咲「電車女とピンク髪さん」(108)

咲、中学生の卒業式にて


咲「今日で中学生も終わりだね」

京太郎「そうだな。春から高校生だ」

咲「京ちゃんは関西の全寮制の高校に行くんだよね?」

京太郎「おぅ。携帯電話の持ち込みも禁止らしくてな。って…咲は携帯持ってないっけ?」

咲「う、うん。高校生になったら買って貰えるとうれしいけど。私友達居ないからなぁ」

京太郎「そっか…。高校に入ったら部活でもしてみたらどうだ?」

咲「得意な事がないからね」

京太郎「うーむ。文化系とかどうよ?」

咲「本とか読み放題の部活があればなぁー」

京太郎「図書委員になった方がいいかもな。ところで咲はどこの高校に行くんだ?」

咲「公立の清澄って所だよ」

京太郎「可もなく不可もなくって高校か。まぁ、頑張ってくれよ」

咲「うん。京ちゃんも関西に行っても元気でね」ニコッ

清澄

久「そこの貴方!麻雀部なんてどうかしら!?」

咲「ま、麻雀ですか?」ビクッ

久「何だか貴方とは運命の赤い糸で結ばれてるような気がするわ。ささっ、見学だけでも」グイグイ

咲「ううっ~、ま、麻雀とか興味ないです!」

久「お願い!部員が後一人居ないと大会に出られないの」

咲(…全国大会。お姉ちゃん…くっ!)

咲「い、嫌です。麻雀なんて大嫌いです!」ガタッ


タッタッタ

和「…逃げられちゃいましたね」

久「あちゃー。大物だと思ったんだけどな」

和「根拠は?」

久「勘に決まってるじゃない」

モブ男「そこの君…、天文部なんてどうかな?」

咲「て、天文部ですか?」

モブ女「星についての難しい知識なんていらないよ。ただ星を見てみんなでワイワイするだけの部よ」

咲「…天体観測。少し興味があります」

モブ女「良かったら見学だけでもね♪貴方新入生?何人か新入生も入ってくれたから、友達作りのきっかけにしてくれてもいいし」

咲「は、はい」ペコペコ



宮永咲、清澄高校天文部に入部




久「…一応、名前を貸してくれる子が見つかったわ」

まこ「これで団体戦に出られるな」

和「麻雀の腕の方は?」

久「ネット麻雀で5級くらいらしい。副将あたりに置いとくのがいいかもね」

優希「私、大将やりたいじぇ!」

久「優希はどう考えても先鋒ね。いっぱい点棒稼いできてね」

久「清澄の大将は和にやって貰おうと思うの」

和「私に!?」

県大会大将戦

衣「少しは楽しませてくれよ」

ゆみ「…よろしく」

池田「今年は負けないし!」

和「宜しくお願いします(清澄は四位、ここで大将の私が何とか挽回しないと)」



龍門渕高校控室

純「よし今年も貰ったな」

透華「ぐぬぬ!原村和との決着は個人戦でつけましてよ!」

一「清澄は最下位。そして相手は衣。ここからの大逆転はデジタル麻雀じゃ無理だね。ハギヨシさんは祝勝会の準備に行ったの?」

智紀「うん」カタカタ

池田「にゃああああああ!!!??!??!」

衣「ふん。他愛ない」

ゆみ「しまった…。援護しきれなかったか」

和「…終わってしまいました」ツーーー


池田の飛びで終了


龍門渕高校控室

透華「今年は全国大会優勝しますわよ!」

一「うん。白糸台を倒すのは…」

純「俺達龍門渕高校だぜ」

智紀「なになに、弘世菫の癖を教えるから天江衣のデータと交換?断る!」カタカタ、ターン

清澄部室

和「申し訳ありません」ポロポロ

久「気にしないでちょうだい。私が大将しても負けてたと思うから」ナデナデ

まこ「…個人戦頑張ろうかのぉ」

優希「だじぇ!」



個人戦結果

一位 福路美穂子
二位 竹井久
三位 原村和


久(天江さんが個人戦に出てなくて助かった…)

