子供「悟空とルフィってどっちが強いの?」俺「俺だ」 (156)

子供「ねーねー」

俺「なんだ?」

子供「悟空とルフィってどっちが強いの?」

俺「俺だ」

子供「ふ~ん、じゃあ勝負してみてよ」

俺「いいだろう」

悟空「よう!」スタッ

ルフィ「来たぞーっ!」ドン!

子供「あっ、悟空! ルフィ!」

ルフィ「元気にしてたか!」

悟空「おめえがオラたちを呼びだすなんて、いったいどうしたんだ?」

子供「この人が、自分は悟空やルフィより強いっていってるんだ!」

俺「……」

子供「だからやっつけてよ!」

悟空「おめえがオラたちより強いって?」

俺「そうだ」

悟空「やめといた方がいい。大した気も感じねえし、死んじまうぞ」

ルフィ「そうだな、勝負にならねェ」

俺「フフフッ……」

ルフィ「なにがおかしいんだ?」

俺「かたや地球や宇宙を何度も救ったスーパーヒーロー」

俺「かたや世界政府や大海賊をも恐れぬ未来の海賊王」

俺「そんな二人が俺みたいな無名の一般人に負けたとあっちゃ、失うもんが大きすぎる」

俺「そりゃ勝負できるわけがないよなァ……」

ルフィ「なんだと!?」

悟空「オラたちがおめえに負けるってのか?」

俺「そのとおりだ」

悟空「よぉ~し、そんなこといわれたらオラだって黙ってられねえ」

悟空「軽く組み手しようぜ」

ルフィ「待てよ、おれがやる!」ドン!

悟空「いや、オラだ!」

ルフィ「おれだ!」

俺「二人がかりでもかまわんぜ?」

悟空&ルフィ「……」ムカッ…

悟空「よし、ジャンケンで決めっぞ!」

ルフィ「望むところだ!」

悟空&ルフィ「ジャーンケーン……ポンッ!」バッ

悟空「やったぁ、オラの勝ちだ!」

ルフィ「くそぉ~~~~~っ!」

悟空「んじゃ、勝負を始めっぞ!」

俺「……」

俺「そのままでいいのか?」

悟空「どういう意味だ?」

俺「超サイヤ人にならなくていいのかって意味だよ」

悟空「わりぃが、なるまでも──」

パンッ!

悟空「……!」ヨロッ…

俺「なるまでも、なんだって?」

悟空(い、今のパンチ……全然見えなかった……!)タラ…

悟空「分かった……超サイヤ人で勝負してやる!」タラ…

俺「どうでもいいけど鼻血拭けよ、みっともないから」

悟空「く……」ゴシゴシ…

悟空「はっ!」ボウッ!

悟空「さぁ、始めっぞ!」シュインシュイン…

悟空「だりゃ!」ブオンッ

悟空「なっ、消え──」

俺「こっちだ」

悟空「!」クルッ

悟空「だだだだだっ!」ブブブッ

悟空「だりゃあっ!」ブオンッ

悟空(くっ……オラの攻撃が当たんねえ……!)

悟空(どうにかして、動きを止めねえと……)

俺「当ててみろよ」

悟空「!」

俺「動かないでいてやるから、当ててみろよ」

悟空「……後悔すんじゃねえぞ!」

バキィッ!

俺「……」

悟空(ぜ、全然こたえちゃいねえ……!)

俺「なんだよ……こんなもんかよ」

俺「超サイヤ人ってのは、よっ!」シュッ

ドズゥッ!

悟空「おごっ! おえええええっ!」ビチャビチャ…

俺「うわっ、大食いなだけあってゲロの量もすげえな」

悟空「くっ!」キッ

俺「もういい。出し惜しみはやめようや」

俺「早くなっちまえよ、超サイヤ人3に」

悟空「分かった……どうやらなるしかねえみてえだな」

悟空「かああああ……!」

悟空「こうなったらもう手加減できねえぞ!」バチバチ…

ズガァッ!

俺「……」

悟空「な……!」

俺「なんだよ、さっきのパンチと大して変わらねえじゃん」

俺「今度は、こっちからいくぜ」ピシュンッ

悟空(消えた!?)

ドゴッ!

悟空「がっ……!」

バキッ!

悟空「ぐえっ!」

ズギャッ!

悟空「うぐあっ!」

悟空(信じらんねえ……なんて重いパンチだ!)

悟空(こんな奴がいたなんて……!)

俺「どうした……青ざめてるぞ? いつもみたいにワクワクしてみろよ」シュッ

ドゴォッ!

悟空「ごっ!?」

俺「こんだけ実力差があると、ワクワクもできねえってか」

悟空「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」

俺「どれ、ラストチャンスをくれてやる」

悟空「!」

俺「全力でかめはめ波を撃ってみろ」

悟空「分かった……!」

悟空(この一発に賭けるしかねえ!)

悟空「か、め、は、め……」グゴゴゴゴ…

悟空「波ァ──────────ッ!!!」

ズオアッ!

