P「春香!結婚しよう!!」 (77)

春香「という夢を見たわけ」

真「それでボクにどうしろっていうのさ……」

書いてよー

春香「私、プロデューサーさんのこと好きなのかな?」

真「そんな夢を見たんだから、気になってはいるんじゃない?」

春香「えへへ、そうなのかな」

真「春香はどう思うのさ」

春香「うーん…真は?」

真「えっ」

春香「プロデューサーさんのこと。好き?」

真「わっ、え、ちょっと待って!」

春香「仕事の合間とか、空いた時間に遊びに行ったりしてるでしょ」

真「あ、あれは女の子扱いして貰ってるだけだよ!」

春香「いいなープロデューサー、真とデートか」

真「暇な時に、僕が王子様をお願いしてるだけだよ」

春香「そう?」

真「そ、それより!春香だってそんなに気になるなら、プロデューサーとデートしてくればいいんだよ」

春香「…ああ、そっか。そうだよね!」

真「へ?」

春香「夢に出てきたってことは、これは何かの暗示なんだよ!」

真「あの、春香?」

春香「そして、プロデューサーさんに『春香、結婚しよう!』って言わせちゃえば良いんだよ」

真「急な話だなぁ」

春香「きっとその時は、私の気持ちもはっきりしてると思うし!」

真「えっ」

春香「真、ありがとう!私も負けてらんないな」

春香は嬉しそうに鼻唄を歌いながら、次の仕事へ向かってしまった

真「はぁ…」

ソファに寄りかかる。
事務所の天井の、どこでもない一点を眺めながら、色々考える。

真「僕にとってプロデューサーは、王子様なのかな?」

仕事の合間。
たまに時間が空くと、僕はプロデューサーを引っ張って買い物や食事をして過ごす。
もちろん、いつもちょっとしたお姫様待遇で。
プロデューサーも手慣れた感じて返してくれる。

真(でも…)

さっき、つい「王子様役をお願いしてる」と言ってしまった。
なんでこんな言い方をしたんだろう?

真(素直に王子様じゃダメだったのかな?)

真「うーん」

棚の上から、あのぬいぐるみを降ろす。
くまの背中を顔に押し付けて、ソファにごろんと寝転んだ。

真「あーもう、なんだよ」

春香が変なこと言うから、デートという言葉の意味が変わってしまった気がした。
プロデューサーが王子様?
いつか誰かたった1人、僕を女の子扱いしてくれる…。

真(それが、もう見つかってたとしたら)

早合点すぎる?

真「わあああああ…」

くまに表情を押し付けて、僕はそのまま目を閉じてしまった。

真「ん…」

蛍光灯の刺すような白い光で目を覚ます。

P「おっ、起きたか」

真「ぷづ、プロデューサー!?」

P「昼寝か?しっかり休養取らないと仕事に響くぞ」

言われて壁の時計を見る。
もう夜6時。2時間近くも眠ってしまった。

P「仕事終わりで良かったな。寝坊なんかしたら大変なんだから」

真「あっ、あの」

P「ん?」

真「は、春香は?」

最初に思い出した単語が出てきてしまった。

P「春香なら、さっき駅まで送ってきたぞ」

真「なん、何か言ってました?その…」

P「さあ?春香と喧嘩でもしたのか?」

真「いや、全然。そう…ですか」

どうしたんだ僕は。
プロデューサー相手に、なんでこんなに噛み噛みなんだ。

P「お前も送ってくから、時間になったら言えよ」

コーヒー片手に、プロデューサーはデスクに着いた。
またいつもみたいにスケジュール表とのにらめっこが始まるんだろう。

真「あの、プロデューサー」

P「どうした?」

口は開いたが、中身は特に考えてなかった。

真「本当に、何にも言われてないですか?」

P「春香に何かあったのか?」

真「いや、そんなんじゃないんですよ!トラブルとかじゃ」

なんでパニクってるんだよ。

真「大体、伊織じゃないんですし。春香と僕はちゃんと仲良しですよー!」

P「はいはい、なら良いんだ」

嘘はついてない。
僕は765のみんなが好きだし、みんなが居れば、アイドルとして出来ないことは無いんじゃないかって、本気で思う。
でも。

真「はぁ…」

抱えたままのくまを見下ろす。

今はちょっとだけ、春香が憎らしい。
半日前は、明日も撮影の帰りにクレープのひとつでも奢って貰おうかとか考えてたのに。
そういう「デート」が、気軽に出来なくなってしまった。

真(あの日以来、プロデューサーはたまにだけ、僕の王子様だ。それは事実だ)

真(でも、じゃあプロデューサー以外の男の人が僕を女の子扱いしてくれたら、その人も王子様?)

