一夏「セシリアと結婚して10年。白人の劣化を思い知った」(203)

一夏(あの綺麗だったセシリアが・・・)

セシリア「なんですの?」デブーン

一夏「ちょっと食べ過ぎじゃないか?」

セシリア「問題ありませんわ。フィッシュ&チップスはヘルシーですもの」

一夏「そっか・・・魚と芋だもんな・・・・」

セシリア「はい♪もぐもぐ」

娘「もぐもぐ」


一夏(子供を産んで以来太る一方・・・モデルと見紛う美貌はどこにいったんだろう)

一夏「はあ・・・」

そこで鈴か!
俺得!

一夏「じゃあいってくるよ」

セシリア「いってらっしゃいませ。チュッ」



一夏(なんだろう、幸せではあるんだけどな・・・)

一夏(やっぱり奥さんには綺麗綺麗でいて欲しいわけで)

一夏「・・・はあ」




一夏「ただいまー」

娘「おかえりー」ダッ

一夏「おっと、重くなったなあ」ギュッ

セシリア「おかえりなさいませ」

鈴「おかえり。久しぶりね」

一夏「鈴?来てたのか」

キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*





キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*





キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*

鈴「仕事で日本来てたから、顔見にね」

一夏「そうか。ゆっくりしてってくれよ」

鈴「ありがと。しかしあんた老けたんじゃない?」

一夏「そうか?」

セシリア「一夏さんはまだまだ若々しいですわ」

鈴「でもほら、白髪」

一夏「えっ!?どこだ?」

鈴「嘘よ嘘。にひひ」

一夏「ったく相変わらずだな鈴は」

鈴「あんたもね」

一夏「・・・本当に変わらないな鈴は。まだ高校生で通用するんじゃないか?」

鈴「幼児体型って言いたいわけ?」

一夏「いや、相変わらず綺麗だなってさ」

鈴「っ!?」

セシリア「あなた?」

一夏「あ、いやセシリアももちろん綺麗だよ(昔は)」

鈴「ま、まったくいつの間にお世辞なんか言うようになったのよ」

一夏「お世辞じゃないぞ?」

鈴「はいはい」

セシリア「いちかさん?」グリッ

一夏「いてっ!」

セシリア「まったくわたくしというものがありながら」

一夏「あはは」

一夏「はあ・・・」

鈴「・・・」

翌日


鈴「ごめんね泊めてもらっちゃって」

セシリア「いえ、もっとゆっくりして頂いても構いませんのに」

鈴「今度は休暇の時に来るわ」

一夏「国家代表は忙しいんだなあ」

鈴「あんたもでしょうが」

一夏「俺はまあ、そうでもないし」

鈴「じゃあまたね」

バタン


鈴「・・・またね」

数日後の休日

一夏「今日は久しぶりにジムでもいかないか?」

セシリア「相棒の再放送を見ないといけませんのでわたくしは結構ですわ」キョロキョロ

セシリア「あら?ハッピーターンの買い置きがあったはずですが」

娘「ママがきのう食べちゃったよー」

セシリア「むむう・・・今日はポテチで我慢しましょう」ビリッ

セシリア「やっぱりコンソメ味は美味しいですわ」デブーン

一夏「・・・」

ピンポーン

セシリア「あら?宅配便でしょうか」

一夏「俺がでるよ」

風呂

ピッ

一夏「どちらさまですか」

シャル『久しぶり一夏』

一夏「シャル?今開けるよ」

ガチャッ


一夏「久しぶりだなー」

シャル「連絡もしないで突然ごめんね」

一夏「全然構わないよ。入ってくれ」

シャル「お邪魔しまーす」


一夏「セシリア、お客さんだぞ」

セシリア「はい?」ムクッ

シャル「久しぶり」

セシリア「シャルロットさん!」

そして




