、いや……」

ミカサ「無理はよくない」

母『無理しちゃダメよ』

ミカサ「体調が悪いなら私が教官に伝えてこよう」

母『体調がよくないんだったらお父さんにみてもらいましょうね』

エレン「!?」

ミカサ「エレン?」

母『エレン?』

エレン「か、母さ……」ツツッ

ミカサ「!? エレン、急に泣いて、どうしたの!? 何処か痛いの!?」

エレン「え? あ、いや、な、なんでもない」ゴシゴシ

ミカサ「でも……」

エレン「本当になんでもないんだ」

ミカサ「……」

エレン「さ、メシ食っちゃおうぜ」

ミカサ「……うん」

エレン(さっきはミカサが母さんとダブって見えた。つい、本当の母さんみたいに……)

サシャ「パァン!」ムシャムシャ

エレン(サシャは毎朝元気だな。一応サシャにもやってみるか)

サシャ「? エレン、食べないんですか?」

母『エレン? 食欲がないの?』

サシャ「なら私が食べてあげましょう!むしゃむしゃ」パクッ

母『じゃあ私がエレンの分も食べるわ!むしゃむしゃ』

エレン「やめろ、母さんはそんなことしない! 母さんを汚すな」

サシャ「?」

ミカサ「やっぱり今日のエレンはおかしい」

母『エレン、やっぱり無理してるんでしょう。お母さんはお見通しなんですからね!』

エレン「っ!」

エレン「ごちそうさま」

ミカサ「! エレン、まだ残ってる」

母『エレン、好き嫌いはいけません!』

ミカサ「ちゃんと全部食べないと」

母『残すなんて許しませんからね! ほら!』

エレン「……」

エレン「……」スタスタ

ミカサ「エレン!?」

母『エレン!』

エレン「っ!」

ドンッ

エレン「あ、悪い」

アニ「朝から騒々しいね」

母『朝から騒いでこの子は』

エレン「あ、いやえっと」

アニ「なんだい? 格闘訓練のし過ぎでおかしくなったのかい? だらしがない。今日は新しい技をかけてやろうと」

母『遊びすぎてないで勉強しなさい! なんならお母さんがチョークスリーパーを』

エレン「いや何か違う」

アニ「?」

エレン「……はぁ」

クリスタ「おはようエレン」

エレン「ん? ああおはよう」

クリスタ「朝から盛大な溜息だね。何かあったの?」

母『朝から元気がないわね、どうかしたの?』

エレン「な、なんでもないよ!」

クリスタ「? なんか今日のエレン小さい子供みたい」

母『まったくこの子はいつまでも子供なんだから』

エレン「こ、子供じゃない!」

クリスタ「きゃっ!? え、、ご、ごめん、ね……? そんなつもりじゃ……」

母『きゃっ!? ごめんなさいねエレン、私が悪かったわ』

エレン「……母さんはそんなことで謝らない」

クリスタ「???」

ユミル「おいエレン」

母『エレン』

ユミル「今クリスタの悲鳴が聞こえたぞ、どういうことだコラ」

母『またミカサと暴れてきたの? ミカサああ見えても女の子なんですからね』

エレン「ち、ちが……ミカサが勝手に」

ユミル「誰がミカサの話をしたよ?」

母『人のせいにするんじゃありません!』

クリスタ「ユミル! 違うの! 私が!」

ユミル「そうか、クリスタ結婚しよう」

母『そう、じゃあミカサ、結婚しましょう』

エレン「いやそのりくつはおかしい」

ユミル「ああ!?」

エレン(今日の俺はおかしい)

「……ン」

エレン(なんだってこんなに母さんのことを……)

「……レン」

エレン(いやだめだ、訓練に集中しろ)

「……エレン」

エレン「……ん?」

ドガァッ!

エレン「うわあっ!」

ライナー「大丈夫か!? さっきから何度も声はかけたんだが」

エレン「いててて……すまない」

ドドドドドドドド

ライナー「いやこっちこ……ぐぎょっ!?」

エレン(あ、ミカサの蹴りでライナーが軽く5mはとんでった。人って立体起動使わなくてもとぶんもんだな)

ミカサ「エレン!」

母『エレン!』

エレン「っ」

ミカサ「やはり朝からエレンはおかしい! 医務室に連れて行く!」

母『エレンは今病気なんだから安静にしてなさい!』

エレン「お、俺は……」

ミカサ「言い訳はきかない」

母『言うことを聞きなさい!』

エレン「……っ」

ライナー「お、おれもやば……ぐふっ」

エレン(どうしちまったんだ俺は)

