ミラ「二人一部屋? ふむ、なら私はジュードとだな」 (24)

ジュード「今日の宿は三部屋しか空いてないんだって」

ローエン「となると二人一部屋ということになりますね」

アルヴィン「だな、俺は誰とでもいいぜ」

ミラ「二人一部屋? ふむ、なら私はジュードとだな」

ジュード「うん、構わないよ」

ミラ「なら決まりだ」

レイア「ちょおおっと待った!」

エリーゼ「待つです!」

ミラ「なんだ?」

レイア「なんでジュードと同室なのがミラなのかな?」

エリーゼ「イギをモウシタテます」

アルヴィン(意味わかって言ってんのかね)

ミラ「しかし三部屋となれば二人一組になるのは必然だろう」

レイア「二人一組になるのはいいよ。でもジュードとミラが同室なのはなんでかな?」

エリーゼ「納得出来ないです」

ティポ「何ヤル気だこの雌豚~」

ローエン「ほっほほ」

ミラ「しかしこの通りジュードも承諾したぞ」

ジュード「う、うん。僕は別に誰とでもいいし」

レイア「じゃあ私とでもいいよね」

ジュード「え? まあ別に構わないけど」

ミラ「待て。ジュードはさっき既に私と約束を取り付けたのだ」

レイア「でも今ジュードは私とでも良いって言ったよ?」

ミラ「先に約束をしたのは私だろう」ジリ

レイア「そんなの関係ないよ」ジリ

ジュード「ちょ、ちょっとちょっと! 喧嘩しないでよ!」

エリーゼ「喧嘩は良くないです。喧嘩両成敗で、ジュードは私と一緒、です」

ティポ「漁夫の利~♪」

ミラ「待て。それは聞き捨てならんな」

レイア「そうだよ」

ミラ「レイア、お前もだ。そもそも何故私とジュードの間に割り込んだ?」

レイア「それは……ジュードだって男の子だからね、万一があったら困るでしょ」

ミラ「それならお前にも当てはまるだろう」

レイア「私は幼馴染だから良いの!」

ミラ「理屈になっていないな。そもそも私はジュードを信じている。問題はない」

レイア「わ、私だって信じてるよ!」

ミラ「なら間に入る必要性は感じないな」

レイア「う」

エリーゼ「行こうジュード」

ジュード「え? エリーゼ、ちょっと引っぱらないでってば」

ミラ「何をやっているエリーゼ」

エリーゼ「……」

ティポ「メンドクサイのに見つかったな~」

ミラ「ほう?」

レイア「抜け駆けはよくないよ」

エリーゼ「……」

ティポ「お前が言うな~!」

エリーゼ「……」ギュ

ジュード「エリーゼ……二人ともちょっと大人げないんじゃない?」

ミラ「む」

レイア「く」

ティポ「ジュード君ちょろい~」

ミラ「待ってくれ、私はこの中で最も付き合いが長いのがジュードなんだ」

ミラ「やはり付き合いの長い相手と同室なのが一番安心できる」

レイア「そんなこと言ったら私は幼馴染なんだよ? ミラよりも付き合い長いし!」

エリーゼ「わ、私も……!」

ローエン「そう言えばエリーゼさんとは私が一番になるのですかな」

ティポ「ジジィ余計なこと言うな」

ローエン「」

アルヴィン(面白くなってきた)

ジュード「部屋割りなんてどうでも良いじゃない」

ミラ「……」

レイア「……」

エリーゼ「じゃあ……!」

ジュード「でも喧嘩になるのは嫌だからね」

ジュード「アルヴィン、僕と同室でもいいかな」

アルヴィン「え、ここで俺に振るの優等生クン」

ジュード「?」

アルヴィン「いや、そりゃかまわ……」

アルヴィン(しまった!)

ミラ「」ギロ

エリーゼ「」ギロ

レイア「」ギロ

アルヴィン(やってくれたなジュード)

ローエン「ほっほほ、私は一体誰とになるのですかな」

ジュード「ローエンはエリーゼ、あとはミラとレイアがペア、で良いんじゃない?」

ミラ「仕方ない」

レイア「わかったよ」

エリーゼ「」

ローエン「よろしくお願いします」

ティポ「加齢臭キライ」

ローエン「」

ジュード「決まりだね、解散」

アルヴィン(優等生過ぎるのも考え物だな)