鈴は乗っていた飛行機が爆発して帰らぬ人となった


セシリアは痩せて美貌を取り戻した

終わり

セシリア「本当におひさしぶりですわね」

シャル「うん、ひさしぶり、セシリアにいちか」

シャル「それと、はじめましてだね、娘ちゃん?でいいのかな?」

シャル「私はシャルロット・デュノア、シャルって呼んでくれるとうれしいかも」

娘「うん!はじめまして!しゃるちゃん!わたしは娘だよ!」

娘「しゃるちゃんはパパたちのお友達なんだよね?」

シャル「そうだね、パパたちとは学生時代にとっても仲良しなお友達だったんだよ…あの日まではね…」

一夏「…おいシャル!」

セシリア「シャルロットさん!」

シャル「あの日まで…は…ずっと私たちはとっても仲良しの友達だったんだ、のに…それなのにどうして…!!!!」

シャル「こんなブタババアに一夏が盗られたなんてしんじられっかああああうおああああああ!!!!!」バウッ

一夏「しまった!シャルの奴婚期を逃して自暴自棄になって地球ごと消し飛ばす気だ!!」

セシリア「もう間に合いませんわ!」

娘「ククク…娘ちゃん豪胆物語りもここで終わりか…」

シャル「ファイナルフラーッシュ!!!!!」ズアオッッッ






         -終劇-

一夏「セシリア…セシリア……!」

セシリア(一夏さん?寝室でお一人で一体何を…?)

一夏「ハァハァ」シコシコ

セシリア(じ、自慰行為ですわ!?)

セシリア(たしかに最近ご無沙汰でしたし仕方ないのかもしれませんが…でも言ってくだされば、わたくしが……)

一夏「うっ!…ふぅ」ドピュ

セシリア(お、お済になられたようですわね……)

一夏「……はぁ~」

一夏「こんなこと"今のセシリア”への裏切りだよな…」

セシリア(裏切り?一体どういうことですの?)

一夏「変わってしまってもセシリアはセシリア、俺の妻なんだし…」

一夏「こんな昔の写真引っ張り出して一人でなんて……はぁ、最低だ俺」

セシリア("変わってしまった?”)

一夏「でもこの頃のセシリアってホント綺麗だよなぁ…モデルみたいで、肌もツヤツヤで…」

一夏「最近は運動もしないみたいだし、あれだけ気をつけてた美容も無頓着になって……」

セシリア(!?)

一夏「…ってダメだダメだ!言ってるそばからこんなこと思っちゃ!」

一夏「こんなこともうこれっきりにしよう、セシリアの体目当てで結婚したわけじゃないんだ」

セシリア(…最近ご無沙汰だったのはそういうことですの?)

セシリア(わたくしが、一夏さんの目から見て魅力的に見えなくなったから)

セシリア(だからわたしくの昔の写真なんて持ち出してご自分で…)

セシリア(一夏さんなら言い寄ってくる若い女性なんていくらでもいますのに…)

セシリア(でもそれを利用することもなく、わたくしだけを愛してくださって)

セシリア(それでも我慢が出来なくなって、ご自分でなさって、それすら“今の”わたくしへの裏切りだと)

セシリア(そんな想いも知らずに、わたくしはハッピーターンだのフィッシュ&チップだのを貪り)

セシリア(一夏さんが家事万能なのに甘えて、最低限の家事だけをやったら、オヤツ片手に一日中、怠惰に過ごしていたと?)

セシリア「わたくしは、なんて愚かなんですの……!」

セシリア「……このままではいけませんわ」

セシリア「一夏さん、待っていてくださいまし、このセシリア、必ず貴方の想いにこたえてみせますわ!」

翌日

一夏「セシリアー?晩御飯できたぞー、今日はハンバーグだ」

娘「わーい、わたし、パパのハンバーグだいすきー♪」

セシリア「くっ!」

一夏「セシリア?どうしたそんな辛そうな顔して」

セシリア「な、なんでもありませんわ」

セシリア(ダイエット初めにしていきなり強敵現る、ですわ!)

