昔の東方紅魔郷(41)

モブ兵士A「ここが、吸血鬼が出るっていう、館なのか?」

モブ兵士B「ああ、そうらしいな。」

モブ兵士A「すっげえ豪奢な屋敷だな。
      住んでいる奴がいるなら、きっと金持ちだろ。
     毎日ワインやら巨大な豚の丸焼きやら、
     退屈しねえだろうさ。きっとな。」

モブ兵士B「ハハハ。そうだな。うん。ハハハハ!」

モブ兵士A「あっはっは。そうだよな。
     それで、中を覗いたら、恐ろしい吸血鬼の姉妹が居て、
     夜森をさまよい歩いてる人間を捕まえて、
     その後餌にして貪り食っちまうんだよな。
     ちょうど霧の中を、こんな気味悪い森の中をフラフラ歩いてきた
     奴あたりが、ちょうど、行方不明になるんだよな!」

モブ兵士B「そう、だな。ははは…」

モブ兵士A&B「………」

モブ兵士A「なあ、あのさ。」

モブ兵士B「な、なんだよ。」

モブ兵士A「俺たちが国王陛下に頼まれた調査ってさ。
     確か、吸血鬼のねぐらを突き止めてくることだったよな。」

モブ兵士B「そうだよ、確かに。そうだ。」

モブ兵士A「ならさ、こんな森の奥にこんな綺麗で大きい館が建っている時点で、
     可笑しいよな。普通ありえない。こんな誰も立ち寄らないような、薄暗い
     森の奥をさ。しかも、この近隣の村々の人間が定期的に必ず行方不明になってる
     事実も調査済みだよな。
     近隣の村人たちの様子からみてさ。この土地は農作物も育たないような死に体の土地だ。
     なのに、恵まれない土地と貧困過ぎる環境で、こんな豪華すぎる館が森の中に建ってんだよな。」

モブ兵士B「実際、見つけちまったもんな…。目の前にあるしな。」

モブ兵士A&B「…………」

モブ兵士A「な、なあ、もう調査済みってことで引き返そうぜ。
     こんなちぐはぐなワケのわからない建物が森の中に建ってんだ。
     正直これだけでも十分な証拠だよな。ここが吸血鬼の住処ってことで
     いいんじゃないか。」

モブ兵士B「帰るっていったって…どこに向かって帰るんだよ。」

(兵士二人は自分自身が歩いてきた道を振り返る。
 道は枯れ、木はまるで来場者を拒むかのように曲がりくねり、
 荒れ果てた獣道には、生命を失った腐葉土がただ、干からびた姿を晒しているのみだ。
 ここまでの道のりで兵士二人は直感で気づいてしまった。
 まるで、道のりが思い出せない。なぜか、自分たちがここまで進んできた道のりが思いだせなかった。
 しかも、極めつけに、彼等が道に迷うまいと来た道のりに撒いてきていたパンくずが、
 忽然と消えていたのだ。
 しかし、そんな事実は、この森の奥の屋敷に辿り着くまでに二人は既に気づいていた。
 気づいていながら、恐怖心から元を引き返すことが出来なかった。
 まるで、森そのものが二人を招き入れ迷わせているかのような錯覚にとらわれたから…)

モブ兵士B「……もう、入るしかない。」

モブ兵士A「な!?本気で言ってんのか!?」

モブ兵士B「もう帰る為の食料も尽きてるんだ。
      それに、こんなワケの分からない森のなかをさまよっているより、
      少しでも暖をとれるような屋内で寝泊まる方が建設的だろ。」

モブ兵士A「そ、そりゃあそうだが…。
     人、住んでるのか……?ココ…?」

モブ兵士B「…わからん。」

モブ兵士B「何にせよ。森の中で寝るわけにはいかんだろ。
      野犬にでも襲われたらたまったもんじゃあない。
      朝おきて、オマエが内蔵を漁られてるところなんて見たら、
      俺は金輪際寝覚めの悪い生活を送ることになるだろ。」

モブ兵士A「お、おい!!気味の悪いこと言うんじゃない!!」

モブ兵士B「はは。冗談だよ。に、しても、この館。
     なんというかな…」

モブ兵士A「うん。そうだな。なんていうか、……」

(二人の目前に広がる光景。
 一口で言うと、ソレは紅い。
 全てが紅の装飾が施された建物は、
 森の寂れた雰囲気とは対照的に、毒々しいまでに華やかな紅色だった。
 バルコニーも、窓も、門前のレンガの色さえも、
 全てが、紅い。深紅に染まった不気味な館。
 二人の兵士は嫌でも認識してしまう。)

