モバP「アイドルマスター・デレデレラガールズ!」(145)

P「それで、この錠剤ってなんなんですか?」

ちひろ「気になっちゃいますか?」

P「そりゃあもう」

ちひろ「ふふふ……じゃあ、いつもお世話になってるプロデューサーさんにだけこっそり教えちゃいましょう!
     実は、これ……私が秘密裏に開発してる新商品なんですよ!」

P「……」

ちひろ「あ、あれ……反応薄いですよー? ほら、プロデューサーさん! 新商品ですよ、新商品!!」

P「……つまり、スタドリエナドリに続く三番目のお薬ですか」

ちひろ「はい!! まだ試作段階ですけど、今回のは凄いですよ~!!」

P「それで、今回はどんな効力なんですか? 言っときますけど、俺は体力も気力も充実して……」

ちひろ「ちっちっち、甘いですねプロデューサーさん! 私がプロデューサーさん相手のドリンクだけを作ってるとお思いですか?」

P「あれ、違うんですか?」

ちひろ「よくぞ聞いて下さいました! 今回ご紹介する商品はこちら!!
     気になるあの子の好感度を急上昇!! 時間と体力と気力に余裕がない貴方のための『ラブパワー注入タブレット』! 略して『ラブタブ』です!!」

P「……」

ちひろ「このラブタブを使えば新しいアイドルたちの好感度も上昇! アルバムボーナス埋めにもSRアイドルの好感度あげにも役に立つ!!
     ただいまはなんとこの薬、10個セットで……あ、あら、おーい、プロデューサーさーん? どこ行くんですかー?」

P「いや、うさんくさいなぁ、って……帰っていいですか?」

ちひろ「い、良いわけないでしょ! ここまで説明したんだから何か反応くださいよ!!」

P「……そんな無差別惚れ薬みたいなもの危険すぎます。悪用されないうちに処分しておいてください」

ちひろ「ああ、大丈夫ですよ。悪用はできない仕組みになっていますので」

P「へぇ……それは、どうやって?」

ちひろ「こちらのラブタブ、実は単純に飲んだ瞬間目の前に居る人物の好感度をお薬効果で単純に2倍するんですよね。
     だから、マイナスの人が飲ませてもマイナスのままだし、微々たる好感度の人は上がり幅も微々たるもんですから!」

P「成程」

ちひろ「しかも、人体への影響は一回ポッキリ! 複数回の使用は制限されてますから、倍々で増やすことも不可能なんです!」

P「……他二つに比べればかなり人道的ですけど、商品としては使い勝手が悪そうですね」

ちひろ「本当にそうですよねぇ……一度だけしか使えないっていうのがなんとも……
     でも安心してください! そういう貴方のご期待にこたえて、きちんと追加効果が入ってるんです!」

P「追加効果?」

ちひろ「好感度最大の状態で服用させることで、アイドルが物凄くデレます」

P「……それに何の意味が?」

ちひろ「好感度上昇値分の攻撃力の倍増と、一部特技レベルの上限解放、新セリフの追加、グラフィックの変化などが楽しめます!!
     どうですか? お得でしょ? お得ですよね!! 買うっきゃないですよ、これは!」

P「……」

ちひろ「……まだ欲しくなりませんか?」

P「ちっとも」

ちひろ「えぇー!! これ、凄いんですよぉ!! 300が600になるんですよぉ!!
     私なら即決で買っちゃうくらいお得なのにー……」

P「じゃあ自分で買っててください。俺は現状に満足してるので」

ちひろ「……そこまで言うなら仕方ないですね。プロデューサーさん、手出してください、手!」

P「ん? はい」

ちひろ「はい、じゃあ今回は特別に試供品をあげますから、まずは試してみて、その性能をお確かめ下さい!」

P「いや、いらないですけど……」

ちひろ「いいからいいから、ほら、貰っちゃってくださいよ! ずずいっと!」

P「……まぁ、くれるっていうんなら貰いますけど」

ちひろ「はーい! こちら商品になります。お買い上げ、ありがとうございます! ……なんちゃって」

P「後で返せっていっても返しませんからね」

ちひろ「大丈夫ですよー!」

ちひろ(その分お給金から差し引いておきますからね!)