漫画の中の、端麗な青年を思い出す。
実在したらきっと、僕やJupiterなんか目じゃないくらいカッコいいんだろう。
多分、プロデューサーよりも断然。

真(でも…)

ファイルの棚の向こうで仕事に打ち込む、眼鏡の青年をそっと覗きこむ。

真(違うよなぁ)

>>7
王子様「役」じゃね?

あの人に白馬なんて似合わないし、サーベルなんてもっての他だ。
見た目は整ってるほうだとは思うけど、眼鏡に地味なスーツ。そっけない黒髪。
それでも理想の王子様より、遥かに惹かれる何かがある。

真(困ったなぁ)

事務所に二人きり。
小鳥さんは社長と商談のお手伝いで今朝からいない。
普段の僕なら、力いっぱい駅まで歩くなり、夕飯をご一緒に!とでも声を掛けているだろう。

真「プ、プロデューサー」

そうだよ、その手があったか。

P「ん?」

真「あの、えと、良かったらご飯…」

直後、デスクから携帯の振動音。

P「あ、待ってろ…お電話ありがとうございます、765プロダクションです」

プロデューサーは手帳をもって、そそくさと階段へ向かっていく。

真「…ちぇ」

長い電話のようだった。
しばらく経つとドアの軋む音がして、プロデューサーが帰ってきた。

P「…ああ、わかった。週末な。じゃあ」

真「仕事ですか、プロデューサー」

P「お前にだぞ真、オーディション番組の審査員だってさ」

真「本当ですか?」

P「ああ、参加者のダンスの評価をやってほしいそうだ。ちょっとしたお披露目も出来るかもな」

真「へへ。やーりぃ」

P「最近はバラエティなんかでも、真の需要は増えてるぞ。ダンスの技術とか、歌唱力とか」

真「照れるなぁー」

P「俺も嬉しいよ。王子様以外の真が、受け入れられてるってことだろ?」

真「ん…」

そうなのかな。
ちょっと違う気もする。
ダンスも歌も、仕事は大体楽しいけど。
行き着くところ、求められてるところはまだ「カッコいい」なんじゃないかな?

真「だと、いいんですけど…」

王子様だって、今はやるのが嫌な訳じゃない。
でも、僕が求めてる女の子らしさは、やはりアイドルとしたは求められてないような気がする。

真「もうちょっと、違う需要も欲しいなぁ」

P「そうか?大丈夫だよ、真なら」

プロデューサーが、ポンと頭に手を置いてくれた。

真「え、えあ、え」

思わず顔が固まる。
なんなんだ今日の僕は。

P「いつかきっと、お姫様の真が見たいって流れもくるさ」

頭の中が滅茶苦茶になってきた。
僕は誰に、お姫様として扱って欲しかったんだっけ。
アイドルになって、いつの日か女の子らしくなって。その先には?
父さんに育てられたいまの自分を変えたかったから?
それともファンの人たちに、可愛いと愛されたかったからだっけ?

真「プロデューサー」

それとも、この人にお姫様として扱って貰いたいから?