モブ兵士B「とにかく…正門まで移動するしかないな。」

モブ兵士A「本当に入るのかよ…。
     これ。」

モブ兵士B「背に腹は変えられねえだろ。行くしか…ないな。」

(二人は深紅の門前に立ち、入り口へと向かう。
 取っ手を握ると、鈍い音と共に、紅魔館が来訪者を迎え入れた。)

(ぎぎぎいいいいいいいい…)


モブ兵士A「あ、開いたのか。」

モブ兵士B「ああ。誰か居ないのかな。」

モブ兵士A「お、おい!まてよ!置いてくなよ!」

モブ兵士B「済みません!!私どもは、さる国の地質調査の為に森を訪れたのですが!
     道に迷ってしまい今宵泊まるにも宿がありません!
     どうか一晩だけでも、泊めていただけませんか!!」

(しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。)


モブ兵士A「る、留守なのかな?」

モブ兵士B「(留守か…。先ほど見たときには建物中に僅かに灯りが点っているような
      気がしたんだが、…気のせいだったか?)」

???「ああ、ソレはお困りですね」

モブ兵士A&B「!!!!!!」

(兵士二人が驚き、周りを見やると、
 そこにはとても美しい女性が佇んでいる、
 絶世の美女を思わせる程に顔立ちは整っているが、
 どこかあどけなさが残る可愛らしさがある。
 思わず吸い込まれるような感覚に囚われそうになってしまう。
 それほどの美人だ。)

モブ兵士A「あ、す、すいませ、こ、これはそのですな…」

モブ兵士B「失礼。勝手にあがりこんで申し訳ない。
     用件は今現在私が無礼にも大声を張り上げた内容どおりなのですが、
     人様の家にむざむざ上がりこんでおいて無礼なことかもしれません。
     宜しければ私ども二人謝罪をさせていただきたい。大変な失礼をいたしました。」

???「いえいえ、とんでもございませんわ。長旅でお疲れなのでしょう。
    こんな辺鄙な森の奥ですから、きっと帰り道もたいへんでしょうに。
    どうか一晩ゆっくりしていってください。」

モブ兵士B「かたじけない。」
モブ兵士A「(ほ、本当にコイツは冷静で助かる…。あんまりにも美人だから、
      ビビって腰が引けてしまった。)」

(兵士二人、美女とともに、
 エントランスホールから廊下へと移動し、
 共に歩く、深紅の回廊が三人を館の奥へと誘う。)

???「それにしても、地質調査ですか。
    きっとお二人は高名な学者様なのですね。」

モブ兵士A「あ、ええ。まあ、そんなところです。」

モブ兵士B「ここいらの土地は非常に枯れ果てています。
     自然現象が要因なのか、それとも、土地そのものの栄養不足なのか。
     森の中の土を拾いながら、その成分を分析するために、森の浅い部分の土と、
     深い部分の土を採取し、国に持ち帰って研究する腹積もりで、今回ここまで行動したのです。」

???「あらあら、すごいですわ。研究熱心なうえに行動派ですのね。」

モブ兵士B「いえ、学術的興味と実験への探求心ですよ。マダム。」

???「あら、いやですわ。マダムだなんて。私はまだ未婚ですの。」

モブ兵士B「失礼。余りに立ち居振る舞いが端正でしたので。
     てっきり勘違いを。それに大人びた美しさがお有りだ。
     誰でも間違うかもしれない。」

???「うふふ…お上手ですのね。もう、いやですわ。」

モブ兵士A「(相変わらず…本当にいいとこはコイツ全部もってくんだよなあ…)」

モブ兵士B「それにしても、本当に豪奢なお屋敷ですね。
     思わず外から見ていたら見とれてしまいました。」

???「そうですわね。これほど大きな建物ですもの。
    誰でもそう思われるかもしれませんわ。」

モブ兵士B「いえ、途中で見てきた村々が、とても貧しく、
     家々も小さく、こう言ってはなんですが、みすぼらしい建物が多かったもので」

???「そうですか…確かにこの辺りでは目立ってしまうかもしれませんね。」

モブ兵士B「これほど大きな建物ならば…恐らくご客人も多いことでしょう。」

???「ええ、先日も親子連れで、この建物が立派ですから、見学にこられたのですよ。」

モブ兵士B「なるほど。」

モブ兵士B「先日も、とういことは、まだ他に何人か森で迷った方々が
     ここを訪れたのですか?」

???「そうですね。ここいらの獣道は入り組んでおりますから、
    よく道に迷われる方が居られるのです。
    皆様、帰り道がわからなくなってしまいますので、
    寝泊りによく立ち寄られることがございましたの。
    だから、宿の代わりに使っていただくのは慣れっこですのよ。」

