真涼「鋭太を一日監視するわ」鋭太「おい」(98)

鋭太「真涼、今度の土曜日は暇か?…よかったらデートしないか?」

真涼「ごめんなさい、今度の土曜日はジョジョ読む日なの…だから…」

鋭太「そうか…せっかく真涼と一緒に過ごしたかったんだけど残念だ」

鋭太「しょうがない、土曜日は商店街を一人でぶらつこうかな…」

千和「…」ピクッ
姫香「…」ピクッ
愛衣「…」ピクッ


鋭太「これでいいのかよ」ボソボソ

真涼「ええ、完ぺきな演技よ」ボソボソ

鋭太「ってか、お前の断り方はなんだよ!彼氏よりジョジョが大切って言うのか!?」

真涼「当たり前でしょ?もしかして、私が鋭太の方が大切ですとか言うと思ったの?」

鋭太「い、いや。お前ならジョジョっていうと思ったけどさ…」

鋭太(彼氏としてちょっとだけ期待したかったんだよ)

■前日

真涼「それにしても最近の鋭太は偽彼氏(フェイク)の役割を果たせてないわ!」

鋭太「そうか?さっきもにょもにょしたばかりだし、弁当も俺が作ってるし、真涼が掃除当番の時は手伝ってやってるな」

鋭太「他にも朝と晩ごはんも作ってやってるだろう。ちゃんと手も繋いで二人っきりで登下校してるし…毎週週末のデートもやってる…」

鋭太「そういえば、最近おはようメールとおやすみメールも開始したしな…あれは意外と役に立つな。寝坊の危険が減った」

鋭太「あと、人に勉強を教えるのも、俺の勉強になるから、真涼の勉強も見てやってるだろ…」


鋭太「…う~ん…恋愛アンチだから恋愛脳共の事がわからないんだが…他にも何か必要なのか?」


真涼「い、いえ…そこじゃないのよ鋭太」

鋭太「じゃあ、なんだよ」

愛衣ちゃん大勝利の方向でお願いします!

真涼「私以外の女とお喋りがすぎるのよ」

鋭太「…そうか?」

真涼「今日なんて、私より春咲さんと喋った方が二千文字も多いわ」

鋭太「こえーーよ!」

真涼「それに、これ以上鋭太を好きな人が増えたら、私の偽彼女(フェイク)としての立場もないわ…そこで」


真涼「鋭太が他の女と一緒にいる時に、デレデレしてないかチェックを行います!」


鋭太「…ハァ?」

真涼「まずは、冬海さんとの映画デートの時に使った、このワイヤレスイヤホンマイクを鋭太が装着」

鋭太「……………ハァ?」

真涼「今度の土曜日に、『俺は暇だぜ』をみんなの前でアピールし、ゴキブリのようにやってきたみんなと一日を過ごしてもらうわ」

鋭太「ゴキブリっておい!!俺はゴキブリホイホイか!」

愛衣ちゃんシエン

真涼「そして、鋭太の普段の会話を私がチェックし…浮気度チェック…もとい、恋愛アンチ度チェックを行います」

鋭太「今浮気度チェックって言ったよな!お前本当はそれが目的なんだろ!!!」


真涼「いいえ、私は束縛しない女。それに鋭太を信じているわ(棒)」

鋭太「信じてるなら棒読みするんじゃねーよ!!」

真涼「ちなみに浮気していると判断したら、今度から『クズ太くん』と呼ぶことにします」

鋭太「おい!なんだよ!その名前!」

真涼「あら?自信がないのかしら?クズ太くんは」

鋭太「既に呼んでるじゃねーか!!」

紫煙

パープルヘイズ

真涼「…で、やるの?やるの?」

鋭太「選択肢なんて存在すらしてねーのな……いいよ。やるよ」

真涼「あら。聞きわけがいいのね」

鋭太「お前小悪毒舌クソ女だから、やらないって言ったら、どうせ脅迫してくるんだろ」


真涼「…」スッ

鋭太「なっ!何をするだァーーッ!」

真涼「四月二十四日。水曜。一昨日に引き続き今日も雨だ」

真涼「一昨日は汚れきった俺の罪(カルマ)を洗い流す為にわざと濡れて帰ったが、今日の俺は一味違う」

真涼「雨をほとんど避けてやった。この修行により、俺の竜闘気(ドラゴニックオーラ)はさらに高まったことだろう」

真涼「世界の終戦が近付いている…俺もそろそろアレの準備に取り掛かる必要があるからな」

真涼「ふと横を見ると千和が寂しそうな目で俺を見ていた…お前も世界の終戦を感じているのか…」


真涼「ふっ、安心しろ。世界は俺が守ってやる!!」


鋭太「ぐわあああああああああ。ごめんなさい。真涼さんマジ天使!天使です!ごめんなさい!!」

真涼(うふふふふ。この表情たまらないわ)

