佐天「フィアンマを自由に使役する能力、かぁ」(231)

はい

初春「フィアンマて誰です?」

佐天「うーん、よくわからないけど偉い人らしいよ」

初春「よくわからないのに偉いんですか?ちょっと呼んでみて下さいよ」ワクワク

佐天「いいよー」


~ローマ~

フィアンマ「ふむ、俺様に相応しい優雅な朝」

フィアンマ「紅茶でも煎れるか……!?」ボンッ


~学園都市~


佐天「この人がフィアンマさん!」

初春「へぇ~」

フィアンマ「(何が起こった?)」

フィアンマ「(此処は学園都市か?)」

フィアンマ「(このガキ共は?)」

佐天「あ、もう帰って良いですよフィアンマさん」

フィアンマ「は?」ボンッ


~ローマ~

フィアンマ「」

フィアンマ「俺の部屋、だな」

ヴェント「zzz…」スースー

フィアンマ「ベッドではヴェントも寝てるし」

フィアンマ「(さっきのは一体……?)」


~学園都市~

初春「フィアンマさんかっこよかったですねー」

佐天「ねー」

初春「そういえば佐天さん」モグモグ

佐天「なにー?」モグモグ

初春「佐天さんの能力ってレベルはいくつなんです?」モグモグ

佐天「5だよー」

初春「へぇ~……ってえぇぇぇ!?」ブーッ

佐天「ちょ、汚いよ初春……」

~ローマ~

フィアンマ「てな事があったわけだが」

ヴェント「ふーん。夢でも見てたんじゃないの?」

フィアンマ「いや意識ははっきりしていたしアレが夢だとは……」

ヴェント「じゃあ何?学園都市側の能力だとでも?」

フィアンマ「学園都市から遠く離れたローマにいる俺に対して有効な能力、か」

ヴェント「バッカ馬鹿しい。そんな能力あるわけないでしょ。あ、パン焼けたわ」ハイ

フィアンマ「だよなぁ」パクッ

~学園都市~

初春「レベル5て御坂さんと同じじゃないですか!!」

佐天「あ、そうだね」オッドロキー

佐天「ところでコーヒー飲みたくない?とってくるよ」

初春「あ、お願いします」

佐天「ティーカップは……?」

佐天「うーん高いところにあるなぁ……何か台は……そうだ!」ピコーン

~ローマ~

フィアンマ「しかし、だ」

ヴェント「んー?」モグモグ

フィアンマ「もしさっきの能力(?)が自由自在に使えたら俺の日常生活が……」

ヴェント「キャハハハハ!あの右方のフィアンマがビビっちゃってんの!?」

フィアンマ「あのなぁ……?!」ボンッ

ヴェント「ふぇ!?」

~学園都市~

フィアンマ「」

佐天「あ、どうもフィアンマさん」

フィアンマ「おい」

佐天「いきなりで悪いんですけどあのティーカップ取ってもらって良いですか?」

フィアンマ「話を……!?」

フィアンマ「(身体が勝手に…!?)」カチャ

佐天「ありがとうございます。いやぁ~やっぱり男の人は背が高くて良いですね!」

フィアンマ「だから話を」

佐天「それじゃあお疲れ様でした」

フィアンマ「おい聞いてr」ボンッ

~ローマ~

ヴェント「え?え??」

ヴェント「フィ、フィアンマ??」オロオロ

ボンッ

ヴェント「!」ビクッ

フィアンマ「……ただいま」

ヴェント「……おかえり。また学園都市?」

フィアンマ「……あぁ。コイツはマズイ事になったかも知れん」

ヴェント「??」

ヴェント「つまりアンタは自由に呼び出されるのは勿論のこと……」

ヴェント「呼び出したその餓鬼の命令にも逆らえないってこと?」

フィアンマ「たぶんな。さっきなんて高い戸棚のカップを取るためだけに呼ばれた」

ヴェント「………ぷっ」

フィアンマ「ん?」

ヴェント「あの神の右席、右方のフィアンマが」キャハハハ

ヴェント「学園都市の餓鬼のパシリ以下じゃん」キャハハハ

フィアンマ「うるせぇし、事実を言うな。虚しくなる」

ヴェント「………ごめん」

ヴェント「でもさぁ」

フィアンマ「ん?」

ヴェント「学園都市とローマって時差あるわよね?」

フィアンマ「だな。こっちは朝だがあっちは昼過ぎだったし」

ヴェント「てことはアンタ、真夜中とか明け方とかで平気で呼び出させるんじゃないの?」

フィアンマ「いやそこらへんは考慮して……」

フィアンマ「くれる気がしねぇ」

フィアンマ・ヴェント「はぁ…」

~学園都市~

初春「遅いですよ、佐天さん」プンプン

佐天「ごめんごめん。ティーカップが高いとこにあってさ」アハハ…

初春「はぁ。それで取るのに苦労した、と」ズズッ

佐天「うん、まぁフィアンマさん呼んだら楽勝だったんだけどね」

