両津「もう警官辞める」(377)

某日

両津「何!? 超神田寿司が潰れそうだと!?」

纏「最近、客足が減っていてさ……全然利益が出てないんだよ」

両津「いきなりすぎる! ワシはそんなの聞いてなかったぞ!?」

纏「婆ちゃんがあんまり事を大きくするなって……みんなが不安になるからさ」

両津「うーむ……夏春都らしいと言えば夏春都らしいが……」

纏「だから、あたしも本当は黙っておこうと思ったんだけど……勘吉はウチの従業員だからね」

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

捕鯨「う゛う゛にぃ~…コラぁアアアアアア!!」
屋上の人「キャアアアアアアアアアアアアアアアア」
捕鯨「なにやってだ~~~~~~~~!!なにやってだ~~!」
(ここで少年の前に移動、両手でピースを作りながら)
捕鯨「なにやってだ~wwなにやってだあああwwwほげええええええええwwwwww」
小太りの少年、ポカーン
捕鯨「なーにやってんだあ!こち亀の時間だぞゥ!エェ?」
少年「○※□?☆来ちゃった」
捕鯨「何ィ?」
少年「観たいけど来ちゃった」
捕鯨「観たいかったら家でテレビを見ろォー!」
少年「DVDに入ってるから大丈夫(ニッコリ」
捕鯨「録画じゃなくてテレビを見ろ!花火中止ィ~!宴会中止ィ~!(両手を振りながら)」
捕鯨「何で見てな、うまそうじゃないデスかぁコレェ…あスイマセンつくねコレ?つくね?」(つくねをパクーする)
少年「(片手を差し出し)お金」
捕鯨「お金ぇ?お金じゃない、それよりもこち亀を観ろって言ってんだよ!何で観てないんだよこち亀ぇ?」
少年「いいじゃん、いつも観てるいつも観てる」
捕鯨「見なくてもいいじゃん♪ って、ふざけるなぁ~!」
捕鯨「こち亀の時間だああああああああwwwwww」
ここで例の音楽スタート(捕鯨、歌詞間違える)

両津「しかし妙だな、あれだけ安定していた超神田が急に赤字になるのは」

纏「ほんの小さなきっかけだったんだ……見えない傷がいつの間にかって感じだね……」

両津「夏春都はやることが派手だからな、そういう細かいところで穴が出たか」

纏「本当のこと言うと……最悪、店を畳まなきゃいけなくなるかもしれない」

両津「何ぃ!?」

纏「……署のみんなには絶対に内緒な」

両津「ダメだ!」

纏「か、勘吉?」

両津「超神田の寿司が旨いのはワシが一番よく知ってる! あの寿司をここで終わらせるわけにはいかん!」

纏「……ありがとな、でも今回ばっかりは気持ちじゃどうにもならないんだ」

両津「金ならワシが何とかする! いくら必要なんだ!」

纏「無理だよ……勘吉一人でどうにか出来る金額じゃない、それにそこまで迷惑をかけるわけには……」

両津「擦れた爺みたいなこと言うんじゃない! 纏のくせに生意気だぞ!」

纏「な、生意気って……」

両津「お前がなんと言おうと、ワシは絶対に諦めんぞー!」

纏「ど、どこ行くんだよ勘吉!!」

・・・

中川「ダメです!」

両津「頼む中川! 麗子! 少しでいいから!」

中川「前にも聞きましたよその台詞は! 今回はなんでお金が必要なんですか?」

両津「ああ、実はだな……」

両津(いや待てよ……確か纏は……)

纏『署のみんなには絶対に内緒な』

両津「…………」

中川「実は……なんですか?」

両津「……理由は言えん、ただどうしても金が必要なんだ!」

麗子「両ちゃんのことだからどうせろくでもないことでお金を使ったんでしょう!」

中川「言えないような理由なんだったら尚更貸せませんよ!」

両津(うーむ、さすがはワシだ……金のことになるとまるで信用がない……)