真「僕…」

P「どうした?」

混乱から、涙が浮かんできた。
落ち着きたい、今すぐに。
僕は目の前の男性のワイシャツに、潤んだ瞼を押し付けた。

P「おい、真」

こんなの菊地真じゃない。
意味不明に涙目になって、子供みたいに泣きじゃくって。
僕にすら僕らしくないとしか言いようがない。

P「大丈夫か」

真「なんか、わかんないんです」

口を動かしながら、話を1から思い出す。

真「僕が何で泣いてるのか、僕がわかんなくて」

P「いいから、座れって」

なんだっけ?
カッコいい仕事は嫌じゃないけど
女の子らしさは求められてなくて
春香にデートが云々で

P「誰に、何されたんだ?」

真「…あ」

元はといえば、春香の夢に出てきたプロデューサーが悪い。

真「プロデューサーです…」

P「はぁ…?」

真「大丈夫です…ぐずっ」

この人が悪いんだい。
お姫様なんて、もっと遠い目標の方が良かったのに。

P「よく分からんが、すまなかった」

ほんのちょっとだけど、プロデューサーに叶えられてしまったから。

真「そうですよ。プロデューサーが悪いです。僕にお詫びしてください」

P「またデートか?そうだなぁ、明日の撮影終わりなら…」

真「ブー、違います」

P「え?」

真「今度は、プロデューサーがオフの時に、僕がお姫様になってあげます」

P「なんだよそれ」

真「だから、エスコートさせてあげるんですよ」

P「それじゃあいつもと一緒じゃないか。何が違うんだ?」

真「違いますって!今度は僕も、プロデューサーを王子様にしてあげるんです」

なるようになっちゃえ。
隣に座るプロデューサーの腕に、僕はがばっと抱きついた。

P「じゃあ、真が何かしてくれるのか?」

真「お姫様ですから、もちろん!」

P「あのなぁ」

真「これで、正式に"デート"ですよねっ?」

さらに、ぐいっと近づく。
プロデューサーの顔が、本当に目と鼻の先にあるくらい。


P「…どういう意



真「プロデューサー」

真「へへ」

SS書き慣れてやがる

翌日。

春香「おはようございまーす」

P「」

春香「プロデューサーさん!?どうしたんですか?」

P「」

美希「なんかハニー、朝からずーっと熱いの」

響「風邪でも引いたのかなぁ」

雪歩「お薬、買ってきましょうか?」

P「…いや、いい。ありがと」

真「おっはようございまーす!!!」

P「…ああ、まこと」

真「さあプロデューサー!仕事ですよ!起きて!」

美希の真似して、プロデューサーの腕を引っ張る。

美希「真クン」

春香「真、どうしたの?」

真「なんでもないよっ」



階段を降りて、車に乗り込む。
どこか惚けた感じのプロデューサーは、それでも僕に小さく「二度とやるなよ」と叱ってきた。

真「はーい」

今日も王子様、頑張ります。
だからいつか、僕も報われますように。

真「よしっ」

僕は帽子を深く被って、鍔の下でくすっと笑ってみた。

おわり

乗っ取りごめんなさい
まこちんはもっと強くて落ち着いた子
はるるんは俺と千早の嫁
おやすみなさい

どうしよう
やっぱり春香スレにしたかった

いいや書いちゃえ

>>25の外で電話から分岐

P「…はい、かしこまりました、菊地の方にも…はい。確認させていただきます。折り返し…はい、それでは。失礼いたします」

電話を切る。
民放の人気番組から真にお声がかかったようだ。

P「よしっ」

うまく行けばレギュラーを取れるかもしれない。
今や慣れたことかもしれないが、こうやってウチの事務所にオファーが掛かるのはやはり嬉しい。

P「さてと」

そろそろ真の奴を送ってやらないと、等と考えていると、再び携帯が震えた。
背中のディスプレイにはEメールのアイコンと春香の名前が輝いていた。

春香『お疲れさまです!ところでプロデューサーさん、今ちょっとお話出来ませんか?忙しくなくて、お仕事の邪魔にならないならでいいんです。お返事お待ちしてます!』

P「んー…」

時計を見る。
18:20ちょっと。長くならないならいいか?



P「…、もしもし」

春香『あっ、プロデューサーさん?』

P「おう。どうした?」

春香『えと、どうしよう。そんなにすぐに話せるとは思ってなくて』

P「なんだよそれ」

春香『う、えーっと、…こんばんわ』

P「ああ、こんばんわ」

春香『…』

P「どうしたんだ?」

春香『あの。』

P「うん」

春香『なんていうか…言っても怒らないですか?』

P「言われないと怒れない」

春香『あっ、そうですよね!』

P「うん」

春香『えーっと。プロデューサーさん、今度オフの日とかありませんか?』

P「今はなぁ…丸々1日オフというのは、あんまり無いかもな」

春香『ですよね…』

P「みんな売れっ子になったからな」

春香『ですよね!』

P「とにかく、律子や音無さんに合わせないと難しいかも」

春香『すみません…』

P「でも、何で俺のオフなんか聞くんだ?」

春香『"へへっ、デートですよっ!デート!"』

P「似てないぞ」

春香『あはは、ですよね』

何に似せようとしたんだ?