清澄天文部


モブ女「すごーい!うちの学校から二人も全国大会に出るんだ」

咲「何のお話ですか?」

モブ男「麻雀だよ。麻雀!竹井さん麻雀強かったんだな!」

咲「麻雀ですか…」

モブ女「そう言えばこの麻雀雑誌の表紙の宮永照って…」

咲「…姉です」コクコク

モブ男(まさかまさかとは思ってたけど、顔が似てるからなぁ…。麻雀部に入らなくて良かったのかな)

咲「一応実の姉ですけど、もうずっと会ってないし。私は麻雀なんて大嫌いだし…。赤の他人みたいなものです」

モブ女「…そ、そう」

全国大会決勝戦


モブ女「…」ウズウズ

咲「その…、テレビ見たければ見て貰ってもいいですよ?」

モブ女「えっ!?でもでも、宮永さんのお姉ちゃんの事とか」

咲「気を使わないで下さい」ニコッ

モブ女「もう時間的に先鋒戦終わったから…、ご、ごめん!麻雀好きでさ」ピッ



テレビをつけるモブ女


健夜「あっ…、この局で決まるかもしれません」

恒子「えっ!?まだ中堅戦だよ!」

健夜「渋谷選手が…来ます!」

決勝戦

洋榎(くっそ…、やっかいな事になってしもた)

セーラ(龍門渕の鎖ねーちゃんが飛びそうや)


一「…」ビクビク

尭深(大三元確定です。もう終わらせてもいいですよね)タン

洋榎(聴牌しよったかな?うちかセーラが振り込めばまだ飛び終了はないが…)

セーラ(ツモ上がりでも龍門渕さんが飛んでしまう)


一「…」カタカタ

一(透華に繋がなきゃ…、透華に衣に…)


一「…」シンダメ

洋榎(完全に戦意喪失してるがな…。おい、セーラ!お前が振り込め)トン

セーラ(アホか!ここで役満振り込んだら、浩子と竜華でもキツイわ。…って言ってもここで終わってしまうのもな)トン



尭深「ツモ。大三元」

洋榎・セーラ・一「!?」

一「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!透華ごめん!ごめんよ!」ポロポロ



恒子「決まったーーーー!優勝は白糸台!白糸台だーーーー!」

健夜「大将戦に回る事無く終わってしまいましたね。このチームは高校生にしては強すぎます」



龍門渕高校控室

透華「…仕方ありませんわね」ハァ

智紀「ご、ごめんなさい。弘世菫の癖が見つけられなかった」

純「俺なんて6万点も失点した。負けたのは俺のせいだ…」

衣(大星淡と少し打ってみたかった)

清澄天文部

咲「…」

モブ女「やっぱり優勝は白糸台かー。三連覇とかとんでもない高校だなー」

モブ男「他校は大将戦まで回すのがそもそも難しいよね」

咲(もし私が打ってたなら鎖のお姉さんを助けてあげられたかも…、いやよそう。家族麻雀しか打った事ない私が勝てるわけない)