部長「何を騒いどるんだ?」

両津「げっ、部長!」

中川「先輩がお金を貸してくれと……」

部長「何だまたか。貸すんじゃないぞ中川、金の管理もロクに出来ん馬鹿を甘やかすことはない!」

両津「しかし部長、今回は事情が……」

部長「くどいぞ馬鹿者! 他人から金を無心するなど以ての外だ! 税金で飯を食っているだぞ!!」

部長「それを散財した挙げ句に言い訳をするんじゃない! 社会の不燃ゴミだ貴様は!」

両津「分かりましたよ、じゃあいいです! もう頼りませんから!」ダッ

麗子「あっ、両ちゃん!」

部長「放っておくんだ二人とも、馬鹿のために使う時間ほど無駄な物はない」

・・・

両津「よくよく考えればあれだけ大見得を切っておいて金を借りるという考えが間違っていたな」

両津「……とは言ったものの、これからどうするか。金を借りることはもう出来ん」

両津「二徹に頼んで漁に出るか……以前はベーリング海のカニ漁が相当当たったがあれは解禁日だったしな……」

両津「時給2000円の高額バイトで24時間働いても、店の経営を立て直す資金が溜まるには時間が掛かる……」

両津「パチンコで稼ぐわけにもいかんし……ここはやはりFXか……」

両津「…………」

両津「はっ、いかんいかん! 何を考えてるんだワシは! あれははリスクが高すぎるし元手もない!」

両津「うーむ……色々と詰まってきたな……何か一発、デカい金を稼ぐ方法は……」

広告『春の新製品がお買い得!』

両津「…………」

両津「……ギャンブル以上の賭けに出るか」

・・・

スパーク「この一室なら自由に使ってくれて構わないぞ、開発が頓挫した製品も多くある」

両津「すごい設備だな!」

スパーク「しかしどうしたんだ? 急に新製品の開発をしたいとは」

両津「こっちにも事情があってな、まあ深くは聞くな」

スパーク「それなら詮索はしないが……せっかくだ、期待しているぞ」

両津「おお、任せとけって!」

・・・

両津「ここはもう少し効率化が出来るな」

それから約四週間、両さんは睡眠をほとんど取らず、製品の改良に取り組んだ。

通常なら不可能とも思える作業も多くあったが、両さんは持ち前の器用さと発想力

そして極限までに高められた集中力で、驚くべき成果をあげていた。

・・・
警察署

部長「何!? 両津がノーベル賞だと!?」

中川「世界でも類を見ない超高性能の永久燃料装置です、これは凄いですよ!」

部長「そ、そんなにか?」

中川「これが実用化されれば、まず間違いなくエネルギー革命が起こりますね」

麗子「両ちゃん、明日にも記者さんたちの前で会見するみたいよ」

部長「うーむ……あいつを侮っていたな……」


纏「…………」

纏(勘吉……まさか……!)

その夜

prrrr

両津「よう纏か! 資金の確保は出来たぞ!」

纏『ま、まさかと思ったけどやることがとんでもなさすぎるんだよお前は!』

両津「やるからにはドカンとやらなきゃいかんからな!」

纏『けど……勘吉』

両津「ん? 何だ?」

纏『どうしてそこまでしてくれるんだよ、確かにあたしたちは親戚だけど……』

両津「超神田には世話になってるからな、まあ日頃から溜まってるツケだ」

両津「それにワシとお前は同じ警官同士で江戸っ子だ! 江戸っ子は家族みたいなものだからな!」

纏『…………』

両津「ああ、夏春都には旨い寿司を食わせてくれるように言っといてくれ!」

纏『……ありがとう、勘吉』

翌日、会見場

スパーク『受賞者のイメージを崩すような言動は避けるんだぞ』

両津『心配するな、余計な事を言わんようにちゃんと会見用のメモを作ってきてある』

両津『ある程度の金は貰うが、その後はもうどうにでもなれだな!』

記者「両津さん。この度の大発明、お見事でしたね」

両津「ははは、まあそれほどでもあるかな!」

記者「特許などはどうするおつもりで?」

両津「その点についてははっきりとお答えしましょう!」

---
物影

部長「やれ!」

狙撃手「はっ!」パンッ


両津「んげっ!?」バタッ!!

「どうしたんだ!」

「急に倒れたぞ!?」

部長「頼むぞ中川」

中川「はい!」ダッ!

