咲「好き好き愛してるよ、お姉ちゃん!」(83)

咲「お姉ちゃん、おはよう」

照「おはよう、咲。そのまえにひとつ聞いていい?」

咲「なにかな、お姉ちゃん」

照「なんで私の下着を脱がそうとしているの?」

咲「……てへっ」

菫「なんか凄い絶叫が聞こえたような気がするのだが…」

照「気にしないで。変態に罰を与えただけだから…」

菫「変態?」

咲「うぅ……」プスプス

菫(ああ、納得)

菫「とりあえず罰を受けて失神中の咲に変わり、朝食の準備は私に任せろ」

照「うん、助かる」

菫「一宿一飯の恩義。礼は不要だ」

照「流石、菫。武士道を貫いている」

菫「否。違うな。わたしが常に貫くのは標的だけだ」ドヤァ

照「別に上手くないよ?」

菫「出来たぞ」

照「絵に書いたような和食だね」

咲「あれ、朝ご飯ができてる……」

菫「ああ、起きたか。わたしが朝食は作らせてもらった。勝手に台所を使って悪いな」

咲「い、いえ、別に大丈夫です。それより美味しそうですね。ありがとうございます!」

照「そういえば、菫。今日は何時頃に帰る予定なの?」

菫「そうだな。午後の講義には出席したいからな。多分、これを食べたら帰る」

照「…そう」

咲「えっ、じゃあ私が学校から帰ってきたときにはもういないんですか?」

菫「まぁな」

咲「…そうですか」しょぼん

咲(もっとお姉ちゃんの高校時代のこと聞きたかったな…)

玄関前。

菫「それじゃあ。また今度、暇なときにでも来るよ」

照「その時は電話して」

菫「ああ、分かった」

咲「待ってますね、菫さん!」

菫「ああ、それから照。淡が凄い会いたがってたぞ? たまには白糸台の麻雀部にも顔を出してやれよ」

照「…うん。分かった」

菫「じゃあな」

咲「………」

照「どうしたの、咲」

咲「……淡って誰?」

照「去年の白糸台団体戦で咲と戦った子」

咲「……ああ」

咲「お姉ちゃん、わたしもそろそろ学校に行くね」

照「ん、分かった」

咲「お姉ちゃんも遅刻しないようにね」

照「分かってる」

咲「小鍛治プロに迷惑かけちゃダメだよ」

照「……言われなくても分かってる」

咲「じゃあ行ってきまーす!」

照「……」

照(咲が学校に行った)

照「暇…」

健夜「うん、暇じゃないよね。照ちゃん」

照「………家まで押しかけるなんてストーカー?」

健夜「違うよ! というか、わたしに弟子入り志願したのは照ちゃんだよね!?」

照「まぁ、そんなこともあったような」

健夜「とりあえず行くよ。まったく…“他のプロじゃ練習相手にもならないので小鍛治プロのような若々しくて強いひとの弟子になりたいのでお願いします”と言った謙虚で可愛かった照ちゃんはどこに行ったのかな」

一方、咲さんの通学路。

和「おはようございます、咲さん。媚薬の効果はどうでした?」

咲「おはよう、和ちゃん。ああ、アレはお姉ちゃんに取り上げられたからまだ試してない…」

和「なるほど。それならこの新開発した媚薬を咲さんに上げますよ」

咲「えっ、良いの」

和「はい、使い方は密閉された空間に置き、水をかけるだけです」

咲「…それだけでいいの?」

和「はい」

放課後。麻雀部の部室。

和「咲さん。これは何だと思いますか?」

咲「えっと、牌?」

和「それを敬語で言ってみてください」

咲「…牌です?」

和「違います! もっと牌を敬うように」

咲「牌でございます?」

和「ああ、もう違いますよ! ちょっと耳を貸してください!」

咲「?」

和「御牌ですよ…」ボソッ

咲「……」

部活終了。

和「……」ズーン

和(何故か咲さんに集中攻撃されました)