モブ女「優勝インタビューだ。MVPは宮永照か」

モブ男「おいそろそろ、テレビ消してもいいんじゃね?」

咲「変わらないなぁ…お姉ちゃんは」ボソッ

阿知賀のホテル

穏乃「そっか…。和はまた転校するんだね」

和「えぇ。父との約束で…」

憧「つーかさー。私達も個人戦出れば良かったんじゃない?」

穏乃「確かにね。でも団体戦も楽しかったよ」

灼「…ベスト8止まりなのに!?」

玄「来年は優勝目指して頑張ろう」

宥「うん、応援してるね」

和「私も来年は新しい高校で頑張ろうと思います」

穏乃「東京の高校に通うんだよね?どこに行くの」

和「…白糸台の編入試験を受けようと思ってます」

憧「白糸台!?あそこの編入試験ちょー難しいよ!しかも麻雀部でしょ!?」

そして一年後


咲「うわー、あれが、デネブ、アルタイル、ベガ!」

モブ女「星っていいよね。あっごめん。テレビつけてもいい?」

咲「また麻雀大会ですか?いいですよ。私は星を見てますから」





白糸台控室

誠子(部長)「ギリギリ2位通過とか…。四連覇やべぇよやべぇよ」

淡「大丈夫!テルーが居なくても白糸台の守護神私が居るからね!」

和「決勝戦は阿知賀が上がって来ましたか…。夢が叶いました」

尭深「夢って?」ズズズ

和「阿知賀の幼馴染達と全国大会で遊ぶ事です」

決勝戦


衣「猪口才な、ツモ!三倍満」タン

淡「ぐっ!?」

穏乃「うぅ…」

小蒔「全力以上で頑張ったけど…」ハァ



恒子「優勝は龍門渕!龍門渕高校!三年生だけのチームですが麻雀部設立以来、初優勝となりました!」

健夜「三年生ブーストがある天江さんは強力でしたね。神代さんも負けてはいませんが…。起きてると駄目みたいですね」

大会後

誠子「麻雀部を辞めるだと!?」

和「…はい。もう未練はありません」

尭深「私達も引退するから人の事は言えないけど…、和ちゃんと淡ちゃんで白糸台を引っ張って行って貰おうと思ってたのに…」

淡「ふん!別に寂しいなんて思わないよ!私一人居ればいいからね!私が白糸台を引っ張っていく」

和「ごめんなさい、大星さん」ペコリ

誠子「麻雀部辞めて、何するんだ?受験勉強でもするのか?」

和「そうですね…。新しい生き方を見つけます」

淡「ま、麻雀部辞めても麻雀打ちたくなったら部室に来なさいよ!」

そして一年後


咲「今年が天文部最後の年かー」

モブ後輩女「宮永先輩!天体望遠鏡の使い方なんですけど…」

咲「うん。それはね…こうして…」

モブ後輩男「先輩!テレビつけてもいいですか?」

咲「えーと麻雀大会かな?いいよ。みんな麻雀好きだね」



ポチッ

恒子『決まったーーーー!優勝は阿知賀!阿知賀女子、初の快挙です』

恒子『解説の赤土さんの母校です!ぜひ一言お願いします』

晴絵『えっと…、~~~~~~』



咲「今年の優勝は阿知賀女子か…。って何県の高校だろう?」

モブ後輩女「宮永先輩、ちょっと来て貰っていいですかー」

咲「はいはーい」

咲、高3の冬


咲「うーん、進路どうしようかな」

片岡「宮永さんも悩んでるのかじぇ?」

咲「あっ、片岡さん。うん、大学受けるかどうか悩んでて」

片岡「宮永さんって頭いいんじゃないの?そんなイメージだったじぇ」

咲「普通だよ普通。片岡さんは進路どうするの?」

片岡「私は就職一本だじぇ。何かいい会社知らないか?」

咲「そうだなぁ…。長野は求人少ないしなぁ」

咲「ここなんてどうかな?龍門渕関係の食品系工場。タコスとか作ってるらしいよ」

片岡「タコスだじぇ!?おおっ、しかも麻雀部まである!」

咲「片岡さんって一年の時に麻雀大会出てたよね?麻雀好きなの?」

片岡「好きだじぇ!宮永さんは麻雀打てたりするか?」

咲「…一応打てるよ。家族麻雀でやってたくらいだけどね」

片岡「役とかわかる?久しぶりに麻雀打ちたいじぇ」

咲「うーん、一応知ってるけど…(私もたまには打ってみようかな)」

片岡「馴染みの雀荘があるじぇ。ノーレートだから一緒に行かないか?」

咲「うーん…。私、麻雀弱いと思うけどいいのかな?」

片岡「いいじぇ!点数計算出来れば」

咲「出来るよ」コクン

片岡「今日から私と宮永さんは友達だじぇ!下の名前を教えてくれー」

咲「宮永咲。片岡さんは…」

片岡「片岡優希だじぇ。優希って呼んでくれ」

咲「私も咲でいいよ」ニコッ

雀荘roof-top


カランカラン

まこ「いらっしゃま…ってまた久か」

久「なによ。挨拶くらいしてよね。お客よお客」

まこ「また仕事サボって麻雀しに来たんか?営業職は気楽なもんじゃな」

久「ばーか。私は優秀だからサボれるの。数字よ数字。営業は数字取ってなんぼ。逆に数字さえ取れば何してもいいの」

久「今日は何食べようかなー」

まこ「優希が来る言うからタコス作ってみたぞ。試食頼む」

久「お代は?」

まこ「半額にしといてやる」



久は高校を卒業してセールスレディになっていた

久「んまい、んまい。70点って所かな」モグモグ

まこ「一応売り物としては出せるみたいじゃの」


カランカラン

咲(雀荘って初めて入るよ…。男の人いっぱいなのかな)