モブ兵士B「そうですか。――――――――わかりました。」

モブ兵士A「?」

???「さあ、こちらが居間ですよ。すいませんが、主人はとても恥ずかしがり屋な性格でして、
    客人様方には顔を見せないのですが、どうぞ、お食事の用意が出来ております。」

モブ兵士B「…!」

モブ兵士A「うわ!!すごい!!」

(そこには、満漢全席を謳うかのごとく料理が並んでいた。
 七面鳥の丸焼きにシチュー、色とりどりのサラダに切り分けた肉を乗せたステーキ。
 どれもこれもが出来立ての状態でそこに立ち並んでいる光景はまさに幻想世界の
 魔術のようである!)

モブ兵士A「い、いただいても!?」

???「勿論、結構ですわ。ただ、主が戻りますまで、もう少々お時間をいただいて
    おりますので、それまで席でお待ち頂ければと思います。」

モブ兵士A「そ、それなら、

モブ兵士B「ありがとうございます。大変美味しそうな夕餉だ。
     失礼ですが、あとどのくらいで主はお越しになられるのですかな?」

???「? それほど時間は掛かりませんが、だいたい、
    木こりが木を三本ほど切り分けるほどの時間でやってくるとは思いますが。」

モブ兵士B「そうですか。本当に申し訳ないのですが、長旅で我等も疲れが酷いのです。
     今日泊まるための部屋だけでも先に案内していただくことは叶いますか?」

???「ええ、それは構いませんが…」

モブ兵士A「(お、おい!!せっかくご飯が出来立てで置いてあるのに!)」
モブ兵士B「(いいから、黙って。)」

モブ兵士B「かたじけないです!では早速お部屋の方に。」

(ニコニコ笑顔でAを引っ張りながら食卓を後にするB)

???「…………」

(紅魔館 寝室)

モブ兵士A「せっかく美味しそうな料理があったのに!!」

モブ兵士B「…おい、Aよ。暫く経ったらこの館から出て逃げるぞ。」

モブ兵士A「な、なんでだよ。だって今日はこの館で泊まるんじゃ…」

モブ兵士B「馬鹿!俺たちの目的を忘れたのか!
     というか、オマエは一体さっきの俺の会話の何を聞いてたんだ!」

モブ兵士A「え、ええ!?」

モブ兵士B「本当に大丈夫か!?オマエ!?異常だと思ったろ!!
     あの飯の量!それに、この荒れ果てた土地で取れると思えない程の作物を
     使った料理!家畜なんて殆どいない筈なのに分厚い肉焼き!
     どう見てもおかしい。イカれてるぞ、この館は。」

モブ兵士A「で、でも。あんな美人で。」

モブ兵士B「ホントに惚けたのか!?オマエ!?
     あの女の言ってたこと忘れたのか!?
     家族連れのくだりだよ!!
     この前村で聞き込みしたときに、新たに行方が分からなくなった
     親子が居ただろ!!
     一家が忽然と姿を消したんだ!村で聞いただろ!!
     「また犠牲者がでた」って話をさ!!
     忘れたワケじゃねえだろうが!!」

モブ兵士A「あ、…そう、だったんだ」

モブ兵士B「そうだった!じゃねえだろ!ホントに大丈夫な…!」

(Aに腹が立ったBは、Aの腰元に目をやった。)

モブ兵士B「…なあ、A。オマエさ。」

(ゆっくり、Bは、Aから後ずさるように扉に向かって後ずさる)

モブ兵士A「な、なんだよB。なにかあったのか!?」

モブ兵士B「正直に答えてくれよな。そうすれば、俺もいちいち
     悩まずに済む。」

(ゆっくり、ゆっくり後ずさりながら、Aから距離を取りつつ
 扉に手をかける。)

モブ兵士A「なんだよ!ワケの分からないこと言い出したと思ったら、
     今度は何なんだよ!!まるで人を化物を見るみたいな――――」

モブ兵士B「おまえ、パンくず袋はどうした。」

モブ兵士A「え?――――――――」

モブ兵士B「国から出発するときだ。オマエは自分の奥さんが作ってくれた
      パンくずの袋を後生大事に持ってたろ…。
      森に入る前に俺に説明してくれたよな…。
     まさか、それすら忘れてねえ、よな。」