ミカサ「エレン、安静にしてて」

エレン「……ああ」

ミカサ「今濡れタオルを乗せる」

エレン「い、いらねえよ」

ミカサ「だめ、エレンは私がいないとすぐに無茶する」

母『エレンはすぐ無茶するんだから』

エレン(そういえば、結局母さんには素直になれなかったな……)

ミカサ「エレン?」

エレン「……ありがとう」

ミカサ「!」

ミカサ「ううん」ニコ

エレン「あ……」

エレン(今、ミカサの笑った顔が、母さんと完全に被った)

ミカサ「」ナデ

エレン(母さん……ミカサ)

エレン(なんだろう……、すごく、優しい気持ちに……)

エレン「……すぅ」

ミカサ「……」ナデナデ

エレン「……か、さん」

ミカサ「あ」

エレン「かあ、さん……すぅすぅ」

ミカサ「……」

エレン「」パチッ

エレン「……寝てたのか」

エレン「ん?」

ミカサ「すぅすぅ」

エレン「こいつ、まさか訓練サボってずっといたのか? 馬鹿だな……」

ミカサ「エレ……ン……」

エレン「……サンキュ」

エレン(もう大丈夫、だよな。ミカサを見ても幻覚や幻聴も聞こえないし)

エレン(よし!)

エレン「起きろミカサ」ユサユサ

ミカサ「ん……えれん……?」トローン

エレン「っ!?」ドキッ

エレン(なんだ、今の……胸が)

ミカサ「エレン、もう大丈夫?」

エレン「ああ、大丈夫だ。ってかお前、ちゃんと訓練に戻らなかったのかよ」

ミカサ「ごめんなさい」

エレン「俺に謝ったって仕方ないだろ」

ミカサ「でも」

エレン「でもじゃねえ、さっさと教官に謝りに行くぞ」

ミカサ「……わかった」

エレン「……」

ミカサ『エレン、ゴハンできた』

ミカサ『エレン、お疲れ様』

ミカサ『エレン、今日は遅くなるの?』

ミカサ『エレン、起きて』

ミカサ『エレン』

ミカサ『エレン』

ミカサ「エレン」

エレン「……ハッ!? 夢?」

エレン(あれからよくミカサの夢を見るようになった)

エレン(ミカサが母さんのエプロンつけて)

エレン(まるで夫婦みたいに)

エレン(おかしいだろ……なんて夢見てるんだ俺……)

エレン(しかも決まって微笑むミカサはドキッとさせられて)

エレン(あんな顔そうそう見たことねえよ)

エレン(……俺のせい、か?)

エレン(……あいつ、あんなに可愛くない、よな?)

エレン(家庭的でもない、はずだ)

エレン(……)

ジャン「てめえ! この死にたがりが!いつもいつも羨ましい!」

エレン「ああ!? 何を言ってんだ! いい加減にしろよ! 服が破けちゃうだろ!」

ビリッ

エレン「あ」

ジャン「あ」

エレン「見ろ! 破けちゃったじゃないか!」

ジャン「知るか!」

ミカサ「……」

ジャン「あ、ミ、ミカサ……」

ミカサ「」ガシッ ピューッ!!

ジャン「うわああああああ!?」

アルミン「ミカサがジャンを投げた!?」

ライナー「はぁ、クリスタ可愛い、結婚したブフォォォォ!?」

ベルトルト「飛んできたジャンがライナーに直撃した……」

ミカサ「エレン、服を貸して」

エレン「なんでだよ」

ミカサ「縫うから」

エレン「は?」

ミカサ「縫う」

エレン「お前に裁縫なんて」

ミカサ「大丈夫。出来る」

ミカサ「」チクチク

ミカサ「」チクチク

エレン(まじか)

エレン(こいつ、こんなことも出来たのか……)

ミカサ「裁縫は、お母さんが生きている時に教わった」

エレン「え」

ミカサ「覚えておくようにって言われた模様みたいなものがあって、それをこうやって書けるように」

エレン「へえ……って何刺繍してるんだよ!?」

ミカサ「私の家の秘密」

エレン「いいのかよそんなことして!」

ミカサ「エレンならいい」

エレン「そういう問題じゃないんだが……」

エレン「ところでこれはなんなんだ?」

ミカサ「わからない。けど本当は模様というより文字だと思う」

エレン「文字?」

ミカサ「たぶん、私の祖先のところの文字」

エレン「なんて読むんだ?」

ミカサ「わからない」

エレン「そうか」

エレン「アルミンにでも聞いてみるか?」

ミカサ「いい」

エレン「そうか」

ミカサ「出来た」

エレン「ちゃんと縫えてるけど……刺繍の○の中に入ってる亀ってのが格好良いんだか悪いんだか」

エレン「サンキュな」

ミカサ「うん」

エレン「よし、んじゃ俺も寮に戻るわ」

ミカサ「あ、エレン」

エレン「ん?」

ミカサ「今度の休み、少し街まで付き合って欲しい」

エレン「ああいいぞ」

ミカサ「ありがとう」

エレン「気にするな。縫ってもらったし。じゃあな」

ミカサ「また明日」ニコ

エレン「っ」

エレン(ミカサって、あんなに可愛かったか?)

