真姫「この荒廃した世界で」 (77)

鳥「チュンチュン!」

鳥「バサバサ」

真姫「ロックオン・・・」

真姫「風はない・・・投げたところへ真っ直ぐ飛ぶはず・・・」

真姫「右の鳥の頭辺りに当てれば上手く二羽仕留めることができるかも・・・」

ソーッ

鳥「チュン!?」

鳥「チュンチュン!」バサバサ

真姫「あっ!ま、待った!」

真姫「それ!」ビュッ!

スカッ

鳥「チュンチュンチューン(笑)」

真姫「外れた・・・」

ビスッ!

真姫「今度は当ててやるんだからー!」

真姫「はぁ・・・鶏肉も久しぶりに食べたいな~・・・」

メスライオン「・・・・・・」

真姫「やっば・・・」

ライオン「グルルル・・・」

真姫「銃、銃・・・あれ・・・?銃は?」ガサゴソ

真姫「車の中だ・・・なんて失態を・・・」

ライオン「グラアアア!!」

真姫「くっ!」ダダダダ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391946200

真姫「はぁ!はぁ!はぁ!」

ライオン「ガアアアアアア!!!」

真姫「よっ!」よじ登り

真姫「ははは!こっちまで来てみなさいよ!」

ライオン「ガオオゥ!」パシッ

真姫「うっそ!ホントに来ちゃった!」

真姫「逃げなきゃ!」

グラグラ

真姫「何よここ・・・今にも壊れそうな木の家・・・」

ライオン「ガアアア!!」

真姫「しまっ・・・!」

ガシャガシャーン!

真姫「きゃああ!!」

ガシャンガシャンガシャン! ドサッ!