初春「そうですかぁ。便利ですね、フィアンマさん」

佐天「でしょ~」ズズッ

ピンポーン

初春「あ、二人が来たみたいですね」

御坂「ゴメン、遅れちゃって」

黒子「あら、もう食べてましたの。お菓子やジュース買ってきましたのに」

初春「ふっふっふ、白井さん今日は長いですよ、何て言ったってパジャマパーティーですからね」

御坂「佐天さんの能力解花の、ね」

御坂「そういえば佐天の能力て何なの?」ワクワク

佐天「んーそうですね、夜盛り上がってきたらみせますね!」

黒子「随分勿体振りますの」

御坂「別に良いじゃない。楽しみだわ」ワクワク

~ローマ(午前3時)~


ヴェント「zzz…」スースー

フィアンマ「(ったく無邪気な顔して寝てやがる)」

フィアンマ「(結局あれから一度も呼び出されることは無かったし)」

フィアンマ「(もしかして俺の考え過ぎだったのか?)」

ヴェント「んっ……」

フィアンマ「(なら良いんだがなぁ…)」ナデナデ

ヴェント「ん……zzz」スースー

~学園都市(午後7時)~


佐天「さて!」

佐天「今日は皆さん、私のためにお集まり頂きありがとうございます」ペコッ

佐天「では私の能力を発表します!」

御坂・黒子「」ワクワク

佐天「その名も『フィアンマを自由に使役する能力』です!」

御坂「フィ、フィアンマ?」ポカーン

黒子「なんですの、それは」ポカーン

初春「(まぁ普通はこの反応ですよね)」

佐天「見せる方が早いですよね、やっぱり!」

佐天「じゃあ登場してもらいましょう!」

~ローマ~

フィアンマ「さて俺様ももう寝る…!?」ボンッ

ヴェント「zzz……」

~学園都市~

フィアンマ「またかよ……」

御坂「」

黒子「真っ赤なバスローブ来た隻腕の男性が現れましたの」

フィアンマ「つかなんか増えてるし…」ハァ

黒子「これがフィアンマ……さんということは分かりましたけれど」

佐天「はい」

黒子「フィアンマさんは何をしてくださいますの」

フィアンマ「(変わった喋り方の娘だな。しかしそれは俺も興味ある)」

佐天「何でもですよ!」

佐天「フィアンマさんは私の言うことに全て従ってくれますから!」ドヤァ

黒子「それは……便利ですわね」

御坂「どこにでも直ぐに来てくれる執事みたいなモノね」

フィアンマ「(何……だと……)」

佐天「あ、でも『世界を滅ぼして欲しい』とかは無理だからお願いするなって研究員の人が言ってました」

フィアンマ「(全盛期の俺様ならいけたんじゃないか?それ)」

佐天「フィアンマさん」

フィアンマ「……何だ?」

佐天「スパゲティー作ってください!人数分」

フィアンマ「……はぁ!?何で俺様が……!」

フィアンマ「(やっぱり身体の自由が効かねぇ!)」ダダダッ ガチャ

御坂「……凄い勢いで行っちゃったけど」

佐天「今ウチにはスパゲティーの材料なんて無いんでどうなるかと思いましたけど、買いに行ってくれるんですねぇ」

黒子「フィアンマさん、不憫ですの……」

俺「あ、でも『世界を滅ぼして欲しい』とかは無理だからお願いするなって研究員の人が言ってました」

俺「(全盛期の俺様ならいけたんじゃないか?それ)」

俺「フィアンマさん」

俺「……何だ?」

俺「スパゲティー作ってください!人数分」

俺「……はぁ!?何で俺様が……!」

俺「(やっぱり身体の自由が効かねぇ!)」ダダダッ ガチャ

俺「……凄い勢いで行っちゃったけど」

俺「今ウチにはスパゲティーの材料なんて無いんでどうなるかと思いましたけど、買いに行ってくれるんですねぇ」

俺「フィアンマさん、不憫ですの……」

上条「今日は……おっ!パスタが安くて良かった。インデックスが三人分食うと考えて四人分買っても安く済んだし。ホント安物パスタは学生の味方ですよ。」ウンウン

ダダダッ

上条「ソースは……まぁトマトソースで良かったよな?インデックスは好き嫌い無いし」ガラガカラ

ダダダダダダダッ

上条「何だぁ!?さっきから騒がs」

フィアンマ「そいつを俺様に寄越せぇぇぇぇぇぇぇ!!」ドーン

上条「」

ガチャ

黒子「あ、帰ってきましたの」

初春「大分早かったですね~」

フィアンマ「……買ってきたぞ、材料」

フィアンマ「(正確には買ってないが)」

佐天「お疲れ様です。いろいろ考えたんですけど、やっぱり片腕の人に料理させたら悪いかなって思ったので料理は良いです」テヘッ

フィアンマ「悪いと思うなら真夜中に呼び出すな。時差を考えろ。いや真夜中以外も呼び出すな」

