神崎蘭子「我が手の魔力」 (33)

モバマスssです
前回途中で落ちてしまったので今度は完結させます

前書き

早朝にも同じスレタイで書いていたのですが
私用で外している間に落ちてしまったので再度始めから書いて行きます

モバP

「うー・・・ん」ノビー・・・

「(肩、凝ってるなー・・・)」ゴキゴキ

「(最近、事務作業が増えてるからなー・・・)」ゴリゴリ

「(これも嬉しい悲鳴と思えば・・・!)」ゴリゴリゴリゴリ

「・・・・・・」

蘭子「煩わしい――(おはよ――)」

モバP「・・・はぁ」

蘭子「(プロデューサーさんがため息?!)」

モバP「うーん・・・」

蘭子「(体調が悪いのかな・・・?)」

蘭子「プロ、プロヴァンスの風よ。悪の波動を受けたか?(プロデューサー、風邪ですか?)」

モバP「んぉ? えーっと・・・」

モバP「(蘭子の言葉、まだよく解んないんだよな・・・)」 ウーン・・・

モバP「(えーっと・・・。悪の波動、悪の波動・・・・・・!)」ティン!

モバP「ああ、違う違う。風邪じゃないよ。ちょっと肩こりが酷いだけだから」

蘭子「ふむ、そうか(そうなんですか?)」

蘭子「汝の不調は我が不調。養生するのだぞ?(プロデューサーさんがつらそうにしていると、私もつらいです・・・。しっかり休んでくださいね?)」

モバP「えーっと・・・・・・」

モバP「(拓海風に言えば『シケた面下げてんじゃねー!』ってことかな・・・)」

モバP「うん、気をつけるよ・・・」ショボン

蘭子「(あれ? うまく伝わってない・・・?)」

蘭子「プロヴァンスよ。汝は我が言の葉の真意を読み取ることはできているのか?(プロデューサー、私の言葉、分かり難いでしょうか?)」

モバP「え、あー・・・・・・」

モバP「(今のはたぶん『私の言葉、わかってないですよね?』ってことだよな)」

モバP「うん、ごめん」

蘭子「なんと(そんなぁ・・・)」ガーン

モバP「ごめんな・・・、比奈から教わって少しはわかるようになってきたんだけど・・・」

蘭子「・・・?」

蘭子

「(あれから少し話をしてみた結果、プロデューサーは私の『あの言葉』を正しく理解できていないみたいでした)」

「(けど私は『あの喋り方』じゃないと上手にコミュニケーションができない・・・)」

「(でも『あの喋り方』じゃプロデューサーとうまくコミュニケーションができない・・・)」

「(今日も労いの言葉のつもりだったのに、プロデューサーを落ち込ませちゃったし・・・)」

「どうしよう・・・」

「(こうなったら言葉を使わずに気持ちを伝えるしか・・・)」

「(そうだ!)」ティン!

―――次の日―――


モバP「」カタカタカタカタ・・・ッターン!

