夜空「俺のことは遠慮せずソラって呼んでくれッ」星奈「いやよ……」(128)

幼馴染は変化が少ない

小鷹「転校生の……羽瀬川小鷹です……」

男子生徒(ヤ、ヤンキーだ……)

女子生徒(こわい……)

夜空「おーっタカじゃないかぁ!」

小鷹「へっ?」

夜空「俺だよソラだよ!」

小鷹「えっ、マジで?長髪にその制服……女だったのか……!」

男子生徒(三日月の知り合いかよ……)ザワ

女子生徒(関わらない方がよさそう……)ザワ

放課後

小鷹「何かみんなに避けられている気がするんだが」

夜空「タカはヤンキーにしか見えないからなぁ」

小鷹「いや、お前のことだよ」

夜空「俺?何か絡みにくいんだってさー」

小鷹「お前友達いなかったのか……」

夜空「タカがいるなら俺はそれで十分だけどな!」ニコ

小鷹「おっ、おぅ……///(何で異性だと分かった途端こんなに意識してしまうんだ!?)」

一ヶ月後

小鷹「何かみんなに避けられている気がするんだが」

夜空「何か絡みにくいんだってさー」

小鷹「いや、俺のことだよ」

夜空「タカはヤンキーにしか見えないからなぁ」

小鷹「そうか……」ハァ

夜空「どうしたんだ?」

小鷹「このまま特に何もないまま高校生活終わっちまうのかなー……って思ってさ」

夜空「タカがいるなら俺はそれで十分だけどな!」ニコ

小鷹「俺も最初はそう思ったけど……何かこう刺激が欲しいだろ」

小鷹「一年のときから学校にいれば部活も始めやすかったんだろうけどな……」

夜空「なるほど……部活か!」ダッ

小鷹「どこ行くんだソラ!?」

夜空「俺に任せとけ!じゃーなタカ、また明日!!」

翌日 聖クロニカ学園 礼拝堂前

小鷹「隣人部?」

夜空「おう!友達を作るのが目標の部活だ!今日はこれを学園の掲示板に貼りまくるぞ!」

http://uploader.sakura.ne.jp/src/up117889.jpg

小鷹「ポスター?」

夜空「ただのポスターじゃない!斜め読みで友達募集って書いてあるんだ」

小鷹「うわ、わかりにくっ……」

部室

小鷹「あんなポスターで誰か来てくれるとは思えんが……」

夜空「なに、本当に友達がいない奴なら気付いてくれるはずさ」

コンコン

夜空「ほら」

小鷹「マジか……」

ガチャ

夜空「あ」

星奈「隣人部だっけ?入部したいんだけど?」

夜空「柏崎星奈……!」

星奈「ちょっと聞いてるの?友達募集のポスター見たから来たんだけど?」

夜空「お前……」

夜空「斜めに読むなんて相当暇人だな」

星奈「うっ……」

夜空「毎日男子を連れ歩いて充実してるように見えるんだけど……何でここに?」

星奈「あんなのは奴隷よ奴隷!あたしが欲しいのは修学旅行や家庭科で一緒に行動できるような女友達!」

小鷹「なるほど、女子からは疎まれているわけか」

夜空「じゃあ俺と友達になろうぜ!」

星奈「いや、何かいいわ……あんたテンション高くてウザそうだし……」

夜空「そんなこと言うなよ!よし、今日から俺たち友達な!目標達成!じゃあなタカ、隣人部は任せた!!」

小鷹「はぁ!?待てよソラ!」

夜空「冗談だよ冗談!」

星奈「それで……あたしのこと知ってるみたいだけど、あんたたちの名前は?」

夜空「俺は三日月夜空!」

小鷹「俺は羽瀬川小鷹」

星奈「あれ?でもさっきソラとタカって……」

小鷹「あぁ、あれはあだ名だ」

星奈「ちょっと待ちなさい、あだ名って確か友達同士で使うものよね?あんたたち……」

小鷹「俺達は幼馴染だからな」

夜空「柏崎!俺のことは遠慮せずソラって呼んでくれッ」

星奈「は、恥ずかしいから普通に名前で呼ばせてもらうわ……あと柏崎はちょっと距離を感じるから星奈にしなさい」

夜空「そうか、あだ名を付ければ急接近できるってことか!星奈は元々短いから……」

星奈「ちょ、ちょっと……」バイ~ン

夜空「よし今日からお前は肉だ!」

星奈「どこ見て言ってんのよ!!」

夜空「いや、だって……肉饅ぶら下げてるみたいだったから」

星奈「……はっはぁ~ん?もしかしてあんた嫉妬してるの?俺俺言ってても所詮女子ねえ~?」ムギュ

小鷹(こんな性格だから嫌われるんだろうな……)

ムニュッ

夜空「おー、すっげぇ!」モミモミ

星奈「はっ?///」

小鷹「ぬおぉっ!?///」

星奈「こ、こんのド変態部長!!二度と来てやるもんですかぁあああ!!!!!!」ダッ

バタン

小鷹「なにやってんだお前……」

夜空「きょ、強調してきたからつい……」

小鷹「せっかく来てくれたのに……これじゃ先が思いやられる……」

―翌日―

小鷹「―――で」

星奈「今日は何をするの?」

小鷹「何でいるんだ?」

星奈「あら?入るって言ったはずよ?」

小鷹(二度と来ないとも言ったはずだが……)

小鷹「そういえば詳しい事は俺も聞かされてないぞ」

夜空「いやぁ~それがあんまよく考えてなかった」

星奈「はぁっ!?あんた自分が何言ってるか分かってんの!?」

小鷹「どうすんだよこの部活……」

夜空「とりあえず……ゲームでもする?」

小鷹「PSP持って来てるのお前だけだろ……」

夜空「えっ、お前ら学校でゲームして誰かに絡まれ待ちとかしないのか?」

小鷹「なるほど……面白いアイディアではあるな」

星奈「ゲーム……」

数日後

星奈「……」カチ

夜空「おぉっ」

小鷹「……」

星奈「はぁはぁ……」カチ

夜空「わっ!!!!!!」

星奈「ヒィッ!?」ビクッ

星奈「ちょっと夜空!おっおおおどかさないでよ!!」

夜空「やっべぇ!肉未成年でエロゲーかよ!」

星奈「エロゲーじゃないわ!これはそこらの文学よりも奥深い作品なのよ!!」

夜空「知ってるぞ!人生ってやつだろ?」

星奈「な、なかなか分かってるじゃない!」

小鷹「女として恥ずかしくないのかお前らは……」

次の日

小鷹「プール?」

星奈「ちょっと泳ぎの練習に付き合ってくんない?」

小鷹「また何で」

星奈「ゲームのキャラと海に遊びに行ったとき泳げなかったら困るでしょ!?」

小鷹(大丈夫かこいつ……)

星奈「それと、夜空には内緒!」

小鷹「どうしてだ?」

星奈「教えたがるから」

小鷹「あぁ~」

小鷹「そういえばあいつ今日休みじゃないぞ」

ガチャ

夜空「話は聞かせてもらった!!」

星奈「」

プール

夜空「よーしよし上手いぞ~」

星奈(なんでこうなるの……)バシャバシャ

小鷹「お前らーそろそろ飯にしないかー?」

夜空「食べる食べるー!」パッ

星奈「ちょっ……手離さっゴボッ」バタバタ

夜空「よっと、ごめんごめん」

星奈「げほっげほっ、あんたねぇ……」

夜空「ごちそうさま!俺トイレ行ってくるわ!」ダッ

星奈「ちょ、ゴミはっ……もう!」

小鷹「すまん、昔からあんな感じ……いや、確実に悪化している……」

星奈「でも……あだ名を付けてもらったのは……嬉しいかも」

小鷹(肉でいいのか……)

小鷹「ごちそうさま、俺もトイレ」

DQN1「よう、姉ちゃん、一緒に遊ばない?」

DQN2「きっと楽しいぜ~」

星奈「はぁ近寄らないでくれる?」

DQN3「んだと?おい、お前自分の立場分かってんのか?」

星奈「それはこっちの台詞よ。誰に向かって口を利いているのか分かっているの?モブキャラ風情が」


夜空「ふぅ~スッキリ……ん?」


DQN1「こいつっ……!」

星奈「何よ!やる気!?」


夜空「これはいけないッ!!」

夜空「待て、お前ら!」

DQN2「なんだテメーは?」

夜空「三対一とは卑怯な!男ならタイマンだろ!?」

DQN3「何言ってんだこいつ?」

DQN1「俺達はただこの姉ちゃんを『一緒に遊ばないか?』って誘っただけだっつーの」

夜空「おい!何故断った!!」

星奈「あ、あんたどっちの味方なのよ!?」

夜空「味方って……敵なんていないじゃないか」


小鷹「ふぅ~スッキリ……ん?」


夜空「早く遊ぼーぜ!」ズイ

DQN1「何だこいつ……」


小鷹「仕方ないな……」ハァ

小鷹「すいませんすいませんお騒がせしました」

DQN1「ったく、なんなんだよ……」

DQN2「萎えるー……」

星奈「待ちなさい!あれだけあたしを貶しておいて……土下座するのが筋ってモンじゃないの!?」

DQN3「んだとゴルァ!?」

小鷹「まぁまぁ、ここは俺に免じて許してくんねえかな……」コワモテッ

DQN3「!?……チッ」

DQN2「行こうぜ……」

タッタッタッ…

星奈「御苦労さま小鷹、全くあれだから馬鹿は困るのよねー」

小鷹「馬鹿はおm」夜空「馬鹿野郎!!!!!!」

小鷹「ソラ……!」

星奈「なっ……あたしが馬鹿ですって!?」

夜空「大馬鹿者だ!!せっかく遊びに誘ってくれた良い人達に土下座をさせようなんてどうかしてるぞ!?」

夜空「俺たち隣人部だろ……?友達作りたいんじゃなかったのかよっ……!」グッ

星奈「夜空……(あたしのこと本気で叱ってくれるなんて……)」

小鷹(ちょっとでも見直した俺が馬鹿だった)

部室

マリア「くぅー……くぅ~t」

ガチャ

小鷹「うぃーっす……あれ?シスター……?」バタン

ガチャ

夜空「あ、悪い、幼女の寝込み襲い中だったか」ギィィ

小鷹「待て待て、俺はまだ何もしていない!」ガシ

星奈「『まだ』って、これからってこと……?」ウワァ…

小鷹「だから話をだな……!」

マリア「んあ?……み、三日月夜空!?」

夜空「よっマリア」

小鷹「ソラ、知り合いか?」

夜空「知り合いかってお前……隣人部の顧問だぞ?」

星奈「こ……顧問!?!?」

小鷹「こんな子供が!?」

マリア「よくもワタシの部屋を騙し盗ったな!!」

小鷹「どういうことだソラ?」

夜空「ご、誤解だタカ!」

~~~~~

夜空「お願いだ!マリア先生!顧問になってくれ!!あとこの部屋を譲ってくれ!!」

マリア「まぁお菓子をくれるなら考えなくもないぞ」

夜空「お安い御用で!!」ダッ

……

夜空「買ってきたぜ!!」

マリア「ジュースも欲しいぞ」バリボリ

夜空「これも部のため!!」ダッ

……

夜空「買ってきたぜ!!」

マリア「御苦労であったぞ」ゴクゴク

マリア「……!」

マリア「そういえば書類が溜まっておったのだ。任せたのだ」

ドーンッ

夜空「は……?はははは……」ガクッ

夜空「こんなところで躓くなんて、なんて情けないんだ……!」

夜空「こうしてる間にもタカがワクワクしながら待ってくれてるのに……」

―同時刻・羽瀬川宅―

小鷹「こら、好き嫌いはよくないぞ」

小鳩「んん~~~!」パク

夜空「くそっ!くそっ!間に合うのか……明日に?」

夜空「それ以前に母さんに怒られるに決まっている……!」

夜空「でもやるしかないよな……約束したから……」グスン

マリア「……」

夜空「タカ、俺……やるよ。明日の授業が疎かになっても、母さんにどやされても」ポタポタ

夜空「さ、始めるか」トボトボ

マリア「あの……サインくらいしてやるぞ……だから泣いちゃいけないのだ」カキカキ

マリア「ほれ」

夜空「うっそマジ!?マリアせんせー気前良すぎ!ほんじゃありがと!!」ビューン

マリア「……」

~~~~~

マリア「嘘泣きなんて卑怯なのだ!部屋返せ!」

夜空「嘘泣きって……友情の涙を侮辱するな!!」

小鷹「ソラ……自分の発言に責任を持つ姿勢……感動したぜ!」

星奈「つまりマジ泣きして子供に気を使われたってことね」

翌日

夜空「タカみたいになりたい?何でだ?」

幸村「はい、じつはわたくしいじめをうけておりまして」

星奈「虐めって、どんな?」

幸村「体育のとき、わたくしがきがえを始めるとだんしがはなれてゆくのです」

夜空「分かるッ!!分かるぞその気持ち!!」

夜空「おかしいよな!?普通に着替えてるだけなのに避けられるなんて!!」

小鷹「お前マジでやめろよあれ……」

星奈「えっ、夜空……」

幸村「あとはドッジボールで狙われなかったり」

夜空「そんなこともされてるのか!!」

小鷹「幸村、それって虐めじゃな」

夜空「事情は分かった!お前はこの部にいるべきだ!!入れ!!」

幸村「ありがとうございます」カキカキ

夜空「よし、これでお前とタカは友達だ!じゃあなタカ、達者でな!!」

小鷹「だから何でお前は俺から離れたがるんだよ」

星奈「あきらめなさい……」

幸村「あの……」

小鷹「ん?」

幸村「あにきと呼んでもよろしいでしょうか……?」

夜空「タカが兄貴……」ンプッ

小鷹「クソッ!!なんだお前クソッ!!」

翌日

小鷹「なにこれ……」

幸村「さしいれです。しゃていならとうぜんのことだと夜空のあねごが」

男子生徒(一年かわいそー……)

小鷹「あいつまた変なことを……」

幸村「では」

タッタッタッ

小鷹「おい待て!」ガタッ

―理科室前―

小鷹「どこ行ったんだ幸村のやつ……」

ドカーン

小鷹「ふぁっ!?」

ガラッ

理科「……」

小鷹「大丈夫か!?」

部室

夜空「―――で、入部希望と」

理科「はい!理科には友達がいないので!」

夜空「別にいいぞ」

理科「やったぁ!小鷹先輩と毎日会えるんですねー!」ギュウ

小鷹「ちょっ」

理科「いい身体してますねぇ~、どうですか小鷹先輩、理科のセックスフレンドになりませんか?」サワサワ

小鷹「あ、アホか!」

夜空「確かにセフレも友達だなwww」

小鷹「笑ってんじゃねーよ!!こんな関係あってたまるか!!」

理科「しかし先輩、男女間に普通の友情など成立しないかと」

小鷹「そんなことねーよ!!!!!!」

理科「?」

星奈「小鷹……」

夜空「ハハハ……そうだな、俺とタカの友情は不滅だもんな!」

小鷹「ソラ……!」

夜空「理科も冗談はほどほどにな!」

理科「理科は本気ですけど……」ギュウ

小鷹「ふふぉあ!?だからっやめろっ」

星奈「男女の間に普通の友情があるなら……」チラ

夜空「ん?何だ?」

星奈「べっ、別にっ!」プイ

夏休み

星奈「あんた達、カラオケって行ったことある?」

夜空「俺カード超持ってるぜ!まねくねことか!……まねくねことか!」

小鷹「まねくねこだけじゃねーか。俺も行ったことあるけど星奈はないのか?」

星奈「な、ないわよ……あたしがそんな庶民のお遊びするわけないでしょ!?」

夜空「じゃあ明日みんなで行こうぜ!」

星奈「だっだから興味ないって言ってるでs」夜空「いいからいいから」

集合場所の駅

小鷹「着いた~」

幸村「おつかれさまですあにき」

夜空「遅いぞタカ……ん?誰だその子」

小鳩「クックック、我が眷属が世話になっているようだな」

星奈「なにこの子可愛い~~!」クネクネ

小鷹「俺の妹だ」

理科「先輩の妹?」

夜空「見るのは初めてだな。普段何してんだ?」

小鳩「クックック、精神を研ぎ澄まし魔力を高めておるのだ」

小鷹「一人で家にいるだけだ」

小鳩「!?」

夜空「じゃあタカの妹も隣人部に入れてやるよ」

小鷹「助かる」

カラオケBOX深淵からのよびごえ

小鷹「―――って、まねくねこじゃないのかよ」

夜空「まねくねこは安いけど防音がクソだからな。初めての奴はそういうの恥ずかしいだろ?」

星奈「!」

幸村「さすがです夜空のあねご」

夜空「よしっタカ、お前が最初だ!漢らしいとこみせてくれ!」

小鷹「い、いいけど……あとで一緒に歌ってくれるなら///」

夜空「お、おう……」

小鷹「ド○グーン!ド○ンザー!ド○シエル!ド○イガー!」

夜空「よーみーがえれー!」

―…

幸村「つぎはわたくしですね」

小鷹「ふぅ」

理科「なんですか今の曲?」

夜空「10年前流行ったホビーアニメの曲だ」

小鷹「アニメに憧れて路地裏とか倉庫で遊んでたら知らないオッサンに本気の説教くらったよな」

夜空「あったなー……ん」

星奈「うぅ~ん」ペラ

夜空「これ」スッ

星奈「あっ」

夜空「一緒に歌うか?」

星奈「……うん!」

帰り道

星奈「そうだ小鷹、今週の土曜パパがあんたに会いたいって」

小鷹(理事長か……挨拶、まだだったな)

小鷹「分かった、行くよ」

夜空「ちょっと待て、肉の家ってまさかあれか?焼肉屋か?」

星奈「そんなわけないじゃない!!」

夜空「嘘嘘!豪邸なのか?」

星奈「当たり前でしょ」フッ

夜空「じゃあ俺も行くよ!」

星奈「は、はぁ!?なんで!?」

夜空「頼むよー邪魔しないから、一回だけお邪魔させてくれ!な?」

小鷹(どっちだよ……)

星奈「しょ、しょうがないわね……小鷹もそれでいい?」

小鷹「ああ」

土曜日 柏崎邸

夜空「すっげぇーでけー!」

小鷹「家っつうか屋敷だな」

ガチャ

天馬「隼人の子供たちだな。私は星奈の父だ」

小鷹「初めまして理事長、羽瀬川小鷹です、こっちは妹の小鳩」

小鳩「……」ペコリ

天馬「で、君は……?」

夜空「俺は三日月夜空!ソラって呼んでください!」

天馬「はぁ?」

小鷹「すいません、どうしてもっていうから連れて来ただけなんで……」

天馬「いや、元気があってよろしい。私は柏崎……ペガサスだ」

小鷹「えっ」

夜空「ぶふっ」

小鷹「おま、失礼だろ!」

夜空「今のはタカの『えっ』のタイミングが悪い……」ウププ

天馬「変な名前なのは分かっているつもりだ……」グスン

小鷹「り、理事長、気を落とさないでください!」

夜空「そうですよ、三日月夜空とそんな変わんないじゃないですか」

天馬「そ、そうか?」

夜空「俺はこういう名前も好きですけどね。誰とも被んないし」

天馬(自分だけの名前……か)

ゴーンゴーン

小鷹「もうこんな時間か……」

天馬「今日は泊まっていきなさい」

小鷹「すいません、そうさせて頂きます」

―部屋―

小鳩「うとうと……あんちゃん、お風呂~」

星奈「こwwwばwwwとwwwちゃんwwwお風呂はこっちよwww」ウヒウヒw

夜空「タカ、俺たちも入ろーぜー!」

小鷹「俺はまだ理事長と話があるからいいや」

夜空「なんだよ、体重勝負しようと思ったのに」

小鷹「何かもう勝てねえわ。お前には」

―数分後―

天馬「ぐぉーすぴー」

小鷹「理事長にベッド占領された……ステラさん呼ぼう」

ロビー

小鳩「あんちゃぁ~~~ん!!!」ダキッ

小鷹「どうしたんだ小鳩!?」

星奈「小鳩ちゃぁぁぁあああん」タッタッタッ

小鷹「!?」星奈「こだか!?」

夜空「肉ーーー!!いい加減揉ませろって!!」ダッ

星奈「げっ、夜空ッ!?」

星奈「くるな変態ーーーーーー!!!!!!」

夜空「おう、タカ。風呂入るか?」スッポンポン

小鷹「はっ入るか馬鹿!!///」

月曜日

理科「星奈先輩の別荘で合宿?」

小鷹「合宿かぁ……いいな!」

星奈「それじゃパパに頼んでおくわね」

夜空「肉の父さんといえばこの前は楽しかったなぁ」

夜空「肉の家広かったから走ってて気持ち良かったぜ!」

小鳩「」ガクガク

星奈「こっこだか、あんた……覚えてないわよね……?」

小鷹「何がだ?」

星奈「だっだから」

小鷹「すまん、理事長にワイン飲まされちゃってさ、よく覚えてないんだよな」

星奈「本当に……?」

小鷹「本当だ」

星奈「ほっ……」

夜空「なんだタカ覚えてないのかよ~!凄かったのに肉の肉!!」

小鷹「ふぇっ!?///」理科「それってつまり星奈先輩のお、ぉぉぉおおおっ!?」

星奈「ちょっと何よそのリアクション!?」

小鷹「そっ、それよりみんなで合宿の計画立てようぜ!(勘弁してくれ……)」

夜空「勿体無いなぁ~、よぉ~~~っく考えたら絶対に思い出せんのに……」

合宿当日 星奈の別荘

小鷹「やっと着いた~」

小鳩「海ー!!あんちゃん海ー!!」

小鷹「そうだなー!」

マリア「そんなにはしゃいで子供だなお前はっ!」ソワソワ

小鷹「マリアも嬉しそうでなによりだ」

夜空「よっしゃあ泳ぐぞー!なんたって服の下に水着着て来たんだからノータイムでドボンよぉ!!」ダッ

小鷹「おい部長、荷物を運べ」ガシッ

別荘

夜空「部屋割りだぁー!タカ、俺達は一緒のh」小鷹「俺と幸村は同じ部屋として、残りを2-3で分けよう」

星奈「そ、そうね」

―くじ引き―

小鳩「なっ!」

マリア「なんでうんこ吸血鬼と同じ部屋なのだ!?」

理科「理科は小鳩さん、マリアさんと同じ部屋ですね」

夜空「おっ肉と一緒じゃないか!」

星奈「よっよぞらとっ!?……よっ、よろしく」

夜空「今夜、俺は野獣と化す」ゲキガタッチ

星奈「変なことしたら絶交だからねっ!?」



小鷹「小鳩、日焼け止め塗ってやるから寝てくれ」

マリア「お兄ちゃん、ワタシも頼むのだ!」

小鷹「分かった」

幸村「あにき、わたくしもお願いできますでしょうか」

小鷹「お、おう……///」

夜空「タカ、俺にも頼む」

小鷹「お前は流れに乗るな」

夜空「ちぇっタカ最近冷たすぎじゃね?」

小鷹「うっ」グサ

星奈「あ、あたしが塗ってあげよっか……?」

夜空「肉は優しいなぁ~~~」ホロリ

星奈「これでよし、と」

夜空「サンキュー、次は俺が塗ってやるよ」

星奈「頼んだわよ」ゴロン

夜空「……」チョイチョイ

理科「?」

夜空「ドビュッ」

ぴちゃぴちゃっ

星奈「ひゃん!」

理科「ふぉおぉお!?」

夜空「ププっ……」

ビュッビュッ

星奈「あっ、ひゃんっ!ちょ、ちょっと掛けすぎ……少しは塗ってy」クルッ

夜空「セシリアぁ~顔で受け止めてくれ~」ビュッビュルビュルル!!(肉声)

星奈「え゛っ」びちゃっ

理科「先輩いやらしすぎます~~~!!!」バタッ

夜空「ふぅ……」

星奈「なにが『ふぅ……』よ!しかも聖剣のブラックスターはそんな低俗なゲームじゃないわ!!」ガバッ

夜空「次はそのデカいのでいっちょ頼む……」フッ

マリア「星奈は大きいなー!」オォー

小鷹「……///」

星奈「へっ///」バイ~ン

星奈「よっ夜空のあほおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」ダッ

夜空「あいつよっぽど裸で走んの好きなんだなぁ~」ラゾクカッ

小鷹「違うだろ……」

夕方 別荘のテラス

ガラッ

夜空「おっ、いたいた」

星奈「何よ……」ショボン

夜空「ごめん、やりすぎた」

星奈「ほんとよ……二回も男子の前で裸晒すなんて」ハァ

星奈「夜空はそういうの恥ずかしくないわけ?」

夜空「実はちょっと恥ずかしかったりして」

星奈「はぁ?じゃあ何で教室とかで……」

夜空「みんなが驚いたときの顔を見たくてついやっちゃうんだよなぁ」ハハ

星奈「や、やめてよっ!!」

夜空「えっ……?」ビクッ

星奈「あっ……ご、ごめん……」

夜空「いや、別に……」

星奈「でも、やめなさいよ……あっあんたは女の子だし……」

星奈「顔も割と……かっかっかわいいほうなんだから……変な気を起こした奴に襲われたらどうすんのよ……!」

夜空「もしかして……心配してくれてるのか……?」

星奈「そうよ!悪い!?」キッ

夜空「悪くないけど……」

夜空「いつも自分が一番の肉が他人の心配するなんてな」

星奈「あんただから言ってんのよ……」ボソ

ギュッ

夜空「ありがとな」

星奈「#$%&~!!///」

小鷹「お~いみんなー、夕飯できたぞー!」

夜空「か、かわいいとか言うんじゃねえよ……馬鹿」ガラッ

星奈「」プシュー

夕飯

幸村「さすがあにき、かわごえしぇふかおまけのおいしさです」

小鷹「おいおい、そりゃ褒めすぎだっつーの」ハハ

夜空「んまいんまい!」バクバク

星奈「パクパク……」チラ

夜空「?」モグモグ

星奈「///」ボフッ

小鷹「ん?」理科「……?」

合宿最終日前日 夜

小鷹「結局合宿らしいことあまりできなかったなー」

理科「怪談とかどうでしょうか」

星奈「いっいいんじゃない……?」

理科「それじゃ電気を消してロウソクつけますね」カチ

ボゥワッ

小鷹「それじゃ俺からいくぞ……『悪の十字架』」

星奈「……」

理科「……」

小鳩「……」

幸村「……」

マリア「あひっwwwあひぃぃぃっwwwひっひっwww閉まってた閉まってwww」

小鷹「何で笑うんだ……?」

夜空「えっ笑うのって間違いなのか?」

小鷹「だって怪談だろ?」

理科「次……行きましょうか……」

星奈「ふふ、あたしの怪談で震え上がらせてあげるわ……!」

―――…

――…

―…

星奈「―――あれ?怖くなかった??」

小鳩「Zzz...」マリア「Zzz...」

夜空「な、長い……」

小鷹「しかも怖くない……」

星奈「そんな……」ガーン

夜空「最後は俺だな……!」

夜空「これは俺の友達の話なんだけど―――」

星奈「夜空に友達って……」チラ

小鷹「……」

夜空「そうだ」

夜空「俺達は仲が良かったから毎日のように公園や河原で遊んでいた」

夜空「いやぁ本当に楽しかったよなぁ……なぁタカ?」

小鷹「おっ、おう……」

夜空「そう、俺達はいつも一緒……仲良し三人組だった」

小鷹「!?」

星奈「どうしたの……小鷹?」

小鷹「いや、続けてくれ……」

夜空「『俺』『タカ』『トモちゃん』これがいつものメンバーだと思っていた……が」

夜空「しかしある日俺がタカにトモちゃんのことを聞くとタカは『誰だそいつ?』と答えたんだ」

星奈「さ、最低よ……小鷹……」

小鷹「ちょっと待ってくれ……誰なんだそいつは……?」

夜空「そのうち俺は気付いてしまった」

夜空「トモちゃんは俺にしか見えないこと……トモちゃんには『影』がないこと……」

理科「かっ影が……」幸村「ない……」

夜空「俺は返事をするのにタカは話し掛けても返事をしない……」

夜空「会うたびにトモちゃんの表情は険しくなっていった」

夜空「そしてとうとうタカが引っ越す前日になった……」

夜空「俺が別れを告げたタカの背中には……トモちゃんがついていた」

小鷹「!!」ゾク

夜空「何度も何度も冷たい表情でタカに話し掛けるトモちゃん……けれどタカに声は届かない……」

夜空「―――その日から俺がトモちゃんに会うことはなくなった」

星奈「おっ終わり……?」

夜空「あぁ、昔話はな」

星奈「えっ……?」

夜空「まさか、もう一度俺たちが揃う日がくるなんてな……」

夜空「久しぶりだな……俺には見えるぞ……」スッ

小鷹「!?」ドキッ

夜空「タカの耳元で話すトモちゃんの顔がうっすらと……」フッ

真っ暗

小鷹「うわぁぁぁああああああ!!!!!!!!!!!!」

星奈「ヒィィィッ!?!?!?」理科「ひぇえええっ!!!!!!」

小鳩「わぁぁぁあああっ!?!?」マリア「ぎゃああああああ!!!!!」

幸村「……」

パチッ

夜空「え?そんな怖かった??」

就寝

小鷹(やべぇ……ソラの言ってたことって本当なのかな……??)

小鷹(俺昔のことあんま覚えてないし……怖くなってきた……)

コンコン

小鷹「ひぃっ!?」ビク

ガチャ

小鳩「あんちゃん……トイレ……」

小鷹「とっトイレ!?あ~いや、お前じゅじゅじゅ13歳だろぅ?ひっ一人でなんとかならねぇか??」ガクブル

小鳩「うぅ……」ウルウル

小鷹「わ、分かった分かった!」

ガチャ

小鷹「ひぃっ!?」ビク

マリア「お兄ちゃん、トイレ」

小鷹「な、なんだマリアかよ……」バクンバクン

―…

ガチャ

小鷹「ひぃっ!?」ビク

理科「夜這しにきました」

小鷹「帰れっ!」

―…

ガチャ

小鷹「ひぃっ!?」ビク

星奈「一緒にトイレに……」

小鷹「あぁあぁあが……もうやだ……なんで俺のとこ来んの……??」ガクブル

少し遡り……

ガチャ

小鳩「ト、トイレ……」

星奈「あぁ~ん小鳩ちゃ」夜空(しっ、今この部屋トモちゃんいる!)

星奈「えっ」サーッ

夜空(あんちゃんに連れてってもらうんだ……!)

小鳩「う、うん……」

―…

ガチャ

マリア「夜空……トイレ……」

夜空(この部屋危険お兄ちゃんと一緒にGO)ビシッ

マリア「分かったぞ……」

―…

星奈「あ、あたしも小鷹と一緒に行こ……」ガチャ

夜空(にししっwww)

合宿終わって数日後

夜空「そういえば今日は夏祭りらしいぞ」

小鷹「たこ焼き食いたくなってきたなぁ」

マリア「たこ焼き!?」小鳩「行く行く!」

星奈「あたしも食べたいわ」幸村「あにき、わたくしもごいっしょしたいです」

小鷹「じゃあみんなでたこ焼き食い尽くすぞ!」

理科「おー!」

小鷹「あれ?ソラが乗っからないなんて珍しいな」

夜空「試しに乗っからなかったけどつまんねーリアクションだなぁ!」ハハッ

小鷹「十分面白がってんじゃねーか」

夕方

星奈「で、なんで小鳩ちゃんが浴衣じゃないわけ?」イライラ

小鷹「んなこと言ったって持ってないし……」

星奈「いいからさっさとレンタルしに行くわよ!」

夜空「じゃ、俺たちは先行ってるぜー」

星奈「あんたも来んのよっ!!」ガシッ

夜空「えぇえっ!?お、俺も……??」

呉服店

小鷹「こんなもんかな……中々いいんじゃないか……?」フッ

小鳩「あ、あんちゃん!///」星奈「うへwうhwhwww」ジュルリ

小鷹「小鳩も似合ってるぞー」

星奈「『も』って……あんたはそんなに似合ってないわよ……?」

小鷹「え゛っ!?」ガーン

小鷹「はぁ……」

夜空「こ、これでいいのか……?///」

小鷹「そ……ソラ……!」星奈「あっあんた……」

夜空「変じゃないか……?この格好……柄じゃねぇって……」

小鷹「Very Good...」星奈「連れて来て正解だったようね」

夜空「ったく、調子狂うぜ……」

お祭り会場

夜空「まさかタカがここまでたこ焼き狂だったとは」

マリア「もうたこ焼きは飽きたぞ……」

小鳩「クックック、さすがはB級グルメの帝王といったところか……もう入らんばい」ウッ

小鷹「どの店もいまいちだな……幸村、次の店頼む!」

幸村「わかりましたあにき」タッタッタッ

理科「いつも以上に幸村くんパシってますし」

星奈「ねぇ、夜空……金魚すくいっていうのをやってみたいんだけど……」グィグィ

夜空「やっと俺の見せ場のようだな……!」

金魚すくい

星奈「あっまた失敗!?薄っぺらいわねこの紙!!」

夜空「まあ当然そうなるだろうな……おっちゃんモナカ」チャリン

おやじ「はいよ」

夜空「見てろこうやって端に寄せて……おらぁ!」ヒュッ

チャポン

星奈「す、すっごぉい……」キラキラ

夜空「出目金ゲットだぜ」

おやじ「端に寄せちゃダメって書いてるんだけど」ホレ

夜空「えっ」

おやじ「あと出目金は売り物じゃないよ」

夜空「いっ、一匹くらいいいじゃん!なっ?なっ?」

おやじ「ダメなもんはダメだよ」

夜空「おかしいおかしい!じゃあ最初っから入れるなよ!入れたんだからすくって下さいってことだろ!」

おやじ「はぁ……」

夜空「なんとか交渉に勝ったが……何だったんだあの金魚すくいは!?」ブツブツ…

星奈「あのさ、ほんとに貰っていいの……?」

夜空「ん?ああ!俺だと思って可愛がってくれ!!」グッ

星奈「じゃあ名前……ソラにする」

夜空「確かに大勢いるなか色違いで浮いてるKYな感じとか俺みたいだな」

星奈「そういう意味で付けたわけじゃないんだけど……」

夜空「次は型抜きだ!」ダッ

星奈「ちょ、待ってよ!」



小鷹「クッ、星奈め……俺だってソラと……!」ムシャムシャ

理科「たこ焼きばっかり食べてるからですよ」

人通りのない場所

小鷹「締めに花火やろうぜ」

星奈「ついにゲームでも定番のあれができるのね……!」

ボッ

マリア「めっちゃきれいだぞ!」シュワー

小鳩「メギドフレイム!!」ボォォォッ

星奈「メギドラオンでございます」ボォォォンッ

小鷹「『あれ』って花火じゃなくて技の方かよ」

シャアァァ……

理科「連発も終わりましたし、片付けますか」

小鷹「そうだな―――ん、なんか焦げ臭くないか……?」

星奈「夜空っ!髪!燃えてるわよ!?」

夜空「えっ? おわぁっ!?!?」

小鷹「ソラ!後ろ向け!!」

夜空「おう!」クルッ

夜空(この体勢は……!)

