健夜「今年ももうすぐあの季節がやってくるね……」靖子「ええ……」(157)

ふんふむ

ID:R9Rid1ZgP

―――――――都内、某個室居酒屋


健夜「プロ麻雀せんべいカードの写真撮影………!」

靖子「………」

えり「たしかにまあ、プロ雀士の方々にとって頭の痛い問題でしょうね」

健夜「アナウンサーはそういうの無くていいよねえ」

えり「いえ、私たちもカードではありませんがそういう仕事あるんですよ」

健夜「え」

えり「女子アナウンサー名鑑」

健夜「ああ……」

花見?

えり「去年なんか質問の項目に『休日の過ごし方は?』なんてのがあったんですよ!」

えり「まったく、他人の細かいプロフィールなんか知ってどうするんだか」

靖子「まあ、需要があるから仕方ないのでは?でもいいじゃないか、本なら全体として評価されるんだから」

靖子「だいたいそういう本は一部の人間しか買わないだろうし」

えり「それはそうですが」

靖子「それに引き換えカード1枚に乗ってるのは1人分の情報だけ」

靖子「そしてプロ麻雀せんべいは多くの人が買っている」

靖子「つまり需要の低いカードは封入率も高くてゴミクズ扱い……」

健夜「ごめんなさい、こないだネットサーフィンしてたら『10段藤田塔つくったったwwww』って記事があって笑っちゃった」

ふんふむ

ハルちゃんはよ

ハルちゃんはやく

靖子「小鍛冶さんなんかはレアカードだからいいんですよ!ほら見てくださいこのオークションページ」

健夜「どれどれ」

えり「えーと、スターカード第2弾小鍛冶健夜、開始1万円から……!?」

健夜「へー、ただのおせんべいのおまけにこの値段はすごいね」

靖子「あと昔、小鍛治健夜(名前ミス印刷)というのがあったそうで、こっちは15万円ついてました」

えり「15万円……」

健夜「そこまでしてそのカード欲しいのかな」

えり「マニアの考えることは分からないですね」

靖子「……6月ごろに、コクマの選考対象に会うついでに長野で高校生の麻雀合宿にお邪魔したんだが」

健夜「なにそれ……面白そう」

―――――――長野、四校合同合宿所


久「鶴賀の部屋?えーと、3階の階段を上ってすぐよ」

靖子「わかった」

久「加治木さんを呼んでくるのよね?卓の準備して待ってるわ」

靖子「ああ、すぐ戻る」



靖子「さて3階、っと」


ガヤガヤ

靖子「ん?」

ミヒロギプロー!!!

小鍛治の冶が逆だ

「プロ麻雀せんべいのスターカード第2弾が揃ってるじゃないですか……ッ」

「う、うむ」


靖子(あのカードの話してるのか)


星夏「小鍛冶プロですか!これは欲しい!」

睦月「あ、余ってたらあげるんだけど………」


睦月「えっと、余ってるのはこの藤田プロ」

星夏「それはいらないです」


靖子(なっ……!)

「小鍛治」が正しくて「小鍛冶」の方が間違いなんだよなぁ……

紛らわしいな

もうアラフォーって書けば良くね?

靖子「なんだと!」

華菜「にゅあっ!?」

睦月「藤田プロ!?」

星夏「あ……」

星夏「いえそのですねこれはカードの話で」

靖子「あ、ああ。わかってるよ」

靖子(ついむきになって叫んでしまった)

靖子「そんなことより、お前が加治木ゆみだな……お前と打ってみたい」

ゆみ「わかりました、行きましょう」




藤田プロは出現率高すぎ

(なんだよあの点)

>>15
アラサーだよ!!