蘭子「(あの動きは・・・!!)」

蘭子「(あの動きは、プロデューサーが一日の事務作業を終わらせた時にだけ見せる『エンターキー「ッターン!」』!!)」

モバP「ふぃー」

蘭子「(今がチャンス・・・!)」トテトテ

蘭子「プロヴァンスよ、暫しよいか?(プロデューサー、ちょっといいですか?)」

モバP「ちょうど一区切りついたところだからいいぞ。何か用かな?」

蘭子「彼方を向くのだ(後ろを向いてください)」

モバP「こうでいいかな?」イスゴト クルーン

蘭子「うむ!(はい!)」

蘭子「汝の縛めを、我が手によりて解き放たん!(肩をもみますよ!)」

モバP「(戒め? 俺なにかしたっけ・・・)」ビクビク

蘭子「」モミモミ

モバP「あふぅ」

蘭子「」トントン

モバP「うっうー」

蘭子「」グニグニ

モバP「面妖な・・・」

モバP「(そうか、さっきのは『肩もみします』って意味だったのか・・・)」

モバP「(蘭子は物々しい話し方をするけど、本当はすごく優しい娘なんだよな・・・)」

モバP「(昨日の俺の言葉を覚えてて、こうして肩もみをしてくれるし・・・)」

モバP「(言葉の壁があったから、少し警戒してたところがあるかもしれないけど、これからはもっと、蘭子と仲良くなれるように頑張ろう・・・)」

蘭子「(プロデューサーの肩、すっごい凝ってる・・・)」グニグニ

モバP「(きっと昨日の言葉も本当は『体は大事にしてくださいね』的な意味だったに違いない)」ウンウン

蘭子「我が手の魔力は汝に届いているか?(肩もみ、気持ちいいですか?)」

モバP「ああ、ありがとう。すごく気持ちいいよ」

蘭子「ふふ、礼には及ばぬ。其方には我が身を委ねておるのだからな!(お礼なんていいんですよ。プロデューサーにはいつもお世話になってるんですから)」

モバP「お世話って言えるほど、何かができてる訳じゃないけどね」ハハハ・・・

蘭子「否(そんなことありませんよ)」

蘭子

「其方は拠点にて、常に我らを迎えてくれる(プロデューサーは毎朝、誰よりも早くきてますよね)」

「そして我らを戦場へと送り、帰還させ(仕事場への送り迎えもしてくれますし)」

「我らの戦果を誰よりも褒め称える(「がんばったなー」って、いっぱい言ってくれます)」


モバP「それが当たり前なんだよ。だって、俺はプロデューサーなんだから」


蘭子

「それが其方に定められし宿命だとしても、我は大いに救われているのだ(それがプロデューサーの仕事かもしれないけど、私はとっても感謝してるんですよ?)」

「プロヴァ――」フルフル

「プロデューサーがいなかったら、私は・・・、私たちはここまで頑張れなかったと思います」

「少なくとも、私はそう」ゴニョゴニョ・・・


モバP「蘭子・・・」ジーン・・・

モバP

「(なんかすごく嬉しい・・・)」

「(黄緑色のドリンク販売悪魔は、どんなに頑張ってもスタエナの購入を促すだけだし・・・)」

「(社長なんか何時もいないし・・・)」

「(そんなこんなで仕事を褒められたのってこれが初めてなんだなぁ・・・」

「(あ、涙が・・・)」ツゥー・・・


蘭子「ぷ、プロデューサー?! なんで泣いてるんですか? お腹痛いんですか?!」

モバP「違うよ。蘭子の言葉がすっごい嬉しかったから、つい・・・」

蘭子「左様か・・・(びっくりしました・・・)」ホッ・・・

モバP「それにしても・・・」クスッ

蘭子「?」

モバP「真っ先に心配するのが腹痛って」クスクス

蘭子「~~~~ッ////」

蘭子「忘却せよ忘却せよっ!(忘れてくーだーさーいー!)」

モバP「あはは、当分は忘れられそうもないよ」ケラケラ

蘭子「紅蓮の焔に焼かれよ!(プロデューサーのばかぁ!)」ポカポカ!

モバP「あっはっは」

モバP「肩もみ、本当にありがとう。元気出た」

蘭子「ふっ。我が魔力の底はこの程度ではないのだぞ?(まだまだ揉みますよ?)」

モバP「それも魅力的なんだけど・・・」

モバP「疲れが取れたら眠気が・・・」アフゥ・・・

蘭子「・・・・・・・・・・・・!」ティン!