セシリア(食事制限をしようと間食をやめ始めたばかりで空腹の身に、このジューシーな香りは凶器…!)

セシリア(ラウラさんと初めて戦った時でさえここまで追い込まれた気分にはなりませんでしたわ!)

一夏「今日はソースにも凝ってみたんだ、これを熱々のハンバーグにかけて…」

セシリア「あああああああああ!」

一夏「セシリア!?おい一体どうした!」

娘「ママー?」

セシリア「なんでもありませんの!なんでもありませんから気になさらないで!」

一夏「え、いや、とてもそうには」

セシリア「大丈夫です!!!」

一夏「お、おお、そうか…」

一夏(なんでそんな鬼気迫っているんだ…ハンバーグ嫌いだったか?)

セシリア(ソース?ソースですって!?しかも一夏さん特製!!絶対美味しいに決まっているじゃありませんか!)

セシリア(でも、こんなハイカロリーそうなモノを食べてしまってダイエットなんて…)

セシリア(でもでも、作っていただいたモノを食べずに残すというのも失礼ですし、どうしたら…)

娘「ママ食べないのー?もらっていいー?」

セシリア(!?)

セシリア「え、ええ、食べて構いませんわよ!たくさん食べて大きくなってくださいまし」

セシリア(さすがわたくしの娘ですわ!ナイスアシストです!)

一夏「……セシリア、もしかしてハンバーグ嫌いか?」

セシリア「え?」

一夏「いや、なんだか苦しそうにしてたし、いつもは美味しそうに食べるのに、こうして娘にあげてしまうし…」

セシリア(あああ!一夏さんがあんな悲しそうな顔を!フォロー、フォローをしなくては!!)

セシリア「じ、実は少しオヤツを食べ過ぎてしまって…お腹が少し苦しいんですの!」

一夏「あぁ、そういうことか」

セシリア「ええ、ですから今日は控えめで…」

一夏「そうだな、無理をして腹を壊したら大変だしな」

セシリア(この場は乗り切れましたが……明日からは何か対策を考えなくては)

翌日

一夏「じゃ、行って来るよ」

セシリア「はい、気をつけて」チュッ

一夏「おう」ガチャッ

セシリア「さて、一夏さんをお見送りしましたし、ダイエットの計画を立てなくては」


セシリア「間食をやめるというのはダイエットの定番ですから、これは外せません」

セシリア「しかしハイカロリーな夕食を出されてしまっては元も子もありません」

セシリア「夕食も食べない、という手は夕食を作ってくださる一夏さんへ申し訳が……一体どうしたら」

ピンポーン

セシリア「あら、来客ですわ。はーい、今行きますわ~」

セシリア「どちら様ですの~」

ガチャ

ラウラ「久しぶりだな、セシリア」

セシリア「ラウラさん?ホントにお久しぶりですわね」

ラウラ「ああ、直接会うのは結婚式以来か」

セシリア「そうですわね~、立ち話もなんですから、どうぞあがってくださいまし」

ラウラ「ああ、では邪魔させてもらおう」


ラウラ「それで嫁、いや今はお前が嫁か……一夏とはうまくやれているのか?」

セシリア「うぐっ!?」

ラウラ「…おい」

セシリア「いえ、その、喧嘩しているとか、そういうことではなく…」

ラウラ「じゃあ一体何なのだ」

セシリア「それは、その……非常にデリケートな問題で……」

ラウラ「私で力になれることなら言ってくれ、他言もしない」

セシリア「いえラウラさんが信用できないというわけではなく…」

ラウラ「なんだ、私では頼りにならないか?」

セシリア「それは…」

セシリア(ラウラさん、多少背は伸びましたけど、あまり昔と体型が変わりませんわね)

セシリア(もしや、何か何か秘訣が?)