優希「まこ先輩久しぶりだじぇー」

まこ「おおっ、来たな!元気しとったか」

久「優希じゃない!?久しぶりね」

優希「きゃああぁぁぁぁ!部長だじぇーーーー!わーい」ダキッ

久「おふっ。優希もすっかり大きくな…ってないわね」ナデナデ

咲(スーツ姿の女の人だ。昔見た事ある気がする)

久「こちらの可愛らしい女子高生はどちら様かしら?」

咲「か、か、カワイイだなんて///(そんな事、今まで一度も言われた事ない)」

優希「同級生の咲ちゃんだじぇ。こっちの緑ワカメが染谷先輩。こっちの悪そうな人が竹井先輩。どっちも清澄高校のOBだじぇ」

まこ「おい」

久「悪そうって…」

咲「こ、こんにちわ」ペコリ

優希「今日は久しぶりに麻雀しに来たじぇ」

咲「初心者ですが…」

久「私は全然構わないわよ」ジャラジャラ

まこ「久、ちゃんと手加減するんじゃぞ」ヒソヒソ

久「わかってるって」ヒソヒソ



優希「ごめんなー。東場は得意だからな。東場で飛ばしちゃっても恨まないでくれ」

咲「いいよ。多分飛ばないと思うから」

優希「ほほぅ…」カチーン



半荘三回後

咲「もうこんな時間だ。帰らなきゃ」

久「…」

優希「やったー!三回とも私のトップだじぇ」

まこ「腕は錆びついてないみたいじゃな」

咲「ありがとうございました。家族以外の人と麻雀するのは初めてでしたが、少しだけ楽しかったです」

久「うーん」

まこ「どうした?牌譜と睨めっこして。今日のはお遊びじゃろ?」

優希「勝利のタコスは美味い」パクパク

久「ねぇ、優希。貴方、本気で宮永さんを飛ばそうとしてたわよね?」

優希「狙ってたじぇー。けど初心者の癖に防御が堅いんだじぇ」

久「防御が堅い?いいえ、違う。たまに振り込んでる」

まこ「そりゃ振り込む事もあるじゃろう」

久「まこはどれくらいの力で打ってた?本気?」

まこ「適当に流してたぞ」

久「…私は本気出した。それなのにこの結果」ピラッ

まこ「二位、三位、三位。至って普通な成績じゃが」

久「点数よ点数!プラマイゼロなのよ!全ての半荘で!」バン

まこ「偶然じゃろ…げっ!?」

久「気付いた?役満すら放棄してる局があるのよ。とんだ初心者ね」

まこ「わしらも舐められたもんじゃ」

優希「は!?私は手加減されてたのかじぇ!」

久「…恐らくね。宮永咲だったけ?しかし、宮永って言えばあっちを思い出すわね」

まこ「宮永照か」

優希「親戚とか?」

まこ「姉妹だったりして…」

久「宮永照に妹が居るなんて話は聞いた事がないわね。って本人に聞けばいいか」



久「優希。宮永さんのアドレスとか教えて貰える?紹介して」

優希「学校で聞いてくるじぇ」

久(にしても清澄の子か…。あの子が麻雀部に入部してたらどうなってたのかしらね)

久(もちろん人生に、~たら、~ればなんてないのだけどね)