真姫「い・・・いった・・・」

ライオン「くぅぅぅぅんん・・・」

真姫「はぁ・・・はぁ・・・骨・・・何本か逝ったわね・・・」

ドク

真姫「はっ・・・はっ・・・」

ドクドク

ドクドク

真姫「はっ・・・はっ・・・はぁ・・・」

ドク

真姫「はぁ・・・はぁ・・・」

真姫「慣れて・・・きたものね・・・」

ガチャ バタン

真姫「戻ったわよことり」

鳥のぬいぐるみ「」

真姫「災難だったわ。マッタクー」

ぬいぐるみ「」

真姫「あっ、いたたたた・・・」

真姫「肩の骨も折れてるみたい・・・」

真姫「運転しづらいわ・・・」

ブゥゥゥゥン

真姫「さっき鳥を二羽見つけたのよ」

真姫「ほら、一石二鳥っていうじゃない?できるかもって思ったの」

真姫「そしたら、外れて・・・石はライオンに当たったみたいで・・・」

ぬいぐるみ「」

真姫「服も汚れちゃった・・・穂乃果のところ行きましょう」

ブゥゥゥゥン

カランカラン

真姫「おはよう穂乃果」

マネキン「」

真姫「服見に来たんだけど、何かオススメとかある?」

マネキン「」

真姫「ああ、怪我?気にしないで。すぐ治るから」

真姫「・・・ホントに・・・すぐ治るから・・・」

マネキン「」

真姫「たまには普段着ないような服にしてみようかな・・・」

真姫「革ジャン・・・とか?」

真姫「い、意外と似合ってるんじゃない?」

真姫「どう穂乃果?似合うかな?」

マネキン「」

真姫「買うわ。はいお金」

真姫「またね」

ブゥゥゥゥン

ウィーン

真姫「おはよう海未」

マネキン「」

真姫「毎日来てるの?」

マネキン「」

真姫「今日も精が出るわね」

マネキン「」

真姫「今日は50キロ持ってみようかな・・・」

真姫「ふっ・・・!んんん・・・!」

真姫「あぁ・・・はぁ・・・おも・・・」

真姫「海未は持てる?」

マネキン「」

真姫「あはは、無理よねそれじゃあ」

真姫「あの綺麗な髪はどこ行ったのかしらね?」

マネキン「」

真姫「・・・・・・」

真姫「・・・帰るわ。じゃあね」

ブゥゥゥゥン

キー

真姫「おはよう花陽」

枯れた花「」

真姫「元気だった?」

花「」

真姫「また顔色悪くなったわね・・・」

真姫「もうみんな枯れちゃった・・・」

花「」

真姫「・・・まあ枯れない方がおかしい状況だったんだし」

真姫「また来る。元気にしてなさいよ?」

花「」

ブゥゥゥゥン

ぬいぐるみ「チュンチュン!」

真姫「・・・・・・」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

ぬいぐるみ「チュンチュ カチッ

真姫「・・・・・・」

真姫「・・・帰るわよ・・・ことり・・・」

ブゥゥゥゥン

自宅

バタン バタン バタン

真姫「よし・・・戸締り確認・・・」

真姫「はぁ、おなかすいた」

真姫「今日は缶詰ね」

真姫「ことり、何がいい?」

ぬいぐるみ「」

真姫「えっと・・・鯖缶と・・・コーンも食べよう・・・」

猫「にゃんにゃん!」

真姫「あっ、にこちゃんやっと来た。どこ行ってたの?」

猫「ふにゃ~」

真姫「何?わかんないわよ」

猫「にゃ~ん」ペロペロ

真姫「ほら、舐めない」

ルンバ「ウィィィィィィンン」

真姫「絵里も、どこ行ってたの?」

ルンバ「ウィィィィンン」

真姫「今日は二階も掃除してくれた?」

ルンバ「ウィィィィンン」

真姫「まぁ無理よね。絵里、階段登れないし」

ルンバ「ウィィィィンン」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」カチッ

真姫「・・・・・・寝ましょう」

真姫「おやすみ絵里」カチッ

ルンバ「」

真姫「にこちゃんもおいで」

猫「ゴロゴロ・・・」

真姫「大丈夫よ。怖くないから」

真姫「私が守ってあげるからね。にこちゃん」

猫「にゃ・・・」

真姫「ほら、お布団入って」

真姫「おやすみ。ことり、にこちゃん」

ぬいぐるみ「」

猫「zzz・・・」

真姫「・・・・・・」

ffj;話おいj;あwfじあ;fじゃ;い

ことり「ことりたちはね・・・何があってもこうしてずっとくっついてるの」

ことり「それが・・・ことりたちの運命だよ」

真姫「ことり・・・・・・」

真姫「優し・・・過ぎるわよ・・・ことり・・・」ポロポロ

海未「真姫・・・ことり・・・」ポンポン

海未「私は貴方達に一生手を貸します」

海未「貴方達が刑務所で暮らす必要なんてない」

海未「壊れてしまいましたが・・・今まで通りアジトにいれば安全です」

海未「貴方達は、世界を救ったのですよ」

海未「残念ですが、歴史に名を刻む事はできませんが・・・」

ことり「そんなのいらない」

真姫「・・・ことりに同意」

海未「ふふ、そうですか」

真姫「・・・ごめんなさい・・・海未・・・」

真姫「私はあなたのことを・・・道具のように・・・」

海未「気にしてませんよ」

海未「貴方達が仲直りできたのなら、それだけで十分です」

海未「これからも・・・末永くお願いします真姫」

fじゃお;いwjうぇ;fまw;えwじあ

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「ん・・・おはようことり・・・」

真姫「ふあああ・・・」

真姫「にこちゃん・・・?」

真姫「にこちゃん・・・にこちゃん!?」

真姫「にこちゃん!!にこちゃん!!」

猫「ふにゃ?」

真姫「あっ、いた!」

真姫「あああぁぁぁぁぁもう・・・・・・脅かさないでよ・・・・・・」

猫「にゃ~ん」

真姫「にゃんじゃないわよ。もう・・・」

ルンバ「ウィィィィィンン」

カチッ 録画開始

真姫「衛星攻撃から850日目。20XX年9月7日」

真姫「昨日もいろんな場所を探索してみたけど進展は何もない」

真姫「未だに・・・電気、ガス、水道、どれも止まらない理由も・・・わからない」

真姫「でも、テレビのどのチャンネルも砂嵐、ラジオも何も聞こえない」

真姫「恐らく・・・私の説は正しいと思う・・・」

真姫「この地球で・・・生きてる人間は私だけ・・・」

真姫「人類は、衛星による攻撃に含まれるウイルスが原因で滅亡した」

真姫「そう・・・私と・・・私が、国会議事堂を破壊したあれで・・・」

真姫「テレビは嘘しか言わなかった・・・人体に影響はないなんて・・・」

真姫「私も軽率だったと思う・・・確かに、世界は変えられた・・・でも、変わりすぎた・・・」

真姫「・・・・・・」

真姫「最近・・・これを録画するのも面倒に感じてきた」

真姫「これが、意味のある行動だと思えなくなってきた」

真姫「カレンダーを自作するのもめんどくさい・・・」

真姫「なんていうか・・・生きるのが嫌になってきたのかもしれない」

真姫「私は人間と会話したい」

真姫「マネキンじゃなくて・・・ルンバじゃなくて、猫じゃなくて人間と」

真姫「えっと・・・600日前からAMラジオ全域にメッセージを送ってる」

真姫「音ノ木に・・・無理なら同じようにラジオでメッセージを送ってくれるだけでも構わないと」

真姫「正直、この作業も嫌になってきた」

真姫「どうしよ・・・1000回記念にやめちゃおうかな」

真姫「生きてる人間が居たとして、このビデオを見ても何か得になる?」

真姫「・・・まぁ、1000回くらいまでは頑張って続けようかな・・・」

真姫「さようなら・・・貴方は一人じゃない」

カチッ 録画停止

真姫『こんにちはみなさん。東京は正午、12時です』

真姫『毎日この時間にこのラジオを流しています』

真姫『この部分は録音ですが鳥の鳴き声の後に録音ではないライブの音声を発します』

真姫『それがなければ・・・私は死んだという事です』

真姫『毎日この時間に、東京都の音ノ木坂学院の正門前で待っています』

真姫『無理ならば、ラジオを発信してくれるだけでもいいです』

真姫『ここに来て私と会ってくれれば、安全は保障します』

真姫『隠れ家もあります。食料もあります。寝床も提供できます』

真姫『ではまた、明日のこの時間に会いましょう』

真姫『さようなら・・・貴方は一人じゃない』

ぬいぐるみ『チュンチュン!』

真姫「どうも、生きてますよ」

真姫「このラジオも600回目です」

真姫「正直これだけやってるのに誰も答えてくれないと寂しいです」

真姫「私は本当に・・・一人なんでしょうか・・・?」

真姫「・・・・・・さようなら、また明日」

カチッ

ブゥゥゥゥン キー

真姫「おはよう、凛、希」

マネキン「」

マネキン「」

真姫「えっと、これ返すわ」

真姫「なんなのよこの映画?女子高生がチェーンソー持って暴れまくる映画かと思ったら・・・」

真姫「黒幕が女子高生に扮した校長って何?」

真姫「っていうかチェーンソー出てきたっけ?覚えてないレベルよ」

真姫「どうしよう・・・順番に借りるのやめようかな・・・」

真姫「どうやらこの辺はクソ映画ゾーンらしいわよ」

マネキン「」

真姫「次は・・・ハウス・オブ・ザ・デッド・・・」

真姫「これ・・・ゲームはかなり面白かったけど・・・」

真姫「クソ映画の予感しかしないから借りるのが怖いわ・・・」

真姫「1はシュールギャグが多そうでギャグ的な意味で面白そうだけど、ゲーム画面が出てきたり」

真姫「2は・・・救いようがないほどクソ映画の予感がするわ・・・」

真姫「ゾンビ殺しのプロ、特殊部隊の連中が1体のゾンビに一人死にそうな予感がする・・・」

真姫「両方レンタルって事で」

真姫「じゃあね。また来るわ。凛、希」

ブゥゥゥゥン

真姫「さて・・・次は・・・この家ね・・・」

真姫「防弾チョッキよし」

真姫「ネックガードよし」

真姫「アームガードよし」

真姫「・・・まあ噛まれても私は大丈夫なはずなんだけど」

真姫「でも・・・あの頃のゾンビとは違う・・・」

真姫「ただ噛み付いてくるだけの低脳じゃない・・・」

真姫「今の相手は・・・『グール』・・・」

HAVE Weapons
・レヴェナント&コヨーテ-A
・セミオートショットガン
・エボニー&アイボリー
・スコープ付きアサルトライフル
・ナイフグローブ
・スパークソード
・高性能ライト

真姫「・・・・・・」ソーッ

ドガッ!

真姫「・・・・・・」

ドガッ!

真姫「おーーい!!」

真姫「・・・・・・」カタカタカタ

ピー! ピー!

真姫「・・・・・・いない・・・ようね・・・」

真姫「そうと決まれば、食料探しっと・・・」

アアアア・・・

真姫「声?」

アアアアアアアア!

真姫「グール・・・じゃない!外から!」

真姫「ま、まさか・・・人?」

真姫「おーーい!!」

アアアアアアアア!!!!

真姫「ひ、人!人ーー!!!」

男「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

真姫「落ち着いて!私は正常な人間よ!」

男「うあああああ!!!!」タックル!

真姫「おっと!!」サッ

男「あああっ!!!」ドサッ

真姫「落ち着いて!手を上げて!」コヨーテ-A

男「ああ・・・!ああ・・・!」

真姫「私はグールでもゾンビでもない。貴方もよね?」

男「はぁ!はぁ!」

真姫「私を知ってる?毎日正午にラジオを・・・」

男「あああああああ!!!!」タックル!

真姫「きゃっっと!!」馬飛び

真姫「やめて!私は正常な人間よ!」

男「はぁ・・・!はぁ・・・!」

真姫「いい?それ以上近づかないで」

真姫「弾は入ってるのよ?とにかく落ち着きなさい」

男「はぁ!はぁ!」ジリジリ

真姫「撃つって言ってるのがわからないの!?」

男「わああああああ!!!!」タックル!

真姫「っ!」

ドガァアアンン!!!

男「」ドサッ

真姫「はぁ・・・はぁ・・・」

ドク

ドクドク

真姫「ぅぅ・・・はっ・・・はっ・・・」

ドクドク

ドク

真姫「はぁ・・・はぁ・・・」

真姫「なんなの・・・?こいつ・・・」

真姫「・・・持って帰りましょうか・・・」

自宅

真姫「皮膚・・・瞳孔・・・体温・・・どれを取ってもグールと断定できない」

真姫「恐らく、発狂した・・・・・・普通の人間・・・」

真姫「でも、彼が普通の人間だとして・・・どうして今まで?」

真姫「・・・わかんない・・・」

真姫「真相は・・・闇の中ね・・・」

真姫「寝ましょう」

jふぁおいうぇじおあ;fじゃお;

キャスター「最近、死者をも出すウイルスが流行しています」

キャスター「世界中に同じウイルスの感染者が居るとの報告です」

キャスター「原因は不明とされています」

キャスター「このウイルスは、特に東京都を中心に流行しています」

キャスター「やはり、国会議事堂爆破事件と関係があるのでしょうか?」

キャスター「今日で1000人目の死者が確認されました」

キャスター「全世界の学校で学級閉鎖が行われています」

キャスター「今日で1万人の死者が確認されました」

キャスター「当番組の○○キャスターが亡くなられました・・・」

テレビ「番組の途中ですが・・・」

テレビ「殺人ウイルスが・・・」

テレビ「100万人の・・・」

テレビ「人類滅亡の危機・・・」

テレビ「10億人を・・・」

真姫「海未・・・?どこ行ったの?」

ことり「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!」

真姫「にこちゃん!みんな!!」

真姫「わあああああああああ!!!!!!」

f;亜wじふぇ;あふぉえじゃw;いあ

カチッ

真姫「衛星攻撃から851日目。20XX年9月8日」

真姫「昨日はなんと・・・人間と会った」

真姫「グールじゃない。生きてる・・・本当の人間だった・・・」

真姫「彼は発狂していて、自分の命に危険を感じたからやむを得ず殺した」

真姫「死体を解剖してみると・・・弱衛星ウイルス障害が確認された」

真姫「今の地球は恐らく全域で衛星ウイルスは死滅している」

真姫「ちなみに衛星ウイルスは少量なら人体に影響を及ぼさない」

真姫「彼は衛星ウイルスとは関係ない、何かによって発狂したと考えられる」

真姫「・・・ここから、わからない話をするわ」

真姫「地球上の生物のほとんどは衛星ウイルスによって死滅した」

真姫「でも、人間でも動物でも個々によって抗体を持っているものが居る」

真姫「私は・・・完全抗体者か、別の薬の影響で衛星ウイルスに感染しなかった・・・恐らく後者ね」

真姫「町を歩く限り、動物は完全抗体を持っている個体が多いみたい。一昨日は元気なライオンに襲われたわ」

真姫「でも、人間で・・・完全抗体を持っているとは考えにくい」

真姫「600日ほど全世界にラジオで呼びかけを続けて成果はなしだから、人類は滅亡したはず」

真姫「じゃあ彼は?」

真姫「仮に、衛星ウイルスの影響で死ななかった完全抗体者だったとしても、
微弱な衛星ウイルス障害に感染してた、この時点で完全抗体者とは考えにくい」

真姫「完全抗体者ではないなら、すでに死んでいるか・・・グールになっているはず・・・」

真姫「えっと・・・整理するわね」

真姫「衛星攻撃が行われてから10日で最初の死者が出た」

真姫「抗体を全く持っていないものはこの時点で死亡、抗体を持っているものも弱衛星ウイルス障害に感染
弱衛星ウイルス障害は人体にはそこまでの影響はないと証明されている」