■土曜日

真涼『では、商店街をぶらついてください』

鋭太「はいはい」

真涼『ちなみに誰が一番目に来ると思います?』

鋭太「そうだなー、誰にも来てほしくないなー。家で勉強やりてー」

真涼『やる気が見られませんね』

鋭太「当たり前だろ…最悪三人同時に来て修羅場になる可能性だってあるんだから」

真涼『その時は私も参戦しますのでご安心を」

鋭太「お前が来るとさらにややっこしくなるんだよ!!」

鋭太「…でも、対策はちゃんと考えてきたぜ。盛り上がらない対策をな!」

真涼『一応、聞きましょうか』

鋭太「まず千和は簡単だな。あいつは最近料理をやっているから、料理の会話だ」

鋭太「料理の会話なら確実に恋愛脳みたいな事にはならないから、恋愛アンチ度チェックとしては満点だな」

真涼『恋愛アンチ度チェック…?』

鋭太「お前が言ったんだろうが!今日は恋愛アンチ度チェックをやるって!」

真涼『ああー。そうでしたね。そんな事もありましたね』

鋭太「…だんだん、今日の目的がわからなくなってきたぞ」

ふむ

真涼『話を戻します。春咲さんと料理の話をするんでしたっけ?』

鋭太「ああ。それなら恋愛脳みたいな話にはならないだろう」

真涼『はぁ…浅はかですよ!鋭太!』

鋭太「え?」

真涼『料理の話→じゃあ、一緒に作ろう→家に行く→ベッドインが相場に決まっています』

鋭太「おい!途中がぶっ飛びすぎだろ!?ってかベッドインってなんだよ!ベッドインって!」

真涼『最悪、家に連れ込むことがあったら、私が助けに行きますのでご安心を』

鋭太「修羅場は勘弁してくれ…」

真涼『次に秋篠さんの対策は?』

鋭太「ああ、『アルドラ』の話をやって盛り上がって終了の予定だ」

鋭太「これなら、ヒメとずっと会話できるしな。へへっ」

真涼『楽しそう…死ねばいいのに』

鋭太「物騒な事言うな!」

真涼『ちなみに、鋭太が楽しそうだったら浮気と認定しますので』

鋭太「おい!!」


真涼『最後に冬海さんは?』

鋭太「………『まぐ研』の話をする」

真涼『そう…』

鋭太「これなら、どんな事があろうと冬海とは盛り上がらないしな…冬海がガチすぎて…」

真涼『やーい、にわかーにわかー』

鋭太「うるせえてめえ泣くぞコラァァァーーーーー!!」

…………………………………………………………


真涼『それにしても誰も来ませんね』

鋭太「そうだな…ずっと暇を潰す程、この商店街は見るものがないぞ」

真涼『もう少ししても、誰も来ない時は私が行きますので』

鋭太「お前…実は普通にデートしたいだけじゃないだろうな?」

真涼『…』

鋭太「おい!何か言えよ!」

鋭太「あっ…あっちの自転車を引いている………見覚えのあるやつが…」


鋭太「げっ」
真那「げっ」


鋭太「なんでお前ここにいるんだよ…」

真那「そりゃこっちのセリフだっての、キモオタ」

真涼『もしかして…その声は…』

鋭太「ああ、お前の妹の真那さんだ」

鋭太「あれ?お前…もしかして、少しは自転車に乗れるようになったの?」

真那「なに言ってんのよっ!アタシは元々乗れるって言ってるし!」

鋭太「足の傷も減ってるし…お前努力家なんだな。見直したぞ」

真那「うるさいわよ!童貞!!」

真涼『今度は妹を攻略ですが、さすがクズ太くん。クズの風上にもおけない』

鋭太(ってもう浮気認定かよっ!つーかクズの風上ってなんだよ!)

あの金髪か

カオリちゃんは出るんですか?

あれ?妹可愛く根?

