男「兵士の日常」 (23)

魔王の軍勢と戦う一人の平兵士が主人公です。

今のところ槍使いと弓使いが主人公の友人でありメインキャラ扱いです。


魔法使いとか賢者とか
RPGでお馴染みの役職が同じ名前で兵科のような扱いで登場します。

初投稿で無知な上に遅筆でイライラさせるかもしれませんがお付き合いいただければ幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391543889

割り当てられた寝室の壁に張り紙がある。


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覚書~新兵が守るべき事精選集~



一、戦場に出向く者同士で親密になり過ぎぬ事。



二、生き残りたいと思うなら日々の修練を欠かさない事。



三、待機中の思わぬ死の恐怖の訪れに際しては、修練で気を紛らわせる事。



四、いくら出身の村より豪華だと聞かされていても、
食事に対して過度な期待はしない事。



五、年配の魔法使いはあてにしない事。



六、戦場における賢者という役職に人格まで求めてはならないという事。



七、武具の手入れは護身に使える物から中心に。


八、兵士の持ち馬は故郷の恋人以上に愛しくなる。覚悟しておく事。




九、ペンは必ず携帯する事。
命を助けられたという前例が数多く存在する。


十、出身の村へ送られる戦死通知の色は赤、白、緑から選べるので事前に希望を伝えておく事。






追伸 ようこそ戦場へ


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今朝、前線付近の基地の簡易兵舎に入舎した。




新任の兵士は三十名。


剣士が占める割合が最も多く、その後に槍、弓、機甲兵に続く。



それとごく少数の魔法使い。




つい二ヶ月前に兵士になるための修練過程を終えた者ばかりで、
僕もその中の一人だ。




今日から戦場での日々が僕達の日常になる。


日常。もちろんひどく間違った意味でだけど。




皆、張り紙を心底適当に流し見たかと思うと無作法に荷を解いた。




槍使い「なぁ、さっき先輩が戦況について話してるのを聞いたんだけどよ。」



槍使い「やっぱり相当ジリ貧でさ、なんとか踏みとどまってる状態らしいぜ?」



弓使い「そんなの分かりきってたことじゃないか。どこでもそうさ。」



男「あぁ。魔王軍を抑止する力が日に日に弱くなってるからね。」


男「我が国にとって防衛の要だった南の同盟国の王都もつい先月陥落したっていうし」



弓使い「どこもガタガタだな」



槍使い「ちくしょう。ここもいつ落ちるか‥‥‥‥」

入舎早々、僕達の士気は急激に冷え込んだ。




しかしこれは今に始まった事ではない。




僕達が戦争中の魔王率いる軍勢は侵略を繰り返し
ここ二年で人類の総人口の約半数を殺害した。



魔王軍は多種多様な種族で構成されている。



鳥人類、魚人類、猛禽人類、人頭龍人類。


どれも馬鹿に強く、
いちいち不細工で、
ネーミングにことごとくセンスが感じられない点がそれぞれを結ぶ共通項だ。



元々互いに交流のある種族ではなかったが、
人類を滅亡させるという魔王の一存の元に結託し、各地で蜂起した。



魔王軍の兵士は各地で人類を圧倒した。





男「戦況が芳しくないのは分かってるけど、魔王軍の恐怖に屈服することだけは許されない。」



弓使い「そうだな。俺たちは国を守るためにここに来たんだ。」



槍使い「最後の砦ってワケか。」

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こうして
僕らの兵士としての日常が始まった。




起こった事の一から十までの一切を報告してうんざりされるのは本意じゃないけど聞いてほしい。



僕らの日々が始まる。


今確実に分かっていることは、
手強い相手との厳しい戦いが始まるという事だ。



戦争に身を投じたという事だ。

とりあえず以上が書き溜めです。
こんな感じでダラダラいくので適当に見守ってやってください

僕らの最初の戦闘は配属から僅か2日後だった。



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僕達がその日の見張り番を終え、眠りについてほんの何分後かだ。


叫び声が聞こえ、
鐘の響きがその後に続いた。


男「なんだ!?」




見張り「敵襲!!!!北西から獣人が30程!!」カーン!カーン!



ベテラン兵士「起きろ!!!武器を取れ!来るぞ!!」



ベテラン兵士「ボサっとしてるとあっという間に全滅だぞ!!さっさと配置に付け!早くするんだ」



槍使い「夜襲かよちくしょう!!」



男「ほら、行くぞ槍使い!胸当てと兜だけでいい。早く出よう!!」



弓使い「矢筒が見当たらない!俺のはどこだ!?」

戦場での慣例に従い、僕らは最初の襲撃に対し大いに取り乱した。



ベテラン兵士「貴様らまだこんなところにいやがったのか!!!仲間が大勢死んでる!!さっさと外で戦え!」


ベテラン兵士怒気に唾液がまとわりつき、弓使いの顔に降り注ぐ。



外の壮絶な光景もこの兵士の前では嬌声ぐらいの程度にしか聞こえない。

少なくとも今は。



ベテラン兵士「矢筒はな!!無くしたんだったら出てすぐの哨戒台の下に予備を取りに行け間抜けめ!!!」ドガッ!!