スパーク「ど、どうした両津!」

中川「みなさん、ご心配はありません!」

スパーク「!?」

中川「両津氏は疲労のため、少し目眩がしただけとのことです」

記者「なんだー」

記者「良かったー」

スパーク『こ、これは一体どういう……』

中川『大丈夫です、あとは僕たちに任せてください!』

記者「それで先ほどの話なのですが、特許については……」

中川「ちょっと待ってください、ふむ……ふむ……」

両津「…………」

中川「特許を申請するつもりはない、技術も全て公開するから自由に使ってくださいとのことです!」

「オオー!」

中川「お金にはまったく興味がない! 日本の警察官として、世界の発展を願うだけだと言っています!」

「素晴らしい!」

「偉大な日本人だ!」

---

部長「金に汚い両津のことです、あのままじゃ下品なことを言っていたに違いありません」

署長「うむ、我が警察署について劣悪な印象を大衆に抱かれては堪らない」

部長「何はともあれ、これで署のイメージは保たれましたな」

署長「我々が機転を効かせて正解だった、よかったよかった」

署長・部長「ははははは!」

・・・
翌日

新聞『永久燃料を開発した両津氏、その権利を全て放棄! お金にはまったくの興味を示さず!』


両津「…………」

両津「…………」

両津「…………」

両津「…………」

両津「……………………」

・・・
数日後

麗子「えっ、纏ちゃんのところの超神田寿司が!?」

中川「かなりの経営危機に立たされてるみたいなんだ、僕も今日知ったんだけどね」

部長「ほ、本当か中川?」

麗子「纏ちゃん、そんなこと一言も……!」

中川「……多分、あまり他言しないようにしていたんじゃないかな」

部長「このことを両津は知っていたのか? アイツも板前をやったいたはずだが」

中川「……そのことなんですが部長、少し前に先輩が僕たちにお金を借りに来たこと、覚えてますか?」

部長「あ、ああ……あの馬鹿、あれ以降はずっと無断欠勤をしていたかと思えばいきなりノーベル賞などと……」

中川「もしかして、もしかしてですよ? あの時に先輩がこの事態を知ってお金を集めていたのだとしたら……」

麗子「!」

中川「まとまった経営資金を得るために、超神田寿司のために動き回っていたのだとしたら……」

部長「ま……まさか……」

ガション!ガション!

部長「ん、何の音だ?」

スパーク「二足歩行マシーンから失礼するが……派出所に両津は来ているだろうか?」

中川「あっ、スパークさん!」

スパーク「……ここにもいないようだな」

麗子「スパークさん! あの、なんで両ちゃんが急に永久燃料なんて開発し始めたのか分かりますか?」

スパーク「事情があるから深くは聞くなと言われた、だが……これを見れば何かが分かるかもしれないな」

部長「こ、この紙は?」

スパーク「両津が会見用に準備していたメモだ」

メモ『訳あって少しまとまった資金が欲しいが、それが溜まればあとはどうでもいい!
だから特許や権利については最初の数年のみ!
あとはスパークの会社に任せる! なんなら自由に使ってくれてもいいぞ!
あっ、日本の東京に来たときには超神田寿司をよろしくな!!』