アルミン「おかえりエレン。ちゃんと縫ってもらえた?」

エレン「ああ。あいつ意外な特技も持ってたんだな」

アルミン「そうだね、僕も知らなかったよ」

エレン「……なあアルミン」

アルミン「どうしたの?」

エレン「ちょっと相談があるんだが」

ワー! ジャンガジブンノフクヲヤブッタゾー!
ミカサー! オレノモヌッテクレー!

エレン「ミカサを見てると、胸がドキドキするんだ」

アルミン「!?」

エレン「胸がドキッとすることもあるし。なあアルミン」

アルミン「うん」

エレン「俺って死ぬのかな?」

アルミン「ん!?」

エレン「健康診断では問題なかったはずだけど、動悸不良、胸部異常、特定化における視覚異常……これって結構やばくないか?」

アルミン「……」

アルミン「……え?」

エレン「え?」

アルミン「それって何かの冗談?」

エレン「???」

エレン「どういうことだ?」

アルミン「まさにそれはエレンがミカサを意識してるって証拠だよ」

エレン「俺がミカサを?」

アルミン「うん」

エレン「いや、そんなまさか……」

ミカサ『エレン』ニコ

エレン「……」

アルミン「思い当たる節があるようだね」

エレン「う、お、お、おぉぉぉぉぉ?!」

エレン(嘘だろ? 嘘だろ嘘だろぉぉぉぉぉ!?)

ミカサ『エレン』ニコ

エレン「うわあああああああああ///」

アルミン「これは重症だ」ニヤニヤ

ミカサ「おはようエレン」

エレン「あ、ああ」

ミカサ「? エレン? 顔が紅い。また体調が悪い?」

エレン「い、いやそんなことはないぞ」

アルミン「」ニヤニヤ

エレン「お、俺早朝自主トレ行ってくる!」

ミカサ「あ、エレン! 待って私も……」

エレン「来なくて良い!」

ミカサ「……」シュン

アルミン「」ニヤニヤ

ジャン「ミ、ミカサ、俺の服も……」

ミカサ「」シュン

ジャン「あ、あの……」

ミカサ「」シュン

ジャン「」
アルミン「」ニヤニヤ

エレン(どうすんだ?)

エレン(どうすんだよ俺!?)

エレン(うわあああああああ///)

エレン(頭がまわらねえ!)



キリシュタイン! ナンダソノフクハ!
イヤコレハ……
ソトヲシヌスンゼンマデハシッテコイ!
ヒエー!


エレン(どうすればいいんだ俺は……)orz


コソッ 壁│アルミン「」ニヤニヤ

エレン(一つ言える事は……今のまま一緒に買い物なんて行ったら……絶対失敗する)

エレン(こんなことなら安請け合いするんじゃなかった……)

エレン(いや、今からでも遅くない)

エレン(今回は断ろう)



エレン「ミカサ!」

ミカサ「?」

エレン「話がある」キリッ

ミカサ(エレンがあんなに真剣な眼差しで……///)

ミカサ「わかった」

ミカサ「え」

エレン「悪い、今度の休暇は一緒にいけない」

ミカサ「どうし、て」

エレン(え~と)

エレン「ほ、他に用事があったのを思い出したんだ」

ミカサ「他の用事って?」

エレン「そ、それは……」

ミカサ「心配ない。エレンは優しいから誰かにそう言わされてるだけ」

ミカサ「誰に言わされたの?」

エレン「ち、違う。えっと……」

サシャ「あれ? なにやってるんですか二人ともこんなところで」

エレン(サシャ!? 丁度良かった!)

エレン「サシャとでかけるんだ!」

ミカサ「」

サシャ「え? 何の話です?」

エレン(たのむ話を合わせてくれ! パンあげるから)

サシャ(パァン!)