P「えーっと、使う時は俺じゃなくてアイドルが服用する」

P「それに使う時にはアイドルの正面に俺が居ないといけない……か」

P「なんだ、意外と簡単なんだな……ん、注意書きがあるな……なになに?」

  『こちらは試供品ですので10分~15分で効果が切れます。
   効果の持続を望む方は製品版をお買い求めください by可愛くて優しい事務員のお姉さんより』

P「可愛くて優しい事務員のお姉さん……何者なんだ、一体……」

P「しかしこれ、誰に使うかな……一個しかないし、相手はそうとう選ばないと……」

???「……むふ♪」

P「ん?」

???「こんなところで考え事してたら、危ないですよぉ、プロデューサーさん。
     もう少し気付くのが遅かったら……勢い余って……ぶつかって……そのまま……むふふふふ♪」

P「おお、日菜子。丁度いいところに」

日菜子「あれ、どうかしましたかぁ?」

P「口あけろ、口。はい、あーん」

日菜子「……あーん」

            ポイッ

P「はい、飲み込んで」

日菜子「……ん……なんなんですかぁ? いきなり……まさか……むふふ」

P「何を妄想してるかはしらないけど、そういうのじゃないからな」

日菜子「そうですか……それは残念ですね」

P(見た目に変化はないな……本当に好感度が単純にあがるだけなのかな)

日菜子「んー……さっきの、もしかして、お薬ですか?」

P「お、分かったか? 最近風邪が流行ってるらしいからな。栄養剤のプレゼントだ」

日菜子「日菜子、苦手なんですよねぇ……お薬。こう、苦くって、なんとなく喉に絡まって……絡まって……むふ♪」

P「会話中に妄想に入るな」

日菜子「あ、ごめんなさい。プロデューサーさん、お水とか持ってますかぁ?」

P「手持ちは無いな。何か奢るか?」

日菜子「いえいえ、そこまでご迷惑はおかけできませんよぉ。お水でいいです」

P「水か。それじゃあちょっと待ってろ。汲んでくるから」

日菜子「わざわざごめんなさい、お願いします」

P「いいよいいよ、いきなり飲ませたこっちが悪いんだし」

http://i.imgur.com/zeHgB6W.jpg
http://i.imgur.com/tuYa1J0.jpg
喜多日菜子(15)

P「えーっと、共用のコップはどこにしまっておいたかな……」

   【好感度 300 → 350】

P「おお、あったあった。これで……いや、そういえばこれはきらりのお気に入りか。
  使ってるの見つかるとあとでうるさいからなぁ……別の、別のーはー……」

   【好感度 350 → 450】

P「……これでいいか。コップというより湯呑だけど。まぁ、そういうの気にするタイプじゃないだろうし」

   【好感度 450 → 600】

               かちゃっ

P「ん?」

日菜子「……」

P「日菜子? どうした、廊下で待ってたんじゃなかったのか?」

日菜子「……むふふ♪ どうしたと思いますかぁ?」

P「……問答したいワケじゃないんだがなぁ」

日菜子「じゃあ、とっておきのヒントあげますね……むふふ、プロデューサーさん、耳貸してください、耳」

P「……ん? こうか?」

日菜子「……ヒントはですねぇ……むふ、ふ♪」

        ちゅっ

P「おおっ!?」

日菜子「……むふふ♪ どうですか? 少し分かりやす過ぎましたかねぇ……♪」

P「日菜子、お前今……」

日菜子「……あれ? 意外と驚かないんですねぇ……ちょっぴり心外です」

P「いや、驚いたのは驚いたけど……なんで?」

日菜子「……あ……むふふ……♪ そういうことですか♪ プロデューサーさんも我儘さんですねぇ~。
     じゃあ、今度はきちんと口にしますから。ほら、動かないでくださいね……」