真那「…今日はヒメと一緒じゃないんだ?」

鋭太「ん?ああ、今日は一緒じゃないな」

真那「…そのヒメは最近どうしてる?元気?病気とかしてない?」

鋭太「ん?別に元気だぞ。昨日も楽しく部活やってたし…」

真那「そっかァー。実は今日…ヒメを誘ったんだけど断れちゃって…」

真那「病気で断ったのかな?って思ってたんだけど………もしかしてアタシのこと…」

鋭太「ちげーって」

真那「え?」

鋭太「まったく…お前が落ち込むなんて珍しいな」

鋭太「でも、ヒメはお前の親友だろ?だったら信じてやれよ」

鋭太(まぁ、半分は俺のせいなんだけどねっ!残り半分は真涼なっ)


真那「は、ハァ?何言ってんの?アタシが落ち込んだりするワケないじゃん!」

鋭太「おーおー、その調子。その調子」

真那「ぐぬぬぬぬぬ」

あの妹ってデレんの?フラグ立ってんの?

真那「あっ、そうだ!アンタ、アタシの彼氏になりなさいよ!」

鋭太「……………………ハァ?」

真那「アンタがいると、ヒメもアタシと毎日遊べる口実ができるし?ヒメも喜ぶじゃん」

鋭太「…おい、俺はオマケか」

真那「それにアタシと付き合うってなると、全校生徒…いえ全世界の注目のマトよ。お金は全部アタシが出してあげるし、遊び放題よ」

鋭太「…ナニイッテルンダ?」

真那「ああ、もしかしてスズと付き合ってたときにそういうの慣れちゃった?」

鋭太「そもそも、俺はその真涼の彼氏だろ…姉から取る気かよ」

真那「あれ?アンタら別れたんじゃなかったっけ?」


鋭太「あー、言ってなかったっけ?ヨリを戻したんだよ」



真那「…………へ?」

6巻の後?

鋭太「あれ?どうした?真っ青だぞ」

真那「ご、ごめん、今の無し!こんな事がスズに知られたら殺されちゃう!」

鋭太「真涼の前で俺にキスしたくせに…」

真那「あの時はスズが弱気だったからヨカッタの!今のスズはヤバいじゃん!」

鋭太「ああ…そうだな。最近の真涼さんは怖いな」

真涼『怖い?……へぇ~、いい事を聞いたわ』

鋭太(し、しまった!つい本音が!)

鋭太「ま、まぁ、安心しろ。ヒメは俺がいなくてもお前を大切にするよ」

真那「童貞がナニ格好つけて言ってんだか」

鋭太「ヒメにとっても初めての親友だからな。お前は」

真那「ふ、ふんっ!うっさいわよ!キモオタ!」

鋭太「はいはい」


真那「アタシはもう行くわ!これ以上、一生童貞キモオタと話していたら一生処女が移されるから!」

鋭太「なんだよ、それ」

真涼『ちなみに私はもう移されました』

鋭太(うっせえ)



真那「ああ、それから…………………」


真那「アタシのお姉ちゃんと、ヨリを戻してくれてありがとう」

 

…………………………………………………………



真涼『行ってしまいましたね』

鋭太「そうだな」

真涼『それにしてもいい事を聞いたわ』

鋭太「お前はここにいなかったんだ。他言してやるなよ」

真涼『マナって自転車に乗れなかったのね…運動神経いいくせに…ふふふふふふ』

鋭太「こえーよ!ってか、どうせお前も乗れねーんだろ!自転車!」

真涼『そ、そそそそんなことは』

鋭太「図星かよ…って、あれ、あそこにいるのは…」

真涼『お昼時ですし、春咲さんですか?』

冴子「よっす、鋭太」

鋭太「奇遇ですね、冴子さん」

真涼『叔母さま!?』

冴子「今日はここでフラグを立てるイベントかい?鋭太は忙しいね~」

鋭太「いやいやいやいや、俺には真涼って彼女がいるから!!」

冴子「せっかくだから、あたしとフラグ立てないかい?」

鋭太「お断りします!」


冴子「あたしはね、鋭太」

鋭太「?」

冴子「おなかすいた…」

鋭太「…はぁ…ちょうどレストランがあるから、寄って行きます?」


冴子「鋭太、最近はレストランじゃフラグ立たないんだよ?」

鋭太「知るかっ!」

最近のラノベの誰かの母親のフラグだ恋愛だ若いだ言う親率は異常

 