中川「こ、これは……やっぱり先輩は……!」

部長「し、知らなかった……」

麗子「私……」

麗子『両ちゃんのことだからどうせろくでもないことでお金を使ったんでしょう!』

麗子「話を聞きもしないで……両ちゃんに何てことを……」

部長「両津、両津はどこにいる!?」

スパーク「こちらも探してはいるんだが……全く姿が見えなくてな」

中川「先輩……一体どこに……!」

本田「た、たたたたた大変でーす!」

麗子「本田さん?」

本田「先輩の部屋に行ったらドアにこれが……」

『辞票届』

中川「じ、字は間違ってますけどこれって……!」

部長「探せ! 大至急両津を探すんだ!」

河原

両津「…………」

纏「……なーに一人で黄昏てんだよ、勘吉のくせに似合わないぞ」

両津「……纏か」

纏「面倒かけさせるなよなー、勘吉がいなくなったってもう署は大騒ぎだよ」

両津「…………」

纏「…………」

纏「……辞表、出したってホントか?」

両津「…………」

纏「……なあ、勘吉」

両津「……ずっと考えていてな」

纏「……?」

両津「警官としてこれまでやってきたが、ワシはなんというか……少しやりすぎた」

纏「今更何言ってんだよ、それに少しじゃないだろ?」

両津「まあな……やりすぎではあったが今までは何とかなってきていたが……」

両津「今回、ワシは失敗した。悪かった、大見得を切ったのに」

纏「…………」

両津「まあここに来て一回転けたんだ、だからワシ自身を見直す機会だと思ってな」

纏「……どうする気だよ、これから」

両津「さあ……この町を少し離れてみるのも面白いかもしれん……」

纏「嫌だ」

両津「…………?」

纏「誰が見てなくても、気付かなくても……勘吉がどれだけ頑張ってくれたか、あたしはよく知ってるよ」

両津「日頃の行いのせいで結果は出なかったがな、ははは……」

纏「結果なんかじゃない、あたしたち江戸っ子にとって一番大切なのは……『心』だろ?」

両津「…………」

纏「超神田寿司はきっと大幅に縮小する、ホントに店を畳まなくちゃいけなくなるかもしれない」

纏「でも、勘吉がいてくれれば……何かあたし、頑張れる気がするんだよな」

両津「…………」

纏「手を貸してくれなんて言わない、手伝ってなんて言わない……だけど、それでも……」

纏「……側にいてよ、勘吉」

両津「ワシも江戸っ子だ、『心』が大切だってことも分かってる、それでも今回は『結果』が必要だった」

纏「…………」

両津「何やってるんだよ、行くぞ纏」

纏「えっ?」

両津「ワシはあの時に切った大見得を忘れたわけじゃないからな」

纏「…………!」

両津「超神田寿司は、ワシが必ず守り抜いてみせるぞ!」

纏「勘吉……!」

両津「それに」

纏「?」

両津「いい女に頼まれちゃ断れんのも江戸っ子の性分だからな」

纏「ばっ……だ、誰かいい女だ!」

・・・

中川「……本当に、援助は必要ないんですか?」

麗子「纏ちゃん……」

纏「うん、いいんだ……確かに中川さんや麗子ならすぐに超神田を立て直せるお金を出せると思う」

纏「けど、こればっかりはそういう問題じゃないんだよ」

麗子「……両ちゃんのため?」

纏「……分かんない、気持ちの問題かな」

中川「先輩が特許を取っていれば僕たちの援助より遥かに多くのお金を得たはずです、だから遠慮は……」

纏「ははは! あれは勘吉が『日頃の行いが悪かった自業自得だ』って言ってたよ!」

中川「……怒ってないんですか、先輩は」

纏「あはは、ぜーんぜんだよ! 強いて言うなら少しボヤいてたくらいかな」

両津『くそー部長たちめ、いつも良いところで……ワシくらいメンタルが強くなければ人間不信になるぞ』

纏「……とかね、それ以外は本当に何も言ってないよ」

中川「そうですか……何ていうか、怒っていてくれたほうが逆に気が楽な感じもしますけど」

麗子「あの……両ちゃんは?」

纏「ん、きっと今は超神田の経営に関することであちこちを走り回ってるよ」

なんかさっきから全然書き込めない、なんでこんなに落ちてる?