ふんふむ

靖子「ということがあって……」

健夜「うわぁ、それきっついね」

えり「ちょっとどころじゃなく悲しくなりますね」

靖子「他にも、ひさ……知り合いに聞いた話なのだが」



―――――――清澄高校麻雀部部室


京太郎「あー、ネトマもかなり飽きたぜ」


京太郎「咲たちだけ合宿なんてずりーよなー」


京太郎「よし!今日は普段ならできないようなことをしよう」


京太郎「手始めにプロ麻雀せんべい50袋開封をリコリコ動画で生配信!とかやってみるか」

安福さんが何をしたって言うんだ……

あァァァんまりだァァァ

京太郎「ウェブカメラ繋いで……っと」


京太郎「じゃあこれから箱買いしたプロ麻雀せんべい開けていきまーす」

期待@akoako

どうせ8割藤田プロだよ。すこやんのカード20枚賭けてもいい@ko-ko

赤土晴絵のカード作らないプロ麻雀せんべいのメーカーとか潰れろ@arataso

どうでもいいけどちゃんと食えよ。湿気てまうやろけどな@a_masae

京太郎「みんなひどいな!ははっ」ビリビリ


京太郎「1枚目!瑞原プロでしたー!」

おおおおおお!@kuro_omochi

やるじゃん@akoako




約一名喜びすぎだろwwww

クロチャー...

やるじゃん

クロチャー喜びすぎwwww

京太郎「結果は……26枚が藤田プロでした」

クソワロタwwwwwww@noyorinrin

まあそんなもんだよね@akoako


京太郎「そして、ちょうどいい枚数が集まったので4段藤田塔作ってみました!」

組み上げるの早いね@arataso

ちょっとしたかくし芸に使えそうなレベルだったね@ko-ko

こーこちゃんタチ悪いなww

のよりん……

テロだろ

のよりん……うそだろ……

京太郎「そしてこれを……ファイアー!」シュボッ


ちょwwwwめっちゃ燃えとるwwwww@noyorinrin

危ないやろ!火遊びなんかすんな@a_masae

通報しました@akoako



京太郎「ちぇ、いまいちウケが悪かったな」


京太郎「やっぱ藤田プロのカードはダメだなー」




(´;ω;`)ブワッ

これは...

これはひどい

靖子「……というのもあったらしい」

えり「ひどいですね」

健夜「それで結局どうなったの?」

靖子「まあ、放火の罪には問われなかったようだが。自宅謹慎の処分を受けたとか」

靖子「正直泣いた」

えり「気を取り直して、今日は目いっぱい楽しみましょうよ」

靖子「……そうだな」





「5番個室……ここかなぁ?入るよーっ」

えり「!」

咏「やっほーぅ、お待たせぇ」

はやり「遅れてごめんねぇ☆」

恒子「すこやん、おーっす!」


健夜「まだ集合にはちょっと早いから大丈夫だよ」

恒子「何の話してたの?」

健夜「プロ麻雀カードの写真撮影の話」

はやり「!」

恒子「へぇー」

恒子「今年はすこやんどんなオモシロ衣装で撮るの?」

健夜「え?」

うたたそ!

うたたんキターー

支援

恒子「いや、だからどんな衣装着るの?って」

健夜「衣装、の前」

恒子「おもしろ」

健夜「……………靖子ちゃん」

靖子「どうかしました?」

健夜「あの衣装って……ヘン?」


靖子「………………………個性的、だとは思いますが」

健夜「靖子ちゃんが今年はこの衣装でお願いしますって言われたらどうする?」

靖子「お断りします……あっ」

あっ・・

ふーん

頑張っておしゃれしようとして一周する直前でとどまったような衣装(直球)