P「……口って、口か?」

日菜子「はい♪」

P「口は流石にマズいな。別のところにお願いします」

日菜子「……プロデューサーさんはやっぱり我儘さんですねぇ。じゃあー……ネクタイ、少し緩めますね」

                ちゅっ

日菜子「……んふ、しょっぱい……むふふふ♪ どうですかぁ? これで、もう、分かっちゃいましたよね? 日菜子がなにしに来たのか」

P(成程。これがラブタブの効果のデレ……なのか? 凄く積極的になっただけな気もするが)

P「それで、何しに来たんだ? 水飲みに来たのか?」

日菜子「もう、誤魔化さないでくださいよぉ……それとも、もう少し分かりやすくしなきゃ、駄目ですか?」

P「……俺を襲いにか」

日菜子「んー……惜しいけど、ちょっと違いますねぇ」

P「そうか、じゃあなんだろうな」

日菜子「日菜子の考えてる事、当ててみてくださいよ♪ 当たったら景品、ハズれたら罰ゲーム……むふふ♪」

P「……それって、当たっても外れても内容は一緒なんじゃないのか?」

日菜子「……昼下がりの事務所、二人きりの個室……そして寄り添うひと組の男女……
     景品か、罰ゲームか、プロデューサーさんが選んでくださぁい……♪」

P「そいつは困ったな。どっちにすればいいと思う?」

日菜子「日菜子的にはどっちでもオールオーケーですよぉ。今日のために、ちゃんとイメージトレーニングも……むふ」

P「……」

日菜子「……」

P「分かんないな。降参だ」

日菜子「ぶぶー、時間切れでーす。正解は……『プロデューサーさんに襲われに』、でしたぁ♪
     惜しくもハズしちゃったプロデューサーさんにはぁ……罰ゲームとして、日菜子のお願いを聞いてもらっちゃいましょうねぇ♪」

日菜子「むふふ♪ プロデューサーさん……♪」

日菜子「日菜子の夢の世界は、もう、妄想じゃないですよぉ~」

日菜子「二人で一緒なら、いつでも、どこでも、そこが日菜子の夢の世界になっちゃうんです♪」

日菜子「王子様とお姫様はずーっと一緒に、物語が終わった後も末永く幸せに暮らすんですよね。
     だったら、この日菜子の物語も……むふ♪」

   【[妄想☆暴走★]喜多日菜子+の好感度が上限を突破しました!】

日菜子「日菜子の世界、妄想わーるど……この世界に入れるのは、プロデューサーさんと日菜子だけ……
     ずっとずっと、どこまでも続く、二人きりの世界……アダムとイヴ……むふふふふ♪」