同時刻

両津「高い! これだけ大量に買い入れるんだからもっと安くしろ!」

業者「いや、あの……本当にこれ以上は厳しいですって……」

両津「あ、もしもし? 今交渉してる業者がね、うん、全然ダメみたいだからお宅と契約し……」

業者「分かりました! 分かりましたから! そちらのお値段で結構です!」

両津「よし、その言葉が聞きたかった!」

業者「参ったな……最高級の鮪がこの値段じゃ……利益がほとんど出ない」

両津「あ、サービスでウニも付けといてな!」

業者「えーっ!?」

---

纏「そういえば部長さんは?」

中川「……部長は今回のことで相当ショックを受けたようで」

麗子「自主的に謹慎中よ、1ヶ月ですって」

纏「勘吉は気にしてないって言ってるのになー」

中川「それでも今回は状況が状況で、先輩にも非がありませんでしたから……」

部長『中川……土下座以上に誠意のある謝罪方法はないか?』

中川「……という状態です」

纏「あー……なるほど」

---

纏「そういえば部長さんは?」

中川「……部長は今回のことで相当ショックを受けたようで」

麗子「自主的に謹慎中よ、1ヶ月ですって」

纏「勘吉は気にしてないって言ってるのになー」

中川「それでも今回は状況が状況で、先輩にも非がありませんでしたから……」

部長『中川……土下座以上に誠意のある謝罪方法はないか?』

中川「……という状態です」

纏「あー……なるほど」

纏「さて……あたしはそろそろ、店の手伝いに戻るよ!」

中川「僕たちもそろそろ戻ろうか」

麗子「うん……」

纏「今度来るときは勘吉に顔、見せてやってくれよ!」

麗子「…………」

麗子「……ねえ纏ちゃん」

纏「ん?」

麗子「あの……なんていうか、その……両ちゃんといて楽しい?」

纏「……うん、すごい楽しいよ。何か分からないんだけど、勘吉がいると元気が出るんだ」

麗子「そっか……でも、わかる気がするわ」

・・・


両津「へー、中川たちがなぁ」

纏「ああ、すごい気にしてたぞ」

両津「うーむ、今のあいつらはきっとワシに頭が上がらんだろうからこれを機に……」

纏「アホなこと考えてんじゃない」バシッ

両津「うげっ! 軽い冗談だろうが」

纏「それより凄いな勘吉! どうやってこの値段で仕入れたんだ?」

両津「ん、それはワシの交渉術だな。鮪のおまけにウニも『快く』つけてくれるそうだ」

纏「……ホントかよ、絶対赤字だぞ相手の業者」

檸檬「カンキチ、風呂空いてるから入っていいぞ」

両津「おう、ありがとうな」

纏「あー、あたしも入らなきゃ」

両津「どうする? ワシは先でも後でも構わんから纏次第だな」

纏「えー、正直あたしもどっちでも……」

檸檬「二人一緒に入るのはどうじゃ?」

纏「!」

両津「そういう冗談を言うにはまだ早いぞ、檸檬」

檸檬「時代劇ではよく見るぞ、女が男の背を流しているのは」

両津「いや、それはそうだがな……纏、先入っていいぞ」

纏「う、うん……」

両津「その間に檸檬、お前はワシと将棋で一勝負だ!」

檸檬「構わないぞ、何枚落ちがいい?」


纏「…………」

両津、警官辞めるってよ

深夜、寝室

両津「…………」

両津(うーむ、警官を辞めてどうなるかと思いきや意外と適応している自分がいるな)

両津(こっちのほうが向いてるんじゃないか、ワシにとっては)

両津「……そうだ、明日も早いんだったな。早く寝なければ」

サッ

両津「…………ん?」

両津(襖の開く音……?)

纏「……起きてるか、勘吉」

両津「どうした纏、何かあったか?」

纏「いや、あのっ、何かあったってわけじゃないんだけど、その……」

両津「ん?」

纏「い……一緒に、寝ていいか?」

両津「……寝ぼけてるのか」

纏「ばっ、ちげーよ! 何となくだよ何となく! 布団二枚あっただろ?」

両津「夏春都に何を言われるか分からんぞ、薙刀で追い回されるかもしれん、主にワシが」

纏「いつものことだろ、それに婆ちゃんも勘吉には感謝してるんだ……だから大丈夫だよ」

両津「……それでもワシは寝るぞ、纏も明日は勤務だから早く寝ておけよ」

纏「うん、ありがとな」

両津「ワシの財産か?欲しけりゃくれてやる・・・!ワシの全てをそこに置いてきた・・!」

ウオォォ!!!! 

・・・

両津「…………」

纏「……勘吉、まだ起きてるか?」

両津「ん……んん」

纏「お前が警官辞めるって聞いたとき、あたしはホントにショックだった」

纏「自分のせいだって思ったし、ぶっ叩いてでも警官に戻してやろうとも思った」

纏「派出所にいるのが勘吉だし……これからもずっと制服を着てて欲しい、なんて思ったんだ」

纏「でも、河原で一人座ってる勘吉の背中見ちゃったら……もう何も言えなくなったよ」

両津「…………」

纏「……勘吉、もう寝たか?」

両津「ん……?」

両津「中川!中に出すぞっ・・!!」ナカガワノケツ~ノ~アナルニメガケテ~

纏「で、何やかんやで勘吉があたしたちと働くことになって……でも警官は辞めちゃってる……」

纏「そんな状況なのに……何か、悪くないっていうか……すごい楽しいんだよね」

纏「おかしいよな、勘吉がウチに来るのは今までに何回もあったのに……ホント、何でだろうな」

両津「…………」

纏「……勘吉、もう寝たか?」

両津「…………ん」

纏「今までに見えなかったお前の色々な部分が見えるようになってきてるんだ」

纏「お前は檸檬とも仲良くやってるし……」

両津「…………」

纏「……もう寝たな? 勘吉」

両津「…………」

纏「……思うんだ、お前と本当の家族になれればいいなって」

両津「ぐおおお・・・・」ポロン

纏「」!?