真姫「衛星攻撃から30日、約10万人の人類が死亡、これ以降毎日10万を超える人が死んでいった」

真姫「この30日目を目途に一気に死者は増えた」

真姫「十日後の40日目、死者は10億人以上確認された」

真姫「この辺で半端な抗体を持っているものは・・・姿を変えた・・・」

真姫「人間としての知能はほぼなくなり、紫外線に強く反応する、これが主な特徴」

真姫「ただ、ゾンビのように本当に食う事以外考えれなくなるようなものじゃない」

真姫「死者が復活したわけじゃない、でも死者のような、少しの知能を付けた厄介な存在」

真姫「それが、『グール』」

真姫「グールは人間を殺す・・・」

真姫「グールが人間を殺す理由ははっきりわかっていない」

真姫「別に人間が主食ではなく、生ゴミなんかが主な主食」

真姫「でも人間を見つけたら、とにかく殺す。走る。集団で襲う。武器を使う」

真姫「グールの弱点は紫外線。日光のある時間帯は下水や建物の暗闇の中に居る」

真姫「衛星ウイルスのほうが多いけどグールに殺される人間もかなり増えた」

真姫「そして、衛星攻撃から60日後、人類はほぼ滅亡した」

真姫「私と・・・ああ、私は生きるのと研究で精一杯だった」

真姫「テレビは砂嵐になり・・・ラジオも聞けなくなった・・・この辺りから薄々人類滅亡を感じた」

真姫「とにかく、グールの特性を知り自分の生活がある程度安定した後、
私はこのビデオ録画とラジオの呼びかけを始めた」

真姫「それが衛星攻撃から250日後の話」

真姫「私と・・・私は衛星ウイルスを検地する装置を開発した」

真姫「同じく攻撃から250日後、東京、衛星攻撃の落ちた国会議事堂でも衛星ウイルスを検地できなかった」

真姫「簡単に言えば、ウイルスは死滅した。でもグールは残った」

真姫「彼の話に戻るわ」

真姫「例えば極寒の地や灼熱の火山地帯なんかではウイルスが死滅した可能性もある」

真姫「それは私は研究できなかったし他人からの研究結果もないからわからない」

真姫「仮にこの線はないとすると考えられるのは・・・」

真姫「彼は衛星攻撃から10日ほど経った後、どこかウイルスがないところで暮らしていた」

真姫「恐らく一度人体に入ったウイルスは時間では死滅させてくれない」

真姫「衛星ウイルスが死滅した今でも、グールが存在する事がその証明」

真姫「・・・そういえば私の友達も、衛星攻撃の15日後に連絡を入れたけど反応はなかった」

真姫「衛星攻撃の日に最後に会ったんだけど・・・それ以降一度も会ってない」

真姫「もしかしたら・・・可能性は低いわよ?本当にもしかしたら・・・」

真姫「どこかにほとんどウイルスの影響のない、人間が暮らす町があるかも・・・」

真姫「・・・望み薄だけどね」

真姫「今日はこの辺で、さようなら・・・貴方は一人じゃない」

ブゥゥゥゥゥン

真姫「ことりはどう思う?」

ぬいぐるみ「」

真姫「彼・・・殺さないほうがよかったかしら?」

ぬいぐるみ「」

真姫「多分彼は武器は持ってなかったから・・・私ならあんなタックルくらい簡単に避けれるし」

真姫「うまくやれば彼をまともにできたかもしれないわ」

猫「にゃ~」

真姫「にこちゃん?」

猫「にゃんにゃん!」

真姫「こら!勝手に車から出ちゃダメ!もう・・・」

キー

真姫「にーこちゃん!」

猫「にゃ・・・」

ライオン「ガルルル」

真姫「落ち着いてにこちゃん」コヨーテ構え

ライオン「ガアアア!」

バァァンン!!

ライオン「」クタッ

真姫「ホントに凄い威力ね・・・」弾込め

真姫「にこちゃん勝手に行動しちゃダメよ?」

猫「にゃ~」スタスタ

真姫「人の話を聞きなさい」抱っこ

真姫「外は野生動物が居て危ないんだから」

真姫「建物の中も危険なんだからね?」

猫「ニャッ♪」

真姫「のんきねにこちゃん」

真姫「っ!?」

真姫「にこちゃん・・・何かいる・・・」

猫「にゃん」スタスタ

真姫「にこちゃん・・・!にこちゃん戻って・・・!」

真姫「バッカにこちゃん・・・!」

ニャ~

真姫「・・・・・・」ソーッ

ニャンニャン♪

真姫「っ!!?」

真姫(ひ・・・人・・・?)