健夜「やっぱり衣装さんのセンス、おかしかったんだ……」

恒子「え?あれってすこやんが持ってたやつじゃないんだ?」

健夜「そんなわけないでしょ!よくわからないからって向こうに任せてたの!」

健夜「ちょっと微妙かなって思ったけどこういうのが流行りなのかと思って何も言わなかったの!」

咏「あの妙に腑に落ちな気な表情はそういうことだったんだねぃ」

恒子「他のプロの方々は自分で衣装選んでるんですよね?」

靖子「まあ、多少は気合を入れていくが、普通に私服だな」

咏「私は一応これのために毎年着物仕立てていってるよ~」

はやり「わたしはずっとこの衣装かなぁ☆」

健夜「服装にキャラが立ってる人は選ぶの楽でいいよねぇ……」

うたたそと着物デートしたい

支援

うたその着物作りたい

すこやんの服はお母さんが買ってきてると思ってた

恒子「なんならすこやん、撮影の日に衣装選び手伝ってあげよっか?」

健夜「え、いいの?ありがとうこーこちゃん」

恒子「これくらい良いって事よ!」

咏「なぁなぁ、福与ちゃん福与ちゃん」

恒子「はい?」

咏「もちろんわかってるよねぃ……?」

恒子「もちろんですとも!」ビッ

咏「ならばよし!」グッ

健夜「?」

モンゴルの富裕層とかが着てそうな民族衣装 

>>51
俺も

パンツ脱いだ

>>55
パンツ......???

ピロロロロロロ

健夜「あ、良子ちゃんからメールだ」

恒子「なんて?」

健夜「えーっと、先に始めちゃっててくれって」

えり「そういえばそろそろ時間ですね」

咏「時間制の飲み放題みたいなケチくさい真似するわけじゃないんだし、お言葉に甘えて始めちゃおうかねぃ」

はやり「はやりもうお腹ぺっこぺこ」

靖子「適当に頼んでしまうか」

恒子「はいはい!呼び鈴押したい!」

えり「子供じゃないんですから……」





恒子「えーと、まずビールが3でウーロン茶が2、あとピーチツリーフィズ。それから刺盛りと串揚げとじゃがバター」

靖子「カツ丼ある?」

はやり「なますと冷奴ください」

えり「ミモザサラダと、あとは時間のかからない物を適当に3つほど」




恒子「皆さん飲み物いきわたりましたね~?」

健夜「大丈夫みたいだね」

恒子「じゃあすこやん音頭とって!」

健夜「えっ」

はやりんの好みが年相応すぎて吹いた

すこやん音頭かと思って曲か何かかと

俺は藤田プロ大好きだよ

大沼プロはまだですか?

はやり「はやく早くぅ~☆」

健夜「じ、じゃあ今日は皆さんお集まりいただきまして……これって何の集まりだっけ」

咏「ただの飲み会じゃないの?知らんけど」

はやり「女子会だよ女子会☆」

健夜「こうして女子会を開けることを」

えり(あっそっちにするんだ)

恒子「カンパーイ!」

「「かんぱーい」」

健夜「もう!セリフまだ終わりじゃないのに」

恒子「お腹空いたもんで」

女子かぁ……女子なぁ……

http://i.imgur.com/8t8NUNL.jpg

最近は50代の方々も使う女子という単語
恐ろしい

えり「そういえば、カードってアナウンサー名鑑やプロ名鑑ほどじゃないにしても簡単なプロフィールが載るんですよね」

靖子「体重・身長・年齢。あとはその選手の呼び名とその年の活躍なんかが書かれるが」

はやり「………」

恒子「じゃあ、再来年はすこやんのカードに40歳って書かれるんだね」

健夜「30だよ!って何言わせるの」

はやり「はやりは17って書いてもらおう☆」

咏(あえて誰も触れなかったあたりに突っ込んだら急に自虐始めちゃったよはやりさん……)

えり(私もあんまり笑ってられない話題だわ……)

はやり「マジで関係者サイドに圧力かけようかしら★」ボソッ

恒子(なんか黒いオーラが出てる……)

恒子「って、体重とかも載るんですねぇ」モグモグ

えり「あなたもアナ名鑑に乗りますよ」

恒子「マジですか!?」

えり「本当です」

健夜「そういえばこーこちゃん、ちょっと太ったんじゃない?」

恒子「えっ」

咏「さっきのオーダーもかなり脂っこいものばっかりだったねぃ」

靖子「若いからすぐ消費できるだろ、問題ないさ」

恒子「で、ですよね!」

咏(わたし的には靖子さん基準のエネルギー消費を一般人と比べちゃいけないと思うんだけどねぃ)