…………………………………………………………


冴子「ふう。美味しかった」

鋭太「ごちそうさまでした」

冴子「ちなみに鋭太…」

鋭太「?」

冴子「年上のお姉さんをどう思う?」

鋭太「あんたまだそんな事を!!」

冴子「違うぞ。鋭太…極秘なんだが『俺のお姉さんは108人までいるぞ!!!』ってゲームを作っているんだが…」

鋭太「そ、それは…」

冴子「ん?やりたいのか?」
真涼『やりたいんですか?』

鋭太「ち、違う!108人もキャラを作れるのかって思っただけだ!」

冴子「うむ。作成は難航している…予算の都合とアイデアが不足していてな」

鋭太「そりゃあ…素人の俺でもそう考えるよ」

冴子「そこで、鋭太に少し案を貰いたいんだが…年上のお姉さんの理想を教えてくれないか?」

鋭太「そ、そうですね…」

鋭太「まず容姿に関して。ロングが鉄板ですね。でもストレートにするかちょっとふわふわ…またはパーマをかけるか悩みどころです。
外人だったら、パーマもありだと思いますが…映画版ハーマ○オニー初期のような髪型が最高ですね。日本人をメインに制作するんだったら
日本人にはパーマはあわないと思います。だからやはり、ストレートorちょっとふわふわって言えばいいんですかね?それがいいと思います。
アホ毛に関しては難しいところです。俺はあまり好きではありませんが、最近アホ毛がある先輩を見て少しいいかもって思わないこともないですが、なくてもいいかと思います。
あっ、でも外人キャラだからパーマじゃないといけないじゃなくて、外人キャラのロングストレートも最高だと思いますよ。
次に、身長は高い方がいいです。低いとお姉さんキャラとしてはいまいちだと思います。108人もいるから少しは、いてもいいと思いますが…。
服装に関しては、絶対にロングスカートですね!ワンピースの!これは譲れません!何でもかんでもミニがいい風潮というのはよくないと思います!まぁ、普通の膝上くらいならありだとは思いますが。
性格に関しては、年上というのもあってリードしてくれる性格がいいですね。でも、肝心な時は俺に頼ってくれるのがギャップがあって最高だと思います。
次に優しいとかキツイ性格のどっちがいいかと聞かれるとしたら…そうですね。やっぱり優しい方がいいですが、キツイのもありですね。
でも、やっぱり主人公が疲れているときにキツイお叱りではなく、優しく抱擁してくれる方が俺的には好みです。そして最後は俺が守る!的な弱さもあった方が…あっ、以上です!!!」


鋭太「…」ゴクゴクゴク

鋭太「くぅぅぅ。コーラが染みる!染みるぜっ!」

真涼『…キモオタが151人…キモオタが152人…』

鋭太(…………………よく考えたら、何で俺こんなに熱く語ってるんだよおおおおおおぉぉぉぉぉ!)

真涼『ああ、終わったんですか?ちなみに全部録音しましたので………脅迫に使えるかなって』

鋭太(うおおおおおおお!止めて!真涼さん!俺のライフは既に0です!!!)

冴子「ふむ。一つだけいいかな?」

鋭太「はい」

冴子「スタイルはどういうのがいいんだ?」

鋭太「え、えーと…大きい方がいいと思います」


冴子「へえ。キミはまだウブだね。女性にスタイルの話を聞かれただけで顔真っ赤になるなんて」

真涼『やーい、童貞ー童貞ー』

鋭太「うっせえ」


冴子「それにしても、キミがそんなにお姉さんに情熱的だったとは…」

冴子「そういうお姉さんが好みなら…明日から演じてみるかな」

真涼『鋭太理想の女性像を冴子さんに強要した…浮気認定…メモメモ』

鋭太「な、何を言ってるんですか!?」

冴子「はは、冗談だよ鋭太」

鋭太「まったく、この人は…」

冴子「しかし、理想像の話は途中で別れはしていたが、鋭太の理想は概ねあのコに近いんだね」

真涼『あの子!?あの子って誰よ!鋭太!』

鋭太「な、何を言ってるんですか!?」

冴子「何を言ってるんだい?キミの恋人の夏川真涼だよ」

冴子「まぁ。年上ではないのが最大の欠点かもしれんが」

真涼『なっ』

鋭太「ち、違う!あいつじゃない!」


冴子「何を言ってるんだい?彼女はキミの恋人だろう?喜びなよ」

鋭太「ぐっ……は、はい」

…………………………………………………………


冴子「じゃあね。鋭太。今日も帰れないから」

鋭太「はい、仕事頑張ってください」

鋭太「違うからな」

真涼『ええ』

鋭太「違うからな」

真涼『わかったわ』

鋭太「…」

真涼『…もう一回、録音したのを聞いてみようかしら』ボソッ

鋭太「な、何を言ってる!?」

真涼『え?あっ、いえ、その…』

鋭太「ぐ、ぐぐぐぐぐぐ」

真涼『こ、今度のデートは…ワンピースにしてみますね』

鋭太「殺せええええええええええええええええええええええ!いっそ殺せえええええええええええええええええええ!!」

初めてリアルタイム遭遇

支援

…………………………………………………………


鋭太「もう帰ろう…帰りたい…今日は夢なんだ…ぐっすり寝かせてくれ」

真涼『ほら、ご褒美に…その…パンチラの写メを送りました…元気だして、鋭太』

鋭太「な、なんだと!?お前、やっぱり履いてたのか!?」

真涼『本当にいやらしいですね。電話越しなのに妊娠しそう』

鋭太「するわけねえだろ!」

鋭太(とにかくメールだ!メールのチェックだ!)