サシャ「ええその通りです!」

ミカサ「」

エレン「わ、悪いなミカサ」

ミカサ「……サシャ?」ユラリ

サシャ「!? そ、それでは約束護って下さいよエレン! ではでは」ダダダダダッ

ミカサ「」ユラリ ダダダダダダダッ

エレン「いっちまった……」

エレン「サシャには悪いことしたな。今度ちゃんとパンをやらねえと」



サシャ「きゃああああああああ!」

ミカサ「逃がさない」

ライナー「ん? 朝から随分元気だn」

ミカサ「邪魔」バキッ

ライナー「ああああああああああああああぐありずばぁっ!?」チーン

サシャ「たすけてえええええ!」

ミカサ「削ぐ」

サシャ「パァァァァァァァァァン!」

コニー「あれ?ライナー、なんでそんなところで寝てるんだ?」

アルミン「で?」

ミカサ「どうにかしてほしい」

アルミン「うーん、っていってもねえ」

アルミン(ミカサが急に相談したいことがあるだなんて言ってきたと思ったら)

アルミン(エレンが休暇に一緒にいく約束をキャンセルしてきた原因を突き止めろだって?)

アルミン(照れ隠しだよミカサ)

アルミン(ああでも、こうやって全てをわかった立場でいるといつもの胃痛も起きないや)

アルミン「」ニヤニヤ

ミカサ「何を笑ってるのアルミン」

アルミン「え?」ニヤニヤ

ミカサ「何か知ってるの? 隠すと為にならない」

アルミン「なんのことかなあ」ニヤニヤ

ミカサ「そう、貴方も削ぐ必要があるのね」

アルミン「!?(そんな、急に胃痛が……)」キリキリキリキリ

ミカサ(エレンが照れている?)

ミカサ(そう。やはりエレンは私の事が好き)

ミカサ(わかっていたこと)

ミカサ(なんで私はもっと早く行動しなかったのだろう)

ミカサ(今までのことはエレンの遠回しなアプローチだった)

ミカサ(ごめんなさいエレン)

ミカサ(ちゃんと気付いてあげられなくて)

ミカサ(エレン……///)

エレン「今日は休暇か……ミカサには約束断ったけど、サシャはあれから全然見かけなくなったし……」

エレン「みんなも出かけちゃったし、俺も一人で街へ行こうかな」

ミカサ「おはよう」

エレン「……!?」

ミカサ「エレン、街へ行きましょう」

エレン「え、え?」

ミカサ「大丈夫、サシャとは話し合い(物理)を済ませている」

エレン「え、え?」

ミカサ「行こう、エレン」グイグイ

エレン「っっっ!?」

エレン「お、おいミカサ」

ミカサ「なに?」

エレン「い、行くのはいいから手を離してくれ」

ミカサ「私がついていないとエレンはダメだから」

エレン「」ムッ

エレン「そんなことねえよ! 離せって!」グイッ

ミカサ「あ」

エレン「え」

エレン「あ」ダキッ

ミカサ「///」

エレン「はぅあわあぅぅっわざぁ」



ジャン「」

エレン「わ、悪い」

ミカサ「構わない」

エレン「それで、今日は何処に行くんだ?」

ミカサ「それは……」


──花屋

エレン「花屋?」

ミカサ「訓練生になってから、おばさんのこと、ちゃんとしてあげる暇が無かった」

エレン「あ……そうだな」

ミカサ「シガンシナにはいけないけれど、せめて壁の前にお花を」

エレン「ああ」

ごめん。出かける。

多分巨人のせい。駆逐してやるぅぅぅ

クリスタにエレンを寝取って欲しい

保守

腹筋好きが多いようなので
http://www.imgur.com/pgxaq1x.jpeg
http://www.imgur.com/c2qTUGG.jpeg
http://www.imgur.com/IfgZRgu.jpeg

>>179
一枚目がそそる

三次なら、アニっぽいって言われてた子
かわいい
http://www.imgur.com/zUzWkhc.jpeg

>>191
prpr

ID違うと思うけど>>1です。
九時まで残ってたら再開できそう

そして獣の巨人がキース教官だ

                  , 'i´ヽ  ゙i'、
                  i:::ヽ,:l__,l,.ノi  
                 |::::ヾ,| ∟!|ソ:|  <鎧の巨人>

                  |::::ヾ,|.:':|ソ:|
                  |::::ヾ,|::  :|ソ:|
         ,,.ィ'''フ''''=、r'"~ ヽ ,|::  :|/i,, `ヽr''"`ヽ、ヽ、