ジュード「おやすみアルヴィン」

アルヴィン「ああ、おやすみ」

コンコン

ジュード「ん? 誰だろうこんな夜に」

エリーゼ「……」

ジュード「エリーゼ? どうしたの?」

エリーゼ「恐い夢、見ました。一緒に寝ても良いですか?」

ジュード「ええ? ローエンは?」

エリーゼ「よく、寝ていたので」

────

ローエン「ぬうう!? ベッドの下から黒い触手が! 動けません!」

ジュード「しょうがないな、おいでエリーゼ」

エリーゼ「ありがとうございますジュード」

アルヴィン「おいおいジュード、そりゃヤバイんじゃ」

ティポ「クズヴィンは黙れ~」

アルヴィン「……」

ジュード「エリーゼ、おいで」

エリーゼ「はい」ギュ

ティポ「既成事実~♪」

アルヴィン「……」

ジュード「大丈夫エリーゼ? 寒くない?」

エリーゼ「ジュード、とってもあったかいです」

ティポ「安心できちゃう~」

翌朝

ミラ「これはどういうことだジュード」

レイア「エリーゼ、抜け駆けしたね?」

ジュード「エリーゼが恐い夢を見たって言って僕の所にきたからさ」

エリーゼ「ジュードさん、とっても気持ちよかったです///」

ティポ「責任取ってねえ~」

ジュード「ええ? ただ一緒に寝ただけでしょ!?」

ミラ「一緒には寝たのか」

レイア「このロリコン」

ジュード「なんでそうなるのさ!」

アルヴィン(……そういやローエン遅えな)

ジュード「あれ? ローエンは?」

アルヴィン(流石優等生、聞きにくいことを良く聞いてくれた)

ミラ「ローエンならエリーゼと同室だったはずだが」

エリーゼ「あ、私呼んできます」

スタタ

レイズデッド!

エリーゼ「まだ寝てました、今来ます」

ローエン「年を取るといけませんなあ、なんだか天上に昇るように深い眠りに落ちていたようです」

アルヴィン(もしかして普通ならそのまま起きない眠りにつかされてたんじゃね?)

ジュード「そっか、気をつけてねローエン、ローエンはとても頼りになるけど、年齢的には高齢なんだから」

ローエン「ありがとうございますジュードさん」

ミラ「ジュード! 私とリンクを……」

ジュード「あれやるよレイア!」

レイア「任せて!」

六散華!

ミラ「……」

アルヴィン(ミラ様戦ってくれー)

ローエン「じじぃの精霊術なめてはいけませんよ」

ティポ「年寄りの冷や水」

エリーゼ「ティポ、やっちゃって」

ミラ「……今度こそ! じゅー……」

ジュード「合わせて! エリーゼ!」

エリーゼ「はい!」

ミラ「……」

ミラ「……」ズバッ

ミラ「……」ゲシッ ズバババババババッバ

アルヴィン(ミラ様が無言で敵を薙ぎ払っていく、ってかすげえ)

ローエン「ジジィの見せ場が……」

レイア「あ、アイテムめっけ」

ジュード「お疲れ様! ん? わあ凄いねミラ、あれだけの敵を一人で倒しちゃうなんて」

ミラ「ん? まあな、私はこれでも精霊の主だ」

ジュード「敵わないなあ、もっと強くならないと。足を引っぱりたくないし」

ミラ「いや、君は……」

ジュード「あ、怪我してるね。治癒功!」

ミラ「あ、ありがとう」

ジュード「無理はしないでね」

ミラ「あ、ああ君もな」

ジュード「僕は大丈夫、誰かとリンクして初めてミラに追いつく感じだからもっと強くならないと。対等にならないとリンクしても足をひっぱっちゃうし」

ミラ「……いや、そんなことは」

ジュード「あ、アルヴィン~」

ミラ「……私がいけないのか?」

ジュード「今日の宿も二人一部屋かあ」

ジュード「昨日と同じでいいかな?」

レイア「私今日はエリーゼとにするー」

エリーゼ「え? 私はジュ」

ジュード「そっか、それじゃミラは……」

ミラ「! もちろんジュ」

ジュード「ローエンとだね」

ミラ「……」

アルヴィン(wwwwwwwww)

コンコン

ガチャ

ミラ「ジュード、私は恐い夢を見た。一緒に……」つ枕⊂

アルヴィン「……」

ミラ「ジュードがいないな、何処へ行った?」

アルヴィン「さっきレイア嬢ちゃんが買い物に引っぱっていったけど?」

ミラ「……」

アルヴィン「で、ミラ様はその枕をどうするつもりだったんだ?」

ミラ「これか? これは……こうするのだ!」ブンッ!

アルヴィン「おわっ!?」ボフッ

アルヴィン「」チーン

────

ローエン「ま、また動けません! ミラさんのこれがこんなにやっかいだとは!」

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