咏ちゃんがさん付けで呼んでるのなんか萌えるわ

えり(カツ丼2杯目……)

はやり「はやりみたいに高タンパク低カロリーのもの食べなきゃだめだよ?」

健夜「はやりさんのセレクトは渋すぎるような気もしますけど」

はやり「そうかな~?」

健夜「それに今度の冬温泉ロケやるかもって言ってなかった?」

恒子「ぐっ!」

恒子「じ、実は4キロほど……」

咏「あらら~」

恒子「今度の夏からはふくよかなアナウンサー福与恒子とすこやかじゃないプロ雀士小鍛治健夜のインハイレディオですね……」

靖子(今日はやたら自虐の多い飲み会だな)

支援

「ソーリー、遅れました」

「お待たせ!」

「すみません、野依プロの準備に時間がかかりまして……」



良子「えーと、なんでしょうこのフューネラルじみた雰囲気は」

理沙「暗いよ……」

靖子「プロ麻雀カードの写真撮影の話してたんだよ」

みさき「ああ、アレですか」

えり「正確には体重の話ですね」

靖子「とりあえず飲み物を注文したらどうだ?」

えりちゃぺろぺろ

みさき「わたしはウーロン茶で」

理沙「なんか甘いの!こないだ一緒に飲んだやつがいい!」

みさき「あー、じゃあ楊貴妃もらいましょうか」

良子「……私一番ぺーぺーですし、駆けつけ一気とかしたほうがいいんでしょうか?」

靖子「いや、しなくていいぞ」

良子「そうですか、こういう場って慣れなくて」

良子「あ、薩摩白波ストレートで」



良子「しかし……プロ麻雀カードですか」

靖子(まだ続けるのかその話)

戒能プロ!

良子さんトバしすぎぃwwww

大人組みが面白いと思うのはやはり酒が出てくるからなのだろうか

良子「裏面の全身写真は今度スタジオで撮りますけど、オモテ面は昔撮った写真を使うこともあるんですよね」

健夜「わたしは去年は大きな大会に出ていなかったから、一昨年の欧州大会の時のが使われてたね」

良子「そういえばあの時の格好でしたね」

えり「今年の大沼プロのカードはお孫さんの撮ったスナップ写真を譲ってもらったのを使ってるらしいですね」

咏「あのジーサン写真嫌いだからねぃ、ほっほっほ!」

恒子「だからシールはがすと下半身だけ映ってる写真の奴なんだ……」

えり「修正かけてあるけど上半身の写真もちょっと手振れしてますしね」

良子「私は去年忙しくて……オモテ面に使える写真がなかったそうで成人式で実家に戻っているときにいきなり川に行って撮影ですよ」

良子「わざわざあの石積んだんですよ……ベリーコールドでした」

咏(積んだんだ)

靖子(積んだのか)

戒能プロえろい

靖子「期待の新人だからな、新しい写真を撮りたかったんだろう」

健夜「わたしみたいなのはもうわざわざ撮らないで対局中の写真でいいもんね」

はやり「はやりもオモテはライブの時のでいいしね☆」

はやり「でも今年はデビュー15周年記念で3つの衣装で撮ってカードも3バージョンあるんだよ~」

えり「またマニア心をくすぐる感じですね」

恒子「やっぱりファンは集めたくなっちゃいますよね」

健夜「そういえば前回は裏面の写真撮影いつもよりすごく時間がかかったよね」

理沙「あ!」

みさき「それはですね……」

理沙「言っちゃダメ!」

ふむ?

