咲「好き好き大好き愛してるよ、お姉ちゃん!」(87)

咲「お姉ちゃん、おはよう」

照「おはよう、咲。それで私の太ももにお股擦りつけて何しているの?」

咲「見てわからないかな?」

照「……」

うわっ!Σ(´・ω・`;)
何急にスレ開くんだお!(´・ω・`;)
スレ開く時はノックぐらいしろお!(´・ω・`)

照「朝っぱらから発情しないで」

咲「……それって」プスプス

照(日に日に覚醒時間が早まってる。このスタンガンの出力は最大なのに……)

照「……なに?」

咲「朝じゃなければ発情してもいいんだね♪」

照「……」カチッ

咲「……流石に起きたばかりにもう一発は酷いと思うな」プスプス

照「うん。それは悪いと思ってる」

咲「悪いと思ってるなら……キス…ちょうだい?」

照「分かった。今から魚屋に行ってくる」

咲「そっちの鱚じゃないよ!」

咲「ねぇねぇ、お姉ちゃん」

照「なに、咲」

咲「お姉ちゃんは今日休みなんだよね?」

照「まぁ、小鍛治プロが二日酔いらしい。それで今日は無理とか何とか」

咲「それなら私も学校を休むよ!」

照「それはダメ」

咲「えーっ、たまには姉妹水入らずで遊ぼうよ!」

照「毎晩遊んでるはずだよ」

咲「……お姉ちゃん」

照「なに?」

咲「その言い方、何だか卑猥だよ」

※結局、照に促され、学校に行くことになりました。

咲「はぁー…」

和「朝から溜息ですか。幸せ逃げますよ、咲さん」

咲「ああ、和ちゃん。おはよう」

和「おはようございます」

和「それで、お姉さんと何かありましたか?」

咲「いや、別にそういうわけじゃないんだけど…」

和「…?」

咲「今日お姉ちゃんは休みなんだ。なのに私は学校。折角のチャンスだったのに……はぁー」

和「ああ、成程」

咲「…それと和ちゃん」

和「はい? なんでしょう」

咲「あの置き型媚薬のことなんだけど」

和「ああ、どうでしたか? それなりの自信作なんですけど効果ありました?」

咲「全然、効果なかったよ!」

和「えっ…」

和「それはおかしいですね。きちんと個室にセットして水を入れましたか?」

咲「うん、手順通りにやったよ」

和「そうですか。これはまだまだ改良の余地がありそうですね」

和(理論的にはアレで良かったはずなんですが、やはり人体実験が必要のようですね。今度、マホにでも試してみましょう)

和「すいません、咲さん。不良品を押し付けてしまって」

咲「ううん、大丈夫だよ。またお願いね、和ちゃん!」

和「はい、分かりました! 今度はきちんと効き目のある媚薬を渡しますね♪」

咲「うん。それじゃあ少し走ろう。このままだと確実に遅刻しちゃうよ」

和「それもそうですね」

※和の作った置き型媚薬に効果はありました。咲が気付かなかっただけです。

その頃、宮永家では。

照「…」

照「……」

照「………」

照(そうだ、本屋に行こう)

照「行ってきます」

照(誰もいないけど…)

照「……」トテトテ

照(あっ、犬だ。かわいい)

小蒔「あっ! 見てください、霞ちゃん! 犬ですよ! かわいいですね!」

霞「そうね。確かに可愛いわ。食べちゃいたくなるくらいに可愛い…」

霞(…犬を見てはしゃぐ小蒔ちゃんを、ね)

小蒔「た、食べてはなりません! 可哀相です!」あたふた

照「あっ…」

小蒔「えっ…?」

霞「あら」

照「あなた達は確か永水女子の…」

小蒔「ど、どうしてインターハイのチャンピオンがこんなところに!?」

照「今はプロ」

小蒔「あっ、そうでしたね。これは失礼しました。どうして宮永プロが長野に?」

照「長野が地元だから」

小蒔「えっ、そうなんですか?」

霞(ああ、そういえば彼女の事を調べてた時に出身が長野だったわね。天江衣、原村和、宮永咲に宮永照。まるで魔物の巣窟ね)

照「それで永水女子の二人は何故長野に? 敵情視察?」

小蒔「違いますよ。霞ちゃんが長野に用事があるようなので軽い旅行気分で着いてきました」

照「成程。石戸さんは何故長野に?」

霞「ええ、会いたいひとがいてね」

照「会いたいひと? もしかして彼氏?」

霞「違うわ」

照「天江衣とか?」

霞「麻雀関係ではないわ。あまり深くは聞かないで」

照「あっ、ごめんなさい」

霞「いえ、大丈夫よ。ただ…ね。あまり聞かれたくないの」

霞(…原村和に媚薬を貰いに行くなんて言えるわけないわ)