数週間後、雀荘roof-top


久「宮永照の妹ですって!?」

優希「どひゃーーーー!」

咲「い、一応、血の繋がった姉です」

まこ「なるほど。人間業とは思えないプラマイゼロもあの宮永照の妹だと考えれば納得かも」

久「どうして麻雀してないのよ!」

咲「えっ?えーと…、麻雀好きじゃないから…」

優希「そんなに強いのにどうしてだじぇ?勝てない相手の方が少ないじぇ」

咲「麻雀して勝つと怒られて、叩かれて、お年玉取られて…。勝ってもロクな目に合わないし…」

久「あちゃーこれが才能の無駄使いってヤツか…」

まこ「勿体無いのぉ。生まれ持った才能を…」

優希「咲ちゃんが居れば、清澄も全国大会に出られたかも」

咲「テレビで見てましたよ。胸が大きくてピンク髪の子がアイドルみたいにカワイイなーって思ってました」

久「和の事?」ポチポチ


携帯で和の写メを見せる久

咲「は、はい。この子です。一番印象に残ってます」

優希「和ちゃんは美人でボインボインなだけじゃなくて頭もいいじぇ」

咲「へぇーすごい。私とは大違いだね」

久「そう言えば和って何してるの?白糸台の麻雀部に居たのはテレビで見たけど」

まこ「今年はおらんかったな。二軍落ちじゃろうか?」

優希「何でも麻雀部を辞めちゃったらしいじぇ。次の目標が見つからないとか何とか」

久「あららー、勿体無い」

優希「そう言えば、東大に入って法律の勉強するって言ってたような」

まこ「東大か…。和なら入れそうと思うあたりすごいのぉ」

久「iPS細胞が何とかってずっと言ってたじゃない?あの子、理系じゃないの?」

優希「iPS細胞にも興味が無くなったらしいじぇ。私が最後にiPS細胞の話を聞いたのは中学の時だったかな」

咲(iPS細胞って何だろう)

咲「原村和さんってすごいんですね。美人で頭も良くて胸も大きくて…。京ちゃんが喜びそう」アハハ

咲「あっ京ちゃんって言うのは私の幼馴染の男の子です」

久「幼馴染なんて居たんだ。ところで宮永さんは恋人は居ないの?」

咲「い、居ません。出来た事もありません」

優希「咲ちゃん。気にするな!私も居た事がない!」

咲「優希ちゃんもなんだ!?就職していい出会いあるといいね」

久「ふーん、恋人居ないんだ…」

咲「は、はい///」

久「年上のお姉さんとかどうかしら?デート代、全部出してあげるわよ」ズイ

咲「え、えっと…」タジタジ

咲「か、考えときます///」

久「考えとくねぇ~」

優希「咲ちゃん、この人に騙されちゃ駄目だじぇ。部長は恋人居るし」

咲「えっ!?」

久「ゆ、優希!バラするのが早いって」

優希「だってなぁー、咲ちゃん友達だしな」

久「あははははははは!やーねー全部冗談よ冗談」

咲「…」ジトー

久「代わりに宮永さんの進路相談に乗ってあげる!人生経験豊富な私に任せなさい!」

咲「大学行くか就職するか迷ってるんですけど…」



結局、就職する事になりました

四月


咲「し、し、新入社員の宮永咲です。みなさん宜しくお願いします///」


パチパチ

久「咲は、事務で雇われたのよね?エクセルとワードくらいは使える?」

咲「す、すいません。わかりません」ペコリ

久「パソコン持ってないの?じゃあ、私が教えてあげるわね。本当は営業なんだけどね」ポチッ

咲「は、はい」



ウィーン

久「あっ、2ちゃんねるの画面で放置してたの忘れてた」

咲「2ちゃんねる?」

宮永家

咲「久先輩が見てたあのサイト気になるなぁ。有名な掲示板だよね」

咲「スマホでも見れたっけ?」

咲「試してみよう」ポチッ


宮永咲の2ちゃんねるデビューの日であった



そして咲が社畜となってあっと言う間に五年の月日が経った


咲(23)「疲れた…。今日も課長のやらかしたミスをなぜか私が電話で謝るハメに…。ホントにもう…」トボトボ

咲「家帰ってお風呂入ってご飯食べて…、早く寝よう」

電車内

咲(座りたいなぁ…。誰か降りないかな)

咲(誰も降りないよね。駅まで30分か…)ウトウト



?「くっ!離して下さい!」

オバちゃん「うっーひっく。ええやないの減るもんじゃあるまいし」モミモミ

?「きゃあぁぁぁ!」

オバちゃん「んほっ、揉みごたえ抜群。同性だしノーカンノーカン」モミモミ



咲(誰?カップル?いや、若い女の人は嫌がってるしそれはないか)

咲(あのオバちゃん、酔っ払いかな?)