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      r''ヽ. ,.ィ'''i"        J   ,,.ィ'"~  `'ヲ''ー-、ノ、 ヽ、
     / ,,.イ')'"  人  ・     ,,l、     ・   ノt   ) `ヽヽ
    /   /   / `ゝ、       人       ,,イ  jt、 ヽ    i
   f ,   ノ   /、   `ー--;::-ニ"_,ゝ=---‐''"    ノ ヽ、 ヽ  t、、
   )'  f   ノ ヽ、 r  、 f"   `i´ ̄` Y  `ヽ /   ゝ-,ヲ'''   )
.   ( ,.ィ''ーr"~    ヽj  ミi      !    j'   | /       ,r"    ft
   ノ、,ノ   ヽ,     `i  、〉、.__,人,___,..イ、,i" j''       (   ,ノ j
  ( t、    l      i  ヽf     Y    ,j,.  ,/      ) ,.イ´ ノ
  fヽ ヽ、   l      l ヽ、    .|   ノ ,. /     ,.イ '"ノ   ノ
  t i   l、.  t      l  、j`ー‐‐'`ー="レ' j'     // / ,/
  ヽ、 i、   i      l  ヽ  -ニ-  ノ  l     /,,,,ノ ,ィ/
    ヽ、`i  `i、     l   `i     /  ,l    /-,=、ヽv
′   ヽ ヽ、 'i,     人  ヽ    /   ノヽ   ノ''"Y,..ト-、
      `i、,,..=,i、   / ヽ、       /=ィ''i'i''j"  .`=(i-/、
       ヽ ,f`i-、   /   ヽ      /.`ー=''''"t.___  (,,ノ=、
       r-l =f,,ノゝ-''`=''フ  i、:' " ゛ ` ,i' :.    .l、  `ー=''=t_,i

エレン(手を合わせて目を瞑るミカサ……綺麗だな)

エレン「綺麗だ」

ミカサ「そうね、いい花」

エレン「……あ、ああ」

ミカサ「??」

エレン「……せ、せっかくだし一緒に飯でも食っていこうぜ」

ミカサ「エレンが言うのならそうしよう」

エレン「お前のそれ、いい加減直した方がいいぞ」

ミカサ「私はエレンと共にいる。これからもずっと」

エレン「……」

エレン「ミカサ、おまえは訓練を終えたらどうするつもりなんだ?」

ミカサ「あなたが憲兵団へ行くのなら憲兵団にいこう。貴方が駐屯兵団に行くのなら私もそうしよう」

エレン「……」

ミカサ「調査兵団に行くと言うなら、私もそうするだけ」

エレン「ミカサ」

ミカサ「?」

エレン「そういうのはやめろ。お前はお前のことを考えて決めてくれ」

ミカサ「考えてる。私は家族を失いたくない。家族と長くいたい」

エレン「いやそうだけどそうじゃなくて」

エレン「お前は俺の為に、俺に合わせる気だろ?」

ミカサ「」コク

>>215
巨人化すると毛が生えるのか

エレン「お前はこのままいけば首席なんだ。憲兵団にいったほうが」

ミカサ「そこにエレンがいないのなら、私は憲兵団に行く意味を見出せない」

エレン「そんな覚悟で調査兵団にいってどうするつもりだ!」

エレン(あれ? なんでおれこんなに怒ってるんだ?)

ミカサ「貴方を護る」

エレン「~~~っ!」


エレン(ああ、そうか。そういうことか)


エレン「迷惑だ!」

ミカサ「!?」

エレン(俺はミカサに死んでほしくないんだ。ミカサに護られるんじゃなく、護る側でありたいんだ……!)

訓練中

エレン「ハァッ!」

キース「ほう」

キース(エレン・イェーガーは最近特に訓練に励んでいるな)

キース(既に順位は三位、二位のライナー・ブラウンに迫る勢いだ)

アルミン「気合い入ってるねエレン」

エレン「ああ、目標があるからな」

キース(目標か、人一倍目的意識が強いなイェーガーは)

キース(しかし)

ジャン「」

キース(キルシュタインはどうしたのだ?順位をどんどん落としているが)

ミカサ「エレン」

エレン「ミカサ、待ってろよすぐに追い抜いてやるからな」

エレン(そうしたら……その時は)

ミカサ「エレン、無茶しちゃだめ」

エレン「!?」

ミカサ「エレンの筋肉は酷使しすぎて悲鳴を上げている」

ミカサ「もう少し自分を大事にして」

エレン「これは訓練なんだ! そんなこといってられないだろ!」

ミカサ「でも」

エレン「俺の勝手だ!」

ミカサ「エレン……!」

エレン(俺……なにやってるんだ?)