衣「むっ」ピクッ

ハギヨシ「どうかなさいました、衣様」

衣「聞こえる。聞こえるぞ。あの方より有象無象の者たちが衣の名を口に出したのを」

衣「ハギヨシ、行くぞ」

ハギヨシ「はい、分かりました」

小蒔「それで、宮永プロはどちらに?」

照「本屋」

小蒔「お仕事は?」

照「今日は休み」

小蒔「そうですか」


霞(そうだわ。小蒔ちゃんのことはチャンピオンに任せ、その間に私は先に行こうかしら。原村和から媚薬を貰ってる姿を小蒔ちゃんに見られるわけに行かないわ)

霞「チャンピ…」

照「今はプロ」

霞「ゴホン……宮永プロ。今日は暇なんでしょう」

照「まぁ…一応」

霞「それなら小蒔ちゃんに長野を案内してあげてくれない?」

小蒔「霞ちゃん?」

霞「わたしはちょっと所用で行かなくてはならないの。お願いできない?」

照「分かった」

照(わたしも永水女子には聞きたいことがあったし…)

霞「それでは小蒔ちゃんをお願いね、宮永プロ」

小蒔「…霞ちゃん」

霞「大丈夫。夕方になったら迎えにくるから」

小蒔「……分かりました」

照「それなら待ち合わせ場所を決め」

霞「その必要はないわ。わたしにはいつでも小蒔ちゃんのいる場所が分かる能力を持ってるのよ」ニコッ

照「……」

霞(本当は小蒔ちゃんに発進機を付けてるだけなんだけどね)

照(何故だろう。石戸さんからは咲と似たようなモノを感じる)

小蒔「行ってしまいましたね」

照「……それじゃあ私たちも行く?」

小蒔「そうですね、宮永プロ!」

照「神代さん。その“宮永プロ”はやめてほしい。普通に名前で…」

小蒔「え、あっ、はい! 分かりました、照ちゃん!」

照「……」

照(何だろう。凄い違和感が…)

照「とりあえず私の当初の目的。本屋に行こうと思う」

小蒔「そうですね! 長野の本屋。どんなのがあるのか楽しみです!」

照「普通の本屋と変わらないと思うけど…」

小蒔「いえ! どんなことにも誠意を込めて望むべきです!」

?「ふむ。その気宇、流石は永水女子の神代小蒔。衣に並び称されるだけはある」

小蒔「誰ですか!」

衣「天江衣だ。久しいな、神代小蒔に宮永咲……あれ? ふ、雰囲気が変わっ…ふえっ?」

照「私は咲じゃない」

衣「……あ、改めて久しいな、神代小蒔。それと初めましてか、宮永照!」ピョコン

小蒔「お久しぶりです、天江さん」

照「………」

照(噂には聞いてたけど本当に小さいな。あの清澄の片岡より小さい。これで私のひとつ下なんだよな)なでなで

衣「あうっ…なーでーるーなー!」

衣「い、いきなり衣の頭を弄ぶとは失礼な奴め!」

照「ああ、ごめんね。なんか私の中の本能が天江さんの頭を撫で回すように語りかけてきたんだ」

衣「ごめんで済んだら警察はいらない! まったく次は無いぞ」

照「ああ、本当に悪かった」なでなで

衣「だーかーらー撫ーでーるーなー!!」

照(面白い)