纏(これが男のちんこって奴が・・・こんなに間近でみるの始めてだな)

纏(やだ、私の乳首立ってる・・・仕方が無い)ヌギヌキ ポロンッ

・・・
翌朝

纏「……ん」

纏(勘吉、もう起きていったのか……本当に頑張ってくれてるんだ)

纏「あたしも、頑張らなくちゃな」



それから、両さんは夏春都と共に驚異的なスピードで超神田の経営を立て直していった。
規模が縮小したにも関わらず、両さん独自の格安の仕入れルートと人脈によって
売り上げは前年度の平均を上回るレベルにまで持ち直す、まさに奇跡的な手腕だった。
纏も両さんの分までと警官としての仕事に精を出し、最優秀警官として署長から表彰を受けるまでになっていた。

纏「なあ勘吉」ユサユサ

両津「ふあーあ、なんだこんな夜中に?俺は寝る・・・」

纏「真面目な話がある」

両津「なんだよ、改まっt てなんで裸なんだよ!?」

纏「実は前から勘吉に言いたい事があったんだ」

両津「いってみろ」

大原「擬宝珠纏とは両津!貴様を真人間にするための仮の姿なのだ!」ベリ

某日

纏「よし、じゃあみんな行こうか。たくさん食べていってよ!」

中川「先輩と会うのも久しぶりですね」

麗子「すごく上手くやってるみたいね、何はともあれ安心だわ」

部長「……開口一番でまずはアイツに謝罪をしなければ」

本田「……あっ、すいません! 僕、お金が足りないかもしれないんで銀行に行きたいんですけど」

中川「いいですよ、部長はお金、大丈夫ですか?」

部長「まず何と謝罪する……すまなかった……何か偉そうだな……ごめんなさい……うーむこれも……」

麗子「違う意味でダメみたいね、部長さん」

両津「げええええ!!!!大原部長!!!じゃあ一体全体!?今までのは、、、」

大原「お前の身の回りで起こっている事は全てワシ達が仕組んだ事なのだ」

両津「そ・・・そんな、あんなに頑張ったのは一体・・・」

大原「そのおかげで貴様は更生できたんだ、感謝するんだな。あとこれを受け取ってくれ」

両津「なんです?これ?って請求書じゃないですか!?なんの請求書です?」

大原「決まってるだろ、この計画に掛かった費用だ。貴様の更生料として考えれば全然安いだろ。ほれっ早く払え」

両津「そ・・・そんな無茶苦茶な・・・サイナラ!!」

大原「まて!人の親切を無駄にするのか貴様という奴は!!」

彼らの追いかけっこは永遠に続くのである
~完~

銀行

中川「この辺りの銀行も綺麗になりましたね」

麗子「はっきり言ってあまり来る機会がないものね、私たちは」

中川「本田さんのおかげで久しぶりに千円札を見れました」

本田「すごい会話だ……」

纏「…………」

麗子「纏ちゃん、どうかした?」

纏「いや、あそこにいる奴……何か怪し……」


バンッ!!

「全員動くな!!」

「手を頭の後ろで組んで横になれ!」


中川「!」

本田「こ、これってまさか……」

纏「銀行強盗……!」

・・・

両津「何ぃ!? 銀行強盗だとぉ!?」

客「そうなんだよ両さん、二人組くらいで人質を取って立てこもってるみたいでさ」

両津「おそらく、金を奪って逃げる前に警察が到着したから立てこもりに切り替えたんだろうな」

客「なんとかならないのかい、両さん!」

両津「うーむ……」

両津(そういえば纏や部長たちが来るのが遅い……まさか巻き込まれでも……)

両津「しかし、今のワシは警官ではないしな……」

檸檬「何を言っておるのじゃカンキチ!」

両津「檸檬……?」

檸檬「カンキチの手が届くところで事件が起きているのに、それを見過ごすのか?」

檸檬「纏たちが危ない目にあっているかもしれないのに、見て見ぬ振りをするのか!?」

両津「…………」

檸檬「檸檬の知ってるカンキチだったらなりふり構わず走ってるぞ! 町のみんなを助けるために!」

両津「…………」

檸檬「カンキチ!」

両津「……檸檬」


両津「店番は任せるぞぉぉぉ!!」ダッ!!