佐天「それじゃあせっかくの能力意味ないじゃないですかぁ。また暇になったら呼びますね」

フィアンマ「暇になったらておm」ボンッ

~ローマ~

ヴェント「zzz……」

フィアンマ「……寝るか」ハァ

御坂・黒子・佐天・初春「いっただきま~す」

御坂「うん!これ美味しいわ、佐天さん」チュルチュル

黒子「本当ですの。よくあんな安物の材料でこんな美味しいパスタが作れますの」チュルチュル

初春「頬っぺた落っこちそうです~♪」チュルチュル

佐天「もうっ!みんなして大袈裟だよ」アセアセ

御坂「ところで佐天さん」

佐天「はい?」

御坂「さっきの能力レベルはいくつなの?」

黒子「自由自在に操れるとはいえ、特定の一人だけですし……レベル3といったところでしょうか?」

佐天「あ、言い忘れてました。レベル5です」

黒子「」

御坂「すっごいじゃない!」

佐天「エヘヘ」テレッ

黒子「まさか先程のフィアンマさんにそんなお力が……」

佐天「えぇ物凄い強いらしいですよ。私は争い事嫌いだから興味ないですけど」

御坂「あの人が、ねぇ。序列は第何位?」

佐天「八位らしいです。フィアンマさんの力がよくわからないので」

黒子「よくわからないのに、物凄い強いなんてわけが分かりませんの」

御坂「(抜かれてなくて良かった)」ホッ

~ローマ~

フィアンマ「……んっ」ムクッ

ヴェント「あら起きた?アンタ朝ホント弱いわよね。コーヒー?紅茶?」

フィアンマ「……コーヒー」

フィアンマ「暇になったら呼ぶか」ボソッ

フィアンマ「……はぁ」

ヴェント「はい、コーヒー」

フィアンマ「ん」ゴクッ

「そういや今日久しぶりに仕事だから」

フィアンマ「……」チラッ

08:58

「まぁ弱小魔術結社一個ブッ壊すだけだけど……ねぇ、聞いてる?」

フィアンマ「(今日本は大体午後5時ぐらいか)」

「ちょっと」

フィアンマ「(学校も終わって暇してる時間……か?)」ゴクッ

「ねぇフィアンマ?ホント怒るわよ?」

フィアンマ「(全く勘弁して欲しいが……)」

ヴェント「おい!」ドンッ

フィアンマ「!」ビクッ

フィアンマ「ど、どうしたんだよいきなり」

ヴェント「……もう知らないわ」プイッ

~学園都市~

佐天「はぁー暇だなぁ……」

佐天「御坂さんはツンツン頭の人のお見舞いだし、初春と白井さんは風紀委員のお仕事だしー」

佐天「フィアンマさん呼んだら怒りそうだしなぁ」

佐天「……ま、いっか☆」
~ローマ~

フィアンマ「何?そのメイクしてるってことは仕事?」

ヴェント「さっき言ったわよ、馬鹿」

フィアンマ「悪い、聞いてなかった」

ヴェント「……はぁ、もう一回言うからよく聞いt」

フィアンマ「!?」ボンッ

ヴェント「……馬鹿みたい。さて行くか」ジャラジャラ

~学園都市~

フィアンマ「(帰ったらヴェントにやられるかわからんな、コレは)」ズーン

佐天「あ、あの怒ってます?」

フィアンマ「……お前、携帯電話持っているか?」

佐天「あ、はい……」スッ

フィアンマ「………」ポチポチ

フィアンマ「俺様のアドレスと番号を登録してやった」

フィアンマ「次からは呼び出す前に一報入れろ。呼び出す用件を記載して、だ」

フィアンマ「それを俺様が見て来るに値すると思ったら返信をしてやる。そしたら呼び出せ」

佐天「は、はい」

フィアンマ「(無論いかなる用件でも来る気はないが)」

フィアンマ「で?」

佐天「はい?」

フィアンマ「『はい』じゃない。今日は何で俺様を呼び出した?」

フィアンマ「お前の能力を披露する人物も高い戸棚のティーカップも料理のリクエストも無いようだが」

佐天「えと……ぶしに」ボソッ

フィアンマ「何だって?」

佐天「暇つぶしに……」アハハ…

フィアンマ「……ほう」ピクピク

佐天「(うわぁぁぁんむっちゃ怒ってるーー!)」

フィアンマ「で、何をするんだ?暇つぶしに」

佐天「えっ?」

フィアンマ「暇つぶしに呼んだのだろう?今回だけはしょうがなく付き合ってやる」

フィアンマ「(どうせ帰ってもヴェントはいないし、オッレルスの奴の仕事を手伝わされるぐらいならこっちのほうがマシだろう)」

佐天「じゃあゲームとか……します?」

フィアンマ「ふむ、始めてやるな。興味深い」

佐天「(い、意外にノリノリだ)じゃあこれで。レースゲームです。私はこの子で」プゥ~

フィアンマ「ハハハッ、そんな貧弱そうな白い小熊で良いのか?では俺様はコイツにしよう」タイニーマケナーイ!

フィアンマ「何故だ、何故勝てない……俺様は完璧なはずなのに……」

佐天「もっとドリフトを上手く使わないとダメですよ~」

佐天「(てゆーか片腕で良い勝負してる時点でありえないぐらい凄いんだけど)」

フィアンマ「……」チラッ

20:20

フィアンマ「そろそろ俺様は昼飯の時間だ。帰せ」

佐天「あ、もうこんな時間なんですね、ではまた~」

フィアンマ「ふん」ボンッ

~ローマ~

フィアンマ「さて昼飯……」ガチャ

フィアンマ「ないな。いつもはしっかり置いてあるのだが」

フィアンマ「さてはヴェントの奴、忘れたか」ヤレヤレ

ヴェント「ただいま……」

フィアンマ「おかえり。夕飯は俺様が作っておいた」

ヴェント「そ。ありがと。んじゃメイク落としてくるわ」

フィアンマ「ん」

ヴェント「(昼飯作らなかったこと怒ると思ったけどそうでも無いのね)」ジャバジャバ

フィアンマ「(やはり片腕の限界か?しかし×と方向キーを押すだけでは……やはりRとLを自在に扱えねば……)」ウーン

ヴェント「(真剣な顔して何考えてるのかしら)」ジャバジャバ

ヴェント「……」パクパク

フィアンマ「……」パクパク

ヴェント「(何で何も喋らないのよ、いつもは煩いぐらいなのに)」

フィアンマ「……」チラッ

19:50

フィアンマ「……」パクパク

ヴェント「(さっきからやけに時計を気にするし)」イライラ

フィアンマ「(日本は午前4時か。呼び出しは無いな)」パクパク

ヴェント「ごちそうさまっ」ガタッ

フィアンマ「何怒ってるんだ、お前」キョトン

ヴェント「別に。それから明日も私仕事だから」

フィアンマ「大変だな、了解した」

ヴェント「(気をつけての一言ぐらい無いのかよ、この男)それじゃあ、風呂入るわ」

フィアンマ「あぁ」

フィアンマ「……」カタカタカタ

ヴェント「……まだ寝ないの?」

フィアンマ「あぁ」カタカタカタ

ヴェント「オッレルスの野郎からの仕事?」

フィアンマ「そんなところだな」カタカタカタ

ヴェント「ふーん……」

フィアンマ「お前は明日も仕事なんだろう?もう寝ておけ」カタカタカタ

ヴェント「……おやすみ」

フィアンマ「あぁ」カタカタカタ

フィアンマ「(くっ、あの女が使っていたポーラとかいう小熊は隠しキャラでステータスも高めじゃないか)」カタカタカタ

フィアンマ「(だが俺様のタイニータイガーにも必ず勝ち目があるはずだ)」カタカタカタ

ヴェント「……んじゃ仕事行ってくるわ」

フィアンマ「あぁ」チラッ

08:30

ヴェント「(また時計見てるし…)今日は帰り遅くなりそうかも。結構手強い……てかしぶといのよ、あの魔術結社」

フィアンマ「あぁ、そうか」

ヴェント「……いってきます」ガチャ

フィアンマ「(昨日あのあとも調査を続けた結果)」

フィアンマ「(あの女が使っていたポーラ隠しキャラでなくステータスも平均と判明)」

フィアンマ「(隠しキャラはペンギンのグリンとかいう奴だった)」

フィアンマ「(つまりこの俺様が片腕とはいえ、女子中学生に同じ条件で負けただと!?)」
ガチャ

オレッルス「おーいフィアンマ、仕事なんd」

フィアンマ「はっはっはっはっは、この神の右席右方のフィアンマが!?負けた!?フハハハハ、これは傑作だ」

ガチャン

フィアンマ「ん?気のせいか」

フィアンマ「さてそろそろ昨日と同じ時間になるわけだが」ジーッ

携帯電話『』

フィアンマ「連絡は来ないな。いや勿論来ない方が望ましい」ジーッ

携帯電話『』

フィアンマ「そもそもローマ正教の頂点に君臨する俺様が何故女子中学生と遊ばねばならない」ジーッ

携帯電話『』

フィアンマ「そんなのでは信徒に示しが…!?」バッ

携帯電話『トウゼンノクルシミヲ~♪』

フィアンマ「も、もしもし」

アックア『久しぶりであr』

フィアンマ「死ね」ガチャ

~学園都市~

初春「そういえばアレからどうです?」

佐天「ん、どうって?」

初春「フィアンマさんですよ~呼び寄せてるんですか?」

佐天「うん、昨日もゲームしたよ、クラッシュ・バンディクーレーシング!」

初春「スゴイ打ち解けてますねぇ。けど佐天さん、片腕の人にレースゲームて……」

佐天「いやいやそれが私と良い勝負なんだって!本人は始めてゲームしたって言ってたけど」

初春「へぇ~それで今日も呼ぶんですか?」

佐天「んー昨日呼んだ時に怒られちゃったしなぁ。今日は宿題も多いから」アハハ…

初春「確かにそんな毎日佐天さんに呼ばれたら迷惑ですもんね」

佐天「あ、言ったなー」プンスカ

~ローマ~

携帯電話『』

フィアンマ「……」ジーッ

フィアンマ「……」チラッ

11:30

フィアンマ「日本は夜7時か」

フィアンマ「まぁあの女にも最低限の常識があるのだろう」フッ

フィアンマ「俺様を二日連続で呼び出すなど出来るわけがないか」

フィアンマ「……昼飯は今日も無いな」ガチャ

フィアンマ「(あまり外を出歩くなとバードウェイのクソガキに言われてるからな)」

フィアンマ「(そもそもオレッルスにバードウェイに教皇のクソジジイに……息苦しいったらねぇ)」

フィアンマ「(だがこの監視の中、さらっと異国へ行けるわけも……)」

フィアンマ「ほう……」ニヤッ

~学園都市~

佐天「はぁ~宿題終わらないよぉ……ん?」

携帯『ハナテココロニキザンダユメヲ~』

佐天「はい、もしもし」

フィアンマ『俺だ。フィアンマだ』

佐天「は、はい。いきなりどうしました?」

フィアンマ『俺様を呼び出せ。学園都市に昼飯を食いに行く』

佐天「昼飯て……こっちは夜ですけど」

フィアンマ『細かいことは良い』

佐天「じゃ、じゃあいきます」

ボンッ

フィアンマ「ふむ、ご苦労」

フィアンマ「また帰るときに連絡を入れる」スタスタ

佐天「どこ行くんですか?!」

フィアンマ「電話でも言ったろう?昼飯を食べに行くんだ」

佐天「あ……マジだったんですか、アレ」

フィアンマ「俺様ほどの男になると外出も簡単じゃないからな」

佐天「……あの」ニヤッ

フィアンマ「待て、口を開くな。俺は昼飯を食べに…」

佐天「宿題手伝ってください」ニコッ

フィアンマ「……貴様」スタスタ スチャ

フィアンマ「覚えておけよ」カキカキカキ

佐天「うわぁ……流石に英語は凄いですねぇ」

フィアンマ「俺様が住んでるのはイタリアだけどな」カキカキカキ

佐天「イタリアですか~良いとこですか?イタリア」

フィアンマ「さっきも言ったが監視の眼が多すぎて堅苦しい」カキカキカキ

フィアンマ「ロシアは住み心地が良かったな」カキカキカキ

佐天「ロシアにもいたんですか!あんな寒そうなところで住み心地が良いって凄い家に住んでたんですね」

フィアンマ「でかくて空に浮かんでいたぞ?すぐ落ちたが」カキカキカキ

フィアンマ「というか貴様、手を動かせ、手を」カキカキカキ

佐天「ふぅー終わりました!」

フィアンマ「7割は俺様がやったんだが。では昼飯を食いに行く」スタスタ

佐天「待ってください。私も夕飯まだなのでご一緒します!」

フィアンマ「……どうせ断っても能力で無理矢理従わせるのだろう?勝手にしろ」スタスタ

佐天「わーい!」

佐天「そういえばフィアンマさん」

フィアンマ「どうした?」

佐天「お金どうするつもりだったんですか?」

フィアンマ「貰う」

佐天「誰に?」

フィアンマ「俺様のロシアの豪邸ブッ壊した英雄様に」

佐天「へっ?」

ピンポーン

上条「はいはいどなたですかっと」

フィアンマ「よう」

上条「」

イラッシャイマセー

佐天「あの…さっきのてカツアゲじゃ……」

フィアンマ「いやお布施だな」

フィアンマ「さっきの幸薄そうな少年は自分の身にあまる金を、その金を持つに相応しい俺様に与えた」

フィアンマ「それだけだろ」

佐天「は、はぁ…(やっぱこの人普通じゃない!)」

佐天「そうそうフィアンマさん」

フィアンマ「ん。今度はなんだ?」

佐天「フィアンマさんて一人暮らしなんですか?」

フィアンマ「いや一人同居人がいる」

佐天「ほほう、女性ですか?」

フィアンマ「一応、な」

佐天「お~!大人~?」

フィアンマ「そんなことは……いや中学生からしたらそうか」

フィアンマ「まぁ住ませてるのは罪滅ぼしもある」

フィアンマ「住ませていると言っても俺様はこんな身体だし、むしろ助かってるが」フッ

佐天「罪滅ぼしって……何したんですか?」

佐天「(やっぱり大人の恋愛だから三角関係からの浮気とか!?)」ワクワク

フィアンマ「舌を裂いて数百メートルぶっ飛ばしたな、うん」

佐天「」

佐天「おおお、女の人になんてことしてんですか!!」

フィアンマ「いや、やむを得ない事情があったんだよ。あっちも殺す気マンマンできてたし」

佐天「殺す気てまた物騒な……」

オマタセシマシター

フィアンマ「まぁ俺様はそういう世界に生きてるってことだ。料理が来たな、頂こう」

佐天「……はい」

アリガトウゴザイマシター