真姫「動かないで!」コヨーテ構え

??「!」

真姫「私の言う通りにしなさい。抵抗したら撃つ」

??「・・・・・・」コクッ

真姫「猫を下ろして」

??「・・・・・・」ソッ

猫「にゃ♪」

真姫「にこちゃんこっち来なさい」

猫「にゃん♪」スリスリ

真姫「・・・あんたの事気に入ったようね・・・」

真姫「手を頭の後ろで組んで」

??「・・・・・・」

真姫「・・・こっち向いて・・・」

??「・・・・・・」スッ

真姫「!!!???!?!?」

絵里「真姫・・・?」

真姫「え・・・・・・絵里・・・・・・?」

言い忘れてたけど
真姫「音ノ木がゾンビだらけに・・・」
ことり「音ノ木がゾンビだらけに・・・」

の続編です

真姫「本物・・・?」

絵里「本物よ・・・」

絵里「・・・・・・久しぶり・・・」

真姫「そんな訳ない」

絵里「えっ・・・?」

真姫「絵里は、海未を庇って死んだ」

真姫「死体を土の中に埋めた」

絵里「ええ・・・私が気付いたときには土の中だった・・・窒息するかと思った」

真姫「絵里はリペア剤を服用しててもどうしようもないほど身体を削り取られていた」

真姫「絵里は死んだ・・・間違えなく死んだ」

絵里「ええ・・・確かに私は・・・」

真姫「ゾンビ・・・?グール・・・?」

真姫「ゾンビは衛星ウイルスで死滅した」

真姫「グールは日光下では身体が焼けてしまう」

絵里「あのね、真姫・・・」

真姫「だったらあんたはなんなのよ!!?」

絵里「落ち着いて真姫・・・」

真姫「ああ、幻?孤独を拗らせてとうとう幻覚が見えちゃった?」

絵里「違うわ、私はちゃんとここにいる」

真姫「あんたが・・・ここにいるわけがない」

絵里「お願い、信じて・・・私は本物・・・」

真姫「撃ってみりゃわかる・・・」

絵里「やめて・・・お願い・・・」

真姫「・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

真姫「バン!」

絵里「!?」ビクッ

真姫「・・・・・・」クルッ

絵里「・・・・・・」ホッ

真姫「とりあえず、ついてきなさいよ・・・」

絵里「ええ・・・」

自宅

真姫「いい物があったわ」

絵里「これ・・・チョコレート・・・?」

真姫「あんた、好きでしょ?」

絵里「・・・私が刑務所に入っているとき、亜里沙の無事の手紙と一緒に溶けたチョコレートが入ってたの」

絵里「あれは真姫が?」

真姫「さ、さあ?覚えてないわ。何年前の話よ」

真姫「あの時はもうあんたのことなんか全然気にしてなかったから」

絵里「・・・おいしい・・・」

真姫「・・・・・・」左手サワサワ

絵里「・・・感覚はないわ」

真姫「あれだけ削り取られた身体は治ったのに?」

絵里「ホントよね」

真姫「・・・・・・そろそろ教えてくれる?」

絵里「人質となった海未を救うために私は囮になった」

絵里「海未を庇い・・・私は蜂の巣にされた」

絵里「あの時・・・私は死んだ・・・」

絵里「次に私が目覚めたときは土の中だった」

絵里「わずかな酸素で苦しみながら土を掘りまくった」

絵里「地面に出たとき・・・世界は死んでいた」

絵里「町は燃え、人は死に、姿を変えた」

絵里「地面に出てすぐ私はゾンビのような奴に襲われた」

絵里「でもゾンビじゃない、走り、武器を使い、集団で襲ってきた」

絵里「素手だった私は勝てずボロボロになって、原型がなくなるほど殴られた」

絵里「朝日が昇るとそいつらは逃げていった」

絵里「リペア剤の影響でしょうね・・・私は死ななかった」

絵里「前よりもリペア剤の効果が増えたように思える」

真姫「そいつはグールって言うの。衛星ウイルスの影響を受けた人間」

真姫「絵里が生き返ったとき人間はまだ生きてた?」

絵里「ほんのわずかにね」

絵里「でも、誰もが苦しそうで、そのグールに怯えてた」

絵里「テレビが全部砂嵐になる瞬間を見た」

絵里「ラジオが救命信号ばかりになるのも聞いた」

絵里「・・・救命信号すらほとんどなくなったのも知ってる」

真姫「衛星攻撃から約60日後ね」

真姫「その頃がちょうど一番衛星ウイルスが活発だった」

真姫「約70日後から徐々に衛星ウイルスは死滅していった・・・」

真姫「・・・私の予想だと、衛星ウイルスとリペア剤は関連している」

真姫「衛星ウイルスが活発だった約60日後にリペア剤の効果も増えた」

真姫「貴方の削り取られた身体を全て治すほどに・・・」

ルンバ「ウィィィィィンン」

真姫「あら絵里。お疲れ様」

絵里「えっ?」

真姫「あっ、ああ・・・」

真姫「孤独を拗らせすぎたのよ・・・」

絵里「そう・・・」

絵里「・・・それにしても・・・」

ルンバ「ウィィィィィンン」

絵里「なぜこれが私・・・?」

真姫「あんたが復活したのは恐らく衛星攻撃後約60日」

真姫「今日は・・・ええ、衛星攻撃から約850日経ってる」

真姫「私がラジオを始めたのは衛星攻撃から250日後」

真姫「約600日もの間、誰も私のラジオに反応してくれなかった」

真姫「私は、私以外の人類は滅亡したと考えた」

真姫「でも、昨日に続き今日も人間に会った」

真姫「昨日の彼は発狂していて、私のラジオに反応する知能も欠けていたと予想できる」

真姫「絵里、あんたこの600日何してたのよ」

真姫「どうせみんな死んでるだろうと思ってラジオを聴く気にならなかった?」

絵里「確かに、ラジオは一切聞かなかった」

絵里「私はずっと病院に居たの。ずっと、ずーーーっと」

真姫「妹?」

絵里「ええ・・・」

絵里「・・・正確に言えば・・・妹だったもの・・・」

真姫「・・・・・・」

絵里「亜里沙はグールになっていた」

絵里「一晩中亜里沙に襲われ続けたわ」

絵里「日が昇り、亜里沙が明らかに弱ったとき、病院のベッドに縛り付けた」

絵里「病院の地下室ね。あそこで亜里沙と暮らしていた」

絵里「何時間経っても、何日経っても、何ヶ月経っても亜里沙は私を襲おうと抵抗を続けた」

絵里「それで・・・昨日・・・」

絵里「自分の腕を落としてロープから開放された・・・」

絵里「強い力で何ヶ月も抵抗を続けて、とうとう骨をロープから貫通させた」

絵里「流石の私でも・・・殺してあげるべきだと思った・・・」

絵里「亜里沙を殺してね、自殺しようと思ったのよ」

絵里「どうやって死のうか町を彷徨ってたら、可愛い猫ちゃんが私に頬擦りしてきて」

猫「にゃにゃ」

真姫「私と出会った・・・」

絵里「貴方はなぜ衛星ウイルスの影響を受けなかったの?」

真姫「それははっきりはしてないけど、恐らくリペア剤の影響」

真姫「完全に抗体を持った人間が居ないという予想と、
リペア剤を打った私とあんたが今生きてるってことを合わせると、やっぱりリペア剤の影響でしょうね」

絵里「そういえば、ことりは?」

絵里「ことりもリペア剤を打ってるはずよね?」

真姫「・・・・・・」

絵里「真姫?」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「・・・日が落ちるわよ・・・」

真姫「わかってると思うけど夜になるとグールが町を彷徨う」

真姫「夜に外に居ちゃ弾がいくら有っても足りないわ」

真姫「戸締りをして・・・早く寝るわよ・・・」

jふぁをいふぇじゃ;おいwjf;ああ

真姫「なんで・・・!」ググググ

真姫「何で抵抗しないのよことり!!!」ググググ

真姫「お願いだから私を殺してよ!!!」

真姫「あんたのその剣で!!私を刺してよ!!!」ポロポロ

真姫「私に勝ってよ!!!」ポロポロ

真姫「どうして私を殺してくれないの・・・?」ポロポロ

ことり「ふぁj;おうぃあ;pじぇwf」

真姫「私よりことりが勝ったほうがいいってば!!」

真姫「ことりがどうしようもないものを私がどうにかできるわけないじゃない!!」

真姫「全ての人類を滅亡させたほうがいいわよ!!」

真姫「ねぇ・・・ことり!!!」

ことり「」クタッ

真姫「ぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」

真姫「どうして・・・どうして・・・」ポロポロ

真姫「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

fじゃ尾;家wじゃ;をfじゃ:おぺwkふぁ:jふぃえあ

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「・・・・・・」

ぬいぐるみ「チュンチュ カチッ

絵里「おはよう真姫」

真姫「・・・早起きね・・・」

絵里「ビデオ、見させてもらってる」

真姫「600日分あるのよ?全部見るには相当な時間が・・・」

絵里「いいじゃない。暇なんだもの」

真姫「・・・確かに」

真姫「衛星攻撃から852日目。20XX年9月9日」

真姫「昨日は・・・凄いわよ。ビックニュース」

真姫「ふふ、信じられる?あれだけ人類は私だけとか言ってたのに普通に生きてる人間を見つけたわ」

真姫「絢瀬絵里。私の通ってた音ノ木坂学院の生徒会長だった」

真姫「そしてなんと音ノ木アウトブレイク事件の犯人」

真姫「警察に捕まったけど何者かの手助けと共に脱獄」

真姫「銃で蜂の巣にされて死んだはずなのに生き返っちゃった」

真姫「・・・こう話してみると凄い人生を送ってるのね」

真姫「私と彼女はとも・・・ええ、友達?」

絵里「友達というか・・・戦友?」

真姫「・・・友達?」

絵里「友達?」

真姫「えー、私と彼女は友達」

真姫「アウトブレイク当時は殺したいとか苦しめてやりたいとか思ってたのにね」

真姫「とにかく、人を見つけることができた」

真姫「話しかけて返事が返ってくるのに若干の違和感を感じる」

真姫「ホントに孤独を拗らせていたのね」

真姫「いつもの合言葉がやっと報われるわ」

真姫「貴方は一人じゃない。私ももう一人じゃない」

真姫「さあ九回の裏、一打逆転のチャンス」

真姫「バッター絢瀬、このチャンスを活かせるのか」

真姫「ピッチャー第一球振りかぶって投げた!」

キカーーン!

絵里「ふふん」ドヤッ

真姫「あっ・・・らー・・・」

バリィン!