P「どっか遊びに行きたいのか?社長に休みを出して貰おうか」

春香『いや別にそういうわけじゃ』

P「まぁ、考えとくよ。仕事に出すぎるのもアイドルとしては良くないしな」

春香『ありがとうございます…』

P「まぁ、日曜に収録で会えるしな。その時にでも話そう」

春香『はい!楽しみにしてます!』

P「…ああ、わかった。週末な。じゃあ」

>>46
半分真、半分春香な春香
ごめんちょっと寝ぼけてた

あー確かに「へへっ」って真しか言わないわ
俺こそ眠たいみたいだ

春香「はぁ」

電話、切られちゃった。
真みたいにストレートに誘って見たかったんだけどな。

春香「うまく行かないな」

美希みたいに、プロデューサーさんに素直に甘えてみたら変わるのかな?
そんな勇気は私にはないけれど。

春香「"春香、結婚しよう!"だって…」

言葉にすると冗談みたいだけど、覚えてるような夢というのは大抵生々しいもので。
ドームコンサートの側、夜風の通る道の真ん中で、プロデューサーさんが私の左手を取って、あのちょっと頼もしい顔であの台詞を言うのだ。

架空の体験なのに、薬指には指輪を填められた圧の感触が残ってる。
それが、気色悪い。

あの夢の私は、背骨の奥から頭の中を吸いとられるような感涙の感覚のあと
トップアイドル天海春香として、プロデューサーさんの最愛を受け入れるのだ。

春香「いいなあ、私」

独り言が勝手に出てくる。
あんな夢を見せられたら誰だって憂鬱になるんじゃないかな?