弓使い「りょうか‥‥ガハっ!!」



ベテラン兵士「その馬鹿を立たせろ!!行け!!」



槍使い「は、はい!!!」




タッタッタ

弓使いが血でいっぱいの口内からひりだすようにして言う。



「自分で歩ける」



簡易寝舎の外に出た僕らの意識は眼前の天敵に注がれた。



声が響く。



「見張り台からやつらを引き剥がせ!!」


‥‥‥‥‥‥‥‥。



男「い、いくぞっ‥‥‥‥‥‥いくぞ!!!」



弓、槍「「お、おう!!」」



僕らは一斉に駆け出した。



見張りが算出した敵の数は概ね正しいらしく、
30体前後で間違いないだろう。


その半分ほどが今も前方で暴れているが、
残りが見えないところにいるか、討ち倒されたのかは分からない。


弓使い「離れるなよ。一対一だと不利なのは明らかだ。」


槍使い「了解」

全く進んでないけど今日はここまでにします。SSの制作って難しいですwww

ありがとう!嬉しい限りです
台本?の形で上手くいかなかったのでこんな書き方になってますwww

続きいきます
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掛け声と同時に僕らは前進した。




無数の矢が頭上を飛び越え、その幾つかが敵を捉える。




獣人1「クソが!!そんなお粗末な攻撃で俺達をどうにか出来ると思っているのか!!」



獣人2「舐められたもんだな!!!」ガシッ


獣人二体は手近な兵士を捕まえ、腕と足を掴んだ。




兵士「や、やめろ!離せ畜生!!があああああああああ」
ブチブチブチブチ


僕の人の四肢が裂ける様を見た感想は、ひとえに惨いということだ。



槍使い「おい‥‥‥マジかよ‥‥‥‥‥」


弓使い「‥‥‥‥‥‥‥‥」





獣人1「脆いなぁ!!人間なんてよぉ!!」



獣人2「さぁ次だ」



二体の視線が僕達を捉える。


弓使い「あの二体こっちを見てるぞ‥‥‥‥‥」



槍使い「あぁ‥‥やべぇな」



弓使い「‥‥‥‥戦おう‥‥‥‥」



男「そうだな‥犬死は御免だ」



僕の始めての失禁の感想は
自分の意思で止められるものではないという事だ。





槍使い「やるんだな!?よし!やるんだな!」



男「よし!弓使いは後方で援護していてくれ!!僕らが敵の懐に突っ込む!!」



槍使い「ずいぶん安直だがそれで大丈夫なのかよ‥‥‥」




男「分からない!行くぞ!」


僕の尿がパンツの中で空気に当てられ冷え、局地的に体温を奪う。




頭が冴えて来たように感じたが多分、違うだろう。


槍使い「‥‥‥‥‥‥全く‥‥‥」




獣人1「あいつら突っ込んで来やがったぜ!!とんでもねぇ馬鹿だが根性はあるじゃねぇかよ」

始めて見た獣人を説明するなら、体を鍛える事に余念の無い巨大な猿というのが適切だろう。



くすんだ茶色の毛、血走った目、
骨の首飾り。


いかにも悪と言った風情をしている。



獣人1「おらぁ!!」ダッ



槍使い「飛び上がりやがった!」




男「槍使い!気をつけろ!もう片一方がお前の方に!!‥‥‥」


槍使い「なにっ!?」



獣人2「こんなに簡単に隙を作っちゃダメだろうよぉ!!」ブンッ



槍使い「なっ!!クソ!」



ヒュン!!グサッ!


獣人2「つっ!!なんだ!?」

獣人が振り上げた毛むくれの腕に矢が刺さったのが見えた。



男「弓使い!」




弓使い「ふぅ‥‥‥‥ふぅ‥‥‥‥‥‥」




槍使い「‥‥‥‥助かった」



槍使いが戦衣の股間の染みから察するに、彼は漏らしたに違いない。



敵は腕にもらった矢を引き抜こうと必死で、
僕と槍使いの格好の標的だった。



男「ふんっ!!」グサッ

獣人の頭を捉えようとした僕の剣は大きく軌道を逸れて肩に当たった。



獣人2「ぐぁああああああああ!!!」




獣人1「何油断してやがんだボンクラ!!!」


獣人2「やりやがったな‥‥‥‥クソ人げ‥‥‥」



トスっ!



弓使いが肩を押さえてうずくまる手負いの獣人の頭を射抜いたのが見えた。

獣人1「お‥‥‥おい?」




槍使い「俺達が獣人を‥‥‥‥やったぞ」



男「馬鹿!まずい!!弓使いに敵が向かってる!!」




獣人1「後ろでコソコソと小賢しいんだよぉ!!覚悟は出来てるんだろうなぁ!?」





獣人は何かを怒鳴ったが、
騒がしい戦場で僕に聞き取れたのは「ソバカス」と「アップルパイ」だけだ。


弓使い「!?」


獣人は泥を撒き散らしながら信じられないスピードで弓使いに突進していった。



槍使い「ちくしょう!とても追い付けねぇ!」



男「速すぎる‥‥‥逃げろ!!」



弓使い「死ねっ!」ヒュン



獣人「当たるかよ!!!」



弓使い「避けられた!?くそっ!」



獣人「よくも味方を!」ドガっ!



弓使い「がはぁっ!!」



獣人は弓使いをなぎ払うと一気に間合いを詰めた。

以上書き溜めです。オナニーですが頑張ります


かなり開きましたが続きあげます。

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突き飛ばされた弓使いが泥の中に埋まる。


ぬかるみに顔から突っ込んだ彼は
猫の死骸のようで、槍使いが言う。


「大丈夫か!?」




獣人の大きな目は赤く充血し、
細かい稲妻のように見えた。




敵の体からは故郷の豚舎と同じにおいがしている。





遥か遠くで銃声が聞こえ、誰かが怒鳴る。「囲め」







獣人「仲間へのはなむけだ。お前らの脳と肝を持ち帰って肴にしてやる」


獣人「まずはそこで寝てるお前からだ。覚悟しな」



弓使いは依然泥の中で突っ伏したままで動かない。



槍使い「やべぇぞ…………」

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