夜空「ソフマップ立ち」クルンッ

小鷹「バケツの水でっ……あ」

バッシャアアアァァァ

ポタ…ポタ…

夜空「……」

星奈「よ、夜空……」

小鷹「すまん……ソラ」

夜空「……」

夜空「もー、タカ……俺のぶっかけとか誰得だよ~」ハハハ…

小鷹「ソラ……」

理科「夜空先輩、そんな無理しなくっても……」

夜空「無理なんか……してねえって……」

星奈「……」

夜空「せっかく夏祭り……みんなで楽しくできたんだからっ……ひぐっ……」

夜空「こんな空気で終わっ たら……台無しじゃないか……」グスン

星奈「……」ダッ

小鷹「星奈!?」

タッタッタッ

星奈「……」

小鷹「おい星奈、どこ行ってたんだ?」

理科「新しい水……夜空先輩の髪を洗うってことですか?」

夜空「にく……!」

星奈「よいしょっと」グッ

バッシャアアアァァァ

小鷹「!?」

理科「え」

夜空「は……??」

星奈「ふぅ~、涼しいー!やっぱ夏は水浴びに限るわね~」ポタ…ポタ…

夜空「ぶふっ」

星奈「フォローしたのに吹かれた!?」

夜空「だって確実に天馬さんに怒られるだろwww」

星奈「しまっ……考えてなかった……!!」ベチョ

小鷹「うおおおおおお!!!!!!俺も被るぜ!!被らなきゃ気が済まねえ!!!!!!」バッシャア

理科「せんぱぁい、理科もお願いしますぅ」

小鷹「任せとけっ」バッシャア

幸村「あにき、わたくしも」

マリア「気持ち良さそうだなぁ!ワタシもやるぞ!」

小鳩「クックック、まさかこのような場所でポセイドンに出会うとは……」

バッシャアアアァァァ

夜空「はははははっ!」



翌日、当然の如く俺たちは全員風邪をひいた

それから二学期まで……隣人部に顔を出す奴はいなかった

二学期

担任「三日月!……三日月ー?」

ガラ

夜空「はい」

ざわ・・・ざわ・・・

担任「ギリギリセーフだな」

小鷹「……!」

コツ…コツ…

夜空「どうよ、懐かしのショートヘアは!」

小鷹「えっ、お、おう……似合って」先生「三日月、早く座りなさい」

夜空「あ、はい」

放課後 礼拝堂

小鷹「そもそも―――」

夜空「ん?」

小鷹「なんで伸ばしてたんだ?」

夜空「長い方が強そうだろ」フフン

小鷹「そ、そういう理由……?しっかしバッサリいったなぁ……」

夜空「焼けたのは先っぽだけだったけど、汚水のせいか変な臭いするし……」

小鷹「すまん……」

夜空「いいっていいって、タカは迅速かつ適切な対応をとってくれただけだろ?」

夜空「お陰で髪以外燃えずに済んだし……ありがとなっ!」

小鷹「んっ、ああ……」///

夜空「ま、タカもいるし原点回帰ってことで短くしてみるのもいいかなと」

小鷹「なるほどね……」

ガチャ

小鷹「うぃーっす」

部室

星奈「あっ……!」

理科「ぬぉぉぉおおおぉぉぉおおお!?!?!?小鷹先輩が謎のイケメンと一緒に!!!!!!」

幸村「あにきがいけめんのかたと……」

小鷹「イケメンって……制服が女子」

ガチャ

マリア「うわっ!?イケメンだ!イケメンがおるぞ!?」

マリア「イケメンは女の子を食べるのだ!!」

小鳩「た、たべる……」ブルッ

夜空「……」フルフル

小鷹「落ち着けお前らマジでそれ以上は……」

夜空「お嬢ちゃん、肌すべすべだね……指との摩擦係数いくら……?」ツーッ

理科「おぉうっふwww」ゾクゾクッ

小鷹「あーあ……もう止まんないぞこれ……」

幸村「……」ポッ

マリア「ぽへー……」

小鳩「///」

小鷹「はひぃん……///」

夜空「残りは君だけだ……」ユラァ

星奈「よ、よぞら……どうしちゃったの……?」

ソロ~

夜空(夏祭りのとき―――)ボソ

星奈「えっ?」

夜空(本当助かった……ありがとう、星奈///)チュッ

星奈「//////」バタン キュ~

夜空「いやぁ今日も楽しくなりそうだ!」



おわり

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