真姫「なんと飛距離200メートルの特大ホームラン!」

真姫「場外に駐車してあった車のフロントガラスを見事ぶち破りました!」

絵里「いや、200メートルも飛んでないわよ」

真姫「いいのよ。このほうが気分が盛り上がるでしょ?」

絵里「普段こんな事で暇つぶししてるの?」

真姫「いいや。普段はちゃんと食料調達とかしてるわよ」

真姫「一応食料は有限だから、家を一軒一軒回って保存の利く食べ物貰ったり」

真姫「スーパーは品薄状態だし、コンビニはすっからかんだからね」

絵里「今日はやんないの?」

真姫「私の家だけでも一ヶ月以上生活できる食料は有るのよ」

真姫「それに、一応建物の中は危険だから」

絵里「・・・その武器なら問題なさそうだけど」

真姫「確かに、最近グールは怖くなくなってきたわ」

絵里「貴方昨日、ことりの事について聞いたら濁したわよね?」

真姫「えっと・・・そんなことあったっけ?」

絵里「あった」

絵里「ことり、どうしたの?」

真姫「ことりは・・・その・・・」

絵里「その?」

真姫「あの、海外に居るの」

絵里「海外?」

真姫「ええ、研究をしにね、日本じゃ狭いって」

真姫「多分今頃はどこかでグールを治す薬でも開発してるのかもね」

絵里「・・・へぇ・・・」

真姫「衛星攻撃から853日目。20XX年9月10日」

真姫「一人じゃないって素晴らしい事なのね」

真姫「今までマネキンに名前付けて無機物に喋ってたのが馬鹿みたい」

真姫「・・・楽しい・・・本当に楽しい・・・」

真姫「私、今人生が凄く楽しい」

真姫「今になって生き甲斐を見つけるなんて馬鹿みたいだけど」

真姫「もし生きてる人が居たらぜひ私のラジオを聴いて」

真姫「最近ライブのコーナーでは漫才みたいな事してるのよ」

真姫「えりまきラジオコーナーなんて名前付けちゃって、クス」

真姫「ちょっと前までやめたいとか言ってたのに、いい手の平返しよね」

真姫「さようなら。私も貴方も、もう一人じゃない」

ブゥゥゥゥゥン

真姫「あのビデオ、とうとう人に見られる日が来たわよ」

真姫「変な事言ってなきゃいいんだけど・・・」

真姫「あのビデオから絵里は何か学ぶ事、あるかな?」

真姫「どう思う?ことり」

ぬいぐるみ「」

真姫「・・・・・・」カチッ

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「あはは、チュンチュンじゃわからないわよ」

真姫「!!?」

真姫「ひ、人!!?」

キー

ガチャ バタン

真姫「あ、あの!」

??「あああ・・・」

真姫「貴方大丈夫ですか!?」

??「饅頭・・・いかが・・・?」

真姫「へっ?」

??「天気・・・天気・・・」

??「お日様ーーー!!!!!!」

真姫「!?」ビクッ

真姫「だ、大丈夫?」

??「ふ、ふふふ・・・あはははは!!」

真姫「??」

??「だぁれぇ・・・?」

真姫「あ、私、西木野真姫。毎日正午にラジオやってる・・・」

真姫「・・・?貴方どこかで・・・」

??「食べる・・・?」

真姫「え?」

??「あげる・・・」

真姫「ど、どうも・・・」

真姫「石?」

??「食べて・・・?」

真姫「い、石は食べられないかと・・・」

??「食べて!!!」

真姫「え・・・だから・・・」

??「ああああああああああああああ!!!!!!!!」ガシッ

??「おいしいよ!!?おいしい!!!饅頭おいしいいいい!!!!」

真姫(こ、この顔・・・!)

真姫「穂乃果?穂乃果でしょ!?」

穂乃果「あああああああああああああああ!!!!!!!!!」

真姫「落ち着いて穂乃果!」

穂乃果「食べるううう!!!食べるのおおおお!!!!」

穂乃果「餡子!!!お饅頭ぅぅぅあああああああ!!!!!!!」

パンッ!

穂乃果「いたあああああああああああああいいいい!!!!!!!!」

穂乃果「痛い痛いいたあああああああいいいい!!!」ユサユサ

真姫「ご、ごめんなさい穂乃果!」

ゴスッ!

穂乃果「」バタッ

真姫「はぁ・・・はぁ・・・」

真姫「どうしたっていうのよ・・・」

絵里「・・・確かに、この顔は高坂さんだわ・・・」

絵里「二年の剣道部・・・アウトブレイクの前に、何かアイドルがなんとかって言ってたような気がするけど・・・」

真姫「どうも、気が狂ってるようだった・・・」

真姫「数日前にも頭がおかしくなった人間を見つけたのよ」

真姫「そいつはタックルをかましてきたけど・・・」

絵里「関連・・・ありそうね・・・」

真姫「ええ・・・」

穂乃果「ああ!!ああああああああ!!!」

真姫「縛られてるから動けないわよ」

真姫「お願い・・・落ち着いて、私の話を聞いて穂乃果・・・」

穂乃果「うあああぁぁぁああああ!!!!」

真姫「・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

真姫「貴方は彼の知り合い?」

穂乃果「あっあっああああああああ!!!!」

真姫「今までどこに隠れてたの?」

穂乃果「いぃぃぃあああああああ!!!!」

真姫「海未とか、にこちゃんとか、どこに居るかわかる?」

穂乃果「落ちる!!落ちるぅぅぅぅやあああああああああ!!!」

真姫「・・・何が?」

穂乃果「!!!!!??!??!?!?!」

絵里「どうしたの?」

穂乃果「まん・・・じゅう・・・」

穂乃果「うぐいす団子・・・」

真姫「?」

絵里「何か大事な事かもしれない」

穂乃果「もう・・・・・・飽きた・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

真姫「」ププッ

絵里「・・・笑った?」

真姫「これじゃあマネキンに話しかけてるのと同じね。埒が明かない」

絵里「どうにかして彼女を元に戻さないと」

真姫「ええ・・・もしかしたら・・・もしかしたら・・・」

真姫「本当に・・・安全地帯があるのかもしれない・・・」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「今日は・・・寝ましょう・・・」

;フォアj4wrf;3わふぉいwさおい

ことり「メールも電話も繋がらない・・・」

真姫「拉致に・・・あった・・・?」

ことり「正直、その可能性も0ではないね」

ことり「真姫ちゃん・・・謝らなきゃいけないことがあるんだけどね」

ことり「一週間前、衛星攻撃から8日目、真姫ちゃんに内緒でみんなに会いに来たの」

真姫「・・・あれだけ軽率な行動を取るなって私に言ってきたのに?」

ことり「うん・・・だからごめんね」

ことり「その時、みんな無事だった。元気だった・・・一人を除いて・・・」

真姫「えっ・・・?」

ことり「にこちゃん・・・矢澤にこちゃん・・・」

ことり「高熱を出して、下痢、嘔吐って、酷い状態だったの」

ことり「医者に行ったけど病名はわからなかったらしい」

ことり「それでね・・・これは私の勝手な予想なんだけど・・・」

ことり「衛星攻撃に・・・世界規模に渡るウイルスがあったのかも・・・」

真姫「で、でもテレビでは影響はないって・・・!」

ことり「信じる?」

真姫「っ・・・」

ことり「テレビを・・・信じる・・・?」

真姫「・・・・・・」

ことり「・・・にこちゃんは何年も病気になってなかったのに突然・・・」

ことり「病院にあったカルテを勝手に見たんだけどね・・・原因不明の患者は少なくなかった」

ことり「私は、衛星攻撃にウイルスが含まれてることも予想してたの」

真姫「そ、その・・・衛星ウイルスって・・・どんな症状が・・・?」

ことり「それはわからない・・・時間が教えてくれると思う・・・」

ことり「ブラジルであったアウトブレイク事件」

ことり「ゾンビは放置状態だったけど衛星攻撃で死滅したでしょ?」

ことり「衛星攻撃の影響は地球の反対側まで・・・地球全てに影響を与えた」

ことり「もしも・・・衛星ウイルスが殺人ウイルスだったら?」

真姫「・・・・・・」バクバク

真姫「わ、私・・・私・・・そんな・・・」バクバク

ことり「真姫ちゃん、気を確かに」ガシッ

ことり「まだ殺人ウイルスだって決まったわけじゃないし、悪いのは真姫ちゃんだけじゃない」

ことり「私も一緒に衛星攻撃のスイッチ押したんだから」

真姫「でも・・・でも・・・」

ことり「私は研究を始める」

ことり「手遅れに・・・なりたくない・・・」

fj;オアjwf;あwfkじゃ:wぽq930f

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

ぬいぐるみ「チュンチュン!チュンチュン!」

真姫「・・・・・・」

真姫「私が・・・世界を・・・」

絵里「おはよう真姫。ご飯ちょうどできたから早く来なさい」

真姫「うん・・・」

真姫「穂乃果は?」

絵里「疲れかしら?大分落ち着いてきたわ」

絵里「でも、まだまともな会話は期待できない」

真姫「そう・・・」

真姫「衛星攻撃から854日目。20XX年9月11日」

真姫「最近凄い事が立て続けに起こってるの」

真姫「気の狂った私の友達を見つけた」

真姫「数日前の彼と同じ、グールでもゾンビでもない、発狂した人間」

真姫「これも彼と同じ、弱衛星ウイルス障害が確認された」

真姫「これは甘チャン特有の希望的観測ってやつかしら?」

真姫「安全地帯がある。どこかに絶対」

真姫「彼も穂乃果も、そこで何かがあって発狂してしまった」

真姫「衛星攻撃から8日目から15日目のどこかで穂乃果たち私の友達は安全地帯に行った」

真姫「そこで、全員かはわからないけど発狂してしまった人が居る」

真姫「確率は低い・・・でも、1%でもあれば私は調べる」

真姫「もしかしたら私の友達を見つけることができるかもしれない・・・」

真姫「さようなら。貴方は一人じゃない」

穂乃果「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

絵里「あーん」

穂乃果「ああー・・・」

絵里「おいしい?」

穂乃果「あーーーーー・・・」

真姫「食べてるの?」

絵里「ええ。大分落ち着きを取り戻したみたいだし、食べなきゃ人間生きれないから」

真姫「穂乃果?私の声がわかる?」

穂乃果「あーーーん・・・あーー・・・」

真姫「貴方今までどこに居たの?」

穂乃果「あ・・・・・・あ・・・・・・」

真姫「海未やにこちゃんたちはどこに居るかわかる?」

穂乃果「ぶ・・・ぼ・・・」

真姫「何?もう一回言ってみて?」

穂乃果「ぼ・・・・・・ると・・・・・・」

真姫「ボルト・・・?今ボルトって言ったわよね?」

絵里「そう聞こえたわ・・・」

真姫「もしかしたら・・・!」

カタカタカタカタ

絵里「何かわかった?」

真姫「見なさい」

安心!安全!ボルト!

