【安価】京太郎「俺が活躍する!?」咏「鬼畜高校生だぜぃ」【2nd 15スレ目】 (380)


□目的

・咲に登場する女の子(プロ含む)と仲良くなって、

・(あわよくば)同じ屋根の下で暮らしたり、

・あんなこと(入部や部の設立)やこんなこと(大会優勝)をするまでの過程を逝くスレ

・略してSOA安価スレ

・イチャイチャが目的ではありません(棒)

□能力―ステータス―


・精神――

その場の空気に耐えるための重要な能力。低いとプレッシャーに押し負けて気絶や逃走もある
また、好感度が高い状態で相手の精神を傷つけると、病んだり、ひねくれたり、
それは安価を反映する主人公自身にも起こりうる

・麻雀――

麻雀においての強さを表し、これが高ければ高いほど麻雀で勝ちやすくなる
ただし、異能相手にはなかなか勝てない

・異能――

麻雀における異能を判定する
一定以上になると、異能習得イベが発生する

こんな感じ。あとは、

・連投は原則禁止(コンマ判定は連投に含まず)

・5分経ってレスなしであれば連投も可

・コンマ運は無いものとして考えた方が幸せです

・麻雀判定は朝方であれば連投可

・判定・選択の安価において、ステルスモモは安価下とします

>>1000について

・本編にて影響を与えるものも可(~が転校してくる。など)

・番外として、本編無関係の小ネタも可

・ただし、本編に影響与えるものをとったとしても、

・ちょっとダメかな(暴力系統など)。と>>1が判断した場合は小ネタになります

新らしいsswiki http://goo.gl/hddKF8   前週sswiki http://goo.gl/AY8HR


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【安価】京太郎「俺が活躍する!?」淡「2ndシーズン!」【1スレ目】
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【安価】京太郎「俺が活躍する!」明星「14回目ですね」【2nd】
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京太郎>=(精神11(54/100)、麻雀118(235/250) 、異能94(007/200) )


6月 第2週の4日目

   本日          >     前日

Ss>大星淡   (親愛 12.5/13.0) >大星淡  (親愛 12.0/12.0)

Ss>宮永咲   (親友 6.2/8.4) >宮永咲   (親友 6.2/8.4)

Ss>宮永照   (心友 7.5/8.7) >宮永照   (心友 7.5/8.7)

√>神代小蒔  (夫 28.3/26.0)  >神代小蒔  (夫 27.7/25.0)

N>石戸霞   (敬愛 16.5/14.0) >石戸霞   (敬愛 16.5/13.5)

石戸明星    (敬愛 4.2/10.0)  >石戸明星 (敬愛 4.2/9.6)

滝見春   (信頼 4.6/7.8) >滝見春   (信頼 4.6/7.6)

狩宿巴   (先生 3.4/5.8) >狩宿巴   (先生 3.4/5.2)

薄墨初美 (友人 4.1/4.4)  >薄墨初美 (友人 4.1/4.0)

N>湖南奈緒 (友人 2.1/3.9)>湖南奈緒 (友人 2.1/3.9)

N>戒能良子 (宿敵 2.0/2.2)  >戒能良子 (宿敵 2.0/2.2)

瑞原はやり (不満 2.0/1.0)  >瑞原はやり (不満 2.0/1.0)

野依理沙 (知人 1.3/2.0)  >野依理沙 (知人 1.3/2.0)

三尋木咏 (鬼畜 1.3/1.2)  >三尋木咏 (変人 1.2/1.0)

藤田靖子 (興味 1.0/1.0)  >藤田靖子 (興味 1.0/1.0)

小鍛治健夜 (注目 2.7/2.4)  >小鍛治健夜 (注目 2.7/2.4)

大沼秋一郎(希望 5.7/5.8)   >大沼秋一郎(希望 5.7/5.8)

Ss=従妹/幼馴染(関係は初期から深く、頼れるけれど恋愛関係になりにくい)

SP=恩人等(特殊条件下の関係。判定なしで遭遇したりもする)

×=制限(特殊な状態。特殊イベントをクリアしない限り変動なし)

N=宿敵(自分と宿敵の取得経験値を負けた場合、倍にする 勝った場合、1.5倍)


小ネタはあれだよ。好感度高い人だけの特別さ
巴さんはさらに特別だね

淡、照、巴、霞、小蒔 五人やったけどお気に召して貰えたかねぇい



前スレ>>1000

おもちチョコってつまりお餅にチョコを塗りたくるお祭りってことだよね

……はっちゃんだけ参加できないじゃないか

霞「恋人といる時の雪って特別な気分に浸れて私は好きです」
京太郎「…」(顔隠し)

京太郎「恋人といる時の雪って特別な気分に浸れて僕は好きです」
霞「…///」(顔隠し)

>>8
>>10
鹿児島で雪は降らない気が…

>>11

鹿児島県の気候
南北の距離が600kmに及ぶことから伊佐市などの積雪地域もあれば、奄美群島のような亜熱帯地域も存在する。日本国内における気候区分では大隅地方は太平洋側気候九州型、薩摩地方・種子島屋久島地方は同気候南海型、奄美地方は南日本気候に属する。

鹿児島県本土は冬は温暖で、夏は日照時間も多いが降水量は多い。
南国のイメージが強いが、薩摩半島は東シナ海に面するため、大陸からの寒気の影響を受けやすく、時に厳しい寒さとなることがある。
冬は季節風の風向次第では多量の雪雲が供給されるため鹿児島市の中心部でも積雪に見舞われることがあり、2011年1月1日には鹿児島市内でも25cmの積雪を観測するなど、九州の県庁所在地の中で最も積雪する回数が多い。
また、屋久島山岳部では毎年のように積雪があり、種子島屋久島地方の平野部でもごく稀に降雪するため、積雪観測地では日本最南端である。また、1901年2月12日には奄美市名瀬で降雪が観測されたことがある。
2005年3月に奄美大島の山地での積雪が写真家によって確認されるなど、標高の高いところでは近年でもまれに降雪や積雪が見られるが、気象台や測候所での観測ではないため、公式記録とはならない。


鹿児島県の事を知らないと、永水女子メンバーからお仕置きですよ?

>>12
今日の天気調べたら雨だったから、降らんと思ってた

その後、お仕置き部屋(仮)に放り込まれた>>11>>13の姿を見たものは居ない…


side:滝見春


春「…………」

2月14日、放課後

私は鞄に忍ばせていた箱を持ち、屋上に来ていた

春「……バカ」

今日はバレンタインデーで、

姫様達は手作りのチョコレートを持ってきていて

それを京太郎くんが美味しそうに食べている姿を私は見てしまった

だから馬鹿。ではなく

手作りのチョコレートを作っておきながら

結局渡すことができなかった自分への言葉……でもない

渡すことが出来るようなものを作れなかった自分に言った

春「っ……」

姫様や霞さん、巴さん達が私よりも女の子らしくて、魅力的で

そういうのでは敵わないってことは解ってる

でも、こういう日くらいは

京太郎くんに女の子としてみて欲しかった

だから頑張ろうと思った

ううん、頑張った

春「でも、自分を好きになって貰いたいと欲張っちゃったせいで……」

自分が好きな黒糖を混ぜて……焦がして、食べられたものじゃない異物へと変えてしまった


材料はなくて、時間もなくて

とりあえず持ってきたけど……でも……

春「渡せない、渡せるわけがない」

京太郎「何が渡せないんですか?」

春「チョコ――っ!」

私しかいなかったはずの屋上

慌てて振り向けば

一番聞かれたくない言葉を、一番聞いて欲しくない人に聞かれてしまっていた

春「京……太郎、くん?」

京太郎「部活……始まってるんですよ?」

春「……うん」

そういえばそうだった。なんて

なんだか他人事に思えて俯く

私にとって、麻雀は姫様たちとの大切なお遊戯であり、京太郎くんとの大切な繋がりでもある

にも関わらず他人事に思えちゃうのは

きっと、隠してしまった箱のせい

手作りチョコを美味しいと言われることのできたみんな

手作りチョコを渡すことすらできなかった私

その嫌な差に卑屈になってしまっていて、部活に行くことすら億劫になっているから


春「今日は休む」

京太郎「休むって……具合でも悪いんですか?」

春「そうじゃないけど……」

京太郎「じゃぁ、なんなんです?」

京太郎くんのその心配が煩わしく感じて

春「姫様のチョコは美味しかったよね……」

京太郎くんは何も悪くないのに

春「霞さんのチョコだって美味しかったよね……」

京太郎「滝見さん?」

春「巴さんのチョコだって美味しかったよね……っ」

京太郎くんを見上げた瞬間

思わず、涙が溢れてしまう

情けない子、惨めな子、馬鹿な子……嫌な言葉ばかりが頭に浮かんできて

心を強く締め付けてきて

春「っ――こんなの作らなければよかった!」

箱を力強く地面に叩きつけてしまった

驚く京太郎くんと、怒りに息切れする私

だんだんと冷静になっていく中で

私は膝から崩れ落ちるように座り込み

京太郎くんは滅茶苦茶になってしまった箱を拾い上げ、ゴミを払う



京太郎「……なんですか? これ」

春「…………」

京太郎「もしかしてチョコ……ですか?」

京太郎くんは箱を勝手に開けて

真っ黒焦げの塊をつまみ上げた

春「……うん」

京太郎「でも、チョコにしては――」

春「黒糖混ぜたから……焦げた」

京太郎くんはその言葉に驚きつつも

苦笑して、一口かじると

ガリッガリッと良くない音がするし

京太郎くんは顔を少し顰めた

春「無理しないで良い……捨てたって」

京太郎「これを捨てるなんてとんでもない」

春「え?」

京太郎「滝見さん言ってたじゃないですか。自分を好きになって貰いたいと欲張ったって」

春「ぇ……ぁ………ぁ……ぃ、いつからっ……」

京太郎くんはいつから聞いてた?

いつから見ていた?

思考がグルグル回って

恥ずかしさに顔が熱くなっていく

そんな私を気に留めることなく

京太郎くんは「知ってますか?」と、微笑んだ

春「なにを?」

京太郎「恋も焦げるんですよ」

春「ぁ……」

京太郎「だから……俺は待ち焦がれていたんですけどね。滝見さんからのチョコ」

春「京太郎くん」

京太郎「焦げてる俺は嫌ですか?」

京太郎くんはそう言って手を差し出してきて

私はそれを受け取る

京太郎「好きです。滝見さん」

春「春って呼んで」

京太郎「――好きです、春」

春「ぅん、私も」

焦げたチョコは美味しくないし

焦がれるほどの恋は甘くはないけど――でも

春「……それが好きになるって、こと。なんだよね」


END


砂糖はコゲやすいっていうのと、恋焦がれる/待ち焦がれるっていうのをやりたかっただけなのに

なんでこんなに長くなったんだろうね


おもちチョコはどうしよ……話は考えてあるけど

今日は本編ができそうにないんですがこれは


一応聞くけど

1、おもちに塗りたくったチョコ

2、おもちの形のチョコ


どっちが良い?


1かぁ……全員まとめてはムリダナ

ちょっと待って……うん。おもちが無い子はアンインストールしました


2月14日

それはバレンタインデーという大切な人達にチョコを贈る特別な日

丸いチョコ

四角いチョコ

歪なチョコ

ハート型のチョコ

色々なチョコの形があるだろう

でも、それ以上に贈り方に種類があるのです

綺麗な小包に入れたり

チョコブーメランにして投げたり

136個の麻雀牌にして役を上がったら食べられるとか

色々ある中で

おもちをおもちの人にしかできない渡し方

それが――おもちチョコ!



※ナレーション:松実妹


side:大星淡


淡「あ、上がって?」

京太郎「お邪魔します」

とりあえずきょうたろーを家へと招き入れることに成功した

大丈夫、お父さんもお母さんもいない

家には私ときょうたろーだけ

みんなからチョコをもらったきょうたろーに

ただただチョコを渡すだけじゃみんなと何一つ変わらない

だから、特別な渡し方をすることにした

淡「ちょっと待っててね?」

京太郎「ぉ、ぉう……」

私と2人きりっていうのは

きょうたろーにとっては恥ずかしいことなのかな

キッチンから見える姿は心なしかそわそわしているようにも見える

チョコを溶かしてもう一度液体にして

水を入れながら滑らかさと、温度を調整していく

スプーンひとさじ、熱さは問題なし

とろみもOK。粘っこい感じ

淡「お待たせ、きょうたろー」

京太郎「お待たせって……」

きょうたろーの前の机に置いた鍋

中身はチョコレート

これじゃぁ意味がわからないかな?