みさき「カメラマンがかなりこだわる人で、野依プロが14回もNG出したんですよ」

靖子「14回か……」

咏「うっへぇ~肩こりそう」

理沙「あうぅ」

良子「そんな事情があったんですか……あ、呼び鈴押してもらってもいいですか」

咏「ほいほ~い」



靖子「そろそろ熱燗でも貰おうか」

恒子「たこわさとほっけの塩焼き」

良子「さっきと同じのをお願いします」

のよりんかわいい

健夜「ホント、頭が痛くなる代物だよね」

靖子「まったくだな」

咏「でも……」

はやり「あのおせんべい自体は……」

良子「デリシャスなんですよねぇ……」

理沙「確かに!」



えり「はぁ」

恒子「さいですか……」





支援

カードのおまけなのに美味しいのか

ほっけ食いたくなってきた

―――――――健夜の家


恒子「やっほー、すこやーん」

健夜「いらっしゃい、もうけっこう遅いけどこんな時間にどうしたの?」

恒子「明日例の写真撮影でしょ?朝車に乗せてってあげるよ」

恒子「だから今日は泊めて!」

健夜「う、うん。いいけど」

健夜「とりあえずお風呂入ってきたら?」

恒子「うん」

ウェハース買ってくる

恒子「すこやーん、次は神経衰弱しよ」

健夜「えっ、そろそろ寝ないと明日がつらいよ?」

恒子「うーん、そうかなー」

健夜「トランプどけて、電気消すよ」

恒子「はいはーい」

恒子「あ、そうだちょっとまってすこやんにいいものあげる」

健夜「何?」

恒子「寝る前の100キロカロリー」

カロリー消費ですかね

寝る前だしね

仕方ないね

健夜「えっ、何か食べるの?もう歯磨いちゃったんだけど」

恒子「そういうんじゃないから、目を閉じて」

健夜「う、うん」

恒子「いくよ?」


チュッ

恒子「へへ……おやすみ!」

健夜(確かにこれは100キロカロリーぶんくらい体が熱くなるね……)

健夜「おやすみ……こーこちゃん」

今からでしょ!

この年でレズはちょっときついです

桃子「あ、むっちゃん先輩、新しいおせんべいっすか?」

睦月「うむ。スターカード第3弾だ」

桃子「早速開けてみるっす!」

睦月「ああ、今開ける」バリバリ

桃子「藤田プロっすね……」

睦月「うむ……」


佳織「あ、睦月さん、桃子さん」

桃子「かおりん先輩!」

藤田プロは髪型さえなんとかすれば人気出る

佳織「さっきコンビニで新しく出てたおせんべい買ったんだけど、一緒に食べませんか?カードはあげますから」

睦月「よし、それも開けてみてくれ」

桃子「えーい!」バリバリ




小鍛治健夜 S-01


国内では無敗。永世称号七冠。
元世界ランキング2位。
アナウンサーの福与恒子とこの冬電撃入籍した。



カン

え...?