皆さんは今の地球の危機を御存知ですか?

テロリストによって国会議事堂が破壊されてしまいました!

テロリストの恐怖は止みません!

そこで、このボルトはいかがでしょう?

ボルトは大型の地下施設となっております

核兵器にも耐える頑丈な施設です!

食料、水、心配事は一切ございません!

この安全なボルトに引越ししてみてはどうですか?

絵里「ここなら衛星ウイルスも通さなかったと・・・」

真姫「それで、本当に面白いのはこれよ」

開発元:親鳥製薬

真姫「勘弁して欲しいわ。全く・・・」

真姫「地下に引きこもって衛星ウイルスの影響を受けなかったM,ウイルス感染者が居る」

真姫「恐らくこのボルトは人体実験か何かのために作られた、いわば地獄」

真姫「数日前の彼も、穂乃果も、たぶんみんなもこのボルトで洗脳でもされたのかもしれない」

絵里「やることは決まったわね」

真姫「ええ」

真姫「救う・・・そして、潰す!」

音ノ木坂学院 中庭

ブゥゥゥゥゥン キー

真姫「・・・地下への入り口が・・・破壊されてる・・・」

真姫「毎日音ノ木の前には来てたのに、まさか中庭に地下施設への入り口があったなんて・・・」

真姫「警戒して・・・行くわ」

ボルト

そこは地下居住区

ガスが出る、水も出る、電気も点く

周りは堅い壁に囲まれていて、まさに安全地帯・・・のように見えるが・・・

そこら中に・・・血が付着していた・・・

死体が転がっていた・・・

必死に壁に頭をぶつける人間が居た・・・

襲い掛かってくる人間が居た・・・

外からは天国のように見えて、中身は地獄だった・・・

矢澤にこ・東條希

真姫「にこちゃんと希の部屋・・・」ガラッ

真姫「うっ・・・死臭が・・・」

死体は一つ・・・

首に切り傷があり、大量に血を流していた・・・

真姫「希・・・どうして・・・」

真姫「これ・・・遺書?」

死んだほうが・・・ええかな?

にこっちは病気で死んじゃったし

みんな気がおかしくなっちゃってるし

うち、神様の声が聞こえたんよ

死んじゃった方が楽になるよ~だって

みんな頭おかしくなっちゃったし、多分うちもおかしいんやろな

死んだほうが幸せって言葉、聞いたことある

真姫「・・・バカ・・・」ポロポロ

真姫「死んじゃ何もできないわよ・・・バカ・・・」ポロポロ

小泉花陽・星空凛

花陽「ご飯!!!」

真姫「っ!」ビクッ

凛「ラーメンラーメン!!!」

花陽「ごっはああああああんんんんん!!!!!!」

凛「ラーーーーーーーーーーーーーーーメン!!!!!!!」

真姫「り、凛!花陽!」

花陽「はっ・・・は・・・は・・・」

真姫「花陽?大丈夫?」

花陽「白米!!!!!!!!!」

花陽「ご飯!!!白米!!!」

凛「しょうゆ!!!みそ!!!めぇぇぇぇぇええええええんんんんん!!!!!!!」

真姫「・・・後にしましょう・・・」

高坂穂乃果・園田海未

真姫「海未!」

海未「まき・・・まき・・・」

真姫「海未!海未私がわかる!?」

海未「ことり・・・えり・・・」

真姫「海未?しっかりして」

海未「ほのか・・・にこ・・・」

海未「のぞみ・・・はなよ・・・りん・・・」

真姫「気を確かに!」

海未「ま・・・まき・・・」

真姫「大丈夫?私の声聞こえる?」

海未「ぱそこん・・・まき・・・」

真姫「パソコン?」

20XX年X月X日 衛星攻撃から10日目

最初に謝っておきます。ことり、真姫、ごめんなさい。
私たちは今地下の安全といわれている施設・ボルトに居ます。
貴方達と連絡を取る手段が少なすぎるためにこのことを伝える事ができませんでした。
今日の朝、突然知らされたものですから。
半ば強引にこの施設に連れてこられました。
施設内を見学してみると、とても素晴らしい施設です。
私たちはここで元気に暮らしていけると思います。
ことり、真姫。どうか私達の心配はしないでください。
でもこれでは貴方達の支援ができなくなってしまいますね。
本当にごめんなさい。
でも貴方達なら大丈夫です。元気でいてください。

20XX年X月X日 衛星攻撃から13日目

信じられません・・・
にこが・・・亡くなりました・・・
にこは、何日も前から体調不良で・・・命まで落としてしまうとは・・・
人間はいつ死んでもおかしくない・・・本当だったみたいです・・・
御冥福をお祈りいたします、にこ。


20XX年X月X日 衛星攻撃から17日目

地下での生活も一週間が経過しました
でもいつも地下だという事を忘れてしまうほど違和感のない空間です
このボルトでは15歳以上の人間には仕事が与えられます
仕事をしてボルト内での通貨を稼ぎ、買い物、娯楽が楽しめます
この仕事というのも実はやりたくないならやる必要がないものなのです
いわゆる、ニートでも生活に困る事はありません
仕事も誰でもできる、5歳児でもできるような簡単なものです
皆人との交流を目的に仕事をしてます
まさに、憧れの空間と言えるでしょう
でも、少し違和感があります
気のせいなのでしょうか?常に何かとても小さな音が鳴っているような気がします
穂乃果に聞いても誰に聞いてもそんなの聞こえないという答えが返ってきます
でも恐らく気のせいではありません
絶対に、絶対に何か聞こえます

20XX年X月X日 衛星攻撃から90日目

このボルト内で一人、発狂した人が出ました
原因は詳しくは知りませんが、持病と何かが関係していたそうです
発狂してしまったその人は、医療室の奥にある安静室で落ち着きを取り戻すため安静にさせているらしいです


20XX年X月X日 衛星攻撃から130日目

何か最近、このボルト内で病気が流行っているようです
皆頭がクラクラしたり、ガンガンする人もいるそうです
実は私も最近多少の頭痛に悩まされています
早く治ってみんな元気になればいいのですが・・・


20XX年X月X日 衛星攻撃から135日目

凛と花陽が・・・発狂しました・・・
ご飯だとかラーメンだとかずっと叫んでいました
このボルト内ではご飯もラーメンも食べる事ができます
禁断症状ではないと思うのですが・・・
早く治る事を祈っています

20XX年X月X日 衛星攻撃から150日目

おかしいです
もはや発狂するのが日常茶飯事のようになってきました
人々がどんどん発狂していきます
ボルトの医者によると大変なウイルスがこのボルト内に充満しているそうです
私も十分に気を付けなければ

この日から毎日更新されていた日記が更新されなくなっていた
次の日記が最後だ


大変ですこのボルトの開発元が親鳥製薬だということが判明しました
穂乃果がこっそり行動をし監督室で事実を知ったそうです
洗脳です洗脳するための施設です
常に聞こえるとても小さい音は私の気のせいではありませんでした
洗脳する周波数です
わたあああああしたちははめられました
モルモットにさあ荒れる
こgとりまきたあすけてくだあああああああさい
これをみてええあwf

??「動かないで」

真姫「!?」

??「銃をこっちに投げなさい」

真姫「・・・・・・」ポイッ

??「久しぶりね西木野さん」

真姫「・・・理事長・・・」

真姫「いや、クローンのほうが正しいですね」

理事長クローン「ええ。その通りね」

真姫「貴方は人類史上最高の科学者であり、人類史上最悪のクソ野郎です」

理事長「科学に犠牲は付き物なのよ」

理事長「周波による洗脳は失敗に終わったわ。そこの害しか産まれなかった」

海未「まき・・・ことり・・・」

真姫「どっちが害だか・・・」

理事長「予定では立派な私の手下になるはずだったのよ」

理事長「これからも同じ方法で成功するまで新たなモルモットで実験していこうと思ってたのに・・・」

理事長「衛星の波動はどうやら予想以上のようね」

理事長「M,ウイルスの死滅、国会議事堂の破壊、やってくれるじゃない」

理事長「貴方のせいで地球の希望は全て失われてしまった」

真姫「いいや、私は希望を作ったのよ」

真姫「支配から解放される・・・『自由』っていう希望を・・・」

理事長「古臭い考えね」

理事長「正直もう貴方を殺しても私に得はほとんどない」

理事長「だけどね、ここまでウザイ人間は初めてよ」

理事長「恐らくどう拷問しても腹の虫が納まらない」

理事長「けどせめて、少しでも私を満足させるような表情と悲鳴を聞かせて頂戴、西木野さん」

理事長「手始めにどこを撃ち抜きましょうか?」

バァン!バァン!