俺「ほいっ」ピンッ

悟空(デコピンでハネ返した!?)

ギュオオッ!

悟空「うわっ!」サッ

悟空「あっぶねえ、自分で喰らっちまうところ──」

俺「よう」ピシュンッ

悟空「!?」

俺「股間のドラゴンボールがお留守だぜ?」

グシャッ!

悟空「がっ……!」

悟空(け、蹴りで……オラのタマが……ふ、二つとも潰れ……)

俺「あ~あ、もうチチは抱けねえな」

俺「ま、命は取らないでおいてやるから、あとで仙豆で回復するんだな」シュッ

ドゴォッ!

ズガァァァンッ!

悟空「……」ピク…ピク…

俺「昔はこいつに憧れたもんだが、こんなに弱かったのか……」ハァ…

俺「さて、次はお前か」

俺「モンキー・D・ルフィ、だっけ?」

俺「悟空はサルだったが、お前もサルなんだな」

ルフィ「よくも悟空を……許せねェ!」ドン!

俺「いちいち声がでけえんだよ、おめえは……」

俺「出し惜しみせず、全力でかかってきな」

ルフィ「いくぞっ!」

ルフィ「ゴムゴムのォ~……」

ルフィ「“鷹(ホーク)ライフル”!」

ズドォンッ!

俺「ん~……」

ルフィ(全然こたえてねえ……!)

ルフィ(だったら──)

ルフィ「ゴムゴムのォ~……“象銃(エレファントガン)”!」

ドゴォンッ!

俺「うおっ……」

ルフィ(効いてる!)

ルフィ「ゴムゴムのォ~……」

ルフィ「“象銃乱打(エレファントガトリング)”!!!」

ズガガガガガガガガガガァンッ!

俺「これが……“麦わら”か……」

ルフィ「うおおおおおおおおおおっ!」バッ

ルフィ「ゴムゴムのォ!」

ルフィ「“雷将象銃(トールエレファントガン)”!!!」

ズガァァァンッ!

シュゥゥ……

ルフィ「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」

ルフィ「か、勝った……勝ったぞぉ~~~~~!」ドン!

俺「よっと」ムクッ

ルフィ「!?」

俺「これが“麦わら”か……期待外れだな」フゥ…

ルフィ「なんだとォ!?」

ルフィ「ゴムゴムの……」サッ

俺「もうやらせねえよ」シュッ

パキィッ!

ルフィ「ぶっ!?」

ルフィ「なんでだ……!?」

ルフィ(攻撃が読めなかったし……打撃でおれがダメージ喰らうなんて……!)

ルフィ(“覇気使い”か!?)

俺「いっとくが、俺は覇気なんか使ってねえぞ」

ルフィ「超能力者か、お前!?」ドン!

俺「顔に出てんだよ……ポーカーできねえだろ、お前」ブオッ

ドゴォッ!

ルフィ「ぐべっ!」ヨロッ…

俺「そういや一度試してみたかったんだよな」ガシッ

ルフィ「!」

俺「お前の腕ってどれくらい伸びるかを」グイグイッ

ルフィ(すげェ力だ……外せねェ……!)グッグッ…

俺「お~、伸びる伸びる。おもしれえな」グイグイッ

ルフィ「はなせェ!」ドガッ ドガッ

俺「お、ようやく伸びが悪くなってきたぞ」グイグイッ

ルフィ「やめろおおおおお!」ドガッ ドガッ

俺「お前の腕の限界に挑戦してやってんのに、やめろとはひどいな」メリメリ…

ルフィ「いででででああああっ! はなせェェェッ!」ドガッ ドガッ

俺「お、これ以上は伸びないようだな」ミリミリ…

俺「ふんっ!」

ブチィッ!

ルフィ「ぐああああああああああっ!!!」

ルフィ「うあぁぁぁぁ……!」ジタバタ…

俺「神経や肉をつなぎやすいようにちぎっておいたから」

俺「お前んとこのシカ……チョッパーだったか? あいつならつなげられるだろ」ポイッ

俺「お前に“新世界”はまだ早い……」

ドゴォッ!

ルフィ「……」ピク…ピク…

俺「“フーシャ村”から出直してきな」ドン!

子供「ウソだ……悟空とルフィが負けるなんて……!」

俺「どうだ?」

俺「俺の方が強かっただろ?」

子供「うっ、うっ……」グシュッ…

子供「うぇぇ~~~~~ん!!!」スタタタッ

俺「あらら、子供の夢を壊しちまったかな?」

俺「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!」

俺「笑い方もワンピ風に“オ~レッレッレッレ”とかにしてみるか? なぁ~んてな」

俺「ふぁぁ~……」

俺「それにしても、張り合いのねえ戦いだったな」

俺「日本でもトップクラスの漫画……」

俺「“ドラゴンボール”と“ワンピース”の主役っつっても」

俺「“俺”にかかればこの程度か……」

俺「正直、もうちょっとぐらい手こずると思ってたんだがなぁ……強くなりすぎたか?」

俺「さぁて帰ろ帰ろ」スタスタ…

俺(さぁ~て、そろそろ家だ)

俺(コンビニで買ったサンデーとマガジンでも読みながらメシ食うか……)

俺(ん?)ピク…

俺(なにやら気配を感じる……)

「待ってたぞ」

「待ってたよ」

俺(この声は……悟空とルフィ!)