ブレザーのボタンを外していって、中のワイシャツにも手をかける

京太郎「ちょ、ちょっ……淡!?」

淡「待って!」

京太郎「ぁ、淡……?」

淡「これが私の気持ちだから……」

ブレザーも、ワイシャツも……ブラジャーだって外して

きょうたろーに全部さらけ出す

京太郎が顔を背ける中で

羞恥心を気持ちで押し込めながら、液体のチョコレートを自分の胸元に垂れ流していく

まだ生暖かいチョコレートは

2月の寒さに冷やされる肌にはほんの少し心地いい

淡「きょうたろー……ハッピーバレンタインだよ」

京太郎「あ、あわ……淡……」

淡「舐めてくれないと、チョコ……スカートにたれちゃうよ」

チョコは少しずつ下へ下へと流れていき

おへそのあたりに来たところできょうたろーの指が塞き止めた


京太郎「馬鹿……何してんだよ……」

淡「きょうたろーに、特別なことしたいから」

私は笑う。きょうたろーは困った顔をする

おっかしぃなぁ……男の子は女の子の胸が好きだし

バレンタインにはチョコが欲しい

好き+欲しいは完璧な公式のはずなのに

淡「足らないの? 私の胸じゃ……足らないの?」

京太郎「そ、そんなことは……」

淡「照姉よりもっ、サキよりもあるのにっ!」

京太郎「い、いや、あのさ……だから……」

淡「た、確かに大きくないかもしれないけど! みんなには綺麗だねって言われてるんだよ?」

京太郎「淡……」

淡「きょうたろーは、私の胸がチョコまみれのままでいいの?」

鍋に手を突っ込んで

自分の胸へと塗りこんでいく

ボディソープを塗るように、まんべんなく塗っていく

淡「んっ……ぅ……ぁっ……」

京太郎「ぉ、おま、お前っ……なんつー声を……」

淡「な……めて?」

チョコの付いた指できょうたろーの唇をなぞり

口紅みたいに塗って、笑う

淡「ほらっ……ね? スカートまでたれちゃった」

京太郎「……い、いいのか? 本当に、いいのか?」

きょうたろーがゴクッと喉を鳴らす

それに対して私は微笑みとともに頷く

淡「私は初めから……良いって言ってるよ?」

京太郎「っ……」

京太郎の口が薄く開いて

伸びてきたベロが私の胸を舐める


ざらつく舌の感触

チョコを舐め取ると同時に私の皮膚まで舐め取っていくような感じがして

ゾクゾクと感覚が震えた

淡「んっ……ふぁっ……ぁ……んっ」

京太郎「ん……ここも、舐めるぞ?」

淡「きょ、んっ……ぁ、まっ……」

私の胸のちょっと出っ張った敏感な部分

きょうたろーの舌がチロッと掠る

それだけでピリッと不思議な気持ちよさが背筋を賭け、脳をしびれさせて……

淡「ぁ、め……だめっ……きょ――」

ペロッと……舐められた

下から上へと持ち上げられて

ほんの少しだけある胸の脂肪の中にそれは僅かに沈み、そして

きょうたろーの舌が去っていくと跳ね上がる

淡「んっ――」

歯を噛み締め、声が漏れないようにしながら

私たちのそんな行為は……続いた



・ここから先は六万きゅっぷいコインが必要です


side:石戸霞


バレンタイデーである2月14日の放課後

私は京太郎くんを家に……正確に言えば

部屋に招き入れていた

霞「……ねぇ、知ってる?」

京太郎「何をですか?」

霞「チョコレートを肌に塗ると、美容に良いらしいのよ」

まずは軽い意地悪程度な質問

でも、嘘は言っていないから

意地悪にはならないわよね

わざわざ調べたんだもの……

京太郎「な、なぜそんなことを唐突に言い出すんですか?」

霞「意地悪な人ね……私に最後まで言わせたいの?」

京太郎「ぇ、ぁ……その……」

動揺する京太郎くんの可愛らしい仕草に

思わず笑みをこぼしてしまいながらも

あらかじめ用意してあった溶かしたチョコレート入りのビンを京太郎くんへと差し出す

霞「京太郎くんが言えって言うなら……恥ずかしいけれど………」

嘘ではなく

本当に恥ずかしいことだけれど

やって欲しいことだから我慢して口にする

でも、真っ赤になることは避けることができず体が熱くなって堪らない

霞「塗って……くれないかしら」

京太郎「え……?」

霞「京太郎くんが、私の体に――」

京太郎「い、言わなくて良いです! 解ってます、言いたいことは分かってますから!」

京太郎くんは顔を赤くしながら

私の胸から目を逸らす

男の子だからなのか、京太郎くんだからなのか定かではないけれど

解りやすいわね……本当

霞「いいのよ?」

京太郎「…………」

京太郎くんの手を掴み制服の上から私の胸に触れさせると

汗ばんだ手がビクッと震えた

京太郎「か、霞さん……」

霞「私たちは恋人同士じゃない。遠慮せずに……塗って良いのよ?」


京太郎くんの目の色が変わる

生唾を飲んだ音が大きく響く

私が掴んでいた手は

放してもなお、私の胸に触れたまま動かない

ううん、離れないだけで――

霞「んっ……」

京太郎「霞さんがいいって言うなら……」

鷲掴みにするような少し乱暴な掴み方に思わず熱い吐息が漏れてしまう

上気した頬は隠せず

それによって体温は上昇していく

暖房をかけているとは言っても

冬場だっていうのに制服の中は熱気が篭っていて

脱がされた瞬間、汗の匂いが鼻をつく

霞「や、やだ……私……」

京太郎「霞さん?」

そこまでになるとは思っていなくて

私は慌てて制服で胸元を隠し、首を振る

霞「あ、汗かいてるなんて汚らしいわ……洗って――」

立ち上がろうとした手が掴まれた

力いっぱい引いてもビクともせず、代わりに声が飛ぶ

京太郎「ダメですよ」

霞「え?」

京太郎「言い出した以上は、そういうのはなしです」

霞「でも……」

京太郎「汗は塩分を含んでいるので、チョコを塗るにはいいと思いますよ?」


その言葉にはさすがに困惑してしまった

チョコレートを塗るのに丁度いい?