真姫「うぐっ・・・!」

理事長「これからもっと酷い拷問が行われるのよ?これくらいで苦しんでたら私を満足させられないわ」

理事長「両足の次はどこ?やっぱり両手?」

真姫「一つ・・・いいかしら・・・?」

理事長「いいわよ。言ってみなさい?」

真姫「これは他のクローンにも、オリジナルのあんたにも言ったことだけどね」

真姫「くっちゃべってないで、さっさと殺しておくべきだったわね」

バァン!

理事長「うっ!?」

カラン

理事長「っ!?」バッ

絵里「・・・・・・」

理事長「絢瀬・・・さん・・・!?」

絵里「お久しぶりです理事長」

絵里「いや、あんたは理事長の皮を被った人形でしたね」

バァン!

理事長「あぐっ!」ドサッ

絵里「大丈夫真姫?」

真姫「ええ・・・じき治るわ」

海未「えり・・・まき・・・」

絵里「海未・・・」

真姫「このボルトの住民全てを洗脳したのよ」

真姫「私の友達・・・いや、親友をみんな廃人にした」

真姫「殺す。理事長」

絵里「私にもやらせて」

絵里「親友をこんな目に合わせた奴を絶対に許さない」

真姫「使いなさい」レヴェナント

絵里「おう・・・強そ♪」

真姫「そっちは右手用よ」

真姫「左手用は私が」コヨーテ-A

真姫「何か言い残すことは?」

理事長「あ、あなた

ドガァンドガァアン!!!

理事長「」ドサッ

真姫「私、チャンスの前髪はしっかり掴む人間だから」

絵里「地獄に落ちなさいクローンめ」

真姫「はぁ・・・一応解決ね」

真姫「とりあえず親友達はみんな私の家に送るわよ」

真姫「どうにか目を覚まさせてあげましょう」

真姫「ある程度安定してきたら、このボルトに居る他の洗脳された人たちも・・・」

絵里「・・・・・・」銃構え

真姫「・・・何のつもり?」

絵里「質問に答えて」

絵里「ことりはどこ?ことりをどうしたの?」

真姫「・・・だから、ことりは海外に・・・」

絵里「瞬きしすぎ、目が泳ぎすぎ、動揺しすぎ」

絵里「嘘が下手ね」

真姫「・・・・・・」

絵里「ことりを・・・どうしたの・・・?」

絵里「ことりは私のもう一人の妹」

絵里「理事長に協力してたから自然とことりと一緒に居る機会が多くなってね」

絵里「ことりは私を姉のように慕ってくれた・・・」

絵里「ことりは亜里沙の次に大事」

絵里「正直・・・海未よりも、貴方よりも大事」

絵里「ことりを・・・どうしたの?」

真姫「・・・・・・」

真姫「・・・仕方なかったのよ・・・」

絵里「仕方なかった・・・?」

絵里「貴方まさか・・・!」

絵里「殺したの・・・?ことりを殺したの!!?」

真姫「・・・・・・」

絵里「はっきり答えなさいよ!!!」突きつけ

シュバ!

絵里「きゃっ!」ドサッ

真姫「・・・・・・」構え

絵里「・・・・・・何で・・・?」

絵里「何で・・・殺したの・・・?」

真姫「仕方なかったのよ・・・」

真姫「仕方・・・なかった・・・」

f時亜;kwj:;あえおj:;ふぁ;w

ガシャン!!ガシャーン!!

真姫「こ、ことり!?」

ことり「はぁ・・・!はぁ・・・!」ガシャン!!

真姫「ことり!落ち着いて?どうしたの?」

ことり「ダメだった・・・」

真姫「何が・・・?」

ことり「研究は・・・失敗に終わったの・・・」

ことり「無理だよ・・・グールを人間に戻すなんて・・・夢物語だったんだよ・・・」

グール死体「」

真姫「・・・・・・」

真姫「大丈夫よことり。まだ時間はいくらでもある。諦めずに研究を続けましょう?」

ことり「もうこれ以上続けたって意味ないよ」

ことり「グールは治せない。もうお手上げ」

真姫「そんなことないって!もっと頑張って研究すれば・・・」

ことり「無理なんだよ!!」

ことり「もう何日経ったと思う・・・?」

ことり「衛星ウイルスは世界中の人間を殺した・・・その時点で手遅れなのに・・・」

ことり「60億の人間のうち54億は衛星ウイルスで死んだ・・・」

ことり「残りの6億は・・・グールになった・・・」

ことり「地球上で生きてるのは多分私達だけ・・・」

ことり「私は毎日ずーっとここに引きこもって研究を続けた」

ことり「真姫ちゃんには250体ものグールを捕獲してもらった」

ことり「モルモットに通用した薬もグールには通用しなかった」

ことり「無理!もう無理!!」

ことり「私にはグールを治す薬は開発できない!!!」

真姫「ことり・・・」

ことり「・・・でも、グールを殺す薬は開発できたよ・・・」

ことり「人体、私達には何の影響もない・・・グールにだけ通用する殺人薬」

真姫「何しようとしてるのことり!?」

真姫「グールは人間なの!」

真姫「人類がまた栄えるにはグールしか居ない!」

真姫「死体を生き返らせるよりグールを治すほうが簡単でしょ!?」

ことり「だったらやってみなよ!!!」

ことり「簡単なんでしょ!!?簡単にグールを治してみてよ!!」

ことり「私の5000時間無駄にした研究を簡単に成功させてみてよ!!!」

真姫「っ・・・」

ことり「・・・・・・」

ことり「5000時間の研究でね・・・辿り着いた答えだよ・・・」

ことり「人間を・・・人間だったものを、全部滅亡させる」

ことり「地球から人類を消し去るの」

ことり「それで、地球の事は動物達に任せるの」

ことり「幸い人間以外の生物でグールのように凶暴化した例はない」

ことり「発達した文明を、全部無に還すの」

真姫「・・・ダメよ・・・そんなのダメ・・・」

ことり「じゃあ何か良い案はある?」

真姫「・・・グールを治す・・・」

ことり「・・・はぁ・・・」

ことり「グールは死滅させる」

真姫「グールを治す薬を開発する」

ことり「・・・・・・」

真姫「・・・・・・」

ことり「・・・なんでだろうね・・・?」

ことり「なんで私たちは戦う運命なのかな?」

真姫「アウトブレイクのときからよね」

真姫「初めて知り合ったときから・・・こうなる運命だったのかも」

ことり「多分・・・これが最後になるね・・・」

ことり「私が勝ったら、世界中にグールを死滅させる薬をばら撒く」

ことり「それで・・・自殺する・・・」

真姫「じゃあ私は、グールを治す薬を開発してみせる」

真姫「それと、まだ世界のどこかに生存者が居るかもしれないから、見つけ出してみせる」

ことり「・・・悪くないね」

真姫「ことりの選択も、悪くないと思う」

ことり「・・・・・・」シャキン スパークソード

真姫「・・・・・・」スチャ ナイフグローブ

ことまき「・・・・・・」

ことまき「うわあああああ!!!!!!」

f8yふ3くぉfq3839

グシャア!!