俺(いったいなんの用だ?)

見てるよ

俺「って、あれ!?」

俺(こいつらは……クリリンと、冬島にいた医者のババア……!?)

クリリン「お前だな、悟空とルフィをあんな目にあわせたのは」

くれは「ヒッヒッヒ、おイタが過ぎたようだねェ……」

俺「……」

俺「そうか……主役を倒した俺は、いわば看板に泥をぬったようなもの」

俺「そんな俺を野放しにはできねえってわけか」

俺「もし俺が主役に勝ったって言いふらしたら、漫画の価値が大暴落だもんなァ」

俺「だけどさ、俺は悟空とルフィに圧勝してるんだぞ?」

俺「声がそっくりってだけのお前らみたいな脇役で、どうにかなると思ってんのか!?」

俺「二人がかりでかまわんぜ……とっととかかってきな」

クリリン「じゃあ、えんりょなく」ピシュンッ

ドズッ!

俺「ぐぼぉ……!?」

俺(バ、バカな……クリリン如きのパンチで俺がダメージを……!?)

俺「くそぉっ!」ブッ

クリリン「おっと」パシッ

俺(俺の本気の拳を、あっさり受け止めただと!?)

俺(こいつ……漫画の中では実力を隠してたってのか!?)

くれは「アンタ一人でも十分だろうけど」

くれは「せっかくああ言ってることだし、二人がかりでやらせてもらおうかい」

俺(ふざけんな、ババアの攻撃なんか効くわけが──)

ベキィッ!

俺「が、は……っ!」ドザッ…

俺(一発でアバラが折れた……!)

俺(ルフィのパンチより遥かに効くじゃねえか……!)ゲホゲホッ

くれは「ヒッヒッヒ、もうギブアップかい? 若いのにだらしないねぇ……」

はよ

クリリン「くれはさん、押さえてて下さい」

くれは「あいよ」ガシッ

俺「な、なにする気だ!? はなしやがれっ!」

クリリン「ルフィは右腕をちぎられたからな……お返ししなきゃな」

クリリン「気円斬……!」ギャルル…

俺「や、やめ──」

クリリン「とうっ!」

ザンッ!

俺「ぐぎゃああああああああああっ!!!」

俺「いでえええええっ! 腕が、腕があああああっ!」

くれは「どうだい? ハッピーかい?」

俺「ざけんな……ハッピーなわけねえだろぉぉぉ! 腕切られたんだぞ!」

ドゴォッ!

俺「ぐえっ!」

くれは「年長者には敬語を使いな、クソガキ。 ……ハッピーかい?」

俺「ハ、ハッピーじゃありませんっ!」

ベキィッ!

俺「ぐええっ!」

くれは「ハッピーかい?」

俺「ハ、ハッピーではご、ございません……」

ズドッ!

俺「ごふぅ!」

俺「あぐぅ……さっき折れたアバラが肺に刺さっ……」ゲホゲホッ

くれは「ハッピーかい?」

俺(ハッピーって答えなきゃ……こ、殺される!)ガタガタ…

俺2「へい俺大丈夫か?」

俺「俺2さん!あなたがいれば勝てる!今すぐあいつらを倒してくれ!」

俺2「面倒くせぇからやだ死ねよ」

ちゅどーん

俺「ぎゃー」

END

俺「ハ、ハ……ハッピーですぅぅぅ! すごく幸せでしゅぅぅぅ!」

くれは「そうかい」ニッ

俺「……」ホッ…

くれは「じゃあ、もっとハッピーにしてあげないとねェ……ヒィ~ッヒッヒッヒ!」

俺「は……!?」

クリリン「お前は“ドラゴンボール”と“ワンピース”に喧嘩を売ったんだ」

クリリン「こうなることぐらい、覚悟してただろ?」

くれは「それじゃ、あたしらのアジトに拉致って、たっぷり楽しもうかねェ」

クリリン「そうすね」

くれは「ヒ~ッヒッヒッヒッヒ!」





俺「いっ、いやだぁぁぁぁぁっ!!!」

このスレッドに書いたことは全て真実です

私は現在クリリン様とドクトリーヌ様両名のアジトに軟禁され
日々拷問のようなおしおきを受けています

一ヶ月に一度だけインターネットを使わせていただけるので
このたびこのチャンスを生かして
私の過去のあやまちを物語として紹介いたしました

私のようになりたくなければ
『ドラゴンボール』や『ワンピース』を始めとした偉大なる人気漫画には
絶対に喧嘩を売らないようにしましょう

それではインターネットの時間は深夜1時までと決められているので

さようなら

俺三号そろそろ助けてやれよ

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