モバP「(何かを閃いたらしい)」

蘭子「」トテトテ

モバP「(歩いて行って)」

蘭子「」ポス・・・

モバP「(ソファに座って・・・)」

蘭子「」ポンポン

モバP「(太ももを、叩いただと?!)」

モバP「あの、蘭子さん? その動きの意味は・・・?」

蘭子「聖母の慈愛!(膝枕です!)」

モバP「」

蘭子「望まぬ好意だったか・・・?(私じゃ嫌でしょうか?)」

モバP「いやいやそうじゃないんだけど、嬉しいんだけど!」

モバP「・・・・・・・・・・・・いいのか?」

蘭子「うむ。(もちろんです)」 コクリ

モバP

「」キョロキョロ

「(計ったように誰もいない・・・)」

「それじゃあ・・・、おじゃまします?」ゴロン

「・・・・・・・・・・・・・・」

「(うわー、やわらけー、いい匂いするー、なんかやべー)」ドキドキ


蘭子「うっ・・・んっ」モジモジ

モバP「(なんかエロい声がした・・・)」

蘭子「(髪の毛がチクチクしてくすぐったい・・・)」

p「」ムクムク

モバP「(鎮まれ我が息子!)」

モバP「(2、3、5、7、11・・・)」

p「」シュン・・・

モバP「(よし!)」

蘭子「(プロデューサーの頭・・・)」ジー・・・

蘭子「(撫でてみようかな・・・)」ソー・・・

蘭子「」ナデリ

モバP「」ピクッ

蘭子「不協和音を奏でたか?(嫌でしたか?)」シューン・・・

モバP「び、びっくりしただけだヨ・・・?」

蘭子「ならば良いのだ!(よかったー!)」ニコッ

蘭子「」♪~

蘭子「」ナデリナデリ

モバP「(何故だ・・・、何故なんだ・・・)」

モバP「何故、撫でられているだけなのにpが・・・!」

p「」ムクムク

モバP「(俺は無意識の内にソウイウことを想像しているとでも言うのか・・・!!)」

蘭子「プロデューサー?」

モバP「ハイ、ナンデショウ」

蘭子「石化の呪いを受けたか?(なんだか硬くなってませんか?)」

モバP「(おーまいがっ・・・)」

蘭子「我が身では安寧をもたらせぬのか・・・?(おち、落ち着きませんか?)」オロオロ

モバP「(そっちの意味かーー!!)」ホッ・・・

モバP「少しだけど、恥ずかしいかなぁ、って」

モバP「あと申し訳なさが・・・」

蘭子「・・・・・・」チラッ

ホワイトボード「」マッシロ

蘭子「同胞たちは安らかなる時を過ごしているようだが・・・(今日は他に誰も来る予定はないですよ?)」

モバP「そういえばそうだけど・・・」

モバP「(偶然色んな人の休みが重なったんだった・・・。シンクロ二シティか?)」

モバP「(あの鬼や悪魔すらも泣いて逃げ出す黄緑色のドリンク販売員は、そのドリンクを仕入れに行ってるらしいし・・・)」

蘭子「我が身は構うことはない。これはこれで良き心地であるぞ(私のことも気にしないでください。こうしているのも何だか新鮮で楽しいですから)」ニッコリ

蘭子「我に身を委ねるのだ――」

蘭子「(あ、プロデューサーは私の言葉が・・・)」ウーン・・・

蘭子「・・・・・・・・・・・・」

蘭子「ら、楽にしてください・・・ね?」ササヤキ

蘭子「////」カオマッカ

モバP「(恥ずかしそうな囁きはいいものだ・・・)」ウンウン

モバP「」ウトウト

モバP「(やばい、優しい声で一気に睡魔が・・・)」

睡魔「」シングンジャー!

モバP「(そういえば、俺・・・。いつの間にか・・・、蘭子の言葉・・・)」ウツラウツラ

モバP「(ダメだ・・・。限界・・・)」

睡魔「」テキショウ ウチトッタリー!!

モバP「」zzZ

蘭子「プロデューサー・・・?」

モバP「」zzZ…

蘭子「」ホッペツンツン

モバP「」zzZ…zzZ…

蘭子「おやすみなさい、プロデューサー」

蘭子「闇に飲まれよ♪」ニッコリ

―――夜―――

モバP「んあー・・・」

モバP「(あれ、いつの間にか夜に・・・)」マックラ

モバP「(しっかし、久しぶりだなぁ・・・。こんなにぐっすり眠れたの)」

モバP「(なんでだろ?なんか寝る前の記憶が曖昧だな・・・)」ハテ?