P「日菜子」

日菜子「はぁい?」

P「水、飲むか?」

日菜子「……むふ♪」

P「なんだその笑いは」

日菜子「……プロデューサーさん。プロデューサーさんは罰ゲーム中ですから、日菜子のお願いを聞かなきゃいけないって、覚えてますか?」

P「覚えてるよ」

日菜子「そうですか……じゃあ、プロデューサーさん。日菜子に、水よりももーっと甘いものをくれませんか?」

P「スタドリかな?」

日菜子「いいえ~」

P「エナドリかな?」

日菜子「……もう、気付いてるのにはぐらかすのは、感心しませんよぉ?」

P「なんのことやら」

日菜子「ここから、甘いのが出るんですよねぇ? 日菜子、きちんと知ってますから……むふふふふ♪」

        ふにふに

P「……日菜子」

日菜子「はい、なんでしょう?」

P「未成年どころか高校入りたて程度のお前がそんなおねだりするんじゃありません。あと、唇をつつくのもできればやめてくれ」

日菜子「駄目、ですか?」

P「駄目に決まってるだろ」

日菜子「……そうですか……駄目、ですか……それは残念ですねぇ……」

P「はぁ……これは日菜子も罰ゲームが必要だな」

日菜子「……? ……あ…………むふ♪ そうですねえ、日菜子も罰ゲームが必要ですねぇ♪」

P「よし、じゃあ日菜子。ちょっとここで待っててくれ。俺は外で罰ゲームの用意してくるから」

日菜子「用意ですかぁ……むふふ」

P「行ってきていいか?」

日菜子「はぁい! すっごいの、期待してますねぇ♪」

P「おう! ただ、少し用意に時間がかかってな……10分くらいで用意できると思うけど」

日菜子「それくらいならちゃんと待ちますよぉ! ……ただ、あんまり日菜子を一人にしちゃ嫌ですよ?」

P「心配するな。用意が終わったらすぐ帰ってくるからな」

日菜子「それじゃあ……あ」

P「ん?」

日菜子「むふ……プロデューサーさん、プロデューサーさん」

P「どうした」

日菜子「外に出るのはいいんですけど……日菜子、その前に少しお願いがあって」

P「なんだ。俺に出来ることなら何でも言ってみろ」

日菜子「いってらっしゃいのキス、させてください♪」

P「……」

親愛度を好感度って書いてたね
吊ってくる

―――

P「ふぅ……日菜子可愛かったな」

P「これがラブタブの力か……恐るべし、恐るべし新商品」

P「600か……流石に600はやりすぎたかな」

P「あれじゃあまるで付き合ってるみたいに見えるだろうしな。
  もう少し節度をもったお付き合いをしないとなぁ……」

??「……あのー」

P「ん?」

??「なにしてんスか? そんなとこで一人で笑って……けっこー怪しいでスよ、それ?」

P「いや、なに。思い出し笑いだよ」

??「はぁ……なんにせよ、場所は選んだほうがいいッスね」

P「ありがとう。気を付けるよ……ところで比奈、今暇か?」

比奈「今ッスかぁ~? 今は……まぁ、暇っちゃ暇ッスけど……」

P「よし、じゃあ大きく口を開けて、はい、あーん!!」

比奈「……開けるのはいいッスけど……変なモン入れたら悲鳴上げまスからね」

P「大丈夫だ、俺を信じろ!」

       ぽいっ

比奈「んぐっ!? ……うぇっ、えー……な、なんスか今の……」

P「俺の愛だ」

比奈「ちょっとトイレ行って来ていいッスか?」

P「栄養剤だ」

比奈「そッスか……しかしまた、なんで栄養剤なんか……」

P「いつも眠そうだからな。少しはやる気が出るかと思って」

比奈「ネムそーなのは生まれつきだと思うッスけど……ま、ありがたく頂いときまスね」

P「……ふーん。なぁ、比奈」

比奈「はい、どうしました?」

P「お前、薬を水なしでも飲めるんだな」

比奈「はぁ? はぁ……まぁ……」

P「そうかそうか、感心感心!」

比奈「……もしかして、馬鹿にしてるッスか?」

P「褒めてるよ、比奈は偉いなー流石だなー」

http://i.imgur.com/Br3M45W.jpg
http://i.imgur.com/YmffXtA.jpg
荒木比奈(20)

         わしゃわしゃ

比奈「ん……ちょっと、頭撫でないで欲しいんスけど……」

P「いいだろ、別に。減るもんじゃなし」

   【親愛度 150→175】

比奈「そりゃあ減りはしないッスけど……なんていうかなぁ……」

P「照れなくてもいいんだぞ。俺と比奈の仲だろうがよ」

   【親愛度 175→225】

比奈「どういう仲ッスか……まったく……」

   【親愛度 225→300】

比奈「……今回だけッスよー?」

P「お、いいのか?」

比奈「ま、時々はプロデューサーのワガママも聞いてやんないと、なにしだすか分かんないッスからね」

P「ありがとうな」

      わしゃわしゃ

比奈「……ん……まぁ……私も、そこまで……嫌じゃないッスし、ね……うん」

P(お、効果アリ、かな?)

         わしゃわしゃ

比奈「……ん……プロデューサー」

P「どうした?」

比奈「ネクタイ、ほどけてるじゃないッスか」

P「あ、ホントだ」

比奈「動かないで……結んであげまスから」

P「サンキュー」

比奈「……んー……んー、はい、できたッスよ」

P「わざわざ悪いな」

比奈「いいッスよ。減るモンじゃなし~……ところで、プロデューサー」

P「お、どうした?」

比奈「その、首の奴……キスマークッスか?」

P「えっ? ……あっ」

比奈「……」

比奈「いい御身分ッスねー。真昼間にキスマーク貰ってくるなんて」

P「……いや、これは……虫さされで……」

比奈「にしちゃあ、近づいて見てもキレーな傷跡してまスけど?」

P「いや、虫さされは太股だったな! 首のこれは昨日たまたま行きずりの女性と……!」

比奈「へぇー、そッスか」

P「そッスよ! 比奈の勘違いだろ、勘違い!」

比奈「確かそれ、朝は無かったッスよねー。ありゃー、気のせいッスかねー」

P「……ふぇぇ……」

比奈「ったく、下んない嘘なんかつかないでくださいよ」

P「はい……ごめんなさい」

比奈「どこの誰から貰ってきたかは知らないッスけど、後始末がキチンと出来ないなら、そういうことはしない方がいいッスよ

P「気をつけます。ところで比奈」

比奈「なんスか?」

P「もしかしてさ……お前今、ヤキモチ妬いてる?」

比奈「……ハァ?」

P「いや、そこまでお前がしつこいのも珍しいな、と思って」

比奈「……んなこと……ないッス」

P「へぇ。そうか」

比奈「それに、ヤキモチ妬いてるかどうかは問題じゃないじゃないッスか。
    今はプロデューサーさんの女癖の事をッスねぇ~~……」

P「比奈」

比奈「……なんスか」

P「妬いてるだろ?」

比奈「……だから、妬いてなんかないッスって」

P「……本当に?」

比奈「……いや……まぁ……」

P「……」

比奈「……ま、まぁ、その……全然妬いてない、っつったら……ま、嘘になりまスね……確かに」

P「こやつめ、ハハハ」

          わしゃわしゃ

比奈「……アンタどこの王様ッスか」

比奈「ったく、調子狂っちゃうなぁ、もう……」

比奈「見えすぎるってのも意外と問題かも……特にこの場合は……」

比奈「いっそ眼鏡を外してみまスかねぇ……プロデューサー、どっちがいいッスか?」

P「どっちでもいいと思うぞ。どっちも似合うと思うし」

比奈「そッスか……じゃあ、心の平穏のために、眼鏡外しときまスね」

              かちゃっ

P「……見えるのか?」

比奈「んー……プロデューサー、もう少し近くに寄ってくれませんか? この状態だとあんまり表情見えなくて……」

P「この辺でいいか?」

比奈「やっぱ、眼鏡がないとこのくらい近寄らないと……いや、まぁ、私的にはもう少し近くてもいいんスけどー……
    ちなみに、私、男の人にこんな距離で素顔見せるなんてしたことないんスからね? えへへ、秘密ッスよ!」

   【[サイバーグラス]荒木比奈+の親愛度が上限を突破しました!】

P「……」

比奈「……」

P「比奈」

比奈「あんま見つめないでください。恥ずかしいセリフ言ったのは自分で分かってるんで」

比奈「眼鏡が無くて首元が見えないから、今回だけは見逃してあげるッスよ」

P「そうか、ありがとう」

比奈「今度からは、身だしなみくらいキチンとしてきて欲しいッスねぇー。
    一応……その……言われたように……ま、意識くらいはしてまスし」

P「気をつけます」

P(デレてるけどなぁ……だいたいSRの子と同じくらいか……
  まだ親愛度上げが足りなかったかな?)

比奈「……」

P(目指せ、日菜子レベル! とまでは行かなくても……もう少しデレてくれた方が俺としては嬉しいかなぁ)

比奈「……プロデューサー」

P「どうした?」

比奈「……んー……なんでもないッス。仕事、頑張ってくださいね」

P「任せろ」

比奈「んじゃ、私はレッスンあるんでー」

―――

比奈「なんか、勢いに任せてヘンな事口走りそうになってたなぁ……気を付けないと……」

P「仕事、仕事ー。今日の仕事はー♪」

??「おはよーごぜーます!!」

P「おお、おはよう。今日はやけに早いな」

??「今日は、って言われても、いつも通りでごぜーますよ?」

P「……ん? ああ、もうこんな時間だったのか」

??「時計はみなきゃ駄目ですよ! お仕事遅れちゃ怒られちゃいますからね!!」

P「気を付けるよ。ありがとう、仁奈」

仁奈「どういたしやがりました!」

P「……それはちょっと日本語がおかしいな」

仁奈「そうでごぜーますか? すっごくてーねーだと思いますけど」

P「仁奈にはまだ難しかったかな。ところで仁奈、これ飲んでくれるか?」

仁奈「これ……お薬ですか? 仁奈、風邪もひいてないし、お腹も痛くねーですよ?」

P「風邪をひかないようにするお薬なんだ。飲めるか?」

仁奈「……むむむ。プロデューサーがそういうなら、仕方ねーですね! 貸してください!」

        ごくっ

P「味は大丈夫か?」

仁奈「……味、しねーですねぇ。ニガいお薬は嫌いだから、仁奈、助かっちゃいました!」

P「そうか、よかったなぁ」

仁奈「よかったです! これで風邪ひかないんですよね?」

P「そうだぞ、やったな!」

仁奈「やりました! これもプロデューサーのおかげです!!」

P「それじゃあ仁奈、ちょっと早いけどお仕事行こうか」

仁奈「はい! ……あ、でも、ちょっと待ってくだせー!」

P「どうした?」

仁奈「時間があるなら、仁奈、お仕事用キグルミに着替えてきてーです!
    お気に入りのパンダキグルミは汚したくねーですし、それにこのままじゃすぐにお仕事できないですからね!」

P「仕事用、ってあのペンギンか?」

仁奈「はい、ペンギンです! ……駄目ですか?」

P「仁奈は熱心だなぁ。いいよ、着替えてきなさい」

仁奈「ありがとうごぜーます! いってきます!」

                 ぽひぽひぽひぽひ

http://i.imgur.com/BfroQF9.jpg
http://i.imgur.com/CKd0qpW.jpg
市原仁奈(9)