おかしいわ

塗るなら清潔な方がいいはず……

そこまで考えて

塩分を含んでいるという言葉にチョコレートが重なって

思い浮かぶひとつの仮説

霞「京太郎くん、もしかして……」

京太郎「食べ物は粗末にしちゃいけませんよ?」

霞「ま、待って? ねぇ、落ち着いて考えましょう?」

京太郎「拒否します」

霞「きょ、きょうた――きゃぁっ」

布団の上に押し倒された私

京太郎さんが私の上に跨っているせいでもう逃げられない

京太郎「じゃぁ、塗りますよ?」

霞「っ……んっ……」

唇を噛み締めて

チョコレートの冷たさと、京太郎さんの手の温かさの絶妙な感覚を堪えながらも

マッサージをするような優しい手つきに言葉通り胸が躍り

私の口からはもう……熱っぽい吐息しか出せなくなってしまう

霞「んっぁ……ぁっ……あぁっ……んんっ!」

意地悪なほどにうまい強弱の切り替え

弱くなったと安心した瞬間に、強くしびれさせられるような気持ち良さが襲ってくる

胸はチョコレートの茶色に染め上げられ

脇の方からチョコレートが――

霞「あぁぁっ!」

ゾクゾクゾクッというかビリリッというか

もうよくわからない快楽の刺激が私の頭に響く

京太郎「危なかった……もう少しで布団に垂れるところでした」

霞「ぁ……ぅ……きょ、たっぁっ、ゃ、だめっ……んっ……」

平然と言う京太郎くんは

私の片胸を掴みそしてその先っぽから咥えると

口の中で舌を這わせ、駆け巡らせて

チョコレートを味わいながら私の汗を舐めとり、

肌の弾力と柔らかさを堪能するように蹂躙していく


霞「んっ、うぁっ……ひぅっ……ごめ、ごめ……なしゃいっ……」

飲み込めない唾液と一緒に

謝罪の言葉が口から漏れ出していく

霞「あっあぁっ……んぅぅっ! あぁっ……」

塗られたチョコレートが舐め取られていく

京太郎くんが両胸をくっつけるたびに

谷間に残るチョコレートがクチュクチュと音を立てる

なんの問題もないはずなのに

それがなんだかいやらしい音に感じて

ただでさえ赤い顔が更に赤くなっていく

京太郎「何がですか?」

霞「ふぇ……?」

京太郎「何がゴメンなさいなんですか?」

霞「京太郎く――うぅぅっ!?」

私の弱く敏感な胸の横辺りを舌が這いずり

強い感度によって少し硬くなった胸の先を

京太郎くんはチョコレートを垂らして甘噛みする

京太郎「聞こえないですよ?」

霞「ぁっぅ……うぅっ……」

京太郎「何がゴメンなさいなんですか?」

京太郎くんがにやっと笑う

霞「きょっ、っ、っん~っ!」

何か言おうとするたびに

京太郎くんはチョコレートを塗り、

そして舐めまわす

京太郎くんの意外な一面に私の心も身体も蹂躙されて

やがては慣れていく

霞「はぁっはぁっはぁっ……」

京太郎「っ……チョコ、舐め……過ぎた」

私たちは互いに荒く艶っぽい呼吸を漏らしながら

見つめ合い、苦笑する

霞「京太郎くん……今度はチョコなし。全身で……どうかしら?」

京太郎「きゅ、休憩挟みません?」

霞「ふふっ、は・さ・ま・な・い・わ」

京太郎「あぁもう――どうなっても知りませんからね!」


翌朝、部活には出れなかったりして

いろいろあったのだけど……それはまた別のお話。かしらね


END


ごめんよ姫様

貴女の時間はないんだ……


予想以上に時間かかったっていうか……これもう本題ずれてないかな


side:神代小蒔


小蒔「一緒にお風呂入ってくださいませんか?」

京太郎「え?」

小蒔「お願いします……」

私の突然の申し出に

京太郎さんは少し困惑しながらも

以前私がお願いを受けたということもあって承諾して貰い

浴室へと入った途端

京太郎さんはその違和感に一瞬で気づいてしまいました

京太郎「すっごく甘い匂いがするんですけど……具体的に言うとチョコみたいな」

小蒔「じ、実はですね」

京太郎「……なんです?」

小蒔「今日はチョコ風呂ですっ!」

京太郎「ちょ、チョコ風呂!?」

京太郎さんの驚いた表情

それを見ていたい気持ちもありましたが

心を鬼にして、私はそのチョコ風呂へとみを沈めていきます

普通のお風呂と変わらない温かいチョコ

違うのはそのねっとりと体にまとわりつくような感覚

京太郎「な、なんでこんなこと……」

小蒔「きょ、今日はバレンタインなので……その……」

お祖父様にこれはいい言葉だと教えていただいた言葉

今こそ使うべきだと意を決し

京太郎さんを見つめ口を開く

小蒔「私ごと食べて欲しいんですっ!」


京太郎「え……?」

小蒔「ぁ……うっ……」

京太郎さんの反応がごく普通なのに

なんというか、場違いな発言をしてしまったような気がして

恥ずかしくてたまらず

チョコの中に口も沈めてしまいます

ブクブクとチョコが音を立てる中

京太郎さんは照れくさそうに笑うと

チョコ風呂の中、私の顔を持ち上げてキスをしてきました

小蒔「きょ……たろう、さん?」

京太郎「じゃぁ、遠慮なく食べさせてもらいますね」

小蒔「は、はいっ」

お風呂から上がると

水分少なめのチョコレートが山を流れるマグマのように私の体から流れ落ちていき

京太郎さんは私のチョコに彩られた鎖骨の部分に舌を這わせてきて

その擽ったく感じる行為に体が震えてしまうのもお構いなしに

京太郎さんは舌を離すことなく

私の体にその道を刻んで行きました

小蒔「んっ……」

京太郎「くすぐったいですか?」

小蒔「へ、平気で――んぅっ!」

胸の間、普段は服で隠れて刺激を受けにくい場所に一本の線が引かれてると同時に

私の体にちょっと言葉にしづらい感覚が襲ってきたのです


それはほんのりと赤くなってしまうようなもの

体が少し温かくなってしまうようなもの

京太郎「じゃぁ……」

京太郎さんの顔が視界から消え

金色の髪の毛だけが視界に映――

小蒔「ひゃぁぁっ!」

全身が総毛立ち、波打つような感覚が下から上

あるいは上から下へと神経を伝って流れていき

私の口からはそんな艶かしい悲鳴が漏れてしまいました

初美ちゃんに発育がいいと言われた私の胸の下の部分

そこをなぞるように京太郎さんが舐めてきたのですから

我慢しようにもできるわけがありません

だって……結構弱い方なのです……そこの辺りが

京太郎「可愛い声ですね」

小蒔「かわ――ぁんっ……んっ」

恥ずかしがる余裕さえ京太郎さんは与えて下さることはなく

私の胸の周りを一周し、そして……片胸に十字の線を描いたのです

途中にある胸の中で敏感であり、赤ちゃんが口付ける場所を

京太郎さんは優しく舐めつつ弄ぶように舌の上で転がし

小蒔「ふぁぅんぅぅっ……ぁあぁっ!」

ビクビクッと体が震え

膝から崩れそうになった体を京太郎さんが抱きとめてくれました


小蒔「あぅぅっ……きょうたりょうさん……」

京太郎「呂律が回ってないですよ?」

小蒔「だって京太郎さんが――ぁっ、ぁっ……まぁぁんぅうっ!」

私が止める間もなく

京太郎さんは残してあったもう片方の胸を責めてきました

その不意打ちにも近い快楽の刺激には耐え兼ねて

私は滑るように浴槽へと体が沈んでいってしまったのです

小蒔「んんっ……うぅぅっ……きょう、たろーさん……」

刺激でびくっとなってしまう体

それによって潤む瞳のままに京太郎さんを見上げると

微笑んでいました

京太郎「ぁー小蒔さん……」

小蒔「あうぅ……」

私の知る限りでは、それは京太郎さんの意地悪な顔でした

案の定、京太郎さんは言うのでした

京太郎「また……胸を舐めないとですね」

……と

小蒔「っ…………」

嬉しいような、悲しいような。その狭間の複雑な感情

でも少なくとも嫌ではありませんし、体も心も……望んでいるみたいで

小蒔「お願い……しますっ」

それから何度も撃沈し

胸や脇をなんとか耐えてもうすぐ終わりという頃

今度は背筋を一気にひと舐めされ

普段は絶対にされないその未知の感覚に

私の体は大きく仰け反って呆気なくチョコ風呂へと沈んでしまい

再び1からやり直しとなってしまうのです

いつの間にかチョコレートの甘い匂いの中に

それとはまた別の甘かったりなんだりの特殊な匂いが混ざっていく

それに影響されたのか

京太郎「小蒔さん……」

小蒔「なんですか?」

互いに熱く見つめ合い、淫らな吐息を相手の中へと吹き込むためのキスをして

抱き合い、お風呂の中に身を沈めていく

京太郎「……いい、ですかね」

小蒔「……いい、と、思います」

照れ笑いを交えた言葉を交わし――…………。

ただのチョコ風呂の遊びのつもりが

エスカレートしてしまったのは……えへへっ。仕方がないですよねっ

END


若干駆け足でごめんよ。あと、えっちいの注意とも言い忘れてしまった……
こんなつもりじゃなかったんだ

でも、楽しんで貰えたならそれで。ね

小ネタ集はこれで終わり
日を跨いじゃったけど気にしたら負け

次回からはまたちゃんと本編を進めるつもりだよ

というよりも風呂ってかなり汚いんだよなぁ…
水垢は勿論、給湯器とかの追い焚き循環部分なんて…(震え声)


>>67
大丈夫。これをやる為だけに全部新品に取り替えたから


えっと……昼行動からだったね

コンマ判定だッ!


奇数でイベント


ごめん、安価下コンマ判定


奇数またはゾロ目でイベント


昼休み

小蒔さんとお昼を食べようと思っていた矢先に食らった呼び出し

悪さはしてない。断じてと思いつつ

小蒔さんとの件もあって一抹の不安を抱きながら先生の言葉を待つ

「須賀くんに練習に付き合って欲しいって話が来ているのよ」

京太郎「俺ですか?」

「そっ。団体代表は団体代表とは無理でも、個人代表とは打てる。また、個人の代表は個人の代表とは打てないけど団体となら打てる」

京太郎「俺が団体戦に出ていないから、団体戦にでるチームが借りたいってことですかね?」

「察しがよくて助かるわ」

いるけどいない麻雀部の顧問の先生は

そう言いながら学校名が沢山書かれた髪を机に置き、軽くたたく

「貴方に部員の強化をお願いしたいという人たちのリストよ」

京太郎「………………」

龍門渕、風越、鶴賀、阿知賀、白糸台、姫松、千里山、新道寺、有珠山、劔谷、赤山……

つくばフリージング、松山フロティーラ、ハートビーツ大宮……ん?

京太郎「学校名じゃないのが混じってますけど」

「プロからも申請……来てるのよ。貴方だけでなく神代さんに対してもね」


「貴方達がまさかあそこまでの活躍をするなんて思ってなかったわ」

京太郎「あはは……」

「プロはともかく、学校は夏休みを使ってのモノになるわね」

京太郎「赤山とか新道寺は土日でもいいんじゃないですか?」

「良いけど……良いの?」

先生は苦笑いを浮かべると

リストから目を離し、俺のことを見上げた

「麻雀に付き合うのもいいけど、神代さんとのことはいいの?」

京太郎「えっ」

「テレビで大胆に交際宣言しておきながら、その反応はないんじゃない?」

京太郎「いや、その……」

「ふふっ。まぁ良いわ。別に断っても構わないから、申請が来てるってことだけを話しておきたかったのよ」

リストを受け取り、職員室を後にすると

小蒔さんが待っていてくれた

小蒔「怒られたりしましたか?」

京太郎「怒られたわけじゃないですよ。ただ、部活に関しての話です」



・京太郎、及び小蒔達に強化合宿などの話が来ているようです


小蒔「なるほど、部活の遠征ですか」

京太郎「そうなんですよ……あ、口あけてください」

小蒔「ぁ~ん……大変ですね。夏休みにも行かないといけませんよね?」

京太郎「まぁ、別に断ってもいいみたいですよ」

俺が手伝うってことは

それだけ小蒔さんたちの敵を作ることにもなる

やりがいのある相手を作るって意味では

それは大事なことでもあるかもしれないけど……

小蒔「京太郎さん、お口を開けてください」

京太郎「ぁーんっ……ん? 今日の卵焼きは甘めですね」

小蒔「ごめんなさい、私に合わせて頂いたので……」

京太郎「いやいや、甘めのもいいと思いますよ。だし巻きみたいな感じで」

小蒔「えへへっ、ありがとうございます」

……小蒔さんに無理はさせたくないしな

小蒔さんへの申請は全部切ったほうがいいだろうか


小蒔「ぁ、そうでした。京太郎さん」

京太郎「なんです?」

小蒔「今週の土曜日か日曜日、祝勝会をやらない日は……お出かけしませんか?」

京太郎「え?」

小蒔さんはお弁当箱を仕舞いながら

そんなことを呟く

ちょっとだけ恥ずかしいらしく

結ぶ必要のない紐を何度も結び

耳元はほんのり赤く

俺の顔を見てはくれなかった

小蒔「ほ、ほかにご予定がなければ……で、良いので」



1、顔を見てくれないと嫌です
2、良いですよ
3、俺から誘いたいくらいですよ
4、ん~……少し考えさせてください
5、予定なんて投げ捨ててでも小蒔さんに付き合いますよ


安価下~下5


京太郎「俺から誘いたいくらいですよ」

小蒔「ぇへへっ、嬉しいですっ」

小蒔さんは本当に嬉しそうな笑みを浮かべ

自分の髪を摘むと

いつもとはちょっと違う上目遣いをしてきた

その可愛らしい仕草に心臓が跳ねて熱を感じさせ

思わず笑ってしまったのだが

小蒔さんもそれは同じようで

小蒔「宜しく……お願いしますねっ」

ほんの少し視線を泳がせながら

小さな照れ笑いとともに、そう言ってきた

京太郎「お、お願いします……」

この気恥かしさがなくなることはあるのだろうか

淡達に会った時に

バカップルとか言われないように……は、ならないかもしれない


・土曜日、または日曜日の片方が固定されました


部活 (夕方:1)


京太郎「さて……と」

昨日の今日で激しく部活っていうのも

それはそれでなんかな……

でも、代表になったからこそ

油断したりはせずに厳しく行くべきかもな……ん~……

霞「京太郎くん、今日はどうするの?」

京太郎「そうですね……」


1、今日はミーティングだけで
2、ミーティング+部活(夕方2の行動がなくなりますが、両方を行えます)
3、部活
4、部活(ハード:夕方2の行動がなくなる代わりに、経験値が増えます)


安価下2



京太郎「先々週は団体戦、先週は個人戦。今までみんな頑張りましたからね。今日はミーティングだけにしましょう」

「っしゃぁーっ!」

「流石京くん、話がわかるーぅ」

霞「あらあら……なんだか私が解らないみたいに聞こえたのだけど」

「ぁ、あはは……い、嫌ですねぇぶちょー……そんなつもりはないですって……」

霞「どうして後ずさるのかしら」

「ぶちょーが近づいてくるから……」

霞「ふふっ」

「ふ、不敵な笑みを……ちょ、ぁ、あーっごめんなさい、ごめんなさぁいっ!」

京太郎「何やってんだ……一体」

小蒔「京太郎さんがお優しいからでは?」

京太郎「はい?」

小蒔さんは霞さん達を見つめて微笑み

そのまま明るい声で言う

小蒔「京太郎さんが優しく、そしてなにより頼りになるからこそ……」

小さな笑い声とともに

その目は俺を見上げ、優しげな笑みを浮かべる

小蒔「霞ちゃんは常に気を張る部長という型にはまらずに済んでいる。ということです」

京太郎「だからって、部員を威圧しますかね……」

小蒔「霞ちゃんなりの戯れ方だと思いますよ。あの方も、霞ちゃんも。笑っていますから」

京太郎「ふむ……」

まぁ確かに楽しそうに笑っている感じだしな

もしも俺が副部長とか

こういう特別コーチみたいなのを引き受けたりしなかったら

厳しくしなきゃ――なんて

嫌なものに囚われていたりしたんだろうか

京太郎「……いや、それはなく、今がある。ないものは考える必要なんてないよな」


京太郎「まぁとりあえず、ミーティングはじめるぞー」

霞「何について話すのかしら? やっぱり、インターハイに向けて?」

京太郎「んーそうですね…………」

他校やプロからの合宿からの誘い

祝勝会について

あとは俺と小蒔さんの子供についてとか

インハイに向けてだったり

団体戦、個人戦のことについてだったり……

いろいろあるけど


1、他校・プロからの誘いについて
2、祝勝会について
3、インハイに向けて
4、団体戦、個人戦について
5、実は、小蒔さんの妊娠が確定しました!


安価下~下5


京太郎「えーと、実は他校やプロから強化合宿等の誘いを受けてます」

「マジで!?」

「あれだけ有名になったもんねー」

「お二人の関係は?」

「見たとおりです! とかね」

小蒔「うぅっ……そ、そういうのはやめてください……」

小蒔さんは顔を真っ赤にして俯き

俺の腕にしがみつくように隠れながら

みんなへとそう言うが

それでやめてくれるほどやすいネタではないようで

「ひゅーひゅーっ」

「超羨ましぃーよねぇ、ああいうのー」

口々の言葉はすっかりそれ一色に染まっていく


京太郎「麻雀しちゃうぞー」

「お、おう……」

「ごめんなさい、ミーティングがいいです」

京太郎「ったく……で、なんだけど夏休みとかを使ってやろうと思ってるんだ」

初美「せ、せっかくの夏休みをですかーっ?」

巴「良いと思うよ? 麻雀楽しいし」

俺の言葉に賛同してくれた巴さんだが

薄墨先輩はそれに対して顔をしかめ

初美「巴ちゃんがすっかり麻雀馬鹿に……」

残念そうに言い放つ

巴「えっ……」

春「事実だから否定はできない」

巴「えぇっ!」

滝見さんにまで言われ

巴さんは困ったように笑うと

助けを求めてか俺の方を見たが

見返してみると、気恥かしそうに頬を赤くして

すぐに顔をそらしてしまった


霞「京太郎くん、続けて?」

京太郎「あ、えぇ。それで……まぁ、こういうのはアレなんですけど……誘いを受けてるのは基本、俺と小蒔さんなんですよ」

解りやすくすると

小蒔さん、滝見さん:団体戦のみ

霞さん、巴さん、薄墨先輩:団体及び個人

俺が個人戦のみだ

団体戦代表⇔団体戦代表は不可

個人戦代表⇔個人戦代表も不可

つまり、俺、小蒔さん、滝見さんくらいしか

高校からの要請には基本的に応えることができない

プロ及び、龍門渕、鶴賀、赤山は個人戦・団体戦共に制限なし

風越は個人戦代表の福路美穂子がいるため、小蒔さんを要望しているが、ほかのために制限はないそうだ

阿知賀は団体戦参加者は禁止

千里山、新道寺、劔谷、有珠山、白糸台、姫松はどちらの縛りもあるが、個人戦にいない部員のための応募となっている


春「要するに、須賀くんを貸して欲しいってこと?」

京太郎「まぁ……簡単に言うとそうなりますかね」

霞さん達は全員団体戦代表だし

申請してきた学校の殆ども

団体戦の代表校である

よって基本的には俺が遠征に出向くことになるだろうな

霞「京太郎くんは私たちを置き去りにして他の人たちを強くするつもりなの?」

京太郎「え?」

霞「そんなに、私達に悔し涙を流させたいなんて……」

霞さんは悲しそうに目を伏せ

袖で口元を覆うと、それまた悲しげな声で零す

そんな姿を見せられて動揺しないわけもなく

京太郎「え、いや、その、そんなつもりは……」

情けない声を出しながら狼狽えていると

霞さんはクスッと妖美な笑みを浮かべ、俺を見る

霞「冗談よ。貴方がいなくても私たちは頑張れるわ」

京太郎「本当ですか?」

霞「ええ。でも、小蒔ちゃんはどうするの?」


小蒔「え?」

霞「え? ではなないでしょう?」

霞さんの言葉に対して

小蒔さんは困惑しつつも首を横に振り、ほほ笑みを浮かべるが

それが気に入らなかったらしく

霞さんはため息をついた

霞「小蒔ちゃんは京太郎くんが数日離れても平気なの?」

小蒔「それは……ぁの、その……」

口篭り、悲しそうな顔をしながら

小蒔さんは霞さんから俺へと視線を移し、俯く

小蒔「ひ、必要なら……」

京太郎「………………」

霞「京太郎くんは? 小蒔ちゃんとはなれても平気なの?」


1、相手を呼べば良いんじゃないですかね(風越、有珠山、鶴賀、劔谷、千里山、姫松は不可)
2、小蒔さんも連れて行きますよ……離れるなんてお断りです
3、う~ん……無理はさせたくありませんし。やむ無しでしょうか