銀行

強盗A「大人しくしてろよー」

中川「…………」

麗子『圭ちゃん、銃は?』

中川『持ってない……部長たちも、ありませんよね』

部長『ああ……それに、持っていたところで使うのは厳しいだろう』

纏『思った以上に人がいる……下手に動いたら間違いなく怪我人が出る……』

中川「くっ……」

---
銀行、外

署長「犯人に告ぐー、君たちは完全に包囲されている! 大人しく武器を捨てて人質を解放しなさい!」

署長「……と呼びかけてはいるが、反応はなしか。どうかね、狙えそうかね」

ボルボ「狙えなくはないですが敵が二人だけとは限りません、人質に紛れて仲間がいた場合には……」

署長「うーむ……」

警官「しょ、署長! 銀行内部を観測しているレーダーにおかしな影が!」

署長「何だと!?」

警官「換気設備の管の中を動いていること影は……」

署長「ま、まさか……!」

・・・
銀行内

中川『包囲されていると忠告されても動きませんね』

麗子『半ばヤケになってきてるのかもしれないわ』

銀行犯B「まったく警察も馬鹿しかいない、今更説得なんか応じるわけがないだろ」

銀行犯A「下町の人間はあれだろ、義理の人情だの『心』で理解出来ると思ってるんだろ」

纏「!」

銀行犯B「頭の足りない馬鹿の考えだな、まるっきり」

纏「オイ! 黙って聞いてたらいい気になりやがって!」

中川『ま、纏さん!』

銀行犯A「なっ、た、立つな! 横にならなければ撃つぞ!」

纏「強盗なんてつまらない真似して『結果』を残そうとするアンタらみたいなクズに……」

纏「この町の……江戸っ子の『心』を馬鹿にされたくないんだよ!」

銀行犯B「だ、黙れって言ってるんだ!」

部長(いかん!)

中川(引き金が引か……!)

纏「…………」

纏(勘吉……!)