モブ兵士A「――――――――」

(Bは、後ろ手で掴んでいる扉の取っ手に力を入れる。)

モブ兵士B「なあ、正直にこたえてくれよ。A。
      オマエさ。俺と徒競走かなんか餓鬼の頃にしたの覚えてるよな。
     アレはどっちが勝ったか覚えてたよな。よく話のタネにしてたんだ。」

(Bは震えを堪えながら、扉の取っ手を強く握りしめる。)

モブ兵士A「さあ……わすれたよ…そんなまえのはなしは。」


モブ兵士A「むかしむかしのはなしはおぼえてない。
      そんなまえのはなしはきおくにない。
      このおとこからそうぞうできるはなしなんて
      ひとつもなあああいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

(ぐちゃり、と、肉がひしゃげる音がして、モブ兵士Aの体が
 逆側に折りたたまれ、中から羽の生えた化物が飛び出してくる!)

モブ兵士B「うわあああああああああああああああ!!!」


モブ兵士A「ごぶごほごぼごぼぼぼっぼ!!!(びくん、びくん!!)」

化物「ぎいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

(押さえ込んでいた力を解放して、扉を渾身の力で開ける!!!)

モブ兵士B「くそおおおお!!畜生!!畜生!!ばけもの!!」

(弾丸のごとくの速さで、食卓、回廊、廊下へとBは駆ける!!)

モブ兵士B「はっ!!はっ!!はっ!!」

化物「ぎおおおおおおおお!!」

(ガサガサガサ!!)

(猛烈に嫌悪感を抱かせる羽音を轟かせながら、Bの後方に化物が迫る!)

モブ兵士B「負けるか!!クソ!!俺は徒競走じゃ負け知らずだったんだ!!
     くそったれが!!Aには勝ったことがなかったがなあ!!」

化物「ぎ!?」

(不意に、化物が何かに気づき、引き返す!!)

化物「ぴぎいいい!!」

モブ兵士B「ハッ!!はああ!!はあ、はあ、はあ、」

モブ兵士B「(な、なんだ?逃げた、のか?い、いや、それよりも早く…)」

(気付けばBは扉の前に立っていた。入り口さえ抜ければ、後はこの館から出られる。)

(ぎいい…)

モブ兵士B「そ、外に、これで、…」

(兵士は外へ出る。何の疑問を持たず、一切の恐怖から解放されんがために、
 しかし、扉を開けて兵士は不可解な事実に気付く。
 門前に居なかったはずの人物が立っている。)

モブ兵士B「え?」

(思考する間もなく、兵士Bの体は瞬速の速さで館の中へと吹き飛ばされ、
 激痛にのたうちまわる!!)

モブ兵士B「が!?は…あが!!げほっ!!!ごほ!!ぐ、あああ!!」

紅美鈴「これはこれは申し訳ない。人間を入り口から迎えはしますがね。
    入り口から帰ろうとする人は歓迎出来ませんね。
    少し掌打に力を入れすぎましたかね。」

モブ兵士B「!?」

紅美鈴「あ、動かない方がよろしいかと。
    多分、上半身の骨はほぼ半壊状態ですので、
    下手をしますと臓器に刺さります故。
    それに、新鮮な状態で生かして保存しなくてはいけないという、
    主の意向に反しますしね。」

モブ兵士B「お、おまえ、は、いった…」

???「それは、東洋で言うところの妖怪とかいう種族ですね。」

モブ兵士B「あ、お、おまえは、…」

???「どうも、またお会いしましたね。マダムですよ。うふふー♥」

???「つーのも何か飽きたわ…コレ。
    都合よく飯喰って寝た後に、堂々と殺されてりゃいいのにさー。
    あの使い魔も役にたたねえっていうか。何ていうかさー。」

紅美鈴「うわー…。キャラ全然違いますね。」

(突如として美女の姿が変貌する。短かった髪は長く肩まで伸び、
 側頭部の両側にはコウモリの羽の様な部位が出現し始める。)

小悪魔「貞淑な侍女とかクソ似合わん役を押し付けられた気分にもなってくれます?
    本当にパチュリー様も趣味悪いというか、食料をわざわざ誘うために、
    男ウケする格好しろとか、冗談じゃねえっての、ああああ、肩こるわー
    最悪!おまけに、口調までハイソ気取った羊水腐れBBAの真似事とか、
    シンドすぎですよー…ホント!」

モブ兵士B「な、き、貴様ら…ば、ばけものなのか…」

小悪魔「あー?」

(バキボキ!!ミシミシ!!」

モブ兵士B「ッツ――――――――!!!!
     ぎゃあああああああああああああああああ!!!」

(小悪魔が兵士Bの脛を思い切り踏み砕き、
 骨が貫通した脚部が地面に血しぶきの紅を塗りつける!!)