45分


別にどちらでもペナはない

拗ね小蒔ちゃんが出現するかしないかだけ

いくよー


1、相手を呼べば良いんじゃないですかね(風越、有珠山、鶴賀、劔谷、千里山、姫松は不可)
2、小蒔さんも連れて行きますよ……離れるなんてお断りです
3、う~ん……無理はさせたくありませんし。やむ無しでしょうか


安価下から下5


京太郎「う~ん……無理はさせたくありませんし。やむ無しでしょうか」

霞「ちょ、ちょっと……」

小蒔「そ、そうですよ。仕方がありません」

小蒔さんは少しだけ嬉しそうに

けれども残りは見えない感情で微笑む

小蒔「それに、京太郎さんがプロになった場合は選択の余地だってありませんから」

だから。と、

小蒔さんは続ける

小蒔「その模擬練習の為、そしてなにより京太郎さんが強くなる為。是非、各地を回って頂きたいです」

京太郎「小蒔さん……」

「すっげぇ……良妻」

「私だったらなんて言ってるだろ……」

霞「2人がそれでいいなら、私は何とも言えないわね。遠征に行く時は声をかけてね。小蒔ちゃんの身の回りくらいわ手伝うから」


部活後 (夕方2)


ミーティングを終えた夕方

本来は部活に使っている時間だが

今日はそれもなく時間はかなり空いていた

思えば、最初は寮生活だったんだよなぁ。なんて

それがもはや昔のことのように思えてくる

寮生活だと部活終わってすぐ帰宅

そうじゃないといけないような感じだったもんな……

京太郎「それはともかく……」

1、帰宅
2、電話
3、メール
4、備品清掃
5、その他自由行動


安価下2

あるぇー


安価下コンマ判定


  1 春
  3 初美
  5 霞
1 7 小蒔
  9 巴

  0 モブ女子

そのほかはなし

ゾロ目自由


京太郎「備品清掃でもするかな」

自動卓の整備をしつつ

一つ一つの牌をきれいに拭っていく


>ドラの攻撃!

京太郎「っ!」

>ドラの攻撃!

>ドラの攻撃!

>ドラの攻撃!

>ドラの攻撃!

>ドラの攻撃!


表になっていた牌からみたドラ牌を誤って落としてしまった結果

拾って腰を上げた瞬間

自動卓の端に強打し、しばらく呻くことになった


・ドラは鬱憤を晴らしたようです


神代家(夜)


良子『さすがにフェイマス……止められませんでした』

京太郎「あはは……すみません」

プロからの試合の誘いについて話すと

戒能プロは少し怒ったような口調で言い放つ

まぁそれも仕方ないといえば仕方ないし

やり過ぎたような気もするが

自分の感覚ではやり過ぎなかったことを褒めて欲しいくらいだ

良子『今回のプロとの対局は、須賀くんの素質の見極めも兼ねているそうです』

京太郎「え?」

良子『いわば、内定を取り付けておこうみたいな話です』

京太郎「俺に勝てたチームが俺に推薦できる。みたいな?」

良子『ノー。貴方の力を見つつ、貴方を抜いて上位の人が推薦権を得ます』


京太郎「ん~……もしかしてですけど。小蒔さんもその中に入ってません?」

良子『シュライン関連のコンプレックスかつ暗く深くどんよりとした裏事情を話して止めました』

京太郎「えっ……」

良子『ジョークです。ですが、交際しているという報道もあったようなのでシックスセンスに従ってあの子はプロには誘えないと話してあります』

京太郎「すみません、なんか迷惑かけたみたいで」

小蒔さんなんかは

プロにならないかなんて言い寄られたら

かなりきついスケジュールになるのも構わずについついOK出しちゃいそうだもんな

良子『迷惑というより、口から逆流するフィルスを頭から被ったくらいです』

京太郎「フィルス……?」

良子『……イイデスネー、セイシュン』

京太郎「戒能プロ?」

良子『とにかく、急な推薦の話でOKしてしまわないようにとの注意です。ではでは、グッナイ』

京太郎「は、はい、ありがとうございました」


さて、もう夜だ

予定は当然あるわけもないからな

寝るもよし

電話するもよし

メールするもよし

お義母さん達と話すもよし

どうするかなぁ



1、電話
2、メール
3、お義母さんと話す
4、爺さんと話す
5、小蒔さんと話す
6、寝る


安価下2


少し中断


安価下コンマ場面判定


4 就寝中

0 なし

6 特に嬉しくもないであろうギャルゲ的展開


京太郎「お義母さん、平気ですか?」

ドアをしっかりとノックしひと声かける

中から入っても平気よ。と

お母さんの声が返って来るまでは開けない

それが俺が敷いたルール

というか、常識だ

「入って平気よ。京太郎くん」

京太郎「失礼します」

お義母さんたちの部屋は

和風のこの家の各部屋から見れば異質で

和風の家には少し不釣合な感じだ

というのも、デカデカと置かれたダブルベッドが

和に重要な畳を大きく凹ませているからである

いや、もしくは

その凹みの原因であるダブルベッドが存在しているからである

例えるなら

古き良き旅館に宿泊してみたら

布団ではなくベッドが置かれていた。みたいなものだ


「……どうかしたの?」

京太郎「ぁーその……」

はっきりと言っておくけども

俺は母親ほどの大人の女性に対して恋愛的な心を持つような人間ではない……はずだ

はっきりと断言できないのは

風呂上りでいい匂いのするしなやかで綺麗な黒髪

それを櫛で優しく梳いていく後ろ姿

それだけでなく、鏡の前での行為のせいか

顔も、胸も、何もかもが鏡に映りこみ、俺の視界にすべてが収まる

その大人の色気を詰に詰め込んだ姿を見て

心臓が早鐘を打ってしまうからだ

浴衣のような寝巻きを着るお義母さんは

風呂上がりのほんの少し上気した表情のままに

そのつり目……というんだろうか

瞳を鏡に映る俺に向けてきた


「何も言わないと判らないわよ?」

京太郎「え、っと……ですね」

何を言うためにここに来たんだっけか……

妊娠のこと?

いや、それはもう知ってるし

遠征のことか?

ほかには、祝勝会とか……



1、月が……綺麗ですね
2、綺麗ですね
3、俺、夏休み中に遠征することになるかもしれません
4、祝勝会をしようと思ってまして……
5、特に用事はないんですが、なんとなく……
6、お義父さんはいつごろ帰ってくるんでしょうか?


安価下~下5


京太郎「俺、夏休み中に遠征することになるかもしれません」

「あら……なぜ?」

京太郎「他校や、プロから依頼を受けたんです」

「それで? 小蒔ちゃんたちはどうするの?」

お義母さんは静かな声で言いながら

流し目で俺を見つめてきた

京太郎「……場合によっては置いていくことになります」

「その場合っていうのは?」

京太郎「遠かったり、相手の要望に沿わない場合です」

「相手の要望?」

それが気に障ったのか

髪を整えるのを中断し、お義母さんが振り向き

小蒔さんに受け継がれた大きなそれが僅かに揺れて

思わず目移りしてしまうが、お義母さんは関係なく続けた

「相手の要望って?」

京太郎「あぁいえ、言い方が悪いだけかもしれませんが……」

俺は大会のルールなどを含め

全てお義母さんに話した


「なるほどね……それで小蒔ちゃんは?」

京太郎「一応許可は……」

「そう。少しは向こうに滞在したりするんでしょう?」

京太郎「ええ、そうなるかと」

俺の言葉に頷きながらも多少の間を作り

納得したように笑うと鏡へと向き直った

「滞在中、たまには連絡してあげなさい」

京太郎「え?」

「小蒔ちゃんは結構寂しがり屋さんなのよ」

小蒔さんが寂しがり屋……か



1、解ってますよ
2、大丈夫です。俺も寂しがり屋なんで
3、お義母さんに似て。ですか?
4、時々忘れちゃうかも……


安価下~下5


安価下コンマ判定

4  7  ゾロ目で 誰も得しないギャルゲ的イベント


京太郎「大丈夫です。俺も寂しがりやなんで」

「あら……ふふっ。そう……羨ましいわね」

お義母さんは小さく上品な笑い声を漏らすと

鏡台の椅子から離れ、髪を手で靡かせる

艶のある黒髪の一本一本にまで天井の明かりが降り注ぎ

その麗しさを際立たせていく――

って、いやいや

頭を振り、思考を冷静にしていく

京太郎「すみませんが、そうなった時には小蒔さんの事お願いします」

「ええ、わかったわ」

お義母さんの許可も降りて、手も借りられることだし

これで一応はなんとかなるだろう



・一日を終了します
・特殊イベントは発生しませんでした


安価下コンマ判定一桁A


安価下2コンマ判定(異能)

コンマx(一桁A÷2)


48x6(ゾロ目で半減打ち消し)=288


京太郎>=(精神11(54/100)、麻雀118(235/250) 、異能94→95(007→95/200) )


6月 第3週の1日目

   本日          >     前日

Ss>大星淡   (親愛 12.5/13.0) >大星淡  (親愛 12.5/13.0)

Ss>宮永咲   (親友 6.2/8.4) >宮永咲   (親友 6.2/8.4)

Ss>宮永照   (心友 7.5/8.7) >宮永照   (心友 7.5/8.7)

√>神代小蒔  (夫 29.0/26.7)  >神代小蒔  (夫 28.3/26.0)

N>石戸霞   (敬愛 16.5/14.0) >石戸霞   (敬愛 16.5/14.0)

石戸明星    (敬愛 4.2/10.0)  >石戸明星 (敬愛 4.2/10.0)

滝見春   (信頼 4.6/7.8) >滝見春   (信頼 4.6/7.8)

狩宿巴   (先生 3.4/5.8) >狩宿巴   (先生 3.4/5.8)

薄墨初美 (友人 4.1/4.4)  >薄墨初美 (友人 4.1/4.4)

N>湖南奈緒 (友人 2.1/3.9)>湖南奈緒 (友人 2.1/3.9)

N>戒能良子 (宿敵 2.3/2.5)  >戒能良子 (宿敵 2.0/2.2)

瑞原はやり (不満 2.0/1.0)  >瑞原はやり (不満 2.0/1.0)

野依理沙 (知人 1.3/2.0)  >野依理沙 (知人 1.3/2.0)

三尋木咏 (鬼畜 1.3/1.2)  >三尋木咏 (変人 1.3/1.2)

藤田靖子 (興味 1.0/1.0)  >藤田靖子 (興味 1.0/1.0)

小鍛治健夜 (注目 2.7/2.4)  >小鍛治健夜 (注目 2.7/2.4)

大沼秋一郎(希望 5.7/5.8)   >大沼秋一郎(希望 5.7/5.8)

Ss=従妹/幼馴染(関係は初期から深く、頼れるけれど恋愛関係になりにくい)

SP=恩人等(特殊条件下の関係。判定なしで遭遇したりもする)

×=制限(特殊な状態。特殊イベントをクリアしない限り変動なし)

N=宿敵(自分と宿敵の取得経験値を負けた場合、倍にする 勝った場合、1.5倍)


お義母さんルートは無しか……
ちょっと頑張って綺麗ですねとか入れたのになぁ。残念

いや嘘
ただお義母さんとのどうってことないイベントだよ


狩宿巴   (親友 5.4/7.4) >狩宿巴   (先生 3.4/5.8)  イベントブースト


これ忘れた



やりながら説明なかったけど、夜行動安価の前の電話は
こっちがランダムで選出したキャラとの交流になってます


6月、第3週二日目(火曜日)

学校(朝)


「おーっ、須賀……さん」

京太郎「なんでさん付け?」

「いや、一応お前有名人じゃん?」

京太郎「いや、あれは」

「つー訳でサインくれね?」

クラスメイトはそう言いながら

マーカーとノートを机の上に置く

有名人とは言え、サインを書くほどでもないし

書いてやる義理もないんだけど……

「なんでもいいからさ」

京太郎「じゃぁ……」

適当にイーピン書いて渡すことにした


クラスメイトからの変なお願いは置いておくとして

まだHRは始まる時間ではないし

何かすることがあればしておきたいんだけど

これといってすることもないような……ふむ


1、どこかへ行く(再安価)

2、電話(再安価)

3、メール(再安価)

4、教室待機(イベント判定)


安価下2


安価下コンマ判定


2 小蒔

4 春

6 巴

8 霞

0 初美


1 呼び出し


することもないし。と

教室でのんびり過ごしていたのだが――

小蒔「京太郎さん」

京太郎「ん?」

聞きなれていていつも聞きたい

でもこの教室では普通耳にすることのない声が聞こえた

声がした方向へと目を向ければ

小蒔さんの姿が映り

それは俺の席の方へと走り寄ってきた

小蒔さんの声が聞こえたのだからいるのは当然だ

でも、不自然だ

京太郎「小蒔さん、なんでここに……」

小蒔「えへへ……会いに来ちゃいました」

朝目覚めた時に会って、洗面所でもう一度会って

食卓で会って、一緒に登校して……

京太郎「どうかしたんですか?」

小蒔「どうかしてはいないんですけど……でも、その……未来的に言うとどうかしてしまうというかですね……その……」

しどろもどろに言葉を濁しながら

座り込む俺の前に立つ小蒔さんは

やや俯き気味のまま、そっと俺の手を握った


京太郎「こ、小蒔さん?」

小蒔「………………」

名前を呼んでも小蒔さんは反応せず

その代わりであるかのように

俺に背を向けるような形で膝の上に座り込む

京太郎「どうしたんですか……一体」

俺の手は掴まれたままで

小蒔さんの体に手を回しているような状態

傍から見れば抱きしめているようにも見える。そんな状態

周りの目が――ぁれ?