鋭太(写メが来てる!!!)




鋭太「食パンがチラッって写ってるだけだとおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

真涼『私初めてでした…恥ずかしかったわ』

鋭太「俺の純情を返せーーーーー!!!」

乾「あれっ、季堂じゃないか?」

鋭太「乾…」

真涼『え?誰ですか?』

鋭太『中学の時に千和に告白して振られたやつだ』


乾「どうしたんだ?道の真ん中で大声だして」

鋭太「あ、ああ。色々あってな」

乾「また、中学の時みたいに戻ったのかと思ったぜ」

鋭太「そんな事ねーよ」

鋭太(くそう…中学時代の知り合いは苦手だ…俺の黒歴史を少し知ってるからな)

今日もやってるのか

乾「あまり痛い行動はやめろよ。じゃあ俺は彼氏が待ってくるから。じゃあな」

鋭太「じゃあな」

真涼『え?彼氏?男の声だと思ってたのに…また女ですか?また女ですか?』

真涼『あれ?でも、中学時代に春咲さんに告白?』

鋭太「ああ…ホモだ」

真涼『ははん。鋭太くんの同類ですか』

鋭太「俺は違うーーー!!!!」

真涼『またまた遊井くんと学校で毎日喋ってるくせに』

鋭太「親友と喋っただけでホモ認定!?あァァァんまりだァァァ!」

 


…………………………………………………………


優華「あら?あなたは確か…バーニングファイティングファイターさん?」

鋭太「いえ…季堂鋭太です」

優華「季堂くん。こんにちは」

鋭太「こ、こんにちは」

真涼『聞いたことがあるような…誰ですか?』

鋭太『ヒメの姉さんだよ』

真涼『も、もしかして、秋篠さんのお姉さんとも関係を!?』

鋭太「ねーよ!!!」

優華「どうかしたの?いきなり大声をだして…」

鋭太「いえ、なんでもねーです」

優華「ところで、あなたはなぜここにいるのかしら?」

鋭太「へ?」

優華「姫香から『明日はエイタとずっと一緒』って聞いたんだけれど?」

鋭太「…何でなんでしょうね?」

優華「聞いているのはこちらなのだけど?」

鋭太「す、すみません」

優華「質問を変えるわ。あなたは何をしているの?」

鋭太「暇なんでぶらぶらしていた所です」


優華「…なんとなくわかったわ。きっと姫香は暇なあなたを見つけて一緒にいようって魂胆ね」

鋭太「うっ…」

鋭太(鋭いなこの人)

優華「でもダメね」

鋭太「え?」

優華「あなたのその格好よ。最悪だわ」

鋭太「そ、そうですか?」

優華「仕方ないわね。私が選んであげるから買いに行くわよ」

鋭太「へ?」

優華「心配しないで。お金は私が出すわ。今のあなたでは姫香に釣り合わないもの」

鋭太「ぐ、ぐうううう」

真涼『まあ、確かに鋭太は中の下くらいだから、ファッションぐらいどうにかして欲しいものね』

鋭太「ぐぬぬぬぬぬ」

 

…………………………………………………………


優華「これで何とか見れる程度にはなったわね」

鋭太「そ、そっすか」

優華「じゃあ、私は行くわ。…ああ、ちなみに姫香を泣かせるような事があったら」

優華「許さないわよ」

鋭太「…」ゾクッ





真涼『鋭太が年上のお姉さんに罵られて興奮した…浮気認定…めもめも』

鋭太「ボクそういう趣味ないよ!真涼さん!」

真涼『ちなみに…私を泣かせるような事があっても許しませんので』

鋭太(どっちにしろ修羅場かよ…)

石毛「あら?こんにちは。季堂くん」

鋭太「こ、こんにちは。石毛先輩」

真涼『まさか…風紀委員長…?』

鋭太『ああ…そのまさかだ』



石毛「今日はおしゃれをされているのですね。冬海さんとデート中なのかしら?」

鋭太「いいえ、違います。これっぽちもそうじゃないっす」

石毛「では、もしかしてナンパですの?」

石毛「あらやだ。わたくしもしかしてナンパされているのかしら?ど、どうしましょう//」

鋭太「あんたいつからそんな恋愛脳になっちゃったんですかーーー!!!」

真涼『鋭太なんか死ねばいいのに…』ブツブツ

鋭太(くぅっ!物騒なやつめ!)