優希「あれはのどちゃんが悪いじぇ。持つものが持たざるものに自慢してるようなものだじぇ」ポンポン

咲「それじゃあ、そろそろお姉ちゃんが帰ってくる時間なので私はお先に」

まこ「なんじゃ。騒がしいやっちゃのう」

宮永家。

咲「ただいまー」

照「……おかえり」ズーン

咲「ど、どうしたのお姉ちゃん」

照「咲、口は災いの元なんだね」

咲「??」

照「悪気はなかった。悪気はなかったのにアラフォーと言っただけで可愛いまな弟子に対して集中攻撃するなんて……ひどい」

咲「ああ、アラフォープロに」

健夜「アラフォーじゃないよ! アラサーだよ!」

咲「ああ、いたんですか。それより……また私とお姉ちゃんの愛の巣に他人が入って。今日こそは二人っきりでニャンニャンできると思ったのに!」

咏「わたしもいるよ~」フリフリ

咲「はぁー……」ズーン

咲「そもそもなんで二人がこんなところに? 一緒に遊んでくれる友達がいないんですか?」

咏「いやいや~小鍛治プロはともかくわたしはほら」

健夜「わ、わわわわたしにだってこーこちゃんが!」

咏「ああ、そうだったね~ ファンの子に手を出したんだっけ、知らんけど」

咲「うわぁ…」

照「流石に擁護できない」

健夜「ち、違うよ! こーこちゃんは普通の友達だよ!」

咏「それにしても咲ちゃん、なかなかトゲのある言い方だねぃ」

咲「まぁ、二日連続でお姉ちゃんとエッチなことを」

照「誤解を招く言い方は止めて。まだそんなことしてない」

咏「“まだ”ということはいずれする予定なんだねぃ」

照「揚げ足を取るのはやめ…」

咲「えっ、そうなの!? ついにわたしと結ばれる決心がついたんだね、お姉ちゃん!」

照「いや、ちがっ」

健夜「おめでとう、照ちゃん!」

金曜日に来ると思ってたら土曜日に来てた支援

金曜日も書いてたとか無いよね・・・?

咲「とりあえず二人はお帰りを」

咏「いやぁ、そういうわけにもいかなくてね~ 今日はえりちゃん帰るのが遅くなるらしいんだよね」

健夜「えっ…」

照「えっ…」

咲「帰りが遅くなるって針生アナと同棲でもしてるんですか?」

咏「まぁ、そんなところだねぃ」

>>26
昨日も書いたよ

咏「というわけで咲ちゃーん。なんか適当におつまみ作って」

咲「随分と図々しいですね」

咏「そうだ。わたしは図々しいんだった」キリッ

咲「池田さんのマネは良いですから。まぁ、分かりました。小鍛治プロはどうします?」

健夜「おねがいできるかな」

照「咲、わたしのも」

咲「うん、分かってるよ。わたしがお姉ちゃんの分を忘れるわけないよ!」

咲「はい、枝豆」

咏「ありがと、咲ちゃーん!」

咲「いえいえ」

健夜「わ、わたしに何か手伝えることないかな?」

咲「いや、良いです。お皿を割りそうなので」

照「………」

照「………」

照「………」

照(咲が小鍛治プロたちばかりに構って相手してくれない…)しょぼん

照「ねぇねぇ、咲」

咲「どうしたの、お姉ちゃん」

照「……いや…やっぱりいい」

咲「…そう? あっ、三尋木プロ! また…そんな飲み方をしていると着物に零れますよ!?」

咏「大丈夫、だいじょーぶ!」

照「……」ポツン

健夜「ひっく…わたしは…まだ…アラサー…なのにぃ…なんで…こーこちゃんのばかぁ…」

咲「はいはい、分かってます。分かってますよ。小鍛治プロは若くて強い理想の女性像そのものですよ」

健夜「ほんとに…?」

咲「はい、本当ですよ。だからあんまり…って三尋木プロ! だからそんな飲み方は」

咏「だいじょーぶだよ~知らんけど」

咲「知らんならもっと普通に飲んでください!」

咲(ああ、もうめんどくさいなぁ。はやくお姉ちゃんとイチャイチャチュッチュッしたいのに…!)