辺りを見回しても

誰一人として俺たちを気にするような素振りはない

いや、その方が良いんだけど

これが日常でもあるかのように

俺のクラスの中の風景として認識されてしまっているようで

なんだかちょっと複雑な気分だった


小蒔「京太郎さんは夏休みは遠征に行かれます」

京太郎「え、えぇ、まぁ」

唐突に口を開いたかと思えば

小蒔さんはまた更に俯いたのか

ほんの少し頭が傾く

小蒔「その分、私は京太郎さんとはお会いすることが出来なくなります」

京太郎「ぇっと……はい」

小蒔「そこで考えたんです」

京太郎「何をですか?」

小蒔さんに握られた手が

さらに強く握られたのを感じる

小蒔さんのちょー柔らかいお尻を乗せる足に

僅かな震えが響く

小蒔「残りの学校生活を授業含めて京太郎さんと過ごせばいいのでは。と」

なんにも解決してなくないですかね……それ

と、

頭の中では冷静にツッコミを入れつつも

現実の俺は唖然と小蒔さんの背中を見つめるままに終わってしまっていた


小蒔「ですので、今日からここで――」

京太郎「ちょ、ちょっと待ってください」

小蒔「はい?」

小蒔さんはそう言いつつ

俺の体を背もたれにでもするかのように体を預けながら

俺の方へと顔を上げた

髪のいい香り、小蒔さんの綺麗な丸い瞳

そしてなにより大きなおもち

それらすべてが俺を襲う中で

冷静な思考回路を維持するのはやや大変だったが

なんとか保ち、言葉を紡ぐ


1、良いんじゃないですかね
2、俺が二年の方に行きますよ
3、ダメですよ。先生が許可しませんから
4、先輩には先輩の勉強があるはずですよ
5、それじゃ何にも解決してませんからね
6、可愛いなぁ


安価下~下5


京太郎「それじゃ何も解決してませんよ」

小蒔「……じゃぁ、どうしたらいいんですか?」

小蒔さんは寂しそうな声を漏らすと同時に

上げていた顔を正面へと向けると

俺の片手だけでなく

もう片方の手も握り、自分のお腹の方へと回す

小蒔「……京太郎さんは、良い方法を教えてくださいますか?」

京太郎「遠征中にちゃんと連絡だってしますよ?」

小蒔「でも、お顔が見れません……お隣でお食事ができません」

京太郎「……まだ、夏休みになってませんし」

小蒔「ですから、それまでを一緒にいたいんです」

そう言いながら

小蒔さんは不意に笑う

小蒔「なんて、わがまま……ダメですよね」


小蒔「ごめんなさい」

小蒔さんはそう言いながら立ち上がると

俺の方へと振り向き、微笑む

いつもと変わることのない優しい笑顔だ

京太郎「別に謝る必要なんてありませんよ」

小蒔「いえ……私、京太郎さんのことを困らせようとしてます」

京太郎「別にこのくらい――」

可愛いものですよ。と

その言葉は声にも、音にもならない

でも、口には……した

いや、正確には口に接触した小蒔さんの柔らかいそれによって奪われたというべきだろうか

周りの喧騒が止み

見開く俺の目には小蒔さんの瞳が大きく陣取る

それは数秒間続き、離れてからすぐ、

小蒔「――ぇへへっ。京太郎さん力補充ですっ」

小蒔さんは子供みたいな無邪気な笑顔を浮かべながら逃げるように去っていく

「お前の嫁さん……すげぇ大胆だな」

京太郎「………………」

クラスメイトのそんな冗談に答える余裕もなく

俺はただ呆然と小蒔さんの残り香を追うように視線だけを泳がせていた


学校 (昼)


京太郎「……もう昼か」

小蒔さんには少し意地悪な選択をしてしまったかもしれない

体のことを気遣っての置いていくというものだったのだが

それなら俺が遠征に行くのではなく

来れる学校が絞られてしまうのを我慢してでも

こっちに来てもらうようお願いするべきだったような……

もう行くと決めてしまったし、

今朝話した際に先方には先生が日程をおいおい伝えると行ってしまったし

行くこと自体の取りやめは厳しいだろう

まぁ、拗ねるかもしれないってのは解ってたんだ



1、電話
2、メール
3、どこかに行く
4、クラスメイトと食べる


安価下2


1、春のところ
2、小蒔のところ
3、霞のところ
4、巴のところ
5、初美のところ
6、屋上
7、部室


安価下2


安価下コンマ判定


1 春

3 巴

5 霞

7 小蒔

9 初美

ゾロ目自由


0 モブ女子

それ以外何も無し


まぁ、たまには一人でも食べることが必要だろうな……なんて

屋上での一人弁当

弁当を持つ左手、箸を握る右手

箸は誰もいない右隣へと差し出してしまう

いつもなら少しだけ重みが重なる右手

次の瞬間には摘んでいたものが無くなっている箸

でも今日は……重くはならない

摘んでいたものは、地面へと落ちていく

いつも隣にあるものがない

あるいは

いつも隣にいてくれる人がいない

それはやっぱり体も心もついていけていないものなんだと……再認識する

京太郎「……俺、遠征行ったらホームシックっていうか、小蒔さんシックになりそうだな」


・誰かといる大切さを知った!
・食べ物を粗末にした!
・京太郎のクラスに二年生の女の子がやってきた!
・京太郎は屋上にいた!
・部活時、女の子は不機嫌です!


部活(夕方1)


霞「もう……貴方一体何をしたの?」

京太郎「ぇーっと……」

霞さんは困ったように言いながら

頭を抑えるように額に手を当てる

その原因は俺の彼女である小蒔さんが

ほんの少し膨れながら

俺のことを見た瞬間

あからさまに顔をそらしたことである

あの出来事からのこれというのは

少々、理解しがたいのだが

クラスメイトから聞いた話では、「昼休みにお前の嫁が来たぞ」らしい

嫁になると話したわけではないが

クラスメイトからしたらどうせそうなるんだから早いか遅いかの違いだろ。とのこと

まぁそんなことは置いておいて……どうするか



1、ミーティング
2、ミーティング+部活(夕方2の行動がなくなりますが、両方を行えます)
3、対局
4、対局(ハード:夕方2の行動がなくなる代わりに、経験値が増えます)
5、会話


安価下2


ダメだー、なんかシリアスな方に話を進めたがってる自分がいる
別スレを非安価で立ててそこで解消もやむなしかな……


まぁとりあえず今日はここまで、お疲れ様でした
こっちはシリアルだから安心してくれたまえ
小蒔さんはただ離れるのが寂しくて、その分甘えたいだけだからね



夕方2まで行動使ってるから下校イベントは無し

部活では意味がないから

夜にでも相手してあげるといい

夜に相手しないで翌日行くと強制イベント発生するからねー

まぁ、それ起こしたからBADENDとかはないし

特殊な方を見たければ起こすのも有りではあるけど

あまりいいことではない

通常状態ならBADENDに快速列車で進行中だよ


しーっそれは気づいても言わないべきだよ

永水気に入ってるからってついだらだらしてるとか
大会とか勝ち確だからED書いて終わらせられるとか
そんなオカルトあり得ないんだから

まぁ終わらせて良いなら、この1日終わらせたあと
卒業のEDやって終わらせちゃうけど


そしたらまた地雷だらけの日常が帰ってくるぜぃ


もういっそここは永水スレ(非安価?)にして
3周目は別スレ立てて同時進行とかどうかな

インハイ、遠征、プロとの対局&評価
これくらいよね楽しそうな点って、日常はなぁ…

シリアスとかのない日常には山が作れないから
キャラ攻略とかでもないと長い安価には厳しい

そもそも、続いてる理由が
ただひたすら姫様とイチャイチャしたい。だからね

とか言いつつ
1日の時間の流れを新しいシステムに基づいて行い、システム調整したり
難易度を低くしての運営の肩慣らしさせて貰ってるけど

>>233
日常は可愛い姫様を見てもらう以外なにもないから
安価スレとしての楽しいは供給できないんだ
ごめんよ

可愛い姫様すら供給できてないってことなら
なんとも言えないけど……


1、ここを非安価まったり進行スレにして3周目は無し
2、ここを非安価まったり進行スレにして3周目は別スレ
3、ここをさっさと終わらせて3周目に移行


のどれかかな


追加としては

□~編

・麻雀部員編(今まで通りのやつ)

・プロ雀士編(部員ではなく、プロ雀士として活動していく これの期間は半年以内、または1年)

・プロコーチ編(赤土先生みたいな立ち位置。1つの高校に留まったり、各高校を巡ったりは自由 期間は半年以内、1年、2年、3年)


□期間(麻雀部員編 のみ)

・全国大会終了までの短期決着型(半年以内)

・3年生が卒業するまでの1年をやる中期決着型

・2年生が卒業するまでの2年をやる長期決着型

・京太郎が卒業するまでの3年をやる超長期決着型


難易度は自由に選択できるようにするよ

・優しい(シリアス等なし)

・普通(シリアス(弱)有り修羅場(弱)有り)

・難しい(シリアス(強)有り、欝有り、修羅場(強)有り)

3周目に関して意見・要望ありましたら

今までの難易度は難しい、だよな?
別にこのままでもいいんだけど、住民たちの阿鼻叫喚から荒れ放題は見るに耐えないから普通で頼む
止めろと言って無くなるもんじゃないし

狙い撃ちはともかく、スサノオは判定かな
引き継げなかった場合は永水メンバーでイベント起こすアル

記憶継承して血みどろの争い勃発……しちゃったりね

>>250
難しいだね

プロ、コーチはノルマとかあるから
難易度によってそれも変わるよ


人がいるなら、今のうちに決めちゃうぜぃ

安価は投票で最大7(同数時の+1で8)だから7~9人ほどいるとベストかな

朝のこの時間だからいないかもしれないけどね。

いない場合はまたあとで

とりあえずのんのんびよりver永水を進めるつもり


足らなそうだね

とりあえず3周目用の別スレを立てて

SSWIKI編集して

それ全部終わったら、俺、姫様とデートに行くんだ


3周目用スレ

【安価】京太郎「俺が活躍する!?」【3rd1】
【安価】京太郎「俺が活躍する!?」【3rd1】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1392509912/)