 

ギュウウウ


鋭太「え?え?え?な、なななな?」

石毛「その…今はあなたとわたくしししかいませんよね?」

鋭太「た、たしかにそうですけど」

石毛「少しだけ抱きしめてくれませんか?その…あの時の事が忘れられなくて」

鋭太「ってか、もう抱きついてるじゃないですか!?」

真涼『浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定!!』


石毛「あなたからも抱きしめてほしいの…早くして…でないとわたくし…倒れてしまいそうですわ」

鋭太(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!)

真涼『鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ!!!!』

真涼『ノートノートノートノートノートノートオオオオオオオ!!!!!』

鋭太(真涼!?まさか、ノートを!?)

鋭太「だ、ダメです!俺は石毛先輩とそんな関係にはなれません!」

石毛「ダメなんですの?」

鋭太「そ、そんな涙上目づかい…してもダメです」

石毛「…あの雑誌にはこれで落ちない殿方はいないって書いてありましたのに」

石毛「まあ、合格ですわ」


鋭太「へ?」

アニメしか知らんから全然分からんお

石毛「二人っきりの時に季堂くんを、ゆ、ゆ、ゆゆゆゆ、ゆっ誘惑したら、簡単に浮気するのではないのかしら?」

石毛「と思っていたのですが、あなたの冬海さんへの愛はわたくしが思っていた以上に深いようですね」

石毛「これからも冬海さんの事をよろしくおねがいしますわ」

鋭太「い、いや、俺と冬海は何の関係もないんですが」

石毛「では、これで失礼しますわ。さっきは変なことをしてすみませんでしたわ」

鋭太「俺の話を聞いてくださいよ」

石毛「ふふ、恥ずかしがっている所も可愛いと思いますよ」

鋭太「なっ!」

石毛「では。また学校で」

鋭太「…ええ。また学校で」

鋭太(…先輩…柔らかかったな…)

真涼『そんなに柔らかかったんですか?変態』

鋭太「お願いだからボクの心を読まないでよ!真涼さん!」



真涼『ちなみに私は鋭太を信じてました。ええだって彼女ですから』

鋭太「うそつけ。全然余裕なかったくせに」

真涼『…二月十三日…明日は五月雨のような甘い日(バレンタイン)。ふっ参ったぜ、俺ぐらいになると…』

鋭太「すみませんでした!!つい調子にのって!!すみません!謝るから!謝るから!そこは読まないで!」

真涼『ええ、それでいいんですよ。それで』

鋭太「ぐ、ぐうううう」



鋭太(もし、真涼がいなかったら、俺…ヤバかったかも…)

ちっ、おしかったな

 


…………………………………………………………


鋭太「もう四時か…なあ、俺もう帰っていいかな?」

真涼『そうですね…乙女の会のメンバーが来ないのは意外でしたが…浮気認定チェックはもう十分でしょう』

鋭太「やっぱり、浮気認定チェックだったのかよ…」

真涼『じゃあ、帰ってくださいクズ太くん』

鋭太「って、浮気認定かよっっ!!」

田中「あれ?もしかして、季堂クン?」

鋭太「…………よう。田中」

田中「うわぁ~、中学以来だね。元気にしてた?」

鋭太「ああ、うん。元気だったよ」

真涼『…だれ?だれ?だれ?だれ?好意的なようですが、ダレ?』

鋭太『…色白エンジェル』

真涼『………ああ。ノートに書いてあった…もしかして、中学の時の好きな人?』

鋭太『…うっせえ』

田中「遊井クンから聞いてるよ~。今の季堂クンは成績学年No.1でまともになったって」

鋭太「ああ。そう」

田中「もうっ!何?その返事…あっ、もしかしておなか減ってるんでしょ?実は私もなんだ♪そこのカフェでいいよね?」

鋭太「へ?」

真涼『…』


…………………………………………………………


店員「お待たせしました。シフォンケーキになります」

田中「私ここのシフォンケーキ大好きなんだ♪」

パクッ

田中「んん~♪おいしい~♪」

鋭太(…なんで、二人で喫茶店にいるんだ…どうしてこうなった)