モバP「とりあえず、電気点けよう・・・」ムクリ

ぽよん

モバP「うん? 何か柔らかいものにぶつかったぞ?」テサグリムニムニ

蘭子「んっ・・・・・・」

モバP「(今の声・・・。あ、だんだん思い出してきたぞ)」モミモミ

モバP「(確か蘭子に肩もみをしてもらって)」ムニムニ

モバP「(しかしなんだこの素晴らしい感触の物は・・・。手が勝手に動く・・・)」モミモミ

モバP「(えーっと、そのあとは・・・、たしか・・・、膝枕をしてもらって・・・)」モミ・・・

モバP「ッ!!」バッ!

モバP「(膝枕から起き上がる際に衝突。体を起こした直後だから高さはそれほどなく、人肌程度の暖かさがあった。それに加えて至極の感触。導き出される結論は・・・)」

モバP「おっぱ――」

蘭子「・・・さー」

モバP「oh...」

モバP「ごごごゴメン蘭子! 悪気はなかったんだ!」アタフタ

モバP「なんかこう、すごく気持ちいい感触だったからつい――、って何言ってんだ俺は!」シドロモドロ

モバP「あんたんの神に誓って言える! 本当に故意でやったんじゃないんだ! だから、許してくれとは言わないから、アイドルを辞めることだけは――」

蘭子「」スースー・・・

モバP「・・・寝てらっしゃる?」

モバP「よかったぁ・・・」ホッ・・・

モバP「(いや良くねぇよ。俺が寝てる女の子のおっぱい揉んだことは揺ぎのない事実だよ!)」

モバP「しかし・・・」

モバP「(やわらかかったなぁ・・・)」グーパー・・・

モバP「(変態か俺は!)」

モバP「・・・・・・」イグザクトリー

蘭子「ぷろりゅーさぁー・・・」

モバP「」ビックーン!!

蘭子「むにゃむにゃ・・・」zzZ...

モバP「寝言か・・・」クスッ

蘭子「やみにのま・・・れよー・・・」

蘭子「」スースー・・・

モバP「(かわいいなぁ・・・)」

モバP「はいはい。やみのまやみのま」

―――その後―――

モバP

(蘭子のおっぱいを揉んでる瞬間を捉えた暗視カメラによる映像を脅しに使われて100,000MCむしり取られた・・・)

(『こんな映像が事務所の他のアイドルに見られたら、辞めちゃうかもしれませんねぇ・・・』だなんて言われたら払う以外の道は無いも同然だ)

(幸い仕事人間だったから貯金もいくらかあり、飯に困るような事はなかったけど、懐が痛まないわけではない・・・)

(おそらく俺の残高を把握していて、そうなるように計算しつくされた価格設定なのだろう)

(やっぱりあの人は深淵の王だ・・・)

モバP「あ、そう言えば俺、蘭子の言葉が理解できてる!!」


蘭子

(あの日の出来事を収めたVTRをちひろさんが300MCで譲ってくれた)

(まだ見てないけど・・・)

(いつかプロデューサーと、この映像を懐かしく思い出しながら見たいなぁ・・・)

(その時までは大事にしまっておこうっと♪)

(こんな素敵な気持ちにさせてくれたのだから、ちひろさんはきっと天使に違いない)

ちひろ「まさか結婚前夜の宴会でこの映像が衆目に晒されようとは、この時は夢にも思いませんでした」

―――おしまい―――

くぅ疲!(以下略)

初のSSだったのですが、私のマナーやルール等は大丈夫だったでしょうか?

他の蘭子SSも書きたいのですが、このスレに引き続き書き込んでも大丈夫なのでしょうか?

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