?「や、辞めて下さい。誰か誰か助けて下さい」キョロキョロ


ササっ

面倒事には巻き込まれまいと一斉に目線を外す人達

咲(うわー、こっち見た!私も疲れてるんだよ…。めんどくさい事はごめんだ)スッ



オバちゃん「ほーれほれほれー」パフパフ

?「いい加減にしないと…、警察に突き出しますよ!」

オバちゃん「警察が怖くて乳が揉めるか!同性だし、ノーカンだろうが!」

?「…同性だから胸を揉んでいいなんてオカルトありえません」



咲(困った…、困った…。誰か助けてあげてよ。男の人…ってここ女性専用車だし)

?「は、離れて…」

オバちゃん「次は直に揉むぞ。うーひっく」

?「うっ…うぅぅぅ…」



咲「…」

咲「…」

咲(誰か…、誰か…)チラッ

シーン


咲(怖い…、酔っ払いに注意するなんて怖いけど…)

咲「あ、あの!そのピンク髪の女の人嫌がってます!触るの辞めた方がいいですよ」

オバちゃん「なんだお前は!?」ギロッ

咲(に、睨まれた)ビクッ

オバちゃん「じゃあ、代わりにお前の乳を揉ませろ!ひっく」

咲「ひっ!?」

オバちゃん「って揉む所ないじゃねーか!男か!?」

咲「お、男じゃないもん!」

オバちゃん「揉むなら大きい乳に限るよな」モミモミモミ

?「ひゃあぁぁぁぁ」



咲「いい加減にして下さい」


ドン!

オバちゃんを力いっぱい押す咲

オバちゃん「この小娘…、やりやがったな!」

パシーン!

咲「あうぅぅぅぅ」ドサッ


平手打ちを喰らう咲

咲「な、殴られた…」カタカタ

オバちゃん「先に手を出したのはてめぇだ!小娘」

咲(やっぱり面倒事になんか首を突っ込まなければ良かった…)ポロポロ



車両「はい、そこまで。そこの酔っ払いさん。女の子叩いちゃいかんでしょ」ガシッ

オバちゃん「んっ!?」

咲「た、助かった…」ヘナヘナ

咲「ふえぇぇぇぇぇぇ、怖かったよおぉぉぉぉぉ」ポロポロ

?「その…とても助かりました。このハンカチ使って下さい」

咲「うぅ…、情けない姿見せてしまってすいません」チーン

?「誰も助けてくれないのに貴方だけ私を助けてくれて…、運命の人とは貴方の事だったのですね」

咲「はい?ってわぁぁぁぁ!しまった!ハンカチで鼻をかんじゃった」



咲「すいません、弁償しますから」

和「ふふっ、弁償だなんて…。逆に困ってしまいます」

咲「けど…、このハンカチ高そうだし…」

和「安物ですよ。それよりお礼がしたいのですが」

咲「お礼ですか?」

和「私は原村和と言います。貴方のお名前を聞かせて下さいませんか?」

咲「み、宮永咲です」



そしてこの後

優希「あれー、私の親友の和ちゃんの携帯番号、なんで咲ちゃんが知ってるんだ?」

咲「やっぱり原村和ってあの人だったんだ!」



んで

久「告白よ!こ・く・は・く!しないと一生後悔するから」

咲「でもでも…、私なんか…。恋人居ない歴=年齢の喪女だし」モジモジ

そして


咲「そ、そ、その…!生まれて初めて好きになった人が貴方で良かった!」

和「…」

咲「私と貴方じゃ釣り合わないって知ってるから…、私の気持ち知って欲しかっただけです」



咲「それじゃ…」クルッ

和「待って下さい!」ガシッ

咲「な、何を…」

和「貴方の事、私はもっと知りたい。知るために…」

雀荘roof-top


和「貴方が一位なら、結婚を前提としてお付き合いをします。私が一位を取ったら妊娠を前提としたお付き合いをさせて頂きます」ジャラジャラ

咲「麻雀で決着をつけるって言うんだね。でも一位か…」ジャラジャラ

久「咲。貴方だけ0点スタートと仮定してプラマイゼロをしなさい」ジャラジャラ

咲「私だけ0点ですか!?困った…、困った…」ジャラジャラ

美穂子「あくまで仮定ですけどね」ジャラジャラ

和「プラマイゼロなんてオカルト今まで見た事も聞いた事もありません。出来るものならしてみなさい」タン



咲「…今日はこれあがってもいいんですよね?」

久「…」ゾクッ




咲「カン!カン!カン!もう一個カン!」

前フリだけで力尽きた。咲が社会人になって…の一行で終わらせれば良かったな

あっ終わりです

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom