中年P「シンデレラにしては…」(257)

テレビ局前

P(今回も、スムーズに話が進められた…)

P「……雨、か」

P(……迂闊だったな、今日は降る日だったか)

P(多少濡れるが走ってコンビニでも……ん?)

奈緒「…………」

P「あれは…奈緒か?」

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神谷奈緒(17)

前半、前作アイドルsパート、後半は大人の女sパートになります。

前作
中年P「…女の子は誰でもシンデレラ」
中年P「…シンデレラにしては小さすぎでは?」

奈緒「……なんだな…恥ずかし…」

P「……奈緒?」

奈緒「!? っプロデューサー! い、いつからそこに!? 聞いてたのか!?」

P「いや、今来た所だが…何か言ってたのか?」

奈緒「い、いや何でもねぇから! 気にすんな!」

P「そうか…それで傘、持ってきてくれたのか」

奈緒「あっ、うん…」

P「助かった、それじゃあ帰るか」

P「…………」スタスタ

奈緒「………」スタスタ

P(…ちゃんと礼を言っておかないとな)

P「奈緒、わざわざ雨の中すまなかったな」

奈緒「えっ! か、風邪ひかれても困るし…」

P「礼としては何だが、コンビニでアイスでも買っていくか?」

奈緒「…アイスも良いんだけど……」

P「……?」

奈緒「たまには…ふ、二人でご飯行くくらいのご褒美くれても…アタシは嬉しい…あー、あーなに言ってんだホント…バカ」

P「食事か…別に構わんぞ」

奈緒「ほっ、ホントかP…さん!」

P(…さん?)

P「ちゃんとしたご褒美もあげていないしな、近い内に美味いイタリア料理店に連れてってやる」

奈緒「約束だからな、Pさん!」

P「ああ…っと、車が来たぞ」ギュッ

奈緒「えっ!? わっ!」


P「……少し危なかったな」

奈緒(P、Pさんと手を繋いじゃった……)

P「ん…どうした奈緒、うつむいて」

奈緒「何でもない! 早く歩こう!」

P「んっ…分かった」

P(…力強く握っているな…奈緒)

コンビニ前

アリガトウゴザイマシター

P「別に遠慮せずにたくさん買っても良かったぞ?」

奈緒「…今はこれだけでいい」

P「…そうか、じゃあ行くぞ」

奈緒「……Pさん、また手…握ってもいいか?」

P「…今はレジ袋を持って難しいだろうし、自分の手はゴツゴツしているが…大丈夫なのか?」

奈緒「うん…Pさんの手、あったかいし…」

P(……凛にも同じ事言われたな…)

P「……んっ」

奈緒「…………」ギュッ

P「…奈緒は手は柔らかいな」

奈緒「なっ……Pさん…恥ずかしいよ…」

P「もっと自信を持て…お前は十分に輝ける…」

奈緒「……うん」

P(…雨の中、奈緒の新しい一面を見れた気がした)

翌日 シンデレラプロダクション

未央「…それで、これは一体どういう事かな~♪」

奈緒「なっ!? おっ、おいこんな写真いつ!!」

卯月「Pさんと手繋ぐなんて中々やりますねーっ」

P(……まさか見られていたとはな)

P(まぁ、記者に見られなかっただけ良しだ、今度から気をつけないとな)

奈緒「消せ! その写真すぐに消せ!!」バッ

未央「おっと! そうはいかない、加蓮にそうしーん!!」

奈緒「やっ、やめろぉ~~!!」


P(今日も、事務所は平和だ…)ズズズ

撮影スタジオ


P「加蓮、今日は雑誌に載せる写真を撮る」

加蓮「………分かった」

P「…少し顔が赤いぞ、加蓮」

加蓮「…大丈夫だよ、プロデューサー」

P「…辛かったらすぐに言え」

加蓮「…うん」

P(加蓮…事務所へ来た時からぼーっとしていたな)

P(……早退も考えておくか)

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北条加蓮(16)

カメラマン「いいよぉー加蓮ちゃん、セクシーだねー!」パシャッパシャッ

加蓮「…………」

P(…体調不良が仕事を良く進めているとは…皮肉だな)

カメラマン「はいもうちょっと笑ってー!」

加蓮「はい…」

カメラマン「はいバッチシ!」パシャッ

P「…すいません、今日は早めに終わらせてもらっていいですか」

カメラマン「えっ? 今乗ってきた所なんだけど…」

P「お願いします」

カメラマン「……そう言うなら…はぁ…」

P「ありがとうございます」

まさかリアルタイムでスレ見れるとわ!!

オツカレサマデシター

P「よく頑張った加蓮、歩けるか?」

加蓮「………んっ…」

P(…額が熱い…熱か……)

P「加蓮、もう今日はこのまま家に帰すぞ、いいな」

加蓮「…分かった」

P「それじゃあ車まで行くぞ」

駐車場

P「辛いなら中で横になっておけ」

加蓮「…うん……」

P(ちゃんと家にも連絡を入れないとな)ピッピッ

P「……もしもし、加蓮のプロデューサーですが、今加蓮が体調不良を起こしまして…」

P「…はい、今からすぐ家まで送るので準備を……はい、それでは」

ガチャッ バタンッ

P「すぐに着くからな、加蓮」

加蓮「……Pさん……ごめん…」

P「…………」

加蓮宅前


P「着いたぞ…」

加蓮「…………んっ……」

P(かなり辛そうだな…)

P「待ってろ」ガチャッ

ピンポーン
ガチャッ

加蓮母「はいっ」

P「お母さんですか、すぐに運びますのでベッドまで案内をしてください」

加蓮母「わ、わかりました!」

ガララッ

P「……ふんっ!」

加蓮の部屋


加蓮「……すぅ……すぅ…」

P(…加蓮、かなり疲れていたのか…)

加蓮母「今日はわざわざすいません…」

P「いえ、こちらこそ申し訳ありません。加蓮の容態に気づかず…」

加蓮母「…学校から帰って来てから加蓮は具合が悪そうでした」

P「…………」

加蓮母「今日は休んだ方がいいと言いましたが…加蓮は『お仕事があるから』、と…」

P「…あまり自分を責めずに、加蓮の看病をお願いします」

加蓮母「はい…」

P「明日の昼過ぎにでも見舞いに向かいます、それでは…」

P「…………」

P(加蓮はもともと体の弱い子だった…もう少し体調に気を使えば…)

P(……いや、それよりも次の行動だ)

P(後悔は十分にした…今は加蓮の見舞いについて考える…)

P「……待っていろ、加蓮」

翌朝 

加蓮「………んっ…」

加蓮(……ベッド? ……何で私服で……あっ…)

加蓮「……プロデューサー…」

がちゃっ

加蓮母「加蓮、起きた?」

加蓮「あっ…うん」

加蓮母「食欲はある? はい、体温計」

加蓮「今は…ないかな……食べれそうにない…」

加蓮母「そう…熱、測り終えたらパジャマに着替えなさい、昼におかゆでも作るわ」

加蓮母「後、昼すぎにプロデューサーさんがお見舞いに来るって」

加蓮「…分かった」

加蓮(……今日、平日だから暇だな)

加蓮(テレビも面白くないし…奈緒に借りたDVDも見終わっちゃった…)

加蓮「………眠れない」




加蓮(……お昼、あまり食べれなかった…)

加蓮(プロデューサー…早く来ないかな…)

ピンポーン

加蓮「!」

タクハイビンデース!

加蓮「…………Pさん…」

ピンポーン



ガチャッ

P「加蓮、もう具合は大丈夫か?」

加蓮「Pさん…うんっ、もう遅いよっ」

P「すまんな、だが時間はそれなりに取れたぞ。元気そうで良かった」

加蓮「ふふっ……その袋は?」

P「見舞い品だ」ガサガサ

加蓮「…プリンにゼリー? もしかして…」

P「昨日作った、味は保障する」

加蓮「こんなに…食べきれないよ」

P「1日ぐらいなら腐りはしない、ほらスプーン」

加蓮「ありがと…ん…、おいしいよ…ほんとに」

P「そうか、ちゃんと食べてしっかり眠っておけ」

加蓮「……ごめんね、プロデューサー」

P「…熱のことか」

加蓮「うん…今日お仕事……」

P「…加蓮、熱なんて誰だってするものだ、だから心配するな」

P「治して事務所に来るのを待っているぞ」スッ

加蓮「……あっ」

P「っとすまん…撫でてしまった」

加蓮「…ううん、悪く…なかったよ……」

十数分後


P「それで、夕食に寿司屋にでも行くかと言うと、魚は嫌いだっ、と」

加蓮「へぇ、みくちゃん魚嫌いなの? 猫なのに?」

P「ああ、これには驚いた…これは秘密だぞ」

加蓮「うん、…はいPさん、あーん」

P「……そういう年じゃない、それに間接キスになるぞ」

加蓮「ふふふ、別にいいのに…そうだ、これのお返し、何がいい?」

P「お前の元気な姿」

加蓮「もー…真面目に考えてよ……ふわぁ…」

P「…それを食べ終わったら寝なさい」

加蓮「うん、分かった…」

おれも中年になれば…

P「…じゃあ、俺はもう帰るぞ、学校が終わったら凛や奈緒も見舞いに…」

加蓮「…プロデューサー、私が寝るまで…傍にいてほしんだけど…ダメかな」

P「傍に? ……別に構わないが」

加蓮「…後、手握って撫でてほしいな」

P「……これでいいか」

加蓮「ありがと…私…奈緒と手、握ってたのが羨ましくて……」

P「…………」ナデ ナデ

加蓮「ん……………すぅ………すぅ…」

P「……おやすみ、加蓮」

そういえば>>10の時に卯月と未央出すの忘れてた、すいません。

http://i.imgur.com/pQLc7vM.jpg
島村卯月(17)

http://i.imgur.com/jBfH1Ul.jpg
本田未央(15)

数日後 事務所

ガチャッ

加蓮「おはよっ、プロデューサー」

P「おはよう加蓮、元気になったな」

加蓮「うん、それでねPさん、お見舞いのお礼なんだけど」

P「ん?」

加蓮「今度デートしようよっ」

P「……アイドルとしてそれは…」

加蓮「ふーん? 他の子とは行ってるのに?」

P「…ショッピング、ならな」

加蓮「約束だよ、Pさん♪」

そうか、もう俺も中年って呼ばれる年になったのか…

猫カフェ

P「…………」ズズズ

みく「にゃーん☆ 可愛いにゃあっ」ナデナデナデナデ

P「……俺がいる意味が無いな」

みく「何言ってるんだにゃっ、みくと猫ちゃんを愛でるんだにゃっ」トテトテ

P「止まれ、…言っただろ、抱きつくのは事務所の中だけだと…」

みく「にゃー…別にいいじゃん、今はPチャンとみくしかいないんだしさっ」

P「それでもだ」

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前川みく(15)

みく「もー、Pチャン頭かたーい!」

P「…それよりみく、お前のCDが出る目途が立ったぞ」

みく「えっ…! それは本当かにゃ!? Pちゃん!」

P「嘘を言ってどうする…飛び掛かるなよ?」

みく「みくもついにCDデビューしちゃったにゃあ☆ これもPチャンのおかげだにゃっ」

P「そうか? みく程の素質なら一人だけでもそこまで行けたはずだが…」

みく「もー、Pちゃんったらそんな事言って、これも全部Pちゃんのおかげなの!」

みく「拾ってくれただけじゃなくて、こんなにみくの事を輝かせてくれたのは全部ぜーんぶ! Pチャンのおかげなんだにゃっ☆」

P「……そうか」

P「ともかく、これからもっと忙しくなるが、よろしく頼むぞみく」

みく「うんっ!! それじゃあお礼に、Pチャンに甘えまくるニャ~~♪」

P「……悪いがそれは無理そうだぞ」

みく「? どーゆうこと…」

にゃぁ にゃー なー にゃあ にゃー! 

P「…こういう事だ」ナデナデ

みく「……Pちゃん、懐かれやすい方だったのかにゃ…」

P「猫の扱いには慣れてるからな…」

P(…近い内に雪美も誘ってやるか)

ライブ会場 裏幕

ワアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!


P「……いよいよだな」

P「恥ずかしがるなよ? 奈緒」

奈緒「も、もう恥ずかしくねーよ!」

P「ファンの声援に応えてやれ、加蓮」

加蓮「うんっ!」

P「そして…しっかり2人をエスコートしてやれ、凛」

凛「分かってるよ、プロデューサー」

http://i.imgur.com/zSkQcOB.jpg
渋谷凛(15)

P「良し、それじゃあそろそろ」

凛「あっ、その前にプロデューサー」

P「んっ…何だ」

凛「奈緒と加蓮、プロデューサーに言いたい事があるんだってさ」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

P「…手短にな」

奈緒「すぅ…はー……P、Pさん…!」

奈緒「こうしてステージに立てるのもPさんのおかげ…」

奈緒「アタシがどんなに人気になっても、アタシのプロデューサーは生涯ただ一人だけ、Pさんだけだって事、忘れないで…ね!」

P「……奈緒」

加蓮「次は私…」

加蓮「私、プロデューサーと逢わなかったら、ずっと変われなかった。Pさん、本当にありがとう。あなたは最高のプロデューサーだよ!」

P「加蓮…」

加蓮「Pさん、またこっそりデートしようね♪」

凛・奈緒・P「!?」

!?

凛「ちょっ! プロデューサー! デートってどういうこと!」

奈緒「加蓮っ! いっいつのまにデートなんかっ!!」ムニー

加蓮「むふふーっ♪」グニー

奈緒「こんやろ…Pさん! あたしも行くからな!!」

凛「私もっ!!」

P「…お前たち、もう行けっ。これが終わった後、全員奢りでショッピングにつきあってやる…」







凛・奈緒・加蓮「~~~~~♪」

「「「「「ワアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」」」」」

P「………………~♪」

前半終了、後半に入る前にLO-LIsパート挟みます。

【シエスタ】

カリカリカリカリ

P「……ん…仕上がった……」

P(そろそろ子供達を迎える時間だが、今日はちひろさんが行く日)

P(時間つぶしの本は…)ゴソゴソ

P(……全部読み終わってるな)

P(…さっき昼食をとって…少し眠いな)

P「…久しぶりに昼寝をするか」

ドサッ

P「…………………zzz」

数十分後

P(………んん……?)

P(……! …息が…目も開かない…?)

P(体も…押し付けられているようだ…)

P(どういう事だ…? 金縛り……か?)

ガチャッ

凛「お疲れ、プロデューサー……誰もいない?」

P(! 凛かっ)

 凛……ここに…助けてくれ

凛「…プロデューサー? どうした……え」

P「俺はどうなっているんだ………息苦しいんだが…」

凛「…………」





P「…つまり、右足に薫、左足に千枝、胴体に桃華でソファの背もたれと自分の間に雪美…顔に仁奈がいる…という事だな」

凛「……うん」

薫「すぅ……」

千枝「…んっ」

桃華「すー……すぅ…」

雪美「………P…」

仁奈「…くすぐってーでごぜーます……すぅ…」

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龍崎薫(9)

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佐々木千枝(11)

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櫻井桃華(12)

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佐城雪美(10)

http://i.imgur.com/EpRflaD.jpg
市原仁奈(9)

P「……ずいぶんと上手に乗ったな…」

凛(…プロデューサーの左腕が雪美ちゃんの枕になってる……)

凛「…どうするの、プロデューサー」

P「…起きるのを待つしかないだろうな、動かせるのは右腕だけか…」

P「凛、お前は気にしなくていいぞ」

凛「…………私も寝る」

P「…何?」

俺ならもう死んでもいい

>>51
       /:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒\

      ./:.:./:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.:.ヽ          署     ち
       ′/:.:.:/:.:.:. /:.:.:.:.:.: / | .:.:.:.:.:.: |      
     :|/ :.:.:.:..:.:‐く:.:/:.:./  '|:.: |:.:.|.:.:|          ま     ょ
    /:.:.:/:.: /:./|/     |:.7ト:.:|:.:.|       
.   ⌒7/]:. /' ___      x:=ミ. |: ノ.:.:..           で    っ
      |:|、|/{  ^⌒ヾ    ノ^i} ∨:.:.:.トゝ      __ 
     .八\_ ゙ :::::       弋ソ /:::イ-ゝ        / /  来    と
.      \:小、      '   ::::〃_ノ     「 i   / /
      _]三\  `ト┬   ノノ.        |/^^ヾ′   い
    /⌒^|.:.: ヾニソTニノT<三[.        |/⌒  |
   ./__ハ:.:.:.:.∨ レ'  ト、 )、:.:.\      |/   /
   ノpolice|.∧:.:.:.|     '/\ \_)、   |   /
  ∧   / ヽ|.:.:.:|    /\:::\. <⌒\>、 '.   |)
  / ̄ ̄\  ノ:.:ノ    /‐| ∧:.:.:∨ハ⌒^∨>f|_( )ノ
. 〈く√ \ \ /   / | |:.:.:.:.∨|   |/>.|  ‘,

凛「んっ……」ギュウ

P「…何故腕に抱きつく」

P(…手がちょうど…胸に……)

凛「んん…………すぅ……すぅ…」

P(…………もういい、寝るか…)

P「……zzz」



ちひろ「~~~♪」カシャカシャカシャ

Pの寝顔や幼女山(+凛付き)の写真が事務所に出回り騒動になるのは後々の話。


10分後、修羅場パートにはいります。

社長室

P「失礼します、社長」

社長「はいご苦労様」

P「それで、今回の話は…?」

社長「P君、私と一緒にパーティーに出席しないかね」

P「パーティー…ですか」

社長「そう、近い内に開かれるみたいでね、料理も美味いらしい」

P「…自分としては、仕事を片付けたいのですが」

社長「ははは、一週間先のスケジュールも完成させてる君が言うかね」

社長「息抜きだと考え、参加したまえ」

P「……分かりました」

会場

社長「いやはや、見事なパーティ会場だよ」

P「…確かに、珍しい料理もかなりある」

社長「花より団子かね…まぁ好きに周ってくれたまえ」

P「お言葉に甘えて」




P(…何のパーティーかは知らんが、有名人がちらほらと見えるな)モグモグ

P(顔見知りもいるか…会ったら気まずいな……ん、このエビフライ、衣が固いな…)ムグムグ

このPは嫁に欲しいな本当wwww

十数分後

P(……大体周ったな、座ってゆっくりと食べたかった…)

P(むっ…社長……話しているのは…)

社長「おっP君、ちょうど良かった!」

P「…どうしました、社長」

???「この人が?」

社長「うむ、自己紹介を」

P「…シンデレラプロのプロデューサーをさせていただいている、Pと申します」ペコッ

留美「秘書をしているわ、和久井留美よ」

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http://i.imgur.com/0vp6GX1.jpg
和久井留美(26)

P「社長、知り合いで?」

社長「まぁそうだな、留美君仕事は順調なのかね」

留美「順調…とは言いにくいわね、それでもやりがいはあるわ」

P(……これは美味いな、ウェイターに聞けば料理の名前を聞けるか…?)ムグムグ

社長「そうか、これからも頑張りたまえよ」

留美「ええ、それじゃあね社長、とプロデューサーさん」

P「………」ペコリ

社長「…それで、どうだったかねP君」

P「…んぐっ…何がですか?」

社長「彼女だよ、彼女」

P「……美人でした」

社長「そうそう、いやぁアイドルにしたいぐらいだよ」

P「シンデレラにしては…」

社長「P君、それ以上はいけないよ」

P「……すいません」

社長「うむ…しかし留美君は今の仕事に満足しているからなぁ…P君、スカウトの方は順調かね?」

P「正直…厳しいです、この顔ですから」

社長「あー…」

P「この前婦警に職務質問を受けました…」

社長「じゃあその婦警をスカウトしたまえよ」

P「…何を言ってるんだ」

社長「またあの時みたいに髭を剃るというのは?」

P「…あまり剃りたくないですね、これが一番落ち着きます」

社長「むぅ…じゃあもう話術しかないね、しょうがない、私が一肌脱ごう」

P「社長、一体何を…?」

社長「着いてきたまえ、私がスカウトの手本を見せてやろうではないか」

P(……ここで?)






社長「……いた、私が目につけたターゲットだ」

P「…二人ですか」

>社長「……いた、私が目につけたターゲットだ」
>P「…二人ですか」

ここだけ見るとただのナンパやな

社長「どうだね、良い大人だろう。その前にその皿を置きたまえ、勝負は外見で決まるんだ」

P「……はい」ゴト

社長「良し行くぞ! 少しよろしいですかご婦人方!」

???「あら?」

???「何かしら?」

社長「お時間は取らせませんよ、自分はシンデレラプロダクションの社長です」

P「同じく、プロデューサーのPと申します」

???「シンデレラ…聞いた事はあるわ」

???「知ってるわ、今そこのアイドルが人気なのよね」

社長「そうです、失礼ですがお名前を聞かせてもらえませんか?」

礼子「高橋礼子よ」

瑞樹「私は川島瑞樹」

社長「高橋さんと、川島さんだね!」

P(…あのパイナップル美味そうだ)

http://i.imgur.com/Psj8mgA.jpg
http://i.imgur.com/8TYiVFd.jpg
高橋礼子(31)

http://i.imgur.com/9wmZ3vh.jpg
http://i.imgur.com/iDWO5fp.jpg
川島瑞樹(28)

社長「実は今日話しかけたのは、ただお酒を飲んで楽しく雑談する為では無く、スカウトをしにきたのです」

礼子「…スカウトって」

社長「そう、うちのプロデューサーがあなた達を見てティン!ときたようで、アイドルをしてみませんか?」

礼子「アイドル…ねぇ」

瑞樹「面白そうじゃない」

P「……社長」

社長(ふふふ…どうだねこのナイスサポート!)グッ

P(…ここまで来たならしょうがない)

P「…自分は高橋さんと川島さんを一目見たとき、名女優…では無く名アイドルになれる大人の魅力があると感じました」

P「仕事などがあるとは思いますが、アイドルの道への…ご検討をお願いします」スッ

礼子「名刺ね、ありがと」

瑞樹「そうね…前向きに検討しちゃおうかしら」

P「ありがとうございます」




会場 外

社長「中々にグッドだったよ、P君」

P「…疲れました」

社長「ははは! これからもっとプロデュースするかもしれないが大丈夫かね?」

P「そこは別に構いません、仕事する時間も余り被らないでしょうしまだまだ余裕です」

社長「いやうん、ホント君を雇って正解だったよ」

社長「今日は付き合ってくれて助かったよ! また明日だよP君!」

P「お疲れ様でした、社長」

居酒屋

ラッシャーイ!

P(…やはり自分にはここが落ち着く)

P(パーティーはどうにも苦手だ…やはり裏方だな)

店員「空いてる席へどうぞ!」

P(今日は賑わっているな、空席は…カウンターぐらいか)

P「すいません、隣よろしいですか」

???「んっ、いいわよ」

P「ありがとうございます、すいません生一つと枝豆、後ねぎまを」

ナマハイリマース!

P(…スカウトか……出来ている姿が全く想像つかん…)

P(……今日手につかなかった書類を片付けるか)

数時間後


P「…………………!!」

P(…しまった、集中しすぎたか…今何時だ……)

P(閉店…10分前ぐらいか……飲食店でやるのは迂闊だったか…)

???「ふふ、ずいぶんと仕事熱心なのね」

P「ん…? ……ああすみません」

P(隣の人か…今いるのは、彼女と…その横にいる人だけか)

???「別に謝る事なんて無いわよ、熱心になれる事はいいわ」

???「…………」ジー

P「…何か顔に付いていますか?」

???「あ…えと…書類が少し目に入って、何の仕事をしてるのかな…て」

P「…ああ、自分、アイドルのプロデューサーをしています」

???「へぇ…プロデューサーなんて珍しいわね、大変なのかしら」

P「確かに大変ですが…アイドルを育て上げるのは苦ではありません、ビールとつまみの味を忘れる程に」

P(……いつ食べたんだろうな、ねぎま)

???「それは凄いわね、ここで会ったのも何か縁かしら、もう少し付き合わない? 楓もいいわよね」

楓「……」コク

P「楓さん…ですか、失礼ですがあなたは?」

志乃「私は志乃、柊志乃よ」

P「志乃さんですね、それで付き合うのは構いませんが…どこに行きますか」

志乃「それは問題ないわ、私達ここの常連でね多少時間が過ぎても大丈夫なの」

楓「…すいません、焼酎ください」

P「なるほど…それではもう少し飲ませてもらいます」

志乃「何か面白い話も付けてくれたら嬉しいわ」コクッ

http://i.imgur.com/SMCAFCC.jpg
http://i.imgur.com/6z4jXpT.jpg
柊志乃(31)

http://i.imgur.com/XLl2uAe.jpg
http://i.imgur.com/ejiyFeT.jpg
高垣楓(25)

数十分後

P「…それで、事務所に加湿器を置いたら、その子が『それはやりすぎだよ』って言いまして」

志乃「ふふふ…意外と過保護なのね、Pさん」

楓「…それで、その子はもう大丈夫なんですか?」

P「ええ…昔入院していただけで、今は普通の子と同じように体力が戻りましたよ」

P(だいぶ打ち明けたな…しかし、二人ともかなりの酒豪だ……こんなに飲んだのは久しぶりだ…)

楓「…干しイカ…ほしいか……」

志乃「もう一杯いかがかしら?」

P「…もう結構です」

P(これ以上は…いや、もう明日に響くなこれは…)

さらに10分後

楓「………すぅ……すぅ…」

志乃「あら…楓も寝ちゃったし、もうお開きかしら」

P「…大丈夫ですか、かなり飲んでましたが」

志乃「大丈夫よ、この子が潰れたとこ見た事なくてね、昨日遅かった時は大概寝てしまうの」

志乃「お会計する前にタクシー呼ばないとね」

P「……よろしければ、楓さんをおぶりましょうか」

志乃「あら…いいのかしら?」

P「タクシー代が勿体無いでしょうし、近いなら送りますよ」

志乃「そうね……それじゃあお願いしようかしら」

P「案内お願いします、失礼します…ふんっ」

楓「んっ………んん…」

P(……軽いな)

志乃「はぁ…夜風が心地いいわ」

P「ええ、高垣さんの家はどれくらいですか」

志乃「結構近いわよ、後15分ぐらいかしら」

P「分かりました、しかし…面白い人ですね、楓さん」

志乃「そうでしょ? 普段はオーラが出てるけど、話してみると楽しいわ」

P「確かに…スカウトしたいぐらいだ」

志乃「あら? 目を付けちゃったのかしら」

P「はい、大人の女だって……シンデレラですから、…志乃さんもどうですか、アイドル」

志乃「ふふ…30過ぎてる私も狙っているのかしら?」

P「……程ほどに考えてください」

P(…酔いでとんでもない事を言ってしまったな……)

楓「……すー……すー…」

マンション前

志乃「着いたわ、ここよ」

P「マンションですか…起こしますよ、楓さん、楓さん」ユサユサ

楓「……んん………あれ……ここは……?」

P「起きましたか、楓さん」

楓「…えっ、Pさん? …私……何で背中に?」

志乃「送ってくれたのよ」

P「…立てそうですか」

楓「あっ、すいません…ありがとうございます」スタッ

P「それでは自分は帰ります」

志乃「ありがとうね、また今度飲みましょ」

P「……はい」

翌日 事務所

P(……2日酔いで仕事の効率が下がってしまった)

P「薬…買っておくか」

トントン

P「…? どうぞ」

ガチャッ

瑞樹「Pさんいるかしら」

礼子「お邪魔するわよ」

P「! ……高橋さんに礼子さん…何のご用件で…」

瑞樹「何って当然、私アイドルになるわよ」

礼子「準備は終わったわ」

P「……少し、早すぎでは」

瑞樹「早いに越した事は無いわ、手続きをしてもらえないかしら、プロデューサーさん」

礼子「人生ってそんなものよ、よろしくねプロデューサー」

P「…分かりました、トップアイドルを目指し、頑張りましょう川島さん高橋さん」

礼子「あっ、そうそうプロデューサー」

P「?」

礼子「上の名前じゃなくこれからは下の名前で呼んで、妙に落ち着かないわ」

瑞樹「私もお願いね」

P「……はい」

礼子「それじゃ、アイドルになった記念に今晩は皆で飲みましょっ、良いお店見つけたから」

瑞樹「いいわね!」

P(……断るのは…出来ないだろうな…)

翌日

P「……意外だ、二日酔いにも効くのか…スタドリ」ゴクゴク

ちひろ「はい♪ でも小さい子供から大人まで、範囲が広いんですねプロデューサー」

P「どういう意味だ…どちらも社長がスカウトしてきたようなものです」

ちひろ「まぁそれはそうと、今日は一緒に飲みに行きませんか?」

P「いや…もうさすがに休ませてくれ、肝臓に悪い」

ちひろ「そうですか…また今度行きましょうね!」

P「ああ」

P(毎日飲むのはな…)

P 帰り道

P(今日は早く仕事が終わった…ゆっくりと…)

「…あっ」「あら、プロデューサーさんじゃない」

P「………どうも、志乃さん、楓さん」

志乃「奇遇ね、ふふ…仕事帰りかしら」

楓「こんばんは、Pさん」

P「…ええ、志乃さん方は……」

志乃「最近出来たバーで飲みに行くわ、良かったらどう?」

P「……今回は…」

楓「………」ジー

P「今…回……は…」

楓「…………」ジーー

P「……行きましょう、美人のお誘いですから」

志乃「決まりね」

楓(……美人…)

BAR

志乃「…それで大人が入ってきたの」コクッ

P「ええ、二人とも良い素質を持った人達です…」

楓「…Pさん、これおいしいですよ」

P「んっ……確かに、爽やかで良く入るな…」

志野「あら、今日は少な目なのねPさん」

P「…この前が多かっただけで、いつもはこれくらいです……」

志乃「そう、でもここのワインは当たりだから、飲みましょ」

楓「この日本酒カクテルもおいしいですよ」

P「…………はい」

BAR 外

P(……結局、閉店まで飲んでしまった…)

志乃「ありがとうねPくん、また付き合ってもらっちゃって」

楓「ありがとうございます…楽しかったです」

P「いえ…こちらも満喫した。……夜道は危険だ、またマンションまで付き添います」

楓「……いいんですか?」

P「邪魔でなければ……」

志乃「それは心強いわ、それじゃあまたお願いね」

スタスタスタスタ

P(肝臓に良い料理も考えないとな…)

楓「…………」

楓(……周りに人は…いない)

楓「あの、Pさん」

P「? …何ですか」クルッ

楓「あっ…後ろ向いてみてください」

志乃「?」

P「……こうですか」

楓「はい、そうです……それじゃあ…」ギュッ

志乃「あら」

P「…………何を」

楓「…もうちょっと」ギュウ

P「…………」

楓「……すいません」スッ

P「…それで、一体何を…」

楓「あの時…おぶってもらった時、懐かしい匂いがしたんです」

P「…匂い?」

楓「はい、さっきのでようやく思い出しました…父の部屋の匂いでした」

P「…そうでしたか、……じゃあ行きましょう」

志乃「ふふふ…ねっ、面白い子でしょ」

P「………はい」

マンション ロビー


P「それでは…また近い内に」

楓「…………」

志乃「……ねぇ、Pさん」

P「…何でしょう」

志乃「もっと良く考えてから決めようと思ったけど、今日のお話で決心したわ」

P「…………」

志乃「私、あなたのアイドルになるわ」

楓「……あの…私も……」

P「……志乃さん、楓さん」

P「…それは、本気で言っているのですか」

志乃「ええ、大真面目よ」

志乃「あなたと一緒に行けば、面白そうな香りがするもの」

楓「私…頑張ります、Pさん……お願いします」

P「…………」

P「………ふぅ…」


P「…その覚悟、受け取らせてもらいます」

P「共に…上を目指しましょう」

翌日 事務所

P(…これで大人組は4人か)

P(もう一人欲しい所だが難しいだろうな)

P(……とりあえず)

瑞樹「プロデューサー、お仕事どうだったかしら?」

P「ええ、もう慣れているような仕事ぶりでした…」

卯月・未央・凛「………」ジーッ

P(…この謎の重い空気を何とかしなければ……)

礼子「今晩はいかがかしら?」

P「いえ…今日はさすがに…」

P(付き合いと言うのは…キツイな)

数日後 街中

P(最初が大変だっただけで…今は落ち着いてきたな…)

P(大人なだけあって一人で出来る事も多く、思ったよりも楽になりそうだ)

P(…今日もしっかりと営業を……ん?)


留美「…………」

P(公園に…留美さん? 昼なのに何故……)

P(休憩…にしては、……表情が…違う…)

P「……」

スタスタスタ


P「…お早うございます、和久井さん」

留美「えっ…ああ、確かパーティーの時の……」

P「Pです、見かけたので声をおかけしましたが…どうされましたか」

留美「…………仕事、辞めちゃったわ」

P「え…?」

留美「…………」

P(…これは、……深い事情があるか…)

P「…何か、この先の計画などは大丈夫ですか…」

留美「…いえ、無いわね……しばらくはそれを探さないと…」

P(……疲れた目だ…、好きな仕事を辞めるのは……)

留美「…まさか、保険を使う日が来るなんてね」


P「…留美さん……アイドル、目指してみませんか」

留美「……何を言っているのかしら」

P「そのままの意味です、…どうですか」

留美「…こんな仕事女をスカウトするのかしら」

P「あなたに裏方の仕事は勿体無い、自分はあなたの美貌に目を惹かれました」

留美「……」

P「……もし興味を持ったなら、連絡してください」スッ

P「その時は、全力を持って、あなたをサポートします」

P「…では、自分はもう行きます」

留美「………待ちなさい」

P「…………」

留美「…まったく、いきなりアイドルを勧めるだなんて…悪趣味ね。……こうなったらヤケだわ、付き合ってあげる」

P「ありがとうございます、責任を持って、あなたを幸せに…してみせます」

留美「……違う意味に聞こえるわね…」

P「?」

居酒屋

P「…それでは、皆さんがトップアイドルになる事を願い…乾杯」

礼子「乾杯」

瑞樹「乾杯っ」

志乃「乾杯よ」

楓「…乾杯」

留美「…まぁ、乾杯」

P「今回の飲み会で、他の人達の事を良く知ってください」

P(…数人と囲んで飲むのは…慣れんな)

礼子「まさか一気に増えるなんてね」

瑞樹「ええ、これからよろしくね留美さん」

留美「こちらこそよろしくお願いするわ、川島さん」

志乃「仲間が増えるのは良い事ね」

楓「…プロデューサー、お体に気をつけてくださいね」

P「んっ…安心を、体を壊した事は滅多にありませんから」

P(……今回は、ゆっくりと飲ませてもらおう)

志乃「…結局、男は胸を見て考える生き物だと改めて感じたわ」

瑞樹「わかるわ、私も結構前に同僚が……」

楓(…きちんとした、キッチン)

P(…中々打ち明けてきたみたいだ、それに大人の女ならではの会話も…面白い)

礼子「でも…少し残念なのは、アイドルじゃ、結婚の喜びを体験できそうに無い事ね」

P「結婚…ですか、礼子さん達は……女優の色が強いですし、できるかもしれませんよ」

志乃「あら、本当かしら」

P「そういうのには詳しくないので…社長と相談してみます……」

瑞樹「出来るとしても、良い相手を見つけないとね…」

礼子「ほんとね…P君が旦那の奥さんは羨ましいわ…」

P「…? いえ、自分は独身ですよ」













瑞樹「……えっ」

礼子「…………」

志乃「………」

楓「…………」ジーッ

留美「……」


P(……何だ…この沈黙は……)

志乃「…そういえば、指輪してるの見た事無いわね」

礼子「そうだったの、……ごめんなさい、急用を思い出したわ」ガタッ

瑞樹「私も、…気合入れないと」ボソ

P「え…?」

志乃「少し早いけど…今日は帰るわ」

楓「ごめんなさい…私も準備を…」

留美「……それじゃあ私も、飲んだ分は置いておくから安心して」

カランカラン カランカラン カランカラン


P「…………」

P(…どういう事…だ?)

5匹の女豹の前に羊が投げ出された…

後日

P(…その後、5人は何故か魅力に勢いが増し、さらに輝いていった)

P(それについては喜ばしい変化だが……)

礼子「ねぇ、今度私達だけで飲みにいかないかしら」

P「二人…だけで、ですか? …もう少し誘った方が楽しいのでは…」

礼子「出来れば二人の方がいいの、出来ないかしら」

P「……では二日後に」

P(…何故か、5人とも自分にアタックをかけてくるようになった……)

志乃「Pさん、良いワインバーを見つけの」

留美「…P君、私にも二人だけの時間…作れないかしら」

P「…………」

撮影所

P「お疲れ様です、瑞樹さん」

瑞樹「ふふっ、どうだったかしらプロデューサー」

P「…いつもより若々しかったです」

瑞樹「やっぱり分かる? 精一杯頑張ったわ」

瑞樹「…プロデューサーも若い子が好きでしょうし……」

P「……どういう事でしょうか」

瑞樹「そろそろ帰りましょ、こうして一緒に歩いていると…夫婦に見えちゃうかしら?」

P「………」

社長室

ドンドン

社長「どうぞぉ」

P「社長、この前相談した事についてですが」ガチャッ

社長「おお、大人たちの結婚についてだね」

P「はい、やはり…難しいですよn」

社長「別に構わないと思うんだよね、自分は」

P「……え」

社長「彼女達もそういうのを考える時期だ、むしろファン達も心配してるんじゃないかな?」

P「いや……アイドルですよ、もしマスコミに嗅ぎ付けられでもしたら…」

社長「そんなもの、ドーン! と胸を張って発表すればいいじゃないかっ、はっはっは!」

P「……そうですか」

P(…どう、伝えればいいのか……)

社長「あっそうそう、君が来る前に5人が尋ねてきたから、バッチシさっきのを伝えたぞ、安心したまえ」グッ

P「…………」

シャレた居酒屋

楓「いつも付き合ってもらってありがとうございます…」

P「いえ、そう気にせず」

P(…楓さんは普通な感じで、正直助かるな)

楓「こういう、お洒落な場所もいいですね。デートみたいです…ふふっ」

P「まぁ、たまにはこんな居酒屋も…注文を」

楓「はい、えーと…私は日本酒と炙りイカ、後銀杏を」

P「自分はビールにから揚げ、塩辛を」

P(……ふぅ、食ったな)

P「楓さん、そろそろ帰りましょうか」

楓「…はい」

P「出る前に一度手洗いに行ってきます」ガタッ

楓「…………」



P「……お待たせしまし…」

楓「………すぅ」

P(…また眠ってしまったか、時々みたいだったが、恐らくレッスンの疲れか)

P「楓さん、おぶりますよ、んっ」

楓「…すー、……すぅ」

P(…さて、帰るか)

楓「……………♪」ギュウ

P(……気のせいか、胸が…当たって……?)

翌日 街中

P(今日は仕事が休み、せっかくの休日だ…市役所で用事を済ませるか)

P(…ん、あの後ろ姿は)

P「…留美さん、こんにちは」

留美「あら、P君じゃない、オフで会うなんて奇遇ね」

P「ええ、今日はどちらへ?」

留美「…休日なんてどう過ごせばいいのか分からないから、役所でやる事済まそうと」

P「そうですか、実は自分も役所で用事がありまして、ご一緒にどうですか」

留美「ほんと? …それじゃあ行こうかしらね」

市役所

P(……これで、大体の事は終わったな)

P(留美さんは…………ん?)

留美「………」

P(……紙を受け取って…)

P「…留美さん、終わりましたか」

留美「んっ…ええ」

P「……その紙は…?」

留美「…婚姻届よ」

P「…婚姻……」

留美「……安心して、まだ使わないわ、…お守りみたいな物よ」

P「そうですか…それじゃあ留美さん、これから街を歩きませんか」

留美「街を?」

P「はい、オフが暇なら…何か趣味を見つけましょう、手伝います」

留美「…分かったわ、ありがとうねP君」

事務所

ガチャッ

P「営業から帰りました……?」

卯月「………」

加蓮「…おかえりなさい」

未央「…あっ、Pさん」

みく「……にゃぁ…」

P「…どうしたお前たち、かなり暗いぞ…」

卯月「あの…プロデューサーさん……」

P「……何だ」

卯月「…結婚、するんですか?」

P「………え」

卯月「だって事務所にこれが…」スッ

P「これは……結婚情報誌の…最新刊?」

P(…最新刊なのに、端に癖が付いているな……何回も読んだのか、回し読みをしたのか……あるいは…両方か)

みく「Pちゃん結婚しちゃうのかにゃぁ!? みく嫌だにゃぁ!」バッ

P「んぐっ…落ち着けみく…!」

加蓮「何か最近…凛と奈緒のテンションが低くなってるんだよね」

P「何……本当か?」

未央「うん……」

P「…お前たち、俺は結婚はしない。この本も瑞樹さん達が買ってきたものだろうし、心配するな。凛と奈緒にも伝えておくんだぞ」

P(確かに…最近凛たちの調子が悪かったようだが…)

P(これも…大人との接触のせいなのか…?)

カリカリカリカリカリカリ

P「………んん…休憩を入れるか…」

志乃「お疲れ様Pさん、はいどうぞ」

P「…昼過ぎにアルコールはまだ早いです」

志乃「つれないわね…そうだわ、Pさん肩こりとかどうかしら」

P「肩こりですか…凝ってるには凝ってますが、そこまで…」

志乃「じゃあマッサージをしてあげるわ、付き合ってくれてるお礼よ」

P「…断る事は…出来ないでしょうね、……分かりました」

志乃「それじゃあ…んしょっと、凄く硬いわね…」

P「疲れたらすぐに止めてくださいよ」

志乃「んっ……んっ、………それじゃあ肩はこれくらいにして…」ムニュッ

P「!?」

P「…何をしているんです」

志乃「腕のマッサージよ? どうかしら…」

P「……志乃さん、ワインの飲みすぎだ…」

P「それに今ここには子供も…」

桃華「Pちゃま! 昼間からそのようなみだらな事は駄目ですわよ!」

志乃「あら、これは厳しいわね、ただのマッサージなのに」

P「…早く離してください」

志乃「もう……それじゃあ、夜なら良いのね?」

桃華「! よ、夜もいけませんわ! Pちゃまはわたくしの物ですわ!」

仁奈「仁奈にモフモフしやがれです!」

千枝「あっ、あのPさん…」

P「ふぅ…どうした、千枝」

千枝「私…えっと、また…お髭の無いPさんが見たいなって…」

P「髭を剃る? もうこの顔でも平気じゃなかったか…?」

千枝「もう大丈夫だけど…また見たいんです」

志乃「そんなにいいのかしら?」コクッ

仁奈「髭が無いPもかっこいいですっ」

桃華「とっても凛々しい顔ですの!」

志乃「へぇ…それじゃ私もリクエストするわ」

P「……分かった、明日剃っておく」

翌朝 事務所

中年?P「……何回やっても好きにはなれんな、この感覚」

P「…そろそろ瑞樹さん達が来る頃か」

ガチャッ

瑞樹「おはようございます」

P「お早うございます」

瑞樹「…………………!?」

撮影スタジオ

礼子「こんな衣装を着こなせるのは私ぐらいじゃないかしら、ねぇプロデューサー?」

P「…ええ、確かにそうですが……近づきすぎでは…」

礼子「ふふっ、今の私は雌豹よ…?」



瑞樹「どうかしらP君! まだまだ捨てた物じゃないでしょっ」

P「……驚く程似合っていますよ…制服」

瑞樹「それじゃあ、これが終わったらそのまま街へ出かけない?」

P「…それはやめてください」



留美「最近料理を習いはじめたの…味見をお願いしてもいいかしら?」

P「…はい」


P(……攻めが…激しくなった)

ワインショップ

志乃「…あったわ、今年作られたワインよ」

P「……という事は、家で熟成を?」

志乃「そうよ、貴方と出会った記念すべき年の…ね」


志乃「……今年中にもう一つ記念が出来ればいいけど」ボソッ

P「…………」

本屋

P(新しい本が入荷していないか見るか…んっ)

楓「………」

P「こんばんは、楓さん」

楓「!! あっ…プロデューサー……」

P「楓さんも本を買いに?」

楓「そうでしたけど…特に目ぼしい物は無かったです…すいませんがもう行きますね」タタッ

P「あっ……」

P(…かなり食い入るように見ていたと思うが……何を見ていたんだ…?)チラッ

『髪飾りの歴史図鑑』 『月刊 パティシエ』  『いまさら人には聞けない男性との関係の持ち方』  『おいしい日本酒の見つけ方』

P(………何だ、日本酒の本か、…好きみたいだからな)

P(……今持ち合わせが無かったから、行ってしまったのだろう…)

P(…………)

>『いまさら人には聞けない男性との関係の持ち方』 

おいおい…

レッスンスタジオ

P「…そんなに、髭を剃ると良いものなのだろうか…」

トレーナー「個人的には好きですよ!」

ルキトレ「わたしもです! 若返って、何ていうか…親近感みたいなものがわきます!」

ベテトレ「右に同じだ、全く君には毎回驚かされる」

P「そうだろうか…年相応の格好が一番だと思うんだが…」

トレーナー「髭を生やしたPさんも素敵ですけど、その姿も十分似合ってますよ♪」

P「…そうか。こんな相談に乗ってくれて助かります」

ベテトレ「なに、ちょうど良い暇つぶしだよ」

ルキトレ「もうそろそろ来る時間かなぁ…」

http://i.imgur.com/m93JSMO.jpg
トレーナー(23)

http://i.imgur.com/X5hy49C.jpg
ベテラントレーナー(26)

http://i.imgur.com/0W788xE.jpg
ルーキートレーナー(19)

ガチャッ

マスタートレーナー「お前達、弁当を持ってきたぞー」

トレーナー「あっすいません姉さん、わざわざスタジオまで…」

マストレ「お前が忘れ物をするとはな、まぁ妹のサポートをするのは当然だ」

マストレ「…っと、あなたがプロデューサーか」

P「どうも、噂は聞いておりました、Pです」

マストレ「妹達が世話になっているそうだな、礼を言わせてもらうぞ」

P「自分は少しだけ手伝いをしているだけです…」

マストレ「ははは! そう謙虚にならんでくれ、家でトレーナーが君の事をよく喋っていて彼氏が出来たのかと思ったよ」

トレーナー「ねっ姉さん!!」

P(……そっくりだな、4人とも)

http://i.imgur.com/ZLV8Ad4.jpg
http://i.imgur.com/2LyNoSE.jpg
マスタートレーナー(28)

マストレ「どうだねP殿、うちの妹と付き合ってみるかね?」

ベテトレ「!? な、何を言ってるんだ!」

ルキトレ「ええ! P、Pさんとですか!?」

P「…すいませんが、結婚は考えていませんので」

マストレ「そうか…君のような者だったら大歓迎なんだがな」

トレーナー「ふぅ…」

P「そうだ、トレーナーさん、今度の買い物は今週の土曜9時からでいいですか」

トレーナーs「!?」

ベテトレ「ほお…もうPとはそんな関係なのか…?」

トレーナー「ち、ちがっ! 別にデートとかそんなのじゃなくて!!」

マストレ「よく話しているのか?」

P「トレーナーさんとはよくランニングの時に会って雑談をしたり、時々買出しの約束もします」

ベテトレ「そうなら…前に出かけた時も? …これは聞き出す必要があるな」ガシッ

トレーナー「姉さん!? どっどこに連れていくんですか!」

ルキトレ「それでプロデューサーさんとはどこまで行ったの! たくさん聞かせてもらいますよ!」グイグイ

イヤー


マストレ「…全く、結婚は考えていないと言っていただろうに」

マストレ「そうだP殿にはこれを、自作したスポーツドリンクだ。後で飲んで感想を聞かせてくれ、では私はこれで」

P「……どうも」

事務所

タタタタ

ガチャッ!

薫「せんせぇ!」

雪美「……P」

P「…どうした、そんなに急いで」

薫「はぁ、はぁ…よかった……」

薫「あのね…かおる今日、先生がどこか遠くに行っちゃう夢をみたの…」

雪美「P……きえる………いや…」

P「………安心しろ、俺は消えたりはしない」

薫「ほんとっ! ぜったいだよ! ぜったいにいなくならないでね!!」ギュウウ

雪美「……約束…心に………刻んで…P……」ギュウ

P「…ああ、約束だ」

P(……事務所が不安定な状態になっている…)

P(このまま…アイドル達の調子が落ち続ければ……)

数日後

P「…………」カリカリカリ

ちひろ「プロデューサーさん…最近元気がありませんよ…?」

P「…大丈夫です、ちひろさんスタドリをまとめ買い出来ますか」

ちひろ「はい! スタミナドリンク6本セット! 今なら私の電話番号も付けちゃって! お値段はせんえ」

P「はい」スッ

ちひろ「あっ……はい…、どうぞ……」ショボン

凛「…プロデューサー、ちゃんと休み、取ってるの」

奈緒「本当に大丈夫…なの?」

P「んぐ……ああ、ちゃんと一週間に一度は取っている」

凛「……大人たちとは毎日飲みに行ってるの?」

P「どう…だったかな」

奈緒「おっ覚えてないのか…?」

P「少し待て、今ホワイトボードで整理する……月曜日は…」キュッキュッ

月曜日 礼子 志乃

火曜日 留美

水曜日 瑞樹 楓

木曜日 楓

金曜日 礼子 留美

土曜日 志乃 瑞樹

日曜日 ちひろ


凛「…やっぱり毎日じゃん」

奈緒「いつも何時まで飲んでるんだ…?」

P「閉店時間、までだな。いつも深夜に帰っている記憶がある」

奈緒「このままじゃ絶対体壊すよ! 休まないとPさん!」

凛「私、よく分からないけど…有給とか取ってさ、温泉旅行とかに行ってきた方がいいよ、絶対」

P「温泉…か、……まぁいつか行こう…いつか、な」



楓「………………」

数日後 社長室

P「温泉旅行、ですか?」

社長「うむ、君にはいつも頑張ってもらっているからな!」

P(…凛か奈緒が社長に言ったんだろうな)

社長「こんな時に仕事が増えて、一泊二日しか取れなかったが、息抜きにはいいだろう」

P「その間、アイドルたちのプロデュースは…?」

社長「私が代わりにしよう、なに安心したまえ」

P「……それなら、お言葉に甘えさせてもらいます」

社長「存分に甘えたまえ」

P(温泉か…久しぶりだな、これを使って疲れを取らせてもらうか)

P「それでは、旅行を楽しんできます」

社長「うむ! それじゃあ礼子くん達と一緒に楽しんでくれたまえ!」

P「…………え」

ぬかりねぇwwwww

P「…社長、礼子くん達とは…どういう意味で?」

社長「ああ言い忘れていたよ」

社長「この企画を考えたのが彼女たち5人でね、「プロデューサーへのお礼に」と言って私に提案したのだよ」

P「……大人組と自分とで…一泊二日?」

社長「そうだよ、…君も固めるのにはちょうどいいんじゃないか?」

P「………社長、結婚など以前に自分は」

社長「やっぱり礼子君かな? いや…志乃君も瑞樹君もいい母になれそうだが…」

P「……社長」

社長「いやいや! 留美君も素晴らしいぞっ! ダークホースとして楓君も」

P「回すぞ」

社長「いやこの年ではそれは止めてくれ」

あと28レス程で終わりです。

温泉旅行当日 駅前

P「…全員いますね」

留美「問題は無いわ」

志乃「でも変装する必要はあるのかしら」

P「確かにまだ知名度は低いと思いますが…5人の美女がいたら目立つので」

礼子「それに良い男の人も」

楓「…プロデューサーさん、何でスーツを…?」

P「家でも休みの日でもこれです、私服は…何を選べばいいのか分からないので」

瑞樹「確かに、私服姿のP君って想像がつかないわ」

P「それでは…行きましょうか」

肝臓死亡のお知らせ

P(幸い、席は角の方を取ることが出来た)

P(何時間も女性と向き合うのは疲れる……ん? …瑞樹さんがいない)

瑞樹「お待たせー」ガサガサ

P「…瑞樹さん、その手に持ってる袋は…酒ですか」

瑞樹「ええ、最初は軽くね、どうかしら?」

P「朝から酒は…」

留美「隣、大丈夫かしら」

P「ああ、どうぞ」

P(留美さんは普通か…)

楓「ありがとうございます…じゃあ代金分…あっ」パサッ

「あら…だいぶ気合いが入っているのね」「……考える事は同じのようね」「そのようね、30過ぎて薬局に行くのは恥ずかしかったわ」

留美「…………」チラッチラッ

P「……」

温泉街

P(…何事も無く到着)

P「まだ旅館に入るには早いですし…少し見て回りましょう」

礼子「そうね、面白い物があればいいけれど」


楓「…あっ、日本酒……」スタスタ

瑞樹「あら、源泉を使った美肌石鹸?」スタスタ

志乃「ここのワインはどんなものかしら」スタスタ


留美「……今は自由行動でいいのかしら」

P「少し待ってください、まとまって行動を、少し待て」

P「……旅館の場所も分からないでしょう、単独行動は禁止だ」

楓「あの……手を、握るのは…」

P「なら…珍しい物を見つけては、いきなり消えないでください」

楓「……それは…」

P「変装もしていますしこの人ごみだ、目立たないはずです」

楓「…はい」

瑞樹「P君、私も迷いそうだから」

P「……さすがに両手は目立つ」



P(大人達との温泉街、小物やここならではの名物などを見て、平和な時間だった)

P(……時々誰かが腕に胸を当ててくるのを除けば)

P(もうそろそろ…旅館に入ろう)

旅館 大広間

留美「ふぅ…中々美味しかったわ」

P「ご馳走様でした」

礼子「夕食も食べ終わった事だし…温泉に行きましょ」

楓「……温泉」

志乃「Pさん、一緒に行きましょ」

P「…いえ、自分は後から入ります、皆さん先に入ってください」

楓「…………」ジー

瑞樹「P君はこれから何を?」

P「事務所の皆の為に、土産物を見てきます、それでは」



P(……ここからが正念場だ)

温泉街

ラッシャイマセー

P(混浴は何とか回避出来た……)スッ

P(次に仕掛けてくるとすれば、…寝る直前)ガチャッガチャ

P(それを回避する為にも…酒を買いあさる…)

P「会計お願いします」

P(彼女達を…酔いつぶせば、何事も無く一夜が終わる…)


P(……これだけで、足りるか…いや…)

P「もっとだ……もっと」

旅館

P(…これだけ買えば…大丈夫だろう)ガチャ ガチャ

礼子「…Pくん、この量のお酒は…?」

P「ん…礼子さん、後で全員と飲むでしょうし、その準備です」

P(浴衣姿という事は、ちゃんと入ったようだな)

礼子「そう、皆にもちゃんと伝えておくわ」

P「お願いします、自分は部屋で休憩をしてきます」

礼子「別に個室なんか借りずに、私たちの部屋に来ればいいのに…」

P「…常識的に駄目でしょう、仮にもアイドルなんですから」

P(何とか向かう前に自分用の部屋を確保出来て助かった)

礼子「……分かったわ、ところで、温泉にはいつ入るのかしら」

P「? …一時間ぐらい後、ですかね」

礼子「1時間後…ね、それじゃ、また後でね」

P「ええ…それでは」スタスタガチャガチャ


礼子「………」

これはPの風呂場に逆ラッキースケベですね

カポーン


P「……ふぅ…」

P(手足を伸ばせるのは予想以上に心地いいな…)

P(…新幹線での移動で体も休まり、温泉街でしっかりと英気を養えた)

P(これには…凛と奈緒、…後大人達にも感謝をしないとな)

P(さて…ゆっくりと浸かっていく)

ガララッ

礼子「お邪魔するわ」

瑞樹「P君、いるわね?」

志乃「湯加減はどうかしら」

楓「あの、日本酒…持ってきました」

留美「…P君以外にいないわね」


P「…………」

P「……もう、入ったのでは」

志乃「あら、温泉なんだから何回も入るのは当然よ?」

P「…自分、もう上がらせて」

楓「日本酒…」

P「……」

楓「…せっかくですから、一緒に飲みましょう」

大人s「…………」ジーッ


P「…はい」

休ませる気はないのか…

>>179
仕留める獲物が弱ってるのに回復の時間なんか与えんやろ

生け捕りにする気は全くなさそうだけどな

楓「はい、どうぞ」トクトク

P「どうも…」

P(熱燗に、おちょこか…温泉らしい)

P(…あの10本以上のとっくりは見ないでおこう)

志乃「やっぱり温泉は良い物だわ」コクッ

P(志乃さんが…ワイン以外の酒を飲んでいる…)

瑞樹「P君、…凄いわね、体」

P「…畑弄り、やっていましたから。今ではレッスンですが…」

留美「腕…触ってもいいかしら」

礼子「私だって体では負けてないわよ?」

P「……どうぞ、あと絶対にタオルを取らないでください」

P「………」コクッ

P(……意外にも静かだ、夜中だからなのか…)

瑞樹「……ねぇ、P君」

P「……何でしょう」

瑞樹「…やっぱり、付き合うのは…ダメなのかしら」

P「…………」

P「………」ゴクッ

P「……ふぅ…、ちょうどいい機会だ…聞いてほしい」

礼子「……」

瑞樹「………」

志乃「……」

楓「…………」

留美「……」


P「…………」

P「…自分は、結婚をしようとは考えていない」

P「勿論、理由はアイドルとプロデューサーの関係などでは無い」

P「仮に…結婚したとして、自分はこれからさらに忙しくなるでしょう」

楓「…それは」

P「アイドルだから一緒になれる…、この先新しいアイドルが増えていくでしょう…会える時間は、他の子たちと同じぐらいのはず…」

P「さらに先を考えれば、いつか…引退をします。ですが自分はプロデューサー…まだ事務所のアイドルを育てる仕事が残っています」

P「そうなると必然的に…二人になれる時間は減って行くでしょう…」

P「つまり……自分は、妻を幸せにさせる自信が無いんです」


P「これが、自分なりの考えです…どうか、お知りを」ペコリ


大人s「…………」

瑞樹「……そうハッキリと言われちゃったら、もう…迫る事、出来ないわね…」

瑞樹「ごめんなさい、P君…困るような事しちゃって」

P「…こちらこそ申し訳ない、あの時夢を見させるような発言をしてしまい」

志乃「……反省が終わったのなら飲みましょ? 夜はこれからよ」トクトクトク

P「っとと…」

楓「どんどん飲んでください、避けたら嫌ですよ? ふふっ」

P「…酒を避けるな、か…手厳しいな」

P(大人たちとの問題も……何とか、解決が出来たようだ…)