ライナー「ぐわあああああああ!」

エレン「やった! ライナーを倒した!」

ライナー「とうとうやられたな。順位も抜かれたか」

エレン「へへ、いづれトップに立ってやるさ!」

ライナー「がんばれよエレン。といっても俺もすぐに巻き返すがな!」

エレン「おう!」

女「最近エレンかっこいいねー」

女2「ねー」

女3「私アタックしようかなー」

ミカサ「」ギロ

女3「や、やっぱやめよー……」

ミカサ「エレン……」

俺「私アタックしようかなー」

エレン「ミカサ、格闘訓練で組もうぜ」

ミカサ「わかった」

エレン「シッ!」

ミカサ「っ!」

エレン「どうしたミカサ! 本気を出せ!」

ミカサ「……エレン、何を焦っているの?」

エレン「!」

ミカサ「最近のあなたの成長は確かに凄い、でも無理がたたってる。あなたをそこまで焦らせているものはなに?」

ミカサ「私ならいくらでも相談にのる」

エレン「今は訓練中だぞミカサ」

ミカサ「……わかった」

ペトラだろ

サシャ美化されすぎ

エレン「くそ……ミカサを、越えられない!」

エレン「なんでだ!?」

エレン「もっともっと訓練しないとだめなのか……」

アルミン「もうやめときなよエレン、エレンはオーバーワーク過ぎる。それじゃ体が持たないよ」

エレン「でも、俺は一番になりたいんだ!」

アルミン「どうしちゃったのさエレン。確かに前からエレンは目的意識は強かったけど、無理をすることを良しとはしていなかったよ」

アルミン「強くなろうとはしてもそこに順位なんて求めちゃいなかった」

アルミン「最近のエレンはおかしいよ」

エレン「アルミン、俺どうしても総合一位に、いやミカサより上に行きたいんだ」

アルミン「どうして……」

エレン「俺が、ミカサを護れるくらい強くなったら、あいつに告白しようと思う」

アルミン「!」

エレンは既に強い
今すぐわたミカサに告白すべき
夜這いでもいい

アルミン「そっか、そうエレンが決めたんだね」

エレン「ああ」

ライナー「話は聞かせてもらった」

ベルベルト「僕もね」

エレン「ライナー、ベルトルト……」

ライナー「俺たちも協力しよう。抜かれたとはいえそこまで差があるわけじゃない」

エレン「ああ! ありがとう!」

アルミン「やれやれ、じゃあ座学は僕が教えるよ」

エレン「サンキュ! アルミン!」

ベルトルト「こうなったら僕ら全員でエレンをサポートして一位に押し上げてやろうじゃないか!」

「「「おーっ!!!」」」


ジャン「」

そして


エレン「ミカサ、手を抜いたら承知しないぞ」

ミカサ「わかった」

エレン「ふっ!」

ミカサ「!」

エレン「はっ!」

ミカサ「くっ!」

エレン「やっ!」

ミカサ「っっ!」

キース「そこまで!」

エレン「あ」

キース「まさかここまで伸びるとはな、イェーガーの勝ちだ」

エレン「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ミカサ「……おめでとうエレン」



ミカサ「……話ってなにエレン」

エレン「ああ実は……って何泣いてんだよ?」

ミカサ「泣いてない」

エレン「目が真っ赤じゃねえか」

ミカサ「私に勝ったエレンはもう私を必要としないかもしれない。傍においてくれないかもしれない」グス

エレン「お前、そんなこと考えてたのか」

ミカサ「だから、すぐにエレンを追い抜く」

エレン「それはやめてくれ」

ミカサ「……」

エレン「俺、強くなったかな」

ミカサ「エレンはもともと強い」

エレン「そんなことねえよ」

ミカサ「私は、今でも心の中でエレンの「戦え」って声がないと戦えない」

ミカサ「だからもともとエレンは強い。私を強くしてくれたのもエレン」

エレン「そうか」

ミカサ「うん」

エレン「ミカサ、まだ配属先のことの考えは変わらないのか?」

ミカサ「」コク

エレン「そうか。じゃあその時は、俺がお前を護ってやる」

ミカサ「ううん、私がエレンを護る」

エレン「なあミカサ」

ミカサ「?」

────────────────────







エレン「好きだ」








────────────────────

ミカサ「っ!?」

エレン「いつからだろうな、お前が母さんみたいに見えてきて、そのつぎは夫婦みたいなことを想像してた」

エレン「この先、一緒にいる家族は、ずっとミカサがいい」

ミカサ「私も、私もエレンが好き、大好き」

エレン「ミカサ……」

ミカサ「エレン……」


オイオスナヨ
キャーキャー
チューダチュー
オイジャンイキシテネエゾ


エレン「……あいつら」

ミカサ「エレン、はやく。んっ」

エレン「え? はやくって何を?」

ミカサ「えっ」

エレン「えっ」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

※昨晩はあのまま別れました

エレン「おはよー」

クリスタ「あ、おはようエレン!」

エレン「おはようクリスタ」

クリスタ「昨日はうまくいったんだって? 良かったね」

エレン「ああ///」

ミカサ「エレン」

エレン「あ、ああミカサ、おは」

ミカサ「浮気は感心しない」

エレン「はい?」

ミカサ「浮気は感心しない」ジワ

エレン「お、おい!?」

ザワザワ

ジャン「」ガタタッ

エレン「おい? どういうことだ?」

ミカサ「朝一番にエレンの部屋侵に……尋ねたらエレンがもういなかった」

ミカサ「今こうしてクリスタと一緒にいる」

エレン「誤解だ! 昨日なんか興奮して寝れなくなって朝まで体を動かしてたんだ!」

ミカサ「体を、動かしてた? 夜通し、クリスタと?」ゴゴゴ

クリスタ「わ、私かんけいないよ? 今ここで会ったばかりだから」

ミカサ「そう、疑って悪かった」

エレン「お前、結構嫉妬深いんだな、知らなかったぜ」

アルミン(は?)