3周目用sswiki

http://goo.gl/c6vV12

難易度等の細かい部分をSSWikiで開示したよ



3周目の話は3周目スレの方で話すとしよう

向こうにも、SSWikiで開示した情報を開示するけど

見辛いと感じたらSSWikiの方で確認しておくれ


小蒔さんのことも気になるけど……

京太郎「ん?」

小蒔「ぁっ……ふんっ」

京太郎「はぁ……」

こっちのことをみながらも

俺が視線を向ければ慌てて鼻を鳴らして顔を逸らしてしまう

その度に胸が痛むが

まぁ……当然の罰なのかもしれない

小蒔さんを失って、頑張って取り戻して

そこからは失うとまではいかなくても少しの間離れ離れになる

だからこそその経験をしようだなんて

なんの相談もなく一人で昼休みを過ごしたんだもんな

よく考えれば、俺が一人になるってことは

小蒔さんも一人になるって解るのにさ……

京太郎「ミーティング……始めます……」



京太郎「えーっと……まぁ団体戦で見事代表になった女子のこま……」

小蒔「…………プイッ」

京太郎「ぅぅ…………女子のみなさん。残念ながら予選敗退の男子の皆さん」

「ハーイ」

京太郎「見事個人の代表に選ばれた巴さん達、残念ながら届かなかった人達」

初美「ぁれ? せんぱ……あれ?」

巴「しーっ、静かに」

初美「ぇ、えーっ……」

京太郎「大変お疲れ様でした。その祝勝会というか、お疲れ様会? を、土曜日か日曜日に行いたいと思います」

特に話すこともないっていうか

真面目な話はする気が起きないから

とりあえず祝勝会の話で進めていく

土曜日にやりたい人、日曜日にやりたい人

共に結構別れてしまった


霞「別れちゃったみたいだけど……どうするの?」

京太郎「別れませんよ?」

霞「え?」

京太郎「ぁ、いえ……ぁーそうですね」

霞「大丈夫なの? 貴方達……」

京太郎「へ、平気ですよ。はい」

小蒔さんの嫌っているような態度で

正直精神的に限界だけど

なんとか精神を振り絞って手を叩く

京太郎「じゃぁ、部活も兼ねて対局で決めましょうか」

春「賛成する」

巴「うん、私もそれがいいと思う」

小蒔「京太郎さんだけには負けたくありません」

京太郎「あはは……はは……はぁ……」

気落ちしながらも

それぞれが席につくのを確認してから

俺も空いていた卓につく

霞「ふふっ、勝つわよ?」

春「私が勝つ」

巴「指導お願いしますね」

小蒔さんのことでちょっとアレかもしれないけど

対局は対局だ

京太郎「オカルトは使用禁止、実力勝負。ファイッ!」


京太郎「やっぱり上手くなりましたよね」

巴「ありがとう、京太郎くんのおかげだよ」

春「……霞さん?」

霞「ふふっ……巴ちゃんとの呼称変化で動揺した私の負けだわ」

結果は俺が1位、巴さんが2位

滝見さんが3位で、霞さんが4位

霞さんは南3局までは2位だったが

巴さんが俺のことを呼んだのが原因なのか

ツモ牌をそのまま落とし、巴さんの役満直撃

そのあと、俺がゴミ手で滝見さんから和了しての勝ち逃げだった

霞「京太郎くん、小蒔ちゃんのあの態度……それが原因ではないのよね?」

京太郎「……遠征に行く話の延長線上です」

とりあえずそれだけ言って

次の対局へと移ることにした


こっちは一旦中断
時々リクエストでも受け付けてやっていく形かな


人がいない時間帯や、あの飛び飛びで安価やってた時間とかにやる予定


小蒔「お願いします」

京太郎「ぉ、お願いします……」

初美「あらあら~ですねー」

小蒔さんは相変わらずいじけたままだ

それでも俺を気遣うような素振りを見せるあたり

悪い子になりきれない可愛らしい一面が見れて良いんだけど

流石にこのままはなんか嫌だし……

京太郎「小蒔さん、申し訳なかったです。昼休みに勝手なことして」

小蒔「………………」

京太郎「俺は小蒔さんと離れても頑張るための特訓でもしようかと思って……それで」

小蒔「……凄く、怖かったです」

小蒔さんは手牌を揃え終えると顔を上げ

悲しげな表情で俺を見つめた

ようやくここまで一気見してきたー

選択肢で
霞さんを抱いてもいいよ(要約)→今まで世話になってきたり傷つけもしたけど霞さんを切り捨てます!さっきの約束?知ら管→ i can fly
の流れには吹かざる終えなかったww その後の霞さんの対応が怖いとかのスレもあったけど乗っ取られた以外はいい友人ポジなのにww

あれ最初の抱くを選択した限り結局爺様どうにかして2人は俺の翼だエンド迎えない限り無理だったんですかね?
(抱きしめる選択でなんとかなったのかなーとか思ってたので)


小蒔「朝に勝手なことをしたからなのではって……嫌われてしまったのではないかって……」

京太郎「………………」

小蒔「探しても見つからず、聞いても解らず。視野は狭くなるばかりで、泣いてしまいそうでした」

京太郎「すみません、屋上にいたんです」

対局をしながら

会話はどんどん進んでいく

いや、会話をしながら対局が進んでるのか?

どっちも一緒だが

今優先したいのは対局よりも小蒔さんだ

初美「ポン」

――東(東)東

小蒔「一人になるならお一人になりたいと仰って頂きたいです」

京太郎「すみません」

小蒔「今日の夜はちゃんと私に付き合って頂きますからね」

初美「……ポン」

――(北)北北

初美「なんですかこれー。一人麻雀?」

「一応私もいますよ?」

初美「ですねー……」


京太郎「今日の夜、ですか?」

小蒔「夜です」

夕方の時間を丸々奪おうとしないあたりが実に小蒔さんらしい

夜は淡達に連絡したりするくらいしか用事らしい用事なんてないしな

京太郎「全然いいですよ。むしろ、別の部屋とか言われないか怖かったです」

1p2p2p2p7p8p9p2m3m4m4m白白  白

京太郎「……一緒にいてくれるんですか? 立直」

――4m

小蒔「もちろんです――ポン」

――4m(4m)4m

初美「飛ばされたっ!」

小蒔「えへへ……ではご一緒するということなので、イーピンで如何でしょう」

――1p

京太郎「おー、実は俺のイーピンがボッチだったんですよね。ロン、立直一発、3200」

小蒔「これで一緒ですねっ」

京太郎「ええ」


初美「対局中にイチャイチャしないで欲しいですー」

「まぁ……無理な話かと」

初美「それは分かってますよー、愚痴ですよー愚痴」


初美「しばらく甘いものはいりませんねー……」

「あはは……」

京太郎「俺がトップになっちゃいましたけど……どうします?」

小蒔「京太郎さんが決めてくださって構いませんよ」

土曜日か日曜日

やらない日は小蒔さんとのデートを予定しているし

前日に騒ぎすぎて疲れたから

デートに支障が出ましたなんて悲しい話は嫌だからな

京太郎「じゃぁ日曜日にやるぞー、木曜日までにみんなで何か考えて。必要なら準備して日曜日。それでいいかな?」


「「「いいとぉもーぅ」」」


小蒔「では、土曜日に……」

京太郎「前日騒いだせいで。なんて嫌ですからね。俺のわがままです」

笑い混じりのその言葉に

となりに並ぶ小蒔さんは苦笑と共に顔を向けてきた

小蒔「奇遇ですね。私もですっ」

無理に離れる必要はないし無理にくっつく必要もない

くっつきたい時にくっついて、離れたい時に離れる

まぁ、離れたい時なんてよほどのことがなければないんだけど

それもまた奇遇にも同じらしく

そっと触れ合う手と手を繋ぐ

俺が小蒔さんの方を見なくても、小蒔さんが俺の方を見なくても

互いに赤くなっているんだろうなぁ。と

少し強く握り合う手から伝わる熱で

なんとなく解った


とりあえず中断
時々闘牌の練習でもする

噂だと、二人のイチャイチャは場所を選ばなくなりつつあるらしい



>>275
え、そんな話ありましたっけ?(のワの)

ただ抱きしめるって選択してると
またちょっと変わったことになってたね


霞「抱いてくれる?」

京太郎「…………」ギュッ

霞「……ッ」

京太郎「これでも抱いてますよね?」

霞「……貴方って酷い人だわ。この体に興味がないの?」

~以下略

的なね

いや抱きしめるで霞さんの罪悪感を攻めれないかなーとか思ってたww

抱く二つはこれはアカンやろ・・・と思ってたら普通に皆選んでてえっ・・・俺全然見当違いだったwwwwwwwwとか思ってたら死へ直行してて吹いたww
あのシリアスな雰囲気好きだったけどね