P「日菜子と仁奈じゃ親愛度の振れ幅が違ったっぽいけど……仁奈はどうなるかな」

   【親愛度 300 → 350】

P「意外と日菜子クラスになったりして……いや、流石に年齢一桁がああなるってことはないか」

   【親愛度 350 → 450】

P「よくても莉嘉レベルかなぁ……莉嘉レベルの親愛度の仁奈か、可愛いかもしれんな」

   【親愛度 450 → 600】

P「……着替え、大丈夫だよな?」

           がちゃっ

仁奈「着替えてきました! プロデューサー、お仕事行きましょう!」

P「よし。と……その前に、仁奈、このジャンパーと帽子も着ようか」

仁奈「風邪ひかねーようにですか?」

P「仁奈はもう人気アイドルだからなー、仁奈だって分からないように変装しておかないと」

仁奈「……仁奈、キグルミでへんそーしてますよ?」

P「……んー、キグルミも有名になっちゃったからなぁ。もしキグルミが好きな人に見つかったら、仁奈のキグルミが取られちゃうかもしれないぞ?」

仁奈「それはやーです! プロデューサー、ジャンパー、ジャンパー貸してくだせー!」

>>114
一行目日菜子と比奈だな
ごめんねヒナチャーン……

仁奈「ふんふーん♪ ふんふふーん♪」

P「なんだー、仁奈。今日はやけに機嫌がいいなー」

仁奈「今日は久しぶりのプロデューサーとのお仕事ですからね!
    一緒に居れるって思ったら、昨日からワクワクして眠れなかったんです!」

P「その歳で夜更かしとは……仁奈も悪い子になっちまったか……」

仁奈「悪い子じゃねーです! ちょっと眠れなかっただけで、わざとじゃないし……」

P「……そっか、わざとじゃないのか」

仁奈「はい! わざとじゃないから、今回だけは……見逃して、くれますか?」

P「仕方ないな……でも、夜更かしなんかして眠くないのか?」

仁奈「そうですねー。仁奈、昨日は22時まで起きちゃってたから、今日はちょっぴり眠てーです」

P「夜はしっかり寝ないとだめだぞ。お肌が荒れちゃうからな」

仁奈「……お肌、ガサガサになっちゃうですか?」

P「ガサガサになっちゃうなー。仁奈はどうかなー?」

            ぷにぷに

仁奈「……ガサガサでやがりますか?」

P「どうだろうなー」

P(なんとなく、いつもと変わらない気がするな)

仁奈「……ん」

P(まぁ、年齢一桁だしな。恋愛感情それ自体が未発達だし。
  身内のお兄ちゃんレベルでカンストした、とでも考えておくか)

仁奈「ん、しょ……あわわっ……!」

P「……ん?」

仁奈「よ、んー、んー……!!」

P「……仁奈?」

仁奈「な、なんで、ごぜーましょー?」

P「なにしてんだ」

仁奈「せ、背伸び、です!」

P「いや、それは見れば分かるけど……なんで背伸びなんかしてるんだ?」

仁奈「ふっふっふ、それは、ですね……!! わっ、わわわっ!!」

P「おっとっと」

            ぎゅっ

仁奈「あ、ありがとうごぜーます」

P「それで、どうして背伸びなんかしてたんだ?」

仁奈「真似っこです!」

P「真似?」

仁奈「はい! ママの真似っこです!!」

P「へぇー。お母さん、背伸びしてるのか?」

仁奈「へ? してねーですよ?」

P「……ん?」

仁奈「……どうかしやがりましたか?」

P「……いや、お母さんの真似、なんだよな?」

仁奈「そうですよ!」

P「お母さんは背伸びしないのか?」

仁奈「背伸びするのは仁奈で、ママはそのまんまです!」

P(……さすが小学生、文章が分かりづらいな……状況や言動から整理すると……)

P「仁奈はお母さんの真似をするために、お母さんみたいな背の高さになりたくて背伸びした、ってことか」

仁奈「……ママの真似はママの真似ですよ?」

P「うん、分かった。それで、どうしてママの真似なんかしてたんだ?」

仁奈「ふっふっふ……仁奈、気付いたんです!」

P「へぇ、なにに?」

仁奈「仁奈は、パパのことも、プロデューサーのことも、どっちも大好きなんです!」

仁奈「でも、仁奈のパパはパパだけだから……どーやってもプロデューサーはパパにはなれねーんですよ……
    パパになれないかどうか聞いてみたら、パパ、泣きながら『仁奈のパパはパパだけって言ってくれ』って」

P「そりゃあ、まぁ、そうだな」

仁奈「だから、仁奈ですね! 仁奈がママになることにしたんです!」

P「……それは、そういうことか?」

仁奈「仁奈がですね、プロデューサーのママになればですね!
    仁奈のパパは仁奈のパパで、プロデューサーも仁奈のパパになれるんです!!」

仁奈「あ、パパっていってもですね、プロデューサーは仁奈のパパっていうことのパパじゃなくて。
    仁奈のママのパパ……? えっと、仁奈のママと一緒に暮らしてるパパってことなんです! ……分かりましたか?」