フィアンマ「中々美味だったな。俺様に相応しい」

佐天「(上条さんのお金でよくもあそこまで容赦無く食べれるなぁ、この人)」

フィアンマ「さて、急ぐぞ。部屋まで送っていってやる」

佐天「へ?良いんですか?てっきり此処で帰してほしいとか言い出すと」

フィアンマ「さすがに女子中学生を夜の街に置いていけるような常識無い男じゃないんだよ、俺様は」

佐天「あ、ありがとうございます」

~ローマ~

フィアンマ「帰ってきたか」チラッ

14:00

フィアンマ「午後2時か。まだまだヴェントが帰ってくるまで時間があるな」

フィアンマ「(そういえば今日は夜遅くなるとか言ってたか?あまり聞いてなかったが)」

フィアンマ「暇だな……今度、学園都市に行ったらあのゲーム機とソフトを買うか」

フィアンマ「上条の金で」

コンコンッ

フィアンマ「誰だ?て言っても此処を知ってる奴など知れているが」ガチャ

オッレルス「やぁ」ニコッ

フィアンマ「相変わらずムカつくニヤケ面だな」

オッレルス「これはひどい言われようだ。ところで何故君は仕事に参加しない?」

フィアンマ「はぁ?仕事?そんなもの俺様は受けてないが」

オッレルス「そんなわけないだろう。厄介な魔術結社を潰す仕事……君とヴェントに任せると彼女に言ったが」

フィアンマ「……なるほどな。了解した」

オッレルス「それでは期待してるよ、神の右席」クスッ

バタン

フィアンマ「………」

フィアンマ「………」

フィアンマ「(ヴェントの奴、俺様の身体を気遣って一人で仕事をこなしてるのか?)」

フィアンマ「(それにも気付かないで俺は学園都市で暢気に遊んでた、てか)」

フィアンマ「クク、笑えねぇなこりゃ……」

フィアンマ「……馬鹿野郎が」

ヴェント「ただいま…」

フィアンマ「……」

ヴェント「……夕飯は?」

フィアンマ「オッレルスと適当に食いに行った」

ヴェント「そ。じゃあしばらくしたら私また行くから」

フィアンマ「……そうか」

ヴェント「じゃあ少し寝るわ」

バタン

フィアンマ「……」

フィアンマへ
朝に帰れそうにないので、適当にパンでも焼いて朝飯にしてください
ヴェント

フィアンマ「……」ジジジジ チンッ

フィアンマ「……」パクッ

フィアンマ「一人で食う朝飯は美味くないな」

携帯電話『トウゼンノクルシミガ~♪』

フィアンマ「もしもし」

佐天『あ、もしもし!私ですけど今から呼び出しても良いですか?』

フィアンマ「……構わないが」

~学園都市~

フィアンマ「相変わらずこの感じには慣れないな」ボンッ

佐天「やっほ~フィアンマさん、元気ですか?」

フィアンマ「あまり良くはないな、ハッキリ言って」

フィアンマ「今日は何のようだ?いつもの制服で無いようだが」

佐天「日本は今日休みですから」

佐天「今日呼び出した理由はですね……えと」

佐天「わ、私とデートしてください!!」

フィアンマ「……はぁ?」

佐天「聞こえなかったんですか?だから私と」

フィアンマ「いや貴様が何を言ったかは聞こえている」

フィアンマ「しかし……その質問、俺様は断ろうと思えば断れるようだ」

フィアンマ「つまり貴様は例の能力を行使していないな?」

フィアンマ「俺様とデートしたい理由、そしてその要求に対し自身の能力を行使しない理由を答えてみろ」

佐天「フィアンマさんとデートしたいのは、フィアンマさんと一緒にいると楽しいからです」

佐天「能力を使わないのはここで能力を使ったら、私はこの先まともな恋愛が出来ないと思うから、です!」

フィアンマ「俺様といると楽しい…か。ククッ、笑わせてくれる」

フィアンマ「良いだろう。俺様の貴重な一日を貴様にくれてやろう」

佐天「あ、ありがとうございます」パァァァ

フィアンマ「(俺様の力がいらんと言うならそれで良い)」

フィアンマ「(もともと友好的な関係ではないし、ロシアでは殺しあった)」

フィアンマ「(最近一緒に住んではいたが……所詮同居人程度の関係だろう)」

佐天「何してるですか、いきますよ」

フィアンマ「走るな、転ぶぞ」

~ゲームセンター~

フィアンマ「……ここは?」

佐天「ゲームセンターですっ!フィアンマさん、来たことないでしょう?」

フィアンマ「勿論だ。俺様がこんな騒がしくゲスのような場所に来るはずが無いだろう」

佐天「ほぉ~中々ゲーセンを馬鹿にしてくれますね?」

佐天「ですがこれを見ても同じ事が言えますか!?」バッ

クラッシュ・バンディクーレーシング(アーケード版)