田中「あっ、季堂クンも食べる?はーい、あ~ん」

鋭太「えっえぇ!?」

田中「ほらほら口開けないと押し込んじゃうよ♪」


鋭太「あ、あーん」

田中「ふふ♪」


鋭太「…」モグモグ

田中「どう?美味しい?」

鋭太「おおっ、すっげえ美味しいな!」

田中「ふふ、やって笑顔になってくれた」

鋭太「え?あっ…」

田中「もうっ!ずっとムッとしてたんだから…」

鋭太「す、すまん…そのさ…俺謝りたいことがあって…」

田中「ん?なにかな?」

鋭太「ほら、中学の時に新谷が田中に告った時に…俺邪魔しちゃったよな…悪かった。せっかくいい雰囲気だったのに」

田中「え?そんなこと?ふふ、気にしてないよ。季堂クンは真面目だね」

鋭太「いや、悪かった。本当にな」

田中「うん。気にしてないよ」


鋭太「そういえば…新谷とはどうだ?仲良いのか?」

田中「う~ん、新谷クンとは別れちゃった」


鋭太「…へ?」

田中「なんていうか、完全に体育会系なんだよね。頭も悪くて気がきかないし…今度の彼氏は頭が良い人がいいな~って」

ほほう

ビッチかよ…

鋭太「へぇ~、まぁ田中ならいい人すぐ見つかると思うぞ」

田中「ねえ、季堂クンは彼女とか欲しくない?」

鋭太「え?俺は彼女いるぞ?」

田中「そうなんだ!さすが季堂クン、どんな人なの?可愛い?写メ見せて?」

鋭太(…俺、真涼の写メなんか持ってねーぞ)

~♪

鋭太「あっ、ごめん。メールだ」

鋭太(真涼の写メ!?今撮ったのか!?ナイス真涼!)

鋭太(うおおお、めっちゃ笑顔でピースまでしてる……いつもこんな笑顔ならなー)

田中「どうかしたの?」

鋭太「なんでもねーよ。ほら、俺の彼女の写真」

田中「へー、どんな人なのかな♪」

なんか本当に原作にありそうなクオリティだな

田中「…綺麗な人だね」

鋭太「ああ、だろ?顔は綺麗なんだよ顔は」

真涼『…へぇ…顔はですか?ほめてくれて嬉しいですわ』

鋭太(全然嬉しそうじゃねーぞ。なんか怖いぞ!)

真涼『ちなみに写メはすぐに削除するように』

鋭太(…記念に保存しておくか)

田中「でもね、私…季堂クンにはこの人似合わないと思うんだ」

鋭太「え?」
真涼『え?』

おれ「え?」

ほほうほうほう

田中「美人過ぎて釣り合わないっていうの?」

田中「たぶん、すぐにイケメンの彼氏が出来て季堂クンは振られると思うな」

鋭太「そんなことはねーよ!」

田中「ごめんね、こんな事言って…でもね、私も季堂クンが好きなの…」

鋭太「は?へ?」

田中「ごめんね、急にこんな事を言われてもあれだよね?でもね…私…」

ビッチじゃねーか

ツーツー

真涼「鋭太?鋭太!?」

真涼「しまった…電池が切れて…鋭太が、鋭太が!」


真涼「…ちっ、最初に気付くべきだったわ!これだから恋愛脳は!」

真涼「家からあの喫茶店まではタクシーを使っても20分」

真涼「とにかく、出発しないと…相手は中学生のころ好きだった相手…」

真涼「ノートを見る限りでは鋭太は相当好きだったみたい」


真涼「こ、このままでは……なんとか邪魔しないと…」


真涼「鋭太が…鋭太が取られてしまう」


真涼「どうにか、どうにか、どうにか…」


真涼「…!!」


真涼「こうなったら…敵ですが、最も信頼できる人たちに…」

 
prrrrr


千和「ん?夏川が電話なんて珍しいね。どうかしたの?」

真涼『今、どこにいるんです?』

真涼(春咲さん達は確実に商店街のどこかにいるはず!私が喫茶店に向かうより早い!)