小悪魔「化物じゃねえってんだよ!!インポ野郎がよ!!
    こちとら歴史の古い人間さまの相棒様だっつーんだよ!!
    悪魔だ悪魔!!ああ!?人の話聞いてんの!?
    家畜みたいな悲鳴あげやがってよこの肥溜めがよおおおおお!!
    四肢もぎ取って腸詰肉引きずり出すぞダボが!!
    ぎゃあはっはっはっは!!」

(ボキボキ!!バキョッ!!)

紅美鈴「ちょ!小悪魔さん!!あんまり肉を痛めつけちゃダメですよ!!
   お嬢様に怒られますから!!」

小悪魔「はーん!?んなもん知るかよ!
    あたしはただ、この世の道理ってえのをこのクズに教えてんだよ!
    ったく、対してイケメンでもねえくせに色ぼったい眼で見やがって、
    駄肉のクセしやがってよお!!キモいんだよコラ!!
    役に立たねえ素寒貧のドサンピンが!!
    またぐらの肉引きちぎって野犬に喰わされてえか!!」

モブ兵士B「ひぎいいいいいいいいいいいい!!!」

モブ兵士B「ご、ほ、おッ―――――(ピクピク)」

紅美鈴「あ、あららー失神しちゃいましたけどー…」

小悪魔「あ、やべー…またいつものクセでやっちまったわ。
    この前の家族のときといい、最近どうしてもストレスを
    肉にぶつけるクセ辞めた方がいいわー…
    はあ、ったく、きたねえ血だなー…足汚れちゃうじゃん。」

紅美鈴「パチュリーさまが来るまでに片付けないと…ですねえ…」

小悪魔「メイリンちゃん。メイリンちゃん。」

紅美鈴「な、なんです。小悪魔さん。」

小悪魔「今ってさー。別に誰もここに来ねえじゃん。
    ってことはさー。これって私たちの取り分ってことでいいじゃん?」

紅美鈴「えええ!?」

小悪魔「なによー…メイリンちゃんだって腹減ってんじゃん。
    久しぶりの食料だよ。コイツ。新鮮な男の肉とか食べてねえじゃんさ。」

紅美鈴「いやいやいや!マズイですよ!レミリア様に見つかったら挽肉にされちゃうか、
    もしくはフラン様の遊び相手を強制されますってば!!」

小悪魔「大丈夫だって…ほら、血の匂い…美味しそうな香りするでしょ…」

(ドロッ…)

紅美鈴「う…はあ…あ、ああ♥
    ってえ!!!駄目だ!!流されるなワタシ!!
    絶!!!」

小悪魔「ちぇ、あとチョイで堕ちそうなのに…つまんねー。」

小悪魔「ま、いっか。アンタが食べねえってんなら今ここでアタシ処理しとくわ。」

紅美鈴「え、そ、そんな。今ここでって…それはちょっと…」

小悪魔「なによ。要らないんでしょーよ。
    もらうからね。どうせ、放っておいたって死んで腐るしね。」

紅美鈴「う、まあ、そうですけど。」

小悪魔「欲しかったら、横から勝手に取ればいいじゃんさ。
    どうせ、体はデカイからそこそこ余分なところは余るしねえ…」

モブ兵士B「お、ご―――――」

小悪魔「さーて、いろいろ御開帳といこーかね。
    んじゃ始めるかね。悪いが情緒なんて気にしないからさ。
    悪魔だし。
    んじゃあ、いただきますかね。まずは、モツかな♥」

(グチャ!!!!)









DEAD END

DEAD ENDで

終了。

なぜこんな話になったか、わからんです。

もし読んでくれてた方居たらすんませんが、終わりです。
もう嫌やー。こんな話ー。

普通に怖い

>>37

ありがとうです。

そして、すんません。
ほのぼの路線にしたかったが無理だった。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月19日 (土) 20:41:43   ID: cWqfgQH8

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