P「つまり……俺が仁奈の旦那さんで、仁奈は俺の奥さん、ってことか?」

仁奈「おくさん……ですか? えっと、パパのママです!」

P「……成程、じゃあ奥さんだな。しかし、仁奈の発想は天才のそれに近いな」

仁奈「えへへー♪」

仁奈「えへへ……背伸びでおくさんの練習です!」

仁奈「こうやってると、仁奈とプロデューサーさんはパパとママみたいに見えますかね?」

仁奈「おくさんのキグルミはねーですからね、仁奈がそのまんまの恰好で、おくさんの心になりきってみせます!
    だから、プロデューサーは、きちんとだんなさんの気持ちになって、仁奈を受け止めてくださいね……?」

   【[きぐるみもふもふ]市原仁奈+の親愛度が上限を突破しました!】

P(可愛い)

仁奈「でも、背伸びで歩くのはまだまだ慣れねーですよ……
    ほのかおねーさんに背伸びの仕方を聞いたけど、まだまだおくさんになるのは先が長そうです」

P「仁奈、それ『ポワント』だぞ」

仁奈「……?」

P「背伸びってのは、こう」

仁奈「あ、だ、駄目ですよ! プロデューサーが背伸びしちゃ、仁奈がおくさんになれねーです!!
    しゃがんで、しゃがんでくだせー、プロデューサー!」

P「はっはっは、それじゃあ、ここまで届くかな?」

仁奈「あわわわ、もっと高くなっちまいました……」

P「これが『ポワント』だ。分かったか?」

仁奈「ううう……これじゃあ仁奈、おくさんのキモチになれねーですよ……」

P「ははは、ごめんごめん」

仁奈「もう! あんまりママに迷惑かけちゃめーっ、ですよ!」

       ぺちんっ

P「分かりました。ごめんなさい」

仁奈「……」

P「どうした、仁奈?」

仁奈「今の、すっごくママっぽかったです! プロデューサー、もう一回、もう一回ぺちんって!」

P「もう一回か?」

仁奈「はい!」

          ぺちんっ

P「……」

仁奈「なんだか、ママのキモチが分かった気がします!」

P「そうか、それじゃあ仁奈が俺の奥さんになる日も近いな」

仁奈「はい! 待っててくだせー! すぐにおくさんのキモチになって、プロデューサーのママになりますからね!」

P「ああ、気長に待っとくよ」

P「……」

P「……ラブタブ無くなっちゃったか」

P「ちひろさんにしちゃ良心的な無料配布で怪しかったたけど……無くなったら無くなったで寂しいもんだ」

P「……」

P「まぁ、無料でアイドルたちの可愛いところが見れたから、よしとするか!」

―――

ちひろ「『ラブパワー注入タブレット』の試供品でお楽しみいただけるのはここまでです!」

ちひろ「今回は選出された三名のデレモードしかお送りできませんでしたが、実際にはどのアイドルにも使用できます!」

ちひろ「続きは『ラブタブ』製品版とプロデューサーさんたちのマイスタジオでお楽しみください!!」

ちひろ「それじゃあ、今回はお疲れさまでしたー!」

ちひろ「お得なSHOPに皆さんが来てくれるのを、心からお待ちしてますよー!」

                 ラブパワー注入タブレット

                 定価      一個100円
                 お得なSHOP 六個500円

                                   近日発売!!(大嘘)
                                                   楽しいステマスレ
                                                      お わ り

メンバーは比奈祭り、仁奈祭り、日菜子祭りってカンジで


ちなみにラブタブの元ネタはmobage内のビーナスアカデミーってソシャゲーのアイテム「ラブレター」
つまりこのスレはビーナスアカデミーのステマスレだったんだよ!!

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