霧切「苗木クン、何か欲しい物ないかしら…?」舞園「迷いますよね…」 (10)

【霧切響子の部屋】

セレス「彼は何でも、基本的に受け入れてくれますわ」

戦刃「前に盾子ちゃんが、動くこけし渡してたの見たけど、苦笑いしてただけだったよ!」

霧切「…セレスさん、戦刃さん、舞園さんはもうわかっているようだけど、今日は2月1日……。ここまで言えばわかるわね?」

戦刃「節分だね! 鬼は外ー! 福は内ー! ……んん、まだ何かあった気がするよ」

舞園「苗木クンのお誕生日です」

戦刃「そっかぁ!」

セレス「そう……だったかもしれませんわね。それで、何か用件でもありますのかしら?」

霧切「さっきまで舞園さんと……」

こまる(テレビ電話)『あと私!』

霧切「で…考えていたのよ」

こまる(テレビ電話)『お兄ちゃん、大体何でも喜ぶんです。今年は、お兄ちゃんの本当に欲しい物をあげたいんですけど…」

セレス「それがわからない、と」

こまる(テレビ電話)『はい。「欲しい物何?」って聞いても、「こまるがくれるなら何でもいいよ」って…」

舞園「私のときもそうでした。「舞園さんのくれる物なら何でも嬉しいよ」って」

霧切「だからこそ、迷うのよ。苗木クンのお誕生日プレゼント」

舞園「そうですよね…」

セレス「確かに、そうですわ…」

戦刃「だねー」


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セレス「確か苗木クンの誕生日は2月5日。今日を入れても後4日しかありませんわよ?」

舞園「だからこんなに迷っているんですよ!」

戦刃「む…何とかして聞き出そう!」

舞園「やっぱり、そうですよね」

霧切「今のメンバーは、私、舞園さん、セレスさん、戦刃さん、それと…こまるさんね」

こまる(テレビ電話)『私はあまり力になれませんが、よろしくお願いします!』

霧切「ええ、それではさっそく…今日の昼、1人ずつ話を聞き出しましょう」

舞園「サプライズプレゼント、とかいいですね!」

戦刃「それにしよ!」

セレス「はい、そうですわね。皆さん、内緒にしてくださいね?」

戦刃「わかったよ!」

霧切「もちろんよ」

舞園「はい」

【昼時間、聞き出し、舞園さやかの場合】

【音楽室にて】

舞園「~♪ ~~♪ ~♪ ♪」フンフン

苗木「さすが、超高校級のアイドルだね。舞園さん」

舞園「ふふん、歌って踊れるアイドルですからね!」ドヤァ

苗木「大変なんだろうね…」

舞園「えへへ、そうなんですけどやっぱり皆の笑顔が見れるから、嬉しいんですよ。このお仕事」

舞園「ところで、苗木クンは何か好き嫌いとかありませんか?」

苗木「うーん、梅干しとか唐辛子とか、ちょっと嫌かな?」

舞園「酸っぱいですし、辛いですもんね。あ! 好きなものを言ってくださいよ!」

苗木「僕って大体、ランキング1位のものが好きな王道中の王道だからな。ごめんなさい、舞園さん。そんなに言えそうにないや」

舞園「いえ、良いんです。お話し楽しかったです。歌まで聞いてくれて、ありがとうございます。苗木クン!」

苗木「うん、さようなら。舞園さん」


…………………………

舞園「で、わかりませんでした」

セレス「梅干しや唐辛子だなんて…意外とお子様ですのね。苗木クンは」

戦刃「次は私が行くよ!」

セレス「ボロを出さないように、お気をつけくださいな」

戦刃「わかってるよ!」

【昼時間、聞き出し、戦刃むくろの場合】

【食堂にて】

戦刃「苗木クン! ご飯食べよ!」

苗木「うん、わかったよ。戦刃さん」

戦刃「レーション美味しいなー」

苗木「少しもらって良い?」

戦刃「ちょっとだけだよ」ジー

苗木「本当に美味しそうに食べるね。嫌いな食べ物とか無いの?」

戦刃「無いよ。好き嫌いなんてしてたら、戦場じゃ生きていけないもん!」

苗木「そうなんだ」

戦刃「苗木クン! これあげるよ!」つ【油芋】

苗木「あはは……。ありがとう、戦刃さん」

戦刃「どういたしまして。バイバイ、苗木クン」

…………………………

戦刃「……だったよ!」

霧切「何も聞き出していないじゃない」

舞園「あははははは……」

セレス「仕方がありませんわね。次はわたくしが行きますわ」

戦刃「フレーフレー、セーレスさん!」

セレス「わかっていますわ」

【昼時間、聞き出し、セレスティア・ルーデンベルク(安弘多恵子)の場合】

【娯楽室にて】

苗木「セレスさん、オセロでもやらない?」

セレス「またですか? 貴方がわたくしに負けることなんかとっくにわかっております。なのに、ですか?」

苗木「どんなことでも、頑張らないとわからないよ」

セレス「仕方ないので、相手しますわ…」

苗木「…………え」

セレス「全面黒。わたくしが黒ですのよ? わたくしの圧勝ですわ」

苗木「あははは…」

セレス「所詮Cランク。勝てませんのね」

セレス「ところで苗木クン。あなた、好きなものは何ですか?」

苗木「えーと……何でセレスさんが急にそんなことを?」

セレス「あなたはわたくしのナイト。趣味、好物、などを知りたいと思うのは当然のこと。それとも何か問題がありまして?」

苗木「いや、全然ないよ! でも、ひとまず……」

苗木「僕の“ご主人様”……お姫様の方が良いかな? の、くれるものなら何でも僕は嬉しいよ」

セレス「それでは意味がありませんのに」

苗木「えっ?」

セレス「いいえ、こちらの話しですわ」

…………………………

セレス「……とのことです」

霧切「そう。最後に私が行くわね」

セレス「はい、頑張ってくださいな」

【昼時間、聞き出し、霧切響子の場合】

【化学室にて】

霧切「……ええそうね」

苗木「そうだよね。で、そのとき桑田クンが…」

霧切「面白いのね。彼って」

苗木「そうかな?」

霧切「……苗木クン、単刀直入に言うわ。好きなものは?」

苗木「え? 大体ランキング1位の王道中の王道……」

霧切「そんなことはどうでもいいの。さようなら、苗木クン。また今度」

苗木「え、ちょっと。霧切さん!」

…………………………

舞園「もう少し、苗木クンに優しくあげてくださいよ!」

霧切「そう。考えておくわ」

セレス「発展はなし、と…」

霧切「…………」

舞園「さすがに学園内で活動するのが4人では無理がありますね…」

戦刃「盾子ちゃんに頼んでおくよ!」

霧切「それなら、私は大神さんと朝日奈さんに」

舞園「できたら私は、不二咲くんに頼みます」

セレス「任せましたわよ」

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