千和「今?愛衣の家にいるよ?」

真涼『そうですか、ではすぐに行ってほしい所が…………え?冬海さんの自宅?』


千和「ふふん、今日はえーくんフリーなんでしょ?」

千和「だから、えーくんと一日一緒に誰がいるか?愛衣とヒメっちと桃鉄で勝負している所」

姫香「キングボンビー」

愛衣「きゃああああ、何をするの!?ヒメちゃん!」

姫香「勝負の世界は非常…マスターに悪いけど、今日はわたしがエイタをギュっとする」

愛衣「ふんっ、今現状では愛衣ちゃんが一位だもん!負けないもんねっ!」

真涼『そうですか…頑張ってください』

千和「え?うん。当たり前じゃん…って夏川!?………切れちゃった」

がんばれ真涼

 


…………………………………………………………



真涼「はぁ、はぁ、着いた…鋭太!?鋭太!?」

鋭太「よう。どうしたんだ?そんなに慌てて」

真涼「だって、だって…だって」

鋭太「ああ、ごめんな。電池切れちゃって…気付いたのが遅かった」

真涼「あの…あの女は?」


鋭太「え?帰ったけど?」

またお前か
いいペースだ

真涼「ど、どうして?」

鋭太「どうしても何も、俺は恋愛アンチだからな。ちゃんと言ってやったよ」

鋭太「この俺はどんな女にもなびかない! 恋愛アンチだァァーーーーーッ!」

鋭太「ってな…それにしてもあの時の俺はカッコよかったぜ!」


ギュウウウウウウ


鋭太「ま、真涼!?」

真涼「よかった、よかった…よかったわ…私、あなたがいなくなったらどうしようかと…」

鋭太「あ、当たり前だろ…俺とおまえは共犯者なんだから…」

鋭太「高校三年間は偽彼氏(フェイク)でいてやるよ」

真涼「本当に?信じていいの?」

鋭太「ああ信用しろって。まあ、確かにお前は口も悪くて性格も悪くて色々と最悪だが…いい所もあるしな」

パシーン

鋭太「痛ってぇ!顔を、はたく事ないだろ!」

真涼「…私に抱きついて、鼻の下を伸ばしてたくせに…妊娠するかと思ったわ」

鋭太「しねーよ!ってかお前が抱きついたんだろうがっ!」


チュッ


鋭太「なぁっ//」

真涼「ふふふ、ありがとう鋭太。三年間だけあなたを信用してあげるわ」

鋭太「そ、そうかよ」プイッ

真涼「ふふふ♪」

             _..__    
           ,,-'´  ヽ 
          ./     .l

          /       l     人参なのにニヤニヤが止まらない
   ((  ◯  .l        l     
      .ヽヽ、l  i      .l     
       \ヽ l      l   )) 
         i        ノl     
          l   ◯ニ.ンl     
         l        .i
          l,       .ノ
          `'ー- ''´i .|
           凵  .凵

 


…………………………………………………………



鋭太「おい引っつきすぎだろ。歩きにくいって」

真涼「何を言ってるの?これはジョジョネタよ」スリスリ

鋭太「はあ?何部の?何巻のネタだよ?」

真涼「冬海さん…?」

鋭太「え?フユウミ…?そんな登場キャラっていたっけ?」


愛衣「なーーーーーーーーー!!なんで夏川さんがいるのよ!?」

鋭太「あーちゃん!?」

真涼「そりゃあ、彼女ですから?鋭太くんと一緒にいるのは当たり前です」

愛衣「だって、今日タッくんはフリーって言ってたじゃない!」

千和「そうだよ!何で夏川がいるの!?」

姫香「…会長、嘘を付いたの?」

愛衣「って、何で春咲さんとヒメちゃんもいるのよ!?私が勝ったでしょう!?」

いいね

千和「え?だって、愛衣とえーくんが二人っきりだったら何が起きるかわからないじゃん」

姫香「エイタ、ギュってして?」

夏川「せっかくチャンスをあげたのに、夕方まで鋭太くんをフリーにしていたあなた方に、鋭太くんと一緒になる権利はありません」

愛衣「じゃあ、夜よ!まだ今日は全然終わってないわ!」

夏川「いいえ、今日の夜は鋭太くんと二人っきりで食事に行きますので」

千和「え?どこ行くの?肉?あたしも行く!」

姫香「わたしも行きたい…エイタと一緒がいい」

愛衣「ダメよ!せっかく愛衣ちゃんが勝利したのにぃぃぃ!タッくんは愛衣ちゃんのなんだからっ!」



鋭太(はぁ~…)

鋭太(なんだかんだいって、結局最後はこうなるのかよ…)



鋭太「俺の彼女と幼なじみと元カノと婚約者が修羅場すぎる!!」




       終わり

終わりになります。
支援&読んでくれてありがとうございました。
機会があればまたお願いします。

おつ

カオリとゆらがいなかった

おつおつ

おいついたらおわってた
おつ

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