しかし闘牌描写は相変わらず穴がある……ポン入ってるんだから一発じゃないですよ

>>282
立直したから一発ヤろうって淫語だよ……多分


>>281
ほう、もう一度あの時間軸に行きたいと……



なんだろう、霞さんが露出に目覚めさせられるSSを思いついてしまった……
京太郎の夢ってことでやるか


ミーティング+トーナメント形式の対局をしたということもあり

帰りはもうすっかり夕暮れどき

6月も半ばということで、陽はまだ出ているが

それも傾いていて、空は茜色と夜の黒が混ざり合う

ほんの少し神秘的な空模様だった

小蒔「……京太郎さん」

京太郎「ん?」

小蒔「いえ、その……」

隣をゆっくりと歩く小蒔さんは

道路を見つめながら歩くという動きによる振動で胸を揺らし

風よって紙を靡かせながら……呟く

小蒔「昼休み、私がいなかったことでどう感じましたか?」

京太郎「それは……」


どうこう感じたというか正直ヤバイと思った

体は極当たり前のように

もっと言えば

寝て起きるという日常的行動のように

俺は小蒔さんの姿がそこにあると認識し

それを踏まえたうえでの行動をしようとしてしまっていたんだからな

京太郎「小蒔さんがいなきゃダメだって思いましたよ……突然小蒔さんっていう存在を引き抜いたせいかもしれないですけどね」

小蒔「……私もです。探し回った挙句、一番簡単な居場所に気づけないほどダメになってしまっていました」

小蒔さんの苦笑する愛らしい声は

風に乗ってどこかへと消えたけれど

その優しげな微笑みは俺に視界に収まったままだった

小蒔「噂では、こういうのをバカップル。と、いうらしいですよ」

そう言いながらも

小蒔さんは俺の腕をだくのをやめず

それどころか、体をさらに寄せてきた

中断


こっちは次スレからスレタイ変えるかもしれない

【活躍からの】京太郎「俺と小蒔さんの新婚生活!」【進化】


的なものに

良いけど折角だしたまにでいいから永水の他のキャラのIFもお願いします


明日あたりに専用のsswiki作る予定


>>295
出来たらやってみるけどできなそうならやらないかも


京太郎「これじゃ、バカップルですよ?」

小蒔さんと密着した部分が熱くなっていく

抱きしめられた腕

そのせいか服の中は蒸し暑く、風が通る涼しさに身悶えながら

俺は小蒔さんを見下ろし

小蒔さんはお構いなしに、頭を腕へと押し付けてきた

小蒔「嫌ですか?」

京太郎「嫌だって思ってると思います?」

小蒔「私は京太郎さんじゃありませんから。言葉で言って下さらないとわかりかねます」

京太郎「……………」

そう言いつつ俺のことを見上げてくる小蒔さん

どこの誰が吹き込んだのかは知らないが

そんな小悪魔チックというか、なんというかな小蒔さんはあんまり似合わない

それでも可愛いと思えるのは、恋愛フィルターゆえなのか、それとも……関係ないのか

まぁきっと。というか絶対に関係ないだろうな


京太郎「……嫌ですね」

考えた末に

その相手から言わせよう作戦には乗らず

あえて拒絶を口にした、瞬間

腕を抱いているだけで

なんの重みにもならなかった存在が

不意に重量を持ち、立ち止まり、躓いた俺は

小蒔さんから切り離され、転ぶ

小蒔「いや……だったんですか……?」

京太郎「小蒔さん?」

小蒔「嬉しいのは……わ、私……だけなんですか?」

悲しそうに、辛そうに

そしてなにより泣き出しそうな小蒔さんの潤んだ瞳

立ち上がらず、下からの視線だからこそ解るその表情に

罪悪感から胸がものすごく痛んだ

ほんのちょっとからかうつもりだったのだが

からかい方を間違ったらしい

京太郎「嘘! 嘘です! 小蒔さんがなんか似合わないことするからっ……」

小蒔「っ……じゃ、じゃぁっ……バカップルで嬉しいですか?」

京太郎「そ、そう言われるのが嬉しいかどうかはともかく……言われるような関係に見えるのは……嬉しいです」

結局自分から言わされるという本末転倒的な結果に

俺は羞恥心3割、照れ7割の感情と共に

躓き転んだままの状態で顔を背ける……が

小蒔「そ、逸らしちゃダメです……私のことずっと見ていてください」

そういう小蒔さんは両手で俺の顔を掴んでやや強引に正面

小蒔さんの方へと視線を向けさせた


小蒔「京太郎さん……」

小蒔さんは甘く色っぽい声で名前を呼ぶ

潤んでいて、キラキラと輝いて見える瞳に吸い込まれているかのように

目はそこに釘付けになってしまう

だんだんと近づいてきているのに

顔はもう、抑えられてないのに

逸らそうと思うことさえできなかった

どこかの個室ではなく

下校中の生徒だったり、おじさんおばさんだったりが行き来する道の途中

小蒔「んっ……」

俺達はそっと唇を触れ合わせた

ほんの数秒、刹那といってもいいほどの短い時間

でも、それは確かにキスだった


京太郎「……どうしたんですか、急に」

小蒔「京太郎さんが不安にさせるからです」

京太郎「冗談のつもりだったんですけど……冗談に感じられないならただの意地悪ですよね」

小蒔「京太郎さんは本当に意地悪ですっ」

小蒔さんは不安そうに俯き俺の体をぎゅっと抱きしめてくる

そのまま、猫のように首元に当たる頬をすり合わせてきた

京太郎「小蒔さんは本当に可愛いですね」

小蒔「ぁぅ……」

ピクッと動きを止めて

そんな可愛らしい声を漏らす小蒔さんの頭を優しく撫でていく

自分は嬉しいけど、相手は嬉しくなかったなんて不安になっちゃうよな……

京太郎「俺は今もこれからも、今までだって。小蒔さんに出会ってからは小蒔さん一筋……いや」

思えば

牌に愛された子である小蒔さんと対局してみたいって言う理由でここに来たんだから

京太郎「小蒔さんの存在を知った時から……俺は一筋だったのかもしれません」


小蒔「え……?」

小蒔さんは首筋から顔を離して

鼻と華が触れ合ってしまうような近い距離で見つめ合う

今の俺には小蒔さんしか見えないからだろうか

それとも、ちょっと困惑している小蒔さんに

心配かけることのない悪戯をしてみたくなったのか

……ごめん、後者が強いかもしれません

なんて心の中で謝りながらも、本心ですからね。と苦笑する

京太郎「須賀京太郎は、神代小蒔を愛しています。世界中の誰よりも」

小蒔「っ……狡いです……京太郎さんは、もうっ!」

なんてちょっと大きな声で言いつつも

怒っているというよりも照れ100%の赤い表情ではにかむ

小蒔「私だって、愛しているんですからねっ。世界中の誰よりも京太郎さんを愛しているんですからっ!」


そんな二人だけの空間は

「誰だー、空気中にフルクトース混ぜやがったの」

そんな声に引き裂かれてしまった

俺達の愛の言葉の言い合いは当然その場の勢いというものがありまして

勢いというものは時と場合及び場所というものを失念させるようだ

ついさっきまで、ここが道の途中だってことは認識できていたはずなのに……

二人して勢いよく離れ

十数センチの距離をあけながらも、

互いの温もりとしていたことの恥ずかしさに顔の熱は冷めることなく

小蒔「………………」

京太郎「……………」

黙り込み、うつむく

そんな状態を見かねたのか、邪魔した張本人でありクラスメイトであり友人である男子が声をかけてきた

「お前と先輩の関係は周知の事実だし、ここは片田舎っつーか田舎だけどさ……もうちょっと考えような?」

お前が茶々入れなきゃ問題なかったんだよ、馬鹿野郎

なんて的外れのようで半分位成果のようなことを思いながらも、頷く

時と場所と場合を考えないでいちゃつくのは確かに迷惑だったよな

京太郎「悪いな、次からは端っこでする」

「そうじゃねーよ!」

京太郎「違うのか?」

「いや、あのさ……」

何か文句を言いたそうにしながらも、ため息をつき小さく手を振って彼は横を通り過ぎながら

「まぁいいや。バカップルには何言っても無駄だな……せめて端っこでやれ。ど真ん中は都会じゃなくても邪魔だ」

そう言い残して去っていった


小蒔「………………」

京太郎「……………」

小蒔「……えへへっ」

京太郎「……あはは」

小蒔「か、帰り……ましょうか」

京太郎「そうですね、帰りましょうか」

まぁ、あいつには感謝しないといけないかもな

誰も茶々入れずに放置されていたら

延々とイチャついて、気づいたら夜。なんてことになっていたかもしれないからな

京太郎「小蒔さん」

小蒔「えへへっ、ぎゅーっ」

差し出した手を小蒔さんは嬉しそうに笑いながら握る

そんな可愛い彼女の手を握り返し、顔を見下ろせば小蒔さんも俺を見ていた

小蒔「バカップル……ですねっ」

京太郎「ですねー」

言われるまではちょっと言われたくはないなぁとか

ほかのバカップルを見てそれはどうよ。なんて思っていたけど

言われてみればどうってことない。他人も認めるほどの良い関係ってことじゃないか

と……勝手に脳内変換されてしまうようだ

まぁ、嫌じゃないし嬉しいから別にいいけどな


京太郎「俺、バカップルな人たちの気持ちがわかったような気がします」

小蒔「……? どんな気持ちなんですか?」

小首を傾げながら、小蒔さんは俺から目をそらさず、足を止めることもなく問う

結構恥ずかしいことなんだけどな……と

前なら思っていたかもしれないけど

さっきまでの熱が残る今の俺は、全然気にすることはなく

京太郎「それはですね……」

小蒔「それは?」

小蒔さんの顔を眺めながら

うん。可愛いな。なんて心に響かせ……答える

京太郎「この人だけいれば良いってやつですよ。大好きな人がいれば他には何も要らない。的なね」

小蒔「でしたら、私はもうずっとお馬鹿さんでしたね」

京太郎「え?」

小蒔「私……京太郎さんを想うようになってから、そんな風に考えることも少なくありませんでしたからっ」


京太郎「っ………………」

小蒔「えへへっ」

滅茶苦茶良い笑顔でなんてことを言ってくれるんだこの人は

物凄く嬉しかったし

物凄く可愛かったし

なんていうかこう、あれだ。答えを返すことすら躊躇ってしまう

言葉の余韻を出来る限り長く感じていたい

京太郎「……ずるいのは小蒔さんですね」

小蒔「ぇ――――」

京太郎「狡い事を言う仕返しです。小蒔さん」

何かを言おうとしたのかもしれないが

そんなことは関係なく立ち止まり、抱きしめながらキスをする

さっきよりもずっと長い、唇を触れ合わせるだけの優しいキス

しばらくしてから離れると

小蒔さんは唇に触れて撫でながら、赤い顔で俺を見上げて苦笑する

小蒔「ぇへへ……プレゼントにしかなりませんよ?」

京太郎「へえ……じゃぁも一回しておきましょうか」

小蒔「望むところですっ」


結局、俺達は30分以上は確実に遅く帰宅した


一旦中断


久しぶりなのでイチャイチャの度合いが解らないんだ

確か、だいたいこんな感じでいつもイチャイチャしてたよねー


今日は小蒔さんの誕生日

と、いうわけで……

京太郎「小蒔さん、誕生日おめでとうございます」

小蒔「ありがとうございますっ」

京太郎「誕生日プレゼントは悩んだんですけど……髪留めです」

小蒔さんは基本的に巫女服でいることが多く

指輪とかにしようとも思ったんだけど

……子供のお金では買えなかった

京太郎「すみません、指輪とかじゃなくて」

小蒔「えへへっ、私は京太郎さんがおそばにいてくださるだけで嬉しいですからね」

京太郎「それじゃいつもと変わらないですよ?」

小蒔「変わらないことが幸せなんですっ。いつもいつも、幸せですからっ」

小蒔さんはそう言うと嬉しそうに笑った


小蒔「京太郎さん、髪を結んでくださいますか?」

京太郎「良いですよ」

小蒔さんの黒く艶のある髪は

指を通せば何の抵抗も引っかかりもなく髪先まで通り

そのしなやかで触り心地の良さに

思わず息が溢れてしまうどころか

加わる甘くて優しい香りをより多く感じようと

息を吐くことを忘れてしまうほどだ

そんな小蒔さんの髪に優しく触れながら

左右でちょうど半分になるように纏めて、髪留めを通していく

京太郎「……こんな感じですか? 痛かったりしません?」

小蒔「完璧ですっ」

小蒔さんはそう言いながら振り向き、俺のことを押し倒す

布団の柔らかさよりも柔らかい小蒔さんのおもちが俺の体を圧迫しながら

小蒔さんの唇が、俺の唇に重なった


小蒔「えへへっ、お礼……? に、なりませんね」

京太郎「な、ならない……かもですね」

俺が嬉しくないからではなくどっちも嬉しいからな

っていうか

家の中なら結構迫ってくるようになったよなぁ、小蒔さん

嬉しいけど、成長っていうか

時間の流れを感じる

小蒔「あの、京太郎さん」

京太郎「なんですか?」

小蒔「デートしたいです」

京太郎「ふむ……どこが良いですか?」

小蒔「えへへっ初めてしたお散歩コースですっ」

小蒔さんはそう言いながら

俺の体をギューッと抱きしめてくる

最初のお散歩コースといえば、今はもう懐かしい

海に行ったりしたあれだ


でも、それはいつもしているデートとあまり変わらないし

誕生日なんだから特別な場所に行ったりしても良いんだけどな……

いつも通りだからこそ幸せ

小蒔さんはそう言ったし、小蒔さんが望むならそうしようかな

京太郎「じゃぁ、そうしましょうか」

小蒔「はいっ」

小蒔さんは嬉しそうに答えて離れていく

誕生日でも、そうでなくても

小蒔さんはいつも通りを望む

特別なことをするよりも

いつも通りの、普通のことでいいから一緒にいて欲しい

小蒔さんはそういう人なんだよな

小蒔「ぁ、あのっ、京太郎さんっ」

京太郎「なんです?」

小蒔「お着替え……するので。その、見ていてもいいんですけど……」

京太郎「じゃぁ見てます!」

小蒔「えっ」


そのあと着替えを見ている間にちょっとだけ盛ったのは言うまでもなく

結果、デート前に疲れきったのも……言うまでもなかった


ごめんよ姫様
誕生日のSSすっかり忘れていたんだ

このままいくと日を跨ぎそうだからこのくらいで許しておくれ


~その頃~


初美「なんでサプライズパーティじゃないんですー?」

霞「それ、京太郎くんに言ったら怒られるわよ」

初美「え?」

春「サプライズするには少なからず、姫様を欺かなくちゃいけない」

初美「えーでも、それでかなり幸せな表情見れるんだから良いじゃないですかー」

霞「悲しませてまで喜ばせる必要があるの?」

初美「それは……」

霞「知らないのか、忘れてるのかって不安にさせるの、京太郎くんは好まないから」

巴「それに、姫様を欺くのは京太郎くんには無理だからね」

初美「ふーん。そういうものなんですかー」

霞「というわけで、デートに出かけた京太郎くんたちが帰ってきたら盛大にパーティするのよ」

巴「そこで京太郎くんからのプレゼントその2である婚姻届をだすんだよね」

霞「完璧ね!」


明星(立派なサプライズだってことは、言わないでおいた方が良いですよね? きっと)


カンッ


ホワイトデー:side淡


淡「ふんふんふ~ん」

今日はホワイトデー!

家に帰ればきょうたろーからのチョコが届いていたりするんです!

きょうたろーにはちゃんとバレンタインデーの時にチョコをあげたし

だからきっと、覚えてるはずだもんね

菫「……どうしたんだお前」

淡「ん~?」

菫「いつもの淡に輪をかけた騒々しさだな。特に笑顔が」

スミレはそんなこと言うけれど

私だってちょっと笑いすぎかなーって思ってるんだよ?

でも、大好きなきょうたろーが大好きなあまーいチョコを送ってきてくれる

大好きx大好きの超大好きなチョコが待ってるんだもん

淡「ニヤニヤせずにはいられないねっ!」

菫「お前保健室行ってこい……頭冷やせ」

淡「私はキンキンに冷えてるよっ、熱かったらチョコが溶けちゃうからねっ!」

菫「……はぁ」

スミレの諦めたようなため息なんてそっちのけ

部活も半分位そっちのけ

早く家に帰るのが待ち遠しくて

きょうたろーからのチョコが楽しみで……私は部活が終わってすぐに家に帰っていった


なのに……なのに……ッ

「あら、何も届いてないわよ?」

淡「え……」

お母さんはそんなことを言ってきた

おかしいなぁ……

そんなはずないよ、忘れるなんてそんなはず……

淡「ちょ、チョコじゃなくても、ほらっ、お兄ちゃんからっ」

部活中のスミレのように

私の笑顔は引きつっていて

お母さんはそんな私を見ながら悲しそうに……首を振る

淡「嘘だッ!」

「本当よ、何も来てないわ」

淡「嘘だよっ! 私はちゃんと渡したもん! ちゃんとっちゃんとぉっ……うぇっ……っ……」

その場に崩れるように渡した座り込んで

涙が滴り落ちていく

あげたのにっ……ちゃんとっ……私はちゃんとあげたのにっ……

きょうたろー……なんでなんで?

