一夏「箒と同室になって一ヶ月」(121)

箒「朝だぞ一夏」ユサユサ

一夏「んー・・・」

箒「一夏。起きろ」ユサユサ

一夏「んあー・・・おはよ・・・」ムクッ

箒「ほら、早く顔を洗って歯を磨いてこい」

一夏「おー・・・」



一夏「・・・」シャコシャコ

箒「いつまでやってるんだ?かしてみろ」

箒「ほら、あー」

一夏「あー」

箒「ちゃんと奥まで磨かないと、お前は前歯ばっかり磨くからな」シャコシャコ

一夏「ほんふぁほふ」

箒「死ぬまで自分の歯で食事したいんだろう。いー」シャコシャコ

一夏「いー」

 

一夏「あれ、シャツは?」

箒「そこにだしておいただろう」

一夏「あぁあった」

箒「まったく、手のかかる子供が出来た気分だ」


一夏(・・・あれ?)

一夏(今まで千冬ねえがあんまり帰ってこなかったから、家事やって学校いってバイトして)

一夏(一人で全部出来てたのに・・・)

一夏(なんでこんなことになってるんだ?)

箒「ほらハンカチ」

一夏「ありがとう」

ここまでしか考えてなかった
お風呂で展開考えて来る。みたい展開書いてくれたら助かる

箒「一夏!」ギュウ

一夏「いだだだだだなんだよ箒!」

箒「……」ジー

一夏「ほ、箒!?」

箒「ちょっとこい!」




箒「まったくまた耳の掃除をサボっていたな」カリカリ

一夏「あ、ひ……しょうが……ひゃぃ」

箒「変な声出すな。ホラ反対だ」

一夏「は、反対て……」

箒「……?向きを変えるだけだろう、はやくしろ」

一夏「は、ハイ……」ブシュー

箒「~♪」カリカリ

一夏(箒が目の前に箒の股が目の前に)

箒「本当に溜まっていたようだな」

一夏(その言い方はちょっとエロいぞ)

箒「んー」カリカリ

一夏(め、目を瞑ってよう!寝ていることにしよう!)

箒「よし、終わりだ一夏」ポン

一夏「……」

箒「寝てしまったのか、しょうがないやつめ」フフ

一夏「……」

箒「~♪」ナデナデ

違うエロに走ってはいけない
圧倒的母性で他を置き去りにする箒ちゃんがいいんだ

セシリア「一夏さん!今週の土曜日はお暇でしょうか!?」

一夏「な、なんだどうした急に」

セシリア「お暇でしょうか!」

一夏「アリーナで訓練しようと思ってたけど」

セシリア「それはどうしてもやらなければいけないことですの!?」

一夏「どうしてもってわけじゃ」

セシリア「で、でしたら・・・わたくし日本に来てまだ日が浅いもので、お買い物や食事をするお店がわからなくて!」

一夏「お、おぉ」

セシリア「もしよろしければ案内して頂けませんこと!?」

一夏「俺は女の子が行くような店知らないぞ?」

セシリア「い、一夏さんが好きなお店で構いませんわ!」

一夏「そう言われても・・・」

セシリア「・・・わたくしと出掛けるのはお嫌ですの?」

一夏「嫌じゃないけど」

セシリア「では決まりですわね♪」

セシリア(少し強引でしたけれど、このまま何もしないでいたらしのののさんに勝つ見込みがなくなってしまいますし・・・)

セシリア(これをきっかけに一気に距離を縮めてみせますわ!)

当日

セシリア「・・・」

一夏「よし、じゃあ行くか」

箒「まずどこを案内すればいいんだ?服か、小物か」

一夏「メシ屋か」

箒「まだランチには早いだろう」

セシリア「・・・どうしてしのののさんがいるんですの?」

一夏「言った通り俺じゃ女の子がいくような店わかんないしさ、箒に頼んだんだ」

セシリア「わっ、わたくしは一夏さんが行くお店で構わないと」

一夏「それも箒が選んでくれるし」

セシリア「・・・え?」

一夏「服とか全部箒が選んでくれるんだ。センスいいだろ?」

箒「男物の服を見繕うのも中々面白いものだ。着せ替え人形みたいで」

一夏「に、人形はないだろ!」

箒「ふふっ」

セシリア「・・・」

セシリア「・・・では、一夏さんが服を買うお店に案内して頂けますか?」

一夏「そんなとこいってどうすんだ」

セシリア「わたくしもセンスには自信がありますから、一夏さんをコーディネートして差し上げますわ!」

箒「今日は一夏の買い物じゃないだろう」

セシリア「構いません!」

箒「そうか、ならあそこに行こう。駅前のマックの向かいの」

一夏「あーあそこか」

箒「あの店なら女物も男物も買える」

セシリア(ずいぶんと簡単に引き受けますわね・・・もっと嫌がるかと思ったのに)

一夏「じゃあ出発」




箒「レディースは1F2Fで、メンズは3Fに」

セシリア「エレベーターはどちらですか!」

セシリア(現状では幼なじみ、同室ということで一歩先をいかれているかもしれません)

セシリア(でも絶対に負けません!絶対に!)