セシリア「いえ、分かりましたわ、お話いたします」

ラウラ「ああ」

セシリア「…実は」

ラウラ「つまり、肥え太ってしまったお前を見捨てずに愛してくれている一夏の為に、昔の体型に戻りたいと」

セシリア「肥え太ったとか言わないでくださいまし!」

ラウラ「事実だ、受け入れろ、まずはそこからだ」

セシリア「…はい」

ラウラ「だが丁度よかった、私が今日訪ねてきた理由と関係がないわけじゃなさそうだ」

セシリア「そういえば今日はどうして我が家へ?」

ラウラ「ああ、実は、卒業生を集めて、学園で在校生向けに模擬戦を披露する企画があってな」

ラウラ「“あの”織村一夏の同期だということで注目を集めやすい我々に白羽の矢が立ったのだ」

セシリア「模擬戦!?無理ですわ、もう何年ISを動かしていないか」

ラウラ「そういうと思っていた。何心配するな、今すぐというけじゃない、練習する時間は十分にある」

セシリア「そういうことでしたら、まぁ…」

セシリア「でもそれが今回のわたくしの件とどう関係が?」

ラウラ「簡単なことだ、勘を取り戻す為の訓練を我が軍の施設でおこなってもらう、泊り込みで」

セシリア「え」

ラウラ「私は軍の訓練教官としての資格も持っている、弛んだ連中を鍛えるのは得意だ」

ラウラ「安心しろ、一夏には私から上手く伝えておく」

セシリア「いえ、そういうことではなく」

ラウラ「ああ、娘か?それなら織斑教官に預かってもらうように連絡しよう、今回の話を私に任せてくれたのは教官だ」

ラウラ「模擬戦への準備に必要だと話せば応じてくれるだろう」

セシリア「話を聞いてくだs」

ラウラ「そうとなれば善は急げだ、今からヘリを呼ぶから準備をしろ」

ラウラ「いや、新兵訓練は身一つあれば準備なんて必要ないな、行くぞ!」

ドイツ、訓練施設

ラウラ「さぁキャンプに到着だ、セシリア訓練生!」

セシリア「ぜぇぜぇ…」

ラウラ「なんだ情けない、軍空港から10km走っただけでその様か、昔はもっと走れただろう」

セシリア「せ、専業主婦ならこんなもんですわ…ぜぇぜぇ……」

セシリア「な、何か飲み物をいただけません?」

ラウラ「甘ったれるな訓練生、飲み物が欲しければ自分の汗でも舐めていろ」

セシリア「そ、そんなぁ」

ラウラ「と、言いたいところだが丁度ここにコーラがある、飲みたければ飲め」

セシリア「!! 本当ならスポーツ飲料が欲しいところですけど…この際コーラでもいいですわ、いただきます!」

ゴクゴクゴクゴクッ

セシリア「っプッハァ!生き返りますわ~」

ラウラ「160キロカロリー」

セシリア「?」

ラウラ「貴様が今摂取したカロリーだ」

セシリア「!?」

ラウラ「今からその分を消費してもらう」

セシリア「そ、それはまさかまた走れと仰いますの…?」

ラウラ「いや、せっかくキャンプについてんだ、今の実力を見る意味も兼ねてISを動かしてもらおう」

セシリア「よ、よかった…」

更衣室

セシリア「確かに相談したのはわたくしですけど強引すぎますわ、まったくっ」

セシリア「しかも飛行機から降りた途端、走れ!だなんて」

セシリア「……でも、これも一夏さんの為、頑張らないといけませんわね!」

ヌギヌギ

セシリア「えーと、これがISスーツですわね、私達の頃のより改良がすすでいると聞きますが…まずはコレを着て…」

セシリア「んっ! あれおかしいですわね入りませんわ…ふんっ!!」

セシリア「ぬぬぬぬっ!!! は、入りませんわ……そうだ、サイズ、サイズが間違っているのではなくて?」

ラウラ「それは一般でいうところのLLサイズだ」