ふと、とある男の名前が頭に思い浮かんだその時、爆音と共に銀行の天井に穴が空く。

纏「!」

彼女は目撃した、そこから降ってくる男の姿を。

両津「ぬおあああぁぁぁぁぁっ!!」

銀行犯B「!?」

彼は重力による加速に身を任せた飛び蹴りにより一人目の犯人を地に這いつくばらせるや

両津「警察だ! 大人しくしろ!!」

今は既に失われた、彼の肩書きを口にして犯人を威嚇した。

銀行犯A「な、何だお前……!」

両津「警察だと言っただろ、痛い思いする前にお縄についたほうがいいぞ」

纏「勘吉……お前、来てくれたのか……!」

両津「デカい銃声(はなび)の音が聞こえたんだ、江戸っ子なら祭りには参加しないとな!」

銀行犯A「馬鹿にするなてめえらー!」

二人に向かって銃が発砲される直前

両津「お天気占いも出来るリモコンサンダル!!」

銀行犯A「あ痛っ!?」

署長「か、確保だー!!」

外で様子を伺っていた警察隊も一気になだれ込んで来る。

事件は解決した……

両津「お前、さっき纏の顔を狙って撃とうとしたな?」

銀行犯A「!」

かに見えた

両津「女の顔に傷を付けようとするんじゃない! お前の顔をめちゃくちゃにしてやろうか!」

「ぎえええええ!!」

署長「と、止めろー!! 両津の馬鹿を大至急止めろ!!」

中川「……結局、こうなっちゃうんですね」

麗子「両ちゃんらしいと言えば両ちゃんらしいけど」

本田「久しぶりに先輩を見た気がしますよ」

部長「……今日だけは目をつぶってやるか」

纏「…………」

・・・
警察署

纏「ど、どうだった?」

両津「おう、いたのか纏!」

部長「とりあえず……犯人逮捕のお手柄があることは評価された」

部長「が、やはり無抵抗の犯人を180発殴ったのは擁護出来ない……下手をすれば傷害罪だ」

両津「そ、そんなに殴ったかなー……記憶が曖昧で……」

部長「両津が仮にまだ警官だったならば謹慎処分などでまだ守ってやれるが……」

纏「そ、そんな……何とか、何とかならないんですか!」

両津「…………」

部長「……と言うわけでだ両津、お前はまだ警察官だ」

両津「は?」

両津「ですが部長! 私は辞表をですね……」

部長「あんな字の間違った辞表を受理できるか馬鹿者、どうしても辞めたいのならきちんと書き直せ」

部長「『辞めたい』のなら、な」

両津「ぶ、部長……!」

部長「まあ仮にお前がまだ警官だったにせよ、処分は免れないだろうがな」

両津「了解しました! 両津巡査長、甘んじてその処分をお受けいたします!」

・・・

纏「で、1ヶ月の謹慎処分か」

両津「ああ、その間はここで働いてるよ」

纏「うん……でも何て言うかな、勘吉はやっぱり警官が似合ってるね」

両津「そ、そうか?」

纏「うん、あたしが言うんだから間違いないって!」

両津「板前も気に入っていたんだがなぁ」

纏「まあ、そっちもなかなかに似合ってるけどさ」

両津「調子いいぞお前、おだてたって何も出ないからな」

纏「期待してないよ」

纏「…………」

纏「……あの時、あたしのために殴ってくれたな」

両津「…………」

纏「ちょっとやりすぎだったかもしれないけど……嬉しかったよ、すごく」

両津「馬鹿言うな、家族に銃向けられて怒らない奴がいるわけないだろ」

纏「え……か、家族って……?」

両津「……なれればいいと思うな、纏があの時に言ってた本当の家族ってヤツにさ」

纏「…………!」

両津「ははは、なーんて……冗だ……」

纏「冗談だなんて、言うなよ……勘吉」

両津「…………」

纏「江戸っ子だろ勘吉、だったらちゃんと一度言ったことは守らなきゃな」

勘吉「ワシは自分で言うのもあれだが破天荒だぞ、ついてこれるのか」

纏「あたしだって江戸っ子だ、破天荒はお互い様だよ……どこへだって行けるさ、お前が手を引いてくれれば」

---

夏春都「こうなったかい……ま、気概のある男ではあるんだけどさ」

檸檬「カンキチと纏が仲良くなるのは良いことだと思うぞ」

夏春都「はてさて、どうなることやらね」

ぜったい>>1が麦わら一味にいたらぶっ飛ばされてるわw
ルフィ「こいつ つまんねえ ぶん殴っていいか?」
ナミ「いいわよ こんなうじうじした奴うちにいらない いっそのこと海に捨てたら?」

・・・

両津「両津巡査長! 謹慎を終えて帰って参りました!」

中川「お帰りなさい、先輩!」

麗子「お帰り! 両ちゃん!」

部長「よく帰ってきたな、両津」

両津「いやー久々だなぁ、この派出所の空気も!」

部長「あー、その……なんだ……両津」

両津「何ですか?」

部長「す、すまなかったな……あの時はもう少しお前の話を聞くべきだった」

中川「僕も軽率でした、すみません先輩」

両津「いや、もう過去のことですから。水に流して忘れましょう!」

部長「そ、そうだな!」

麗子「そういえば両ちゃん、強盗に入られた銀行なんだけど……なんでも五十万円が計算に合わないんだって」

両津「!」ギクッ

部長「……両津、なんだ今の反応は」

両津「……五十万円くらいいいんじゃないすかね、全員無事に助かったんだし」

部長「両津、ワシの目を見て話せ」

中川「まさか……先輩……」

両津「違うんです! あの五十万円は強盗が落としたんです! 強盗の私物です! 私はそれ拾っただけです!」

部長「そうか、その拾った五十万円はどうした……」ピクピク

両津「…………」(視線逸らし)

部長「そうか……よくわかった……」ピクピク

両津「か……過去のことですから! これも同じく水に流して……!」

部長「ばぁぁっかもぉぉぉぉん!! 何をやっとんだ貴様はぁぁぁ!!」
両津「ぎえええええぇぇぇぇぇっ!」


二、三回くらいID変わってたけどなんでかな、暇つぶしに付き合ってくれてありがとう
こち亀って難しいね、本編で両さんは誰とくっつくんだろう

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