セシリア「一夏さん、夏用にこちらなんていかがでしょうか?」

一夏「うーん・・・この色はなぁ」

セシリア「どういった色がお好みですの?」

一夏「もっと夏みたいな。ほら、俺って名前に夏入ってるだろ?」

セシリア「な、夏ですか・・・ではこちらなんて」

一夏「うーん」

セシリア「お気に召しませんか?」

一夏「もっとしゅるってした感じが好きかな」

セシリア「しゅる?わ、わかりました」


セシリア「一夏さん、こちらは?」

一夏「んー・・・」


セシリア「こちらなんて一夏さんにピッタリですわ!」

一夏「あんまりピンと来ないかなぁ」


セシリア「こ、これならいかがですか!」

一夏「もっとしゃーってしたのが」

セシリア「しゃーっですわね!!」

セシリア(わからない・・・いくらなんでも抽象的すぎますわ!)

セシリア(何色、とか具体的なことを言ってくれればわかりますのに!!)

セシリア(でも諦めるわけにはっ・・・!)


セシリア「こちらはいかがですか!」

一夏「なんだかなぁ」

セシリア「~~~~っ!では」

一夏「あれ?もう買い物終わったのか」

箒「もともとわたしは買う予定ではなかったからな」

セシリア「一夏さん!こちらはもう一夏さんの為にあるようなシャツですわ!間違いありません!」バサッ

箒「一夏はそういうのより・・・こっちのが好きだろう、ほらこれ」

一夏「おぉ!いいなこれ。サイズもピッタリだ」

セシリア「・・・・・・くはっ」ガクッ

 

一夏「いいのか?セシリアは自分の服見ないで」

セシリア「いいんですの・・・いいんですの」

一夏「そ、そうか」

セシリア(わたくしが必死に何度も選んでダメでしたのに・・・あんな、すっと来てひょいっと選んだしのののさんに負けるなんて・・・)

セシリア(・・・心が折れそうですわ・・・)

一夏「そういや腹減ったな」

箒「もう良い時間だな」

セシリア(わたくしは食欲なんて先程のお店に置いてきてしま)
一夏「セシリアはなんか食べたいものあるか?」

セシリア(しのののさんより先に聞いてくれましたわ!)チョローン

セシリア「わたくしは一夏さんが食べたいものでしたらなんでも!」

一夏「じゃああそこいくか」

箒「混んでるんじゃないか?」

一夏「大丈夫だろ」

店の前の列

セシリア「中々進みませんわね」

一夏「腹減った・・・」グゥゥ

箒「だから言っただろう、混むと」

一夏「だってさ」

箒「自分で大丈夫だと言ったんだ。違うか?」

一夏「違わないけど・・・」グゥゥ

セシリア「わ、わたくしはこうして並んで待つというのも新鮮で楽しいですわ!」

箒「ほら、セシリアを見習え」

一夏「・・・」グゥゥ

箒「・・・まったく、ほら」スッ

一夏「トッポ!」

箒「こんなこともあろうかと買っておいた。ただし半分だけだぞ。一箱食べたら食事が入らなくなる」

一夏「うめうめ」ポリポリ

セシリア「・・・」

店内

一夏「やっぱりカレーは最強だな」モグモグ

セシリア「普段あまり食べませんが、美味しいで」

箒「ほら、口」フキフキ
一夏「んっ」

セシリア「す・・・」

一夏「・・・」ジィーッ

箒「・・・はぁ、一つだけだぞ」

一夏「やったぜ!」ヒョイッ

一夏「もぐもぐ・・・うまい!俺もそれ頼めば良かったかなぁ」

箒「いつもそれだ。次来た時に頼めばいいだろう」

一夏「そうしようそうしよう」

セシリア「・・・」モグモグ

寮に帰って


一夏「結局セシリアはなんも買ってなかったけど良かったのか?」

セシリア「・・・」
一夏「セシリア?」

セシリア「えっ?あ、えぇ今日は楽しかったですありがとうございましたわたくしはこれで!」タタッ

一夏「あっ・・・なんか途中からあんまり喋らなくなったよな」
箒「そうだな」

一夏「やっぱお嬢様に庶民の店案内したのは間違いだったのかなぁ・・・」

箒「庶民の店以外知らないんだから仕方ない。気にするな」

一夏「うーん・・・」




セシリア(心が・・・折れてしまいましたわ・・・ポッキリと・・・ははは)

セシリア・オルコット

完全敗北

TO BE CONTINUED……

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