礼子「ふぅ…それじゃあ結婚は諦めちゃおうかしら、P君と同じぐらい素敵な男性なんて見つける自信が無いわ」

P「その時は手伝いますよ、子供が作れるかも分からない体の自分より良い男なんて山程います」










大人s「…………えっ?」

P「えっ」

獲物を仕留めるのは一番油断したときがいいってばっちゃが言ってた

えっ

留美「……P君…どういう…ことなのかしら」

P「…子供が作れるか、の部分ですか」

瑞樹「そこ、良くわからないわ」

P「まぁ…あまり、言いにくいんですが自分……生殖機能…が、働いていないんです」

礼子「…つまり、たたな」

P「そうですそれ以上は言わないでください」

P「…長い間田舎で異性を見なかったせいか、年のせいかは分かりませんが…数年前から……朝の、…生理現象が起こらなくなりました」

P「それによって…子供を残せないと、判断しました」

大人s「…………」


P(何故だ…よく分からない雰囲気が…)

P「……それでは、自分はそろそろ」ジャパァ

楓「あっ…Pさんもう少し…」ガシッ シュルッ

P「えっ」ボロン


楓「」

何と言う伏兵が…ッ!!

P「………………」ザパァ シュッ

P「……すいませんでした、それでは」スタタタタ

ガララピシャン


志乃「………大きかったわね」

礼子「…ええ」

瑞樹「初めて……見たわ」

留美「…………///」

楓「/////」ブクブク

志乃「…少し刺激が強すぎたかしら、溺れないでね」

Pの部屋


P「…………」

P(最後の…最後でやってしまった)

P(もっとキツク締めておけば…空気が重かった…)

P「……」チラッ

P(とてもじゃ無いが飲めそうにないか…)

P(この大量の酒…どうするべ)

ピシャッ!


礼子「さぁ飲むわよ、P君」


P「…………はい」

礼子「それでそいつ、何て言ったと思う? 「この年でアイドルって大丈夫なの?」よ!」

瑞樹「酷い話ね!! 大人の魅力に気づかないなんて!」ゴキュゴキュ

P(…不満が溜まっていたんだな)ゴク

留美「………」ゴクゴクゴク

P「留美さん…少し飲みすぎでは」

留美「…P君、今日は飲ませて」

P「…無理のないように」

志乃・楓「…………」ゴクゴク

P(こっちはいつも通りだな)

1時間後

志乃「浴衣姿も素敵よ、Pさん…」

P「…自分の膝より、部屋に戻った方が……」

志乃「ふふっ、断るわ」ゴクッ

P「器用な事を…」

瑞樹「久しぶりにこんなに飲んだわ…暑くなってきた…」

P「瑞樹さん、脱がないでくださいよ」

礼子「…そうだわ、P君、本当に機能していないのかしら」

P「何を言っているんです」

礼子「私が確かめてあげる」シュル

P「帯をほどかないでください、礼子さん」

キタ━━(゚∀゚)━━!!!

志乃「もう一回、見てもいいかしら」シュルシュル

P「…止めてください」

楓「…………」

楓「……」シュルシュル

P「何をしている楓さん」ガシッ

P(いかん、個室という事で全員羽目をはずしている…)

P(大人しいのは留美さんぐら…)

留美「……んっ」スッ

P「………その紙を受け取れません」

留美「んーー…」グイ

P「顔に押し付けないでください…」

礼子「まだ…夜はこれからよ?」

志乃「今夜は寝かせないわ…」

瑞樹「さぁ、もう一杯いきましょっ」


P「……最後まで…付きやってやる」

p「俺は先に逝くぜ…」

翌日 新幹線

瑞樹「…ああ……頭痛が酷いわ…」

志乃「今回ばかりは…飲みすぎたわね」

留美(……もうP君の顔が見れない…)

礼子「昼まで潰れたのは本当に久しぶりだわ…」

瑞樹「後で介護してくれたP君に…それ以前に深夜4時まで愚痴をこぼしていた事を謝らないと…」

礼子「ええ、後でね…」




P「……すぅ…すぅ」

楓「…すいません、Pさん」

楓「…私、自分の考えを人に伝えるのが苦手で…」

P「…………」

楓「こうして、お酒の力を使わないと表現出来なくて」

楓「でも…これだけは自分で伝えます……ありがとう、プロデューサー」


P「…………頑張りましょう」

楓「……はいっ」

P(……久しぶりに、よく寝れそうだ)




P「…………zzz」
          終

すぐに一部エピローグに入ります。

社長室

社長「どうだったかね、温泉旅行は?」

P「ええ、十分と楽しんできました」

社長「それは良かった…いつもありがとう、P君」

P「…アイドル達の為、そして…あなたの夢の為です…」

P「……シンデレラプロジェクト」

社長「…うむ」

社長「これなら…本当に叶うかもしれないな…」

P「絶対に、叶えましょう」

社長「ああ、これからもよろしく頼む」スッ

P「はい」ギュッ

翌朝 シンデレラプロダクション前

P(…もう事務所の基礎は出来上がった)

P(次は、とにかくシンデレラを掻き集める…今までと同じだ)

カツ カツ カツ カツ

P(こんな中年がどこまで行けるか分からないが)


P(一人でも多く、輝かせてやる…)

ガチャッ



      「おはようございます」
                 一部完

【中年プロデューサー その後】

また一つの困難を乗り越えた中年P
だが彼に平穏が訪れる事は無し

アイドルのプロデュースにマニュアルなど無いのだから

???「闇に飲まれよ!」

P「闇……何だって?」


???「ライバルにカエルを投げつけるのよ! アーハッハッ! ゲホッ! ゲホ…ッ」

P「……大丈夫か」


???「出来るに決まってるじゃないですか! ボクはカワイイんですから!」

P「…カワイイと言われても」

アイドル業界は、中年の独壇場では無い。
立ち向かう同業他社たち

???「今回のライブ、勝たせてもらう」


???「俺んとこのアイドルはすっげぇ元気だぜ!」


???「噂はかねがね…強いらしいわね」


そして、Pに向けられる様々な感情

???「プロデューサー、あの……見捨てないでくださいね…?」


???「むふふ…Pさん、海が見える教会って素敵ですよねぇ…」


???「とりあえず眼鏡どうぞっ」


???「うふ、うふふふふふふふふふ♪」

中年は、吼える。

P「オオオオオォ!!!」

マストレ「その調子だ! P殿!」

ベテトレ「中々のパワーとスピード…後10キロ!!」



P「…遠慮はいらん、全員…殺す気でこい!」

「「「「「オオオオオオオオオオ!!!!!!」」」」」



P「ちひろォ!!」

ちひろ「ひぃ!?」

これはプロデューサーとアイドルの成長物語


P「…天才と言う言葉は苦手だ」

P「おーえす? …ハードディスク……」

P「……家出か」

P「あなたが幸せなら…自分も幸せです」

P「俺の、全財産を…賭ける」

P「1日で…5人とデート……」

P「…またお世話になります」

P「なるほど、視線を感じるがそこにはいない…珍しい体験だ」



P「ところで…自分、昔やっていた「やれるかな」と言う番組が好きで」

???「Pさん、「やれるかな」じゃなくて「できるかな」ですよ!」

P「やはり修正しましょう、今からでも遅くありません」

???「いやああああ!! 待ってええええ!!!」ズルズル

第二部、完全未定。

ここまで見てくださってありがとうございました。
続編に関してですが恐らく無いと思われます…、理由は二つで。

二部の為の題名を作っていたら軽く10個出来た、SSで長期連載というのは…。
仮に二部が始まったとして、途中で自分が急性エナドリ中毒で燃え尽きる可能性が大という事。

そういう訳で本当に期待しないでくださいごめんなさい、それではお疲れ様でした。

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