健夜「うわぁあああああん! こーこちゃんのばかぁ!」

咲「はいはい、そうですね」

健夜「こーこちゃんの…ひっく…わるぐち…いわないで…!」

咲「ああ、ごめんなさい」

咲(ああ、もう家から追い出したい!)

照「…咲」

咲「あっ、だーかーらー! 三尋木プロ!」

照「……先に自分の部屋に戻る」トテトテ

ピンポーン

咲「あっ、誰か来た。良いですか、二人とも。わたしはちょっと席を外すので、あまり変なことはしないでくださいね!」

咏「りょうかーい」

健夜「ひっく…えっく…わたしは…アラサーだもん…」

咲「……」

玄関。

咲「はい。今開けます」

ガチャ

えり「こんばんわ。夜分、遅くすいません。咏さ……ゴホン……三尋木プロを迎えにきました」

恒子「ついでにすこやんも連れて帰るよ」

咲「ほっ…これでやっと解放される」

恒子「その様子だと随分と大変だったようだね」

咲「ええ、まぁ。お酒のおつまみを作ったり、酔っ払いの愚痴を聞いたり、三尋木プロの飲み方を注意したり……はぁー」

恒子「あははは」

えり「うちの三尋木プロがご迷惑をおかけして…」

咲「まぁ、とりあえず上がってください」

恒子「それじゃあお言葉に甘えて、お邪魔しまーす」

えり「それではわたしも、お邪魔します」

居間。

咲「………」

咲(すこし目を離した隙にゴミがさらに散乱してる)

恒子「これはこれは…」

えり「………」


咏「小鍛治プロもほらほら、もっとグビグビ」

健夜「うぅ…もう飲めな…うぷっ」

咲「………」

咏「あっ、えりちゃんだぁ! えりちゃーん会いたかったぜぃ」ダキッ

えり「えっ、きゃっ! み、みみみ三尋木プロ! いきなり抱き着いてこないでください! それに飲み過ぎですよ、ってちょっ…! どこ触って…やめっ」

咏「えりちゃんのからだ柔らかい…それに良い匂い…」

えり「も、もう、いい加減に…」

咏「……すぅ……すぅ……すぅ……」

えり「……咏さん。今日はすいません。急な仕事で…」なでなで

咲「………あのそういうのは良いんではやく連れて帰ってくれませんか?」イラッ

咲(リア充め…)

健夜「うぅ…きもちわるい…」

恒子「もうアラフォーなのにそんなに飲むから」さすりさすり

健夜「アラフォーじゃないよ、アラサーだよ! うぷっ…叫んだら余計に気持ち悪くなってきた…」


咲「……はぁー」

えり「それじゃあ失礼しました。ほら、三尋木プロ! きちんとして」

咏「ありがと、咲ちゃーん。また来るぜぃ! 今度はもっと大勢で」

咲「やめてください」

健夜「うぅ…気持ち悪い…飲み過ぎた…」

恒子「それじゃあ私たちもこれで」

健夜「咲ちゃん、今日はありがと…ね…」

咲「いえいえ」

咲「……ふぅ」

咲(やっと帰ってくれた。これでお姉ちゃんとイチャイチャでき………)

咲「…ってあれ、お姉ちゃんは…」

咲(こんな時間だし、もう部屋に戻ったのかな?)

照の部屋の前。

咲「…あれ?」

咲(…開かない。鍵をかけてるのかな)

咲「お姉ちゃん?」

咲「ねぇ、お姉ちゃーん」

照『…なに?』

咲「なんで鍵をかけてるの?」

照『別に…。特に理由はない。ただ、ひとりになりたかっただけ…』

咲「…お姉ちゃん? どうしたの? 声に元気がないけど…」

照『……そんなことない。わたしはいつも元気』

咲「………お姉ちゃん。もしかして鍵を閉めてるということは……」

照『…なに?』

咲「ひとりで…してた?」

照『…なにを?』

咲「えっと…エッチなことを…」

照『するわけない』

咲「えーっ…じゃあなんで鍵を閉めてるの?」

照『その理由はさっき言った。とにかく今日はもうひとりになりたい。だからおやすみ、咲』

咲「えっ、あっ、うん。おやすみ、お姉ちゃん」

咲(おかしいなぁ。お姉ちゃんの部屋に置いておいた気化型の媚薬。効かなかったのかな?)