セシリア「!! ら、ラウラさんいましたの?」

ラウラ「しかもそれなりに伸縮性のある作りになっている」

セシリア「と、いうことは…」

ラウラ「少なくとも今の貴様はLLサイズには収まりきらない体型をしているということだ」

セシリア「……ちなみにラウラさんの着ているのは?」

ラウラ「私のは特注のXSサイズだ、Sサイズでも若干生地が余ってしまってな」

セシリア「…他の方達はどの程度のものを……」

ラウラ「そうだな、貴様くらいの背丈であればMサイズを着ている者が多いな」

セシリア「」

ラウラ「というわけで、特注の3Lサイズを支給しよう、訓練生には破格の待遇だ感謝しろセシリア訓練生」

セシリア「…ええ、感謝いたしましますわ……」

ラウラ「うむ、それを着たら演習場まで来い、先に待っている」

演習場

ラウラ「ではISを展開しろ、専用機の使用を許可する」

セシリア「はい!」

シャキーン!

ラウラ「…なんというか、ブルーティアーズの砲身が細く見えるな」

セシリア「脚部と腕部ユニットがパンパンですわ…」

ラウラ「一夏の気持ちが理解できた気がする……」

セシリア「言わないでくださいまし、色々自覚しているところですわ…」

ラウラ「…気を取り直していおう、まずは歩行、その後上昇の基本動作訓練だ」

セシリア「はい!」

セシリア(このくらいならブランクがあっても簡単ですわ)

ウィーン

セシリア「ほら歩けてますわよ」

ウィーン、ドシンっポヨン、ウィーン、ドシンっポヨン

ラウラ「色々言いたいことはあるが…よし、ではそのまま上昇してみろ」

ブワッ

セシリア(上昇も順調ですわね)

ラウラ「高度を維持したまま演習場を一周しろー」

セシリア「お任せくださいましー」

スイー

セシリア(旋回も問題ないですわ、なんだ意外と動かせるじゃありませんの)

ピーっピーッピーッ

セシリア「エネルギー残量の警告!?そんなコレしか動かしていないのに!」

ラウラ「もういい、さっさと降りて来いセシリア訓練生ー!」

セシリア「は、はい!」

ピュイーーーン、ドシ----ンッ

セシリア「ふぅ…久しぶりに動かして少し緊張しましたわ」

ラウラ「着地の衝撃でブルーティアーズが壊れやしないかとヒヤヒヤしたがな」

セシリア「失礼な!それよりエネルギーの減り方が異常に早いのですけど、そちらで原因を調べて下さる?」

ラウラ「見てみよう」

ラウラ「原因が分かったぞ」

セシリア「なんですの?整備不良、それとも経年劣化?」

ラウラ「加重オーバー」

セシリア「え」

ラウラ「加 重 オ ー バ ー だ」

ラウラ「本来想定されいる以上の加重が掛かって、それを動かそうとしているから消耗が激しいのだ」

セシリア「体重計以外にもわたくしに現実を見せ付ける機械があったなんて思いませんでしたわ……」

ラウラ「これではISでの訓練しつつ身体を絞る計画は無理だな…」

セシリア「それはもしかして」

ラウラ「明日からはIS無しでの基礎訓練でみっちり身体を絞ってもらうぞ」

セシリア「やっぱりそうなりますのね!ええもうやってやりますわよ!」

翌日から過酷な訓練が続いた。
何度も挫折しそうになったがそこは一夏の為と気合をいれ何とか乗り切った

数ヵ月後

セシリア「ゴクリッ」

ラウラ「これがMサイズのISスーツだ」

セシリア「え、ええ、確かにMサイズですわ」

ラウラ「今日まで過酷な訓練に耐え、よく頑張った、さぁ訓練の成果を見せるときだ!」

セシリア「はい、教官!」

ギュッ

セシリア(よし、お腹は入りましたわ!あとはこのまま)

ムギュッ!