フィアンマ「……ほう」

佐天「は、始めてゲームセンター入ったフィアンマさんにことごとく負けた……」orz

フィアンマ「俺様は完璧だからな。お前は悪くない。ん…?」

携帯電話『トウゼンノクルシミガ~♪』

フィアンマ「すまない。電話だ。少し出る」スタスタ

佐天「あ、はい」


フィアンマ「もしもし」

オッレルス『僕だ。君は今一体何処にいる?』

フィアンマ「貴様に一々位置情報を報告する義務はない」

オッレルス『全く君は……じゃあ伝えておくがヴェントが危ない』

フィアンマ「………」

オッレルス『彼女の油断か疲労かは知らないが、窮地に立たさr』

フィアンマ「それも俺様には関係ない。奴も神の右席の一人だ」

フィアンマ「自分の始末は自分でつけるだろう」

オッレルス『お、おいまだ話は』プツンッ

フィアンマ「……」

佐天「何の電話だったんです?」

フィアンマ「いや下らん事だ。それより次は俺様をどこに連れていってくれる?」

佐天「そうですね――」

~セブンスミスト~

佐天「此処で服を買いますっ!」

フィアンマ「ふっ、良いだろう。俺様が完璧なコーディネートを」

佐天「え!?フィアンマさんのを買うんですよ」

佐天「だっていつもその赤いスーツ()じゃないですか」プッ

フィアンマ「」

佐天「じゃあ服選んできますねぇ~」

フィアンマ「おい……行ってしまったか」

『ヴェントが危ない』

フィアンマ「ヴェント、か……」ボソッ

~回想~

『何、アンタ右腕無くなってんじゃん』キャハハハ

『私をぶっ飛ばした奴がこんな姿になってるなんて、ねぇ』

『可哀相だから殺さないでおいといてあげる♪』

『ほら片腕なんだから無理に料理なんてしなくても……』

『だったら毎日どうやって食うかって……じゃあ私が作りに来てあげるよ』キャハハハ

『え……ホントに美味しい?そ、そりゃ当然よ』

『料理作り来るのめんどくさいから一緒に住んじゃわない?』

『何でそこまでするかって……そりゃあアンタをブチ殺すためよ』

「――ンマさん!フィアンマさん!」

佐天「フィアンマさん聞いてますか!?」

フィアンマ「す、すまない。少し考え事をしていた」

佐天「これとこれどっちが良いですか?」

フィアンマ「ん……そうだ、な」

フィアンマ「………」

佐天「はぁ、もう良いです。出ましょうココ」

フィアンマ「おい、いきなりどうしたんd」

佐天「早く!」

ザワザワザワ

フィアンマ「わ、わかった」

~公園~

佐天「………」

フィアンマ「……(どうしたんだ、いきなり黙って。ヴェントもそうだが、やはり女の思考など俺様には理解できん)」

佐天「……フィアンマさん、いつも自分のことを完璧だとか言ってますけど」

フィアンマ「それがどうした?」

佐天「今日のフィアンマさん、全然完璧じゃないです!」

佐天「デート中に違う女の子の事考えるなんて……最低です!」グスッ

フィアンマ「! お前、泣いて…」

佐天「泣きたくもなりますよ!私っ、フィアンマさんがどんどん……」ヒック

フィアンマ「……」

佐天「……でもまだ言いませんよ。振られたりして諦めたくないですもんっ……」グスッ

フィアンマ「……」

佐天「……能力を行使します……っ」グスッ

フィアンマ「!?お前何を―――」