うたえりの入籍はまだかねぃ

プロの会話を書きたかっただけのSS


じゃあの


機会があればうたえりもお願いします

おつおつー
良い終わり方

うまく落ちているはずなのにこのスッキリしない感じ……
うごごごご。もう少し大人組みの絡みが見てみたかった

iPSは偉大だね

ネタがないねん


インスピレーションわけば続けてみるからなんかおくれ

ツイスターゲーム

後日談的な、写真撮影どうだったとか、写真の感想とか
結婚報告パーティとかどうだろうか

いや、面白かったんだけどね。もうちょっと見たいと思ってしまったから

高校生たちと合コン

写真撮るのにNGばかりだすのよりん
強張る顔をどうにか笑顔に、いや少しでも和らげたいが緊張は緩まない
そこにみさきが来て……

みたいなほんわかエピソードを

披露宴でレジェンゴと再開
今だから言える当時の心情を笑い話で

―――――――都内、落ち着いた雰囲気のバー


みさき「あ、撮影終わりましたか」

良子「ええ、おかげさまで」

理沙「疲れた……」

みさき「やっぱり今年もだめだったんですね」

良子「ですがまあ、この間の話からすると去年の半分だったのでは」

みさき「まあ、そうですね」

支援

みさき「ですが、あんなことができるなんて驚きました」

良子「生霊の口寄せは技術としては初歩のものです。存在の揺らぎが激しい故人よりはよほどイージーです」

みさき「ちょっと便利ですね」

良子「大体の場合は携帯で事足りますがね」

理沙「あの時はびっくりした……」

みさき「急に呼ばれた私のほうがビックリでしたけど」

すこやんの裏レアでウェディングドレス版とか出そう

「ちょっと野依さーん表情硬いよー」


理沙「こ、こう……?」ヒキッ

「ちゃうちゃう!もっとこうリラックスー」グイッ

理沙「きゃ」


理沙(もうやだ……帰りたい!)ポロポロ

「あーあー、泣かなくてもいいじゃないですか」

理沙「帰る!」


みさきの声の良子「許しませんよ野依プロ」

理沙「良子……ちゃん……?」

実際プロ雀士にアイドル営業させるのって可哀想だよな
声優とかにも言えるけど

良子「はい野依プロ、ハンカチです」

理沙「ありがと……」

理沙「良子ちゃんじゃなくて、みさき……ちゃん?」

良子「そうです、戒能プロがくちよせというもので私の魂を呼び寄せたそうです」

良子「ダメですよ野依プロ、写真撮影のお仕事で来てるんですから」

理沙「わかってる」

理沙「でも」

良子「ほら、この間みたいに笑ったらいいじゃないですか」

理沙「この間……」

良子「ほら、この間二人で飲みに行ったとき、酔っちゃってずっとニコニコ顔だったじゃないですか」

理沙「あのとき……」

理沙「うん、みさきちゃんとお酒飲んでて、楽しかった」

良子「そのときのことを思い出して笑えばいいんですよ」

理沙「わかった……!」

理沙「このお仕事終わったら、あとで飲みにいこう……!」にこ

良子「わかりました、じゃあ先に行って待ってますよ」

理沙「うん」

支援

みさき「で、あれでうまくいったわけですか」

良子「結局監督的にはいまひとつということで、最終的には私が精神同調してどうにか笑顔を作りました」

みさき「それは手間をおかけしました」

みさき(この人は本当に何者なんだろうか)

良子「いえ、お礼には及びません」

良子「野依プロ曰く、今日は村吉さんの奢りということで今日はここに連れてきていただいたので」

みさき「……はい?」

みさき(……マズい。この間の飲み会ではこの人ゆうに一升瓶ぶんくらいは飲んでいたはず)

みさき(今月ピンチなのにそんなレベルの酒豪に奢りだなんて!)

良子「ところで、こういうお店はわたし初めてなのですが」

みさき「あ、そうですか」

みさき「好きな果物とか……そういう情報からでもカクテルを作っていただけますよ」

良子「果物とか……ですか」

良子「sweet potato……」

良子「黒霧島、とか置いてないですか」

みさき「無いでしょうね」

支援

みさき「結構お強いようですし、ブランデーやウイスキーあたり行かれては」

良子「ふむ。アンデスで凍死しかけた時に気付けとしていただいて以来ですが、あの時は味を楽しむ余裕なんてありませんでしたからね」

良子「グッドアイデアです。そういたしましょう」

みさき「気に入っていただけるといいですけど」

みさき「……そういえば野依プロ、さっきから静かですけど、何してるんです?」

理沙「……ツイッター」

みさき「へえ、何か面白い話題でもあるんですか」

理沙「福与アナのアカウントが絶賛炎上中」

みさき「えっ!?」

みさき「一体なにしたんですか福与さんは!」

良子「ああ……もうそんなことになっていましたか」

理沙「衣装選びを手伝っていた福与アナがスタジオで小鍛治さんとの婚約を暴露した」

みさき「それで居合わせた撮影スタッフあたりがつぶやいて炎上ですか」

良子「そういったところでしょうね」

良子「相変わらず勢いのある人です」

しえん

みさき「勢いだけで動いてる感じがしますけどね……」

理沙「祝福の声のほうが多いし、大丈夫だとおもう」

良子「ですね」

良子「あ、マスター、次はその七面鳥の絵のボトルの奴を。ダブルで」

みさき(既に馴染んでいる……)