ミカサ「うん、意外と私は嫉妬深い」

アルミン(意外?)


ジャン「                  」

今俺が書き溜めてるSSがこれに被ってしまった……

>>317
気にしないよ

エレン「しかし、まさか教官が気を利かせてくれるなんてな」

ミカサ「二人で物資の調達、買い物。これも立派な訓練と任務」

エレン「そうだけどさ、こんなの普通俺たちにやらせないだろ」

ミカサ「私は、エレンと一緒ならどんなところにいてもいい」

エレン「ミカサ……お前って実はすげー可愛かったんだな」

ミカサ「///」



幸せだった。こんな幸せはいつまでも続くもんだと思ってた。
だから忘れていたんだ。


この世界は残酷なんだってことを。

NTRクル━━━━(゚∀゚)━━━━!!

────────────────────







ドオオオオオオオオンッ!!!!!







────────────────────

また壁が壊された。
巨人たちが、入ってくる。



エレン「巨人!?」

ミカサ「エレン! いったん逃げよう!」

エレン「あ、ああ!」



本隊と合流し、指示をあおぐはずだった……のに。

巨人「──!」ンアー

ミカサ「!」

エレン「ミカサーーーーーッ!」ドンッ

ミカサ「えっ」


バクン!!!!!!!!!!!!

ベルモンドさんが……

ここで巨人化

赤い飛沫が、飛び散る。

何かが宙を舞う。
見覚えのある何かだ。

いやあれは腕だ。誰かの腕。誰の……?

ミカサ「あ、あ、あ……ああああアア亜ああ亜亜亜アアア亜亜ッ!!!!!!!!!!???????」

ミカサ「エ、エレ……」

舞う、腕。エレン、腕。腕、のみ。

ミカサ「いや、いや、いやあ……」

ミカサ「エレエエエエエエエエエエエエエエンッ!!!!!!!!!」

巨人「」ヌッ ンアー

今のエレンなら巨人になっても身体を使いこなせるはず

エレンを食べた巨人が、また大口を開ける

今度は私めがけて

ふざけるな。ふざけるな。ふざけるな……!



ミカサ「ふざ、けるな……!」


殺す、こいつだけは殺す。

絶対に……




──────────コロス。

巨人の噛みつくような攻撃を避ける。

次に飛んでくるのは張り手。巨大な手から繰り出されるそれの攻撃力は凄まじい。


──でも


止められる自信が、あった。


ガシッ

巨人「?」

ミカサ「エレンの、仇……!」

ミカサの体が金色に輝く。
何かが、出そうだった。

なんと形容していいのかわからない。
あえていうならミカサの体力をそのまま物質化したような。エネルギーの塊。
それがミカサの体から解き放たれ巨人に向かっていく。
巨人の頭はそれを受けて吹き飛んだ。


ミカサ「はぁ、はぁ、何? いまの……」

ミカサ「よくわからないけど、仇は、とった……エレン」

ミカサ「エレェェェェン………」グス

巨人「」ヌッ

ミカサ「もう一匹……でももういい……」

ミカサ「エレンのいない世界なんて……」

巨人「ンアー」

ミカサ(良い人生だった……)


?巨人「ウガアアアアアア!!」バキッ

巨人「ギャー」

ミカサ「? 巨人が巨人を攻撃した?」

?巨人「ミカザアアアアア!!!」

ミカサ「!?あの戦い方は……エレン!?」

巨人「」チーン

?巨人「」ジイー

ミカサ「エレン? エレンなの!?」

?巨人「」コク

ミカサ「どうして巨人に……」

巨人エレン「」フルフル

ミカサ「わからない、確かにそうだけど」

巨人エレン「」スッ

ミカサ「あ、エレンが私を持ち上げて……あ」

巨人エレン「」ニッ

ミカサ「エレン……!」

理由なんてどうでもよかった。
間違いなくこの巨人はエレンだ。
エレンはまだいる、ここにいる、それだけがただ嬉しい。


ミカサを護れた。理由なんてどうだっていい。
ミカサを救えたことが嬉しくて、大きな掌の上にミカサを持ち上げた。
ミカサは嬉しそうに笑ってくれた。こんな姿でも俺だとわかってくれた。それがただ、嬉しかった。





だがやはりこの世界は残酷だ。

巨人エレン「!?」


何が起きたのか、わからなかった。
背中に熱さと痛み。
俺の背中は巨人の手によって貫かれていた。
痛みはあるが死ぬほどじゃない。巨人には再生能力がある、そのせいだろう。

だが。

襲ってきた巨人の貫いた手の先にはミカサがいた。

ミカサが「いた」


赤い、血だまり。


エレン(ミカ、サ……?)