小蒔「あっ、あの。そろそろ行きません?」

衣「行くってこれからどこかに行くのか?」

照「ん、本屋にちょっと」

小蒔「良ければ天江さんも一緒に行きませんか?」

衣「ふ、ふん! そんなに着いてきて欲しいなら仕方あるまい。衣も共に行ってやろう! ハギヨシ!」

ハギヨシ「ハッ!」シュ

小蒔「!?」

照「いつの間に…」

衣「トーカにちょっと帰りが遅くなると伝えてくれ」

ハギヨシ「かしこまりました」シュッ

照「…消えた」

衣「それでは行くぞ、テル、コマキ!」

小蒔「はい! 行きましょう!」

照「…ん」

衣「それと二人共! 衣のことは衣と呼んでくれて良いぞ!」

小蒔「はい、衣ちゃん!」

照「分かった」

照「そういえば永水女子に聞きたいことがある」

小蒔「…聞きたいことですか? なんでしょう」

照「永水女子の皆の食生活が気になる」

衣「うむ。確かにそれは気になるな」

小蒔「食生活ですか? 普通の食生活だと思いますよ?」

照「乳製品とか魚介類とかを毎日食べてるの? それから風呂上がりのマッサージとかは?」

衣「どうなんだ、コマキ。教えてくれ!」

小蒔「えっと…そうですね。流石に乳製品とか魚介類を毎日は食べませんね。風呂上がりのマッサージ、ですか? ああ、肩凝りが酷いときにたまにですがしますね」

照「…肩凝り」ズーン

衣「ふ、ふん。衣はまだまだ成長期なんだ! 頑張れば…頑張れば…」ズーン

小蒔「み、皆さん!? どうかなさいましたか!」

照「…別に」

本屋の前

小蒔「つ、着きましたね! とりあえず中に入りましょうか!」

照「…肩凝り…」ズーン

衣「頑張れば……衣は…頑張れば…出来る子なんだ…頑張れば…そう…頑張れば…」ズーン

小蒔「……」

小蒔(な、なんか空気が重いですね)

小蒔「とりあえずその暗い気分を一掃して本を見てまわりましょう!」

照「それも…そうか。無いものは無い。よくよく考えてみれば麻雀の強いひとには、胸の脂肪はない」

小蒔「あれ、原村さんは?」

照「…………ま、魔物クラスのひとに胸はない。逆に胸がある方が異端」

衣「確かに衣、サキ、トーカ、テル、大星淡、荒川憩には…あまり胸が大きくない…」

小蒔「……わ、私は別に魔物なんかじゃ」

※結局、二人は開き直り、元気になりました。

照「そういえば…」

小蒔「なんでしょう」

照「…わたしはもう18歳以上なんだよな」

小蒔「…? そうですね。それがどうかしたんですか?」

衣「…?」

照「いや…なんでもない」

照「とりあえず買いたい本は買った。次は何処に行きたいか、二人が決めていい」

衣「衣はどこでも良いぞ」

照「それで神代さんは?」

小蒔「小蒔で良いですよ、照ちゃん」

照「小蒔はどこか行きたい場所はある?」

小蒔「その…ですね。わたしは一応、永水女子の三年生なんです。だから…あの…」

照「?」

小蒔「去年、長野の決勝に残った四校を見てみたいと思って…」

衣「衣のとこは別に良いが、今日は無理だ。皆が出掛けている」

小蒔「……そうですか。やっぱりいきなりは無理ですよね」

照「……清澄は大丈夫だと思う」

小蒔「ホントですか!?」

照「私に衣に小蒔。敵情視察とはいえ、練習相手には申し分ないだろう」

衣「久しぶりにサキやノノカと遊べるのか! 衣も清澄に行きたい!」

小蒔「それでは決定ですね。清澄高校に行きましょう!」

照「だけど、まだ時間は早い…」

小蒔「?」

照「というわけでそこの店でお昼ご飯を食べよう」

小蒔「そうですね。私もお腹が空きました。賛成です」

衣「衣も賛成だ!」

時は経ち、清澄高校の放課後。麻雀部の部室。

咲「お姉ちゃーん! 会いたかったよ!」ダキッ

照「……ちょっと暑い。離れて」

咲「嫌だ。離れてた分だけお姉ちゃん成分を補給するんだよ!」

照「はぁー……」

照(……わたしも咲成分を補給…なんて)なでなで


優希「……も…もう…ヤキトリ…は…やだじぇ…」ガクガクブルブル

小蒔「あの今日は敵情視察に参りました。清澄の部長さんはどなたでしょうか!」

まこ「なんじゃ、ワシになんか用かの」

小蒔「いえ、ですから敵情視察に」

まこ(……永水女子の神代じゃな。これは良い情報収集の機会かもしれんの)

まこ「そうかい。そんなら一緒に打っていけばええ」

小蒔「ありがとうございます!」

衣「ノノカはさっきから何をしているのだ?」

和「秘密です」

和(ふふふ、石戸さんからは毎回毎回良いデータが取れるので助かります。とりあえず石戸さんに渡す媚薬の選定を…)

和(記憶隠滅型の媚薬を所望されてたので、とりあえずはこれを渡しますか)