淡「そうだっ……電話!」

急いで取り出した携帯電話

ワンタッチダイアルで呼び出すきょうたろー

でも……電話が繋がることはなかった


真っ暗な部屋で一人座り込む

時間はもう夜で

宅配なんてきっと来ない

淡「嘘つき……」

ちゃんとお礼するって言ったのに

楽しみにしててくれって

そう言ったのに

淡「……忘れてんじゃん。馬鹿!」

そう叫びながら携帯を投げようとして――コツン

そんな音が響く

淡「え?」

携帯は投げてない。だから、私じゃない

一気に冷静になる頭は動きを止めさせる

でも――コツン

音は消えなかった


淡「窓だ……」

音の発信源を聞き当てて耳を澄ませて目を細める

月明かりの差し込むカーテンの明るさの中

一瞬だけ小さな黒い影が窓に当たる

――コツン

淡「…………」

ほんの少しの恐怖に足を縛られながらも

きょうたろーからのチョコがなかったという悲しみを拭うために

あえてカーテンを開く

眼下に広がる夜の街道

そこに佇む一人の男の子

京太郎「悪い、起こしちゃったか?」

淡「……なに、してんの?」

それは私が待ち望んだチョコではなく

私が待ち望んだチョコを送ってくれるはずのきょうたろーだった


京太郎「いやぁ、今日ホワイトデーだろ? だからさ」

淡「それはそうだけど……」

だからってきょうたろーがここにいる理由にはならない

疑問によって首を傾げた私に対して

京太郎は苦笑する

京太郎「明日土曜だし、せっかくだから会いに来たんだよ」

淡「じゃぁ……」

京太郎「チョコはちゃんと持ってきたぞ。悪い……こんな時間になったから忘れたんじゃないかって不安にさせたよな」

馬鹿……ばか……っ

京太郎は私が不安だったって解ってる

怖かったって……解ってる

淡「わかってるなら電話に出てよっ!」

京太郎「ごめん」

淡「ばかっ、馬鹿っ!」

2階から見下ろし、

涙を溢れさせる私に、きょうたろーはチョコを向ける

京太郎「今までありがとう。これからもよろしく……淡」

そう言って笑うきょうたろーが憎たらしくて

淡「きょうたろーの馬鹿! 大好きだなんて言わないんだからっ!」

思わず枕を投げつけてしまった


……夜中に騒いだことを一緒に怒られたり、チョコが溶けるほど熱い夜を過ごしたのはまた。別のお話


槓っ


ホワイトデー:side霞


今日はホワイトデーなのだけれど

京太郎くんは覚えているのかしら……

霞「…………はぁ」

初美「そんなため息ついてどうしたんですかー?」

霞「なんでもないわ」

それとなく答えたにも関わらず

初美ちゃんはおかしそうに笑って

初美「なるほど、須賀くんですねー」

なんて言い当ててしまう

流石六仙女の一人……というのは関係ないみたい

というのも、

ほかのクラスメイトにまで京太郎くんのことだとバレてしまっていたから

挙げ句の果てには

わかり易すぎるなんて言われちゃうくらいだった


でも、京太郎くんは私のそんなわかりやすい気持ちにも気づかず

周りのみんなにチョコを返していく

放課後が近づく中で

みんなはどんなチョコを貰ったのなんだのって話しているのに

私だけは……混ざれない

そんなことに気を落としていると

京太郎「霞さん」

京太郎くんが私を呼んだ

クラスメイトが一斉に京太郎くんを見て

すぐさま私へと視線を切り替える

そんな状況だというのに

私は恥ずかしいというよりもちょっと……ご立腹だった

霞「何かしら」

京太郎「えっと……ちょっといいですか?」

霞「……別に、良いけれど?」

呼ばれて嬉しいくせに

すぐに呼んでくれなかった腹いせにちょっと冷たく当たる私

京太郎「じゃぁ、お願いします」

京太郎くんはそんな私を気にすることなく部室へと連れて行った


霞「なにかしら?」

京太郎「その……なんか怒ってます?」

霞「怒ってないわよ? 京太郎くんが周りばっかり気にして、私には見向きもしなかったことなんて怒ってないわ」

京太郎「そ、それは……」

京太郎くんを困らせたいわけじゃない

なのに、私は勝手にそんなことを言ってしまう

天邪鬼な私の心は嫌味な笑みを浮かべながら

次はどう言ってあげようかしら。なんて企んでいた

京太郎「ほ、ホワイトデーのお返し。いろいろ考えたんですけど……」

霞「それ――んっ」

私が何かを言う前に、京太郎くんは何かを口に含み

唇を重ね合わせてきた


唇を合わせるだけのライトなキスではなく

舌をねじ込ませ、絡めあわせてくるフレンチキス

霞「んっ……ぁっ……ま……」

京太郎くんの舌と唾液に混ざる甘さはチョコの味

優しい甘さと、温かさに体の内側から包まれていく

天邪鬼だろうとなんだろうと

唇を塞がれてはなんとも言えず、正直な体は顔を赤くし

京太郎くんにされるがままに口腔は蹂躙されてしまう

霞「ぁっ……ふぁ……んっ……」

京太郎くんが離れてすぐ

私の体は崩れるように落ちて

口元からはチョコレートが伝い落ちていった


京太郎「たまには攻めてみようかなって」

そう言いながら苦笑する京太郎くんとは正反対に

余裕のない私は京太郎くんを睨むこともできない

口いっぱいに広がる甘さ

頭の中を占める京太郎くんの舌の感触

何か言おうと京太郎くんを見上げ

感触残る舌を動かし漏れ出したのは

霞「もぅ……馬鹿……っ」

いつもの私では出せないような情けない声で

京太郎くんには見下されてしまっているのに文句も言えない

霞「こんなことされたら……私……弱いのに……」

京太郎「だからこそですよ」

余裕持って攻めてくる京太郎くん

攻められるだけでも良いけれど、でも

霞「もっと……して?」

図らずとも上目遣い

京太郎くんのせいで潤んだ瞳と甘えるような声

それは京太郎くんにとって刺激的というか……官能的だったらしく

京太郎「ど、どうなっても……知りませんよ!」

そんな言葉を皮切りに、甘い甘い……キスが始まった



……初美ちゃん達に場所をわきまえてと怒られたのは言うまでもなかった



槓ッ!


ホワイトデー:side小蒔


今日はホワイトデーというもので

バレンタインの日のお返しをする日らしいのですが

残念ながらまだ、京太郎さんからチョコは頂けていません

というのも、学校がありますからね

仕方がないことなんです

でも、周りの皆さんがチョコレートを私合っているのを見ていると

まだかな。まだかな。なんて

ちょっぴりわくわくしてしまいます

「じ~んだ~いさ~ん」

小蒔「はい?」

「お暇な貴女にポッキープレゼントするよ~」

クラスメイトの女の子は

そう言いながら私にポッキーを下さいました


小蒔「ポッキーと言えばポッキーゲームというものがありますよね?」

「ん? あぁ、あるけど……どうかしたの?」

小蒔「いえ、あれはどうすれば勝てるものなのかな……と」

京太郎さんと時々いろいろなお菓子を使ってやってみたりするんだけど

どうしても引き分けになってしまうんですよね

しかも引き分けになるせいで

京太郎さんの舌を噛んでしまう事があって申し訳ないんです……とお話したところ

ジトっとした目で見られてしまいました……なぜでしょう?

「それはまぁ……なんていうか……そのままでいいんじゃないかなぁ?」

小蒔「でも、京太郎さんの舌を噛んでしまうとやはり痛そうですし……」

「やらなければいいんじゃ……」

小蒔「そ、それはできませんっ! たった一つしかない限定のお菓子を2人で食べる為には必要なことだと習いましたっ!」

……その発言は間違いだったのかもしれません

クラスメイトの女の子に大きな溜息をつかれてしまいました

今後は発言には注意することにしましょう

なんて、

だらだらと時間を過ごし、早くも放課後を迎えた時でした

京太郎「小蒔さん、お待たせしました」

小蒔「京太郎さんっ」

ようやく、京太郎さんが迎えに来てくれました


京太郎「バレンタインデーのお返しです」

小蒔「わぁっ……」

京太郎さんがそう言いつつ差し出してきたお菓子を見て

私は思わずそんな声を漏らしてしまいました

どんなに高級なお菓子よりも

どんなに美味しいお菓子よりも

どんなに珍しいお菓子よりも

ずっとずっと貴重でずっとずっと嬉しい手作りのチョコレート

なんですが

京太郎「溶かして固めただけなんですけど……」

京太郎さんはあいも変わらずそんなことを言い出すんです

酷いと思いませんか?

小蒔「むぅ……京太郎さんっそれは言わなくてもいいことですよ」

京太郎「あはは……つい」


苦笑いする京太郎さんの腕を掴み

そのまま抱きしめて体を寄せると

京太郎さんは少し驚きながらも、決して離れようとはしません

京太郎「あんまりくっつくと歩きにくいですよ?」

小蒔「ゆっくり歩けばそれだけくっつく事ができるということですねっ」

そう言いつつ微笑むと

京太郎さんは照れくさそうに笑い、そうですね。と呟く

京太郎「チョコ、食べないんですか?」

小蒔「いつもみたいに食べようかと思っているので」

京太郎「それ、小蒔さんのために作ったんですよ?」

小蒔「それでも……いつもみたいに食べたいです。貴重ですから」

そういった私のことを京太郎さんは一目見て

観念したように息を吐くと

京太郎「じゃぁ、早く帰りましょうか」

そう言い、私のことをおんぶしてくれました


小蒔「お、重くないですか?」

京太郎「いえ全然。『小』蒔さんですからね」

小蒔「もぅ……」

京太郎さんがわざとらしく私の『小』の部分を強調して言うのがいけないんですよ?

なんて、心の中で弁解して

京太郎さんの体に更に強く抱きついてみました

京太郎「ちょっ、こま……」

小蒔「どうせ私は小さいですからねっ!」

京太郎「大きいですっ、大きいですよっ!」

困ったように慌てながらそういう京太郎さん

それがちょっと面白くて私が笑い、京太郎さんも笑う

その勢いが止まないうちに京太郎さんの耳元へと顔を近づけ――

小蒔「大好きです。京太郎さんっ」

そういった私に対して京太郎さんは小さく微笑みながら

京太郎「俺もですよ。小蒔さん」

そう……答えてくれました

二人して言い合う愛の言葉

ほんの少し恥ずかしくなって、互いに黙り込んでしまったけど

でも、おんぶしたままなのは変わることはありませんでした



そして……いつもの食べ方をしたチョコレートは美味しさ2倍以上に美味しかったけれど

残念なことにやっぱり舌を噛んでしまいました。ごめんなさい京太郎さんっ!



槓っ!


ごめんよ。ホワイトデー小ネタはメイン3人だけで許しておくれ

京太郎からもらうのが話の主軸ということで

視点はそれぞれ(淡・霞・小蒔)にさせて貰いました


その日の夜

俺と小蒔さんはやっぱり、同じ屋根の下

同じ布団の中で横になっていた

小蒔「そういえば、もうすぐテストがありますよね?」

京太郎「あー……そうでしたね」

小蒔「テストクリアしないと補修で部活が……部活。ふふっ」

あっ、悪い顔

小蒔さんはすぐに表情に出すから解ってしまう

多方、俺が補修になれば

遠征に行かなくて済む。と考えているんだろうけど

京太郎「それだと俺、小蒔さんの応援にすらいけませんよ? 団体戦」

小蒔「そ、それは困ります!」

京太郎「じゃぁ、邪魔しようと企むのは止めましょうね?」

小蒔「うぅ……はい」

残念そうに身を縮める小蒔さんはやっぱり可愛い


京太郎「小蒔さんもちゃんと勉強するんですよ?」

小蒔「もちろんですっ。京太郎さんに優しく教えてあげるためにも頑張ってますっ」

京太郎「俺のために……」

そう訊ねたわけではないけど

小蒔さんは聞かれたと思ったのか

笑顔で頷き、俺の体を抱きしめてきた

小蒔「はいっ一緒に卒業したいですから」

京太郎「………………」

それは遠まわしに

俺が留年しそうなほど危うい人

なんていうふうに聞こえるけど

点数計算を正確に素早く出来るようになろうとしていたら数学は得意になったし

色々な人と対局するために英語だって努力して出来るようになったし

理科と社会だってそれなりにできるし、国語だって漢文はともかく……できる

でも、そんなことを言って小蒔さんの思いを無碍にはしたくないしな

京太郎「嬉しいです。ありがとうございます、小蒔さん」

小蒔「えっへんっ」

頭を撫でてあげると

小蒔さんは嬉しそうにそう言った


そしてやってきた土曜日

小蒔さんとのデートである

同居しつつしかも同室ともなると

どんな服を着るのかなぁ? なんて楽しみは削がれてしまうけれど

でも、小蒔さんが隣にいてくれるだけで

そんなことはどうでもよかった

小蒔「今日は最初から最後までちゃんとしたデートがしたいですね」

京太郎「付き合い始めてから、デートらしいデートできてませんからね」

しようとして都市部に行けば野依プロのイベントに付き合うことになるし

マスコミに狙われてデートは最後まで終わらなかったし

小蒔「でも」

京太郎「?」

小蒔「でも、このなんの変哲もない日々の中、2人で過ごす時間全てが。私にとってはデートみたいなものですよっ」

小蒔さんは微笑む

いつもいつもデートしてあげられなくて、肩を落としていた俺に対して

嬉しそうに、楽しそうに……幸せそうに

京太郎「小蒔さん……」

小蒔「えへへっ、だからそんなに落ち込まないでください」

京太郎「俺……俺っ……超幸せ者です!」

半ば叫ぶように言いながら。

でも、小蒔さんの体を気遣って優しく子を宿すその体を抱きしめる

京太郎「小蒔さんが俺の恋人になってくれて……凄く、凄く……」

小蒔「私もですよ。京太郎さん」

そう言った小蒔さんは

そうっと俺の背中に手を回し、唇を――重ねてきた

京太郎「……小蒔さん」

小蒔「京太郎さん、行きましょう!」

京太郎「はいっ!」

強く強く……恋人つなぎをしながら

並んで家を出るその姿は

……お義母様曰く、バカップルが世に解き放たれた瞬間だとか

酷い話だ


中断で

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