春香「トップアイドルになったら、実現するかな?」

そんな気も、いまいちしない。

P「真美とやよい、春香!そろそろ行くぞ!貴音、4時までに必ず美希を起こしてくれ」

日曜日。
芸能人にとっては、平日より遥かに忙しい1日。

真美「はるるん、どったの」

春香「はぇ…?」

やよい「しゅーろくですよ春香さん!」

春香「ああ、うん。ごめんねやよい」

階段を降りる最中、真美に小突かれた。

真美「さてははるるん、年頃のお悩みですな?」

春香「そんなんじゃないよ、真美」

真美「気になるメンズがきゅーせっきかな?」

春香「逆だと思う」

真美「ふぇ…?」

気になるメンズが旧石器

春香「"眠り姫"満員御礼です!すっごく面白いので、是非見に来てください!」

真美「見ないとやよいっちのうっうー炸裂だYO→!」

番宣コーナー。
無事終わったけれど、ディレクターさんから暗いと叱られてしまった。

やよい「春香さん、大丈夫ですか?」

春香「ごめんね、ちょっと寝不足みたい」

やよいの心配が嬉しいけれど、今私が沈んでるのは、あんな夢をみた私のせいなのだ。
誰が悪いというわけではない。プロデューサーさんも…。

車の中でも、私は結局あの幻想に俯いていた。

春香「…」

真美「そこで亜美が思い付いたのが、いおりんのウサちゃんを寝ているあずさお姉ちゃんのグレープフルーツに…」

やよい「シャルルだよ、真美」

P「ははは。それ、よく起きなかったな!なぁ?春香、」

春香「…」

P「春香?」

春香「…zzz」

真美「おりょ、はるるん熟睡中?」

やよい「しっ。起こしちゃダメだよ」

真美「わかってるよう、やよいっち。真美だってレディだよ」

やよい「?」

P「なぁ春香」

春香「はい」

P「もしトップアイドルになって…いや、なりきっちゃったら、どうする?」

春香「えええ!?そんなの分からないですよ…」

P「だよな。女優や歌手に転向したり、タレントやったり」

春香「…アイドルって、いつでもそうあれるものじゃないんですよね」

P「だな」

春香「本当に目指す先がなくなっちゃったら…どうなるんでしょうか」

P「誰かのお嫁さんとかも、立派な選択肢だよな」

春香「え?」

P「だってそうだろう?日本中の男がお前をお嫁さんに欲しがると思うぞ」

春香「あ、アハハ!そうですね。そうだと、…いいですね」

日本中かぁ。きっと幸せものだろうな、夢の私は。
現実には目の前の1人すら落とせないのに。

春香「そうだと、いいなぁ」

春香「プロデューサーさ…」



P「おう、起きたか。そろそろ駅だぞ」

車の中だった。
私は後部座席に寝そべり、シートに寝汗を吸わせていた。
肩には真美の使っていたタオルケットが掛かっている。

春香「あれ、二人は?」

P「事務所で降ろしたよ。亜美を待つそうだ」

春香「そっか。そうですね」

P「春香」

春香「はい」

P「…ちょっと待ってろ」

車がコンビニの駐車場に入る。

春香「あ」

P「待ってろ」

しばらくして、プロデューサーさんはコンビニからチキンと飲み物を買ってきてくれた。

P「鶏肉を食べると、気分が幸せになるらしいぞ」

春香「どこのバラエティでやってたんですか?」

P「やよいの受け売りだ。お隣失礼」

後部座席に乗り込んでくる。
私とプロデューサーさんは二人並んで、揚がったチキンを食べ始めた。

P「うまい、うん、結構…」

あまりに美味しそうに食べるので、私もかじってみた。
その瞬間、プロデューサーさんの気遣いが見に染みた気がして、鼻の奥が痛くなった。

P「え!?」

肉をかじっただけで泣き出すとは想定外だった、という表情でプロデューサーさんはわたわたと手を振った。

P「春香、なに、大丈夫か?」

春香「ごめんなさい、ごめんなさい…」

何で泣いているんだろう私は。
仕事や将来に不満不安はない。
恋愛だって…まだ片思い未満のはずだ。
そうだ、夢にいきなり、あなたが現れたから。

春香「でも…プロデューサーさんのせいです」

P「はぁ?」

やっぱりこの人が悪い。

春香「げほっ、はぁ。いきなり…卑怯なんですよ」

P「何が、何が。俺が?」

春香「全部です!」

P「えええ…」

女の涙に困る男の人って、こういうシチュエーションなんだ。
体感しちゃった。

春香「プロデューサーさんには、夢で酷い目に会ったんです」

P「そんなところまで責任持てないよ…」

春香「いいえ。プロデューサーさんは、アイドルに悪夢を見せる駄目な人です」

だから。

春香「だから、仕返しします。今から、プロデューサーさんに」

急がばまっすぐ進んじゃえ。

P「ちょっと、待っ、春香」

プロデューサーさんを座席の端へ追い詰める。

泣き腫れた顔じゃ、普段以上に可愛くないかも知れないけど
ちょっとくらいなら、身勝手に怒ってもいいよね。

P「止めろ、はる…

射程圏内。
私は両の指をかけて、ついに実行した。




P「あれ?」

P「前が…おい…」

プロデューサーさんの眼鏡をひょいと掲げて、私はニタリと笑いかける。

春香「眼鏡の命が惜しかったら、"崇め奉りなさい"、ですよ?」

P「なんだよ、春香ぁ」

春香「さぁ、さぁ!」

P「わかったよ…ん、"ははーっ"」

なんだか、貴音さんのコーナーの亜美と真美みたい。

春香「よかろう。いいですよ、顔を上げても」

子犬のようにこちらに顔を向けたプロデューサーさんに、眼鏡をかけ直す。

眼鏡の先端を怖がって、彼が瞼を閉じるのを確認すると、私は顔を近づけて、そっともうひとつの仕返しをした。

P「あっ、おm馬鹿…


ここから、駅まですぐだ。
私は帽子をかぶって車から逃げるように降りると、真っ赤になった顔でこう言い放ってから、すぐに駆け出した。

春香「プロデューサーさんのバーカ!」

おわり

今度こそおわる
こんなのはるるんじゃないや…
はるるんはもっと恥じらい深くて俺のお嫁さん
おやすみなさいませ

http://i.imgur.com/glBCKg9.jpg
http://i.imgur.com/qgRWGpJ.jpg
http://i.imgur.com/H1C7BSf.jpg
http://i.imgur.com/DvfaVsB.jpg
こんなコミュもあるしなんくるない
おつ

>>73
春香ぁぁぁぁぁくぁわいい

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