咲「ねぇねぇ、お姉ちゃん。このまま帰ろうよ。帰って朝の続きしよう」

まこ「ほう。これはワシの出番かの」

照「誤解を招くような言い方はやめて」

咲「別に良いよ。誤解されても、どうせすぐに誤解じゃなくなるんだし」

小蒔「か、帰ってはダメです! 敵情視察に来た意味がなくなってしまいます。それに照ちゃんは霞ちゃんが迎えにくるまで私の相手をしてくれるんですよ!」

咲「……照ちゃん…?」ピキッ

小蒔「?」

咲「ねぇねぇ、神代さん。なんで年下なのにお姉ちゃんを馴れ馴れしく下の名前で呼んでるのかな? 普通は“宮永さん”だよね?」

小蒔「えっ、それは照ちゃんが名前で呼んで良いと言ってたので」

咲「………」

咲「ねぇねぇ、お姉ちゃん。どういうことなのかな?」

照「今朝、友達になった」

小蒔「そうです。私と照ちゃんは友達です。友達を下の名前で呼ぶのは別に不思議なことではありませんよ」

咲「……分かりました。そういえば神代さんは敵情視察に来たんですよね」

小蒔「あっ、はい」

咲「……良いですよ。そこに座ってください。思う存分、敵情視察して構いませんよ」ゴッ

小蒔「へ?」

衣「わーい、衣も混ざる!」

1時間後。

コンコン

まこ「誰じゃ」

ガチャリ

霞「ああ、すいません。永水女子の石戸霞と申しますが、原村和さ…ん…は……え!?」

咲「ツモ! 嶺上開花」ゴゴゴゴゴ

小蒔「………」ゴゴゴゴゴ

衣「うむ。流石サキ。中々やるな」ゴゴゴゴゴ

照「………腕を上げたね、咲」ゴゴゴゴゴ


霞(な、なんで小蒔ちゃん達が!?)

和「ああ、来ましたか。石戸さん、待ってました」

霞「は、原村さん。あの卓は?」

和「気にしないでください。それより例のモノです。これは湯舟に入れる入浴剤タイプの媚薬です。記憶隠滅型なので“昨晩、何があったのか”は何となく覚えています」

霞「ありがとう原村さん」

咲「…っ」

衣「くっ、流石はサキの姉だな」

小蒔「……また負けました」

照「私に勝つのはまだ早い」

一位:宮永照

二位:天江衣

三位:宮永咲

四位:神代小蒔

結果。四回戦の内、三回は照がトップ。一回は神代がトップ。

霞「小蒔ちゃん」

小蒔「あっ、霞ちゃん! 迎えにきてくれたの?」

霞「ま、まぁ、そんなとこかしら」

小蒔「分かりました! 咲ちゃん、衣ちゃん、照ちゃん! 今日は楽しかったです! ありがとうございました」ペコッ

咲「……」

咲(また照ちゃんって…)

衣「ああ、衣も楽しかったぞ。また遊んでくれ!」

照「わたしも楽しかったぞ、小蒔」

咲「!?」

小蒔「それでは失礼します!」

前スレのタイトル教えて

部活終わり。

咲「………」

照「ねぇ、咲。なんでそんなに機嫌悪いの?」

咲「自分の胸に聞けば良いんじゃないかな?」プイッ

照「無いものには聞けない」

咲「……ふふ」

>>73
咲「好き好きお姉ちゃん」

咲「好き好き大好きお姉ちゃん」

咲「好き好き愛してるよ、お姉ちゃん」

だったと思う

咲「ねぇねぇ、お姉ちゃん」ダキッ

照「なに?」

咲「今日の夜ご飯は何がいい?」ギュッ

照「何でも。咲の作ったものなら何でも良いよ」

咲「えへへ…」

咲「ねぇ、お姉ちゃん」

照「今度は何?」

咲「今日は一緒にお風呂入ろうね」

照「別に良いけど、目隠しと手錠はきちんと付けて」

咲「えーっ、なんでよ」

照「貞操を守るため」

咲「ねぇねぇ、お姉ちゃん。お姉ちゃんは今……」

照「…なに?」

咲「ううん。やっぱり何でもない!」

照「…咲」

咲「なにかな?」

照「……私は咲のことが好きだよ?」

咲「……ありがとう。私もお姉ちゃんのこと大好きだよ!」


おわり?

余談だが、
その日の入浴、目隠しに手錠の咲が「これは美肌効果のあるやつなんだ」と持ってきた入浴剤を湯舟に入れ、それに入った二人は欲情しました。

何とか浴室から抜け出した照は、自室に篭り、咲の追撃を悉く回避し、貞操を守り抜いた。

咲「昨日はごめんね、お姉ちゃん!」

照「……」プイッ

咲「浴場で欲情しちゃった…なんてね」

照「……バカ」


おわる

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