ラウラ「っ!くそっ!胸周りが入らないか!」

セシリア「そ、そんな…あれだけしてもまだわたくしは平均に及びませんの……」

ラウラ「すまない、セシリア…」

ラウラ「あれだけ偉そうなことを言っておきながら私は…」

セシリア「いえ。いいんですのよ、元はといえばわたくしの不摂生が招いたこと、自業自得ですわ…」

セシリア「今日までありがとうございました、ラウラさん」

セシリア「学園での模擬戦は明日」

セシリア「ISスーツはLサイズを着て行きますわ、一夏さんには申し訳ないけれど…」

ラウラ「セシリア……分かった、学園までは私が送り届けよう」

セシリア「ええ、お願いしますわ」

模擬戦当日、控え室兼更衣室

シャル「みんな!久しぶりっ!」

箒「ああ、久しぶりだ、この面子で集まるのは何年ぶりだろう」

ラウラ「全員一緒となるとセシリア達の結婚式以来だろう、私はしばらく本国勤務だったからな」

鈴音「いやー、しっかしこの企画、聞いたときは無理だと思ったけど、久しぶりでも案外動かせるもんだねー」

鈴音「演習場借りて練習したけど、やりすぎで施設壊しちゃったし」

シャル「本番では勘弁してよね~」

キャッキャウフフ

セシリア(ああ、皆さんお綺麗ですわね…)

セシリア(私だけがこんな…)

シャル「それじゃ時間もないし早く着替えちゃおうよ」

箒「ああ、そうだな」

セシリア(はぁ…憂鬱ですけど、一夏さんの想いも気づかずに怠けていた罰だと思えば仕方ありません)

セシリア(覚悟を決めてしまいましょう)

ヌギッ

シャル「!!!」

鈴音「うわっ」

セシリア(ええ、驚くでしょうとも、Mサイズの入らないこのだらしない身体を見れば)