みさき「そういえば、ほかの方々の撮影はどうでした?」

理沙「あー……」

良子「万事滞りなくといったところでしょうか」

みさき(話終わっちゃったよ!)

理沙「咏ちゃんの着物綺麗だった!」

良子「ソーリー、そういえば忘れてましたね」

理沙「200万円くらいするんだって!」

みさき「三尋木プロは着物についてはお金に糸目をつけませんからねぇ」

良子「三尋木さんといえば……今日なにやらメーカーさんのほうと話をしてましたね」

みさき「撮影スタッフとではなくてですか?」

良子「イエス、企画サイドのほうです」

ミヒロギプロかわいい

何を企んでいるのか

みさき「企画……ですか」

良子「なんでも今のままだとカード封入率が40%近く藤田さんになるようで……カードの種類を増やしたいとのことでした」

みさき「つまり、1プロにつき3種類くらいカードを用意すると?」

良子「それではプロ側の負担が大きすぎます、そもそも私たちの仕事としてはアウト・オブ・範疇です」

みさき「確かにそうですね、それでメーカー側が三尋木プロに相談を?」

良子「ということなのでは」

アウト・オブ・範疇wwww

なんで40%近くも藤田プロなんだよwww

みさき「まあ、あの人のことですから妙なことを思いつきそうですね」

良子「飄々としてますからね。憧れるスタイルの一つです」

みさき「あなた程の人なら、すぐにそうなれるのでは?」

良子「ノーウェイ、それは買いかぶりすぎというものです」

理沙「み~さ~き~ちゃ~ん」

みさき「どうしたんですか、野依プロ」

理沙「適当にこれ頼んだらまずかったから飲んで」

みさき「野依プロは本当に甘いのしか駄目ですね……」

プンスコ!

のよみさいいよーいいよー

良子「それにしても、これほど饒舌な野依プロを見るのは初めてですね」

理沙「わたしだってちゃんと喋るよ」

みさき「カメラがあったりするとてんぱってしまうんですよね」

理沙「そう!」

良子「まあ、わたしもプロで初対局の時は緊張したものですが……」

良子「あ、次はその剣のような栓の奴をください」

みさき「それは勘弁してください……!」

―――――――数日後、都内某個室居酒屋


咏「さあ、入って入って」

照「失礼します」

美穂子「宮永さん、職員室に入るんじゃないんだから……」

照「それもそうか」

憧「それにしても、なんだか不思議なメンバーね」

咏「まぁまぁ、気にすんなってぇ」

和「わたし居酒屋なんて初めてです……」

咏「今日君たちに集まってもらったのはコレの話さね」

美穂子「あら、それは文堂さんがよく買っている」

憧「プロ麻雀せんべい?」

和「美味しいですよね」

照「わたしはどっちかというと甘いお菓子のほうが好き……」

咏「もちろんせんべいは美味しいんだけど、多くの人はそっちは大した意味はないんだ」

和「ええっ!?」

咏「大事なのは中に入ってるプロ雀士カード!」

美穂子「みんな珍しいカードが欲しくて買うんですよね」

咏「そのとーりッ!だからこういうのはお菓子部分はどうでもいいんだよね」

照「私には理解できない……」

咏「仮面レンジャースナックとか……知らないっかな?私が子供の頃オマケだけとって中身を川に捨てるのとかが問題になったんだけど」

憧「あ、なんかお姉ちゃんに聞いたことがある気がする!」

和「食べ物を粗末にするなんて……許せません!」

咲さんがカード化した時が見ものです

ハルちゃんはよ!