佐天「フィアンマさんなんか、全力全快の状態になってフィアンマさんが好きな女の子のところに行っちゃえーーー!!」

~ローマ~

ヴェント「ちっ……私も落ちぶれたもんね。アンタ達みたいな三流魔術師に……」

魔術師A「元神の右席と言ってもこの程度か」

魔術師B「ローマ正教の最終兵器が聞いて呆れるな」

魔術師C「貴様の首を手土産に次は右方のフィアンマを首を―――」


「次は―――なんだって?」

魔術師A「う、右方のフィアンマ」

魔術師B「おいお前達!」

大量の魔術師「!」ザッ

魔術師C「悪く思うなよ、右方のフィアンマ!」

魔術師B「うちの魔術結社は人数だけが取り柄なのさ!」

魔術師A「ヨーロッパ中を渡り歩いて手に入れたコイツらで俺達はお前の首も取る」

ヴェント「(これがコイツ等のやり方……私が倒しても倒しても次々沸いて来やがった……)」

ヴェント「(今のフィアンマじゃ……)フィアンマに右腕が……ある?」


「俺様の首を取る…か。なるほど、興味深い意見だ。だが、そいつはそこの女を救ってから考えることにする」スッ バァァァァァァァン

魔術師A「な!あいつの腕の一振りで……」

魔術師B「我が魔術結社が……」

ヴェント「(今のあいつは……禁書目録やサーシャを手に入れる前のあいつ……か)」


「楽しいな」

「圧倒的勝負というのは馬鹿馬鹿しくてもやっぱり楽しい」スッ ドカァァァァァァァァン

ヴェント「……たった二振りで全滅ね。つーかなんで右腕再生してんの?」

フィアンマ「いろいろあるんだよ、俺様にも。しかし分解のしやすさは変わっていないようだ」ガタガタガタ

ヴェント「……言っとくけど私は礼なんて言わn」

フィアンマ「ありがとうな、ヴェント」

ヴェント「えっ……?」

フィアンマ「認めたくはないが、ここ数ヶ月お前に助けられたのは事実だ」

フィアンマ「今回の仕事も俺の身体を気遣い一人で引き受けたのだろう?」

ヴェント「べ、別にそういうわけじゃ……」

フィアンマ「ヴェント……」スッ

ヴェント「(かかかか、顔が近い!)な、何よ?///」

フィアンマ「俺はお前が」ボンッ

ヴェント「……ホントに何よ!!」

フィアンマ「」

初春「おーホントに右腕再生してますね」

黒子「これも佐天さんの能力ですの?フィアンマさんに関する事ならなんでもありですのね」

御坂「これは私もウカウカしてられないかも……」アハハ

フィアンマ「おい」

佐天「諦めたくない…って言ったじゃないですか?」ボソッ

フィアンマ「……たく」

初春「ところでフィアンマさん」

黒子「デートの途中で佐天をすっぽかしたという話」

御坂「詳しくしてもらって良いかしら?」ビリビリ

フィアンマ「」

フィアンマ「(それにしても今回の俺の右腕の再生)」

フィアンマ「(裏で糸を引いてやがるのは佐天の能力を開花させた学園都市か)」

フィアンマ「(ヴェントが窮地になるような場所にヴェントを行かせ、それを俺に伝えたオッレルスか)」

フィアンマ「(まぁどちらにしろ……)」

佐天「難しい顔してないで肩叩いてもらえます?」

フィアンマ「(俺様は右腕を使ってアイツと―――コイツを守ってやるだけだ)」ポコポコ

佐天「はぁ~気持ちいい」

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