「…………」

エレン「」ブチッ


VAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!!

先が見えねえ

その後、突然巨人化したエレンの活躍によって、壁内に入ってきた巨人のほとんどは駆逐された。


そして、二ヶ月の時が過ぎる。



キース「本当に、内地へいくのか、イェーガー」

エレン「はい」

キース「おしいな。お前ほどの男が。お前はてっきり調査兵団にいくものと思っていたが」

エレン「……すみません」

キース「いや、それも一つの選択だ」

エレン「はい」


エレンは、調査兵団には入らなかった。

訓練生最大の成績、ミカサのいない訓練学校でエレンの成績を抜けるものはいなかった。
首席。それがミカサのいない訓練校でもらったエレンの称号である。

エレン「……」

アルミン「エレン、まだ気にしてるの? ミカサのこと」

エレン「……あれは俺のせいだ」

アルミン「難しいかもしれないけど、あまり気にやんじゃだめだよ……」

エレン「……ありがとう、アルミン」

ジャン「この死に急ぎ野郎が! 俺はお前を許さねえからな!」

エレン「……ああ」

ジャン「けっ」

アルミン「気にしないでエレン。ジャン、後半の成績降下がたたって十位以内に入れなかったから気が立ってるんだ」

あかん (´;ω;`)

ライナー「……」

ベルトルト「……」

アニ「……」

エレン「お前たちも元気でな」

ライナー「……ああ」

ベルトルト「う、うん」

アニ「まあ、私たちも内地勤務だから、会おうと思えば会えるさ、会おうと思えば、だけどね」

エレン「……ああ」

クリスタ「エレンは、調査兵団入り、やめちゃったんだね……」

ユミル「無理もねえよ……」

クリスタ「うん……」

エレン「じゃあ、俺、帰るな」

サシャ「あ、エレン!」

エレン「?」

サシャ「これから最後の打ち上げをしようって言ってますよ。おいしいものも出すみたいです。一緒にどうですか?」

エレン「……悪いけど、帰るよ」

サシャ「そう、ですか……」

エレン「悪いな、せっかく誘ってくれたのに……」

サシャ「いえいえ。またいつかお会いしましょうね」

エレン「ああ」

エレン「それじゃ今度こそ、またな」

エレン「……」

エレン「あの日、俺は多くのものを失った」

エレン「決して取り戻せないものを」

エレン「でも、俺は生きていかなくてはならない」

エレン「何故なら……」




エレン「ただいま」

ミカサ「おかえりエレン」

エレン「何も無かったか? 何かやることあるか?」

ミカサ「エレン、気にしなくてもいい。いくら今、片足が無いと言っても、家事くらいできる」

ミカサ(私はあの戦いで片足を失った。エレンを突き破って攻撃してきた巨人によるものだ)

ミカサ(当然私はこれ以上訓練生でいることも出来なくなり、開拓地送りになるところだった)

ミカサ(でも、エレンが全ての面倒をみる、と内地で一緒に住むことを提案してくれた。自身も調査兵団入りをやめて内地勤務になってまで)

ミカサ(それから、エレンはよく私を気遣ってくれる。それに、本当に大事にされていることがわかって、正直私にとってこれが片足の代償だと思うと安いものだ)

ミカサ「エレン」

エレン「なんだ?」

ミカサ「今夜は、その///」

エレン「ま、またか?」///

ミカサ「いや?」

エレン「い、いやそんなことは」

ミカサ(ちかいうちに家族も増えそうだし)

エレン「わかったよ、その、な///」

ミカサ「うん。それじゃ、私を抱き上げて寝室まで連れて行って」

エレン「い、今からか!?」

ミカサ「うん」

エレン「さっき家事位ならできるって言ってたし家の中なら俺が抱き上げなくても……」

ミカサ「……」

エレン「わ、わかったよ!」ダキッ

ミカサ「!」パアッ

ミカサ「エレン」

エレン「ん?」

ミカサ「大好き!」チュッ

ミカサ(実は、最近空を飛べるようになったことは、しばらくだまっておこう)


おわり

これほんとに>>1

>>407
うん。

出かけた後諸事情で別のPCから書いたからID変わった。

乙。なんだかんだで面白かった

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