咏「まぁまぁ、落ち着きなってぇ」

咏「そこでまずは君たちマスコミからの注目度が高い選手……つまり世間一般の人気が高いインハイ選手に来てもらってカード化する」

咏「それで売り上げアップを狙うって話さ!」

咏「あとはまあインハイ選手じゃなくても人気のある選手はとりあえずカード化していこうって話らしいよ、知らんけど」

「遅れてすみません!」

咏「おっそいよ~いちごちゃーん」

いちご「失礼……でも大まかな話はもう事務所で聞いとりますけぇ」

咏「そんならよし!」

和「それでは……もういきなり撮影に入るんでしょうか?」

咏「そだね~」

照「わたしは……」

咏「あ、そうそう。一応モデル料とかと別に今回は製菓会社の企画だから山ほどお菓子ももらえるらしいよ~、知らんけど」

照「喜んで協力させていただきます!」

美穂子「まあ、せっかくお声をかけていただいたんですし……」

いちご「ちゃちゃのんはもちろんアイドル活動の一環として既に了承済みじゃ」

憧「まあ撮影慣れしてる和が一緒だし」

和「ええ、安心してください」

咏「決まりだねぃ、じゃあ明日早速行くよ~」

咏「じゃ今日は前祝いということで好きなだけ食べて~」

照「デラックスプリンアラモードください」

憧「早くない!?」

―――――――撮影所

憧「そういえば聞いた?和」

和「何がですか?」

憧「ふくすこついに正式に婚約発表したらしいわよ」

和「そうなんですか……おめでたいことですね」

憧「とうとうやったか~って感じよね!いつかはわたしも……」

和「ええ、そうですね。わたしも負けてられません」

ハールちゃん

照「………」

美穂子「あら?宮永さん、どうかしましたか?」

照「ううん……なんでも」

照(同い年の福路さんはともかく、1年生の2人にも負けるなんて)

照(佐々野さんは……)チラッ

いちご「ふ~ふふ~ん」

照「ギリギリ負け、かな……?」

いちご「どこ見ながら言っとるんじゃ」

いちご「みんなはよう着替えて!少しでも撮影の時間を多くとるんじゃ!」

憧「はーい!」

咏「みんな、お疲れさま~」

憧「さすが和ね。メイド服バッチリ似合ってたわよ」

和「憧の吸血鬼コスチュームも素敵でしたよ」

いちご「福路さんは家庭的オーラあふれまくりじゃのう。ほんとにそのかっこのまんま嫁に欲しいくらいじゃ」

美穂子「宮永さんもかっこよかったですね。さすがインハイチャンピオンです」

照「こういう写真を撮るのは初めてだし、みんないい経験になったと思う」


咏「カードは来年の春から追加らしいから、楽しみに待っててねぃ」

憧「第3弾が出たらしばらくお茶請けはおせんべいね」

和「あまり食べ過ぎちゃだめですよ……」

―――――――阿知賀女子学院麻雀部部室

灼「聞いた?穏乃」

穏乃「もちろんですよ灼さん」

灼「買った?穏乃」

穏乃「もちろんですよ灼さん」

穏乃「憧と和が!」

灼「ハルちゃんが!」

「「雀士せんべいカードになったんだから!」」

灼「もしハルちゃんが出たら交換してね」

穏乃「灼さんもお願いしますよ」

灼「うん」

穏乃「せーのっ」


「「藤田プロだった……」」


カン

けっこう蛇足やんな


おやすみ

チャンピオンかわいい
おつ


こんなところでも藤田…

実際に高校生とプロ含めて麻雀のカード作ったら100枚超えるのか


ぶちょーが撮影されないなんておかしいとよ


剣みたいな栓ってルイ13世なんかなー



プロ編はワクワクするのう

おつ。面白かった。続きありがとう

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