ことり「うああああ!!」ドサッ

真姫「やあっ!」首絞め

ことり「うぐ・・・ぐ・・・」

真姫「はぁぁぁぁ・・・」ググググ

ことり「ぁぁ・・・ぁ・・・」

真姫「なんで・・・!」ググググ

真姫「何で抵抗しないのよことり!!!」ググググ

真姫「お願いだから私を殺してよ!!!」

真姫「あんたのその剣で!!私を刺してよ!!!」ポロポロ

真姫「私に勝ってよ!!!」ポロポロ

真姫「どうして私を殺してくれないの・・・?」ポロポロ

ことり「真姫ちゃんなら・・・できるよ・・・」

真姫「私よりことりが勝ったほうがいいってば!!」

真姫「ことりがどうしようもないものを私がどうにかできるわけないじゃない!!」

真姫「全ての人類を滅亡させたほうがいいわよ!!」

真姫「ねぇ・・・ことり!!!」

ことり「」クタッ

真姫「ぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」

真姫「どうして・・・どうして・・・」ポロポロ

真姫「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

f;じゃおふぇwじゃ;おfj;2qfja@:q

絵里「・・・・・・」

真姫「・・・・・・」

絵里「・・・ごめんなさい・・・」

真姫「いいのよ。気にしてないわ」

真姫「・・・ごめんなさい・・・」

絵里「・・・仕方ないわよ・・・」

真姫「うん・・・」

真姫「私もね、10000時間研究したの」

真姫「でももうやめちゃった・・・」

真姫「ことりにできない事を私ができる訳ない」

絵里「ええ・・・ビデオ見させてもらった」

絵里「貴方は十分頑張ったわよ。休んでいいわ」

真姫「ええ・・・」

絵里「さて、みんなを運びましょう」

海未「びでお・・・ことり・・・」

絵里「・・・?海未、何か持ってる」

真姫ちゃんへ ことりより

再生

ことり「えっと・・・ヤッホー真姫ちゃん」

ことり「このビデオはね、ことりが死んだ後に見て欲しいの」

ことり「だから、もし真姫ちゃんがこれを手にしたときことりが生きてたら今すぐ停止して!」

ことり「生きてる間にこんなの見られたら多分恥ずかしくて爆発しちゃうから」

ことり「えっとね・・・真姫ちゃんにいろいろ言わなきゃいけないことがあるの」

ことり「まずは、ごめんなさい」

ことり「多分ね、私達また殺し合いすると思うの」

ことり「っていうか私が死ぬ理由は真姫ちゃんに殺される以外たぶんないから」

ことり「それで、その時多分・・・ことりはわざと負けると思う」

ことり「ここで一つ、わがままを聞いて欲しいな」

ことり「私より先に死なないで。私を先に死なせて、真姫ちゃん」

ことり「私にとって、真姫ちゃんが居ない世界なんて絶対に考えられないの」ウルウル

ことり「ほら、想像しただけで涙が浮かんできちゃった」ウルウル

ことり「衛星攻撃をして・・・真姫ちゃんと戦って・・・仲直りできたよね?」

ことり「あの後・・・真姫ちゃんキスしてくれたよね?覚えてる?」

ことり「私は絶対に忘れない」

ことり「ファーストキスだったし、私にとってそれ以上に大事なキスだったの」

ことり「あの時からかな~・・・ことりは真姫ちゃんが居なきゃダメなんだって思ったの」

ことり「このビデオを撮ろうと思ったのもあのキスからだよ」

ことり「あの・・・本当は、真姫ちゃんともっと深い・・・濃厚なのとかしてみたかったんだけど・・・」

ことり「えへへ・・・私レズだったみたい」

ことり「でも、私をレズにさせたのは真姫ちゃんなんだからね?責任取ってよ?」

ことり「・・・このビデオを真姫ちゃんが見れば、真姫ちゃんは責任取れたことになります」

ことり「あの・・・いろいろ言いたい事があるって言ったけど、本当はこれが言いたかっただけ」

ことり「愛してるよ。真姫ちゃん」

ことり「愛してる。大好き大好き、愛してる愛してる愛してる」

ことり「ずっと変わらないI love you. 貴方と居ると月が綺麗ですね」

ことり「愛してる、ばんざ~い♪愛してるよばんざ~い♪」

ことり「多分真姫ちゃん優しいから私を殺した事どこかで根に持ってると思うんだ」

ことり「でもね、私は真姫ちゃんに殺されて本当に幸せなんだよ?」

ことり「天国に行っても地獄に行っても真姫ちゃんが好きって気持ちは変わらないから」

ことり「・・・そういえば、真姫ちゃん誕生日いつ?」

ことり「こんなに大好きって言ってるのに、真姫ちゃんの誕生日すら知らないんだね、私」

ことり「ちなみにことりの誕生日は9月12日です!お祝いしてね♪」

ことり「それで~・・・またわがまま聞いてもらっていいかな?」

ことり「私ってたぶん、俗に言うめんどくさい女なの」

ことり「真姫ちゃんは私のこと忘れないと思うけど、でももしかしたら忘れちゃうかもしれない、それが不安なの」

ことり「だからさ、毎年真姫ちゃんの誕生日にこのビデオ見て欲しいな」

ことり「今から誕生日のお祝いの歌歌ってあげるからね!」

ことり「ハッピバースデイトゥーユー♪」

ことり「ハッピバースデイトゥーユー♪」

ことり「ハッピバースデイディア真姫ちゃ~ん♪」

ことり「ハッピバースデイトゥーユー♪」

ことり「ふー」

ことり「わぁ~おめでと~♪」パチパチ

ことり「あっ!真姫ちゃんの誕生日なのにことりが火消しちゃった!」

ことり「わぁ~んごめんなさい真姫ちゃん!怒らないで~」ワタワタ

ことり「えっと、えへへ、ことりの誕生日のとき真姫ちゃんが火消していいからね?それで許して」

ことり「あはは・・・・・・」

ことり「そろそろ、お別れかな?」

ことり「約束だよ?絶対に9月12日と真姫ちゃんの誕生日の日にこのビデオを見ること!」

ことり「破ったら・・・グス・・・」ウルウル

ことり「破ったら・・・許さないんだからね・・・?」ポロポロ

ことり「バイバイ、真姫ちゃん」

ことり「大好き、愛してる」

プツ

fじゃおいじぇわ;おあ309

真姫「あのさ、ことり・・・」

真姫「本当は怒ってるでしょ・・・?」

ことり「何が?」

真姫「私は貴方の幼馴染で親友の海未を道具呼ばわりした・・・」

ことり「だーかーら、それは海未ちゃんも許してくれたでしょ?」

真姫「でも、私にはもう貴方達と一緒に居る資格が・・・」

ことり「もう!」ギュッ

真姫「こ、ことり・・・」

ことり「いつまでも後悔しないで?」

ことり「ことりは真姫ちゃんのこと、大好きなんだから」

ことり「ね?」

真姫「ことり・・・」

ことり「?」

真姫「ことり・・・綺麗・・・」

チュ

ことり「!?」

真姫「あっ、ご、ごめんなさい!わざとじゃないの!」

真姫「あ、あの、えっと・・・つ、つい!」

ことり「ふふ・・・真姫ちゃんってつい女の子にキスしちゃうんだー」

真姫「ち、だからちがくて・・・」

ことり「えへへ、嬉しかったよ♪」

真姫「///」ボンッ

ことり「わぁ~、真姫ちゃんトマトみたい」

j;くぁお胃fjくぁおい3うぇ;ふぇあw

真姫「衛星攻撃から855日目。20XX年9月12日」

真姫「今日は、ことりの誕生日だって」

真姫「えっと、ごめんねことり。昨日の夜あのビデオ初めて見たもんだからプレゼントとかはないんだけど・・・」

真姫「えっと・・・歌、歌いましょう」

真姫「ハッピバースデイトゥーユー♪」

真姫「ハッピバースデイトゥーユー♪」

真姫「ハッピバースデイディアことり~♪」

真姫「ハッピバースデイトゥーユー♪」

真姫「ふー」

真姫「おめでとうことり」パチパチ

真姫「って、私がふーってしちゃったじゃない!」

真姫「あぁ・・・ことりと同じことしてる・・・」

真姫「・・・まあいっか、ことりと一緒で嬉しい」

真姫「私と一緒にアウトブレイクの音ノ木から脱出した、私の唯一の親友達をたくさん見つけたの」

真姫「残念だけど、にこちゃんと希は死んじゃった」

真姫「他のみんなも、洗脳されちゃってて・・・でも絶対治してみせるからね」

真姫「ボルトにはたくさんの生存者が居た。同様にいろんなところに生存者が居ると私は考える」

真姫「これから大変になるわ・・・でも、今までよりも何百倍も楽しくなると思う」

真姫「・・・今日はこの辺にしましょうか」

真姫「さようなら。貴方も私ももう一人じゃない」


終わり

以上

ド忘れしてて半端なところで書いちゃいましたが
『真姫「音ノ木がゾンビだらけに・・・」』
『ことり「音ノ木がぞんびだらけに・・・」』の
続編です

エリチカ的に無理な設定がありますがM,ウイルスの時点で無理な設定なのでそこは気にしないでください

読んでくれた方ありがとうございました

のんちゃんとにこちゃんは大の仲良し
にこちゃんが死んでのんちゃんは酷く落ち込んだ
洗脳に気付いたのんちゃんはもう無理だと悟り、
死後の世界でにこと楽しもう、その方が生きるより楽しいはず

これがのんちゃん自殺の動機

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月13日 (日) 21:50:22   ID: rC1a0c45

続編ありますか?

2 :  SS好きの774さん   2014年08月02日 (土) 02:00:48   ID: yViuZvt6

続編見たいです!

3 :  SS好きの774さん   2014年08月03日 (日) 12:04:53   ID: xE3cGtjB

続編作ってください!いままでのssで一番感動して最高のssでした(*´ω`*)これの影響でことまきコンビ凄く好きになりました

3 :  SS好きの774さん   2014年08月03日 (日) 12:04:53   ID: xE3cGtjB

続編作ってください!いままでのssで一番感動して最高のssでした(*´ω`*)これの影響でことまきコンビ凄く好きになりました

3 :  SS好きの774さん   2014年08月03日 (日) 12:04:53   ID: xE3cGtjB

続編作ってください!いままでのssで一番感動して最高のssでした(*´ω`*)これの影響でことまきコンビ凄く好きになりました

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