箒「セ、セシリア……」

シャル「少し見ないうちに、その、すごいスタイルになってるね……」

鈴音「なんていうか、ねぇ?」

セシリア「ふ、ふふふ、驚きました?これでもラウラさんに協力してもらった結果なんですけど…」

箒「ラウラが?」

ラウラ「ああ、……失敗してしまったが」

シャル「え?失敗?」

鈴音「これで?」

箒「どこがだ?」

セシリア「え、それって……」

鈴音「身体は全体的にラウラみたいに引き締まってるし」

シャル「これ胸は箒より大きいんじゃない?」

箒「山田先生をはじめて見た時に感じた感覚に近い」

セシリア「で、でもラウラさんは失敗だって」

ラウラ「そうだ、私はセシリアの頼みは完遂できなかった」

シャル「頼み?」

鈴音「アンタ一体どんな頼みしたってのよ」

セシリア「それは…その…痩せたいと……」

ラウラ「何を言っている、そんな頼みは聞いた覚えがないぞ」

セシリア「えええ?いやでも協力してくださいましたよね?」

箒「どういうことだ?」

ラウラ「私は『昔の体型に戻りたい』言われて協力したんだ」

ラウラ「これでは昔のセシリアと同じとは言えない」

ラウラ「昔のセシリアなら着られたはずのMサイズを基準にして、多少の誤差は大目に見てもらうことにしたのだ」

ラウラ「だが今のセシリアはMサイズが着られない」

ラウラ「かなりの伸縮性のあるISスーツでもだ、これは明らかに誤差範囲外だろう」

ラウラ「故に『失敗した』と解釈したのだが…何かおかしいか?」

箒「理屈としては正しいが…」

鈴音「そもそも頼みの解釈からして違うというか……」

シャル「ラウラらしいといえばらしいかな、アハハハッ」

セシリア「じゃ、じゃあわたくしは、その…昔と比べて肥え太っているわけではないということですの…?」

シャル「うん、少し嫉妬しちゃったかも」

鈴音「あんまりいうとイヤミっぽいよアンタ」

箒「とういか、自分で見て気づかなかったのか、セシリア」

セシリア「毎日見ていて変化に気づきにくいのもありましたけど、なんだか自分が痩せたのかどうか実感が全然わかなくて…」

セシリア「そばにいたのがラウラさんなのもあって、自分はまだ太っていると思い込んでいた申しましょうか……」

鈴音「あ~、ダイエットしてるとどこまでも痩せようとしてしまうことあるっていうもんね」

シャル「一種の強迫観念だよね、アレ」

セシリア「お恥ずかしい限りですわ……」

ラウラ「なるほど。そういうことだったのか、やはり私はそういう機微に疎くてダメだな」

シャル「まぁまぁ、今回は結果オーライということで」

セシリア「そうです。ラウラさんがいなければ今頃3Lサイズを着ていたかもしれませんもの」

鈴音「ちょ!3Lってアンタ一体どんな体型だったのよ……」

セシリア「え~と、その……」

ピンポンパンポーン

ラウラ「む、模擬戦の入場時間だ、早く行こう、開始時間に遅れてしまう」

セシリア「そ、そうですわね!ほら皆さんもお早く」

鈴音「あ、ちょっと待ちなさいよ!」

シャル「まぁまぁ、わざわざ聞くことでもないでしょ」

箒「そうだな、それに今は模擬戦に集中するとしよう」

模擬戦は無事に終了
セシリアは数ヶ月ぶりに自宅へ戻った

一夏「セシリア!?模擬戦の映像を千冬姉から見せられた時はCGか影武者かと思ったけど、ホントにセシリアか?!」

セシリア「ええ。そうです、貴方の妻のセシリアですわ、一夏さん」

一夏「ラウラのところで特訓しているとは聞いていたが、まさかこんなになるなんて!」

セシリア「驚きすぎですわ、一夏さんったら」

一夏「いや驚くって、まるで昔のセシリア見てるみたいだ…いや、あの頃より綺麗かもしれない」

セシリア「もう、そんな照れてしまいますわ~///」

セシリア「それはそうと一夏さん、わたくしがいない間、娘はどうでしたか?」

一夏「娘か?最初は寂しい寂しいって泣いてたよ」

セシリア「それは…あの子に辛い思いをさせてしまいましたわね」

一夏「まぁ最初はな、でも千冬や弾や蘭達が来てくれたから次第に収まってくれたよ」

セシリア「よかった……でも、それはそれで、少し寂しいと思うのはわたくしの我が侭、ですわね」

一夏「セシリア……」

一夏「……娘なら多分まだ起きてるから娘の部屋にいこう、早く会いたいだろ?」

セシリア「ええ」

娘の部屋

コンコンッ

一夏「おーい娘よ、お前に会いたい人が来てるぞー」

娘「パパー?誰か来たのー?」

一夏「ああ、ママが戻ってきたんだ」

娘「え、ママ!?」

トテトテトテトテっガチャッ!

娘「ママー!!」

セシリア「はい、ただいま帰りましたわ」

娘「…ママ?」

セシリア「ええ、あなたのママですわ」

一夏「?」

娘「こんなのママじゃない!ママはもっとフカフカしてるもん!!」

セシリア「!?」

一夏「こ、こら!お前のママだろ?ほら、声とか髪とかママそのものじゃないか」

娘「ちがうもん!もっとムギュってして甘いにおいするのがママだもん!!パパも嘘つきだ!」

セシリア「 」

フラ~

一夏「せ、セシリア?」

セシリア「一夏さん、またしばらく留守にしますわ…」

一夏「…今度はどこへ?」

セシリア「ちょっと鈴音さんのお店で体型が元に戻るまでお食事を」

一夏「……いってらっしゃい」


寝る

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