朝。合鍵を使い、照の部屋に侵入。

咲「お姉ちゃん、朝だよ起きて」

照「………」プイッ

咲「お姉ちゃん?」

照「咲が起こしにこなくてもひとりで起きれた」

咲「………」

咲(そっぽ向くお姉ちゃん可愛い。でもね、お姉ちゃん。今の危機的状況を分かってないみたいだね♪)

照「咲、どいて」

咲「お姉ちゃん、これは神様が私に与えてくれたチャンスなんだよ。今のお姉ちゃんは無防備。それに昨日お姉ちゃん成分を補給できなかった分、今から……補給するね」

※咲さんは照の上に馬乗りになってます

照「咲。ちょっと待ってほしい」

照(まずい。咲迎撃用の道具は全て机の引き出しの中。このままでは私の貞操が…)

咲「……待たない。お姉ちゃんが悪いんだよ」

照「わたしは何もしてない」

咲「昨日、わたしの相手をしてくれなかった。そのせいで…」

照「……」ムッ

照「勝手なことを言わないで。昨日、先に構ってくれなかったのは咲の方」

咲「…え?」

照「あっ…」

咲(昨日、お姉ちゃんが元気なかったのはもしかして……わたしが小鍛治プロたちばかりを相手することに妬いて…)

媚薬どうなった

照「今の嘘。今のなし」

咲「お、お姉ちゃん。お姉ちゃんはそんなにわたしのことを…」キュン

照「別に…」

咲「お姉ちゃん! わたしもお姉ちゃんのこと好き好き! 大好き! 愛してるよ!」ギュッ

照「……咲」

照「……わ…わたしも…咲のこと…////」

咲「ということで今からいっぱい愛し合おうよ、お姉ちゃん♪」

照「台なし」カチッ

咲「えっ、いつの間にスタンガンを……ぎゃああああああああああああ―――」

照(でもね、咲。……わたしも…愛してるよ…)ニコッ

おわり?

>>63
一応の説明。照が部屋に戻ったのはプロ二人が飲み始めた頃。その頃には気化した媚薬が照の部屋に充満していた。その部屋に入った照は徐々にムラムラした為、部屋に鍵をかけた。

時は戻り、プロ雀士二人が飲み騒ぎ、咲がその対応に追われてる時。照は部屋に戻ってきていた。

照「………」

照(……咲の馬鹿)

照(なんで小鍛治プロたちばかり構って……)

照「…………それにしてもなんだろ。この匂い…」

照「………」

照「甘い…匂い…」

照「………」

照(咲たちがケーキでも食べてるの…かな…)

照(ただ、何か。この匂いを嗅いでると……頭が…ボーッとして…)

照「…はぁ…はぁ……はぁ……はぁ…」

照(なに…これ…それに…徐々に…カラダが…ポカポカしてきて…)

照「……あつい」

照「…はぁ………はぁ……はぁ……はぁ……っ…」

照(な…んで…これ…は…あの時の感覚と同じ。また…でも…咲の…持ってた…薬は全部取り上げたはず…)

照「…っ…はぁ…はぁ…はぁ…んっ…」

照(……咲…咲…さき…さきっ…バカ…咲のバカ…)クチュクチュ

照「…んっ…だ…め…せ…めて…カギ…を…」ガチャ

照「ふぁ…やっ…っん…もっ…」クチュクチュ

照「……あっ…んっ…はぁ…はぁ…はぁ…」ビクンビクン

照(ま…だ…カラダが…ポカポカ…と…)ハァハァ

その後、照はカラダの火照りが収まるまで何度も何度も声すら抑えずに自分を慰めてたのだが、幸いにも照の嬌声は飲み騒ぎするプロ雀士ふたりのおかげで咲には聞こえず、何とかバレずに済んだようだ。


おわり


最高だった。またあるなら楽しみにしてる

>>79
今度はこまきたそを絡めてみようと思ってるお

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